JPWO2013051689A1 - 半導電性ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

(a)ゴム成分として、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物、(b)銅化合物、(c)有機過酸化物を含有する半導電性ゴム組成物を原料として、所定の形状を有する半導電性加硫ゴム材料を製造することができる。かかる半導電性加硫ゴム材料は、汚染性及び体積抵抗率が低く、かつ体積抵抗率の環境依存性の小さいため、レーザープリンタ、コピー機における半導電性ゴムロール又は半導電性無端ゴムベルトの構成材料として特に有用である。

Description

本発明の半導電性ゴム組成物及びその加硫物は、その半導電性特性により、コピー機プリンター等における電子写真プロセスの現像、帯電、転写などの半導電性ローラー又はベルトに用いられる部材に使用されている。
近年、接触帯電方式に用いられる帯電ロール、転写ロール、現像ロールにおいて、より高画質化、高速化の要求から、基材部分でゴム材料の更なる物性向上が求められている。尚、以下、半導電性部材の例として電子写真機器用途を例示して記載するが、本発明は、その用途を電子写真機器用途のみに限定する物ではない。
高画質化、高速化の要求から、特に電子写真複写機のゴム帯電ロール、転写ロール等の半導電性ゴム材料は下記の条件をみたすことが要求される。
(1)測定環境が低温低湿下及び高温高湿下において、半導電特性を有すること。
(2)低温低湿下、高温高湿下においても印刷特性が変わらないことが好ましいため、体積抵抗率の環境依存性が小さいこと。
(3)感光体と直接接触する部材、帯電ロール、転写ロール等に関しては、感光体の汚染性がより小さいこと。
半導電性ゴム材料としては、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、クロロプレンゴムなどのゴムが知られているが、これらの半導電性ゴム材料では、耐摩耗性に優れるものの、体積抵抗率が高くなる問題があった。そこで、上記以外の半導電性ゴム材料に用いるゴム成分としては、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物が知られている。
オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物を使用した半導電性ゴム材料の場合、有機過酸化物で加硫してなる半導電性ゴム材料は、硫黄で加硫してなる半導電性ゴム材料より感光体の汚染性が小さいことは一般的に知られている(特許文献1参照)。
特開平6−208289号公報
しかし、本発明者らが鋭意検討した結果、有機過酸化物で加硫してなる半導電性ゴム材料は体積抵抗率及び環境依存性の点で、硫黄で加硫してなる半導電性ゴム材料より劣ることが判明した。したがって、上記特許文献1に記載の発明では、市場において近年求められる、体積抵抗率が低く、かつ体積抵抗率の環境依存性の小さい半導電性ゴム材料を提供することが困難であるのが実情であった。
本発明は、かかる事情を背景としてなされたものであり、加硫後の汚染性及び体積抵抗率が低く、かつ体積抵抗率の環境依存性の小さい半導電性ゴム組成物及びその加硫物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、後述する実験結果が示すとおり、(1)有機過酸化物と銅化合物とを組み合わせて配合したゴム組成物の加硫ゴムでは、体積抵抗率を低減し、かつ体積抵抗率の環境依存性を小さくできるという予期し得ない効果を奏すること、かつ(2)かかる効果は、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物を含むゴム成分において、特異的に向上することを見出した。本発明は、上記の検討の結果なされたものであり、下記の如き構成により上述の目的を達成するものである。
本発明に係る半導電性ゴム組成物は、(a)ゴム成分として、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物、(b)銅化合物、(c)有機過酸化物を含有することを特徴とする。上記のとおり、本発明においては(a)オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物を含むゴム成分と、(b)銅化合物と、(c)有機過酸化物との3成分を併用することにより、加硫後の汚染性及び体積抵抗率が低く、かつ体積抵抗率の環境依存性の小さい半導電性加硫ゴム材料を製造することができる。
本発明の半導電性ゴム組成物においては、ポリエーテル系重合物が、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、アリルグリシジルエーテルから選択される少なくとも二つのユニットを構成単位に含むことが好ましい。
本発明の半導電性ゴム組成物においては、前記(b)銅化合物が、酸化銅、水酸化銅、炭酸銅、塩化銅、硫化銅、硫酸銅から選択される無機銅化合物、カルボン酸の銅塩及びジチオカルバミン酸の銅塩から選択される少なくとも一種であることが好ましく、酸化銅、ステアリン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸銅から選択される少なくとも一種であることがより好ましい。
