JPWO2014156813A1 - 活性エネルギー線硬化性組成物、その硬化塗膜、及び該硬化塗膜を有する物品 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物、その硬化塗膜、及び該硬化塗膜を有する物品 Download PDF

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Abstract

イソシアヌレート環、平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレン鎖及びカプロラクトン構造を有する(メタ)アクリレート(A)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物を提供する。この活性エネルギー線硬化性組成物は、各種物品の表面に指で触ったときに柔らかさが感じられるソフトフィール性を付与することが可能であり、また、プラスチック基材との密着性に優れる塗膜を形成することができる。前記物品としては、例えば、冷蔵庫、テレビ、エアコン等の家電製品の本体及びそのリモコン、携帯電話、スマートフォン、パソコン等の情報端末の筐体、自動車内装材などの各種プラスチック成形品が挙げられる。

Description

本発明は、各種物品の表面にソフトフィール性を付与することができ、基材との密着性が高い塗膜を得ることができる活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた物品に関する。
近年、冷蔵庫、テレビ、エアコン等の家電製品の本体及びそのリモコン、携帯電話、スマートフォン、パソコン等の情報端末の筐体などでプラスチック成形品が広く使用されている。これらのプラスチック成形品は、成形した部品をそのまま使用される場合もあるが、意匠性を付与するために塗装されることが多い。従来、付与される意匠としては、色、光沢等の視覚的に認識できるものが多かったが、最近では、例えば、指で触ったときに柔らかさが感じられるソフトフィール性等の触感を塗装により付与することが検討されている。
上記のソフトフィール性を付与する材料としては、1分子中に2以上の水酸基を有するポリエステルポリオール及びヘキサメチレンジイソシアネートを反応して得られるイソシアネート化合物を、さらに水酸基を有する(メタ)アクリレートと反応して得られる活性エネルギー線硬化性ウレタン(メタ)アクリレートと、光重合開始剤とを含有する活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この活性エネルギー線硬化型トップコート用組成物では、ソフトフィール性に必要な高弾力性及び低グリップ感といった触感が不十分であるという問題があった。
そこで、プラスチック成形品の表面に優れたソフトフィール性を付与することができ、さらにプラスチック成形品との密着性が高い活性エネルギー線硬化性組成物が求められていた。
特開2007−131700号公報
本発明が解決しようとする課題は、各種物品の表面に優れた触感のソフトフィール性を付与することができ、基材との密着性が高い塗膜を得ることができる活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた物品を提供することである。
本発明者等は、上記の課題を解決するため鋭意研究した結果、イソシアヌレート環、平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレン鎖及びカプロラクトン構造を有する(メタ)アクリレート(A)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物を用いることで、各種物品の表面にソフトフィール性を付与することができ、基材との密着性が高い塗膜を得ることができることを見出し、発明を完成させた。
すなわち、本発明は、イソシアヌレート環、平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレン鎖及びカプロラクトン構造を有する(メタ)アクリレート(A)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた物品に関する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、各種物品の表面にソフトフィール性を付与することができ、基材との密着性が高い塗膜を得ることができる。したがって、冷蔵庫、テレビ、エアコン等の家電製品の本体及びそのリモコン、携帯電話、スマートフォン、パソコン等の情報端末の筐体などの幅広いプラスチック成形品の表面にソフトフィール性を付与することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、イソシアヌレート環、平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレン鎖及びカプロラクトン構造を有する(メタ)アクリレート(A)を含有するものである。
なお、本発明において、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイルとメタクリロイル基の一方又は両方をいい、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートとメタクリレートの一方又は両方をいい、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸とメタクリル酸の一方又は両方をいう。
まず、前記(メタ)アクリレート(A)について説明する。前記(メタ)アクリレート(A)は、その構造中に、イソシアヌレート環、平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレン鎖及びカプロラクトン構造を有するものである。
前記(メタ)アクリレート(A)の製造方法としては、例えば、下記の(1)〜(7)の方法が挙げられる。
