JP2007198312A - 防音カバー - Google Patents

防音カバー Download PDF

Info

Publication number
JP2007198312A
JP2007198312A JP2006019591A JP2006019591A JP2007198312A JP 2007198312 A JP2007198312 A JP 2007198312A JP 2006019591 A JP2006019591 A JP 2006019591A JP 2006019591 A JP2006019591 A JP 2006019591A JP 2007198312 A JP2007198312 A JP 2007198312A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
insulating material
sound insulating
absorbing material
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006019591A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Miyagawa
伸二 宮川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Riko Co Ltd filed Critical Sumitomo Riko Co Ltd
Priority to JP2006019591A priority Critical patent/JP2007198312A/ja
Publication of JP2007198312A publication Critical patent/JP2007198312A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

【課題】吸音材が遮音材に非接合状態でありながら確実に保持され、組み付け作業性を良好とするとともにリサイクルを容易とする。
【解決手段】遮音材1はウレタン発泡体と非接合の樹脂から型成形により形成され、吸音材2が積層される側の表面には型成形後の収縮変形によって少なくとも一つが他とは異なる方向へ傾斜した複数の突起10を有し、吸音材2は突起10によって遮音材1に保持されている。
通常は問題となる型成形後の収縮変形を積極的に利用して突起10を傾斜させるので、型成形時にスライドコアが不要となり、リサイクル性にも優れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンカバーなどに用いられる防音カバーに関する。
近年の自動車では、エンジンからの騒音を遮蔽するために、エンジンの周囲あるいは下部にブロックサイドカバーやアンダーカバーなどが配設され、シリンダブロックの上面にはエンジンカバーが配設されている。これらの防音カバーは、例えば特開平10−205352号公報に見られるように、樹脂又は鋼板よりなる硬質の遮音材と、遮音材のエンジン側表面に積層されたウレタン発泡体などよりなる吸音材とから構成されている。この防音カバーでは、遮音材がエンジンからの音を遮蔽し、吸音材がエンジンからの音を吸音する。
つまり音源であるエンジンから発せられた音波は、吸音材を通過する際に吸音材である程度吸音され、残りの音波が遮音材に到達する。音波は硬質の遮音材を通過することは困難であるため遮音材で反射され再び吸音材を通過する。したがって音波はエンジンと遮音材の間で反射を繰り返し、吸音材を通過する度に吸音されるので、効果的に防音することが可能となる。
この防音カバーにおいては、車両への組付工程時に吸音材を相手部材に対向させることとなり、エンジンカバーなどの場合には吸音材が下側に、遮音材が上側に位置した状態で組み付けられる。この時、吸音材が垂れ下がったりすると組み付け作業性が悪化するので、吸音材が遮音材と吸音材とは分離しないように一体化しておく必要がある。
このように遮音材と吸音材とを一体化するには、両面テープ、接着剤などにより接合する方法、あるいは予め形成された遮音材を発泡成形型内に配置して発泡ウレタン樹脂から吸音材を一体発泡成形する方法などがある。特に一体発泡成形を利用すれば、接合工数が不要となるという利点がある。
また近年、地球資源の有効利用の観点から、自動車部品のリサイクルが進められている。したがって防音カバーにおいても、ウレタン発泡体からなる吸音材はリサイクルが困難であるが、樹脂などからなる遮音材はリサイクルするのが望ましい。ところが一体発泡成形によって遮音材とウレタン発泡体とからなる吸音材とが一体的に接合した防音カバーにおいては、遮音材と吸音材との分離が困難であるために、リサイクルが容易でないという問題があった。
