JPWO2012099216A1 - プロテオグリカンの大量調製法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、水棲動物組織から効率よくプロテオグリカンを抽出することを課題とする。本発明に係る、魚類軟骨からプロテオグリカンを抽出する方法であって、凍結魚類軟骨小片を水中で加熱する工程を含む、プロテオグリカン抽出方法であれば、魚類軟骨から簡便かつ非常に高効率にプロテオグリカンを抽出することできる。特に、当該方法では、高分子量のプロテオグリカンを抽出することができる。さらに、当該方法では、抽出を水のみで行い得るため、従来の有機溶媒あるいは酸・アルカリを用いる抽出方法に比べて、抽出作業及び得られるプロテオグリカンが安全であり、有機溶媒を除去する煩雑な工程も必要がない。

Description

本発明は、プロテオグリカンの調製方法に関する。より詳細には、本発明は、特に高分子量のプロテオグリカンを大量に調製可能な、高効率のプロテオグリカン抽出方法に関する。
プロテオグリカンは、コラーゲンなどとともに結合組織の細胞外マトリックス中の基質を形成している主要な生体高分子である。プロテオグリカンは、従来哺乳動物(特に牛)の軟骨に含まれるものを抽出分離して得られていたが、牛海綿状脳症(BSE)発症が報告されてから、哺乳動物軟骨から抽出されるものは忌避されるようになり、これに代わるプロテオグリカン供給源が求められている。また、従来のプロテオグリカン抽出工程は煩雑で収量も悪いことから製造コストが非常に高く、産業への活用が充分なされていないため、より簡便で収量が高い製造方法が求められ求められている。
水棲動物組織は有力なプロテオグリカン供給源代替候補である。水棲動物である鯨やサメの軟骨に含まれるプロテオグリカンの抽出が試みられている。しかし、これらの水棲動物の捕獲量には限りがあるため、大量のプロテオグリカンを製造することは困難であった。また、抽出分離操作も煩雑であり、抽出に用いられる溶媒等には毒性が低くないものが存在するなどした。
このような問題を解決するため、大量廃棄される水棲動物組織(例えばサケ鼻軟骨)からプロテオグリカンを抽出する試みもなされている。特許文献1には、サケの鼻軟骨からプロテオグリカンを含む組成物(鼻軟骨粉末)を製造する方法が記載されている。特にサケ鼻軟骨由来のプロテオグリカンは、炎症性腸疾患に対する治療及び予防効果を有することが示唆されており、プロテオグリカンの需要は高まりつつある。しかしながら、特許文献1の方法では、プロテオグリカンの製造効率がそれほど高いわけでなく、効率の点で改良の余地があった。
特開2009−173702号公報
本発明は、水棲動物組織から効率よくプロテオグリカンを抽出することを課題とする。
本発明者らは、驚くべき事に、魚類軟骨を凍結し、小片化した上で、水中で加熱することにより、高効率にプロテオグリカンを抽出できることを見出し、さらに改良を重ねて本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は例えば以下の項1〜11に記載のプロテオグリカン抽出方法(プロテオグリカン製造方法ともいえる)、及びプロテオグリカン抽出効率を向上させる方法を包含する。
項1.
魚類軟骨からプロテオグリカンを抽出する方法であって、
(A)凍結魚類軟骨小片を水中で加熱する工程
を含む、プロテオグリカン抽出方法。
項2.
凍結魚類軟骨小片が、1小片あたり0.001〜0.5gである、項1に記載のプロテオグリカン抽出方法。
項3.
凍結魚類軟骨小片が、魚類軟骨を凍結後小片化したものである、項1又は2に記載のプロテオグリカン抽出方法。
項4.
魚類軟骨が、脱脂処理された魚類鼻軟骨である、項3に記載のプロテオグリカン抽出方法。
項5.
抽出されるプロテオグリカンに分子量が90万以上のプロテオグリカンが含まれる、項1〜4のいずれかに記載のプロテオグリカン抽出方法。
項6.
水中での加熱が、3時間より長い時間行われる、項1〜5のいずれかに記載のプロテオグリカン抽出方法。
項7.
加熱における水の温度が80℃以上である、項1〜6のいずれかに記載のプロテオグリカン抽出方法。
項8.
加熱に供する凍結魚類軟骨小片全体の質量と、水の質量との比が、1:1〜1:10である、項1〜7のいずれかに記載のプロテオグリカン抽出方法。
項9.
加熱後に回収する残渣の質量が、加熱に供した凍結魚類軟骨小片の質量以下になるまで加熱することを特徴とする、項1〜8のいずれかに記載のプロテオグリカン抽出方法。
項10.
加熱後に回収する残渣が、加熱後に5000rpm、20分、4℃での遠心分離処理により得られる沈殿である、項9に記載のプロテオグリカン抽出方法。
項11.