本発明の半導電性ゴム組成物においては、(a)ゴム成分として、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物のみを含有しても良く、前記ポリエーテル系重合物以外のゴム種をさらに含有しても良い。
本発明の半導電性ゴム組成物においては、(b)銅化合物の配合量が、(a)ゴム成分100重量部に対して、0.5重量部以下であることが好ましい。また、前記(a)ゴム成分100重量部に対する前記(c)有機過酸化物の含有量をX重量部、前記(c)有機過酸化物の理論活性酸素量をY(%)としたとき、
0.4≦X×Y≦200
であることが好ましい。
本発明の半導電性ゴム組成物においては、(a)オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物を含むゴム成分、(b)銅化合物、(c)有機過酸化物を含有することを特徴とする半導電性ゴム組成物に(d)導電剤を添加することが好ましい。
本発明の半導電性ゴム組成物においては、ゴム成分として、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物を10重量%以上含有することが好ましく、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物を10〜90重量%、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物以外のゴム10〜90重量%を含有することが好ましい。
本発明の半導電性ゴム組成物においては、前記ポリエーテル系重合物以外のゴム種として天然ゴム又は合成ゴムが挙げられ、合成ゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、1,2−ポリブタジエン(VBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CPE)、アクリルゴム(ACM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化アクリロニトリルブタジエンゴム(H−NBR)が挙げられ、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
本発明の半導電性ゴム組成物においては、(a)ゴム成分として、ポリエーテル系重合物を10重量%以上含有することが好ましく、30重量%以上含有することがより好ましく、70%重量以上含有することが特に好ましく、90重量%以上含有することが最も好ましい。
本発明の半導電性ゴム組成物を加硫してなる半導電性ゴム材料は半導電性ゴムロール又は半導電性無端ゴムベルトとなり、主に電子写真機器材料として用いられる。
本発明により得られた半導電性ゴム加硫物は、汚染性及び体積抵抗率が低く、かつ体積抵抗率の環境依存性の小さい。このため、かかる半導電性ゴム加硫物はコピー機、プリンター等の半導電性ゴムロール及びベルト等に非常に有用である。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明の半導電性ゴム組成物は、(a)ゴム成分として、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物、(b)銅化合物、(c)有機過酸化物を含有することを特徴とする半導電性ゴム組成物である。
本発明に使用される、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物(ゴム)としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、n−ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキシド類、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、n−グリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテルなどのグリシジル類、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリンなどのエピハロヒドリン類、スチレンオキサイドなどから選択される化合物の単独重合体又は共重合体であり、これらの単独重合体又は共重合体を一種又は二種以上併用して使用することができる。
オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物としては、エピクロルヒドリン、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド、アリルグリシジルエーテルから選択される二つのユニットを構成単位に含むことが好ましく、エチレンオキサイド及びアリルグリシジルエーテルのユニットを構成単位に含むことがより好ましく、エピクロルヒドリン、エチレンオキサイド及びアリルグリシジルエーテルのユニットを構成単位に含むことが特に好ましい。
オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物としては、エチレンオキサイドに基づく構成単位を全重合単位に対して、50〜85モル%であることが好ましく、58〜80モル%であることがより好ましく、65〜75モル%であることが特に好ましい。
オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物としては、アリルグリシジルエーテルに基づく構成単位を全重合単位に対して、1〜15モル%であることが好ましく、2〜12モル%であることがより好ましく、3〜10モル%であることが特に好ましい。
オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物としては、エピクロルヒドリンに基づく構成単位を全重合単位に対して、10〜45モル%であることが好ましく、15〜35モル%であることがより好ましく、20〜30モル%であることが特に好ましい。
本発明の半導電性ゴム組成物においては、(a)ゴム成分の全量を100重量部としたとき、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物を10重量%以上含有することが好ましく、30重量%以上含有することがより好ましく、70%重量以上含有することが特に好ましく、90重量%以上含有することが最も好ましい。
本発明の半導電性ゴム組成物においては、(a)ゴム成分として、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物のみを含有しても良く、前記ポリエーテル系重合物以外のゴム種をさらに含有しても良い。オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物以外のゴムとしては、天然ゴム又は合成ゴムが挙げられ、合成ゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、1,2−ポリブタジエン(VBR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、塩素化ポリエチレン(CPE)、アクリルゴム(ACM)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、水素化アクリロニトリルブタジエンゴム(H−NBR)が挙げられ、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
本発明の半導電性ゴム組成物のゴム成分として、前記ポリエーテル系重合物以外のゴム種を含有する場合には、ゴム成分中、前記ポリエーテル系重合物が10〜90重量%、前記ポリエーテル系重合物以外のゴム種90〜10重量%を含有することが好ましく、前記ポリエーテル系重合物30〜90重量%、前記ポリエーテル系重合物以外のゴム種70〜10重量%を含有することがより好ましく、前記ポリエーテル系重合物70〜90重量%、前記ポリエーテル系重合物以外のゴム種30〜10重量%を含有することが特に好ましい。
本発明における(b)銅化合物は、無機銅化合物、有機銅化合物を限定することなく用いることができ、これらの具体例として、無機銅化合物としては、チオシアン酸銅(ロダン銅)、シアン化銅(青化銅)、青化銅ソーダ、青化銅カリ、硫酸銅、硝酸銅、炭酸銅、ヨウ素酸銅、アセト亜ヒ酸銅、ピロリン酸銅、ホウフッ化銅、酸化銅、水酸化銅、過酸化銅、塩化銅、ヨウ化銅、臭化銅、フッ化銅、炭化銅、硫化銅、塩化第二銅アンモニウム、アジ化銅などが例示され、有機銅化合物としては酢酸銅、オクチル酸銅、ナフテン酸銅、ステアリン酸銅、安息香酸銅、ラウリン酸銅、テレフタル酸銅などのカルボン酸の銅塩、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸銅、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸銅、ジベンジルジチオカルバミン酸銅などのジチオカルバミン酸の銅塩、フタロシアニン銅(フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン)が例示される。本発明の(b)銅化合物においては、酸化銅、水酸化銅、炭酸銅、塩化銅、硫化銅、硫酸銅から選択される無機銅化合物、カルボン酸の銅塩及びジチオカルバミン酸の銅塩であることが好ましく、酸化銅、ステアリン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸銅であることが好ましい。
前記(b)銅化合物の配合量は、(a)ゴム成分100重量部に対して、0.5重量部以下であることが好ましく、0.01〜0.5重量部であることがより好ましく、0.01〜0.3重量部であることが更に好ましく、0.05〜0.1重量部であることが特に好ましい。
本発明における半導電性ゴム組成物を加硫するために用いる(c)有機過酸化物の具体例としては、tert−ブチルヒドロペルオキシド、1,1,3,3,−テトラメチルブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、tert−ブチルクミルペルオキシド、1,1−tert−ブチルペルオキシシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジtert−ブチルペルオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジtertジブチルペルオキシヘキシン−3、1,3−ビスtert−ブチルペルオキシイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルペルオキシヘキサン、1,1−ビスtert−ブチルペルオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビスtert−ブチルペルオキシバレレート、ベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシドイソブチレート、tert−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペルオキシイソプロピルカルボナート、tert−ブチルペルオキシアリルモノカルボナート、p−メチルベンゾイルペルオキシドが挙げられ、すくなくとも一種を含むことが好ましい。また、(a)オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物を含むゴム成分を加硫する際に用いられる公知の加硫剤との併用も可能である。