したがってポリプロピレンなど、発泡ウレタン樹脂とは非接合の樹脂から遮音材を形成することが考えられる。しかしこの場合には、一体発泡成形したとしても、遮音材とウレタン発泡体からなる吸音材とが接合していないので、組み付け作業性が悪化するという問題がある。
そこで特開2002−028934号公報(特に請求項5と請求項6)には、樹脂製のカバー(遮音材)の内面に傷を付けたり、小孔を有するリブを設けたりすることにより、アンカー効果をもたせる技術が記載されている。この技術によれば、カバーの内側に発泡ウレタンが貼り付いているものの、カバーと発泡ウレタンとを極めて容易に分離できるため、リサイクルを図るのに有利である。
特開平10−205352号 特開2002−028934号
ところが特許文献2に記載のエンジンカバーは、単に接触面積を増やすことによる摩擦を利用したものであるので、アンカー効果が弱く、カバーがウレタン樹脂と接合しにくい材質である場合には、組み付けるまでの間に脱落するなどの不具合があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、吸音材が遮音材に非接合状態でありながら確実に保持され、組み付け作業性を良好とするとともにリサイクルが容易な防音カバーとすることを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の一つの防音カバーの特徴は、板状の遮音材とウレタン発泡体からなる吸音材とが一体発泡成形により積層されてなる防音カバーであって、
遮音材はウレタン発泡体と非接合の樹脂からなり、型成形により吸音材が積層される側の表面に型成形時の型開閉方向に突出した複数の突起が形成され、突起の型成形後の収縮変形によって少なくとも一つが他とは異なる方向へ傾斜した状態で一体発泡成形することにより、吸音材が突起によって遮音材に保持されていることにある。
また本発明の二つ目の防音カバーの特徴は、板状の遮音材とウレタン発泡体からなる吸音材とが一体発泡成形により積層されてなる防音カバーであって、
遮音材はウレタン発泡体と非接合の樹脂からなり、型成形により吸音材が積層される側の表面に型成形時の型開閉方向に突出した複数の突起が形成され、突起が表面の鉛直線に対して傾斜するとともに互いに平行な複数の突起を有した状態で一体発泡成形することにより、吸音材が突起によって遮音材に保持されていることにある。
さらに本発明の三つ目の防音カバーの特徴は、板状の遮音材とウレタン発泡体からなる吸音材とが一体発泡成形により積層されてなる防音カバーであって、
遮音材はウレタン発泡体と非接合の樹脂からなり、型成形により吸音材が積層される側の表面に型成形時の型開閉方向に突出した複数の突起が形成され、一体発泡成形時には遮音材が弾性変形した状態で吸音材が成形され、脱型後に遮音材が元の形状に戻ることで、吸音材が突起によって圧縮された状態で遮音材に保持されていることにある。
本発明の一つの防音カバーによれば、遮音材は少なくとも一つが他とは異なる方向へ傾斜した複数の突起を有している。これらの突起は、一体発泡成形によって吸音材の内部に埋設又は貫通している。そして突起を形成する位置の自由度が高いので、組み付け時の向きを考慮して垂れ下がりを有効に防止できる位置に突起を形成することができる。したがって吸音材は、少なくとも一つが他とは異なる方向へ傾斜した複数の突起によって係止され、遮音材から垂れ下がるのが防止されているので、取り扱い性に優れ車体への組み付け作業も容易に行うことができる。
またウレタン発泡体からなる吸音材は軟質であり、容易に変形する。そして遮音材と吸音材とは非接合である。したがって吸音材を変形させることで、複数の突起から容易に引き抜くことができ、遮音材から容易に分離することができる。これにより遮音材のリサイクルが可能となる。
本発明の二つ目の防音カバーによれば、遮音材は型成形時の型開閉方向に突出し表面の鉛直線に対して傾斜するとともに互いに平行に突出する複数の突起を有している。そして突起を形成する位置の自由度が高いので、組み付け時の向きを考慮して垂れ下がりを有効に防止できる位置に突起を形成することができる。したがって吸音材が下方となる状態としても、吸音材が垂れ下がるような不具合を防止することができ、取り扱い性に優れ車体への組み付け作業も容易に行うことができる。
また遮音材と吸音材とは非接合である。したがって複数の突起の突出方向と平行方向に吸音材を容易に引き抜くことができ、遮音材から容易に分離することができる。これにより遮音材のリサイクルが可能となる。
さらに本発明の三つ目の防音カバーによれば、一体発泡成形時には遮音材が弾性変形した状態で吸音材が成形され、脱型後に遮音材が元の形状に戻る。したがって吸音材が成形された後に、吸音材中に埋設されている突起が変形することになるため、吸音材は突起によって圧縮された状態で遮音材に保持されることになる。したがって遮音材から垂れ下がるのが防止されているので、取り扱い性に優れ車体への組み付け作業も容易に行うことができる。
