JP3948461B2 - エンジン用燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

この発明は、エンジンの燃料噴射装置、特にガソリンエンジンなどの内燃機関の燃料室内に燃料を直接噴射するインジェクタ(燃料噴射ノズル)を備えた燃料噴射装置に関する。
近年、外部着火式エンジン(ガソリンエンジン)では、燃費向上、エミッション性能向上のため、エンジンの燃焼室内に燃料を直接噴射する、所謂直噴エンジンが採用される傾向にある。
この直噴エンジンでは、これまでのエンジンと異なり、燃料圧力(燃圧)が高圧であり、また燃焼室内にインジェクタの先端を臨ませる必要があるため、構造上も従来のものと異なり、燃料配分管とは別にインジェクタを直接エンジンに取付け、その取付けもエンジンに別途固定したストッパ部材で補強する構造となっている。
ただ、これらの各部品をエンジンに組付ける際には、インジェクタを挿入した燃料分配管をエンジンにセットし、そこに二又状のストッパ部材を横方向からインジェクタに差し込む作業が必要となり、隣接する気筒間の狭さや手前に横たわる燃料分配管の存在もあって、極めて困難な作業とならざるを得ず、製造コストにも影響を与えてしまうという問題があった。
そこで、下記特許文献1では、燃料分配管、インジェクタ、ストッパ部材とを効率よく組み立てうる燃料噴射装置を提案している。
この特許文献1では、燃料分配管、インジェクタ、ストッパ部材という三者を1つのホルダ部材で組付け姿勢状態に保持することで、前述の問題を解消するとしている。
特開2003−328900号公報。
しかし、前述の特許文献1の構造を具体的に検討してみると、効率よく組み立てるという観点からは十分でないと思われる。
それは、以下の理由による。
確かに、特許文献1におけるホルダ部材は、燃料分配管の分配部に関係する部分、インジェクタに関係する部分、ストッパ部材に関係する部分とを有し、特にストッパ部材と関係する部分では、一部に窪みを設けたアーム片(文献では部位)で、ストッパ部材の把持部の外面を嵌め込んで位置決めするとしている。
しかしながら、ストッパ部材の把持部の外面は、図面からも分かるように円形曲面となっており、いくら窪みを設けていたとしても、そのアーム片から離脱しやすい構造である。
このため、これら三者の組付け作業は、用心深く、三者の姿勢を変えないようにして組み付けなければならず、姿勢を少しでも変えるとストッパ部材が容易に離脱してしまうといった問題が生じる。
さらに、これら三者を仮組み品として物流単位とする場合には、輸送中の振動に耐えることができないため、結局、別々で物流するしかないといった問題もある。
そこで、この発明は、燃料分配管、インジェクタ、ストッパ部材という三者を1つのホルダ部材で組付け姿勢状態に保持するエンジンの燃料噴射装置において、ストッパ部材の容易な脱落を防止して、組付け作業の更なる効率化や、物流の効率化を図ることができるエンジンの燃料噴射装置を提供することを目的とする。
この発明によるエンジンの燃料噴射装置は、エンジンの燃焼室に先端を臨ませて配置するインジェクタと、インジェクタを装着する分配部を設けて該インジェクタに対して燃料を分配する燃料分配管と、インジェクタの中央部の鍔部を押圧して該インジェクタをエンジンに固定するストッパ部材と、これら三者を組付け姿勢状態に保持するホルダ部材とを備えるエンジンの燃料噴射装置にあって、前記ホルダ部材は、前記燃料分配管の分配部に嵌め込み固定される本体部と、前記ストッパ部材の上面及び下面を挟持して、先端にストッパ部材の側面を係止する係止片を設けた一対のアームからなるストッパ部材挟持部とを備え、前記ストッパ部材は、一端にインジェクタの前記鍔部を押圧する二又アーム部を有し、他端にエンジンに固定される締結ボルトの挿通穴部を備え、前記ストッパ部材挟持部は、該ストッパ部材の二又アーム部と挿通穴部との間を挟持するように設定したものである。
上記構成によれば、ホルダ部材が、燃料分配管の分配部に嵌め込み固定される本体部と、ストッパ部材の上面及び下面を挟持して、先端にストッパ部材の側面を係止する係止片を設けた一対のアームからなるストッパ部材挟持部とを有しているため、ホルダ部材のストッパ部材挟持部によって、ストッパ部材の上面、下面及び側面を確実に支持することができる。すなわち、ストッパ部材は、ストッパ部材挟持部によって少なくとも上下及び左右の位置が規定され、確実にホルダ部材によって支持されることになる。
