JPWO2011125213A1 - 二次電池の劣化判定装置および劣化判定方法 - Google Patents
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Abstract
二次電池(10)は、複数の電池モジュール(15)の集合体として構成される。ECU(100)は、複数の電池モジュールごとに、当該電池モジュールの劣化度合を定量的に示す劣化指標を算出するとともに、劣化指標が所定の交換レベルに達した電池モジュールを、交換が必要である要交換モジュールとして検出する。ECU(100)は、さらに、複数の電池モジュール(15)のうちの、劣化指標が交換レベルに達していない電池モジュールから、上記要交換モジュールと同時に交換されるべき追加交換モジュールを抽出する。
Description
この発明は、二次電池の劣化判定装置および劣化判定方法に関し、より特定的には、オンボードで二次電池の交換要否を判定する劣化診断に関する。
二次電池は、使用に際して繰返し充放電されることに伴って劣化することが知られている。このため、二次電池の使用に並行してオンボードで劣化診断することが重要である。
たとえば、特開平6−89745号公報(特許文献1)には、二次電池の残存する充放電サイクル数を推算する二次電池システムが記載されている。特許文献1では、複数個の二次電池を直列に接続して構成された電池群において、各サイクル毎の放電容量あるいは放電終了電圧の変化率を外挿することにより、設定値に達するまでのサイクル数から残存するサイクル寿命を推定する。
また、特開2006−197765号公報(特許文献2)には、二次電池に代表される電気系駆動機器を搭載する移動体の価格設定が記載されている。特許文献2では、メインバッテリの使用履歴データに基づきECU(Electronic Control Unit)がオンボードで劣化推定パラメータを算出し蓄積する。そして、劣化パラメータがコネクタおよび送信装置を介してECUから車両外部の劣化推定装置へ出力される。劣化推定装置は、読出された劣化推定パラメータに基づいて電池の劣化状態および余寿命を推定し、この推定結果に基づいて二次電池の評価額の算定を行なう。
特開2007−195312号公報(特許文献3)には、車両に搭載される二次電池に適した余寿命の推定を行なう、二次電池の寿命推定装置が記載されている。特許文献3によれば、蓄積した二次電池の満充電容量または内部抵抗と高い相関値をもつように相関関数が決定される。相関関数は、車両の総走行距離の平方根を変数とする一次関数からなり、最小二乗法等を用いて決定される。そして、決定された相関関数が寿命判定ラインと交差する点を寿命と判断し、当該寿命までの走行距離を余寿命と推定する。
さらに、特開2008−241246号公報(特許文献4)には、二次電池の劣化診断をオンラインで行なう技術が記載されている。特許文献4によれば、電池モデル式中のパラメータについて、電池状態の変化に対する新品時のパラメータ値の変化についての特性マップが記憶される。二次電池の使用中には、電池モデル式に基づくパラメータ同定が実行される。そして、同定されたパラメータ値と、現在の電池状態に対応する新品時パラメータ値との比率(変化率)に基づいて、二次電池の劣化度合が診断される。
必要な出力電圧や蓄積電力量を確保するために、複数のセルの集合体として二次電池が使用されるケースがある。たとえば、電気自動車やハイブリッド自動車等の電動車両でのモータ駆動用電源として、複数の電池セルからなる電池パックの集合体として構成されるバッテリパックが用いられる。このような場合には、バッテリパック全体の価格が高くなるので、バッテリパックの一部のみを交換する態様とすることで、コストを抑制したバッテリ交換が実現できる。たとえば、バッテリパックを複数の電池モジュールから構成するとともに、モジュール単位でのバッテリ交換を行なうことが考えられる。
特許文献1〜4によれば二次電池の使用中(オンボード)に劣化診断を実行することができる。したがって、使用中の二次電池について、オンボードでの診断結果に基づいて交換要否を判定することが可能である。しかしながら、特許文献1〜4では、複数のモジュールから構成された二次電池において、モジュール単位でのバッテリ交換を効率的に実行するための劣化判定については何ら記載されていない。
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、複数の電池モジュールの集合体として構成された二次電池について、電池モジュール単位でのバッテリ交換を効率化することが可能な劣化判定を行なうことである。
この発明のある局面では、複数の電池モジュールの集合体として構成された二次電池の劣化判定装置であって、劣化診断部と、検出部と、抽出部とを備える。劣化診断部は、電池モジュールごとに、当該電池モジュールの劣化度合を定量的に示す劣化指標を算出するように構成される。検出部は、劣化診断部によって算出された劣化指標と所定の交換レベルとの比較に従って、複数の電池モジュールから、交換が必要である第1の電池モジュールを検出するように構成される。抽出部は、検出部によって第1の電池モジュールが検出された場合に、複数の電池モジュールのうちの、劣化指標が交換レベルに達していない第2の電池モジュールから、第1の電池モジュールと同時に交換されるべき第3の電池モジュールを抽出するように構成される。
好ましくは、二次電池の劣化判定装置は、余寿命推定部をさらに備える。余寿命推定部は、電池モジュールごとに、劣化診断部によって算出された劣化指標に基づいて、劣化指標が交換レベルに達するまでの余寿命を推定するように構成される。そして、抽出部は、複数の電池モジュールのうちの第2の電池モジュールについて、推定された余寿命が所定の判定値よりも短いときに第3の電池モジュールとして抽出する。
さらに好ましくは、劣化診断部は、各電池モジュールについて、複数個の劣化指標を算出する。そして、余寿命推定部は、第2の電池モジュールについて、複数個の劣化指標のそれぞれに対応して複数個の余寿命を推定するとともに、推定された複数個の余寿命のうちの最小値が判定値よりも短いときに第3の電池モジュールとして抽出する。
たとえば、劣化指標は、各電池モジュールの内部抵抗を含む。あるいは、劣化指標は、各電池モジュールの満充電容量を含む。または、複数個の劣化指標は、各電池モジュールの内部抵抗および満充電容量を含む。
あるいは好ましくは、二次電池は、リチウムイオン二次電池であり、劣化診断部は、劣化パラメータ取得部と、リチウム析出量推定部とを含む。劣化パラメータ取得部は、リチウムイオン二次電池の容量の変化に対する開放電圧の変化を示す開放電圧特性に基づく劣化診断によって、リチウムイオン二次電池の正極容量維持率、負極容量維持率および電池容量変動量を取得するように構成される。リチウム析出量推定部は、正極容量維持率および負極容量維持率と、電池容量変動量のうちの経年劣化に対応した第1の変動量との間の予め求められた対応関係に従って、取得された正極容量維持率および負極容量維持率に基づいて、取得された電池容量変動量を、第1の変動量とリチウム析出による劣化に対応した第2の変動量とに分離するように構成される。そして、劣化指標は、各電池モジュールの第2の変動量を含む。あるいは、複数個の劣化指標は、各電池モジュールの内部抵抗および満充電容量の少なくとも一方と、第2の変動量とを含む。
好ましくは、二次電池の劣化判定装置は、ガイダンス情報生成部をさらに備える。ガイダンス情報生成部は、検出した第1の電池モジュールおよび抽出した第3の電池モジュールの個数の合計に応じて、集合体全体の交換と、第1および第3の電池モジュールのみの部分的な交換といずれがコスト上で有利であるかを評価するように構成される。
この発明の他の局面によれば、複数の電池モジュールの集合体として構成された二次電池の劣化判定方法であって、電池モジュールごとに当該電池モジュールの劣化度合を定量的に示す劣化指標を算出するステップと、算出された劣化指標と所定の交換レベルとの比較に従って、複数の電池モジュールから、交換が必要である第1の電池モジュールを検出するステップと、第1の電池モジュールが検出された場合に、複数の電池モジュールのうちの、劣化指標が交換レベルに達していない第2の電池モジュールから、第1の電池モジュールと同時に交換されるべき第3の電池モジュールを抽出するステップとを備える。
好ましくは、抽出するステップは、電池モジュールごとに、算出するステップによって算出された劣化指標に基づいて、劣化指標が交換レベルに達するまでの余寿命を推定するステップと、複数の電池モジュールのうちの第2の電池モジュールについて、推定された余寿命が所定の判定値よりも短いときに第3の電池モジュールとして抽出するステップとを含む。
さらに好ましくは、算出するステップは、各電池モジュールについて、複数個の劣化指標を算出する。推定するステップは、第2の電池モジュールについて、複数個の劣化指標のそれぞれに対応して複数個の余寿命を推定する。そして、抽出するステップは、推定された複数個の余寿命のうちの最小値が判定値よりも短いときに第3の電池モジュールとして抽出する。
たとえば、劣化指標は、各電池モジュールの内部抵抗を含む。あるいは、劣化指標は、各電池モジュールの満充電容量を含む。または、複数個の劣化指標は、各電池モジュールの内部抵抗および満充電容量を含む。
また好ましくは、二次電池は、リチウムイオン二次電池である。算出するステップは、リチウムイオン二次電池の容量の変化に対する開放電圧の変化を示す開放電圧特性に基づく劣化診断によって、リチウムイオン二次電池の正極容量維持率、負極容量維持率および電池容量変動量を取得するステップと、正極容量維持率および負極容量維持率と、電池容量変動量のうちの経年劣化に対応した第1の変動量との間の予め求められた対応関係に従って、取得された正極容量維持率および負極容量維持率に基づいて、取得された電池容量変動量を、第1の変動量とリチウム析出による劣化に対応した第2の変動量とに分離するステップとを含む。そして、劣化指標は、各電池モジュールの第2の変動量を含む。あるいは、複数個の劣化指標は、各電池モジュールの内部抵抗および満充電容量の少なくとも一方と、第2の変動量とを含む。
好ましくは、二次電池の劣化判定方法は、検出した第1の電池モジュールおよび抽出した第3の電池モジュールの個数の合計に応じて、ごとの交換と、第1および第3の電池モジュールのみの部分的な交換といずれがコスト上で有利であるかを評価するステップをさらに備える。
この発明によれば、複数の電池モジュールの集合体として構成された二次電池について、電池モジュール単位でのバッテリ交換を効率化することが可能な劣化判定を行なうことができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は原則として繰返さないものとする。
[実施の形態1]
実施の形態1では、本発明の実施の形態による二次電池の劣化判定の基本的な概念を説明する。
実施の形態1では、本発明の実施の形態による二次電池の劣化判定の基本的な概念を説明する。
図1は、本発明の実施の形態による二次電池の劣化判定が適用される、二次電池を電源とする電源システムの概略構成を示すブロック図である。
