JP2000175617A - 魚類頭部の処理方法 - Google Patents

魚類頭部の処理方法

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JP2000175617A
JP2000175617A JP10358790A JP35879098A JP2000175617A JP 2000175617 A JP2000175617 A JP 2000175617A JP 10358790 A JP10358790 A JP 10358790A JP 35879098 A JP35879098 A JP 35879098A JP 2000175617 A JP2000175617 A JP 2000175617A
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fish
cartilage
paste
head
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Keisuke Fujii
井 景 介 藤
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FUJII SUISAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単かつ的確に魚類頭部を分離させることが
でき、特に魚類頭部から鼻軟骨を取り出し、更に鼻軟骨
を先吻部と後位部に分離させると共に、残滓も含めて各
部位を利用し易い形態の製品に加工する処理方法を提供
することにある。 【解決手段】 魚類頭部を加熱して軟化させた後、この
魚類頭部に回転力及びこの回転力に伴う撃力を与えるこ
とにより、魚類頭部を鼻軟骨と鼻軟骨以外の残滓に分離
させ、 更に、前記鼻軟骨を先吻部と後位部とに分離
し、該先吻部を細片化して脂肪分を除去した後、ペース
とする一方、前記後位部をペーストとする処理工程を備
え、更に、前記鼻軟骨から脂肪分を除去した後、コンド
ロイチン硫酸抽出用の原料とする処理工程と、前記鼻軟
骨又は先吻部をペーストとした後、粉末化処理する工程
を備えた魚類頭部の有効利用システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水産加工廃棄物と
なっている魚類頭部の有効利用を図るための処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、特に鮭科の魚類は、増養殖が飛躍
的に増加しており、日本における白鮭の場合は毎年20
万トン強の生産量があるといわれている。そして、主に
国内においては、頭部を備えた所謂新巻鮭の生産が、国
民の食生活の変化に伴い減少する一方、頭部を有しない
フレーク状の食品や乾燥珍味、又は切り身状のフィレー
の生産が著しく増加している。これらの食品を加工する
際には、頭部は機械により切断され、その殆どが水産加
工廃棄物として処分されている。このような廃棄処分量
は、今後も一層の増大するものと予想され、地域の社会
問題にもなりつつある。
【0003】また、一方では、鮫科等の軟骨魚類の頭部
にある軟骨は、微粉化された後、健康食品として販売さ
れていることはよく知られている。しかし、これは、鮫
資源そのものが稀少であるため大変高価な上、特別な国
際規制の問題等もあり、入手が困難になっている。した
がって、入手困難で高価な鮫科の軟骨に代えて、鮭科の
ような硬骨魚類の鼻軟骨を有効に利用したい意向も強ま
っているのが現状である。
【0004】しかしながら、前記頭部は、えら周辺の血
液や表皮の分泌物等により極めて不衛生である一方、特
に表皮は滑り易いがために、包丁等の刃物で鼻軟骨を取
り出すに際し、この作業従事者が手を切る等の労災事故
が発生し易かった。このように、作業に当って細心の注
意が必要で大変手間がかかるため、生産性が悪くコスト
高を引き起こしており、したがって上述した頭部の有効
利用は敬遠され、鼻軟骨の有効成分の研究は少なく、ま
た鼻軟骨を利用した各種食品への応用例は実現されてい
ないのが現状であった。
【0005】ところで鮭などの魚類の頭部には鼻軟骨が
およそ重量比で10%存在し、さらに鼻軟骨には蛋白質
複合体のプロテオグリカンが存在し、このプロテオグリ
カンより蛋白質を除去したのが酸性ムコ多糖類であるコ
ンドロイチン硫酸であり、鼻軟骨重量に対しておよそ重
量比で3%、頭部全体ではおよそ重量比で0.3%含有
していることが最近の研究で判っていて、鮭の頭部鼻軟
骨からの鮭由来のコンドロイチン硫酸を研究室段階で抽
出することが可能となり、合わせて様々な医学的効用の
研究も始まっているが、コンドロイチン硫酸の抽出原料
である鼻軟骨生産コストを含めて、頭部利用の経済性を
高めたシステムができていないので生産性がなく鮭の頭
部からのコンドロイチン硫酸の製造は少量の研究室段階
