JP4801918B2 - 油性睫用化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、睫用化粧料において、睫へのボリューム効果の付与、化粧効果の持続性(耐水性・ボリューム効果)に優れ、更には、化粧落としが容易である油性睫用化粧料に関する。
睫用化粧料は、睫を上にカールすることや睫を太く、長くみせることで、目元をはっきりさせるといった化粧効果をもつものである。
従来、これらの睫用化粧料は、油性タイプのもの、油中水型、水中油型タイプのもの、水性タイプもの等、種々の剤型で市場の動向に合わせて開発されてきた。
化粧効果を持続させる手段としては、油性タイプのものがもっとも優れている。
油性タイプの場合、ワックスや油溶性樹脂及び種々の皮膜形成剤の配合量を増加させることによりボリューム効果を睫に付与したり、化粧効果の持続性をあげたりするが、化粧膜は強固となり、化粧崩れはしない反面、除去するには専用のリムーバーを使用する必要があった。最近では睫用化粧料の使用頻度はかなり増加し、化粧直しも良く行われるようになったため、簡単に落とせるもののニーズが増大してきた。そこで、温水等で簡単に除去できる睫用化粧料の開発がなされてきた。例えば、ワックスの水性ミクロ分散物と特定のフィルム形成性ポリマー(ウレタン系、アクリレート系)の水性分散物を配合する技術(例えば、特許文献1参照)、疎水性ポリマーと特定の有機化合物を配合する技術(例えば、特許文献2参照)や疎水性ポリマーと特定のイオン性界面活性剤を配合する技術(例えば、特許文献3参照)等がある。
特開2002−179532(第1−9頁) 特開2003−26531(第1−12頁) 特開2003−137732(第1−12頁)
しかしながら、これらの睫用化粧料では、疎水性のポリマーやワックスのミクロ分散物により、化粧膜の耐水性はあるものの、実際には水中油型の剤型をとることにより除去しやすくしているため、化粧効果の持続性が弱かったり、ボリューム効果がでにくかったりといった難点があった。また、単に油性睫化粧料に界面活性剤を配合して、洗浄時に水に溶けて除去しやすくすることも考えられるが、化粧膜がにじんだり、密着性が悪化したり、使用性が悪化したり等の弊害が生じたり、全く除去効果が得られないものもあった。最近では、睫用化粧料市場の拡大により、初心者であっても美しく塗布することができ、しかも化粧効果の持続性が良く、さらには容易に落とすことができるものが望まれるようになってきている。
そこで本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、油性睫用化粧料において、溶媒として揮発性油剤を用い、皮膜形成成分として油溶性樹脂を配合することにより睫を太く見せる化粧効果(ボリューム効果)に優れ、塗布後の化粧膜に耐水性を与えるとともに、化粧膜を睫に固着、化粧膜自体が強固であることで化粧効果の持続性が向上することを見出した。更に、脂肪酸のカリウム塩、ナトリウム塩又はトリエタノールアミン塩、特定の非イオン性界面活性剤を併用し配合することで、クレンジングローション(専用のリムーバーではない)、または温水により、化粧膜を落とすことが簡易になることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)油溶性樹脂、(B)脂肪酸のカリウム塩、ナトリウム塩又はトリエタノールアミン塩、(C)ポリオキシアルキレン鎖を含有し、且つHLB値が12以上である非イオン性界面活性剤、(D)揮発性油剤とを配合する油性睫用化粧料である。
本発明の油性睫用化粧料は、睫を太く見せる化粧効果(ボリューム効果)に優れ、その化粧効果の持続性、除去のしやすさに優れるものである。
本発明の油性睫用化粧料に使用される成分(A)の油溶性樹脂とは、トリメチルシロキシケイ酸、テルペン系樹脂(ロジン酸ペンタエリスリット等)、キャンデリラレジン(ここで、キャンデリラレジンとは、キャンデリラワックスを有機溶剤にて分別抽出して得られる樹脂分で、樹脂分が好ましくは65質量%(以下単に「%」と示す)以上、更に好ましくは85%以上の割合で含有されるものである。)、アクリル変性シリコーン、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリイソブチレン等、油性成分に溶解し、皮膜を形成するものであれば、いずれのものも使用することができ、中でもトリメチルシロキシケイ酸、テルペン系樹脂が、化粧効果(形状)の持続性に優れ、好ましい。市販品としては、エステルガムHP(ハリマ化成社製)、溶媒と混合したもので、KF−7312J、KF−7312K、KF−9021(いずれも信越化学工業社製)等が挙げられる。
成分(A)の配合量は、2〜20%が好ましく、更に5〜15%が睫を太く見せる化粧効果及びその持続性、落としやすさの点でより好ましい。
本発明の油性睫用化粧料に使用される成分(B)の脂肪酸のカリウム塩、ナトリウム塩又はトリエタノールアミン塩は、高級脂肪酸塩から選ばれる洗浄効果のあるものであれば、天然、合成、半合成のいずれのものを用いても良いし、またこれらを組み合わせて使用しても良い。例えば、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸等のカリウム塩、ナトリウム塩、トリエタノールアミン塩が挙げられる。なお、これらの脂肪酸のカリウム塩、ナトリウム塩又はトリエタノールアミン塩は予め塩として配合しても、酸と対イオンとして配合して、工程中で中和しても同様な効果が得られるため、特に限定されるものではない。これらの脂肪酸のカリウム塩、ナトリウム塩又はトリエタノールアミン塩は、必要に応じ、1種又は2種以上を使用することができる。成分(A)及び(D)を配合する系に成分(B)と成分(C)を併用して配合することにより、温水やクレンジングローションとのなじみがよく、化粧膜を落としやすくする。
