JP2015063616A - 活性エネルギー線硬化性組成物、その硬化塗膜、及び該硬化塗膜を有する物品 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物、その硬化塗膜、及び該硬化塗膜を有する物品 Download PDF

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Abstract

【課題】ソフトフィール性、耐摩耗性に優れる塗膜を得ることができる活性エネルギー線硬化性組成物、その硬化塗膜、及び該硬化塗膜を有する物品を提供する。前記物品としては、例えば、テレビ、エアコン等の家電製品のリモコン、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パソコン等の情報端末の筐体や自動車部品などのプラスチック成形品が挙げられる。
【解決手段】 ポリカーボネートジオール(a1)、ポリイソシアネート化合物(a2)及び水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(a3)を反応させて得られる(メタ)アクリロイル基濃度が0.3〜1mmol/gであるウレタン(メタ)アクリレート(A)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ソフトフィール性、耐摩耗性に優れる塗膜を得ることができる活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた物品に関する。
近年、テレビ、エアコン等の家電製品のリモコン、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パソコン等の情報端末の筐体や自動車部品などでプラスチック形成品が広く使用されている。これらのプラスチック成形品は、成形した部品をそのまま使用される場合もあるが、基材表面の保護や指で触ったときに柔らかさが感じられるソフトフィール性などの触感性を付与するため、コーティング剤が塗装されることが多い。
上記のコーティング材料としては、特定のポリカーボネートジオールと、ポリイソシアネート化合物と、分子内に1個以上の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とを反応させて得られる活性エネルギー線硬化性のポリウレタン化合物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、このポリウレタン化合物から得られる塗膜は、耐摩耗性などの表面保護機能に優れるものの、ソフトフィール性などの触感性が不十分であるという問題があった。
そこで、プラスチック成形品の表面に優れたソフトフィール性及び耐摩耗性を付与することができる活性エネルギー線硬化性組成物が求められていた。
特開2012−184383号公報
本発明が解決しようとする課題は、ソフトフィール性、耐摩耗性に優れる塗膜を得ることができる活性エネルギー線硬化性組成物、その硬化塗膜、及び該硬化塗膜を有する物品を提供することである。
本発明者等は、上記の課題を解決するため鋭意研究した結果、ポリカーボネートジオール、ポリイソシアネート化合物及び水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物を反応させて得られる特定の(メタ)アクリロイル基濃度を有するウレタン(メタ)アクリレート(A)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物を用いることで、各種物品の表面に優れたソフトフィール性及び耐摩耗性を付与することができる塗膜が得られることを見出し、発明を完成させた。
すなわち、本発明は、ポリカーボネートジオール(a1)、ポリイソシアネート化合物(a2)及び水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(a3)を反応させて得られる(メタ)アクリロイル基濃度が0.3〜1mmol/gであるウレタン(メタ)アクリレート(A)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物及びそれを用いた物品に関する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、優れたソフトフィール性及び耐摩耗性を有する塗膜を得ることができる。したがって、テレビ、エアコン等の家電製品のリモコン、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パソコン等の情報端末の筐体や自動車部品などでプラスチック形成品の表面に優れたソフトフィール性及び耐摩耗性を付与することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、ポリカーボネートジオール(a1)、ポリイソシアネート化合物(a2)及び水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(a3)を反応させて得られる(メタ)アクリロイル基濃度が0.3〜1mmol/gであるウレタン(メタ)アクリレート(A)を含有するものである。
なお、本発明において、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイルとメタクリロイルの一方又は両方をいい、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートとメタクリレートの一方又は両方をいい、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸とメタクリル酸の一方又は両方をいう。
また、本発明において、「(メタ)アクリロイル基濃度」とは、ウレタン(メタ)アクリレート(A)の原料組成から計算により求められる値である。
まず、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)について説明する。前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)は、ポリカーボネートジオール(a1)、ポリイソシアネート化合物(a2)及び水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(a3)を反応させて得られるものである。
前記ポリカーボネートジオール(a1)は、複数のカーボネート基を有するジオールであり、例えば、2価アルコールと、炭酸エステルまたはホスゲンとの反応により得られるものである。
ポリカーボネートジオールの原料として用いる2価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。