での精製に限られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】コンドロイチン硫酸
は、鮭頭部全体ではおよそ0.3%重量比程度の含有で
少量であるため、頭部自体は廃棄物であり仕入原価はゼ
ロであっても事業としてコストを計算すると、頭部の輸
送費、冷凍保管料、人件費、光熱費、機械設備費など、
直接的、間接的コストを頭部から抽出される0.3%重
量比のコンドロイチン硫酸で補おうとすれば、抽出され
たコンドロイチン硫酸は非常に高価なものとなり、事業
としてなり立たなくなり、コンドロイチン硫酸の精製事
業に向けての大きな足かせとなっている。
【0007】前述のようにコンドロイチン硫酸のみの生
産では、コスト高となり、事業的には成り立たないこと
から、鼻軟骨以外の?重量比を占める残滓も利用し、経
済性を高めた処理方法が課題となっている。加えて、高
価格を有するコンドロイチン硫酸原料の含有率の向上が
求められていた。
【0008】本発明は、上記の課題を解決しうるもので
あって、その目的は簡単かつ的確に魚類頭部を分離させ
ることができ、特に魚類頭部から鼻軟骨を取り出し、更
に鼻軟骨を先吻部と後位部に分離させると共に、残滓も
含めて各部位を利用し易い形態の製品に加工する処理方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の魚類頭部の処理
方法及びその工程のうち、請求項1に記載の処理方法
は、魚類頭部を加熱して軟化させた後、この魚類頭部に
回転力及びこの回転力に伴う撃力を与えることにより、
魚類頭部を鼻軟骨と鼻軟骨以外の残滓に分離させる処理
方法を特徴としている。
【0010】具体的には、魚類頭部を加熱して軟化させ
た後、この魚類頭部を、側面に内外面を連通させる網目
状部を有し且つ内面から軸心側に向けて立ち上がった板
羽根を有する回転可能なドラム内に投入し、さらにこの
ドラムを回転させて当該ドラム内部の魚類頭部に回転力
及びこの回転力に伴う撃力を与え、魚類頭部を鼻軟骨と
それ以外の残滓とに分離させる。
【0011】前記鼻軟骨を先吻部と後位部とに分離させ
る際に用いる処理方法は鼻軟骨部が投入される回転可能
なドラムで、このドラムは、側面に内外面を連通させる
網目状部を有するとともに、内面から軸心側に向けて立
ち上がった板羽根を有するものを用いる。
【0012】更に、前記処理方法で分離された前記鼻軟
骨を細片化し、脂肪分を除去してペーストとする工程
と、前記残滓を粉砕し、ミール状とする工程を備える。
【0013】また、前記鼻軟骨を先吻部と後位部とに分
離し、該先吻部を細片化して脂肪分を除去した後、ペー
スとする一方、前記後位部をペーストとする処理工程を
備え、更に、前記鼻軟骨から脂肪分を除去した後、コン
ドロイチン硫酸抽出用の原料とする処理工程と、前記鼻
軟骨又は先吻部をペーストとした後、粉末化処理する工
程を備えた魚類頭部の有効利用システム。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。図1ないし図3
は、本発明の一実施の形態として示す魚類の頭部鼻軟骨
と鼻軟骨以外の残滓とに分離する工程に用いる分離装置
である。この分離装置は、大別して図1及び図2に示す
分離部10と、図3に示す加熱部20とからなってい
る。
【0015】分離部10において、符号11は円筒状を
した回転ドラム11である。この回転ドラム11は、両
端面が開口されるとともに、その周面は金網あるいはパ
ンチング板等により網目状をなすように形成されてい
る。この網目状の目の形は、図1では目の大きい矩形状
のもの(符号11a)や目の小さい矩形状のもの(符号
11b)を示しているが、この他に菱形等を含む多角形
状に形成してもよいし、半円形あるいは円形、長円形状
のものを複数組み合わせて形成してもよい。
【0016】この回転ドラム11は、その軸中心におい
て支持部材12を介して軸13が一体的に取り付けら
れ、この軸13は、その両端がそれぞれ支持ブラケット
14に例えばベアリング等を介して支持されている。さ
らに詳しくは、回転ドラム11及び軸13は、支持ブラ
ケット14に支持されることにより、軸線が水平方向で
地盤から所定距離上方に位置するとともに、これらが一
体的に回転自在となっている。
【0017】前記支持ブラケット14は、左右それぞれ
に二つづつ計四つの脚部15を有し、これら脚部15の
下端には車輪16が設けられ、この車輪16の回転によ
り、分離部10全体が移動自在になっている。そして、
図2(a)(図1における右端側)に示す入口側ブラケ
ット14Aにおいては、ベアリング14aが設置され、
このベアリング14aによって軸13を支持している。
一方、図2(b)(図1における左端側)に示す出口側
ブラケット14bおいては、駆動機構17が設置され、
この駆動機構17は、駆動モータ17aがチェンベルト
17b及びスプロケット17cを介して軸13と連結さ
