JPWO2011096597A1 - 結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器、およびそれを用いた半導体結晶の成長方法 - Google Patents

結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器、およびそれを用いた半導体結晶の成長方法 Download PDF

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Abstract

直径を大きくしても断面形状を真円に保つことができ、また、繰り返し使用しても変形が少ない熱分解窒化ホウ素製容器を提供する。本発明の熱分解窒化ホウ素製容器は、縦型容器に収容した原料融液を下端から開口部に向かって凝固させる半導体結晶成長方法に用いる熱分解窒化ホウ素製容器であって、実質的に断面積が一定の定径部を有し、開口部から所定の位置で内径または外径が変化する段部を設け、定径部内側の断面積と同じ面積を有する真円の直径をD、開口部から段部上端までの距離をxとする時、D≧54mmかつx≧5mmであることを特徴とする。定径部下端から開口部までの長さをLとする時、5mm≦x≦L/3または5mm≦x≦Dであることが望ましい。

Description

本発明は、結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器、およびそれを用いて製造した半導体結晶の成長方法に関する。特に、GaAs(砒化ガリウム)、InP(燐化インジウム)、InAs(砒化インジウム)、GaP(燐化ガリウム)などのIII−V族化合物半導体結晶、CdTe(テルル化カドミウム)、ZeSe(セレン化亜鉛)、ZnS(硫化亜鉛)などのII−VI族化合物半導体結晶、Ge(ゲルマニウム)、Si(シリコン)、GeSi(ゲルマニウムシリコン)などのIV族半導体結晶の成長に用いる熱分解窒化ホウ素製容器に関する。
半導体結晶、特に、GaAs、InPなどのIII−V族化合物半導体結晶の成長は、縦型ブリッジマン法(VB法)や縦型温度勾配凝固法(VGF法)などの縦型ボート法で行われている。
例えば、特許文献1には、熱分解窒化ホウ素製容器下部の増径部の水平断面形状が直線部を含む2回ないし3回の点対称形とし、直胴部の水平断面形状が円形である、縦型ボート法による単結晶成長用るつぼが開示されている。
また、特許文献2には、成長される単結晶の最も上又はこの付近の所でるつぼの内側面の周囲がより大きい直径を持つようにしたるつぼが開示されている。内径2インチ、長さ8インチの主要部分(胴部)に0.02から0.04インチのへこみを有する窒化ホウ素製るつぼである。
更に、特許文献3には、垂直ブリッジマン法、水平ブリッジマン法などの熱分解窒化ホウ素製容器成長法によって化合物半導体単結晶を成長する際に、密度2.0g/cm以上の熱分解窒化ホウ素からなるるつぼを成長容器として用いると共に、液体封止剤を用いる化合物半導体単結晶の製造方法が開示されている。
特開平09−110575号公報 特開平02−188486号公報 特開平11−199362号公報
円形ウェハに用いる半導体結晶の外径は、楕円形ではなく真円であることが望ましい。真円から外れる度合いが大きくなると半導体結晶の外径が目的とする製品の外径よりも小さくなる不良が発生する。上記縦型ボート法で半導体結晶を製造すると、半導体結晶の外径は、熱分解窒化ホウ素製容器の内径とほぼ同じとなる。従って、熱分解窒化ホウ素製容器の内径はできるだけ真円にすることが望まれる。また、上記半導体結晶の外径は、4インチから6インチに大型化してきており、更に大型化が望まれている。
また、熱分解窒化ホウ素製容器は繰り返し使用する方がコスト面で有利であるが、容器を繰り返し使用すると内側表面付近などが剥離して損傷し、変形するので、繰り返し使用しても変形しない熱分解窒化ホウ素製容器が望まれている。
