JPWO2011089764A1 - 塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤及び塩化カリウム含有飲食品の製造方法 - Google Patents

塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤及び塩化カリウム含有飲食品の製造方法 Download PDF

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Abstract

塩化カリウム特有の苦味、エグ味等の好ましくない呈味を、飲食品の味に悪影響を与えることなく効果的に改善できる、塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤を提供する。また、塩化カリウムの苦味、エグ味が抑制された嗜好性の高い、塩化カリウム含有飲食品の製造方法を提供する。塩化カリウム含有飲食品の呈味改善のために、海藻を酵素分解して得られた海藻酵素分解物を用いる。その酵素分解物は、セルラーゼ、グルカナーゼ、ぺクチナーゼ、アルギン酸リアーゼ、マンナナーゼ及びプロテアーゼからなる群から選ばれた1種又は2種以上の酵素で海藻を酵素分解して得られたものであることが好ましい。

Description

本発明は塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤及び塩化カリウム含有飲食品の製造方法に関する。
食塩は、食品の保存や調味料等として広く用いられているが、食塩の過剰摂取は、高血圧、心臓病、脳卒中等の生活習慣病の原因になることが知られており、近年、健康面から様々な加工飲食品において減塩志向が高まっている。
食塩の量を減少させた、いわゆる減塩飲食品は、塩味の不足により嗜好性が低下してしまうため、様々な食塩代替成分が以前より検討されている。その中でも、塩化カリウムは、塩味を有し、更にナトリウムイオンの排泄促進効果を有することから、食塩代替の代表的な成分の1つとしてよく用いられ、これを利用した食塩代替品が数多く提案され商品化されている。
しかし、塩化カリウムにはその苦味、エグ味等の好ましくない呈味の問題があった。その問題の解決を試みた従来技術として、例えば、特許文献1に、塩基性アミノ酸及び/又は塩基性ペプチドが塩化カリウムの苦味を抑制することが記載されている。また、同様に塩化カリウムの呈味の改善を図ることを目的として、特許文献2〜4にはグルタミン酸塩、グリシンなどのアミノ酸、有機酸塩、核酸系呈味物質、グリチルリチンなどの高甘味度甘味料を用いることが記載されている。特許文献5、6には、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウムなどの無機塩、エキスや有機酸塩を用いることが記載されている。更に特許文献7には昆布エキス及び呈味成分を特定の割合で含有する組成物を用いることが記載され、特許文献8には昆布表面析出塩を用いることが記載されている。特許文献9、10には糖類及び/又は昆布エキスを用いることが記載されている。
WO2006/114918号公報 特開昭57−138359号公報 特開昭59−187761号公報 特開平11−187841号公報 特開平5−328937号公報 特開平10−004917号公報 特開平6−007111号公報 特開2006−014718号公報 特開2002−325554号公報 特開2009−065978号公報
しかしながら、上記特許文献1〜6に記載のアミノ酸、核酸、有機酸塩、核酸系呈味物質、高甘味度甘味料は、それ自身の呈味が強く、飲食品の味に影響を与えてしまうため、十分な効果を発揮し得なかった。また、上記特許文献7〜10に記載の昆布エキス及び呈味成分、昆布表面析出塩、糖類及び/又は昆布エキスでは昆布風味が強くなり、これも効果を十分発揮し得るものではなかった。
このように、従来の塩化カリウムの呈味改善剤は、それ自身の呈味が強いものが多く、作用十分量を添加した場合には、自身の呈味が飲食品の味に影響を与えてしまい、一方、飲食品の味に影響を与えない量では効果が不十分となり、飲食品の味に影響を与えずに塩化カリウムの苦味、エグ味の抑制を行うことは非常に困難であった。その為、塩化カリウムを含有する減塩飲食品等において、塩化カリウムの苦味、エグ味が抑制された嗜好性の高い製品は普及するには至っていなかった。
したがって、本発明の目的は、塩化カリウム特有の苦味、エグ味等の好ましくない呈味を、飲食品の味に悪影響を与えることなく効果的に改善できる、塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤を提供することにある。また、塩化カリウムの苦味、エグ味が抑制された嗜好性の高い、塩化カリウム含有飲食品の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は下記の塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤及び塩化カリウム含有飲食品の製造方法を提供する。
