JP2013187981A - 振動発電器及び振動発電装置と、振動発電装置を搭載した通信装置及び電子機器 - Google Patents

振動発電器及び振動発電装置と、振動発電装置を搭載した通信装置及び電子機器 Download PDF

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宏 中塚
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岳彦 山川
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Abstract

【課題】過大な振幅の振動が印加された場合に、可動部材が過大に変位することを抑制する振動発電器を提供する。
【解決手段】振動エネルギーを電気エネルギーに変換する振動発電器であって、互いに対向した離間状態を保持しながら相対的に移動可能に構成された可動部材及び固定部材と、可動部材を弾性的に支持する弾性支持部材と、を有する振動体と、可動部材に印加される加速度を検出する加速度検出手段と、加速度検出手段によって所定値よりも大きな加速度が検出されたとき、可動部材の振動を抑制するように制御する振動制御手段と、を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動発電器及び振動発電装置と、振動発電装置を搭載した通信装置及び電子機器に関する。
従来の振動発電装置としては、可変容量の一方の電極に電荷を与え、対向する他方の電極へ静電誘導により電荷を誘起する静電誘導型の振動発電装置が知られている。静電誘導型の振動発電装置では、静電容量が増減するときに、誘起される電荷が変化して、当該電荷の変化を電気エネルギーとして取り出すことによって発電している(例えば、特許文献1を参照)。
図14は、エレクトレット材料を用いた従来の静電誘導型の振動発電器の一例である振動発電器10の概略断面図である(特許文献1の図4及び10頁乃至11頁を参照すること)。
図14に示した振動発電器10は、複数の導電性表面領域13を有する第1の基板11と、複数のエレクトレット材料領域15を有する第2の基板16と、を備える。第1の基板11及び第2の基板16は、所定の間隔で離間配置されている。エレクトレット材料領域15を含む第2の基板16は、固定部材として用いられている。導電性表面領域13を含む第1の基板11は、固定構造17に対してバネ19を介して連結されている。左右のバネ19の一端部が、第1の基板11の側面に接続されているとともに、その他端部が固定構造17に接続されている。当該バネ19により、第1の基板11が例えば図14の左右方向に移動して、定位置に戻ることができる。すなわち、第1の基板11は、左右の弾性バネ19を介して、弾性的に支持されている。可動部材としての第1の基板11が、固定部材としての第2の基板16に対して移動することにより、エレクトレット材料領域15と、対向する導電性表面領域13との間での重なり面積すなわち静電容量の増減が生じ、導電性表面領域13に電荷の変化が生じる。静電誘導型の振動発電器10は、この電荷の変化を電気エネルギーとして取り出すことによって発電する。
特表2005−529574号公報
しかしながら、様々な環境振動(例えば、自動車の振動、機械の振動、人の歩行時の振動等)から安定した周波数の振動が得られるわけではなく、個々の振動を詳細に見ていくと、様々な環境振動における周波数が少しずつ異なる。そのため、時間軸で見たときには非常に大きな加速度であっても、それぞれの周波数での振動の大きさが非常に小さくなっている。
以下では、周波数軸で表現された周波数毎の振動を「共振振動」として、時間軸で表現された振動を「インパクト振動」として説明する。
特許文献1に示された従来の振動発電器10の構成では、通常、第1の基板11とバネ19との共振周波数は、特定の共振振動に一致させて、微小な加速度でも第1の基板11が振動するように、バネ19を設計する。しかしながら、瞬間的に共振振動の十倍以上の加速度を持つインパクト振動が印加される場合がある。このような場合、可動部材である第1の基板11は、想定以上の振幅で振動することになる。その結果、従来の振動発電器では、可動部材を弾性的に支持している弾性バネの弾性限界を超えてしまい、弾性バネの弾性力が劣化する恐れがあるという課題がある。
したがって、本発明の解決すべき技術的課題は、過大な振幅の振動が印加された場合に、可動部材が過大に変位することを抑制する振動発電器と振動発電装置、ならびに前記振動発電装置を搭載した電子機器及び通信装置を提供することを目的とする。
上記技術的課題を解決するために、本発明によれば、以下の振動発電器及び振動発電装置と、当該振動発電装置を搭載した通信装置及び電子機器が提供される。
すなわち、本発明に係る振動発電器は、振動エネルギーを電気エネルギーに変換する振動発電器であって、互いに対向した離間状態を保持しながら相対的に移動可能に構成された可動部材及び固定部材と、前記可動部材を弾性的に支持する弾性支持部材と、を有する振動体と、前記可動部材に印加される加速度を検出する加速度検出手段と、前記加速度検出手段によって所定値よりも大きな加速度が検出されたとき、前記可動部材の振動を抑制するように制御する振動制御手段と、を含むことを特徴とする。
本発明の振動発電器によれば、過大な振幅の振動が印加された場合に、振動制御手段によって可動部材の振動が抑制されるので、弾性バネの弾性限界を超えた振動を防止することができ、振動発電器の信頼性を確保することができるという効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係る振動発電器を模式的に説明する図である。(a)は振動発電器の断面図であり、(b)は発電に関与する部分の断面図である。 インパクト振動及び共振振動の違いを説明する図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る振動発電器を模式的に説明する図である。(a)は振動発電器の断面図であり、(b)は発電に関与する部分の断面図である。 本発明の第1実施形態の別の変形例に係る振動発電器のうち、発電に関与する部分の模式的断面図である。 図4に示した発電に関与する部分での振動制御動作を説明する図である。(a)は振動制御回路によって第4の電極が接地された状態にある場合を、(b)は振動制御回路によって第4の電極が開放された状態にある場合を、それぞれ示す。 