JP6623589B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP6623589B2
JP6623589B2 JP2015141340A JP2015141340A JP6623589B2 JP 6623589 B2 JP6623589 B2 JP 6623589B2 JP 2015141340 A JP2015141340 A JP 2015141340A JP 2015141340 A JP2015141340 A JP 2015141340A JP 6623589 B2 JP6623589 B2 JP 6623589B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
mass
parts
rubber composition
pneumatic tire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015141340A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017019981A (ja
Inventor
鹿久保 隆志
隆志 鹿久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2015141340A priority Critical patent/JP6623589B2/ja
Publication of JP2017019981A publication Critical patent/JP2017019981A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6623589B2 publication Critical patent/JP6623589B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、ゴム組成物および空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤには強い衝撃や大きな荷重がかかるため、通常、空気入りタイヤは、スチールコードからなるベルトをゴム組成物で被覆したベルト層を有する。
このようなスチールコードを被覆するためのゴム組成物(スチールコード被覆用ゴム組成物)として、例えば特許文献1には、「天然ゴムを含むジエン系ゴム100質量部に対し、有機酸コバルト塩を0.1〜10質量部、窒素吸着比表面積(NSA)が100m/g以下であるカーボンブラックを40〜80質量部、下記の樹脂溶液を、ノボラック型フェノール系樹脂の質量として0.1〜20質量部、および硬化剤を0.1〜20質量部配合してなることを特徴とするスチールコード被覆用ゴム組成物。」が開示されている(請求項1)。
特開2012−246412号公報
近年の空気入りタイヤのさらなる性能向上の要求に応じるべく、スチールコード被覆用ゴム組成物の一層の性能向上が求められている。
具体的には、要求される性能の一つとして、上述のスチールコード被覆用ゴム組成物の製造時におけるブルームの抑制が挙げられる。ゴム組成物の表面にブルームが発生すると、ゴム組成物の再混練などが必要となり、生産性の低下を招いてしまうためである。
また、スチールコードの変形に追従できるように、破断伸びに優れていることが求められる。
さらに、上記の空気入りタイヤは、使用状態や使用時の環境によっては、走行中に内部発熱することがある。そのため、上述のスチールコード被覆用ゴム組成物には、走行中に内部発熱する場合であっても、破断伸びや破断強度に優れていること(耐熱老化性に優れること)が求められる。
また、上記スチールコード被覆用ゴム組成物は、スチールコードとの密着性に優れていることが求められており、特に多様な環境下での使用に対応すべく、湿熱後の接着性(密着性)に優れていることが要求される。
このようななか、本発明者が、特許文献1に記載の組成を参考にジエン系ゴムおよび有機酸コバルトを含有する系について検討したところ、上述したスチールコード被覆用ゴム組成物に求められる特性を必ずしも満たすものではなく、さらなる改良が必要であることが分かった。
そこで、本発明は、ブルームの発生が抑制され、破断伸び、耐熱老化性および湿熱後の接着性に優れたゴム組成物、およびこれが適用された空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、特定の金属硫化物を特定範囲で含有するゴム組成物を用いることにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者は、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1]
ジエン系ゴムを100質量部と、
下記一般式(1)で表される金属硫化物を0.2〜10質量部と、
を含有する、ゴム組成物。
MS ・・・一般式(1)
(前記一般式(1)中、Mは、周期表における第8族〜第11族の2価の遷移金属元素を表し、Sは、2価の硫黄原子を表す。)
[2]
上記ジエン系ゴムが、天然ゴム、イソプレンゴムおよびブタジエンゴムから選択される少なくとも1種のゴムを含む、上記[1]に記載のゴム組成物。
[3]
さらに、硫黄を含む加硫成分を含有し、
上記硫黄の含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して4〜10質量部である、上記[1]または[2]に記載のゴム組成物。
[4]
さらに、酸化亜鉛を含有し、