ところが、特許文献1のるつぼでは、直径を大きくすると、内部歪みなどの影響で真円から外れて楕円形になることがわかった。また、繰り返し使用すると変形が大きくなることがわかった。特許文献2のるつぼでは、繰り返し使用するに従って、るつぼの変形が大きくなり、断面形状が真円から大きく外れて、結晶の外径が製品径を下回ってしまった。るつぼが大きく変形した理由は、へこみの位置や大きさ、るつぼの厚みや熱分解窒化ホウ素の比重が適切ではなかったためと考えられるが、特許文献2には、へこみの位置やるつぼの厚み、熱分解窒化ホウ素の比重等については記載がなく、また繰り返し使用したときのるつぼの変形については、開示も示唆もない。さらに、特許文献3のように比重の高い熱分解窒化ホウ素で直径を大きくすると断面形状を真円に保つことが難しいことがわかった。特に、繰り返し使用すると、変形が非常に大きくなることがわかった。
本発明は、直径を大きくしても断面形状を真円に保つことができる熱分解窒化ホウ素製容器を提供することを目的とする。また、繰り返し使用しても変形が少ない熱分解窒化ホウ素製容器を提供することを目的とする。本発明の熱分解窒化ホウ素製容器を用いて製造した半導体結晶の外径はほぼ真円になるので、結晶の外径が目的とする製品の外径よりも小さくなる不良が発生するのを防止できる。
上記課題を解決するために、発明者らは鋭意検討を重ねた結果、次のような熱分解窒化ホウ素製容器にすれば良いことを見出した。本発明の熱分解窒化ホウ素製容器は、縦型容器に収容した原料融液を下端から開口部に向かって凝固させる結晶成長方法に用いる熱分解窒化ホウ素製容器であって、実質的に断面積が一定の定径部を有し、開口部から所定の位置で内径または外径が変化する段部を設け、定径部内側の断面積と同じ面積を有する真円の直径をD、開口部から段部上端までの距離をxとする時、D≧54mmかつx≧5mmであることを特徴とする。
前記定径部下端から開口部までの長さをLとする時、5mm≦x≦L/3または5mm≦x≦Dであることが望ましい。また、前記段部より開口部側の熱分解窒化ホウ素製容器内側の断面積と同じ面積を有する真円の直径をD’とする時、3mm≦(D’−D)であることが望ましく、Dは79mm以上であることが更に望ましい。
前記段部より開口部側の熱分解窒化ホウ素製容器の厚みをt2、段部より開口部と反対側の熱分解窒化ホウ素製容器の厚みをt1とする時、t1とt2は、共に0.3mm以上、3mm以下であることが望ましく、また、前記結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器の平均比重をρとする時、1.88g/cm≦ρ≦2.08g/cmであることが望ましい。
本発明によれば、直径を大きくしても断面形状を真円に保つことができる熱分解窒化ホウ素製容器を提供することができる。また、繰り返し使用しても変形が少ない熱分解窒化ホウ素製容器を提供することができる。本発明の熱分解窒化ホウ素製容器を用いることによって、製造した半導体結晶の外径が目的とする製品の外径よりも小さくなる不良が発生するのを防止できる。
本発明の一実施形態における熱分解窒化ホウ素製容器の縦断面模式図を示す。 熱分解窒化ホウ素製容器製作用グラファイト基材の断面模式図を示す。 本発明の熱分解窒化ホウ素製容器を用いた半導体結晶の成長炉の模式図を示す。 本発明の熱分解窒化ホウ素製容器の段部の断面摸式図を示す。 本発明の熱分解窒化ホウ素製容器の段部の形状の一例を示す拡大断面摸式図である。 本発明の熱分解窒化ホウ素製容器の段部の形状の異なる他の一例を示す拡大断面摸式図である。 本発明の熱分解窒化ホウ素製容器の段部の形状の異なる他の一例を示す拡大断面摸式図である。 本発明の熱分解窒化ホウ素製容器の段部の形状の異なる他の一例を示す拡大断面摸式図である。 本発明の熱分解窒化ホウ素製容器の段部の曲率半径の説明図を示す。 段部のない熱分解窒化ホウ素製容器の縦断面模式図を示す。
図1に示すように、本発明の熱分解窒化ホウ素製容器1は、実質的に断面積が一定の定径部3を有し、開口部4から所定の位置で内径または外径が変化する段部2を設け、定径部の断面積と同じ面積を有する真円の直径をD、開口部から段部上端までの距離をxとする時、Dが54mm以上でかつxが5mm以上である。
開口部から5mm以上の位置に段部を設けることにより、直径が54mm以上と大きくなっても、また繰り返し使用しても熱分解窒化ホウ素製容器が変形しにくくなり、断面形状を真円に保つことができることを見出した。開口部から5mm未満の位置に段部を設けると、変形が大きくなり、断面形状を真円に保つことが困難となることがわかった。開口部から5mm以上の位置に段部を設けることにより、熱分解窒化ホウ素製容器の剛性が高くなったものと思われる。xは10mm以上であることが好ましく、20mm以上であれば更に好ましい。