凍結魚類軟骨小片を水中で加熱する工程を含む、魚類軟骨からのプロテオグリカン抽出効率を向上させる方法。
本発明のプロテオグリカン抽出方法によれば、魚類軟骨から簡便かつ非常に高効率にプロテオグリカンを抽出することできる。特に、本発明の抽出方法では、高分子量のプロテオグリカンを抽出することができる。さらに、本発明の抽出方法では、抽出を水のみで行い得るため、従来の有機溶媒あるいは酸・アルカリを用いる抽出方法に比べて、抽出作業及び得られるプロテオグリカンが安全であり、有機溶媒を除去する煩雑な工程も必要がない。
トレイに入った凍結サケ鼻軟骨ブロックの写真である。 ビニール袋に入った凍結サケ鼻軟骨小片の写真である。 ビニール袋に入った脱脂サケ鼻軟骨粉末の写真である。 凍結サケ鼻軟骨小片に水を加え100℃で抽出した際の、時間によるプロテオグリカン収量の変化を示すグラフである。 脱脂サケ鼻軟骨粉末(粉末)、凍結サケ鼻軟骨ブロック(ブロック)又は凍結サケ鼻軟骨小片(小片)からプロテオグリカンを抽出した際の、ウロン酸量(グルクロン酸の略記GlcAで示す)及びタンパク質(Proteinで示す)の収量を比較したグラフである。GlcA及びProteinの収量値は、凍結サケ鼻軟骨ブロック100gあたりから抽出した場合に換算されている。なお、ウロン酸量はプロテオグリカン量を反映する。 凍結サケ鼻軟骨小片から抽出されたプロテオグリカンが含まれる回収上清液を、ゲル濾過クロマトグラフィーで分離し、各フラクション中のウロン酸量(GlcA)及び280nm吸光度を測定して、得られた測定値を基に描いたクロマトグラムである。 凍結サケ鼻軟骨小片から抽出されたプロテオグリカンが含まれる回収上清液を、陰イオン交換クロマトグラフィーで分離し、各フラクション中のウロン酸量(GlcA)及び280nm吸光度を測定して、得られた測定値を基に描いたクロマトグラムである。
以下、本発明について、さらに詳細に説明する。なお、「質量」は「重量」と読み替えてもよい。
本発明のプロテオグリカン抽出方法は、魚類軟骨からプロテオグリカンを抽出する方法であって、(A)凍結魚類軟骨小片を水中で加熱する工程、を含む。
魚類軟骨は、魚類の軟骨である。魚類としては、サケ科サケ属の魚が好ましく、具体的にはマス(カラフトマス、サクラマス、サツキマス等)、サケ(シロザケ、ベニザケ、ギンザケ、マスノスケ、スチールヘッド等)、サメ、タラ等が好ましく例示される。特にサケ又はマスが好ましい。また、軟骨としては、特に制限されないが、頭部軟骨、中でも鼻軟骨が好ましい。また、魚類が食品製品等へ加工される際に頭部は通常廃棄されることから、頭部軟骨の入手コストは安く、大量に安定供給され得るという利点もある。
凍結魚類軟骨小片は、(i)魚類軟骨を凍結した後小片化することで、又は(ii)魚類軟骨を小片化した後凍結することで、得ることができる。また、(iii)魚類軟骨を凍結したもの、そのものであってもよい。本発明では(i)により得られるものが特に好ましい。本発明は、(A)工程前に、(α)魚類軟骨を凍結する工程、及び/又は(β)凍結魚類軟骨を小片化する工程、をさらに含む、プロテオグリカン抽出方法も包含する。
凍結方法は特に制限されず、公知の凍結方法を用いることができる。例えば、フリーザーを用いて、魚類軟骨を−20〜−80℃程度で24〜72時間程度保存する方法が例示できる。
小片化は、公知の方法により行うことができる。例えば、公知のブレンダーやミル等を用いて、魚類軟骨(好ましくは凍結魚類軟骨)を小片化することができる。小片化操作は、できるだけ低温(例えば4℃以下)で行うことが好ましい。
凍結魚類軟骨小片は、1小片あたり0.001〜0.5g程度が好ましく、0.005〜0.3g程度がより好ましく、0.001〜0.1g程度がさらに好ましい。小片化操作は、このような凍結魚類軟骨小片が得られるように行われるのが好ましい。また、魚類軟骨を凍結した時点で前記程度の重量の小片が得られる場合は、特に小片化操作を行わなくてもよい。なお、特に制限されないが、加熱に供する凍結魚類軟骨小片全体のうち、上記の質量を有する小片が50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。当該割合は、加熱に供する凍結魚類軟骨小片全体からランダムに20小片を採取し、この20小片それぞれの質量を測定し、20小片中何%が上記の質量に含まれる小片であるかを算出することで求められる割合である。また、「小片全体」とは、各小片の集合を意味する。つまり、小片が複数個集まってなる集合体を意味する。
