JP2008136435A - 味噌加工品の製造方法、味噌加工品、味噌抽出液、味噌抽出脱臭剤および味噌抽出食肉軟化剤 - Google Patents

味噌加工品の製造方法、味噌加工品、味噌抽出液、味噌抽出脱臭剤および味噌抽出食肉軟化剤 Download PDF

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Abstract

【課題】味噌が有する栄養素を、いつでもどこでも容易に摂取することができる味噌加工品の製造方法、味噌加工品、味噌抽出液、味噌抽出脱臭剤および味噌抽出食肉軟化剤を提供する。
【解決手段】味噌1と水とを混ぜ合わせて混合液とし、その混合液を、振動分離、遠心分離、200メッシュの網を使用したろ過の3段階で、固体部2と液体部とに分離する。混合液から分離された固体部2を乾燥させた後、粉砕する。さらに、その一部に、動植物成分などを混ぜ合わせて錠剤の形に成型し、タブレット状にする。混合液から分離された液体部を濃縮し、その一部を電気分解により脱塩処理する。
【選択図】図1

Description

本発明は、味噌加工品の製造方法、味噌加工品、味噌抽出液、味噌抽出脱臭剤および味噌抽出食肉軟化剤に関する。
味噌は、主原料である大豆に良質のたんぱく質が豊富に含まれており、醗酵により大豆のたんぱく質から生成されたアミノ酸を多量に含んでいる。味噌は、その他にも、炭水化物、脂質、灰分、ビタミン、カリウム、マグネシウム、繊維質など、たくさんの栄養素を含んでいる。また、これらの栄養素の作用により、味噌には、胃がんなどのガン予防や、胃潰瘍の防止、コレステロールの抑制、脳卒中の予防、高血圧の防止、糖尿病の防止、老化防止、消化促進、整腸作用、美肌効果、脳の新陳代謝の促進、疲労回復などの効能があることが知られている。
味噌を使用した料理として、味噌汁や味噌ラーメン、味噌漬け等がある。これらは、味噌をお湯に溶いたり、調理前に肉や魚を味噌の中に漬けて味噌をしみ込ませたりするもので、料理するのに手間がかかる。この手間を少しでも省き、味噌を使用した料理をより手軽に摂取できるようにするために、お湯を注ぐだけで調理できるインスタント味噌汁(例えば、特許文献1または2参照)等が開発されている。
特開平8−103240号公報 特開平8−56625号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載のインスタント味噌汁では、お湯を準備する手間や時間がかかり、お湯がある場所も限られるため、食べたいときにすぐに食べることができないという課題があった。このように、従来、味噌が有する栄養素を、いつでもどこでも摂取できるものは存在しない。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、味噌が有する栄養素を、いつでもどこでも容易に摂取することができる味噌加工品の製造方法、味噌加工品、味噌抽出液、味噌抽出脱臭剤および味噌抽出食肉軟化剤を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る味噌加工品の製造方法は、味噌と水とを混ぜ合わせて混合液とし、前記混合液を固体部と液体部とに分離し、前記固体部を乾燥させることを、特徴とする。また、本発明に係る味噌加工品は、味噌と水とを混ぜ合わせた混合液から分離した固体部を乾燥させて成ることを、特徴とする。混ぜ合わせる水の量は、味噌に対し3倍から10倍量が好ましく、特に5倍量程度が好ましいが、その範囲に限定されない。混合液は、殺菌と抽出のため、加熱することが好ましい。その加熱温度は、80℃達温が好ましい。分離後の前記固体部は加熱殺菌することが好ましい。加熱殺菌条件は、100℃で10分間の加熱が好ましい。固形部には、動植物性食品成分やビタミン、ミネラル等を配合してもよい。
