JPWO2013100062A1 - 微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置及び製造方法 - Google Patents

微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

微多孔プラスチックフィルムロール(12)の製造装置は、搬送ローラ(2)及びニアローラ(3)又はタッチローラ(6)を有する。微多孔プラスチックフィルム(1)は、搬送ローラ(2)により搬送され、ニアローラ(3)又はタッチローラ(6)を経て巻芯(5)上に巻き取られる。巻芯(5)上の微多孔プラスチックフィルムロール(12)は、ニアローラ(3)に近接し、又はタッチローラ(6)に接触する。ニアローラ(3)及びタッチローラ(6)の表面は、100 以上2000 以下のビッカース硬度を有する。微多孔プラスチックフィルム(1)の搬送にニップローラは用いられない。よって、ローラ(2,3,6)の表面に突き刺さった金属粉等の異物が微多孔プラスチックフィルム(1)にピンホールを発生させることが少ない。微多孔プラスチックフィルム(1)は、2 次電池用セパレータとして好適である。

Description

本発明は、微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置及び製造方法に関するものである。
従来、各種フィルムにピンホールが存在することで品質上問題となる場合がしばしばみられる。例えば非特許文献1に示されているように、食品包装フィルムではピンホールがあると、内容物の液漏れ等のトラブルが生ずる虞れがあるため、フィルムの製造工程中にピンホールが発生しないよう、突き刺しや摩擦、屈曲疲労等の試験法が食品衛生法で定められている。
フィルムコンデンサや電池用セパレータ等は、ピンホールがあると絶縁破壊が発生するため、出荷前のピンホール欠点の検査を徹底したり、工程中の防塵管理等を徹底したりする努力がなされてきた。
ところで、電気回路部品材料や磁気テープ材料に使用される樹脂フィルムのリワインド装置にて、搬送ローラの表面を平滑な金属とするものが提案されており、これにより、経時の周速変化を防止するとともに、摩擦抵抗を低減することで樹脂フィルムへのすり傷の発生の低減化を図っている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−63884号公報
大須賀 弘著、「フィルム成形・加工とハンドリング」、第1刷、株式会社技術情報協会、2002年9月、p.222
しかしながら、上述した非特許文献1に提案されたものでは、検査でピンホールが存在する製品の出荷防止には一定の効果があるものの、ピンホール欠点そのものの低減ではないため、生産性を直接改善することには至らなかった。また、フィルムの製造工程は、搬送距離が長く、下流工程ほど異物によるピンホールのリスクが大きくなり、防塵を厳しく管理しても効果は限定的であった。
また、上述した特許文献1に提案されたものでは、搬送ローラの表面を一律に平滑にしているために、空気潤滑によるグリップ力の減少により、フィルムの蛇行を誘発する問題があった。特に微多孔を有するプラスチックフィルムのような透気性のある場合には、透気前後のグリップ力と搬送ローラの表面との性状の関係は複雑であり、特許文献1のような一律に平滑な金属表面を持つ搬送ローラでは、蛇行等の発生により搬送性が良好なものとならない虞れがあった。
上記特許文献1に提案されたものでは、そもそもピンホール欠点の発生防止を目的としたものではないので、樹脂フィルムの搬送過程に存在するニップローラの表面については、ゴムを用いても良いとしている。特許文献1のように搬送ローラを一律に平滑な金属表面とする場合に、前記ニップローラは速度や張力を制御する基点となるためのグリップ力を必要とする。このため、幅方向で均一にグリップを発現するためには、搬送ローラが金属の場合、ニップローラ側の表面は、特許文献1に例示されたゴムとすることが必須となる。ところが、このようなニップローラには、搬送過程中に生ずる金属粉等の異物が突き刺さる虞れがあり、ニップローラの特性上、突き刺さった異物によりフィルムにピンホール欠点を発生させてしまう虞れがあった。
本発明は、上記実情に鑑みて、ピンホール欠点の発生を抑制するとともに、プラスチックフィルムを良好に搬送することができる微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置は、微多孔を有するプラスチックフィルムを搬送ローラにより搬送し、その後ニアローラに近接させながら、あるいはタッチローラと接触させながら前記プラスチックフィルムをロール状に巻き取るようにして微多孔プラスチックフィルムロールを製造する装置において、前記タッチローラにおける前記プラスチックフィルムと接触する部分は、ビッカース硬度が100以上2000以下であり、前記プラスチックフィルムにおける前記搬送ローラと接触している面の反対側の面が前記搬送ローラと接触している領域において非接触状態となるよう、該プラスチックフィルムを搬送することを特徴とする。ここで、「微多孔を有するプラスチックフィルム」とは、フィルム内部に多数の微小な孔を有する高分子の薄膜体のことであり、微多孔の一部あるいは全ては貫通孔からなるものをいう。また「搬送ローラ」とは、長さ方向に連続な微多孔プラスチックフィルムを、製造工程の上流から下流に搬送するための手段であり、回転自在に支持された円筒体のことをいう。更に「タッチローラ」とは、フィルムロールに押圧しながら回転するローラのことであり、フィルムロール間の空気を排除したり、縁高を抑制したりすることで巻姿を調整するために用いるものをいう。また更に「ニアローラ」とは、プラスチックフィルムに接触して該プラスチックフィルムを搬送させるためのローラであって、タッチローラのように、フィルムに接触して押圧は行わないものの、フィルムロールに近接して、極力フィルムの空中走行距離を短くとることで、巻姿を調整するために用いるものをいう。
また、本発明は、上記微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置において、前記搬送ローラ及び前記ニアローラの少なくとも1つの1本以上における前記プラスチックフィルムと接触するフィルム接触部分は、ビッカース硬度が100以上2000以下で、かつ算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmであることを特徴とする。ここで、「ビッカース硬度」とは、日本工業規格JIS Z2244で定める物質表面の硬さを示す指標である。
また、本発明は、上記微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置において、前記搬送ローラ及び前記ニアローラの少なくとも1つの1本以上における前記プラスチックフィルムと接触するフィルム接触部分は、表面に0.5〜3mmの幅の溝が設けられ、かつビッカース硬度が100以上2000以下であることを特徴とする。ここで、「溝」とは、搬送ローラの表面に意図的に形成した連続的な凹部のことをいう。
