JPWO2013132753A1 - 振動発電器及び振動発電装置と、振動発電装置を搭載した通信装置及び電子機器 - Google Patents

振動発電器及び振動発電装置と、振動発電装置を搭載した通信装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

エレクトレット電極からの電界が広がることを制限する機能を備えつつも、エレクトレット電極と対向電極との間での重なり面積が最大であるときの静電容量を改善することで出力電力を増やす振動発電器を提供する。振動発電器は、互いに対向した離間状態を保持しながら、相対的に移動可能に構成された第1の基板及び第2の基板と、第1の基板に形成された第1の電極と、第1の電極と対向するように第2の基板に形成された第2の電極と、第1の基板において、第1の電極とは異なる領域に形成された第3の電極と、を備え、第1の電極又は第2の電極のいずれか一方が、電荷を保持した膜を含み、第1の電極と第2の電極との間での重なりが最小である場合に第3の電極が接地状態になっており、第1の電極と第2の電極との間での重なりが最大である場合に第3の電極が開放状態になっている。

Description

本発明は、振動発電器及び振動発電装置と、振動発電装置を搭載した通信装置及び電子機器に関し、とりわけエレクトレット材料を用いた静電誘導型の振動発電器及び振動発電装置と、当該振動発電装置を搭載した通信装置及び電子機器に関する。
従来の振動発電装置としては、可変容量の一方の電極に電荷を与え、対向する他方の電極へ静電誘導により電荷を誘起する静電誘導型の振動発電装置が知られている。静電誘導型の振動発電装置では、静電容量が増減するときに、誘起される電荷が変化して、当該電荷の変化を電気エネルギーとして取り出すことによって発電している(例えば、特許文献1を参照)。
図14は、エレクトレット材料を用いた従来の静電誘導型の振動発電器の一例である振動発電器10の概略断面図である(特許文献1の図4及び10頁乃至11頁を参照すること)。
図14に示した振動発電器10は、複数の導電性表面領域13を有する第1の基板11と、複数のエレクトレット材料領域15を有する第2の基板16と、を備える。第1の基板11及び第2の基板16は、所定の間隔で離間配置されている。エレクトレット材料領域15を含む第2の基板16は、固定部材として用いられている。導電性表面領域13を含む第1の基板11は、固定構造17に対してバネ19を介して連結されている。左右のバネ19の一端部が、第1の基板11の側面に接続されているとともに、その他端部が固定構造17に接続されている。当該バネ19により、第1の基板11が例えば図14の左右方向に移動して、定位置に戻ることができる。すなわち、第1の基板11は、左右の弾性バネ19を介して、弾性的に支持されている。可動部材としての第1の基板11が、固定部材としての第2の基板16に対して移動することにより、エレクトレット材料領域15と、対向する導電性表面領域13との間での重なり面積すなわち静電容量の増減が生じ、導電性表面領域13に電荷の変化が生じる。静電誘導型の振動発電器10は、この電荷の変化を電気エネルギーとして取り出すことによって発電する。
そして、発電に用いる振動の周波数に応じて、第1の基板11の振動の共振周波数を選択する。
非特許文献1は、特許文献1と類似の静電誘導型振動発電器を開示している。図15(a)は、非特許文献1に開示されている静電誘導型振動発電器の斜視図である。図15(b)は、電極構造を示す断面図である。
振動発電器20は、複数のエレクトレット電極23を有する第1の基板21と、複数の対向電極25を有する第2の基板26と、で構成される。第1の基板21と、第2の基板26とは、互いに所定の間隔を隔てて配置されている。対向電極25を含む第2の基板26は固定部材として用いられている。エレクトレット電極23を含む第1の基板21は、左右のバネ29を介して、固定構造27に連結されている。バネ29の一端部が第1の基板21の側面に接続されているとともに、その他端部が固定構造27に接続されている。この静電誘導型振動発電器20の動作は、特許文献1と同様である。
図15(b)に示すように、エレクトレット電極23及びガード電極28が短冊状に形成されている。
特表2005−529574号公報
T. Tsutsumino, Y. Suzuki, N. Kasagi, and Y. Takane " SEISMIC POWER GENERATOR USING HIGH-PERFORMANCE POLYMER ELECTRET," MEMS 2006, Istanbul, Turkey, (2006), pp.98-101
しかしながら、非特許文献1に示された従来の振動発電器20の構成では、ガード電極28はGNDに対して常時接地されている。その結果、ガード電極28を形成しない場合と比較して静電容量の最大値が小さくなるため、出力電力として取り出すことができる出力電力が減少するという課題を有している。
したがって、本発明の解決すべき技術的課題は、従来のガード電極のようにエレクトレット電極からの電界が広がることを制限する機能を備えつつも、エレクトレット電極と対向電極との間での重なり面積が最大であるときの静電容量(最大静電容量)を改善することで出力電力を増やす振動発電器及び振動発電装置と、当該振動発電装置を搭載した通信装置及び電子機器を提供することである。
上記技術的課題を解決するために、本発明によれば、以下の振動発電器及び振動発電装置と、当該振動発電装置を搭載した通信装置及び電子機器が提供される。