特に、インジェクタを固定する二又アーム部とエンジンに固定される挿通穴部との間をストッパ部材挟持部で挟持するため、ストッパ部材を前後バランスよく挟持できる。このため、多少の振動や衝撃があったとしても、ストッパ部材が前後バランスを崩すことなく、組付け姿勢状態を安定して維持することができる。
この発明の一実施態様においては、記ストッパ部材挟持部が挟持する前記ストッパ部材の二又アーム部と挿通穴部との間を、他の部分よりも小幅に設定したものである。
上記構成によれば、二又アーム部と挿通穴部との間が小幅に設定されているため、その小幅部分を挟持するストッパ部材挟持部は、その挟持位置を前後方向で規定される。このためストッパ部材は、その前後方向の位置も確実に規定できるため、より確実にホルダ部材で支持され、組付け姿勢状態を保持することができる。
この発明の一実施態様においては、前記一対のアームを、弾性力により両者間を拡張可能に構成し、前記係止片に、アーム間に案内する案内傾斜面を形成したものである。
上記構成によれば、ストッパ部材挟持部の一対のアームを弾性力により拡張可能に構成し、係止片に案内傾斜面を形成したことにより、ストッパ部材の側方からストッパ部材挟持部を単に嵌め込むといった単純な作業で、ストッパ部材をホルダ部材に装着することができるため、仮組み作業を円滑且つ容易に行うことができる。
この発明の一実施態様においては、前記アームの内側面を、ストッパ部材の外形形状に略一致する形状にしたものである。
上記構成によれば、アームの内側面形状が、ストッパ部材の外形形状に略一致するため、挟持状態でストッパ部材の左右の揺動方向位置(ストッパ部材自身のロール方向位置)が規定できる。よって、より確実にストッパ部材がホルダ部材によって支持され、組付け姿勢状態を保持することができる。
この発明の一実施態様においては、前記ホルダ部材に前記インジェクタに当接して、該インジェクタの位相を規定するインジェクタ位相決め部を備えたものである。
上記構成によれば、インジェクタ位相決め部でインジェクタの位相を規定するため、燃料分配管の分配部、ストッパ部材、それとインジェクタとの三者の間の位相(位置関係)を、一つのホルダ部材で確実に規定することができる。よって正確な組付け姿勢状態を安定して保持することができるため、組付け作業を効率的に且つ適確に行うことができる。
この発明の一実施態様においては、前記インジェクタ位相決め部を、ホルダ部材の嵌め込み方向と同一方向に延びるように設定したものである。
上記構成によれば、ホルダ部材の嵌め込み方向と同一方向にインジェクタ位相決め部を延びるように設定しているため、ホルダ部材を嵌め込む際、それと同時にインジェクタの位相も規定することができる。また、インジェクタが誤組付けされている場合には、ホルダ部材を嵌め込む感覚が異なるため、誤組付け防止も図ることができる。
この発明の一実施態様においては、前記ホルダ部材を、樹脂で成形したものである。
上記構成によれば、複雑な形状のホルダ部材であっても射出成形で安価に成形することができるため、生産コストを低減できる。
この発明によれば、ホルダ部材のストッパ部材挟持部によって、ストッパ部材の上面、下面及び側面を確実に支持することができる。すなわち、ストッパ部材は、ストッパ部材挟持部によって少なくとも上下及び左右の位置が規定され、確実にホルダ部材によって支持されることになる。
また、特に、インジェクタを固定する二又アーム部とエンジンに固定される挿通穴部との間をストッパ部材挟持部で挟持するため、ストッパ部材を前後バランスよく挟持できる。このため、多少の振動や衝撃があったとしても、ストッパ部材が前後バランスを崩すことなく、組付け姿勢状態を安定して維持することができる。
よって、燃料分配管、インジェクタ、ストッパ部材という三者を1つのホルダ部材で組付け姿勢状態に保持するエンジンの燃料噴射装置において、ストッパ部材の容易な脱落を防止して、組付け作業の更なる効率化や、物流の効率化を図ることができるエンジンの燃料噴射装置を提供することができる。