特に制限はされないが、魚類軟骨としては、脱脂処理された魚類軟骨を用いるのが好ましい。脱脂処理済みの魚類軟骨を用いることで、脂質の混入が少ない精製度の高いプロテオグリカン含有抽出物を得ることができるからである。脱脂処理は公知の方法で行うことができる。例えば、魚類軟骨を1〜24時間程度流水(例えば水道蛇口からの流水)にさらす方法が例示される。なお、魚類軟骨の入手は公知の方法で行うことができ、例えば魚類組織(好ましくは魚類頭部)を水に1〜24時間程度漬けて膨潤させ、軟骨(好ましくは鼻軟骨)以外の組織を除去する方法や、あるいは、凍結サケ頭部を解凍後、直ちに鼻軟骨を取り出し、さらに流水に1〜24時間程度さらして洗浄及び脱脂する方法が例示される。なお、肉片等が残存する場合は、ピンセット等により残存する肉片等を取り除くことが好ましい。
本発明のプロテオグリカン抽出方法で抽出されるプロテオグリカンは、高分子量のプロテオグリカンを含む。プロテオグリカンの有する炎症性腸疾患に対する治療及び予防効果については、高分子量のプロテオグリカンほど効果が高いことが、本発明の発明者らにより見出されつつある。よって、高分子量のプロテオグリカンが得られる本発明はこの点でも有利であるといえる。ここでの高分子量プロテオグリカンとは、具体的には分子量90万以上のプロテオグリカンであり、好ましくは分子量100万以上、より好ましくは分子量120万以上である。また、本発明の方法では、分子量250万以上、さらには分子量500万以上のプロテオグリカンも得ることができると考えられる。なお、当該好ましい高分子量プロテオグリカンは、本発明のプロテオグリカンの抽出方法で得られたプロテオグリカン含有抽出物を、下記条件のゲル濾過クロマトグラフィーにより処理し、得られる各フラクションに含まれるウロン酸量(プロテオグリカン量を反映する)をカルバゾール硫酸法で定量し、当該ウロン酸量に基づくクロマトグラムのピーク位置が、上記の分子量(90万、好ましくは100万、より好ましくは120万)以上であることをいう。以下、このようにして得られたクロマトグラムを「プロテオグリカンウロン酸量クロマトグラム」ということがある。また、各フラクションの280nmでの吸光度を測定することで、含まれるタンパク質量を相対値化し(すなわち、含まれるタンパク質量を反映する値とし)、当該吸光度に基づくクロマトグラム(タンパク質量を反映する)を描くこともできる。当該クロマトグラムを以下「プロテオグリカンタンパク質量クロマトグラム」ということがある。
〔ゲル濾過クロマトグラフィー〕
カラム: Sepharose CL-4B 充填カラム(Sepharose CL-4Bを担体としてφ1cm×38.5cmのカラムに充填したもの。Sepharose CL-4Bは、例えばGE Healthcare社等から入手できる。
Sepharose CL-4Bは、4%架橋アガロース、粒子径40-165μm(レーザー回折散乱法による)、CAS登録番号61970-08-9である。)
バッファー: 0.1Mリン酸緩衝液(pH 7.0, 0.2M NaCl含有)
フラクション量: 1mL/tube
分子量検量線:次の各種デキストラン分子量マーカーについて上記と同様の条件でゲル濾過クロマトグラフィーを行い、糖鎖検出のための周知の方法であるフェノール・硫酸法により各フラクションの吸光度(デキストラン量を反映する)を測定し、作成された検量線を用いる。
<デキストラン分子量マーカー>
Dextran Standard 1,400,000(SIGMA)・・・1400kDa
Dextran Standard 670,000(SIGMA) ・・・ 670kDa
Dextran Standard 410,000(SIGMA) ・・・ 410kDa
Dextran Standard 270,000(SIGMA) ・・・ 270kDa
デキストランの定量(吸光度測定)は、Hodge, J. E. and Hofreiter, B. T., Method in Carbohydrate Chemistry, 1, 338 (1962)に記載の方法に従い、次のようにして行う。
〔1〕105×15mmの試験管に試料水溶液あるいは標準単糖(マンノース)水溶液を500μl加える。
〔2〕フェノール試薬(5 v/v%フェノール水溶液)を500μl加え、撹拌する。
〔3〕濃硫酸を2.5mL加え、すぐに10秒間激しく撹拌する。
〔4〕室温に20分以上放置する。
〔5〕分光光度計で490nmの吸収を測定する。
