JP2017156313A - 角速度検出回路、角速度検出装置、電子機器及び移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】角速度検出素子から出力される複数の検出信号に基づいて生成される出力信号のS/Nを向上させることが可能な角速度検出回路を提供すること。
【解決手段】第1の検出信号を電圧に変換する第1の変換部と、第2の検出信号を電圧に変換する第2の変換部と、前記第1の変換部の出力信号に基づく信号と前記第2の変換部の出力信号に基づく信号とを差動増幅する差動増幅部の出力信号に基づいて角速度信号を生成する角速度信号生成部と、前記角速度検出素子の駆動振動に基づく信号に基づいて、前記第1の検出信号及び前記第2の検出信号に含まれる漏れ信号によって生じる前記角速度信号のオフセットを低減させるための補正信号を生成する補正信号生成部と、を含み、前記補正信号は、角速度検出素子の第1の検出電極から前記差動増幅部に至る第1の信号経路にある回路に入力される、角速度検出回路。
【選択図】図7
【解決手段】第1の検出信号を電圧に変換する第1の変換部と、第2の検出信号を電圧に変換する第2の変換部と、前記第1の変換部の出力信号に基づく信号と前記第2の変換部の出力信号に基づく信号とを差動増幅する差動増幅部の出力信号に基づいて角速度信号を生成する角速度信号生成部と、前記角速度検出素子の駆動振動に基づく信号に基づいて、前記第1の検出信号及び前記第2の検出信号に含まれる漏れ信号によって生じる前記角速度信号のオフセットを低減させるための補正信号を生成する補正信号生成部と、を含み、前記補正信号は、角速度検出素子の第1の検出電極から前記差動増幅部に至る第1の信号経路にある回路に入力される、角速度検出回路。
【選択図】図7
Description
本発明は、角速度検出回路、角速度検出装置、電子機器及び移動体に関する。
近年、例えばシリコンMEMS(Micro Electro Mechanical
System)技術を用いて角速度を検出する角速度センサー(ジャイロセンサー)が開発されている。
System)技術を用いて角速度を検出する角速度センサー(ジャイロセンサー)が開発されている。
特許文献1には、検出回路の前段(検出マス部とC/V変換回路との間)に容量カップリングでクワドラチャーエラーキャンセル信号を入力することにより、検出マス部の出力信号に含まれるクワドラチャー信号を低減する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載のジャイロセンサーでは、検出マス部の出力信号が1つであり、複数の検出信号(例えば、互いに逆相の2つの検出信号)を出力する角速度検出素子を備えた角速度検出装置に対して、当該複数の検出信号にそれぞれ含まれるクワドラチャー信号を低減する方法については、特許文献1に開示されていない。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、角速度検出素子から出力される複数の検出信号に基づいて生成される出力信号のS/Nを向上させることが可能な角速度検出回路及び角速度検出装置を提供することができる。また、本発明のいくつかの態様によれば、当該角速度検出装置を用いた電子機器及び移動体を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係る角速度検出回路は、角速度検出素子の第1の検出電極から出力される第1の検出信号を電圧に変換する第1の変換部と、前記角速度検出素子の第2の検出電極から出力される第2の検出信号を電圧に変換する第2の変換部と、前記第1の変換部の出力信号に基づく信号と前記第2の変換部の出力信号に基づく信号とを差動増幅する差動増幅部を有し、前記差動増幅部の出力信号に基づいて角速度信号を生成する角速度信号生成部と、前記角速度検出素子の駆動振動に基づく信号に基づいて、前記第1の検出信号及び前記第2の検出信号に含まれる漏れ信号によって生じる前記角速度信号のオフセットを低減させるための補正信号を生成する補正信号生成部と、を含み、前記補正信号は、前記第1の検出電極から前記差動増幅部に至る第1の信号経路にある回路に入力される。
本適用例に係る角速度検出回路は、角速度検出素子の第1の検出電極から出力される第1の検出信号を電圧に変換する第1の変換部と、前記角速度検出素子の第2の検出電極から出力される第2の検出信号を電圧に変換する第2の変換部と、前記第1の変換部の出力信号に基づく信号と前記第2の変換部の出力信号に基づく信号とを差動増幅する差動増幅部を有し、前記差動増幅部の出力信号に基づいて角速度信号を生成する角速度信号生成部と、前記角速度検出素子の駆動振動に基づく信号に基づいて、前記第1の検出信号及び前記第2の検出信号に含まれる漏れ信号によって生じる前記角速度信号のオフセットを低減させるための補正信号を生成する補正信号生成部と、を含み、前記補正信号は、前記第1の検出電極から前記差動増幅部に至る第1の信号経路にある回路に入力される。
第1の変換部は、例えば、電荷を電圧に変換するQ/V変換器(チャージアンプ)であってもよいし、電流を電圧に変換するI/V変換器であってもよい。同様に、第2の変換部は、例えば、電荷を電圧に変換するQ/V変換器(チャージアンプ)であってもよいし
、電流を電圧に変換するI/V変換器であってもよい。
、電流を電圧に変換するI/V変換器であってもよい。
[適用例2]
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記補正信号は、前記第1の変換部よりも後段の回路に入力されてもよい。
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記補正信号は、前記第1の変換部よりも後段の回路に入力されてもよい。
[適用例3]
上記適用例に係る角速度検出回路は、前記第1の信号経路に設けられ、前記第1の変換部の出力信号と前記補正信号とを加算する加算回路を含んでもよい。
上記適用例に係る角速度検出回路は、前記第1の信号経路に設けられ、前記第1の変換部の出力信号と前記補正信号とを加算する加算回路を含んでもよい。
これらの適用例に係る角速度検出回路によれば、補正信号が角速度検出素子の第1の検出電極から差動増幅部に至る第1の信号経路にある回路(第1の変換部よりも後段の回路や加算回路)に入力されることにより、第1の検出信号及び第2の検出信号に含まれる漏れ信号によって生じる角速度信号のオフセットを低減させることができる。従って、本適用例に係る角速度検出回路によれば、差動増幅部の出力信号に含まれる角速度成分(コリオリ信号)とノイズ成分との比が大きくなり、その結果、差動増幅部の出力信号に基づいて生成される角速度信号のS/Nを向上させることができる。
[適用例4]
