JPWO2011068134A1 - 低ヤング率を有する銅合金板材およびその製造法 - Google Patents

低ヤング率を有する銅合金板材およびその製造法 Download PDF

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Abstract

NiとCoのどちらか一方または両方の合計で0.5〜5.0質量%、Siを0.2〜1.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる合金組成を有してなり、圧延方向の0.2%耐力が500MPa以上、導電率が30%IACS以上、ヤング率が110GPa以下、曲げたわみ係数が105GPa以下である、コネクタ等の電気・電子部品に要求される低ヤング率を有する電気・電子部品用銅合金板材。

Description

本発明は、コネクタ等の電気・電子部品用材料として好適な高強度と高導電性を有し、さらに低ヤング率を有する銅合金板材、およびその製造法に関するものである。
近年、エレクトロニクス産業の発達により、種々の電気・電子機器の配線は複雑化、高集積化が進み、それに伴い電気・電子部品用として銅合金が使用される機会が増加している。特に、コネクタ等の電気・電子部品には、狭ピッチ、低背化、高信頼性、低コスト化が要求されている。よって、これらの要求を満たすために、コネクタ等の電気・電子部品に用いられる銅合金板材は、薄肉化され、また複雑な形状にプレスされるために、高い強度と導電率を有し、同時にプレス成形性に優れることが必要とされる。
端子として使用するためには、挿抜時や曲げに対して変形しない強度として、圧延方向(RD)の引張強さは500MPa以上、さらに、通電によるジュール熱発生を抑えるため、導電率は30%IACS以上が好ましい。
また従来は、コネクタが小型化され、小さな変位で大きな応力が得られるようコネクタ用材料のヤング率が大きいことが求められていた。しかしながら、端子自身の寸法精度が厳しくなり、金型技術やプレスの操業管理、またはコネクタ用材料の板厚や残留応力のバラツキ等、管理基準が厳しくなり、逆にコストアップを招いていた。そこで、最近はヤング率の小さいコネクタ用材料を用い、ばねの変位を大きくとる構造とし、寸法のばらつきを許容できる設計が求められてきている。したがって、圧延方向のヤング率が110GPa以下、好ましくは100GPa以下であることが求められてきている。
これまでに、黄銅やりん青銅等が、コネクタ用材料として一般的に使用されてきている。黄銅、りん青銅共に圧延方向のヤング率は約110〜120GPaであり、純銅のヤング率128GPaと比べて小さく、低ヤング率材として広く使用されている。しかしながらこれらの銅合金は導電率が30%IACS以下であり、導電率が低く、大電流を流す用途としてはコネクタとして使用できない。そこで、中程度の導電率をもつコルソン系合金が注目され、使用量が増加してきているが、このコルソン系合金は、ヤング率が約130GPaであり、この点でコネクタ材料の低ヤング率化が求められている。また、コネクタの設計者によっては、ヤング率ではなく、曲げたわみ係数(曲げ試験時の縦弾性係数)でコネクタを設計する場合もあり、低曲げたわみ係数化が求められている。一般的に、ヤング率は引張応力下での縦弾性係数を表し、曲げたわみ係数は曲げ時の圧縮と引張の複雑な応力下での縦弾性係数を表し、ヤング率と曲げたわみ係数の値は異なるが、ヤング率が低ければ、曲げたわみ係数も低い値となる傾向がある。
低ヤング率化および低曲げたわみ係数化は、亜鉛(Zn)やリン(P)を銅に添加するだけでなく、結晶方位を制御することでも達成される。例えば特許文献1や特許文献2で述べられているように、純銅では高い加工率で圧延後に熱処理して再結晶させると板材の圧延法線方向(ND)に対してCube方位(100)<100>が増加することで、ヤング率が低下し、屈曲性が良好となる。しかしながら、コルソン系合金では単純に再結晶前の冷間圧延率を高めるのみでは、Cube方位は増加せず、ヤング率を制御することは困難であった。
特開昭55−54554号公報 特許3009383号公報
本発明は、エレクトロニクス産業の発達によりコネクタ等の電気・電子部品用材料に要求される高い強度、高い導電率、低いヤング率を同時に満足することができるコネクタ等の電気・電子部品用銅合金板材とその製造法を提供することを目的とする。
本発明によれば、以下の手段が提供される。
(1)NiとCoのどちらか一方または両方の合計で0.5〜5.0質量%、Siを0.2〜1.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる合金組成を有してなり、圧延方向の0.2%耐力が500MPa以上、導電率が30%IACS以上、ヤング率が110GPa以下、曲げたわみ係数が105GPa以下であることを特徴とする電気・電子部品用銅合金板材。
(2)前記銅合金板材のEBSDを用いて解析することによって得られる圧延方向に向く(100)面の面積率が30%以上であることを特徴とする(1)に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(3)前記銅合金板材のEBSDを用いて解析することによって得られる圧延方向に向く(111)面の面積率が15%以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(4)さらに、Crを0.05〜0.5質量%含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(5)さらに、Zn、Sn、Mg、Ag、MnおよびZrからなる群から選ばれる1種または2種以上を合計で0.01〜1.0質量%含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(6)コネクタ用材料であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(7)(1)〜(6)のいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金板材からなるコネクタ。