また、定径部下端から開口部までの長さをLとする時、前記xがL/3またはDを超えると、段部を設ける効果が少なくなり、変形が大きくなることがわかった。
段部より開口部側の熱分解窒化ホウ素製容器内側の断面積と同じ面積を有する真円の直径をD’とする時、D’とDの差を3mm以上とすることにより熱分解窒化ホウ素製容器の変形を抑制する効果が充分得られることがわかった。
定径部の直径が大きくなるほど、変形も大きくなるが、定径部の直径が79mm以上になれば、本発明の段部を設けることによる変形抑制の効果は顕著になる。
熱分解窒化ホウ素製容器の厚みが0.3mmよりも薄いと強度が弱くなるので、変形しやすくなることがわかった。従って、熱分解窒化ホウ素製容器の厚みの下限値は、0.3mm以上が好ましく、0.4mm以上がより好ましく、0.5mm以上が更に好ましい。また、熱分解窒化ホウ素製容器の厚みが3mmを超えると段部付近の歪みが大きくなるので変形しやすくなることがわかった。従って、熱分解窒化ホウ素製容器の厚みの上限値は、3.0mm以下が好ましく、2.5mm以下がより好ましく、2.0mm以下が更に好ましい。
さらに、熱分解窒化ホウ素製容器の比重が2.08g/cmを超えると、段部付近の歪みが大きくなるので変形しやすくなることがわかった。また、比重が1.88g/cm未満の場合は、熱分解窒化ホウ素製容器の強度が弱くなるので変形しやすくなることがわかった。
一方で、このように定径部に段部を設けると、熱分解窒化ホウ素製容器の内部歪みのために段部でワレが発生し易くなることがわかった。
図4Aに示すように、熱分解窒化ホウ素製容器の中心軸を含む縦断面において、容器の長さ方向をy軸、半径方向をx軸としたときに、段部の容器の内径側の形状線を関数f(x)で表す。この関数f(x)の1階微分f’(x)が0以上であること(xの増加とともにf(x)が一定又は増加すること)が好ましい。f’(x)が0以上であれば段部にワレが発生しにくい。図4B、図4C、図4D、図4Eは、図4Aで波線のマルで囲った段部の拡大断面図で、何れもf’(x)≧0の場合を示す。この図で、区間a1は、一番内側(xの小さい側)の上に凸(すなわち2階微分f”(x)<0)となる領域、区間a2は、区間a1と区間a3の間でf”(x)=0となる領域(または点)、区間a3は一番外側(xの大きい側)の上に凹(すなわちf”(x)>0)となる領域を示す。
2階微分f”(x)は、段部でxの増加とともに、f”(x)<0→f”(x)=0→f”(x)>0と変化する。図4B、図4Cでは、区間a1でf”(x)<0、区間a2でf”(x)=0、区間a3でf”(x)>0となり、f”(x)=0となる直線部分が一定区間存在する。この直線部分で、図4Bは1階微分f’(x)=0、図4Cはf’(x)>0の場合を示す。
図4D、図4Eでは、区間a1でf”(x)<0、区間a3でf”(x)>0であり、区間a1と区間a3の境界でf”(x)=0となる。図4Dは、f”(x)=0において、1階微分f’(x)=0、図4Eは、f”(x)=0において、1階微分f’(x)>0の場合を示す。
また、xにおける接触円の半径、すなわちf(x)の曲率半径R(x)は、下記式(1)で表すことができる。
Figure 2011096597
本発明の段部形状において、曲率半径R(x)の最小値は0.5mm以上が好ましい。0.5mm以上であれば、段部にワレが発生しにくい。より好ましくは、1.0mm以上であり、さらに好ましくは1.5mm以上である。
また、図5に示すように、区間a1におけるf(x)の中点51での曲率半径R(x)をR1(mid)とし、区間a3におけるf(x)の中点52での曲率半径R(x)をR3(mid)としたとき、R1(mid)≧R3(mid)であることが好ましい。R1(mid)≧R3(mid)であれば、段部にワレが発生しにくい。なお、中点51は、区間a1の開始点を53、区間a1の終了点を54とすると、53〜51の長さと51〜54の長さが同じになるように取った点が中点51である。同様に、中点52は、区間a3の開始点54(図5では区間a1の終了点と区間a3の開始点は同じ)、区間a3の終了点を55とすると、54〜52の長さと52〜55の長さが同じになるように取った点が中点52である。