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記補正信号は、前記第2の検出電極から前記差動増幅部に至る第2の信号経路にある回路には入力されなくてもよい。
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記補正信号は、前記第2の検出電極から前記差動増幅部に至る第2の信号経路にある回路には入力されなくてもよい。
本適用例に係る角速度検出回路によれば、第2の検出電極から前記差動増幅部に至る第2の信号経路において、補正信号が入力される回路を設ける必要がないので、回路面積を削減することができる。
[適用例5]
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記補正信号生成部は、前記補正信号の振幅を調整する振幅調整部を含んでもよい。
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記補正信号生成部は、前記補正信号の振幅を調整する振幅調整部を含んでもよい。
本適用例に係る角速度検出回路によれば、振幅調整部により振幅が調整された補正信号が生成されることにより、差動増幅部の出力信号において漏れ信号がより減衰されるので、その結果、角速度信号のS/Nをより向上させることができる。
[適用例6]
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記補正信号生成部は、前記差動増幅部の出力信号に基づいて、前記第1の検出信号及び前記第2の検出信号に含まれる前記漏れ信号のレベルを検出する同期検波回路を含み、前記振幅調整部は、前記同期検波回路が検出した前記漏れ信号のレベルに基づいて、前記補正信号の振幅を調整してもよい。
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記補正信号生成部は、前記差動増幅部の出力信号に基づいて、前記第1の検出信号及び前記第2の検出信号に含まれる前記漏れ信号のレベルを検出する同期検波回路を含み、前記振幅調整部は、前記同期検波回路が検出した前記漏れ信号のレベルに基づいて、前記補正信号の振幅を調整してもよい。
本適用例に係る角速度検出回路によれば、第1の検出信号及び第2の検出信号に含まれる漏れ信号の振幅が変化しても、これに追従して補正信号の振幅が調整されるので、環境が変化しても角速度信号のS/Nを一定に維持することができる。
また、本適用例に係る角速度検出回路によれば、1つの同期検波回路により、差動増幅部の出力信号に基づいて、第1の検出信号及び前記第2の検出信号に含まれる漏れ信号のレベルをまとめて検出するので、2つの同期検波回路により、第1の検出信号に含まれる漏れ信号のレベルと第2の検出信号に含まれる漏れ信号のレベルを別個に検出する構成と比較して回路面積を削減することができる。
さらに、本適用例に係る角速度検出回路によれば、その製造工程において、第1の検出信号及び第2の検出信号に含まれる漏れ信号の振幅を検査して補正信号の振幅を調整するための情報を設定する必要がないので、製造コストを削減することも可能である。
[適用例7]
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記振幅調整部は、記憶部に記憶されている情報に基づいて、前記補正信号の振幅を調整してもよい。
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記振幅調整部は、記憶部に記憶されている情報に基づいて、前記補正信号の振幅を調整してもよい。
本適用例に係る角速度検出回路によれば、例えば、その製造工程において、第1の検出信号及び第2の検出信号に含まれる漏れ信号の振幅を検査し、漏れ信号の振幅に応じた情報を記憶部に記憶させることにより、角速度信号のS/Nを向上させることができる。
また、本適用例に係る角速度検出回路によれば、環境変化によって第1の検出信号及び第2の検出信号に含まれる漏れ信号の振幅や位相が変化すると、角速度検出素子の駆動振動に基づく信号の振幅や位相も同様に変化するため、漏れ信号のレベルを検出しなくても、角速度信号のS/Nをある程度一定に維持することができる。従って、本適用例に係る角速度検出回路によれば、第1の検出信号及び第2の検出信号に含まれる漏れ信号のレベルを検出するための回路が不要であるため、回路面積を削減することも可能である。
[適用例8]
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記補正信号生成部は、前記補正信号の位相を調整する位相調整部を含んでもよい。
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記補正信号生成部は、前記補正信号の位相を調整する位相調整部を含んでもよい。
例えば、前記位相調整部は、前記同期検波回路が検出した前記漏れ信号のレベルに基づいて、前記補正信号の位相を調整してもよいし、記憶部に記憶されている情報に基づいて、前記補正信号の位相を調整してもよい。
本適用例に係る角速度検出回路によれば、位相調整部により位相が調整された補正信号が生成されることにより、差動増幅部の出力信号において漏れ信号がより減衰されるので、その結果、角速度信号のS/Nをより向上させることができる。
[適用例9]
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記第1の変換部及び前記第2の変換部の電源電圧は、前記差動増幅部の電源電圧よりも高くてもよい。
上記適用例に係る角速度検出回路において、前記第1の変換部及び前記第2の変換部の電源電圧は、前記差動増幅部の電源電圧よりも高くてもよい。
本適用例に係る角速度検出回路によれば、第1の変換部及び第2の変換部の電源電圧が差動増幅部の電源電圧と同じである場合と比較して、第1の変換部及び第2の変換部のゲインを大きくすることができる。すなわち、第1の変換部及び第2の変換部により、コリオリ信号と漏れ信号がより大きく増幅されるが、補正信号によって漏れ信号は大きく減衰するので、角速度信号のS/Nをより向上させることができる。
[適用例10]
本適用例に係る角速度検出装置は、上記のいずれかの角速度検出回路と、前記角速度検出素子を駆動する駆動回路と、前記角速度検出素子と、を備えている。
本適用例に係る角速度検出装置は、上記のいずれかの角速度検出回路と、前記角速度検出素子を駆動する駆動回路と、前記角速度検出素子と、を備えている。
本適用例に係る角速度検出装置によれば、上記のいずれかの角速度検出回路を備えているので、角速度信号のS/Nを向上させることができる。
[適用例11]
本適用例に係る電子機器は、上記の角速度検出装置を備えている。
本適用例に係る電子機器は、上記の角速度検出装置を備えている。