図1を参照して、二次電池10は、負荷50の駆動電力を供給する。負荷50は、たとえば電気自動車やハイブリッド自動車等の電動車両に搭載される走行用電動機で構成される。さらに、負荷50は、電動機の回生電力により二次電池10を充電する。二次電池10は、たとえば、ニッケル水素二次電池やリチウムイオン二次電池により構成される。
二次電池10は、複数の電池モジュール15が接続された集合体として構成される。各電池モジュール15には、電圧センサ30および温度センサ40が設けられる。なお、図1の例では、各電池モジュール15が直列に接続されているので、各電池モジュールに共通の電流センサ20が配置される。
以下では、電流センサ20による測定値を電池電流Ibと表記し、電圧センサ30による測定値を電池電圧Vbと表記し、温度センサ40による測定値を電池温度Tbとも表記する。また、電池電流Ib、電池電圧Vbおよび電池温度Tb等のセンサによって取得されたデータを、包括的に「電池データ」とも称する。
図1から理解されるように、電池電流Ib、電池電圧Vbおよび電池温度Tbは、電池モジュール15ごとに検出される。すなわち、本実施の形態では、電池モジュール15ごとに、電池データに基づいて個別に劣化診断を実行することができる。本実施の形態では、電池モジュール15は、電池データに基づいて、電池劣化度合を示す劣化指標を独立に算出可能な単位を示している。電池モジュール15は、単一の電池セルで構成されてもよく、電池セルが複数個接続されて構成されてもよい。
電源システムは、充電器70および充電コネクタ75をさらに設けることによって、外部電源80によって二次電池10を充電可能な構成とすることもできる。外部電源80に接続された充電プラグ85と、充電器70に接続された充電コネクタ75とを接続することによって、外部電源80からの電力が、充電器70へ供給される。充電器70は、外部電源80からの供給電力を二次電池10の充電電力に変換するように構成される。
ECU100は、本実施の形態による二次電池の劣化判定装置に対応する。ECU100は、CPU102と、メモリ104と、図示しないA/D変換器およびD/A変換器等とを含む。ECU100は、メモリ104に予め格納した所定プログラムの実行によって、センサ等からの入力信号・データを用いた所定の演算処理を実行することができる。
ECU100は、二次電池10の使用中に、電池データに基づいて、オンボードで二次電池10に関する電池情報を生成する。電池情報は、満充電容量に対する現在の残容量を百分率で示したSOC(State of charge)を含む。さらに、ECU100は、二次電池10の入力電力上限値Winおよび出力電力上限値Woutを、電池情報として設定する。入力電力上限値Winおよび出力電力上限値Woutは、たとえば、推定されたSOCや電池温度Tb等に基づいて設定される。
負荷制御装置60は、電池情報に基づいて、負荷50の駆動状態を制御するための制御指令を発生する。たとえば、二次電池のSOCが低下した場合には、負荷50の使用電力を制限するような制御指令が生成される。逆に、二次電池10のSOCが上昇した場合には、負荷50による回生電力の発生を抑制するような制御指令が発生される。
ECUは、二次電池10の使用中に、電池データに基づいて、電池モジュール15ごとにオンボードで劣化診断を実行する。
以下では、ECU100による、本発明の実施の形態による二次電池の劣化判定について詳細に説明する。
図2は、本実施の形態による二次電池の劣化判定を説明するための機能ブロック図である。図2に示された各機能ブロックは、たとえばECU100が予め記憶されたプログラムをサブルーチンとして実行することによって実現することができる。
図2を参照して、劣化診断部110は、電池データに基づく電池モジュール15ごとの劣化診断の結果に基づいて、電池モジュール15毎に劣化指標DIを算出する。ここでは、n個(n:2以上の整数)の電池モジュール15のそれぞれについて、劣化指標DI(1)〜DI(n)が算出されるものとする。たとえば、劣化指標DIは、以下に説明する満充電容量(図3)または内部抵抗(図4)を含む。
図3を参照して、ECU100には、予め実験的に測定された基準充放電特性(実線)が格納されている。この基準充放電特性は、二次電池(各電池モジュール15)の基準状態における電荷量と電圧値(開放電圧)との関係を示す。基準充放電特性において、最大電圧値Vmaxに対応する電荷量Qmaxが基準状態における「満充電容量」に相当する。
二次電池(電池モジュール15)の劣化が進行すると、図3に示す基準充放電特性は、横軸方向に「縮小」されたような形状となる。図3においては、劣化がある程度まで進行した二次電池の現時充放電特性(一点鎖線)の一例を示す。現時充放電特性においては、劣化の進行に伴い、最大電圧値Vmaxとなる充電電荷量、すなわち満充電容量がQ’maxまで低下している。電荷量の変化は、電池電流Ibの積算によって求めることができる。
したがって、現時点での満充電容量がQ’maxの検出値を、劣化指標DIとして用いることができる。なお、満充電容量の変化は、必ずしも二次電池を満充電状態としなくても求めることができる。
図3に示されるように、電池モジュール15の電圧値がV1からV2まで増加した場合における充電電荷量は、基準充放電特性ではΔQ(=Q2−Q1)である一方で、現時充放電特性ではΔQ’(=Q2’−Q1’)である。ここで、現時充放電特性は、基準充放電特性の全体を横軸方向(電荷量軸方向)に所定の比率で縮小したものとみなすことできる。すなわち、ΔQ:ΔQ’=ΔQmax:ΔQ’maxの関係式が成立する。この結果、ECU100は、電池電流Ibの積算によってΔQ’を求めることにより、上記関係式に従って、満充電容量をQ’max=ΔQmax×ΔQ’/ΔQのように導出できる。
図4を参照して、二次電池(各電池モジュール15)の内部抵抗値は、二次電池に電流が流れる期間において検出される電圧値および電流値に基づいて、導出できる。内部抵抗値は、陽極材料や陰極材料などに起因する存在し、二次電池の劣化に伴い増加する。具体的には、内部抵抗値は、二次電池(各電池モジュール15)に電流(充電電流または負荷電流)が流れることで生じる電圧降下と、その電圧降下に対応する電流値との比により導出することができる。
ECU100は、二次電池(各電池モジュール15)に電流が流れる期間において、電圧センサ30からの電池電圧Vb(電圧値)と、電流センサ20からの電池電流Ib(電流値)とを取得する。そして、ECU100は、複数回にわたって、電池電圧Vbおよび電池電流Ibを取得した後、その相関値が最も高くなるように電流値についての1次関数を導出する。この導出される1次関数の「傾き」が内部抵抗値に相当する。電池劣化に伴い、内部抵抗値は増加するので、図4に示すように、1次関数の傾きは大きくなる。
再び図2を参照して、検出部120は、電池モジュール15のそれぞれの劣化指標DI(1)〜DI(n)と、所定の交換レベルとの比較に従って交換が必要な電池モジュール(以下、「要交換モジュール」とも称する)を検出する。
図5を参照して、検出部120は、いずれかの電池モジュール15において、劣化指標DIが、交換レベルCH1に達しているときに、当該電池モジュールを要交換モジュールとして検出する。図5の例では、電池モジュール15(1)〜(10)のうち、電池モジュール15(5)が交換レベルまで劣化している。この結果、電池モジュール15(5)が、要交換モジュールとして検出される。
このように、要交換モジュールは、複数の電池モジュール15のうちの、劣化指標DIについて交換が必要なレベルまで劣化が進行した電池モジュールであり、「第1の電池モジュール」に対応する。
再び図2を参照して、余寿命推定部130は、劣化診断部110によって算出された劣化指標DI(1)〜DI(n)に基づいて、複数の電池モジュール15のそれぞれの余寿命推定値RL(1)〜RL(n)を算出する。余寿命推定値RL(1)〜RL(n)の各々は、各電池モジュール15について、劣化指標DIが交換レベルに達するまでの長さを定量的に示すパラメータである。
抽出部140は、検出部120によって要交換モジュールが検出されたときに、それ以外の電池モジュールのうちから、要交換モジュールと同時に交換されるべき電池モジュール(以下、「追加交換モジュール」とも称する)を抽出する。すなわち、抽出部140は、複数の電池モジュール15のうちの、劣化指標D1が交換レベルまで達していない電池モジュール(「第2の電池モジュール」に対応)から、近い内に交換レベルまで劣化することが予測される電池モジュールを、追加交換モジュールとして抽出する。すなわち、追加交換モジュールは、「第3の電池モジュール」に対応する。追加交換モジュールは、劣化指標DI(1)〜DI(n)または余寿命推定値RL(1)〜RL(n)によって抽出することができる。
図6を参照して、抽出部140は、電池モジュール15(5)が要交換モジュールとして検出されたときに、その他の電池モジュール15(1)〜(4),15(6)〜(10)のうちから、要交換モジュール15(5)と同時に交換されるべき、追加交換モジュールを抽出する。
たとえば、図6に示されるように、劣化指標DIが、交換レベルCH1には達していないものの、予備交換レベルCH2に達している電池モジュール15(2),(4),(7)が、追加交換モジュールとして抽出される。
再び、図2を参照して、ガイダンス情報生成部150は、検出部120および抽出部140の出力に基づいて、バッテリ交換に関するガイダンス情報を出力する。ガイダンス情報は、検出部120により検出された要交換モジュールおよび、抽出部140によって抽出された追加交換モジュールを特定する情報を含む。さらに、ガイダンス情報は、要交換モジュールおよび追加交換モジュールの合計個数に基づく、バッテリ交換のコスト評価結果を含んでもよい。たとえば、要交換モジュールおよび追加交換モジュールの一部の電池モジュール15のみの交換と、二次電池10全体の交換とのコストを比較する情報が、ガイダンス情報に含まれる。
図7は、本発明の実施の形態による二次電池の劣化判定の処理手順を説明するフローチャートである。図7に示す一連の制御処理は、ECU100が予め記憶された所定プログラムを一定周期で起動することによって実現される。
図7を参照して、ECU100は、ステップS100により、二次電池の満充電容量または内部抵抗を劣化指標DIとして算出する。上述のように、劣化指標DIは、電池モジュール15ごとに算出される。ステップS100の処理は、図2の劣化診断部110の機能に対応する。
さらに、ECU100は、ステップS150により、ステップS100で算出された劣化指標DIと交換レベルCH1との比較により、複数の電池モジュール15から交換要モジュールを検出する。なお、すべての電池モジュール15の劣化指標DIが交換レベル(CH1)に達していないとき(S150のNO判定時)には、ECU100は、以下のステップ群をスキップして、処理を終了する。
一方、複数の電池モジュール15のいずれかで劣化指標DIが交換レベルCH1を超えているとき(S150のYES判定時)には、ECU100は、ステップS160に処理を進めて、要交換モジュールを特定する。すなわち、ステップS150,S160による処理は、図2の検出部120の機能に対応する。
さらに、ECU100は、ステップS200により、追加交換モジュールを抽出する。たとえば、ステップS200では、図6に示したように、交換レベルCH1よりも劣化度合が低い予備交換レベルCH2と、劣化指標DIとが比較される。そして、劣化指標DIが交換レベルCH1には達していないものの予備交換レベルCH2に達している電池モジュール15は、追加交換モジュールとして抽出される。ステップS200による処理は、図2の抽出部140の機能に対応する。