またウレタン発泡体からなる吸音材は軟質であり、容易に変形する。そして遮音材と吸音材とは非接合である。したがって吸音材を圧縮による摩擦力に負けない力で引っ張ることで、複数の突起から容易に引き抜くことができ、遮音材から容易に分離することができる。これにより遮音材のリサイクルが可能となる。
本発明の防音カバーは、板状の遮音材と、ウレタン発泡体からなる吸音材とが一体発泡成形により積層されてなる。遮音材は、ウレタン発泡体と非接合の樹脂から型成形により形成されたものであり、用途に応じた種々の形状とされる。ウレタン発泡体と非接合の樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレートなどが代表的であり、ポリプロピレンを用いれば特に安価な遮音材とすることができる。
本発明の一つの防音カバーにおいては、遮音材の吸音材が積層される側の表面に、型成形後の収縮変形によって少なくとも一つが他とは異なる方向へ傾斜した複数の突起を有している。このような遮音材を発泡成形型内に配置し、一体発泡成形によってウレタン発泡体からなる吸音材を成形すると、突起は吸音材の内部に埋設又は貫通し、突起の表面にはウレタン発泡体が弾接した状態となる。複数の突起は少なくとも一つが他とは異なる方向へ傾斜しているので、吸音材はそれらの突起によって係止され、遮音材から垂れ下がったりするのが防止される。
少なくとも一つが他とは異なる方向へ傾斜する突起をもつ遮音材を型成形にて製造する場合、少なくとも一つの突起がアンダーカットとなるので、通常はスライドコアを用いる必要がありコストアップとなる。そこで本発明では、従来は問題となる現象でしかなかった型成形後の収縮変形を積極的に利用している。これによりスライドコアが不要となり、突起を形成するために遮音材が高価になることはない。
例えばそれぞれの突起に遮音材から延びるリブをそれぞれ形成し、突起から延びるリブの延出方向が他のリブとは異なる突起を少なくとも一つ形成する。リブを有する突起をもつ遮音材を型成形にて成形すると、成形後の収縮によって突起はリブの延出方向に傾くので、他の突起とは異なる方向へ傾斜した突起を形成することができる。あるいは、リブの延出方向が同一であっても、リブの厚さを異ならせることで傾斜量を異ならせることもできる。
また突起の形状を異ならせても、互いに異なる方向へ傾斜した突起を形成することができる。例えば片側にリブをもつ突起とリブをもたない突起を形成すれば、リブをもつ突起がリブの延出方向へ傾き、リブをもたない突起は収縮しても傾かない。突起の径あるいは厚さを異ならせてもよい。形状の違いによる収縮量の差によって突起の傾斜量に差が生じるため、互いに異なる方向へ傾斜した突起を形成することができる。
型成形後に遮音材を収縮変形させるには、突起又は突起に設けるリブの形状を異ならせる以外に、遮音材自体の収縮変形を利用して突起による吸音材の係止を行うこともできる。例えば成形体が十分冷却しないうちに脱型する、あるいは脱型後に再加熱するなどの方法により、例えば断面L字形状の遮音材ではL字断面の角度が成形直後から変化する。したがって突起の角度も変化するので、突起による吸音材の係止を行うことができる。この際、L字断面形状が変化しやすいようにリブを設けることも好ましい。
本発明の二つ目の防音カバーにおいては、型成形時の型開閉方向に突出し遮音材表面の鉛直線に対して傾斜するとともに互いに平行に突出する複数の突起を有している。したがって、少なくとも遮音材表面の鉛直線に対して傾斜する突起によって、吸音材を遮音材に係止することができる。
ここで遮音材表面の鉛直線に対して傾斜する突起が互いに平行であるので、傾斜した方向に吸音材を引き抜くことにより遮音材から容易に分離することができリサイクルを容易に行うことができる。さらに突起を遮音材の型成形時の型開閉方向と平行にしておくことで、突起がアンダーカットとなることがなくスライドコアが不要となるため、突起を形成するために遮音材が高価になることはない。
この防音カバーは、遮音材が平板状ではなく三次元形状の場合でも有効である。例えば遮音材の一表面に一突起を形成し、一表面と交差する他の表面に一突起と平行に突出する他突起を形成し、両表面の鉛直線に対して一突起及び他突起が傾斜していれば吸音材を係止することが可能となる。
なお上記したような二つ目の発明の防音カバーにおける突起をもつ遮音材において、本発明の一つ目の防音カバーに採用したように、型成形後の収縮変形によって少なくとも一つが他とは異なる方向へ傾斜した突起を形成した遮音材とすることも好ましい。このように構成することで、リサイクル性を維持しつつ吸音材をさらに強固に保持することができる。
