JPWO2012157643A1 - 化粧料保持体、化粧料保持体を用いた化粧料、及び化粧料の製造方法 - Google Patents

化粧料保持体、化粧料保持体を用いた化粧料、及び化粧料の製造方法 Download PDF

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Abstract

化粧料を保持するための化粧料保持体(1)であって、化粧料保持体は、基材(2)を所望の立体形状に成形し、一定の形状を保持する。

Description

本発明は、化粧料保持体、化粧料保持体を用いた化粧料、及び化粧料の製造方法に係り、詳しくはファンデーション、頬紅、口紅等の化粧料を保持するのに好適な立体に成形された化粧料保持体、立体に成形された化粧料保持体を用いた化粧料、及び化粧料の製造方法に関する。
ファンデーション、アイシャドウ、頬紅等の化粧料は、宣伝のため新聞や雑誌の広告に掲載されることがある。このような広告では、読み手への印象をより強く残したり、遊び心を刺激して関心を起こさせたりするために、化粧料には色合い等だけでなく、見栄えの良さを求められることが多い。そのため、化粧業界では様々な工夫をしており、例えば化粧料の容器の形状や化粧料自体に工夫がなされている。
化粧料への工夫として、例えば、化粧料容器に充填された固形状の化粧料は、その表面にレーザ光を用いて加飾模様を形成することや(特許文献1参照)、粉体化粧料にバインダーを混合して球状に固形成型する(特許文献2参照)ことで、より美しさや面白さを出すものがあった。
一方、携帯性を向上させたり、化粧料のサンプルとして台紙に化粧料を塗布した技術がある(特許文献3、特許文献4参照)。従来、このような台紙に化粧料を塗布させる目的として、携帯用、サンプル配布用として利用されており、化粧料容器や塗布具の代わりとなることが多かった。そのため、台紙は通常の化粧料と同様に平面であり、その平面上に化粧料を塗布するものであった。
特開2006−62980号公報 特開平6−192037号公報 特許2708690号公報 特公平7−14856号公報
しかしながら、上記特許文献1では、加飾模様を形成する化粧料にある程度の大きさと厚さとが求められ、加飾模様を形成することのできる化粧料の形状に限りがあり、また平面に形成されたものになってしまう。また、上記特許文献2のように化粧料を球状にすると、これらの集合体を化粧料とする場合、化粧料の輸送時、また使用中に、形状が欠けたり崩れたりすることをある程度防止することはできるものの、形状を複雑にすると、立体形状の角がぶつかり合って割れてしまうことがあり、形状を維持することが困難である。また、厚みのない形状にすると、集合体にしなくても形状を維持することは困難である。
本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、所望の種々の形状に成形しても化粧料の形状を維持することができ、化粧料を保持することのできる化粧料保持体を提供すること、このような化粧料保持体を使用して化粧料としての品質を保持しながら2種類以上の配色も可能な化粧料を提供すること、及びこのような化粧料保持体の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するべく、請求項1の化粧料保持体は、化粧料を保持するための化粧料保持体であって、前記化粧料保持体は、基材を所望の立体形状に成形し、一定の形状を保持してなることを特徴とする。
請求項2の化粧料保持体は、請求項1において、前記基材は、シート状の基材であることを特徴とする。
請求項3の化粧料保持体は、請求項1または2において、前記基材は、少なくとも熱可塑性樹脂繊維を含有する不織布であることを特徴とする。
請求項4の化粧料保持体は、請求項1または2において、前記基材は、少なくとも熱可塑性樹脂繊維を含有する布であることを特徴とする。
請求項5の化粧料保持体は、請求項1または2において、前記基材は、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムであることを特徴とする。
請求項6の化粧料保持体は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記基材は、多孔性であることを特徴とする。
請求項7の化粧料保持体は、請求項1乃至6のいずれかにおいて、前記化粧料保持体は、熱プレス及び真空成形の少なくともいずれかで成形されることを特徴とする。
請求項8の化粧料は、請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料保持体に化粧料組成物が保持されていることを特徴とする。
請求項9の化粧料は、請求項8において、前記化粧料組成物が、着色顔料を含有することを特徴とする。
請求項10の化粧料は、請求項8または9において、前記化粧料保持体には、複数色の化粧料組成物が保持されていることを特徴とする。
請求項11の化粧料は、請求項8乃至10のいずれかにおいて、前記化粧料保持体に接着剤を塗布し、前記化粧料組成物を保持させることを特徴とする。
請求項12の化粧料の製造方法は、化粧料組成物を揮発性の溶媒と混合して化粧料スラリーを調製し、該化粧料スラリーに請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料保持体を浸漬することで保持させた後、前記揮発性の溶媒を除去することを特徴とする。
請求項13の化粧料の製造方法は、化粧料組成物を揮発性の溶媒と混合して化粧料スラリーを調製し、該化粧料スラリーを請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料保持体に吹き付けて保持させた後、前記揮発性の溶媒を除去することを特徴とする。
請求項14の化粧料の製造方法は、請求項12または13において、さらに、前記化粧料保持体に前記化粧料スラリーを吹き付けて保持させた後、前記揮発性の溶媒を除去することを特徴とする。
請求項15の化粧料の製造方法は、化粧料組成物を加熱溶解してペースト状または液状とし、該ペースト状または該液状の化粧料組成物を請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料保持体に浸漬、または吹き付けにより保持させた後、冷却固化することを特徴とする。
請求項1の化粧料保持体によれば、化粧料保持体は基材を立体成形して形成されるので、様々な基材を用いて多様な立体形状の化粧料保持体を得ることができる。
請求項2の化粧料保持体によれば、化粧料保持体はシート状の基材なので、容易に成形加工でき、様々な立体形状の化粧料保持体を得ることができる。
請求項3乃至5の化粧料保持体によれば、シート状の基材は少なくとも熱可塑性樹脂繊維を含有する不織布、少なくとも熱可塑性樹脂繊維を含有する布、または熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムであるので、このような基材に熱を加えて立体形状に加工することで、化粧料組成物を保持させても、立体形状を維持することのできる化粧料保持体を得ることができる。
請求項6の化粧料保持体によれば、多孔性の基材を使用して化粧料保持体を形成し、化粧料保持体に化粧料を塗布、浸漬、または吹き付けることによって、基材の空孔内に化粧料組成物を担持させることができる。
請求項7の化粧料保持体によれば、化粧料保持体は熱プレス及び真空成形の少なくともいずれかで成形されるので、化粧料担持体の形状を立体的に成形することができると共に、保持安定性の高い化粧料担持体を得ることができる。従って、化粧料として使用しても型くずれが起こりにくく、美粧性の高い化粧料を得ることができる。特に、不織布を使用するのが好ましく、不織布を使用して化粧料保持体を形成することで、化粧料保持体の形状安定性をより向上させることができる。
請求項8の化粧料によれば、立体成形された化粧料保持体に化粧料組成物が保持されるので、装飾性が高く、美粧性を有する化粧料を得ることができる。また、使用者がスポンジ、ブラシ、はけ、筆等の化粧用小道具を使用して化粧料を擦り取って使用しても、化粧料担持体の形状が維持されるので、美粧性を維持することができる。
請求項9の化粧料によれば、化粧料組成物に着色顔料が含有されるので、装飾性が高く、美粧性を有する化粧料を得ることができる。
請求項10の化粧料によれば、立体成形された化粧料保持体に複数色の化粧料組成物を保持させることで、装飾性が高く、美粧性を有する化粧料を得ることができる。また、使用者がスポンジ、ブラシ、はけ、筆等の化粧用小道具を使用して化粧料を擦り取って使用しても、化粧料担持体の形状が維持されるので、美粧性を維持することができる。また、複数色の化粧料組成物を化粧料保持体にそれぞれ保持させるようにすれば、より美粧性を向上させることができる。
請求項11の化粧料によれば、化粧料保持体に接着剤を塗布した後に、化粧料組成物を保持させるので、化粧料組成物が厚く形成されることがあっても、化粧料組成物が化粧料保持体に接着剤を介して保持されるので、運搬時の衝撃等による化粧料の脱落を低減することができる。
請求項12の化粧料の製造方法によれば、立体成形された化粧料保持体に、揮発性の溶媒と混合してスラリー状に調製した化粧料組成物を浸漬して保持させて溶剤を除去することにより、化粧料保持体の形状に沿って化粧料組成物が保持されるので、美粧性の高い化粧料を得ることができる。