(1)イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物(a1)のイソシアネート基と、ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)が有する水酸基及びカプロラクトン変性アルキルモノ(メタ)アクリレート(a3)が有する水酸基とをウレタン化反応させる方法。
(2)前記ポリイソシアネート化合物(a1)のイソシアネート基と、ポリアルキレングリコールが有する2つの水酸基のうち1つの水酸基及びカプロラクトン変性アルキルモノ(メタ)アクリレート(a3)が有する水酸基とをウレタン化反応させた後、残った水酸基と(メタ)アクリル酸とをエステル化反応させる方法。
(3)前記ポリイソシアネート化合物(a1)のイソシアネート基と、ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)が有する水酸基及び多価アルコールの水酸基の一部又は全部がカプロラクトンで変性された化合物が有する水酸基の一部とをウレタン化反応させた後、残った水酸基と(メタ)アクリル酸とをエステル化反応させる方法。
(4)前記ポリイソシアネート化合物(a1)のイソシアネート基と、ポリアルキレングリコールが有する2つの水酸基のうち1つの水酸基及び多価アルコールの水酸基の一部又は全部がカプロラクトンで変性された化合物が有する水酸基の一部とをウレタン化反応させた後、残った水酸基と(メタ)アクリル酸とをエステル化反応させる方法。
(5)前記(2)のウレタン化反応の後、残った水酸基とイソシアネート基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物(a4)を反応させる方法。
(6)前記(3)のウレタン化反応の後、残った水酸基とイソシアネート基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物(a4)を反応させる方法。
(7)前記(4)のウレタン化反応の後、残った水酸基とイソシアネート基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物(a4)を反応させる方法。
なお、上記の(1)〜(7)の方法で行うウレタン化反応及びエステル化反応は、公知の方法により行うことができる。例えば、ウレタン化反応は、ウレタン化触媒の存在下で行うことが好ましく。前記ウレタン化触媒としては、例えば、トリエチルアミン等のアミン化合物、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、オクチル錫トリラウレート、ジオクチル錫ジネオデカネート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル酸錫等の有機錫化合物、オクチル酸亜鉛(2−エチルヘキサン酸亜鉛)等の有機金属化合物などが挙げられる。
また、上記の(2)〜(7)の方法では、前記ポリイソシアネート化合物(a1)とポリオキシアルキレンとのみが関与するウレタン化反応により、ポリウレタンを生じる問題があるため、その反応の制御は困難であるが、(1)の方法では、そのような問題はないため、より容易に前記(メタ)アクリレート(A)が得られるため好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物(a1)としては、その構造上にイソシアヌレート環を有しているものであればよく、例えば、ジイソシアネートの3量化物が挙げられる。前記ジイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。また、これらのジイソシアネートの3量化物とポリオールとを反応させて得られたポリイソシアネートも前記ポリイソシアネート化合物(a1)として用いることができる。前記ポリオールとしては、例えば、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の脂肪族ジオール、不飽和脂肪族アルコールの2量体などが挙げられる。また、これらのポリイソシアネート化合物(a1)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
上記のポリイソシアネート化合物(a1)の中でも、より触感の良いソフトフィール性が得られることから、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量化物を含むものが好ましい。
前記ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)は、平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレン鎖と1つの(メタ)アクリロイル基とを有する化合物であるが、例えば、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014156813
(一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Aはアルキレン基を表し、nは平均繰り返し数を表し、その範囲は4〜20である。なお、Aは1種又は2種以上であり、2種以上の場合は、繰り返し単位がランダム状に配置されてもブロック状に配置されても構わない。)
また、前記ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)は、上記一般式(1)で表される化合物の中でも、Aが炭素原子数1〜6のアルキレン基が好ましく、Aがプロピレン基であるポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、Aがエチレン基であるポリオキシエチレンモノ(メタ)アクリレートがより好ましい。
さらに、上記一般式(1)中、オキシアルキレンの平均繰り返し数を表すnの範囲は、5〜14が好ましく、6〜13がより好ましい。