本発明の第2実施形態に係る振動発電器を模式的に説明する図である。(a)は振動発電器の断面図であり、(b)は発電に関与する部分の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る振動発電器のうち、発電に関与する部分の模式的断面図である。 本発明の第4実施形態に係る振動発電器を模式的に説明する断面図である。 本発明の第5実施形態に係る振動発電装置のブロック図である。 図9に示した振動発電装置の各部の電圧波形を示す図である。 本発明の第6実施形態に係る振動発電装置のブロック図である。 本発明の第7実施形態に係る振動発電装置を備える通信装置のブロック図である。 本発明の第8実施形態に係る振動発電装置を備える電子機器のブロック図である。 従来技術に係る静電誘導型振動発電器の模式的断面図である。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る各実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いている。しかしながら、それらの用語の使用は、図面を参照したときに本発明の理解を容易にするためであり、それらの用語の意味により、本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は、同一の部分又は部材を示す。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動発電器100を模式的に説明する図である。図1(a)は振動発電器100の断面図であり、図1(b)は発電に関与する部分110の断面図である。なお、図1(a)では、簡単のために、出力電力を取り出すための配線構造などを図示していない。
振動発電器100は、可動部材としての第1の基板101と、第1の基板101の下面に対向する固定部材としての第2の基板102Lと、第1の基板101の上面に対向する第3の基板102Uと、を備えている。第1の基板101は、第2の基板102L及び第3の基板102Uに対してそれぞれ所定の間隔で離間している。
第2の基板102及び第3の基板102Uは、支持体106L,106Rを介して連結されている。第1の基板101は、弾性バネ105L,105Rにより支持体106L,106Rに対してそれぞれ支持されている。つまり、第1の基板101は、左右の弾性バネ105L,105Rを介して、弾性的に支持されている。このため、図1(a)に示す振動発電器100の構造では、第2の基板102及び第3の基板102Uが固定部材として用いられている一方、第1の基板101がX軸方向(図1では左右方向)に往復運動可能な可動部材として用いられている。
ここで、第1の基板101の下面には、複数の第1の電極109aが形成されている。第1の基板101に対向する第2の基板102Lの上面の上には、複数の第2の電極109bが、第1の電極109aに対向する位置に形成されている。また、隣り合う2つの第1の電極109aの間には、第3の電極109cが形成される。本実施形態では、第1の電極109aが、電荷を保持したエレクトレット膜を含むエレクトレット電極であり、エレクトレット電極は、電荷を保持したエレクトレット膜と、導電層と、で構成される。
第1の基板101の下面のうち、第1の電極109aが形成されていない領域の一部には、複数の第3の電極109cが形成されている。第3の電極109cのそれぞれは、振動制御回路107を介してGNDに電気的に接続されている。
次に、第4の電極109dについて説明する。
第2の基板102Lのうち、第2の電極109bが形成されていない領域の一部には、第4の電極109dが形成されている。図1(b)に示すように、第4の電極109dは、振動制御回路107の可変負荷(抵抗)に電気的に接続されている。
可動部材である第1の基板101の振動を抑制するように制御する振動制御手段は、第4の電極109d及び振動制御回路107によって構成されている。振動制御回路107は、負荷制御回路及び可変負荷により構成され、加速度センサ108からの出力により第4の電極109dに接続された可変負荷の状態を制御する。
次に、振動発電器100の動作を説明する。
上述のように本実施形態に係る振動発電器100では、外部から印加される作用(振動)により、第1の基板101が例えばX軸方向に変位する。弾性バネ105L,105Rの復元力により、第1の基板101が定位置に戻るように移動する。外部からの作用(振動)が停止すると振動が減衰して、第1の基板101は停止するが、外部からの作用(振動)が継続する限り、第1の基板101は振動を続ける。
このとき、第1の基板101が例えばX軸方向に変位すると、第1の電極109bと第2の電極109aとの間での重なり面積(状態)が変化することで、振動発電器100は発電する。
加速度センサ108は、外部から印加される振動加速度を検出する。振動制御回路107は、検出された加速度の大きさにより、可変負荷を制御する。加速度センサ108により得られた振動加速度の情報を、負荷制御回路に送る。負荷制御回路は、検出された加速度が所定の振動加速度以下であれば、可変負荷の状態を軽負荷状態になるよう制御する。また、負荷制御回路は、検出された加速度が所定の振動加速度よりも大きければ、可変負荷の状態を重負荷状態になるよう制御する。
第1実施形態に係る振動発電器100によれば、過大な振動加速度が検出された場合に、可動部材としての第1の基板101の振動動作を抑制することができ、振動発電器100の信頼性を確保することができるという効果を奏する。
加速度センサ108による振動加速度の検出、及び、振動制御回路107による可変負荷の制御を詳細に説明する。
図2は、第1実施形態に示す振動発電器100に外部から印加される振動加速度を例示している。図2(a)及び図2(b)において、縦軸及び横軸のそれぞれは、任意単位(arbitrary unit:a.u.)で示している。理解を助けるために、図2(a)及び図2(b)の縦軸には、数字を付している。図2(a)は、印加される振動加速度が時間によりどのように変化しているかを示し、インパクト振動に相当するものを示している。図2(b)は、図2(a)に示す波形の加速度スペクトラムを示し、共振振動に相当するものを示している。