成分(B)の配合量は、1〜5%が好ましく、更に1.5〜3%が落としやすさの点でより好ましい。
本発明の油性睫用化粧料に使用される成分(C)のポリオキシアルキレン鎖を含有し、且つHLB値が12以上である非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンが付加している高級脂肪酸エタノールアミド、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン等が挙げられる。具体的には、HLB12以上の非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(以下、単に「POE」と略す)(40)ヒマシ油、POE(50)ヒマシ油、POE(40)硬化ヒマシ油、POE(50)硬化ヒマシ油、POE(60)硬化ヒマシ油、POE(80)硬化ヒマシ油等の硬化ヒマシ油系、POE(2)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、POE(5)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド等のエタノールアミド系、モノステアリン酸POE(15)グリセリル、モノオレイン酸POE(15)グリセリル等のグリセリル系、モノヤシ油脂肪酸POE(20)ソルビタン、モノパルミチン酸POE(20)ソルビタン、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン、モノイソステアリン酸POE(20)ソルビタン、モノラウリン酸POE(6)ソルビット、テトラステアリン酸POE(60)ソルビット、テトラオレイン酸POE(40)ソルビット、テトラオレイン酸POE(60)ソルビット等のソルビタン系、POE(10)フィトステロール、POE(20)フィトステロール、POE(25)フィトステロール等のステロール系、モノラウリン酸ポリエチレングリコール(10EO)、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(25EO)等のグリコール系、POE(9)ラウリルエーテル、POE(10)セチルエーテル、POE(15)セチルエーテル、POE(10)オレイルエーテル、POE(15)オレイルエーテル、POE(20)POE(8)セチルエチルエーテル、POE(7.5)ノニルフェニルエーテル等のエーテル系、POEラノリン、POE(5)ラノリンアルコール、POE(10)ラノリンアルコール、POE(20)ラノリンアルコール、POE(10)ステアリルアミン、POE(15)オレイルアミン、POE(8)ステアリルプロピレンジアミン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。この中でもHLB13〜17のものが好ましい。さらに、硬化ヒマシ油系とエタノールアミド系を併用することにより、化粧料の使用性や、化粧膜の落としやすさが向上し、好ましい。
成分(C)の配合量は、0.3〜2%が好ましく、更に0.5〜1%が好ましい。この範囲であると膜がべたついたりせず、落としやすくなる。
本発明の油性睫用化粧料に使用される成分(D)の揮発性油剤としては、特に制限されないが、例えば、軽質流動イソパラフィン、イソドデカン等の炭化水素油、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、低重合度ジメチルポリシロキサン等のシリコーン類が挙げられる。これらは、必要に応じて1種または2種以上を用いることができる。
成分(D)の配合量は、10〜70%が好ましく、更に30〜60%が化粧効果の持続性、落としやすさの点でより好ましい。
本発明の油性睫用化粧料は、上記の成分(A)〜(D)の他に、通常化粧料に使用される成分、例えば基材やエモリエント成分としての油性成分、感触調整や着色としての粉体成分、繊維、粉体分散や感触調整としての界面活性剤、保湿や粉体分散剤としての水性成分、紫外線吸収剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料、などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
成分(A)、(D)以外の油性成分としては、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス等の炭化水素類、モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、ホホバ油、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、メチルフェニルポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられる。
