JPWO2015097727A1 - 摩擦攪拌点接合装置および摩擦攪拌点接合方法、並びに、摩擦攪拌点接合の面直検出装置 - Google Patents

摩擦攪拌点接合装置および摩擦攪拌点接合方法、並びに、摩擦攪拌点接合の面直検出装置 Download PDF

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Abstract

本発明に係る摩擦攪拌点接合装置は、回転工具(10A)と、回転工具(10A)の位置が被接合物(50)の接合部位に対して面直状態にあるか否かを検出する面直検出部(20A)と、を備えている。面直検出部(20A)は、接合部位の周辺に設定される少なくとも3つの計測位置までの距離を、例えば、位置センサ(21)により計測する。これら計測位置は、回転工具(10A)の進退方向を法線方向とする基準平面上で多角形の頂点に位置するよう設定されている。面直検出部(20A)は、計測位置までの距離が全て同等であるときに面直状態にあると検出する。

Description

本発明は、摩擦攪拌点接合装置および摩擦攪拌点接合方法、並びに、摩擦攪拌点接合に用いられる面直検出装置に関し、特に、摩擦攪拌点接合の回転工具が、被接合物の接合部位に対して面直状態にあることを検出可能とする摩擦攪拌点接合装置および摩擦攪拌点接合方法と、この検出に用いられる面直検出装置とに関する。
自動車、鉄道車両、航空機等の輸送機器においては、金属材料を連結するときには、スポット溶接またはリベット接合が用いられていた。しかしながら、近年では、摩擦熱を利用して金属材料を接合する摩擦攪拌点接合が注目されている。
摩擦攪拌点接合には、円柱状の回転工具(接合ツール)が用いられる。この回転工具は、被接合物に向かって進退移動可能に構成され、高速で回転しながら被接合物(金属材料)中に押し込まれる(圧入される)。回転工具が圧入された部位では、金属材料が軟化するため、この軟化した金属材料を攪拌することで被接合物同士が接合される。
摩擦攪拌点接合により良質な接合を実現するためには、回転工具の進退移動の変位量を適切に制御する必要があることが知られている。
例えば、特許文献1には、積層部(複数個の部材を積層して形成される)に対する摩擦攪拌接合用工具(回転工具)の挿入量を実測し、この実測値が目標値に一致するように、摩擦攪拌接合用工具の変位量を制御する技術が開示されている。また、特許文献2には、複動式の摩擦攪拌点接合において、ショルダ部材の外側にクランプ部材が設けられている場合に、クランプ部材の先端と回転工具(ピン部材またはショルダ部材)の先端との距離を算出することにより、回転工具の圧入深さを調整する制御が開示されている。
特開2006−289477号公報 特開2012−196681号公報
ここで、摩擦攪拌点接合では、接合時に、回転工具が被接合物の接合部位に対して面直となるように規定される必要がある。回転工具が接合部位に対して面直となる状態とは、接合部位が平面であっても湾曲面であっても、接合部位(点)において当該面に接する接平面(接面)に対する法線方向に沿って回転工具が位置する状態である。
例えば、航空機分野では、接合対象となる部品の種類または接合位置等に応じて非常に厳密な面直が求められることがある。それゆえ、例えば摩擦攪拌点接合装置を産業用ロボットのアーム部に取り付けて用いる場合には、部品の種類毎または接合位置毎に、面直を設定するために産業用ロボットのティーチングを行うか、面直の設定を確認する必要がある。その結果、点接合作業の煩雑化かつ長時間化を招くことになる。
また、摩擦攪拌点接合の分野では、特許文献1に開示されるように、接合時の回転工具の変位量(進退移動量)を、接触式センサ等により実測して制御する技術、あるいは、特許文献2に開示されるように、クランプ部材の先端を基準として変位量(圧入深さ)を調整する技術は知られているものの、接合時に回転工具の面直を厳密に設定する技術については知られていなかった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、摩擦攪拌点接合において、回転工具の接合部位に対する面直状態を容易かつ簡潔に設定することが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明に係る摩擦攪拌点接合装置は、前記の課題を解決するために、回転軸線に沿って進退移動する回転工具を備え、当該回転工具の先端部を被接合物に押圧し、前記被接合物との接触部を回転させることにより、当該被接合物を摩擦熱で軟化させ、攪拌して被接合物を接合する摩擦攪拌点接合装置であって、当該回転工具の位置が前記被接合物の接合部位に対して面直状態にあるか否かを検出する面直検出部を備え、当該面直検出部は、前記回転工具の進退方向を法線方向とする基準平面上に配置され、前記接合部位の周辺に設定される少なくとも3つの計測位置までの距離を計測する位置センサを有し、前記計測位置までの距離に基づいて、前記面直状態にあると検出するよう構成されている。
前記構成によれば、簡素な構成で容易に面直状態を検出することができるため、摩擦攪拌点接合の作業性の向上を図ることができる。さらに、摩擦攪拌点接合装置が例えばロボット装置に適用されれば、面直検出部により面直状態が検出されるようにロボット装置を制御することによって、自動的に回転工具の面直状態を合わせることが可能となる。この場合、ロボット装置により移動される対象は、回転工具であっても、被接合物であってもよい。
しかも、面直状態が実現された後に、回転工具による接合を行えば、面直状態の設定と摩擦攪拌点接合とを連続的に行うことができる。また、回転工具による接合中であっても、回転工具と接合部位とのズレを補正しながら面直状態を保持することもできる。それゆえ、接合の品質の向上を図ることができるとともに、接合作業の効率性も向上することが可能となる。
前記構成の摩擦攪拌点接合装置においては、前記面直検出部は、少なくとも3つの前記位置センサを備え、複数の前記位置センサは、前記基準平面上で、前記回転工具の進退軌道の中心から等距離となる位置に配置されている構成であってもよい。
また、前記構成の摩擦攪拌点接合装置においては、前記回転工具の進出方向となる位置に設けられ、前記接合部位の裏面に当接される裏当て部と、当該裏当て部と前記回転工具とを互いに対向させて保持する枠部と、を備え、前記面直検出部は、前記裏当て部に一体的または前記裏当て部の位置に取り換え可能に設けられている構成であってもよい。
また、前記構成の摩擦攪拌点接合装置においては、立体的な動作が可能なアーム部と、当該アーム部の動作を制御するアーム制御部と、を備え、前記回転工具および前記裏当て部は、前記枠部を介して前記アーム部に取り付けられ、当該アーム制御部は、前記面直検出部によって計測される前記計測位置までの距離が全て同等となるように、前記アーム部の動作を制御する構成であってもよい。
また、前記構成の摩擦攪拌点接合装置においては、前記裏当て部に対して一体的または前記裏当て部の位置に取り換え可能に設けられる接触センサを備え、前記アーム制御部は、前記接触センサによる接触が検出されるまで、前記アーム部の動作を制御する構成であってもよい。
また、前記構成の摩擦攪拌点接合装置においては、床面に定置される基台部を備え、前記回転工具および前記裏当て部は、前記枠部を介して前記基台部に設けられている構成であってもよい。
また、前記構成の摩擦攪拌点接合装置においては、立体的な動作が可能であって前記被接合物を保持するアーム部と、前記アーム部の動作を制御するアーム制御部と、を備え、当該アーム制御部は、前記面直検出部によって計測される前記計測位置までの距離が全て同等となるように、前記アーム部の動作を制御する構成であってもよい。
また、本発明に係る摩擦攪拌点接合装置は、回転軸線に沿って進退移動する回転工具を備え、当該回転工具の先端部を被接合物に押圧し、前記被接合物との接触部を回転させることにより、当該被接合物を摩擦熱で軟化させ、攪拌して被接合物を接合する摩擦攪拌点接合装置であって、前記回転工具の進出方向となる位置に設けられ、前記接合部位の裏面に当接される裏当て部と、当該裏当て部と前記回転工具とを互いに対向させて保持する枠部と、前記回転工具の位置が前記被接合物の接合部位に対して面直状態にあるか否かを検出する面直検出部と、を備え、当該面直検出部は、前記裏当て部の当接面の法線を法線方向とする基準平面上に配置され、前記接合部位の周辺に設定される少なくとも3つの計測位置までの距離を計測する位置センサを有し、前記計測位置までの距離が全て同等であるときに、前記面直状態にあると検出するよう構成されてもよい。
また、前記構成の摩擦攪拌点接合装置においては、前記面直検出部が備える前記位置センサは、前記接合部位の周辺に設定される4つの計測位置までの距離を計測するよう構成されてもよい。
また、前記構成の摩擦攪拌点接合装置においては、前記位置センサは、非接触で構成されてもよい。
さらに、本発明に係る摩擦攪拌点接合方法は、回転軸線に沿って進退移動する回転工具を備え、当該回転工具の先端部を被接合物に押圧し、前記被接合物との接触部を回転させることにより、当該被接合物を摩擦熱で軟化させ、攪拌して被接合物を接合する摩擦攪拌点接合方法であって、前記回転工具の進退方向を法線方向とする基準平面上で、前記接合部位の周辺に設定される少なくとも3つの計測位置までの距離を計測し、前記回転工具により前記接合部位を接合する前または接合中に計測される、前記計測位置までの距離が全て同等であるときに、前記回転工具の位置が、前記被接合物の接合部位に対して面直状態にあると検出する構成である。