図2(a)に示すように、インパクト振動には大きな振動加速度が存在する。他方、共振振動は安定して得られるものの、振動加速度の大きさは非常に小さい。インパクト振動と共振振動とを比較すると、ピーク値で十倍以上の差が存在することが分かる。
また、インパクト振動においても、振動加速度の小さな領域と、振動加速度の大きな領域と、が存在する。振動加速度の大きな領域を対象に振動発電器100を設計すると、振動加速度の小さな領域での発電効率が大幅に低下する。逆に、振動加速度の小さな領域を対象に振動発電器100を設計すると、振動加速度の大きな領域では想定以上の振動変位となり、弾性バネ105L,105Rの弾性限界を超えてしまう恐れがある。
第1実施形態に示す振動発電器100では、加速度センサ108が振動加速度を検出して、第4の電極109dに接続された負荷の状態を振動制御回路107が制御する。検出された振動加速度が所定値よりも小さいと、可変負荷が軽負荷(第4の電極109dがフローティングに近い状態)に制御され、第4の電極109dと第1の電極109aとの間での静電力が小さくなる。その結果、第4の電極109dにおける静電力による第1の基板101の振動抑制が行われずに、振動が継続する。しかしながら、検出された振動加速度が大きいと、可変負荷は重負荷(第4の電極109dがGND接地に近い状態)に制御され、第4の電極109dと第1の電極109aとの間での静電力が大きくなる。その結果、第4の電極109dにおける静電力により、第1の基板101がX軸方向(図1では左右方向)に振動することが抑制される。したがって、第1の基板101に大きな振動加速度が印加された場合に、第1の基板101が過大な振幅で継続して振動をすることを防止して、弾性バネ105L,105Rが弾性限界に至ることを防止することができる。
アプリケーションにもよるが、例えば、設計加速度の2倍以上の振動加速度が振動発電器100に印加されたことを加速度センサ108が検出すると、振動制御回路107が第1の基板101の振動を抑制するように設定することができる。当該設定により、第1の基板101が想定以上の振動加速度で変位することを防止することができる。
なお、本実施形態では、第1の電極109aがエレクトレット電極である場合を例示したが、第2の電極109bがエレクトレット電極である場合でも同様の効果を奏する。この場合、第4の電極109dを常にGNDに接地し、第3の電極109cを振動制御回路107に接続することで同様の効果を得ることができる。
また、電荷を保持するエレクトレット膜の材料としては、ポリプロピレン、ポリエステルテレフタレート、ポリビニルクロライドなどの高分子材料、あるいは酸化シリコンなどの無機材料を利用することができる。
また、耐湿性を向上させるため、エレクトレット膜である酸化シリコンの周囲をシリコン窒化膜等の絶縁膜で完全に覆う構造とすることが好ましい。例えば酸化シリコンを用いる場合は、シリコン窒化膜等の絶縁膜で酸化シリコンの周囲を完全に覆う構造とすることで、絶縁耐圧、耐熱性、さらには耐湿性に優れたエレクトレット電極を得ることができる。
なお、第1の基板101の振動方向において、第2の電極109bが第1の電極109aを超えた領域に延在するまで(第1の電極109aの外側領域にまで)の広い領域に、第2の電極109bを形成することができる。より好ましくは、第1の基板101(特に第1の電極109a)の振動限界(振動により変位可能な範囲)まで第2の電極109bを形成することができる。
当該構成によれば、最大変位まで発電することができるという効果を奏する。
第1の基板101の振動方向において、第1の電極109a及び第2の電極109bが互いに概ね同じであるように第2の電極109bを形成すると、第1の基板101が大きな振幅(変位)で振動した場合、第1の電極109a(とりわけ端に位置する第1の電極)と第2の電極109bとが重ならない時間が増加して、出力電力が減少するといった問題が生じる。
しかしながら、第1の基板101の振動方向において、第2の電極109bの領域を第1の電極109aの領域よりも大きく形成する(第1の電極109aの外側領域まで形成する)ことで、対向する電極109a,109b同士が重ならない時間を無くすことができ、出力電力の減少を抑制することができる。すなわち、振動発電器100の出力電力を安定化することができる。
このような第2の電極109bの構成は、特に、第1の基板101の振動幅を大きくすることができ、第1の電極109aが第2の電極109bの幅(例えば第2の電極の個々の電極の幅)を超えて振動するような振動発電器において効果的である。
また、第4の電極109dは、第2の基板102Lの上に複数個形成された例を示したが、第1の基板101の振動の中心付近に単体で形成されていてもよい。
さらに、第1の基板101の電極形成面の形状は、正方形だけでなく、矩形であっても、あるいは他の形状であってもよい。
(第1実施形態の変形例)
図3は、本発明の第1実施形態の変形例に係る振動発電器120を模式的に説明する図である。図3(a)は振動発電器120の断面図であり、図3(b)は発電に関与する部分130の断面図である。なお、簡単のために、発電動作に関する配線を省略して、第1の基板121の振動制御に関する配線を記載している。
図3に示した変形例と図1に示したものとの相違点は、第1の基板121の上側部分及び下側部分に発電領域を設けたことである。第4の電極129Ld及び第8の電極129Udが電気的に接続された振動制御回路127によって、第1の基板121の振動を制御する。
図3の振動発電器120では、第1の基板121の上面及び下面と、第2の基板122Lの上面と、第3の基板122Uの下面と、においてそれぞれ電極が形成され、第1の基板121と第2の基板122Lとの間、及び、第1の基板121と第3の基板122Uとの間で発電される。
図3(a)に示した振動発電器120は、可動部材としての第1の基板121と、第1の基板121の下面に対向する固定部材としての第2の基板122Lと、第1の基板121の上面に対向する第3の基板122Uと、を備えている。第1の基板121は、第2の基板122L及び第3の基板122Uに対してそれぞれ所定の間隔で離間している。
第2の基板122L及び第3の基板122Uは、支持体126L、126Rで連結されている。第1の基板121は、弾性バネ125L,125Rにより支持体126L、126Rに対してそれぞれ支持されている。第1の基板121は左右の弾性バネ125L,125Rを介して弾性的に支持されている。図3(a)に示す振動発電器120の構造では、第2の基板122L及び第3の基板122Uが固定部材として用いられている一方で、第1の基板121がX軸方向(図3(a)の左右方向)に往復運動可能な可動部材として用いられている。