すなわち、本発明の塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤は、海藻を酵素分解して得られた海藻酵素分解物を有効成分として含有することを特徴とする。
本発明の塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤によれば、塩化カリウム含有飲食品における、塩化カリウムに起因する苦味、エグ味等の好ましくない呈味を、飲食品の味に悪影響を与えることなく効果的に改善できる。
本発明の塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤においては、前記海藻酵素分解物は、200メッシュパスの粒子が90質量%以上となるように粉砕した海藻を酵素分解して得られたものであることが好ましい。また、前記海藻酵素分解物は、50℃以上の温水又は熱水中で膨潤処理した海藻を酵素分解して得られたものであることが好ましい。また、前記海藻酵素分解物は、褐藻類、紅藻類及び緑藻類からなる群から選ばれた1種又は2種以上の海藻を酵素分解して得られたものであることが好ましい。また、前記海藻酵素分解物は、セルラーゼ、グルカナーゼ、ぺクチナーゼ、アルギン酸リアーゼ、マンナナーゼ及びプロテアーゼからなる群から選ばれた1種又は2種以上の酵素で海藻を酵素分解して得られたものであることが好ましい。
一方、本発明の塩化カリウム含有飲食品の製造方法は、上記の呈味改善剤を、塩化カリウム含有飲食品の製造工程において該塩化カリウム含有飲食品の原料として添加することを特徴とする。
本発明の塩化カリウム含有飲食品の製造方法によれば、塩化カリウムの苦味、エグ味が抑制された、嗜好性の高い塩化カリウム含有飲食品を製造することができる。
本発明の塩化カリウム含有飲食品の製造方法においては、総原料中に含まれる塩化カリウム100質量部に対して、前記海藻酵素分解物を0.1〜200質量部添加するように、前記呈味改善剤を添加することが好ましい。また、食塩の一部を塩化カリウムに代替した減塩飲食品に適用されることが好ましい。
本発明の塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤によれば、塩化カリウム含有飲食品における、塩化カリウムに起因する苦味、エグ味等の好ましくない呈味を、飲食品の味に悪影響を与えることなく効果的に改善できる。また、本発明の塩化カリウム含有飲食品の製造方法によれば、塩化カリウムの苦味、エグ味が抑制された、嗜好性の高い塩化カリウム含有飲食品を製造することができる。
本発明の塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤は、海藻酵素分解物を有効成分とするものである。以下に、その海藻酵素分解物について説明する。
原料となる海藻としては、褐藻類、紅藻類及び緑藻類が例示できる。その褐藻類としては、コンブ目、ナガマツモ目あるいはヒバマタ目などである。また、紅藻類としては、カクレイト目、カギノリ目あるいはテングサ目などである。さらに、緑藻類としては、アオサ目、カサノリ目あるいはミドリゲ目などである。なお、これらの海藻を単独あるいは複数種の混合で用いることができる。
原料としての海藻は、酵素分解効率を考慮すると粒子が細かいものほどより好ましい。本発明においては、低水分の乾燥品を粉砕機等で砕いたものを用いることが好まく、200メッシュパスの粒子が90質量%以上となるように砕いたものがより好ましい。なお、200メッシュパスの粒子とは、74μmの目開きの標準ふるいを通過する粒子である。
原料としての海藻は、温水又は熱水中で膨潤処理したものを用いることが好ましい。その水温としては、50℃以上であることが好ましく、50℃以上100℃以下であることがより好ましく、50℃以上70℃以下であることが最も好ましい。膨潤処理の手順としては、水の温度が所定温度に達した後、この水に対して例えば0.5質量%以上4質量%以下、より好ましくは2質量%以上3質量%以下の海藻(好ましくは海藻の粉砕物)を投入し、温度を維持しながら、穏やかに攪拌する。攪拌時間は30分以上5時間以下が好ましく、より好ましくは3時間程度とする。
海藻は、水性溶媒中で酵素反応に適した温度で、酵素分解させる。また、上記のように温水又は熱水中で膨潤処理したものを用いる場合には、膨潤処理後の水温を酵素反応に適した温度に調整し、好ましくは直ちに酵素分解させる。この酵素分解に使用する酵素は、原料に応じて適宜選択することができ、セルラーゼ、グルカナーゼ、ぺクチナーゼ、アルギン酸リアーゼ、マンナナーゼ、プロテアーゼなどを好ましく例示することができる。そしてそれらを含有する酵素製剤などを用いることができる。
