JPWO2013145553A1 - 振動発電器 - Google Patents

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岳彦 山川
中塚 宏
宏 中塚
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Abstract

振動エネルギーを電力に変換する振動発電器であって、固定基板101と、固定基板101に対して振動可能な振動体107と、を備え、固定基板101には、固定電極片103が配置され、振動体107には、固定電極片103に対向するエレクトレット電極片109が配置され、前記振動発電器は、振動体107の振動によって生じる、固定電極片103とエレクトレット電極片109との間の容量変化によって、発電するようになっており、エレクトレット電極片109の振動方向両端部401は、エレクトレット電極片109の振動方向中間部402に比べて、単位面積当たりの平均電荷密度が高くなっている。

Description

本発明は、振動エネルギーを電力に変換する、振動発電器に関するものである。
近年、太陽光発電をはじめ熱電発電、磁石とコイルの電磁誘導による発電など、環境に広く存在するエネルギーから電力を取り出し、小電力の電子機器に利用する、環境発電が注目されている。その中で、人体や車両や機械などの振動エネルギーを用いて電力を取り出す、静電誘導型振動発電器が知られている。静電誘導型振動発電器では、デバイス内の振動体に形成された電極とこれに対向する固定電極片とのいずれかにエレクトレットと呼ばれる半永久的に電荷を有した膜が配置されている。そして、この2つの電極の容量変化を用いて誘導電荷を変化させることによって、電流を流し、これにより負荷にかかる電圧が発生することによって、電力が取り出せるようになっている。
図16は、従来の振動発電器であって、エレクトレット電極片と固定電極片とが対向した時の断面図であり、図17は、ガード電極片と固定電極片とが対向した時の断面図である。図16及び図17に示されるように、固定基板601上には絶縁膜602が設けられ、絶縁膜602上には固定電極片603と第1のガード電極片604とが交互に複数配置されている。固定基板601上にはスペーサー605が配置され、スペーサー605に接続された少なくとも2つのばね606によって、振動体607が、ばね振動の可動状態で、固定基板601上の固定電極片603と第1のガード電極片604上に、空間を介して配置されている。振動体607には絶縁膜608を介してエレクトレット電極片609と第2のガード電極片610とが交互に複数配置されており、振動体607の上方には、スペーサー605上にふた基板611で封止されている。エレクトレット電極片609にはマイナスの電荷が注入されている。振動体607は、エレクトレット電極片609と第2のガード電極片610の方向にスライド振動するようになっている。そして、図16に示されるように、エレクトレット電極片609と固定電極片603が対向したときに固定電極片603にプラスの誘導電荷が最も多く誘起され、図17に示されるように、第2のガード電極片610と固定電極片603が対向したときに、固定電極片603に発生したプラスの誘導電荷が最小となる。そして、このような電荷の増減により誘導電流が励起され、誘導電流は整流回路612により整流され、負荷613にかかる電圧が発生することによって、振動発電器が発電するようになっている。(特許文献1参照)
ここで、エレクトレット電極片609には、マイナスの電荷が注入されているが、これはコロナ放電により発生したマイナスの電荷を上方から降らせることによって行われており、電荷は、エレクトレット電極片609のX方向に均一に分布するようになっている。
特開2011−040412号公報
しかしながら、前記従来の構成では、エレクトレット電極片609と固定電極片603とが対向して生じる誘導電荷量が十分に得られるようになっていない。その結果、誘導電流が低下し、振動発電器の発電量が低下してしまう。
そこで、本発明では、誘導電荷量を増大させることによって発電量を増加させることができる、振動発電器を提供することを目的とする。
振動エネルギーを電力に変換する振動発電器であって、固定基板と、前記固定基板に対して振動可能な振動体と、を備え、前記固定基板には、固定電極片が配置され、前記振動体には、前記固定電極片に対向するエレクトレット電極片が配置され、前記振動発電器は、前記振動体の振動によって生じる、前記固定電極片と前記エレクトレット電極片との間の容量変化によって、発電するようになっており、前記エレクトレット電極片の振動方向両端部は、前記エレクトレット電極片の振動方向中間部に比べて、単位面積当たりの平均電荷密度が高くなっている。