さらに本発明の三つ目の防音カバーにおいては、吸音材が積層される側の表面には型成形時の型開閉方向に突出する複数の突起を有し、一体発泡成形時には遮音材が弾性変形した状態で吸音材が成形され、脱型後に遮音材が元の形状に戻ることで、吸音材は突起によって圧縮された状態で遮音材に保持されている。
例えば遮音材を発泡成形型の型面と異なる形状に形成しておけば、一体発泡成形時の発泡圧によって遮音材が型面に押圧されて弾性変形し、離型後に元の形状に戻る。したがって、遮音材の裏面に突起を適宜形成しておくことで、離型後に遮音材が元の形状に戻った時に突起が吸音材を係止し、吸音材は突起によって圧縮された状態で遮音材に保持されることになる。
また発泡成形型の型面と異なる形状に形成された遮音材を、発泡圧ではなく発泡型の挟み込みにより弾性変形された状態で発泡成形型内に配置して一体発泡成形しても、同様の作用効果が奏される。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
図1に本実施例の防音カバーの断面図を示す。この防音カバーは、ポリプロピレン製の遮音材1と、遮音材1の裏面に積層されたウレタン発泡体からなる吸音材2と、から構成されている。
図2に示す遮音材1は底の浅い容器状をなし、予め射出成形により形成されている。その裏面には複数のピン10が突設され、図3に示すように、それぞれのピン10には遮音材1の裏面とピン10とを連結する一つのリブ11が形成されている。ピン10から延びるリブ11の延出方向はそれぞれ異なり、例えば遮音材1の長手方向の両端に形成された一対のピン10のリブ11は、それぞれのピン10から外側に向かって延出している。
この遮音材1は、各ピン10及び各リブ11が遮音材1の裏面の鉛直線と平行に突出するようにキャビティが形成された成形金型を用いて成形されている。したがってスライドコアが不要となり、ピンやリブを形成するために遮音材1が高価になることはない。そして脱型後の収縮によって、各ピン10はそれぞれのリブ11の延出方向へ傾き、図2又は図3の矢印方向へ傾く。例えば遮音材1の長手方向の両端に形成された一対のピン10は、図1に示すようにそれぞれ外側へ傾斜している。
この遮音材1を発泡成形型に配置し、発泡ウレタン樹脂を注入して一体発泡成形することで吸音材2が形成される。ウレタン発泡体からなる吸音材2は、ポリプロピレン製の遮音材1とは接合されない。しかし例えば遮音材1の長手方向の両端に形成された一対のピン10は、図1に示すようにそれぞれ外側へ傾斜しているので、各ピン10によるアンカー効果によって吸音材2が係止される。
これにより吸音材2は遮音材1に保持された状態となるので、取り扱いが容易となり、車体への組付工程時に吸音材2が垂れ下がるような不具合が防止されるため組み付けを容易に行うことができる。
そして吸音材2は軟質であり容易に変形する。したがって吸音材2を変形させることで各ピン10から容易に抜くことができ、遮音材1と容易に分離することができる。これにより遮音材1のリサイクルが可能となり、リサイクル性が向上する。
(実施例2)
本実施例は、ピン10の形状が異なること以外は実施例1と同様である。図4に本実施例に用いた遮音材1を示す。中央のピン12には平面視で十字形状の4つのリブ13が形成され、他のピン10には実施例1と同様の一つのリブ11が形成されている。
本実施例の防音カバーによれば、中央のピン12は脱型後の収縮による変形がなく、遮音材1の裏面の鉛直線と平行であり裏面から垂下された状態である。一方、他のピン10は脱型後の収縮によってそれぞれ矢印方向へ傾いている。したがってピン10及びピン12のアンカー効果によって吸音材2を係止することができ、実施例1と同様の効果が奏される。
(実施例3)
上記した実施例においては、脱型後のピン10の収縮変形による傾きを利用して吸音材2を保持するものであったが、遮音材1自体の変形を利用することもできる。
図5に示すように、射出成形などにより遮音材1を形成する。遮音材1は、複数のピン10が全て平行に突出するようにキャビティが形成された成形金型を用いて成形されている。したがってスライドコアが不要となり、ピンを形成するために遮音材1が高価になることはない。
しかしながら遮音材1は断面L字形状に形成されているので、十分に冷却されないうちに脱型したり、脱型後に加熱したりすると、断面L字の角度が大きくなるように収縮変形する。するとピン10は、図5に示すように外側へ傾く。したがってこのように塑性変形した遮音材1を発泡成形型内に配置して吸音材2を一体発泡成形すれば、傾斜したピン10によって吸音材2を保持することができ、実施例1と同様の効果が奏される。
(実施例4)
図6に示す本実施例の防音カバーは、板状のポリプロピレン製の遮音材3と、遮音材3の裏面に積層されたウレタン発泡体からなる吸音材4と、から構成されている。遮音材3の裏面には複数のピン30、31が突設され、ピン30、31は吸音材4に埋没している。ピン30、31は共に、遮音材3の表面の鉛直線に対して傾斜するとともに互いに平行となっている。
