JPWO2012157643A1 - 化粧料保持体、化粧料保持体を用いた化粧料、及び化粧料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1Aは、本発明の実施形態に係る化粧料保持体を成形するために用いられるシート状基材の概略図、図1Bは、本発明の実施形態に係る化粧料保持体Xの一例を示す斜視図である。化粧料保持体Xは、シート状基材(基材)を裁断、立体成形して成形される。本実施形態では、例としてシート状基材を花弁に立体成形して化粧料保持体Xを形成するが、化粧料保持体Xの形状は後述するように花弁に限定されるものではない。シート状基材は、立体成形できる基材であれば特に限られないが、例えば、不織布、布、または樹脂フィルムとするのが好ましい。
シート状基材として使用される不織布は、少なくとも熱可塑性樹脂繊維を含有して構成されている。このような不織布は、パルプを含んでいてもよい。不織布を構成するパルプとして、製紙用に用いられる木材系パルプ、非木材系パルプ、再生セルロース繊維等がある。木材パルプとして、例えば、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプ、溶解パルプ、マーセル化パルプ等がある。非木材系パルプとして、例えば、亜麻パルプ、マニラ麻パルプ、ケナフパルプ等がある。再生セルロース繊維として、例えば、ビスコースレーヨン、銅アンモニアレーヨン、リヨセル(登録商標)等がある。
不織布から化粧料保持体Xを立体成形する方法として、熱プレス、または折り加工等の方法を使用することができる。特に、後述する熱プレスによる加工は、化粧料保持体Xの形状安定性が向上するため好ましい。
シート状基材として使用される布は、少なくとも熱可塑性樹脂繊維を含有して構成されている。布を製造するために使用する繊維として、綿、絹、麻、ウール、カシミヤ、及びモヘア等の天然繊維、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリプロピレン、及びアクリル等の合成繊維、レーヨン、及び再生ポリエステル等の再生繊維等がある。また、布に含まれる熱可塑性樹脂繊維としては、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、再生ポリエステル、ポリプロピレン等を使用する。これらの繊維を使用して、平織り、綾織り、及び朱子織り等の織物、平編み、ゴム編み、及びパール編み等の編み物、レース、及びフェルト等に製造される。
布から化粧料保持体Xを成形するための加工方法として、熱プレス、折り加工等が使用される。特に、熱プレスによる加工は、化粧料保持体Xの形状安定性が向上するため好ましい。
シート状基材として使用される樹脂フィルムは、熱可塑性樹脂からなる。熱可塑性樹脂フィルムとして、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、プリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、またはその共重合体等がある。
樹脂フィルムから化粧料保持体Xを成形するための加工方法として、熱プレス、真空成形、折り加工等が使用される。特に、熱プレスまたは真空成形による加工は、化粧料保持体Xの成形性がよく、好ましい。折り加工を使用する場合は、折り目をアイロンのような熱プレス機で熱圧処理することによって、形状を保持することが可能となる。
本発明の化粧料組成物に用いられる粉体は、通常、化粧料に用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状や煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、または多孔質、無孔質等の粒子構造等によって特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等を使用することができる。具体的な粉体としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、カーボンブラック、黒色酸化チタン、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素、二酸化珪素等の白色体質粉体、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆合成金雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、二酸化チタン被覆ガラス末、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末等の樹脂積層末のラメ剤、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、澱粉、シルク粉体、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウムまたはアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体、またはさらにアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等を例示することができる。なお、これらの粉体は、フッ化系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の中の1種または2種以上を用いて表面処理を施していてもよい。