前記ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)の具体例としては、日油株式会社製の「ブレンマーAP−400」(オキシプロピレン(以下、「PO」と略記する。)の平均繰り返し単位数n=6)、「ブレンマーAP−550」(POの平均繰り返し単位数n=9)、「ブレンマーAP−800」(POの平均繰り返し単位数n=13)、「ブレンマーAE−200」(オキシエチレン(以下、「EO」と略記する。)の平均繰り返し単位数n=4.5)、「ブレンマーAE−400」(EOの平均繰り返し単位数n=10)等が挙げられる。なお、これらのポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記カプロラクトン変性アルキル(メタ)アクリレート(a3)としては、例えば、下記一般式(2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014156813
(一般式(2)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、mは1〜6の整数であり、nは平均繰り返し単位数を表し、その範囲は1〜10である。)
前記(メタ)アクリレート(a3)としては、これらの中でも、密着性、ソフトフィール性が向上することから、カプロラクトン構造の平均繰り返し単位数が、2〜10である(メタ)アクリレートが好ましい。
前記(メタ)アクリレート(a3)の具体例としては、株式会社ダイセル製の「プラクセルFA−2D」(一般式(2)中のm=2、n=2)、「プラクセルFA−5」(一般式(2)中のm=2、n=5)、「プラクセルFA−10」(一般式(2)中のm=2、n=10)等が挙げられる。なお、これらの(メタ)アクリレート(a3)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記イソシアネート基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物(a4)としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−(ビス(メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等が挙げられる。
上記の(1)の方法で、前記(メタ)アクリレート(A)を製造する際は、前記ポリイソシアネート化合物(a1)が有するイソシアネート基の当量数(NCO)と、前記ポリオキシエチレンモノ(メタ)アクリレート(a2)が有する水酸基の当量数(OHa2)及び前記カプロラクトン変性アルキル(メタ)アクリレート(a3)が有する水酸基の当量数(OHa3)を合計した当量数(OH)との当量比(NCO/OH)が、0.8〜1.1の範囲が好ましく、0.9〜1.05の範囲がより好ましく、0.95〜1.02の範囲がさらに好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、前記(メタ)アクリレート(A)を含有するものであればよいが、基材との密着性が向上することから、組成物の固形分中のエステル基濃度は、1.9〜6.5mmol/gの範囲が好ましく、2.2〜6mmol/gの範囲がより好ましい。
なお、本発明において、組成物の固形分中のエステル基濃度とは、
「組成物の固形分中のエステル基濃度(mmol/g)」=「(メタ)アクリレート(A)中のエステル基のモル数(mmol)」/「組成物の固形分の質量(g)」に従い計算により求めたものである。なお、光重合開始剤は組成物の固形分に含まないものとする。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、前記(メタ)アクリレート(A)以外に、他の成分である活性エネルギー線硬化性単量体(B)を配合しても構わない。この場合の組成物の固形分中のエステル基濃度とは、
「組成物の固形分中のエステル基濃度(mmol/g)」=「(メタ)アクリレート(A)中のエステル基のモル数(mmol)+活性エネルギー線硬化性単量体(B)中のエステル基のモル数(mmol)」/「組成物の固形分の質量(g)」に従い計算により求めたものである。なお、光重合開始剤は組成物の固形分に含まないものとする。
前記活性エネルギー線硬化性単量体(B)としては、例えば、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、これらの活性エネルギー線硬化性単量体(B)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、基材に塗布後、活性エネルギー線を照射することで硬化塗膜とすることができる。この活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線をいう。活性エネルギー線として紫外線を照射して硬化塗膜とする場合には、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物中に光重合開始剤(C)を添加し、硬化性を向上することが好ましい。また、必要であればさらに光増感剤を添加して、硬化性を向上することもできる。一方、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線を用いる場合には、光重合開始剤(C)や光増感剤を用いなくても速やかに硬化するので、特に光重合開始剤(C)や光増感剤を添加する必要はない。
前記光重合開始剤(C)としては、分子内開裂型光重合開始剤および水素引き抜き型光重合開始剤が挙げられる。分子内開裂型光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド系化合物;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル等が挙げられる。