酸化亜鉛の含有量が、上記ジエン系ゴム100質量部に対して4〜15質量部である、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載のゴム組成物。
[5]
上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載のゴム組成物で被覆されたスチールコードを有する、空気入りタイヤ。
以下に示すように、本発明によれば、ブルームの発生が抑制され、破断伸び、耐熱老化性および湿熱後の接着性に優れたゴム組成物、およびこれが適用された空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表す部分断面概略図である。
以下に、本発明のゴム組成物について説明する。
なお、本発明において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[ゴム組成物]
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴムを100質量部と、後述する一般式(1)で表される金属硫化物(以下、「特定金属硫化物」ともいう。)を0.2〜10質量部と、を含有する。
本発明のゴム組成物はこのような構成をとるため、上述した効果が得られるものと考えらえる。
その理由は明らかではないが、およそ以下のとおりと推測される。
ゴム組成物を加硫する場合、通常、ゴム組成物を高温(例えば130〜190℃程度)で加熱する。このとき、上記特定金属硫化物を構成する硫黄原子と金属元素とが解離して、解離した金属元素が錯体を形成することで、ゴム組成物の加硫を活性化させると考えられる。これにより、破断伸びおよび耐熱老化性が優れたものになると推測される。
また、ゴム組成物に含まれる成分とスチールコードの金属元素との相互作用を、上記特定金属硫化物が安定化させることにより、湿熱後の接着性が優れたものになると推測される。このことは、後述する実施例欄において、上記特定金属硫化物を含有する場合(各実施例参照)には、その他の金属硫化物(比較例3および4参照)と比較して、湿熱後の接着性(ワイヤ引抜力)が向上していることからも推測できる。
さらに、特定量の特定金属硫化物を用いることにより、ブルームの発生が抑制されるものと推測される。このことは、後述する実施例欄において、特定量の上記特定金属硫化物を含有する場合(各実施例参照)には、有機酸金属塩を含有する場合(比較例1参照)と比較して、ブルームの発生が抑制されていることからも推測できる。
<ジエン系ゴム>
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴムを含有する。
ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、芳香族ビニル−共役ジエン共重合ゴム〔例えば、スチレン−イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン−イソプレンゴム(SBIR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)〕、スチレン−イソプレンゴム(SIR)、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記ジエン系ゴムの中でも、天然ゴム、イソプレンゴムおよびブタジエンゴムから選択される少なくとも1種のゴムを含むことが好ましい。
<金属硫化物>
本発明のゴム組成物は、特定金属硫化物を含有する。特定金属硫化物は、下記一般式(1)で表される金属硫化物である。
MS ・・・一般式(1)
上記一般式(1)中、Mは、周期表における第8族〜第11族の2価の遷移金属元素を表し、Sは、2価の硫黄原子を表す。
このような第8族〜第11族の2価の遷移金属元素の中でも、ゴム中での硫化反応を促進して湿熱後の接着性をより向上できるという観点から、鉄(Fe)、コバルト(Cu)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)であることが好ましい。
特定金属硫化物としては、例えば、硫化鉄(FeS)、硫化コバルト(CoS)、硫化ニッケル(NiS)、硫化銅(CuS)が挙げられ、入手が容易であるという観点から、硫化鉄(FeS)、硫化銅(CuS)であることが好ましい。
また、硫化鉄(FeS)および硫化銅(CuS)のうち、ゴム組成物中での分散性に優れるという観点から、硫化銅であることが好ましい。
特定金属硫化物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
特定金属硫化物の含有量は、ジエン系ゴム100質量部に対して0.2〜10質量部であり、0.2〜6質量部が好ましく、0.5〜3質量部がより好ましい。特定金属硫化物の含有量が上記範囲内であることで、破断伸び、耐熱老化性および湿熱後の接着性が優れたものとなる。
一方、特定金属硫化物の含有量が0.2質量部未満であると、湿熱後の接着性が低下する。また、特定金属硫化物の含有量が10質量部を超えると、耐熱老化性および湿熱後の接着性が低下する。
<加硫成分>
本発明のゴム組成物は、硫黄を含む加硫成分を含有することが好ましい。
硫黄を含有する場合の含有量は、金属に対する接着性がより優れたものになるという観点から、ジエン系ゴム100質量部に対して4〜10質量部が好ましく、5〜8質量部がより好ましい。
加硫成分としては、硫黄以外の加硫剤や、スルフェンアミド系、グアニジン系、チアゾール系、チオウレア系、チウラム系等の加硫促進剤などを含有していてもよい。
