JPWO2010150736A1 - 角速度センサと、それに用いられる同期検波回路 - Google Patents

角速度センサと、それに用いられる同期検波回路 Download PDF

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Abstract

この角速度センサでは、第1の圧電素子(D1)の上部電極(11)と第2の圧電素子(D2)の下部電極(12)とを第1のQ/V変換回路(21)の入力端子(21a)に接続するとともに、第1の圧電素子(D1)の下部電極(12)と第2の圧電素子(D2)の上部電極(11)とを第2のQ/V変換回路(22)の入力端子(22a)に接続する。これにより、第1および第2の圧電素子(D1,D2)に発生する電荷量の振動ノイズ成分を相殺するとともに、第1および第2の圧電素子(D1,D2)に発生する電荷量のコリオリ成分を加算して、コリオリ成分のみを取り出す。

Description

この発明は角速度センサと、それに用いられる同期検波回路に関し、特に、振動する錘部に働くコリオリ力に基づいて角速度を検出する角速度センサと、それに用いられる同期検波回路に関する。
角速度センサは、たとえばデジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯電話機、カーナビゲーションシステムなどの電子機器に、外的な要因で変化する物理量を検出するために組み込まれている。このような角速度センサは、角速度などの物理量を検出し、たとえばデジタルカメラなどの手振れ補正、姿勢制御などの自立航法などに用いられる。また、GPS(Global Positioning System)によるナビゲーションなどにも用いられる。
角速度センサの1つとして圧電素子を用いた角速度センサが知られている。圧電素子を用いた角速度センサは、多くの装置へ組み込まれている。
実用新案登録第3135181号公報(特許文献1)および特開平8−35981号公報(特許文献2)の角速度センサには、環状の可撓部と、可撓部の内側の縁に支持された錘部と、可撓部の外側の縁を支持する支持部と、第1および第2の圧電素子とが設けられている。可撓部は、その中心をZ軸が貫通するようにして、XY平面に沿って配置される。第1の圧電素子は、X軸(またはY軸)の正側に設けられ、可撓部の表面に固着される。第2の圧電素子は、X軸(またはY軸)の負側に設けられ、可撓部の表面に固着される。この角速度センサは、錘部をZ軸方向に振動させながら、第1および第2の圧電素子の各々に発生する電荷量に基づいて、Y軸(またはX軸)の周りの角速度を求める。
また、特開平7−167660号公報(特許文献3)の角速度センサでは、ジャイロ振動子に第1〜第3の圧電素子を固着し、第1の圧電素子によってジャイロ振動子を振動させ、第2の圧電素子によってジャイロ振動子の振動を検出し、第3の圧電素子によってコリオリ力を検出し、第2の圧電素子の出力信号を増幅し、90度遅延させて第1の圧電素子の駆動信号を生成する。
また、圧電素子を用いた角速度センサでは、圧電素子が出力する電荷を電圧に変換し、同期検波回路によって駆動信号成分が混在するセンサ信号から選択的に角速度信号成分を取り出し、また直流化し、検波出力をローパスフィルタで平滑化した後、増幅回路にて直流電圧信号を増幅して出力する。
このような角速度センサでは、振動子の小型軽量化に伴い、圧電素子が出力する電荷は非常に微弱な電荷となる。したがって、このような微弱な電荷に基づき角速度を検出する装置には無歪み・低ノイズで、かつ適切なゲインで角速度を検出できる性能が要求される。
センサ信号からノイズであるオフセット電圧をキャンセルする同期検波回路は、たとえば特開2009−168588号公報(特許文献4)に記載されている。
特許文献4では、同期検波回路はセンサ信号の半周期より短いパルス幅であり、かつセンサ信号の周期と同一の周期をもつ同期検波用のサンプリングパルスと同期してセンサ信号を同期検波する。同期検波回路において角速度信号成分の一部を除去することによって角速度信号成分に対する検波出力の比率を低減させ、信号経路の直流バイアス電圧を基準とした正のオフセット電圧をキャンセルする。
また、特開2009−128135号公報(特許文献5)の段落116には、角速度信号成分の変位が最大となる期間付近でサンプリングを行えばS/N比を改善することができる旨が記述されている。
また、特開2008−224230号公報(特許文献6)の段落93には、サンプリングパルスのパルス幅を調整する技術が示唆されている。
また、特開平10−234094号公報(特許文献7)は角速度センサに関するものではなく、スピーカ装置に関する。特許文献7には、周波数が1KHz以上の高音域では聴力が低下する旨が開示されている。本発明の角速度センサにおいて聴力が低下する周波数帯域を知ることは駆動信号の周波数を決めるにあたり有用である。
実用新案登録第3135181号公報 特開平8−35981号公報 特開平7−167660号公報 特開2009−168588号公報 特開2009−128135号公報 特開2008−224230号公報 特開平10−234094号公報
しかし、特許文献1,2の角速度センサでは、第1および第2の圧電素子の各々に発生する電荷量は、錘部の振動に伴って発生する振動ノイズ成分と、コリオリ力によって発生するコリオリ成分とを含んでおり、かつ振動ノイズ成分がコリオリ成分よりも大きいので、角速度の検出精度が低いと言う問題があった。
また、特許文献3の角速度センサでは、第2の圧電素子の出力信号を単に遅延回路で90度遅延させて第1の圧電素子の駆動信号を生成していたので、温度変化などがあった場合はジャイロ振動子の振動数が共振周波数からずれ、角速度の検出精度が低下すると言う問題があった。
また、特許文献4では、サンプリングパルスのデューティ比を50%より小さくすることにより、同期検波回路のS/N比を改善することができる旨が開示されている。しかし、検波出力の電圧が検波対象の角速度信号成分の最大値に比べ低減してしまうため、同期検波回路に入力される角速度信号成分を検出する検出効率が低下してしまう。
また、特許文献5,6には、サンプリングパルスのパルス幅を調整すると、ノイズの低減ができることが示唆されている。しかし、具体的にどの程度のパルス幅またはデューティ比が適切であるかは明示されていない。
それゆえに、この発明の主たる目的は、角速度を高精度で検出することが可能な角速度センサと、それに用いられる同期検波回路を提供することである。
この発明に係る角速度センサは、XY平面に沿って配置され、その中心をZ軸が貫通する環状の可撓部と、可撓部の内側の縁に支持された錘部と、可撓部の外側の縁を支持する支持部と、錘部をZ軸の方向に振動させる駆動部と、X軸またはY軸の正側に設けられ、その第1の電極が可撓部の表面に固着された第1の圧電素子と、X軸またはY軸の負側に設けられ、その第1の電極が可撓部の表面に固着された第2の圧電素子と、第1および第2の圧電素子の各々の第1および第2の電極に発生する電荷量に基づいて、Y軸またはX軸の周りの角速度を求める演算回路とを備えたものである。第1の圧電素子の第1および第2の電極は、それぞれ第2の圧電素子の第2および第1の電極に接続されている。
また、この発明に係る他の角速度センサは、XY平面に沿って配置され、その中心をZ軸が貫通する環状の可撓部と、可撓部の内側の縁に支持された錘部と、可撓部の外側の縁を支持する支持部と、錘部をZ軸方向に振動させる駆動部と、錘部の振動に基づいて、X軸またはY軸の周りの角速度を検出する検出部とを備えたものである。駆動部は、可撓部に固着され、錘部を振動させるための第1の圧電素子と、可撓部に固着され、錘部の振動を検出するための第2の圧電素子と、第1の圧電素子に駆動信号を与える駆動回路と、駆動信号の位相を90度遅延させる遅延回路と、第2の圧電素子の出力信号の位相と遅延回路の出力信号の位相とを比較し、それらの信号の位相差がなくなるように駆動信号の位相を制御する位相制御回路とを含む。
また、この発明に係る同期検波回路は、角速度センサに用いられる同期検波回路であって、アナログスイッチと、抵抗素子およびキャパシタを含む積分回路とを備えたものである。駆動信号成分と角速度信号成分が重畳されたセンサ信号がアナログスイッチの入力端子に入力され、アナログスイッチの出力端子に積分回路の入力ノードが接続される。センサ信号の周期と同一の周期を持つサンプリングパルスによってアナログスイッチのオン/オフが制御され、サンプリングパルスのデューティ比は50%未満である。
また、この発明に係るさらに他の角速度センサは、上記同期検波回路と、同期検波回路の出力信号から高周波成分を除去するローパスフィルタと、電荷信号を電圧信号に変換し、その電圧信号を前記センサ信号として同期検波回路に出力するチャージアンプとを2組備えたものである。この角度センサは、さらに、角速度を検出したときに互いに位相が180度ずれた2つの電荷信号をそれぞれ2つのチャージアンプに出力するセンサ部と、2つのローパスフィルタの出力信号の電位差を増幅する差動増幅器とを備える。
なお、本発明において、駆動信号とは、圧電素子を振動させるために圧電素子に加えられる信号として定義される。センサ信号とは、チャージアンプの出力信号または、同期検波回路の入力信号として定義される。検波出力とは、同期検波回路の出力信号として定義される。角速度信号成分とは、圧電素子に角速度が加わったことにより圧電素子が出力した電荷をチャージアンプによって電圧に変換した信号として定義され、センサ信号に含まれている2つの信号の1つである。駆動信号成分とは、圧電素子に駆動信号が加わったことにより圧電素子が出力した電荷をチャージアンプによって電圧に変換した信号として定義され、センサ信号に含まれている2つの信号の1つである。ゼロクロス点とは、交流信号において電圧がゼロとなる点、または交流信号に基準となる直流電圧が重畳された信号において、電圧が基準となる直流電圧の電圧と等しくなる点と定義される。
この発明に係る角速度センサでは、第1の圧電素子の第1および第2の電極は、それぞれ第2の圧電素子の第2および第1の電極に接続されている。したがって、第1の圧電素子に発生する電荷量の振動ノイズ成分と第2の圧電素子に発生する電荷量の振動ノイズ成分とを相殺するとともに、第1の圧電素子に発生する電荷量のコリオリ成分と第2の圧電素子に発生する電荷量のコリオリ成分とを加算して、コリオリ成分のみを取り出すことができる。したがって、角速度を精度良く検出することができる。
また、この発明に係る他の角速度センサでは、錘部を振動させるための第1の圧電素子と、錘部の振動を検出するための第2の圧電素子と、第1の圧電素子に駆動信号を与える駆動回路と、駆動信号の位相を90度遅延させる遅延回路と、第2の圧電素子の出力信号の位相と遅延回路の出力信号の位相とを比較し、それらの信号の位相差がなくなるように駆動信号の位相を制御する位相制御回路とが設けられる。したがって、温度変化などがあった場合でも、錘部を共振周波数で振動させることができ、角速度を高精度で検出することができる。
また、この発明に係る同期検波回路では、センサ信号に含まれる角速度信号成分の検出効率を高めかつ、駆動信号成分に対する信号除去効果の改善を図ることができ、角速度信号成分の実体の大きさに合った検波出力を出力することができる。また、この同期検波回路を用いることにより、検出効率のよい角速度センサを実現することができる。