すなわち、本発明に係る振動発電器は、互いに対向した離間状態を保持しながら、相対的に移動可能に構成された第1の基板及び第2の基板と、前記第1の基板に形成された第1の電極と、前記第1の電極と対向するように前記第2の基板に形成された第2の電極と、前記第1の基板において、前記第1の電極とは異なる領域に形成された第3の電極と、を備え、前記第1の電極又は前記第2の電極のいずれか一方が、電荷を保持した膜を含み、前記第1の電極と前記第2の電極との間での重なりが最小である場合に前記第3の電極が接地状態になっており、前記第1の電極と前記第2の電極との間での重なりが最大である場合に前記第3の電極が開放状態になっていることを特徴とする。
本発明の振動発電器によれば、第1の電極と第2の電極との間での重なりが最小である場合に第3の電極が接地状態であり、第1の電極と第2の電極との間での重なりが最大である場合に第3の電極が開放状態であることにより、最小容量と最大容量との間での静電容量の変化を大きくすることができ、出力電力を増やすことができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る振動発電器を模式的に説明する図である。(a)は振動発電器の断面図であり、(b)は発電に関与する部分の断面図である。 図1(a)に対応する発電に関与する部分の断面図である。(a)は第1の電極と第2の電極との間での重なり面積が最小である場合を、(b)は第1の電極と第2の電極との間での重なり面積が最大である場合をそれぞれ示す。 本発明の第1実施形態に係る振動発電器と従来技術の振動発電器とにおける静電容量の最大値及び最小値の関係を比較する説明図である。 本発明の第2実施形態に係る振動発電器のうち、発電に関与する部分の模式的断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係る振動発電器のうち、発電に関与する部分の模式的断面図である。 本発明の第3実施形態に係る振動発電器のうち、発電に関与する部分の模式的断面図である。 図6に示した振動発電器の位置検出回路を例示する図である。 本発明の第4実施形態に係る振動発電器を模式的に説明する図である。(a)は振動発電器の断面図であり、(b)は発電に関与する部分の断面図である。 本発明の第5実施形態に係る振動発電装置のブロック図である。 図9に示した振動発電装置の各部の電圧波形を示す図である。 本発明の第6実施形態に係る振動発電装置のブロック図である。 本発明の第7実施形態に係る振動発電装置を備える通信装置のブロック図である。 本発明の第8実施形態に係る振動発電装置を備える電子機器のブロック図である。 従来技術に係る静電誘導型振動発電器の模式的断面図である。 他の従来技術に係る静電誘導型振動発電器の斜視図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る各実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いている。しかしながら、それらの用語の使用は、図面を参照したときに本発明の理解を容易にするためであり、それらの用語の意味により、本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は、同一の部分又は部材を示す。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動発電器100を模式的に説明する図である。図1(a)は振動発電器100の断面図であり、図1(b)は発電に関与する部分110の断面図である。図2は、発電に関与する部分110での第1の基板101の振動による、第1の電極109aと第2の電極109bとの間での重なり状態の変化に着目したものである。図2(a)は、第1の電極109aと第2の電極109bとの間での重なり面積が最小である場合、図2(b)は、第1の電極109aと第2の電極109bとの間での重なり面積が最大である場合をそれぞれ示している。なお、図1及び図2では、簡単のために、発電した電力を取り出すための配線構造を図示していない。
振動発電器100は、可動部材としての第1の基板101と、第1の基板101の下面に対向する固定部材としての第2の基板102Lと、第1の基板101の上面に対向する第3の基板102Uと、を備えている。第1の基板101は、第2の基板102L及び第3の基板102Uに対してそれぞれ所定の間隔で離間している。
第2の基板102及び第3の基板102Uは、支持体106L,106Rを介して連結されている。第1の基板101は、弾性バネ105L,105Rにより支持体106L,106Rに対してそれぞれ支持されている。つまり、第1の基板101は、左右の弾性バネ105L,105Rを介して、弾性的に支持されている。このため、図1(a)に示す振動発電器100の構造では、第2の基板102及び第3の基板102Uが固定部材として用いられている一方、第1の基板101がX軸方向(図1では左右方向)に往復運動可能な可動部材として用いられている。
ここで、第1の基板101の下面には、複数の第1の電極109aが形成されている。第1の基板101に対向する第2の基板102Lの上面には、複数の第2の電極109bが、第1の電極109aに対向する位置に形成されている。また、隣り合う2つの第1の電極109aの間には、第3の電極109cが形成される。本実施形態では、第1の電極109aが、電荷を保持したエレクトレット膜を含むエレクトレット電極であり、エレクトレット電極は、電荷を保持したエレクトレット膜と、導電層と、で構成される。
第1の基板101の下面のうち、第1の電極109aが形成されていない領域の一部には、複数の第3の電極109cが形成されている。第3の電極109cのそれぞれは、スイッチング素子107を介してGNDに電気的に接続されている。