加硫促進剤の含有量としては、金属に対する接着性がより優れたものになるという観点から、ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜3質量部が好ましく、0.3〜1質量部がより好ましい。
<酸化亜鉛>
本発明のゴム組成物は、加硫を促進させるという観点から、酸化亜鉛を含有することが好ましい。
酸化亜鉛を含有する場合の含有量は、加硫を促進させる効果がより向上するという観点から、ジエン系ゴム100質量部に対して4〜15質量部が好ましく、5〜10質量部がより好ましい。
<補強性充填材>
本発明のゴム組成物は、補強性充填材を含有することが好ましい。
補強性充填材としては、特に限定されず、例えば、カーボンブラック、無機充填材などが挙げられる。補強性充填材は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
無機充填材としては、例えば、シリカ、水酸化アルミニウム、クレー、アルミナ、タルク、マイカ、カオリン、ガラスバルーン、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、チタン酸カリウム、硫酸バリウム等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、無機充填材を用いる場合は、適宜、シランカップリング剤を使用してもよい。
無機充填材は、目的に応じて適宜選択できるが、ゴム組成物の補強効果に優れるという理由から、シリカが好ましい。
補強性充填材を含有する場合の含有量は、ゴム組成物の補強効果と加工性とを両立させるという理由から、ジエン系ゴム100質量部に対して30〜100質量部が好ましく、40〜90質量部がより好ましく、50〜80質量部がさらに好ましい。
<老化防止剤>
本発明のゴム組成物は、老化防止剤を含有することが好ましい。
このような老化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、芳香族アミン系の老化防止剤や、フェノール系の老化防止剤などを用いることができる。
老化防止剤を含有する場合の含有量は、耐熱老化性をより向上させるという理由から、ジエン系ゴム100質量部に対して0.2〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。
<その他の成分>
上記添加剤としては、例えば、シランカップリング剤、ステアリン酸、加工助剤、プロセスオイル、液状ポリマー、テルペン樹脂、熱硬化性樹脂、モノマー、硬化剤などのゴム組成物に一般的に使用される各種添加剤が挙げられる。
また、本発明のゴム組成物は、上述した本発明の効果が十分に発揮される範囲内で、さらに有機酸金属塩を含有してもよい。このような有機酸金属塩としては、有機酸コバルト塩(例えば、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ホウ酸ネオデカン酸コバルト等)などが挙げられる。
<ゴム組成物の製造方法>
本発明のゴム組成物の製造方法は特に限定されず、その具体例としては、例えば、上述した各成分を、公知の方法、装置(例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなど)を用いて、混練する方法などが挙げられる。本発明のゴム組成物が加硫成分を含有する場合は、加硫成分以外の成分を先に高温(好ましくは130〜190℃)で混合し、冷却してから、加硫成分を混合するのが好ましい。
また、本発明のゴム組成物は、従来公知の加硫または架橋条件で加硫または架橋することができる。
<用途>
本発明のゴム組成物は、スチールコードを被覆するためのゴム組成物(スチールコード被覆用ゴム組成物)として好適に使用される。
[空気入りタイヤ]
本発明の空気入りタイヤは、上述した本発明のゴム組成物で被覆されたスチールコードを有する空気入りタイヤである。
図1に、本発明の空気入りタイヤの実施態様の一例を表すタイヤの部分断面概略図を示すが、本発明の空気入りタイヤは図1に示す態様に限定されるものではない。
図1において、符号1はビード部を表し、符号2はサイドウォール部を表し、符号3はタイヤトレッド部を表す。
また、左右一対のビード部1間においては、繊維コードが埋設されたカーカス層4が装架されており、このカーカス層4の端部はビードコア5およびビードフィラー6の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。
また、タイヤトレッド部3においては、カーカス層4の外側に、ベルト層7がタイヤ1周に亘って配置されている。ここで、ベルト層7はスチールコードからなるベルトを上述した本発明のゴム組成物で被覆したものである。
また、ビード部1においては、リムに接する部分にリムクッション8が配置されている。
本発明の空気入りタイヤは、例えば、従来公知の方法に従って製造することができる。また、タイヤに充填する気体としては、通常のまたは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスを用いることができる。
以下、実施例を用いて、本発明のゴム組成物について詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
<ゴム組成物の調製>
下記第1表に示す成分を、同表に示す割合(質量部)で配合した。
具体的には、まず、下記第1表に示す成分のうち硫黄および加硫促進剤を除く成分を、1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーを用いて5分間混合して、160℃程度で放出し、室温まで冷却してマスターバッチを得た。さらに、上記バンバリーミキサーを用いて、得られたマスターバッチに硫黄および加硫促進剤を110℃以下で3分混合し、ゴム組成物を得た。