また、本発明は、上記微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置において、搬送されるプラスチックフィルムのピンホールを検出するピンホール欠点検出手段を備え、前記ピンホール検出手段よりも搬送方向下流側における前記搬送ローラ、前記ニアローラ及び前記タッチローラの少なくとも1つの前記プラスチックフィルムと接触するフィルム接触部分は、算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmであり、かつビッカース硬度が100以上2000以下であることを特徴とする。ここで、「ピンホール欠点検出手段」とは、微多孔プラスチックフィルムの内部、若しくは表面に存在し、電池等の用途で絶縁破壊に足る大きさのピンホール欠点を検出する手段のことをいう。
また、本発明は、上記微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置において、前記フィルム接触部分は、金属又はセラミックスであることを特徴とする。ここで、「セラミックス」とは、金属酸化物を主成分とする焼結体のことをいう。
また、本発明は、上記微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置において、搬送される前記プラスチックフィルムの端部のみに接触して該プラスチックフィルムに搬送過程で形成されるしわを除去するしわ除去手段を備えたことを特徴とする。ここで、「しわ除去手段」とは、微多孔プラスチックフィルムが長さ方向に搬送される際に、幅方向にも搬送力を生じさせる、若しくは幅方向に搬送することで、フィルムにしわが生じてもしわを除去したり、しわを未然に防止したりするための手段をいう。
また、本発明は、上記微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置において、搬送される前記プラスチックフィルムの全幅に接触して該プラスチックフィルムに搬送過程で形成されるしわを除去するしわ除去手段を備え、該しわ除去手段の前記プラスチックフィルムと接触する部分が金属であることを特徴とする。
本発明に係る微多孔プラスチックフィルムロールの製造方法は、透気度が10〜1000秒/100mlの微多孔を有するプラスチックフィルムを搬送ローラにより搬送し、その後ニアローラに近接させながら、あるいはタッチローラと接触させながら前記プラスチックフィルムをロール状に巻き取るようにして微多孔プラスチックフィルムロールを製造する方法において、前記タッチローラにおける前記プラスチックフィルムと接触する部分は、ビッカース硬度が100以上2000以下であり、前記プラスチックフィルムにおける前記搬送ローラと接触している面の反対側の面が前記搬送ローラと接触している領域において非接触状態となるよう、該プラスチックフィルムを搬送することを特徴とする。ここで、「透気度」とは、日本工業規格JIS P8117で定める紙等の微多孔膜に所定の圧力を加えた場合に、所定の流量の空気が微多孔を通過する時間を規定した指標である。
また、本発明は、上記微多孔プラスチックフィルムロールの製造方法において、前記搬送ローラ、前記ニアローラ及び前記タッチローラの少なくとも1つの1本以上における前記プラスチックフィルムと接触するフィルム接触部分は、ビッカース硬度が100以上2000以下で、かつ算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmであることを特徴とする。
本発明によれば、プラスチックフィルムにおける搬送ローラと接触している面の反対側の面が前記搬送ローラと接触している領域において非接触状態となるよう、該プラスチックフィルムを搬送しているので、搬送ローラに鋭利な異物が突き刺さる虞れがなく、従来のニップローラを用いるのに比べて、かかる搬送ローラの表面に突き刺さった異物によりピンホールを発生させることを低減できる。従って、ピンホール欠点の発生を抑制するとともに、プラスチックフィルムを良好に搬送することができるという効果を奏する。
そして、タッチローラを使う場合に、該タッチローラにおけるプラスチックフィルムと接触する部分は、ビッカース硬度が100以上2000以下であるので、プラスチックフィルムと接触する部分に金属粉塵等の鋭利な異物が突き刺さる虞れがなく、プラスチックフィルムに周期的に多数のピンホールが発生することを防止することができる。
また、搬送ローラ及びニアローラの少なくとも1つの1本以上におけるプラスチックフィルムと接触するフィルム接触部分は、ビッカース硬度が100以上2000以下であるので、プラスチックフィルムと接触する部分に金属粉塵等の鋭利な異物が突き刺さる虞れがなく、プラスチックフィルムに周期的に多数のピンホールが発生することを防止することができる。
さらに、上記フィルム接触部分は、算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmであるので、プラスチックフィルムが蛇行することを防止することができる。
図1は、本発明の実施の形態である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置の要部である搬送・巻取部の概略側面図である。 図2は、微多孔プラスチックフィルムの一例を示す拡大平面図である。 図3は、図2に示した微多孔プラスチックフィルムの拡大縦断面図である。 図4は、図1に示した微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置により製造される微多孔プラスチックフィルムロールの用途を示すもので、円筒型リチウムイオン2次電池の一部を模式的に分解した説明図である。 図5は、微多孔プラスチックフィルムにピンホールが発生した場合を示す拡大縦断面図である。 図6は、図1に示したニアローラの表面を模式的に示す説明図である。 図7は、フィルム接触部分が鏡面で、かつ金属若しくはセラミックスにより形成されたローラにより微多孔プラスチックフィルムを搬送させる場合の説明図である。 図8は、本発明の実施の形態の変形例である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置の要部である搬送・巻取部の概略側面図である。 図9は、本実施の形態である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置の別の変形例を示す説明図である。 図10は、図9の概略平面図である。 図11は、実施例1〜11及び比較例1及び2の評価結果を示す図表である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置及び製造方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置の要部である搬送・巻取部の概略側面図である。
ここで例示する微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置の搬送対象となる微多孔プラスチックフィルム1は、いかなる方法によって形成しても良い。好ましい例としては、溶融したポリオレフィン系樹脂を、押出機内で溶媒と混練した後に、口金から冷却ドラムに吐出してジェルシートとし、適宜延伸配向工程を経た後、溶媒を洗浄乾燥することで得られる。あるいは結晶核剤を混練したポリオレフィン系樹脂を口金から、冷却ドラム上に吐出し、溶媒を用いず結晶構造の制御を通じて微多孔を形成し得ても良い。あるいはポリアミドやポリイミド等、耐熱性のあるポリマーと相容性の異なる溶媒を組み合わせて微多孔を形成し、吐出またはコーティングにより得ても良い。また、上記ポリオレフィン系樹脂から成る微多孔プラスチックフィルム1の片面若しくは両面に適宜、微多孔の透気性能を維持する限りで耐熱性コーティングを実施しても良い。あるいは、紙や不織布のように、合成繊維の集積物として形成しても良い。