本発明に係る味噌加工品は、本発明に係る味噌加工品の製造方法により製造することができる。本発明に係る味噌加工品の製造方法では、固体部を粉砕して粉末状の味噌加工品に、あるいはその粉体を成型して錠剤の味噌加工品にすることが好ましい。この場合、瓶などに詰めて容易に持ち運ぶことができ、味噌が有する栄養素をいつでもどこでも容易に摂取することができる。これにより、味噌が有する効能を効率的に得ることができる。
本発明に係る味噌加工品の製造方法および味噌加工品で、混合液から分離された固体部は、原料の味噌と比べて、不溶性たんぱく質、不溶性メラノイジン、アグリコン型イソフラボン、サポニン、レシチン、油溶性ビタミンなどの含有率が高い。特に、イソフラボンの含有率が高いため、骨粗鬆症、更年期障害、乳ガンなどの女性疾患の予防に効果的である。
本発明に係る味噌加工品は、そのまま食べてもよく、水やお湯に溶かしたり、食品にかけたりして食べてもよい。本発明に係る味噌加工品の製造方法および味噌加工品で、味噌は、いかなる味噌から成っていてもよいが、特に米麹を使用した辛口の赤味噌から成ることが好ましく、その中でも仙台味噌が最適である。混合液から固体部を分離する方法は、混合液から固体部を分離可能であればいかなる方法であってもよく、例えば、振動分離や遠心分離、ろ布やろ網によるろ過などの方法のうちの1つ、または複数を組み合わせた方法であってもよい。
本発明に係る味噌加工品の製造方法は、前記混合液から分離された前記液体部を濃縮することが好ましい。この場合、混合液から分離された固体部だけでなく、液体部も使用するため、味噌を無駄なく効果的に利用することができる。濃縮は、保存性、風味、歩留まり等の観点からBrix40%乃至60%になるように調整することが好ましい。そのため、味噌と水を合わせた混合液の1/5倍から1/7倍程度に濃縮することが好ましいが、その範囲に限定されない。液体部は、保存性を高めるには、塩分10%以上であることが好ましい。濃縮された液体部は、そのまま飲用としても、食品にかけてあるいは混合してあってもよい。混合液から分離された液体部は、原料の味噌と比べて、メライノジン、ペプチド、アミノ酸、還元糖などの含有率が高い。特に、ACE阻害活性が期待されるペプチドの含有率が高いため、血圧の上昇を抑える効果が高く、高血圧の防止に効果的である。また、濃縮された液体部をさらに脱色してもよく、乾燥させて顆粒状にしてもよい。
本発明に係る味噌抽出液は、味噌と水とを混ぜ合わせた混合液から分離した液体部を濃縮して成ることを、特徴とする。混ぜ合わせる水の量は、味噌に対し3倍から10倍量が好ましく、特に5倍量程度が好ましいが、その範囲に限定されない。混合液は、殺菌と抽出のため、加熱することが好ましい。その加熱温度は、80℃達温が好ましい。本発明に係る味噌抽出液は、鳥獣肉などの食肉を柔らかくする作用および脱臭作用を有している。本発明に係る味噌抽出液は、食品にかけることにより、例えば鳥獣肉の獣臭や、レトルト食品のレトルト臭などの臭いを抑える脱臭効果がある。また、鳥獣肉などの食肉にかけることにより、鳥獣肉を柔らかくする効果がある。このため、本発明に係る味噌抽出液は、食用脱臭剤や食肉軟化剤として使用することができる。さらに、本発明に係る味噌抽出液は、食肉のテリ感を向上させる効果や、タレなどの塩カドを取って食肉に馴染ませる効果も有する。本発明に係る味噌抽出液は、原料の味噌と比べて、メライノジン、ペプチド、アミノ酸、還元糖などの含有率が高い。特に、ACE阻害活性が期待されるペプチドの含有率が高いため、血圧の上昇を抑える効果が高く、高血圧の防止に効果的である。また、濃縮された液体部をさらに脱色して成っていてもよく、乾燥させて顆粒状にされていてもよい。
本発明に係る味噌抽出液は、味噌と水とを混ぜ合わせた混合液から分離した液体部を濃縮し脱塩処理して成ることが好ましい。この場合、脱塩処理により塩分摂取を抑制し、用途を広げることができる。脱塩処理は、いかなる方法で行われてもよいが、例えば電気分解によって行うことができる。また、脱塩処理後、さらに乾燥させて顆粒状にしてもよく、脱色し乾燥させて顆粒状にしてもよい。本発明に係る味噌抽出液は、砂糖や保存料、香料、その他の添加剤を添加する必要がないが、添加されてもよい。液体部には、動植物性食品成分やビタミン、ミネラル等を配合してもよい。