本発明の変形の少ない熱分解窒化ホウ素製容器を用いることにより、目的形状からのズレの少ない半導体結晶を得ることができる。そのため、半導体結晶の外径が目的とする製品の外径よりも小さくなる不良が発生するのを防止できる。
図2に示すように、長さ方向に垂直に円形断面を有し、上端部から所定の位置に段部を有するグラファイト基材を準備した。この基材をCVD炉内に設置し、ヒータに通電して1800〜2000℃に加熱した後、BClおよびアンモニアガスを導入して反応させ、グラファイト基材の表面に熱分解窒化ホウ素(pBN)膜を形成した。
pBNの密度は、例えば、Journal of Materials Science Vol.23(1988)p511のFigure4に記載があるように、基材の温度とBClおよびアンモニアガスの圧力を制御することにより行った。また、pBNの膜厚は、反応時間を調整することにより制御した。所定の膜厚になったところでガスの導入を停止して室温まで冷却し、炉から取り出した。そして、グラファイト基材の表面に形成されたpBN膜を取り外して、図1に示すような段部を有するpBN容器を作製した。
表1に示すように、各部の寸法を変化させた熱分解窒化ホウ素製容器(pBN容器)を作製し、pBN容器内径の真円からの偏差を測定した。その結果を表1に示す。
各pBN容器を用いて、カーボンドープGaAs結晶の成長を行った。図3に示すように、pBN容器1に収納した種結晶17と所定量のカーボンを含有するGaAs原料、B封止剤20を、窒素ガス雰囲下でヒータ14に通電して加熱して溶融させ、下軸15を下方(低温側)に移動させることによって種結晶側から原料融液19を固化させて、GaAs単結晶18を成長させた。
なお、下軸を下降させる代わりにヒータを上昇させるか、ヒータの温度を徐々に降下させてもよい。また、砒素の飛散を防ぐために、pBN容器を石英アンプルに真空封入しても良い。
室温まで冷却したのち、pBN容器からGaAs単結晶を取り出し、定径部断面の短辺と長辺の長さを測定した。また、回収したpBN容器の真円からの偏差を測定した。それらの結果を表1に示す。なお、表1において使用回数とは、同じpBN容器を繰り返し使用したときの何回目のGaAs単結晶成長であるかを示す。比較例1〜10では図6に示す段部のない熱分解窒化ホウ素製容器を用いた。
Figure 2011096597
表1から判るように、Dが54mm以上でかつxが5mm以上の場合、目的形状からの偏差が少ない。更に、xがL/3以下あるいはD以下の場合、目的形状からの偏差が更に少なくなる。xは、10mm以上、更には20mm以上にした場合に偏差は更に少なくなる。これに対して、段部のない比較例では変形が大きいことが判る。
また、真円からのズレの少ない実施例のpBN容器を用いて成長した結晶は、定径部の何れの場所でも製品規格を満たしており、高い歩留りが得られている。一方、真円からのズレの大きい比較例5、6、8、9、10のpBN容器を用いて成長した結晶は、いずれも短辺側が製品規格を下回っていたため、製品として採用できなかった。以上のように、本発明のpBN容器を用いることにより、目的とする断面形状の結晶を再現性良く製造することができる。
実施例1における表1の実施例1−16において、種々の段部形状のpBN容器を作製し、実施例1と同様にGaAs単結晶の成長を複数回行った。このとき、段部にワレが発生したものがあった。段部形状のパラメータとワレの発生率を表2にまとめる。
Figure 2011096597
1階微分f’(x)≧0のとき、また曲率半径R(x)の最小値が0.5mm以上のとき、さらには曲率半径R1(mid)が曲率半径R3(mid)と等しいかそれ以上のときに、段部にワレが発生する率が小さいことがわかる。
以上、本発明のpBN容器を、カーボンドープGaAs単結晶の製造に用いる例を示したが、SiやZnなどカーボン以外の不純物をドープしたGaAs単結晶や、InP,InAs、InSb、GaP、GaSbなどGaAs以外のIII−V族化合物半導体単結晶の製造に適用できる。また、Ge、Si、GeSiなどIV族半導体単結晶、CdTe、CdZnTe、CdMnTe、HgCdTe、ZnSe、ZnS、ZnSSeなどのII−VI族化合物半導体単結晶、その他pBNとの反応性の低い材料の単結晶、および前述した全ての材料の多結晶の製造に適用することができる。なお、多結晶の製造を行う場合には、種結晶を用いる必要は無い。また、Ge、Si、GeSiなど、融点での平衡蒸気圧が低い材料を製造する場合には、Bなどの封止剤を省略することができる。