次に、振動発電器100の動作を説明する。
本実施形態に係る振動発電器100では、外部から印加される作用(振動)により、第1の基板101が例えばX軸方向に変位する。弾性バネ105L,105Rの復元力により、第1の基板101が定位置に戻るように移動する。外部からの作用(振動)が停止すると振動が減衰して、第1の基板101は停止するが、外部からの作用(振動)が継続する限り第1の基板101は振動を続けることになる。
このとき、第1の基板101が例えばX軸方向に変位すると、第1の電極109bと第2の電極109aとの間での重なり面積(状態)が変化することで、振動発電器100は発電する。そして、図2に示すように、第1の基板101が振動する際、第1の電極109aと第2の電極109bとの間での重なり面積(状態)に応じて第3の電極109cの状態を制御する。図2(a)は、第1の電極109aと第2の電極109bとの間での重なり面積(状態)が最小である場合を、図2(b)は、第1の電極109aと第2の電極109bとの間での重なり面積(状態)が最大である場合を示している。
つまり、第1の電極109aと第2の電極109bとの間での重なり面積(状態)が最小である場合、スイッチング素子107をONとすることで、第3の電極109cがGNDに接地される。他方、第1の電極109aと第2の電極109bとの間での重なり面積(状態)が最大である場合、スイッチング素子107をOFFとすることで、第3の電極109cが開放状態にされる。
以下、エレクトレット電極から生じる電界の広がりを制御する第3の電極109cを詳細に説明する。
第1実施形態に示した振動発電器100では、対向する2組の電極すなわち第1の電極109a及び第2の電極109bの間で形成される静電容量が、X軸方向の振動で変化することにより、電気エネルギーが取り出される。このとき、第3の電極109cの状態を制御することで、第1の電極109aと第2の電極109bとの間で形成される静電容量の変化を大きくすることができる。従来技術では、隣り合うエレクトレット電極の間に介在配置された電極が、いわゆるガード電極として、常にGNDに接地されていた。図3では、ガード電極が常にGNDに接地された従来技術の場合での最大静電容量値Cmaxを基準にして、そのときの値を1にして、他の静電容量値と比較している。
常時接地されたガード電極を備える従来技術の構成では、第1の電極109aと第2の電極109bとの間での静電容量が、重なり面積(状態)が最小であるときの最小値(Cmin)0.17から、重なり面積(状態)が最大であるときの最大値(Cmax)1までの範囲で変動している。これに対して、本発明に係る第3の電極109cの状態が制御可能である構成では、第1の電極109aと第2の電極109bとの間での静電容量が、重なり面積(状態)が最小であるときの最小値(Cmin)0.17から、重なり面積(状態)が最大であるときの最大値(Cmax)1.35までの範囲で変動している。本実施形態の構成では、誘起される静電容量の最小値(Cmin)は従来技術と同じであるが、その最大値(Cmax)は従来技術よりも35%向上している。
このように、第1の基板101の位置の変化すなわち第1の電極109aと第2の電極109bとの間での重なり面積(状態)の変化に対応して、第3の電極109cの状態を適宜に変えることにより、最大値(Cmax)と最小値(Cmin)との間での静電容量の変化を大きくすることできる。静電容量変化が大きくなることにより、振動発電器100と外部回路との間で移動する電荷量が多くなり、出力電力を増やすことができる。
第3の電極109c及びスイッチング素子107の組合せは、エレクトレット電極である第1の電極109aから生じる電界の広がりを制御する働きを有している。
すなわち、第3の電極109cが開放状態(フローティング状態)にあるとき、第1の電極109aから生じた電界が第3の電極109cによる規制を受けずに広がっていく。その結果、第1の電極109aから生じた電界により、第2の電極109b上で誘導される電荷量が増大する。したがって、第1の電極109aと第2の電極109bとの間での重なり面積(状態)が最大であるときに第3の電極109cが開放状態になっていれば、静電容量の最大値(Cmax)が従来技術のものよりも大きくなる。
これに対して、第3の電極109cがGNDに接地された状態にあるとき、第1の電極109aから生じた電界が第3の電極109cの側に引き寄せられるため、第3の電極109cが横方向への電界広がりを抑制するように作用する。その結果、第2の電極109bが第1の電極109aから生じた電界の影響を受けにくくなり、第2の電極109bの上で誘導される電荷量が減少する。したがって、第1の電極109aと第2の電極109bとの間での重なり面積(状態)が最小であるときに第3の電極109cが接地状態になっていれば、容量の最小値(Cmin)が従来技術のものと同等レベルまで小さくなる。
以上のように、第1実施形態に係る振動発電器100によれば、出力電力を増やすことができるという効果を奏する。
なお、本実施形態では、第1の電極109aがエレクトレット電極である場合を例示したが、第2の電極109bがエレクトレット電極である場合でも同様の効果を奏する。
また、電荷を保持するエレクトレット膜の材料としては、ポリプロピレン、ポリエステルテレフタレート、ポリビニルクロライドなどの高分子材料、あるいは酸化シリコンなどの無機材料を利用することができる。
また、耐湿性を向上させるため、エレクトレット膜である酸化シリコンの周囲をシリコン窒化膜等の絶縁膜で完全に覆う構造とすることが好ましい。例えば酸化シリコンを用いる場合は、シリコン窒化膜等の絶縁膜で酸化シリコンの周囲を完全に覆う構造とすることで、絶縁耐圧、耐熱性、さらには耐湿性に優れたエレクトレット電極を得ることが可能となる。