この遮音材3は、図7に示す成形金型5にて成形された。下型50にはピン30とピン31を成形するキャビティ51が彫り込まれている。ピン30とピン31とは互いに平行であるので、このようにスライドコアを用いることなく遮音材3を成形することができ、ピンを形成するために遮音材3が高価になることはない。
この遮音材3には、実施例1と同様に一体発泡成形されることで吸音材4が積層される。遮音材3が水平状態にある時には、ピン30とピン31は共に重力方向に対して傾斜しているので、吸音材4はピン30とピン31によって係止されて垂れ下がるのが防止され、容易に組み付けることができる。
また吸音材4を遮音材3から分離する場合は、ピン30及びピン31の延びる方向へ吸音材3を引き抜くことで容易に分離することができ、リサイクル性に優れている。
(実施例5)
図8〜図10に示す本実施例の防音カバーは、断面く字状に曲折した板状のポリプロピレン製の遮音材3と、遮音材3の裏面に積層されたウレタン発泡体からなる吸音材4と、から構成されている。遮音材3の裏面には複数のピン34及びリブ35が突設され、ピン34及びリブ35は吸音材4に埋没している。
遮音材3は、一面部32と他面部33とが交差した断面く字状の曲折形状に形成されており、それぞれのピン34及びリブ35は互いに平行となっている。
この遮音材3は、図9に示す成形金型5にて成形された。下型50にはピン34及びリブ35を成形するキャビティ51が彫り込まれている。ピン34及びリブ35とは互いに平行であるので、このようにスライドコアを用いることなく遮音材3を成形することができ、ピン及びリブを形成するために遮音材3が高価になることはない。
この遮音材3には、実施例1と同様に一体発泡成形されることで吸音材4が積層される。そして得られた本発明の防音カバーは、図10に示すように相手部材6に組み付けられる。この時それぞれのピン34は、一面部32と他面部33のそれぞれの鉛直線に対して傾斜していることに加え、リブ35によるピン35の収縮変形により外側へ向かって傾斜した状態で吸音層4が積層されているので、吸音材4はピン34によって係止されて垂れ下がるのが防止され、容易に組み付けることができる。
また吸音材4を遮音材3から分離する場合は、ピン34の延びる方向へ吸音材3を引き抜くことで容易に分離することができ、リサイクル性に優れている。
(実施例6)
図11〜図14に示す本実施例の防音カバーは、断面く字状に曲折した板状のポリプロピレン製の遮音材7と、遮音材7の裏面に積層されたウレタン発泡体からなる吸音材8と、から構成されている。遮音材7の裏面には複数のピン70、71が突設され、ピン70、71は吸音材4に埋没している。
遮音材7は、射出成形によって先ず図11に示す形状に形成された。すなわち断面く字状の曲折形状に形成され、ピン70、71はそれぞれ平行に型開閉方向に突出している。
この遮音材7は、図12及び図13に示すように発泡成形型9内に配置され、吸音材8が一体発泡成形される。発泡成形型9の型面は、遮音材7の断面L字の角度より僅かに大きな形状とされ、型締めによって遮音材7は型面に沿うように押圧される。すなわち遮音材7は、断面L字の角度が僅かに大きくなった形状に弾性変形し、その状態で吸音材8が一体発泡成形される。
そして得られた防音カバーを脱型すると、遮音材7は弾性反力によって図14に示すように元の形状に戻る。すなわち断面L字の角度が僅かに小さくなる方向へ復元変形し、ピン70、71はそれぞれ平行となる。しかし吸音材8は、互いに近接する方向へ形状復元したピン72、73によって圧縮された状態で遮音材7に保持されている。したがって吸音材8はピン70、71によって係止されて垂れ下がるのが防止され、防音カバーを容易に組み付けることができる。
また吸音材8を遮音材7から分離する場合は、ピン70、71の延びる方向へ吸音材8を引き抜くことで容易に分離することができ、リサイクル性に優れている。
本発明の一実施例に係る防音カバーの断面図である。 本発明の一実施例に係る防音カバーに用いた遮音材を裏面側から見た平面図である。 本発明の一実施例に係る防音カバーに用いた遮音材に形成したリブをもつピンの斜視図である。 本発明の第2の実施例に係る防音カバーに用いた遮音材を裏面側から見た平面図である。 本発明の第3の実施例に係る防音カバーの製造方法を示す説明図である。 本発明の第4の実施例に係る防音カバーの断面図である。 本発明の第4の実施例に係る防音カバーの遮音材を成形する金型の断面図である。 本発明の第5の実施例に係る防音カバーの断面図である。 本発明の第5の実施例に係る防音カバーの遮音材を成形する金型の断面図である。 本発明の第5の実施例に係る防音カバーを相手部材に組み付けた状態で示す断面図である。 本発明の第6の実施例に係る防音カバーに用いた遮音材の断面図である。 本発明の第6の実施例に係る防音カバーに用いた遮音材を発泡成形型に配置する様子を示す断面図である。 本発明の第6の実施例に係る防音カバーに用いた遮音材を発泡成形型に配置する様子を示す断面図である。 本発明の第6の実施例に係る防音カバーの断面図である。
