JP4757512B2 - 油中水型睫用化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、睫を長く見せ、目元を際立たせる化粧効果及びその持続性や化粧のしやすさ、リムーバーでの除去のしやすさ、経時安定性が良好な油中水型睫用化粧料であり、特に化粧膜の均一性、化粧膜の透明感、化粧膜のつや、ボリューム感が優れる油中水型睫用化粧料に関する。
睫用化粧料は、睫を上にカールすることや睫を太く、長くみせることで、目元をはっきりさせる化粧効果をもつものである。
従来、これらの睫用化粧料は、固形状油分、例えばワックス、及び粉体、皮膜形成剤、水溶性高分子や繊維等を主体に構成されており、化粧品として求められる様々な使用性及び機能性をもたせるために、種々の剤型、及び原料の配合検討が行われてきた。
例えば剤型では、水中油型、油中水型等の乳化タイプや油性タイプの睫用化粧料があるが、日本の市場では、化粧のしやすさやリムーバーでの除去しやすさの点により水中油型タイプの睫用化粧料が主流で、さらに落ちやすさを追求した油性タイプの技術開発が主になされてきた。(例えば非特許文献1参照)。しかし以前に比べ、つけ睫を使用することが一般的になったり、品質要求が多種多様になってきたため、油中水型タイプの技術検討がなされるようになってきた。例えば、外相に油溶性樹脂を含有し、内相に色材を含有することにより、色材が物理的刺激により欠け落ちることを防止し、化粧もちを向上させた技術(例えば特許文献1参照)、水性エマルジョン中の水溶性高分子物質と特定の界面活性剤を組み合わせることによって、着用性及び石けん及び水による除去性を向上した技術(例えば特許文献2参照)があげられる。
また、原料の配合検討においては、対象が睫であるため、皮膚化粧料とは異なる品質が求められ、これらは独自に検討されることが多かった。例えば、化粧膜の均一性や柔軟性等の向上を目的に、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルと皮膜形成性のポリマーエマルジョンを組み合わせた技術(例えば特許文献3参照)や、従来のワックスや樹脂にかわる技術としてキャンデリラレジンを配合する技術(例えば特許文献4参照)がある。
以上のような製品の品質を向上させる技術が開発される一方で、睫の表面の質感を変える技術も検討されている。表面のつやをなくしたマットなものや、逆につやを強調するタイプのもの(例えば特許文献5参照)などがあげられる。
光井武夫編、「新化粧品学」、第一版、P.402〜404、発行元:株式会社南山堂、1993年発行 特開平6−211629号公報 特表平11−505544号公報 特開平7−196450号公報 特開2002−338436号公報 特表2003−521489号公報
しかしながら、今までの技術は、ボリューム効果やロングラッシュ効果、使用性、それらのキープ力に関するものが多く、これらについては良好なものが得られているが、質的変化のあるものについてはあまり検討されていないのが現状である。最近では前記効果に加えて、睫が元気に健康的でしなやかに見えることが望まれつつある。これを実現するため、前記のように光沢性のある効果物質で構成して得られる技術が検討されてきた。しかし、光沢性は得られるものの、消費者の要望する元気に健康的でしなやかに見えることを具現化できる技術は得られていなかった。
そこで本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、単につやを与える物質を塗布するだけではなく、睫毛に均一な膜を作ることでそのつやが一層増し、また、膜は白ボケず透明感があり、更にボリューム感を付与することにより、元気に健康的でしなやかに見えることが具現化できるという知見を得て、油中水型睫用化粧料において、イヌリン及び/又は加水分解イヌリンの脂肪酸エステルとワックスを特定量とキャンデリラレジンとを含有することにより、ワックス量を低減させ、透明感を向上させるとともに優れた使用性が得られ、更にはキャンデリラレジンがボリューム効果と均一でつやがある化粧膜を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。加えて繊維を含有することにより、繊維の付着性が向上し、よりロングラッシュが向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、次の成分(A)〜(C);
(A)イヌリン及び/又は加水分解イヌリンの脂肪酸エステル
(B)ワックス
(C)キャンデリラレジン
を含有し、成分(B)の含有量が〜8質量%(以下、単に「%」と示す)であることを特徴とする油中水型睫用化粧料に関するものである。
