JP2006249023A - 水中油型睫用化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ツヤに優れ、睫をカールする化粧効果(カール効果)や睫を太く見せる化粧効果(ボリューム効果)も良好で、その化粧効果の持続性、使用性、乾きの早さ、及び経時安定性に優れる水中油型睫用化粧料を提供するものである。
【解決手段】 次の成分(A)〜(D);(A)ロジン酸誘導体、キャンデリラレジン、シリコーン樹脂から選ばれる1種または2種以上の油溶性樹脂、(B)ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン−酢酸ビニル)コポリマーから選ばれる1種または2種以上の水溶性皮膜形成剤、(C)エタノール、(D)無水ケイ酸を含有し、実質的にワックスを含有しないことを特徴とする水中油型睫用化粧料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、水中油型睫用化粧料において、ツヤに優れ、睫をカールする化粧効果(カール効果)や睫を太く見せる化粧効果(ボリューム効果)も良好で、その化粧効果の持続性、使用性、乾きの早さ、及び経時安定性に優れる水中油型睫用化粧料に関する。
睫用化粧料は、睫をカールすることや睫を太く、長くみせることで、目元をはっきりさせるといった化粧効果をもつものである。
従来、これらの睫用化粧料は、油系タイプのもの、油中水型、水中油型の乳化系タイプのもの、水系タイプもの等、種々の剤型で市場の動向に合わせて開発されてきた。
乳化系タイプの場合、油系タイプに比べ、耐水性や耐油性に劣る為、比較的融点の低いワックスや樹脂及び種々の皮膜形成剤の配合量を増加させることや、更にカール力を付与するため、ワックスの微小分散物を配合する技術(特許文献1参照)や特定の樹脂を用いる技術(特許文献2参照)が検討されてきた。一方、化粧膜は、耐水性や耐油性に優れるが、専用のリムーバーを使用することなく、通常の洗浄剤で落とすことができるという相反する技術の検討もなされている。例えば、落としやすさを損なうことなく、化粧もちを向上させるために、外相に水と水溶性高分子、内相に揮発性油剤及びシリコーン系樹脂成分を配合する技術(特許文献3参照)や非水溶性ポリマーと水溶性の皮膜形成ポリマーを併用する技術(特許文献4参照)等が検討されている。また、睫用化粧料に高光沢を付与する技術として、光沢皮膜形成剤と増粘剤、ワックスの併用が検討されている(特許文献5参照)。
特許第2988929号公報 特開2002−338436号公報 特許第3543838号公報 特表平11−504324号公報 特表2003−521489号公報
しかしながら、これらの水中油型睫用化粧料では、殆どの場合ワックスを配合することにより、耐水性や密着性、使用性、系の安定性等を確保し、更に他の成分により、それぞれの特徴を付加してきたが、ワックスが配合されているため、皮膜形成時にはツヤが著しく損なわれるという欠点があった。また、使用中に化粧膜がにじんでしまうといった欠点もあった。そのため、他の成分の効果を充分に活かすことができないのが現状であった。ワックスを配合しないもので、エマルション系中に特定のシリコーン化合物を含有する試みもなされているが、化粧効果の持続性は得られるものの、乾きが遅く、また睫を太く見せる化粧効果を演出する点で十分な効果が得られないといった欠点があった。また、外相に水と水溶性高分子、内相に揮発性油剤及びシリコーン系樹脂成分を含有し、化粧効果の持続性を向上させるといった試みもなされているものの、水溶性高分子の含有量の増加に伴い、使用時及び使用後の化粧膜のべたつきが生じ、使用性の点で満足できるものが得られなかった。このように特定の皮膜形成性の樹脂を用いたり、また含有量を増加させることも検討されたが、リムーバーで化粧膜を除去することが難しくなってしまうといった欠点があった。最近では、睫用化粧料市場の拡大により、従来より求められていたカール効果やボリューム効果だけではなく、より魅力的な印象を与えるツヤといった新たな機能、付加価値を望むようになってきている。