図3(b)に示した発電に関与する部分130は、可動部材としての第1の基板121と、第1の基板121の下面に対向する固定部材としての第2の基板122Lと、第1の基板121の上面に対向する第3の基板122Uと、振動制御回路127と、加速度センサ128と、を備えている。第1の基板121の下面には、複数の第1の電極129Laが形成されている。第1の基板121の下面のうち、第1の電極129Laが形成されていない領域の一部には、複数の第3の電極129Lcが形成されている。第2の基板122Lの上面には、複数の第2の電極129Lbが形成されている。第2の基板122Lの上面のうち、第2の電極129Lbが形成されていない領域の一部には、複数の第4の電極129Ldが形成されている。第1の基板121の上面には、複数の第5の電極129Uaが形成されている。第1の基板121の上面のうち、第5の電極129Uaが形成されていない領域の一部には、複数の第7の電極129Ucが形成されている。第3の基板122Uの下面には、複数の第6の電極129Ubが形成されている。第3の基板122Uの下面のうち、第6の電極129Ubが形成されていない領域の一部には、複数の第8の電極129Udが形成されている。当該変形例では、第1の電極129La及び第5の電極129Uaが、電荷を保持したエレクトレット膜を含むエレクトレット電極である。
第4の電極129Ld及び第8の電極129Udのそれぞれは、振動制御回路127の可変負荷(抵抗)に電気的に接続されている。可動部材である第1の基板121の振動を抑制するように制御する振動制御手段は、第4の電極129Ld及び第8の電極129Udと、振動制御回路127と、によって構成されている。振動制御回路127は、負荷制御回路及び可変負荷により構成され、加速度センサ128からの出力により第4の電極129Ld及び第8の電極129Udに接続された可変負荷の状態を制御する。
図3に示した構成によれば、第1の基板121の上下から対称に、第4の電極129Ld及び第8の電極129Udにおいて静電力が加えられることにより、振動抑制に起因した第1の基板121の振動不安定化を回避することができる。その結果、振動発電器120の動作が安定するという効果を得ることができる。
(第1実施形態の別の変形例)
図4は、本発明の第1実施形態の別の変形例に係る振動発電器140のうち、発電に関与する部分150の模式的断面図である。
図4に示した別の変形例と図1に示したものとの相違点は、振動制御回路157がスイッチ素子157aと、接地された負荷抵抗Rと、で構成されていることである。そのために、第1の基板151の振動制御は、第4の電極159dが電気的に接続されたスイッチ素子157aと、外部から印加される振動加速度を検出する加速度センサ158と、によって行われる。
図4に示した発電に関与する部分150は、可動部材としての第1の基板151と、第1の基板151の下面に対向する固定部材としての第2の基板152Lと、振動制御回路157と、加速度センサ158と、を備えている。第1の基板151の下面には、複数の第1の電極159aが形成されている。第1の基板151の下面のうち、第1の電極159aが形成されていない領域の一部には、複数の第3の電極159cが形成されている。第2の基板152Lの上面には、複数の第2の電極159bが形成されている。第2の基板152Lの上面のうち、第2の電極159bが形成されていない領域の一部には、複数の第4の電極159dが形成されている。本実施形態では、第1の電極159aが、電荷を保持したエレクトレット膜を含むエレクトレット電極であり、エレクトレット電極は、電荷を保持したエレクトレット膜と、導電層と、で構成される。
振動制御回路157は、スイッチ素子157aと、接地された負荷抵抗Rと、で構成されている。第4の電極159dのそれぞれは、スイッチング素子157aに電気的に接続され、負荷抵抗Rを介してGNDに接地されている。スイッチング素子157aは、加速度センサ158からの信号に基づいて、ON又はOFFのスイッチング動作を行う。可動部材である第1の基板151の振動を抑制するように制御する振動制御手段は、第4の電極159d及び振動制御回路157によって構成されている。
図5は、図4に示した発電に関与する部分150での振動制御動作を説明する図である。(a)は振動制御回路157によって第4の電極159dが接地された状態にある場合、(b)は振動制御回路157によって第4の電極159dが開放された状態にある場合をそれぞれ示す。
加速度センサ158によって所定の値以上の振動加速度が検出されると、図5(a)に示すように、第4の電極109dが負荷抵抗Rを介してGNDに接地される(負荷整合される)。それ以外の場合には、図5(b)に示すように、第4の電極109dが開放状態となる。したがって、図4及び5に示した構成においても、外部から大きな振動加速度が第1の基板151に印加された場合でも、第1の基板151の過大な振動を抑制することができる。そして、図4及び5に示した構成によれば、振動制御回路157を簡単にすることができ、回路の規模縮小化及び低コスト化を図ることができるという効果を奏する。
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態に係る振動発電器を模式的に説明する図である。図6(a)は振動発電器の断面図であり、図(b)は発電に関与する部分の断面図である。なお、図6(a)では、簡単のために、配線構造などを省略している。
第2実施形態と第1実施形態との相違点は、第2の基板202Lの上に第5の電極209eを設けて、外部から印加される振動加速度を第5の電極209eで検出するようにしたことである。
図6(a)に示した振動発電器200は、第1の基板201と、第1の基板201の下面に対向する第2の基板202Lと、第1の基板201の上面に対向する第3の基板202Uと、を備えている。第1の基板201は、第2の基板202L及び第3の基板202Uに対してそれぞれ所定の間隔で離間している。