なお、第1の基板101の振動方向において、第2の電極109bが第1の電極109aを超えた領域に延在するまで(第1の電極109aの外側領域にまで)の広い領域で、第2の電極109bを形成することができる。より好ましくは、第1の基板101(特に第1の電極109a)の振動限界(振動により変位可能な範囲)まで第2の電極109bを形成することができる。
当該構成によれば、最大変位まで発電することができるという効果を奏する。
第1の基板101の振動方向において、第1の電極109a及び第2の電極109bが互いに概ね同じであるように第2の電極109bを形成すると、第1の基板101が大きな振幅(変位)で振動した場合、第1の電極109a(とりわけ端に位置する第1の電極)と第2の電極109bとが重ならない時間が増加して、出力電力が減少するといった問題が発生する。
しかしながら、第1の基板101の振動方向において、第2の電極109bの領域を第1の電極109aの領域よりも大きく形成する(第1の電極109aの外側領域まで形成する)ことで、対向する電極109a,109b同士が重ならない時間を無くすことができ、出力電力の減少を抑制することができる。すなわち振動発電器100の出力電力を安定化することができる。
このような第2の電極109bの構成は、特に、第1の基板101の振動幅を大きくすることができ、第1の電極109aが第2の電極109bの幅(例えば第2の電極の個々の電極の幅)を超えて振動するような振動発電器において効果的である。
さらに、第1の基板101の電極形成面の形状は、正方形だけでなく、矩形であっても、あるいは他の形状であってもよい。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態に係る振動発電器200のうち、発電に関与する部分210の断面図である。第1の電極219aと第2の電極219bとの間での重なり面積(状態)を第2の電極219bによって検出している。動作等は第1実施形態と同様である。
図4に示した発電に関与する部分210は、可動部材としての第1の基板211と、第1の基板211の下面に対向する固定部材としての第2の基板212Lと、位置検出回路218と、スイッチング素子217と、を備えている。第1の基板211の下面には、複数の第1の電極219aが形成されている。第2の基板212Lの上面には、複数の第2の電極219bが形成されている。第1の基板211の下面のうち、第1の電極219aが形成されていない領域の一部には、複数の第3の電極219cが形成されている。第2実施形態では、第1の電極219aが、電荷を保持したエレクトレット膜を含むエレクトレット電極であり、エレクトレット電極は、電荷を保持したエレクトレット膜と、導電層と、で構成される。
各第3の電極219cは、スイッチング素子217を介してGNDに接地されている。スイッチング素子217は、位置検出回路218からの信号に基づいて、ON又はOFFのスイッチング動作を行う。位置検出回路218は、第1の電極219aと第2の電極219bとの間での重なり状態(位置)を検出する手段として、第2の電極219bに電気的に接続されている。
位置検出回路218では、第2の電極219bからの交流出力電圧に基づいて、第1の電極219aと第2の電極210bとの間での重なり状態(位置)を検出する。重なり面積が最大付近及び最小付近となる状態(位置)では電圧振幅の絶対値が最大となるため、この電圧振幅を検出することによって重なり状態(位置)を検出する。検出された電圧振幅を例えば直流電圧信号に変換してスイッチング素子217に入力する。入力された直流電圧信号VDCがスイッチング素子217の動作電圧を超える場合、スイッチング素子217がONとなり、それ以下の場合、スイッチング素子217がOFFとなる。
第2の電極219bからの出力電圧は交流電圧として出力される。一例として、スイッチング素子217にMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)スイッチのようなメカニカルなスイッチを用いた場合でのスイッチング素子217の動作を説明する。
MEMSスイッチは、プルイン電圧以下である所定の電圧(閾値)では、スイッチングを行わない。直流電圧信号VDCがプルイン電圧以上の値になると、スイッチング素子217がON状態(GNDへ接地)となり、直流電圧信号VDCがプルイン電圧以下の値となると、スイッチング素子217がOFF状態(開放)となる。
スイッチングを行う所定の電圧(閾値)は、スイッチング素子217によって決定されるが、少なくとも、第1の電極219aと第2の電極219bとの間での重なり面積(状態)が最小になるタイミングでは、ON(GNDに接地状態)となるように設定される。
あるいは、スイッチングを行う所定の電圧(閾値)は、少なくとも、第1の電極219aと第2の電極219bとの間での重なり面積(状態)が最大になるタイミングでは、OFF(開放状態)となるように設定される。
例えば、第1の電極219aと第2の電極219bとの間での重なり面積(状態)が中間的なものになっているタイミングで、スイッチング素子217をON(GNDに接地状態)又はOFF(開放状態)に切り替えることができる。切り替えのタイミングが、最大の重なり面積(状態)の側又は最小の重なり面積(状態)の側のどちらかにシフトしていてもよい。要は、重なり面積(状態)が最大であるときにスイッチング素子217がOFF(開放状態)になっていて、重なり面積(状態)が最小であるときにスイッチング素子217がON(接地状態)になっていればよい。