本発明に係る味噌抽出脱臭剤は、味噌と水とを混ぜ合わせた混合液から分離した液体部を濃縮して成ることを、特徴とする。混ぜ合わせる水の量は、味噌に対し3倍から10倍量が好ましく、特に5倍量程度が好ましいが、その範囲に限定されない。混合液は、殺菌と抽出のため、加熱することが好ましい。その加熱温度は、80℃達温が好ましい。濃縮は、保存性、風味、歩留まり等の観点からBrix40%乃至60%になるように調整することが好ましい。そのため、味噌と水を合わせた混合液の1/5倍から1/7倍程度に濃縮することが好ましいが、その範囲に限定されない。液体部は、保存性を高めるには、塩分10%以上であることが好ましい。本発明に係る味噌抽出脱臭剤は、食品にかけたり食品を浸漬したりすることにより、例えば鳥獣肉の獣臭や、レトルト食品のレトルト臭などの臭いを抑えることができる。食品を浸漬する場合、浸漬時間は部位や大きさ、厚みにより異なるが5時間乃至15時間程度が好ましい。本発明に係る味噌抽出脱臭剤は、焼き肉のタレや醤油などの調味料に混合して用いられることが好ましい。本発明に係る味噌抽出脱臭剤は、原料の味噌と比べて、メライノジン、ペプチド、アミノ酸、還元糖などの含有率が高い。特に、ACE阻害活性が期待されるペプチドの含有率が高いため、血圧の上昇を抑える効果が高く、高血圧の防止に効果的である。本発明に係る味噌抽出脱臭剤は、食肉のテリ感を向上させる効果や、タレなどの塩カドを取って食肉に馴染ませる効果も有する。本発明に係る味噌抽出脱臭剤は、濃縮した液体部をさらに脱色して成っていてもよく、乾燥させて顆粒状に成っていてもよい。本発明に係る味噌抽出脱臭剤は、砂糖や保存料、香料、その他の添加剤を添加する必要がないが、添加されてもよい。液体部には、動植物性食品成分やビタミン、ミネラル等を配合してもよい。本発明に係る味噌抽出脱臭剤は、本発明に係る味噌抽出液と同様に、味噌と水とを混ぜ合わせた混合液から分離した液体部を濃縮脱塩処理して成ってもよい。
本発明に係る味噌抽出食肉軟化剤は、味噌と水とを混ぜ合わせた混合液から分離した液体部を濃縮して成ることを、特徴とする。混ぜ合わせる水の量は、味噌に対し3倍から10倍量が好ましく、特に5倍量程度が好ましいが、その範囲に限定されない。混合液は、殺菌と抽出のため、加熱することが好ましい。その加熱温度は、80℃達温が好ましい。濃縮は、保存性、風味、歩留まり等の観点からBrix40%乃至60%になるように調整することが好ましい。そのため、味噌と水を合わせた混合液の1/5倍から1/7倍程度に濃縮することが好ましいが、その範囲に限定されない。液体部は、保存性を高めるには、塩分10%以上であることが好ましい。本発明に係る味噌抽出食肉軟化剤は、鳥獣肉などの食肉にかけたり食肉を浸漬したりすることにより、鳥獣肉を柔らかくすることができる。食肉を浸漬する場合、浸漬時間は食肉の脂身の割合、部位や大きさ、厚みにより異なるが5時間乃至15時間程度が好ましい。本発明に係る味噌抽出脱臭剤は、焼き肉のタレや醤油などの調味料に混合して用いられることが好ましい。本発明に係る味噌抽出食肉軟化剤は、原料の味噌と比べて、メライノジン、ペプチド、アミノ酸、還元糖などの含有率が高い。特に、ACE阻害活性が期待されるペプチドの含有率が高いため、血圧の上昇を抑える効果が高く、高血圧の防止に効果的である。本発明に係る味噌抽出食肉軟化剤は、食肉のテリ感を向上させる効果や、タレなどの塩カドを取って食肉に馴染ませる効果も有する。本発明に係る味噌抽出食肉軟化剤は、濃縮した液体部をさらに脱色して成っていてもよく、乾燥させて顆粒状に成っていてもよい。本発明に係る味噌抽出食肉軟化剤は、砂糖や保存料、香料、その他の添加剤を添加する必要がないが、添加されてもよい。液体部には、動植物性食品成分やビタミン、ミネラル等を配合してもよい。本発明に係る味噌抽出抽出食肉軟化剤は、本発明に係る味噌抽出液と同様に、味噌と水とを混ぜ合わせた混合液から分離した液体部を濃縮脱塩処理して成ってもよい。