この発明の実施の形態1による角速度センサの本体部の構成を示す図である。 図1(b)のII−II線断面図である。 図1(b)のIII−III線断面図である。 図1に示した圧電素子の構成を示す断面図である。 図1に示した本体部の動作を示す断面図である。 図1に示した本体部の他の動作を示す断面図である。 図1に示した本体部のさらに他の動作を示す断面図である。 図1に示した本体部のさらに他の動作を示す断面図である。 図1に示した圧電素子D1,D2に発生する電荷量の変化を示すタイムチャートである。 図1に示した圧電素子D3,D4に発生する電荷量の変化を示すタイムチャートである。 図1〜図10で説明した角速度センサの全体構成を示すブロック図である。 図11に示した演算回路の構成を示すブロック図である。 図12に示したQ/V変換回路および減算回路の構成を例示する回路図である。 本願発明の効果を説明するためのブロック図である。 本願発明の効果を説明するためのタイムチャートである。 実施の形態1の変更例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態2による角速度センサの本体部の構成を示す図である。 図17で説明した角速度センサの全体構成を示すブロック図である。 図18に示した演算回路の構成を示すブロック図である。 図18に示した駆動回路の構成を示すブロック図である。 図20に示した位相同期ループ回路の構成を示すブロック図である。 図20に示した正弦波発生回路の構成を示すブロック図である。 図17〜図22で示した角速度センサの動作を示すタイムチャートである。 実施の形態2の変更例を示すタイムチャートである。 この発明の実施の形態3による角速度センサの構成を示す図である。 図25に示した同期検波回路の構成を示す図である。 図25に示したセンサ信号に含まれる2つの信号とサンプリングパルスの関係を示す図である。 サンプリングパルスのデューティ比が50%の場合の同期検波回路の検波出力の電圧の変化を模式的に示す図である。 サンプリングパルスのデューティ比が50%よりも十分に小さな値、たとえば10%の場合の同期検波回路の検波出力の電圧の変化を模式的に示す図である。 図25に示した同期検波回路の角速度信号成分に対する検波出力の電圧の収束する比率と同期検波回路のサンプリングパルスのデューティ比との関係を示す図である。
[実施の形態1]
図1(a)は本実施の形態1の角速度センサの本体部1の構成を示す平面図であり、図1(b)は図1(a)の本体部1をXZ平面に沿って切断した図である。図2は図1(b)のII−II線断面図であり、図3は図1(b)のIII−III線断面図である。
図1(a)(b)〜図3において、本体部1は、正方形状の本体基板2を備える。本体基板2の下には補助基板7が設けられ、補助基板7の下には支持基板10が設けられている。たとえば、本体基板2はシリコン基板によって構成され、補助基板7はガラス基板によって構成され、支持基板10はシリコン基板によって構成されている。
本体基板2の裏面には、図2に示すように、円環状の溝6が形成されている。本体基板2は、溝6よりも内側の円柱部3と、溝6の底の円環状の可撓部4と、溝6よりも外側の支持部5とを含む。可撓部4の肉厚は薄いので、可撓部4は可撓性を有する。なお、溝6は、多角形状に形成されていてもよい。
補助基板7は、図3に示すように、断面が正方形をなす角柱状の錘部8と、錘部8を収容する正方形状の枠部7とを含む。図1(b)に示すように、錘部8の上面には円柱状の突起部8aが設けられている。突起部8aは所定の厚みd1を有し、その直径は円柱部3の直径と同じである。突起部8aの上端面は、円柱部3の下端面に固着されている。また、枠部9の上端面は支持部2の下端面に固着されており、枠部9の下端面は支持基板10の上端面に固着されている。
図1(b)に示すように、錘部8の上面と支持部5の下端面との間には所定の間隔d1が確保され、錘部8の側面と枠部9の内面との間には所定の間隔d2が確保され、錘部8の下面と支持基板10の上面との間には所定の間隔d3が確保されている。したがって、角速度センサに何ら力が作用していない状態では、錘部8は、円柱部3を介して上方から宙吊りになっている。
また、図1(a)(b)に示すように、可撓部4の上面には、各々が扇形に形成された8つの圧電素子D1〜D4,E1〜E4が固着されている。ここでは、説明の便宜上、本体基板2の上面中心位置に原点Oをとり、図1(a)の右方向にX軸をとり、上方向にY軸をとり、紙面垂直上方にZ軸をとり、XYZ三次元直交座標系を定義する。
圧電素子D1〜D4は可撓部4の内側の縁に沿って円形に配置され、圧電素子E1〜E4は可撓部4の外側の縁に沿って円形に配置されている。圧電素子D1,E1はX軸の正側に配置され、圧電素子D2,E2はX軸の負側に配置されている。圧電素子D3,E3はY軸の正側に配置され、圧電素子D4,E4はX軸の負側に配置される。圧電素子D1,E1と圧電素子D2,E2はY軸を挟んで線対称に配置され、圧電素子D3,E3と圧電素子D4,E4はX軸を挟んで線対称に配置されている。
圧電素子E1は、図4に示すように、上部電極11、下部電極12、および圧電材料層13を含む。下部電極12は、可撓部4の表面に固着されている。圧電材料層13は、たとえばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)で形成されている。他の圧電素子E2〜E4,D1〜D4の各々も圧電素子E1と同じ構成である。
圧電素子E1,E2の各々の電極11,12間に第1極性電圧(たとえば正電圧)を印加すると圧電素子E1,E2の各々がX軸方向に縮み、圧電素子E1,E2の各々の電極11,12間に第2極性電圧(たとえば負電圧)を印加すると圧電素子E1,E2の各々がX軸方向に延びる。また、圧電素子E3,E4の各々の電極11,12間に第1極性電圧を印加すると圧電素子E3,E4の各々がY軸方向に縮み、圧電素子E3,E4の各々の電極11,12間に第2極性電圧を印加すると圧電素子E3,E4の各々がX軸方向に延びる。圧電素子E1〜E4の各々の伸縮量は、圧電素子E1〜E4の各々の電極11,12間の電圧に応じて変化する。圧電素子E1〜E4が縮むと可撓部4が上方に撓み、圧電素子E1〜E4が延びると可撓部4が下方に撓む。
したがって、圧電素子E1〜E4の各々の電極11,12間に第1極性電圧を印加すると、図5に示すように、圧電素子E1,E2の各々がX軸方向に縮むとともに圧電素子E3,E4の各々がY軸方向に縮み、錘部8が上方(Z軸の正方向)に移動する。逆に、圧電素子E1〜E4の各々の電極11,12間に第2極性電圧を印加すると、図6に示すように、圧電素子E1,E2の各々がX軸方向に延びるとともに圧電素子E3,E4の各々がY軸方向に延び、錘部8が下方(Z軸の負方向)に移動する。したがって、圧電素子E1〜E4の各々の電極11,12間に交流電圧を印加すると、圧電素子E1〜E4の各々が伸縮し、錘部8が上下方向(Z軸方向)に振動する。
また、圧電素子D1,D2の各々をX軸方向に縮めると圧電素子D1,D2の各々の電極11,12にそれぞれ第1極性電荷(たとえば正電荷)および第2極性電荷(たとえば負電荷)が発生し、圧電素子D1,D2の各々をX軸方向に伸ばすと圧電素子D1,D2の各々の電極11,12にそれぞれ第2極性電荷および第1極性電荷が発生する。同様に、圧電素子D3,D4の各々をY軸方向に縮めると圧電素子D3,D4の各々の電極11,12にそれぞれ第1極性電荷および第2極性電荷が発生し、圧電素子D3,D4の各々をY軸方向に伸ばすと圧電素子D3,D4の各々の電極11,12にそれぞれ第2極性電荷および第1極性電荷が発生する。圧電素子D1〜D4の各々の電極11,12に発生する電荷量、すなわち圧電素子D1〜D4の各々の電極11,12間の電圧は、圧電素子D1〜D4の各々の伸縮量に応じて変化する。可撓部4が上方に撓むと圧電素子D1〜D4が延び、可撓部4が下方に撓むと圧電素子D1〜D4が縮む。
したがって、図5に示すように、錘部8が上方(Z軸の正方向)に移動して圧電素子D1,D2の各々がX軸方向に延びるとともに圧電素子D3,D4の各々がY軸方向に延びると、圧電素子D1〜D4の各々の電極11,12にそれぞれ第2極性電荷および第1極性電荷が発生する。逆に図6に示すように、錘部8が下方(Z軸の負方向)に移動して圧電素子D1,D2の各々がX軸方向に縮むとともに圧電素子D3,D4の各々がY軸方向に縮むと、圧電素子D1〜D4の各々の電極11,12にそれぞれ第1極性電荷および第2極性電荷が発生する。したがって、錘部8が上下方向(Z軸方向)に振動して圧電素子D1〜D4の各々が伸縮すると、圧電素子D1〜D4の各々の電極11,12間に交流電圧が発生する。
また、図7に示すように、錘部8の重心Gに対して右方向(X軸の正方向)の力+Fxが作用した場合は、圧電素子D1が延びるとともに圧電素子D2が縮む。このとき、圧電素子D1の電極11,12にそれぞれ第2極性電荷および第1極性電荷が発生し、圧電素子D2の電極11,12にそれぞれ第1極性電荷および第2極性電荷が発生する。逆に図8に示すように、錘部8の重心Gに対して左方向(X軸の負方向)の力−Fxが作用した場合は、圧電素子D1が縮むとともに圧電素子D2が延びる。このとき、圧電素子D1の電極11,12にそれぞれ第1極性電荷および第2極性電荷が発生し、圧電素子D2の電極11,12にそれぞれ第2極性電荷および第1極性電荷が発生する。
したがって、圧電素子D1の電極11,12に発生した電荷量を電圧V1に変換するとともに、圧電素子D2の電極11,12に発生した電荷量を電圧V2に変換し、V1とV2の差の電圧V3を求めると、錘部8の重心Gに作用したX軸方向の力Fxの極性と大きさをV3から求めることができる。
同様に、圧電素子D3の電極11,12に発生した電荷量を電圧V1に変換するとともに、圧電素子D4の電極11,12に発生した電荷量を電圧V2に変換し、V1とV2の差の電圧V3を求めると、錘部8の重心Gに作用したY軸方向の力Fyの極性と大きさを検出することができる。
ところで、ある物体が三次元直交座標系内の第1の座標軸方向に速度vで運動している状態において、この物体に第2の座標軸まわりの角速度ωが作用すると、この物体には第3の座標軸方向にコリオリ力Fcが作用することになり、角速度ωはFc/vに比例した値になる。
したがって、錘部8をZ軸方向に単振動させながら、錘部8に作用したX軸方向の力(コリオリ力)Fcを検出すれば、その検出値に基づいて、錘部8に作用したY軸周りの角速度ωyを求めることができる。この場合、たとえば「錘部8の重心Gが単振動の中心位置を通過する瞬間のタイミングで、力Fcの検出を行なう」というように定めておけば、測定タイミングにおける錘部8のY軸方向の速度vは常に一定(単振動の最大速度)になるので、力Fcの検出値をそのまま角速度ωyに比例する量として取り扱うことができる。同様に、錘部8をZ軸方向に単振動させながら、錘部8に作用したY軸方向の力(コリオリ力)Fcを検出すれば、その検出値に基づいて、錘部8に作用したX軸周りの角速度ωxを求めることができる。
錘部8をZ軸方向に単振動させながら、錘部8にY軸周りの角速度ωyを与えた場合、圧電素子D1の電極11に発生する電荷量Q1Aは、図9(a)に示すように変化する。この電荷量Q1Aは、錘部8の振動によって発生する振動ノイズ成分Q1Anと、コリオリ力に起因して発生するコリオリ成分Q1Acとを含む。振動ノイズ成分Q1Anおよびコリオリ成分Q1Acは、ともに錘部8の振動に同期して正弦波状に変化する。ただし、コリオリ成分Q1Acの波形は、振動ノイズ成分Q1Anの波形よりも位相が90度遅れる。振動ノイズ成分Q1Anが0になったとき、錘部8の速度が最大になり、コリオリ成分Q1Acは最大になる。
圧電素子D1の電極11と12には、逆極性の電荷が発生する。したがって、図9(b)に示すように、圧電素子D1の電極12に発生する電荷量Q1Bの振動ノイズ成分Q1Bnおよびコリオリ成分Q1Bcは、それぞれ圧電素子D1の電極11に発生する電荷量Q1Aの振動ノイズ成分Q1Anおよびコリオリ成分Q1Acと逆の位相になる。
また図5および図6で示したように、錘部8のZ軸方向の振動に対して圧電素子D1とD2は同じ方向に伸縮する。したがって、圧電素子D2の電極11に発生する電荷量Q2Aの振動ノイズ成分Q2Anは、図9(c)に示すように、圧電素子D1の電極11に発生する電荷量Q1Aの振動ノイズ成分Q1Anと同位相となる。また、圧電素子D2の電極12に発生する電荷量Q2Bの振動ノイズ成分Q2Bnは、図9(d)に示すように、圧電素子D1の電極12に発生する電荷量Q1Bの振動ノイズ成分Q1Bnと同位相となる。
また図7および図8で示したように、錘部8に対してX軸の正方向の力が作用して圧電素子D1が延びた場合、圧電素子D2は縮む。逆に、錘部8に対してX軸の負方向の力が作用して圧電素子D1が縮んだ場合、圧電素子D2は延びる。したがって、圧電素子D2の電極11に発生する電荷量Q2Aのコリオリ成分Q2Acは、図9(c)に示すように、圧電素子D1の電極11に発生する電荷量Q1Aのコリオリ成分Q1Acと逆位相となる。また、圧電素子D2の電極12に発生する電荷量Q2Bのコリオリ成分Q2Bcは、図9(d)に示すように、圧電素子D1の電極12に発生する電荷量Q1Bのコリオリ成分Q1Bcと逆位相となる。