(8)(1)〜(7)のいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金板材を製造する方法であって、前記合金組成を与える銅合金に、鋳造、熱間圧延、冷間圧延1、中間焼鈍、冷間圧延2、溶体化熱処理、時効熱処理、仕上げ冷間圧延、低温焼鈍の各工程をこの順に施し、さらに、下記[1]と[2]の少なくともいずれか一方または両方の処理を行うことを特徴とする電気・電子部品用銅合金板材の製造方法。
[1]上記熱間圧延後に350℃までは徐冷する工程
[2]前記中間焼鈍と冷間圧延2とを2回以上繰り返して行う工程
本発明に係る銅基合金材料または本発明の製造法によって得られた銅合金材料は、従来のコルソン系合金と比較して、コネクタ等の電気・電子部品用材料に要求される高強度や高導電率を損ねることなく、低ヤング率を有し、コネクタ等の電気・電子部品用銅合金材料として好適なものである。
本発明の銅合金板材の好ましい実施の態様について、詳細に説明する。ここで、「銅合金材料」とは、銅合金素材が所定の形状(例えば、板、条、箔、棒、線など)に加工されたものを意味する。そのなかで板材とは、特定の厚みを有し形状的に安定しており面方向に広がりをもつものを指し、広義には条材を含む意味である。ここで、板材において、「材料表層」とは、「板表層」を意味し、「材料の深さ位置」とは、「板厚方向の位置」を意味する。板材の厚さは特に限定されないが、本発明の効果が一層よく顕れ実際的なアプリケーションに適合することを考慮すると、8〜800μmが好ましく、50〜70μmがより好ましい。
なお、本発明の銅合金板材は、その特性を圧延板の所定の方向における原子面の集積率で規定するものであるが、これは銅合金板材として本発明のような特性を有していれば良いのであって、銅合金板材の形状は板材や条材に限定されるものではなく、本発明では、管材も板材として解釈して取り扱うことができるものとする。
上記の、低ヤング率および低曲げたわみ係数を有するコルソン系などの析出型銅合金材料である本発明の銅合金材料(代表的な形状としては、板材)について、まずその合金組成を、次いでその組織を説明する。
(銅合金材料の成分組成)
高強度を有するための前提となる、本発明の銅合金材料における化学成分組成の限定理由を説明する(ここで記載する含有量「%」は全て「質量%」である)。
(Ni:0.5〜5.0%)
Niは後述するSiと共に含有されて、時効処理で析出したNiSi相を形成して、銅合金材料の強度の向上に寄与する元素である。Niの含有量が少なすぎる場合は、前記NiSi相が不足し、銅合金材料の引張強さを高めることができない。一方、Niの含有量が多すぎると、導電率が低下する。また、熱間圧延加工性が悪化する。したがって、Ni含有量は0.5〜5.0%の範囲とし、好ましくは1.5〜4.0%である。
(Co:0.5〜5.0%)
CoはSiと共に含有されて、時効処理で析出したCoSi相を形成して、銅合金材料の強度の向上に寄与する元素である。導電性を高めたい場合は、Niを含まずCoを単独で含有させることが好ましい。Coの含有量が少なすぎる場合は、前記CoSi相が不足し、銅合金材料の引張強さを高めることができない。一方、Coの含有量が多すぎると、導電率が低下する。また、熱間圧延加工性が悪化する。したがって、Co含有量は0.5〜5.0%の範囲とし、好ましくは0.8〜3.0%、さらに好ましくは1.1〜1.7%である。
これらNiとCoは両方を含有してもよいが、これらの含有量を合計で0.5〜5.0%とする。NiとCoの両方を含有すると、時効処理の際にNiSiとCoSiの両方が析出し、時効強度を高めることができる。この合計の含有量が少なすぎる場合は、引張強さを高めることができず、多すぎると導電率や熱間圧延加工性が低下する。したがって、NiとCoの含有量の合計は0.5〜5.0%の範囲とし、好ましくは0.8〜4.0%である。
(Si)
Siは前記Ni、Coと共に含有されて、時効処理で析出したNiSiまたはCoSi相を形成して、銅合金材料の強度の向上に寄与する。Siの含有量は、0.2〜1.5%とし、好ましくは0.2〜1.0%である。Siの含有量は化学量論比でNi/Si=4.2、Co/Si=4.2とするのが最も導電率と強度のバランスがよい。そのためSiの含有量は、Ni/Si、Co/Si、(Ni+Co)/Siが3.2〜5.2の範囲となるようにするのが好ましく、より好ましくは3.5〜4.8である。
この範囲から外れ、Siが過剰に含まれた場合、銅合金材料の引張強さを高くすることができるが、過剰な分のSiが銅のマトリックス中に固溶し、銅合金材料の導電率が低下する。また、Siが過剰に含まれた場合、鋳造での鋳造性や、熱間および冷間での圧延加工性も低下し、鋳造割れや圧延割れが生じやすくなる。一方、この範囲から外れ、Siの含有量が少な過ぎる場合は、NiSiやCoSiの析出相が不足し材料の引張強さを高くすることができない。
(Cr)