第2実施形態に係る振動発電器200によれば、発電に関与する電圧を出力する系統での出力電圧の増減を、そのまま第3の電極219cの状態制御に使うことができるため、より正確な制御が可能であるという効果を奏する。
第2実施形態に示す振動発電器200では、第2の電極219bに対して位置検出回路218が電気的に接続されている。位置検出回路218は、発電に関与する第2の電極219bからの交流出力電圧に基づいて、第1の電極219aと第2の電極219bとの間での重なり状態(位置)を検出する。検出された重なり状態(位置)に基づいて、スイッチング素子217をON又はOFFに切り替えて、第3の電極219cを接地状態又は開放状態に切り替えて、第3の電極219cの状態を制御することができる。
なお、図5は、上記第2実施形態の変形例を示している。図5の変形例と図4に示したものと相違点は、第3の電極229cが、第2の電極229bの形成された第2の基板222Lの上面に形成されていることである。第1の基板221の下面に形成された第1の電極229a(エレクトレット電極)から生じた電界の広がりが、第2の基板222Lの上面に形成された第3の電極229cによって制御される。すなわち、第3の電極229cが開放状態(フローティング状態)にあるとき、第1の電極229aからの電界が規制されずに広がっていく。第3の電極229cがGNDに接地された状態にあるとき、第3の電極229cが横方向への電界漏れを抑制する。
位置検出回路228が、発電に関与する第2の電極229bに電気的に接続されている。第2の電極229bからの交流出力電圧に基づいて、位置検出回路228が、第1の電極229aと第2の電極229bとの間での重なり状態(位置)を検出する。検出された重なり状態(位置)に基づいて、スイッチング素子227をON又はOFFに切り替えて、第3の電極229cを接地状態又は開放状態に制御することができる。したがって、図5に示した第2実施形態の変形例においても、同様の効果を奏する。
また、第1の電極229aが形成された第1の基板221の側、及び、第2の電極229bが形成された第2の基板222Lの側において、第3の電極229cを形成することができる。当該構成においても、第1の電極229aと第2の電極229bとの間での重なり面積(状態)に基づいて、第3の電極229cを接地状態又は開放状態に切り替えることで同様の効果を奏する。
(第3実施形態)
図6は、本発明の第3実施形態に係る振動発電器300のうち、発電に関与する部分310の断面図である。
第3実施形態と第2実施形態との相違点は、第1の電極319aと第2の電極319bとの間での重なり状態(位置)を第4の電極319dで検出していることであり、発電動作、重なり状態(位置)の検出動作、第3の電極319cの状態制御は、第1実施形態及び第2実施形態と同様である。
図6に示した発電に関与する部分310は、可動部材としての第1の基板311と、第1の基板311の下面に対向する固定部材としての第2の基板312Lと、第4の電極319dに電気的に接続された位置検出回路318と、スイッチング素子317と、を備えている。第1の基板311の下面には、複数の第1の電極319aが形成されている。第2の基板312Lの上面には、複数の第2の電極319bが形成されている。第1の基板311の下面のうち、第1の電極319aが形成されていない領域の一部には、複数の第3の電極319cが形成されている。第2の基板312Lの上面のうち、第2の電極319bが形成されていない領域の一部には、第4の電極319dが形成されている。第3実施形態では、第1の電極319aが、電荷を保持したエレクトレット膜を含むエレクトレット電極である。
第3の電極319cはスイッチング素子317を介してGNDに接地されている。スイッチング素子317は、位置検出回路318からの信号に基づいてスイッチング動作を行う。位置検出回路318は、第1の電極319aと第2の電極319bとの間での重なり状態(位置)を検出する。
第3実施形態に係る振動発電器300によれば、振動からの出力電力を増やすことができ、かつ、有効に取り出すことが可能であるという効果を奏する。
第3実施形態に示す振動発電器300は、発電に関与する第1の電極319a及び第2の電極319bとは別に、第1の電極319aと第2の電極319bとの間での重なり状態(位置)を検出するために用いられる第4の電極319dを備えている。第4の電極319dからの交流出力電圧に基づいて、位置検出回路318が、重なり状態(位置)を検出する。検出結果に基づいて、スイッチング素子317をON又はOFFに切り替えて、第3の電極319cを接地状態又は開放状態に制御する。したがって、第1の電極319aと第2の電極319bとの間で形成される静電容量の変化を大きくすることができるので、出力電力を増やすことができる。それとともに、重なり状態(位置)を検出する系統が、発電に関与する電圧を出力する系統とは別系統であるので、出力電力を減じることなく制御することができる。
(位置検出回路)
図7は、図6に示した位置検出回路318の構成を例示している。位置検出回路318は、抵抗、コンデンサ、ダイオードにより構成される。第4の電極319dからは、交流電圧信号が出力されるためダイオードにより、電圧振幅のピークを検出する。検出された電圧信号は、抵抗、コンデンサによりピークホールドされてスイッチング素子317へ入力される。スイッチング素子317は所定の電圧(閾値)以上でONとなり、第3の電極319cをGNDに接地した状態にする。所定の電圧(閾値)以下の場合は、OFFのままとなり、第3の電極319cの開放状態を保持する。スイッチング素子317に使用されるスイッチング素子の例としては、FET等の半導体スイッチだけでなく、リレー、MEMSスイッチなども利用可能である。