このようにして得られた微多孔プラスチックフィルム1は、孔構造の制御や強度を実現するため、適宜1軸若しくは2軸延伸されることが好ましい。
図2は、微多孔プラスチックフィルム1の一例を示す拡大平面図であり、図3は、図2に示した微多孔プラスチックフィルム1の拡大縦断面図である。これら図2及び図3に示すように、微多孔プラスチックフィルム1の微多孔は、いかなる手段によって形成したもので良い。孔の周りを構成する樹脂層の部分は、延伸配向により形成する場合、図のように繊維状の柱となり、これをフィブリル9と呼ぶことがある。このフィブリル9に囲まれた微多孔の一部若しくは全部が貫通孔10として機能することとなる。一見、貫通孔10は厚み方向Bに対して貫通しているように見えないが、図3に例示したこれらの微多孔は、3次元編目構造を形成しており、孔が曲線を描いて貫通している。従って、ある断面を取った場合には、図3のように一見貫通していないようにみえることがある。これは電池やキャパシタ用セパレータとして用いる場合に、イオン電解液は通過することができるものの、絶縁破壊を防止する上で好適な構造の一例である。
セパレータとして好適な孔の平均径は数百nm〜数μmであり、更に好ましくは0.01μm〜1μm程度である。これは電池性能として重要なイオン透過抵抗を構成する寸法である。平均孔径以外に微多孔プラスチックフィルム1の厚みも透過抵抗を構成する重要なパラメータであり、3μm〜50μmが好ましい。イオン透過抵抗を間接的に測る手段としては、日本工業規格JIS P8117で規定される透気度が10〜1000秒/100mlの範囲であることが重要である。
図4は、図1に示した微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置により製造される微多孔プラスチックフィルムロールの用途を示すもので、円筒型リチウムイオン2次電池の一部を模式的に分解した説明図である。
この図4に示すように、本発明の実施の形態である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置により製造される微多孔プラスチックフィルムロールは、円筒型リチウムイオン2次電池51に適用されており、ケース53の内部における正極54と負極55との間に、これら電極同士の短絡を防止する絶縁材料として用いられるセパレータ13として用いられている。
かかるケース53の内部にはリチウムイオン電解液が充填されており、セパレータ13は絶縁性能と同時に電解液中のイオン透過性能が求められており、本実施の形態である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置により製造される微多孔プラスチックフィルムロールが好適となる。
本実施の形態である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置は、図1に例示した通り、複数の搬送ローラ2と巻芯5とを備え、切断手段4と、ピンホール欠点検出手段8と、しわ除去手段19とを備えて構成してある。
複数の搬送ローラ2は、微多孔プラスチックフィルム1を所定の方向で矢印Aの方向に搬送するものである。これら搬送ローラ2は、図示していないモータ等の駆動源により、ベルトやチェーン等の駆動伝達手段を介して回転駆動されるものである。ここで搬送ローラ2は、全てが必ずしも駆動される必要はなく、ベアリングにより回転可能に支持されておれば、アイドラーとして微多孔プラスチックフィルム1の搬送を補助することが可能である。この場合、微多孔プラスチックフィルム1の傷や摩耗粉を嫌う場合には、好ましくはベアリングの摩擦ロスを低減するのが良い。
巻芯5は、巻取軸やチャックに回転可能に支持された上で、モータ等の駆動源7により自身の中心軸回りに回転するもので、ニアローラ3を経た微多孔プラスチックフィルム1を所定の張力でフィルムロール12として巻き上げるものである。ここでフィルムロール12を端面を揃えながらしわなく巻き取るには、所定の張力を付与することが肝要であるが、この場合、モータ等の駆動源7のトルクを制御することで微多孔プラスチックフィルム1の張力を制御すれば良い。あるいは上記駆動源7を速度制御し、上流の搬送工程の一部に、ダンサーローラや空気フローターのような、フィルムに圧力をかけて張力を付与する手段で制御しても良い。好ましくは微多孔プラスチックフィルム1は比較的破れやすく孔が潰れやすいため、張力値は一般的な孔の無いフィルムに比べ低く設定するのが好ましく、1N/m〜50N/mとするのが良い。1N/mを下回ると、フィルムの平面性等によりしわが発生したり、弛んだりする。また、駆動部の摩擦等により、機械の張力制御が著しく損なわれる。また、50N/mを超えると、上述したように破れや潰れが発生しやすくなる。
更に好ましくは張力を1N/m〜30N/mの範囲とすることで、機械の張力制御を適切な精度で実施しながら、破れやしわの発生をより防止しやすくなる。
ニアローラ3は、図1のように、フィルムロール12に近接して配置したローラであり、微多孔プラスチックフィルム1の空中走行距離Lを極力短くとることで、張力変動を小さくしたり、しわを防止等したりすることで、巻姿を調整するために用いられている。
図1に示した微多孔プラスチックフィルム1の空中走行距離Lは、ニアローラ3とフィルムロール12との接触点間距離のことであり、各接触点とは、フィルムパスと、ニアローラ3とフィルムロール12の中心から引いた直線とが交わる点のことである。空中走行距離Lは、好ましくは5mm〜150mm程度とするのが良い。5mmを下回ると、フィルムロール12やニアローラ3の回転振れにより接触することがあり、150mmを上回ると、張力変動を防止する等の本来の巻姿調整機能が著しく低下する。更に好ましくは空中走行距離Lは、5mm〜50mm程度とするのが良い。
切断手段4は、図1では搬送ローラ2Bと搬送ローラ2Cとの間に配設してある。この切断手段4は、微多孔プラスチックフィルム1を、電池やキャパシタ等に用いる場合の最終製品の大きさに応じて必要な幅(例えば数十mm〜数百mmの幅)に裁断するものである。この切断手段4は、いかなる方法によっても良いが、特に微多孔プラスチックフィルム1の中でも、孔の開口率が高くじん性が低いフィルムを効率よく切断するには、図1のような上刃と下刃の間にフィルムを導入し、鋏のように剪断を付与することで切断するシアカット方式が好適である。この他に硬質の金属ローラ若しくはセラミックスローラ上に刃を押し当ててフィルムを切断するスコアカットや、フィルムを空中やローラに付設した溝上でカットするレザー刃等を用いることができる。また、切断面が若干盛り上がるが、レーザー等エネルギの高い粒子や放射線等をフィルムに照射して裁断することもできる。