前記ポリカーボネートジオール(a1)の数平均分子量は、得られる塗膜の耐摩耗性が向上することから、700〜4,000が好ましく、1,000〜3,000がより好ましい。ここで、数平均分子量(Mn)はゲル浸透クロマトグラフィー(以下、「GPC」と略記する。)測定に基づきポリスチレン換算した値である。なお、GPCの測定条件は以下の通りである。
[GPC測定条件]
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
前記ポリカーボネートジオール(a1)は、単独で用いることも2種以上併用することもできるが、得られる塗膜の耐摩耗性が向上することから、単独で用いることが好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物(a2)は、1分子中にイソシアネート基を2個以上有する化合物であり、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、m−フェニレンビス(ジメチルメチレン)ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2−メチル−1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、2−メチル−1,5−ジイソシアナトシクロヘキサン、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ジイソシアネート化合物などが挙げられる。これらの中でも、得られる塗膜の耐黄変性が優れることから、脂肪族又は脂環式ジイソシアネート化合物が好ましく、さらに、耐摩耗性が優れることから、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートがより好ましい。
上記のポリイソシアネート化合物(a2)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(a3)は、水酸基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物であり、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシ−n−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−n−ブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシ−n−ブチル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシブチレンモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルモノ(メタ)アクリレート等の水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の水酸基を有する多官能(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、得られる塗膜のソフトフィール性及び耐摩耗性が優れることから、水酸基価が80〜560であるものが好ましく、140〜450であるものがより好ましい。
上記の水酸基を有する(メタ)アクリレート(a3)は、単独で用いることも2種以上併用することもできる。
前記(メタ)アクリレート(A)の製造方法としては、例えば、
(1)前記ポリカーボネートジオール(a1)、前記ポリイソシアネート化合物(a2)及び前記水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(a3)を同時にウレタン化反応させる方法
(2)前記ポリカーボネートジオール(a1)及び前記ポリイソシアネート化合物(a2)をウレタン化反応させた後、前記水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(a3)をウレタン化反応させる方法
(3)前記水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(a3)及び前記ポリイソシアネート化合物(a2)をウレタン化反応させた後、前記ポリカーボネートジオール(a1)をウレタン化反応させる方法
等が挙げられるが、これらの中でも、得られる塗膜の耐摩耗性が向上することから、(2)の方法が好ましい。
なお、上記のウレタン化反応は、公知の方法により行うことができるが、反応の進行を促進させるため、ウレタン化触媒の存在下で行うことが好ましい。前記ウレタン化触媒としては、例えば、トリエチルアミン等のアミン化合物、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、オクチル錫トリラウレート、ジオクチル錫ジネオデカネート、ジブチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル酸錫等の有機錫化合物、オクチル酸亜鉛(2−エチルヘキサン酸亜鉛)等の有機金属化合物などが挙げられる。
また、前記ポリカーボネートジオール(a1)、前記ポリイソシアネート化合物(a2)及び前記水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(a3)の使用量は、得られる塗膜の耐摩耗性が向上することから、前記ポリカーボネートジオール(a1)が有する水酸基及び前記水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(a3)が有する水酸基の合計モル数1に対して、前記ポリイソシアネート化合物(b2)が有するイソシアネート基のモル数が、0.8〜1.1の範囲が好ましく、0.9〜1.05の範囲がより好ましく、0.95〜1.02の範囲がさらに好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)は、(メタ)アクリロイル基濃度が0.3〜1mmol/gであるが、得られる塗膜の耐摩耗性が向上することから、0.5〜1mmol/gが好ましく、0.65〜1mmol/gがより好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、基材に塗布後、活性エネルギー線を照射することで硬化塗膜とすることができる。この活性エネルギー線とは、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線をいう。活性エネルギー線として紫外線を照射して硬化塗膜とする場合には、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物中に光重合開始剤(B)を添加し、硬化性を向上することが好ましい。また、必要であればさらに光増感剤を添加して、硬化性を向上することもできる。一方、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線を用いる場合には、光重合開始剤(B)や光増感剤を用いなくても速やかに硬化するので、特に光重合開始剤(B)や光増感剤を添加する必要はない。
