JP2009023734A - ポリアミドフィルムの巻き取り方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安価な円筒状紙管を巻芯に用いたうえうで、従来の円筒状紙管を用いてポリアミドフィルムを巻き取るときに見られるような特に巻芯部分におけるしわの発生を防止することが可能な、良好なポリアミドフィルムの巻き取り方法を提供する。
【解決手段】幅1000mm以下のポリアミドフィルム2を円筒状紙管1に巻き取る。円筒状紙管1として、この円筒状紙管1の両端を1000mmのスパンで水平方向に支持するとともにその中央部に294Nの荷重を作用させたときの中央部の撓み量が0.5mm以上であるとともに2mm以下であり、かつ扁平耐圧強度が981N/100mm以上の円筒状紙管1を用いる。ポリアミドフィルム2をタッチロール3で押さえながら円筒状紙管1に巻き取る。
【選択図】図1
【解決手段】幅1000mm以下のポリアミドフィルム2を円筒状紙管1に巻き取る。円筒状紙管1として、この円筒状紙管1の両端を1000mmのスパンで水平方向に支持するとともにその中央部に294Nの荷重を作用させたときの中央部の撓み量が0.5mm以上であるとともに2mm以下であり、かつ扁平耐圧強度が981N/100mm以上の円筒状紙管1を用いる。ポリアミドフィルム2をタッチロール3で押さえながら円筒状紙管1に巻き取る。
【選択図】図1
Description
本発明はポリアミドフィルムの巻き取り方法に関し、特にポリアミドフィルムを巻芯としての円筒状紙管に巻き取るためのポリアミドフィルムの巻き取り方法に関する。
従来よりフィルムはロール状に巻き取った形で製品化され出荷されている。フィルムを巻き取る際には、巻芯として、円筒状紙管、プラスチック製円筒管が用いられている。しかしながら、特にポリアミドフィルムでは、フィルムの吸湿性が高いため、ポリエステルフィルムなどの吸湿性の低い素材に比較して、弾性率が低く、吸湿による寸法変化が大きい。このため、ポリアミドフィルムでは、特に巻芯部分でしわが発生しやすく、適正な巻き取りを行いにくいという問題がある。
たとえばポリエステルフィルムを巻き取る場合に、表面粗さを特定の範囲としたプラスチック製巻芯を用いて巻き取りを行う方法が提案されている(特許文献1)。しかし、プラスチック製巻芯による重量増大に伴う輸送費の増加や、高価なプラスチック製巻芯の使用に伴うフィルムロールのコストの増加などの問題がある。さらにプラスチック製巻芯が不良品である場合には、その廃棄に伴う問題がクローズアップされており、問題点が多い。しかも、ポリアミドフィルムの場合は、一般に吸湿寸法変化が大きく、また、ポリエステルフィルムに比べてガラス転移温度が低い、弾性率が低いなどの特徴を持つため、この方法を用いたのでは、問題点を解決できない。
別の巻き取り方法として、特許文献2には、円筒状紙管の偏平圧縮強度と紙管厚みとの関係を特定の範囲としたうえで、その紙管を用いてポリエステルフィルムなどを巻き取る方法が提案されている。しかし、これをポリアミドフィルムに適用しても、しわの形成要因が異なるので、しわの発生に関する問題は解決されない。
特開昭61−162448号公報
特開平8−12196号公報
本発明の課題は、上述の問題点を解決し、安価な円筒状紙管を巻芯に用いたうえで、従来の円筒状紙管を用いてポリアミドフィルムを巻き取るときに見られるような特に巻芯部分におけるしわの発生を防止することが可能な、良好なポリアミドフィルムの巻き取り方法を提供することを目的とする。
本発明のポリアミドフィルムの巻き取り方法は、幅1000mm以下のポリアミドフィルムを円筒状紙管に巻き取るに際し、前記円筒状紙管として、この円筒状紙管の両端を1000mmのスパンで水平方向に支持するとともにその中央部に294Nの荷重を作用させたときの前記中央部の撓み量が0.5mm以上であるとともに2mm以下であり、かつ扁平耐圧強度が981N/100mm長以上の円筒状紙管を用い、前記ポリアミドフィルムをタッチロールで押さえながら円筒状紙管に巻き取ることを特徴とする。
すなわち本発明は、ポリアミドフィルムを円筒状紙管に巻き取る際に使用する紙管の曲げ剛性に着眼して、課題の解決に至ったものである。