本発明の油中水型睫用化粧料は、睫を長く見せ、目元を際立たせる化粧効果及びその持続性や化粧のしやすさ、リムーバーでの除去のしやすさ、経時安定性が良好な油中水型睫用化粧料であり、特に化粧膜の均一性、化粧膜の透明感、化粧膜のつや、ボリューム感が優れる油中水型睫用化粧料である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の油中水型睫用化粧料に使用される成分(A)のイヌリン及び/又は加水分解イヌリンの脂肪酸エステルは、油剤をゲル化し、幅広い範囲で粘度を付与する効果があり、化粧持続性や経時安定性を向上させることができる。成分(A)イヌリン及び/又は加水分解イヌリンの脂肪酸エステルは、多糖類の一種であるイヌリン及び/又その加水分解物である加水分解イヌリンと脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体とのエステルで、具体的には特開2002−284620号公報に記載されているものが挙げられる。市販品としてはレオパールISK(千葉製粉社製)等が挙げられる。
成分(A)のイヌリン及び/又は加水分解イヌリンの脂肪酸エステルは、一単糖単位あたりの脂肪酸置換度が2.2以上であると、油剤のゲル化能力が高く好ましい。ここで示す脂肪酸置換度とは、単糖単位中の3個の水酸基を脂肪酸でエステル化した平均モル数を示す。また、該エステルのアシル基において、総アシル基の60モル%以上は、炭素数16〜22の直鎖炭化水素骨格を有するアシル基が好ましく、具体的にはヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基、ドコサノイル基があげられる。アシル基の炭素鎖長においては、ヘキサデカノイル基より炭素数の少ないアシル基では、油性成分との溶解性やゲル構造性の付与が充分でなく、反対にドコサノイル基より炭素数の多いアシル基では、使用時に重い感触を伴ったり、経時で析出したりする場合がある。
また、総アシル基の40モル%未満は、他のアシル基で置換されていても構わない。他のアシル基を例示するならば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイル基、テトラコサノイル基、ヘキサコサノイル基、オクタコサノイル基、トリアコンタノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフトイル基、イソステアロイル基、イソヘキサデカノイル基、イソデカノイル基、イソオクタノイル基等が挙げられる。
成分(A)の含有量は、特に限定されないが、好ましくは1〜5%、より好ましくは1.5〜4%である。この範囲であると、化粧効果、経時安定性において、より優れたものが得られる。
本発明の油中水型睫用化粧料に使用される成分(B)のワックスは睫を太く見せる効果や、化粧持続性、経時安定性を向上させることができる。具体的にはパラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンコポリマー、モンタンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ、モクロウ等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。
成分(B)の含有量は、〜8%であり、好ましくは2〜7%である。0.5%未満であると、睫を太く見せる化粧効果、経時安定性に劣り、8%を超えると使用性や化粧膜のつや、及び透明感の点でよくない。
本発明の油中水型睫用化粧料に使用される成分(C)キャンデリラレジンは、キャンデリラワックスを有機溶媒にて分別抽出して得られる樹脂であり、他の樹脂と比較して樹脂臭が少ないだけでなく、付着力があり、ボリューム感を向上させることができる。
本発明においてキャンデリラレジン中の樹脂分含有率は、樹脂分を65%以上含有しているものが好ましく、より好ましくは、樹脂分を85%以上含有されるものである。前記分別抽出の方法としては、例えば、キャンデリラワックスにエタノールを添加して水浴上等で加熱することによりキャンデリラワックスを溶解する。次にこれを常温まで冷却して、ワックスの結晶を析出させ、これを濾過することにより結晶と濾液とに分ける。樹脂分は濾液中に溶解しているため、濾液中のエタノールを蒸留回収することにより、樹脂分を得ることができる。また、キャンデリラレジンの軟化点は35〜55℃が好ましく、例えばINCI名(International Nomenclature Cosmetic Ingredient labeling names)でキャンデリラワックスエキストラクト等が挙げられる。軟化点の測定方法としては、化粧品原料基準一般試験法軟化点測定法に準じ、試料量、0.5g、昇温速度0.2℃/分、12mmφ、10gの鉛球を用いて行う。
成分(C)の含有量は特に限定されないが、好ましくは〜30%、より好ましくは〜20%である。この範囲であると、化粧効果において、より優れたものが得られる。
本発明は油中水型であるため、水を含有するが、含有量は1〜40%が好ましく、5〜30%が特に好ましい。この範囲であれば、化粧効果の持続性や使用性、リムーバーでの除去のしやすさの点でより優れたものが得られる。
ロングラッシュ効果を得ることが目的の睫用化粧料では、更に成分(D)の繊維を含有し、成分(A)〜(C)と組み合わせることにより、繊維の睫への付着性がより向上するため、優れたロングラッシュ効果を得ることができる。成分(D)の繊維は、化粧品に一般に使用されるものであれば特に制限されず、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維、レーヨン等の人造繊維、セルロース等の天然繊維、アセテート人絹等の半合成繊維等が挙げられる。中でも、プロピレン重合体を繊維状にした合成繊維であるポリプロピレン繊維が睫を長く見せ、目元を際立たせるといった化粧効果の点でより好ましい。また、これらの繊維は、必要に応じて1種または2種以上を用いることができる。