前記光重合開始剤(B)としては、分子内開裂型光重合開始剤および水素引き抜き型光重合開始剤が挙げられる。分子内開裂型光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン;2,4,6−トリメチルベンゾインジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド等のアシルホスフィンオキシド系化合物;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル等が挙げられる。
一方、水素引き抜き型光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物;2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系化合物;ミヒラ−ケトン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系化合物;10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が挙げられる。これらの光重合開始剤(B)は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
また、前記光増感剤としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン等のアミン、o−トリルチオ尿素等の尿素、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、s−ベンジルイソチウロニウム−p−トルエンスルホネート等の硫黄化合物などが挙げられる。
これらの光重合開始剤および光増感剤の使用量は、本発明の活性エネルギー線硬化型水性塗料中の不揮発成分100質量部に対し、各々0.05〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、良好な触感を付与するため、シリカ粒子(C)を配合することが好ましい。前記シリカ粒子(C)としては、乾式シリカ、湿式シリカ等が挙げられる。これらの中でも、触感がより向上することから、乾式シリカが好ましく、有機化合物で表面修飾した乾式シリカがより好ましい。前記シリカ粒子の平均粒子径としては、1〜20μmの範囲が好ましく、5〜15μmの範囲がより好ましい。なお、平均粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分析計で測定したものである。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、より良好な触感を付与するため、シリコーン系表面調整剤(D)を配合することが好ましい。前記表面調整剤(E)としては、例えば、ポリシロキサン変性アクリル樹脂、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、上記の成分(A)〜(D)の他の配合物として、有機溶剤、帯電防止剤、消泡剤、粘度調整剤、耐光安定剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、有機顔料、無機顔料、顔料分散剤等の添加剤を使用することができる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の塗工方法としては、塗工する物品により異なるが、例えば、グラビアコーター、ロールコーター、コンマコーター、ナイフコーター、エアナイフコーター、カーテンコーター、キスコーター、シャワーコーター、ホイーラーコーター、スピンコーター、ディッピング、スクリーン印刷、スプレー、アプリケーター、バーコーター等の方法が挙げられる。
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、上記の塗工方法に適した粘度に調整するため、有機溶剤で希釈することが好ましい。この有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤;メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールノルマルプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ダイアセトンアルコール等のアルコール溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ノルマルプロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させる活性エネルギー線としては、上記の通り、紫外線、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線であるが、具体的なエネルギー源または硬化装置としては、例えば、殺菌灯、紫外線用蛍光灯、カーボンアーク、キセノンランプ、複写用高圧水銀灯、中圧または高圧水銀灯、超高圧水銀灯、無電極ランプ、メタルハライドランプ、自然光等を光源とする紫外線、または走査型、カーテン型電子線加速器による電子線等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、各種物品の表面にソフトフィール性及び耐摩耗性を付与することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、被塗装物となる物品に、直接塗工してもよいし、被塗装物に適合したプライマー塗材を塗工してから、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工してもよい。
前記プライマー塗材としては、例えば、アクリル樹脂等を有機溶剤で希釈した1液タイプ、ポリオールを有機溶剤で希釈した液とポリイソシアネートを有機溶剤で希釈した液とを混合した2液タイプ等の種々のものを用いることができる。
被塗装物となる物品の材質としては、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(以下、「ABS」と略記する。)、PC−ABSのポリマーアロイ、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド(PA)、ポリプロピレン(PP)等の各種樹脂;これらの樹脂にガラス繊維等のフィラーを入れた繊維強化プラスチック(FRP);鉄、銅、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム等の各種金属及びこれらの合金などが挙げられる。
本発明の物品は、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜を有するものであるが、例えば、テレビ、エアコン等の家電製品のリモコン、携帯電話、スマートフォン、タブレット、パソコン等の情報端末の筐体や自動車部品などのプラスチック成形品が挙げられる。