本発明によれば、エレクトレット電極片と固定電極片とが対向して生じる誘導電荷量を増大させることができ、その結果、振動発電器の発電量を増加させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る振動発電器であって、エレクトレット電極片と固定電極片とが対向した時の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動発電器であって、ガード電極片と固定電極片とが対向した時の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動発電器の電極片部分の拡大図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動発電器の固定基板の平面図である。 振動発電器の振動体の平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動発電器において、エレクトレット電極片の端部と中間部とに注入される平均電荷密度を一定としたときの電荷密度イメージ図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動発電器において、エレクトレット電極片の端部に注入される平均電荷密度を中間部に注入される平均電荷密度より小さくしたときの電荷密度イメージ図である。 本発明の第1の実施形態に係る振動発電器において、エレクトレット電極片の端部に注入される平均電荷密度を中間部に注入される平均電荷密度より大きくしたときの電荷密度イメージ図である。 図6〜図8における、端部の平均電荷密度と中間部の平均電荷密度との比に対する、誘導電荷量を示したグラフである。 端部の幅と中間部の幅との配分を変化させた場合の、誘導電荷量を示したグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る振動発電器において、振動体に凹部と凸部を有したエレクトレット電極片を形成したときの断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る振動発電器において、エレクトレット電極片と固定電極片の断面拡大図である。 本発明の第3の実施形態に係る振動発電器において、振動体に酸化膜を窒化膜で包んだエレクトレット電極片を形成したときの断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る振動発電器において、エレクトレット電極片と固定電極片の断面拡大図である。 本発明の第3の実施形態の変形例を示す、エレクトレット電極片と固定電極片の断面拡大図である。 従来の振動発電器であって、エレクトレット電極片と固定電極片とが対向した時の断面図である。 従来の振動発電器であって、ガード電極片と固定電極片とが対向した時の断面図である。
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る振動発電器であって、エレクトレット電極片と固定電極片とが対向した時の断面図であり、図2は、ガード電極片と固定電極片とが対向した時の断面図である。
図1及び図2に示されるように、シリコンやガラスなどからなる固定基板101上には、酸化膜などからなる絶縁膜102が設けられ、絶縁膜102上には、ポリシリコンなどからなる固定電極片103とガード電極片104とが交互に複数配置されている。また、絶縁膜102上には、シリコンやガラスもしくは金属体などのスペーサー105が設けられている。シリコンやガラスなどからなる振動体107は、少なくとも2つのばね106によってスペーサー105に接続されており、固定基板101上の固定電極片103及び第1のガード電極片104に対して空間を有して上方に配置されている。振動体107は、ばね106によって、X方向に振動可能となっている。振動体107には、絶縁膜102に対向するように、絶縁膜108が設けられている。そして、絶縁膜108上には、固定電極片103及び第1のガード電極片104に対向するように、酸化膜や窒化膜からなるエレクトレット電極片109とポリシリコンなどからなる第2のガード電極片110とが交互に複数配置されている。ここで、エレクトレット電極片109及び第2のガード電極片110が固定電極片103及び第1のガード電極片104と対向する方向を対向方向(Z方向)として示し、対向方向(Z方向)は振動方向(X方向)に直交するようになっている。スペーサー105上には、シリコンやガラスなどからなるふた基板111が設けられている。振動体107は、固定基板101、固定スペーサー105及びふた基板111によって、気密封止されるようになっている。