次に、上述したような化粧料保持体Xを使用した化粧料の製造方法について、図8〜図10Dを参照しながら説明する。図8は、化粧料の製造工程を示すフローチャート、図9は、シート状基材2の裁断工程を示す概略構成図、図10A〜図10Dは、図8に示す各工程における化粧料保持体Xのそれぞれの状態を表す上面図である。まず、図8のフローチャートに基づいて説明する。
上記実施形態の変形例について以下に説明する。この変形例では、上記実施形態に対して、立体成形した化粧料保持体Xに接着剤を塗布して保持させた後に化粧料組成物を保持させるという点が異なっており、その他の構成は共通している。従って、共通箇所については説明を省略し、相違点についてのみ説明する。図12は、化粧料の製造工程の変形例を示すフローチャート、図13は、図12の工程における化粧料保持体Xの状態を表す上面図である。まず、図12に示すフローチャートに基づいて以下に説明する。
また、上記各実施形態では、化粧料保持体Xとして使用可能な基材として、不織布、布、樹脂フィルムを挙げたが、化粧料保持体Xとして例えばパルプモールド等の紙成形物を用いてもよいし、プラスチックを射出成形した成形物を用いてもよい。
さらに、上記各実施形態では、化粧料組成物をスラリー状にして用いると説明しているが、化粧料保持体Xに接着剤を用いる場合には、接着剤を介して化粧料組成物をそのまま噴霧等の方法で化粧料保持体Xに保持させることも可能である。
(化粧料保持体の成形)
NBKP66%、2.2dtex×10mmのポリプロピレン繊維32%、ポリビニルアルコールバインダー繊維2%を紙料とし、短網ヤンキー式抄紙機で坪量70g/m2の湿式不織布、即ちシート状基材を得た。
ここで得られた湿式不織布を所定の大きさの形状に裁断し、200℃に加熱した真鍮型を使用して、裁断した湿式不織布を熱プレス機で2kg/cm2の圧力で1秒間プレスし、直径3cm程度の図1に示すような立体に成形された花弁の形状をした化粧料保持体Aを得た。
(化粧料保持体の成形)
ポリエステル繊維製の布をシート状基材として準備し、布を所定の大きさの形状に裁断し、160℃に加熱した真鍮型を使用して、裁断した布を熱プレス機で2kg/cm2の圧力で1秒間プレスし、直径3cm程度の図1に示すような立体に成形された花弁の形状をした化粧料保持体Bを得た。
(化粧料保持体の成形)
厚さ300μmのA−PETフィルムをシート状基材として準備し、真空成形により図14に示すような凸状の花型に立体成形された化粧料保持体Cを得た。
化粧料組成物A(黄色の頬紅)と、後述する表2に示す組成の化粧料組成物B〜H(赤色の頬紅)とを下記の方法でそれぞれ製造し、化粧料(頬紅)を得た。なお、化粧料組成物Aの組成は以下の通りである。
(成分) (%)
1.黄色4号 0.4
2.黄酸化鉄 0.15
3.酸化チタン 2
4.マイカ 3
5.シリコーン処理マイカ 残量
6.タルク 20
7.セスキイソステアリン酸ソルビタン 0.2
8.流動パラフィン 11.8
9.トリオクタン酸グリセリル 10
―――――――――― 化粧料組成物100%
10.イソプロピルアルコール 185部
(化粧料組成物Aの製造方法)
a:成分1〜6を均一に混合した。
b:成分7〜9を混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Aを得た。
(化粧料組成物B〜Hの製造方法)
a:成分1〜5を均一に混合した。
b:成分6〜8を混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物B〜Hを得た。
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物B(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール122部に加えて撹拌し、化粧料スラリーCを調製した。そして、化粧料保持体Aを化粧料スラリーCに含浸塗布して保持させ、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥して、化粧料Hを得た。
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物C(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール122部に加えて撹拌し、化粧料スラリーDを調製した。そして、化粧料保持体Aを化粧料スラリーDに含浸塗布して保持させ、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥して化粧料Iを得た。
(接着剤の塗布)
固形分濃度5%に調製したアクリルエマルジョン系の接着剤に、化粧料保持体Aの側縁部を含む下端部に含浸塗布し、乾燥させて花弁の立体形状の化粧料保持体Fを得た。