ピンホール欠点検出手段8は、搬送ローラ2Aと搬送ローラ2Bとの間に配置してある。このピンホール欠点検出手段8は、図5に示すように、搬送される微多孔プラスチックフィルム1に形成されるピンホール57を検出するものである。かかるピンホール57は、種々の理由により生ずるものであるが、例えば微多孔プラスチックフィルム1を搬送する搬送ユニットを構成する部材の一部に摩擦係数の高いゴムが用いられている場合に、当該ゴムに金属粉塵等をはじめとする鋭利な異物が突き刺ささっていると、かかる異物により発生するものである。このようなピンホール57が多数存在するフィルムを、図4のような電池やキャパシタのセパレータ13として使用すると、ピンホール57を起点として絶縁破壊が発生し、意図せぬ電池の発熱を発生させる虞れがあり好ましくない。
特に微多孔プラスチックフィルム1の透気度が10〜1000秒/100mlの場合においては、微多孔の平均孔径が数百nm〜数μmである。これに対して、異物により発生するピンホール57の大きさは、一般的に数十μm〜数mmと大きく、イオンの透過がこの部分だけ大きいため大電流が流れてしまい、上記のような電池の発熱を起こしやすくなる。
しわ除去手段19は、図1では切断手段4よりも搬送方向下流側に設けられており、搬送ローラ2Bと搬送ローラ2Cとの間に配置してある。このしわ除去手段19は、クロスガイダと呼ばれる、微多孔プラスチックフィルム1の両端部に、微多孔プラスチックフィルム1の進行方向に対して少し傾けて設置したピンチローラにより、微多孔プラスチックフィルム1に形成されたしわを除去するものである。このようなしわ除去手段19を用いるのは、微多孔プラスチックフィルム1は、孔の存在により腰が弱く、摩擦係数が大きくてしわになりやすいという特性を有するためである。また、このようなしわ除去手段19にて微多孔プラスチックフィルム1の両端部にピンチローラを押し当てるようにしているのは、かかる両端部が製品から除外されることが多く、この両端部にピンホール57が存在しても絶縁破壊欠点等を生じる心配がないからである。しわ除去手段19としては、微多孔プラスチックフィルム1の両端部のみと接触する手段以外にも、製品となる部分、あるいは微多孔プラスチックフィルムの全幅と接触する手段を用いることもできる。しかし、ローラ形状をしたこのようなしわ除去手段19は、従来は表面にゴムを用いていることが多い。本発明者は、上述のピンホール57の発生防止の上で、このようなしわ除去手段19において表面が金属であることが良いことを見いだした。表面が金属のしわ除去手段19としては、東洋機械株式会社製のアルミスライド式エキスパンダロール等を用いることができる。
以上のような構成を有する本実施の形態である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置においては、搬送ローラ2あるいはニアローラ3及びタッチローラ6は、次のような特徴を有している。
搬送ローラ2については、微多孔プラスチックフィルム1と接触する面の反対側の面が上記搬送ローラ2と接触している領域において非接触状態となるようにしている。つまり、本実施の形態である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置では、微多孔プラスチックフィルム1における搬送ローラ2と接触している面の上記搬送ローラ2と接触している領域において反対側の面が非接触状態となるよう、該搬送ローラ2により微多孔プラスチックフィルム1を搬送するようにしている。すなわち、従来のようなグリップを得るためにニップローラを用いずに搬送ローラ2が微多孔プラスチックフィルム1の一面に接触して搬送するようにしている。微多孔プラスチックフィルム1における搬送ローラ2と接触している面と反対側の面が非接触状態となるよう、該搬送ローラ2により微多孔プラスチックフィルム1を搬送するようにしているので、従来のようなゴム製のニップローラを用いる必要がなく、該ニップローラと搬送ローラとの間に介在する金属等の鋭利な異物の存在により、あるいは幅方向の押圧性を確保するために必ずニップローラの表面をゴムとするような場合に、ゴムに刺さった異物を挟圧することで微多孔プラスチックフィルム1に周期的に多数のピンホール欠点を発生させてしまう虞れがない。
本発明において、これら搬送ローラ2の少なくとも1本以上は、ゴム製のものであってもよいが、微多孔プラスチックフィルム1と接触するフィルム接触部分が、ビッカース硬度が100以上2000以下であり、かつ算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmであることが好ましく、より好ましくは1.2μm〜3.6μmである。また、本発明において、これら搬送ニアローラ3についてもゴム製のものであってもよいが、微多孔プラスチックフィルム1と接触するフィルム接触部分が、ビッカース硬度が100以上2000以下であり、かつ算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmであることが好ましく、より好ましくは1.2μm〜3.6μmである。
搬送ローラ2あるいはニアローラ3における微多孔プラスチックフィルム1と接触するフィルム接触部分は、ビッカース硬度が100以上2000以下のもので、好ましくは金属若しくはセラミックスにより形成してある。このように搬送ローラ2やニアローラ3のフィルム接触部分が、ビッカース硬度が100以上2000以下のものであることにより、該フィルム接触部分に金属粉塵等の鋭利な異物が突き刺さる虞れがない。この中でより好ましくは調達が容易でローラとして低コストで製作可能な金属若しくはセラミックスがよい。
これにより、搬送ローラ2及びニアローラ3との接触部分においても微多孔プラスチックフィルム1に周期的に多数のピンホール57が発生することを防止することができる。
タッチローラ6については詳しくは後述するが、ニアローラ3を用いる場合は用いないことになるが、ニアローラ3の代わりに用いる場合は、必ずビッカース硬度が100以上2000以下である。
特にビッカース硬度が100未満であると、金属粉等の異物が容易に表面に刺さりピンホール57が発生する。このため、ビッカース硬度を100以上とすることで金属異物が刺さらなくなり、ピンホールの発生原因を排除することができる。一方、ビッカース硬度が2000を上回ると、著しく高価な表面処理をローラ表面に施工することが必要となり、ニアローラやニップローラ、搬送ローラ等に施工する上で経済的ではない。
金属及びセラミックス以外に、表面の硬度を向上させる材質として、プラズマ雰囲気で有機系皮膜を形成するダイヤモンドライクカーボンや、窒化金属等も好適である。
また、ニアローラ3のフィルム接触部分は、図6に模式的に示すように、算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmとされている。算術平均粗さRaは、JISB0601(2001)により定義される。平均値からの偏差の積分値を測定長さで除したもので、粗さ曲線の標準偏差に近い概念である。このため、実際の粗さの山高さに対して、Raは数分の1の値をとる。