したがって、圧電素子D1の電極11と圧電素子D2の電極12を接続して電荷量Q1AとQ2Bを合成すれば、図9(e)に示すように、振動ノイズ成分Q1AnとQ2Bnを相殺し、コリオリ成分Q1AcとQ2Bcを加算することができる。同様に、圧電素子D1の電極12と圧電素子の電極11を接続して電荷量Q1BとQ2Aを合成すれば、図9(f)に示すように、振動ノイズ成分Q1BnとQ2Anを相殺し、コリオリ成分Q1BcとQ2Acを加算することができる。
同様に、錘部8をZ軸方向に単振動させながら、錘部8にX軸周りの角速度ωxを与えた場合、圧電素子D3の電極11に発生する電荷量Q3Aは、図10(a)に示すように変化する。この電荷量Q3Aは、錘部8の振動によって発生する振動ノイズ成分Q3Anと、コリオリ力に起因して発生するコリオリ成分Q3Acとを含む。振動ノイズ成分Q3Anおよびコリオリ成分Q3Acは、ともに錘部8の振動に同期して正弦波状に変化する。ただし、コリオリ成分Q3Acの波形は、振動ノイズ成分Q3Anの波形よりも位相が90度遅れる。振動ノイズ成分Q3Anが0になったとき、錘部8の速度が最大になり、コリオリ成分Q3Acは最大になる。
圧電素子D3の電極11と12には、逆極性の電荷が発生する。したがって、図10(b)に示すように、圧電素子D3の電極12に発生する電荷量Q3Bの振動ノイズ成分Q3Bnおよびコリオリ成分Q3Bcは、それぞれ圧電素子D3の電極11に発生する電荷量Q3Aの振動ノイズ成分Q3Anおよびコリオリ成分Q3Acと逆の位相になる。
また図5および図6で示したように、錘部8のZ軸方向の振動に対して圧電素子D3とD4は同じ方向に伸縮する。したがって、圧電素子D4の電極11に発生する電荷量Q4Aの振動ノイズ成分Q4Anは、図10(c)に示すように、圧電素子D3の電極11に発生する電荷量Q3Aの振動ノイズ成分Q3Anと同位相となる。また、圧電素子D4の電極12に発生する電荷量Q4Bの振動ノイズ成分Q4Bnは、図10(d)に示すように、圧電素子D3の電極12に発生する電荷量Q3Bの振動ノイズ成分Q3Bnと同位相となる。
また図7および図8で示したように、錘部8に対してY軸の正方向の力が作用して圧電素子D3が延びた場合、圧電素子D4は縮む。逆に、錘部8に対してY軸の負方向の力が作用して圧電素子D3が縮んだ場合、圧電素子D4は延びる。したがって、圧電素子D4の電極11に発生する電荷量Q4Aのコリオリ成分Q4Acは、図10(c)に示すように、圧電素子D3の電極11に発生する電荷量Q3Aのコリオリ成分Q3Acと逆位相となる。また、圧電素子D4の電極12に発生する電荷量Q4Bのコリオリ成分Q4Bcは、図10(d)に示すように、圧電素子D3の電極12に発生する電荷量Q3Bのコリオリ成分Q3Bcと逆位相となる。
したがって、圧電素子D3の電極11と圧電素子D4の電極12を接続して電荷量Q3AとQ4Bを合成すれば、図10(e)に示すように、振動ノイズ成分Q3AnとQ4Bnを相殺し、コリオリ成分Q3AcとQ4Bcを加算することができる。同様に、圧電素子D3の電極12と圧電素子D4の電極11を接続して電荷量Q3BとQ4Aを合成すれば、図10(f)に示すように、振動ノイズ成分Q3BnとQ4Anを相殺し、コリオリ成分Q3BcとQ4Acを加算することができる。
図11は、角速度センサの構成を示す回路ブロック図である。図11において、この角速度センサは、本体部1と電気回路部15を備える。本体部1は圧電素子D1〜D4,E1〜E4を含み、電気回路部15は演算回路16,17および駆動回路18を含む。
圧電素子D1の電極11と圧電素子D2の電極12は、演算回路16の一方入力端子16aに接続される。圧電素子D1の電極12と圧電素子D2の電極11は、演算回路16の他方入力端子16bに接続される。演算回路16は、一方入力端子16aに現れるコリオリ成分(Q1Ac+Q2Bc)と、他方入力端子16bに現れるコリオリ成分(Q1Bc+Q2Ac)とに基づいて、Y軸周りの角速度ωyを求め、その角速度ωyを示す信号Syを出力する。
また、圧電素子D3の電極11と圧電素子D4の電極12は、演算回路17の一方入力端子17aに接続される。圧電素子D3の電極12と圧電素子D4の電極11は、演算回路17の他方入力端子17bに接続される。演算回路17は、一方入力端子17aに現れるコリオリ成分(Q3Ac+Q4Bc)と、一方入力端子17aに現れるコリオリ成分(Q3Bc+Q4Ac)とに基づいて、X軸周りの角速度ωxを求め、その角速度ωxを示す信号Sxを出力する。
また、圧電素子E1〜E4の電極11は駆動回路18の一方出力端子18aに接続され、圧電素子E1〜E4の電極12は駆動回路18の他方出力端子18bに接続される。駆動回路18は、出力端子18a,18b間に交流電圧を印加して圧電素子E1〜E4の各々を伸縮させ、錘部8をZ軸方向に振動させる。
図12は、演算回路16の構成を示すブロック図である。図12において、演算回路16は、Q/V変換回路21,22、減算回路23、および信号発生回路24を含む。Q/V変換回路21は、入力端子16aに現れるコリオリ成分(Q1Ac+Q2Bc)を電圧V21に変換する。電圧V21の波形は、コリオリ成分(Q1Ac+Q2Bc)と逆相の正弦波となる。Q/V変換回路22は、入力端子16bに現れるコリオリ成分(Q1Bc+Q2Ac)を電圧V22に変換する。電圧V22の波形は、コリオリ成分(Q1Bc+Q2Ac)と逆相の正弦波となり、電圧V21の波形と逆相になる。
減算回路23は、電圧V22から電圧V21を減算して電圧V23を生成する。信号発生回路24は、電圧V23に基づいてY軸周りの角速度ωyを求め、その角速度ωyを示す信号Syを出力する。演算回路17は、演算回路16と同じ構成であるので、その説明は繰り返さない。
図13は、図12に示したQ/V変換回路21,22および減算回路23の構成を例示する回路図である。図13において、Q/V変換回路21は、演算増幅器30、抵抗素子31、およびキャパシタ32を含む。演算増幅器30の反転入力端子(−端子)は入力端子16aに接続され、その非反転入力端子(+端子)は基準電圧VRを受ける。抵抗素子31は、演算増幅器30の反転入力端子と出力端子の間に接続される。キャパシタ32は、抵抗素子31に並列接続される。
入力端子16aに現れる電荷量をQ21とし、キャパシタ32の容量値をC1とすると、Q/V変換回路21の出力電圧V21は、V21=−Q21/C1となる。したがって、キャパシタ32の容量値C1を調整することにより、Q/V変換効率を調整することができる。
Q/V変換回路22は、演算増幅器33、抵抗素子34、およびキャパシタ35を含む。演算増幅器33の反転入力端子は入力端子16bに接続され、その非反転入力端子は基準電圧VRを受ける。抵抗素子34は、演算増幅器33の反転入力端子と出力端子の間に接続される。キャパシタ35は、抵抗素子34に並列接続される。
入力端子16bに現れる電荷量をQ22とし、キャパシタ35の容量値をC2とすると、Q/V変換回路22の出力電圧V22は、V22=−Q22/C2となる。したがって、キャパシタ35の容量値C2を調整することにより、Q/V変換効率を調整することができる。
減算回路23は、演算増幅器36および抵抗素子37〜40を含む。抵抗素子37の一方電極はQ/V変換回路21の出力電圧V21を受け、その他方電極は演算増幅器36の反転入力端子に接続される。抵抗素子38の一方電極はQ/V変換回路22の出力電圧V22を受け、その他方電極は演算増幅器36の非反転入力端子に接続される。抵抗素子39は、演算増幅器39の反転入力端子と出力端子の間に接続される。抵抗素子40の一方電極は演算増幅器36の非反転入力端子に接続され、その他方電極は基準電圧VRを受ける。
抵抗素子37,38の各々の抵抗値をR1とし、抵抗素子39,40の各々の抵抗値をR2とすると、減算回路23の出力電圧V23は、V23=(V22−V21)R2/R1となる。したがって、抵抗値R1,R2を調整することによって減算回路23の増幅率を調整することができる。
図14(a)(b)は本願の角速度センサの効果を説明するための図であり、特に、図14(a)は本願の角速度センサの要部を示すブロック図であり、図14(b)は比較例の要部を示すブロック図である。
本願発明では、図14(a)に示すように、圧電素子D1の電極11と圧電素子D2の電極12とがQ/V変換回路21の入力端子21aに接続されるとともに、圧電素子D1の電極12と圧電素子D2の電極11とがQ/V変換回路22の入力端子22aに接続される。これにより、図9(a)〜(f)で示したように、圧電素子D1,D2に発生した電荷のうちの振動ノイズ成分が相殺され、入力端子21a,22aの各々にはコリオリ成分のみが現れる。Q/V変換回路21は入力端子21aに現れるコリオリ成分を電圧V21に変換し、Q/V変換回路22は入力端子22aに現れるコリオリ成分を電圧V22に変換し、減算回路23は電圧V22から電圧V21を減算して電圧V23を生成する。
一方、比較例では、図14(b)に示すように、圧電素子D1の電極11がQ/V変換回路21の入力端子21aに接続されるとともに、圧電素子D2の電極11がQ/V変換回路22の入力端子22aに接続され、圧電素子D1,D2の電極12がともに接地される。Q/V変換回路21は入力端子21aに現れる電荷の振動ノイズ成分とコリオリ成分の両方を電圧V21に変換し、Q/V変換回路22は入力端子22aに現れる電荷の振動ノイズ成分とコリオリ成分の両方を電圧V22に変換し、減算回路23は電圧V22から電圧V21を減算して電圧V23を生成する。
図15(a)は図14(a)に示したQ/V変換回路21の出力電圧V21を示すタイムチャートであり、図15(b)は図14(b)に示したQ/V変換回路21の出力電圧V21を示すタイムチャートである。本願発明では、Q/V変換回路21の出力電圧V21はコリオリ成分V21cのみを含む。したがって、Q/V変換回路21の出力電圧が飽和電圧VOH,VOLを越えない範囲でQ/V変換効率を高く設定し、大きなコリオリ信号V21cを得ることができる。このため、角速度を精度良く検出することができる。
これに対して比較例では、Q/V変換回路21の出力電圧V21は振動ノイズ成分V21nとコリオリ成分V21cの両方を含む。したがって、Q/V変換回路21の出力電圧が飽和電圧VOH,VOLを越えない範囲でQ/V変換効率を高く設定しても、振動ノイズ成分V21nの方がコリオリ成分V21cよりもかなり大きいので、小さなコリオリ信号V21cしか得ることができない。このため、角速度を精度良く検出することができない。
また、図16は、この実施の形態1の変更例を示すブロック図であって、図14(a)と対比される図である。図16の角速度センサが図14(a)の角速度センサと異なる点は、圧電素子D1の電極12と圧電素子D2の電極11とが接地され、Q/V変換回路22および減算回路23が除去されている点である。Q/V変換回路21の出力電圧V21は、図15(a)に示すように、コリオリ成分V21cのみを含む。Q/V変換回路21の出力電圧V21は、図12の信号発生回路24に直接入力される。信号発生回路24は、電圧V21に基づいてY軸周りの角速度ωyを求め、その角速度ωyを示す信号Syを出力する。他の構成および動作は、実施の形態1と同じであるので、その説明は繰り返さない。
この変更例では、Q/V変換回路22および減算回路23を除去したので、装置の小型化を図ることができる。ただし、図12の回路では、電圧V22から電圧V21を減算するので、電圧V21,V22の同相ノイズを除去できるが、この変更例では、電圧V21に発生したノイズを除去することはできない。
[実施の形態2]
図17(a)は、本実施の形態2の角速度センサの本体部41の構成を示す平面図であって、図1(a)と対比される図である。また図17(b)は、図17(a)の本体部41をXZ平面に沿って切断した図であって、図1(b)と対比される図である。