第2の基板202L及び第3の基板202Uは、支持体206L、206Rで連結されている。第1の基板201は、弾性バネ205L,205Rにより支持体206L、206Rに対してそれぞれ支持されている。第1の基板201は左右の弾性バネ205L,205Rを介して弾性的に支持されている。図6(a)に示す振動発電器200の構造では、第2の基板202L及び第3の基板202Uが固定部材として用いられている一方で、第1の基板201がX軸方向(図6(a)の左右方向)に往復運動可能な可動部材として用いられている。
図6(b)に示した発電に関与する部分210は、弾性的に支持された可動部材としての第1の基板201と、第1の基板201の下面に対向する固定部材としての第2の基板202Lと、振動制御回路207と、加速度検出回路208と、を備えている。第1の基板201の下面には、複数の第1の電極209aが形成されている。第1の基板201の下面のうち、第1の電極209aが形成されていない領域の一部には、複数の第3の電極209cが形成されている。第2の基板202Lの上面には、複数の第2の電極209bが形成されている。第2の基板202Lの上面のうち、第2の電極209bが形成されていない領域の一部には、複数の第4の電極209dが形成されている。第2の基板202Lの上面のうち、第2の電極209b及び第4の電極209dが形成されていない領域の一部には、第5の電極209eが形成されている。第2実施形態では、第1の電極209aが、電荷を保持したエレクトレット膜を含むエレクトレット電極である。
各第4の電極209dは、振動制御回路207の可変負荷(抵抗)に電気的に接続されている。可動部材である第1の基板201の振動を抑制するように制御する振動制御手段は、第4の電極109d及び振動制御回路207によって構成されている。第5の電極209eは、加速度検出回路208に電気的に接続されている。
第2実施形態では、第1の基板201に印加される振動加速度を第5の電極209eによって検出する。第5の電極209eで検出された振動加速度の信号は、加速度検出回路208に送られる。加速度検出回路208は、振動加速度の信号の大きさにより第4の電極109dに接続された可変負荷を制御する。その他の動作は、第1実施形態と同様である。
第5の電極209eを用いて、第1の基板201に印加された振動加速度の検出方法を説明する。
大きな振動加速度が振動発電器200に印加されると、第1の基板201が大きな振幅で変位して、第1の基板201が第5の電極209eを通過する速度が速くなる。逆に、小さな振動加速度が振動発電器200に印加されると、第1の基板201が第5の電極209eを通過する速度が遅くなる。その結果、第5の電極209eに接続された負荷が固定であれば、接続された負荷との整合ズレが発生する。当該整合ズレに起因して、第5の電極209eから出力される交流電圧が変化する。振動加速度の大きさに応じて第5の電極209eの出力電圧が変化し、加速度検出回路208が第5の電極209eの出力電圧の変化を検出することにより、振動加速度の変化を検出することができる。
第2実施形態では、第5の電極209eからの交流出力電圧信号に基づいて、振動加速度を検出することができるので、第1実施形態での加速度センサに相当する振動加速度の検出手段を別途に設ける必要が無くなる。そのため、部品点数を削減することができ、回路の規模縮小化が可能となる。また、部品点数の削減と共に、回路の実装面積の削減も可能であり、両方の点で低コストが可能である。したがって、第2実施形態に係る振動発電器200によれば、回路の規模縮小化及び低コスト化が可能であるという効果を奏する。
なお、第5の電極209eからの出力電圧の変化で振動加速度の変化を検出する場合、交流電圧の波高値又は電圧の周期のいずれであっても、振動加速度を検出することができる。また、図6に示した第5の電極209eは、第2の基板202Lの側端側に形成されているが、第5の電極209eは、第2の基板202Lの中心付近に形成されてもよい。また、複数の第5の電極209eが、第2の基板202Lに形成されてもよい。
(第3実施形態)
図7は、本発明の第3実施形態に係る振動発電器300のうち、発電に関与する部分310の模式的断面図である。
第3実施形態と第2実施形態との相違点は、第5の電極309eが位置・加速度検出回路308に電気的に接続され、第3の電極309cを用いた出力電力の制御及び第4の電極309dを用いた第1の基板301の振動制御に第5の電極309eが使用されることである。
図7に示した発電に関与する部分310は、弾性的に支持された可動部材としての第1の基板301と、第1の基板301の下面に対向する固定部材としての第2の基板302Lと、振動制御回路307と、位置・加速度検出回路308と、を備えている。第1の基板301の下面には、複数の第1の電極309aが形成されている。第1の基板301の下面のうち、第1の電極309aが形成されていない領域の一部には、複数の第3の電極309cが形成されている。第2の基板302Lの上面には、複数の第2の電極309bが形成されている。第2の基板302Lの上面のうち、第2の電極309bが形成されていない領域の一部には、複数の第4の電極309dが形成されている。第2の基板302Lの上面のうち、第2の電極309b及び第4の電極309dが形成されていない領域の一部には、第5の電極309eが形成されている。第3実施形態では、第1の電極309aが、電荷を保持したエレクトレット膜を含むエレクトレット電極である。
各第4の電極309dは、振動制御回路307の可変負荷(抵抗)に電気的に接続されている。可動部材である第1の基板301の振動を抑制するように制御する振動制御手段は、第4の電極309d及び振動制御回路307によって構成されている。第5の電極309eは、位置・加速度検出回路308に電気的に接続されている。
図7に示した振動発電器300の位置・加速度検出回路308は、第1の電極309aと第2の電極309bとの間での重なり状態(位置)を検出して、スイッチング素子303をON又はOFFに切り替えて、第3の電極309cを接地状態又は開放状態に制御することができる。それとともに、位置・加速度検出回路308は、第1の基板301に外部から印加される大きな振動加速度を検出して、第1の基板301の過大な振動を抑制するように制御することができる。