成分(D)の繊維は、必要に応じて表面処理を施して使用される。表面処理剤としてはフッ素化合物、シリコ−ン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等が挙げられるが、なかでもフッ素化合物が、睫を太く長く見せ、目元を際立たせるといった化粧効果及び化粧効果の持続性の点で最も好ましい。これらの表面を処理するフッ素化合物としては、繊維を処理して撥水性及び撥油性が得られるものであれば特に限定されないが、特にパーフルオロアルキル基含有エステル、パーフルオロアルキルシラン、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルキル基を有する重合体が撥水性及び撥油性の点で最も好ましい。
成分(D)の繊維の含有量は、0.1〜10%が好ましく、更に1〜6%が睫を太く長く見せ、目元を際立たせるといった化粧効果の点でより好ましい。
本発明の油中水型睫用化粧料は、更に成分(E)の皮膜形成性エマルションポリマーを含有することにより、化粧持続性を更に向上させることができ、化粧のしやすさも更に向上させることができる。
皮膜形成性エマルションポリマーとしては化粧品に一般に使用されるものであれば特に制限されず、いずれのものも使用でき、通常のアクリル酸アルキル、メタアクリル酸アルキルの重合体、共重合体のもの及びアクリル酸重合体を一部架橋したものも好適に使用できる。例えば、(メタ)アクリル酸アルキル重合体エマルション、(メタ)アクリル酸アルキル共重合体エマルション、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸アルキル共重合体エマルション、(メタ)アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルション、酢酸ビニル重合体エマルション、酢酸ビニル含有共重合体エマルション、ビニルピロリドン・スチレン共重合体エマルション、シリコーン含有重合体エマルション、シリコーン含有共重合体エマルション等が挙げられる。また、これらの皮膜形成性エマルションポリマーは、必要に応じて1種または2種以上を用いることができる。
成分(E)の皮膜形成性エマルションポリマーの含有量は、ポリマーの固形分換算で0.1〜15%が好ましく、更に1〜10%が化粧持続性や化粧のしやすさのの点でより好ましい。
本発明の睫用化粧料は、上記の成分(A)〜(E)の他に、通常化粧料に使用される成分、例えば、エモリエント成分として油性成分や、感触調整や着色のための粉体成分、基材や、保湿や、粉体分散剤として水可溶性成分、粉体分散の為の界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、酸化防止剤、美容成分、消炎剤、防腐剤、香料などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
油性成分としては、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、半固形油、液体油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリブテン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ホホバ油、リンゴ酸ジイソステアリル、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられる。
粉体成分としては、板状、紡錘状、針状等の形状、粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類、等が挙げられる。具体的には、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン、ナイロン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。また、これら粉体は1種又は2種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
水可溶性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、ソルビトール、マルチトール、ショ糖、でんぷん糖、ラクチトール等の糖類、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、乳酸ナトリウム等の塩類、アロエベラ、ウィッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出物等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等、保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