[適用例12]
本適用例に係る移動体は、上記の角速度検出装置を備えている。
本適用例に係る移動体は、上記の角速度検出装置を備えている。
これらの適用例によれば、角速度信号のS/Nを向上させることが可能な角速度検出装置を備えているので、例えば、角速度の変化に基づく処理をより高精度に行うことが可能な電子機器及び移動体を実現することも可能である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.角速度検出装置
1−1.第1実施形態
[角速度検出素子の構成及び動作]
まず、本実施形態に係る角速度検出装置1に含まれる角速度検出素子10について、図面を参照しながら説明する。図1は、角速度検出素子10を模式的に示す平面図である。図2は、角速度検出素子10を模式的に示す断面図である。なお、図1では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。以下では、角速度検出素子10が、Z軸回りの角速度を検出する静電容量型MEMS素子である例について説明する。
1−1.第1実施形態
[角速度検出素子の構成及び動作]
まず、本実施形態に係る角速度検出装置1に含まれる角速度検出素子10について、図面を参照しながら説明する。図1は、角速度検出素子10を模式的に示す平面図である。図2は、角速度検出素子10を模式的に示す断面図である。なお、図1では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。以下では、角速度検出素子10が、Z軸回りの角速度を検出する静電容量型MEMS素子である例について説明する。
図2に示されるように、角速度検出素子10は、基板11上に設けられ、基板11と蓋体12とで構成される収容部に収容されている。収容部の内部の空間であるキャビティー13は、例えば、真空で密閉されている。基板11の材質は、例えば、ガラス、シリコンである。蓋体12の材質は、例えば、シリコン、ガラスである。
図1に示されるように、角速度検出素子10は、振動体112と、固定駆動電極130および固定駆動電極132と、可動駆動電極116と、固定モニター電極160および固定モニター電極162と、可動モニター電極118と、固定検出電極140および固定検出電極142と、可動検出電極126と、を含んで構成されている。
図1に示されるように、角速度検出素子10は、第1構造体106および第2構造体108を有している。第1構造体106および第2構造体108は、X軸に沿って互いに連結されている。第1構造体106は、第2構造体108よりも−X方向側に位置している。構造体106,108は、例えば、両者の境界線B(Y軸に沿った直線)に対して、対称となる形状を有している。なお、図示はしないが、角速度検出素子10は、第2構造体108を有しておらず、第1構造体106によって構成されていてもよい。
各構造体106,108は、振動体112と、第1バネ部114と、可動駆動電極116と、変位部122と、第2バネ部124と、固定駆動電極130,132と、可動振動検出電極118,126と、固定振動検出電極140,142,160,162と、固定部150と、を有する。可動振動検出電極118,126は、可動モニター電極118と、可動検出電極126と、に分類される。固定振動検出電極140,142,160,162は、固定検出電極140,142と、固定モニター電極160,162と、に分類される。
振動体112、バネ部114,124、可動駆動電極116、可動モニター電極118、変位部122、可動検出電極126、および固定部150は、例えば、基板11に接合されたシリコン基板(図示せず)を加工することにより、一体に形成されている。これにより、シリコン半導体デバイスの製造に用いられる微細な加工技術の適用が可能となり、角速度検出素子10の小型化を図ることができる。角速度検出素子10の材質は、例えば、リン、ボロン等の不純物がドープされることにより導電性が付与されたシリコンである。なお、可動駆動電極116、可動モニター電極118および可動検出電極126は、振動体112とは別部材として振動体112の表面等に設けられていてもよい。
振動体112は、例えば、枠状(フレーム状)の形状を有している。振動体112の内側には、変位部122、可動検出電極126、および固定検出電極140,142が設けられている。
第1バネ部114は、一端が振動体112に接続され、他端が固定部150に接続されている。固定部150は、基板11上に固定されている。すなわち、固定部150の下方には、凹部14(図2参照)が設けられていない。振動体112は、第1バネ部114を介して、固定部150により支持されている。図示の例では、第1バネ部114は、第1構造体106および第2構造体108において、4つずつ設けられている。なお、第1構造体106と第2構造体108との境界線B上の固定部150は、設けられていなくてもよい。
第1バネ部114は、X軸方向に振動体112を変位し得るように構成されている。より具体的には、第1バネ部114は、Y軸方向に(Y軸に沿って)往復しながらX軸方向に(X軸に沿って)延出する形状を有している。なお、第1バネ部114は、振動体112をX軸に沿って振動させることができれば、その数は特に限定されない。
可動駆動電極116は、振動体112に接続されている。可動駆動電極116は、振動体112から+Y方向および−Y方向に延出している。可動駆動電極116は、複数設けられ、複数の可動駆動電極116は、X軸方向に配列されていてもよい。可動駆動電極116は、振動体112の振動に伴い、X軸に沿って振動することができる。
固定駆動電極130,132は、基板11上に固定され、振動体112の+Y方向側、および振動体112の−Y方向側に設けられている。
固定駆動電極130,132は、可動駆動電極116と対向し、可動駆動電極116を挟んで設けられている。より具体的には、可動駆動電極116を挟む固定駆動電極130,132において、第1構造体106では、可動駆動電極116の−X方向側に固定駆動電極130が設けられ、可動駆動電極116の+X方向側に固定駆動電極132が設けられている。第2構造体108では、可動駆動電極116の+X方向側に固定駆動電極130が設けられ、可動駆動電極116の−X方向側に固定駆動電極132が設けられている。
図1に示す例では、固定駆動電極130,132は、櫛歯状の形状を有しており、可動駆動電極116は、固定駆動電極130,132の櫛歯の間に挿入可能な形状を有している。固定駆動電極130,132は、可動駆動電極116の数に応じて、複数設けられ、X軸方向に配列されていてもよい。固定駆動電極130,132および可動駆動電極116は、振動体112を振動させるための電極である。