図17(a)(b)を参照して、本体部41が実施の形態1の本体部1と異なる点は、圧電素子E1〜E4が圧電素子E11〜E18,F1〜F4と置換されている点である。圧電素子E11〜E16,F1〜F4の各々は、扇形に形成されて可撓部4の上面に固着されている。圧電素子D1〜D4は錘部8に作用するコリオリ力を検出するために設けられ、圧電素子E11〜E18は錘部8を振動させるために設けられ、圧電素子F1〜F4は錘部8の振動を検出するために設けられている。ここでは、説明の便宜上、本体基板2の上面中心位置に原点Oをとり、図17(a)の右方向にX軸をとり、上方向にY軸をとり、紙面垂直上方にZ軸をとり、XYZ三次元直交座標系を定義する。
圧電素子D1〜D4は可撓部4の内側の縁に沿って円形に配置され、圧電素子E11〜E18,F1〜F4は可撓部4の外側の縁に沿って円形に配置されている。圧電素子D1,F1はX軸の正側に配置され、圧電素子D2,F2はX軸の負側に配置されている。圧電素子D3,F3はY軸の正側に配置され、圧電素子D4,F4はY軸の負側に配置される。圧電素子D1,F1と圧電素子D2,F2はY軸を挟んで線対称に配置され、圧電素子D3,F3と圧電素子D4,F4はX軸を挟んで線対称に配置されている。
また、圧電素子E11,E12は圧電素子F1の両側に配置され、圧電素子E13,E14は圧電素子F2の両側に配置され、圧電素子E15,E16は圧電素子F3の両側に配置され、圧電素子E17,E18は圧電素子F4の両側に配置されている。圧電素子E11〜E18,F1〜F4の各々は、図4で示した圧電素子E1と同じ構成である。
圧電素子E11〜E14の各々の電極11,12間に第1極性電圧(たとえば正電圧)を印加すると圧電素子E11〜E14の各々がX軸方向に縮み、圧電素子E11〜E14の各々の電極11,12間に第2極性電圧(たとえば負電圧)を印加すると圧電素子E11〜E14の各々がX軸方向に延びる。また、圧電素子E15〜E18の各々の電極11,12間に第1極性電圧を印加すると圧電素子E15〜E18の各々がY軸方向に縮み、圧電素子E15〜E18の各々の電極11,12間に第2極性電圧を印加すると圧電素子E15〜E18の各々がY軸方向に延びる。圧電素子E11〜E18の各々の伸縮量は、圧電素子E11〜E18の各々の電極11,12間の電圧に応じて変化する。圧電素子E11〜E18が縮むと可撓部4が上方に撓み、圧電素子E11〜E18が延びると可撓部4が下方に撓む。
したがって、圧電素子E11〜E18の各々の電極11,12間に第1極性電圧を印加すると、図5に示すように、圧電素子E11〜E14の各々がX軸方向に縮むとともに圧電素子E15〜E18の各々がY軸方向に縮み、錘部8が上方(Z軸の正方向)に移動する。逆に、圧電素子E11〜E18の各々の電極11,12間に第2極性電圧を印加すると、図6に示すように、圧電素子E11〜E14の各々がX軸方向に延びるとともに圧電素子E15〜E18の各々がY軸方向に延び、錘部8が下方(Z軸の負方向)に移動する。したがって、圧電素子E11〜E18の各々の電極11,12間に交流電圧を印加すると、圧電素子E11〜E18の各々が伸縮し、錘部8が上下方向(Z軸方向)に振動する。
また、圧電素子D1,D2,F1,F2の各々をX軸方向に縮めると圧電素子D1,D2,F1,F2の各々の電極11,12にそれぞれ第1極性電荷(たとえば正電荷)および第2極性電荷(たとえば負電荷)が発生し、圧電素子D1,D2,F1,F2の各々をX軸方向に伸ばすと圧電素子D1,D2,F1,F2の各々の電極11,12にそれぞれ第2極性電荷および第1極性電荷が発生する。同様に、圧電素子D3,D4,F3,F4の各々をY軸方向に縮めると圧電素子D3,D4,F3,F4の各々の電極11,12にそれぞれ第1極性電荷および第2極性電荷が発生し、圧電素子D3,D4,F3,F4の各々をY軸方向に伸ばすと圧電素子D3,D4,F3,F4の各々の電極11,12にそれぞれ第2極性電荷および第1極性電荷が発生する。圧電素子D1〜D4,F1〜F4の各々の電極11,12に発生する電荷量、すなわち圧電素子D1〜D4,F1〜F4の各々の電極11,12間の電圧は、圧電素子D1〜D4,F1〜F4の各々の伸縮量に応じて変化する。可撓部4が上方に撓むと、圧電素子D1〜D4が延びるとともに、圧電素子F1〜F4が縮む。可撓部4が下方に撓むと、圧電素子D1〜D4が縮むとともに、圧電素子F1〜F4が延びる。
したがって、図5に示すように、錘部8が上方(Z軸の正方向)に移動して圧電素子D1,D2の各々がX軸方向に延びるとともに圧電素子D3,D4の各々がY軸方向に延びると、圧電素子D1〜D4の各々の電極11,12にそれぞれ第2極性電荷および第1極性電荷が発生する。また、錘部8が上方に移動して圧電素子F1,F2の各々がX軸方向に縮むとともに圧電素子F3,F4の各々がY軸方向に縮むと、圧電素子F1〜F4の各々の電極11,12にそれぞれ第1極性電荷および第2極性電荷が発生する。
逆に図6に示すように、錘部8が下方(Z軸の負方向)に移動して圧電素子D1,D2の各々がX軸方向に縮むとともに圧電素子D3,D4の各々がY軸方向に縮むと、圧電素子D1〜D4の各々の電極11,12にそれぞれ第1極性電荷および第2極性電荷が発生する。また、錘部8が下方に移動して圧電素子F1,F2の各々がX軸方向に延びるとともに圧電素子F3,F4の各々がY軸方向に延びると、圧電素子F1〜F4の各々の電極11,12にそれぞれ第2極性電荷および第1極性電荷が発生する。したがって、錘部8が上下方向(Z軸方向)に振動して圧電素子D1〜D4,F1〜F4の各々が伸縮すると、圧電素子D1〜D4,F1〜F4の各々の電極11,12間に交流電圧が発生する。
また、図7に示すように、錘部8の重心Gに対して右方向(X軸の正方向)の力+Fxが作用した場合は、圧電素子D1が延びるとともに圧電素子D2が縮む。このとき、圧電素子D1の電極11,12にそれぞれ第2極性電荷および第1極性電荷が発生し、圧電素子D2の電極11,12にそれぞれ第1極性電荷および第2極性電荷が発生する。逆に図8に示すように、錘部8の重心Gに対して左方向(X軸の負方向)の力−Fxが作用した場合は、圧電素子D1が縮むとともに圧電素子D2が延びる。このとき、圧電素子D1の電極11,12にそれぞれ第1極性電荷および第2極性電荷が発生し、圧電素子D2の電極11,12にそれぞれ第2極性電荷および第1極性電荷が発生する。
したがって、圧電素子D1の電極11,12に発生した電荷量を電圧V1に変換するとともに、圧電素子D2の電極11,12に発生した電荷量を電圧V2に変換し、V1とV2の差の電圧V3を求めると、錘部8の重心Gに作用したX軸方向の力Fxの極性と大きさをV3から求めることができる。
同様に、圧電素子D3の電極11,12に発生した電荷量を電圧V1に変換するとともに、圧電素子D4の電極11,12に発生した電荷量を電圧V2に変換し、V1とV2の差の電圧V3を求めると、錘部8の重心Gに作用したY軸方向の力Fyの極性と大きさを検出することができる。
図18は、角速度センサの構成を示す回路ブロック図である。図18において、この角速度センサは、本体部41と電気回路部45を備える。本体部41は圧電素子D1〜D4,E11〜E18,F1〜F4を含み、電気回路部45は演算回路46,47および駆動回路48を含む。
圧電素子D1の電極11と圧電素子D2の電極12は、演算回路46の一方入力端子46aに接続される。圧電素子D1の電極12と圧電素子D2の電極11は、演算回路46の他方入力端子46bに接続される。演算回路46は、一方入力端子46aに現れるコリオリ成分(Q1Ac+Q2Bc)と、他方入力端子46bに現れるコリオリ成分(Q1Bc+Q2Ac)とに基づいて、Y軸周りの角速度ωyを求め、その角速度ωyを示す信号Syを出力する。
また、圧電素子D3の電極11と圧電素子D4の電極12は、演算回路47の一方入力端子47aに接続される。圧電素子D3の電極12と圧電素子D4の電極11は、演算回路47の他方入力端子47bに接続される。演算回路47は、一方入力端子47aに現れるコリオリ成分(Q3Ac+Q4Bc)と、他方入力端子47bに現れるコリオリ成分(Q3Bc+Q4Ac)とに基づいて、X軸周りの角速度ωxを求め、その角速度ωxを示す信号Sxを出力する。
また、圧電素子E11〜E18の電極11は駆動回路48の出力端子48aに接続され、圧電素子E11〜E18の電極12は駆動回路48の出力端子48bに接続される。圧電素子F1〜F4の電極11は駆動回路48の入力端子48cに接続され、圧電素子F1〜F4の電極12は駆動回路48の入力端子48dに接続される。圧電素子F1〜F4の電極11が互いに接続され、圧電素子F1〜F4の電極12は互いに接続されているので、圧電素子F1〜F4の電極11,12に発生する電荷量のコリオリ成分は相殺され、圧電素子F1〜F4の電極11,12には振動ノイズ成分の電荷のみが発生する。駆動回路48は、圧電素子F1〜F4によって検出された錘部8の振動に同期して出力端子48a,48b間に交流電圧を印加し、圧電素子E11〜E18の各々を伸縮させて錘部8をZ軸方向に振動させる。
図19は、演算回路46の構成を示すブロック図である。図19において、演算回路16は、Q/V変換回路51,52、サンプリング回路53,54、減算回路55、および信号発生回路56を含む。Q/V変換回路51は、入力端子46aに現れるコリオリ成分(Q1Ac+Q2Bc)を電圧V51に変換する。電圧V51の波形は、コリオリ成分(Q1Ac+Q2Bc)と逆相の正弦波となる。Q/V変換回路52は、入力端子46bに現れるコリオリ成分(Q1Bc+Q2Ac)を電圧V52に変換する。電圧V52の波形は、コリオリ成分(Q1Bc+Q2Ac)と逆相の正弦波となり、電圧V51の波形と逆相になる。
サンプリング回路53は、サンプリングパルスSAに応答してQ/V変換回路51の出力電圧V51のピーク値をサンプリングし、サンプリングしたピーク値に応じたレベルの電圧V53を減算回路55に与える。サンプリング回路54は、サンプリングパルスSAに応答してQ/V変換回路51の出力電圧V51のピーク値をサンプリングし、サンプリングしたピーク値に応じたレベルの電圧V53を減算回路55に与える。
減算回路55は、電圧V53から電圧V54を減算して電圧V55を生成する。信号発生回路56は、電圧V55に基づいてY軸周りの角速度ωyを求め、その角速度ωyを示す信号Syを出力する。演算回路47は、演算回路46と同じ構成であるので、その説明は繰り返さない。
駆動回路48は、図20に示すように、Q/V変換回路60,61、減算回路62、波形変換回路63、パルス発生回路64、タイミング補正回路65、位相同期ループ(PLL)回路66、分周器67,69、正弦波発生回路68、レベルシフタ70、スイッチ71、増幅器72、抵抗素子73、矩形波発生回路74、および遅延回路75を備える。
Q/V変換回路60は、入力端子48cを介して圧電素子F1〜F4の電極11に接続され、圧電素子F1〜F4の電極11に発生した電荷量を電圧V60に変換する。Q/V変換回路61は、入力端子48dを介して圧電素子F1〜F4の電極12に接続され、圧電素子F1〜F4の電極12に発生した電荷量を電圧V61に変換する。減算回路62は、電圧V60と電圧V61の差の電圧V62を生成する。電圧V62は、錘部8の振動に同期して正弦波状に変化する。
波形変換回路63は、正弦波状の電圧信号V62を矩形波信号φ63に変換する。波形変換回路63は、たとえば、電圧V62が正電圧である期間は矩形波信号φ63を一定の負電圧にし、電圧V62が負電圧である期間は矩形波信号φ63を一定の正電圧にする。
パルス発生回路64は、矩形波信号φ63に同期してサンプリングパルスSAを発生する。パルス発生回路64は、たとえば、矩形波信号φ63の立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの各々に応答してサンプリングパルスSAを発生する。タイミング補正回路65は、正弦波状に変化する電圧V51,V52のピーク値がサンプリング回路53,54にサンプリングされるように、サンプリングパルスSAのタイミングを補正する。タイミング補正回路65は、たとえば、遅延時間の調整が可能な遅延回路で構成される。