符号の説明
1:遮音材 2:吸音材 10:ピン(突起) 11:リブ

Claims (5)

  1. 板状の遮音材とウレタン発泡体からなる吸音材とが一体発泡成形により積層されてなる防音カバーであって、
    該遮音材はウレタン発泡体と非接合の樹脂からなり、型成形により該吸音材が積層される側の表面に該型成形時の型開閉方向に突出した複数の突起が形成され、
    該突起の該型成形後の収縮変形によって少なくとも一つが他とは異なる方向へ傾斜した状態で一体発泡成形することにより、該吸音材が該突起によって該遮音材に保持されていることを特徴とする防音カバー。
  2. それぞれの前記突起には前記遮音材から延びるリブがそれぞれ形成され、前記突起から延びる該リブの延出方向が他の該リブとは異なる前記突起を少なくとも一つ有する請求項1に記載の防音カバー。
  3. 他の前記突起とは形状の異なる前記突起を少なくとも一つ有する請求項1に記載の防音カバー。
  4. 板状の遮音材とウレタン発泡体からなる吸音材とが一体発泡成形により積層されてなる防音カバーであって、
    該遮音材はウレタン発泡体と非接合の樹脂からなり、型成形により該吸音材が積層される側の表面に該型成形時の型開閉方向に突出した複数の突起が形成され、
    該突起が該表面の鉛直線に対して傾斜するとともに互いに平行な複数の突起を有した状態で一体発泡成形することにより、該吸音材が該突起によって該遮音材に保持されていることを特徴とする防音カバー。
  5. 板状の遮音材とウレタン発泡体からなる吸音材とが一体発泡成形により積層されてなる防音カバーであって、
    該遮音材はウレタン発泡体と非接合の樹脂からなり、型成形により該吸音材が積層される側の表面に該型成形時の型開閉方向に突出した複数の突起が形成され、
    該一体発泡成形時には該遮音材が弾性変形した状態で該吸音材が成形され、脱型後に該遮音材が元の形状に戻ることで、該吸音材が該突起によって圧縮された状態で該遮音材に保持されていることを特徴とする防音カバー。
JP2006019591A 2006-01-27 2006-01-27 防音カバー Withdrawn JP2007198312A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006019591A JP2007198312A (ja) 2006-01-27 2006-01-27 防音カバー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006019591A JP2007198312A (ja) 2006-01-27 2006-01-27 防音カバー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007198312A true JP2007198312A (ja) 2007-08-09

Family

ID=38453145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006019591A Withdrawn JP2007198312A (ja) 2006-01-27 2006-01-27 防音カバー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007198312A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013151208A (ja) * 2012-01-25 2013-08-08 Aisin Seiki Co Ltd カウルルーバ
CN104564342A (zh) * 2013-10-25 2015-04-29 本田技研工业株式会社 内燃机的隔音结构
WO2016125472A1 (ja) * 2015-02-02 2016-08-11 本田技研工業株式会社 内燃機関の遮音構造
JP2021011091A (ja) * 2019-07-09 2021-02-04 株式会社イノアックコーポレーション 乗物用防音カバーおよびその製造方法
CN113490616A (zh) * 2018-12-18 2021-10-08 阿德勒佩尔泽控股有限公司 用于车身前壁的隔音元件和用于这种隔音元件的承载元件
JP2022186723A (ja) * 2018-11-19 2022-12-15 株式会社イノアックコーポレーション 車両用防音カバー