一方、水素引き抜き型光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物;ミヒラ−ケトン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系化合物;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が挙げられる。これらの光重合開始剤(C)は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
また、前記光増感剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン、o−トリルチオ尿素等の尿素、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、s−ベンジルイソチウロニウム−p−トルエンスルホネート等の硫黄化合物などが挙げられる。
これらの光重合開始剤および光増感剤の使用量は、本発明の活性エネルギー線硬化型水性塗料中の不揮発成分100質量部に対し、各々0.05〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、良好な触感を付与するため、シリカ粒子(D)を配合することが好ましい。前記シリカ粒子(D)としては、乾式シリカ、湿式シリカ等が挙げられる。これらの中でも、触感がより向上することから、乾式シリカが好ましく、有機化合物で表面修飾した乾式シリカがより好ましい。前記シリカ粒子の平均粒子径としては、1〜20μmの範囲が好ましく、5〜15μmの範囲がより好ましい。なお、平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分析計で測定したものである。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、より良好な触感を付与するため、シリコーン系表面調整剤(E)を配合することが好ましい。前記表面調整剤(E)としては、例えば、ポリシロキサン変性アクリル樹脂、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、上記の成分(A)〜(E)の他の配合物として、有機溶剤、帯電防止剤、消泡剤、粘度調整剤、耐光安定剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、有機顔料、無機顔料、顔料分散剤等の添加剤を使用することができる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の塗工方法としては、塗工する物品により異なるが、例えば、グラビアコーター、ロールコーター、コンマコーター、ナイフコーター、エアナイフコーター、カーテンコーター、キスコーター、シャワーコーター、ホイーラーコーター、スピンコーター、ディッピング、スクリーン印刷、スプレー、アプリケーター、バーコーター等の方法が挙げられる。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、上記の塗工方法に適した粘度に調整するため、有機溶剤で希釈することが好ましい。この有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤;メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールノルマルプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ダイアセトンアルコール等のアルコール溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ノルマルプロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させる活性エネルギー線としては、上記の通り、紫外線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線であるが、具体的なエネルギー源または硬化装置としては、例えば、殺菌灯、紫外線用蛍光灯、カーボンアーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、中圧または高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、自然光等を光源とする紫外線、または走査型、カーテン型電子線加速器による電子線等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、各種物品の表面にソフトフィール性を付与することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、被塗装物となる物品に、直接塗工してもよいし、被塗装物に適合したプライマー塗材を塗工してから、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工してもよい。
前記プライマー塗材としては、例えば、アクリル樹脂等を有機溶剤で希釈した1液タイプ、ポリオールを有機溶剤で希釈した液とポリイソシアネートを有機溶剤で希釈した液とを混合した2液タイプ等の種々のものを用いることができる。
被塗装物となる物品の材質としては、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(以下、「ABS」と略記する。)、PC−ABSのポリマーアロイ、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)等の各種樹脂;これらの樹脂にガラス繊維等のフィラーを入れた繊維強化プラスチック(FRP);鉄、銅、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム等の各種金属及びこれらの合金などが挙げられる。
本発明の物品は、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜を有するものであるが、例えば、冷蔵庫、テレビ、エアコン等の家電製品の本体及びそのリモコン、携帯電話、スマートフォン、パソコン等の情報端末の筐体、自動車内装材などのプラスチック成形品が挙げられる。