なお、カルバゾール硫酸法とは、ウロン酸(グルクロン酸(GlcA)、イズロン酸等)の発色色素であるカルバゾール溶液を測定検体に添加し、分光光度計を用いて吸光度を測定する周知の方法である。濃度を規定したグルクロン酸標準溶液を用いて検量線を作成し、検体中のグルクロン酸含量を求める。より具体的には、次のようにして行う。ホウ酸ナトリウム・10水和物0.95gを濃硫酸100mLに溶解した試薬2.5mLを試験管にとり、氷冷する。これに被検体0.5mL(2〜20μgのウロン酸を含むようにする)を静かに重層する。室温以上にならないように水冷しながらよく攪拌する。ガラス球で蓋をした後に、沸騰湯浴中で10分間加熱し、室温まで水冷する。これに、カルバゾール125mgを無水メチルアルコール100mLに溶解した試薬を0.1mL加えて混合し、更に15分間沸騰湯浴中で加熱する。その後、室温まで水冷し530nmにおける吸光度を測定する。ブランクは蒸留水0.5mLを用いる。同時に、グルクロン酸を用いて検量線を作成する。
(A)工程における加熱は、本発明の効果が発揮される程度に行う。本発明の効果が発揮される限り、特に制限されないが、具体的には次のような加熱条件が例示される。加熱時間は、加熱温度にもよるが、3時間より長い時間が好ましく、3.5時間以上がより好ましく、4時間以上がさらに好ましい。加熱温度は、加熱時間にもよるが、好ましくは水の温度が80℃以上、より好ましくは90℃以上、さらに好ましくは沸騰状態となる温度(1気圧下では100℃又はそれ以上)である。
また、加熱に供される凍結魚類軟骨小片の量及び水の量は、適宜設定することができるが、当該小片全体が水に浸漬することが好ましく、より具体的には、当該小片全体の質量と水の質量との比(小片全体:水)が、1:1〜1:10程度であることが好ましい。
凍結魚類軟骨小片を水に漬けると、水が当該小片に浸潤して増量する。そして、加熱により徐々に当該膨潤魚類軟骨小片は柔らかくなり、形状が崩れていき、最後にはドロドロになって水に溶解する部分も出てくるようになる。従って、加熱後の当該膨潤魚類軟骨小片(すなわち、加熱後に存在する残渣)の質量により、好ましい加熱の程度を規定することもできる。つまり、本発明においては、加熱後の膨潤魚類軟骨小片全体(すなわち残渣)の質量が、加熱に供した凍結魚類軟骨小片全体の質量以下となるまで加熱することが好ましく、加熱に供した凍結魚類軟骨小片全体の質量の70%以下となるまで加熱することがより好ましく、50質量%以下となるまで加熱することがさらに好ましい。
なお、ここでの加熱後の膨潤魚類軟骨小片全体(すなわち残渣)は、加熱後の液を5000rpm、20分、4℃で遠心分離処理して得られる沈殿をいう。(当該遠心分離処理後に溶液部分を除去した後の沈殿をいう)。
(A)工程を経ると、液体部分(すなわち水部分)に大量のプロテオグリカンが含まれている。従って、液体部分を回収することで、プロテオグリカン含有抽出物を得ることができる。液体部分の回収は、例えば遠心分離(好ましくは上記の条件の遠心分離)処理を行い、上清を回収することで行い得る。当該液体(上清)をそのまま用いてもよいし、公知の方法により更に精製してもよい。あるいは、蒸留法又は凍結乾燥法等により濃縮してもよい。凍結乾燥法やスプレードライ法により、粉末化してもよい。本発明の効果が損なわれない限り、ここに例示した以外の他の操作を施してもよい。このようにして得られるプロテオグリカンは、例えば、食品、化粧品、医薬品等の原材料として好ましく用いることができる。
本発明の方法により得られるプロテオグリカンは、その使用態様は特に制限されない。プロテオグリカンは、例えば上述したような効果を有するため、外用組成物又は経口組成物として用いるのが好適である。すなわち、本発明の方法により得られるプロテオグリカンを含む外用組成物又は経口組成物として用いることが好ましい。プロテオグリカン含有抽出物を、そのまま外用組成物又は経口組成物として用いることができる。また、外用組成物又は経口組成物は、医薬組成物、医薬部外品組成物、化粧組成物、食品組成物等として用いることができる。これらは、本発明の方法により得られるプロテオグリカンを用いて常法により製造することができる。特にこれらの組成物は、口腔ケア分野、化粧品分野及び飲食品分野で好ましく用いることができる。