そこで本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、水中油型睫用化粧料において、特定の油溶性樹脂、特定の水溶性皮膜形成剤、エタノール、無水ケイ酸を含有することにより、実質的にワックスを含有しなくても、睫をカールする化粧効果(カール効果)や睫を太く見せる化粧効果(ボリューム効果)も良好で、ツヤに優れ、その化粧効果の持続性、使用性、乾きの早さに優れることを見出した。さらに、アルカリ増粘性ポリマーエマルションを用いることで、使用性が良好な粘度を容易に付与することができ、かつ経時安定性も良く、ボリューム効果を良好に睫に与えることができることを見出した。加えて皮膜形成性ポリマーエマルションを用いることで、水が蒸発したあとの皮膜に耐水性を与えるとともに、化粧膜を睫に固着させることができるため化粧効果の持続性が向上することを見出した。
さらには、これらの組合せにより、本来水中油型化粧料のもつリムーバーでの除去性を向上することができ、ワックスを含有しない系であっても、化粧効果が充分に発揮され、塗布膜の均一性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)ロジン酸誘導体、キャンデリラレジン、シリコーン樹脂から選ばれる1種または2種以上の油溶性樹脂、(B)ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン−酢酸ビニル)コポリマーから選ばれる1種または2種以上の水溶性皮膜形成剤、(C)エタノール、(D)無水ケイ酸を含有し、実質的にワックスを含有しない水中油型睫用化粧料に関するものである。
本発明の水中油型睫用化粧料は、ツヤに優れ、睫をカールする化粧効果(カール効果)や睫を太く見せる化粧効果(ボリューム効果)も良好で、その化粧効果の持続性、使用性、乾きの早さ、及び経時安定性に優れるものである。
本発明の油中水型睫用化粧料に使用される成分(A)の油溶性樹脂は、ロジン酸誘導体、キャンデリラレジン、シリコーン樹脂から選ばれるものである。油溶性樹脂は、化粧膜としたときに皮膜を形成するものであり、睫用化粧料の付着性を向上し、睫を太く見せ、目元を際立たせるといった化粧効果の持続性を付与するものである。市販品としては、ロジン酸誘導体の市販品として、ロジン酸ペンタエリスリットのエステルガムHP(荒川化学工業製)等が例示でき、キャンデリラレジンの市販品としては、キャンデリラ樹脂E−1(日本ナチュラルプロダクツ社製)等が例示できる。シリコーン樹脂の市販品としては、トリメチルシロキシケイ酸の溶媒との混合物でKF7312J(固形分50質量%)(信越化学工業社製)、KF9021(固形分50質量%)(信越化学工業社製)等が例示できる。これらの油溶性樹脂は必要に応じ1種または2種以上を用いることができる。
成分(A)の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜20質量%(以下単に「%」で示す。)であり、より好ましくは1〜15%である。この範囲であれば、カール効果やボリューム効果、化粧効果の持続やツヤの点で特に優れた化粧料を得ることができる。
本発明の水中油型睫用化粧料に使用される成分(B)の水溶性皮膜形成剤は、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン−酢酸ビニル)コポリマーから選ばれるものである。優れたツヤを付与するともに、カール効果、化粧効果の持続性や使用性を向上させるものである。市販品としては、ポリビニルアルコールの市販品として、PVA−205、PVA−217、クラレポバール PVA124(以上、クラレ社製)、PVA−EG25、PVA−EG40、PVA−GL05S、PVA−EG05、(以上、日本合成社製)等が例示でき、ポリビニルピロリドンの市販品として、LUVISKOL K−90(バディッシュ社製)等が例示でき、(ビニルピロリドン−酢酸ビニル)コポリマーの市販品として、PVP/VAE−735(50%エタノール溶液)、PVP/VA−S630(以上、ISPヴァンダイク社製)等が例示できる。これらの水溶性皮膜形成剤は必要に応じ1種または2種を用いることができる。
成分(B)の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜10%であり、より好ましくは1〜5%である。この範囲であればツヤ、使用性、化粧効果の持続性の点で満足のいくものが得られる
本発明の水中油型睫用化粧料に使用される成分(C)のエタノールは、使用性を良好にするとともに、塗布膜の乾きをより早くする目的として配合されるものである
成分(C)の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜15%であり、より好ましくは1〜10%である。この範囲であれば、使用性、乾きの早さの点で満足のいくものが得られる