また、本発明に係る摩擦攪拌点接合の面直検出装置は、回転軸線に沿って進退移動する回転工具を備え、当該回転工具の先端部を被接合物に押圧し、前記被接合物との接触部を回転させることにより、当該被接合物を摩擦熱で軟化させ、攪拌して被接合物を接合する摩擦攪拌点接合装置に設けられ、前記回転工具の進退方向を法線方向とする基準平面上に配置され、前記接合部位の周辺に設定される少なくとも3つの計測位置までの距離を計測する位置センサを有し、前記計測位置までの距離が全て同等であるときに、前記回転工具の位置が前記被接合物の接合部位に対して面直状態にあると検出する構成である。
本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び利点は、添付図面参照の下、以下の好適な実施態様の詳細な説明から明らかにされる。
本発明では、以上の構成により、摩擦攪拌点接合において、回転工具の接合部位に対する面直状態を容易かつ簡潔に設定することが可能な技術を提供することができる、という効果を奏する。
図1Aは、本発明の実施の形態1に係る摩擦攪拌点接合装置の一例であって、摩擦攪拌点接合部がロボット装置のアーム部に取り付けられている構成を示す模式図であり、図1Bは、図1Aに示す摩擦攪拌点接合部が備える面直検出部の構成を示す模式図である。 図1Aに示す摩擦攪拌点接合装置の制御構成の一例を示すブロック図である。 図1Aおよび図2に示す摩擦攪拌点接合装置において、回転工具と面直検出部が備える4つの位置センサとの位置関係を模式的に示す概略斜視図である。 図4Aは、面直検出部を備えていない摩擦攪拌点接合装置において面直状態にない回転工具の位置を模式的に示す、摩擦攪拌点接合部の要部側面図であり、図4Bは、図1Aおよび図2に示す摩擦攪拌点接合装置において面直状態を検出したときの回転工具および面直検出部の位置を模式的に示す、摩擦攪拌点接合部の要部側面図であり、図4Cは、図4Bに示す状態の面直検出部において、4つの位置センサと接合部位の裏面との位置関係を模式的に示す斜視図である。 図5Aは、図4Bおよび図4Cに示す面直検出部を上方から見た構成を示す平面図であり、図5Bは、面直検出部の変形例を示す平面図である。 図5Aに示す面直検出部において設定される、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向、並びに、各軸の回転方向であるRX方向、RY方向およびRZ方向を示す、摩擦攪拌点接合部の概略斜視図である。 図6に示すRX方向およびRY方向への摩擦攪拌点接合部の位置変化を示す模式図である。 図4Bおよび図4Cに示す面直検出部による面直状態の検出制御の一例を示すフローチャートである。 図9Aは、本発明の実施の形態2に係る摩擦攪拌点接合装置の一例であって、摩擦攪拌点接合部の裏当て部と取り換え可能な面直検出部を示す模式図であり、図9Bは、面直検出部を裏当て部に取り換えた状態を示す模式図であり、図9Cは、図9Aに示す面直検出部の構成を示す模式図である。 図9に示す摩擦攪拌点接合装置の制御構成の一例を示すブロック図である。 図9A〜図9Cおよび図10に示す摩擦攪拌点接合装置が備える面直検出部による面直状態の検出制御の一例を示すフローチャートである。 図10に示す摩擦攪拌点接合装置の他の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3に係る摩擦攪拌点接合装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態4に係る摩擦攪拌点接合装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態5に係る摩擦攪拌点接合の面直検出装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態6に係る摩擦攪拌点接合装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態7に係る摩擦攪拌点接合装置の構成の一例であって、定置型の摩擦攪拌点接合部を備える構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態8に係る摩擦攪拌点接合装置の構成の一例を示す模式図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
[摩擦攪拌点接合装置の構成]
まず、本発明の実施の形態1に係る摩擦攪拌点接合装置の代表的な構成について、図1A、図1Bおよび図2を参照して具体的に説明する。
図1Aの全体概要図に示すように、本実施の形態に係る摩擦攪拌点接合装置は、摩擦攪拌点接合を実行する摩擦攪拌点接合部30Aが、ロボット装置40のアーム部41の先端に取り付けられた構成となっている。
摩擦攪拌点接合部30Aは、図1Aおよび図2に示すように、回転工具10A、面直検出部20A、裏当て部31、枠部32、回転工具駆動部33、および接合センサ部34(図2のみ図示)を備えている。枠部32は、C型フレームで構成されており、その上部には回転工具駆動部33が取り付けられ、下部には裏当て部31が取り付けられている。回転工具10Aは、回転工具駆動部33に取り付けられており、当該回転工具駆動部33により進退駆動(図中双方向のブロック矢印Dpの方向)および回転駆動(例えば図中ブロック矢印Drの方向、反対方向でもよい)が行われる。回転工具10Aと裏当て部31とは互いに対向する位置に配置されている。すなわち、枠部32は、回転工具10Aの進退方向Dp(図中双方向のブロック矢印)上の対向位置に裏当て部31が位置するように、回転工具駆動部33と裏当て部31とを固定している。そして、回転工具10Aおよび裏当て部31の間に被接合物50が配される(図2参照)。
回転工具10Aは、本実施の形態では、略円筒形または略円柱形のピン部材であり、回転工具駆動部33に対し、回転軸線周りに回転可能であり、かつ、回転軸線に沿って進退移動可能に構成されている。裏当て部31は、前記の通り、回転工具10Aに対向する位置すなわち回転工具10Aの進出方向となる位置に設けられ、被接合物50の裏面に当接する当接面を有している。本実施の形態では、裏当て部31は、上面が平坦な円柱台となっているため、当接面は平坦な面であるが、本発明はこれに限定されず、被接合物50の裏面に当接可能な構成であれば公知の種々の構成を採用することができる。
回転工具10Aは、回転工具駆動部33によって回転しながら突き出すように進出移動して、被接合物50(例えば金属板)の表面に当接する。このとき、被接合物50の裏面は、裏当て部31により支持されているので、回転工具10Aの先端部は被接合物50を押圧し、被接合物50との接触部を回転させることにより、被接合物50を摩擦熱で軟化させる。これにより、回転工具駆動部33によって回転工具10Aが回転しながら被接合物50の表面の内部に押し込まれる(圧入する)ことになる。その後、回転工具駆動部33によって回転工具10Aが引き込む(後退移動する)ことによって、軟化した金属材料が硬化して接合部となる。
なお、被接合物50は、摩擦攪拌点接合が可能な材料で構成されている板状部材であれば、その具体的な構成は特に限定されない。例えば、被接合物50は、図2に模式的に示すような金属製の平板であってもよいし、円筒を軸方向に沿って分割した形状のように、一方向にのみ湾曲した湾曲板であってもよいし、球面状に湾曲した湾曲板であってもよい。
枠部32は、前記の通り、回転工具10A(および回転工具駆動部33等)を固定するとともに、回転工具10Aの進出方向となる位置に裏当て部31を固定する枠体(フレーム)である。本実施の形態では枠部32はC型フレームで構成されているが、回転工具10Aおよび裏当て部31を対向させた状態で固定配置できれば、公知の他の構成であってもよい。また、回転工具駆動部33は、摩擦攪拌点接合の分野で公知のモータおよびギア機構等から構成されており、ピン部材である回転工具10Aを回転および進退移動させる。回転工具駆動部33の具体的な構成も特に限定されず、広く摩擦攪拌点接合の分野で公知の構成を好適に用いることができる。
接合センサ部34は、圧力センサおよびストロークセンサ等の各種センサで構成され、図2のブロック図に模式的に示されるように、摩擦攪拌点接合部30Aに設けられている。また、接合センサ部34は、後述するアーム駆動制御部421に対して、各種センサで検出または計測された結果を、制御用のデータとして出力する。
面直検出部20Aは、回転工具10Aの位置(もしくは回転工具10Aの姿勢)が被接合物50の接合部位に対して面直状態にあることを検出するものであり、本実施の形態では、図1Aおよび図2に示すように、裏当て部31に対して一体的に設けられている。ここで、接合部位51とは、被接合物50において回転工具10Aにより点接合される部位であり(図2の点線の部位)、この接合部位の周辺に、後述する複数の計測位置が設定される。本実施の形態では、面直検出部20Aは、図1Bに示すように、計測位置までの距離を計測するために、位置センサ21を合計4つ備えている。これら位置センサ21は、位置センサ固定部材23によって裏当て部31の周囲に等間隔に配置されている。
位置センサ固定部材23は、本実施の形態では、図1Bに示すように、円柱台形状の裏当て部31の側面に対して、フランジのような状態で取り付けられる正方形状の枠体であり、当該正方形のそれぞれの角近傍に、それぞれ位置センサ21が固定されている。なお、位置センサ21およびこれを備える面直検出部20Aの具体的な構成については、面直状態の検出方法とともに後述する。