れ、チェンベルト17bは、チェンカバー17dにより
カバーされている。したがって、駆動モータ17aが回
転駆動すると、この回転がチェンベルト17b及びスプ
ロケット17cを介して軸13に伝達され、この軸13
と一体化した回転ドラム11がその軸線を中心として回
転するようになっている。なお、入口側ブラケット14
Aには、水平方向に延出したテーブル18が固着されて
いる。
【0018】さらに、回転ドラム11の内面と軸13と
には、複数の板羽根19が固着されている。これら板羽
根19は、回転ドラム11の内面に固着されたものは、
当該内面から軸13側に向けて立ち上がる一方、軸13
に固着されたものは、当該軸13から回転ドラム11内
面側に立ち上がっており、これら板羽根19のそれぞれ
は、回転ドラム11及び軸13の周方向及び軸方向に互
いにオフセットした状態で固着されている。
【0019】一方、図3に示す加熱部20は、上端が開
口された矩形箱状のハウジング23内に、この例では側
面及び底面に複数の貫通孔24aを有する複数の湯釜2
4を備えたものであり、前記ハウジング23内には熱湯
が充満され、この熱湯が貫通孔24aを介して湯釜24
内に進入するようになっている。したがって、湯釜24
内に魚類頭部が投入されると、熱湯が満たされた湯釜2
4によりこれが加熱される。なお、ここでは加熱のため
の手段として湯を用いているが、あるいは蒸気釜等を用
いて他の手段で加熱を実現するようにしてもよい。
【0020】次に、上記の構成からなる分離装置による
分離作業工程について説明する。加工工場その他におい
て切断され集荷された魚類頭部1を、まず加熱部20の
湯釜24に投入する。湯釜24に投入された魚類頭部1
は、熱湯で加熱されることにより、表皮、脂肪及び筋肉
等に熱変形が起こり、これらが溶解、固結することによ
り、軟骨、硬骨及びえらを含む頭部全体が身崩れし易く
なる。
【0021】次いで、加熱部20において加熱された魚
類頭部1を回転ドラム11の入口側開口部11Aより投
入するとともに、駆動モータ17aを駆動させて回転ド
ラム11を回転させる。回転ドラム11内の魚類頭部1
は、これによって回転力が与えられるとともに、板羽根
19により攪拌されることにより撃力が与えられる。こ
の際、魚類頭部1は、前記加熱により身崩れし易くなっ
ているために、回転ドラム11の入口側から出口側に向
かって運搬される間に、鼻軟骨2、硬骨、えら、皮ある
いは筋肉等の残滓に分離され、回転ドラム11の出口側
開口部11Bから採取される。
【0022】回転ドラム11は、その側面が網目状をし
ているから、硬骨、えら、皮あるいは筋肉等の微細な部
位の残滓は網目の目から落下し、回転ドラム11内には
鼻軟骨2だけが残り、これが出口側開口部まで運搬され
て採取されるようになる。ここで、網目の目を上述した
矩形状あるいは多角形状や、半円形あるいは円形、長円
形状等数多の形状を組み合わせて形成すれば、硬骨、え
ら、皮あるいは筋肉等の残滓それぞれは、適合した形状
の目において落下して集められ、鼻軟骨2のみの採取が
一層好適になされる。
【0023】また、本発明に係る分離装置においては、
分離のために水等の液体は一切使用せず、これがために
回転ドラム11内において衝撃が増加し、魚類頭部1は
容易に分離破壊される。所見によれば、回転ドラム11
の入口側から出口側まで約3分間程度運搬されること
で、鼻軟骨2を連続して短時間に大量に採取できるよう
になる。また、水を使用しないから操業に伴い汚水が発
生することもなく、さらに網目から下方に落下した硬
骨、えら、皮あるいは筋肉等の残滓にも水分がないため
処理が容易になる。
【0024】なお、図1ないし図3では特に図示しなか
ったが、回転ドラム11の下方にはベルトコンベヤや受
け板等を設置するようにして、残滓の落下に伴う散乱が
受け板で防止されるとともに、これがベルトコンベアで
運搬されて残滓の処理工程に運ばれる。
【0025】続いて、脂肪工程について説明する。前記
工程で分離取り出した鼻軟骨をミキサーにかけ細片化
し、該細片の表面に脂肪団塊を露出させる。この工程
は、刃を用いたスライサーで薄く削る装置を用いても同
様の効果を得られる。
【0026】前記細片化又はスライス片化した鼻軟骨を
洗浄槽(特に図示せず)に入れ、水または温湯で良く洗
浄する工程を通して脱脂する。
【0027】前記方法で脱脂された鼻軟骨の細片又はス
ライス片は、熱変性及び酸化されやすいため、水気を切
ってただちに冷凍庫で急速冷凍する。
【0028】前記工程で、該冷凍状態となった鼻軟骨細
片を取り出し、凍結のまま、チョッパーやサイレントカ
ッターなどの練機に投入し、ペースト状とすることで変
成、酸化のない良質の鼻軟骨ペーストとする。
【0029】前記工程で分離された硬骨、えら、皮ある
いは筋肉等の残滓は魚類頭部の90%重量比を占め、そ
の成分は100g当たり水分67.1gと取扱いやすい