ここで、本発明で用いられるセルラーゼは、セルロースを加水分解する酵素である。セルラーゼには、エンドグルカナーゼ(EC3.2.1.4)、β−グルコシダーゼ(EC3.2.1.21)、エキソ1,4−β−グルコシダーゼ(EC3.2.1.74)、エキソグルカナーゼ(EC3.2.1.91)などの分類に属する酵素が含まれる。セルラーゼの起源生物としては特に制限はなく、例えばアスペルギルス(Aspergillus)属、トリコデルマ(Trichoderma)属、ペニシリウム(Penicillium)属、バチルス(Bacillus)属などを例示でき、より好ましくは、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・ウサミ(Aspergillus usamii)、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma ressi)、ペニシリウム・エマゾーニ(Penicillium emersonii)、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis)などを例示できる。また、市販のものを使用することもできる。
また、本発明で用いられるグルカナーゼは、グルコースで構成される多糖であるグルカンのグリコシド結合を加水分解する酵素である。グルカナーゼには、エンド1,3(4)−β−グルカナーゼ(EC.3.2.1.6)、エンド1,3−β−グルカナーゼ(EC.3.2.1.39)、エキソ1,3−β−グルカナーゼ(EC.3.2.1.58)、エンド1,3−α−グルカナーゼ(EC.3.2.1.59)、エンド1,2−β−グルカナーゼ(EC.3.2.1.71)、β−グルカナーゼ(EC.3.2.1.73)、エンド1,6−β−グルカナーゼ(EC.3.2.1.75)、エキソ1,3−α−グルカナーゼ(EC.3.2.1.84)などの分類に属する酵素が含まれる。グルカナーゼの起源生物としては特に制限はなく、例えばアスペルギルス(Aspergillus)属、トリコデルマ(Trichoderma)属、バチルス(Bacillus)属、セルロシミクロビウム(Cellulosimicrobium)属、リゾクトニア(Rhizoctonia)属、フミコラ(Humicola)属、タラロマイセス(Talaromyces)属、などを例示でき、好ましくは、アスペルギルスsp.(Aspergillus sp.)、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma ressi)、トリコデルマ・ロンギィブラチャティウム(Trichoderma longibrachiatum)、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、セルロシミクロビウムsp.(Cellulosimicrobium sp.)、リゾクトニア・ソラニー(Rhizoctonia salani)、フミコラ・インソレンス(Humicola insolens)、タラロマイセス・エマゾーニ(Talaromyces emersonii)などを例示できる。また、市販のものを使用することもできる。
また、ぺクチナーゼはペクチンのα−1,4−グリコシド結合を加水分解する反応を触媒する酵素である。ペクチナーゼには、ポリガラクツロナーゼ(EC3.2.1.15)、ペクチンエステラーゼ(EC3.2.1.11)、ペクチンリアーゼ(EC4.2.2.10)及びヘミセルラーゼ、エンド−1,3−β−キシロシダーゼ(EC3.2.1.32)、キシラン−1,4−β−キシロシダーゼ(EC3.2.1.37)、α−L−アラビノフラノシダーゼ(EC3.2.1.55)などの分類に属する酵素が含まれる。ペクチナーゼの起源生物としては特に制限はなく、例えばアスペルギルス(Aspergillus)属、トリコデルマ(Trichoderma)属、バチルス(Bacillus)属、リゾプス(Rizopus)属、トリコスポロン(Trichosporon)属などを例示でき、より好ましくは、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・プルベルレンタス(Aspergillus pulverulentus)、アスペルギルス・ウサミ(Aspergillus usamii)、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma ressi)、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis)、リゾプスsp.(Rizopus sp.)、トリコスポロン・ペニシラタム(Trichosporon penicillatum)などを例示できる。また、市販のものを使用することもできる。