摩擦攪拌点接合部30Aを備えるロボット装置40は、本実施の形態では、図1Aに模式的に示すように多関節ロボットであり、アーム部41、アーム制御部42A、台座部43等を備える公知の構成となっている。なお、図1Aは飽くまで模式図であって、摩擦攪拌点接合部30Aを説明する便宜上、アーム部41またはアーム制御部42A等の図示は、実際の寸法に対応していない。
アーム部41は、図2に模式的に示すように、複数の駆動軸等で構成されるアーム駆動部411等を備えている。アーム部41は、図1Aに示すように多関節アーム機構であるため、台座部43により作業場所に設置された状態で、立体的な動作が可能となっている。回転工具10A(並びに回転工具駆動部33)および裏当て部31は、前記の通り枠部32に固定されているが、アーム部41は、この枠部32を先端に取り付けているので、アーム部41の立体的な動作によって、回転工具10Aの立体的な位置を移動させることができる。
アーム制御部42Aは、アーム部41の動作を制御するものであり、特に本実施の形態では、面直検出部20Aの検出結果に基づいて、接合部位51に対する回転工具10Aの位置(姿勢)を調整するようアーム部41を制御することが可能となっている。本実施の形態では、アーム制御部42Aは、図1Aに模式的に示すようにアーム部41から独立した筐体として構成され、ケーブル44等を介してアーム部41に接続されている。
アーム制御部42Aは、本実施の形態では、アーム駆動制御部421、変位量比較部422、および面直調整データ生成部423等を備えている。アーム駆動制御部421は、接合センサ部34から取得する各種データ(各種センサの検出結果または計測結果)と、面直調整データ生成部423から取得する「面直調整データ」とに基づいて、各種の指令信号を生成し、アーム駆動部411に出力する。これにより、アーム駆動部411を構成する複数の駆動軸等の動作が制御されるので、アーム部41は種々の動作を円滑に実行することができる。
変位量比較部422および面直調整データ生成部423は、アーム制御部42Aの制御構成であるとともに、面直検出部20Aの制御構成でもある。面直検出部20Aが備える複数の位置センサ21は、当該位置センサ21と計測位置との間隔(すなわち計測位置までの距離)を変位量としてそれぞれ計測し、これら変位量が変位量比較部422に出力される。変位量比較部422は後述するように複数の変位量(距離)を比較して面直調整データ生成部423に出力する。面直調整データ生成部423は、変位量(距離)の比較結果を用いて、アーム駆動制御部421の制御に用いられる「面直調整データ」を生成し、アーム駆動制御部421に出力する。
なお、変位量比較部422および面直調整データ生成部423を面直検出部20Aの制御構成として見た場合には、変位量比較部422および面直調整データ生成部423は、実質的に、面直状態にあるか否かを判定する「面直状態判定部」として機能する。比較量変位部422は、複数の位置センサ21がそれぞれ計測した計測位置までの距離を、複数の変位量として取り込み、これら変位量が同等であるか否かを比較する。面直調整データ生成部423は、変位量の比較結果から面直状態にあると判定すれば、面直調整データを生成せず、面直状態にないと判定すれば、面直調整データを生成する。したがって、変位量比較部422は、変位量の比較データを生成し、面直調整データ生成部423は、変位量の比較データから面直状態であるか否かを判定(検出)し、面直状態にないときに「面直調整データ」を生成することになる。
本実施の形態では、アーム制御部42Aは、マイクロコンピュータまたはマイクロコントローラのCPUで構成されている。CPUは、図示しない記憶部に格納されるプログラムにしたがって動作することにより、アーム駆動制御部421、変位量比較部422、および面直調整データ生成部423の各機能構成を実現する。なお、アーム制御部42Aの具体的な構成はこれに限定されず、少なくともその一部が、公知のスイッチング素子、減産器、比較器等を用いて構成される論理回路であってもよい。また、アーム制御部42Aの制御構成も図2に示す例に限定されず、公知のさまざまな制御構成であってよい。
[面直検出部による面直状態の検出]
次に、面直検出部20Aによる面直状態の検出について、図1A、図1Bおよび図2に加えて、図3、図4A〜図4Cおよび図5A、図5Bを参照して具体的に説明する。
本実施の形態に係る面直検出部20Aは、図1Bに示すように、4つの位置センサ21を備えているが、これら位置センサ21は、図3に示すように、回転工具10Aの進退方向Dp(図中双方向のブロック矢印)を法線方向とする平面上に、回転工具10Aの進退軌道(回転工具10Aが進退移動するときに取り得る軌跡)を中心として等距離となるように配置されている。なお、回転工具10Aの進退方向Dpを法線方向とする平面を、説明の便宜上「基準平面」と称する。また、図3には、回転工具10Aの回転方向Drも例示している。
具体的には、図3に示すように、4つの位置センサ21の先端の計測部位を含む基準平面Fを想定すれば、基準平面Fの法線Lnの方向と回転工具10Aの進退方向Dpとが一致する。また、例えば、4つの位置センサ21を、図3における向かって右上から時計回りの順に、第一位置センサ21−1、第二位置センサ21−2、第三位置センサ21−3、および第四位置センサ21−4とし、基準平面Fと進退方向Dp(法線Lnの方向)の交点(すなわち、回転工具10Aの進退軌道と基準平面Fとの交点)をC0として、第一位置センサ21−1〜第四位置センサ21−4のそれぞれと交点C0との距離をRs1,Rs2,Rs3,Rs4とすれば、Rs1=Rs2=Rs3=Rs4となる。
すなわち、4つの位置センサ21はいずれも交点C0から見て等距離にあるので、言い換えれば、第一位置センサ21−1〜第四位置センサ21−4は、基準平面F上であって、かつ、交点C0を中心とする円周上に位置していることになる。
また、第一位置センサ21−1および第二位置センサ21−2の間隔をDs1、第二位置センサ21−2および第三位置センサ21−3の間隔をDs2、第三位置センサ21−3および第四位置センサ21−4の間隔をDs3、第四位置センサ21−4および第一位置センサ21−1の間隔をDs4とすれば、Ds1=Ds2=Ds3=Ds4となる。すわわち、隣接する位置センサ21同士の間隔は等間隔であるので、4つの位置センサ21により形成される四角形は正方向となる。
位置センサ21は、当該位置センサ21の先端(計測部位)を基準位置として、この基準位置から接合部位51の周辺に設定される計測位置までの距離を変位量として計測する。この計測位置は、位置センサ21の先端から被接合物50の面直検出面に向かって、回転工具10Aの進退軌道(進退方向Dp)に平行に延伸する仮想線を想定したときに、この仮想線と面直検出面との交点として設定される。そして、複数の位置センサ21で計測される変位量(距離)が全て同等であるときに、面直検出部20Aは、回転工具10Aが接合部位51に対して面直状態にあることを検出する。
具体的には、まず図4Aに示すように、被接合物50が平板状であり、摩擦攪拌点接合部30Aが面直検出部20Aを備えていないとする。摩擦攪拌点接合部30Aが被接合物50の計測位置に対して接合を行う時点では、図4Aに示すように、回転工具10Aは被接合物50の表面51aに対向し、裏当て部31は被接合物50の裏面51bに対向する。なお、図中点線の部位が接合部位51である。ここで、回転工具10Aと裏当て部31とを結ぶ直線Lt(すなわち回転工具10Aの進退軌道に対応する直線)を工具進退線Ltとすれば、回転工具10Aが平坦な表面51aに対して面直状態にあれば、工具進退線Ltと表面51aの法線Lnとは一致することになる。図4Aでは、工具進退線Ltが法線Lnに対して傾斜している状態を示しているので、回転工具10Aは面直状態にはない。
これに対して、図4Bに示すように、本実施の形態では、面直検出部20Aが裏当て部31に対して一体的に設けられている。面直検出部20Aの各位置センサ21は、被接合物50の裏面51bまでの距離Dhを変位量として計測するので、アーム制御部42Aでは、計測された4つの距離Dhを比較する。これら距離Dhがいずれも実質的に等しければ、面直検出部20Aは、被接合物50の裏面51bに対して面直状態にあり、図4Bに示すように、工具進退線Ltと法線Lnとが一致する(図4BではLt=Lnと記載)。
例えば、図4Cに示すように、被接合物50の裏面51b(図4Cでは点線で示す)の中心に、接合部位51(図4Cでは点線で示す)が位置しており、その周辺に4つの計測位置Pが設定されるとする。そして、第一位置センサ21−1の先端(距離計測の基準位置)から計測位置Pまでの距離Dhを第一計測距離Dh1とし、第二位置センサ21−2から計測位置Pまでの距離Dhを第二計測距離Dh2とし、第三位置センサ21−3から計測位置Pまでの距離Dhを第三計測距離Dh3とし、第四位置センサ21−4から計測位置Pまでの距離Dhを第四計測距離Dh4とする。このとき、Dh1=Dh2=Dh3=Dh4となれば、面直検出部20Aと被接合物50の裏面51bとは平行状態にあるので、面直検出部20Aは、接合部位51に対して面直状態にある。
そして、面直検出部20Aは裏当て部31に対して一体的に設けられており、裏当て部31は、回転工具10Aから見て工具進退線Ltに沿って対向する位置に枠部32により固定されている。それゆえ、面直検出部20Aが接合部位51に対して面直状態にあるということは、裏当て部31も回転工具10Aも接合部位51に対して面直状態にあるので、面直検出部20Aは、回転工具10Aの面直状態を検出することができる。
なお、本発明における「位置センサ21により計測される距離Dhが同等」とは、距離Dhの数値が完全に一致する場合だけではなく、予め設定されている所定の範囲内(説明の便宜上「同等距離範囲」とする)に距離Dhが入る場合も含まれる。