<評価試験>
上記のようにして得られたゴム組成物について、以下の各種評価試験を行った。
(ブルーム)
調製したゴム組成物(未加硫)を室温(25℃)で2週間放置して、ゴム組成物(未加硫)の表面のブルームの有無を目視にて観察した。評価基準は次の通りである。
「○」:ゴム組成物の表面全体にブルームの発生が無い。
「△」:ゴム組成物の表面の一部にブルームが発生した。
「×」:ゴム組成物の表面全体にブルームが発生した。
(破断伸び)
調製したゴム組成物(未加硫)を、金型(15cm×15cm×0.2cm)中、160℃で20分間プレス加硫して、加硫ゴム試験片を作製した。
作製した加硫ゴム試験片について、JIS K6251:2010に準拠し、JIS3号ダンベル型試験片(厚さ2mm)を打ち抜き、温度20℃、引張り速度500mm/分の条件で破断伸び(=破断時の伸び率)を測定した。
評価結果は、比較例1を100とする指数で表した。指数が大きいほど破断伸びが大きく、破断伸びに優れる。
(耐熱老化性)
・老化後の20℃での破断伸び
上記の破断伸びの評価と同様にして得られた加硫ゴム試験片を、70℃条件下で96時間放置した。
放置後の加硫ゴム試験片について、JIS K6251:2010に準拠し、JIS3号ダンベル型試験片(厚さ2mm)を打ち抜き、温度20℃、引張り速度500mm/分の条件で破断伸び(=破断時の伸び率)を測定した。
評価結果は、比較例1を100とする指数で表した。指数が大きいほど破断伸びが大きく、室温時の耐熱老化性に優れる。
・老化後の70℃での破断伸び、老化後の70℃での破断強度
上記の破断伸びの評価と同様にして得られた加硫ゴム試験片を、70℃条件下で96時間放置した。
放置後の加硫ゴム試験片について、JIS K6251:2010に準拠し、JIS3号ダンベル型試験片(厚さ2mm)を打ち抜き、温度70℃、引張り速度500mm/分の条件で破断伸び(=破断時の伸び率)、破断強度(=破断時の強度)を測定した。
評価結果は、比較例1を100とする指数で表した。指数が大きいほど破断伸びおよび破断強度が大きく、高温時の耐熱老化性に優れる。
(湿熱後の接着性(湿熱後のワイヤ引抜力))
得られたゴム組成物について、ASTM−D−2に準拠してコードの引抜力を測定した(加硫後のゴムを使用)。なお、引抜力の測定は、湿度96%RH・温度70℃の条件下で2週間、試験サンプルを放置した後に行った。
結果は比較例1の引抜力を100とする指数で表した。指数が大きいほど引抜力が大きく、湿熱後の接着性に優れる。
<評価結果>
以上の評価試験の結果を下記第1表にあわせて示す。
上記第1表に示されている各成分の詳細は以下のとおりである。また、第1表中の各成分の含有量は、質量部である。
・NR:天然ゴム(RSS#3)
・有機酸金属塩:ステアリン酸コバルト(DIC社製)
・硫化銅:関東化学社製
・硫化鉄:和光純薬工業製
・硫化カルシウム7水和物:純正化学株式会社製
・硫化マグネシウム:米山薬品工業社製
・硫酸銅5水和物:関東化学社製
・CB:シーストKH(カーボンブラック、東海カーボン社製)
・酸化亜鉛:亜鉛華 酸化亜鉛3種(正同化学工業社製)
・老化防止剤:サントフレックス6PPD(フレキシス社製)
・硫黄:クリステックスHS OT 20(アクゾノーベル社製)
・加硫促進剤:ノクセラーDZ(大内新興化学工業社製)
第1表から分かるように、本実施例のゴム組成物はいずれも、ブルームの発生が抑制され、破断伸び、耐熱老化性および湿熱後の接着性に優れていることが示された。
実施例1〜4の対比から、特定金属硫化物の含有量がジエン系ゴム100質量部に対して1〜3質量部の範囲にある実施例2〜3のゴム組成物は、破断伸び、耐熱老化性および湿熱後の接着性により優れていることが示された。同様に、実施例5〜8の対比から、実施例6〜7のゴム組成物は、破断伸び、耐熱老化性および湿熱後の接着性により優れていることが示された。
一方、特定金属硫化物(上記一般式(1)で表される金属硫化物)を含有せず、有機酸金属塩を含有する比較例1のゴム組成物は、ブルームの発生を抑制できず、また、破断伸び、耐熱老化性および湿熱後の接着性が不十分であった。
また、特定金属硫化物を含有しない比較例2のゴム組成物は、湿熱後の密着性が不十分であった。
また、金属硫化物を含有するものの、特定金属硫化物を含有しない比較例3〜4のゴム組成物は、破断伸びと湿熱後の接着性が不十分であった。比較例3および4で使用した金属硫化物を構成する金属元素は、特定金属硫化物を構成する金属元素よりもイオン化傾向が高く、このことが性能低下に影響したものと考えられる。
また、特定金属硫化物の含有量がジエン系ゴム100質量部に対して0.2質量部未満の比較例5のゴム組成物は、湿熱後の接着性が不十分であった。
また、特定金属硫化物の含有量がジエン系ゴム100質量部に対して10質量部超の比較例6のゴム組成物は、耐熱老化性(特に70℃における破断伸び)と湿熱後の接着性が不十分であった。
また、特定金属硫化物に代えて、硫酸銅を用いた比較例7のゴム組成物は、破断伸びと耐熱老化性(特に70℃における破断伸び、破断強度)と湿熱後の接着性が不十分であった。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 タイヤトレッド部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 ベルト層
8 リムクッション