可動モニター電極118は、振動体112に接続されている。可動モニター電極118は、振動体112から+Y方向および−Y方向に延出している。図1に示す例では、可動モニター電極118は、第1構造体106の振動体112の+Y方向側、および第2構造体108の振動体112の+Y方向側に、1つずつ設けられ、可動モニター電極118の間に、複数の可動駆動電極116が配列されている。さらに、可動モニター電極118は、第1構造体106の振動体112の−Y方向側、および第2構造体108の振動体112の−Y方向側に、1つずつ設けられ、可動モニター電極118の間に、複数の可動駆動電極116が配列されている。可動モニター電極118の平面形状は、例えば、可動駆動電極116の平面形状と同じである。可動モニター電極118は、振動体112の振動に伴い、X軸に沿って振動する、すなわち、往復運動することができる。
固定モニター電極160,162は、基板11上に固定され、振動体112の+Y方向側、および振動体112の−Y方向側に設けられている。
固定モニター電極160,162は、可動モニター電極118と対向し、可動モニター電極118を挟んで設けられている。より具体的には、可動モニター電極118を挟む固定モニター電極160,162において、第1構造体106では、可動モニター電極118の−X方向側に固定モニター電極160が設けられ、可動モニター電極118の+X方向側に固定モニター電極162が設けられている。第2構造体108では、可動モニター電極118の+X方向側に固定モニター電極160が設けられ、可動モニター電極118の−X方向側に固定モニター電極162が設けられている。
固定モニター電極160,162は、櫛歯状の形状を有しており、可動モニター電極118は、固定モニター電極160,162の櫛歯の間に挿入可能な形状を有している。
固定モニター電極160,162および可動モニター電極118は、振動体112の振動に応じて変化する信号を検出するため電極であり、振動体112の振動状態を検出するための電極である。より具体的には、可動モニター電極118がX軸に沿って変位することにより、可動モニター電極118と固定モニター電極160との間の静電容量、および可動モニター電極118と固定モニター電極162との間の静電容量、が変化する。これにより、固定モニター電極160,162の電流が変化する。この電流の変化を検出することにより、振動体112の振動状態を検出することができる。
変位部122は、第2バネ部124を介して、振動体112に接続されている。図示の例では、変位部122の平面形状は、Y軸に沿った長辺を有する長方形である。なお、図示はしないが、変位部122は、振動体112の外側に設けられていてもよい。
第2バネ部124は、Y軸方向に変位部122を変位し得るように構成されている。より具体的には、第2バネ部124は、X軸方向に往復しながらY軸方向に延出する形状を有している。なお、第2バネ部124は、変位部122をY軸に沿って変位させることができれば、その数は特に限定されない。
可動検出電極126は、変位部122に接続されている。可動検出電極126は、例えば、複数設けられている。可動検出電極126は、変位部122から+X方向および−X方向に延出している。
固定検出電極140,142は、基板11上に固定されている。より具体的には、固定検出電極140,142は、一端が基板11上に固定され、他端が自由端として変位部122側に延出している。
固定検出電極140,142は、可動検出電極126と対向し、可動検出電極126を挟んで設けられている。より具体的には、可動検出電極126を挟む固定検出電極140,142において、第1構造体106では、可動検出電極126の−Y方向側に固定検出電極140が設けられ、可動検出電極126の+Y方向側に固定検出電極142が設けられている。第2構造体108では、可動検出電極126の+Y方向側に固定検出電極140が設けられ、可動検出電極126の−Y方向側に固定検出電極142が設けられている。
図1に示す例では、固定検出電極140,142は、複数設けられ、Y軸に沿って交互に配列されている。固定検出電極140,142および可動検出電極126は、振動体112の振動に応じて変化する信号(静電容量)を検出するための電極である。
次に、角速度検出素子10の動作について説明する。図3〜図6は、角速度検出素子10の動作を説明するための図である。なお、図3〜図6では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、Z軸を図示している。また、便宜上、図3〜図6では、可動駆動電極116、可動モニター電極118、可動検出電極126、固定駆動電極130,132、固定検出電極140,142、および固定モニター電極160,162の図示を省略し、角速度検出素子10を簡略化して図示している。
可動駆動電極116と固定駆動電極130,132との間に、図示しない電源によって、電圧を印加すると、可動駆動電極116と固定駆動電極130,132との間に、静電力を発生させることができる(図1参照)。これにより、図3および図4に示すように、第1バネ部114をX軸に沿って伸縮させることができ、振動体112をX軸に沿って振動させることができる。
より具体的には、可動駆動電極116に、一定のバイアス電圧Vrを与える。さらに、図示しない駆動配線を介して固定駆動電極130に、所定の電圧を基準として第1交流電圧を印加する。また、図示しない駆動配線を介して固定駆動電極132に、所定の電圧を基準として、第1交流電圧と位相が180度ずれた第2交流電圧を印加する。
ここで、可動駆動電極116を挟む固定駆動電極130,132において、第1構造体106では、可動駆動電極116の−X方向側に固定駆動電極130が設けられ、可動駆動電極116の+X方向側に固定駆動電極132が設けられている(図1参照)。第2構造体108では、可動駆動電極116の+X方向側に固定駆動電極130が設けられ、可動駆動電極116の−X方向側に固定駆動電極132が設けられている(図1参照)。そのため、第1交流電圧および第2交流電圧によって、第1構造体106の振動体112a
、および第2構造体108の振動体112bを、互いに逆位相でかつ所定の周波数で、X軸に沿って振動させることができる。図3に示す例では、振動体112aは、α1方向に変位し、振動体112bは、α1方向と反対のα2方向に変位している。図4に示す例では、振動体112aは、α2方向に変位し、振動体112bは、α1方向に変位している。
、および第2構造体108の振動体112bを、互いに逆位相でかつ所定の周波数で、X軸に沿って振動させることができる。図3に示す例では、振動体112aは、α1方向に変位し、振動体112bは、α1方向と反対のα2方向に変位している。図4に示す例では、振動体112aは、α2方向に変位し、振動体112bは、α1方向に変位している。