上記組成に加えて、Crを0.05〜0.5質量%含有してもよい。Crは合金中の結晶粒を微細化する効果があり、銅合金材料の強度や曲げ加工性の向上に寄与する。少なすぎるとその効果が小さく、多すぎると鋳造時に晶出物を形成し時効強度が低下する。
(その他の合金元素)
本発明の銅合金材料は、上記基本組成の他に添加元素として、質量%で、Sn:0.01〜1.0%、Zn:0.01〜1.0%、Ag:0.01〜1.0%、Mn:0.01〜1.0%、Zr:0.1〜1.0%、Mg:0.01〜1.0%の一種または二種以上を合計で0.01〜1.0%の量で、必要に応じて含有することができる。これらの元素は、いずれも本発明の銅合金材料が奏しようとする高い強度や導電率あるいは低いヤング率のいずれかを向上させる共通の効果があるか、これに加えてあるいはこれに代えて、さらに他の性質(耐応力緩和特性など)を向上させる元素である。以下に、各元素の特徴的な作用効果と含有範囲の意義を記載する。
(Sn)
Snは主に銅合金材料の強度を向上させる元素であり、これらの特性を重視する用途に使用する場合には、選択的に含有させる。Snの含有量が少なすぎるとその強度向上効果が小さい。一方、Snを含有させると銅合金材料の導電率が低下する。特に、Snが多すぎると、銅合金材料の導電率を30%IACS以上とすることが難しくなる。したがって、含有させる場合には、Snの含有量を0.01〜1.0%の範囲とする。
(Zn)
Zn添加により、半田の耐熱剥離性や耐マイグレーション性を向上させることができる。Znの含有量が少なすぎるとその効果が小さい。一方、Znを含有させると銅合金材料の導電率が低下し、Znが多すぎると、銅合金材料の導電率を30%IACS以上とすることが難しくなる。したがって、Znの含有量を0.01〜1.0%の範囲とする。
(Ag)
Agは強度の上昇に寄与する。Agの含有量が少なすぎるとその効果が小さい。一方、Agを多く含有させても、強度上昇効果が飽和するだけである。したがって、含有させる場合には、Agの含有量を0.01〜1.0%の範囲とする。
(Mn)
Mnは主に熱間圧延での加工性を向上させる。Mnの含有量が少なすぎるとその効果が小さい。一方、Mnが多すぎると、銅合金の造塊時の湯流れ性が悪化して造塊歩留まりが低下する。したがって、含有させる場合には、Mnの含有量を0.01〜1.0%の範囲とする。
(Zr)
Zrは主に結晶粒を微細化させて、銅合金材料の強度や曲げ加工性を向上させる。Zrの含有量が少なすぎるとその効果が小さい。一方、Zrが多すぎると、化合物を形成し、銅合金材料の圧延などの加工性が低下する。したがって、含有させる場合には、Zrの含有量を0.01〜1.0%の範囲とする。
(Mg)
Mgは耐応力緩和特性を向上させる。したがって、耐応力緩和特性が必要な場合には、0.01〜1.0%の範囲で選択的に含有させる。少なすぎると、添加した効果が小さく、多すぎると導電率が低下する。したがって、含有させる場合には、Mgの含有量を0.01〜1.0%の範囲とする。
なお、Mg、Sn、Znは、Cu−Ni−Si系、Cu−Ni−Co−Si系、Cu−Co−Si系銅合金に添加することで、いずれも耐応力緩和特性が向上する。それぞれを単独で添加した場合よりも併せて添加した場合に相乗効果によってさらに耐応力緩和特性が向上する。また、半田脆化を著しく改善する効果がある。
本発明の銅合金板材で実現される導電性としては30%IACS以上であり、好ましい範囲は35%IACS以上、更に好ましい範囲45%IACS以上である。上限は特にないが60%IACS以下であることが実際的である。
また、本発明の銅合金材料で実現される圧延方向の0.2%耐力として好ましい範囲は500MPa以上であり、650MPa以上であることが好ましく、更に好ましい範囲は800MPa以上である。上限は特にないが1100MPa以下であることが実際的である。
曲げたわみ係数は、105GPa以下であることが好ましく、100GPa以下であることがより好ましい。下限は特にないが60GPa以上であることが実際的である。
ヤング率は110GPa以下であり、100GPa以下であることがより好ましい。下限は特にないが70GPa以上であることが実際的である。
(集合組織)
本発明の銅合金材料の集合組織は、特に、低ヤング率および低曲げたわみ係数を実現するために、SEM−EBSD法による圧延方向(RD)からの解析結果で、RDに向く(100)面の面積率が30%以上である集合組織を有するものとすることが好ましい。なお、板材圧延方向(RD)と当該面の法線とのなす角の角度が10°以下の方位を有する結晶粒はすべて当該RDに向く(100)面を有するものとする。
銅合金板の場合、主に、以下に示す如き、Cube方位、Goss方位、Brass方位、Copper方位、S方位等と呼ばれる集合組織を形成し、それらに応じた結晶面が存在する。
これらの集合組織の形成は同じ結晶系の場合でも加工、熱処理方法によって異なる。本明細書における結晶方位の表示方法は、材料の圧延方向(RD)をX軸、板幅方向(TD)をY軸、圧延法線方向を(ND)をZ軸の直角座標系をとり、材料中の各領域がZ軸に垂直な(圧延面に平行な)結晶面の指数(hkl)とX軸に平行な(圧延面に垂直な)結晶方向の指数[uvw]とを用いて(hkl)[uvw]の形で示す。また、(1 3 2)[6 −4 3]と(2 3 1)[3 −4 6]などのように、銅合金の立方晶の対称性のもとで等価な方位については、ファミリーを表すカッコ記号を使用し、{hkl}<uvw>と示す。上述の表記に伴い、各方位は下記の如く表現される。
FCC金属に見られる、代表的な結晶方位としては、下記のような指数で表現される成分が一般的である。
Cube方位 {001}<100>
Rotated−Cube方位 {012}<100>