請求項13の化粧料の製造方法によれば、立体成形された化粧料保持体に、スラリー状に調製した化粧料組成物を吹き付けて保持させて溶剤を除去することにより、化粧料保持体の形状に沿って化粧料組成物が保持されるので、美粧性の高い化粧料を得ることができる。
請求項14の化粧料の製造方法によれば、化粧料組成物が保持された化粧料保持体にさらに化粧料スラリーを吹き付けて保持させることにより、複数色の化粧料組成物を化粧料保持体に保持させることが可能であり、装飾性が高く、美粧性を有する化粧料を得ることができる。
請求項15の化粧料の製造方法によれば、化粧料組成物を加熱溶解してペースト状または液体状として化粧料保持体に浸漬または吹き付けて保持させ、冷却固化することにより、化粧料保持体の立体形状に沿って化粧料組成物が保持されるので、美粧性の高い化粧料を得ることができる。
本発明の実施形態に係る化粧料保持体を形成するために使用されるシート状基材の概略図である。 本発明の実施形態に係る化粧料保持体の一例を示す斜視図である。 熱プレス機の概略構成を示す斜視図である。 熱プレス機の作動状態を示す斜視図である。 折り加工の一例を示す概略図である。 折り加工の他の一例を示す概略図である。 真空成形における、シート状基材の加熱状態を表す概略構成図である。 真空成形機を示す概略構成図である。 本発明の実施形態における化粧料の製造工程を示すフローチャートである。 シート状基材の裁断を示す概略構成図である。 図8に示す工程での化粧料保持体の状態を示す、成形工程を行った後の化粧料保持体の上面図である。 図8に示す工程での化粧料保持体の状態を示す、1回目の化粧料保持工程を行った後の化粧料の上面図である。 図8に示す工程での化粧料保持体の状態を示す、2回目の化粧料保持工程を行った後の化粧料の上面図である。 図8に示す工程において、化粧料が保持された化粧料保持体を乾燥させる状態を示す概略図である。 本発明の実施形態の変形例における化粧料の製造工程を示すフローチャートである。 図12に示す成形工程を行った後の化粧料保持体の状態を示す上面図である。 図12に示す接着剤塗布工程を行った後の化粧料保持体の状態を示す上面図である。 図12に示す1回目の化粧料保持工程を行った後の化粧料保持体の状態を示す上面図である。 図12に示す2回目の化粧料保持工程を行った後の化粧料保持体の状態を示す上面図である。 化粧料保持体の概略図である。 図14AのXIV−XIV線に沿う断面図である。 図14Aの化粧料保持体に化粧料が保持された化粧料の概略図である。 図15AのXV−XV線に沿う断面図である。 実施例21で作成した立体形状の化粧料の上面図である。 実施例21で作成した2種類の化粧料を重ねて得た立体形状の化粧料の上面図である。
以下、本発明に係る化粧料保持体、化粧料保持体を使用した化粧料、及び化粧料保持体の製造方法の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1Aは、本発明の実施形態に係る化粧料保持体を成形するために用いられるシート状基材の概略図、図1Bは、本発明の実施形態に係る化粧料保持体Xの一例を示す斜視図である。化粧料保持体Xは、シート状基材(基材)を裁断、立体成形して成形される。本実施形態では、例としてシート状基材を花弁に立体成形して化粧料保持体Xを形成するが、化粧料保持体Xの形状は後述するように花弁に限定されるものではない。シート状基材は、立体成形できる基材であれば特に限られないが、例えば、不織布、布、または樹脂フィルムとするのが好ましい。
(不織布)
シート状基材として使用される不織布は、少なくとも熱可塑性樹脂繊維を含有して構成されている。このような不織布は、パルプを含んでいてもよい。不織布を構成するパルプとして、製紙用に用いられる木材系パルプ、非木材系パルプ、再生セルロース繊維等がある。木材パルプとして、例えば、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプ、溶解パルプ、マーセル化パルプ等がある。非木材系パルプとして、例えば、亜麻パルプ、マニラ麻パルプ、ケナフパルプ等がある。再生セルロース繊維として、例えば、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、リヨセル(登録商標)等がある。
一方、熱可塑性樹脂繊維として、例えば、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、綿状低密度ポリエチレン、プロピレンとエチレン、及びプロピレンとブテン−1,4−メチルペンテン−1等との二元または多元共重合体である共重合ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、テレフタル酸及びイソフタル酸の少なくともいずれか一方を加えて共重合した低融点ポリエステル等のポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリテトラフルオロエチレン等がある。また、ポリプロピレン及びポリエチレン、ポリプロピレン及びポリエステル、及び高融点ポリエステル及び低融点ポリエステル等の組み合わせからなるサイドバイサイド型複合繊維や、芯鞘型複合繊維等を用いてもよい。
このようなパルプと熱可塑性樹脂繊維の配合比率は、パルプが0〜80質量%(以下、単に「%」とする)、熱可塑性樹脂繊維が20〜100%とするのが好ましい。熱可塑性樹脂繊維の配合比率を20%以上とすることで、シート状基材の成型性が向上する。一方、熱可塑性樹脂繊維の配合比率が20%未満になると、シート状基材としての成形性が低下するため、好ましくない。
不織布の製造方法としては、ウェブを形成する工程、及び形成したウェブを結合する工程の2つがある。ウェブを形成する方法としては、繊維と水とを混ぜ合わせて抄紙方式で形成する湿式法、繊維をシート状に形成する乾式法、溶出した樹脂を紡糸するスパンボンド法、スパンボンド法の一種で、繊維に高温のエアを噴出させてさらに細い繊維にするメルトブロー法等がある。湿式法では、円網抄紙機、短網抄紙機、長網抄紙機、及びこれらのコンビネーションマシンを使用して不織布が製造される。特に、繊維の地合がよい円網抄紙機、短網抄紙機、または抄き網として円網、短網を組み合わせて抄き合わせるのが好ましい。一方、ウェブを結合する方法としては、高圧の水流で繊維を絡ませるスパンレース法、接着剤を使用して繊維交点を接着させるケミカルボンド法、針で突き刺して繊維を絡ませるニードルパンチ法等がある。
上述した製造方法で製造された不織布は、坪量が15〜500g/m、好ましくは30〜200g/m、さらに好ましくは50〜100g/mであるのがよい。不織布の坪量が15g/m未満では、不織布の強度が低下し、成形物の剛度が低下してしまい、化粧料の使用時に形状を保持できないため好ましくない。また、不織布の坪量が500g/mを超えると、後述するスラリー状にした化粧料を化粧料保持体Xに保持させる工程において、スラリーに含まれる溶媒が化粧料保持体Xの内部に選択的に吸収され、化粧料粉末と溶媒とが分離してしまうため、化粧料保持体Xに保持された化粧料の表面が粗くなり外観を損なってしまい好ましくない。
(不織布の加工条件)
不織布から化粧料保持体Xを立体成形する方法として、熱プレス、または折り加工等の方法を使用することができる。特に、後述する熱プレスによる加工は、化粧料保持体Xの形状安定性が向上するため好ましい。
ここで、熱プレス及び折り加工について以下に説明する。まず、熱プレスについて述べる。図2にプレス機の概略図を示すように、化粧料保持体Xとして所望する形状の凸型の金型4と凹型の金型6とを準備する。金型4、6の材質は、真鍮、アルミニウム、鉛等の金属である。特に、耐久性及び安全性の面から、真鍮が好ましい。このような金型4、6を電熱ヒータなどの加熱手段8a、8bを有するプレス機10に設置し、使用するシート状基材の成形に適した温度まで加熱する。金型4、6を加熱後、金型4、6の間にシート状基材を挟み、図3に示すようにシート状基材を所定の圧力及び時間でプレスし、化粧料保持体Xを成形する。
上述した熱プレスで不織布を化粧料保持体Xに立体成形する場合、不織布を熱プレス機10で化粧料保持体Xに加工する際の熱プレス機10の金型4、6の温度は、80〜250℃、印加する圧力は0.5〜3kg/cmであるのがよく、この温度及び圧力の下で不織布を0.2〜10秒間加熱及び加圧するのがよい。なお、不織布に含有される熱可塑性樹脂繊維の融点、及び不織布の坪量等に合わせて、温度、圧力、加熱及び加圧時間は適宜変更される。
折り加工は、シート状基材を折りたたむことによって所望の形状を成形するものである。折り加工は、所望の形状に応じて種々選択可能であり、折り加工をすることで、シート状基材が立体成形される。例えば、図4に示すような鶴の折り加工としてもよいし、図5に示すような花の折り加工としてもよい。折り加工では、折り目をアイロンのような熱プレス機で熱圧処理することによって、形状を保持することが可能となる。なお、折り加工はこれらに限られない。
(布)
シート状基材として使用される布は、少なくとも熱可塑性樹脂繊維を含有して構成されている。布を製造するために使用する繊維として、綿、絹、麻、ウール、カシミヤ、及びモヘア等の天然繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリプロピレン、及びアクリル等の合成繊維、レーヨン、及び再生ポリエステル等の再生繊維等がある。また、布に含まれる熱可塑性樹脂繊維としては、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、再生ポリエステル、ポリプロピレン等を使用する。これらの繊維を使用して、平織り、綾織り、及び朱子織り等の織物、平編み、ゴム編み、及びパール編み等の編み物、レース、及びフェルト等に製造される。