なお、変位部122は、振動体112の振動に伴い、X軸に沿って変位する。同様に、可動検出電極126(図1参照)は、振動体112の振動に伴い、X軸に沿って変位する。
図5および図6に示すように、振動体112a,112bがX軸に沿って振動を行っている状態で、角速度検出素子10にZ軸回りの角速度ωが加わると、コリオリの力が働き、変位部122は、Y軸に沿って変位する。すなわち、振動体112aに接続された変位部122a、および振動体112bに接続された変位部122bは、Y軸に沿って、互いに反対方向に変位する。図5に示す例では、変位部122aは、β1方向に変位し、変位部122bは、β1方向と反対のβ2方向に変位している。図6に示す例では、変位部122aは、β2方向に変位し、第2変位部122bは、β1方向に変位している。
変位部122a,122bがY軸に沿って変位することにより、可動検出電極126と固定検出電極140との間の距離は、変化する(図1参照)。同様に、可動検出電極126と固定検出電極142との間の距離は、変化する(図1参照)。そのため、可動検出電極126と固定検出電極140との間の静電容量は、変化する。同様に、可動検出電極126と固定検出電極142との間の静電容量は、変化する。
角速度検出素子10では、可動検出電極126と固定検出電極140との間に電圧を印加することにより、可動検出電極126と固定検出電極140との間の静電容量の変化量を検出することができる(図1参照)。さらに、可動検出電極126と固定検出電極142との間に電圧を印加することにより、可動検出電極126と固定検出電極142との間の静電容量の変化量を検出することができる(図1参照)。このようにして、角速度検出素子10は、可動検出電極126と固定検出電極140,142との間の静電容量の変化量により、Z軸回りの角速度ωを求めることができる。
さらに、角速度検出素子10では、振動体112a,112bがX軸に沿って振動することにより、可動モニター電極118と固定モニター電極160との間の距離は、変化する(図1参照)。同様に、可動モニター電極118と固定モニター電極162との間の距離は、変化する(図1参照)。そのため、可動モニター電極118と固定モニター電極160との間の静電容量は、変化する。同様に、可動モニター電極118と固定モニター電極162との間の静電容量は、変化する。これに伴い、固定モニター電極160,162に流れる電流は変化する。この電流の変化によって、振動体112a,112bの振動状態を検出する(モニターする)ことができる。
角速度検出素子10において、図1に示される例のように、可動検出電極126の往復運動端の両側の領域に、固定検出電極140,142が設けられていてもよい。
[角速度検出装置の構成及び動作]
図7は、第1実施形態の角速度検出装置1の構成を示す図である。図7に示されるように、第1実施形態の角速度検出装置1は、図1に示される角速度検出素子10と、駆動回路20と、角速度検出回路30とを含んで構成されている。
図7は、第1実施形態の角速度検出装置1の構成を示す図である。図7に示されるように、第1実施形態の角速度検出装置1は、図1に示される角速度検出素子10と、駆動回路20と、角速度検出回路30とを含んで構成されている。
駆動回路20は、角速度検出素子10の固定モニター電極160,162からの信号に
基づいて駆動信号を生成し、固定駆動電極130,132に駆動信号を出力する。駆動回路20は、駆動信号を出力して角速度検出素子10を駆動し、角速度検出素子10からフィードバック信号を受ける。これにより角速度検出素子10を励振させる。
基づいて駆動信号を生成し、固定駆動電極130,132に駆動信号を出力する。駆動回路20は、駆動信号を出力して角速度検出素子10を駆動し、角速度検出素子10からフィードバック信号を受ける。これにより角速度検出素子10を励振させる。
角速度検出回路30は、駆動信号により駆動される角速度検出素子10から出力される検出信号を受けて、検出信号から、振動に基づくクワドラチャー信号(漏れ信号)を減衰させるとともに、コリオリの力に基づくコリオリ信号を抽出することにより、角速度信号SOを生成する。
本実施形態における駆動回路20は、2つのQ/V変換器(チャージアンプ)21A,21B、コンパレーター22、2つの位相シフト回路23A,23B、2つの帯域制限フィルター24A,24B、コンパレーター25及びレベル変換回路26を含んで構成されている。
角速度検出素子10の振動体112が振動すると、容量変化に基づく互いに逆相の電流がフィードバック信号として固定モニター電極160,162から出力される。
Q/V変換器21Aは、演算増幅器210Aとコンデンサー211Aを有し、角速度検出素子10の固定モニター電極160から出力されて演算増幅器210Aの反転入力端子に入力される電流(電荷)をコンデンサー211Aに蓄積して電圧に変換する。同様に、Q/V変換器31Bは、演算増幅器210Bとコンデンサー211Bを有し、角速度検出素子10の固定モニター電極162から出力されて演算増幅器210Bの反転入力端子に入力される電流(電荷)をコンデンサー211Bに蓄積して電圧に変換する。具体的には、Q/V変換器21A、21Bは、入力される電流(電荷)を、アナロググラウンド電圧AGNDを基準とする電圧に変換し、振動体112の振動周波数と同一の周波数の交流電圧信号MNT,MNTBを出力する。交流電圧信号MNT,MNTBは、それぞれ、固定モニター電極160,162から出力される交流電流に対して位相が90°進んだ信号である。
Q/V変換器21A、21Bからそれぞれ出力された交流電圧信号MNT,MNTBは、コンパレーター22に入力される。コンパレーター22は、交流電圧信号MNTの電圧と交流電圧信号MNTBの電圧とを比較し、非反転出力端子と反転出力端子から互いに逆相の矩形波信号を出力する。図7の例では、コンパレーター22の反転出力端子から出力される矩形波信号は、後述するクワドラチャー参照信号QDETとして使用される。交流電圧信号MNTの電圧が交流電圧信号MNTBの電圧よりも高いときは、クワドラチャー参照信号QDETはハイレベルとなる。交流電圧信号MNTの電圧が交流電圧信号MNTBの電圧よりも低いときは、クワドラチャー参照信号QDETはローレベルとなる。
また、交流電圧信号MNT,MNTBは、位相シフト回路23A,23Bにそれぞれ入力される。位相シフト回路23Aは、駆動信号の位相を調整するための回路であり、交流電圧信号MNTの位相をシフトした信号を出力する。同様に、位相シフト回路23Bは、駆動信号の位相を調整するための回路であり、交流電圧信号MNTBの位相をシフトした信号を出力する。図7の例では、位相シフト回路23A,23Bは、全周波数帯域の信号を通過させるオールパスフィルターであるが、これ以外の回路であってもよい。