まず、第1の電極309aと第2の電極309bとの間での重なり状態(位置)の検出動作について説明する。第1の基板301が振動するとき、第1の電極309aと第2の電極309bとの間での位置関係が変化する。このとき、第5の電極309eと第1の電極309aとの間での位置関係も変化する。振動発電器300は、第1の電極309aと第2の電極309bとの間での重なり面積(状態)の増減によって発電している。その際、第1の電極309aと第5の電極309eとの間でも、両者の重なり面積(状態)の増減により第5の電極309eから交流電圧を出力する。第5の電極309eからの交流出力電圧は、第2の電極309bからの交流出力電圧との比較で、位相が180度異なっている。したがって、第5の電極309eから出力された交流電圧を検出することにより、第1の電極309aと第2の電極309bとの間での重なり面積(状態)を検出することができる。
また、第5の電極309eを用いて、第1の基板301の振動加速度を検出することは、第2実施形態での説明と同じである。
次に、重なり状態(位置)を検出するときの位置・加速度検出回路308の動作を説明する。第1の電極309aと第2の電極309bとの間での重なり面積(状態)が最大であるとき、位置・加速度検出回路308は、スイッチング素子をOFFにして第3の電極309cを開放状態にする。また、第1の電極309aと第2の電極309bとの間での重なり面積(状態)が最小であるとき、位置・加速度検出回路308はスイッチング素子をONにして第3の電極309cをGNDに接地する。
第3実施形態に係る振動発電器300では、第1の電極309aと第2の電極309bとの間での重なり状態(位置)を検出する第5の電極309eが形成されている。そして、第1の電極309aと第2の電極309bとの間での重なり状態(位置)を第5の電極309eで検出して、位置・加速度検出回路308は、当該電極309a,309bの重なり面積(状態)に基づいて、スイッチング素子303をON又はOFFに制御する。当該制御によれば、第3の電極309cを常に接地するいわゆるガード電極タイプの電極構造と比べて、第1の電極309aと第2の電極309bとの間での重なり面積(状態)の増減による静電容量の変化を大きくすることができる。電極幅にもよるが、従来構造と比較して容量変化比を30%乃至40%大きくすることができる。その結果、振動発電器300の出力電力を増やすことができる。したがって、第3実施形態に係る振動発電器300によれば、振動からの出力電力を増やすことができるという効果を奏する。
(第4実施形態)
図8は、本発明の第4実施形態に係る振動発電器400を模式的に説明する断面図である。
図8に示した振動発電器400は、円柱型の可動磁石403と、非磁性材料で構成された薄い円筒体402と、第1のコイル401と、第2のコイル404と、振動制御回路407と、加速度センサ408と、を備えている。ここで、可動磁石403が可動部材であり、円筒体402が固定部材である。第2のコイル404は、振動制御回路407の可変負荷(抵抗)に電気的に接続されている。可動磁石403は、バネ405L、405Rにより円筒402の端面で支持されている。外部から印加される作用(振動)により、可動磁石403が例えばX軸方向に変位する。振動制御回路407は、可変負荷と負荷制御回路とから構成されて、加速度センサ408の出力信号により、可動磁石403の振動を抑制する。可動部材である可動磁石403の振動を抑制するように制御する振動制御手段は、第2のコイル404及び振動制御回路407によって構成されている。
上記振動発電器400の動作を説明する。
第4実施形態に係る振動発電器400は、外部振動により可動磁石403が振動することで発電する。可動磁石403は、S極とN極の間に磁界分布を有する。可動磁石403が外部振動で変位(振動)すると、この磁界の分布が円筒402内を移動して、各コイル401を通過する磁束が変化する。このとき、ファラデーの法則により、コイル401内には次式で表される誘導起電力が発生する。
V=−N×dφ/dt
ここで、N:コイルの巻き数 φ:磁束(wb) t:時間(s)
外部からの振動が続く限り、可動磁石403が変位(振動)して発電することになる。このとき、加速度センサ408が印加された加速度を検出する。そして、可動磁石403に対して想定以上の加速度が印加されたことを加速度センサ408が検出すると、振動制御回路407においては、負荷制御回路が可変負荷を制御する。可変負荷に電気的に接続された第2のコイル404の状態を制御して、可動磁石403に加えられる磁界の大きさを制御することで、可動磁石403の振動を抑制(制御)することができる。
したがって、第4実施形態によれば、第1実施形態乃至第3実施形態に係る振動発電器と同様に、可動磁石403に対して大きな加速度が印加された場合に、可動磁石403が過大な振幅で振動することを抑制(制御)することができるという効果を奏する。
(第5実施形態)
図9は、本発明の第5実施形態に係る振動発電装置500のブロック図である。図10は、図9に示した振動発電装置500の各部の電圧波形を示す図である。図9に示す振動発電器501は、第1実施形態乃至第4実施形態に示した振動発電器のいずれか1つである。
図9に示した振動発電装置500は、振動発電器501と、整流回路502と、電圧変換回路503と、出力切替回路504と、蓄電回路505と、電圧制御回路506と、を備えている。振動発電器501から出力された交流電圧を、整流回路502によって直流電圧に変換する。変換された直流電圧を、電圧変換回路503に入力して、振動発電装置500での所望の出力電圧レベルまで電圧変換する。変換された直流電圧を、出力切替回路504により、電圧制御回路506又は蓄電回路505に入力する。電圧制御回路506は、直流出力電圧が一定となるように電圧を制御して出力する。
図10を参照しながら、上記振動発電装置500の動作を説明する。
図10は、振動発電装置500の各部の電圧波形を示している。図10(a)は、振動発電器501からの交流出力電圧の波形を示している。本実施形態では、簡単のために、可動部材の変位方向が変わるところでも、効率よく発電して、可動部材の振動により正弦波の交流電圧を出力すると仮定している。ここで、振動発電器501の交流出力電圧は、可動部材の振動幅、可動部材と固定部材との間でのギャップ、エレクトレット膜の保持電荷量、振動発電器501から見た外部インピーダンスの大きさなどにより電圧振幅Vgが異なる。振動発電器501から出力された交流電圧は、図10(b)に示すように、整流回路502により直流電圧VDC1に変換される。直流電圧VDC1は、振動発電装置500の出力電圧レベルVDC2まで電圧変換回路503によって変換される。出力切替回路504の動作は、振動発電装置500からの電圧出力を必要としないときには、電圧制御回路506に対して出力することなく、発電された電力を蓄電回路505に蓄えるか、又は、振動発電装置500からの電圧出力を必要とするものの出力電力が小さいときには、蓄電回路505に蓄えられた電力を出力するか、のいずれかを行うように切り替える。出力切替回路504からの出力は、図10(c)に示すように、所望の直流出力電圧VOUTを出力するように電圧制御回路506によって制御される。