エレクトレット電極片109には、マイナスの電荷が注入されている。振動体107は、エレクトレット電極片109と第2のガード電極片110の方向にスライド振動するようになっており、図1のようにエレクトレット電極片109と固定電極片103が対向したとき、固定電極片103にプラスの誘導電荷が最も多く誘起され、図2のように第2のガード電極片110と固定電極片103が対向したとき、固定電極片103にプラスの誘導電荷が最も少なく誘起される。このような誘導電荷の増減により誘導電流が発生することとなり、発生した誘導電流は整流回路112により整流され、負荷113で電圧として出力されることによって、振動発電器が発電するようになっている。
図3は、第1の固定電極片101上の固定電極片103とガード電極片104、及び、振動体107上のエレクトレット電極片109と第2のガード電極片110、の拡大断面図である。エレクトレット電極片109は、振動方向端部(以下、「端部」という)の対向方向長さ(以下、「厚さ」という)が、振動方向中間部(以下、「中間部」という)の厚さより厚くなるよう形成されている。エレクトレット電極片109には、マイナスの電荷が注入されているが、これはコロナ放電により発生したマイナスの電荷を上方から降らせることによって行われている。そして、注入された電荷の平均電荷密度は、単位面積当たりの電荷量で算出され、エレクトレット電極片109の厚さに比例して増加することとなり、その結果、平均電荷密度は、中間部に比べて端部で高くなっている。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る振動発電器の固定基板101の平面図であり、図5は、本発明の実施形態に係る振動発電器の振動体107の平面図である。図4に示されるように、固定基板101における絶縁膜102上の固定電極片103は、一続きのパターン形状となる固定電極体103Aを構成しており、固定電極体103Aは、配線電極により整流回路112に接続されている。また、第1のガード電極片104は、一続きのパターン形状となる第1のガード電極体104Aを構成しており、第1のガード電極体104Aは、配線電極により所定の電位に設定可能であり、通常接地されている。
図5に示されるように、振動体107における絶縁膜108上の第2のガード電極片110は、一続きのパターン形状となる第2のガード電極体110Aを構成しており、配線電極により所定の電位に設定可能であり、通常接地されている。エレクトレット電極片109は、一続きのパターン形状となっているが、一続きにならずに分断されていてもよい。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る振動発電器において、エレクトレット電極片の端部と中間部とに注入される平均電荷密度を一定としたときの電荷密度イメージ図である。図7は、エレクトレット電極片の端部に注入される平均電荷密度を中間部に注入される平均電荷密度より小さくしたときの電荷密度イメージ図である。図8は、エレクトレット電極片の端部に注入される平均電荷密度を中間部に注入される平均電荷密度より大きくしたときの電荷密度イメージ図である。図6〜図8においては、エレクトレット電極片109の振動方向長さ(以下、「幅」という)を1とした場合、端部401の幅は、エレクトレット電極片109の振動方向両端縁から、それぞれ0.2である。そして、中間部402の幅は、エレクトレット電極片全体の幅1から両端部401の幅0.4を除いた、0.6である。
図6〜図8では、エレクトレット電極片109に注入される総電荷量Qを一定としている。そして、図6では、端部401の平均電荷密度と中間部402の平均電荷密度とは同じ値Aとなっている。したがって、端部401には両端合わせて0.4Qの電荷が注入されており、中間部402には0.6Qの電荷が注入されている。
図7では、端部401の平均電荷密度はA/4となっており、中間部402の平均電荷密度は、3A/2となっている。ここで、エレクトレット電極片109に注入される総電荷量はQであるので、端部401には両端合わせて0.1Qの電荷が注入されており、中間部402には0.9Qの電荷が注入されている。
図8では、端部401の平均電荷密度は4A/3となっており、中間部402の平均電荷密度は、7A/9となっている。ここで、エレクトレット電極片109に注入される総電荷量はQであるので、端部401には両端合わせて8Q/15の電荷が注入されており、中間部402には7Q/15の電荷が注入されている。