位相シフト回路23A,23Bの出力信号は、帯域制限フィルター24A,24Bにそれぞれ入力される。帯域制限フィルター24Aは、駆動信号の周波数帯域を制限するための回路であり、位相シフト回路23Aの出力信号に含まれる、振動周波数と一致する周波数の信号を通過させるとともに、ノイズ信号を減衰させる。同様に、帯域制限フィルター24Bは、駆動信号の周波数帯域を制限するための回路であり、位相シフト回路23Bの
出力信号に含まれる、振動周波数と一致する周波数の信号を通過させるとともに、ノイズ信号を減衰させる。特に、高周波数帯域のノイズ信号を減衰させるために、図7の例では、帯域制限フィルター24A,24Bはローパスフィルターであるが、低周波数帯域のノイズ信号も減衰させるために、バンドパスフィルターであってもよい。
出力信号に含まれる、振動周波数と一致する周波数の信号を通過させるとともに、ノイズ信号を減衰させる。特に、高周波数帯域のノイズ信号を減衰させるために、図7の例では、帯域制限フィルター24A,24Bはローパスフィルターであるが、低周波数帯域のノイズ信号も減衰させるために、バンドパスフィルターであってもよい。
前述の通り、交流電圧信号MNTは固定モニター電極160から出力される交流電流に対して位相が90°進んだ信号であるため、発振条件を満たすために、位相シフト回路23Aにおける位相遅れと帯域制限フィルター24Aにおける位相遅れの和は約90°になっている。同様に、交流電圧信号MNTBは固定モニター電極162から出力される交流電流に対して位相が90°進んだ信号であるため、発振条件を満たすために、位相シフト回路23Bにおける位相遅れと帯域制限フィルター24Bにおける位相遅れの和は約90°になっている。例えば、位相シフト回路23A,23Bにおける位相遅れが75°であり、帯域制限フィルター24A,24Bにおける位相遅れが15°であってもよい。
このように、位相シフト回路23Aと帯域制限フィルター24Aとは、駆動信号の位相を調整し、かつ、駆動信号の周波数帯域を制限する位相調整部27Aを構成している。同様に、位相シフト回路23Bと帯域制限フィルター24Bとは、駆動信号の位相を調整し、かつ、駆動信号の周波数帯域を制限する位相調整部27Bを構成している。図7の例では、位相調整部27A,27Bは、位相シフト回路23Aと帯域制限フィルター24A、あるいは、位相シフト回路23Bと帯域制限フィルター24Bの2つの回路によって実現されているが、交流電圧信号MNTあるいは交流電圧信号MNTBに対する位相調整機能と帯域制限機能とを有する1つの回路(例えば、能動素子を用いたフィルターやLCフィルター等)で実現されてもよい。
帯域制限フィルター24A、24Bの出力信号は、コンパレーター25に入力される。コンパレーター25は、帯域制限フィルター24Aの出力電圧(位相調整部27Aの出力信号の電圧)と帯域制限フィルター24Bの出力電圧(位相調整部27Bの出力信号の電圧)とを比較し、非反転出力端子と反転出力端子から互いに逆相の矩形波信号を出力する。図7の例では、コンパレーター25の反転出力端子から出力される矩形波信号は、後述するコリオリ参照信号SDETとして使用される。帯域制限フィルター24Aの出力電圧が帯域制限フィルター24Bの出力電圧よりも高いときは、コリオリ参照信号SDETはハイレベルとなる。また、帯域制限フィルター24Aの出力電圧が帯域制限フィルター24Bの出力電圧よりも低いときは、コリオリ参照信号SDETはローレベルとなる。
コンパレーター25から出力される互いに逆相の矩形波信号は、レベル変換回路26に入力される。レベル変換回路26は、コンパレーター25の出力信号の電圧レベルを変換する。具体的には、レベル変換回路26は、コンパレーター25から出力される互いに逆相の矩形波信号を、ハイレベルが電圧VH、ローレベルが電圧VLの互いに逆相の矩形波信号に変換する。レベル変換回路26から出力される互いに逆相の矩形波信号は、駆動信号として角速度検出素子10の固定駆動電極130,132にそれぞれ入力される。この固定駆動電極130,132に入力される駆動信号により角速度検出素子10が駆動される。
コンパレーター25とレベル変換回路26とで構成される回路は、位相調整部27A,27Bの出力信号に基づいて、角速度検出素子10を駆動する駆動信号を生成する駆動信号生成部として機能する。
ここで、本実施形態では、静電容量型MEMS素子である角速度検出素子10から出力される電流が非常に小さいことを考慮し、当該電流をI/V変換器ではなくQ/V変換器21A、21Bで受けている。角速度検出素子10から出力される電流(電荷)は、コン
デンサー211A,211Bに蓄積され、演算増幅器210A,210Bによって十分大きく増幅されるため、Q/V変換器21A、21Bの出力信号では、S/Nの低下が抑止され、高いS/Nを維持することが可能となる。
デンサー211A,211Bに蓄積され、演算増幅器210A,210Bによって十分大きく増幅されるため、Q/V変換器21A、21Bの出力信号では、S/Nの低下が抑止され、高いS/Nを維持することが可能となる。
また、本実施形態では、振動体112の振動周波数f0に対して、位相シフト回路23A,23Bの振幅ゲインは1であり、帯域制限フィルター24A,24Bの振幅ゲインもほぼ1である。従って、Q/V変換器21A,21Bの出力信号は、その振幅がほとんど減衰されずに帯域制限フィルター24A、24Bから出力されることになる。さらに、帯域制限フィルター24A,24Bは、それぞれ位相シフト回路23A,23Bの後段に設けられているので、帯域制限フィルター24A,24Bによって、位相シフト回路23A,23Bで発生した高周波ノイズを減衰させることができる。従って、帯域制限フィルター24A、24Bの出力信号でも、Q/V変換器21A,21Bの出力信号と同等の高いS/Nが維持される。その結果、駆動信号のジッターが低減され、駆動信号と連動するコリオリ参照信号SDETやクワドラチャー参照信号QDETのジッターも低減される。
本実施形態における角速度検出回路30は、2つのQ/V変換器(チャージアンプ)31A,31B、差動増幅器32、コリオリ同期検波回路33、クワドラチャー同期検波回路34、振幅調整回路35、加算回路36及び反転増幅回路37を含んで構成されている。
角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号(交流電流)は、角速度検出素子10に働くコリオリの力に基づく角速度成分であるコリオリ信号と、角速度検出素子10の励振振動に基づく自己振動成分であるクワドラチャー信号(漏れ信号)を含んでいる。固定検出電極140から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)とコリオリ信号(角速度成分)とは位相が90°ずれている。同様に、固定検出電極142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)とコリオリ信号(角速度成分)とは位相が90°ずれている。また、固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるコリオリ信号(角速度成分)は互いに逆相であり、クワドラチャー信号(漏れ信号)は互いに逆相である。