あるいは、電池モジュール15ごとの劣化指標DIに基づく余寿命推定に従って、ステップS200での追加交換モジュールの抽出を行なうこともできる。
図8には、余寿命推定に基づいて追加交換モジュールを抽出する際におけるステップS200での処理手順が詳細に示される。
図8を参照して、ECU100は、ステップS210では、交換レベルに達していない電池モジュール15について、余寿命推定値RLを取得する。余寿命推定値は、たとえば特許文献3に記載した手法により取得することができる。ステップS210の処理は、図2の余寿命推定部130の機能に対応する。
図9および図10は、劣化指標が満充電容量であるときの余寿命推定を説明する概念図である。
図9を参照して、ECU100は、これまでに取得された劣化指標としての満充電容量の推移と、高い相関値をもつように、二次電池(各電池モジュール15)の試用期間を変数とする1次関数からなる相関関数を決定する。試用期間は、年月によって示すことができる。あるいは、電動車両に搭載された二次電池(各電池モジュール15)では車両走行距離の平方根を、使用期間と定義することもできる。
たとえば、ECU100は、最小二乗法を用いて、取得された満充電容量の各々との偏差が最小となるような相関関数を決定する。そして、ECU100は、決定した相関関数が交換レベル(CH1)と交差する点を寿命と判断し、その寿命に相当する二次電池の試用期間を取得する。さらに、現時点から、取得した寿命に相当する使用期間までの残存期間を余寿命推定値として算出される。
図10を参照して、二次電池(各電池モジュール15)の使用環境が変化することによって、その劣化速度が変化する可能性がある。二次電池の劣化速度は、使用者、使用頻度、使用温度などの使用環境に応じて変化するからである。このため、使用環境の変化の前後での満充電容量を区別することなく相関関数を求めると、余寿命推定の誤差が大きくなることが懸念される。
したがって、図10に示されるように、二次電池(各電池モジュール15)の使用環境が変化した場合には、手動あるいは自動でリセット指令を発生させることも可能である。そして、ECU100は、リセット指令を受けた時点以降に蓄積される満充電容量に基づいて、本来の相関関数を求めるとともに余寿命を推定する。これにより、使用環境の変化した場合における余寿命推定の誤差が低減する。
図11および図12は、劣化指標が内部抵抗であるときの余寿命推定を説明する概念図である。
図11および図12では、劣化指標が内部抵抗であるため、満充電容量(図9,図10)とは反対に、電池劣化の進行に伴い劣化指標の値は上昇する。この点を除いては、内部抵抗を用いた余寿命推定は、満充電容量を用いた余寿命推定と同様である。すなわち、図11に示されるように、ECU100は、これまでに取得された劣化指標としての内部抵抗から正の相関関数が決定する。さらに、ECU100は、決定した相関関数が交換レベル(CH1)と交差する点を寿命と判断し、その寿命に相当する二次電池の試用期間を取得する。さらに、現時点から、取得した寿命に相当する使用期間までの残存期間を余寿命推定値として算出される。
また、図12に示されるように、二次電池(各電池モジュール15)の使用環境が変化した場合に、手動あるいは自動でリセット指令を発生させることも可能である。ECU100は、リセット指令を受けた時点以降に蓄積される内部抵抗に基づいて、本来の相関関数を求めるとともに余寿命を推定する。これにより、使用環境の変化した場合における余寿命推定の誤差が低減する。
再び図8を参照して、ECU100は、ステップS220では、1つの電池モジュール15についてステップS210で取得された余寿命推定値RLと、所定の判定値とを比較する。この判定値は、使用期間(たとえば、走行距離の平方根または年月)を示す。
そして、余寿命推定値RLが判定値よりも低いとき(S220のYES判定時)には、ECU100は、ステップS230により、当該電池モジュール15を追加交換モジュールとして記憶する。一方、余寿命推定値RLが判定値よりも高いとき(S220のNO判定時)には、ステップS230はスキップされる。したがって、当該電池モジュール15は、追加交換モジュールとして記憶されない。
ECU100は、ステップS240により、すべての電池モジュール15で余寿命判定が終了したか否かどうかを判定する。すべての電池モジュール15の余寿命判定が終了していないとき(S240のNO判定時)には、ECU100は、ステップS245により判定対象の電池モジュールを切換えた上で、ステップS220,S230の処理を実行する。
ステップS220〜S245の処理が、すべての電池モジュール15の余寿命判定が終了するまで繰返される。これにより、複数の電池モジュール15のうちの、交換レベル未達の電池モジュールの各々について、余寿命推定値に基づいて、追加交換モジュールとして抽出すべきか否かが判定される。
すべての電池モジュール15の余寿命判定が終了すると(S240のYES判定時)、ECU100は、ステップS250により、ステップS230で記憶された電池モジュール15に従って、追加交換モジュールを特定する。
再び図7を参照して、ECU100は、ステップS200が終了すると、ステップS300により、バッテリ交換のコストを評価する。たとえば、要交換モジュール(S160)および追加交換モジュール(S200)の合計個数に基づいて、これらの一部モジュールのみの交換と、二次電池10全体の交換とのコストが比較される。たとえば、交換する電池モジュール数が、交換コストを考慮して予め定められた所定値より大きいときには、二次電池10全体のバッテリ交換が好ましいと判定される。
さらに、ECU100は、ステップS400では、バッテリ交換のガイダンス情報を生成する。上述のように、ガイダンス情報は、要交換モジュールおよび追加交換モジュールを特定する情報を含む。さらに、上述のような、バッテリ交換コストを評価した結果が、ガイダンス情報に含まれてもよい。
このように、本実施の形態による二次電池の劣化判定によれば、電池モジュール単位での劣化診断結果に基づいて、交換が必要なレベルに達した要交換モジュールを検出するとともに、交換レベルに達していない電池モジュールの中からも、同時に交換することが望ましい追加交換モジュールを抽出することができる。この結果、電池モジュール単位での交換が可能な二次電池を対象としたバッテリ交換を効率的に行なうことができる。
また、劣化指標に基づいて直接の交換要否を判定する一方で、劣化指標が交換レベルに達していない電池モジュールについては、当該劣化指標が交換レベルに達するまでの余寿命推定に基づいて、追加交換モジュールを抽出できる。これにより、追加交換モジュールを高精度に抽出することができる。
[実施の形態2]
出力電圧や出力密度が高い利点より、リチウムイオン二次電池の使用が拡大されている。その一方で、リチウムイオン二次電池では、金属リチウムの析出が電池劣化に大きな影響を及ぼすことが知られている。このため、リチウムイオン二次電池が劣化判定の対象である場合には、定量的に評価されたリチウム析出に基づいた劣化指標を使用することが好ましい。
出力電圧や出力密度が高い利点より、リチウムイオン二次電池の使用が拡大されている。その一方で、リチウムイオン二次電池では、金属リチウムの析出が電池劣化に大きな影響を及ぼすことが知られている。このため、リチウムイオン二次電池が劣化判定の対象である場合には、定量的に評価されたリチウム析出に基づいた劣化指標を使用することが好ましい。
実施の形態2では、リチウムイオン二次電池のリチウム析出量を定量的に推定する手法と、推定されたリチウム析出量に基づく二次電池の劣化判定とについて説明する。すなわち、実施の形態2では、二次電池10(電池モジュール15)を構成する各セルは、リチウムイオン二次電池である。
(リチウム析出量の抽出について)
実施の形態2では、電池モジュール15ごとの劣化診断により、正極容量維持率k1、負極容量維持率k2および電池容量変動量(ずれ容量)ΔQsを算出する。正極容量維持率k1は、初期状態の正極容量に対する劣化状態の正極容量の割合で定義される。負極容量維持率k2は、初期状態の負極容量に対する劣化状態の負極容量の割合で定義される。ずれ容量は、正極および負極の間における組成対応のずれ容量であり、「電池容量変動量」に対応する。以下、これらの劣化パラメータについて詳細に説明する。
実施の形態2では、電池モジュール15ごとの劣化診断により、正極容量維持率k1、負極容量維持率k2および電池容量変動量(ずれ容量)ΔQsを算出する。正極容量維持率k1は、初期状態の正極容量に対する劣化状態の正極容量の割合で定義される。負極容量維持率k2は、初期状態の負極容量に対する劣化状態の負極容量の割合で定義される。ずれ容量は、正極および負極の間における組成対応のずれ容量であり、「電池容量変動量」に対応する。以下、これらの劣化パラメータについて詳細に説明する。
周知のように、リチウムイオン二次電池は、負極、電解液を含むセパレータ、および正極を含む(いずれも図示せず)。負極および正極のそれぞれは、球状の活物質の集合体で構成される。リチウムイオン二次電池の放電時において、負極の活物質の界面上では、リチウムイオンLi+および電子e−を放出する化学反応が行なわれる。一方、正極の活物質の界面上では、リチウムイオンLi+および電子e−を吸収する化学反応が行なわれる。リチウムイオン二次電池の充電時には、上述した反応と逆の反応が行なわれる。
負極には、電子を吸収する集電板が設けられ、正極には、電子を放出する集電板が設けられている。負極の集電板は、例えば、銅で形成され、負極端子に接続されている。正極の集電板は、例えば、アルミニウムで形成されており、正極端子に接続されている。セパレータを介して、正極および負極の間でリチウムイオンの授受が行なわれることにより、リチウムイオン二次電池の充放電が行なわれる。
ここで、リチウムイオン二次電池の内部における充電状態は、正極および負極のそれぞれの活物質におけるリチウム濃度分布に応じて異なる。このリチウムは、リチウムイオン二次電池の反応に寄与する。
リチウムイオン二次電池の出力電圧Vは、下記式(1)によって表される。
V=OCV(θ1,θ2)−R×I ・・・(1)
ここで、OCVは、リチウムイオン二次電池の開放電圧、Rは、リチウムイオン二次電池の全体における抵抗、Iは、リチウムイオン二次電池に流れる電池電流である。抵抗Rは、負極および正極で電子の移動に対する純電気的な抵抗と、活物質界面での反応電流発生時に等価的に電気抵抗として作用する電荷移動抵抗とが含まれる。
V=OCV(θ1,θ2)−R×I ・・・(1)
ここで、OCVは、リチウムイオン二次電池の開放電圧、Rは、リチウムイオン二次電池の全体における抵抗、Iは、リチウムイオン二次電池に流れる電池電流である。抵抗Rは、負極および正極で電子の移動に対する純電気的な抵抗と、活物質界面での反応電流発生時に等価的に電気抵抗として作用する電荷移動抵抗とが含まれる。
θ1は、正極活物質の表面における局所的SOC(State Of Charge)であり、θ2は、負極活物質の表面における局所的SOCである。抵抗Rは、θ1、θ2および電池温度の変化に応じて変化する特性を有する。言い換えれば、抵抗Rは、θ1、θ2および電池温度の関数として表すことができる。