フィルムを巻き取る巻芯は、一般に硬質塩化ビニル製円筒管などの剛性の高い円筒管を使用するのが良いとされてきた。その一方で、円筒状紙管は、軽量で安価であるという利点を持つが、主材料としている紙の吸湿寸法変化などの特性や、紙を巻回し円筒状に加工したものであるという構造特性から、少なからず弓形に反った円筒管にならざるを得ないという欠点を持っている。反りの生じた円筒管にフィルムを巻き付けると「しわ」形成されることは常識的な知見であり、このため従来においては反り量の少ない紙管を選別することが重要であった。
ところで、フィルムロールを巻き取るリワインダーでは、フィルムロールへの空気の巻き込みを防ぐ目的で、巻芯の周囲に巻かれているフィルムの表面を押圧するためのタッチロールが使用されている。本発明者は、このタッチロールの押し付け力を紙管の反りや撓みの矯正に利用することが可能であることを見出し、本発明を完成させたものである。すなわち本発明は、曲げ剛性の低い円筒状紙管を用いるとともに、タッチロールの押し付け力により、紙管の反りや撓みを矯正する効果を発現させるものである。
本発明によれば、上記において、円筒状紙管の長さが、(フィルムの幅+40mm)以下であることが、しわの発生を効果的に抑えるために好都合である。
本発明によれば、ポリアミドフィルムのフィルムロールを巻き取る際に、巻芯としてプラスチック製巻芯よりも安価な円筒状紙管を用いることが可能であり、フィルムにしわが発生しないようにすることが可能である。したがって、このようにして巻き取られたフィルムを印刷したり他のフィルムとラミネートしたりする加工工程において、印刷不良やラミネート不良を起こすことなく、フィルムロールの巻芯部まで良好にフィルムを使用することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明では、円筒状紙管として、この円筒状紙管の両端を1000mmのスパンで水平方向に支持するとともにその中央部に294N(30kgf)の荷重を作用させたときの前記中央部の撓み量が0.5mm以上であるとともに2mm以下であり、かつ扁平耐圧強度が981N/100mm長(100kgf/100mm長)以上である円筒状紙管を用いる。
本発明では、円筒状紙管として、この円筒状紙管の両端を1000mmのスパンで水平方向に支持するとともにその中央部に294N(30kgf)の荷重を作用させたときの前記中央部の撓み量が0.5mm以上であるとともに2mm以下であり、かつ扁平耐圧強度が981N/100mm長(100kgf/100mm長)以上である円筒状紙管を用いる。
そして、ポリアミドフィルムをゴムロールなどのタッチロールで押さえながら円筒状紙管に巻き取る。図1は、円筒状紙管1のまわりにポリアミドフィルム2を巻き取るときに、タッチロール3でフィルム表面を所要の力で押さえている様子を示すものである。4はテイクアップロールである。タッチロール3によるフィルム2の押さえ込みを行うことにより、円筒状紙管1のまわりに巻き取られるフィルムとフィルムとの間に空気が巻き込まれるのを抑えることができる。
上記のように両端を1000mmのスパンで水平方向に支持した紙管の中央部に294N(30kgf)の荷重を加えた際の撓み量が0.5mm以上であるとともに2mm以下である円筒状紙管1を用いてフィルムを巻き取るが、そのときの撓み量が0.5mm未満では、紙管1の剛性が高すぎて、フィルム間への空気の巻き込みを防止するためのタッチロール3の押し付け力を紙管1の反りや撓みの矯正に利用することができるという本発明の機能が得られない。一方、撓み量が2mmを超えるものでは、紙管1の剛性が低すぎて、タッチロール3の押し付け力を上げても紙管1に逃げが生じるため、タッチロール3の押し付けによる面圧が向上せず、円筒状紙管1の特に中央部で、タッチロール3がフィルム2を押さえることによるフィルムロールへの空気の巻き込みを防止する効果が無くなり、巻き込み空気によるしわが発生する。
また円筒状紙管1は、巻き取ったフィルムによる外圧に耐えうる強度が必要である。詳細には、ロール状に巻き取ったフィルムが保有する張力により、ロールの内部圧力が高くなり、紙管1が圧縮される方向に力が働くので、紙管1は所要の耐圧強度を備えていることが必要である。このため、上記のように扁平耐圧強度が981N/100mm長(100kgf/100mm長)以上の円筒状紙管1を用いることが必要である。