本発明によれば、味噌が有する栄養素を、いつでもどこでも容易に摂取することができる味噌加工品の製造方法、味噌加工品、味噌抽出液、味噌抽出脱臭剤および味噌抽出食肉軟化剤を提供することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の味噌加工品の製造方法を示している。なお、本発明の実施の形態の味噌加工品、味噌抽出液、味噌抽出脱臭剤および味噌抽出食肉軟化剤は、本発明の実施の形態の味噌加工品の製造方法により製造される。
図1に示すように、本発明の実施の形態の味噌加工品の製造方法は、まず、味噌1に加水し、加熱して味噌1と水とをよく混ぜ合わせて混合液とする。加水量は味噌に対し5倍量程度が好ましい。加熱は、殺菌および成分抽出のため、80℃達温となるよう行うことが好ましい。味噌1は、米麹を使用した辛口の赤味噌である仙台みそを使用する。次に、味噌1と水との混合液を、固体部2と液体部とに分離する。このとき、振動分離機、遠心分離機、200メッシュの網を使用したろ過の3段階で分離を行う。
分離された固体部2を、100℃で10分間加熱して殺菌し、1次乾燥および2次乾燥により乾燥した後、粉砕する。こうして、粉末状の味噌加工品Aを製造することができる。さらに、粉末状の味噌加工品Aの一部に、動植物成分などを混ぜ合わせて錠剤の形に成型し、タブレット状の味噌加工品Bを製造することができる。動植物成分として、例えば、ブルーベリー、桑の実などの果実類、トマト、ピーマン等の野菜類、メカブ、しいたけ、その他のキノコ類、ゴマ、エゴマ等の雑穀類、ホヤ、カキ等水産物等を乾燥したものを配合することができる。
製造された味噌加工品A,Bは、固体部2を粉砕して成るため、瓶などに詰めて容易に持ち運ぶことができる。このため、そのまま食べたり食品にかけたりして、味噌1が有する栄養素を、いつでもどこでも容易に摂取することができる。これにより、味噌1が有する効能を、効率的に得ることができる。味噌加工品A,Bは、そのまま食べてもよく、水やお湯に溶かしたり、食品にかけたりして食べてもよい。
次に、図1に示すように、分離された液体部を、さらに精密にろ過した後、1/6倍まで濃縮する。こうして、濃口の味噌抽出液Cを製造することができる。また、濃口の味噌抽出液Cの一部を脱色して、淡口の味噌抽出液Dを製造することができる。濃口の味噌抽出液Cの残りの一部を乾燥し顆粒状にして、顆粒状の味噌加工品Eを製造することができる。さらに、濃口の味噌抽出液Cの残りの一部を、電気分解により脱塩処理して、脱塩味噌抽出液Fを製造することができる。脱塩味噌抽出液Fの一部を乾燥し顆粒状にして、顆粒状の味噌加工品Gを製造し、他部を脱色し乾燥して顆粒状にして顆粒状の味噌加工品Hを製造することができる。
製造された味噌抽出液C,Dは、そのまま摂取してもよく、食品にかけて摂取してもよい。また、味噌に再添加されてもよく、味噌や醤油の加工品に添加されてもよい。味噌抽出液C,Dは、食品にかけて使用されることにより、例えば鳥獣肉の獣臭や、レトルト食品のレトルト臭などの臭いを抑えることができる。また、肉にかけて使用されることにより、肉を柔らかくして食べやすくすることもできる。このように、味噌抽出液C,Dは、肉を柔らかくする作用および脱臭作用を有しており、味噌抽出脱臭剤や味噌抽出食肉軟化剤として使用することができる。製造された顆粒状の味噌加工品E,G,Hは、味噌や食品、味噌や醤油の加工品に添加したり、粉末状の味噌加工品Aと混合したりして使用される。製造された脱塩味噌抽出液Fは、味噌や食品、味噌や醤油の加工品に添加して使用される。脱塩味噌抽出液Fおよび顆粒状の味噌加工品G,Hは、脱塩されているため、食べやすく、飲料や菓子類に添加して使用しやすい。