例えば、位置センサ21による距離Dhの計測精度が高い場合、それぞれの位置センサ21で計測された距離Dhが完全一致しない場合もある。あるいは、接合の適用分野によっては、計測された距離Dhが完全に一致しなくても、回転工具10Aが面直状態にあると判定できる場合もある。それゆえ、本発明では、計測された距離Dhが「同等距離範囲」に入っていれば、実質的に同等(または実質的に一致)していると判定すればよい。「同等距離範囲」の具体的な数値範囲は、位置センサ21の計測精度、接合の適用分野、被接合物50の形状等の諸条件に応じて適宜設定することができる。また、各計測位置Pが互いに十分に近接している場合には、被接合物50の接合部位51周辺が曲面に形成されていても面直を検出することができる。
また、面直検出部20Aに用いられる位置センサ21の具体的な種類は特に限定されず、距離計測の分野で公知のものを好適に用いることができる。代表的な位置センサ21としては、例えば、渦電流式センサを挙げることができる。渦電流式センサは、非接触で距離を計測することができる、他のセンサと比較して相対的に小型である、裏当て部31等の摩擦攪拌点接合部30Aに対する取り付けが容易等の利点がある。
位置センサ21として使用可能な他のセンサとしては、例えば、レーザセンサ、リニア可変差動トランス(LVDT)等を挙げることができる。レーザセンサの場合には、非接触でより精度の高い距離Dhの測定が可能である。また、LVDTの場合、位置センサ21を被接合物50に接触させた状態(接触式)で距離Dhの測定が可能である。
面直検出部20Aが備える位置センサ21の個数は特に限定されない。本実施の形態では、図2、図3、図4C、並びに図5Aに示すように、面直検出部20Aは4つの位置センサ21を備え、これが正方形を構成しているが、例えば、図5Bに示すように、面直検出部20Aは、少なくとも3つの位置センサ21を備えていればよい。位置センサ21が3つ以上あれば平面を形成することができる(言い換えれば、基準平面F上に配置可能となる)ので、進退軌道を中心として正三角形を形成することができる。また、必要に応じて、面直検出部20Aは5つ以上の位置センサ21を備えてもよい。なお、位置センサ21の個数が特に限定されないということは、面直検出面(裏面51b)上に設定される計測位置Pの個数も特に限定されない。
ここで、本実施の形態のように、面直検出部20Aが位置センサ21を4つ備えていることが、図5Bに示す3つの場合よりも好ましい。これにより、面直検出部20Aの検出結果をX軸−Y軸の二次元の面直調整データとして利用することが可能となるので、アーム制御部42Aは、このような二次元の面直調整データに基づいてアーム部41の動作を制御することができる。この点について図6および図7を参照して具体的に説明する。
まず、4つの位置センサ21は、対角線上で対向する2組に区分することができる。図6では、例えば、第一位置センサ21−1および第三位置センサ21−3を「第一組」とし、第二位置センサ21−2および第四位置センサ21−4を「第二組」とする。さらに、回転工具10Aの進退方向DpをZ軸として、基準平面F(図6には図示せず)上で第一組の位置センサ21を通る線をFX(図中破線)とし、この線FXに沿った方向をX軸方向とする。また、基準平面F上で第二組の位置センサ21を通る線をFY(図中破線)とし、このFYに沿った方向をY軸方向とする。このとき、図6に示すように、X軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向は、いずれも直交した位置関係にある。そして、X軸の回転方向をRX方向とし、Y軸の回転方向をRY方向とする。
より具体的には、例えば、4つの位置センサ21が摩擦攪拌点接合部30Aに対して正面位置に対向して設置されていれば、図7の上方に示すように、RX方向の位置変化は、摩擦攪拌点接合部30Aの前後の揺動として説明することができるとともに、図7の下方に示すように、RY方向の位置変化は、摩擦攪拌点接合部30Aの左右の揺動として説明することができる。図7において破線で示される摩擦攪拌点接合部30Aは、回転工具10Aの進退方向Dp(Z軸方向)が被接合物50の法線方向に一致している位置を指し、便宜上、この位置を「基準位置」とする。なお、図6には、回転工具10Aの回転方向Drも例示している。
図7の上方左側には、摩擦攪拌点接合部30Aの上部(回転工具駆動部33)が前方に移動し、下部(面直検出部20Aを含む部位)が後方に移動した状態を示し、図7の上方右側には、摩擦攪拌点接合部30Aの上部が後方に移動し、下部が前方に移動した状態を示す。これら図示される状態は、いずれもRX方向の位置変化であって、これらの位置変化は、例えば、第一組の位置センサ21(第一位置センサ21−1および第三位置センサ21−3)により検出可能である。なお、図7の上方図では、線FYに沿った方向(紙面の左右方向)がY軸方向であり、これに直交する方向(紙面に対する法線方向)がX軸方向である。また、図7の上方左側は+RX方向の位置変化の例であり、上方右側は−RX方向の位置変化の例である。
また、図7の下方左側には、摩擦攪拌点接合部30Aの上部が、前方から向かって右方に移動し、下部が左方に移動した状態を示し、図7の下方右側には、摩擦攪拌点接合部30Aの上部が左方に移動し、下部が右方に移動した状態を示す。これら図示される状態は、いずれもRY方向の位置変化であって、これらの位置変化は、例えば、第二組の位置センサ21(第二位置センサ21−2および第四位置センサ21−4)により検出可能である。なお、図7の下方図では、線FXに沿った方向(紙面の左右方向)がX軸方向であり、これに直交する方向が(紙面に対する法線方向)がY軸方向である。また、図7の下方左側は−RY方向の位置変化の例であり、上方右側は+RY方向の位置変化の例である。
このように、面直検出部20Aは、2組のうちの一方(第一組、第一位置センサ21−1および第三位置センサ21−3)により、RX方向に沿った2つの距離Dhを計測することができ、他方(第二組、第二位置センサ21−2および第四位置センサ21−4)により、RY方向に沿った2つの距離Dhを計測することができる。これにより、変位量比較部422は、4つの位置センサ21で計測された距離Dhを比較するだけでなく、RX方向の距離Dh同士を比較するとともに、RY方向の距離Dh同士を比較することができる。
このように、RX方向の距離Dhを比較することにより、基準平面Fに対する対象物のY軸方向の位置変化(Y軸方向の傾き)を把握することができる。また、RY方向の距離Dhを比較することにより、基準平面Fに対するX軸方向の位置変化(X軸方向の傾き)を把握することができる。それゆえ、面直調整データ生成部423は、変化量比較部422の比較結果を用いて、X軸方向の面直調整データとY軸方向の面直調整データとを生成することができる。
したがって、アーム制御部42Aは、X軸−Y軸の二次元の面直調整データに基づいてアーム部41を動作させて回転工具10A(摩擦攪拌点接合部30A)の面直状態を実現することができる。また、面直状態の検出は、少なくとも3つの位置センサ21の計測結果があればよいので、残りの1つの位置センサ21は、面直状態の検出の冗長化に寄与することになる。それゆえ、面直状態の検出の信頼性を向上させることも可能となる。
なお、面直検出部20Aが備える複数の位置センサ21は、図5Aおよび図5Bに例示するように正多角形を形成する必要はなく、少なくとも基準平面F上で多角形を形成するように配置されていればよい。例えば、被接合物50の面直検出面(本実施の形態では裏面51b)が湾曲面である場合には、面直の検出精度を良好なものとするために、複数の位置センサ21は、回転工具10Aの進退軌道の中心から等距離となる位置で正多角形を形成するように配置されていることが好ましい。これに対して、面直検出面が平面であれば、複数の位置センサ21は、必ずしも進退軌道を中心とする正多角形を形成しなくてもよい。
また、本発明においては、面直検出部20Aは、回転工具10Aの進退方向を法線方向とする基準平面F上に配置され、接合部位51の周辺に設定される少なくとも3つの計測位置までの距離を計測する位置センサを有していればよく、位置センサの具体的な構成は特に限定されない。したがって、面直検出部20Aは、図5Aおよび図5Bに例示するように、1つの距離計測手段として1つの位置センサ21が用いられる構成に限定されない。例えば、面直検出部20Aは、3つ以上の距離計測手段を有する1つの位置センサを備えてもよい。また、面直検出部20Aが4つの距離計測手段を有する場合には、2つの距離計測手段を有する位置センサを2つ備える構成であってもよい。このとき、距離計測手段が基準平面F上で多角形(好ましくは正多角形)を形成していればよい。
[面直状態の検出および回転工具の位置調整]
本実施の形態では、面直検出部20Aによって、回転工具10Aが面直状態にあるか否かを検出することができるので、回転工具10Aが面直状態にない場合には、アーム部41の動作を制御することで、面直状態になるまで回転工具10Aの位置を調整することができる。このような面直状態の検出と回転工具10Aの位置の調整について、図2および図8を参照して具体的に説明する。
アーム制御部42Aにより一連の制御が開始されると、面直検出部20Aの各位置センサ21が計測を開始し、図8に示すように、計測された変位量(すなわち距離Dhの計測結果)が変位量比較部422に取り込まれる(ステップS101)。変位量比較部422は、取り込んだ全ての変位量が同等であるか否かを判定する(ステップS102)。本実施の形態では、面直検出部20Aは、4つの位置センサ21を備えているので、4つの変位量(第一計測距離Dh1〜第四計測距離Dh4)を比較し、これらが実質的に一致しているか否か(つまり「同等距離範囲」に入っているか否か)を判定する。