前記(c)有機過酸化物の配合量は、前記(a)ゴム成分100重量部に対する前記(c)有機過酸化物の含有量をX重量部、前記(c)有機過酸化物の理論活性酸素量をY(%)としたとき、
0.4≦X×Y≦200
であることが好ましく、
0.4≦X×Y≦100
であることがより好ましく、
0.4≦X×Y≦80
であることが特に好ましい。理論活性酸素量は下記式(1)で算出される。
理論活性酸素量(%)={(分子中の過酸化結合数×16)/分子量}×100 (1)
本発明の半導電性ゴム組成物においては、上記(a)、(b)、(c)成分に加えて、更に、(d)導電剤を添加しても良い。本発明における(d)導電剤としては、例えば第四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、過塩素酸塩、カリウム塩、界面活性剤、リチウム塩等が挙げられる。具体的には、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムパークロレート、エチルトリブチルアンモニウムエトサルフェート、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、ラウリルトリメチルアンモウニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、ジメチルアルキルラウリルベタイン、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等が挙げられ、少なくとも一種を含むことが好ましい。
前記(d)導電剤の含有量は、前記(a)ゴム成分100重量部に対して、0.5〜10重量部であることが好ましく、1〜8重量部であることが更に好ましく、2〜5重量部であることが特に好ましい。
本発明で用いられる受酸剤としては、公知の受酸剤を使用できるが、好ましくは金属化合物及び/又は無機マイクロポーラス・クリスタルである。金属化合物としては、周期表第II族(2族及び12族)金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、亜リン酸塩、周期表III族(3族及び13族)金属の酸化物、水酸化物、カルボン酸塩、ケイ酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、周期表第IV族(4族及び14族)金属の酸化物、塩基性炭酸塩、塩基性カルボン酸塩、塩基性亜リン酸塩、塩基性亜硫酸塩、三塩基性硫酸塩等の金属化合物が挙げられる。
前記金属化合物の具体例としては、マグネシア、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、生石灰、消石灰、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、フタル酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、亜鉛華、酸化錫、リサージ、鉛丹、鉛白、二塩基性フタル酸鉛、二塩基性炭酸鉛、ステアリン酸錫、塩基性亜リン酸鉛、塩基性亜リン酸錫、塩基性亜硫酸鉛、三塩基性硫酸鉛等を挙げることができ、炭酸ナトリウム、マグネシア、水酸化マグネシウム、生石灰、消石灰、ケイ酸カルシウム、亜鉛華などが好ましい。
前記無機マイクロポーラス・クリスタルとは、結晶性の多孔体を意味し、無定型の多孔体、例えばシリカゲル、アルミナ等とは明瞭に区別できるものである。このような無機マイクロポーラス・クリスタルの例としては、ゼオライト類、アルミノホスフェート型モレキュラーシーブ、層状ケイ酸塩、合成ハイドロタルサイト、チタン酸アルカリ金属塩等が挙げられる。特に好ましい受酸剤としては、合成ハイドロタルサイトが挙げられる。
前記ゼオライト類は、天然ゼオライトの外、A型、X型、Y型の合成ゼオライト、ソーダライト類、天然ないしは合成モルデナイト、ZSM−5などの各種ゼオライト及びこれらの金属置換体であり、これらは単独で用いても2種以上の組み合わせで用いても良い。また金属置換体の金属はナトリウムであることが多い。ゼオライト類としては酸受容能が大きいものが好ましく、A型ゼオライトが好ましい。
前記合成ハイドロタルサイトは下記一般式(2)で表される。
MgZnAl(OH)(2(X+Y)+3Z−2)CO・wHO (2)
[式中、xとyはそれぞれx+y=1〜10の関係を有する0〜10の実数、zは1〜5の実数、wは0〜10の実数をそれぞれ示す。]
前記一般式(2)で表されるハイドロタルサイト類の例として、Mg4.5Al(OH)13CO・3.5HO、Mg4.5Al(OH)13CO、MgAl(OH)12CO・3.5HO、MgAl(OH)16CO・4HO、MgAl(OH)14CO・4HO、MgAl(OH)10CO・1.7HO、MgZnAl(OH)12CO・3.5HO、MgZnAl(OH)12CO等を挙げることができる。