本発明の実施の形態の味噌加工品の製造方法によれば、混合液から分離された固体部2だけでなく、液体部も使用するため、味噌1を無駄なく効果的に利用することができる。本発明の実施の形態の味噌加工品の製造方法で、味噌1に対し5倍程度の水を加水し、85℃達温まで加熱して、味噌1と水とをよく混ぜ合わせて混合液とすることにより製造された、味噌加工品A,B、味噌抽出液C,D、顆粒状の味噌加工品E,G,H、および脱塩味噌抽出液Fの成分比較を、表1に示す。また、濃口の味噌抽出液Cおよび粉末状の味噌加工品Aの有効成分を比較して、表2に示す。
Figure 2008136435
Figure 2008136435
表1および表2に示すように、混合液から分離された固体部2から製造された味噌加工品A,Bは、原料の味噌1と比べて、不溶性たんぱく質、不溶性メラノイジン、アグリコン型イソフラボン、サポニン、レシチン、油溶性ビタミンなどの含有率が高い。特に、イソフラボンの含有率が高いため、骨粗鬆症、更年期障害、乳ガンなどの女性疾患の予防に効果的である。
また、表2に示すように、混合液から分離された液体部から製造された味噌抽出液C,Dは、原料の味噌1と比べて、メライノジン、ペプチド、アミノ酸、還元糖などの含有率が高い。特に、ACE阻害活性が期待されるペプチドの含有率が高いため、血圧の上昇を抑える効果が高く、高血圧の防止に効果的である。
具体的には、粉末状の味噌加工品Aは、褐色で、味噌特有の香りを有している。味噌由来のアグリコン型イソフラボン添加食品として、食品の加工時に添加して使用することができる。タブレット状の味噌加工品Bは、褐色で、そのまま食したり、水またはお湯とともに飲んだりすることができる。これら味噌加工品A,Bは、健康食品素材、ペットフードの素材として使用することもできる。
濃口の味噌抽出液Cは、黒褐色で、長期熟成味噌特有の味を有している。微香の味噌臭と、メラノイジンを主成分としたクッキングフレーバーの香りとを有している。呈味力を有し、小麦アレルゲンは有していない。魚介、鳥獣肉、農産品のレトルト、缶詰、調理冷食、ドレッシングの調味液として使用することができる。醤油より濃厚な味のため、和、洋、中、韓、エスニック料理の調味液として使用することもできる。また、2%〜5%添加により鳥獣肉類の獣臭を変えることができる。小麦アレルゲンフリーの調味液として利用することもできる。より具体的には、どら焼きの皮、クッキー、クリームチーズ、ロールケーキ等の菓子類に添加したり、味噌抽出脱臭剤として焼肉のたれ等のたれ類やカレー類に添加したり、魚卵の漬けたれに添加したりすることもできる。また、無添加調味料、無添加ドレッシング用調味料、鳥獣肉漬け物等の漬け汁として使用することもできる。
淡口の味噌抽出液Dは、淡黄色透明で、長期熟成味噌独特の味を有している。微香の味噌臭と、香ばしい香りとを有している。魚介、鳥獣肉、農産品のレトルト、缶詰、調理冷食、練り製品、ドレッシングの調味液として使用することができる。醤油より濃厚な味のため、和、洋、中、韓、エスニック料理の調味液として使用することもできる。小麦アレルゲンフリーの調味液として利用することもできる。
味噌抽出液について、脱臭作用を調べるために、以下の試験を行った。
まず、焼き肉のタレに約20%程度含まれる醤油に対して、濃口の味噌抽出液Cの添加量を0.5%〜3.0%まで変えて、試験を行った。牛肉(カルビ)およびラム肉を焼いて、焼き肉のタレにつけて食べた場合(以下、「つけ」と記載)と、牛肉(カルビ)およびラム肉に対して20%の割合で焼き肉のタレを添加し、8時間漬け込んだ後、焼いたものを食べた場合(以下、「漬込み」と記載)とについて、5人のパネラーによる官能試験を行い、その結果を表3乃至表6に示す。各表中、濃口の味噌抽出液Cが添加されていない焼き肉のタレを使用した場合と比較して、肉の臭味が脱臭されたとパネラーが感じた場合に、+印を記載している。
Figure 2008136435