上記フィルム接触部分における表面粗さはいかなる加工方法によって実現しても良い。例えば、切削加工や転造加工によって形成しても良い。更に好ましくは、ガラスビーズや砂等をローラ表面にショットブラストすることによって、粗さをコントロールすることができる。また、セラミックスの場合には硬度が高いため、塑性加工が難しい場合には、溶融させた酸化金属を溶射にてフィルム接触部分に付着させ粗さを実現することも可能である。また、上記加工の後に研磨を組み合わせて、最終的な粗さを調整することも好ましい。また、溶射とブラスト、研磨を適宜組み合わせることもできる。また、図6のように粗さを形成した後、母材23の上に金属鍍金等の表面被膜22によって防錆と耐摩耗性等の機能を付加することも好ましく実施できる。溶射若しくは鍍金を施工する場合、母材は金属やセラミックスの他に、CFRPや樹脂等も選択することができる。搬送ローラ2あるいはニアローラ3のフィルム接触部分の算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmとされること、あるいは表面に0.5〜3mmの幅の溝が設けられていることにより、該フィルム接触部分の表面を金属若しくはセラミックスにより形成した場合でも、従来のゴムと遜色の無い摩擦力を確保して、張力や速度を適切に制御しながら、微多孔プラスチックフィルム1を姿良く搬送し、巻くことが可能である。
上記溝については、好ましくは溝幅と同程度のピッチで施工するのがよく、溝の施工方向はいずれでもよく、軸方向若しくは周方向、あるいはスパイラル状に斜め方向に連続的に施工してもよい。溝の深さについては、5μm以上であれば十分であり、実際には加工の容易さ等を考えて0.5mm以上が好ましい。逆に深くなると異物がたまりやすくなるため、5mm以下程度の抑えるのが好ましい。溝の角についてはプラスチックフィルム1を傷つけないよう適宜面取りや湾曲加工(R加工)を施すことが好ましい。
具体的には、搬送ローラ2あるいはニアローラ3のフィルム接触部分における算術平均粗さRaが1.2〜15μmの範囲にしたのは、微多孔プラスチックフィルム1が蛇行することを防止するためである。
かかる蛇行の原因として本発明者が注目したのは、ニアローラ3と微多孔プラスチックフィルム1との間に随伴する空気である。微多孔プラスチックフィルム1をニアローラ3により搬送する場合、微多孔プラスチックフィルム1とニアローラ3との間には空気の粘性により速度に応じて空気が随伴し、潤滑が発生する。このため、接触状態であれば上述したように比較的摩擦係数が高い微多孔プラスチックフィルム1ではあるが、接触面積が減少し摩擦が低下するため、少しでも静摩擦係数の高いゴムに溝を施工したようなローラが用いられることが多かった。
ここで、微多孔プラスチックフィルム1においては、張力による圧力で上記貫通孔10を通して、随伴した空気が抜けることが分かっている。例えばニアローラ3への巻付角が180°程度ある場合において、特に微多孔プラスチックフィルム1の透気度が10〜1000秒/100mlのときには、空気は上流側の巻付部の数°〜数十°の範囲で微多孔プラスチックフィルム1の微多孔を通じて抜けていく。従って、張力や速度を制御する上では、ニアローラ3のフィルム接触部分が金属やセラミックスからなる鏡面でも、巻付角を十分にとれば一見必要な摩擦力を確保できることが可能である。
しかしながら、微多孔プラスチックフィルム1の特に「蛇行」に着目した場合、最終的にグリップが発現しても、上記空気の潤滑にてフィルムの走行が安定せずに蛇行が起こることを見いだした。
図7は、フィルム接触部分が鏡面で、かつ金属若しくはセラミックスにより形成されたローラ100により微多孔プラスチックフィルム1を搬送させる場合の説明図である。
この図7に示すように、微多孔プラスチックフィルム1が例えばローラ100に侵入した部分では、空気潤滑部Cが存在するものの、上述した微多孔からの透気性によって、張力による圧力で随伴した空気56が貫通孔10を通して抜けるため、空気潤滑部Cから接触領域Dに遷移する。従って、速度や張力制御若しくはフリーローラを回転させるのに必要な摩擦力は、ローラ100の表面に金属やセラミックスのような硬質材を用いても、接触領域Dにより確保される。
しかし、微多孔プラスチックフィルムロール12の蛇行を防止するには、空気潤滑部Cの領域を極力小さくすることが必要である。ニアローラ3の侵入部で微多孔プラスチックフィルム1が浮上していると進行方向が定まらず蛇行し、その後接触領域Dでいくら摩擦力を発現させてグリップしても、既に蛇行した微多孔プラスチックフィルム1はそのまま直進するため、既に発生してしまった蛇行を修正することはできない。空気潤滑部Cに随伴する空気56の厚みは、上述したように速度や張力、ローラ100の半径、空気の粘度によって決まる。
そこで、本発明者らは、微多孔プラスチックフィルムロール12の搬送速度や張力から検討した結果、上記ニアローラ3のフィルム接触部分の算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmの範囲とすることが好適であることを見いだした。
算術平均粗さRaが1.2μmを下回ると、随伴した空気(図7において56)に対して、搬送ローラ2あるいはニアローラ3の表面の粗さが足りず、空気潤滑部(C)の範囲が大きくなり、微多孔プラスチックフィルム1とニアローラ3との接触が損なわれ、摩擦力が著しく低下する。このため、微多孔プラスチックフィルム1の蛇行を抑制することができない。
また、算術平均粗さRaが15μmを上回ると、セラミックスや金属からなるニアローラ3のフィルム接触部分の表面加工が難しくなり、高価となるだけでなく、接触面積が小さくなることで、接触領域(D)の静的な摩擦力が小さくなり、該接触領域(D)で蛇行が発生してしまう。つまり、従来の孔のないプラスチックフィルムに対して、微多孔プラスチックフィルム1では、上述したように低い張力により空気潤滑部(C)の範囲が大きくなるため、算術平均粗さRaが15μmをもってしても随伴した空気を排除することが必要なのである。これは微多孔プラスチックフィルム1の搬送においては、接触領域Dが搬送方向のグリップに寄与することを見いだしたためである。
また、接触領域(D)を確保できるため、上述したように微多孔プラスチックフィルム1における搬送ローラ2と接触している面と反対側の面が非接触状態となるよう、該搬送ローラ2により微多孔プラスチックフィルム1を搬送するようにしているので、従来のようなゴム製のニップローラを用いる必要がなく、該ニップローラの存在によりピンホール欠点を発生させてしまう虞れがない。また、必要に応じて搬送ローラ2の一部に孔や溝を施工し、さらに内部から陰圧を付与して吸引するようなローラ(通常、サクションローラと呼ぶことが多い)を用いてもよい。
特に切断手段4よりも搬送方向下流側の搬送ローラ2Cで、微多孔プラスチックフィルム1と接触するフィルム接触部分が金属若しくはセラミックスであり、かつ表面粗さRaが1.2μm〜15μmとすれば、切断手段4の搬送方向上流側で微多孔プラスチックフィルム1が蛇行しても、切断手段4にてフィルムロール12の端面位置が決まるため、表面粗さRaが1.2μm〜15μmにより空気潤滑部(C)がないことで切断手段4の下流の巻取に近い方で蛇行が起きなくなり、ピンホールを回避しながらフィルムロール12の端面の乱れを防止することができる。