化粧料組成物C(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール122部に加えて撹拌し、化粧料スラリーDを調製した。そして、化粧料保持体Aを化粧料スラリーDに含浸塗布して保持させ、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥して化粧料Kを得た。
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物B(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール122部に加えて撹拌し、化粧料スラリーCを調製した。そして、化粧料保持体Bに化粧料スラリーCを含浸塗布して保持させた後、これを80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥させてイソプロピルアルコールを除去し、化粧料Mを得た。
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物D(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール100部に加えて撹拌し、化粧料スラリーHを調製した。そして、化粧料保持体Aに化粧料スラリーHを含浸塗布して保持させた後、これを80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥させてイソプロピルアルコールを除去し、化粧料Nを得た。
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物E(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール100部に加えて撹拌し、化粧料スラリーIを調製した。そして、化粧料保持体Aに化粧料スラリーIを含浸塗布して保持させた後、これを80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥させてイソプロピルアルコールを除去し、化粧料Oを得た。
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物F(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール100部に加えて撹拌し、化粧料スラリーJを調製した。そして、化粧料保持体Aに化粧料スラリーJを含浸塗布して保持させた後、これを80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥させてイソプロピルアルコールを除去し、化粧料Pを得た。
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物G(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール100部に加えて撹拌し、化粧料スラリーKを調製した。そして、化粧料保持体Aに化粧料スラリーKを含浸塗布して保持させた後、これを80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥させてイソプロピルアルコールを除去し、化粧料Qを得た。
(化粧料の製造方法)
化粧料組成物H(赤色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール100部に加えて撹拌し、化粧料スラリーLを調製した。そして、化粧料保持体Aに化粧料スラリーLを含浸塗布して保持させた後、これを80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥させてイソプロピルアルコールを除去し、化粧料Rを得た。
(評価方法)
20名の化粧料評価専門パネルに、表2の実施例4〜12で得た頬紅(化粧料H、J、L〜R)を、イ:外観の発色の良さ、ロ:ブラシでの化粧料のとれ、ハ:肌への付着性について、各自が以下の評価基準に従って5段階に評価し、さらに全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。なお、ロ、ハの項目については、化粧料評価専門パネルにブラシを用いて実際に使用したときの評価をしてもらった。
評価結果:評点
非常に良好:5点
良好:4点
普通:3点
やや不良:2点
不良:1点
評点の平均点:判定
4.5以上:◎
3.5以上〜4.5未満:○
1.5以上〜3.5未満:△
1.5未満:×
ニ:強度については、別途準備した容器に実施例4〜12で得た化粧料H、J、L〜Rをそれぞれ20枚ずつ、それぞれの容器に充填した状態で上下に5回振り混ぜ、化粧料保持体からの化粧料組成物の脱落状態を目視にて以下の評価基準に従って5段階評価し、これを5回行ったときの各評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。
評価結果:評点
変化なし:5点
小さな脱落があるが使用性に問題なし:4点
小さな脱落が目立つ:3点
大きな脱落が目立つ:2点
ほとんど脱落している:1点
(判定基準)
評点の平均点:判定
4.5以上:◎
4以上〜4.5未満:○
2以上〜4未満:△
2未満:×
結果を表2に示す。
<実施例13>
(成分) (%)
1.エチレン・ピロピレンコポリマー(注2) 10