粉体成分としては、板状、紡錘状、針状等の形状、粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、シリカ、炭化珪素、硫酸バリウム、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン、ナイロン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。また、これら粉体は1種又は2種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石鹸、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
繊維としては、化粧料に一般に使用されるものであれば特に制限されず、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維、レーヨン等の人造繊維、セルロース等の天然繊維、アセテート人絹等の半合成繊維等が挙げられる。これらの繊維は、必要に応じて表面処理を施して使用される。表面処理剤としてはフッ素化合物、シリコ−ン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等が挙げられる。
上記成分(B)、(C)以外の界面活性剤としては、効果を妨げるものでなく、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、レシチン等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等、保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明の油性睫用化粧料としては、マスカラ、マスカラオーバーコート、マスカラ下地等が挙げられ、形態としては、クリーム状、ゲル状、液状等が挙げられる。
製造方法は油性成分と界面活性剤成分を均一に加熱混合することにより得ることができる。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜7及び比較例1〜5:油性マスカラ
表1に示す処方のマスカラを調製し、睫を太く見せる化粧効果(ボリューム効果)、その化粧効果の持続性(耐水性・ボリューム効果)、クレンジングローション及び温水での除去のしやすさについて下記の方法により官能評価を行った。その結果も併せて表1に示す。
*1:KF7312J(信越化学工業社製)(固形分50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)
*2:エステルガムHP(ハリマ化成社製)
*3:ベントン38(NLインダストリー社製)
*4:HCO−60(日本サーファクタント社製)HLB14
*5:HCO−10(日本サーファクタント社製)HLB6.5
*6:アミゼット2C(川研ファインケミカル社製)HLB12〜15
*7:Hexaglyn 1−L(日光ケミカルズ社製)HLB15
(製法)
A.成分(1)〜(13)を約110℃に加熱し、均一に混合する。
B.Aに(14)、(15)を添加し、均一に混合する。
C.Bを容器に充填して油性マスカラを得た。
(評価方法)
下記評価項目a〜eについて、10名の官能検査パネルにより、パネル各人が下記(1)絶対評価基準にて7段階に評価し評点を付け、各試料のパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記(2)4段階判定基準により判定した。
尚、b、cについては、各試料を睫に塗布し、パネルに通常の生活をしてもらい、6時間後に涙や汗などでは落ちていないかと形状に変化はないかを、評価した。
dについては、以下に示す処方のクレンジングローション約2gをコットンにとり、使用部位に約10秒間なじませた後、通常マスカラを落とす動作で化粧膜をふきとった時の除去のしやすさを評価した。
eについては温水(約35℃)で洗顔石鹸を用い洗顔し、通常マスカラを落とす動作で除去のしやすさを評価した。
また、eの温水での落としやすさとbの耐水性については、前記使用テストによる評価に加え、下記の試験(f、g)を行った。
fについては、各試料を塗布した市販の「つけ睫」を規格ビンに入れ、40℃の温水を注ぎ、ペイントシェーカーにて攪拌し、5分後の各試料の落ち具合を観察し、(3)4段階判定基準により評価及び判定した。
gについては、各試料を塗布した市販の「つけ睫」を23.5℃の水中に入れ、マグネティックスターラーで10分撹拌後の状態を観察し、化粧膜の剥がれ具合を下記の(4)4段階判定基準で評価及び判定した。
(評価項目)
a.化粧効果(ボリューム効果)
b.化粧効果の持続性(耐水性)
c.化粧効果の持続性(ボリューム効果)
d.除去のしやすさ(クレンジングローション)
e.除去のしやすさ(温水:40℃)
f.温水での除去性
g.耐水性
(1)絶対評価基準
(評点):(評価)
6:非常に良い
5:良い
4:やや良い
3:普通
2:やや悪い
1:悪い
0:非常に悪い
(2)4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :5点を超える :非常に良好
○ :3点を超える5点以下:良好
△ :1点を超える3点以下:やや不良
× :1点以下 :不良
(3)4段階判定基準(温水での除去性試験)