図9は、図6〜図8における、端部401の平均電荷密度と中間部402の平均電荷密度との比に対する、誘導電荷量を示したグラフである。図9の横軸が、端部401の平均電荷密度と中間部402の平均電荷密度との比を示しており、図9の縦軸が、誘導電荷量を示している。誘導電荷量は、エレクトレット電極片109と固定電極片103とが対向したときにおける、固定電極片103に発生する最大のプラスの誘導電荷と、第2のガード電極片110と固定電極片103が対向したときにおける、固定電極片103に発生する最小のプラスの誘導電荷と、の差で示される。
図6において、端部401と中間部402の平均電荷密度は両方ともAであるので、端部平均電荷密度を中間部平均電荷密度で除した値(以下、「平均電荷密度比」という)は1である。図6の状態における誘導電荷量は、図9の501で示されている。図7において、端部401の平均電荷密度はA/4であり、中間部402の平均電荷密度は3A/2であるので、平均電荷密度比は1/6である。図7の状態における誘導電荷量は、図9の502で示されている。図8において、端部401の平均電荷密度は4A/3であり、中間部402の平均電荷密度は、7A/9であるので、平均電荷密度比は12/7である。図8の状態における誘導電荷量は、図9の503aで示されている。
さらに、端部401の電荷密度を3A/2とし、中間部402の電荷密度を2A/3とした場合の誘導電荷量が、図9の503bで示されている。また、端部401の電荷密度を2Aとし、中間部402の電荷密度をA/3とした場合の誘導電荷量が、図9の503cで示されている。
図9から明らかなように、平均電荷密度比を増加させる、すなわち、エレクトレット電極片109において、中間部402に対して端部401の平均電荷密度を増加させることによって、誘導電荷量を増大、つまり発電量を増加させることができる。これは、端部401の平均電荷密度を中間部402の平均電荷密度より高くすると、端部401の電気力線が中間部402の電気力線に影響を与え、対向する固定電極片103に誘導電荷を多く発生させるのに対して、端部401の平均電荷密度を中間部402の平均電荷密度より低くすると、端部401の電気力線は外側へ電気力線を広げ、中間部402の電気力線への影響が小さくなることにより、固定電極103に誘導電荷を発生させにくくなるためである。
前記構成の振動発電器によれば、次のような効果を発揮できる。
(1)エレクトレット電極片109の端部401は、エレクトレット電極片109の中間部402に比べて、単位面積当たりの平均電荷密度が高くなっているので、エレクトレット電極片109と固定電極片103とが対向して生じる誘導電荷量を増大させることができ、その結果、振動発電器の発電量を増加させることができる。
(2)固定電極片103は、振動体107の振動方向(X方向)に並んで複数設けられており、同様に、エレクトレット電極片109も、振動体107の振動方向(X方向)に並んで複数設けられているので、エレクトレット電極片109の本数を増加させることによって、振動発電器の発電量を増加させることができる。
(3)エレクトレット電極片109の端部401の厚さを中間部402の厚さより厚くすることによって、エレクトレット電極片109の端部401の平均電荷密度を中間部の平均電荷密度に比べて高くすることを、容易に達成することができる。
(4)固定基板101、スペーサー105及びふた基板111によって閉空間が構成され、外気が混入することのない気密封止とされているので、エレクトレット電極片109からの電荷の脱離を防止することができる。なお、封止構造については、上記実施形態に限定されるものではない。
(その他の実施形態)
上記第1の実施形態では、端部401の平均電荷密度を中間部402の平均電荷密度に対して増加させる手段として、端部401の厚さを中間部402の厚さより厚くしている。しかし、本発明では、端部401の平均電荷密度が中間部402の平均電荷密度より高くなれば良く、例えば、端部401に電荷流出抑制膜を形成することによって、同様の効果を得ることができる。なお、端部401の厚さを中間部402の厚さより厚くし、さらに、端部401に電荷流出抑制膜を形成することによって、端部401の平均電荷密度を中間部402の平均電荷密度に対してより増加させても良い。
上記第1の実施形態では、エレクトレット電極片109の本数が3本となっているが、通常、振動発電器のエレクトレット電極片109の数多く設けられている。注入される電荷が減じない幅まで、エレクトレット電極片109の幅を細くし、エレクトレット電極片109の本数を増加させることにより、振動周波数に対して負荷113で取り出す出力電圧の周波数を高め、発電量を増大させることができる。