以下に本発明を具体的な実施例を挙げてより詳細に説明する。
(合成例1:多官能アクリレート(1)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量化物(NCO:23.5質量%)178.72質量部、ジブチルヒドロキシトルエン1.28質量部、メトキノン0.13質量部及びジオクチル錫ジネオデカネート0.13質量部を仕込んで、空気の通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリオキシエチレンモノアクリレート(日油株式会社製「ブレンマーAE−400」、EOの平均繰り返し単位数n=10、水酸基価=95.6)269.35質量部及びポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルモノアクリレート(株式会社ダイセル製「プラクセルFA−2D」、カプロラクトンの平均繰り返し単位数n=2、水酸基価=163.0)193.0質量部の混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分80質量%になるように酢酸エチルで希釈し、多官能アクリレート(1)の溶液を得た(固形分中のエステル基濃度:3.3mmol/g)。
(合成例2:多官能アクリレート(2)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量化物(NCO:23.5質量%)178.72質量部、ジブチルヒドロキシトルエン1.58質量部、メトキノン0.16質量部及びジオクチル錫ジネオデカネート0.16質量部を仕込んで、空気の通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリオキシエチレンモノアクリレート(日油株式会社製「ブレンマーAE−400」、EOの平均繰り返し単位数n=10、水酸基価=95.6)496.8質量部及びポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルモノアクリレート(株式会社ダイセル製「プラクセルFA−5」、カプロラクトンの平均繰り返し単位数n=5、水酸基価=80.0)121.9質量部の混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分80質量%になるように酢酸エチルで希釈し、多官能アクリレート(2)の溶液を得た(固形分中のエステル基濃度:2.4mmol/g)。
(合成例3:多官能アクリレート(3)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量化物(NCO:23.5質量%)178.72質量部、ジブチルヒドロキシトルエン1.40質量部、メトキノン0.14質量部及びジオクチル錫ジネオデカネート0.14質量部を仕込んで、空気の通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリオキシエチレンモノアクリレート(日油株式会社製「ブレンマーAE−400」、EOの平均繰り返し単位数n=10、水酸基価=95.6)407.02質量部及びポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルモノアクリレート(株式会社ダイセル製「プラクセルFA−2D」、カプロラクトンの平均繰り返し単位数n=2、水酸基価=163.0)112.3質量部の混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分80質量%になるように酢酸エチルで希釈し、多官能アクリレート(3)の溶液を得た(固形分中のエステル基濃度:2.4mmol/g)。
(合成例4:多官能アクリレート(4)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量化物(NCO:23.5質量%)178.72質量部、ジブチルヒドロキシトルエン1.60質量部、メトキノン0.16質量部及びジオクチル錫ジネオデカネート0.16質量部を仕込んで、空気の通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリオキシエチレンモノアクリレート(日油株式会社製「ブレンマーAE−400」、EOの平均繰り返し単位数n=10、水酸基価=95.6)483.04質量部及びポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルモノアクリレート(株式会社ダイセル製「プラクセルFA−5」、カプロラクトンの平均繰り返し単位数n=5、水酸基価=80.0)138.05質量部の混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分80質量%になるように酢酸エチルで希釈し、多官能アクリレート(4)の溶液を得た(固形分中のエステル基濃度:2.5mmol/g)。
(合成例5:多官能アクリレート(5)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量化物(NCO:23.5質量%)178.72質量部、ジブチルヒドロキシトルエン1.76質量部、メトキノン0.18質量部及びジオクチル錫ジネオデカネート0.18質量部を仕込んで、空気の通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリオキシエチレンモノアクリレート(日油株式会社製「ブレンマーAE−400」、EOの平均繰り返し単位数n=10、水酸基価=95.6)71.83質量部及びポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルモノアクリレート(株式会社ダイセル製「プラクセルFA−5」、カプロラクトンの平均繰り返し単位数n=5、水酸基価=80.0)631.0質量部の混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分80質量%になるように酢酸エチルで希釈し、多官能アクリレート(5)の溶液を得た(固形分中のエステル基濃度:6.3mmol/g)。