本発明によれば、直径を大きくしても断面形状を真円に保つことができる熱分解窒化ホウ素製容器を提供することができる。また、繰り返し使用しても変形が少ない熱分解窒化ホウ素製容器を提供することができる。本発明の熱分解窒化ホウ素製容器を用いて製造した半導体結晶の外径はほぼ真円になるので、半導体結晶の外径が目的とする製品の外径よりも小さくなる不良が発生するのを防止できる。
1 熱分解窒化ホウ素製容器
2 段部
3 定径部
4 開口部
13 チャンバ
14 ヒータ
15 下軸
16 容器台
17 種結晶
18 GaAs単結晶
19 GaAs原料(融液)
20 B封止剤
51 区間a1におけるf(x)の中点
52 区間a3におけるf(x)の中点
53 区間a1の開始点
54 区間a1の終了点(区間a3の開始点)
55 区間a3の終了点

Claims (10)

  1. 縦型容器に収容した原料融液を下端から開口部に向かって凝固させる結晶成長方法に用いる熱分解窒化ホウ素製容器であって、実質的に断面積が一定の定径部を有し、開口部から所定の位置で内径または外径が変化する段部を設け、定径部内側の断面積と同じ面積を有する真円の直径をD、開口部から段部上端までの距離をxとする時、D≧54mmかつx≧5mmであることを特徴とする、結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器。
  2. 前記定径部下端から開口部までの長さをLとする時、5mm≦x≦L/3または5mm≦x≦Dであることを特徴とする、請求項1に記載の結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器。
  3. 前記段部より開口部側の容器内側の断面積と同じ面積を有する真円の直径をD’とする時、3mm≦(D’−D)であることを特徴とする、請求項1または2に記載の結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器。
  4. D≧79mmであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器。
  5. 前記段部より開口部側の容器の厚みをt2、開口部と反対側の容器の厚みをt1とする時、t1とt2が、共に0.3mm以上、3mm以下であることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器。
  6. 前記結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器の平均比重をρとする時、1.88g/cm≦ρ≦2.08g/cmであることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器。
  7. 熱分解窒化ホウ素製容器の中心軸を含む縦断面において、容器の長さ方向をy軸、半径方向をx軸として、段部の容器の内径側の形状線を関数f(x)で表すとき、1階微分f’(x)≧0であることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器。
  8. 前記段部の曲率半径R(x)の最小値が0.5mm以上であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器。
  9. 前記段部の2階微分f”(x)<0となる領域の中点における曲率半径R1(mid)が、2階微分f”(x)>0となる領域の中点における曲率半径R3(mid)と等しいかそれ以上であることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器。
  10. 請求項1乃至のいずれかに記載の結晶成長用熱分解窒化ホウ素製容器を用いる半導体結晶の成長方法。
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