位相同期ループ回路66は、遅延回路75から出力される矩形波信号φ75の位相が波形変換回路63の出力信号φ63の位相に一致するように、クロック信号CLK0の周波数を調整する。位相同期ループ回路66は、図21に示すように、位相比較器80、チャージポンプ81、ループフィルタ82、および電圧制御型発振器(VCO)83を含む。位相比較器80は、矩形波信号φ63,φ75の位相を比較し、信号φ75の位相が信号φ63の位相よりも遅れている場合は、信号φ75,φ63の位相差に応じたパルス幅の信号UPを出力し、信号φ75の位相が信号φ63の位相よりも進んでいる場合は、信号φ75,φ63の位相差に応じたパルス幅の信号DOWNを出力する。
チャージポンプ81は、信号UPに応答して正電流をループフィルタ82に供給し、信号DOWNに応答して負電流をループフィルタ82に供給する。ループフィルタ82は、チャージポンプ81の出力電流を積分し、積分値に応じたレベルの制御電圧VCを生成する。電圧制御型発振器83は、制御電圧VCに応じた周波数のクロック信号CLK0を出力する。これにより、信号φ63,φ75の周波数および位相が一致する。クロック信号CLK0の周波数は、たとえば5.12MHzとなる。
分周器67は、クロック信号CLK0を分周してクロック信号CLK1を生成する。クロック信号CLK1の周波数は、クロック信号CLK0の1/32となり、たとえば160KHzとなる。正弦波発生回路68は、クロック信号CLK1に基づいて正弦波信号φ68を生成する。正弦波信号φ68の周波数は、たとえば20KHzである。
正弦波発生回路68は、図22に示すように、カウンタ90、デコーダ91、D/Aコンバータ92、およびバンドパスフィルタ(BPF)93を含む。カウンタ90は、クロック信号CLK1のパルス数をカウントし、カウント値を示す3ビットのデータ信号を生成する。デコーダ91は、カウンタ90で生成された3ビットのデータ信号をデコードして、数値が正弦波状に変化するデジタル信号を出力する。D/Aコンバータ92は、デコーダ91で生成されたデジタル信号をアナログ電圧信号に変換する。D/Aコンバータ92の出力信号は、バンドパスフィルタ93によって不要な周波数成分を除去されて、正弦波信号φ68となる。
また、分周器69は、分周器67で生成されたクロック信号CLK1をさらに分周してクロック信号CLK2を生成する。クロック信号CLK2の周波数は、クロック信号CLK1の1/8となり、たとえば20KHzとなる。レベルシフタ70は、クロック信号CLK2をレベルシフトして矩形波信号φ70を生成する。スイッチ71は、正弦波信号φ68と矩形波信号φ70のうちの選択された信号を増幅器72に与える。
増幅器72は、正弦波発生回路68またはレベルシフタ70からスイッチ71を介して与えられた信号を増幅し、抵抗素子73を介して出力端子48aに与える。出力端子48bは、接地されている。
矩形波発生回路74は、出力端子48aに現れる正弦波信号φ68または矩形波信号φ70を矩形波信号φ74に変換する。遅延回路75は、矩形波信号φ74の位相を90度だけ遅延させて矩形波信号φ75を生成する。矩形波信号φ75は、位相同期ループ回路66に与えられる。
次に、この角度センサの動作について説明する。図20の位相同期ループ回路66によって生成された5.12MHzのクロック信号CLK0は、分周器67で分周されて160KHzのクロック信号CLK1となる。クロック信号CLK1は、正弦波発生回路68および分周器69に与えられる。正弦波発生回路68は、クロック信号CLK1に基づいて20KHzの正弦波信号φ68を生成する。また、クロック信号CLK1は分周器69で分周されて20KHzのクロック信号CLK2となり、クロック信号CLK2はレベルシフタ70によってレベルシフトされて矩形波信号φ70となる。
スイッチ71は、正弦波信号φ68と矩形波信号φ70のうちの、角速度センサの使用者によって選択された方の信号(たとえばφ68)を増幅器72に与える。スイッチ71で選択された信号は、増幅器72で増幅され、抵抗素子73および出力端子48aを介して圧電素子E11〜E18の電極11に与えられる。圧電素子E11〜E18の電極12は、出力端子48bを介して接地される。これにより、圧電素子E11〜E18がともに伸縮し、錘部8がZ軸方向に振動する。
また、出力端子48aに現れる信号は、矩形波発生回路74によって矩形波信号φ74に変換される。矩形波信号φ74は、遅延回路75によって90度だけ遅延されて矩形波信号φ75となり、位相同期ループ回路76に与えられる。
また、錘部8が振動すると、圧電素子F1〜F4の電極11,12に電荷が発生し、それらの電荷は入力端子48c,48dを介してQ/V変換回路60,61に与えられる。圧電素子F1〜F4の電極11,12に発生した電荷量は、それぞれQ/V変換回路60,61によって電圧V60,V61に変換される。減算回路62は、電圧V60,V61の差の電圧V62を生成する。電圧V62は、正弦波状に変化する電圧信号である。電圧V62は、波形変換回路63によって矩形波信号φ63に変換され、位相同期ループ回路66およびパルス発生回路64に与えられる。
位相同期ループ回路66は、矩形波信号φ63,φ75の位相が一致するように、クロック信号CLK0の周波数を調整する。また、パルス発生回路64は、矩形波信号φ63に同期してサンプリングパルスSAを生成する。サンプリングパルスSAは、タイミング補正回路65でタイミングを補正された後に、図19のサンプリング回路53,54に与えられる。
Z軸方向に振動している錘部8にY軸周りの角速度ωyを与えた場合、圧電素子D1,D2の電極11,12の各々に電荷が発生する。互いに接続された圧電素子D1の電極11および圧電素子D2の電極12に発生した電荷量は、入力端子46aを介してQ/V変換回路51に与えられ、電圧V51に変換される。また、互いに接続された圧電素子D1の電極12および圧電素子D2の電極11に発生した電荷量は、入力端子46bを介してQ/V変換回路52に与えられ、電圧V52に変換される。電圧V51,V52は、図9(e)(f)に示したように、正弦波状に変化する。
サンプリング回路53,54は、サンプリングパルスSAに応答して、それぞれ電圧V51,V52のピーク値をサンプリングし、サンプリングしたピーク値に応じたレベルの電圧V53,V54を出力する。減算回路55は、電圧V53,V54の差の電圧V55を生成し、この電圧V55は信号発生回路56によって角速度ωyを示す信号Syに変換される。
Z軸方向に振動している錘部8にX軸周りの角速度ωxを与えた場合、圧電素子D3,D4の電極11,12の各々に電荷が発生する。図18の演算回路47は、演算回路46と同様にして角速度ωxを示す信号Sxを生成する。
図23(a)〜(f)は、この角度センサの動作を示すタイムチャートである。図23(a)(b)に示すように、レベルシフタ70から出力される矩形波信号φ70と、正弦波発生回路68で生成される正弦波信号φ68とは、同じ周波数の信号である。矩形波信号φ70または正弦波信号φ68が増幅器72で増幅されて圧電素子E11〜E18に印加され、錘部8がZ軸方向に振動する。錘部8の振動は、図23(c)に示すように、信号φ70,φ68よりも90度遅延した正弦波で表わされる。
圧電素子F1〜F4の電極11,12間に現れる電荷を電圧V62に変換すると、図23(d)に示すように、電圧V62の位相は錘部8の振動の位相と逆になる。電圧V62は、波形変換回路63によって矩形波信号φ63に変換される。矩形波信号φ63は、信号φ70,φ68を90度遅延させた信号φ75と同相となる。
圧電素子D1〜D4によって検出されるコリオリ力を示す信号(たとえば電圧V51)の位相は、図23(e)に示すように、矩形波信号φ63と90度ずれている。電圧V51は、矩形波信号φ63の立ち上がりエッジで正のピーク値になり、矩形波信号φ63の立ち下がりエッジで負のピーク値になる。そこで、図23(f)に示すように、矩形波信号φ63の立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジに同期したサンプリングパルスSAを生成し、サンプリングパルスSAに応答して電圧V51のピーク値をサンプリングしている。
この実施の形態2では、圧電素子E11〜E18の電極11に印加される信号を90度遅延させて矩形波信号φ75を生成し、圧電素子F1〜F4の出力信号を矩形波信号φ63に変換し、位相同期ループ回路66を用いて矩形波信号φ75,φ62の位相を一致させる。したがって、温度変化などがあった場合でも、錘部8を共振周波数で振動させることができ、角速度を高精度で検出することができる。
また、位相同期ループ回路66を用いて矩形波信号φ75,φ63の位相を一致させるので、抵抗素子73の抵抗値を大きく設定することができ、消費電力の低減化を図ることができる。
なお、この実施の形態2では、正弦波発生回路68を用いて正弦波信号φ68を生成するとともに分周器69およびレベルシフタ70を用いて矩形波信号φ70を生成し、スイッチ71を用いて信号φ68,φ70のうちの所望の信号を選択したが、分周器69、レベルシフタ70およびスイッチ71を除去し、常に正弦波信号φ68を増幅器72に与えてもよい。逆に、正弦波発生回路68およびスイッチ71を除去し、常に矩形波信号φ70を増幅器72に与えてもよい。
また、図24(a)〜(c)に示すように、矩形波信号φ63に同期したサンプリングパルスSAを生成して、コリオリ力を示す信号(たとえば電圧V51)のピーク値をサンプリングしたが、矩形波信号φ63に同期した信号であれば、どのような信号でもサンプリングパルスとして使用可能である。たとえば、図24(d)に示すように、矩形波信号φ63の2倍の周波数の信号の反転信号SA1を生成し、信号SA1の各立ち下がりエッジに応答して電圧V51のピーク値をサンプリングしてもよい。また、図24(e)に示すように、矩形波信号φ63の2倍の周波数の信号SA2を生成し、信号SA2の各立ち上がりエッジに応答して電圧V51のピーク値をサンプリングしてもよい。
また、図23(f)に示すように、矩形波信号φ63と同じ周波数の信号SA3を生成し、信号SA3の立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの各々に応答して電圧V51のピーク値をサンプリングしてもよい。また、信号SA3の立ち上がりエッジのみに応答して電圧V51の正のピーク値のみをサンプリングしてもよいし、信号SA3の立ち下がりエッジのみに応答して電圧V51の負のピーク値のみをサンプリングしてもよい。
[実施の形態3]
図25は、この発明の実施の形態3による角速度センサの構成を示すブロック図である。図25において、角速度センサ100は、センサ部101、チャージアンプ102,103、同期検波回路104,105、ローパスフィルタ106,107、および差動増幅器108を備える。
センサ部101は、図示しない圧電素子を含み、電荷Y1,Y2を出力する。電荷Y1,Y2は、センサ部101内の角速度を検出する圧電素子より出力され、圧電素子が検出した角速度によって生じる電荷と、圧電素子を振動させる駆動信号によって生じる電荷とを含む。角速度が圧電素子に加わらないときは、駆動信号によって生じる電荷のみが出力される。また、電荷Y1と電荷Y2は、位相が互いに180度ずれて出力される。
チャージアンプ102,103は、それぞれセンサ部1から出力された電荷Y1,Y2を電圧に変換する。チャージアンプ102にはセンサ部1より電荷Y1が入力され、電荷Y1はチャージアンプ102内のキャパシタ(図示せず)に充電されて電圧に変換され、その電圧はセンサ信号Sy1として出力される。また、チャージアンプ103にはセンサ部1より電荷Y2が入力され、電荷Y2はチャージアンプ103内のキャパシタ(図示せず)に充電されて電圧に変換され、その電圧はセンサ信号Sy2として出力される。センサ信号Sy1,Sy2の各々には、角速度によって生じた電荷を電圧に変換した角速度信号成分と、駆動信号によって生じた電荷を電圧に変換した駆動信号成分の2つの信号成分が含まれている。