口腔ケア分野にて用いられる、本発明の方法により得られるプロテオグリカン含有抽出物を含む口腔用組成物(以下「本発明に係る口腔用組成物」と記載することがある)は、当該プロテオグリカン含有抽出物そのものであってもよいし、当該抽出物と口腔用組成物に用いられる他の成分(例えば研磨剤、発泡剤、洗浄剤、界面活性剤、湿潤剤、pH調節剤、増粘剤、香味剤等)を適宜配合して製造され得るものであってもよい。例えば、常法によりペースト剤、軟膏剤、ジェル剤、塗布剤、スプレー剤、補填剤、液剤、洗口剤、パスタ、チューイングガム、トローチ、タブレット等の形態に製造することができる。
このような本発明に係る口腔用組成物は、口腔組織の炎症改善用、抗老化用として好ましく用いられる。すなわち、本発明に係る口腔用組成物は、炎症改善用口腔用組成物、抗老化用口腔用組成物を包含する。
化粧品分野にて用いられる、本発明の方法により得られるプロテオグリカン含有抽出物を含む化粧品組成物(以下「本発明に係る化粧品組成物」と記載することがある)は、当該プロテオグリカン含有抽出物そのものであってもよいし、当該抽出物と化粧品用として許容される媒体、基剤、担体、添加剤や、その他化粧品用として許容される成分、材料を適宜配合して、常法に従って製造されるものであってもよい。具体的には、本発明の魚類軟骨水抽出物を含んで製造される乳液、化粧水、クリーム、美容液、ファンデーション、パック、日焼け止め等を挙げることができる。このような本発明に係る化粧品組成物は、炎症改善用又は抗老化用として好ましく用いることができ、より具体的には、例えば、日焼け予防用、日焼け手入れ用、保湿用及び抗皮膚老化用(例えば乾燥肌、肌荒れ、肌のシワ・たるみ等の予防又は改善用)として好ましく用いることができる。
飲食品(飲料及び食品)分野にて用いられる、本発明の方法により得られるプロテオグリカン含有抽出物を含む飲食品組成物(以下「本発明に係る飲食品組成物」と記載することがある)は、当該プロテオグリカン含有抽出物そのものであってもよいし、当該抽出物と、食品衛生学上許容される基剤、担体、添加剤や、その他食品として利用され得る成分・材料等が適宜配合されたものであってもよい。例えば、当該プロテオグリカン含有抽出物を含む、保湿用及び抗皮膚老化用(例えば乾燥肌、肌荒れ、肌のシワ・たるみ等の予防又は改善用)の加工食品、飲料、健康食品(栄養機能食品、特定保健用食品等)、サプリメント、美容食品、病者用食品等が例示できる。さらに、このような本発明に係る飲食品組成物からなる保湿剤、抗皮膚老化剤も本発明に包含される。当該保湿剤、抗皮膚老化剤は、美容用や抗皮膚老化用(例えば乾燥肌、肌荒れ、肌のシワ・たるみ等の予防又は改善用)のドリンク剤、錠剤、タブレット剤、カプセル剤、顆粒剤、ゼリー剤、トローチ剤などの形態で供給され得る。
本発明に係る口腔用組成物、化粧品組成物、又は飲食品組成物においては、特に制限されるものではないが、これらの組成物に含まれる当該プロテオグリカン含有抽出物量は、例えば組成物全体に対し、通常0.001〜100質量%、好ましくは0.01〜95質量%である。
本発明のプロテオグリカン抽出方法により得られるプロテオグリカン含有抽出物には、非常に高効率にプロテオグリカンが抽出されている。具体的には、ウロン酸換算(すなわちカルバゾール硫酸法による測定値換算)で、用いた凍結魚類軟骨小片に含まれるプロテオグリカン量の60質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上のプロテオグリカンを抽出することができる。さらに、上述のように、本発明のプロテオグリカン抽出方法により得られるプロテオグリカンは高分子量である。具体的には、本発明のプロテオグリカン抽出方法により得られるプロテオグリカン含有抽出物には、好ましくは分子量90万以上の、(より好ましくは分子量100万以上の、さらに好ましくは分子量120万以上の、)プロテオグリカンが含まれる。当該分子量以上のプロテオグリカンは、抽出されるプロテオグリカン全体の、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、よりさらに好ましくは90質量%以上である。この割合は、上述したプロテオグリカンウロン酸量クロマトグラムにおいて、上記分子量以上のプロテオグリカンがどの程度の割合存在するかを、ピーク面積から導くことにより決定される。すなわち、当該クロマトグラムの全ピーク面積中、上記分子量以上のプロテオグリカンが占める面積がどの程度の割合かを求めることで決定される。
また、本発明は、凍結魚類軟骨小片を水中で加熱する工程を含む、魚類軟骨からのプロテオグリカン抽出効率を向上させる方法をも包含する。当該方法における、凍結魚類軟骨小片の調製、加熱条件、プロテオグリカンの抽出効率の測定、等については、上述した通りの方法及び条件を用いることができる。