Goss方位 {011}<100>
Rotated−Goss方位 {011}<011>
Brass方位 {011}<211>
Copper方位 {112}<111>
S方位 {123}<634>
P方位 {011}<111>
通常の銅合金板の集合組織は、これらの結晶面の構成割合が変化すると板材の弾性挙動が変化する。
銅合金では、上述のような方位が現れることが知られているが、我々は鋭意検討した結果、RDに向く(100)面の面積率を増加させることがヤング率および曲げたわみ係数を低下させることに有効であることを見出した。(100)面がRDに向く方位成分には、上述のCube方位、Rotated−Cube方位、Goss方位などが含まれる。従来のコルソン系高強度銅合金板の集合組織は、公知の方法によって製造した場合、Cube方位{001}<100>以外の、S方位{123}<634>や、Brass方位{011}<211>が主体となり、Cube方位の割合は減少し、ヤング率および曲げたわみ係数は高くなることを本発明者らは確認した。特にRD方向に(111)面が多い場合、ヤング率および曲げたわみ係数が高くなることを確認した。
したがって、本発明の銅合金板の集合組織は、RDに向く結晶面のうち、その面方位{例えば(100)面の法線}とRDとの2つのベクトルのなす角が10°以下である結晶面の面積率が30%以上であることが好ましく、これにより、低ヤング率および低曲げたわみ係数の集合組織を有するものとすることができる。RDに向く(100)面の面積率は、さらに好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上である。このようにRDに向く(100)面の面積率を高めれば、ヤング率は110GPa以下に、曲げたわみ係数は105GPa以下にすることができる。これは、ヤング率および曲げたわみ係数の低い(100)のRDに向く結晶面の面積率が増えるためである。また、ヤング率および曲げたわみ係数の高い(111)のRDに向く結晶面の面積率が減少することによりヤング率を低下させることができる。RDに向く(111)面の面積率は、15%以下であることが好ましく、さらに好ましくは10%以下である。
銅合金板の集合組織における、RDに向く(100)面の面積率の測定は、SEMによる電子顕微鏡組織をEBSDを用いて解析することによって得られる。ここでは、結晶粒を400個以上含む範囲を(例えば、800μm四方の試料面積に対して)、1μmのステップでスキャンし、方位を解析した。なお、これらの方位分布は板厚方向に変化しているため、板厚方向に何点か任意にとって平均をとることによって求める方が好ましい。
このSEM−EBSD法は、Scanning Electron Microscopy−Electron Back Scattered Diffraction Pattern法の略称である。即ち、SEM画面上にあらわれる個々の結晶粒に電子ビームを照射し、その回折電子から個々の結晶方位を同定するものである。
本明細書における結晶方位の表示方法は、材料の圧延方向(RD)をX軸、板幅方向(TD)をY軸、圧延法線方向(ND)をZ軸の直角座標系を取り、RDに(100)面が向いている領域の割合を、その面積率で規定したものである。測定領域内の各結晶粒の(100)面の法線とRDの二つのベクトルのなす角の角度を計算し、この角度が10°以下の原子面を有するものについて面積を合計し、これを全測定面積で除して得た値を、(100)面の法線とRDのなす角の角度が10°以下である原子面を有する領域の面積率(%)とした。
すなわち、本発明において、圧延板の圧延方向(RD)に向く原子面の集積に関し、(100)面の法線とRDのなす角の角度が10°以下である原子面を有する領域とは、圧延板の圧延方向(RD)に向く、つまりRDに対向する原子面の集積に関して、理想方位である圧延板の圧延方向(RD)を法線とする(100)面自体と、(100)面の法線とRDのなす角の角度が10°以下である原子面の各々とを合わせた領域(これらの面積の和)をいう。以下、これらの面を合わせて、RDに向く(100)面ともいい、また、これらの領域を、単に、RDに(100)面が向く原子面の領域ともいう。また、RDに向く(111)面についても同様である。
EBSD測定にあたっては、鮮明な菊池線回折像を得るために、機械研磨の後に、コロイダルシリカの砥粒を使用して、基体表面を鏡面研磨した後に、測定を行うことが好ましい。また、測定は特に断らない限り板表面のND方向から行なうものとする。
ここで、EBSD測定の特徴について、X線回折測定との対比として説明する。まず1点目に挙げられるのは、X線回折測定によったのでは測定することができない結晶方位があり、それがS方位及びBR方位である。換言すれば、EBSDを採用することにより、初めて、S方位及びBR方位に関する情報が得られ、それにより特定される合金組織と作用との関係が明らかになる。2点目は、X線回折はND//{hkl}の±0.5°程度に含まれる結晶方位の分量を測定している。一方、EBSDは当該方位から±10°に含まれる結晶方位の分量を測定している。したがって、EBSD測定によれば桁違いに広範な合金組織に関する情報が網羅的に得られ、合金材料全体としてX線回折では特定することが難しい状態が明らかになる。以上のとおり、EBSD測定とX線回折測定とで得られる情報はその内容及び性質が異なる。なお、本明細書において特に断らない限り、EBSDの結果は、銅合金板材のND方向に対して行ったものである。
(製造条件)