以下、図面に基づいてこの発明の一実施形態を詳述する。
図1に本実施形態のエンジンの燃料噴射装置1を示す。図示する燃料噴射装置は、直列4気筒エンジンのシリンダヘッドに装着する直噴エンジンの燃料噴射装置1であり、図示した状態は、エンジン装着前の組付け姿勢状態を保持した仮組み状態である。燃料噴射装置1はこの仮組み状態でエンジンの組立てラインに搬送され、その組立てラインで、締結ボルト2によりシリンダヘッド3(図7参照)に締結固定される。
この燃料噴射装置1は、エンジン長手方向と平行に延びる燃料分配管4、各気筒に対応した4つのインジェクタ5、インジェクタの抜けを防止する4つのストッパ部材6、それとこれら三者を組付け姿勢状態に保持する4つのホルダ部材7とを具備する。
前述の燃料分配管4は、内部を空洞とした円筒管41で構成し、各気筒に対応した位置に円筒ボス状の分配部42をそれぞれ設けている。各分配部42の隣接位置にシリンダヘッド取付けボス部43を設けており、該燃料分配管4は、これらシリンダヘッド取付けボス部43と右端のシリンダヘッド取付けボス部44で締結ボルト2を介してシリンダヘッド3に固定される。
また、この燃料分配管4内には燃料ポンプ(図示せず)から供給される高圧の燃料(ガソリン)が充填され、前述の分配部42を介して各インジェクタ5に燃料を分配している。
前述のインジェクタ5は、その上端51(図7〜図9参照)を分配部42に圧入固定することでそれぞれ簡易固定される。そして、気筒内に燃料噴射する噴射口52を下端52に露出させた状態で、燃料分配管4に支持される。
前述のストッパ部材6は、インジェクタ5を押圧する二又アーム部61とシリンダヘッドに固定する締結ボルト63(図8参照)を挿通する挿通穴部62とを具備し、インジェクタ5の中央部に対して二又アーム部61を横から差込むことによりインジェクタ5に支持される。但し、この支持状態では、インジェクタ5の中央部で二又アーム部61を支持しているだけであるため、殆ど位置は固定できず、容易に脱落してしまう。
前述のホルダ部材7は、分配部42とシリンダヘッド取付けボス部43に嵌合固定により装着される本体部71、ストッパ部材を挟持固定する挟持部72、インジェクタの位相を規定するインジェクタ位相決め部73とを具備する。
このホルダ部材7によって、前述のストッパ部材6は、確実に位置が保持され、組付け姿勢状態を保持することができる。
このホルダ部材7の詳細構造について図2〜図4に示す。図2はホルダ部材7単品の斜視図、図3は別の方向からの斜視図、図4はストッパ部材6を挟持した状態のホルダ部材7の斜視図である。
ホルダ部材7は、射出成形よって樹脂成形され、前述のように、本体部71、挟持部72、それとインジェクタ位相決め部73とを具備する。
前述の本体部71は、分配部とシリンダヘッド取付けボス部に嵌合する平板状の上部ベース部71aと、その下側で分配部だけに嵌合する円弧状の下部ベース部71bとを備える。
上部ベース部71aは、エンジン長手方向に延び、その側端にはシリンダヘッド取付けボス部43の側方に回り込んで、ホルダ部材7を嵌合係止する第一嵌合係止爪71cを設けている。また、その中央上部には、矩形状の落下防止穴71dを形成し、その落下防止穴71dをシリンダヘッド取付けボス部43の突起43a(図5参照)に嵌合係止することで、ホルダ部材7の燃料分配管4からの落下を防止している。
下部ベース部71bは、分配部42を取り囲むように位置し、その側端には、分配管42の側方に回り込んで嵌合係止する第二嵌合係止爪71eを設けている。この第二嵌合係止爪71eと前述の第一嵌合係止爪71cで、分配部42とシリンダヘッド取付けボス部43を挟み込むようにして、ホルダ部材7を嵌合固定して装着する。
前述のインジェクタ位相決め部73は、本体部71の下側に連なって設けられ、シリンダヘッド取付けボス部43下方を、インジェクタ5側に延びる平板部で構成している。このインジェクタ位相決め部73は、前述の第一、第二嵌合係止爪71c,71eの延びる方向と平行に、すなわち嵌合固定する方向と同一方向に延びるように設定している。
このインジェクタ位相決め部73は、ホルダ部材7を嵌合装着した状態で、インジェクタ5の側面に設けた回転規制面(後述)に当接し、インジェクタ5の回転位相を規定するように構成している。