本発明の水中油型睫用化粧料に使用される成分(D)の無水ケイ酸としては、特に制限されず、無定形のもの、疎水化処理したもの、あるいは結晶構造を有するものの何れも使用でき、使用性や経時安定性を良好にするものである。市販品としては、サイリシア550、サイリシア770、サイロスフェア C−1504(以上、富士シリシア化学社製)、AEROSIL200、AEROSIL300、AEROSILR972(以上、日本アエロジール社製)、ニップシールE−220(日本シリカ工業社製)等が例示できる。また、これらの無水ケイ酸は必要に応じ1種又は2種以上を用いることができる。
成分(D)の含有量は、特に限定されないが、好ましくは0.1〜10%であり、より好ましくは1〜5%である。この範囲であれば、乾きの早さ、経時安定性の点で満足のいくものが得られる。
本発明の水中油型睫用化粧料は、さらに成分(E)のアルカリ増粘性ポリマーエマルションを含有することにより、粘度調整をすることができ、使用性を良好にすることができる。成分(E)のアルカリ増粘性ポリマーエマルションは、高分子化合物を水性溶媒に分散してあるもので、トリエタノールアミンや水酸化ナトリウム、L−アルギニン等のアルカリ剤の添加により中性からアルカリ性とすることで増粘し、系に粘度を付与するものである。例えば、(メタ)アクリル酸や無水マレイン酸等のカルボキシル基含有のラジカル重合性モノマーと、(メタ)アクリル酸アルキルやアルキルアクリルアミド等のラジカル重合性モノマーとの共重合体等が挙げられる。市販品としては、プライマルASE−60(固形分28%)、プライマルASE−75(固形分40%)(以上、ポリマーラテックス社製)、SALCARE SC81(固形分40%)(チバスペシャルティケミカルズ社製)等が例示できる。
成分(E)の含有量は、特に限定されないが、好ましくは固形分換算で0.1〜5%であり、より好ましくは0.5〜3%である。この範囲であれば、使用性、経時安定性の点で好ましい。
本発明の水中油型睫用化粧料はさらに成分(F)の皮膜形成性ポリマーエマルションを含有することにより、ツヤや化粧効果、およびその持続性が向上する。成分(F)の皮膜形成性ポリマーエマルションは、高分子化合物を水性溶媒に分散したもので、水性溶媒が揮散することで皮膜を形成するものであり、前記成分(E)と異なり、アルカリ性としても増粘しないものである。例えば、(メタ)アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルション、酢酸ビニル・スチレン共重合体エマルション、アクリル酸アルキル・アクリロニトリル・スチレン共重合体エマルション、ビニルピロリドン・スチレン共重合体エマルション、(メタ)アクリル酸アルキル・ビニルピロリドン共重合体エマルション、(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸アルキル共重合体エマルション、ポリ酢酸ビニルエマルション、シリコーン系ポリマーエマルション等が挙げられる。市販品としては、例えばヨドゾールGH840(NSC社製)、アンタラ(ISPヴァンダイク社製)、リカボンド(中央理化社製)、PLEXTOL B500(ポリマーラテックス社製)等が例示できる。これらのポリマーエマルションは、必要に応じ、1種又は2種以上を使用することができる。
成分(F)の含有量は、特に限定されないが、好ましくは固形分換算で0.1〜25%であり、より好ましくは1〜20%である。この範囲であればツヤ、化粧効果およびその持続性の点でより好ましい。
本発明の水中油型睫用化粧料は、上記の成分(A)〜(F)の他に、通常化粧料に使用される成分、例えば、基材やエモリエント成分として油性成分、保湿や粉体分散剤として水性成分、感触調整や着色の目的で粉体成分、繊維、粉体分散や感触調整の為の界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料、などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。ただし、にじみや使用性の点において、実質的にワックスを含有しない化粧料である。
油性成分としては、炭化水素類、油脂類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリブテン、ポリイソブチレン、軽質流動イソパラフィン、イソドデカン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ホホバ油、リンゴ酸ジイソステアリル、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ジメチルポリシロキサン、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、部分架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体等が挙げられる。