上記第1の実施形態では、ばね106は、コイルばねとなっているが、コイルバネに限定されるものではなく、高反発弾性材料などばね動作をするものであれば良い。
上記第1の実施形態では、第1のガード電極片104及び第2のガード電極片110が設けられているが、これらは、固定電極片103とエレクトレット電極片109との容量変化比を大きくするために設けられたものであり、これらを設けなくても良く、また、これら以外のものを設けても良い。
固定基板101、絶縁膜102、固定電極片103、第1のガード電極片104、スペーサー105、振動体107、絶縁膜108、エレクトレット電極片109、第2のガード電極片110及びふた基板111を構成する材料については、上述した材料は一例である。すなわち、固定基板101やふた基板111は、樹脂基板や金属ブロックで構成されても良い。固定電極片103、第1のガード電極片104や第2のガード電極片110は、アルミや銅などの導電性材料で構成されても良い。エレクトレット電極片109は、有機系のエレクトレット材料で構成されても良い。
上記第1の実施形態では、整流回路112と振動体107とが接続される構成となっているが、エレクトレット電極片109の下部に同程度のサイズの電極が設けられ、その電極に整流回路112が接続される構成であっても良い。
上記第1の実施形態では、両端部401の幅をそれぞれエレクトレット電極片109全体の幅の2割とし、中間部402の幅をエレクトレット電極片109全体の幅の6割としているが、端部401の幅と中間部402の幅との配分はこれに限定されるものではない。図10は、端部401の幅と中間部402の幅との配分を変化させた場合の、誘導電荷量を示したグラフである。図10に示されるように、両端部401の幅をそれぞれ全体の幅の1〜3割とした場合、誘導電荷量は、平均電荷密度比を大きくすることによって、増加する傾向にあることがわかる。すなわち、両端部401の幅は、それぞれ全体の幅の1〜3割でも良く、中間部402の幅は、全体の幅の4〜8割でも良い。
上記第1の実施形態では、固定電極片とエレクトレット電極片とが上下方向に対向し、固定電極片103の上方にエレクトレット電極片109が位置するようになっているが、本発明は、固定電極片103とエレクトレット電極片109とが対向するように配置されれば良く、上述した位置関係に限定されることはない。例えば、固定電極片とエレクトレット電極片とが上下方向に対向し、固定電極片の下方にエレクトレット電極片が位置しても良く、また、固定電極片とエレクトレット電極片とが水平方向に対向して位置しても良い。
整流回路112への引き出し配線や、振動体107を接地する引き出し配線は、図1及び図2において、結線イメージで記載されているが、実際は、基板上の配線電極や基板貫通電極などを配置して接続されることは言うまでもない。
上記第1の実施形態では、エレクトレット電極片109にはマイナスの電荷が注入されているが、プラスの電荷が注入されても良い。プラスの電荷が注入された場合は、誘導電荷の極性が異なり電流方向が逆となるが、上記第1の実施形態と同様の効果が得られることは言うまでもない。
(第2の実施形態)
図11は、本発明の第2の実施形態に係る振動発電器であって、振動体に凹部と凸部を有したエレクトレット電極片を形成したときの断面図であり、図12は、エレクトレット電極片と固定電極片の断面拡大図である。以下、第1の実施形態と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図11及び図12で示されるように、シリコンやガラスなどからなる振動体107をエッチング技術などを用いて短冊状に深堀りし、その上に酸化膜1301を形成し、さらにその上に窒化膜1302を形成することによって、エレクトレット電極片凸部1303とエレクトレット電極片凹部1304とが形成される。エレクトレット電極片と対向する固定基板101上には、第1の固定電極片1305と第2の固定電極片1306とが配置され、それぞれの電極から整流回路112に接続され、負荷113で振動発電器の出力が取り出される構成となっている。