なお、円筒状紙管1へのフィルム2の巻き始めの段階で、この紙管1の剛性の問題や耐圧強度の問題が顕在化する。紙管1にある程度以上の厚みでフィルム2を巻き付けた後は、その巻き付けたフィルム2の積層体自体が強固な円筒体となるため、紙管1の機械的な強度にもとづく問題の発生は解消される。
本発明の効果が発現するのは、フィルム幅が1000mm以下のフィルムロールの巻き取りに限られる。フィルム幅が1000mmを超えると、円筒状紙管の特に中央部で、巻き取ったフィルム2をタッチロール3が押さえることによるフィルムロールへの空気の巻き込みを防止する効果が無くなり、巻き込み空気によるしわを形成しやすくなる。
円筒状紙管1の長さすなわち面長は、巻き取るフィルム2のフィルム幅以上であるとともに、(フィルム幅+40mm)以下であることが好ましい。(フィルム幅+20mm)以下であることがより好ましい。巻き取るフィルム2の幅に比べて面長の大きな紙管1を用いると、タッチロール3の押し付け力が円筒状紙管1の中央部に集中し、その結果、タッチロール3による反りや撓みの矯正効果がなくなるばかりか、逆に撓み量を増大させる結果になるからである。また、巻き取ったフィルム2の質量による紙管1の撓みが発生し、撓み量が大きくなると、巻き取ったフィルムロールに振れが生じて、それ以後は良好な巻き取りが困難になるからである。
本発明における円筒状紙管は、たとえば硬質紙管原紙を螺旋状に巻いて円筒状に加工した後、所望の長さに切断したものであって、表面を研磨仕上げしたものや、あるいはウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂等で表面を吹付け塗装後研磨仕上げしたものが、好適に用いられる。円筒状紙管は、長期保管後の吸湿による影響を軽減するために、金属膜、または、無機酸化物膜、または、防湿性を有する高分子膜を構成要素とする防湿性素材を原紙の一部に使用したものであることが望ましい。
円筒状紙管の荷重撓みや扁平耐圧強度は、円筒状紙管を製造するためにたとえば螺旋状に巻き回す原紙の種類およびその構成、用いる接着剤の種類、巻き付け厚さ、さらには、原紙の幅、巻き付け螺旋角などにより変わる。このため、その特性を決定する要因は複雑である。たとえば、巻き回す原紙の幅を細く、また、螺旋角を緩やかにすると、耐圧強度を高く維持し、かつ荷重撓み量を大きくすることができる。本発明に適合した円筒状紙管を選択し使用することが必要である。
本発明において、円筒状紙管の荷重撓みは、荷重撓みを求めようとする円筒状紙管を23℃、50%RHの環境下で48時間置いた後に、同環境下で次のようにして求められるものである。すなわち荷重撓みは、図2に示すように、面長1100mmの円筒状紙管1を、1000mmの間隔で置いた2台の支持台5、5の間に水平方向に渡して置く。この円筒状紙管1の中央上部にダイヤルゲージ6を接触させ、この円筒状紙管1の中央部に紐状体7を巻き付けるとともにその端部を下向きに垂らして質量30kgの重錘8を吊り下げることによって294Nの力を作用させた際の撓み量(mm)を、ダイヤルゲージ6によって測定することにより、求められるものである。なお、具体的には、撓み量(mm)は、紙管1の円周方向に沿った90度おきの4箇所で測定し、その平均値を採用することが好適である。
本発明において、円筒状紙管の扁平耐圧強度は、円筒状紙管を上記と同様に23℃、50%RHの環境下で48時間置いた後に、同環境下で次のようにして求められるものである。すなわち、円筒状紙管を100mm長に切断したものを用い、オートグラフにて円筒状紙管の円周の上側から速度30mm/分で径方向に圧縮した際の負荷強度と変形量の関係をグラフ化した時に得られる直線あるいは曲線の一次変曲点における負荷荷重によって、求められるものである。