本発明で用いられる老化防止剤としては、公知の老化防止剤を使用できるが、例としては、フェニル−α−ナフチルアミン、p−トルエンスルホニルアミド−ジフェニルアミン、4,4−α,α−ジメチルベンジルジフェニルアミン、ジフェニルアミンとアセトンの高温反応生成品、ジフェニルアミンとアセトンの低温反応生成品、ジフェニルアミン,アニリン,アセトンの低温反応品、ジフェニルアミンとジイソブチルレンの反応生成品、オクチル化ジフェニルアミン、置換ジフェニルアミン、アルキル化ジフェニルアミン、ジフェニルアミン誘導体、N,N´−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N´−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N´−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N´−3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N´−ビス1−メチルヘプチル−p−フェニレンジアミン、N,N´−ビス1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミン、N−1,3−ジメチルブチル−N´−フェニル−p−フェニレンジアミン、ジアリル−p−フェニレンジアミンの混合品、フェニル,オクチル−p−フェニレンジアミン、フェニル−α−ナフチルアミンとジフェニル−p−フェニレンジアミンの混合品、2,2,4−トリメチル−1,2ジヒドロキノリンの重合物、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、1−オキシ−3−メチル−4−イソプロピルベンゼン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノールと2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノールとオルト−tert−ブチルフェノールの混合物、スチレン化フェノール、アルキル化フェノール、アルキル及びアラルキル置換フェノールの混合品、フェノール誘導体、2,2´−メチレン−ビス−4−メチル−6−tert−ブチルフェノール、2,2´−メチレン−ビス−4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール、2,2´−メチレン−ビス−4−エチル−6−tert−ブチルフェノール、4,4−メチレン−ビス−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、メチレン架橋した多価アルキルフェノール、アルキル化ビスフェノール、p−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、ポリブチル化ビスフェノールAの混合物、4,4−チオビス−6−tert−ブチル−3−メチルフェノール、4,4−ブチリデンビス−3−メチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ビスオクチルチオメチル−O−クレゾール、ヒンダートフェノール、ヒンダートビスフェノール、2−メルカプトベンズイミダゾール、2−メルカプトメチルベンズイミダゾール、2−メルカプトベンズイメダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベンズイミダゾールの亜鉛塩、4と5−メルカプトメチルベンズイミダゾール、4と5−メルカプトメチルベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジオクタデシルジスルフィド、ジエチルジチオカルバミン酸ニッケル、ジブチルジチオカルバミン酸ニッケル、1,3−ビスジメチルアミノプロピル−2−チオ尿素、トリブチルチオ尿素、ビス2−メチル−4−3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ−5−tert−ブチルフェニルスルフィド、ビス3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルスルフィド、混合ラウリルステアリンチオジプロピオネート、環状アセタール、ポリマーポリオール60%と水添シリカ40%の混合品、ポリエチレンとポリエチレングリコールの2分子構造による特殊ポリエチレングリコール加工品、不活性フィラーとポリマーポリオールの特殊設計混合品、複合系老化防止剤、エノールエーテル、1,2,3−ベンゾトリアゾール、3−N−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾル、トリアジン系誘導体複合物、デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド、N,N´−ビス3−3,5−ジ−tert−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルヒドラジン、テトラキス−メチレン−3−3´,5´−ジ−tert−ブチル4´ヒドロキシフェニルプロピオネートメタン等が挙げられる。
本発明の半導電性ゴム組成物に対しては、本発明の効果を損なわない限り、上記の他に当該技術分野で行われる各種の充填剤、補強剤、可塑剤、加工助剤、難燃剤、顔料、加硫促進剤等を任意で配合することができる。さらに本発明の特性が失われない範囲で、当該技術分野で通常行われている、ゴム、樹脂等のブレンドを行うことも可能である。