(布の加工条件)
布から化粧料保持体Xを成形するための加工方法として、熱プレス、折り加工等が使用される。特に、熱プレスによる加工は、化粧料保持体Xの形状安定性が向上するため好ましい。
布を図2に示す熱プレス機10で化粧料保持体Xに加工する際の熱プレス機10の各設定は、金型4、6の温度を80〜250℃、印加する圧力を0.5〜8kg/cmとし、この温度及び圧力の下で布を0.2〜10秒間加熱及び加圧するのがよい。なお、布を構成する繊維の種類、布に含有される熱可塑性樹脂繊維の融点、及び布の坪量等に合わせて、温度、圧力、加熱及び加圧時間は適宜変更される。
(樹脂フィルム)
シート状基材として使用される樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂からなる。熱可塑性樹脂フィルムとして、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、プリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、またはその共重合体等がある。
(樹脂フィルムの加工方法)
樹脂フィルムから化粧料保持体Xを成形するための加工方法として、熱プレス、真空成形、折り加工等が使用される。特に、熱プレスまたは真空成形による加工は、化粧料保持体Xの成形性がよく、好ましい。折り加工を使用する場合は、折り目をアイロンのような熱プレス機で熱圧処理することによって、形状を保持することが可能となる。
樹脂フィルムを熱プレス機10で化粧料保持体Xに加工する際の熱プレス機10の各設定は、金型4、6の温度を100〜180℃、印加する圧力を0.5〜8kg/cmとし、この温度及び圧力の下で樹脂フィルムを0.2〜10秒間加熱及び加圧するのがよい。なお、樹脂フィルムである熱可塑性樹脂フィルムの種類に応じて、温度、圧力、加熱及び加圧時間は適宜変更される。
真空成形について図6、図7から説明する。図6は、真空成形において、シート状基材2を加熱する概略構成図、図7は真空成形の概略構成図をそれぞれ示している。図6に示すように、シート状基材2をヒータ等の上側加熱手段12、及び下側加熱手段14を使用して、シート状基材2の成形に適した温度までシート状基材2を、例えば120〜200℃の範囲で設定された温度で加熱して軟化させる。次に、真空成形機16に所望の形状の型18を配置し、型18の上側にシート状基材2を配置する。ここで、型18は、木型、金型、樹脂型、石膏型等から選択される。そして、真空成形機16は、シート状基材2と型18との間の空気を下から吸引して型18に密着させ、シート状基材2を型18の形状に成形する。その後、シート状基材2を所定の温度、例えば70℃未満になるまで冷却して、化粧料保持体Xを成形する。なお、図7で型18は凸型としているが、これに限られない。また、図7に示した真空成形機16でシート状基材2を加熱して軟化させるようにしてもよい。
(化粧料組成物)
本発明の化粧料組成物に用いられる粉体は、通常、化粧料に用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状や煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、または多孔質、無孔質等の粒子構造等によって特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等を使用することができる。具体的な粉体としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、カーボンブラック、黒色酸化チタン、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素、二酸化珪素等の白色体質粉体、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆合成金雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、二酸化チタン被覆ガラス末、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末等の樹脂積層末のラメ剤、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、澱粉、シルク粉体、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウムまたはアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体、またはさらにアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等を例示することができる。なお、これらの粉体は、フッ化系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の中の1種または2種以上を用いて表面処理を施していてもよい。
この中でも、発色性のある着色顔料を配合することで、化粧料の立体形状のみならず、色彩による美しさを演出することができるため好ましい。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆合成金雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、二酸化チタン被覆ガラス末等の光輝性粉体、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末等の樹脂積層末のラメ剤、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム、またはアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体、またはさらにアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等を例示することができる。なお、これらの粉体は、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の中の1種または2種以上を用いて表面処理を施していてもよい。
化粧料組成物における全粉体中における着色顔料は0.01%以上が好ましい。化粧料組成物中の粉体の含有量は、特に限定されず、所望する化粧料や化粧料組成物を化粧料保持体に保持させる場合の状態にもよるが、例えば、化粧料組成物を加熱溶解して保持させる場合は、化粧料組成物中の0.1〜50%が好ましく、さらに1〜40%が好ましい。また、粉体を主体として揮発性の溶媒と混合して保持させる場合は、化粧料組成物中の50%〜100%が好ましく、さらに60〜90%が好ましい。油剤を主体として揮発性の溶媒と混合して保持させる場合は、化粧料組成物中の0.1〜50%が好ましく、さらに1〜40%が好ましい。この範囲であると、化粧料の取れや肌への付着性の面で特に優れた効果を得ることができる。なお、本発明において、化粧料とは、化粧料保持体Xに上述した化粧料組成物を保持させたものである。
また、化粧料組成物において粉体が主体となる場合は、タルク、マイカ、セリサイト等を含むことが好ましい。これらの粉体を配合することで、取れや強度の面で特に優れた効果を得ることができる。
本発明に用いられる化粧料組成物は、さらに、油剤、界面活性剤、水性成分、保湿剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、美容成分等の通常化粧料に汎用される成分の配合が可能である。油ゲル化剤、水溶性高分子、トリメチルシロキシケイ酸等の油溶性被膜形成剤、水性成分、パラオキシ安息香酸誘導体、フェノキシエタノール等の防腐剤、ビタミン類、美容成分、香料等の成分を配合することも可能である。
油剤としては、通常、化粧料に用いられる油剤であれば特に限定されない。具体的には、パラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、モンタンワックス、フィッシャトロプシュワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブテン、ポリブテン等の炭化水素類、カルナウバロウ、ミツロウ、ラノリンワックス、キャンデリラ等の天然ロウ類、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリスリットエステル、ホホバ油、セチルイソオクタネート、パルミチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル、トリオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル等のエステル類、ステアリン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、モクロウ等の油脂類、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸誘導体類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、アルコキシ変性オルガノポリシロキサン、高級脂肪酸変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン化合物類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