また、マンナナーゼはβ―1,4−D−マンノピラノシド結合を加水分解する反応を触媒する酵素である。マンナナーゼには、β−1,4−マンナナーゼ(EC.3.2.1.78)などの分類に属する酵素が含まれる。マンナナーゼの起源生物としては特に制限はなく、例えばアスペルギルス(Aspergillus)属、バチルス(Bacillus)属、などを例示でき、より好ましくは、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)などを例示できる。また、市販のものを使用することもできる。
また、アルギン酸リアーゼは、アルギナーゼとも称され、アルギン酸を特異的に分解する酵素である。アルギン酸リアーゼには、アルギン酸リアーゼ(EC.4.2.2.3)などの分類に属する酵素が含まれる。アルギン酸リアーゼの起源生物としては特に制限はなく、例えば、スフィンゴバクテリウム(Sphingobacterium)属などを例示でき、好ましくは、スフィンゴバクテリウム・マルチボーラム(Sphingobacterium multivorum)などを例示できる。また、市販のものを使用することもできる。
また、本発明で用いられるプロテアーゼは、タンパク質のペプチド結合を加水分解する酵素である。その種類に特に制限はなく、その起源生物として、例えばアスペルギルス(Aspergillus)属、バチルス(Bacillus)属などを例示でき、好ましくは、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)、アスペルギルス・メレウス(Aspergillus melleus)、アスペルギルスsp.(Aspergillus sp.)、バチルス・サブチルス(Bacillus subtilis)、バチルス・リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)などを例示できる。また、市販のものを使用することもできる。
酵素分解の条件は、使用する酵素に応じて適宜決定することができる。例えば、セルラーゼ、グルカナーゼ、ペクチナーゼ、アルギン酸リアーゼおよびマンナナーゼは通常40℃以上60℃以下の温度で、反応時間が通常30分以上30時間以下であり、プロテアーゼでは、55℃以上70℃以下の温度で、反応時間が6時間以上12時間以下である。すなわち、これらセルラーゼ、グルカナーゼ、ペクチナーゼ、アルギン酸リアーゼおよびマンナナーゼによる酵素分解は、やや長時間を要して海藻を穏やかに分解させる。また、プロテアーゼによる酵素分解は、やや高温で作用させて海藻を効率的に分解させる。
酵素分解が終了した後、酵素を失活させ、好ましくは残渣を濾別してその濾液として海藻酵素分解物を得ることができる。このようにして得られた海藻酵素分解物は、食品として極めて安全であり、さらに、海藻の酵素分解によって生成されたさまざまな海藻多糖オリゴ糖あるいはペプチドなどの低分子成分を含有しているため、塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤以外の健康作用も期待できる。
本発明においては、上記海藻酵素分解物を脱色処理を行った後、スプレードライ処理を行い、粉末状にすることが好ましい。
上記海藻酵素分解物を脱色する方法としては、例えば、好ましくは0.1%(w/v)以上2.0%(w/v)以下の活性炭を添加して、好ましくは5分以上60分以下攪拌してから珪藻土で濾過する。このようにして得られた海藻酵素分解物は、色調が薄いため、さまざまな食品形態への利用が可能である。
また、粉末状にすることで、長期の保存に適したものとすることができる。
スプレードライ処理の方法としては通常の方法で行えばよく、その条件としては、例えば、導入温度(イン)120〜200℃、排出温度(アウト)50〜120℃で行えばよい。また、上記海藻酵素分解物に、デンプン、デキストリン、乳糖等の賦形剤を添加してもよい。これにより、スプレードライ法でより容易に粉末乾燥化することができ、効率的な製造が可能となる。
本発明の塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤は、上記海藻酵素分解物を固形換算で1〜100質量%含有するものであることが好ましく、5〜100質量%含有するものであることがより好ましい。
一方、本発明の塩化カリウム含有飲食品の製造方法は、塩化カリウム含有飲食品の製造工程において、その原料として、上記海藻酵素分解物を有効成分とする呈味改善剤を添加するものである。その添加量としては、総原料中に含まれる塩化カリウム100質量部に対して、上記海藻酵素分解物を0.1〜200質量部添加することが好ましく、1〜6質量部添加することがより好ましく、2〜4質量部添加することが最も好ましい。