なお、図7に示した位置検出回路318では、電圧振幅の値は、抵抗331のインピーダンスにより調整が可能であり、スイッチング素子317をONできる電圧になるように調整できる。当該構成によれば、電圧振幅を大きくするときは、抵抗331を大きく(軽負荷)し、電圧振幅を小さくするときは、抵抗331を小さく(重負荷)することで、電力を取り出する系統での負荷とは別に、所望の電圧となるように、第4の電極319dの負荷を設定することができる。
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態に係る振動発電器400を模式的に説明する図であり、(a)は振動発電器400の断面図であり、(b)は発電に関与する部分410の断面図である。
第4実施形態と上述した第1実施形態との相違点は、第1の基板401の上面及び下面と、第2の基板402Lの上面と、第3の基板402Uの下面と、においてそれぞれ電極が形成され、第1の基板401と第2の基板402Lとの間、及び、第1の基板401と第3の基板402Uとの間で発電していることである。
図8(a)に示した振動発電器400は、可動部材としての第1の基板401と、第1の基板401の下面に対向する固定部材としての第2の基板402Lと、第1の基板401の上面に対向する第3の基板402Uと、を備えている。第1の基板401は、第2の基板402L及び第3の基板402Uに対してそれぞれ所定の間隔で離間している。
第2の基板402L及び第3の基板402Uは、支持体406L、406Rで連結されている。第1の基板401は、弾性バネ405L,405Rにより支持体406L、406Rに対してそれぞれ支持されている。第1の基板401は、左右の弾性バネ405L,405Rを介して、弾性的に支持されている。図8(a)に示す振動発電器400の構造では、第2の基板402L及び第3の基板402Uが固定部材として用いられている一方で、第1の基板401がX軸方向(図8(a)の左右方向)に往復運動可能な可動部材として用いられている。
図8(b)に示した発電に関与する部分410は、第1の基板401と、第1の基板401の下面に対向する第2の基板402Lと、第1の基板401の上面に対向する第3の基板402Uと、スイッチング素子407と、を備えている。第1の基板401の下面には、形成された複数の第1の電極409Laが形成されている。第1の基板401の下面のうち、第1の電極409Laが形成されていない領域の一部には、複数の第3の電極409Lcが形成されている。第2の基板402Lの上面には、複数の第2の電極409Lbが形成されている。第1の基板401の上面には、複数の第5の電極409Uaが形成されている。第1の基板401の上面のうち、第5の電極409Uaが形成されていない領域の一部には、複数の第7の電極409Ucが形成されている。第3の基板402Uの下面には、複数の第6の電極109Ubが形成されている。第4実施形態では、第1の電極409La及び第5の電極409Uaが、電荷を保持したエレクトレット膜を含むエレクトレット電極である。
第3の電極409Lc及び第7の電極409Ucのそれぞれは、スイッチング素子407を介してGNDに接地されている。第1の電極409Laと第2の電極409Lbとの間での重なり面積(状態)、及び、第5の電極409Uaと第6の電極409Ubとの間での重なり面積(状態)に基づいて、スイッチング素子407をON又はOFFに切り替えて、第3の電極409Lc及び第7の電極409Ucが接地状態又は開放状態に制御される。
このように、発電領域を第1の基板401の上面及び下面の両方に形成した場合でも、第1実施形態と同様の動作及び効果を奏する。
(第5実施形態)
図9及び図10を参照しながら、本発明の第5実施形態に係る振動発電装置500を説明する。図9は、第5実施形態に係る振動発電装置500のブロック図である。図9に示す振動発電器501は、第1実施形態乃至第4実施形態で開示した振動発電器のいずれか1つである。
図9に示した振動発電装置500は、振動発電器501と、整流回路502と、電圧変換回路503と、出力切替回路504と、蓄電回路505と、電圧制御回路506と、を備えている。振動発電器501から出力された交流電圧を、整流回路502によって直流電圧に変換する。変換された直流電圧を、電圧変換回路503に入力して、振動発電装置500での所望の出力電圧レベルまで電圧変換する。変換された直流電圧を、出力切替回路504により、電圧制御回路506又は蓄電回路505に入力する。電圧制御回路506は、直流出力電圧が一定となるように電圧を制御して出力する。
図10を参照しながら、上記振動発電装置500の動作を説明する。
図10は、振動発電装置500の各部の電圧波形を示している。図10(a)は、振動発電器501からの交流出力電圧の波形を示している。本実施形態では、簡単のために、可動部材の変位方向が変わるところでも、効率よく発電して、可動部材の振動により正弦波の交流電圧を出力すると仮定している。ここで、振動発電器501の交流出力電圧は、可動部材の振動幅、可動部材と固定部材との間でのギャップ、エレクトレット膜の保持電荷量、振動発電器501から見た外部インピーダンスの大きさなどにより電圧振幅Vgが異なる。振動発電器501から出力された交流電圧は、図10(b)に示すように、整流回路502により直流電圧VDC1に変換される。直流電圧VDC1は、振動発電装置500の出力電圧レベルVDC2まで電圧変換回路503によって変換される。出力切替回路504の動作は、振動発電装置500からの電圧出力を必要としないときには、電圧制御回路506に対して出力することなく、発電された電力を蓄電回路505に蓄えるか、又は、振動発電装置500からの電圧出力を必要とするものの出力電力が小さいときには、蓄電回路505に蓄えられた電力を出力するか、のいずれかを行うように切り替える。出力切替回路504からの出力は、図10(c)に示すように、所望の直流出力電圧VOUTを出力するように電圧制御回路506によって制御される。