化粧料組成物中の油剤の含有量は、特に限定されず、所望する化粧料や化粧料組成物を化粧料保持体に保持させる場合の状態にもよるが、例えば、化粧料組成物を加熱溶解して保持させる場合は、化粧料組成物中の50〜99.9%が好ましく、さらに60〜99%が好ましい。また、油剤を主体として揮発性の溶媒と混合して保持させる場合は、化粧料組成物中の50〜99.9%が好ましく、さらに60〜99%が好ましい。粉体を主体として揮発性の溶媒と混合して保持させる場合は、化粧料組成物中の0〜50%が好ましく、さらに10〜40%が好ましい。この範囲であると、化粧料の取れや肌への付着性の面で特に優れた効果を得ることができる。
また、化粧料組成物を加熱して保持させる場合、全油剤中の固形油剤、半固形油剤は、1〜50%が好ましく、さらに5〜30%が好ましい。また、全油剤中の液状油剤は、50〜99%が好ましく、さらに70〜95%が好ましい。この範囲であると、化粧料の取れや肌への付着性の面で特に優れた効果を得ることができる。
界面活性剤としては、化粧料に用いられている界面活性剤であれば何れのものでも使用することができ、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、レシチン等が挙げられる。このような界面活性剤を化粧料組成物に配合する配合量は0.001〜10%が好ましく、より好ましくは0.01〜1%である。この範囲であると、外観の発色がよく、この点で特に優れた効果を得ることができる。
水性成分はモイスチャー効果を付与する目的で用いることができ、水及び水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、エチルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。
水溶性高分子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然系の物質、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系の物質、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系の物質を挙げることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸等のベンゾフェノン系、パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル等のPABA系、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル等のケイ皮酸系、サリチル酸系等、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、メチレンビスベンゾトリアゾルテトラメチルビチルフェノール、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン等の紫外線吸収剤が挙げられ、保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等があげられる。美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等が挙げられ、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール等のグリコール類等が挙げられる。
(化粧料の製造方法)
次に、上述したような化粧料保持体Xを使用した化粧料の製造方法について、図8〜図10Dを参照しながら説明する。図8は、化粧料の製造工程を示すフローチャート、図9は、シート状基材2の裁断工程を示す概略構成図、図10A〜図10Dは、図8に示す各工程における化粧料保持体Xのそれぞれの状態を表す上面図である。まず、図8のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1では、シート状基材2を所望の形状に裁断する。例えば、図9に示すように、所望の形状に形成した型20を使用して、シート状基材2に型20を配置し、プレス機22で打ち抜き加工するようにしてもよい。
ステップS2では、上記ステップS1で裁断したシート状基材2を立体成形して化粧料保持体Xを成形する(成形工程)。シート状基材2は上述した不織布、布、樹脂フィルムから選択される。このようなシート状基材2を使用して所望の形状に立体成形することにより、形状安定性の高い化粧料保持体Xを得ることができる。
シート状基材2を立体成形する手法は、シート状基材2の材質に応じて、上述した熱プレス、真空成形、及び折り加工から適宜選択される。化粧料保持体Xの形状は、立体成形されるならいずれの形状でもよく、例えば、半球、円錐、円錐台、角錐、角錐台等の立体形、花弁、果実、葉等の植物やその一部、貝殻、宝石、星型、ハート型のような形状、または目、唇、頬等、実際に化粧料を保持する部分の形状としてもよい。このように、様々な形状の化粧料保持体Xを成形することが可能である。なお、本実施形態では、図10Aに示すように、シート状基材2を花弁に立体成形して化粧料保持体Xを成形するものとする。
ステップS3では、上記ステップS2で成形された化粧料保持体Xに化粧料組成物を保持させる。本発明の化粧料組成物を化粧料保持体Xに保持させる方法は、化粧料組成物の種類により適宜選択することができる。化粧料保持体Xに保持させる化粧料組成物として、例えば、ファンデーション、頬紅、フェイスパウダー、アイカラー、ボディーパウダー、制汗パウダー等の化粧料組成物、或いは、コンシーラ、口紅、リップクリーム、練り香水等の化粧料組成物がある。なお、以下に説明するように、本発明において、このような化粧料組成物を揮発性の溶媒と混合してペースト状または液状として調製、或いは化粧料組成物をそのまま加熱溶解してペースト状または液状としたものを化粧料スラリーという。このような化粧料組成物は、タルク、雲母、シリカ、プラスチックピグメント等の体質顔料、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機色材を含有する。化粧料組成物に配合されるその他の任意成分として、アルコール、水、香料等が挙げられる。
例えば、化粧料組成物を溶媒と混合して化粧料スラリーを調製し、これを化粧料保持体Xに塗布して保持させ、溶媒を除去することにより製造することができる。溶媒としては、エタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサン、イソドデカン、軽質流動パラフィン、環状シリコーン等の揮発性の有機溶剤や、水、エチルアルコール、及びこれらの混合物等の水性溶剤、水中油型乳化組成物等、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤、酢酸エチル等を挙げることができる。この中で、イソプロピルアルコールを用いることが作業性の点で好ましい。化粧料組成物をスラリー状に調製する場合、化粧料組成物100質量部に対し、溶媒は10〜300質量部が好ましく、より好ましくは50〜200質量部である。この範囲であると、化粧料保持体Xに保持する化粧料組成物の保持量を調整する点で特に優れた効果を得ることができる。
また、上述した溶媒を使用せずに、化粧料組成物を加熱して溶融または軟化させてペースト状または液体状とした化粧料スラリーを化粧料保持体Xに塗布して保持させることもできる。例えば化粧料組成物のワックス成分が溶解する温度まで加熱し、化粧料組成物をスラリー状にして化粧料保持体Xに保持するようにしてもよい。この際、ワックス成分の溶融温度は化粧料組成物に含まれるワックスに依存するが、例えば30〜150℃が好ましい。また、ペースト状または液体状の化粧料組成物を浸漬、または霧化機器による吹き付けにより、化粧料保持体Xに化粧料組成物を保持させるようにしてもよい。
このように、化粧料組成物を溶媒に分散させてスラリー状にした化粧料、または化粧料組成物を加熱溶解してスラリー状にした化粧料組成物を化粧料保持体Xに保持させる。保持させる方法として、スラリー状の化粧料組成物に化粧料保持体Xを含浸塗布させて保持させるようにしてもよい。他の方法として、スラリー状の化粧料組成物をスプレーガン等の霧化機器に入れて化粧料保持体Xに噴霧してもよいし、筆を使用してスラリー状の化粧料を化粧料保持体Xに保持させてもよい。
化粧料組成物を保持させた化粧料保持体Xは、保持した化粧料組成物に欠落が生じないよう、図11に示すように支持体36の一端部に支持されたクリップ38で挟持して宙吊りの状態で乾燥機に入れ、化粧料スラリーに調製する際に使用した溶媒を除去することで、スラリー状の化粧料組成物を固化する。他の方法として、加熱溶融してスラリー状にした化粧料組成物が保持された化粧料保持体Xを冷却して、スラリー状の化粧料組成物を固化するようにしてもよく、自然乾燥、加温乾燥、真空吸引、吸い取り、圧縮して吸い取り等で行ってもよい。これにより、図10Bに示すように、化粧料保持体Xに化粧料組成物24が固化して形成された化粧料30が得られる。
ステップS4では、上記ステップS3で化粧料組成物が保持された化粧料保持体Xに、さらにスラリー状の化粧料組成物を保持させる。スラリー状の化粧料組成物を保持及び固化させる方法は、上記ステップS3と同様としてもよいし、または、スラリー状に調製した化粧料組成物を霧化機器で噴霧することで、図10Cに示すように、化粧料組成物24と化粧料組成物26のグラデーションが形成された化粧料31を得ることができる。