また、振動発電器500の出力電圧は、種々の要因で変動する。振動発電器500の出力電圧の変動に対応するため、最終的に出力される直流出力電圧VOUTよりも若干高い電圧に出力電圧レベルVDC2を設定することが望ましい。出力電圧レベルVDC2を高めに設定することで、微小な電圧変動に対しても、出力電圧を一定にすることができる。一例として、1.8Vを出力する場合について説明する。出力電圧レベルVDC2を1.8Vに設定した場合、振動発電器501の出力電圧が低下すると、振動発電装置500の直流出力電圧VOUTも低下するが、例えば、出力電圧レベルVDC2を2Vに設定しておけば、0.2Vの電圧低下に対しても十分に制御できるという効果を奏する。
(第6実施形態)
図11は、第6実施形態に係る振動発電装置600のブロック図である。図11において、振動発電器600は、第1実施形態乃至第4実施形態のいずれかに示されたものである。
図11に示した振動発電装置600は、振動発電器601と、整流回路602と、電圧変換回路603と、出力制御回路604と、蓄電回路605と、電圧制御回路606と、を備えている。振動発電器601から出力された交流電圧を、整流回路602により直流電圧に変換する。変換された直流電圧を電圧変換回路603に入力して、振動発電装置600の電圧制御可能な電圧レベルに電圧変換する。変換された電圧を、電圧制御回路606で所望の電圧に制御して蓄電回路605に入力する。出力制御回路604では、蓄電回路605に蓄えられた電力を負荷の状態に合わせて出力を制御する。
上記振動発電装置600においても、第5実施形態に係る振動発電装置500と同様の効果を得ることができる。
振動発電装置600の動作は、第5実施形態に係る振動発電装置500の動作と実質的に同じである。蓄電回路605に最適な電圧を供給するように、電圧制御回路606の出力電圧を設定する。また、出力制御回路604は、負荷の状態に合わせて振動発電装置600からの出力電圧を制御する。
(第7実施形態)
図12は、自動車に搭載されるタイヤ空気圧モニタリングシステム等で使用される通信装置700のブロック図である。図12において、振動発電装置701は第6実施形態で示されたものである。
図12に示した通信装置700は、振動発電装置701と、電池702と、電源制御部703と、圧力センサ704と、処理部705と、通信部706と、アンテナ707と、を備えている。振動発電装置701は、振動によって発電する。電池702は、通信装置700の主電源として、又は、振動発電装置701のサブ電源として機能する。電源制御部703は、振動発電装置701からの出力と電池702からの出力とを切り替えて、回路に出力を供給する。圧力センサ704は、タイヤの空気圧を測定する。処理部705は、圧力センサ704からの出力信号を処理して通信部706に伝える。通信部706は、処理部705からの入力信号を高周波信号に変換してアンテナ707へ伝える。
上記通信装置700の動作を説明する。
圧力センサ704、処理部705及び通信部706が動作するために必要な電力を、電源制御部703を介して、振動発電装置701及び/又は電池702から供給する。圧力センサ704は、タイヤの空気圧を測定し、測定結果を電圧信号に変換して処理部705へ入力する。処理部705で処理された信号は、通信部706へ入力されて高周波信号としてアンテナ707から伝搬される。
このように、振動発電装置701を通信装置700の電源として利用する場合、電池交換等のメンテナンス作業回数の低減、あるいは電池交換無しといった状況が可能となる。
また、本実施形態では、振動発電装置701及び電池702の少なくとも一方を用いる場合を例示したが、振動発電装置701からの出力電力が、圧力センサ704、処理部705及び通信部706の回路で消費する電力、通信に必要な電力を十分にまかなうことができれば、振動発電装置701のみを用いることができる。その場合、電池702及び電源制御部703が不要となり、通信装置700の小型化が可能になる。
第7実施形態では、図12のブロック図を参照しながら、圧力センサ704のみを装備した通信装置700を説明したが、自動車の動作状況を検出して電力を制御するためのセンサ及び制御回路が搭載された通信装置においても同様の効果を得ることができる。
さらに、第7実施形態では、第1実施形態乃至第4実施形態に開示した振動発電器の使用を例示したが、外部からの振動を電力に変換可能な他の振動発電器を用いても、同様の効果を得ることができる。
(第8実施形態)
図13は、おもちゃなどに搭載される音の出る電子機器800のブロック図である。図13において、振動発電装置801は第6実施形態で開示したものである。
図13に示した電子機器800は、振動発電装置801と、電池802と、電源制御部803と、センサ804と、処理部805と、制御部806と、スピーカー807と、を備えている。振動発電装置801は、振動によって発電する。電池802は、電子機器800の主電源として、又は、振動発電装置801のサブ電源として機能する。電源制御部803は、振動発電装置801からの出力と電池802からの出力とを切り替えて、出力を回路に供給する。センサ804は、外部からの入力(例えば、ボタンプッシュ、傾きなど)を検出する。処理部805は、センサ804からの出力を処理して制御部806に伝える。制御部806は、処理部805からの入力信号により、スピーカー807への出力信号を伝える。スピーカー807は、音を出力する。
上記電子機器800の動作について説明する。
センサ804、処理部805及び制御部806が動作するために必要な電力を、電源制御部803を介して振動発電装置801及び/又は電池802から供給する。センサ804は、外部からの入力を検出し、検出結果を処理部805へ入力する。処理部805で処理された信号が所望の値を超えると、制御部806へ入力されてスピーカー807から音を出力する。