以上のような方法により、魚類軟骨から簡便かつ非常に高効率にプロテオグリカンを抽出することでき、また、魚類軟骨からのプロテオグリカン抽出効率を向上させることができる。特に、本発明の抽出方法では、高分子量のプロテオグリカンを抽出することができる。限定的な解釈を望むものではないが、このような高効率なプロテオグリカン(特に高分子量プロテオグリカン)の抽出が可能であるのは、魚類軟骨を小片化して用いた点ももちろんであるが、小片化時に凍結されているため、骨組織中に含まれる酵素(特にプロテオグリカンを分解する酵素)の働きが抑制され、さらに加熱処理により当該酵素を失活させることができるためではないかと考えられる。この観点からは、魚類軟骨の取り扱いはできるだけ低温下で行い、抽出作業で用いる水は、凍結魚類軟骨小片を加える際にできるだけ高温にしておくことが好ましいと考えられる。
以下、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の例に限定されるものではない。
サケ鼻軟骨からのプロテオグリカン抽出検討
<抽出に用いた試料>
以下の3種類((1)〜(3))のサケ鼻軟骨由来試料を、プロテオグリカン抽出検討に用いた。なお、サケ鼻軟骨としては、凍結サケ頭部を解凍後、直ちに鼻軟骨を取り出し、さらに流水に6時間さらして洗浄及び脱脂した後、さらにピンセットで肉片等を取り除き手で水洗いして得られたサケ鼻軟骨を用いた。
(1)凍結サケ鼻軟骨ブロック
サケ鼻軟骨をフリーザーに保存して凍結させ、これを凍結サケ鼻軟骨ブロックとして用いた。なお、用いたサケ頭部の大きさにもよるが、凍結サケ鼻軟骨ブロックは、およそ、大きさ 2.5×1.5 〜 4.5×2 cm、重さ 1.71 〜 6.91 gの塊(7個あたりの平均の重さは3.701g)であった。凍結サケ鼻軟骨ブロックの写真を図1aに示す。
(2)凍結サケ鼻軟骨小片
(1)の凍結サケ鼻軟骨ブロックをブレンダーに入れて10秒間破砕し、凍結サケ鼻軟骨小片を得た。凍結サケ鼻軟骨小片の写真を図1bに示す。なお、ランダムに20小片を採取して、各小片の大き及び重量を検討したところ、大きさはおよそ0.2 〜 0.7 cm、重さは約0.0890 〜 0.0116 g(20個の平均の重さは0.033 g)であった。また、凍結サケ鼻軟骨ブロック100gから95.6gの凍結サケ鼻軟骨小片が得られた。
(3)脱脂サケ鼻軟骨粉末
(1)の凍結サケ鼻軟骨を用いて、特許文献1(特開2009−173702号公報)の実施例1に記載の方法により、プロテオグリカン組成物粉末を得た。当該粉末を脱脂サケ鼻軟骨粉末として用いた。凍結サケ鼻軟骨ブロック100gから、脱脂サケ鼻軟骨粉末は5.83g得られた。脱脂サケ鼻軟骨粉末の写真を図1cに示す。
なお、特許文献1の実施例1の記載を次に抜粋する。『凍結サケ鼻軟骨100gを破砕し、これに15℃の水道水を同容量加え、緩やかに撹件して十分混ぜ合わせ、5℃前後に維持された混合物をただちに遠心分離器9,000rpm、30分、4℃で遠心分離し、脂質とプロテオグリカン他組成物を分けた。遠心分離層は3層に分かれ、最上部の脂質層と中間層の水層を取り除き、沈殿物を回収した。沈殿物は凍結乾燥後、遠心式粉砕機で粉砕し、水脱脂微粉末を得た。この段階で、一部をエーテル抽出にて脂質を測定した結果、脂質は8.8%残存しており、脱脂前の脂質を100%とした場合の除去率は75.0%となり、弱い異臭を含んでいた。ついで、水脱脂微粉末に10倍容量のエタノールを加えて、異臭を含む脂質を溶解抽出した。本操作を2回繰り返してエタノール溶液を濾過除去し、溶媒を蒸発させると微黄褐色無臭のプロテオグリカン組成物粉末を得た。サケ鼻軟骨に対する収率58.7%(ドライベース)、プロテオグリカン含有率77.7%であった。プロテオグリカン組成物粉末の異臭は全く消失した。』特許文献1実施例1の「凍結サケ鼻軟骨」は、上記「凍結サケ鼻軟骨ブロック」に相当する。また、「ドライベース」とは、乾燥質量換算のことである。
<凍結サケ鼻軟骨小片を用いたプロテオグリカン抽出検討>
上述のようにして得られた(2)凍結サケ鼻軟骨小片に水を加え、100℃で加熱することによりプロテオグリカンの抽出を試みた。具体的には、次のようにして検討を行った。凍結サケ鼻軟骨小片約12gに対し60mLの蒸留水を加えたサンプルを4サンプル調製し、これらを100℃で1時間、2時間、3時間、4時間それぞれ加熱し、それらを遠心分離機により5,000rpm、20分、4℃で遠心分離し、不溶物(残渣)を取り除き上清を回収した。回収上清液量を測定した後、回収上清液中のプロテオグリカン量をカルバゾール硫酸法によりウロン酸(図表ではグルクロン酸の略記「GlcA」で表す)相当量として測定した。また、回収上清液中のタンパク質量をブラッドフォード法にて測定した。結果を表1に示す。また、表1をグラフにした図を図2に示す。