以下に本発明を具体的な実施例を挙げてより詳細に説明する。
(合成例1:ウレタン(メタ)アクリレート(A−1)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」と略記する。)224.2質量部、メチルイソブチルケトン(以下、「MIBK」と略記する。)344.2質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.21質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリカーボネートジオール(旭化成株式会社製「デュラネート T6002」、数平均分子量=2000、水酸基価=55.5)1010.8質量部を1時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、2時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、次に、空気の通気下、攪拌しながら、メトキノン0.28質量部及びベンゾフェノン1.39質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.21質量部を仕込んで、4−ヒドロキシブチルアクリレート(以下、「4−HBA」と略記する。)150.0質量部を0.5時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分65質量%になるようにMIBKで希釈し、アクリロイル基濃度が0.75mmol/gのウレタン(メタ)アクリレート(A−1)の溶液を得た。
(合成例2:ウレタン(メタ)アクリレート(A−2)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、IPDI 246.4質量部、MIBK410.4質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.25質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリカーボネートジオール(旭化成株式会社製「デュラネート T6002」、数平均分子量=2000、水酸基価=55.5)1010.8質量部を1時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、2時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、次に、空気の通気下、攪拌しながら、メトキノン0.33質量部及びベンゾフェノン1.65質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.25質量部を仕込んで、ポリオキシエチレンモノアクリレート(日油株式会社製「ブレンマーAE−200」、EOの平均繰り返し単位数n=4.5、水酸基価=177.0)394.4質量部を0.5時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分65質量%になるようにMIBKで希釈し、アクリロイル基濃度が0.75mmol/gのウレタン(メタ)アクリレート(A−2)の溶液を得た。
(合成例3:ウレタン(メタ)アクリレート(A−3)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、IPDI 270.8質量部、MIBK485.6質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.29質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリカーボネートジオール(旭化成株式会社製「デュラネート T6002」、数平均分子量=2000、水酸基価=55.5)1010.8質量部を1時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、2時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、次に、空気の通気下、攪拌しながら、メトキノン0.39質量部及びベンゾフェノン1.95質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.39質量部を仕込んで、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルモノアクリレート(株式会社ダイセル製「プラクセルFA−3」、カプロラクトンの平均繰り返し単位数n=3、水酸基価=122.5)672.7質量部を0.5時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分65質量%になるようにMIBKで希釈し、アクリロイル基濃度が0.75mmol/gのウレタン(メタ)アクリレート(A−3)の溶液を得た。
(合成例4:ウレタン(メタ)アクリレート(A−4)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、IPDI 165.4質量部、MIBK310.2質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.19質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリカーボネートジオール(旭化成株式会社製「デュラネート T6002」、数平均分子量=2000、水酸基価=55.5)1010.8質量部を1時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、2時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、次に、空気の通気下、攪拌しながら、メトキノン0.25質量部及びベンゾフェノン1.25質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.19質量部を仕込んで、4−HBA72.0質量部を0.5時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分65質量%になるようにMIBKで希釈し、アクリロイル基濃度が0.40mmol/gのウレタン(メタ)アクリレート(A−4)の溶液を得た。