全ての変位量が同等でなければ(ステップS102でNO)、次に、変位量比較部422は、複数の変位量のうち所定の許容範囲から外れた変位量が存在するか否かを判定する(ステップS103)。ここでいう許容範囲とは、面直検出部20Aが面直検出面から大きく離れた場合、あるいは、面直検出部20Aが面直検出面に対して過剰に接近した場合を除いた範囲、すなわち、面直検出部20Aと面直検出面とが適正な間隔で離れている範囲内を指す。
面直検出部20Aが大きく離れていれば、位置センサ21の距離の計測範囲を超過するため、適切な計測ができなくなる。また、面直検出部20Aが過剰に接近していれば、面直状態を実現するための調整動作を行う際に、面直検出部20Aまたは裏当て部31が被接合物50の裏面51b(面直検出面)に接触または衝突したり、回転工具10Aが被接合物50の表面51aに接触または衝突したりするおそれがある。
許容範囲から外れた変位量が存在する場合(ステップS103でYES)には、アーム制御部42Aは、一連の自動調整制御を終了し、面直検出部20Aと計測位置Pとの間隔を適正な範囲に手動で調整した上で、自動調整制御をやり直す。一方、許容範囲から外れた変位量が存在しない場合(ステップS103でNO)、変位量比較部422から面直調整データ生成部423に変位量の比較結果が出力され、面直調整データ生成部423は、全ての変位量を同等にするための位置データを算出する(ステップS104)。
本実施の形態では、面直検出部20Aが4つの位置センサ21を備えており、図6および図7に示すように、RX方向およびRY方向に沿った距離Dhを計測することが可能である。それゆえ、面直調整データ生成部423は、4つの変位量から、X軸方向の位置データ(X位置データ)とY軸方向の位置データ(Y位置データ)とをそれぞれ算出する。
次に、面直調整データ生成部423は制御ゲインを調整する。すなわち、面直調整データ生成部423は、X位置データおよびY位置データに基づき、回転工具10Aの調整距離を算出する(ステップS105)。この調整距離が面直調整データとなる。ここで、調整距離の数値は、4つの変位量を同等にできる大きさであってもよいが、同等にできる大きさの数十パーセントの大きさまたは数分の一の大きさであってもよい。つまり、面直調整データ生成部423は、1回の調整で面直状態を実現する距離値よりも小さな距離値を算出するように構成されてもよい。
調整距離が小さ目に算出されると、アーム制御部42Aは、回転工具10Aの位置を調整するためのアーム部41の動作を複数回繰り返すことになる。ここで、アーム部41が移動してから停止するときの慣性力、アーム部41が備える駆動軸または駆動機構のバックラッシュ等の諸条件を考慮すれば、複数回の微調整を行うことにより回転工具10Aの面直状態を実現しやすくなる。特に、面直状態の厳密性が求められる場合には、調整距離は、半分以下、例えば1/3または1/4の値で算出されることが好ましい。
面直調整データ生成部423は、調整距離(面直調整データ)を生成すればアーム駆動制御部421に出力するので、アーム駆動制御部421は、調整距離に基づいて(必要に応じて、接合センサ部34からの計測結果等も用いてよい)、アーム部41を動作させ、回転工具10AのX軸方向の位置(X位置)とY軸方向の位置(Y位置)とを調整する(ステップS106)。
その後、アーム制御部42Aは、各位置センサ21からの変位量が全て同等となるまで、一連の制御(ステップS101からステップS106の制御)を繰り返す。そして、全ての変位量が同等であると判定されれば(ステップS102でYES)、面直検出部20Aにより面直状態が検出されたことになる。この状態では、回転工具10AのX位置およびY位置が面直状態となるように設定済であるので、アーム制御部42Aは、回転工具10AのZ軸方向の位置(Z位置)を所定の値に調整する(ステップS107)。例えば、アーム部41を動作させ、回転工具10Aと計測位置Pとの距離が予め設定された間隔となるようにZ位置を調整すればよい。このZ位置の調整が完了すれば一連の制御を終了する。
なお、前記の通り、回転工具10Aの位置は、一連の制御を繰り返すことにより面直に収束されていく。ここで、変位量が同等であるか否かの判定(ステップS102)時には、一連の制御(ステップS101〜S106)を何回繰り返したか、についても判定することが好ましい。
面直の調整がより厳密な段階に入れば、アーム部41が大型であるほど収束点(面直となる位置)近傍で回転工具10Aの位置が行ったり来たりして定まらない可能性がある。それゆえ、変位量の判定とともに制御の繰り返し回数も判定することで、収束動作が無限ループに陥ったり、収束動作に要する時間が極端に長くなったりするおそれを回避することができる。制御の繰り返し回数の上限については特に限定されず、種々の条件に応じて適宜設定すればよい。
このように、本実施の形態では、摩擦攪拌点接合において、被接合物50の計測位置Pまでの距離を計測する位置センサ21を、回転工具10Aの進退方向Dpを法線方向とする基準平面F上に、回転工具10Aの進退軌道を中心として互いに等間隔となるように、少なくとも3つ配置し、それぞれの位置センサ21により計測される距離が全て同等であるときに、回転工具10Aの位置が、接合部位51に対して面直状態にあると検出する。これにより、簡素な構成で容易に面直状態を検出することができるため、摩擦攪拌点接合の作業性および品質の向上を図ることができる。
また、本実施の形態では、面直状態を検出するために、アーム制御部42Aは、複数の位置センサ21によりそれぞれ計測される距離が全て同等となるように、アーム部41の動作を制御して回転工具10Aの位置を調整する。面直状態が検出されれば、回転工具10Aと接合部位51との位置関係が適切に設定されたことになる。それゆえ、面直検出部20Aにより面直状態が検出されるようにアーム部41を制御することによって、自動的に回転工具10Aの面直状態を合わせることが可能となる。しかも、面直状態を合わせた後に、回転工具10Aによる被接合物50の接合を続けて行うことができるので、面直状態の設定と摩擦攪拌点接合とを連続的に行うことができる。それゆえ、接合の品質の向上を図ることができるとともに、接合作業の効率性も向上することができる。
例えば、航空機分野の摩擦攪拌点接合においてロボット装置40のティーチングを行う場合には、被接合物50の1点の接合部位51について面直状態を実現するために、30分以上の時間を要するおそれがある。これに対して、本発明によれば、例えば1分未満で面直状態を実現することができる。しかも、面直検出部20Aが裏当て部31に一体化されているので、摩擦攪拌点接合とは別にティーチングを行う必要がなく、面直状態を実現した後、続けて摩擦攪拌点接合を施工することが可能となる。それゆえ、航空機部品の生産性を大きく向上でき、また、厳密な面直状態を実現した上で接合が行われるため、航空機部品の品質の向上も図ることができる。
なお、前記の説明では、被接合物50を接合する前に回転工具10Aを面直させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、被接合物50を接合している作業中に回転工具10Aの面直を保持する場合にも、本発明は好適に適用することができる。この場合、接合中に発生した被接合物50と回転工具10Aとのズレを補正しながら、面直状態を保持するようにアーム制御部42Aがアーム部41を制御すればよい。
したがって、本発明に係る摩擦攪拌点接合方法は、回転工具10Aにより接合部位51を接合する前または接合中に、それぞれの位置センサ21により計測される距離が全て同等であるときに、回転工具10Aの位置が、被接合物50の接合部位51に対して面直状態にあるか否かを検出し、面直状態にあることが検出されたときに、回転工具10Aにより接合部位51を接合するように構成されていればよい。
(実施の形態2)
前記実施の形態1では、回転工具10Aの面直状態を合わせるために、図6および図7に示すようなX軸方向およびY軸方向について微調整を行っていたが、本実施の形態2では、さらにZ軸方向についても微調整を行うために、面直検出部に接触センサを設ける構成を採用している。この構成について、図9A〜図9Cおよび図10を参照して具体的に説明する。
図9A〜図9Cおよび図10に示すように、本実施の形態2に係る摩擦攪拌点接合装置は、前記実施の形態1に係る摩擦攪拌点接合装置と基本的には同様の構成を有しているが、面直検出部20Bは、前記実施の形態1の面直検出部20Aとは異なり、摩擦攪拌点接合部30Bの裏当て部31に一体的に設けられておらず、裏当て部31に対して取り換え可能に設けられている。
また、面直検出部20Bは、図9Cに示すように、正方形の位置センサ固定部材23のそれぞれの角近傍に4つの位置センサ21を備えている点は、前記実施の形態1の面直検出部20Aと同様であるが、面直検出部20Aにおける裏当て部31の位置に接触センサ22が設けられている点が異なっている。
接触センサ22は、被接合物50の裏面51b(面直検出面)に面直検出部20Bが接触したことを検出するセンサであり、本実施の形態では、例えば通電接触式のタッチセンサを用いている。もちろん接触センサ22の具体的な構成は通電接触式に限定されず、公知の他の構成を好適に用いることができる。