局所的SOCθ1,θ2は、下記式(2)によって表される。
θi=Cse,i/Cs,i,max (i=1,2) ・・・(2)
ここで、Cse,iは、活物質(正極又は負極)の界面におけるリチウム濃度(平均値)であり、Cs,i,maxは、活物質(正極又は負極)における限界リチウム濃度である。限界リチウム濃度とは、正極や負極におけるリチウム濃度の上限値である。
θi=Cse,i/Cs,i,max (i=1,2) ・・・(2)
ここで、Cse,iは、活物質(正極又は負極)の界面におけるリチウム濃度(平均値)であり、Cs,i,maxは、活物質(正極又は負極)における限界リチウム濃度である。限界リチウム濃度とは、正極や負極におけるリチウム濃度の上限値である。
図13は、局所的SOCの変化に対する開放電圧の変化特性を示す概念図である。
図13を参照して、リチウムイオン二次電池の開放電圧OCVは、正極開放電位U1および負極開放電位U2の電位差として表される。正極開放電位U1は、正極活物質の表面における局所的SOCθ1に応じて変化する特性を有し、負極開放電位U2は、負極活物質の表面における局所的SOCθ2に応じて変化する特性を有している。
図13を参照して、リチウムイオン二次電池の開放電圧OCVは、正極開放電位U1および負極開放電位U2の電位差として表される。正極開放電位U1は、正極活物質の表面における局所的SOCθ1に応じて変化する特性を有し、負極開放電位U2は、負極活物質の表面における局所的SOCθ2に応じて変化する特性を有している。
リチウムイオン二次電池が初期状態にあるときに、局所的SOCθ1および正極開放電位U1の関係を測定しておけば、局所的SOCθ1および正極開放電位U1の関係を示す特性(図13に示すU1の曲線)を得ることができる。初期状態とは、リチウムイオン二次電池の劣化が発生していない状態をいい、例えば、リチウムイオン二次電池を製造した直後の状態をいう。
リチウムイオン二次電池が初期状態にあるときに、局所的SOCθ2および負極開放電位U2の関係を測定しておけば、局所的SOCθ2および負極開放電位U2の関係を示す特性(図13に示すU2の曲線)を得ることができる。これらの特性(U1,U2)を示すデータは、マップとしてメモリに予め格納しておくことができる。
リチウムイオン二次電池の開放電圧OCVは、放電が進むにつれて低下する特性を有している。また、劣化後のリチウムイオン二次電池においては、初期状態のリチウムイオン二次電池に比べて、同じ放電時間に対する電圧低下量が大きくなる。このことは、リチウムイオン二次電池の劣化によって、満充電容量の低下と開放電圧特性の変化とが生じていることを示している。
本実施の形態では、リチウムイオン二次電池の劣化に伴う開放電圧特性の変化を、劣化状態のリチウムイオン二次電池の内部で起きると考えられる2つの現象としてモデル化している。この2つの現象は、正極および負極での単極容量の減少と、正極および負極の間における組成の対応ずれである。
単極容量の減少とは、正極および負極のそれぞれにおけるリチウムの受け入れ能力の減少を示している。リチウムの受け入れ能力が減少していることは、充放電に有効に機能する活物質等が減少していることを意味している。
図14は、単極容量の減少による単極開放電位の変化を模式的に示すグラフである。
図14において、正極容量の軸におけるQ_L1は、リチウムイオン二次電池の初期状態において、図13の局所的SOC=θL1に対応する容量である。Q_H11は、リチウムイオン二次電池の初期状態において、図13の局所的SOC=θH1に対応する容量である。また、負極容量の軸におけるQ_L2は、リチウムイオン二次電池の初期状態において、図13の局所的SOC=θL2に対応する容量であり、Q_H21は、リチウムイオン二次電池の初期状態において、図13の局所的SOC=θH2に対応する容量である。
図14において、正極容量の軸におけるQ_L1は、リチウムイオン二次電池の初期状態において、図13の局所的SOC=θL1に対応する容量である。Q_H11は、リチウムイオン二次電池の初期状態において、図13の局所的SOC=θH1に対応する容量である。また、負極容量の軸におけるQ_L2は、リチウムイオン二次電池の初期状態において、図13の局所的SOC=θL2に対応する容量であり、Q_H21は、リチウムイオン二次電池の初期状態において、図13の局所的SOC=θH2に対応する容量である。
正極において、リチウムの受け入れ能力が低下すると、正極の局所的SOCθ1に対応する容量は、Q_H11からQ_H12に変化する。また、負極において、リチウムの受け入れ能力が低下すると、負極の局所的SOCθ2に対応する容量は、Q_H21からQ_H22に変化する。
ここで、リチウムイオン二次電池が劣化しても、局所的SOCθ1および正極開放電位U1の関係(図13)は変化しない。このため、局所的SOCθ1および正極開放電位U1の関係を、正極容量および正極開放電位の関係に変換すると、図14に示すように、正極容量および正極開放電位の関係を示す曲線は、リチウムイオン二次電池が劣化した分だけ、初期状態の曲線に対して縮んだ状態となる。
また、局所的SOCθ2および負極開放電位U2の関係を、負極容量および負極開放電位の関係に変換すると、図14に示すように、負極容量および負極開放電位の関係を示す曲線は、リチウムイオン二次電池が劣化した分だけ、初期状態の曲線に対して縮んだ状態となる。
図15は、正極および負極の間における組成対応のずれと開放電位との関係を模式的に示した概念図である。組成対応のずれとは、正極および負極の組を用いて充放電を行なうときに、正極の組成(θ1)および負極の組成(θ2)の組み合わせが、リチウムイオン二次電池の初期状態に対してずれていることを示すものである。
単極の組成θ1,θ2および開放電位U1,U2の関係を示す曲線は、図13に示した曲線と同様である。ここで、リチウムイオン二次電池が劣化すると、負極組成θ2の軸は、正極組成θ1が小さくなる方向にΔθ2だけシフトする。これにより、負極組成θ2および負極開放電位U2の関係を示す曲線は、初期状態の曲線に対して、Δθ2の分だけ、正極組成θ1が小さくなる方向にシフトする。
正極の組成θ1fixに対応する負極の組成は、リチウムイオン二次電池が初期状態にあるときには「θ2fix_ini」となるが、リチウムイオン二次電池が劣化した後には「θ2fix」となる。なお、図15では、図13に示す負極組成θL2を0としているが、これは、負極のリチウムがすべて抜けた状態を示している。
本実施の形態では、上述の正極容量維持率k1、負極容量維持率k2および正負極組成対応ずれ量ΔQsの3つの劣化パラメータを導入することにより、上述した2つの劣化現象をモデル化している。
正極容量維持率k1は、上述のように、初期状態の正極容量に対する劣化状態の正極容量の割合で定義される。ここで、正極容量は、リチウムイオン二次電池が劣化状態となった後において、初期状態の容量から任意の量だけ減少したとする。このとき、正極容量維持率k1は、下記式(3)によって表される。
k1=(Q1_ini−ΔQ1)/Q1_ini ・・・(3)
(0<k1<1)
ここで、Q1_iniは、リチウムイオン二次電池が初期状態にあるときの正極容量(図14に示すQ_H11)を示し、ΔQ1は、リチウムイオン二次電池が劣化したときの正極容量の減少量を示している。正極容量Q1_iniは、実験によって予め求めておくことができる。
(0<k1<1)
ここで、Q1_iniは、リチウムイオン二次電池が初期状態にあるときの正極容量(図14に示すQ_H11)を示し、ΔQ1は、リチウムイオン二次電池が劣化したときの正極容量の減少量を示している。正極容量Q1_iniは、実験によって予め求めておくことができる。
負極容量維持率k2は、上述のように、初期状態の負極容量に対する劣化状態の負極容量の割合で定義される。ここで、負極容量は、リチウムイオン二次電池が劣化状態となった後において、初期状態の容量から任意の量だけ減少したとする。このとき、負極容量維持率k2は、下記式(4)によって表される。
k2=(Q2_ini−ΔQ2)/Q2_ini ・・・(4)
(0<k2<1)
ここで、Q2_iniは、リチウムイオン二次電池が初期状態にあるときの負極容量(図14のQ_H21)を示し、ΔQ2は、リチウムイオン二次電池が劣化したときの負極容量の減少量を示している。負極容量Q2_iniは、実験によって予め求めておくことができる。
(0<k2<1)
ここで、Q2_iniは、リチウムイオン二次電池が初期状態にあるときの負極容量(図14のQ_H21)を示し、ΔQ2は、リチウムイオン二次電池が劣化したときの負極容量の減少量を示している。負極容量Q2_iniは、実験によって予め求めておくことができる。
図16は、劣化による組成対応のずれを説明する模式図である。
リチウムイオン二次電池が劣化状態となったときには、負極組成θ2が1であるときの容量は、(Q2_ini−ΔQ2)となる。また、正極および負極の間における組成対応ずれ容量ΔQsは、正極組成軸に対する負極組成軸のずれ量Δθ2に対応する容量である。これにより、下記式(5)の関係が成り立つ。
リチウムイオン二次電池が劣化状態となったときには、負極組成θ2が1であるときの容量は、(Q2_ini−ΔQ2)となる。また、正極および負極の間における組成対応ずれ容量ΔQsは、正極組成軸に対する負極組成軸のずれ量Δθ2に対応する容量である。これにより、下記式(5)の関係が成り立つ。
1:Δθ2=(Q2_ini−ΔQ2):ΔQs ・・・(5)
式(4)及び式(5)から下記式(6)が求められる。
式(4)及び式(5)から下記式(6)が求められる。
ΔQs=(Q2_ini−ΔQ2)×Δθ2
=k2×Q2_ini×Δθ2 ・・・(6)
リチウムイオン二次電池が初期状態にあるとき、正極組成θ1fix_iniは、負極組成θ2fix_iniに対応している。リチウムイオン二次電池が劣化状態にあるとき、正極組成θ1fixは、負極組成θ2fixに対応している。また、組成対応のずれは、初期状態における正極組成θ1fixを基準とする。すなわち、正極組成θ1fixおよび正極組成θ1fix_iniは、同じ値とする。
=k2×Q2_ini×Δθ2 ・・・(6)
リチウムイオン二次電池が初期状態にあるとき、正極組成θ1fix_iniは、負極組成θ2fix_iniに対応している。リチウムイオン二次電池が劣化状態にあるとき、正極組成θ1fixは、負極組成θ2fixに対応している。また、組成対応のずれは、初期状態における正極組成θ1fixを基準とする。すなわち、正極組成θ1fixおよび正極組成θ1fix_iniは、同じ値とする。
リチウムイオン二次電池の劣化により、正極および負極の間における組成対応のずれが生じた場合において、リチウムイオン二次電池の劣化後における正極組成θ1fixおよび負極組成θ2fixは、下記式(7),(8)の関係を有している。
θ1fix=θ1fix_ini ・・・(7)
θ2fix=[(1-θ1fix)×k1×Q1_ini-ΔQs]/(k2×Q2_ini) ・・・(8)
式(8)の意味について説明する。リチウムイオン二次電池の劣化によって、正極組成θ1が1からθ1fixまで変化(減少)したときに、正極から放出されるリチウムの量は、下記式(9)によって表される。