本発明におけるポリアミドフィルムは、以下のポリアミド樹脂を主成分とするフィルムであることが好ましい。すなわち、ポリアミド樹脂としては、3員環以上のラクタムから得られるポリアミド樹脂や、重合可能なω−アミノ酸から得られるポリアミド樹脂や、二塩基酸とジアミンなどの重縮合によって得られるポリアミド樹脂などを用いることができる。具体的には、ε−カプロラクタム、アミノカプロン酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタン酸、11−アミノウンデカン酸、9−アミノノナン酸、α−ピロリドン、α−ピペリドンなどの重合体またはこれらの共重合体が挙げられる。また、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシリレンジアミンなどのジアミンと、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカン二塩基酸、グルタール酸などのジカルボン酸との塩を重縮合せしめて得られる重合体またはこれらの共重合体が挙げられる。例えば、ナイロン4、6、7、8、11、12、6・6、6・10、6・11、6・12、6T、6/6・6、6/12、6/6T、6I/6Tなどが挙げられる。たとえば包装用途に供されるポリアミドフィルムとしては、機械的特性や熱的特性に優れる点から、ナイロン6を主成分とするものが好適である。
本発明におけるポリアミドフィルムは、さらに必要に応じて、通常配合される各種の添加剤や改質剤などが配合されたものであってもよい。たとえば、滑材、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、粘着性付与剤、シール性改良剤、防曇剤、結晶核剤、離型剤、可塑剤、架橋剤、難燃剤、着色剤(顔料、染料など)などを配合したものであってもよい。
フィルムに機能性を付与するために、インラインコート延伸技法を用いて、未延伸のポリアミドフィルムに帯電防止剤、接着改良組成物、バリア性樹脂等をコートした後に、同フィルムを延伸することもできる。
ポリアミドフィルムは、単層フィルムであってもよいし、表層がポリアミド層であれば共押出の積層フィルムであってもよい。
ポリアミドフィルムは二軸延伸ポリアミドフィルムであることが好ましく、その二軸延伸法は、常法を用いることができる。たとえば、フラット法、逐次延伸法、チューブラー法などを用いることができる。
ポリアミドフィルムは二軸延伸ポリアミドフィルムであることが好ましく、その二軸延伸法は、常法を用いることができる。たとえば、フラット法、逐次延伸法、チューブラー法などを用いることができる。
以下に、本発明を実施例によって具体的に説明する。ただし、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、これらに限定されるものではない。
実施例1
ナイロン6原料として、平均粒径1.5μmのシリカ粒子を0.2質量%と、エチレンビスステアロアミドを0.05質量%とを添加剤として含有したものを準備した。このナイロン6原料を押出機およびTダイを用いて溶融押出しし、その後キャスティング・ドラムに巻き付けて冷却固化し、未延伸シートを作製した。この未延伸シートを70℃に温調した温水槽に送り、1分間の調湿処理を施した。その後、シートの幅方向の端部をフラット式同時二軸延伸機のクリップに把持させ、195℃の条件下、縦3.0倍、横3.3倍の延伸倍率で同時二軸軸延伸を施した。さらにその後、横方向の弛緩率を5%として、200℃で3秒間の熱処理を施し、冷却工程を経て、幅4m、厚さ15μmの2軸延伸ポリアミドフィルム原反を得た。このフィルム原反を、スリッターにより、加速度200m/min2、定常巻取速度400m/minで巻き上げ、幅980mm、全長6000mのフィルムロールを得た。
ナイロン6原料として、平均粒径1.5μmのシリカ粒子を0.2質量%と、エチレンビスステアロアミドを0.05質量%とを添加剤として含有したものを準備した。このナイロン6原料を押出機およびTダイを用いて溶融押出しし、その後キャスティング・ドラムに巻き付けて冷却固化し、未延伸シートを作製した。この未延伸シートを70℃に温調した温水槽に送り、1分間の調湿処理を施した。その後、シートの幅方向の端部をフラット式同時二軸延伸機のクリップに把持させ、195℃の条件下、縦3.0倍、横3.3倍の延伸倍率で同時二軸軸延伸を施した。さらにその後、横方向の弛緩率を5%として、200℃で3秒間の熱処理を施し、冷却工程を経て、幅4m、厚さ15μmの2軸延伸ポリアミドフィルム原反を得た。このフィルム原反を、スリッターにより、加速度200m/min2、定常巻取速度400m/minで巻き上げ、幅980mm、全長6000mのフィルムロールを得た。