本実施の形態である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置においては、切断手段4よりも搬送方向上流側に配設された搬送ローラ2A,2Bは、適宜摩擦係数の低い表面としても良い。具体的には、適度に粗面化した表面にフッ素樹脂やシリコーン樹脂を塗布若しくは混合した金属鍍金等を用いれば良い。このように摩擦係数を低減させることで、搬送される微多孔プラスチックフィルム1(切断手段4により切断される前の微多孔プラスチックフィルム1)の幅が広い場合には、かかる微多孔プラスチックフィルム1にしわが入ることを抑制することができる。
以上説明したように、本実施の形態である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置においては、微多孔プラスチックフィルム1における搬送ローラ2と接触している面と反対側の面が非接触状態となるよう、該微多孔プラスチックフィルム1を搬送しているので、従来のニップローラを用いるのに比べて、かかる搬送ローラ2の表面に突き刺さった異物によりピンホール57を発生させることを低減することができる。また、搬送ローラ2もしくはニアローラ3、あるいはこれらすべてのローラ2,3における微多孔プラスチックフィルム1と接触するフィルム接触部分は、ビッカース硬度が100以上2000以下であるので、フィルム接触部分に金属粉塵等の鋭利な異物が突き刺さる虞れがなく、微多孔プラスチックフィルム1に周期的に多数のピンホール57が発生することを防止することができる。さらに、搬送ローラ2あるいはニアローラ3のフィルム接触部分の算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmであるので、微多孔プラスチックフィルム1が蛇行することを防止することができる。
よって、本実施の形態である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置によれば、ピンホール欠点の発生を抑制するとともに、微多孔プラスチックフィルム1を良好に搬送することができる。
特に、搬送ローラ2あるいはニアローラ3の全部若しくは一部における微多孔プラスチックフィルム1と接触する部分が、金属若しくはセラミックスにより形成され、かつ算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmであれば、かかる搬送ローラ2によってもピンホール欠点の発生を防止することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
本発明においては、ピンホール欠点検出手段8よりも搬送方向下流側の搬送ローラ2B,2Cについて、微多孔プラスチックフィルム1と接触する部分が、適切な粗さとビッカース硬度をもつ材質、好ましくは金属若しくはセラミックスとしても良い。これによれば、更なるピンホール57のリスクを低減することができる。例えば、図1においては、搬送ローラ2B、2C及びニアローラ3がピンホール欠点検出手段8よりも搬送方向下流側に配設されているため、これらの表面材質を金属あるいはセラミックスとすれば良い。これにより、仮にピンホール欠点検出手段8よりも上流のローラ、例えば図1の搬送ローラ2Aの微多孔プラスチックフィルム1と接触する部分の材質がゴムであった場合、ここでピンホール57が発生しても、ピンホール欠点検出手段8でピンホール57を検出できるため、後の検査工程で該当製品を除外することができ、電池やキャパシタに組み入れた場合に、絶縁破壊欠点を未然に防止することが可能となる。
上述した実施の形態ではニアローラ3を用いた場合について説明したが、本発明においては、図8に示すように、ニアローラ3に代わりタッチローラ6を用いても良い。
タッチローラ6は、微多孔プラスチックフィルム1に接触してフィルムロール12の間に随伴する空気量を調整したり、微多孔プラスチックフィルム1の端部の切断面による縁高等を押さえつけることで、ニアローラ3以上に積極的にフィルムロール12の巻姿を調整するための手段である。
上記ニアローラ3と異なり、タッチローラ6は、フィルムロール12に押圧するため、ニアローラ3と比べて金属粉等の鋭利な異物があった場合に瞬間的にはピンホール57の発生リスクは高くなるが、タッチローラ6の微多孔プラスチックフィルム1と接触する部分は、必ずビッカース硬度が100以上2000以下であるので、タッチローラ6に金属粉等の異物が刺さらないので、周期的に多数のピンホール57が発生することを防止することができる。そして、該タッチローラ6の算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmであるので、微多孔プラスチックフィルム1が蛇行することを防止することができる。タッチローラ6とニップローラの大きな違いとしては、いずれも幅方向の押圧力を均一にするため、撓みやフィルムの厚み斑に追従するためにある程度の柔軟性が必要である。このため、ニップローラの場合は搬送ローラかニップローラのいずれかをゴムにする必要がある。通常、駆動系に接続した搬送ローラではなく、取り外しが容易でメンテナンスしやすいニップローラ側をゴムとすることが多い。
一方、本発明のタッチローラ6は、微多孔プラスチックフィルム1を巻き取るフィルムロール12に押圧するため、微多孔プラスチックロール自身の柔軟性により、ゴムが不要である。よって、上述したようなビッカース硬度が100以上2000以下の材質を適用するので、周期的にピンホールが多数発生することを防止することができる。
また、タッチローラ6は、ニアローラ3を可動式とし、タッチローラ6として使えるようにすることで、両方の機能を使い分けすることができる。この場合にニアローラ3とタッチローラ6は兼用となるが、タッチローラ6の表面については必ずビッカース硬度が100以上2000以下である。
図9及び図10は、それぞれ本実施の形態である微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置の別の変形例を示す説明図である。これら図9及び図10に示すように、微多孔プラスチックフィルム1を幅広の状態で搬送ローラ2Eによって搬送して中間製品14として巻き取り、後工程であるリワインダにて切断手段4により狭幅にスリットして搬送ローラ2Dにて搬送するようにしても良い。
以上の微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置により、2次電池セパレータ用微多孔プラスチックフィルムロールを製造した結果を説明する。
[実施例1]
ポリプロピレンの結晶構造を制御し、2軸延伸工程にて図2及び図3に示すような貫通孔10を形成したポリプロピレン微多孔プラスチックフィルム1を、図1のようなピンホール欠点検出手段8有する搬送系で搬送し、巻芯5上に連続的に巻き取って微多孔プラスチックフィルムロール12を製造した。微多孔プラスチックフィルム1の透気度は、日本工業規格JIS P8117に規定されたB形ガーレ試験器を用いて、気温23℃、湿度65%のもと、100mlの空気を通過させて測定した結果、300秒であった。搬送系の途中にシアカット方式からなる切断手段4を設け微多孔プラスチックフィルム1を幅50mmに裁断した。微多孔プラスチックフィルム1の厚みは30μmである。
図1には図示していないが、搬送ローラ2及びニアローラ3は全てベルトに連結され、モータにより速度制御されながら回転駆動される。
搬送速度は100m/分、張力は20N/mで巻長1000mごとに上記幅に裁断しながら巻取を行った。