ことに加え、蛋白質16.6g、脂質10.8g(この
うちDHA1160mg,EPA1240mg)カルシ
ウム1500mg、その他ヒドロキシプロリンやタウリ
ン等が含有しているほか、ミネラル、アミノ酸について
もバランス良く含まれていて有益な成分の多い栄養豊か
な素材で構成されている。
【0030】前記残滓は、分離部10の下部に設けられ
たベルトコンベアで運搬され、チョッパー又はサイレン
トカッターで粉砕してミール状としてから冷凍庫で急速
冷凍する。
【0031】前記ミール状とした残滓に、魚類の肝臓を
加えてビタミンAを強化したり、白子を加えて活性酸素
の抑制とともに、核酸成分を補うことでより商品価値の
高い魚類や家畜の養殖肥料とすることが可能である。
【0032】続いて、更に商品価値の高いコンドロイチ
ン硫酸の原料を得る工程について詳細に説明する。鼻軟
骨は図6に示すように、軟骨のみの先吻部21と硬骨と
しっかり組み合った軟骨の存在する後位部22とから構
成されているが、斜線の部分より力を加えると折れて分
離する性質を利用して衝撃と振動を与え、軟骨のみから
なる先吻部21と硬骨と軟骨から構成される後位部22
を分離する。
【0033】図7は、前記説明した第一の工程で魚類頭
部から分離された鼻軟骨2を先吻部21と、後位部22
に分離する分離装置である。該分離装置の構造は、前記
説明とほぼ同様なので省略する。
【0034】鼻軟骨2を回転ドラム11の入口側開口部
11Aより投入するとともに、駆動モータ17aを駆動
させて回転ドラム11を回転させる。回転ドラム内の鼻
軟骨2は、これによって回転力が与えられると共に、板
羽根19により撹拌されることにより撃力が与えられ
る。鼻軟骨2は、回転ドラムの入口側から出口側に向か
って運搬される間に、軟骨のみでやわらかい先吻部21
は、細片化され網目の目から落下し、硬骨を含む後位部
は、出口側開口部まで運搬されて採取される。
【0035】前記工程で採取した軟骨のみからなる先吻
部のコンドロイチン硫酸量は、4%重量比があり鼻軟骨
全体からの2.9%〜3%に比べて25%以上のプラス
の含有量がある。このことにより先吻部はコンドロイチ
ン硫酸原料として商品価値が高いペーストとなる。
【0036】前記先吻部21を更に脂肪団塊を露出させ
るため細片化し、洗浄槽に入れて水または温湯で洗浄し
て脱脂する。これにより先吻部に含まれる重量比10%
の脂肪分は、重量比0.3%まで除去される。
【0037】前記方法で脱脂された先吻部を冷凍庫で急
速冷凍したのち、混練機によりペースト状とする。
【0038】一方後位部は軟骨と硬骨がしっかり組み合
わさっており、軟骨を分離することが、難しいので、丸
ごとペースト化することで、先吻部に比べてコンドロイ
チン硫酸の量は少ないが、カルシウム、DHA、EPA
が逆に多く含まれた素材となり、機能性の高い食品素材
として利用できる。
【0039】以上の説明により、作られた冷凍状態のペ
ーストを真空乾燥して粉末化する工程を通すことによ
り、先吻部のみの粉末、後位部の粉末を得ることができ
る。これら粉末化されたペーストは薬品、化粧品、健康
食品等への添加剤として、そのまま利用することが可能
である。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、簡単かつ的確に魚類頭部を分離させることが
でき、特に魚類頭部から鼻軟骨を取り出し、更に鼻軟骨
を先吻部と後位部に分離させると共に、残滓も含めて、
各部位を利用し易いペーストや、粉末製品として提供で
きる。
【0041】加えて各工程は、簡単かつ小型で安価な設
備で実現できることから全国に点在する水産加工工場に
容易に据え付けることが可能となり、水産廃棄物の発生
を抑止する。
【0042】また、医学的効用が認められつつあるコン
ドロイチン硫酸の抽出原料を低コストで提供することを
可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態で説明した分離装置の分離部の構
成を示す構成図である。
【図2】図1の側面を示す図であり、同図(a)は図1
の右側面図、同図(b)は図1の左側面図である。
【図3】本実施の形態で説明した分離装置の加熱部の構
成を示す図であり、同図(a)は断面図、同図(b)は
湯釜の拡大断面図である。
【図4】魚類頭部を示す図である。
【図5】魚類頭部の鼻軟骨を示す図であり、同図(a)
は側面図、同図(b)は上面図、同図(c)は底面図で
ある。
【図6】魚類頭部の鼻軟骨を示す図で、同図(a)は側
面図に分離線を示し、同図(b)は分離後の先吻部、同
図(c)は後位部を示す側面図である。
【図7】鼻軟骨を先吻部と後位部に分離する分離装置の