また、図10に示すように、アーム制御部42Bの基本的な構成も、前記実施の形態1のアーム制御部42Aと同様であるが、接触位置データ取得部424を備えている点で異なっている。接触位置データ取得部424は、接触センサ22が裏面51bへの接触を検出すると、回転工具10AのZ軸方向の位置データ(Z位置データ、図6参照)を取得し、このZ位置データをアーム駆動制御部421に出力する。
次に、前記構成の面直検出部20Bおよびアーム制御部42Bによる面直状態の検出と回転工具10Aの位置の調整について、図9A〜図9Cおよび図10に加えて、図11を参照して具体的に説明する。
本実施の形態では、面直検出部20Bは、接触センサ22を備えている代わりに裏当て部31を備えていない(裏当て部31に一体化されていない)。そのため、図9Aに示すように、摩擦攪拌点接合部30Bの枠部32の下端に面直検出部20Bを取り付けてロボット装置40のティーチングを行ってから、面直検出部20Bを取り外して裏当て部31に取り換え、その後に摩擦攪拌点接合を実施することになる。
アーム制御部42Bにより一連の制御が開始されると、図11に示すように、まず、前記実施の形態1で説明した図8の面直状態検出制御が行われる(ステップS100)。面直状態検出制御の最後のステップでは、回転工具10Aと計測位置Pとの距離が予め設定された間隔となるようにZ位置を調整される。
次に、面直検出部20Bの各位置センサ21が計測を開始し、図10に示すように、計測された変位量(距離Dhの計測結果)が変位量比較部422に取り込まれるが、この変位量の取り込みとともに、アーム駆動制御部421はアーム駆動部411を制御して接触センサ22をZ方向に移動させる(ステップS201)。ここで、位置センサ21から取り込んだ変位量のうち同等から外れる変位量が発生したか否か、すなわち回転工具10Aの位置が面直状態から外れたか否かを判定する(ステップS202)。
同等から外れる変位量が発生すれば(ステップS202でYES)、回転工具10Aの位置が面直状態から外れてしまったため、面直状態検出制御(ステップS100、図8に示すフローチャート)をやり直すために、一連の制御を終了する。一方、全ての変位量が同等で維持されていれば(ステップS202でNO)、接触センサ22が被接合物50の裏面51bに接触したか否か(接触が検出されたか否か)を判定する(ステップS203)。
接触が検出されなければ(ステップS203でNO)、再び接触センサ22のZ方向への移動(ステップS201)に戻る。そして、アーム駆動制御部421はアーム駆動部411を制御して接触センサ22をわずかにZ方向に移動させながら、位置センサ21で取り込んだ変位量を更新し、変位量の判定および接触の検出判定(ステップS202およびS203)を繰り返す。そして、接触センサ22による接触が検出されれば(ステップS203でYES)、接触センサ22から接触位置データ取得部424に接触検出信号が出力されるので、接触位置データ取得部424は、接触時の回転工具10AのZ位置データを取り込み、アーム駆動制御部421に出力する(ステップS204)。ティーチング時の面直状態検出制御は、このZ位置データの取り込みで終了する。
その後、図9Bに示すように、面直検出部20Bを枠部32から取り外し、代わりに裏当て部31を取り付けた上で、摩擦攪拌点接合の動作を行う。このとき、裏当て部31が被接合物50の裏面51bに当接した状態で、回転工具10Aの面直状態が実現される。それゆえ、図示しない回転工具制御部が、回転工具10Aによる被接合物50の接合動作を行えば、接合の効率および品質の向上を図ることができる。
このように、本実施の形態では、面直検出部20Bの検出結果およびアーム制御部42Bの制御により、回転工具10Aの面直状態を合わせるだけでなく、被接合物50の裏面51bに対する裏当て部31の当接位置を調整することができる。それゆえ、例えばロボット装置40に対してティーチングを行う際に、裏当て部31を面直検出部20Bに交換するだけで、回転工具10Aを面直状態に自動的に合わせることができるとともに、裏当て部31を被接合物50に穏やかに当接させた状態を設定することができる。その結果、裏当て部31が被接合物50に衝突するおそれを有効に抑制した上で、回転工具10Aの面直状態かつ裏当て部31の当接状態という2つの準備態勢を、容易かつ簡潔に整えることができる。
なお、本実施の形態では、面直検出部20Bは、裏当て部31とは別体として構成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、図12に示す摩擦攪拌点接合部30Cのように、面直検出部20Cは、裏当て兼用接触センサ35を備えている構成であってもよい。この裏当て兼用接触センサ35の具体的な構成は特に限定されず、例えば、金属製の裏当て部に対して接触検知用の電流を印加できるような公知の構成を採用とすればよい。
この構成であれば、裏当て部31が接触センサ22を兼ねていることになるので、ティーチング後に面直検出部20Bと裏当て部31とを交換する必要がない。それゆえ、摩擦攪拌点接合部30Cは、裏当て兼用接触センサ35により面直状態を設定した後、続けて摩擦攪拌点接合に移行することができる。
(実施の形態3)
前記実施の形態1および2に係る摩擦攪拌点接合装置は、いずれも回転工具10Aがピン部材のみからなる単動式の摩擦攪拌点接合部30A〜30Cを備えていたが、本発明はこれに限定されず、図13に示すように、複動式の回転工具10Bを備える摩擦攪拌点接合部30Dを備えてもよい。
図13では詳細に図示しないが、複動式の回転工具10Bは、中空を有する略円筒状のショルダ部材と、このショルダ部材の中空内に内挿されるピン部材とを備える構成となっている。ショルダ部材は、ピン部材と同一の回転軸線周りに回転し、ピン部材と同様に回転軸線に沿って進退移動可能に構成されている。
さらに、回転工具10Bは、ショルダ部材の外部に、被接合物50を押圧するクランプ部材が設けられてもよい。クランプ部材は、ショルダ部材の外側に設けられ、ショルダ部材と同様に、中空を有する円筒状である。したがって、クランプ部材の中空内にショルダ部材が内挿されていることになる。このように、本発明に係る摩擦攪拌点接合装置においては、回転工具は、前記実施の形態1または2のような単動式であってもよいし、本実施の形態のような複動式であってもよい。
なお、本実施の形態に係る摩擦攪拌点接合部30Dが備える面直検出部20Cは、前記実施の形態2で例示した裏当て兼用接触センサ35を備えている構成である(図12も参照)。しかしながら、面直を検出する構成はこれに限定されず、前記実施の形態1で説明した面直検出部20A(複数の位置センサ21および裏当て部31を備える構成)あるいは前記実施の形態2で説明した面直検出部20B(裏当て部31とは別体となっている構成)等であってもよいことはいうまでもない。
(実施の形態4)
前記実施の形態1〜3に係る摩擦攪拌点接合装置では、面直を検出する構成(面直検出部20A〜20C)は、被接合物50の裏面51bで面直状態を検出する構成となっていたが、本発明はこれに限定されず被接合物50の表面51aで面直状態を検出するように構成されてもよい。つまり、面直検出面は裏面51bであってもよいし、表面51aであってもよい。
例えば、図14に示すように、本実施の形態に係る摩擦攪拌点接合装置は、前記実施の形態3と同様に、複動式の回転工具10Bを備えているが、複数の位置センサ21は、被接合物50の裏面51b側に設けられておらず、回転工具10Bの最も外周に位置するクランプ部材に取り付けられている。すなわち、図14に示す摩擦攪拌点接合装置では、面直検出部20Dがクランプ部材(言い換えれば回転工具10B)に一体的に設けられている。
なお、本実施の形態における摩擦攪拌点接合部30Eは、面直検出部20Dが回転工具10Bに一体化されている以外は、基本的に前記実施の形態3で説明した摩擦攪拌点接合部30Dと同様である。また、本実施の形態では、被接合物50の裏面51bには、裏当て兼用接触センサ35のみが設けられているが、前記実施の形態1のように裏当て部31のみが設けられてもよいし、前記実施の形態2のように、裏当て部31とは別体として構成される面直検出部20Bが設けられてもよい。
このように、本発明においては、面直状態の検出は、被接合物50の表面51aまたは裏面51bのいずれの面で行われてもよい。したがって、前記実施の形態1で説明した構成の摩擦攪拌点接合部30A、もしくは、前記実施の形態2で説明した摩擦攪拌点接合部30Bまたは30Cにおいても、面直検出部20A、20Bまたは20Cは、被接合物50の表面51a側に設けられてもよい。
(実施の形態5)
前記実施の形態1〜4に係る摩擦攪拌点接合装置は、いずれも面直検出部20A〜20Dが摩擦攪拌点接合装置の一部となっていたが、本発明はこれに限定されず、図15に示すように、面直状態の検出を行う構成が面直検出装置20Eとして、摩擦攪拌点接合装置から独立してもよい。
面直検出装置20Eは、前記実施の形態2の面直検出部20Bと同様の構成の検出部と、独自の面直検出制御部24とを備えている。この面直検出制御部24は、前記実施の形態2または3に係るアーム制御部42Bと同様に、変位量比較部422、面直調整データ生成部423、および接触位置データ取得部424を備えている。
面直検出装置20Eが適用される摩擦攪拌点接合装置は、前記実施の形態2の図10に示す構成と同様であって、単動式の摩擦攪拌点接合部30Bを備えており、枠部32においては裏当て部31が取り外し可能となっている。それゆえ、裏当て部31の代わりに、本実施の形態に係る面直検出装置20Eが取り付けられる。