θ2fix=[(1-θ1fix)×k1×Q1_ini-ΔQs]/(k2×Q2_ini) ・・・(8)
式(8)の意味について説明する。リチウムイオン二次電池の劣化によって、正極組成θ1が1からθ1fixまで変化(減少)したときに、正極から放出されるリチウムの量は、下記式(9)によって表される。
正極から放出されるリチウムの量=(1−θ1fix)×k1×Q1_ini ・・・(9)
ここで、(1−θ1fix)の値は、リチウムイオン二次電池の劣化による正極組成の変化分を示し、(k1×Q1_ini)の値は、リチウムイオン二次電池の劣化後における正極容量を示している。
ここで、(1−θ1fix)の値は、リチウムイオン二次電池の劣化による正極組成の変化分を示し、(k1×Q1_ini)の値は、リチウムイオン二次電池の劣化後における正極容量を示している。
正極から放出されたリチウムが負極にすべて取り込まれるとすると、負極組成θ2fixは、下記式(10)となる。
θ2fix=(1−θ1fix)×k1×Q1_ini/(k2×Q2_ini) ・・・(10)
ここで、(k2×Q2_ini)の値は、リチウムイオン二次電池の劣化後における負極容量を示している。
ここで、(k2×Q2_ini)の値は、リチウムイオン二次電池の劣化後における負極容量を示している。
一方、正極および負極の間における組成対応のずれ(Δθ2)が存在するときには、負極組成θ2fixは、下記式(11)で表される。
θ2fix=(1−θ1fix)×k1×Q1_ini/(k2×Q2_ini)−Δθ2 ・・・(11)
組成対応のずれ量Δθ2は、式(6)により、組成対応のずれ容量ΔQsを用いて表すことができる。これにより、負極組成θ2fixは、上記式(8)で表される。
組成対応のずれ量Δθ2は、式(6)により、組成対応のずれ容量ΔQsを用いて表すことができる。これにより、負極組成θ2fixは、上記式(8)で表される。
図16に示すように、リチウムイオン二次電池が劣化状態にあるときの開放電圧OCVは、劣化状態における正極開放電位U11および負極開放電位U22の電位差として表される。すなわち、3つの劣化パラメータk1,k2,ΔQsを推定すれば、リチウムイオン二次電池が劣化状態にあるときの負極開放電位U22を特定でき、負極開放電位U22および正極開放電位U11の電位差として、開放電圧OCVを算出することができる。
本実施の形態では、さらに、劣化パラメータk1,k2,ΔQsを用いて、リチウムイオン二次電池の内部状態、具体的には、リチウムイオン二次電池の劣化が、リチウムの析出による劣化によるものかを推定する。一般的に、リチウムイオン二次電池の劣化には、リチウムの析出による劣化と、経年劣化とが含まれるので、これらの劣化を区別した状態で把握(推定)することによって、劣化状態を詳しく判断することができる。
経年劣化とは、通電や放置によって正極および負極の性能(リチウムの受け入れ能力)が低下することであり、例えば、正極や負極の活物質が磨耗することが挙げられる。また、活物質表面への被膜形成などによって生じる正極および負極間の組成劣化も経年劣化の一例として挙げられる。
一方、リチウムの析出による劣化とは、電池反応に用いられるリチウムイオンが金属リチウムに変化して電池反応に寄与しなくなる劣化をいう。
リチウムイオン二次電池が劣化していないときの開放電圧OCVは、初期状態のリチウムイオン二次電池における開放電圧OCVと一致することになる。すなわち、正極容量維持率k1および負極容量維持率k2が1であり、組成対応のずれ容量ΔQsが0であるときに、上述した説明によって算出(推定)された開放電圧OCVは、初期状態(新品)であるリチウムイオン二次電池の開放電圧OCVを測定したときの値(実測値)と一致することになる。
図17には、リチウムイオン二次電池の容量(SOC)および開放電圧OCVの関係(すなわち、開放電圧特性)を示している。以下では、開放電圧特性を示す、図17等に示される曲線を「開放電圧曲線」とも称する。図17の点線は、開放電圧曲線(実測値)であり、実線は、開放電圧曲線(推定値)である。開放電圧曲線(推定値)は、開放電圧曲線(実測値)と重なっている。
図17において、縦軸は、開放電圧OCVを示し、横軸は、リチウムイオン二次電池の容量を示している。
一方、リチウムイオン二次電池が劣化すると、開放電圧(実測値)OCVは変化することになる。ここで、図18(図17に対応する図)の点線には、リチウムの析出による劣化だけが発生しているリチウムイオン二次電池、言い換えれば、経年劣化は発生していないリチウムイオン二次電池を用いて、開放電圧曲線(実測値)を測定した結果を示している。
ここで、リチウムイオン二次電池を低温状態に維持すれば、経年劣化を抑制することができ、経年劣化を抑制した状態でリチウムの析出だけを行なわせることができる。複数の温度条件のもとで経年劣化が発生するか否かの実験を行なうことにより、リチウムイオン二次電池を低温状態とするときの設定温度を決定することができる。これにより、リチウムの析出による劣化だけを、リチウムイオン二次電池に発生させることができる。
3つの劣化パラメータ(k1,k2,ΔQs)を正しく推定すると、開放電圧曲線(推定値)を、図18に示す開放電圧曲線(実測値)に略一致させることができる。言い換えれば、開放電圧曲線(推定値)が開放電圧曲線(実測値)に略一致するように、3つの劣化パラメータを探索することができる。
図18には、開放電圧(実測値)OCVおよび開放電圧(推定値)OCVが略一致している状態を示している。このときの開放電圧曲線(推定値)を決定する劣化パラメータとしては、正極容量維持率k1が「1」、負極容量維持率k2が「1」、組成対応のずれ容量ΔQsが「0.62」となっている。開放電圧曲線(推定値)を、図18に示す開放電圧曲線(実測値)に略一致させるように、3つの劣化パラメータ(k1,k2,ΔQs)を探索することによって、上記の劣化パラメータ値を取得することができる。
図19の点線には、経年劣化だけが発生しているリチウムイオン二次電池、言い換えれば、リチウムが析出していないリチウムイオン二次電池を用いて、開放電圧曲線(実測値)を測定した結果を示している。図19において、縦軸は、開放電圧OCVを示し、横軸は、リチウムイオン二次電池の容量を示している。
ここで、リチウムイオン二次電池を高温状態に維持すれば、リチウムの析出を抑制することができ、リチウムの析出を抑制した状態で経年劣化だけを発生させることができる。複数の温度条件のもとでリチウムが析出するか否かの実験を行なうことにより、リチウムイオン二次電池を高温状態とするときの設定温度を決定することができる。設定温度としては、例えば、50度とすることができる。これにより、経年劣化だけを、リチウムイオン二次電池に発生させることができる。
図19には、開放電圧(実測値)OCVおよび開放電圧(推定値)OCVが略一致している状態を示している。このときの開放電圧曲線(推定値)を決定する劣化パラメータとしては、正極容量維持率k1が「0.85」、負極容量維持率k2が「0.97」、組成対応のずれ容量ΔQsが「0.05」となっている。開放電圧曲線(推定値)を、図19に示す開放電圧曲線(実測値)に略一致させるように、3つの劣化パラメータ(k1,k2,ΔQs)を探索することによって、上記の劣化パラメータ値を取得することができる。
図18および図19に示すように、リチウムの析出による劣化だけが発生しているリチウムイオン二次電池では、3つの劣化パラメータ(k1,k2,ΔQs)のうち、組成対応のずれ容量ΔQsだけが新品(初期状態)のリチウムイオン二次電池における組成対応のずれ容量ΔQs(=0)に対して変化していることが分かる。
また、経年劣化だけが発生しているリチウムイオン二次電池では、3つの劣化パラメータ(k1,k2,ΔQs)のすべてについて、新品(初期状態)のリチウムイオン二次電池に対してずれていることが分かる。なお、経年劣化の場合における組成対応のずれ容量ΔQsは、リチウム析出による劣化の場合における組成対応のずれ容量ΔQsよりも小さくなっている。
リチウムが析出するということは、例えば、充電時において正極から放出されたリチウムイオンが負極に取り込まれない場合が考えられる。この場合には、正極および負極の間における組成対応がずれることになり、ずれ容量ΔQsが変化することになる。また、リチウムの析出だけが発生している状態では、正極および負極におけるリチウムの受け入れ能力は低下しないため、正極容量維持率k1および負極容量維持率k2の各々は、「1」に維持されることになる。
このように、ずれ容量ΔQsには、リチウム析出の劣化に起因したずれ容量ΔQs(Li)と、経年劣化に起因したずれ容量ΔQs(W)とが含まれるため、両者を分離することによって、リチウム析出量を定量的に推定することが可能となる。
まず、経年による劣化成分を特定するために用いられるマップについて説明する。このマップは、リチウムイオン二次電池において経年劣化だけを発生させた場合において、正極容量維持率k1および負極容量維持率k2と、組成対応のずれ容量ΔQsとの対応関係を示すものである。このマップは、実験結果に基づいて予め作成することができる。上述したように、リチウムイオン二次電池を高温状態で維持すれば、リチウムの析出を防止でき、経年劣化だけを発生させる実験を行なうことができる。
経年劣化を段階的に進行させることにより、リチウムイオン二次電池の容量(満充電容量)を所定量だけ段階的に減少させる。そして、リチウムイオン二次電池の容量を減少させるたびに、リチウムイオン二次電池の開放電圧OCVを測定する。これにより、リチウムイオン二次電池が所定の容量劣化であるときにおいて、容量の変化に対する開放電圧OCVの変化を示すデータ(開放電圧曲線(実測値))を得ることができる。例えば、リチウムイオン二次電池の容量が100%から50%に到達するまで、容量を5%ずつ低下(劣化)させ、容量を低下させるたびに、リチウムイオン二次電池の開放電圧OCVを測定する。
そして、各容量劣化のもとで得られた開放電圧(実測値)OCVに対して、開放電圧(推定値)OCVを一致させるための劣化パラメータ(正極容量維持率k1、負極容量維持率k2およびずれ容量ΔQs)を探索することができる。
このようにして、図20に示すマップ(以下、経年劣化マップという)を得ることができる。図20に示す経年劣化マップでは、正極容量維持率k1および負極容量維持率k2とずれ容量ΔQs(W)との対応関係を示しており、例えば、正極容量維持率k1および負極容量維持率k2を選択すれば、経年劣化に起因するずれ容量ΔQs(W)を特定することができる。経年劣化マップは、メモリに格納しておくことができる。
本実施の形態において、各電池モジュール15について、図17〜図19に示すような、容量の変化に対する開放電圧(実測値)OCVの変化を示すデータ(開放電圧曲線)を取得することによって、開放電圧(推定値)OCVが開放電圧(実測値)OCVと一致するように劣化パラメータ(k1,k2,ΔQs)を探索することができる。
開放電圧曲線は、最低限、使用が終了した状態の二次電池10(リチウムイオン二次電池)をオフボードで充放電することによって求めることができる。ただし、二次電池10の使用中にオンボードで開放電圧特性を測定することも可能である。