このように、振動発電装置801を電子機器800の電源として利用する場合、電池交換等のメンテナンス作業回数の低減、あるいは電池交換無しといった状況が可能となる。
また、第8実施形態では、振動発電装置801及び電池802の少なくとも一方を用いる場合を例示したが、振動発電装置801からの出力電力が、センサ804、処理部805及び制御部806の回路で消費する電力を十分にまかなうことができれば、振動発電装置801のみを用いることができる。その場合、電池802及び電源制御部803が不要となり、電子機器800の小型化が可能になる。
また、第8実施形態では、第1実施形態乃至第4実施形態に開示した振動発電器の使用を例示したが、外部からの振動を電力に変換可能な他の振動発電器を用いても、同様の効果を得ることができる。
なお、上記各実施形態は、あくまでも例示であって、非制限的なものと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 振動発電器
101 第1の基板(可動部材)
102L 第2の基板(固定部材)
102U 第3の基板
109a 第1の電極
109b 第2の電極
109c 第3の電極
109d 第4の電極(振動制御手段)
107 振動制御回路(振動制御手段)
108 加速度センサ
110 発電に関与する部分
500 振動発電装置
600 振動発電装置
700 通信装置
800 電子機器

Claims (14)

  1. 振動エネルギーを電気エネルギーに変換する振動発電器であって、
    互いに対向した離間状態を保持しながら相対的に移動可能に構成された可動部材及び固定部材と、前記可動部材を弾性的に支持する弾性支持部材と、を有する振動体と、
    前記可動部材に印加される加速度を検出する加速度検出手段と、
    前記加速度検出手段によって所定値よりも大きな加速度が検出されたとき、前記可動部材の振動を抑制するように制御する振動制御手段と、を含む振動発電器。
  2. 前記可動部材としての第1の基板と、
    前記第1の基板に形成され、電荷を保持した膜を含む第1の電極と、
    前記可動部材としての第2の基板と、
    前記第1の電極と対向するように前記第2の基板に形成された第2の電極と、
    前記第1の基板において、前記第1の電極とは異なる領域に形成された第3の電極と、を含む振動発電器であって、
    前記第2の基板において、前記第2の電極とは異なる領域に形成されるとともに、前記振動制御手段に接続された第4の電極と、を含み、
    前記振動制御手段は、前記第4の電極に接続された負荷状態を制御する、請求項1に記載の振動発電器。
  3. 前記第2の基板において、前記第2の電極および前記第4の電極とは異なる領域に形成された第5の電極が、前記振動制御手段に接続され、
    前記振動制御手段は、前記第5の電極に接続された負荷状態を制御する、請求項2に記載の振動発電器。
  4. 前記加速度検出手段は、加速度センサである、請求項1又は請求項2に記載の振動発電器。
  5. 前記振動制御手段は、可変負荷を制御する、請求項2又は請求項3に記載の振動発電器。
  6. 前記振動制御手段は、スイッチング素子を制御する、請求項2又は請求項3に記載の振動発電器。
  7. 前記第1の基板のうち前記第1の電極が形成された面と反対側の面に形成され、電荷を保持した膜を含む第5の電極と、
    前記第1の基板から離間し、かつ前記第5の電極が形成された側であって、前記第1の基板に対向して配置された第3の基板と、
    前記第5の電極と対向するように前記第3の基板に形成された第6の電極と、
    前記第1の基板において、前記第5の電極とは異なる領域に形成された第7の電極と、
    前記第3の基板において、前記第6の電極とは異なる領域に形成された第8の電極と、をさらに含み、
    前記第4の電極及び前記第8の電極は、前記振動制御手段に接続され、
    前記振動制御手段は、前記第4の電極及び前記第8の電極に接続された負荷状態を制御する、請求項2に記載の振動発電器。
  8. 前記可動部材としての可動磁石と、
    前記可動磁石が内部を振動する、前記固定部材としての筐体と、
    前記筐体の周囲に形成された第1のコイルと、
    前記筐体の周囲に形成された第2のコイルと、を含み、
    前記振動制御手段は、前記第2のコイルに接続された負荷状態を制御する、請求項1に記載の振動発電器。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の振動発電器と、
    前記振動発電器からの交流出力電圧を整流して直流電圧に変換する整流回路と、
    前記整流回路から出力された直流電圧を所望の電圧レベルに変換する電圧変換回路と、
    前記振動発電装置からの出力が不要な場合、前記振動発電器により発電された電力を蓄える蓄電回路と、
    前記電圧変換回路又は前記蓄電回路からの出力電圧を所定の電圧に制御する電圧制御回路と、
    前記電圧変換回路の出力を蓄電回路又は電圧制御回路に切り替える出力切替回路と、を含む振動発電装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の振動発電器と、
    前記振動発電器からの交流出力電圧を整流して直流電圧に変換する整流回路と、
    前記整流回路から出力された直流電圧を所望の電圧レベルに変換し、蓄電回路へ電力を出力する電圧変換回路と、
    前記蓄電回路に蓄えられた電力を出力する出力制御回路と、を含む振動発電装置。
  11. 請求項9又は10に記載の振動発電装置を用いた通信装置。
  12. 請求項9又は10に記載の振動発電器と、電池と、を有する通信装置。
  13. 請求項9又は10に記載の発電装置を用いた電子機器。
  14. 請求項9又は10に記載の振動発電器と、電池と、を有する電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015093608A (ja) * 2013-11-13 2015-05-18 太平洋工業株式会社 タイヤ状態監視装置
JP2019198161A (ja) * 2018-05-08 2019-11-14 国立大学法人 東京大学 振動発電装置

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