このように、面直検出装置20Eは、摩擦攪拌点接合装置に対して独立した構成となっているので、前記実施の形態1ないし3に係る構成の摩擦攪拌点接合装置を新たに設計する必要がなく、既存の摩擦攪拌点接合装置に適用することができる。例えば、面直検出装置20Eの面直検出制御部24とアーム制御部42Cとをデータの入出力を可能とするように接続した上で、裏当て部31の代わりに面直検出装置20Eを取り付ければ、前記実施の形態2と同様の摩擦攪拌点接合装置を実現することができる。
また、面直検出装置20Eは、既存の摩擦攪拌点接合装置に対して適用される場合、摩擦攪拌点接合装置に対して着脱可能に固定されてもよいし、取り外せないように(着脱不能に)固定されてもよい。面直検出装置20Eを着脱可能とすることに特に利点がない場合には、面直検出装置20Eは、取り外せないように固定する方が好ましい。これによって、着脱可能な構成と比較して、着脱時の面直検出装置20Eの位置ずれ等の発生を抑制できるので、面直を安定的に検出することが可能となる。
(実施の形態6)
本発明においては、前記実施の形態1で説明したように、面直検出部20A〜20Eは、3つ以上の位置センサ21を備え、これら位置センサ21は、基準平面F上で多角形を形成するように配置されていればよい。ここで、複数の位置センサ21が基準平面F上に配置されるとは、位置センサ21そのものが基準平面F上に乗っている状態だけでなく、計測距離を較正(キャリブレーション)することによって基準平面F上に乗っている(位置する)と見なせる状態も含んでいる。
例えば、摩擦攪拌点接合装置の使用条件として、任意の「第一条件」と、この「第一条件」よりも厳密な面直の検出が必要となる「第二条件」とを想定する。
摩擦攪拌点接合装置が「第一条件」で使用される場合に、全ての位置センサ21の高さ(あるいは計測された距離Dh、前記実施の形態1参照)が、「第一条件」下で「同等距離範囲」に入っているとする。このとき、全ての位置センサ21は基準平面F上に乗っていることになる。
しかしながら、「第二条件」で摩擦攪拌点接合装置が使用される場合には、「第一条件」よりも「第二条件」の「同等距離範囲」が狭くなる。それゆえ、同じ面直検出部20A〜20Eであっても、使用条件が異なると全ての位置センサ21が基準平面Fに乗っていないことになる。そこで、本実施の形態では、全ての位置センサ21が基準平面Fに位置していない場合であっても、全ての位置センサ21が実質的に基準平面F上に存在するように、面直の検出前に計測距離の較正を行う。
具体的には、例えば、図16に示すように、本実施の形態に係る摩擦攪拌点接合装置は、基本的に前記実施の形態1に係る摩擦攪拌点接合装置と同様の構成を有しているが、アーム制御部42Cが、位置センサ較正部425を備えている点が異なっている。位置センサ較正部425は、変位量比較部422と同様に、複数の位置センサ21が計測した距離を変位量として取り込む構成となっている。位置センサ較正部425は、取り込んだ変位量に基づいて、位置センサ21の計測距離を較正する較正データを生成し、変位量比較部422に出力する。
位置センサ較正部425による計測距離の較正は、接合部位51に対する面直を検出する前に行えばよい。例えば、回転工具10Aが進退方向Dpのうち、後退する側の方向の位置を「高さ」と定義し、図16に模式的に示すように、例えば、右側に図示する第二位置センサ21−2(図3および図4C参照)は、左側に図示する第四位置センサ21−4(図3および図4C参照)よりも高い位置にあるとする。この場合、第二位置センサ21−2と第四位置センサ21−4とは、同一平面(基準平面F)上に乗っていないことになる(なお、図16に示す例では、第二位置センサ21−2および第四位置センサ21−4の高さの違いを強調して図示している)。
そこで、第二位置センサ21−2および第四位置センサ21−4の計測距離を較正するために、例えば図16に示すような較正用平板61を準備する。この較正用平板61は、その表面が平坦な板状部材であればよく、その具体的な構成は特に限定されない。また、板状部材でなくても、複数の位置センサ21の計測距離を較正できるような平面を有していれば、他の較正用部材を用いることができる。
そして、面直を検出する前に、面直検出部20A(複数の位置センサ21)により較正用平板61までの距離を計測する。第二位置センサ21−2および第四位置センサ21−4で計測された距離(変位量)は、異なる値として位置センサ較正部425に入力されるので、位置センサ較正部425が、異なる変位量を相殺するように較正データを生成し、変位量比較部422に出力する。
その後、面直検出部20Aにより計測部位Pまでの距離(変位量)が計測され、変位量比較部422に出力される。変位量比較部422では、変位量を較正データにより較正した上で比較し、比較結果を面直調整データ生成部423に出力する。面直調整データ生成部423は、変位量(距離)の比較結果を用いて、前記実施の形態1で説明した通り、面直調整データを生成し、アーム駆動制御部421に出力する。
このように、本発明では、面直検出部20A〜20Eが備える複数の位置センサ21が基準平面F上に配置されていればよいが、この「複数の位置センサ21が基準平面F上に配置されている」状態には、前記の通り、位置センサ21で計測される距離を予め較正することによって、計測上、全ての位置センサ21が基準平面F上に配置されると見なせる状態も含まれる。
なお、本実施の形態は、前記実施の形態1で説明した摩擦攪拌点接合装置において計測距離の較正を行う場合を例示しているが、もちろん本発明はこれに限定されず、実施の形態2〜5に開示される摩擦攪拌点接合装置(すなわち、接触位置データ取得部424を備えるアーム制御部42Bを備える構成)等にも好適に適用することができる。
(実施の形態7)
前記実施の形態1〜6に係る摩擦攪拌点接合装置は、いずれもロボット装置40に設けられる構成となっていたが、本発明はこれに限定されず、定置型の摩擦攪拌点接合装置であってもよい。
具体的には、例えば、図17に示すように、本実施の形態に係る摩擦攪拌点接合装置は、前記実施の形態1に係る摩擦攪拌点接合装置と同様に、回転工具10A、面直検出部20A、摩擦攪拌点接合部30A、変位量比較部422を備えているが、さらに、基台部45、アーム制御データ生成部426を備えている。基台部45は、床面に定置される構造体であり、摩擦攪拌点接合部30A(回転工具10Aを含む)を固定支持している。それゆえ、回転工具10Aおよび裏当て部31は、枠部32を介して基台部45に設けられていることになる。
アーム制御データ生成部426は、接合センサ部34で検出または計測されたデータ、並びに、変位量比較部422で比較された変位量(距離)の比較結果のデータから、アーム部41を制御するためのデータ(アーム制御データ)を生成してアーム制御部42Dに出力する。アーム制御部42Dは、前記実施の形態1で説明したアーム制御部42Aまたは前記実施の形態2で説明したアーム制御部42Bと同様に、アーム駆動制御部421等を備えている。
被接合物50は、アーム部41の先端に設けられた把持部412により把持されている。そこで、アーム制御部42Dは、アーム制御データ生成部426から取得したアーム制御データに基づいて、被接合物50の接合部位51が回転工具10Aに対して面直となるようにアーム部41を動作させる。つまり、前記実施の形態1〜6においては、被接合物50を固定支持し、回転工具10Aまたは10Bの位置を面直状態となるように調整していたが、本実施の形態では、回転工具10Aを固定支持し、被接合物50の位置を面直状態となるように調整している。なお、把持部412の具体的な構成は特に限定されず、公知の構成を用いることができる。また、アーム部41は、被接合物50を保持できる構成であればよく、この場合、把持部412以外の公知の保持手段を備えていてもよい。
このように、本発明においては、回転工具10Aまたは10Bが、被接合物50の接合部位51に対して面直状態にあるか否かを検出できるのであれば、被接合物50を固定支持して回転工具10Aまたは10Bの位置を調整してもよいし、回転工具10Aまたは10Bを固定支持して被接合物50の位置を調整してもよい。
また、前記実施の形態1〜6では、基準平面Fは、基本的に回転工具10Aの進退方向Dpを法線方向とする平面として設定されている。しかしながら、本実施の形態のように、回転工具10Aを固定支持して被接合物50の位置を調整するような構成であれば、基準平面Fは、裏当て部31の当接面(裏当て面)を基準として、当該当接面の法線を法線方向とする平面として設定されてもよい。
さらに図示しないが、前記実施の形態1〜6、並びに本実施の形態7に係るロボット装置40は、いずれも多関節ロボットであるが、本発明が適用可能なロボット装置40はこれに限定されず、摩擦攪拌点接合の分野で公知のロボット装置に好適に適用することができる、また、ロボット装置以外にも、例えば、NC工作機械、大型のCフレーム、オートリベッター等の公知の加工用機器にも好適に適用することができる。
加えて、本実施の形態に係る摩擦攪拌点接合装置は、摩擦攪拌点接合部30Aの動作とロボット装置40の動作とが連携するように、実質的に一体化された構成となっているが、本発明はこれに限定されない。例えば、摩擦攪拌点接合部30A(摩擦攪拌点接合装置)とロボット装置40とがそれぞれ独立して制御され、オペレータによって、摩擦攪拌点接合部30Aとロボット装置40とがそれぞれ操作される構成であってもよいし、公知の通信ネットワークを介して、摩擦攪拌点接合部30Aとロボット装置40とが連携する構成であってもよい。したがって、本発明に係る摩擦攪拌点接合装置においては、ロボット装置40は必須構成として備えなくてもよい。
(実施の形態8)