Figure 2012099216
表1及び図2から、加熱時間の増加とともにプロテオグリカン抽出量が増加することがわかった。また、特に3時間より長く(例えば4時間)加熱することで、特にプロテオグリカン抽出量が大幅に増加することがわかった。
<凍結サケ鼻軟骨小片と、凍結サケ鼻軟骨ブロック及び脱脂サケ鼻軟骨粉末との比較>
(1)凍結サケ鼻軟骨ブロック及び(3)脱脂サケ鼻軟骨粉末についても、上記(2)凍結サケ鼻軟骨小片の場合と同じ条件でプロテオグリカンを抽出し、その抽出量を比較した。結果を表2に示す。なお、表2には、抽出されたプロテオグリカン及びタンパク質の量を、凍結サケ鼻軟骨ブロック100g当たりの量に換算して示した。また、表2をグラフにした図を図3に示す。図3に示される各試料の記載(1〜9)は、表2の「グラフNo.」欄の記載と対応する。
Figure 2012099216
表2及び図3から、凍結サケ鼻軟骨小片を水中で4時間100℃で加熱した場合、抽出されるグルクロン酸量(プロテオグリカン量を反映する)が顕著に増加することがわかった。特に、サケ鼻軟骨100gあたりに含まれるウロン酸量(プロテオグリカン量を反映する)は約1.6g(凍結乾燥後破砕し、4M 塩酸グアニジン/50mM 酢酸バッファーで抽出してカルバゾール硫酸法で測定した値)であることを考慮すると、100℃、4時間の条件で抽出されるウロン酸量は凍結サケ鼻軟骨ブロックの状態で832mg(抽出率52%)であるが、凍結サケ鼻軟骨小片になると1490.6mgにもなり、抽出率は実に93.2%であった。これほど抽出効率のよいプロテオグリカン抽出方法は従来知られておらず、これほどの抽出効率は本発明により初めて可能になったといえる。なお、脱脂サケ鼻軟骨粉末は凍結サケ鼻軟骨ブロック100gから5.83g得られたので、脱脂サケ鼻軟骨粉末を100℃、4時間抽出した場合得られる量を鼻軟骨100g当たりに換算すると733mgであり、抽出率は45.8%であった。
<プロテオグリカンの分子量の検討>
上記のようにして抽出されたプロテオグリカンの分子量を検討した。具体的には、次のようにして行った。上記<凍結サケ鼻軟骨小片を用いたプロテオグリカン抽出検討>で得られた、(2)凍結サケ鼻軟骨小片から抽出されたプロテオグリカンを含む回収上清液を、下記条件のゲル濾過クロマトグラフィーにより各フラクションに分離した。そして、各フラクションに含まれるウロン酸量(プロテオグリカン量を反映する)をカルバゾール硫酸法により定量した。また、各フラクションの280nmでの吸光度を測定し、これを含まれるタンパク質量を反映する値とした。そして、これらの結果を基にして、プロテオグリカンウロン酸量クロマトグラム及びプロテオグリカンタンパク質量クロマトグラムを描いた。結果を図4に示す。
〔ゲル濾過クロマトグラフィー〕
カラム: Sepharose CL-4B 充填カラム(Sepharose CL-4Bを担体としてφ1cm×38.5cmのカラムに充填したもの。Sepharose CL-4Bは、例えばGE Healthcare社等から入手できる。
Sepharose CL-4Bは、4%架橋アガロース、粒子径40-165μm(レーザー回折散乱法による)、CAS登録番号61970-08-9である。)
バッファー: 0.1Mリン酸緩衝液(pH 7.0, 0.2M NaCl含有)
アプライサンプル量: 回収上清液 約0.5mL(ウロン酸量 約1mg)
流速: 約0.15mL/min
フラクション量: 1mL/tube
分子量検量線:次の各種デキストラン分子量マーカーについて上記と同様の条件(但しアプライサンプル量は1mg)でゲル濾過クロマトグラフィーを行い、フェノール・硫酸法により各溶出フラクションに含まれる糖量(すなわちデキストラン量)を定量し、検量線を作製した。
<デキストラン分子量マーカー>
Dextran Standard 1,400,000(SIGMA) ・・・1400kDa
Dextran Standard 670,000(SIGMA) ・・・ 670kDa
Dextran Standard 410,000(SIGMA) ・・・ 410kDa
Dextran Standard 270,000(SIGMA) ・・・ 270kDa