(判定):(評価基準)
◎ :完全に落ちている
○ :一部残っているがほぼ落ちている
△ :半分程度落ちていない
× :全く落ちていない
(4)4段階判定基準(耐水性試験)
(判定):(評価基準)
◎ :全く「剥がれ」(化粧膜の落ち)がみられない
○ :化粧膜に変化があるが、「剥がれ」はない
△ :一部「剥がれ」がみられる
× :全て「剥がれ」た状態になる
評価用クレンジングローション処方
(成分) (%)
(1)ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 0.5
(2)オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン 0.5
(3)ショ糖脂肪酸エステル 0.5
(4)アルコール 20
(5)精製水 残量
(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.1
(製法)
A.成分(1)〜(6)を混合溶解する。
B.Aを容器に充填しクレンジングローションを得た。
表1の結果から明らかなように、実施例1〜7のマスカラは、比較例1〜5のマスカラに比べ、ボリューム効果、耐水性、及びその持続に優れ、マスカラ専用のリムーバーではなくても、通常汚れ落とし程度に用いるクレンジングローションで除去することができ、また温水での除去もしやすいものであった。
一方、成分(A)の油溶性樹脂を配合しない比較例1では、特にボリューム効果、耐水性、化粧効果の持続性の点で、成分(B)の脂肪酸石鹸を配合しない比較例2、及び成分(C)のHLB12以上のポリオキシアルキレン鎖を含有する非イオン性界面活性剤を配合しない比較例3では、特に除去のしやすさ、及び除去性の点で、成分(C)の代わりにHLB12未満のポリオキシアルキレン鎖を含有する非イオン性界面活性剤を配合した比較例4では、特に除去のしやすさの点で、成分(C)の代わりにHLB12以上であってもポリオキシアルキレン鎖を含有しない非イオン性界面活性剤を配合した比較例5では、特に除去のしやすさの点で満足できるものではなかった。
実施例8:マスカラオーバーコート
(成分) (%)
(1)トリメチルシロキシケイ酸*1 6
(2)キャンデリラレジン*8 15
(3)トリオクタン酸グリセリル 5
(4)軽質流動イソパラフィン 40.3
(5)POE(80)硬化ヒマシ油*9 1.5
(5)POE(5)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド*10 0.2
(7)パルミチン酸ナトリウム 2
(8)雲母チタン*11 10
(9)マイカ 5
(10)酸化鉄 5
(11)グリセリン 10
*8:キャンデリラ樹脂E−1(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*9:HCO−80(日本サーファクタント社製)HLB15
*10:アミゼット5C(川研ファインケミカル社製)HLB15
*11:FLAMENCO BLUE 620C(エンゲルハード社製)
(製法)
A.成分(1)〜(11)を約110℃で加熱混合し均一にする。
B.Aを容器に充填してマスカラオーバーコートを得た。
以上のようにして得られたマスカラオーバーコートは、マスカラ使用後に塗布することにより、ボリューム効果、耐水性、化粧効果の持続性を向上させるものであり、また除去のしやすさにも優れたものであった。
実施例9:マスカラ下地
(成分) (%)
(1)ミツロウ 3
(2)軽質流動イソパラフィン 69
(3)トリメチルシロキシケイ酸*12 2
(4)ロジン酸ペンタエリスリトール*2 3
(5)ステアリン酸 1
(6)POE(60)硬化ヒマシ油*4 0.2
(7)POE(2)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド*6 0.1
(8)酸化チタン 1
(9)タルク 残量
(10)1,3−ブチレングリコール 7
(11)トリエタノールアミン 0.3
*12 KF−9021(信越化学工業社製)
(製法)
A.成分(1)〜(11)を約110℃で加熱混合し均一にする。
B.Aを容器に充填してマスカラ下地を得た。
以上のようにして得られたマスカラ下地は、マスカラ使用前に塗布することにより、ボリューム効果、化粧効果の持続性を向上させるものであり、また上に塗布したマスカラを除去しやすくするものであった。

Claims (3)

  1. 次の成分(A)〜(D);
    (A)油溶性樹脂
    (B)脂肪酸のカリウム塩、ナトリウム塩又はトリエタノールアミン塩
    (C)ポリオキシアルキレン鎖を含有し、且つHLB値が12以上である非イオン性界面活性剤
    (D)揮発性油剤
    を配合することを特徴とする油性睫用化粧料。
  2. 前記成分(C)が、硬化ヒマシ油系とエタノールアミド系の非イオン性界面活性剤の組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の油性睫用化粧料。
  3. 前記成分(A)がトリメチルシロキシケイ酸及び/又はテルペン系樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の油性睫用化粧料。
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