次に、本発明の銅合金材料の好ましい製造条件について以下に説明する。本発明の銅合金材料は、例えば、鋳造、熱間圧延、徐冷、冷間圧延1、中間焼鈍、冷間圧延2、溶体化熱処理、時効熱処理、仕上げ冷間圧延、低温焼鈍、の各工程を経て製造される。本発明の銅合金材料は、従来のコルソン系合金とほぼ同様の設備で製造できる。所定の物性とさらには集合組織を得るには、各工程の製造条件を適宜調整する必要がある。この点、本発明の銅合金材料は、熱間圧延後の処理か、溶体化処理前の冷間圧延と中間焼鈍の、少なくともいずれかの処理もしくは加工を所定の条件で行なうことで製造することができる。
鋳造は、上記組成範囲に成分調整した銅合金溶湯を鋳造する。そして、鋳塊を面削後、800〜1000℃で加熱または均質化熱処理した後に熱間圧延する。ここで、通常のコルソン系合金の製造方法では熱間圧延後ただちに水冷などの方法で急冷する。一方、本発明の銅合金材料を製造する方法の好ましい第1の実施態様では、熱間圧延後のRDに向く(100)面を増加させるために急冷を実施せず、徐冷することを特徴とする。徐冷する際の冷却速度は5K/秒以下が好ましい。RDに(100)面が向く方位は他の方位に比べて、低温で回復現象を生じ、熱間圧延組織中にRDに(100)面が向く方位の面積率を高めることができる。この熱間圧延組織中のRDに(100)の面が向く方位を有する粒の割合を高めると、後の工程である溶体化工程において、RDに(100)の面が向く方位の面積率を高めることができる。冷却の際の温度が350℃未満では組織の変化は生じないため、温度が350℃未満まで冷却された後には、製造時間を短縮するために水冷などの方法で急冷してもよい。
次に、前記熱間圧延と冷却とが完了後、表面を面削し、冷間圧延1を行う。この冷間圧延1の圧延率が低すぎると、その後最終製品まで製造してもBrass方位やS方位などが発達し、(100)面積率を高めることが難しくなる。そのため、冷間圧延1の圧延率は70%以上とすることが好ましい。
冷間圧延1の後、300〜800℃で5秒〜2時間、中間焼鈍を施す。中間焼鈍の後、圧延率3〜60%の冷間圧延2を行う。この中間焼鈍と冷間圧延2を繰り返し行うと、さらにRDに向く(100)面の面積率を高めることができる。そこで、本発明の銅合金材料を製造する方法の好ましい第2の実施態様では、前記中間焼鈍と冷間圧延2とを2回以上繰り返して行なう。
溶体化処理は、600〜1000℃で5秒〜300秒の条件で行う。NiやCoの濃度によって必要な温度条件が変わるため、Ni、Co濃度に応じて適切な温度条件を選択する必要がある。溶体化温度が低すぎると、時効処理工程において強度が不足し、溶体化温度が高すぎると材料が必要以上に軟化して形状制御が難しくなるため好ましくない。
時効処理は、400〜600℃で0.5時間〜8時間の範囲で行う。NiやCoの濃度によって必要な温度条件が変わるため、Ni、Co濃度に応じて適切な温度条件を選択する必要がある。時効処理の温度が低すぎると、時効析出量が低下し強度が不足する。また、時効処理の温度が高すぎると析出物が粗大化し、強度が低下する。
溶体化処理後の仕上げ冷間圧延の加工率を50%以下とするのが好ましい。このように加工率を適正に規制することにより、Cube方位などの(100)方位を有する結晶粒がBrass、S、Copper方位などへと方位回転することを抑制し、得られる銅合金材料の物性に優れ、さらには集合組織の好ましい状態を達成することができる。
低温焼鈍は、300〜700℃で10秒〜2時間の条件で行う。この焼鈍によって、コネクタ材に要求される、耐応力緩和特性やバネ限界値を向上させることができる。
本発明の銅合金材料を得るより好ましい製造方法においては、前記第1の実施態様と第2の実施態様の両方の工程を行い、つまり、熱間圧延後に少なくとも350℃未満の温度域となるまでは急冷ではなく徐冷(好ましくは冷却速度5K/秒以下)し、中間焼鈍と冷間圧延2とを2回以上繰り返して行なう。
Figure 2011068134
上記方法により製造された本発明の銅合金材料が所定の特性を有することを保証するためには、銅合金材料の物性とさらには集合組織が所定の範囲内であるかどうか、EBSD解析によって検証すればよい。
以下に、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
下記表1、2に示す各組成の銅合金を鋳造して銅合金板を製造し、強度(0.2%耐力)、導電率、ヤング率などの各特性を評価した。
まず、DC(Direct Chill)法により鋳造して、厚さ30mm、幅100mm、長さ150mmの鋳塊を得た。次にこれら鋳塊を950℃に加熱し、この温度に1時間保持後、厚さ14mmに熱間圧延し、1K/sの冷却速度で徐冷し、300℃以下になったら水冷した。次いで両面を各2mmずつ面削して酸化被膜を除去した後、圧延率90〜95%の冷間圧延1を施した。この後、350〜700℃で30分の中間焼鈍と、10〜30%の冷間圧延率で冷間圧延2を行った。その後、700〜950℃で5秒〜10分の種々の条件で溶体化処理を行い、直ちに15℃/秒以上の冷却速度で冷却した。次に不活性ガス雰囲気中で、400〜600℃で2時間の時効処理を施し、その後圧延率50%以下の仕上げ圧延を行い、最終的な板厚を0.15mmに揃えた。仕上げ圧延後、400℃で30秒の低温焼鈍処理を施して、各合金組成の銅合金板材を得た。
このようにして製造した銅合金板に対して、各例とも、低温焼鈍処理を施した銅合金板から切り出した試料を使用し、以下に示す試験及び評価を実施した。
(1)結晶方位粒の面積率
銅合金板試料の組織について、RDに向く(100)面の面積率を次のように求めた。