Q/V変換器31A(第1の変換部の一例)は、角速度検出素子10の固定検出電極140(第1の検出電極の一例)から出力される電流(第1の検出信号の一例)を電圧に変換する。同様に、Q/V変換器31B(第2の変換部の一例)は、角速度検出素子10の固定検出電極142(第2の検出電極の一例)から出力される電流(第2の検出信号の一例)を電圧に変換する。
具体的には、角速度検出素子10の振動体112が振動すると、容量変化に基づく電流が固定検出電極140,142から出力され、Q/V変換器31A,31Bがそれぞれ有する演算増幅器310A,310Bの反転入力端子に入力される。Q/V変換器31Aは、固定検出電極140から出力される交流電流を、アナロググラウンド電圧AGNDを基準とする電圧に変換して出力する。同様に、Q/V変換器31Bは、固定検出電極142から出力される電流を、アナロググラウンド電圧AGNDを基準とする電圧に変換して出力する。Q/V変換器31A,31Bから出力される信号は、それぞれ、固定検出電極140,142から出力される交流電流に対して位相が90°進んだ信号である。
Q/V変換器31Aから出力された交流電圧信号は、加算回路36に入力される。加算回路36は、角速度検出素子10の固定検出電極140から差動増幅器32に至る第1の信号経路に設けられ、Q/V変換器31Aの出力信号と振幅調整回路35の出力信号とを加算する。加算回路36は、演算増幅器360を有し、Q/V変換器31Aの出力信号、振幅調整回路35の出力信号及び演算増幅器360の出力信号が、それぞれ抵抗を介して
演算増幅器360の反転入力端子に入力される。また、演算増幅器360の非反転入力端子にはアナロググラウンド電圧AGNDが供給される。
演算増幅器360の反転入力端子に入力される。また、演算増幅器360の非反転入力端子にはアナロググラウンド電圧AGNDが供給される。
また、Q/V変換器31Bから出力された交流電圧信号は、反転増幅回路37に入力される。反転増幅回路37は、Q/V変換器31Bの出力信号を、アナロググラウンド電圧AGNDを基準として反転増幅する。
加算回路36から出力された交流電圧信号と反転増幅回路37から出力された交流電圧信号とは、差動増幅器32に入力される。差動増幅器32(差動増幅部の一例)は、加算回路36の出力信号(第1の変換部の出力信号に基づく信号の一例)と反転増幅回路37の出力信号(第2の変換部の出力信号に基づく信号の一例)とを差動増幅して出力する。
差動増幅器32から出力された信号は、コリオリ同期検波回路33に入力される。コリオリ同期検波回路33は、差動増幅器32から出力された信号をコリオリ参照信号SDETに基づいて同期検波する。より詳細には、コリオリ同期検波回路33は、コリオリ参照信号SDETがハイレベルのときは差動増幅器32から出力された信号を選択し、コリオリ参照信号SDETがローレベルのときは差動増幅器32から出力された信号の極性を反転させた信号を選択することにより全波整流し、全波整流して得られた信号をローパスフィルター処理して出力する。コリオリ同期検波回路33から出力される信号は、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号から、コリオリ信号(角速度成分)が抽出された信号であり、コリオリ信号(角速度成分)の大きさに応じた電圧となる。このコリオリ同期検波回路33から出力される信号は、角速度信号SOとして角速度検出装置1の外部に出力される。前述の通り、コリオリ参照信号SDETのジッターが低減されるため、コリオリ同期検波回路33による同期検波の精度が向上し、その結果、角速度の検出精度が向上する。
差動増幅器32とコリオリ同期検波回路33とで構成される回路は、差動増幅器32によってQ/V変換器31A,31Bの出力信号を差動増幅し、差動増幅器32の出力信号に基づいて角速度信号SOを生成する角速度信号生成部として機能する。
差動増幅器32から出力された信号は、クワドラチャー同期検波回路34にも入力される。クワドラチャー同期検波回路34(同期検波回路の一例)は、差動増幅器32の出力信号(交流電圧信号)に基づいて、角速度検出素子10の固定検出電極140から出力される交流電流及び固定検出電極142から出力される交流電流に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)のレベルを検出する。
具体的には、クワドラチャー同期検波回路34は、差動増幅器32の出力信号(交流電圧信号)をクワドラチャー参照信号QDETに基づいて同期検波してクワドラチャー信号(漏れ信号)のレベルを検出する。すなわち、クワドラチャー同期検波回路34は、クワドラチャー参照信号QDETがハイレベルのときは差動増幅器32から出力された交流電圧信号を選択し、クワドラチャー参照信号QDETがローレベルのときは差動増幅器32から出力された交流電圧信号の極性を反転させた信号を選択することにより全波整流し、全波整流して得られた信号を積分処理して出力する。クワドラチャー同期検波回路34から出力される信号は、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号から、クワドラチャー信号(漏れ信号)が抽出された信号であり、クワドラチャー信号(漏れ信号)の大きさに応じた電圧となる。
クワドラチャー同期検波回路34から出力される信号は、振幅調整回路35に入力される。振幅調整回路35は、クワドラチャー同期検波回路34の出力信号に応じて、Q/V変換器31A,31Bに入力されるクワドラチャー信号(漏れ信号)をキャンセルするよ
うに、交流電圧信号MNTの振幅を調整した信号を出力する。振幅調整回路35から出力される信号は、振動周波数(クワドラチャー信号(漏れ信号)の周波数)と同一の周波数を有し、かつ、クワドラチャー信号(漏れ信号)の大きさによって決まる振幅を有する交流電圧信号である。そして、振幅調整回路35から出力される交流電圧信号は、角速度検出素子10の固定検出電極140から差動増幅器32に至る第1の信号経路にある回路に入力される。また、振幅調整回路35の出力信号は、角速度検出素子10の固定検出電極142から差動増幅器32に至る第2の信号経路にある回路には入力されない。特に本実施形態では、振幅調整回路35の出力信号は、第1の信号経路においてQ/V変換器31Aよりも後段の回路である加算回路36に入力される。より具体的には、振幅調整回路35の出力信号は、加算回路36が有する演算増幅器360の反転入力端子に抵抗を介して入力される。