水性成分としては、例えば、イソプロピルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類及び水が挙げられ、水可溶性成分としては、ソルビトール、マルチトール、ショ糖、でんぷん糖、ラクチトール等の糖類、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、乳酸ナトリウム等の塩類、アロエベラ、ウィッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出物等が挙げられる。
粉体成分としては、板状、紡錘状、針状等の形状、粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類、等が挙げられる。具体的には、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン、ナイロン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。また、これら粉体は1種又は2種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
繊維としては、化粧品に一般に使用されるものであれば特に制限されず、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維、レーヨン等の人造繊維、セルロース等の天然繊維、アセテート人絹等の半合成繊維等が挙げられる。これら繊維は1種又は2種以上を用いることができ、フッ素化合物、シリコ−ン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
界面活性剤としては、化粧品一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、レシチン等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等、保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明の水中油型睫用化粧料としては、マスカラ、マスカラオーバーコート、マスカラ下地等が挙げられ、形態としては、クリーム状、ゲル状、液状等が挙げられる。製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、ロジン酸誘導体、キャンデリラレジン、シリコーン樹脂から選ばれる油溶性樹脂を含む油性成分と、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン−酢酸ビニル)コポリマーから選ばれる水溶性皮膜形成剤、エタノール、無水ケイ酸を含む水性成分をそれぞれ均一に加熱混合し、乳化、冷却、脱法して充填することにより得ることができる。
また、本発明の水中油型睫用化粧料は、実質的にワックスを含有しないことが、使用性、及び皮脂に対する化粧効果の持続性の点で望ましい。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜9及び比較例1〜5水中油型マスカラ(クリーム状)
表1に示す処方のマスカラを調製し、睫をツヤやかに見せる効果(ツヤ効果)、睫をカールする化粧効果(カール効果)、睫を太く見せる化粧効果(ボリューム効果)、及びその化粧効果の持続性、塗布時の化粧のしやすさ(使用性)、乾きの早さ、及び経時安定性について下記の方法により評価を行った。その結果もあわせて表1に示す。
*1:エステルガムHP(荒川化学工業製)
*2:キャンデリラ樹脂E−1(日本ナチュラルプロダクツ社製)
*3:KF9021(信越化学工業社製)(固形分50%)
*4:プライマルASE−75(ポリマーラッテクス社製)(固形分40%)
*5:サイリシア550(富士シリシア化学社製)
*6:PLEXTOL B500(ポリマーラテックス社製)(固形分50%)
*7:ビニルピロリドン・スチレン共重合体エマルション;アンタラ430(ISPヴァンダイク社製)(固形分40%)
*8:PVP/VAE−735(ISPヴァンダイク社製)(固形分50%)
*9:PVP/VA−S630(ISPヴァンダイク社製)