Claims (4)

  1. ジエン系ゴムを100質量部と、
    下記一般式(1)で表される金属硫化物を0.2〜10質量部と、
    を含有するゴム組成物で被覆されたスチールコードを有する、空気入りタイヤ
    MS ・・・一般式(1)
    (前記一般式(1)中、Mは、鉄、コバルト、ニッケルまたは銅を表し、Sは、2価の硫黄原子を表す。)
  2. 前記ジエン系ゴムが、天然ゴム、イソプレンゴムおよびブタジエンゴムから選択される少なくとも1種のゴムを含む、請求項1に記載の空気入りタイヤ
  3. さらに、硫黄を含む加硫成分を含有し、
    前記硫黄の含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して4〜10質量部である、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ
  4. さらに、酸化亜鉛を含有し、
    酸化亜鉛の含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対して4〜15質量部である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ
JP2015141340A 2015-07-15 2015-07-15 空気入りタイヤ Active JP6623589B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015141340A JP6623589B2 (ja) 2015-07-15 2015-07-15 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015141340A JP6623589B2 (ja) 2015-07-15 2015-07-15 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017019981A JP2017019981A (ja) 2017-01-26
JP6623589B2 true JP6623589B2 (ja) 2019-12-25

Family

ID=57887762

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015141340A Active JP6623589B2 (ja) 2015-07-15 2015-07-15 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6623589B2 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5825377B2 (ja) * 1979-05-15 1983-05-27 株式会社ブリヂストン 新規なゴム組成物
JPS56118643A (en) * 1980-02-26 1981-09-17 Yokohama Rubber Co Ltd:The Evaluation method for adhesion of brass-plated steel cord to rubber
JPS5950257B2 (ja) * 1980-11-17 1984-12-07 住友ベークライト株式会社 メッキ用樹脂組成物
US6162135A (en) * 1998-12-24 2000-12-19 Acushnet Company Low compression, resilient golf balls including an inorganic sulfide catalyst and methods for making the same
JP2006219530A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Bridgestone Corp ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP2006249361A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Bridgestone Corp トレッド用ゴム組成物及びタイヤ
JP2009029945A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Panasonic Corp 難燃性樹脂組成物、その製造方法およびその成形方法
GB2473002A (en) * 2009-08-25 2011-03-02 Nippon Sheet Glass Co Ltd Reinforcement structure for rubber articles and methods of preparation
CN103857746A (zh) * 2011-10-07 2014-06-11 大曹株式会社 半导电性橡胶组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017019981A (ja) 2017-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9109102B2 (en) Rubber composition for use in tire side walls and pneumatic tire using the same
JP2011246563A (ja) タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP2011246685A (ja) ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP2009051898A (ja) ゴム組成物および空気入りタイヤ
WO2016084892A1 (ja) タイヤビードインシュレーション用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP6275387B2 (ja) スチールコード−ゴム複合体
JP6623589B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6252165B2 (ja) ゴム組成物およびこれを用いる空気入りタイヤ
WO2019230350A1 (ja) ゴム組成物及び空気入りタイヤ
JP2011016924A (ja) タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP6645782B2 (ja) ホース用ゴム組成物及び油圧ホース
JP2015124249A (ja) ゴム組成物およびこれを用いる空気入りタイヤ
US20170182843A1 (en) Rubber Composition and Pneumatic Tire Using Same
JP2011157495A (ja) タイヤリムクッション用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP6701671B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物
JP2007169429A (ja) チェーファー用ゴム組成物およびそれからなるチェーファーを有するタイヤ
JP7215186B2 (ja) 金属接着用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
CN113939558B (zh) 橡胶组合物和轮胎
JP7167595B2 (ja) 金属接着用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP7238283B2 (ja) 金属接着用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP7035570B2 (ja) ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP6102370B2 (ja) ゴム組成物および空気入りタイヤ
JP2017082121A (ja) 重荷重用タイヤ用ゴム組成物
JP2015124244A (ja) ゴム組成物およびこれを用いる空気入りタイヤ
JP6307385B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190716

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190717

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191029

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6623589

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250