前述の挟持部72は、下部ベース部71b下方で本体部71に連なって設けられ、所定間隔を持って配置された上下一対のアーム72a、72bと、アームの先端で内側向きに延びる係止片72c、72dとを具備する。この上下一対のアーム72a、72bも、前述のインジェクタ位相決め部73と同様、第一、第二嵌合係止爪71c,71eの延びる方向と平行に、すなわち嵌合固定する方向と同一方向に延びるように設定している。
上下一対のアーム72a、72bは、少なくとも下側アーム72bを弾性変形させることにより、その先端間隔を拡幅しうるように構成している(図3参照)。また、係止片72c、72dも、図示するように、その先端に内側に傾斜する傾斜案内面72e、72fを構成している。このため、ストッパ部材6の側方から、挟持部72を単に差込めば、一対のアーム72a、72bの間隔が拡幅しストッパ部材6の厚みよりも広がって差込みが容易になる。そして、差し込みが完了すると、一対のアーム72a、72bの間隔は狭まり、上下一対のアーム72a、72bによってストッパ部材6が完全に挟持される状態にすることができる。
図4は、挟持部72によってストッパ部材6を挟持した状態である。この図から分かるように、挟持部72は、上下一対のアーム72a、72bによって、ストッパ部材6の中央部の上下面64、65を挟持している。このため、ストッパ部材6は上下方向の動きが規制され、上下方向位置が保持される。また、特に上側アーム72aは、ストッパ部材上面64の隆起部64aに対応して、その内側面を一部凹設72gさせてしている。このため、ストッパ部材6の左右の揺動方向(ストッパ部材6自身のロール方向)の動きも抑えている。
さらに、係止片72c、72dがストッパ部材の側面66も係止するため、ストッパ部材6の横方向への抜けも抑えられ、ストッパ部材6の横方向位置も保持される。また、ストッパ部材6の中央部には、図11に示すように他の部分より小幅の小幅部67が設定されているため、この小幅部67を挟持部72で挟持することで、ストッパ部材6の前後方向の抜けも抑えられ、ストッパ部材6の前後方向位置も保持される。
このように、挟持部72がストッパ部材6を挟持することにより、ストッパ部材6の位置は確実にホルダ部材7によって規定されるため、ストッパ部材6は、組付け姿勢状態を確実に常時維持することができる。
次に、ホルダ部材7を装着することにより組付け姿勢状態を保持するインジェクタ周りの詳細構造について、図5〜図8を利用して詳述する。図5はインジェクタ周りの詳細構造を示した正面斜視図、図6はそのインジェクタ周りの背面斜視図、図7は、燃料噴射装置1をシリンダヘッド3に装着した状態の縦断面図、図8はインジェクタ周りの一部断面図である。
これらの図に示すように、燃料分配管4に気筒ごとに設けた分配部42には、インジェクタ5とストッパ部材6とが組付けられ、その組付け姿勢状態を保持するため、前述のホルダ部材7を装着している。
このように組付け姿勢状態を保持することで、本実施態様のように4つの気筒が近接配置したエンジンにおいても、燃料噴射装置1を容易且つ迅速にシリンダヘッド3に組付けることができる。このため、組付け作業の効率化を図ることができる。
このホルダ部材7は、前述のように、その本体部71を、シリンダヘッド取付けボス部73と分配部42の側方に位置させ、その本体部71の下側で、挟持部72によってストッパ部材6を挟持保持して、インジェクタ位相決め部73でインジェクタ5の位相位置を規定している。なお、54は、インジェクタ5から延びるカプラ接続部である。
そして、このホルダ部材7は、図5、図6から分かるように燃料分配管4の反対側に装着して、挟持部72とインジェクタ位置決め部73が燃料分配管4側に延びるように設定している。
また、このホルダ部材7は、図7に示すように、燃料噴射装置1をシリンダヘッド3に装着した状態では、エンジンの燃焼室31とは反対側に位置するように設定している。このため、ホルダ部材7を樹脂製としたとしても、熱害の影響を受けにくくすることができる。