Figure 2008136435
Figure 2008136435
Figure 2008136435
表3乃至表6に示すように、濃口の味噌抽出液Cは、鳥獣肉に対して脱臭効果を有していることが確認された。また、「漬込み」の方が、濃口の味噌抽出液Cの添加量が少ないときでも脱臭効果を示す場合が多いことが確認された。これは、肉に濃口の味噌抽出液Cを浸透させることにより、より脱臭効果を発揮したものと考えられる。臭味が強いラム肉の方が、「つけ」と「漬込み」との脱臭効果の差がはっきりしている。また、臭味以外にも、濃口の味噌抽出液Cが添加されていない焼き肉のタレを使用した場合と比較して、肉のテリ感がある、肉の柔らかさが向上している、タレの塩カドが取れて肉に馴染んでいる、という効果も確認された。
次に、カレーを入れたレトルトパックに、濃口の味噌抽出液Cを、0.5%〜3.0%まで添加量を変えて添加し、試験を行った。120℃で30分間レトルト殺菌を行ったものを食べた場合について、6人のパネラーによる官能試験を行い、その結果を表7に示す。表7中、濃口の味噌抽出液Cが添加されていないものと比較して、レトルト臭が脱臭されたとパネラーが感じた場合に、+印を記載している。
Figure 2008136435
表7に示すように、濃口の味噌抽出液Cは、少量であっても、レトルト臭に対する脱臭効果を有していることが確認された。また、濃口の味噌抽出液Cが添加されていないものと比較して、熟成感が感じられる、コクがある、という効果も確認された。
次に、味噌抽出液について、食肉を軟化させる作用を調べるために、以下の試験を行った。
調味液に、濃口の味噌抽出液Cを、1.0%〜20.0%まで添加量を変えて添加し、その調味液に豚ロース肉およびタラの切り身をそれぞれ15時間漬け込んで、試験を行った。漬け込んだものを食べた場合について、4人のパネラーによる官能試験を行い、その結果を表8および表9に示す。表8および表9中、味噌抽出液Cが添加されていない塩分3%の塩水に漬け込んだものと比較して、食肉が軟化したとパネラーが感じた場合に、+印を記載している。なお、調味液は、みりん等の食肉を軟化させるおそれがある原料は一切使用しておらず、並塩のみで塩分3%に調整している。また、豚ロース肉は厚さが約8mm、タラの切り身は厚さが約20〜30mmである。
Figure 2008136435
Figure 2008136435
表8および表9に示すように、濃口の味噌抽出液Cは、部位や厚さによる影響も考えられるが、食肉を軟化させる作用を有していることが確認された。また、タラの切り身の場合には、ふっくら感が増すことも確認された。みりん、醤油、味噌などの調味液の原料を併用することにより、より少量の濃口の味噌抽出液Cで、食肉軟化作用を発揮することが期待される。
本発明の実施の形態の味噌加工品の製造方法を示すフローチャートである。

Claims (7)

  1. 味噌と水とを混ぜ合わせて混合液とし、前記混合液を固体部と液体部とに分離し、前記固体部を乾燥させることを、特徴とする味噌加工品の製造方法。
  2. 前記混合液から分離された前記液体部を濃縮することを、特徴とする請求項1記載の味噌加工品の製造方法。
  3. 味噌と水とを混ぜ合わせた混合液から分離した固体部を乾燥させて成ることを、特徴とする味噌加工品。
  4. 味噌と水とを混ぜ合わせた混合液から分離した液体部を濃縮して成ることを、特徴とする味噌抽出液。
  5. 味噌と水とを混ぜ合わせた混合液から分離した液体部を濃縮し脱塩処理して成ることを、特徴とする味噌抽出液。
  6. 味噌と水とを混ぜ合わせた混合液から分離した液体部を濃縮して成ることを、特徴とする味噌抽出脱臭剤。
  7. 味噌と水とを混ぜ合わせた混合液から分離した液体部を濃縮して成ることを、特徴とする味噌抽出食肉軟化剤。
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