界面活性剤としては、化粧品一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、レシチン等が挙げられる。
但し、本発明の油中水型睫用化粧料は、界面活性剤が乳化剤として界面に配向して得られるエマルョンではなく、成分(A)や他の親水性の物質が水性成分と混和して油相中に分散するエマルションであることが望ましい。このエマルションであると、皮膜形成が早いことやリムーバーでの除去がしやすいことの利点がある。
本発明の油中水型睫用化粧料の形態としては、クリーム状、ゲル状、液状等が挙げられるが、中でもゲル状が好ましく、外観は、透明、半透明、不透明それぞれの化粧料として使用することができる。睫用化粧料としては、マスカラ、マスカラ下地、マスカラオーバーコートに応用できる。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
本発明品1〜5及び比較品1〜6 マスカラ
表1に示す処方のマスカラを下記製法にて調製し、化粧効果と使用性、安定性について評価を行った。化粧効果は、化粧膜のつや(化粧膜の均一性も含める)、化粧膜の透明感、ボリューム感の項目で、使用性は化粧のしやすさについて評価し、これらの結果もあわせて表1に示す。また、評価項目として結果を表には記載しなかったが、本発明品のみ使用後、リムーバーで落とす際、除去のしやすさについても同時に評価を行った。
*1:レオパール ISK(千葉製粉社製)
*2:レオパール KL(千葉製粉社製)
*3:キャンデリラ樹脂 E−1(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*4:ベントン38(ELEMENTIS社製)
*5:AEROSIL 380S(日本アエロジル社製)
*6:2%パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩処理
*7:プレキシトール B−500(ポリマーラテックス社製)
*8:ビニブラン 1080(日信化学工業社製)
*9:パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩5%処理繊維(6D−2mm)
(製法)
本発明品1〜5及び比較品1〜6
A.成分(1)〜(13)を均一に加熱混合し、約80℃にする。
B.成分(14)〜(21)を均一に混合し、約80℃にする。
C.AにBを加え均一に混合する。
D.Cを容器に充填して製品とする。
(評価方法)
10名の官能検査パネルにより、各試料を下記a〜dについて、(1)絶対評価基準を用いて7段階に評価し、各試料の評点の平均値を(2)4段階判定基準を用いて判定した。
評価項目eについては、ガラス瓶にマスカラを充填し、それを50℃の恒温槽に保存し、1週間後の状態を観察し、(3)4段階判定基準により判定した。
また、リムーバーの除去しやすさについては、以下に示す処方のリムーバー約1gをコットンにとり、使用部位に約5秒間なじませた後、化粧膜をふき取り落とし易いかどうか評価した。
(評価項目)
a.化粧膜のつや
b.化粧膜の透明感
c.ボリューム感
d.化粧のしやすさ
e.経時安定性
(1)絶対評価基準
(評点):(評価)
6:非常に良い
5:良い
4:やや良い
3:普通
2:やや悪い
1:悪い
0:非常に悪い
(2)4段階判定基準
(評点平均値):(判定)
5点を超える :非常に良好:◎
3点を超えて5点以下:良好 :○
2点を超えて3点以下:やや不良 :△
2点以下 :不良 :×
(3)4段階判定基準
全く分離がない :◎
やや分離がみられるが、使用には全く問題ない:○
やや分離がみられ、使用時支障がある :△
分離が著しい :×
評価用リムーバー処方
(成分) (%)
(1)軽質流動イソパラフィン 10
(2)カルボキシメチルセルロース 0.5
(3)水酸化ナトリウム 0.1
(4)精製水 残量
(5)防腐剤 0.1
(製法)
A.成分(2)〜(5)を混合溶解し、(1)を加えて乳化する。
B.Aを容器に充填し評価用リムーバーを得る。
表1の結果から明らかなように、本発明品1〜5のマスカラは、比較品1〜6のマスカラと比較し、化粧膜が均一でつやに優れ、化粧膜の透明感に優れ、ボリューム感があるため、元気に健康的でしなやかな印象を与えるものであった。また、化粧のしやすさ、経時安定性のすべての面で、はるかに優れた特性を有していることがわかる。さらにリムーバーで除去のしやすいものであった。
一方、成分(A)を含有しない比較品1では、化粧膜の透明感やボリューム感、経時安定性の点で、成分(B)を含有しない比較品2では、化粧膜の透明感やボリューム感、経時安定性の点で、成分(C)を含有しない比較品3では、化粧膜のつやや透明感、ボリューム感の点で、成分(A)を含有せず、代わりにデキストリン脂肪酸エステルを含有した比較品4では、化粧膜の透明感やボリューム感、経時安定性の点で、成分(B)を多量に含有した比較品5では、化粧膜のつやや透明感、化粧のしやすさの点で、成分(B)を多量に含有し、皮膜形成剤としてポリビニルアルコールを含有した比較品6では、化粧膜のつやや透明感、ボリューム感、化粧のしやすさの点で満足のいくものが得られなかった。