(合成例6:多官能アクリレート(R1)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量化物(NCO:23.5質量%)178.72質量部、ジブチルヒドロキシトルエン1.44質量部、メトキノン0.14質量部及びジオクチル錫ジネオデカネート0.14質量部を仕込んで、空気の通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリオキシエチレンモノアクリレート(日油株式会社製「ブレンマーAE−400」、EOの平均繰り返し単位数n=10、水酸基価=95.6)598.56質量部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分80質量%になるように酢酸エチルで希釈し、多官能アクリレート(R1)の溶液を得た(固形分中のエステル基濃度:1.3mmol/g)。
(合成例7:多官能アクリレート(R2)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネート111質量部、ジブチルヒドロキシトルエン1.5質量部、メトキノン0.15質量部及びジオクチル錫ジネオデカネート0.15質量部を仕込んで、空気の通気下、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルモノアクリレート(株式会社ダイセル製「プラクセルFA−5」、カプロラクトンの平均繰り返し単位数n=5、水酸基価=80.0)715.3質量部を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分80質量%になるように酢酸エチルで希釈し、多官能アクリレート(R2)の溶液を得た(固形分中のエステル基濃度:7.4mmol/g)。
(実施例1:活性エネルギー線硬化性組成物(1)の調製)
合成例1で得られた多官能アクリレート(1)の溶液(不揮発分80質量%)112.5質量部((多官能アクリレート(1)として90質量部)に、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製「イルガキュア184」、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)3質量部、シリカ粒子(エボニック社製「ACEMATT 3300」、平均粒子径9.5μm)10質量部、ポリシロキサン変性アクリル樹脂(ビックケミー・ジャパン株式会社製「BYK−3550」、不揮発分52質量%;以下、「表面調整剤(1)」と略記する。)0.77質量部(有効成分として0.4質量部)及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製「BYK−333」、不揮発分100質量%;以下、「表面調整剤(2)」と略記する。)0.3質量部を加えて均一に混合し、固形分中のエステル基濃度が2.9mmol/gの活性エネルギー線硬化性組成物(1)を得た。
(実施例2〜5:活性エネルギー線硬化性組成物(2)〜(5)の調製)
下記の表1に示す組成に変更した以外は実施例1と同様に操作することにより、活性エネルギー線硬化性組成物(2)〜(5)を調製した。
(比較例1〜2:活性エネルギー線硬化性組成物(R1)〜(R2)の調製)
下記の表1に示す組成に変更した以外は実施例1と同様に操作することにより、活性エネルギー線硬化性組成物(R1)〜(R2)を調製した。
上記で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(1)〜(5)及び(R1)〜(R2)の組成を表1に示す。
Figure 2014156813
(実施例6:活性エネルギー線硬化性組成物(1)の評価)
ABSの樹脂板(厚さ1mm)の表面に上記で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(1)をスプレー塗装が可能な粘度になるまでシンナー(ジアセトンアルコール/メチルイソブチルケトン/酢酸エチル/酢酸ブチル=30/30/20/20(質量%))で希釈した後、スプレー塗装した。その後、室温(25℃)で10分間放置した後、乾燥機中で60℃で10分間の予備乾燥した後、出力80W/cmの高圧水銀ランプを用いて、照射量0.8J/cmの紫外線照射を行い、評価用硬化塗膜を作製した。
[密着性試験及び評価]
上記で得られた評価用硬化塗膜をJIS K−5400の碁盤目試験法に基づいて測定した。前記硬化塗膜の上にカッターで1mm幅の切込みを入れ碁盤目の数を100個とし、全ての碁盤目を覆うようにセロハンテープを貼り付け、すばやく引き剥がして付着して残っている碁盤目の数から、下記の基準により密着性を評価した。
◎:90〜100個
○:80〜89個
△:50〜79個
×:49個以下
[ソフトフィール性の評価]
上記で得られた評価用硬化塗膜の表面を指で触り、得られた触感から下記の基準によりソフトフィール性を評価した。
5:弾力性がありシルクのような触感
4:やや弾力性が低いがさらっとした触感
3:弾力性がなく、若干グリップ感のある触感
2:弾力性がなくグリップ感のある触感
1:べたつきのある触感
(実施例7〜10:活性エネルギー線硬化性組成物(2)〜(5)の評価)
実施例6で用いた実施例1で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(1)に代えて、実施例2〜5で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(2)〜(5)をそれぞれ用いた以外は、実施例6と同様に行い、評価用硬化塗膜を作製し、塗膜外観、密着性及びソフトフィール性を評価した。
(比較例3〜4:活性エネルギー線硬化性組成物(R1)〜(R2)の評価)