上述したような化粧料組成物を保持させる方法により、単色または複数色の化粧料組成物が保持された化粧料を得ることができる。なお、当該ステップS4は行わなくてもよい。
このように、本実施形態によれば、所望の形状に裁断したシート状基材2を立体形成して形状安定性の高い化粧料保持体Xを成形し、スラリー状に調製した化粧料組成物を化粧料保持体Xに保持することにより、使用者がスポンジ、ブラシ、はけ、筆等の化粧用小道具を使用して化粧料から化粧料を擦り取っても化粧料保持体Xの形状が保たれるので、装飾性が高く、美粧性の高い化粧料を得ることができる。また、複数色の化粧料組成物を化粧料保持体Xに保持させることにより、より美粧性の高い化粧料を得ることができる。
なお、本実施形態の化粧料の製造方法では、上記ステップS3及び上記ステップS4を行うことで、化粧料保持体Xに保持する化粧料組成物の保持量を調整するとしたが、上記ステップS3で化粧料保持体Xにスラリー状の化粧料組成物を保持させる際に、スラリー状の化粧料の保持量を増やすようにして、化粧料組成物の保持量を調整してもよい。また、化粧料保持体Xへの化粧料組成物の保持工程は上記ステップS3及び上記ステップS4の2回行うとしたが、上記ステップS3または上記ステップS4を複数回行うようにしてもよいし、上記ステップS3、S4を組み合わせて複数回行うようにして、化粧料組成物の保持量を調整してもよい。
(化粧料の製造方法の変形例)
上記実施形態の変形例について以下に説明する。この変形例では、上記実施形態に対して、立体成形した化粧料保持体Xに接着剤を塗布して保持させた後に化粧料組成物を保持させるという点が異なっており、その他の構成は共通している。従って、共通箇所については説明を省略し、相違点についてのみ説明する。図12は、化粧料の製造工程の変形例を示すフローチャート、図13は、図12の工程における化粧料保持体Xの状態を表す上面図である。まず、図12に示すフローチャートに基づいて以下に説明する。
ステップS1では、シート状基材2を所望の形状に裁断する。続くステップS2では、上記ステップS1で裁断したシート状基材2を立体成形して化粧料保持体Xを成形する(成形工程)。これにより、図13Aに示すような化粧料保持体Xが立体成形される。
ステップS21では、立体成形した化粧料保持体Xに接着剤を塗布する。本ステップの接着剤は、上述したステップS3以降で保持させるスラリー状の化粧料組成物において、化粧料組成物を分散させる溶媒と接触して溶解または膨潤することで接着性が現れるものを使用する。このような接着剤として、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、ポリ酢酸ビニル樹脂系等のアルコール膨潤性樹脂を主体とする接着剤、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のアルコール溶解性高分子を主体とする接着剤が挙げられる。接着後の化粧料組成物の接着性、使用性等から、アルコール膨潤性樹脂を主体とする接着剤を使用するのが好ましい。
このような接着剤を化粧料保持体Xに塗布する際、図13Bに示すように、化粧料保持体Xの側縁部を含む一部に接着剤28を塗布する。接着剤28を塗布する方法として、化粧料保持体Xを接着剤28に含浸塗布してもよいし、スプレー等の噴霧器を用いて化粧料保持体Xの両面に噴霧してもよい。ここで、接着剤28を塗布した側を下と定義する。
続くステップS3では、上記ステップS2で成形された化粧料保持体Xにスラリー状の化粧料組成物を保持させ、乾燥または冷却して化粧料組成物を固化する。これにより、図13Cに示すように、化粧料組成物24が保持された化粧料32が得られる。ステップS4では、上記ステップS3で化粧料が保持された化粧料保持体Xに、さらにスラリー状の化粧料組成物をスプレーガン等の霧化機器を使用して吹き付け、乾燥または冷却して化粧料組成物を固化する。一例として、化粧料32の側縁部を含む上部に、グラデーションを形成するように霧化機器を使用してスラリー状の化粧料組成物を吹き付けると、図13Dに示すように、化粧料組成物24と化粧料組成物26とでグラデーションが形成された化粧料33が得られる。なお、当該ステップS4は行わなくてもよい。
このように、化粧料保持体Xに接着剤28を塗布した後にスラリー状の化粧料組成物24、26を保持させることにより、化粧料保持体Xに保持された化粧料組成物が固化した後に生じる脱落を低減することができる。つまり、化粧料組成物24及び化粧料組成物26をそれぞれ保持させた後に宙吊りで固化させると、化粧料保持体Xの下側にスラリー状の化粧料組成物が溜まり、そのまま固化すると化粧料保持体Xの下側の化粧料組成物が厚くなり割れやすくなるが、化粧料保持体Xの下側に接着剤を塗布することにより、その後に保持させるスラリー状の化粧料組成物24及び化粧料組成物26の溶媒と接着剤とが混ざり合って、化粧料保持体Xの下端部に化粧料組成物が溜まって化粧料組成物が他の部分より厚く形成されても化粧料が接着剤に付着するので、運搬時の衝撃等による化粧料の脱落を抑制することができる。
なお、上記各実施形態では、化粧料保持体Xに保持される化粧料組成物として、単色の化粧料組成物の保持、及び2色の化粧料組成物の保持について説明したが、3色以上の化粧料組成物を保持させるようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、化粧料保持体Xとして使用可能な基材として、不織布、布、樹脂フィルムを挙げたが、化粧料保持体Xとして例えばパルプモールド等の紙成形物を用いてもよいし、プラスチックを射出成形した成形物を用いてもよい。
また、上記各実施形態では、化粧料保持体Xの成形方法として、熱プレス、真空成形、折り加工を示したが、形状安定性を得ることのできる加工方法であればこれに限られない。
さらに、上記各実施形態では、化粧料組成物をスラリー状にして用いると説明しているが、化粧料保持体Xに接着剤を用いる場合には、接着剤を介して化粧料組成物をそのまま噴霧等の方法で化粧料保持体Xに保持させることも可能である。
また、上記ステップS1におけるシート状基材2の裁断では、シート状基材2を型20で打ち抜く打ち抜き加工で裁断するとしたが、ステップS1ではシート状基材2を所定の大きさに裁断し、ステップS2で熱プレス及び真空成形のいずれかで立体成形して化粧料保持体Xを成形した後に、化粧料保持体Xの形状に合わせて余分な部分のシート状基材2を除くようにしてもよい。
また、立体成形された化粧料保持体Xの一部を化粧料保持部とするようにしてもよい。一例として、図14Aに、花型に成形された化粧料保持部40を有する化粧料保持体X’を示す。化粧料保持体X’は、上述したシート状基材2を立体成形して形成される。図14Bに図14AのXIV−XIV線に沿う断面図を示すように、化粧料保持部40は凸状の花型に立体成形されている。
このような化粧料保持体X’の化粧料保持部40にスラリー状の化粧料組成物44を保持させて、図15A、図15Bに示す化粧料46を得ることができる。スラリー状の化粧料組成物44を保持させる方法は上述した通りである。なお、化粧料保持部40として立体形成する形状は花型に限られず、上述した種々の形状に立体成形するようにしてもよい。また、化粧料保持体X’の形状は、図14A、図15Aの形状に限られない。
以下に示す実施例に従って、本発明をより詳細に説明する。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
<実施例1>
(化粧料保持体の成形)
NBKP66%、2.2dtex×10mmのポリプロピレン繊維32%、ポリビニルアルコールバインダー繊維2%を紙料とし、短網ヤンキー式抄紙機で坪量70g/mの湿式不織布、即ちシート状基材を得た。
ここで得られた湿式不織布を所定の大きさの形状に裁断し、200℃に加熱した真鍮型を使用して、裁断した湿式不織布を熱プレス機で2kg/cmの圧力で1秒間プレスし、直径3cm程度の図1に示すような立体に成形された花弁の形状をした化粧料保持体Aを得た。
<実施例2>
(化粧料保持体の成形)
ポリエステル繊維製の布をシート状基材として準備し、布を所定の大きさの形状に裁断し、160℃に加熱した真鍮型を使用して、裁断した布を熱プレス機で2kg/cmの圧力で1秒間プレスし、直径3cm程度の図1に示すような立体に成形された花弁の形状をした化粧料保持体Bを得た。
<実施例3>
(化粧料保持体の成形)
厚さ300μmのA−PETフィルムをシート状基材として準備し、真空成形により図14に示すような凸状の花型に立体成形された化粧料保持体Cを得た。
実施例1〜3でそれぞれ立体成形した化粧料保持体A〜Cの評価結果を表1に示す。シート状基材を使用して化粧料保持体を成形した場合の成形性[成形性評価]、化粧料保持体のしなりを表す剛度[剛度評価]、化粧料組成物を保持させた場合の表面の性状を表す表面性[表面性評価]についてそれぞれ評価した。成形性評価では、使用した型に従って細部にわたって立体成形できる場合を◎、細部の成形は劣るものの立体成形できる場合を○、細部は成形できないものを△とした。
Figure 2012157643
表1に示されるように、実施例1の化粧料保持体Aは、細かいシワ等の細部まで成形型に従った形状に成形されており、成形性が良好であった。また、成形された化粧料保持体Aは、コシがありしなるため、粉体を主体とした化粧料組成物のような柔らかい化粧料組成物を保持させるために使用するのに適していた。また、実施例1の化粧料保持体Aに保持された化粧料組成物の表面は滑らかであった。