また、振動発電器500の出力電圧は、種々の要因で変動する。振動発電器500の出力電圧の変動に対応するため、最終的に出力される直流出力電圧VOUTよりも若干高い電圧に出力電圧レベルVDC2を設定することが望ましい。出力電圧レベルVDC2を高めに設定することで、微小な電圧変動に対しても、出力電圧を一定にすることができる。一例として、1.8Vを出力する場合について説明する。出力電圧レベルVDC2を1.8Vに設定した場合、振動発電器501の出力電圧が低下すると、振動発電装置500の直流出力電圧VOUTも低下するが、例えば、出力電圧レベルVDC2を2Vに設定しておけば、0.2Vの電圧低下に対しても十分に制御できるという効果を奏する。
(第6実施形態)
図11は、第6実施形態に係る振動発電装置600のブロック図である。図11において、振動発電器600は、第1実施形態乃至第4実施形態のいずれかに示されたものである。
図11に示した振動発電装置600は、振動発電器601と、整流回路602と、電圧変換回路603と、出力制御回路604と、蓄電回路605と、電圧制御回路606と、を備えている。振動発電器601から出力された交流電圧を、整流回路602により直流電圧に変換する。変換された直流電圧を電圧変換回路603に入力して、振動発電装置600の電圧制御可能な電圧レベルに電圧変換する。変換された直流電圧を、電圧制御回路606で所望の電圧に制御して蓄電回路605に入力する。出力制御回路604では、蓄電回路605に蓄えられた電力を負荷の状態に合わせて出力を制御する。
このような構成を有する振動発電装置600においても、第5実施形態に係る振動発電装置500と同様の効果を得ることができる。
振動発電装置600の動作は、第5実施形態に係る振動発電装置500の動作と実質的に同じである。蓄電回路605に最適な直流電圧を供給するように、電圧制御回路606の直流出力電圧を設定する。また、出力制御回路604は、負荷の状態に合わせて振動発電装置600からの直流出力電圧を制御する。
(第7実施形態)
図12は、自動車に搭載されるタイヤ空気圧モニタリングシステム等で使用される通信装置700のブロック図である。図12において、振動発電装置701は第6実施形態で示されたものである。
図12に示した通信装置700は、振動発電装置701と、電池702と、電源制御部703と、圧力センサ704と、処理部705と、通信部706と、アンテナ707と、を備えている。振動発電装置701は、振動によって発電する。電池702は、通信装置700の主電源として、又は、振動発電装置701のサブ電源として機能する。電源制御部703は、振動発電装置701からの出力と電池702からの出力とを切り替えて、回路に出力を供給する。圧力センサ704は、タイヤの空気圧を測定する。処理部705は、圧力センサ704からの出力信号を処理して通信部706に伝える。通信部706は、処理部705からの入力信号を高周波信号に変換してアンテナ707へ伝える。
上記通信装置700の動作を説明する。
圧力センサ704、処理部705及び通信部706が動作するために必要な電力を、電源制御部703を介して、振動発電装置701及び/又は電池702から供給する。圧力センサ704は、タイヤの空気圧を測定し、測定結果を電圧信号に変換して処理部705へ入力する。処理部705で処理された信号は、通信部706へ入力されて高周波信号としてアンテナ707から伝搬される。
このように、振動発電装置701を通信装置700の電源として利用する場合、電池交換等のメンテナンス作業回数の低減、あるいは電池交換無しといった状況が可能となる。
また、本実施形態では、振動発電装置701及び電池702の少なくとも一方を用いる場合を例示したが、振動発電装置701からの出力電力が、圧力センサ704、処理部705及び通信部706の回路で消費する電力、通信に必要な電力を十分にまかなうことができれば、振動発電装置701のみを用いることができる。その場合、電池702及び電源制御部703が不要となり、通信装置700の小型化が可能になる。
第7実施形態では、図12のブロック図を参照しながら、圧力センサ704のみを装備した通信装置700を説明したが、自動車の動作状況を検出して電力を制御するためのセンサ及び制御回路が搭載された通信装置においても同様の効果を得ることができる。
さらに、第7実施形態では、第1実施形態乃至第4実施形態に開示した振動発電器の使用を例示したが、外部からの振動を電力に変換可能な他の振動発電器を用いても、同様の効果を得ることができる。
(第8実施形態)
図13は、おもちゃなどに搭載される音の出る電子機器800のブロック図である。図13において、振動発電装置801は第6実施形態で開示したものである。
図13に示した電子機器800は、振動発電装置801と、電池802と、電源制御部803と、センサ804と、処理部805と、制御部806と、スピーカー807と、を備えている。振動発電装置801は、振動によって発電する。電池802は、電子機器800の主電源として、又は、振動発電装置801のサブ電源として機能する。電源制御部803は、振動発電装置801からの出力と電池802からの出力とを切り替えて、出力を回路に供給する。センサ804は、外部からの入力(例えば、ボタンプッシュ、傾きなど)を検出する。処理部805は、センサ804からの出力を処理して制御部806に伝える。制御部806は、処理部805からの入力信号により、スピーカー807への出力信号を伝える。スピーカー807は、音を出力する。