また、得られる塩化カリウム含有飲食品の質量に対して、上記海藻酵素分解物を0.1〜3.0質量%添加することが好ましく、0.5〜2.5質量%添加することがより好ましく、0.5〜1.5質量%添加することが最も好ましい。
本発明の塩化カリウム含有飲食品の製造方法において、上記海藻酵素分解物を有効成分とする呈味改善剤を添加するタイミングに特に制限はない。
たとえば発酵食品などでは、発酵処理前の母液に添加してもよく、発酵工程の中間物に添加してもよい。また、発酵物の成熟工程の前後、またはその途中で添加してもよい。具体的にチーズの製造などでは、その発酵母液に上記海藻酵素分解物を配合して発酵、成熟等の工程を経てナチュラルチーズを製造することができ、更にそのナチュラルチーズから加温・軟化、攪拌、冷却、成形等の工程を経てプロセスチーズを製造することもできる。加えて、ナチュラルチーズの発酵母液には配合せずにプロセスチーズを製造する工程で加温・軟化した後に添加してプロセスチーズを製造することもできる。
また、塩味付与として食塩(塩化ナトリウム)の替わりに塩化カリウムを配合してなる代替食塩含有飲食品などでは、塩化ナトリウムと塩化カリウムと上記海藻酵素分解物とを予め混合し、食塩代替品として飲食品の製造に使用することができ、塩化ナトリウムと上記海藻酵素分解物とを予め混合し、これを塩化カリウムを配合してなる代替食塩含有飲食品の製造の際に使用することもできる。加えて、塩化カリウムと上記海藻酵素分解物とを予め混合し、これを塩化カリウム及び/又は塩化ナトリウムを配合してなる代替食塩含有飲食品の製造の際に使用することもできる。
また、本発明の塩化カリウム含有飲食品の製造方法においては、更に、塩基性アミノ酸及び/又は塩基性ペプチドを添加することが好ましい。前記塩基性アミノ酸としては、ヒスチジン、アルギニン、リジン及びその塩酸塩、酢酸塩、乳酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等が好ましく例示できる。また、塩基性ペプチドとしては、アンセリン、カルノシン、バレニン及びその塩酸塩、酢酸塩、乳酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等が好ましく例示できる。これらは、単独又は2種類以上を併用して用いることができ、2種以上を組み合わせることがより好ましい。具体的には、例えば、国際公開WO2006/114918号公報に記載された塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤を併用することができる。塩基性アミノ酸及び/又は塩基性ペプチドの添加量としては、塩化カリウム100質量部に対して、0.1〜200質量部となるように添加することが好ましい。
本発明において、「塩化カリウム含有飲食品」とは、塩化カリウムを含有する飲食品であれば特に制限はなく、食塩の一部を塩化カリウムに代替した減塩飲食品等が挙げられる。塩化カリウム/塩化ナトリウムの質量比が5/95〜80/20である飲食品が好ましく、目的とする飲食品に含まれる食塩の5〜80質量%を塩化カリウムに代替した飲食品がより好ましく、飲食品に含まれる食塩の40〜60質量%を塩化カリウムに代替した飲食品が特に好ましい。
なお、塩化カリウムとしては、食品に許容されるものであれば特に限定されず、例えば、高純度に精製されたものでもよく、また、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム等の他のミネラルを含んだ粗製品でもよい。
塩化カリウム含有飲食品の具体例としては、例えば、日本農林(JAS)規格における薄口醤油、濃口醤油、たまり醤油、再仕込み醤油、白醤油等の通常の醤油の他、これらの醤油にみりん、味噌、その他調味料、酸味料、甘味料、香料、出汁、エキス類等を添加した醤油加工品等の液体調味料、味噌、塩、風味調味料等の調味料類、及びこれらの調味料を使用した、1);麻婆豆腐のもと、青椒肉絲のもと、干焼蝦仁のもと、カニ玉のもと、カレールウ、シチュールウ等の半調理食品、2);スナック菓子、ポテトチップ、米菓等の菓子類、3);炊き込みご飯のもと、おにぎり用・ちらし寿司用等の混ぜごはんのもと、焼おにぎり等の米飯食品、4);カレー、シチュー、スープ、パスタソース、からあげ、春巻き、肉団子、ギョーザ、しゅうまい、牛丼の具、親子丼の具、中華丼の具、魚・肉・野菜等の煮物、佃煮等の調理食品、5);焼肉のたれ、なべつゆ、おでんつゆ、うどん・そば・そうめん等の麹つゆ、魚・肉・野菜等の煮物のたれ、ドレッシング、ポン酢、納豆のたれ、水練り製品のたれ等の調味料、6);塩ラーメン、味噌ラーメン、醤油ラーメン、ソース焼きそば、塩焼きそば、春雨、ビーフン、パスタ、あんかけ麺、うどん、そば、そうめんや、これらの即席めん等の麺類、7);漬物、福神漬、ふりかけ、水産珍味、缶詰・ハム・ソーセージ等の水産・畜肉加工品等の一般加工食品が挙げられる。