搬送系にニップローラはなく、搬送ローラ2及びニアローラ3の微多孔プラスチックフィルム1と接触する部分の材質は、エチレンプロピレンゴム(EPDM)とした。ゴムはビッカース硬度計による圧痕がつかず、ビッカース硬度が100未満であると判定した。しわ伸ばし手段は、搬送ローラ2Cを三橋製作所製しわ伸ばしローラ「ミラボーロール」を適用し、微多孔プラスチックフィルム1とは全幅で接触し、接触する部分の材質は他の搬送ローラ2と同じくEPDMとした。
図11に上記微多孔プラスチックフィルム1と接触する部分のローラ材質及び表面粗さと、しわ除去手段19の使用有無について示す。
[実施例2]
搬送ローラ2Cを含めたすべての搬送ローラ2及びニアローラ3の微多孔プラスチックフィルム1と接触する部分の材質は、硬質クロム鍍金(以下HCr)からなる金属とした。上記ニアローラ3の接触部分のビッカース硬度は、日本工業規格JIS Z2244に基づき、試験荷重2Nのもとで測定した結果、1000の値を示した。上記ニアローラ3の接触部分(金属面)の表面粗さは、株式会社ミツトヨ製接触式表面粗さ測定器にて、触針材質ダイヤモンド、触針先端半径2μm、測定力0.75mNのもと、日本工業規格JIS B0601(2001)に基づき、算術平均粗さRaを求めた結果、0.9μmであった。また、上記Hcr部のビッカース硬度はJIS Z2244(2009)に記載の測定法により測定した結果、800であった。図1に示したしわ除去手段19は使用しなかった。これらの組み合わせを図11に示す。
[実施例3]
実施例1と同じ微多孔プラスチックフィルム1を、図1の搬送系で同様の速度及び張力条件で巻き取った。ただし、搬送ローラ2Cを表面に多数の溝を有し、内部をブロアで吸引したサクションローラとした。吸引圧は−5kPaとした。その他の搬送ローラ2及びニアローラ3の材質をHCrとし、その算術平均粗さRaを実施例2と同様に0.9μmとした。これらの組み合わせを図11に示す。
[実施例4]
実施例1と同じ微多孔プラスチックフィルム1を、図1の搬送系で同様の速度及び張力条件で巻き取った。ただし、切断手段4より下流の搬送ローラ2Cとニアローラ3との材質をHCrとし、その算術平均粗さRaを1.3μmとした。また、切断手段4より上流側の搬送ローラ2の材質を同じくHCrとし、その算術平均粗さRaを0.9μmとした。これらの組み合わせを図11に示す。
[実施例5]
実施例1と同じ微多孔プラスチックフィルム1を、図1の搬送系で同様の速度及び張力条件で巻き取った。切断手段4より下流の搬送ローラ2Cとニアローラ3との材質をHCrとし、その算術平均粗さRaは10μmとし、更に切断手段4より上流の搬送ローラ2の材質をHCrとし、その算術平均粗さRaを0.9μmとした。これらの組み合わせを図11に示す。
[実施例6]
実施例1と同じ微多孔プラスチックフィルム1を、図1の搬送系で同様の速度及び張力条件で巻き取った。切断手段4より下流の搬送ローラ2Cとニアローラ3との算術平均粗さRaは3μmとし、更に切断手段4より上流の搬送ローラ2の算術平均粗さRaを0.9μmとした。これらの組み合わせを図11に示す。
[実施例7]
実施例1と同じ微多孔プラスチックフィルム1を、図1の搬送系で同様の速度及び張力条件で巻き取った。ピンホール欠点検出手段8より下流の搬送ローラ2B及び搬送ローラ2C、ニアローラ3をHCrからなる金属とし、算術平均粗さRaを3μmとした。また、ピンホール欠点検出手段8より上流のローラすべてについて、表面をゴムとした。これらの組み合わせを図11に示す。
[実施例8]
実施例1と同じ微多孔プラスチックフィルム1を、図1の搬送系で同様の速度及び張力条件で巻き取った。すべての搬送ローラ2及びニアローラ3の材質をHCrとし、その算術平均粗さRaは実施例6と同じく3μmとした。これらの組み合わせを図11に示す。
[実施例9]
実施例1と同じ微多孔プラスチックフィルム1を、図1の搬送系で同様の速度及び張力条件で巻き取った。実施例8と同じくすべての搬送ローラ2及びニアローラ3の材質をHCrとし、その算術平均粗さRaは3μmとした。ただし、微多孔プラスチックフィルム1の両端部のみと接触するしわ除去手段19を用いた。これらの組み合わせを図11に示す。
[実施例10]
実施例1と同じ微多孔プラスチックフィルム1を、図8の搬送系で同様の速度及び張力で巻き取った。ただし、タッチローラ6の微多孔プラスチックフィルム1と接触する部分の材質は、HCrからなる金属とし、算術平均粗さRaは0.9μmとした。更にその他すべての搬送ローラ2の材質をHCrとし、その算術平均粗さRaを3μmとした。加えて微多孔プラスチックフィルム1の両端部のみと接触するしわ除去手段19を用いた。これらの組み合わせを図11に示す。
[実施例11]
実施例1と同じ微多孔プラスチックフィルム1を、図8の搬送系で同様の速度及び張力で巻き取った。ただし、タッチローラ6の微多孔プラスチックフィルム1と接触する部分の材質は、HCrからなる金属とした。更にその他すべての搬送ローラ2の材質をEPDMとした。しわ伸ばし手段は、実施例1と同様にゴム製のものを用いた。
[比較例1]
実施例1と同じ微多孔プラスチックフィルムを、図1の搬送系の一部にニップローラを設置した搬送系で同様の速度及び張力条件で巻き取った。また、ニアローラ、搬送ローラの微多孔プラスチックフィルムと接触する部分の材質は、EPDMゴムとした。加えて搬送ローラは微多孔プラスチックフィルムの全幅と接触するミラボーロールを用いた。これらの組み合わせを図11に示す。
[比較例2]
実施例1と同じ微多孔プラスチックフィルムを、図1の搬送系の一部にニップローラを設置した搬送系で同様の速度及び張力条件で巻き取った。但し、ニアローラ、搬送ローラの微多孔プラスチックフィルムと接触する部分の材質は、硬質クロム鍍金(Hcr)からなる金属とし、算術平均粗さRaは3μmとした。これらの組み合わせを図11に示す。
図11に実施例及び比較例にて2次電池用セパレータ用微多孔プラスチックフィルムロールを製造した結果を示す。
ここで、“ピンホール”の判定方法としては、ピンホール検出手段8で光学的に発見した外寸50μmを超えるピンホールが巻長200mm以内に複数存在する場合は「×」、200mm以内に複数存在しないものの、巻き取り中ピンホールが発見された場合は「○」、ピンホールが無かった場合には「◎」とした。
「絶縁破壊」の判定方法としては、巻き上がったフィルムロールの内、ピンホール検査で「○」の判定を行ったもののみ選別を行い、表層2mに電圧を印加し、電流が50mAに到達するときに電圧が1kV以上であるような放電が10ロール中3ロール以上確認された場合は「×」、放電が10ロール中3ロール以下の頻度で確認されたものを「○」、それ以外を「◎」と判定した。
「しわ」の判定方法としては、巻き上がったフィルムロールにしわがみられた場合には「×」、それ以外を「◎」と判定した。
「蛇行」の判定方法としては、巻き上がったフィルムロールの端面が全周に渡って揃っていないもの、定量的には0.5mm以上の乱れがある場合には「×」、0.5mm未満の乱れがあるものを「○」、それ以外を「◎」と判定した。
図11に示す通り、実施例1は搬送ローラ2、ニアローラ3の表面がゴムであるために、ピンホールは若干発生したが、ニップローラを用いないことでその量は最小限に抑えられた。しわ除去手段が無いためしわがいくつかみられたことと、ニアローラ3表面の金属部の粗さが若干低いために一部蛇行がみられたが許容範囲であった。