なお、図8からは、ホルダ部材7の第一嵌合係止爪71cと第二嵌合係止爪71eが分配部42とシリンダヘッド取付けボス部43を挟み込み、挟持部の上下アーム72a、72bがストッパ部材6を挟持し、さらに、インジェクタ位相決め部73がインジェクタ5の回転規制面55に当接してインジェクタ5の位相位置を規定していることが分かる。
さらに、図7からは、ストッパ部材6がその二又アーム部61でインジェクタの鍔部56を係止固定して、インジェクタ5のシリンダヘッド3からの抜けを防止していることが分かる。
なお、図8に示す、2は、燃料分配管4をシリンダヘッド3に固定する締結ボルトであり、62は、ストッパ部材6を固定する締結ボルトである。
次にインジェクタ5の位相規定構造について、図9、図10のインジェクタ5の詳細図を利用して説明する。これらの図に示すように、本実施態様のインジェクタ5は、その中央部にカプラ接合部54も一体となった樹脂製のハウジング57(斜線部分)を射出成形法によって成形し、そのハウジング57の外周面に矩形状の突出部58を設け、その突出部58の側面を回転規制面55としている。すなわち、このインジェクタ5は、回転規制面55を樹脂成形によって構成することで、安価に回転規制面55を形成している。
このようにして形成された回転規制面55の内、両側の回転規制面55aを二又アーム部61の内側面に当接させることで、確実に位相固定をしている。
一方、先端の回転規制面55bにはインジェクタ位相決め部73が当接し、位相を決定している。このように別の回転規制面55bをインジェクタ位相決め部73に当接させて位相を規定することで、インジェクタ5を180°位相を間違えて装着した場合でも、早期に誤組付けを発見することができる。
なお、このようにインジェクタ5の位相を規定するのは、図7にも示すようにインジェクタ5の噴射口52が、インジェクタ5の軸線Lに対して所定角シリンダヘッド3上方にオフセットして設定されているためである。このように噴射口52を設定することで、点火プラグ(図示せず)付近に比較的濃い混合気を適度に分布させることができ、燃費向上等の直噴エンジンの効果を確実に得ることができるのである。
さらに、インジェクタ5の上端51には、図7、図8にも示すように分配部42内に挿入した場合の簡易固定部材としての機能も果たすOリング59を嵌合固定し、燃料のシール性能を確保している。
次に、この燃料噴射装置1の組付け姿勢状態を保持した仮組み状態の組立て方法について説明する。
まず、第一に、インジェクタ5の上端51を燃料分配管4の各分配部42…に圧入する。この状態で、前述のOリング59があることにより、各インジェクタ5…は燃料分配管4に簡易固定される。
第二に、各ストッパ部材6…を各インジェクタ5…の側方から差し込む。このときストッパ部材6の二又アーム部61で、インジェクタ5の位相を規定できるため、ある程度のインジェクタ6の位相を、ストッパ部材6で決めておく。
そして、第三に、各ホルダ部材7…を燃料分配管の反対側の側方から嵌め込む。
この嵌め込み作業を模式的に表したのが図11である。この図に示すように、ホルダ部材7は、この嵌め込み作業の際、燃料分配管4のシリンダヘッド取付け部43に本体部の第一嵌合係止爪71cを係止し、そしてインジェクタ5の位相をインジェクタ位相決め部73で規定し、さらにストッパ部材6の中央の小幅部67に挟持部72を差込んでストッパ部材6を挟持する。このように、このホルダ部材7を嵌め込むことにより、一度に燃料分配管4、インジェクタ5、ストッパ部材6の三者を、それぞれ組付け姿勢状態に保持する。
なお、この嵌め込み作業の際、仮にインジェクタ5が180°逆向きに誤組付けされていた場合には、嵌め込み作業過程の途中で、インジェクタ位相決め部73が、インジェクタ5側面の回転規制面55bを捉えることができないため、嵌め込み作業の際、作業者が違和感を感じる。このため、作業者は、作業途中にインジェクタ5の誤組付けを認識することができ、その場で即座に組み直すことができる。
次に、以上のように構成した本実施態様の作用及び効果について詳述する。