塩化カリウム含有飲食品の具体例としては、更に発酵食品等が挙げられる。具体的には、食塩の一部を塩化カリウムに代替した減塩発酵食品等であり、例えば、魚醤、上記した味噌、塩辛、テンペ、上記した漬物、発酵乳製品、発酵肉製品等が挙げられる。特に、調味料として多く利用されている魚醤及び味噌や、発酵乳製品が好ましい。
ここで、醤油とは、大豆、小麦、米等の穀類と、食塩を原料として、麹菌の働きで発酵・熟成させて得られる清澄な液体調味料であり、植物性蛋白質を主体とした穀醤である。一方、魚醤とは、魚介類を原料とし、魚介類の内臓に含まれる自己消化酵素によって蛋白質を分解・液化させて得られる魚肉発酵調味料であり、魚介類の蛋白質から生成されたグルタミン酸等のアミノ酸を豊富に含んでいる。したがって、魚醤は、醤油とは異なるものであり、魚醤は醤油に含まれるものではない。
上記発酵乳製品としては、例えば、ゴーダチーズ、カマンベールチーズ、クリームチーズ、チェダーチーズ、ブルーチーズ、カテージチーズ等のナチュラルチーズや、これらのナチュラルチーズをいったん溶解した後再加工したプロセスチーズや、マーガリンや、発酵バターが一例として挙げられる。
上記発酵肉製品としては、例えば、サラミソーセージ、ジューアソーセージ、ペパロニソーセージ等のドライソーセージや、チューリンガーソーセージ、セルベラートソーセージ、モルタデラソーセージ等のセミドライソーセージや、スコッチハム、ウエストファリアンハム、スミスフィールドハム、プロシュートハム等のカントリーハムが一例として挙げられる。
以下に例を挙げて本発明について更に具体的に説明する。なお、これらの例は本発明の範囲を限定するものではない。
[製造例1](海藻酵素分解物の調製 その1)
タンクに水4000kgと、昆布微粉末(200メッシュパス90質量%)の60kgと、ワカメ微粉末(60メッシュパス200メッシュオン)の60kgとを入れ、水温を85℃に昇温しながら、穏やかに30分攪拌した。次いで、このタンク内の水温を50℃に下げてから、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)を起源とする第1のセルラーゼ(商品名「セルラーゼY−2NC」、ヤクルト薬品工業株式会社製)と、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)を起源とする第2のセルラーゼ(商品名「セルラーゼオノズカ12S」、ヤクルト薬品工業株式会社製)とを、上記海藻微粉末の質量に対してそれぞれ2.5質量%の量で投入した。そして穏やかに攪拌しつつ2時間酵素分解を行った。
酵素分解の後、タンク内の水温を85℃に上げ、酵素を10分間で失活させた後、154μm(100メッシュ)の振動篩を用いて濾過し、海藻酵素分解物をその濾液として得た。この後、水温を65℃に下げてから、活性炭を1.0質量%の量で投入し、30分間攪拌して、活性炭処理した海藻酵素分解物を得た。更に、この海藻酵素分解物を珪藻土で濾過して残渣を取り除いて、清澄化した海藻酵素分解物を得た。次いで、海藻酵素分解物をスプレードライ処理し、粉末化した海藻酵素分解物を得た。
[製造例2](塩味料の調製 その1)
下記表1に示す配合で塩味料を調製した。すなわち、製造例1で得られた粉末化した海藻酵素分解物を配合して原料を混合し、実施例1の塩味料を得た。また、海藻酵素分解物を配合せずにグルタミン酸ソーダ及びアスパラギン酸ソーダを配合して比較例1の塩味料を得た。更に、海藻酵素分解物を配合せずに昆布エキスパウダーを配合して比較例2の塩味料を得た。
[製造例3](塩味料の調製 その2)
下記表2に示す配合で塩味料を調製した。すなわち、実施例1で得られた塩味料に塩基性アミノ酸及び塩基性ペプチドを含有するフィッシュぺプチドを添加して、実施例2の塩味料を得た。なお、フィッシュペプチドはカツオエキスを原料として、弱酸性イオン交換樹脂(ダイヤイオンWK‐40:三菱化学製)に吸着した塩基性アミノ酸を塩酸溶出した後、中和して粉末化したものであって、その成分組成が、食塩80%、塩基性アミノ酸及び塩基性ペプチドとしてアンセリン4%及びヒスチジン6%、その他の成分10%であるものを用いた。
〈試験例1〉(官能評価 その1)
製造例2及び製造例3で調製した実施例1、2及び比較例1、2の塩味料について、6名のパネラーによりそれぞれ官能評価を行い、塩味、苦味・エグ味、異味について4段階で評価を行った。評価については、塩味(◎:強く感じる、○:感じる、△:やや感じる、×:感じない、ただし塩化ナトリウム/塩化カリウム=1/1(W/W)の塩味を△とする)、苦味・エグ味及び異味(◎:ほとんど/全く感じない、○:感じない、△:やや感じる、×:強く感じる)として、多数意見を下記表3にまとめた。