実施例6で用いた実施例1で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(1)に代えて、比較例1〜2で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(R1)〜(R2)をそれぞれ用いた以外は、実施例6と同様に行い、評価用硬化塗膜を作製し、塗膜外観、密着性及びソフトフィール性を評価した。
上記の実施例6〜10及び比較例3〜4の評価結果を表2に示す。
Figure 2014156813
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物である実施例1〜5のものは、基材との密着性が非常に高いことが分かった。また、その硬化塗膜は、良好な触感のソフトフィール性を有することも分かった(実施例6〜10)。
一方、比較例1は、(メタ)アクリレート(A)中にポリカプロラクトン構造を有さない例であるが、基材への密着性が不良であることが分かった(比較例3)。
比較例2は、(メタ)アクリレート(A)中にポリオキシアルキレン鎖を有さない例であるが、ソフトフィール性が不十分であることが分かった(比較例4)。
すなわち、本発明は、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート(a1)と平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)とカプロラクトン変性アルキルモノ(メタ)アクリレート(a3)とを反応させて得られた(メタ)アクリレート(A)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた物品に関する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート(a1)と平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)とカプロラクトン変性アルキルモノ(メタ)アクリレート(a3)とを反応させて得られた(メタ)アクリレート(A)を含有するものである。
まず、前記(メタ)アクリレート(A)について説明する。前記(メタ)アクリレート(A)は、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート(a1)と平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)とカプロラクトン変性アルキルモノ(メタ)アクリレート(a3)とを反応させて得られたものである。

すなわち、本発明は、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート(a1)と平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)とカプロラクトン変性アルキルモノ(メタ)アクリレート(a3)とを反応させて得られた(メタ)アクリレート(A)、及びシリカ粒子(D)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた物品に関する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート(a1)と平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)とカプロラクトン変性アルキルモノ(メタ)アクリレート(a3)とを反応させて得られた(メタ)アクリレート(A)、及びシリカ粒子(D)を含有するものである。

Claims (8)

  1. イソシアヌレート環、平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレン鎖及びカプロラクトン構造を有する(メタ)アクリレート(A)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. 固形分中のエステル基濃度が1.9〜6.5mmol/gである請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 前記(メタ)アクリレート(A)が、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート(a1)と平均繰り返し単位数4〜20のポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)とカプロラクトン変性アルキルモノ(メタ)アクリレート(a3)とを反応させて得られたものである請求項1又は2記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 前記ポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート(a2)が、ポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート及び/又はポリオキシエチレンモノ(メタ)アクリレートである請求項3記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. 前記ポリイソシアネート(a1)が、ヘキサメチレンジイソシアネートの3量化物を含むものである請求項3又は4記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  6. 前記(メタ)アクリレート(a3)が有するカプロラクトン構造の平均繰り返し単位数が、2〜10である請求項3〜5のいずれか1項記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射して得られることを特徴とする硬化塗膜。
  8. 請求項7記載の硬化塗膜を有することを特徴とする物品。
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