すなわち、RD方向からEBSD解析したときの(100)面の法線がRDとなす角についてその角度が10°以下の結晶方位を有する結晶粒を、RDに向く(100)面を有する粒とした。前記RDに向く(100)面の面積率は、具体的には次のように求めた。EBSD法により、約800μm四方の試料測定領域で、スキャンステップが1μmの条件で測定を行った。測定面積は結晶粒を400個以上含むことを基準として調整した。上記の通り、板材試料の圧延方向(RD)とのなす角が10°以下となるような(100)面の法線を有する結晶粒の(100)面についてその面積の和を求めて、該面積の和を全測定面積で割ることでRDに向く(100)面の面積率(%)を得た。ここで、前記なす角が10°以下の結晶粒については同一方位粒とした。
また、RDに向く(111)面の面積率(%)についても同様に求めた。
(2)0.2%耐力
0.2%耐力は、各供試材からJIS Z 2201記載の5号試験片を切り出して、JIS Z 2241に準拠して求めた。0.2%耐力は5MPaの整数倍に丸めて示した。
(3)導電率
導電率はJIS H 0505に準拠して求めた。
(4)ヤング率
ヤング率は、幅20〜30mmの短冊状試験片を用い、引張試験機にて0.2%耐力以下の強度領域のヤング率を、ひずみゲージを用いて測定した。なお、試験片は圧延方向に対して平行に採取した。
(5)曲げたわみ係数
曲げたわみ係数は、日本伸銅協会(JCBA)技術標準に準拠して測定した。試験片の幅は10mm、長さ15mmとし、片持ち梁の曲げ試験を行い、荷重とたわみ変位から、たわみ係数を測定した。
これらの結果を表1、2に示す。
Figure 2011068134
Figure 2011068134
表1に、本発明の実施例を示す。実施例1〜29は集合組織が本発明の好ましい範囲内にあり、0.2%耐力、導電率、ヤング率および曲げたわみ係数がいずれも優れるものであった。
表2に本発明に対する比較例を示す。比較例1、2、5は、Niおよび/またはCoの含有量とSiの含有量とが本発明の範囲より少なすぎたため、0.2%耐力が劣った。比較例3、4、6、7は、Niおよび/またはCoの含有量が多すぎたため、熱間圧延時に割れが生じたため製造を中止した。比較例8は、Siの濃度が高すぎたため、導電率が劣った。
以下の比較例は実施例2と同一の鋳塊を用いた例である。
・比較例2−2は、熱間圧延後ただちに水冷し、中間焼鈍と冷間圧延2を省略し、その他については実施例2と同様に作製した例であるが、RDに向く(100)面の面積率が低く、また(111)面の面積率が高く、ヤング率および曲げたわみ係数が本発明例よりも高くなった。
・比較例2−3は、熱間圧延後ただちに水冷すること以外は実施例2と同様に作製した例であるが、RDに向く(100)面の面積率が低く、ヤング率が本発明例よりも高くなった。
Figure 2011068134
表3に他の実施例を示す。
Figure 2011068134
表3の実施例10−2、18−2、25−2は、表1の実施例10、18、25とそれぞれ同一の鋳塊を用いて、熱間圧延後ただちに水冷し、中間焼鈍と冷間圧延2を2度繰り返し、その他については表1の各実施例と同様に作製し、同様に各特性を評価した例である。これらはRDに向く(100)面の面積率が本発明の好ましい範囲内にあり、強度、導電率、ヤング率、曲げたわみ係数が優れる。
実施例10−3、18−3、25−3は、表1の実施例10、18、25とそれぞれ同一の鋳塊を用いて、中間焼鈍と冷間圧延2を2度繰り返し、その他については表1の各実施例と同様に作製し、同様に各特性を評価した例である。これらはRDに向く(100)面の面積率が特に高く、ヤング率が100GPa以下と特に低く、曲げたわみ係数が90GPaと特に低く、かつ、0.2%耐力と導電率が優れるものであった。
つづいて、従来の製造条件により製造した銅合金板材について、本願発明に係る銅合金板材との相違を明確化するために、その条件で銅合金板材を作製し、上記と同様の特性項目の評価を行った。なお、各板材の厚さは特に断らない限り上記実施例と同じ厚さになるように加工率を調整した。
(比較例101)・・・特開2009−007666号公報の条件
上記本発明例1−1と同様の金属元素を配合し、残部がCuと不可避不純物から成る合金を高周波溶解炉により溶解し、これを0.1〜100℃/秒の冷却速度で鋳造して鋳塊を得た。これを900〜1020℃で3分から10時間の保持後、熱間加工を行った後に水焼き入れを行い、酸化スケール除去のために面削を行った。この後の工程は、次に記載する工程A−3,B−3の処理を施すことによって銅合金c01を製造した。
製造工程には、1回または2回以上の溶体化熱処理を含み、ここでは、その中の最後の溶体化熱処理の前後で工程を分類し、中間溶体化までの工程でA−3工程とし、中間溶体化より後の工程でB−3工程とした。
工程A−3:断面減少率が20%以上の冷間加工を施し、350〜750℃で5分〜10時間の熱処理を施し、断面減少率が5〜50%の冷間加工を施し、800〜1000℃で5秒〜30分の溶体化熱処理を施す。
工程B−3:断面減少率が50%以下の冷間加工を施し、400〜700℃で5分〜10時間の熱処理を施し、断面減少率が30%以下の冷間加工を施し、200〜550℃で5秒〜10時間の調質焼鈍を施す。
得られた試験体c01は、上記実施例とは製造条件について熱延後の350℃までの徐冷の有無の点で異なり、RDに向く(111)面の面積率が高く、ヤング率および曲げたわみ係数について要求特性を満たさない結果となった。
(比較例102)・・・特開2006−283059号公報の条件