実施例2の化粧料保持体Bは、成形により型の細部は成形できないが、立体形状に成形することは可能であった。また、成形された化粧料保持体Bは、コシが弱く、保持された化粧料組成物をはけで擦り取る際、変形し易いが使用可能であった。また、実施例2の化粧料保持体Bに保持された化粧料組成物の表面は、シート状基材の織り目模様を認識できた。
実施例3の化粧料保持体Cは、型の細部の成形性は実施例1よりも劣るが、立体成形可能であった。また、成形された化粧料保持体Cは硬く変形しにくいため、油剤を主体とした化粧料組成物のような粘性の高い化粧料組成物を保持させるために使用するのに適していた。また、実施例3の化粧料保持体Cに保持された化粧料組成物の表面は滑らかであった。
(頬紅の製造)
化粧料組成物A(黄色の頬紅)と、後述する表2に示す組成の化粧料組成物B〜H(赤色の頬紅)とを下記の方法でそれぞれ製造し、化粧料(頬紅)を得た。なお、化粧料組成物Aの組成は以下の通りである。
(成分) (%)
1.黄色4号 0.4
2.黄酸化鉄 0.15
3.酸化チタン 2
4.マイカ 3
5.シリコーン処理マイカ 残量
6.タルク 20
7.セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.2
8.流動パラフィン 11.8
9.トリオクタン酸グリセリル 10
―――――――――― 化粧料組成物100%
10.イソプロピルアルコール 185部
(化粧料組成物Aの製造方法)
a:成分1〜6を均一に混合した。
b:成分7〜9を混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Aを得た。
(化粧料組成物B〜Hの製造方法)
a:成分1〜5を均一に混合した。
b:成分6〜8を混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物B〜Hを得た。
<実施例4>
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物B(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール122部に加えて撹拌し、化粧料スラリーCを調製した。そして、化粧料保持体Aを化粧料スラリーCに含浸塗布して保持させ、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥して、化粧料Hを得た。
<実施例5>
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物C(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール122部に加えて撹拌し、化粧料スラリーDを調製した。そして、化粧料保持体Aを化粧料スラリーDに含浸塗布して保持させ、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥して化粧料Iを得た。
化粧料組成物A(黄色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール185部に加えて撹拌し、化粧料スラリーEを調整した。そして、スプレーガンを用いて、化粧料Iの一面の側縁部を含む上端部にグラデーションを形成するように化粧料スラリーEを噴霧して保持させた後、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥してイソプロピルアルコールを除去した。乾燥した後、化粧料Iの背面の側縁部を含む上端部にスプレーガンを用いてグラデーションを形成するように化粧料スラリーEを噴霧して保持させた後、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥してイソプロピルアルコールを除去し、2色の化粧料組成物でグラデーションが形成された、花弁の立体形状の化粧料Jを得た。
<実施例6>
(接着剤の塗布)
固形分濃度5%に調製したアクリルエマルジョン系の接着剤に、化粧料保持体Aの側縁部を含む下端部に含浸塗布し、乾燥させて花弁の立体形状の化粧料保持体Fを得た。
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物C(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール122部に加えて撹拌し、化粧料スラリーDを調製した。そして、化粧料保持体Aを化粧料スラリーDに含浸塗布して保持させ、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥して化粧料Kを得た。
化粧料組成物A(黄色の頬紅)をイソプロピルアルコールに加えて撹拌し、固形分濃度35%の化粧料スラリーEを調整した。その後、スプレーガンを用いて、化粧料Kの一面の側縁部を含む上端部にグラデーションを形成するように化粧料スラリーEを噴霧し、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥した。その後、化粧料Kの背面の上端部に、グラデーションを形成するように化粧料スラリーEをスプレーガンを噴霧して保持させた後、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥して、2色の化粧料組成物でグラデーションが形成された花弁の立体形状をした化粧料Lを得た。
<実施例7>
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物B(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール122部に加えて撹拌し、化粧料スラリーCを調製した。そして、化粧料保持体Bに化粧料スラリーCを含浸塗布して保持させた後、これを80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥させてイソプロピルアルコールを除去し、化粧料Mを得た。
<実施例8>
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物D(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール100部に加えて撹拌し、化粧料スラリーHを調製した。そして、化粧料保持体Aに化粧料スラリーHを含浸塗布して保持させた後、これを80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥させてイソプロピルアルコールを除去し、化粧料Nを得た。
<実施例9>
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物E(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール100部に加えて撹拌し、化粧料スラリーIを調製した。そして、化粧料保持体Aに化粧料スラリーIを含浸塗布して保持させた後、これを80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥させてイソプロピルアルコールを除去し、化粧料Oを得た。
<実施例10>
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物F(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール100部に加えて撹拌し、化粧料スラリーJを調製した。そして、化粧料保持体Aに化粧料スラリーJを含浸塗布して保持させた後、これを80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥させてイソプロピルアルコールを除去し、化粧料Pを得た。
<実施例11>
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物G(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール100部に加えて撹拌し、化粧料スラリーKを調製した。そして、化粧料保持体Aに化粧料スラリーKを含浸塗布して保持させた後、これを80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥させてイソプロピルアルコールを除去し、化粧料Qを得た。
<実施例12>
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物H(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール100部に加えて撹拌し、化粧料スラリーLを調製した。そして、化粧料保持体Aに化粧料スラリーLを含浸塗布して保持させた後、これを80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥させてイソプロピルアルコールを除去し、化粧料Rを得た。
実施例4〜12で得た頬紅(化粧料H、J、L〜R)は、各20枚ずつ、それぞれの容器に充填し、頬紅として評価した。
(評価方法)