(製法)
実施例1〜9及び比較例1〜5
A.成分(1)〜(7)を均一に加熱混合し、80℃にする。
B.成分(8)〜(11)を均一に混合し、成分(12)〜(20)を加え均一に混合し、80℃にする。
C.BにAを加え乳化する。
D.40℃に冷却後、(21)〜(23)を加え均一に混合する。
E.Dを容器に充填して製品とする。
(評価方法)
10名の官能検査パネルにより、各試料を下記a〜eについて、(1)絶対評価基準を用いて7段階に評価し、各試料の評点の平均値を(2)4段階判定基準を用いて判定した。尚、評価項目dについては、試料を睫に塗布し、パネルに通常の生活をしてもらい、6時間後の化粧効果について評価した。
評価項目fについては、ガラス板に膜厚16milのアプリケータで塗膜を形成させ、60秒後、塗膜を指で触り、塗膜の指への付着の程度及び塗膜の乾燥状態を(3)4段階判定基準を用いて判定した。
評価項目gについては、ガラス瓶にマスカラをつめ、それを50℃の恒温槽に保存し、1週間後の状態を観察し、(4)4段階判定基準により判定した。
(評価項目)
a.化粧効果(ツヤ)
b.化粧効果(カール効果)
c.化粧効果(ボリューム効果)
d.化粧効果の持続性
e.使用性
f.乾きの早さ
g.経時安定性
(1)絶対評価基準
(評点):(評価)
6:非常に良い
5:良い
4:やや良い
3:普通
2:やや悪い
1:悪い
0:非常に悪い
(2)4段階判定基準
5点を超える :非常に良好:◎
3点を超えて5点以下:良好 :○
2点を超えて3点以下:やや不良 :△
2点以下 :不良 :×
(3)4段階判定基準
指に全く色が移らず、塗膜は乾いている :◎
指に色は移らず、塗膜は乾いているが強く押すと塗膜に少し指の跡がつく:○
指にやや色が移り、塗膜は部分的に乾いていないところがある :△
指に色が移り、塗膜は乾いていない :×
(4)4段階判定基準
分離がない :◎
わずかに分離がみられるが問題ない:○
分離がみられる :△
分離が著しい :×
表1の結果から明らかなように、実施例1〜9のマスカラは、比較例1〜5のマスカラに比べ、ツヤ効果、カール効果、ボリューム効果、及びその持続性、使用性、乾きの早さ、経時安定性のすべての面で、はるかに優れた特性を有していることがわかる。
一方、成分(A)の油溶性樹脂を配合しない比較例1では、特にツヤ効果、カール効果、化粧効果の持続性の点で、成分(B)の水溶性皮膜形成剤を含有しない比較例2では、特にツヤ効果、化粧効果の持続性、使用性の点で、成分(C)のエタノールを含有しない比較例3では、特に使用性、乾きの早さの点で、成分(D)の無水ケイ酸を配合しない比較例4では、特に乾きの早さ、経時安定性の点で、ワックスを配合した比較例5では、特にツヤ効果、使用性、経時安定性の点で満足のいくものが得られなかった。
実施例10 マスカラ(クリーム状)
(成分) (%)
(1)ロジン酸ペンタエリスリット*1 5
(2)キャンデリラレジン*2 5
(3)トリメチルシロキシケイ酸*10 5
(4)軽質流動イソパラフィン 20
(5)有機変性ベントナイト 3
(6)(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー*11 1
(7)無水ケイ酸*12 2
(8)精製水 残量
(9)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1
(10)アルカリ増粘性ポリマーエマルション*13 15
(11)L−アルギニン 3
(12)シリコーン処理チタン・酸化チタン焼結物*14 5
(13)1,3−ブチレングリコール 5
(14)フェノキシエタノール 1
(15)皮膜形成性ポリマーエマルション*15 10
(16)ポリビニルアルコール*16 3
(17)エタノール 10
(18)香料 0.1
*10:KF7312J(信越化学工業社製)(固形分50%)
*11:KSG−16(信越化学工業社製)(固形分25%)
*12:AEROSIL R974(日本アエロジル社製)
*13:アクリル酸アルキル共重合体エマルション;SALCARE SC81(チバスペシャルティケミカルズ社製)(固形分40%)
*14:5%メチルハイドロジェンポリシロキサン処理
*15:アクリル酸アルキル(C1〜4,C8,C12)・スチレン共重合体ポリマーエマルション:リカボンド ET−F527(中央理化社製)(固形分45%)
*16:クラレポバール PVA124(クラレ社製)
(製法)
A.成分(1)〜(7)を均一に加熱混合し、80℃にする。