構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1 魚類頭部 2 鼻軟骨 10 分離部 11 回転ドラム 11a,11b 網目 12 支持部材 13 軸 14 支持ブラケット 14a 入口側ブラケット 14b 出口側ブラケット 15 脚部 16 車輪 17 駆動機構 17a 駆動モータ 17b チェーンベルト 17c スプロケット 17d チェーンカバー 18 テーブル 19 板羽根 20 加熱部 21 先吻部 22 後位部 23 ハウジング 24 湯釜 24a 貫通孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月18日(1998.12.
18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】前述のようにコンドロイチン硫酸のみの生
産では、コスト高となり、事業的には成り立たないこと
から、鼻軟骨以外の90%重量比を占める残滓も利用
し、経済性を高めた処理方法が課題となっている。加え
て、高価値を有するコンドロイチン硫酸原料としては含
有率の向上が求められていた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】続いて、脱脂工程について説明する。前記
工程で分離取り出した鼻軟骨をミキサーにかけ細片化
し、該細片の表面に脂肪団塊を露出させる。この工程
は、刃を用いたスライサーで薄く削る装置を用いても同
様の効果を得られる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】前記工程で、該冷凍状態となった鼻軟骨細
片を取り出し、凍結のまま、チョッパーやサイレントカ
ッターなどの混練機に投入し、ペースト状とすることで
変成、酸化のない良質の鼻軟骨ペーストとする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、魚類頭部から鼻軟骨を取り出し、鼻軟骨を先
吻部と後位部に分離させると共に、残滓も含めて、各部
位を利用し易いペーストや、粉末製品とするため、魚類
頭部の有効利用を図ることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】加えて各工程は、簡単かつ小型で安価な設
備で実現できることから全国に点在する水産加工工場で
容易に実施することができ、水産廃棄物の発生を抑止す
る。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】また、医学的効用が認められつつあるコン
ドロイチン硫酸の抽出原料を低コストで提供できる。
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月21日(1998.12.
21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】しかしながら、前記頭部は、えら周辺の血
液や表皮の分泌物等により極めて不衛生である一方、特
に表皮は滑り易いがために、包丁等の刃物で鼻軟骨を取
り出すに際し、この作業従事者が手を切る等の労災事故
が発生し易かった。このように、作業に当って細心の注
意が必要で大変手間がかかるため、生産性が悪くコスト
高を引き起こしており、したがって上述した頭部の有効
利用は敬遠され、鼻軟骨の有効成分の研究は少なく、ま
た鼻軟骨を利用した食品は唯一昔ながらの郷土料理での
氷頭なま酢の例があるだけであり、大量に高度利用を目
的とした各種食品その他への応用例は実現されていない
のが現状であった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 魚類の頭部から鼻軟骨と鼻軟骨以外の残
    滓とを分離する工程と、前記鼻軟骨を細片化した後、脂
    肪分を除去してペーストとする工程と、前記残滓を粉砕
    する工程とを備えていることを特徴とする魚類頭部の処
    理方法。
  2. 【請求項2】 前記鼻軟骨を先吻部と後位部とに分離
    し、該先吻部を細片化して脂肪分を除去した後、ペース
    トとする一方、前記後位部をペーストとすることを特徴
    とする請求項1記載の魚類頭部の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記鼻軟骨から脂肪分を除去した後、コ
    ンドロイチン硫酸抽出用の原料とすることを特徴とする
    請求項1又は2記載の魚類頭部の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記鼻軟骨又は先吻部をペーストとした
    後、粉末化することを特徴とする請求項1又は2記載の
    魚類頭部の処理方法。
JP10358790A 1998-12-17 1998-12-17 魚類頭部の処理方法 Pending JP2000175617A (ja)

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