20名の化粧料評価専門パネルに、表2の実施例4〜12で得た頬紅(化粧料H、J、L〜R)を、イ:外観の発色の良さ、ロ:ブラシでの化粧料のとれ、ハ:肌への付着性について、各自が以下の評価基準に従って5段階に評価し、さらに全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。なお、ロ、ハの項目については、化粧料評価専門パネルにブラシを用いて実際に使用したときの評価をしてもらった。
(評価基準)
評価結果:評点
非常に良好:5点
良好:4点
普通:3点
やや不良:2点
不良:1点
(判定基準)
評点の平均点:判定
4.5以上:◎
3.5以上〜4.5未満:○
1.5以上〜3.5未満:△
1.5未満:×
(強度の評価方法)
ニ:強度については、別途準備した容器に実施例4〜12で得た化粧料H、J、L〜Rをそれぞれ20枚ずつ、それぞれの容器に充填した状態で上下に5回振り混ぜ、化粧料保持体からの化粧料組成物の脱落状態を目視にて以下の評価基準に従って5段階評価し、これを5回行ったときの各評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
(評価基準)
評価結果:評点
変化なし:5点
小さな脱落があるが使用性に問題なし:4点
小さな脱落が目立つ:3点
大きな脱落が目立つ:2点
ほとんど脱落している:1点
(判定基準)
評点の平均点:判定
4.5以上:◎
4以上〜4.5未満:○
2以上〜4未満:△
2未満:×
結果を表2に示す。
Figure 2012157643
表2に示すように、実施例4〜7の頬紅は、イ:発色の良さ、ロ:ブラシでの化粧料のとれ、ハ:肌への付着性の全ての項目で優れた化粧料であった。また、実施例8、9の頬紅は、イ:発色の良さでは実施例4〜7の頬紅に若干劣るものの良好であり、ロ:ブラシでの化粧料のとれ、ハ:肌への付着性の項目については優れた化粧料であった。実施例10〜12の頬紅は、イ:発色の良さの項目では優れているものの、ハ:肌への付着性の項目は他の実施例と比べて若干劣るものの良好な結果となった。
ニ:強度については、実施例4、6、8、10〜12で得られた化粧料が優れた結果となった。他の実施例で得られた化粧料は、若干劣るものの強度として使用性に問題のない良好な結果を得ることができた。
(口紅の製造)
<実施例13>
(成分) (%)
1.エチレン・ピロピレンコポリマー(注2) 10
2.キャンデリラワックス 1
3.ポリエチレンワックス 4
4.トリオクタン酸グリセリル 残量
5.テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 10
6.トリイソステアリン酸ジグリセリル 35
7.トリイソステアリン酸グリセリル 4
8.重質流動イソパラフィン 5
9.シリル化処理無水ケイ酸(注3) 1
10.赤色202号 1
11.黄色4号 0.5
12.酸化チタン 0.5
13.黒酸化鉄 0.1
14.雲母チタン 5
15.酸化チタン被覆ガラス末(注4) 1
注2:EP−700(ニューフェーズテクノロジー社製)
注3:AEROSIL R972(日本エアロジル社製)
注4:メタシャイン1080RR(日本板硝子社製)
(製造方法)
a:成分1〜8を110〜120℃で加熱溶解後、成分9〜15を加えて均一混合し、化粧料組成物Iを得た。
b:化粧料組成物Iを脱泡後、110℃に加熱し、化粧料保持体Cの凸状の花型に成形した部分を浸漬して化粧料組成物を保持させ、室温冷却した。
c:bを1枚作成し、容器に充填して化粧料Sとして口紅を得た。
(評価方法)
評価方法及び判定結果は上述した評価方法及び判定結果と同様である。結果を表3に示す。なお、化粧料小道具として、口紅用の筆を使用した。
Figure 2012157643
表3に示すように、実施例13で得られた口紅は、イ:外観の発色の良さ、ロ:筆での化粧料のとれ、ハ:唇への付着性、ニ:強度の何れの項目でも優れた化粧料を得ることができた。
(ファンデーションの製造)
<実施例14>
(成分) (%)
1.ベンガラ 1
2.黄酸化鉄 1
3.酸化チタン 10
4.酸化亜鉛 3
5.シリコーン処理セリサイト(注5) 残量
6.タルク 15
7.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5
8.トリオクタン酸グリセリル 14
9.ジメチルポリシロキサン(注6) 4
10.水添ポリイソブテン 2
11.防腐剤(p−オキシ安息香酸メチル) 適量
――――――――――――― 化粧料組成物100%
12.イソプロピルアルコール 120部
注5:ジメチルポリシロキサン2%処理
注6:KF96A(6cs)(信越化学工業社製)
(製造方法)
a:成分1〜6を均一に混合した。
b:成分7〜11を混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Jを得た。
c:化粧料組成物Jを100部に、成分12の揮発性溶媒を120部加えてスラリー状とした。
d:cに化粧料保持体Aを浸漬し、温風乾燥して溶媒を除去した。
e:dを25枚作成して容器に充填し、化粧料Tとしてファンデーションを得た。
このようにして得られた実施例14のファンデーションは、外観の発色の良さ、化粧料のとれ、肌への付着性、強度共に優れる化粧料であった。
(アイカラーの製造)
<実施例15>
(成分) (%)
1.ベンガラ 2
2.黄酸化鉄 1
3.酸化チタン 5
4.オクチルトリエトキシシラン処理タルク(注7) 20
5.シリコーン処理セリサイト(注5) 残量
6.雲母チタン 5
7.マイクロクリスタリンワックス 0.5
8.ワセリン 2
9.トリオクタン酸グリセリル 13
10.防腐剤(p−オキシ安息香酸メチル) 適量
11.香料 適量
――――――――――――――― 化粧料組成物100%
12.イソプロピルアルコール 100部
注7:2%処理
(製造方法)
a:成分1〜7を均一に混合した。
b:成分8〜11を110℃に加熱混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Kを得た。
c:化粧料組成物Kを100部に、成分12の揮発性溶媒を100部加えてスラリー状とした。
d:cに化粧料保持体Aを浸漬し、温風乾燥して溶媒を除去した。
e:dを10枚作成して容器に充填し、化粧料Uとしてアイカラーを得た。
このようにして得られた実施例15のアイカラーは、外観の発色の良さ、化粧料のとれ、肌への付着性、強度に優れる化粧料であった。
(ボディパウダーの製造)
<実施例16>
(成分) (%)
1.シリコーン処理セリサイト(注5) 残量
2.タルク 30
3.無水ケイ酸 3
4.リン酸L−アスコルビルマグネシウム 3
5.ジカプリン酸プロピレングリコール 12
6.流動パラフィン 10
7.ジメチルポリシロキサン(注8) 3
8.防腐剤(p−オキシ安息香酸メチル) 適量
―――――――――― 化粧料組成物100%
9.イソプロピルアルコール 90部
注8:KF96A(20cs)(信越化学工業社製)
(製造方法)
a:成分1〜4を均一に混合した。
b:成分6〜8を混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Lを得た。
c:化粧料組成物Lを100部に、成分9の揮発性溶媒を90部を加えてスラリー状とした。
d:cに化粧料保持体Bを浸漬し、温風乾燥して溶媒を除去した。
e:dを30枚作成して容器に充填し、化粧料Vとしてボディパウダーを得た。
このようにして得られた実施例16のボディパウダーは、化粧料のとれ、肌への付着性、強度に優れる化粧料であった。
(練り香水の製造)
<実施例17>
(成分) (%)
1.ステアリン酸イヌリン(注9) 4
2.(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン(注10) 10.5
3.ジメチルポリシロキサン(注8) 10
4.デカメチルシクロペンタシロキサン 5
5.トリイソステアリン酸ジグリセリル 残量
6.流動パラフィン 5
7.無水ケイ酸 15
8.香料 10
注9:レオパールISK2(千葉製粉社製)
注10:レオパールTT2(千葉製粉社製)
(製造方法)
a:成分1〜7を90℃で加熱溶解後、成分8を加えて均一に混合し、化粧料組成物Mを得た。
b:化粧料組成物Mを脱泡後、90℃に加熱し、化粧料保持体Aを浸漬し、室温冷却した。
c:bを10枚作成して容器に充填し、化粧料Wとして練り香水を得た。
このようにして得られた実施例17の練り香水は、化粧料のとれ、肌への付着性、強度に優れる化粧料であった。
(頬紅の製造)
<実施例18>
(成分) (%)
1.ベンガラ 1
2.赤色202 0.8
3.赤色226 0.3
4.オクチルトリエトキシシラン処理タルク(注7) 15
5.マイカ 残量
6.ベンガラ被覆雲母チタン 5
7.無水ケイ酸・酸化チタン被覆マイカ(注11) 3
8.酸化チタン被覆ガラス末(注12) 2
9.酸化チタン被覆合成金雲母(注13) 1
10.ミツロウ 1
11.トリオクタン酸セチル 19
12.バラ花エキス(1%、1,3−ブチレングリコール水溶液) 0.1
13.カカオ脂 0.01
14.防腐剤(p−オキシ安息香酸メチル) 適量
15.香料 適量
―――――――――――――――――――― 化粧料組成物100%
16.イソプロピルアルコール 100部
注11:チミロンスプレンディドゴールド(メルク社製)
注12:メタシャインMT1120RS(日本板硝子社製)
注13:プロミネンスYH(日本光研工業社製)
(製造方法)
a:成分1〜9を均一に混合した。
b:成分10〜15を90℃に加熱混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Nを得た。