(合成例5:ウレタン(メタ)アクリレート(A−5)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、IPDI 253.5質量部、MIBK360.3質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.22質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリカーボネートジオール(旭化成株式会社製「デュラネート T6002」、数平均分子量=2000、水酸基価=55.5)1010.8質量部を1時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、2時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、次に、空気の通気下、攪拌しながら、メトキノン0.29質量部及びベンゾフェノン1.45質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.22質量部を仕込んで、4−HBA185.7質量部を0.5時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分65質量%になるようにMIBKで希釈し、アクリロイル基濃度が0.90mmol/gのウレタン(メタ)アクリレート(A−5)の溶液を得た。
(合成例6:ウレタン(メタ)アクリレート(A−6)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(以下、「H12MDI」と略記する。)270.22質量部、MIBK375.1質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.22質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリカーボネートジオール(旭化成株式会社製「デュラネート T6002」、数平均分子量=2000、水酸基価=55.5)1010.8質量部を1時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、2時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、次に、空気の通気下、攪拌しながら、メトキノン0.29質量部及びベンゾフェノン1.44質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.22質量部を仕込んで、4−HBA155.9質量部を0.5時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分65質量%になるようにMIBKで希釈し、アクリロイル基濃度が0.75mmol/gのウレタン(メタ)アクリレート(A−6)の溶液を得た。
(合成例7:ウレタン(メタ)アクリレート(A−7)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、IPDI 220.0質量部、MIBK335.9質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.20質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリカーボネートジオール(旭化成株式会社製「デュラネート T5652」、数平均分子量=2000、水酸基価=57.1)982.5質量部を1時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、2時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、次に、空気の通気下、攪拌しながら、メトキノン0.27質量部及びベンゾフェノン1.35質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.20質量部を仕込んで、4−HBA147.1質量部を0.5時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分65質量%になるようにMIBKで希釈し、アクリロイル基濃度が0.75mmol/gのウレタン(メタ)アクリレート(A−7)の溶液を得た。
(合成例8:ウレタン(メタ)アクリレート(RA−1)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、IPDI 137.1質量部、MIBK293.8質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.18質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリカーボネートジオール(旭化成株式会社製「デュラネート T6002」、数平均分子量=2000、水酸基価=55.5)1010.8質量部を1時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、2時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、次に、空気の通気下、攪拌しながら、メトキノン0.30質量部及びベンゾフェノン1.18質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.18質量部を仕込んで、4−HBA34.6質量部を0.5時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分65質量%になるようにMIBKで希釈し、アクリロイル基濃度が0.2mmol/gのウレタン(メタ)アクリレート(RA−1)の溶液を得た。
(合成例9:ウレタン(メタ)アクリレート(RA−2)の合成)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び空気導入口を備えた反応容器に、IPDI 225.3質量部、MIBK211.8質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.13質量部を仕込んで、窒素雰囲気下で、攪拌しながら、60℃まで昇温した。次いで、ポリカーボネートジオール(旭化成株式会社製「デュラネート T5651」、数平均分子量=1000、水酸基価=111.1)505.0質量部を1時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、2時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、次に、空気の通気下、攪拌しながら、メトキノン0.17質量部及びベンゾフェノン0.85質量部、ジオクチル錫ジネオデカネート0.13質量部を仕込んで、2−HEA122.0質量部を0.5時間かけて投入した。滴下終了後、反応容器中を80℃まで昇温し、5時間攪拌することによりウレタン化反応を行い、不揮発分65質量%になるようにMIBKで希釈し、アクリロイル基濃度が1.23mmol/gのウレタン(メタ)アクリレート(RA−2)の溶液を得た。
(実施例1:活性エネルギー線硬化性組成物(1)の調製)