2.キャンデリラワックス 1
3.ポリエチレンワックス 4
4.トリオクタン酸グリセリル 残量
5.テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 10
6.トリイソステアリン酸ジグリセリル 35
7.トリイソステアリン酸グリセリル 4
8.重質流動イソパラフィン 5
9.シリル化処理無水ケイ酸(注3) 1
10.赤色202号 1
11.黄色4号 0.5
12.酸化チタン 0.5
13.黒酸化鉄 0.1
14.雲母チタン 5
15.酸化チタン被覆ガラス末(注4) 1
注2:EP−700(ニューフェーズテクノロジー社製)
注3:AEROSIL R972(日本エアロジル社製)
注4:メタシャイン1080RR(日本板硝子社製)
a:成分1〜8を110〜120℃で加熱溶解後、成分9〜15を加えて均一混合し、化粧料組成物Iを得た。
b:化粧料組成物Iを脱泡後、110℃に加熱し、化粧料保持体Cの凸状の花型に成形した部分を浸漬して化粧料組成物を保持させ、室温冷却した。
c:bを1枚作成し、容器に充填して化粧料Sとして口紅を得た。
評価方法及び判定結果は上述した評価方法及び判定結果と同様である。結果を表3に示す。なお、化粧料小道具として、口紅用の筆を使用した。
<実施例14>
(成分) (%)
1.ベンガラ 1
2.黄酸化鉄 1
3.酸化チタン 10
4.酸化亜鉛 3
5.シリコーン処理セリサイト(注5) 残量
6.タルク 15
7.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5
8.トリオクタン酸グリセリル 14
9.ジメチルポリシロキサン(注6) 4
10.水添ポリイソブテン 2
11.防腐剤(p−オキシ安息香酸メチル) 適量
――――――――――――― 化粧料組成物100%
12.イソプロピルアルコール 120部
注5:ジメチルポリシロキサン2%処理
注6:KF96A(6cs)(信越化学工業社製)
a:成分1〜6を均一に混合した。
b:成分7〜11を混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Jを得た。
c:化粧料組成物Jを100部に、成分12の揮発性溶媒を120部加えてスラリー状とした。
d:cに化粧料保持体Aを浸漬し、温風乾燥して溶媒を除去した。
e:dを25枚作成して容器に充填し、化粧料Tとしてファンデーションを得た。
このようにして得られた実施例14のファンデーションは、外観の発色の良さ、化粧料のとれ、肌への付着性、強度共に優れる化粧料であった。
<実施例15>
(成分) (%)
1.ベンガラ 2
2.黄酸化鉄 1
3.酸化チタン 5
4.オクチルトリエトキシシラン処理タルク(注7) 20
5.シリコーン処理セリサイト(注5) 残量
6.雲母チタン 5
7.マイクロクリスタリンワックス 0.5
8.ワセリン 2
9.トリオクタン酸グリセリル 13
10.防腐剤(p−オキシ安息香酸メチル) 適量
11.香料 適量
――――――――――――――― 化粧料組成物100%
12.イソプロピルアルコール 100部
注7:2%処理
a:成分1〜7を均一に混合した。
b:成分8〜11を110℃に加熱混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Kを得た。
c:化粧料組成物Kを100部に、成分12の揮発性溶媒を100部加えてスラリー状とした。
d:cに化粧料保持体Aを浸漬し、温風乾燥して溶媒を除去した。
e:dを10枚作成して容器に充填し、化粧料Uとしてアイカラーを得た。
このようにして得られた実施例15のアイカラーは、外観の発色の良さ、化粧料のとれ、肌への付着性、強度に優れる化粧料であった。
<実施例16>
(成分) (%)
1.シリコーン処理セリサイト(注5) 残量
2.タルク 30
3.無水ケイ酸 3
4.リン酸L−アスコルビルマグネシウム 3
5.ジカプリン酸プロピレングリコール 12
6.流動パラフィン 10
7.ジメチルポリシロキサン(注8) 3
8.防腐剤(p−オキシ安息香酸メチル) 適量
―――――――――― 化粧料組成物100%
9.イソプロピルアルコール 90部
注8:KF96A(20cs)(信越化学工業社製)
a:成分1〜4を均一に混合した。
b:成分6〜8を混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Lを得た。
c:化粧料組成物Lを100部に、成分9の揮発性溶媒を90部を加えてスラリー状とした。
d:cに化粧料保持体Bを浸漬し、温風乾燥して溶媒を除去した。
e:dを30枚作成して容器に充填し、化粧料Vとしてボディパウダーを得た。
このようにして得られた実施例16のボディパウダーは、化粧料のとれ、肌への付着性、強度に優れる化粧料であった。
<実施例17>
(成分) (%)
1.ステアリン酸イヌリン(注9) 4
2.(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン(注10) 10.5
3.ジメチルポリシロキサン(注8) 10
4.デカメチルシクロペンタシロキサン 5
5.トリイソステアリン酸ジグリセリル 残量
6.流動パラフィン 5