B.成分(8)〜(11)を均一に混合し、成分(12)〜(16)を加え均一に混合し80℃する。
C.BにAを加え乳化する。
D.40℃に冷却後、(17)〜(18)を加え均一に混合する。
E.Dを容器に充填して製品とする。
以上のようにして得られたマスカラは、ツヤ効果、カール効果、ボリューム効果に優れ、化粧効果の持続性、使用性、乾きの早さ、及び経時安定性に優れたものであった。
実施例11 マスカラオーバーコート(ゲル状)
(成分) (%)
(1)キャンデリラレジン*2 1
(2)トリオクタン酸グリセリル 1
(3)軽質流動イソパラフィン 25
(4)精製水 残量
(5)ポリオキシエチレン(30E.O.)セチルエーテル 2
(6)アルカリ増粘性ポリマーエマルション*17 5
(7)L−アルギニン 2
(8)無水ケイ酸*18 3
(8)ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末 5
(9)皮膜形成性ポリマーエマルション*6 20
(10)ポリビニルピロリドン*19 1
(11)エタノール 5
(12)グリセリン 5
*17:プライマルASE−60(ポリマーラテックス社製)(固形分28%)
*18:ニップシールE−220(日本シリカ工業社製)
*19:LUVISKOL K−90(バディッシュ社製)
(製法)
A.成分(1)〜(3)を均一に加熱混合し、80℃にする。
B.成分(4)〜(7)を均一に混合し、成分(8)〜(10)を加え均一に混合し80℃する。
C.BにAを加え乳化する。
D.40℃に冷却後、(11)〜(12)を加え均一に混合する。
E.Dを容器に充填して製品とする。
以上のようにして得られたマスカラオーバーコートは、マスカラ使用後に塗布することにより、ツヤ効果、カール効果、ボリューム効果に優れ、化粧効果の持続性、使用性、乾きの早さ、及び経時安定性に優れたものであった。
実施例12 マスカラ下地(クリーム状)
(成分) (%)
(1)ポリイソブチレン 1
(2)軽質流動イソパラフィン 10
(3)キャンデリラレジン*2 5
(4)トリメチルシロキシケイ酸*3 10
(5)精製水 残量
(6)ポリオキシエチレン(40E.O.)硬化ヒマシ油 2
(7)アルカリ増粘性ポリマーエマルション*17 0.5
(8)トリエタノールアミン 0.1
(9)皮膜形成性ポリマーエマルション*7 20
(10)ポリ酢酸ビニルエマルション*20 20
(11)無水ケイ酸*5 1
(12)酸化チタン 0.5
(13)(ビニルピロリドン−酢酸ビニル)コポリマー*8 5
(14)エタノール 7
*20:固形分30%分散液
(製法)
A.成分(1)〜(4)を均一に加熱溶解し、80℃にする。
B.成分(5)〜(8)を均一に混合し、成分(9)〜(13)を加え均一に混合し80℃する。
C.BにAを加え乳化する。
D.40℃に冷却後、(14)を加え均一に混合する。
E.Dを容器に充填して製品とする。
以上のようにして得られたマスカラ下地は、マスカラ使用前に塗布することにより、ツヤ効果、カール効果、ボリューム効果に優れ、化粧効果の持続性、使用性、乾きの早さ、及び経時安定性に優れたものであった。

Claims (4)

  1. 次の成分(A)〜(D);
    (A)ロジン酸誘導体、キャンデリラレジン、シリコーン樹脂から選ばれる1種または2種以上の油溶性樹脂
    (B)ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、(ビニルピロリドン−酢酸ビニル)コポリマーから選ばれる1種または2種以上の水溶性皮膜形成剤
    (C)エタノール
    (D)無水ケイ酸
    を含有し、実質的にワックスを含有しないことを特徴とする水中油型睫用化粧料。
  2. 成分(A)の含有量が0.1〜20質量%、成分(B)の含有量が0.1〜10質量%、成分(C)の含有量が0.1〜10質量%、成分(D)の含有量が0.1〜10質量%であることを特徴とする請求項1に記載の水中油型睫用化粧料。
  3. 更に成分(E)としてアルカリ増粘性ポリマーエマルションを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の水中油型睫用化粧料。
  4. 更に成分(F)として皮膜形成性ポリマーエマルションを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水中油型睫用化粧料。
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