この際、フィルムの巻取張力を98.1N/m(10.0kgf/m)とし、タッチロールの押圧力を294N/m(30kgf/m)とした。また、巻芯としては、内径76.5mm、外径96.5mm、面長990mm、上述の撓み量0.8mm、扁平耐圧強度1.86kN/100mm長(190kgf/100mm長)の円筒状紙管を用いた。
フィルム巻き取り中の「しわ」の形成状況を観察したが、しわの発生は見られなかった。さらに、フィルムを切開し確認したが、しわは見られなかった。
実施例2
巻芯として、内径76.5mm、外径96.5mm、長さ990mm、撓み量1.3mm、扁平耐圧強度1.47kN/100mm長(150kgf/100mm幅)の円筒状紙管を用いた。それ以外は実施例1と同様にして、フィルムロールを得た。そうしたところ、フィルム巻き取り中のしわの発生は見られず、また、切開し確認してもしわは見られなかった。
巻芯として、内径76.5mm、外径96.5mm、長さ990mm、撓み量1.3mm、扁平耐圧強度1.47kN/100mm長(150kgf/100mm幅)の円筒状紙管を用いた。それ以外は実施例1と同様にして、フィルムロールを得た。そうしたところ、フィルム巻き取り中のしわの発生は見られず、また、切開し確認してもしわは見られなかった。
実施例3
巻芯として、内径76.5mm、外径92.5mm、長さ990mm、撓み量1.7mm、扁平耐圧強度1.27kN/100mm長(130kgf/100mm長)の円筒状紙管を用いた。それ以外は実施例1と同様にして、フィルムロールを得た。そうしたところ、フィルム巻き取り中のしわの発生は見られず、また、切開し確認してもしわは見られなかった。
巻芯として、内径76.5mm、外径92.5mm、長さ990mm、撓み量1.7mm、扁平耐圧強度1.27kN/100mm長(130kgf/100mm長)の円筒状紙管を用いた。それ以外は実施例1と同様にして、フィルムロールを得た。そうしたところ、フィルム巻き取り中のしわの発生は見られず、また、切開し確認してもしわは見られなかった。
実施例4
巻芯として、内径76.5mm、外径92.5mm、長さ650mm、撓み量1.7mm、扁平耐圧強度1.27kN/100mm長(130kgf/100mm長)の円筒状紙管を用い、幅640mm、全長6000mのフィルムを巻き取った。それ以外は実施例1と同様にして、フィルムロールを得た。フィルム巻き取り中のしわの発生は見られず、また、切開し確認してもしわは見られなかった。
巻芯として、内径76.5mm、外径92.5mm、長さ650mm、撓み量1.7mm、扁平耐圧強度1.27kN/100mm長(130kgf/100mm長)の円筒状紙管を用い、幅640mm、全長6000mのフィルムを巻き取った。それ以外は実施例1と同様にして、フィルムロールを得た。フィルム巻き取り中のしわの発生は見られず、また、切開し確認してもしわは見られなかった。
比較例1
巻芯として、内径76.5mm、外径96.5mm、長さ990mm、撓み量2.3mm、扁平耐圧強度1.27kN/100mm長(130kgf/100mm長)の円筒状紙管を用いた。それ以外は実施例1と同様にして、フィルムロールを得た。そうしたところ、円筒状紙管の撓み量が本発明の範囲を超えて大きかったため、フィルム巻き取り開始直後より、ロールの長さ方向に沿った中央部にしわが発生し、巻き取りフィルムの全長にわたって、しわは解消されなかった。
巻芯として、内径76.5mm、外径96.5mm、長さ990mm、撓み量2.3mm、扁平耐圧強度1.27kN/100mm長(130kgf/100mm長)の円筒状紙管を用いた。それ以外は実施例1と同様にして、フィルムロールを得た。そうしたところ、円筒状紙管の撓み量が本発明の範囲を超えて大きかったため、フィルム巻き取り開始直後より、ロールの長さ方向に沿った中央部にしわが発生し、巻き取りフィルムの全長にわたって、しわは解消されなかった。