上記本発明例1−1の組成の銅合金を、電気炉により大気中にて木炭被覆下で溶解し、鋳造可否を判断した。溶製した鋳塊を熱間圧延し、厚さ15mmに仕上げた。つづいてこの熱間圧延材に対し、冷間圧延及び熱処理(冷間圧延1→溶体化連続焼鈍→冷間圧延2→時効処理→冷間圧延3→短時間焼鈍)を施し、所定の厚さの銅合金薄板(c02)を製造した。
得られた試験体c02は、上記実施例1とは製造条件について熱延後の350℃までの徐冷の有無、および、溶体化前の中間焼鈍と冷間圧延の有無の点で異なり、RDに向く(111)面の面積率が高く、ヤング率および曲げたわみ係数について要求を満たさない結果となった。
(比較例103)・・・特開2006−152392号公報の条件
上記本発明例1−1の組成をもつ合金について、クリプトル炉において大気中で木炭被覆下で溶解し、鋳鉄製ブックモールドに鋳造し、厚さが50mm、幅が75mm、長さが180mmの鋳塊を得た。そして、鋳塊の表面を面削した後、950℃の温度で厚さが15mmになるまで熱間圧延し、750℃以上の温度から水中に急冷した。次に、酸化スケールを除去した後、冷間圧延を行い、所定の厚さの板を得た。
続いて、塩浴炉を使用し、温度で20秒間加熱する溶体化処理を行なった後に、水中に急冷した後、後半の仕上げ冷間圧延により、各厚みの冷延板にした。この際、下記に示すように、これら冷間圧延の加工率(%)を種々変えて冷延板(c03)にした。これらの冷延板を、下記に示すように、温度(℃)と時間(hr)とを種々変えて時効処理した。
冷間加工率: 95%
溶体化処理温度: 900℃
人工時効硬化処理温度×時間: 450℃×4時間
板厚: 0.6mm
得られた試験体c03は、上記実施例1とは製造条件について熱延後の350℃までの徐冷の有無、および、溶体化前の中間焼鈍と冷間圧延の有無の点で異なり、RDに向く(111)面の面積率が高く、ヤング率および曲げたわみ係数について要求を満たさない結果となった。
(比較例104)・・・特開2008−223136号公報の条件
実施例1に示す銅合金を溶製し、縦型連続鋳造機を用いて鋳造した。得られた鋳片(厚さ180mm)から厚さ50mmの試料を切り出し、これを950℃に加熱したのち抽出して、熱間圧延を開始した。その際、950〜700℃の温度域での圧延率が60%以上となり、かつ700℃未満の温度域でも圧延が行われるようにパススケジュールを設定した。熱間圧延の最終パス温度は600〜400℃の間にある。鋳片からのトータルの熱間圧延率は約90%である。熱間圧延後、表層の酸化層を機械研磨により除去(面削)した。
次いで、冷間圧延を行った後、溶体化処理に供した。試料表面に取り付けた熱電対により溶体化処理時の温度変化をモニターし、昇温過程における100℃から700℃までの昇温時間を求めた。溶体化処理後の平均結晶粒径(双晶境界を結晶粒界とみなさない)が10〜60μmとなるように到達温度を合金組成に応じて700〜850℃の範囲内で調整し、700〜850℃の温度域での保持時間を10sec〜10mimの範囲で調整した。続いて、上記溶体化処理後の板材に対して、圧延率で中間冷間圧延を施し、次いで時効処理を施した。時効処理温度は材温450℃とし、時効時間は合金組成に応じて450℃の時効で硬さがピークになる時間に調整した。このような合金組成に応じて最適な溶体化処理条件や時効処理時間は予備実験により把握してある。次いで、圧延率で仕上げ冷間圧延を行った。仕上げ冷間圧延を行ったものについては、その後さらに、400℃の炉中に5min装入する低温焼鈍を施した。このようにして供試材c04を得た。なお、必要に応じて途中で面削を行い、供試材の板厚は0.2mmに揃えた。主な製造条件は下記に記載してある。
[特開2008−223136 実施例1の条件]
700℃未満〜400℃での熱間圧延率: 56%(1パス)
溶体化処理前 冷間圧延率: 92%
中間冷間圧延 冷間圧延率: 20%
仕上げ冷間圧延 冷間圧延率: 30%
100℃から700℃までの昇温時間: 10秒
得られた試験体c04は、上記実施例1とは製造条件について熱延後の350℃までの徐冷の有無、および、溶体化前の中間焼鈍と冷間圧延の有無 の点で異なり、RDに向く(111)面の面積率が高く、ヤング率および曲げたわみ係数について要求を満たさない結果となった。
本発明によれば、以下の手段が提供される。
(1)NiとCoのどちらか一方または両方の合計で0.5〜5.0質量%、Siを0.2〜1.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる合金組成を有してなり、圧延方向の0.2%耐力が500MPa以上、導電率が30%IACS以上、ヤング率が110GPa以下、曲げたわみ係数が105GPa以下であることを特徴とする電気・電子部品用銅合金板材。
(2)前記銅合金板材のEBSDを用いて解析することによって得られる圧延方向に向く(100)面の面積率が30%以上であることを特徴とする(1)に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(3)前記銅合金板材のEBSDを用いて解析することによって得られる圧延方向に向く(111)面の面積率が15%以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(4)さらに、Crを0.05〜0.5質量%含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(5)さらに、Zn、Sn、Mg、Ag、MnおよびZrからなる群から選ばれる1種または2種以上を合計で0.01〜1.0質量%含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(6)コネクタ用材料であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(7)(1)〜(6)のいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金板材からなるコネクタ。