本発明の半導電性ゴム組成物の配合方法としては、従来ポリマー加工の分野において利用されている任意の手段を用いることができ、例えばミキシングロール、バンバリーミキサー、各種ニーダー類等を用いることができる。成型方法としては、金型による圧縮成型、押出成型、インジェクション成型等が例示できるが、本発明の半導電性ゴム組成物を用いた押出成型、インジェクション成型することが好ましい。
本発明の半導電性ゴム組成物を用いた加硫物は、前記半導電性ゴム組成物に所定の加硫剤等を加えて、通常100〜200℃に加熱する事で得られ、加硫時間は温度により異なるが、0.5〜300分の間で行われるのが通常である。
以下において実施例及び比較例により具体的に説明する。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、表1〜6に示す各配合剤を120℃の加圧式ニーダーにて混練りし、A練りコンパウンドを作成した。このA練りコンパウンドをオープンロールにて混練りし、B練りコンパウンドを作成した。表中のAとはA練りコンパウンドの原料であり、Bとは、B練りコンパウンドを作成する際に、A練りコンパウンドに配合する原料を示すものである。
以下に実施例及び比較例で用いた配合剤を示す。
※1 オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物 ダイソー株式会社製 エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体「EPION−301」
※2 白石カルシウム株式会社製、軽質炭酸カルシウム「シルバーW」
※3 日本油脂株式会社製、パークミルD(ジクミルパーオキサイド・理論活性酸素量5.92)
※4 大内新興化学工業株式会社製、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤「ノクセラーTTCU」
※5 株式会社ADEKA、エステル系導電剤 「アデカサイザーLV−70」
※6 大内新興化学株式会社製 チアゾール系加硫促進剤「ノクセラーDM」
※7 大内新興化学株式会社製 チウラム系加硫促進剤「ノクセラーTS」
※8 JSR株式会社製「N250S」
※9 昭和電工株式会社製「ショウプレンWXJ」
※10 住友化学株式会社製「エスプレン505A」
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<体積抵抗率>
前記で作成したB練りコンパウンドをシート化したものを170℃で15分プレス加硫した。得られた架橋シートを10℃/15%RH環境下、23℃/50%RH環境下、35℃/85%RH環境下、にてそれぞれ状態調整を行った後、JIS K6271に準拠し、二重リング電極を用いた三菱油化株式会社製ハイレスタを用いて、10V印加、1分後の体積抵抗率を測定した。
<体積抵抗率の環境変動>
体積抵抗率の測定で得られた10℃/15%RH環境下、35℃/85%RH環境下、それぞれの体積抵抗率をもとに、体積抵抗率の環境変動を求めた。尚、体積抵抗率の環境変動の数値が小さいほど体積抵抗率の環境依存性が小さいことになる。本願の体積抵抗率の環境変動は低温低湿環境下(10℃/15%RH環境下)での体積抵抗率の対数と高温高湿環境下(35℃/85%RH環境下)での体積抵抗率の対数の差より算出され、より具体的には以下の計算式で算出される。
log10(10℃×15%RH体積抵抗率)−log10(35℃×85%RH体積抵抗率)
各試験方法より得られた実施例及び比較例の試験結果を表7〜表15に示す。
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表7、表10の実施例及び比較例が示すように、実施例1〜5は、(a)ゴム成分として、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物、(b)銅化合物、(c)有機過酸化物を含有することで、(b)銅化合物を含有しなかった比較例1と比較して、低抵抗化(特に低温低湿環境下(10℃/15%RH環境下)及び中温中湿環境下(23℃/50%RH環境下))及び体積抵抗率の環境依存性が改善されている。
また、比較例2と比較例3は、(b)銅化合物に替えて、(b)銅化合物以外の金属化合物を用いたが、比較例1と比較して体積抵抗率の低下及び体積抵抗率の環境依存性は改善されなかった。更に、表11の比較例4及び比較例5は、(c)有機過酸化物に替えて、硫黄を用いたものであるが、硫黄と銅化合物とを組み合わせて配合したゴム組成物の加硫ゴムでは、体積抵抗率の低下及び体積抵抗率の環境依存性は改善されなかった。これらの結果から、1)有機過酸化物と銅化合物とを組み合わせて配合したゴム組成物の加硫ゴムでは、体積抵抗率を低減し、かつ体積抵抗率の環境依存性を小さくできるという予期し得ない効果を奏することがわかる。また、比較例4及び比較例5は加硫剤として硫黄を用いているために、有機過酸化物を加硫剤として用いた実施例1〜5と比較して、感光体の汚染性が高いと考えられる。