c:化粧料組成物Nを100部に、成分16の揮発性溶媒を100部加えてスラリー状とした。
d:cに化粧料保持体Aを浸漬し、温風乾燥して溶媒を除去した。
e:dを20枚作成して容器に充填し、化粧料Xとして頬紅を得た。
このようにして得られた実施例18の頬紅は、外観の発色の良さ、化粧料のとれ、肌への付着性、強度に優れる化粧料であった。
(アイカラーの製造)
<実施例19>
(成分) (%)
1.グンジョウ 3
2.青色1号 2
3.黄色4号 3
4.シリコーン処理マイカ(注1) 10
5.マイカ 残量
6.ベンガラ被覆雲母チタン 10
7.酸化鉄・無水ケイ酸被覆アルミニウムフレーク(注15) 5
8.酸化チタン被覆合成金雲母(注16) 5
9.酸化チタン被覆ガラス末(注17) 1
10.重質流動イソパラフィン 1
11.流動パラフィン 9
12.ジカプリン酸プロピレングリコール 15
13.ラベンダー花エキス(1%、1,3−ブチレングリコール水溶液) 0.1
14.防腐剤(p−オキシ安息香酸メチル) 適量
15.香料 適量
――――――――――――――――――――― 化粧料組成物100%
16.イソプロピルアルコール 115部
注15:シコパールファンタスティコゴールド(BASF社製)
注16:HELIOS R100S(トピー工業社製)
注17:メタシャインMT1080RB(日本板硝子社製)
(製造方法)
a:成分1〜9を均一に混合した。
b:成分10〜15を混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Oを得た。
c:化粧料組成物Oを100部に、成分16の揮発性溶媒を115部加えてスラリー状とした。
d:cに化粧料保持体Aを浸漬し、温風乾燥して溶媒を除去した。
e:dを10枚作成して容器に充填し、化粧料Yとして頬紅を得た。
このようにして得られた実施例19のアイカラーは、外観の発色の良さ、化粧料のとれ、肌への付着性、強度に優れる化粧料であった。
(フェイスパウダーの製造)
<実施例20>
(成分) (%)
1.ベンガラ 0.2
2.黄酸化鉄 0.5
3.酸化チタン 10
4.酸化亜鉛・硫酸バリウム被覆セリサイト(注18) 3
5.セリサイト 残量
6.メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール
処理タルク(注19) 5
7.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(注20) 1
8.エチルヘキシルトリアゾン(注21) 1
9.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニル
トリアジン(注22) 1
10.トリオクタン酸グリセリル 10
11.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 3
12.流動パラフィン 8
13.ジメチルポリシロキサン(注6) 2
14.ハチミツ 0.01
15.「防腐剤(p−オキシ安息香酸メチル) 適量
――――――――――――――――――――――― 化粧料組成物100%
16.イソプロピルアルコール 90部
注18:SHADE LEAF A(メルク社製)
注19:MBBT-タルクDM(大日本化成社製)
注20:UVINUL A PLUS(BASF社製)
注21:UVINUL T150(BASF社製)
注22:TINOSORB S(BASF社製)
(製造方法)
a:成分1〜9を均一に混合した。
b:成分10〜15を混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Pを得た。
c:化粧料組成物Pを100部に、成分16の揮発性溶媒を90部加えてスラリー状とした。
d:cに化粧料保持体Aを浸漬し、温風乾燥して溶媒を除去した。
e:dを20枚作成して容器に充填し、化粧料Zとしてフェイスパウダーを得た。
このようにして得られた実施例20のフェイスパウダーは、外観の発色の良さ、化粧料のとれ、肌への付着性、強度共に優れる化粧料であった。
(頬紅の製造)
<実施例21>
(化粧料保持体の成形)
実施例1に示された化粧料保持体Aの成型と同様の方法を用い、化粧料保持体Aより直径が小さい、直径1.5cm程度の立体に成形された花弁の形状をした化粧料保持体Dを得た。
(製造方法)
a:実施例18で使用した化粧料組成物N100部をイソプロピルアルコール100部に加えて撹拌して化粧料スラリーMを調整した。
b:実施例5で使用した化粧料組成物A(黄色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール185部に加えて撹拌して化粧料スラリーNを調整した。
c:aに化粧料保持体Aの一面の側縁部を含む上端部を除いた部分を含浸塗布して保持させ、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥した。
d:cの化粧料スラリーMが保持されていない部分に接着剤を塗布したものを3枚作成し、それぞれの接着剤を塗布した部分を重ね合わせて接着した。
e:dの接着した部分の表面と裏面に、スプレーガンを用いてグラデーションを形成するように化粧料スラリーNを噴霧して保持させた後、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥してイソプロピルアルコールを除去し、図16Aに示すような2色の化粧料組成物でグラデーションが形成された、花弁を組み合わせた立体形状の化粧料AAを得た。
f:上記c〜eと同様の方法で、化粧料保持体Aの代わりに化粧料保持体Dを用い、図16Aに示すような2色の化粧料組成物でグラデーションが形成された、花弁を組み合わせた立体形状の化粧料ABを得た。
g:化粧料AAの立体形状の内側に化粧料ABをセットし、図16Bに示すような2種類の花弁を複数枚組み合わせた、花の立体形状の化粧料ACを得た。
このようにして得られた実施例21の頬紅は、外観の発色の良さ、化粧料のとれ、肌への付着性、強度に優れる化粧料であった。
2 シート状基材
30〜32、46 化粧料
X、X’ 化粧料保持体

Claims (15)

  1. 化粧料を保持するための化粧料保持体であって、
    前記化粧料保持体は、基材を所望の立体形状に成形し、一定の形状を保持してなることを特徴とする化粧料保持体。
  2. 前記基材は、シート状の基材であることを特徴とする請求項1に記載の化粧料保持体。
  3. 前記基材は、少なくとも熱可塑性樹脂繊維を含有する不織布であることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧料保持体。
  4. 前記基材は、少なくとも熱可塑性樹脂繊維を含有する布であることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧料保持体。
  5. 前記基材は、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧料保持体。
  6. 前記基材は、多孔性であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の化粧料保持体。
  7. 前記化粧料保持体は、熱プレス及び真空成形の少なくともいずれかで成形されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の化粧料保持体。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料保持体に化粧料組成物が保持されていることを特徴とする化粧料。
  9. 前記化粧料組成物が、着色顔料を含有することを特徴とする請求項8に記載の化粧料。
  10. 前記化粧料保持体には、複数色の化粧料組成物が保持されていることを特徴とする請求項8または9に記載の化粧料。
  11. 前記化粧料保持体に接着剤を塗布し、前記化粧料組成物を保持させることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の化粧料。
  12. 化粧料組成物を揮発性の溶媒と混合して化粧料スラリーを調製し、該化粧料スラリーに請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料保持体を浸漬することで保持させた後、前記揮発性の溶媒を除去することを特徴とする化粧料の製造方法。
  13. 化粧料組成物を揮発性の溶媒と混合して化粧料スラリーを調製し、該化粧料スラリーを請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料保持体に吹き付けて保持させた後、前記揮発性の溶媒を除去することを特徴とする化粧料の製造方法。
  14. さらに、前記化粧料保持体に前記化粧料スラリーを吹き付けて保持させた後、前記揮発性の溶媒を除去することを特徴とする請求項12または13に記載の化粧料の製造方法。
  15. 化粧料組成物を加熱溶解してペースト状または液状とし、該ペースト状または該液状の化粧料組成物を請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料保持体に浸漬、または吹き付けにより保持させた後、冷却固化することを特徴とする化粧料の製造方法。
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