このように、本実施態様のエンジンの燃料噴射装置は、エンジンの燃焼室に先端を臨ませて配置するインジェクタ5と、インジェクタを装着する分配部42を設けて該インジェクタ5に対して燃料を分配する燃料分配管4と、インジェクタ5の中央部の鍔部56を押圧して該インジェクタ5をエンジンに固定するストッパ部材6と、これら三者を組付け姿勢状態に保持するホルダ部材7とを備えるエンジンの燃料噴射装置にあって、前記ホルダ部材7は、前記燃料分配管の分配部42に嵌め込み固定される本体部71と、前記ストッパ部材6の上面64及び下面65を挟持して、先端にストッパ部材6の側面66を係止する係止片72c、72dを設けた一対のアーム72a、72bからなる挟持部72とを備えたものである。
上記構成によれば、ホルダ部材7が、燃料分配管4の分配部42に嵌め込み固定される本体部71と、ストッパ部材6の上面64及び下面65を挟持して、先端にストッパ部材6の側面66を係止する係止片72c、72dを設けた一対のアーム72a、72bからなる挟持部72とを有しているため、ホルダ部材の挟持部72によって、ストッパ部材6の上面64、下面65及び側面66を確実に支持することができる。すなわち、ストッパ部材6は、挟持部72によって少なくとも上下及び左右の位置が規定され、確実にホルダ部材7によって支持されることになる。
よって、燃料分配管4、インジェクタ5、ストッパ部材6という三者を1つのホルダ部材7で組付け姿勢状態に保持するエンジンの燃料噴射装置において、ストッパ部材6の容易な脱落を防止して、組付け作業の更なる効率化や、物流の効率化を図ることができる。
また、この実施態様では、前記ストッパ部材6は、一端にインジェクタ5の前述の鍔部56に対応する二又アーム部61を有し、他端にエンジンに固定される締結ボルト63の挿通穴部62を備え、前記挟持部72は、該ストッパ部材6の二又アーム部61と挿通穴部62との間を挟持するように設定したものである。
上記構成によれば、インジェクタ5を固定する二又アーム部61とエンジンに固定される挿通穴部62との間を挟持部72で挟持するため、ストッパ部材6を前後バランスよく挟持できる。このため、多少の振動や衝撃があったとしても、ストッパ部材6が前後バランスを崩すことなく、組付け姿勢状態を安定して維持することができる。
また、この実施態様では、前記挟持部72が挟持する前記ストッパ部材6の二又アーム部61と挿通穴部62との間を、他の部分よりも小幅に設定したものである。
上記構成によれば、二又アーム部61と挿通穴部62との間が小幅に設定されているため、その小幅部67を挟持する挟持部72は、その挟持位置を前後方向で規定される。このためストッパ部材6は、その前後方向の位置も確実に規定できるため、より確実にホルダ部材7で支持され、組付け姿勢状態を保持することができる。
また、この実施態様では、前記一対のアーム72a、72bを、弾性力により両者間を拡張可能に構成し、前記係止片72c、72dに、アーム間に案内する案内傾斜面72e、72fを形成したものである。
上記構成によれば、挟持部72の一対のアーム72a、72bを弾性力により拡張可能に構成し、係止片72c、72dに案内傾斜面72e、72fを形成したことにより、ストッパ部材6の側方から挟持部72を単に嵌め込むといった単純な作業で、ストッパ部材6をホルダ部材7に装着することができるため、仮組み作業を円滑且つ容易に行うことができる。
また、この実施態様では、前記上側アーム72aの内側面を、ストッパ部材6の外形形状に略一致するように凹設72gにしたものである。
上記構成によれば、上側アーム72aの内側面形状が、ストッパ部材6の外形形状に略一致するため、挟持状態でストッパ部材6の左右の揺動方向位置(ストッパ部材自身のロール方向位置)が規定できる。よって、より確実にストッパ部材6がホルダ部材7によって支持され、組付け姿勢状態を保持することができる。
また、この実施態様では、前記ホルダ部材7に前記インジェクタ5に当接して、該インジェクタ5の位相を規定するインジェクタ位相決め部73を備えたものである。
上記構成によれば、インジェクタ位相決め部73でインジェクタ5の位相を規定するため、燃料分配管4の分配部42、ストッパ部材6、それとインジェクタ5との三者の間の位相(位置関係)を、一つのホルダ部材7で確実に規定することができる。よって正確な組付け姿勢状態を安定して保持することができるため、組付け作業を効率的に且つ適確に行うことができる。
また、この実施態様では、前記インジェクタ位相決め部73を、ホルダ部材7の嵌め込み方向と同一方向に延びるように設定したものである。