(8)(1)〜()のいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金板材を製造する方法であって、前記合金組成を与える銅合金に、鋳造、熱間圧延、冷間圧延1、中間焼鈍、冷間圧延2、溶体化熱処理、時効熱処理、仕上げ冷間圧延、低温焼鈍の各工程をこの順に施し、さらに、下記[1]と[2]の少なくともいずれか一方または両方の処理を行うことを特徴とする電気・電子部品用銅合金板材の製造方法。
[1]上記熱間圧延後に350℃までは徐冷する工程
[2]前記中間焼鈍と冷間圧延2とを2回以上繰り返して行う工程
本発明によれば、以下の手段が提供される。
(1)NiとCoのどちらか一方または両方の合計で0.5〜5.0質量%、Siを0.2〜1.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる合金組成を有してなり、圧延方向の0.2%耐力が500MPa以上、導電率が30%IACS以上、ヤング率が110GPa以下、曲げたわみ係数が105GPa以下であることを特徴とする電気・電子部品用銅合金板材。
(2)前記銅合金板材のEBSDを用いて解析することによって得られる圧延方向に向く(100)面の面積率が30%以上であることを特徴とする(1)に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(3)前記銅合金板材のEBSDを用いて解析することによって得られる圧延方向に向く(111)面の面積率が15%以下であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(4)さらに、Crを0.05〜0.5質量%含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(5)さらに、Zn、Sn、Mg、Ag、MnおよびZrからなる群から選ばれる1種または2種以上を合計で0.01〜1.0質量%含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(6)コネクタ用材料であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
(7)(1)〜(6)のいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金板材からなるコネクタ。

Claims (9)

  1. NiとCoのどちらか一方または両方の合計で0.5〜5.0質量%、Siを0.2〜1.5質量%含有し、残部がCuおよび不可避不純物からなる合金組成を有してなり、圧延方向の0.2%耐力が500MPa以上、導電率が30%IACS以上、ヤング率が110GPa以下、曲げたわみ係数が105GPa以下であることを特徴とする電気・電子部品用銅合金板材。
  2. 前記銅合金板材のEBSDを用いて解析することによって得られる圧延方向に向く(100)面の面積率が30%以上であることを特徴とする請求項1に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
  3. 前記銅合金板材のEBSDを用いて解析することによって得られる圧延方向に向く(111)面の面積率が15%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
  4. さらに、Crを0.05〜0.5質量%含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気・電子部品用銅合金板材。
  5. さらに、Zn、Sn、Mg、Ag、MnおよびZrからなる群から選ばれる1種または2種以上を合計で0.01〜1.0質量%含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
  6. 前記銅合金板材のEBSDを用いて解析することによって得られる圧延方向に向く(111)面の面積率が15%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金板材。
  7. コネクタ用材料であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気・電
    子部品用銅合金板材。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金板材からなるコネクタ。
  9. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電気・電子部品用銅合金板材を製造する方法であって、前記合金組成を与える銅合金に、鋳造、熱間圧延、冷間圧延1、中間焼鈍、冷間圧延2、溶体化熱処理、時効熱処理、仕上げ冷間圧延、低温焼鈍の各工程をこの順に施し、さらに、下記[1]と[2]の少なくともいずれか一方または両方の処理を行うことを特
    徴とする電気・電子部品用銅合金板材の製造方法。
    [1]上記熱間圧延後に350℃までは徐冷する工程
    [2]前記中間焼鈍と冷間圧延2とを2回以上繰り返して行う工程
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