前記実施の形態1〜7に係る摩擦攪拌点接合装置は、いずれも、回転工具10Aまたは10B、もしくは、被接合物50の位置をロボット装置40の動作によって調整することで、これらの間で面直状態を実現する構成となっているが、前記の通り、本発明に係る摩擦攪拌点接合装置は、ロボット装置40を備えていなくてもよい。具体的には、例えば、図18に示すように、作業者63が被接合物50を把持してその位置を調整してもよい。
図18に示す摩擦攪拌点接合装置は、少なくとも回転工具10A(すなわち摩擦攪拌点接合部30F)と面直検出部20Fとを備えている構成である。面直検出部20Fは、それぞれの位置センサ21により計測される距離が全て同等であるときに、面直状態にあると検出可能とする構成であればよい。それゆえ、本実施の形態に係る摩擦攪拌点接合装置は、面直状態にあるか否かを判定する構成(面直状態判定部)を含んでいない。
また、図18に示す摩擦攪拌点接合装置は、公知の表示装置62に外部接続されている。これにより、面直検出部20Fの位置センサ21で計測された距離(変位量)は、表示装置62で画像として表示することが可能となる。そのため、作業者63は、目視により表示装置62を確認しながら、被接合物50の位置を調整することによって、回転工具10Aと接合部位51とが面直状態にあるか否かを判定することができる。このように、本発明においては、面直状態判定部は必須構成として備えなくてよい。
図18に示す摩擦攪拌点接合装置は、裏当て部31を備えている構成ではない。つまり、本発明においては、裏当て部31も必須構成として備えていなくてよい。図18に示す摩擦攪拌点接合装置では、作業者63が被接合物50を把持した状態で、作業台46上に裏当て部31が保持され、この裏当て部31上に被接合物50を載置した状態で用いられているが、この作業台46および裏当て部31は、摩擦攪拌点接合装置の一部ではなく、独立した構成となっている。作業者63は、表示装置62を目視しながら、面直状態となるように摩擦攪拌点接合装置の位置を調整すればよい。
さらに、図18に示す表示装置62は、摩擦攪拌点接合装置とは別体として設けられた外付けの構成であるが、本発明はこれに限定されず、本実施の形態に係る摩擦攪拌点接合装置は、摩擦攪拌点接合部30Aに一体化された「表示部」を備えてもよい。また、本実施の形態に係る摩擦攪拌点接合装置は、表示装置62または表示部に代えて、LED等の照明器もしくは音声を発する報知器等を用いてもよい。この照明器または報知器は、摩擦攪拌点接合装置に一体的に設けられてもよいし、表示装置62のように外付けの構成であってもよい。
このように、本発明に係る摩擦攪拌点接合装置は、面直状態判定部が含まれていなくてもよい。この場合、回転工具10Aと接合部位51とが面直状態にあることを作業者63が確認できるような表示器、照明器または報知器等を備える構成を備えているか、表示装置62等を外部接続できるように構成されていればよい。
なお、前記実施の形態1〜8において、位置センサ21は、回転工具10Aと平行となる向きに配置したが、本発明はこれに限定されず、各位置センサ21が接合部位51を向くように配置されていてもよい。このとき、各位置センサ21は、それぞれが僅かに離れた点を向いて配置される。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。
本発明は、摩擦攪拌点接合に際して、回転工具と被接合物との面直状態を容易かつ簡潔に実現することができるので、摩擦攪拌点接合の分野に広く好適に用いることができる。
10A,10B 回転工具
20A〜20F 面直検出部
21 位置センサ
22 接触センサ
24 面直検出制御部
30A〜30F 摩擦攪拌点接合部
31 裏当て部
32 枠部
35 裏当て兼用接触センサ(裏当て部、接触センサ)
40 ロボット装置
41 アーム部
42A〜42D アーム制御部
50 被接合物
51 接合部位

Claims (12)

  1. 回転軸線に沿って進退移動する回転工具を備え、当該回転工具の先端部を被接合物に押圧し、前記被接合物との接触部を回転させることにより、当該被接合物を摩擦熱で軟化させ、攪拌して被接合物を接合する摩擦攪拌点接合装置であって、
    当該回転工具の位置が前記被接合物の接合部位に対して面直状態にあるか否かを検出する面直検出部を備え、
    当該面直検出部は、
    前記回転工具の進退方向を法線方向とする基準平面上に配置され、前記接合部位の周辺に設定される少なくとも3つの計測位置までの距離を計測する位置センサを有し、
    前記計測位置までの距離に基づいて、前記面直状態にあると検出するよう構成されていることを特徴とする、
    摩擦攪拌点接合装置。
  2. 前記面直検出部は、少なくとも3つの前記位置センサを備え、
    複数の前記位置センサは、前記基準平面上で、前記回転工具の進退軌道の中心から等距離となる位置に配置されていることを特徴とする、
    請求項1に記載の摩擦攪拌点接合装置。
  3. 前記回転工具の進出方向となる位置に設けられ、前記接合部位の裏面に当接される裏当て部と、
    当該裏当て部と前記回転工具とを互いに対向させて保持する枠部と、
    を備え、
    前記面直検出部は、前記裏当て部に一体的または前記裏当て部の位置に取り換え可能に設けられていることを特徴とする、
    請求項1または2に記載の摩擦攪拌点接合装置。
  4. 立体的な動作が可能なアーム部と、
    当該アーム部の動作を制御するアーム制御部と、を備え、
    前記回転工具および前記裏当て部は、前記枠部を介して前記アーム部に取り付けられ、
    当該アーム制御部は、前記面直検出部によって計測される前記計測位置までの距離が全て同等となるように、前記アーム部の動作を制御することを特徴とする、
    請求項3に記載の摩擦攪拌点接合装置。
  5. 前記裏当て部に対して一体的または前記裏当て部の位置に取り換え可能に設けられる接触センサを備え、
    前記アーム制御部は、前記接触センサによる接触が検出されるまで、前記アーム部の動作を制御することを特徴とする、
    請求項4に記載の摩擦攪拌点接合装置。
  6. 床面に定置される基台部を備え、
    前記回転工具および前記裏当て部は、前記枠部を介して前記基台部に設けられていることを特徴とする、
    請求項3に記載の摩擦攪拌点接合装置。
  7. 立体的な動作が可能であって前記被接合物を保持するアーム部と、
    前記アーム部の動作を制御するアーム制御部と、を備え、
    当該アーム制御部は、前記面直検出部によって計測される前記計測位置までの距離が全て同等となるように、前記アーム部の動作を制御することを特徴とする、
    請求項6に記載の摩擦攪拌点接合装置。
  8. 回転軸線に沿って進退移動する回転工具を備え、当該回転工具の先端部を被接合物に押圧し、前記被接合物との接触部を回転させることにより、当該被接合物を摩擦熱で軟化させ、攪拌して被接合物を接合する摩擦攪拌点接合装置であって、
    前記回転工具の進出方向となる位置に設けられ、前記接合部位の裏面に当接される裏当て部と、
    当該裏当て部と前記回転工具とを互いに対向させて保持する枠部と、
    前記回転工具の位置が前記被接合物の接合部位に対して面直状態にあるか否かを検出する面直検出部と、を備え、
    当該面直検出部は、前記裏当て部の当接面の法線を法線方向とする基準平面上に配置され、前記接合部位の周辺に設定される少なくとも3つの計測位置までの距離を計測する位置センサを有し、
    前記計測位置までの距離が全て同等であるときに、前記面直状態にあると検出するよう構成されていることを特徴とする、
    摩擦攪拌点接合装置。
  9. 前記面直検出部が備える前記位置センサは、前記接合部位の周辺に設定される4つの計測位置までの距離を計測するよう構成されていることを特徴とする、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の摩擦攪拌点接合装置。
  10. 前記位置センサは、非接触で構成されていることを特徴とする、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の摩擦攪拌点接合装置。
  11. 回転軸線に沿って進退移動する回転工具を備え、当該回転工具の先端部を被接合物に押圧し、前記被接合物との接触部を回転させることにより、当該被接合物を摩擦熱で軟化させ、攪拌して被接合物を接合する摩擦攪拌点接合方法であって、
    前記回転工具の進退方向を法線方向とする基準平面上で、前記接合部位の周辺に設定される少なくとも3つの計測位置までの距離を計測し、
    前記回転工具により前記接合部位を接合する前または接合中に計測される、前記計測位置までの距離が全て同等であるときに、前記回転工具の位置が、前記被接合物の接合部位に対して面直状態にあると検出することを特徴とする、
    摩擦攪拌点接合方法。
  12. 回転軸線に沿って進退移動する回転工具を備え、当該回転工具の先端部を被接合物に押圧し、前記被接合物との接触部を回転させることにより、当該被接合物を摩擦熱で軟化させ、攪拌して被接合物を接合する摩擦攪拌点接合装置に設けられ、
    前記回転工具の進退方向を法線方向とする基準平面上に配置され、前記接合部位の周辺に設定される少なくとも3つの計測位置までの距離を計測する位置センサを有し、
    前記計測位置までの距離が全て同等であるときに、前記回転工具の位置が前記被接合物の接合部位に対して面直状態にあると検出することを特徴とする、
    摩擦攪拌点接合の面直検出装置。
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