上記構成によれば、ホルダ部材7の嵌め込み方向と同一方向にインジェクタ位相決め部73を延びるように設定しているため、ホルダ部材7を嵌め込む際、それと同時にインジェクタ5の位相も規定することができる。また、インジェクタ5が誤組付けされている場合には、ホルダ部材7を嵌め込む感覚が異なるため、誤組付け防止も図ることができる。
また、この実施態様では、前記ホルダ部材7を、樹脂で成形したものである。
上記構成によれば、複雑な形状のホルダ部材7であっても射出成形で安価に成形することができるため、生産コストを低減できる。
もっとも、生産コストを考慮しない場合には、金属等をプレス成形して、ホルダ部材を金属製としてもよい。
以上、本実施態様では、直列4気筒エンジンの燃料噴射装置について説明したが、本発明は、この実施態様に限定されるものではなく、その他V型6気筒エンジン等、多気筒エンジンの燃料噴射装置に採用してもよい。
また、挟持部の形状についても、ストッパ部材を挟持できるものであれば、前述のものに限定されない。また、組付け後には取り外しができるように、挟持力を変化させるように構成してもよい。
以上、この発明の構成と、前述の実施態様との対応において、
この発明のストッパ部材挟持部は、実施態様の挟持部72に対応するも、
この発明は、前述の実施態様の構成のみに限定されるものではなく、その他様々な実施態様を含むものである。
本発明を採用したエンジンの燃料噴射装置の全体斜視図。 ホルダ部材単品の斜視図。 ホルダ部材の他の方向からの斜視図 ストッパ部材を挟持した状態のホルダ部材の斜視図。 インジェクタ周りの詳細構造を示した正面斜視図。 インジェクタ周りの詳細構造を示した背面斜視図。 燃料噴射装置をシリンダヘッドに装着した状態の縦断面図。 インジェクタ周りの一部断面図。 インジェクタ単品の側面図。 インジェクタのハウジングを示す平面図。 ホルダ部材の嵌め込み作業を模式的に表した図。
符号の説明
1…燃料噴射装置
4…燃料分配管
42…分配部
5…インジェクタ
6…ストッパ部材
7…ホルダ部材
71…本体部
72…挟持部(ストッパ部材挟持部)

Claims (7)

  1. エンジンの燃焼室に先端を臨ませて配置するインジェクタと、インジェクタを装着する分配部を設けて該インジェクタに対して燃料を分配する燃料分配管と、インジェクタの中央部の鍔部を押圧して該インジェクタをエンジンに固定するストッパ部材と、これら三者を組付け姿勢状態に保持するホルダ部材とを備えるエンジンの燃料噴射装置にあって、
    前記ホルダ部材は、前記燃料分配管の分配部に嵌め込み固定される本体部と、
    前記ストッパ部材の上面及び下面を挟持して、先端にストッパ部材の側面を係止する係止片を設けた一対のアームからなるストッパ部材挟持部とを備え
    前記ストッパ部材は、一端にインジェクタの前記鍔部を押圧する二又アーム部を有し、他端にエンジンに固定される締結ボルトの挿通穴部を備え、
    前記ストッパ部材挟持部は、該ストッパ部材の二又アーム部と挿通穴部との間を挟持するように設定した
    エンジン用燃料噴射装置。
  2. 前記ストッパ部材挟持部が挟持する前記ストッパ部材の二又アーム部と挿通穴部との間を、他の部分よりも小幅に設定した
    請求項1記載のエンジン用燃料噴射装置。
  3. 前記一対のアームを、弾性力により両者間を拡張可能に構成し、
    前記係止片に、アーム間に案内する案内傾斜面を形成した
    請求項記載のエンジン用燃料噴射装置。
  4. 前記アームの内側面を、ストッパ部材の外形形状に略一致する形状にした
    請求項記載のエンジン用燃料噴射装置。
  5. 前記ホルダ部材に前記インジェクタに当接して、該インジェクタの位相を規定するインジェクタ位相決め部を備えた
    請求項記載のエンジン用燃料噴射装置。
  6. 前記インジェクタ位相決め部を、ホルダ部材の嵌め込み方向と同一方向に延びるように設定した
    請求項記載のエンジン用燃料噴射装置。
  7. 前記ホルダ部材を、樹脂で成形した
    請求項6記載のエンジン用燃料噴射装置。
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