実施例6〜12は、(a)ゴム成分として、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物に加えて、前記ポリエーテル系重合物以外のゴム種、(b)銅化合物、(c)有機過酸化物を含有する半導電性ゴム組成物において、前記ポリエーテル系重合物以外のゴム種として、アクリロニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴムをそれぞれ任意量含有したものである。また、比較例6〜12は実施例6〜12の配合に対して(b)銅化合物を含有しなかったものである。表8及び表12の結果から、実施例6〜12は比較例6〜12と比較して低抵抗化及び体積抵抗率の環境依存性が改善されていた。一方、表14、表15の比較例13〜18は、ゴム成分として、それぞれアクリロニトリルブタジエンゴム100重量%、クロロプレンゴム100重量%、エチレンプロピレンジエンゴム100重量%としたが、(b)銅化合物の有無は、体積抵抗率及び体積抵抗率の環境依存性において差異が無く、また、実施例6〜12と比較して体積抵抗率が大きく劣っていた。なお、比較例17および18では、「10℃×15%RH体積抵抗率」および「35℃×85%RH体積抵抗率」が高すぎて、1013Ω・cmを超えたため、環境変動が測定できなかった。これらの結果から、ゴム成分としてオキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物を含み、かつ(b)銅化合物と、(c)有機過酸化物とを併用することで、加硫後の汚染性及び体積抵抗率が低く、かつ体積抵抗率の環境依存性の小さい半導電性加硫ゴム材料を製造することができることがわかる。
本発明の対象となる半導電性ゴム組成物は、半導電性を維持しつつ、体積抵抗率の環境依存性に優れたものとなっておりレーザープリンタ、コピー機における現像、帯電、転写ロールとして幅広く応用可能である。

Claims (14)

  1. (a)ゴム成分として、オキシラン化合物を重合してなるポリエーテル系重合物、(b)銅化合物、(c)有機過酸化物を含有することを特徴とする半導電性ゴム組成物。
  2. 前記ポリエーテル系重合物が、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、アリルグリシジルエーテルから選択される少なくとも二つのユニットを構成単位に含むことを特徴とする請求項1に記載の半導電性ゴム組成物。
  3. 前記(b)銅化合物が、酸化銅、水酸化銅、炭酸銅、塩化銅、硫化銅、硫酸銅から選択される無機銅化合物、カルボン酸の銅塩及びジチオカルバミン酸の銅塩から選択される少なくとも一種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導電性ゴム組成物。
  4. 前記(b)銅化合物が、酸化銅、ステアリン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸銅から選択される少なくとも一種の銅化合物を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の半導電性ゴム組成物。
  5. 前記(a)ゴム成分として、前記ポリエーテル系重合物以外のゴム種をさらに含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導電性ゴム組成物。
  6. 前記(b)銅化合物の配合量が、前記(a)ゴム成分100重量部に対して、0.5重量部以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の半導電性ゴム組成物。
  7. 前記(a)ゴム成分100重量部に対する前記(c)有機過酸化物の含有量をX重量部、前記(c)有機過酸化物の理論活性酸素量をY(%)としたとき、
    0.4≦X×Y≦200
    であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の半導電性ゴム組成物。
  8. 前記(a)ゴム成分100重量部中、前記ポリエーテル系重合物を10重量%以上含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の半導電性ゴム組成物。
  9. 前記(a)ゴム成分100重量部中、前記ポリエーテル系重合物を10〜90重量%、前記ポリエーテル系重合物以外のゴム種を10〜90重量%を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の半導電性ゴム組成物。
  10. 前記ポリエーテル系重合物以外のゴム種が、天然ゴム、イソプレンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、及び水素化アクリロニトリルブタジエンゴムから選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載の半導電性ゴム組成物。
  11. 更に、(d)導電剤を添加することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の半導電性ゴム組成物。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の半導電性ゴム組成物を加硫してなる半導電性ゴム材料。
  13. 請求項12に記載の半導電性ゴム材料を用いた半導電性ゴムロール又は半導電性無端ゴムベルト。
  14. 請求項13に記載の半導電性ゴムロール又は半導電性無端ゴムベルトを用いてなる電子写真機器材料。
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