実施例2では搬送ローラ2、ニアローラ3を金属にすることで、ピンホール欠点が解消し、絶縁破壊欠点数も良好であった。蛇行については、フィルム接触部分(金属部分)の粗さが低いために発生している。
実施例3は、サクションローラを適用した結果、蛇行が良化した。
実施例4は、切断手段4の下流の搬送ローラ2C、ニアローラ3の粗さを大きくしたことでサクションローラが無くとも蛇行が良化した。
実施例5は、搬送ローラ2C、ニアローラ3の粗さも最適化したことで蛇行が解消した。
実施例6についても、搬送ローラ2C、ニアローラ3の粗さが最適な範囲であり、蛇行が解消した。
実施例7は、ピンホール欠点検出手段8より下流の搬送ローラ、ニアローラを金属としたことで、ピンホールは若干発生したが、これを排除し絶縁破壊を防止することができた。また、粗さについても最適な範囲であり、蛇行も解消した。
実施例8についても搬送ローラすべての粗さが最適な範囲であり、蛇行を解消した。
実施例9、10は、ゴムのしわ伸ばし手段の代わりに、フィルムの端部のみと接触するしわ伸ばし手段を導入した結果、しわ防止とピンホール、絶縁破壊欠点防止の両立を達成することができた。特に実施例10は、ニアローラ3を前進させタッチローラとして用いたが、ピンホールの増加はみられず絶縁破壊欠点も良好であった。
実施例11については、実施例1と同じく搬送ローラにゴムを用いたため、ピンホールが若干発生したが、実施例10と同じく金属のタッチローラ6を使用し、ニップローラを使用しなかったので、ピンホールの発生は最小限に抑えることができた。
比較例1では、従来のニップローラとゴムローラとからなる搬送系により、ピンホールが多発した。
比較例2についても、搬送ローラ、ニアローラの材質を金属としたが、ニップローラにより比較例1と同様にピンホールが多発した。
このように、本発明によれば、2次電池用セパレータに好適な絶縁性能に優れた微多孔プラスチックフィルムロールを、しわや蛇行の心配なく製造することが可能となる。
本発明は、2次電池用セパレータに限らず、キャパシタ用セパレータやその他の絶縁膜、分離膜等透気抵抗を厳密に設計された微多孔プラスチックフィルムを適用できる分野に広く応用できるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
1 微多孔プラスチックフィルム
12 微多孔プラスチックフィルムロール
13 セパレータ
14 中間製品
19 しわ除去手段
2 搬送ローラ
2A 搬送ローラ
2B 搬送ローラ
2C 搬送ローラ
22 金属表面被膜
23 ローラ母材
3 ニアローラ
4 切断手段
5 巻芯
6 タッチローラ
7 駆動源
8 ピンホール欠点検出手段
9 フィブリル
10 貫通孔
51 リチウムイオン2次電池
54 正極
55 負極
56 随伴空気
57 ピンホール
A 搬送方向
B フィルムの厚み方向
C 空気潤滑部
D 接触領域
L フィルム空中走行距離

Claims (9)

  1. 微多孔を有するプラスチックフィルムを搬送ローラにより搬送し、その後ニアローラに近接させながら、あるいはタッチローラと接触させながら前記プラスチックフィルムをロール状に巻き取るようにして微多孔プラスチックフィルムロールを製造する装置において、
    前記タッチローラにおける前記プラスチックフィルムと接触する部分は、ビッカース硬度が100以上2000以下であり、
    前記プラスチックフィルムにおける前記搬送ローラと接触している面の反対側の面が前記搬送ローラと接触している領域において非接触状態となるよう、該プラスチックフィルムを搬送することを特徴とする微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置。
  2. 前記搬送ローラ及び前記ニアローラの少なくとも1つの1本以上における前記プラスチックフィルムと接触するフィルム接触部分は、ビッカース硬度が100以上2000以下で、かつ算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmであることを特徴とする請求項1に記載の微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置。
  3. 前記搬送ローラ及び前記ニアローラの少なくとも1つの1本以上における前記プラスチックフィルムと接触するフィルム接触部分は、表面に0.5〜3mmの幅の溝が設けられ、かつビッカース硬度が100以上2000以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置。
  4. 搬送されるプラスチックフィルムのピンホールを検出するピンホール欠点検出手段を備え、
    前記ピンホール検出手段よりも搬送方向下流側における前記搬送ローラ、前記ニアローラ及び前記タッチローラの少なくとも1つの前記プラスチックフィルムと接触するフィルム接触部分は、算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmであり、かつビッカース硬度が100以上2000以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置。
  5. 前記フィルム接触部分は、金属又はセラミックスであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置。
  6. 搬送される前記プラスチックフィルムの端部のみに接触して該プラスチックフィルムに搬送過程で形成されるしわを除去するしわ除去手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置。
  7. 搬送される前記プラスチックフィルムの全幅に接触して該プラスチックフィルムに搬送過程で形成されるしわを除去するしわ除去手段を備え、該しわ除去手段の前記プラスチックフィルムと接触する部分が金属であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の微多孔プラスチックフィルムロールの製造装置。
  8. 透気度が10〜1000秒/100mlの微多孔を有するプラスチックフィルムを搬送ローラにより搬送し、その後ニアローラに近接させながら、あるいはタッチローラと接触させながら前記プラスチックフィルムをロール状に巻き取るようにして微多孔プラスチックフィルムロールを製造する方法において、
    前記タッチローラにおける前記プラスチックフィルムと接触する部分は、ビッカース硬度が100以上2000以下であり、
    前記プラスチックフィルムにおける前記搬送ローラと接触している面の反対側の面が前記搬送ローラと接触している領域において非接触状態となるよう、該プラスチックフィルムを搬送することを特徴とする微多孔プラスチックフィルムロールの製造方法。
  9. 前記搬送ローラ及び前記ニアローラの少なくとも1つの1本以上における前記プラスチックフィルムと接触するフィルム接触部分は、ビッカース硬度が100以上2000以下で、かつ算術平均粗さRaが1.2μm〜15μmであることを特徴とする請求項8に記載の微多孔プラスチックフィルムロールの製造方法。
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