その結果、実施例1の塩味料は、配合した海藻酵素分解物に由来する異味を感じさせることなく、塩化カリウムの苦味・エグ味を抑制することができた。一方、昆布の呈味の主成分であるグルタミン酸ソーダおよびアスパラギン酸ソーダを配合した比較例1の塩味料は、それらの呈味成分に由来する異味が強く感じられ、新たな異味が生じた。また、昆布エキスパウダーを配合した比較例2の塩味料であっても、多少の苦味・エグ味を抑制する効果はあったが、昆布エキスパウダーに由来する異味が強く感じられ、塩味料として好ましいものではなかった。また、フィッシュペプチドを添加した実施例2では、異味を感じさせることなく、塩化カリウムの苦味・エグ味を抑制することができ、更に実施例1に比べて塩味を増強することができた。
[製造例4](海藻酵素分解物の調製 その2)
海藻原料として昆布微粉末のみを用い、酵素として下記表4のそれぞれの欄に掲げた酵素を用いた以外は、製造例1と同様にして、実施例3〜10の海藻酵素分解物を調製した。
〈試験例2〉(官能評価 その2)
食塩0.5質量%、塩化カリウム0.5質量%を溶解した水溶液に、製造例4で得られた実施例3〜10の海藻酵素分解物を0.009質量%添加溶解し、得られた水溶液について、6名のパネラーによりそれぞれ官能評価を行い、塩味、苦味・エグ味、異味について4段階で評価を行った。評価基準については、塩味(◎:強く感じる、○:感じる、△:やや感じる、×:感じない、ただし塩化ナトリウム/塩化カリウム=1/1(W/W)の塩味を△とする)、苦味・エグ味及び異味(◎:ほとんど/全く感じない、○:感じない、△:やや感じる、×:強く感じる)として、多数意見を下記表5にまとめた。
官能評価の結果、酵素としてセルラーゼ、グルカナーゼ、ぺクチナーゼ、アルギン酸リアーゼ、マンナナーゼ、又はプロテアーゼのそれぞれを用いて、それらの酵素で処理して得られた海藻酵素分解物によって、海藻酵素分解物自体の異味を感じさせることなく、塩化カリウムの苦味・エグ味及び異味を抑制できることが明らかとなった。
[製造例5](海藻酵素分解物の調製 その3)
海藻として下記表6のそれぞれの欄に掲げた原料を用いた以外は、製造例1と同様にして、実施例11〜13の海藻酵素分解物を調製した。
〈試験例3〉(官能評価 その3)
食塩0.5質量%、塩化カリウム0.5質量%を溶解した水溶液に、製造例5で得られた実施例11〜13の海藻酵素分解物を0.009質量%添加溶解し、得られた水溶液について、6名のパネラーによりそれぞれ官能評価を行い、塩味、苦味・エグ味、異味について4段階で評価を行った。評価については、塩味(◎:強く感じる、○:感じる、△:やや感じる、×:感じない、ただし塩化ナトリウム/塩化カリウム=1/1(W/W)の塩味を△とする)、苦味・エグ味及び異味(◎:ほとんど/全く感じない、○:感じない、△:やや感じる、×:強く感じる)として、多数意見を下記表7にまとめた。
官能評価の結果、3種類の異なる海藻について、いずれも塩化カリウムの苦味・異味を抑制することが認められ、特に褐藻類であるワカメが最も塩化カリウムの苦味・異味を抑制することが認められた。
[製造例6](味噌 その1)
大豆1.2kgを蒸煮、冷却、擂砕し、出麹1kgと、塩化ナトリウム330gと、塩化カリウム286gと、水390mlとを加え、種味噌、培養酵母を用いて常法にて発酵熟成を行った。発酵熟成後、製造例1で得られた海藻酵素分解物6.3gを加え、実施例14の米味噌4kgを得た。なお本製造工程において、醸造中の腐敗や発酵不良等の問題は生じなかった。
[製造例7](味噌 その2)
大豆1.2kgを蒸煮、冷却、擂砕し、出麹1kgと、塩化ナトリウム330gと、塩化カリウム286gと、水390mlと、製造例1で得られた海藻酵素分解物6.3gとを加え、種味噌、培養酵母を用いて常法にて発酵熟成を行い、実施例15の米味噌4kgを得た。なお本製造工程において、醸造中の腐敗や発酵不良等の問題は生じなかった。
[製造例8](味噌 その3)
大豆1.2kgを蒸煮、冷却、擂砕し、出麹1kgと、塩化ナトリウム324gと、塩化カリウム286gと、水390mlとを加え、種味噌、培養酵母を用いて常法にて発酵熟成を行った。発酵熟成後、製造例1で得られた海藻酵素分解物6.3g、フィッシュペプチド7.5g(塩化ナトリウム6g、塩基性アミノ酸/塩基性ペプチドとしてヒスチジン450mg、アンセリン400mgを含む)を加え、実施例16の米味噌4kgを得た。なお、フィッシュペプチドはカツオエキスを原料として、弱酸性イオン交換樹脂(ダイヤイオンWK‐40:三菱化学製)に吸着した塩基性アミノ酸を塩酸溶出した後、中和して粉末化したものを用いた。なお本製造工程において、醸造中の腐敗や発酵不良等の問題は生じなかった。
[製造例9](味噌 その4)
製造例6において、海藻酵素分解物を加えない以外は製造例6と同様にして、比較例3の米味噌4kgを得た。なお本製造工程において、醸造中の腐敗や発酵不良等の問題は生じなかった。