エレクトレット電極片には、図12のようにマイナスの電荷が注入されており、通常酸化膜1301と窒化膜1302との界面に電荷が保持されており、エレクトレット電極片凸部1303とエレクトレット電極片凹部1304にも電荷が保持されている。第1の固定電極片1305や第2の固定電極片1306が、エレクトレット電極片凸部1303と対向した場合は、その距離が近接し対向容量が増大することからエレクトレット電極片凸部1303に注入されたマイナスの電荷に応じたプラスの誘導電荷が発生する。一方、第1の固定電極片1305や第2の固定電極片1306が、エレクトレット電極片凹部1304と対向した場合は、その距離が離間しており対向容量が小さくプラスの誘導電荷の発生は少ない、もしくは発生しない。つまりエレクトレット電極片凹部1304は、第1の実施形態の第2のガード電極片110と同様に動作する。このように誘導電荷が増減することにより電流が流れ、発電器として動作する。
このときエレクトレット電極片凸部1303とエレクトレット電極片凹部1304との境界では、振動体107が掘り込まれた端部となりここにも酸化膜1301と窒化膜1302との界面が存在し、ここでもマイナスの電荷が保持されている。つまりエレクトレット電極片凸部1303の端部ではこの影響から中央部と比べ電荷の平均電荷密度は、高くなっている。以上より、第1の実施形態と同様、端部の平均電荷密度の高いエレクトレット電極片により、振動発電器の発電量を増加させることができる。
また本構造によると、エレクトレット電極片が切れ目の少ない一続きの電極となるため、注入されたマイナスの電荷の流出経路が少なく、電荷保持の安定性が高い。
なお、整流回路に接続する2端子を、第1の実施形態のように固定電極片103と振動体107ではなく、第1の固定電極片1305と第2の固定電極片1306にすることにより端子接続などが容易になり、浮遊容量の影響を低減でき発電出力を向上させることができる。
上記第2の実施形態では、凸部及び凹部の両方にエレクトレット電極片が配置されるようになっているが、少なくとも凸部にエレクトレット電極片が配置されれば良い。
(第3の実施形態)
図13は、本発明の第3の実施形態に係る振動発電器であって、振動体に酸化膜を窒化膜で包んだエレクトレット電極片を形成したときの断面図であり、図14は、エレクトレット電極片と固定電極片の断面拡大図である。以下、第1の実施形態又は第2の実施形態と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。
図13及び図14で示されるように、シリコンやガラスなどからなる振動体107上に酸化膜108を形成し、その上に窒化膜1501に包まれた酸化膜1502を形成することによって、エレクトレット電極片1503が形成される。エレクトレット電極片1503と対向する固定基板101上には、第1の固定電極片1305と第2の固定電極片1306とが配置され、それぞれの電極から整流回路112に接続され、負荷113で振動発電器の出力が取り出される構成となっている。
エレクトレット電極片1503には、図14のようにマイナスの電荷が注入されており、通常窒化膜1501と酸化膜1502との界面に電荷が保持されている。第1の固定電極片1305や第2の固定電極片1306が、エレクトレット電極片1503と対向した場合は、その距離が近接し対向容量が増大することからエレクトレット電極片1503に注入されたマイナスの電荷に応じたプラスの誘導電荷が発生する。一方、第1の固定電極片1305や第2の固定電極片1306が、エレクトレット電極片1503がない部分と対向した場合は、誘導電荷の発生はない。つまりエレクトレット電極片1503がない部分は、第1の実施形態の第2のガード電極片110と同様に動作する。このように誘導電荷が増減することにより電流が流れ、発電器として動作する。
このときエレクトレット電極片1503の端部では、窒化膜1501と酸化膜1502との界面が振動方向と平行な平坦面だけでなく、振動方向と垂直な厚み方向にも存在し、ここにもマイナスの電荷が保持されている。つまりエレクトレット電極片1503の端部ではこの影響から中央部と比べ電荷の平均電荷密度は、高くなっている。以上より、第1の実施形態と同様、端部の平均電荷密度の高いエレクトレット電極片1503により、振動発電器の発電量を増加させることができる。
なお、エレクトレット電極片1503では、酸化膜1502の全周が窒化膜1501で被覆されているが、図15のように、酸化膜1502の絶縁膜108側の面が窒化膜1501で被覆されていない場合においても、窒化膜1501と酸化膜1502との界面が、長手方向の平坦面(固定電極片1305,1306側の面)及び端部の垂直面に存在する場合、同様の効果を得ることができる。
上記第2の実施形態及び第3の実施形態では、エレクトレット電極片1303、1503は、酸化膜に窒化膜を被覆して構成されているが、第1の実施形態においても、エレクトレット電極片109は、酸化膜に窒化膜を被覆して構成されても良い。