合成例1で得られたウレタン(メタ)アクリレート(A−1)の溶液(不揮発分65質量%)138.5質量部(ウレタン(メタ)アクリレート(1)として90質量部)に、光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製「イルガキュア184」、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン;以下、「光重合開始剤(1)」と略記する。)3質量部、シリカ粒子(エボニック社製「ACEMATT 3300」、平均粒子径10μm;以下、「シリカ粒子(1)」と略記する。)10質量部、ポリシロキサン変性アクリル樹脂(ビックケミー・ジャパン株式会社製「BYK−3550」、不揮発分52質量%;以下、「表面調整剤(1)」と略記する。)0.77質量部(有効成分として0.4質量部)及びポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製「BYK−333」、不揮発分100質量%;以下、「表面調整剤(2)」と略記する。)0.3質量部を加えて均一に混合し、活性エネルギー線硬化性組成物(1)を得た。
(実施例2:活性エネルギー線硬化性組成物(2)の調製)
合成例1で得られたウレタン(メタ)アクリレート(A−1)の溶液(不揮発分65質量%)130.8質量部(ウレタン(メタ)アクリレート(2)として85質量部)に、光重合開始剤(1)3質量部、シリカ粒子(エボニック社製「ACEMATT OK520」、平均粒子径6.5μm)15質量部;以下、「シリカ粒子(2)」と略記する。)15質量部、表面調整剤(1)0.77質量部(有効成分として0.4質量部)及び表面調整剤(2)0.3質量部を加えて均一に混合し、活性エネルギー線硬化性組成物(2)を得た。
(実施例3〜8:活性エネルギー線硬化性組成物(3)〜(8)の調製)
下記の表1又は表2に示す組成に変更した以外は実施例1と同様に操作することにより、活性エネルギー線硬化性組成物(3)〜(8)を得た。
(比較例1〜2:活性エネルギー線硬化性組成物(R1)〜(R2)の調製)
下記の表2に示す組成に変更した以外は実施例1と同様に操作することにより、活性エネルギー線硬化性組成物(R1)〜(R2)を得た。
上記で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(1)〜(8)及び(R1)〜(R2)の組成を表1及び表2に示す。
Figure 2015063616
Figure 2015063616
(実施例9:活性エネルギー線硬化性組成物(1)の評価)
ABSの樹脂板(厚さ1mm)の表面に上記で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(1)をスプレー塗装が可能な粘度になるまでシンナー(ジアセトンアルコール/メチルイソブチルケトン/酢酸エチル/酢酸ブチル=30/30/20/20(質量%))で希釈した後、スプレー塗装した。その後、室温(25℃)で10分間放置した後、乾燥機中で60℃で10分間の予備乾燥した後、出力80W/cmの高圧水銀ランプを用いて、照射量0.8J/cmの紫外線照射を行い、評価用硬化塗膜を作製した。
[ソフトフィール性の評価]
上記で得られた評価用硬化塗膜の表面を指で触り、得られた触感から下記の基準によりソフトフィール性を評価した。
5:弾力性がありシルクのような触感
4:弾力性がやや低く若干さらっとした又は、若干グリップ感のある感触
3:弾力性がやや低くさらっとした又は、グリップ感のある感触
2:弾力性がなくさらっとした又は、グリップ感のある触感
1:弾力性がなく硬い又は、べたつきのある触感
[耐摩耗性の評価]
上記で得られた評価用硬化塗膜について、RCA摩耗試験機による摩耗試験を実施した。
試験テープ:幅17mm
テープ送り速度:65mm/秒
加圧ロール荷重:175g
1サイクル時間:4秒(加圧2秒、除圧2秒)
基材素地が見えるまでの回数を計測し、下記の基準により耐摩耗性を評価した。
◎:200回以上
○:150〜199回
△:100〜149回
×:0〜99回
(実施例10〜16:活性エネルギー線硬化性組成物(2)〜(8)の評価)
実施例9で用いた実施例1で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(1)に代えて、実施例2〜8で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(2)〜(8)をそれぞれ用いた以外は、実施例9と同様に行い、評価用硬化塗膜を作製し、塗膜外観、密着性及びソフトフィール性を評価した。
(比較例3〜4:活性エネルギー線硬化性組成物(R1)〜(R2)の評価)
実施例9で用いた実施例1で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(1)に代えて、比較例1〜2で得られた活性エネルギー線硬化性組成物(R1)〜(R2)をそれぞれ用いた以外は、実施例9と同様に行い、評価用硬化塗膜を作製し、ソフトフィール性及び耐摩耗性を評価した。
上記の実施例9〜16及び比較例3〜4の評価結果を表3及び表4に示す。
Figure 2015063616
Figure 2015063616
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物である実施例1〜8のものから得られる硬化塗膜は、良好な触感のソフトフィール性及び優れた耐摩耗性を有することが確認された(実施例9〜16)。
一方、比較例1は、アクリロイル基濃度が、本発明の下限である0.3を下回るウレタン(メタ)アクリレートを用いた例であるが、耐摩耗性が不良であることが確認された(比較例3)。
比較例2は、アクリロイル基濃度が、本発明の上限である1を上回るウレタン(メタ)アクリレートを用いた例であるが、ソフトフィール性が不十分であることが確認された(比較例4)。

Claims (5)

  1. ポリカーボネートジオール(a1)、ポリイソシアネート化合物(a2)及び水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(a3)を反応させて得られる(メタ)アクリロイル基濃度が0.3〜1mmol/gであるウレタン(メタ)アクリレート(A)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. 前記ポリカーボネートジオール(a1)の数平均分子量が700〜4,000である請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 前記水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物(a3)の水酸基価が80〜560である請求項1又は2記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の活性エネルギー線硬化性組成物に活性エネルギー線を照射して得られることを特徴とする硬化塗膜。
  5. 請求項4記載の硬化塗膜を有することを特徴とする物品。
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