同期検波回路104,105は、それぞれチャージアンプ102,103から入力されるセンサ信号Sy1,Sy2に含まれる角速度信号成分と駆動信号成分の合成信号から角速度信号成分を取り出す。同期検波回路104には、センサ信号Sy1が入力され、同期検波回路105にはセンサ信号Sy2が入力される。同期検波回路104,105は、ともにサンプリングパルスSPによって制御される。同期検波回路104は、センサ信号Sy1をサンプリングパルスSPの所定のレベルと所定の間隔でサンプリングし、検波出力F1を出力する。同期検波回路105は、センサ信号Sy2をサンプリングパルスSPの所定のレベルと所定の間隔でサンプリングし、検波出力F2を出力する。同期検波回路104,105の構成およびサンプリングパルスSPについては後述する。
ローパスフィルタ106,107は、それぞれ検波出力F1,F2に残存している高周波成分を除去する。ローパスフィルタ106は、同期検波回路104から出力された検波出力F1の高周波成分を除去する。また、ローパスフィルタ107は、同期検波回路105から出力された検波出力F2の高周波成分を除去する。ローパスフィルタ106,107によって高周波成分が取り除かれた2つの信号は差動増幅器108に入力される。
差動増幅器108は、ローパスフィルタ106,107の出力信号を受け、2つの出力信号の差を増幅して出力することにより、振動しているセンサに加わった角速度に応じたレベルの電圧を出力する。互いに位相差が180度であるセンサ部1から出力された電荷Y1,Y2は、それぞれ同期検波回路104,105によって角速度信号成分として取り出され、差動増幅器108に入力され、角速度信号成分が足し合わされる。また、差動増幅器108は、ローパスフィルタ106,107の出力信号を増幅するだけでなく、ノイズ成分であるオフセット信号を除去する。差動増幅器108自体にもオフセット信号が含まれるため、増幅度によっていくつかの増幅器に分ける必要がある場合がある。そして増幅器ごとにオフセット信号の除去を行なうとよい。
センサ部101によって感知された角速度は差動増幅器108によってアナログ信号に変換された後、たとえば、差動増幅器108の後段に接続されるAD変換器によってデジタル信号に変換され、そのデジタル信号は後段のマイクロコンピュータにおけるデジタル処理に使用される。
図26は、図25に示した同期検波回路104の構成を示す回路図である。以下、角速度センサ100に用いる同期検波回路104,105およびサンプリングパルスSPについて説明する。なお、同期検波回路104と105は回路構成が同じであるので、同期検波回路104について説明する。
同期検波回路104は、図26に示すように、アナログスイッチSW、抵抗素子110、およびキャパシタ111から構成される。抵抗素子110とキャパシタ111によって積分回路、すなわちローパスフィルタが構成される。
アナログスイッチSWの入力端子には、図25のセンサ信号Sy1が入力される。また、アナログスイッチSWは、サンプリングパルスSPによって制御される。サンプリングパルスSPは、センサ部101に設けられた圧電素子(図示せず)を振動させるための駆動信号、または駆動信号に同期した信号に基づいて生成される。アナログスイッチSWの簡便な回路は、たとえば1つのMOSトランジスタで構成される。MOSトランジスタのゲートに、サンプリングパルスSPが供給される。サンプリングパルスSPが活性化レベル(たとえばハイレベル)のときに、MOSトランジスタが電流を流す状態すなわちオン状態になり、センサ信号Sy1が抵抗素子110およびキャパシタ111からなる積分回路へ供給される。アナログスイッチSWは、サンプリングパルスSPの状態に応答してオン状態またはオフ状態に切り替わる。しかし、応答速度を速くするため、Nチャンネル型MOSトランジスタとPチャンネル型MOSトランジスタを並列接続させたトランスファゲートでアナログスイッチSWを構成することが望ましい。この場合、Nチャンネル型MOSトランジスタおよびPチャンネル型MOSトランジスタのゲートに所定のレベルのサンプリングパルスを各別に供給して2つのMOSトランジスタが同時にオン状態またはオフ状態になるように制御する。
抵抗素子110およびキャパシタ111は積分回路である。アナログスイッチSWがオン状態のときに、センサ信号Sy1がアナログスイッチSWの出力端子から積分回路の入力ノードに入力される。入力されたセンサ信号Sy1の電圧が検波出力F1の電圧より大きい場合はキャパシタ111に電荷がたまり、センサ信号Sy1の電圧が検波出力F1の電圧と等しいときは、キャパシタ111の電荷は保持され、センサ信号Sy1の電圧が検波出力F1の電圧より小さい場合はキャパシタ111に充電された電荷が放電される。
センサ信号Sy1の周波数は駆動信号によって決まり、センサ信号Sy1の周波数は駆動信号の周波数と等しい。さらに駆動信号の周波数は個々の角速度センサによって決まった値となる。一般に駆動信号の周波数が低い方がセンサの角速度検出精度がよいといわれているが、周波数が20KHz以下になると可聴周波数領域となる。デジタルカメラ、ビデオカメラなど、人が直接操作する製品にセンサを搭載する場合には、耳障りな音を聞こえなくするためにも可聴周波数領域を超えた領域で使用することが望まれる。しかし、可聴周波数領域外となると駆動信号の周波数は20KHz以上となる。しかし、特許文献7に開示されるように、周波数が1KHzを超えると聴力が低下するという報告に鑑みると、駆動信号の周波数は20KHz以上ではなく、1KHz以上であれば実用的なレベルを満足することができる。
たとえば、駆動信号の周波数が20KHzである場合、抵抗素子110の抵抗値R1を1KΩ、キャパシタ111の容量値C1を10nFに設定すると、抵抗素子110およびキャパシタ111からなるローパスフィルタのカットオフ周波数fcはfc=1/(2πR1C1)で示されるので、抵抗素子110およぼキャパシタ111はカットオフ周波数fc=16KHzのローパスフィルタとなる。また、抵抗素子110およびキャパシタ111からなるローパスフィルタのカットオフ周波数fcを駆動信号の周波数と同程度の周波数にすることにより、同期検波回路104に入力されるセンサ信号Sy1が抵抗素子110およびキャパシタ111によって著しく減衰することを避けることができる。抵抗素子110およびキャパシタ111からなるローパスフィルタのカットオフ周波数fcも駆動信号の周波数と同様に1KHz以上に設定する。
サンプリングパルスSPは、図示しないサンプリングパルス生成回路によって生成される。サンプリングパルス生成回路には駆動信号または駆動信号に同期した信号が入力され、入力信号を基にサンプリングパルスSPが生成される。
図27は、センサ信号Sy1に含まれる2つの信号とサンプリングパルスSPの関係について模式的に示した図である。センサ信号Sy1には、駆動信号成分Sy1dと角速度信号成分Sy1ωの2つの信号が含まれ、両信号成分は互いに位相が90度ずれている。サンプリングパルスSPは、角速度信号成分Sy1ωが基準電圧に比べハイレベルのときに、角速度信号成分Sy1ωの周期Tの1/2より短いパルス幅PWでハイレベルとなり、かつ角速度信号成分Sy1ωの周期Tと同一の周期をもつ。本実施の形態3においてアナログスイッチSWは、サンプリングパルスSPはハイレベルのときにオン状態でありローレベルのときにオフ状態であるが、ローレベルのときにオン状態であり、ハイレベルのときにオフ状態であってもよい。
駆動信号成分Sy1dと角速度信号成分Sy1ωは互いに位相が90度ずれることから、駆動信号成分Sy1dのゼロクロス点Zc前後で角速度信号成分Sy1ωが最大値Hとなる。よって駆動信号成分Sy1dのゼロクロス点Zc前後でサンプリングパルスSPをハイレベルにしてサンプリングすると、不要信号である駆動信号成分Sy1dがゼロに近い値であり、かつ角速度信号成分Sy1ωが最大値であるときにサンプリングできるので、駆動信号成分Sy1dの重畳が最小となる状態で角速度信号成分Sy1ωをサンプリングすることができる。よって、サンプリングパルスSPのパルス幅PWを小さくすればするほど駆動信号成分Sy1dがゼロに近い値をとり、駆動信号成分Sy1dに対する信号除去効果の改善を図ることができる。
センサ信号Sy1にノイズが含まれず、また駆動信号成分Sy1dと角速度信号成分Sy1ωが互いに位相が正確に90度ずれている場合、駆動信号成分Sy1dのゼロクロス点Zcを中心に前後同じ間隔のパルス幅xでハイレベルとなるサンプリングパルスSPを用いて、サンプリングを行なうと、駆動信号成分Sy1dはゼロクロス点Zc前後の信号で打ち消しあうので駆動信号成分Sy1dをゼロとすることができ、駆動信号成分Sy1dの重畳が最小となる状態で角速度信号成分Sy1ωのサンプリングを行なうことができる。
サンプリングパルスSPのデューティ比が50%であるとき、同期検波回路104の検波出力F1は、入力される角速度信号成分Sy1ωの最大値Hの2/π倍(63.6%)以下の電圧となることが知られている。
図28は、図27で示したサンプリングパルスSPのデューティ比が50%のときのサンプリングパルスSP1と同期検波回路104の検波出力F1Aと角速度信号成分Sy1ωAの関係について模式的に示した図である。同期検波回路104には、図27で示したように駆動信号成分Sy1dも入力されるが、駆動信号成分Sy1dのゼロクロス点Zcを中心に前後同じ間隔でサンプリングを行なうことにより、駆動信号成分Sy1dは原理的には除去することができるので便宜上図28には示していない。このため以降の説明では駆動信号成分Sy1dの影響は考慮しないこととする。同期検波回路104にはサンプリングパルスSP1が入力され、パルスP1、P2、P3、P4、P5、P6、およびP7が入力されるたびに検波出力F1Aの電圧が変化する。サンプリングパルスSP1によって同期検波した検波出力F1AのレベルL0で角速度信号成分Sy1ωAの最大値H1の2/π倍(63.6%)に収束する。図28は、パルスP1の入力直後では収束レベルの(2/π)H1までは達していないが、パルスP2の入力直後ではほぼ収束レベルの(2/π)H1に達した状態を模式的に示す。すなわち、サンプリングパルスSP1はパルスP1からP7の7つのパルスを示したが、2つ目のパルスP2ですでに収束レベル(2/π)H1に達した状態を示す。
たとえば、角速度信号成分Sy1ωAは1.5V±0.095Vの正弦波信号で周波数は20KHzであり、サンプリングパルスSP1の周波数は20KHzであり、図26で示される抵抗素子110の抵抗値R1を1KΩとし、キャパシタ111の容量値C1を10nFとする。なお、抵抗素子110の抵抗値R1は500Ω〜2kΩの範囲で設定することができ、キャパシタ111の容量値C1は5nF〜20nFの範囲で設定することができる。
サンプリングパルスSP1がハイレベルのとき、かつ、角速度信号成分Sy1ωAの電圧が検波出力F1Aの電圧より大きいときは、キャパシタ111に電荷が充電される。サンプリングパルスSP1がハイレベルのとき、かつ、角速度信号成分Sy1ωAの電圧が検波出力F1Aの電圧より小さいときはキャパシタ111に充電した電荷が放電され、検波出力F1Aの電圧が下がる。そして、サンプリングパルスSP1がローレベルのときは、キャパシタ111は充電した電荷を保持し、検波出力F1Aは一定の電圧を保持する。この動作を繰り返すと、サンプリングパルスSP1がハイレベルである区間における角速度信号成分Sy1ωAの電圧の平均値を求めることになるので、検波出力F1Aは入力される角速度信号成分Sy1ωの最大値H1の2/π倍(63.6%)となる。
図29は、図27で示すサンプリングパルスSPのデューティ比が50%よりも十分に小さな値、たとえば10%のときであるサンプリングパルスSP2と同期検波回路104の検波出力F1Bと角速度信号成分Sy1ωBの関係について模式的に示した図である。同期検波回路104には、図27で示したように駆動信号成分Sy1dも入力されるが、駆動信号成分Sy1dのゼロクロス点Zcを中心に前後同じ間隔でサンプリングを行ない、さらに駆動信号成分Sy1dの変位が小さく角速度信号成分Sy1ωBの変位が最大となる付近をサンプリングすることにより駆動信号成分Sy1dは原理的には除去することができるので便宜上図29には示していない。このため以降の説明では駆動信号成分Sy1dの影響は考慮しないこととする。同期検波回路104にはサンプリングパルスSP2が入力され、パルスP1、P2、P3、P4、P5、P6、およびP7が入力されるたびに検波出力F1Bの電圧が変化する。