〈試験例4〉(官能評価 その4)
実施例14〜16、比較例3の米味噌を試食したところ、全てにおいて、通常の味噌と同等の塩味を有していたが、海藻酵素分解物を用いていない比較例3の米味噌では、塩化カリウムに由来する苦味を強く感じた。一方、実施例14〜16の米味噌についてはいずれも塩化カリウムに由来する苦味は問題がなく、実施例16の米味噌が最も塩化カリウムに由来する苦味が少なく、良い風味を有していた。
[実施例17](魚醤)
カタクチイワシ7kgを生理食塩水で洗浄後、チョッパーにてミンチとし、塩化ナトリウム1.8kg、塩化カリウム1.56kg、製造例1で得られた海藻酵素分解物0.04kgを加え、常法にて魚醤を得た。得られた魚醤を試食したところ、十分な塩味を有し、且つ塩化カリウムの苦味は感じられなかった。
[実施例18](チーズ その1)
生乳から常法に従って調製したカード1kgを、塩化ナトリウム16質量%、塩化カリウム5質量%を含む塩水に8時間浸漬後、90日間熟成を行い、970gのナチュラルチーズを得た。このナチュラルチーズを85℃に加温して軟化させ、乳化剤を添加した後、攪拌しながら、塩化ナトリウム12g、製造例1で得られた海藻酵素分解物1.5gを加えて冷却・成形し、プロセスチーズを得た。このプロセスチーズは、従来のプロセスチーズと何ら変わりない風味を有するものであった。
[実施例19](チーズ その2)
実施例18と同様にしてナチュラルチーズ500gを85℃に加温して軟化させ、乳化剤を添加した後、攪拌しながら、製造例1で得られた海藻酵素分解物1.5gとフィッシュペプチド15g(塩化ナトリウム12g、塩基性アミノ酸/塩基性ペプチドとしてヒスチジン900mg、アンセリン800mgを含む)とを加え、冷却・成形し、プロセスチーズを得た。なお、フィッシュペプチドは、カツオエキスを原料として、弱酸性イオン交換樹脂(ダイヤイオンWK40:三菱化学製)に吸着した塩基性アミノ酸を塩酸溶出した後、中和して粉末化したものを用いた。このプロセスチーズは、従来のプロセスチーズと何ら変わりない風味を有するものであり、実施例18で得られたプロセスチーズよりも塩化カリウムに由来する苦味が更に低減されていた。
[実施例20](醤油)
全窒素(T-N)含量が1.7%(w/w)の醤油を水で希釈し、T-N 1.2%(w/w)、塩分9.2%(w/w)の醤油希釈品を得た。この醤油希釈品をベースに、製造例1で得られた海藻酵素分解物を0.2質量%の含量となるように添加した。得られた醤油加工品を官能評価したところ、原料の醤油と比較して遜色のない風味を有していた。

Claims (8)

  1. 海藻を酵素分解して得られた海藻酵素分解物を有効成分として含有することを特徴とする塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤。
  2. 前記海藻酵素分解物は、200メッシュパスの粒子が90質量%以上となるように粉砕した海藻を酵素分解して得られたものである請求項1記載の塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤。
  3. 前記海藻酵素分解物は、50℃以上の温水又は熱水中で膨潤処理した海藻を酵素分解して得られたものである請求項1又は2記載の塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤。
  4. 前記海藻酵素分解物は、褐藻類、紅藻類及び緑藻類からなる群から選ばれた1種又は2種以上の海藻を酵素分解して得られたものである請求項1〜3のいずれか一つに記載の塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤。
  5. 前記海藻酵素分解物は、セルラーゼ、グルカナーゼ、ぺクチナーゼ、アルギン酸リアーゼ、マンナナーゼ及びプロテアーゼからなる群から選ばれた1種又は2種以上の酵素で海藻を酵素分解して得られたものである請求項1〜4のいずれか一つに記載の塩化カリウム含有飲食品の呈味改善剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の呈味改善剤を、塩化カリウム含有飲食品の製造工程において該塩化カリウム含有飲食品の原料として添加することを特徴とする塩化カリウム含有飲食品の製造方法。
  7. 総原料中に含まれる塩化カリウム100質量部に対して、前記海藻酵素分解物を0.1〜200質量部添加するように、前記呈味改善剤を添加する請求項6記載の塩化カリウム含有飲食品の製造方法。
  8. 食塩の一部を塩化カリウムに代替した減塩飲食品に適用される、請求項6又は7記載の塩化カリウム含有飲食品の製造方法。
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