マスカラ
(成分) (%)
(1)キャンデリラレジン*10 10
(2)トリメチルシロキシケイ酸 10
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン 残量
(4)イヌリン及び/又は加水分解イヌリンの脂肪酸エステル*11 1.5
(5)カルナウバワックス 1
(6)有機変性粘土鉱物*4 5
(7)チタン・酸化チタン焼結物 10
(8)ベンガラ被覆雲母チタン 5
(9)精製水 10
(10)アクリル酸アルキル/スチレンコポリマーエマルション
(固形分45%)*12 2
(11)天然ビタミンE 0.5
(12)大豆リン脂質 0.3
(13)ポリビニルアルコール 0.1
(14)ポリプロピレン繊維1.5D−1mm 6
*10:キャンデリラレジンの組成は、樹脂分90%、遊離アルコール5%、遊離脂肪酸分2%、エステル分2%、炭化水素分1%であり、軟化点は47〜48℃である。
*11:加水分解イヌリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステル(脂肪酸平均置換度は2.5)
*12:ヨドゾール GH41(日本エヌエスシー社製)
(製法)
A.成分(1)〜(8)を均一に加熱混合し、成分(9)〜(14)を加えて均一に混合する。
B.Aを容器に充填して製品とする。
本発明のマスカラは、化粧膜が均一でつやに優れ、化粧膜の透明感に優れ、ボリューム感があるため、元気に健康的でしなやかな印象を与えるものであった。また、化粧のしやすさ、経時安定性も良好で、リムーバーで除去のしやすいものであった。
マスカラ下地
(成分) (%)
(1)キャンデリラレジン*3 5
(2)イヌリン及び/又は加水分解イヌリンの脂肪酸エステル*13 3
(3)ミツロウ 4
(4)ポリエチレンワックス 3
(5)軽質流動イソパラフィン 残量
(6)マイカ 5
(7)雲母チタン 2
(8)精製水 30
(9)ポリ酢酸ビニルエマルション (固形分45%)*8 20
(10)大豆リン脂質 0.5
(11)エタノール 2
*13:加水分解イヌリンステアリン酸/イソステアリン酸エステル(脂肪酸平均置換度は2.3)
(製法)
A.成分(1)〜(7)を均一に加熱混合し、成分(8)〜(11)を加えて均一に混合する。
B.Aを容器に充填して製品とする。
本発明のマスカラ下地は、化粧のしやすさ、経時安定性も良好で、リムーバーで除去のしやすいものであり、上から市販のマスカラを塗布した際、化粧膜が均一でつやに優れ、化粧膜の透明感に優れ、ボリューム感が得られ、元気に健康的でしなやかな印象を与えるものであった。
マスカラトップコート
(成分) (%)
(1) キャンデリラレジン*3 22
(2) イヌリン及び/又は加水分解イヌリンの脂肪酸エステル*14 4.5
(3) ミツロウ 0.5
(4) カルナウバワックス 0.5
(5) 軽質流動イソパラフィン 残量
(6) 精製水 10
(7) 大豆リン脂質 0.5
(8) (ビニルピロリドン−酢酸ビニル)コポリマー*15 3
(9) エタノール 2
(10)着色ナイロン繊維*16 0.5
*14:加水分解イヌリンステアリン酸/イソステアリン酸エステル(脂肪酸平均置換度は1.8)
*15:PVP/VAE−735(50%エタノール溶液)(ISPヴァンダイク社製)
*16:6D−2mm(青色1号)
(製法)
A.成分(1)〜(5)を均一に加熱混合し、成分(6)〜(10)を加えて均一に混合する。
B.Aを容器に充填して製品とする。
本発明のマスカラトップコートは、化粧のしやすさ、経時安定性も良好で、リムーバーで除去のしやすいものであり、市販のマスカラの上に塗布した際、化粧膜が均一でつやに優れ、化粧膜の透明感に優れ、ボリューム感が得られ、元気に健康的でしなやかな印象を与えるものであった。

Claims (5)

  1. 次の成分(A)〜(C);
    (A)イヌリン及び/又は加水分解イヌリンの脂肪酸エステル
    (B)ワックス
    (C)キャンデリラレジン
    を含有し、成分(B)の含有量が〜8質量%であることを特徴とする油中水型睫用化粧料。
  2. 前記成分(A)の含有量が1〜5質量%、成分(C)の含有量が〜30質量%であることを特徴とする請求項1記載の油中水型睫用化粧料。
  3. さらに、成分(D)として繊維を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の油中水型睫用化粧料。
  4. さらに、成分(E)として皮膜形成性エマルションポリマーを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の油中水型睫用化粧料。
  5. 界面活性剤を使用することなくエマルションを形成させたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の油中水型睫用化粧料。
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