たとえば、角速度信号成分Sy1ωAは1.5V±0.095Vの正弦波信号で周波数は20KHzであり、サンプリングパルスSP2の周波数は20KHzであり、抵抗素子110の抵抗値R1を1KΩとし、キャパシタ111の容量値C1を10nFとする。なお、抵抗素子110はたとえば500Ω〜2kΩの範囲で設定することができ、キャパシタ111はたとえば5nF〜20nFの範囲で設定することができる。図28よび図29はサンプリングパルスSP1およびサンプリングパルスSP2のデューティ比を除いた他の条件は同じである。
デューティ比が10%である場合はそれが50%であった場合と同様に、サンプリングパルスSP2がハイレベルのとき、かつ、角速度信号成分Sy1ωBの電圧が検波出力F1Bの電圧より大きいときはキャパシタ111に電荷が充電される。サンプリングパルスSP2がハイレベルのとき、かつ、角速度信号成分Sy1ωBの電圧が検波出力F1Bの電圧より小さいときはキャパシタ111に充電した電荷が放電され、検波出力F1Bの電圧が下がる。そして、サンプリングパルスSP2がローベルのときは、キャパシタ111は充電した電荷を保持し、検波出力F1Bは一定の電圧を保持する。この動作を繰り返すことによって、サンプリングパルスSP2がハイレベルである区間における角速度信号成分Sy1ωBの電圧の平均値に収束する。角速度信号成分Sy1ωBの電圧のピーク値またはその付近をサンプリングパルスSP2によって抽出するので、キャパシタ111の電荷が放電されることがほとんどなく、角速度信号成分Sy1ωBの最大値に近い値までキャパシタ111に電荷を充電することができる。
図26で示した同期検波回路104には、実際には図27で示した駆動信号成分Sy1dと角速度信号成分Sy1ωの合成信号であるセンサ信号Sy1が入力されるため、検波出力F1の遷移は図28および図29で示した検波出力F1Aおよび検波出力F1Bの遷移とは異なり、検波出力F1の電圧とセンサ信号Sy1の電圧が比較され遷移する。しかし、図27で示したように、駆動信号成分Sy1dは駆動信号成分Sy1dのゼロクロス点Zcを中心に前後同じ間隔のパルス幅xでサンプリングを行ない、さらに駆動信号成分Sy1dの変位が小さく角速度信号成分Sy1ωの変位が最大となる付近をサンプリングすることにより駆動信号成分Sy1dは原理的には除去することができるため、検波出力F1の収束値は図28および図29で示した検波出力F1Aおよび検波出力F1Bの値に近い値となる。このようにサンプリングパルスSPのデューティ比を小さくすることにより図29で示したように、角速度信号成分Sy1ωBの最大値に近い値に同期検波回路104の検波出力F1Bを収束させることが可能となる。
図29で示すようにサンプリングパルスSP2のデューティ比を小さくすると、検波出力F1Bが一定の値に収束するまでの時間が、図28に示す検波出力F1Aが一定の値に収束するまでの時間に比べ大きくなることを知見した。ここで再度図26および図27に戻り、図28および図29の特性の違いについて説明を行なう。
図26において、抵抗素子110とキャパシタ111からなる積分回路のキャパシタ111の電圧つまり検波出力F1の電圧は積分回路に入力される電圧が直流電圧Vである場合は、以下の数式(1)で表される。ここで、数式(1)の記号F1は検波出力F1の電圧であり、記号Vは直流電圧であり、記号tは時間、記号c1はキャパシタ111の容量値であり、記号r1は抵抗素子110の抵抗値である。
Figure 2010150736
図27に示したように角速度信号成分Sy1ωは正弦波信号であるので、検波出力F1を求めるにあたり、数式(1)をそのまま適用することはできない。しかし、サンプリングパルスSPのデューティ比を小さくするに伴い、サンプリング区間での角速度信号成分Sy1ωの変化量は少なくなり、直流電圧とみなすことができるので実質的に、数式(1)で近似することが可能となる。
数式(1)から明らかなように、検波出力F1の電圧は時間tの経過とともに実質上は上昇する。サンプリングパルスSPのデューティ比を小さくするに伴い、1周期におけるサンプリング時間が短くなるため、検波出力F1の値が収束するまでの時間が大きくなることになる。
サンプリング時間ts1はサンプリングパルスの周波数をf、サンプリングパルスのデューティ比をDR(%)とすると、次式(2)で表される。すなわち、サンプリング時間ts1はサンプリング周波数に反比例し、デューティ比DRに比例する。
Figure 2010150736
数式(2)よりデューティ比DRを小さくすることにより、サンプリング時間ts1が小さくなるので、図29のサンプリングパルスSP2のデューティ比が10%である場合の方が図28に示すサンプリングパルスSP1のデューティ比が50%である場合に比べ収束するまでの時間が大きくなる。しかし、数式(1)から明らかなように、キャパシタ111および抵抗素子110の時定数を小さく変更することにより、時間tによる検波出力F1の値を大きくすることができる。このため、キャパシタ111および抵抗素子110の時定数を調整すればサンプリングパルスSP2のようにデューティ比を小さくしても検波出力F1Bの値が収束するまでの時間を短く設定することができ、また、所定の時間に設定することもできる。
図29において、たとえば、角速度信号成分Sy1ωBの周波数は20KHzであり、サンプリングパルスSP2の周波数fも20KHzであり、サンプリングパルスSP2のデューティ比DRが10%であり、抵抗素子110の抵抗値R1を1KΩとし、キャパシタ111の容量値C1を10nFとし、サンプリングパルスSP2によってサンプリング区間における角速度信号成分Sy1ωBが直流電圧Vであると近似できるとき、パルスP1、P2、P3、P4、P5、P6、およびP7入力後の検波出力F1Bの各レベルL1、L2、L3、L4、L5、L6、およびL7がどのような値をとるかについて述べる。
パルスP1の入力後、検波出力F1BはレベルL1まで上昇し、パルスP2が入力されるまで、レベルL1の電圧を保持する。パルスP1でのサンプリング時間は数式(2)より求めることができる。よって数式(1)で求めた時間tにパルスP1でのサンプリング時間を代入することにより、検波出力F1Bのレベル1の電圧を求めることができる。検波出力F1BのレベルL1の電圧は、0.393×Vの値まで上昇することになる。
パルスP2の入力後、検波出力F1BはレベルL2まで上昇し、パルスP3が入力されるまで、レベルL2の値を保持する。検波出力F1BのレベルL2の電圧はパルスP1およびパルスP2によってサンプリングを行った時間で決まるので、数式(1)より、検波出力F1BのレベルL2の電圧は、0.632×Vとなる。
以下同様に、パルスP3の入力後、検波出力F1BのレベルL3の電圧は、0.777×Vまで上昇する。パルスP4の入力後、検波出力F1BのレベルL4の電圧は、0.865×Vまで上昇し、パルスP5の入力後、検波出力F1BのレベルL5の電圧は、0.918×Vまで上昇する。パルスP6の入力後、検波出力F1BのレベルL6の電圧は、0.950×Vまで上昇し、パルスP7の入力後、検波出力F1BのレベルL7の電圧は、0.970×Vまで上昇することになる。つまり、パルスP7が入力された後に検波出力F1Bは収束することになる。これは、図28に示すパルスP2による収束に比べて遅くなっていることがわかる。
しかし、たとえば抵抗素子110とキャパシタ111の時定数が10分の1になるように、たとえば、抵抗素子110の抵抗値R1を1kΩとし、キャパシタ111の容量値C1を1nFとし、他の条件を変えないならば、パルスP1の入力後、検波出力F1BのレベルL1の電圧は、0.993×Vまで上昇することになり、パルスP1が入力されると直ちに検波出力F1Bは収束することになる。つまり、積分回路の抵抗素子110とキャパシタ111の時定数を調整すれば、検波出力F1Bが収束する早さを調整することができる。
同期検波回路104に入力される図27で示された角速度信号成分Sy1ωは実際には正弦波信号である。角速度信号Sy1ωは一定電圧とはならないため、時間をかけた分だけ常に電圧が上昇するというわけではなく、センサ信号Sy1の電圧と図26で示された検波出力F1の電圧との比較により図26で示されたキャパシタ111が放電し、図26で示された検波出力F1の電圧が下がり、一定の電圧より上昇しなくなる。
ここで、図26および図27におけるサンプリングパルスSPのデューティ比DRによって正弦波信号である角速度信号Sy1ωの最大値のどのレベルまで検波出力F1の値を変化させることができるかについて述べる。
検波出力F1の値はサンプリングパルスSPがハイレベルであるときの角速度信号成分Sy1ωの電圧の平均値に収束する。同期検波回路104に入力される角速度信号成分Sy1ωが時間tで変化する関数f(t)で表され、角速度信号成分Sy1ωの周期T=2π、最大値Hの正弦波であるとすると、角速度信号成分Sy1ωの関数f(t)は次式(3)で表される。
Figure 2010150736
数式(3)において関数(f)が最大値をとる時刻tは、nを整数とすると、t=2πn+(π/2)で表される。ここでn=0の場合、t=π/2で最大値をとる。サンプリングパルスSPが角速度信号成分Sy1ωの最大値になる点の前後同じ幅のパルス幅xにおいてハイレベルとなるならば、サンプリングパルスSPがハイレベルとなる区間はt=(π/2)−xからt=(π/2)+xまでである。この区間における平均値が検波出力F1の収束する値であるから、検波出力F1の収束する値は次式(4)で表される。
Figure 2010150736
数式(4)におけるパルス幅xをサンプリングパルスSPのデューティ比DR(%)で表すことによって、サンプリングパルスSPのデューティ比DRによって正弦波信号である角速度信号成分Sy1ωの最大値Hのどの程度まで検波出力F1の値を変化させることができるかを求めることができる。
デューティ比DRは周期T=2πであり、サンプリングのパルス幅は2xであるので、デューティ比DR=(x/π)×(1/100)である。よって、パルス幅x=πDR×(1/100)となり、数式(4)に代入することにより、検波出力F1をデューティ比DRの関数である次式(5)で表すことができる。
Figure 2010150736
たとえば、サンプリングパルスSPのデューティ比DRを50%とし、数式(5)に代入すると、F1=H(2/π)となり、検波出力F1の収束する値はデューティ比DR50%の場合は角速度信号成分Sy1ωの最大値Hの2/π倍(63.6%)となることがわかる。
図30は数式(5)を基に、サンプリングパルスSPのデューティ比DRによる角速度信号成分Sy1ωに対する検波出力F1の収束する比率FLV、つまりFLV=F1/Sy1ωの関係について模式的に示した。たとえば、検波出力F1の電圧が入力される角速度信号成分Sy1ωの最大値Hに比べ−3dB(70.7%)となるのは、デューティ比DR=44%であることがわかる。
また、デューティ比DRが36%であるとき検波出力F1の収束する値は、角速度信号成分Sy1ωの最大値Hの80%の値であることがわかる。そしてデューティ比DRを25%とすれば、検波出力F1の収束する値は、角速度信号成分Sy1ωの最大値Hの90%の値までとなり、デューティ比DRを小さくすることによって、検波出力F1の収束する値は、角速度信号成分Sy1ωの最大値Hに近づいていくことになる。デューティ比DRを10%とすれば、検波出力F1の収束する値は、角速度信号成分Sy1ωの最大値Hの98%の値になる。デューティ比DRを1%としたとき、検波出力F1は角速度信号成分Sy1ωの最大値Hの99.98%の電圧まで上昇し、角速度信号成分Sy1ωを効率よく検出することができる。
ここまで同期検波回路104の動作について述べたが、図25で示した同期検波回路105も同様の動作をする。しかし、同期検波回路105に入力されるセンサ信号Sy2に含まれる駆動信号成分および角速度信号成分は同期検波回路104に入力される両信号成分と互いに位相が180度ずれているため、サンプリングパルスSPによってサンプリングする区間は同期検波回路105に入力される角速度信号成分が最小となる区間の前後となる。そのためサンプリングパルスSPのデューティ比を小さくすると、同期検波回路105の検波出力F2は同期検波回路105に入力される角速度信号成分の最小値の電圧に収束していくことになる。