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013151208A (ja) * 2012-01-25 2013-08-08 Aisin Seiki Co Ltd カウルルーバ
CN104564342A (zh) * 2013-10-25 2015-04-29 本田技研工业株式会社 内燃机的隔音结构
JP2015083788A (ja) * 2013-10-25 2015-04-30 本田技研工業株式会社 内燃機関の防音構造
CN107208551B (zh) * 2015-02-02 2019-07-30 本田技研工业株式会社 内燃机的隔音结构
JPWO2016125472A1 (ja) * 2015-02-02 2017-08-03 本田技研工業株式会社 内燃機関の遮音構造
CN107208551A (zh) * 2015-02-02 2017-09-26 本田技研工业株式会社 内燃机的隔音结构
WO2016125472A1 (ja) * 2015-02-02 2016-08-11 本田技研工業株式会社 内燃機関の遮音構造
JP2022186723A (ja) * 2018-11-19 2022-12-15 株式会社イノアックコーポレーション 車両用防音カバー
JP7357742B2 (ja) 2018-11-19 2023-10-06 株式会社イノアックコーポレーション 車両用防音カバー
CN113490616A (zh) * 2018-12-18 2021-10-08 阿德勒佩尔泽控股有限公司 用于车身前壁的隔音元件和用于这种隔音元件的承载元件
JP2022514002A (ja) * 2018-12-18 2022-02-09 アドラー ペルツァー ホルディング ゲーエムベーハー 車体の前壁用の遮音要素およびそのような遮音要素のための支持要素
JP7480148B2 (ja) 2018-12-18 2024-05-09 アドラー ペルツァー ホルディング ゲーエムベーハー 車体の前壁用の遮音要素およびそのような遮音要素のための支持要素
JP2021011091A (ja) * 2019-07-09 2021-02-04 株式会社イノアックコーポレーション 乗物用防音カバーおよびその製造方法
JP7227094B2 (ja) 2019-07-09 2023-02-21 株式会社イノアックコーポレーション 乗物用防音カバーおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6315313B2 (ja) サンドイッチパネルおよびサンドイッチパネルの製造方法
JP2007198312A (ja) 防音カバー
JP2006347002A (ja) 樹脂成形体
JP2008174185A (ja) クリップ取付座、内装材およびクリップ取付座の形成方法
WO2016006073A1 (ja) エンジンカバー
JP5356157B2 (ja) 車両用シート芯材
JP4790332B2 (ja) 樹脂成形体
JP2010052267A (ja) 硬質発泡樹脂、その成形方法及び成形用金型
JP2003226261A (ja) 中空構造物の補強構造及び補強方法
JP2002028934A (ja) エンジンカバーおよびその製造方法
JP2007112374A (ja) 車両用内装材
JP3865751B2 (ja) 樹脂成形体及びその成形方法
JP2011122686A (ja) 発泡成形部材の取付構造
JP2008183834A (ja) 射出発泡成形方法
JP4451273B2 (ja) 発泡充填具
JP2007055173A (ja) 樹脂成形体及びそれを備えた自動車のドア
JP4773191B2 (ja) 樹脂成形体及びその成形方法
JP2006175708A (ja) 樹脂成形品
JP4617948B2 (ja) 自動車用アームレスト
JP4961293B2 (ja) 樹脂成形品の振動溶着構造
JP2007233250A (ja) 吸音体
JP5004125B2 (ja) 樹脂成形体の成形型
JP4850555B2 (ja) 樹脂成形体の成形方法
JP5165534B2 (ja) 樹脂成形品の振動溶着構造
JP5377931B2 (ja) 樹脂成形品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20080820

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A761 Written withdrawal of application

Effective date: 20090428

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761