たとえばECU100によって、リチウムイオン二次電池(電池モジュール15)の使用時にオンボードで開放電圧曲線を測定することも可能である。たとえば、リチウムイオン二次電池の緩和時(電池電流=0の状態継続時)における電池電圧の検出値に基づいて開放電圧の変化を測定するとともに、電池電流Ibの積算値に基づいて容量の変化を測定することができる。
あるいは、図1の電源システムでは、外部電源80による二次電池10の充電時における容量の変化に対応して、電池電圧Vbの変化を測定することによって、開放電圧特性を測定することができる。
(リチウム析出量を劣化指標とした劣化判定)
図21は、本発明の実施の形態2による二次電池の劣化判定の処理手順を示すフローチャートである。
図21は、本発明の実施の形態2による二次電池の劣化判定の処理手順を示すフローチャートである。
図21を参照して、ECU100は、図7に示したステップS100として、S110〜S140を実行することにより、リチウム析出量を定量的に示すパラメータΔQs(Li)を劣化指標DIとして取得する。
ECU100は、ステップS110により、劣化判定の対象であるリチウムイオン二次電池(電池モジュール15)の開放電圧(実測値)OCVを測定する。上述のように、リチウムイオン二次電池(各電池モジュール15)を充放電に並行して開放電圧(実測値)OCVを測定することにより、開放電圧曲線(実測値)を得ることができる。
ECU100は、ステップS120では、3つの劣化パラメータ(正極容量維持率k1、負極容量維持率k2およびずれ容量ΔQs)を適宜変更しながら、3つの劣化パラメータによって特定される開放電圧(推定値)OCVが、ステップS110で得られた開放電圧(実測値)OCVに一致するか否かを判断する。
図22に示されるように、具体的には、3つの劣化パラメータの任意の組み合わせを設定し、設定した劣化パラメータに基づいて、開放電圧(推定値)OCVを算出する。図22には、点線で示される開放電圧(推定値)OCVおよび、実線で示される開放電圧(実測値)OCVの関係の一例が示される。
図22において、推定値1の開放電圧曲線が得られたときには、開放電圧(推定値)OCVが開放電圧(実測値)OCVよりも高くなっているため、実測値の開放電圧曲線に近づくように、劣化パラメータを設定し直す。同様に、推定値2の開放電圧曲線が得られたときには、開放電圧(推定値)OCVが開放電圧(実測値)OCVよりも低くなっているため、実測値の開放電圧曲線に近づくように、劣化パラメータを設定し直す。このように、劣化パラメータの設定を繰返し実行することにより、開放電圧(推定値)OCVを開放電圧(実測値)OCVに一致させることができる。
再び図21を参照して、ステップS120では、開放電圧(推定値)OCVが開放電圧(実測値)OCVに一致したときの劣化パラメータが特定される。これにより、正極容量維持率k1、負極容量維持率k2およびずれ容量ΔQsが決定される。なお、ステップS120で決定されたずれ容量ΔQsは、リチウム析出の劣化によるずれ容量および経年劣化ずれ容量の両方が含まれたずれ容量である。
ここで、開放電圧(推定値)OCVが開放電圧(実測値)OCVと完全に一致していなくても、一致していると見なせる範囲(許容誤差)を設定しておくことにより、開放電圧(推定値)OCVおよび開放電圧(実測値)OCVが一致しているか否かを判断することができる。
ECU100は、ステップS130では、ステップS120で取得された正極容量維持率k1および負極容量維持率k2から、図20で説明した経年劣化マップに従って、経年劣化に起因したずれ容量ΔQs(W)を推定する。さらに、ECU100は、ステップS140により、ステップS120で設定されたずれ容量ΔQsを、ステップS120で算出されたΔQs(W)と、リチウム析出に起因したずれ容量ΔQs(Li)とに分離する。すなわちΔQs(Li)=ΔQs−ΔQs(W)の演算が実行される。これにより、電池モジュール15ごとに、ΔQs(Li)が算出される。
そして、ECU100は、ステップS140で分離された、リチウム析出に起因するずれ容量ΔQs(Li)を劣化指標DIとした、交換要否判定を実行する。この交換要否判定は、図21に示したステップS150〜S300において、DI=ΔQs(Li)としたものである。
さらに、ECU100は、図7と同様のステップS400により、バッテリ交換のガイダンス情報を生成する。ガイダンス情報は、実施の形態1と同様である。
このように、本実施の形態2によれば、リチウムイオン二次電池が劣化判定の対象である場合に、リチウム析出量を示す劣化指標を用いて、電池モジュール単位での劣化診断を実行できる。したがって、リチウムイオン二次電池の劣化に大きな影響を与えるリチウム析出量を定量的に評価した上で、電池モジュール単位でのバッテリ交換を効率的に実行できる。
[実施の形態2の変形例]
実施の形態2の変形例では、電動車両に搭載されたリチウムイオン二次電池(電池モジュール15)を劣化判定の対象とする。具体的には、車載バッテリに対するオンボードでの劣化診断により、ECU100が劣化パラメータ(k1,k2,ΔQs)を取得する方法を説明する。なお、電動車両のうち、プラグインハイブリッド自動車(PHV)や電気自動車(EV)は、図1の電源システムのように、車載バッテリを外部電源で充電するための構成を具備している。
実施の形態2の変形例では、電動車両に搭載されたリチウムイオン二次電池(電池モジュール15)を劣化判定の対象とする。具体的には、車載バッテリに対するオンボードでの劣化診断により、ECU100が劣化パラメータ(k1,k2,ΔQs)を取得する方法を説明する。なお、電動車両のうち、プラグインハイブリッド自動車(PHV)や電気自動車(EV)は、図1の電源システムのように、車載バッテリを外部電源で充電するための構成を具備している。
図23は、車載バッテリであるリチウムイオン二次電池の劣化パラメータをオンボードで取得するための制御処理手順を示すフローチャートである。図23は、車載バッテリ(リチウムイオン二次電池)の劣化パラメータがオンボードで取得される際における、図21のステップS110,S120を具体化したものに相当する。
ECU100は、ステップS113において、電圧センサ30および電流センサ20の出力に基づいて、リチウムイオン二次電池(各電池モジュール15)の開放電圧(実測値)OCVおよび電流積算量を測定する。具体的には、車両に搭載されたリチウムイオン二次電池(各電池モジュール15)を充電する際に、開放電圧(実測値)OCVおよび電流積算量を適宜測定することにより、電池容量の変化に対する開放電圧(実測値)OCVの変化を示す曲線(実測値としての開放電圧曲線)を取得することができる。なお、電池モジュール15ごとに電圧センサ30が配置されているため、開放電圧曲線についても電池モジュール15ごとに取得できる。
ECU100は、ステップS114において、開放電圧(推定値)OCVを特定するための劣化パラメータ(正極容量維持率k1、負極容量維持率k2およびずれ容量ΔQs)の候補を設定(選択)する。劣化パラメータの設定は、様々な方法によって行なうことができるが、劣化パラメータを設定するための演算処理を効率良く行なうための方法を採用することが好ましい。
例えば、劣化パラメータの選択範囲として、経年劣化やリチウム析出による劣化が実際に発生するときの範囲を実験等に基づいて予め特定しておくことができる。ここで、正極容量維持率k1および負極容量維持率k2は、経年劣化だけに依存するため、実際の経年劣化が発生するときの範囲内で正極容量維持率k1および負極容量維持率k2を変化させることができる。そして、正極容量維持率k1および負極容量維持率k2が特定できれば、経年劣化マップ(図20)を用いて、経年劣化に起因するずれ容量ΔQs(W)を特定することができる。ずれ容量ΔQs(W)が特定できれば、ずれ容量ΔQs(Li)を変化させるだけでよい。
そして、ECU100は、ステップS115では、ステップS114で設定された劣化パラメータに基づいて、容量の変化に対する開放電圧(推定値)OCVの変化を示す特性(推定値としての開放電圧曲線)を算出する。
ECU100は、ステップS116では、ステップS115で算出された開放電圧曲線(推定値)と、ステップS113で得られた開放電圧曲線(実測値)との誤差を算出する。この誤差には、電圧誤差および容量誤差が含まれる。
電圧誤差ΔV(図24参照)は、具体的には、開放電圧曲線(推定値)および開放電圧曲線(実測値)を比較することにより、算出することができる。電圧誤差ΔVは、特定の電池容量における電圧誤差であってもよいし、2つの開放電圧曲線の間における電圧誤差の平均値とすることもできる。
また、容量誤差ΔQは、例えば、以下に説明する方法によって求めることができる。まず、開放電圧曲線(推定値)を用いて、充電前の開放電圧および充電後の開放電圧の間における容量Q1を算出する。また、充電を開始してから終了するまでの間、電流を検出して、電流積算値を測定することにより、電流積算値から充電容量Q2を算出できる。上述した容量Q1および容量Q2の差を求めることにより、容量誤差ΔQの絶対値(|Q1−Q2|)を得ることができる。
ここで、外部電源による充電器を備えていないハイブリッド自動車では、開放電圧曲線(実測値)を得ることが困難である。ただし、リチウムイオン二次電池が緩和状態にあるときには、開放電圧曲線(実測値)上に位置する開放電圧を幾つか測定することができる。ここで、リチウムイオン二次電池に電流が流れているときや、電流を遮断した直後においては、活物質内にリチウムの濃度差が存在しているため、正確な開放電圧を測定することができない。
一方、リチウムイオン二次電池の通電を遮断してから時間が経過していれば、リチウムイオン二次電池が緩和状態となり、リチウムの濃度差が存在しない状態で正確な開放電圧を測定することができる。リチウムイオン二次電池が緩和状態にある場合として、例えば、車両が所定時間以上停止しているときが挙げられる。これにより、リチウムイオン二次電池が特定の容量にあるときの開放電圧(実測値)OCVを得ることができる。
特定の容量における特定の開放電圧を測定できれば、図25に示すように、開放電圧(実測値)と開放電圧曲線(推定値)とを比較することにより、電圧誤差ΔVを求めることができる。また、複数の開放電圧(実測値)を測定しておけば、上述したように容量誤差ΔQを求めることができる。具体的には、開放電圧曲線(推定値)を用いて、2点の開放電圧(実測値)の間における容量Q1を算出する。また、2点の開放電圧(実測値)を得るときの電流積算値を測定しておけば、この電流積算値から容量Q2を算出できる。そして、容量Q1および容量Q2の差(|Q1−Q2|)を求めれば、容量誤差ΔQの絶対値を得ることができる。
ECU100は、ステップS117において、ステップS116で得られた電圧誤差ΔVおよび容量誤差ΔQに対する評価関数f(ΔV,ΔQ)を算出する。評価関数f(ΔV,ΔQ)としては、例えば、電圧誤差ΔVおよび容量誤差ΔQに対して重み付け加算した値を用いることができる。
また、ECU100は、今回設定された劣化パラメータから算出される評価関数f(ΔV,ΔQ)が、前回設定された劣化パラメータから算出される評価関数f(ΔV,ΔQ)よりも小さいか否かを判別する。ここで、今回の評価関数f(ΔV,ΔQ)が前回の評価関数f(ΔV,ΔQ)よりも小さければ、今回の評価関数f(ΔV,ΔQ)をメモリに記憶する。なお、今回の評価関数f(ΔV,ΔQ)が前回の評価関数f(ΔV,ΔQ)よりも大きければ、前回の評価関数f(ΔV,ΔQ)がメモリに記憶されたままとなる。