7.無水ケイ酸 15
8.香料 10
注9:レオパールISK2(千葉製粉社製)
注10:レオパールTT2(千葉製粉社製)
a:成分1〜7を90℃で加熱溶解後、成分8を加えて均一に混合し、化粧料組成物Mを得た。
b:化粧料組成物Mを脱泡後、90℃に加熱し、化粧料保持体Aを浸漬し、室温冷却した。
c:bを10枚作成して容器に充填し、化粧料Wとして練り香水を得た。
このようにして得られた実施例17の練り香水は、化粧料のとれ、肌への付着性、強度に優れる化粧料であった。
<実施例18>
(成分) (%)
1.ベンガラ 1
2.赤色202 0.8
3.赤色226 0.3
4.オクチルトリエトキシシラン処理タルク(注7) 15
5.マイカ 残量
6.ベンガラ被覆雲母チタン 5
7.無水ケイ酸・酸化チタン被覆マイカ(注11) 3
8.酸化チタン被覆ガラス末(注12) 2
9.酸化チタン被覆合成金雲母(注13) 1
10.ミツロウ 1
11.トリオクタン酸セチル 19
12.バラ花エキス(1%、1,3−ブチレングリコール水溶液) 0.1
13.カカオ脂 0.01
14.防腐剤(p−オキシ安息香酸メチル) 適量
15.香料 適量
―――――――――――――――――――― 化粧料組成物100%
16.イソプロピルアルコール 100部
注11:チミロンスプレンディドゴールド(メルク社製)
注12:メタシャインMT1120RS(日本板硝子社製)
注13:プロミネンスYH(日本光研工業社製)
a:成分1〜9を均一に混合した。
b:成分10〜15を90℃に加熱混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Nを得た。
c:化粧料組成物Nを100部に、成分16の揮発性溶媒を100部加えてスラリー状とした。
d:cに化粧料保持体Aを浸漬し、温風乾燥して溶媒を除去した。
e:dを20枚作成して容器に充填し、化粧料Xとして頬紅を得た。
このようにして得られた実施例18の頬紅は、外観の発色の良さ、化粧料のとれ、肌への付着性、強度に優れる化粧料であった。
<実施例19>
(成分) (%)
1.グンジョウ 3
2.青色1号 2
3.黄色4号 3
4.シリコーン処理マイカ(注1) 10
5.マイカ 残量
6.ベンガラ被覆雲母チタン 10
7.酸化鉄・無水ケイ酸被覆アルミニウムフレーク(注15) 5
8.酸化チタン被覆合成金雲母(注16) 5
9.酸化チタン被覆ガラス末(注17) 1
10.重質流動イソパラフィン 1
11.流動パラフィン 9
12.ジカプリン酸プロピレングリコール 15
13.ラベンダー花エキス(1%、1,3−ブチレングリコール水溶液) 0.1
14.防腐剤(p−オキシ安息香酸メチル) 適量
15.香料 適量
――――――――――――――――――――― 化粧料組成物100%
16.イソプロピルアルコール 115部
注15:シコパールファンタスティコゴールド(BASF社製)
注16:HELIOS R100S(トピー工業社製)
注17:メタシャインMT1080RB(日本板硝子社製)
a:成分1〜9を均一に混合した。
b:成分10〜15を混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Oを得た。
c:化粧料組成物Oを100部に、成分16の揮発性溶媒を115部加えてスラリー状とした。
d:cに化粧料保持体Aを浸漬し、温風乾燥して溶媒を除去した。
e:dを10枚作成して容器に充填し、化粧料Yとして頬紅を得た。
このようにして得られた実施例19のアイカラーは、外観の発色の良さ、化粧料のとれ、肌への付着性、強度に優れる化粧料であった。
<実施例20>
(成分) (%)
1.ベンガラ 0.2
2.黄酸化鉄 0.5
3.酸化チタン 10
4.酸化亜鉛・硫酸バリウム被覆セリサイト(注18) 3
5.セリサイト 残量
6.メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール
処理タルク(注19) 5
7.ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(注20) 1
8.エチルヘキシルトリアゾン(注21) 1
9.ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニル
トリアジン(注22) 1
10.トリオクタン酸グリセリル 10
11.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 3
12.流動パラフィン 8
13.ジメチルポリシロキサン(注6) 2
14.ハチミツ 0.01
15.「防腐剤(p−オキシ安息香酸メチル) 適量
――――――――――――――――――――――― 化粧料組成物100%
16.イソプロピルアルコール 90部
注18:SHADE LEAF A(メルク社製)
注19:MBBT-タルクDM(大日本化成社製)
注20:UVINUL A PLUS(BASF社製)
注21:UVINUL T150(BASF社製)
注22:TINOSORB S(BASF社製)
a:成分1〜9を均一に混合した。
b:成分10〜15を混合溶解し、aに加えて均一に混合し、化粧料組成物Pを得た。
c:化粧料組成物Pを100部に、成分16の揮発性溶媒を90部加えてスラリー状とした。