以上のように構成された電子機器800の動作について説明する。
センサ804、処理部805及び制御部806が動作するために必要な電力を、電源制御部803を介して振動発電装置801及び/又は電池802から供給する。センサ804は、外部からの入力を検出し、検出結果を処理部805へ入力する。処理部805で処理された信号が所望の値を超えると、制御部806へ入力されてスピーカー807から音を出力する。
このように、振動発電装置801を電子機器800の電源として利用する場合、電池交換等のメンテナンス作業回数の低減、あるいは電池交換無しといった状況が可能となる。
また、第8実施形態では、振動発電装置801及び電池802の少なくとも一方を用いる場合を例示したが、振動発電装置801からの出力電力が、センサ804、処理部805及び制御部806の回路で消費する電力を十分にまかなうことができれば、振動発電装置801のみを用いることができる。その場合、電池802及び電源制御部803が不要となり、電子機器800の小型化が可能になる。
また、第8実施形態では、第1実施形態乃至第5実施形態に開示した振動発電器の使用を例示したが、外部からの振動を電力に変換可能な他の振動発電器を用いても、同様の効果を得ることができる。
なお、上記各実施形態は、あくまでも例示であって、非制限的なものと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 振動発電器
101 第1の基板(可動部材)
102L 第2の基板(固定部材)
102U 第3の基板
109a 第1の電極
109b 第2の電極
109c 第3の電極
109d 第4の電極
107 スイッチング素子
110 発電に関与する部分
218 位置検出回路
500 振動発電装置
600 振動発電装置
700 通信装置
800 電子機器

Claims (10)

  1. 互いに対向した離間状態を保持しながら、相対的に移動可能に構成された第1の基板及び第2の基板と、
    前記第1の基板に形成された第1の電極と、
    前記第1の電極と対向するように前記第2の基板に形成された第2の電極と、
    前記第1の基板において、前記第1の電極とは異なる領域に形成された第3の電極と、を備え、
    前記第1の電極又は前記第2の電極のいずれか一方が、電荷を保持した膜を含み、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間での重なりが最小である場合に前記第3の電極が接地状態になっており、前記第1の電極と前記第2の電極との間での重なりが最大である場合に前記第3の電極が開放状態になっている、振動発電器。
  2. 前記第1の電極と前記第2の電極との間での重なり状態を検出する位置検出回路をさらに含み、
    前記位置検出回路からの出力電圧信号が、所望の閾値を超えると前記第3の電極がGNDに接地される、請求項1に記載の振動発電器。
  3. 前記第3の電極の状態を切り替えるスイッチング素子をさらに含み、
    前記スイッチング素子の一方は前記第3の電極に接続され、前記スイッチング素子の他方はGNDに設置され、
    前記位置検出回路は、前記第2の電極に接続されている、請求項2に記載の振動発電器。
  4. 前記第3の電極の状態を切り替えるスイッチング素子と、
    前記第2の基板において、前記第2の電極とは異なる領域に形成された第4の電極と、をさらに含み、
    前記スイッチング素子の一方は前記第3の電極に接続され、前記スイッチング素子の他方はGNDに設置され、
    前記位置検出回路は、前記第4の電極に接続されている、請求項2に記載の振動発電器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の振動発電器と、
    前記振動発電器からの交流出力電圧を整流して直流電圧に変換する整流回路と、
    前記整流回路から出力された直流電圧を所望の電圧レベルに変換する電圧変換回路と、
    前記振動発電器からの出力が不要な場合、前記振動発電器によって発電された電力を蓄える蓄電回路と、
    前記電圧変換回路又は前記蓄電回路からの出力電圧を所定の電圧に制御する電圧制御回路と、
    前記電圧変換回路の出力を蓄電回路又は電圧制御回路に切り替える出力切替回路と、を備える振動発電装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の振動発電器と、
    前記振動発電器からの交流出力電圧を整流して直流電圧に変換する整流回路と、
    前記整流回路から出力された直流電圧を所望の電圧レベルに変換し、蓄電回路へ電力を出力する電圧変換回路と、
    前記蓄電回路に蓄えられた電力を出力する出力制御回路と、を備える振動発電装置。
  7. 請求項5又は6に記載の振動発電装置を用いた通信装置。
  8. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の振動発電器と、電池と、を有する通信装置。
  9. 請求項5又は6に記載の振動発電装置を用いた電子機器。
  10. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の振動発電器と、電池と、を有する電子機器。
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