ECU100は、ステップS118において、劣化パラメータをすべての探索範囲で変化させたか否かを判別し、すべての探索範囲で劣化パラメータを変化させていれば、ステップS119に処理を進める。一方、すべての探索範囲で変化させていなければ、ECU100は、ステップS114に処理を戻す。
このように劣化パラメータを探索範囲の全体で変化させるまでは、ステップS114〜S118の処理が繰返して行われる。そして、最小値となる評価関数f(ΔV,ΔQ)が特定され、この評価関数(最小値)が得られた開放電圧曲線を特定できる。さらに、開放電圧曲線(推定値)を規定する劣化パラメータ(k1,k2,ΔQs)を特定することができる。評価関数が最小値を示す劣化パラメータを特定することにより、劣化状態(経年劣化およびリチウム析出による劣化)の判定の精度を向上させることができる。
ここで、特定されたずれ容量ΔQsには、経年劣化によるずれ容量ΔQs(W)およびリチウム析出の劣化によるずれ容量ΔQs(Li)が含まれる。したがって、ECU100は、ステップS119において、ステップS114〜ステップS118の処理で決定された劣化パラメータ(正極容量維持率k1および負極容量維持率k2)と、経年劣化マップ(図20)とを用いて、経年劣化に起因するずれ容量ΔQs(W)を特定する。
そして、ECU100は、ステップS119において、ステップS113〜S117の処理で特定されたずれ容量ΔQsと、ステップS119で得られたずれ容量ΔQs(W)との差分を算出することによって、リチウム析出によるずれ容量ΔQs(Li)を算出する。
このように、実施の形態2の変形例によれば、電動車両に搭載されたリチウムイオン二次電池(電池モジュール15)について、電池モジュール15毎に、リチウム析出量を示す劣化指標ΔQs(Li)を取得することが可能である。特に、車両外部の電源による車載バッテリの外部充電機能を有する、PHVやEVと、当該外部充電機能を具備しないハイブリッド自動車の両方について、オンボードで開放電圧特性に基づいて、劣化指標ΔQs(Li)を取得できる。
そして、リチウムイオン二次電池の劣化に大きな影響を与えるリチウム析出量を定量的に評価した上で、車載バッテリのバッテリ交換を効率的に実行できる。
[実施の形態3]
実施の形態1および2で説明したように、劣化指標DIとしては、内部抵抗、満充電容量、およびリチウム析出量を示すΔQs(Li)といった複数の候補が存在する。実施の形態3では、複数の劣化指標の組み合わせによって、二次電池の劣化判定を行なう技術について説明する。
実施の形態1および2で説明したように、劣化指標DIとしては、内部抵抗、満充電容量、およびリチウム析出量を示すΔQs(Li)といった複数の候補が存在する。実施の形態3では、複数の劣化指標の組み合わせによって、二次電池の劣化判定を行なう技術について説明する。
図26は、本発明の実施の形態3による二次電池の劣化判定の処理手順を示すフローチャートである。
図26を参照して、ECU100は、ステップS105により、電池モジュール15ごとに劣化指標を複数ずつ取得する。ステップS105は、図7でのステップS100に代えて実行される。すなわち、ステップS105による処理は、図2の劣化診断部110の機能に対応する。たとえば、劣化指標DIは、上述の内部抵抗、満充電容量およびリチウム析出に起因するずれ容量ΔQs(Li)のうちの少なくとも2つを含む。
ECU100は、ステップS155では、いずれかの劣化指標が交換レベルに達した電池モジュール15があるかどうかを判定する。ステップS155の処理は、図7のステップS150に代えて実行される。
ECU100は、いずれかの劣化指標が交換レベルに達した電池モジュール15がある場合(S155のYES判定時)には、ステップS160により、当該電池モジュール15を要交換モジュールとして検出する。すなわち、ステップS155およびS160の処理は、図2の検出部120の機能に相当する。
一方、すべての電池モジュール15において、いずれの劣化指標も交換レベルに達していないとき(S155のNO判定時)には、ECU100は、以下のステップ群を実行することなく、処理を終了する。
ECU100は、ステップS160に続いて、ステップS215により、要交換モジュール以外の各電池モジュール15について余寿命を推定する。
ここで、電池モジュール15ごとに複数の劣化指標が算出されているため、各電池モジュール15での余寿命推定は図27に示すように実施される。
図27を参照して、電池モジュール15(1)〜15(n)の各々について、複数の劣化指標のそれぞれに対応して余寿命推定値が求められる。たとえば、電池モジュール15(1)では、満充電容量が交換レベルに達するまでの余寿命推定値RL1a、内部抵抗が交換レベルに達するまでの余寿命推定値RL1b、および、リチウム析出量が交換レベルに達するまでの余寿命推定値RL1cが算出される。そして、これらの余寿命推定値RL1a〜RL1cのうちの最小値が、電池モジュール15(1)の余寿命推定値RL(1)とされる。
ステップS215では、以降の電池モジュール15(2)〜(n)についても同様の演算が実行される。これにより、電池モジュール15ごとに余寿命推定値RL(1)〜RL(n)が求められる。すなわち、ステップS215の処理は図2の余寿命推定部130の機能に相当する。
再び図2を参照して、ECU100は、図8と同様のステップS220〜S250を実行する。これにより、現時点では劣化指標が交換レベルには達していない電池モジュール15のそれぞれについて、求められた余寿命推定値RL(1)〜RL(n)に基づいて余寿命判定が実行される。ステップS215〜S250の処理は、図7のステップS200に代えて実行される。
これにより、要交換モジュール以外の電池モジュール15のうちから、いずれかの劣化指標が交換レベルに達するまでの余寿命が所定値よりも短い電池モジュールを、追加交換モジュールとして抽出することができる。すなわち、ステップS220〜S250の処理は図2の抽出部140の機能に相当する。
さらに、ECU100は、ステップS300,S400により、図7と同様に交換コストの評価およびガイダンス情報の生成を実行する。
このように、実施の形態3による二次電池の劣化判定によれば、電池モジュール15ごとに複数の劣化指標を算出した場合でも、いずれかの劣化指標が交換レベルに達した電池モジュールを要交換モジュールとして検出できる。さらに、複数の劣化指標を余寿命推定に換算することにより、複数の劣化指標を総合的に評価した上で追加交換モジュールを抽出できる。この結果、上述した電池モジュール単位での交換要否について、複数の劣化指標を用いることにより多方面から高精度に判定できる。
なお、実施の形態2およびその変形例では、劣化判定の対象となる二次電池(リチウムイオン二次電池)が電動車両に搭載される二次電池であることを想定したが、本発明の適用はこのようなケースに限定されるものではない点について確認的に記載する。すなわち、電池モジュール単位でのバッテリ交換が可能な二次電池について、本発明による劣化判定を適用することが可能である。
また、本実施の形態では、劣化指標としては、満充電容量、内部抵抗およびリチウム析出量を例示したが、それ以外の電池パラメータを採用して、本発明による二次電池の劣化判定を実行することも可能である。たとえば、公知のパラメータとして、特開2008−241246号公報(特許文献4)に記載される反応関与物質(たとえば、リチウムイオン二次電池におけるリチウム)の拡散係数Dsを劣化指標とすることも可能である。あるいは、実施の形態2で説明した正極容量維持率k1、負極容量維持率k2、ずれ容量ΔQsおよび経年劣化に起因するずれ容量ΔQs(W)を劣化指標とすることも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、複数の電池モジュールの集合体として構成された二次電池の交換要否を判断する劣化判定に適用される。
10 二次電池、15 電池モジュール、20 電流センサ、30 電圧センサ、40 温度センサ、50 負荷、60 負荷制御装置、70 充電器、75 充電コネクタ、80 外部電源、85 充電プラグ、100 ECU、102 CPU、104 メモリ、110 劣化診断部、120 検出部(要交換モジュール)、130 余寿命推定部、140 抽出部(追加交換モジュール)、150 ガイダンス情報生成部、CH1 交換レベル、CH2 予備交換レベル、DI、DI(1)〜DI(n) 劣化指標、Ib 電池電流、RL(1)〜RL(n),RL1a,RL1b,RL1c,RL1a〜RL1c 余寿命推定値、Tb 電池温度、Vb 電池電圧、Win 入力電力上限値、Wout 出力電力上限値、k1 正極容量維持率、k2 負極容量維持率、ΔQs 電池容量変動量(ずれ容量)、ΔQs(Li) ずれ容量(リチウム析出起因)、ΔQs(W) ずれ容量(経年劣化起因)。
この発明のある局面では、複数の電池モジュールの集合体として構成された二次電池の劣化判定装置であって、劣化診断部と、検出部と、抽出部と、ガイダンス情報生成部とを備える。劣化診断部は、電池モジュールごとに、当該電池モジュールの劣化度合を定量的に示す劣化指標を算出するように構成される。検出部は、劣化診断部によって算出された劣化指標と所定の交換レベルとの比較に従って、複数の電池モジュールから、交換が必要である第1の電池モジュールを検出するように構成される。抽出部は、検出部によって第1の電池モジュールが検出された場合に、複数の電池モジュールのうちの、劣化指標が交換レベルに達していない第2の電池モジュールから、第1の電池モジュールと同時に交換されるべき第3の電池モジュールを抽出するように構成される。ガイダンス情報生成部は、検出した第1の電池モジュールおよび抽出した第3の電池モジュールの個数の合計に応じて、集合体全体の交換と、第1および前記第3の電池モジュールのみの部分的な交換といずれがコスト上で有利であるかを評価するように構成される。
この発明の他の局面によれば、複数の電池モジュールの集合体として構成された二次電池の劣化判定方法であって、電池モジュールごとに当該電池モジュールの劣化度合を定量的に示す劣化指標を算出するステップと、算出された劣化指標と所定の交換レベルとの比較に従って、複数の電池モジュールから、交換が必要である第1の電池モジュールを検出するステップと、第1の電池モジュールが検出された場合に、複数の電池モジュールのうちの、劣化指標が交換レベルに達していない第2の電池モジュールから、第1の電池モジュールと同時に交換されるべき第3の電池モジュールを抽出するステップと、検出した第1の電池モジュールおよび抽出した第3の電池モジュールの個数の合計に応じて、集合体全体の交換と、第1および第3の電池モジュールのみの部分的な交換といずれがコスト上で有利であるかを評価するステップとを備える。
図9を参照して、ECU100は、これまでに取得された劣化指標としての満充電容量の推移と、高い相関値をもつように、二次電池(各電池モジュール15)の使用期間を変数とする1次関数からなる相関関数を決定する。使用期間は、年月によって示すことができる。あるいは、電動車両に搭載された二次電池(各電池モジュール15)では車両走行距離の平方根を、使用期間と定義することもできる。