比較例2
巻芯として、内径76.5mm、外径92.5mm、長さ990mm、撓み量1.7mm、耐圧強度0.88kN/100mm長(90kgf/100mm長)の円筒状紙管を用いた。それ以外は実施例1と同様にして、フィルムロールを得た。そうしたところ、円筒状紙管の扁平耐圧強度が本発明の範囲よりも低かったため、フィルム巻き取り中のしわの発生は見られなかったが、切開し確認したところ、巻芯部すなわち紙管への巻き始めから約80mの範囲にしわが形成されていた。また、紙管の一部が変形していた。
巻芯として、内径76.5mm、外径92.5mm、長さ990mm、撓み量1.7mm、耐圧強度0.88kN/100mm長(90kgf/100mm長)の円筒状紙管を用いた。それ以外は実施例1と同様にして、フィルムロールを得た。そうしたところ、円筒状紙管の扁平耐圧強度が本発明の範囲よりも低かったため、フィルム巻き取り中のしわの発生は見られなかったが、切開し確認したところ、巻芯部すなわち紙管への巻き始めから約80mの範囲にしわが形成されていた。また、紙管の一部が変形していた。
比較例3
巻芯として、内径76.5mm、外径102.5mm、長さ990mm、撓み量0.4mm、扁平耐圧強度2.35kN/100mm長(240kgf/100mm長)の円筒状紙管を用いた。それ以外は実施例1と同様にして、フィルムロールを得た。そうしたところ、円筒状紙管の撓み量が本発明の範囲よりも小さかったため、紙管へのフィルム巻き取り開始後、約30mの範囲にしわの発生が見られた、切開し確認したところ、巻芯部における約90mの範囲にしわが形成されていた。
巻芯として、内径76.5mm、外径102.5mm、長さ990mm、撓み量0.4mm、扁平耐圧強度2.35kN/100mm長(240kgf/100mm長)の円筒状紙管を用いた。それ以外は実施例1と同様にして、フィルムロールを得た。そうしたところ、円筒状紙管の撓み量が本発明の範囲よりも小さかったため、紙管へのフィルム巻き取り開始後、約30mの範囲にしわの発生が見られた、切開し確認したところ、巻芯部における約90mの範囲にしわが形成されていた。
参考例1
巻芯として、内径76.5mm、外径96.5mm、長さ700mm、撓み量0.8mm、扁平耐圧強度1.86kN/100mm長(190kgf/100mm長)の円筒状紙管を用いた。それ以外は実施例4と同様にして、すなわち、フィルム幅である640mmよりも60mm長い円筒状紙管を用いてフィルムを巻き取って、フィルムロールを得た。そうしたところ、フィルム巻き取り開始直後より、ほぼ全幅にしわが発生し、巻き取りフィルム全長にわたって、しわは解消されなかった。
巻芯として、内径76.5mm、外径96.5mm、長さ700mm、撓み量0.8mm、扁平耐圧強度1.86kN/100mm長(190kgf/100mm長)の円筒状紙管を用いた。それ以外は実施例4と同様にして、すなわち、フィルム幅である640mmよりも60mm長い円筒状紙管を用いてフィルムを巻き取って、フィルムロールを得た。そうしたところ、フィルム巻き取り開始直後より、ほぼ全幅にしわが発生し、巻き取りフィルム全長にわたって、しわは解消されなかった。
実施例1〜4、比較例1〜3、参考例1の結果を、まとめて表1に示す。
1 円筒状紙管
2 ポリアミドフィルム
3 タッチロール
2 ポリアミドフィルム
3 タッチロール
Claims (2)
- 幅1000mm以下のポリアミドフィルムを円筒状紙管に巻き取るに際し、前記円筒状紙管として、この円筒状紙管の両端を1000mmのスパンで水平方向に支持するとともにその中央部に294Nの荷重を作用させたときの前記中央部の撓み量が0.5mm以上であるとともに2mm以下であり、かつ扁平耐圧強度が981N/100mm以上である円筒状紙管を用い、前記ポリアミドフィルムをタッチロールで押さえながら円筒状紙管に巻き取ることを特徴とするポリアミドフィルムの巻き取り方法。
- 円筒状紙管の長さが、(フィルムの幅+40mm)以下であることを特徴とする請求項1記載のポリアミドフィルムの巻き取り方法。
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