このようにサンプリングパルスSPのデューティ比を小さくすることにより、同期検波回路104,105に入力されるセンサ信号に含まれる角速度信号成分の検出効率を高めることができる。また、駆動信号成分のゼロクロス点Zc前後でサンプリングするため、サンプリングパルスSPのデューティ比を小さくするほど、駆動信号成分がゼロに近づくため、駆動信号成分に対する信号除去効果を改善することができる。
以上述べたようにサンプリングパルスSPのデューティ比DRを設定することにより、同期検波回路104,105に入力される角速度信号成分Sy1dおよび角速度信号成分Sy2Kに対する検波出力F1および検波出力F2の検出効率を高め、かつ駆動信号に対する信号除去効果の改善を図ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明でなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の同期検波回路は、同期検波回路に入力されるセンサ信号に含まれる角速度信号成分の検出効率を高めることができ、角速度信号成分の実態の大きさに合った検波出力を出力することができる。さらに駆動信号成分に対する信号除去効果の改善を図ることができる。本発明に係る同期検波回路を用いることにより、検出効率のよい角速度センサを提供することができるため、産業上の利用可能性は極めて高い。
D1〜D4,E1〜E4,E11〜E18 圧電素子、1,41 本体部、2 本体基板、3 円柱部、4 可撓部、5 支持部、6 溝、7 補助基板、8 錘部、9 枠部、10 支持基板、11 上部電極、12 下部電極、13 圧電材料層、15,45 電気回路部、16,17,46,47 演算回路、18,48 駆動回路、21,22,51,52 Q/V変換回路、23,55,62 減算回路、24,56 信号発生回路、30,33,36 演算増幅器、31,34,37〜40 抵抗素子、32,35,111 キャパシタ、53,54 サンプリング回路、63 波形変換回路、64 パルス発生回路、65 タイミング補正回路、66 位相同期ループ回路、67,69 分周器、68 正弦波発生回路、70 レベルシフタ、71 スイッチ、72 増幅器、73,110 抵抗素子、74 矩形波発生回路、75 遅延回路、80 位相比較器、81 チャージポンプ、82 ループフィルタ、83 電圧制御型発振器、90 カウンタ、91 デコーダ、92 D/Aコンバータ、93 バンドパスフィルタ、100 角速度センサ、101 センサ部、102,103 チャージアンプ、104,105 同期検波回路、106,107 ローパスフィルタ、108 差動増幅器。

Claims (20)

  1. XY平面に沿って配置され、その中心をZ軸が貫通する環状の可撓部と、
    前記可撓部の内側の縁に支持された錘部と、
    前記可撓部の外側の縁を支持する支持部と、
    前記錘部を前記Z軸の方向に振動させる駆動部と、
    X軸またはY軸の正側に設けられ、その第1の電極が前記可撓部の表面に固着された第1の圧電素子と、
    前記X軸または前記Y軸の負側に設けられ、その第1の電極が前記可撓部の表面に固着された第2の圧電素子と、
    前記第1および第2の圧電素子の各々の第1および第2の電極に発生する電荷量に基づいて、前記Y軸または前記X軸の周りの角速度を求める演算回路とを備え、
    前記第1の圧電素子の第1および第2の電極は、それぞれ前記第2の圧電素子の前記第2および第1の電極に接続されている、角速度センサ。
  2. 前記演算回路は、
    前記第1の圧電素子の第1の電極および前記第2の圧電素子の第2の電極で発生した電荷量に応じた値の第1の電圧を出力する第1の電荷/電圧変換回路と、
    前記第1の圧電素子の第2の電極および前記第2の圧電素子の第1の電極で発生した電荷量に応じた値の第2の電圧を出力する第2の電荷/電圧変換回路と、
    前記第1および第2の電圧の差の電圧を出力する減算回路とを含む、請求の範囲第1項に記載の角速度センサ。
  3. 前記演算回路は、前記第1の圧電素子の第1の電極および前記第2の圧電素子の第2の電極で発生した電荷量に応じた値の電圧を出力する電荷/電圧変換回路を含み、
    前記第1の圧電素子の第2の電極および前記第2の圧電素子の第1の電極は基準電圧を受ける、請求の範囲第1項に記載の角速度センサ。
  4. 前記駆動部は、
    前記X軸または前記Y軸の正側に設けられ、その第1の電極が前記可撓部の表面に固着された第3の圧電素子と、
    前記X軸または前記Y軸の負側に設けられ、その第1の電極が前記可撓部の表面に固着された第4の圧電素子と、
    前記第3および第4の圧電素子の各々の第1および第2の電極間に交流電圧を印加して前記第3および第4の圧電素子を前記X軸または前記Y軸の方向に伸縮させ、前記Z軸の方向に前記錘部を振動させる駆動回路とを含む、請求の範囲第1項から請求の範囲第3項までのいずれか1項に記載の角速度センサ。
  5. XY平面に沿って配置され、その中心をZ軸が貫通する環状の可撓部と、
    前記可撓部の内側の縁に支持された錘部と、
    前記可撓部の外側の縁を支持する支持部と、
    前記錘部を前記Z軸方向に振動させる駆動部と、
    前記錘部の振動に基づいて、X軸またはY軸の周りの角速度を検出する検出部とを備え、
    前記駆動部は、
    前記可撓部に固着され、前記錘部を振動させるための第1の圧電素子と、
    前記可撓部に固着され、前記錘部の振動を検出するための第2の圧電素子と、
    前記第1の圧電素子に駆動信号を与える駆動回路と、
    前記駆動信号の位相を90度遅延させる遅延回路と、
    前記第2の圧電素子の出力信号の位相と前記遅延回路の出力信号の位相とを比較し、それらの信号の位相差がなくなるように前記駆動信号の位相を制御する位相制御回路とを含む、角速度センサ。
  6. 前記位相制御回路は、
    制御電圧に応じた周波数のクロック信号を発生する電圧制御型発振器と、
    前記遅延回路の出力信号と前記第2の圧電素子の出力信号との位相を比較し、それらの信号の位相差がなくなるように前記制御電圧を調整する位相比較器とを含む位相同期ループ回路であり、
    前記駆動回路は、前記クロック信号に同期して前記駆動信号を生成する、請求の範囲第5項に記載の角速度センサ。
  7. 前記第1の圧電素子の第1の電極は前記可撓部に固着され、
    前記駆動回路は、
    前記クロック信号に同期して正弦波信号を生成する第1の信号発生回路と、
    前記正弦波信号を増幅する増幅器と、
    前記増幅器の出力ノードと前記第1の圧電素子の第2の電極との間に接続された抵抗素子とを有する、請求の範囲第6項に記載の角速度センサ。
  8. 前記第1の圧電素子の第1の電極は前記可撓部に固着され、
    前記駆動回路は、
    前記クロック信号を分周して第1の矩形波信号を生成する分周器と、
    前記第1の矩形波信号を増幅する増幅器と、
    前記増幅器の出力ノードと前記第1の圧電素子の第2の電極との間に接続された抵抗素子とを有する、請求の範囲第6項に記載の角速度センサ。
  9. 前記第1の圧電素子の第1の電極は前記可撓部に固着され、
    前記駆動回路は、
    前記クロック信号に同期して正弦波信号を生成する第1の信号発生回路と、
    前記クロック信号を分周して第1の矩形波信号を生成する分周器と、
    前記正弦波信号および前記第1の矩形波信号のうちの所望の信号を選択する切換回路と、
    前記切換回路によって選択された信号を増幅する増幅器と、
    前記増幅器の出力ノードと前記第1の圧電素子の第2の電極との間に接続された抵抗素子とを有する、請求の範囲第6項に記載の角速度センサ。
  10. さらに、前記駆動信号に同期して第2の矩形波信号を生成する第2の信号発生回路を備え、
    前記遅延回路は前記第2の矩形波信号を90度遅延させる、請求の範囲第5項から請求の範囲第9項までのいずれか1項に記載の角速度センサ。
  11. 前記第2の圧電素子の第1の電極は前記可撓部に固着され、
    さらに、前記第2の圧電素子の第1の電極に発生した電荷量を電圧に変換する第1の電荷/電圧変換回路と、
    前記第2の圧電素子の第2の電極に発生した電荷量を電圧に変換する第2の電荷/電圧変換回路と、
    前記第1および第2の電荷/電圧変換回路の出力電圧の差の電圧を求める減算回路と、
    前記減算回路から出力される正弦波状の電圧信号を第3の矩形波信号に変換する波形変換回路とを備え、
    前記位相比較器は、前記第2および第3の矩形波信号の位相差がなくなるように前記制御電圧を調整する、請求の範囲第10項に記載の角速度センサ。
  12. さらに、前記第3の矩形波信号に同期してサンプリング信号を発生する第3の信号発生回路と、
    前記サンプリング信号のタイミングを補正するタイミング補正回路とを備え、
    前記検出部は、
    前記X軸または前記Y軸の正側に設けられ、第1の電極が前記可撓部に固着された第3の圧電素子と、
    前記X軸または前記Y軸の負側に設けられ、第1の電極が前記可撓部に固着された第4の圧電素子とを含み、
    前記第3の圧電素子の第1および第2の電極は、それぞれ前記第4の圧電素子の第2および第1の電極に接続され、
    前記検出部は、
    さらに、前記第3の圧電素子の第1の電極および前記第4の圧電素子の第2の電極に発生した電荷量を電圧に変換する第3の電荷/電圧変換回路と、
    前記第3の圧電素子の第2の電極および前記第4の圧電素子の第1の電極に発生した電荷量を電圧に変換する第4の電荷/電圧変換回路と、
    前記サンプリング信号に応答して前記第3および第4の電荷/電圧変換回路の出力電圧のピーク値をサンプリングし、サンプリングしたピーク値に基づいて角速度を示す信号を発生する第4の信号発生回路とを含む、請求の範囲第11項に記載の角速度センサ。
  13. 角速度センサに用いられる同期検波回路であって、
    アナログスイッチと、
    抵抗素子およびキャパシタを含む積分回路とを備え、
    駆動信号成分と角速度信号成分が重畳されたセンサ信号が前記アナログスイッチの入力端子に入力され、前記アナログスイッチの出力端子に前記積分回路の入力ノードが接続され、
    前記センサ信号の周期と同一の周期を持つサンプリングパルスによって前記アナログスイッチのオン/オフが制御され、前記サンプリングパルスのデューティ比は50%未満である、同期検波回路。
  14. 前記駆動信号成分と前記角速度信号成分は位相が互いに90度ずれている、請求の範囲第13項に記載の同期検波回路。
  15. 前記駆動信号成分のゼロクロス点前後で前記サンプリングパルスは活性化レベルとなり、前記アナログスイッチは前記サンプリングパルスが活性化レベルである場合にオン状態となる、請求の範囲第14項に記載の同期検波回路。
  16. 前記積分回路の時定数によって決められるカットオフ周波数が1KHz以上である、請求の範囲第14項に記載の同期検波回路。
  17. 前記アナログスイッチはMOSトランジスタを含む、請求の範囲第13項に記載の同期検波回路。
  18. 前記駆動信号の周波数は1KHz以上である、請求の範囲第13項に記載の同期検波回路。
  19. 前記積分回路の時定数によって決められるカットオフ周波数が1KHz以上である、請求の範囲第13項に記載の同期検波回路。
  20. 請求の範囲第13項から請求の範囲第19項までのいずれか1項に記載の同期検波回路と、
    前記同期検波回路の出力信号から高周波成分を除去するローパスフィルタと、
    電荷信号を電圧信号に変換し、その電圧信号を前記センサ信号として前記同期検波回路に出力するチャージアンプとを2組備え、
    さらに、角速度を検出したときに互いに位相が180度ずれた2つの電荷信号をそれぞれ2つの前記チャージアンプに出力するセンサ部と、
    2つの前記ローパスフィルタの出力信号の電位差を増幅する差動増幅器とを備える、角速度センサ。
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