また、上記第2の実施形態及び第3の実施形態のエレクトレット電極片の振動方向両端部には、上記第1の実施形態で説明した電荷流出抑制膜が形成されていることが好ましい。
特許請求の範囲に記載された本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、各種変形及び変更を行うことも可能である。
本発明にかかる振動発電器は、様々な外界の振動エネルギーに応用可能である。
101 固定基板
102 絶縁膜
103 固定電極片
103A 固定電極体
104 第1のガード電極片
104A 第1のガード電極体
105 スペーサー
106 ばね
107 振動体
108 絶縁膜
109 エレクトレット電極片
109A エレクトレット電極体
110 第2のガード電極片
110A 第2のガード電極体
111 ふた基板
112 整流回路
113 負荷
401 端部
402 中間部
403 端部と中間部とに注入される平均電荷密度が一定のときの電荷密度イメージ
404 端部に注入される平均電荷密度が中間部に注入される平均電荷密度より小さいときの電荷密度イメージ
405 端部に注入される平均電荷密度が中間部に注入される平均電荷密度より大きいときの電荷密度イメージ
501 平均電荷密度比が1のときの誘導電荷量
502 平均電荷密度比が1/6のときの誘導電荷量
503a 平均電荷密度比が12/7のときの誘導電荷量
503b 平均電荷密度比が9/4のときの誘導電荷量
503c 平均電荷密度比が6のときの誘導電荷量
601 固定基板
602 絶縁膜
603 固定電極片
604 第1のガード電極片
605 スペーサーばね
606 ばね
607 振動体
608 絶縁膜
609 エレクトレット電極片
610 第2のガード電極片
611 ふた基板
612 整流回路
613 負荷
振動エネルギーを電力に変換する振動発電器であって、固定基板と、前記固定基板に対して振動可能な振動体と、を備え、前記固定基板には、固定電極片が配置され、前記振動体には、前記固定電極片に対向するエレクトレット電極片が配置され、前記振動発電器は、前記振動体の振動によって生じる、前記固定電極片と前記エレクトレット電極片との間の容量変化によって、発電するようになっており、前記エレクトレット電極片の振動方向両端部は、前記エレクトレット電極片の振動方向中間部に比べて、単位面積当たりの平均電荷密度が高くなっており、前記エレクトレット電極片の振動方向両端部の対向方向厚さは、前記エレクトレット電極片の振動方向中間部の対向方向厚さに比べて、厚くなっている。
本発明によれば、エレクトレット電極片と固定電極片とが対向して生じる誘導電荷量を増大させることができ、その結果、振動発電器の発電量を増加させることができる。そして、エレクトレット電極片の端部の平均電荷密度を中間部の平均電荷密度に比べて高くすることを、容易に達成することができる。

Claims (6)

  1. 振動エネルギーを電力に変換する振動発電器であって、
    固定基板と、前記固定基板に対して振動可能な振動体と、を備え、
    前記固定基板には、固定電極片が配置され、
    前記振動体には、前記固定電極片に対向するエレクトレット電極片が配置され、
    前記振動発電器は、前記振動体の振動によって生じる、前記固定電極片と前記エレクトレット電極片との間の容量変化によって、発電するようになっており、
    前記エレクトレット電極片の振動方向両端部は、前記エレクトレット電極片の振動方向中間部に比べて、単位面積当たりの平均電荷密度が高くなっている、振動発電器。
  2. 前記固定電極片は、前記振動体の振動方向に並んで複数設けられており、
    前記エレクトレット電極片は、前記振動体の振動方向に並んで複数設けられている、請求項1記載の振動発電器。
  3. 前記エレクトレット電極片の振動方向両端部の対向方向厚さは、前記エレクトレット電極片の振動方向中間部の対向方向厚さに比べて、厚くなっている、請求項1又は2に記載の振動発電器。
  4. 前記振動体には、短冊状の凹部が形成され、これにより形成される凸部と凹部とをまたがるように電荷保持膜が形成されており、
    少なくとも前記凸部には、前記エレクトレット電極片が配置されている、請求項1〜3のいずれか1つに記載の振動発電器。
  5. 前記エレクトレット電極片は、酸化膜に窒化膜を被覆して構成されている、請求項1〜4のいずれか1つに記載の振動発電器。
  6. 前記エレクトレット電極片の振動方向両端部には、電荷流出抑制膜が形成されている、請求項1〜5のいずれか1つに記載の振動発電器。
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