デキストランの定量は、具体的には、Hodge, J. E. and Hofreiter, B. T., Method in Carbohydrate Chemistry, 1, 338 (1962)に記載の方法に従い、次のようにして行った。
〔1〕105×15mmの試験管に試料水溶液あるいは標準単糖(マンノース)水溶液を500μl加えた。
〔2〕フェノール試薬(5 v/v%フェノール水溶液)を500μl加え、撹拌した。
〔3〕濃硫酸を2.5mL加え、すぐに10秒間激しく撹拌した。
〔4〕室温に20分以上放置した。
〔5〕分光光度計で490nmの吸収を測定した。
図4に示されるように、フラクションNo.10〜25あたりにウロン酸及びタンパク質のピークが認められる(すなわちウロン酸及びタンパク質のピークが重複する)ことからも、これらのフラクションにプロテオグリカンが含まれることが確認できた。プロテオグリカンは一つの核となるタンパク質(コアタンパク質)に、多数の糖鎖(構成糖としてウロン酸を多く含む)が結合した構造を有するため、ウロン酸及びタンパク質の両方が検出されるフラクションにプロテオグリカンが含まれると考えられるためである。また、分子量検量線から、フラクションNo.20に含まれる成分の分子量は約90万、フラクションNo.30に含まれる成分の分子量は約15万と考えられた。従って、凍結サケ鼻軟骨小片から得られた回収上清液には、分子量約90万以上の高分子量プロテオグリカンが含まれることがわかった。なお、図では“フラクションNo.”を“TubeNo.”と表記しているが、これらは同義である。
また、凍結サケ鼻軟骨小片から抽出されたプロテオグリカンを含む回収上清液を、下記条件の陰イオン交換クロマトグラフィーにより各フラクションに分離し、上記と同様にしてプロテオグリカンウロン酸量クロマトグラム及びプロテオグリカンタンパク質量クロマトグラムを描いたところ、ウロン酸のピークとタンパク質のピークが重なっていた(図5、←→部分)。このことからも、当該回収上清液にプロテオグリカンが含まれることが裏付けられた。
〔陰イオン交換クロマトグラフィー〕
カラム: DEAE Sephacel 充填カラム(DEAE(ジエチルアミノエチル) Sephacelを担体としてφ2.5cm×10cmのカラムに充填したもの。DEAE Sephacelは、例えばGE Healthcare社等から入手できる。)
バッファー: 7M Urea/50mM Tris-HCl buffer (pH 7.4) (0.1M NaClにより、直線濃度勾配溶出を行う)
フラクション量: 10mL/tube

Claims (11)

  1. 魚類軟骨からプロテオグリカンを抽出する方法であって、
    (A)凍結魚類軟骨小片を水中で加熱する工程
    を含む、プロテオグリカン抽出方法。
  2. 凍結魚類軟骨小片が、1小片あたり0.001〜0.5gである、請求項1に記載のプロテオグリカン抽出方法。
  3. 凍結魚類軟骨小片が、魚類軟骨を凍結後小片化したものである、請求項1又は2に記載のプロテオグリカン抽出方法。
  4. 魚類軟骨が、脱脂処理された魚類鼻軟骨である、請求項3に記載のプロテオグリカン抽出方法。
  5. 抽出されるプロテオグリカンに分子量が90万以上のプロテオグリカンが含まれる、請求項1〜4のいずれかに記載のプロテオグリカン抽出方法。
  6. 水中での加熱が、3時間より長い時間行われる、請求項1〜5のいずれかに記載のプロテオグリカン抽出方法。
  7. 加熱における水の温度が80℃以上である、請求項1〜6のいずれかに記載のプロテオグリカン抽出方法。
  8. 加熱に供する凍結魚類軟骨小片全体の質量と、水の質量との比が、1:1〜1:10である、請求項1〜7のいずれかに記載のプロテオグリカン抽出方法。
  9. 加熱後に回収する残渣の質量が、加熱に供した凍結魚類軟骨小片の質量以下になるまで加熱することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載のプロテオグリカン抽出方法。
  10. 加熱後に回収する残渣が、加熱後に5000rpm、20分、4℃での遠心分離処理により得られる沈殿である、請求項9に記載のプロテオグリカン抽出方法。
  11. 凍結魚類軟骨小片を水中で加熱する工程を含む、魚類軟骨からのプロテオグリカン抽出効率を向上させる方法。
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