たとえば、ECU100は、最小二乗法を用いて、取得された満充電容量の各々との偏差が最小となるような相関関数を決定する。そして、ECU100は、決定した相関関数が交換レベル(CH1)と交差する点を寿命と判断し、その寿命に相当する二次電池の使用期間を取得する。さらに、現時点から、取得した寿命に相当する使用期間までの残存期間を余寿命推定値として算出される。
図11および図12では、劣化指標が内部抵抗であるため、満充電容量(図9,図10)とは反対に、電池劣化の進行に伴い劣化指標の値は上昇する。この点を除いては、内部抵抗を用いた余寿命推定は、満充電容量を用いた余寿命推定と同様である。すなわち、図11に示されるように、ECU100は、これまでに取得された劣化指標としての内部抵抗から正の相関関数が決定する。さらに、ECU100は、決定した相関関数が交換レベル(CH1)と交差する点を寿命と判断し、その寿命に相当する二次電池の使用期間を取得する。さらに、現時点から、取得した寿命に相当する使用期間までの残存期間を余寿命推定値として算出される。
再び図26を参照して、ECU100は、図8と同様のステップS220〜S250を実行する。これにより、現時点では劣化指標が交換レベルには達していない電池モジュール15のそれぞれについて、求められた余寿命推定値RL(1)〜RL(n)に基づいて余寿命判定が実行される。ステップS215〜S250の処理は、図7のステップS200に代えて実行される。
Claims (18)
- 複数の電池モジュール(15)の集合体として構成された二次電池(10)の劣化判定装置であって、
前記電池モジュールごとに、当該電池モジュールの劣化度合を定量的に示す劣化指標(DI)を算出するための劣化診断部(110)と、
前記劣化診断部によって算出された前記劣化指標と所定の交換レベル(CH1)との比較に従って、前記複数の電池モジュールから、交換が必要である第1の電池モジュールを検出するための検出部(120)と、
前記検出部によって前記第1の電池モジュールが検出された場合に、前記複数の電池モジュールのうちの、前記劣化指標が前記交換レベルに達していない第2の電池モジュールから、前記第1の電池モジュールと同時に交換されるべき第3の電池モジュールを抽出するための抽出部(140)とを備える、二次電池の劣化判定装置 - 前記電池モジュール(15)ごとに、前記劣化診断部によって算出された前記劣化指標(DI)に基づいて、前記劣化指標が前記交換レベル(CH1)に達するまでの余寿命(RL)を推定するための余寿命推定部(130)をさらに備え、
前記抽出部(140)は、前記複数の電池モジュールのうちの前記第2の電池モジュールについて、推定された前記余寿命が所定の判定値よりも短いときに前記第3の電池モジュールとして抽出する、請求の範囲第1項に記載の二次電池の劣化判定装置。 - 前記劣化診断部(110)は、各前記電池モジュール(15)について、複数個の前記劣化指標(DI)を算出し、
前記余寿命推定部(130)は、前記第2の電池モジュールについて、前記複数個の劣化指標のそれぞれに対応して複数個の前記余寿命(RL)を推定するとともに、推定された前記複数個の余寿命のうちの最小値が前記判定値よりも短いときに前記第3の電池モジュールとして抽出する、請求の範囲第2項に記載の二次電池の劣化判定装置。 - 前記劣化指標(DI)は、各前記電池モジュール(15)の内部抵抗を含む、請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項に記載の二次電池の劣化判定装置。
- 前記劣化指標(DI)は、各前記電池モジュール(15)の満充電容量を含む、請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項に記載の二次電池の劣化判定装置。
- 前記二次電池(10)は、リチウムイオン二次電池であり、
前記劣化診断部(110)は、
前記リチウムイオン二次電池の容量の変化に対する開放電圧の変化を示す開放電圧特性に基づく劣化診断によって、前記リチウムイオン二次電池の正極容量維持率(k1)、負極容量維持率(k2)および電池容量変動量(ΔQs)を取得するための劣化パラメータ取得部(S110)と、
前記正極容量維持率および前記負極容量維持率と、前記電池容量変動量のうちの経年劣化に対応した第1の変動量(ΔQs(W))との間の予め求められた対応関係に従って、取得された前記正極容量維持率および前記負極容量維持率に基づいて、取得された前記電池容量変動量を、前記第1の変動量とリチウム析出による劣化に対応した第2の変動量(ΔQs(Li))とに分離するためのリチウム析出量推定部(S120,S130)とを含み、
前記劣化指標(DI)は、各前記電池モジュール(15)の前記第2の変動量を含む、請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項に記載の二次電池の劣化判定装置。 - 前記劣化指標(DI)は、各前記電池モジュール(15)の内部抵抗および満充電容量を含む、請求の範囲第3項に記載の二次電池の劣化判定装置。
- 前記二次電池(10)は、リチウムイオン二次電池であり、
前記劣化診断部(110)は、
前記リチウムイオン二次電池の容量の変化に対する開放電圧の変化を示す開放電圧特性に基づく劣化診断によって、前記リチウムイオン二次電池の正極容量維持率(k1)、負極容量維持率(k2)および電池容量変動量(ΔQs)を取得するための劣化パラメータ取得部(S120)と、
前記正極容量維持率および前記負極容量維持率と、前記電池容量変動量のうちの経年劣化に対応した第1の変動量(ΔQs(W))との間の予め求められた対応関係に従って、取得された前記正極容量維持率および前記負極容量維持率に基づいて、取得された前記電池容量変動量を、前記第1の変動量とリチウム析出による劣化に対応した第2の変動量(ΔQs(Li))とに分離するためのリチウム析出量推定部(S130,S140)とを含み、
前記劣化指標(DI)は、各前記電池モジュールの内部抵抗および満充電容量の少なくとも一方と、前記第2の変動量とを含む、請求の範囲第3項に記載の二次電池の劣化判定装置。 - 検出した前記第1の電池モジュールおよび抽出した前記第3の電池モジュールの個数の合計に応じて、前記集合体全体の交換と、前記第1および前記第3の電池モジュールのみの部分的な交換といずれがコスト上で有利であるかを評価するためのガイダンス情報生成部(150)をさらに備える、請求の範囲第1項〜第3項のいずれか1項に記載の二次電池の劣化判定装置。
- 複数の電池モジュール(15)の集合体として構成された二次電池(10)の劣化判定方法であって、
前記電池モジュールごとに、当該電池モジュールの劣化度合を定量的に示す劣化指標(DI)を算出するステップ(S100,S105)と、
算出された前記劣化指標と所定の交換レベル(CH1)との比較に従って、前記複数の電池モジュールから、交換が必要である第1の電池モジュールを検出するステップ(S150,S155)と、
前記第1の電池モジュールが検出された場合に、前記複数の電池モジュールのうちの、前記劣化指標が前記交換レベルに達していない第2の電池モジュールから、前記第1の電池モジュールと同時に交換されるべき第3の電池モジュールを抽出するステップ(S200)とを備える、二次電池の劣化判定方法。 - 前記抽出するステップ(S200)は、
前記電池モジュール(15)ごとに、前記算出するステップによって算出された前記劣化指標(DI)に基づいて、前記劣化指標が前記交換レベル(CH1)に達するまでの余寿命(RL)を推定するステップ(S210)と、
前記複数の電池モジュールのうちの前記第2の電池モジュールについて、推定された前記余寿命が所定の判定値よりも短いときに前記第3の電池モジュールとして抽出するステップ(S230)とを含む、請求の範囲第10項に記載の二次電池の劣化判定方法。 - 前記算出するステップ(S105)は、各前記電池モジュール(15)について、複数個の前記劣化指標(DI)を算出し、
前記推定するステップ(S215)は、前記第2の電池モジュールについて、前記複数個の劣化指標のそれぞれに対応して複数個の前記余寿命(RL)を推定し、
前記抽出するステップ(S230)は、推定された前記複数個の余寿命のうちの最小値が前記判定値よりも短いときに前記第3の電池モジュールとして抽出する、請求の範囲第11項に記載の二次電池の劣化判定方法。 - 前記劣化指標(DI)は、各前記電池モジュール(15)の内部抵抗を含む、請求の範囲第10項〜第12項のいずれか1項に記載の二次電池の劣化判定方法。
- 前記劣化指標(DI)は、各前記電池モジュール(15)の満充電容量を含む、請求の範囲第10項〜第12項のいずれか1項に記載の二次電池の劣化判定方法。
- 前記二次電池(10)は、リチウムイオン二次電池であり、
前記算出するステップ(S100,S105)は、
前記リチウムイオン二次電池の容量の変化に対する開放電圧の変化を示す開放電圧特性に基づく劣化診断によって、前記リチウムイオン二次電池の正極容量維持率(k1)、負極容量維持率(k2)および電池容量変動量(ΔQs)を取得するステップ(S120)と、
前記正極容量維持率および前記負極容量維持率と、前記電池容量変動量のうちの経年劣化に対応した第1の変動量(ΔQs(W))との間の予め求められた対応関係に従って、取得された前記正極容量維持率および前記負極容量維持率に基づいて、取得された前記電池容量変動量を、前記第1の変動量とリチウム析出による劣化に対応した第2の変動量(ΔQs(Li))とに分離するステップ(S130,S140)とを含み、
前記劣化指標(DI)は、各前記電池モジュール(15)の前記第2の変動量を含む、請求の範囲第10項〜第12項のいずれか1項に記載の二次電池の劣化判定方法。 - 前記劣化指標(DI)は、各前記電池モジュール(15)の内部抵抗および満充電容量を含む、請求の範囲第12項に記載の二次電池の劣化判定方法。
- 前記二次電池(10)は、リチウムイオン二次電池であり、
前記算出するステップ(S100,S105)は、
前記リチウムイオン二次電池の容量の変化に対する開放電圧の変化を示す開放電圧特性に基づく劣化診断によって、前記リチウムイオン二次電池の正極容量維持率(k1)、負極容量維持率(k2)および電池容量変動量(ΔQs)を取得するステップ(S120)と、
前記正極容量維持率および前記負極容量維持率と、前記電池容量変動量のうちの経年劣化に対応した第1の変動量(ΔQs(W))との間の予め求められた対応関係に従って、取得された前記正極容量維持率および前記負極容量維持率に基づいて、取得された前記電池容量変動量を、前記第1の変動量とリチウム析出による劣化に対応した第2の変動量(ΔQs(Li))とに分離するステップ(S130,S140)とを含み、
前記劣化指標(DI)は、各前記電池モジュール(15)の内部抵抗および満充電容量の少なくとも一方と、前記第2の変動量とを含む、請求の範囲第12項に記載の二次電池の劣化判定方法。 - 検出した前記第1の電池モジュールおよび抽出した前記第3の電池モジュールの個数の合計に応じて、前記ごとの交換と、前記第1および前記第3の電池モジュールのみの部分的な交換といずれがコスト上で有利であるかを評価するステップ(S300)をさらに備える、請求の範囲第10項〜第12項のいずれか1項に記載の二次電池の劣化判定方法。
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