d:cに化粧料保持体Aを浸漬し、温風乾燥して溶媒を除去した。
e:dを20枚作成して容器に充填し、化粧料Zとしてフェイスパウダーを得た。
このようにして得られた実施例20のフェイスパウダーは、外観の発色の良さ、化粧料のとれ、肌への付着性、強度共に優れる化粧料であった。
<実施例21>
(化粧料保持体の成形)
実施例1に示された化粧料保持体Aの成型と同様の方法を用い、化粧料保持体Aより直径が小さい、直径1.5cm程度の立体に成形された花弁の形状をした化粧料保持体Dを得た。
a:実施例18で使用した化粧料組成物N100部をイソプロピルアルコール100部に加えて撹拌して化粧料スラリーMを調整した。
b:実施例5で使用した化粧料組成物A(黄色の頬紅)100部をイソプロピルアルコール185部に加えて撹拌して化粧料スラリーNを調整した。
c:aに化粧料保持体Aの一面の側縁部を含む上端部を除いた部分を含浸塗布して保持させ、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥した。
d:cの化粧料スラリーMが保持されていない部分に接着剤を塗布したものを3枚作成し、それぞれの接着剤を塗布した部分を重ね合わせて接着した。
e:dの接着した部分の表面と裏面に、スプレーガンを用いてグラデーションを形成するように化粧料スラリーNを噴霧して保持させた後、80℃の送風乾燥機内で3分間乾燥してイソプロピルアルコールを除去し、図16Aに示すような2色の化粧料組成物でグラデーションが形成された、花弁を組み合わせた立体形状の化粧料AAを得た。
f:上記c〜eと同様の方法で、化粧料保持体Aの代わりに化粧料保持体Dを用い、図16Aに示すような2色の化粧料組成物でグラデーションが形成された、花弁を組み合わせた立体形状の化粧料ABを得た。
g:化粧料AAの立体形状の内側に化粧料ABをセットし、図16Bに示すような2種類の花弁を複数枚組み合わせた、花の立体形状の化粧料ACを得た。
このようにして得られた実施例21の頬紅は、外観の発色の良さ、化粧料のとれ、肌への付着性、強度に優れる化粧料であった。
30〜32、46 化粧料
X、X’ 化粧料保持体
Claims (15)
- 化粧料を保持するための化粧料保持体であって、
前記化粧料保持体は、基材を所望の立体形状に成形し、一定の形状を保持してなることを特徴とする化粧料保持体。 - 前記基材は、シート状の基材であることを特徴とする請求項1に記載の化粧料保持体。
- 前記基材は、少なくとも熱可塑性樹脂繊維を含有する不織布であることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧料保持体。
- 前記基材は、少なくとも熱可塑性樹脂繊維を含有する布であることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧料保持体。
- 前記基材は、熱可塑性樹脂からなる樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧料保持体。
- 前記基材は、多孔性であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の化粧料保持体。
- 前記化粧料保持体は、熱プレス及び真空成形の少なくともいずれかで成形されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の化粧料保持体。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料保持体に化粧料組成物が保持されていることを特徴とする化粧料。
- 前記化粧料組成物が、着色顔料を含有することを特徴とする請求項8に記載の化粧料。
- 前記化粧料保持体には、複数色の化粧料組成物が保持されていることを特徴とする請求項8または9に記載の化粧料。
- 前記化粧料保持体に接着剤を塗布し、前記化粧料組成物を保持させることを特徴とする請求項8乃至10のいずれかに記載の化粧料。
- 化粧料組成物を揮発性の溶媒と混合して化粧料スラリーを調製し、該化粧料スラリーに請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料保持体を浸漬することで保持させた後、前記揮発性の溶媒を除去することを特徴とする化粧料の製造方法。
- 化粧料組成物を揮発性の溶媒と混合して化粧料スラリーを調製し、該化粧料スラリーを請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料保持体に吹き付けて保持させた後、前記揮発性の溶媒を除去することを特徴とする化粧料の製造方法。
- さらに、前記化粧料保持体に前記化粧料スラリーを吹き付けて保持させた後、前記揮発性の溶媒を除去することを特徴とする請求項12または13に記載の化粧料の製造方法。
- 化粧料組成物を加熱溶解してペースト状または液状とし、該ペースト状または該液状の化粧料組成物を請求項1乃至7のいずれかに記載の化粧料保持体に浸漬、または吹き付けにより保持させた後、冷却固化することを特徴とする化粧料の製造方法。
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