うに、交流電圧信号MNTの振幅を調整した信号を出力する。振幅調整回路35から出力される信号は、振動周波数(クワドラチャー信号(漏れ信号)の周波数)と同一の周波数を有し、かつ、クワドラチャー信号(漏れ信号)の大きさによって決まる振幅を有する交流電圧信号である。そして、振幅調整回路35から出力される交流電圧信号は、角速度検出素子10の固定検出電極140から差動増幅器32に至る第1の信号経路にある回路に入力される。また、振幅調整回路35の出力信号は、角速度検出素子10の固定検出電極142から差動増幅器32に至る第2の信号経路にある回路には入力されない。特に本実施形態では、振幅調整回路35の出力信号は、第1の信号経路においてQ/V変換器31Aよりも後段の回路である加算回路36に入力される。より具体的には、振幅調整回路35の出力信号は、加算回路36が有する演算増幅器360の反転入力端子に抵抗を介して入力される。
この演算増幅器360の反転入力端子に入力される交流電圧信号は、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から演算増幅器310A,310Bの反転入力端子にそれぞれ入力される電流に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)を打ち消すように作用するため、差動増幅器32の出力信号ではクワドラチャー信号(漏れ信号)が大きく減衰されることになる。その結果、クワドラチャー信号(漏れ信号)によって生じる角速度信号SOのオフセットを低減させることができる。さらに、前述の通り、本実施形態では、クワドラチャー参照信号QDETのジッターが低減されるため、クワドラチャー同期検波回路34A,34Bによる同期検波の精度が向上する。その結果、角速度信号SOのS/Nを向上させることができる。以下では、演算増幅器360の反転入力端子に入力される信号を「クワドラチャー補正信号」と呼ぶ。
このように、クワドラチャー同期検波回路34と振幅調整回路35とで構成される回路は、角速度検出素子10の駆動振動に基づく信号である交流電圧信号MNTに基づいて、角速度検出素子10の固定検出電極140から出力される交流電流及び固定検出電極142から出力される交流電流に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)によって生じる角速度信号SOのオフセットを低減させるためのクワドラチャー補正信号(補正信号の一例)を生成する補正信号生成部として機能する。また、振幅調整回路35は、クワドラチャー同期検波回路34が検出したクワドラチャー信号(漏れ信号)のレベルに基づいて、クワドラチャー補正信号の振幅を調整する振幅調整部として機能する。
次に、図7に示した角速度検出装置1によりクワドラチャー信号(漏れ信号)が除去される原理について、図8の波形図を用いて説明する。図8は、図7のA点〜M点における信号波形の一例を示す図であり、横軸は時間、縦軸は電圧または電流を表す。図8は、角速度検出素子10にコリオリの力が加わっていない場合の例であるが、コリオリの力が加わった場合も同様に説明することができる。
角速度検出素子10の振動体112が振動している状態では、レベル変換回路26から出力される駆動信号(A点,A’点の信号)は互いに逆相の矩形波である。また、Q/V変換器21A,21Bに入力される交流電流(B点,B’点の信号)は互いに逆相であり、Q/V変換器21A,21Bから出力される交流電圧信号MNT,MNTB(C点,C’点の信号)も互いに逆相である。この交流電圧信号MNT,MNTB(C点,C’点の信号)は、それぞれ、Q/V変換器21A,21Bに入力される各交流電流(B点,B’点の信号)に対して位相が90°進んでいる。
角速度検出素子10にコリオリの力が加わっていないため、Q/V変換器31A,31Bに入力される検出信号(D点,D’点の信号)は、コリオリ信号を含んでおらず、クワドラチャー信号(漏れ信号)のみを含んでいる。このQ/V変換器31A,31Bに入力されるクワドラチャー信号(漏れ信号)(D点,D’点の信号)は、互いに逆相であり、
それぞれ、Q/V変換器21A,21Bに入力される各交流電流(B点,B’点の信号)と同相である。Q/V変換器31A,31Bから出力される交流電圧信号(E点,E’点の信号)は、互いに逆相であり、それぞれ、Q/V変換器31A,31Bに入力される各交流電流(D点,D’点の信号)に対して位相が90°進んでおり、交流電圧信号MNT,MNTB(C点,C’点の信号)と同相である。
それぞれ、Q/V変換器21A,21Bに入力される各交流電流(B点,B’点の信号)と同相である。Q/V変換器31A,31Bから出力される交流電圧信号(E点,E’点の信号)は、互いに逆相であり、それぞれ、Q/V変換器31A,31Bに入力される各交流電流(D点,D’点の信号)に対して位相が90°進んでおり、交流電圧信号MNT,MNTB(C点,C’点の信号)と同相である。
加算回路36に入力されるクワドラチャー補正信号(K点の信号)は、振幅調整回路35により、クワドラチャー同期検波回路34の出力信号(J点の信号)の波形に応じて、交流電圧信号MNT(C点の信号)の振幅が調整された波形となる。
クワドラチャー補正信号(K点の信号)は、Q/V変換器31Aから出力される交流電圧信号(E点の信号)と同相であり、これらの信号は加算回路36において加算される。加算回路36の出力信号(F点の信号)は、クワドラチャー補正信号(K点の信号)の波形と、Q/V変換器31Aの出力信号(E点の信号)とが加算された波形(実線の波形)となる。
反転増幅回路37の出力信号(F’点の信号)は、Q/V変換器31Bの出力信号(E’点の信号)の電圧が、アナロググラウンド電圧AGNDを基準として反転した波形となる。この反転増幅回路37は、加算回路36に対して、ゲイン及び位相遅れが同等となるように設定されている。
ここで、加算回路36の出力信号(F点の信号(実線))は、反転増幅回路37の出力信号(F’点の信号)と、振幅と位相がほぼ等しい。すなわち、振幅調整回路35は、アナロググラウンド電圧AGNDを基準として交流電圧信号MNT(C点の信号)の電圧を反転させるとともに、クワドラチャー同期検波回路34の出力信号(J点の信号)に応じて、加算回路36の出力信号(F点の信号(実線の波形))が反転増幅回路37の出力信号(F’点の信号)に対して、振幅と位相がほぼ等しくなるように、交流電圧信号MNT(C点の信号)の振幅を調整し、クワドラチャー補正信号(K点の信号)を生成する。
そして、加算回路36の出力信号(F点の信号)と反転増幅回路37の出力信号(F’点の信号)とは、差動増幅器32において差動増幅され、差動増幅器32の出力信号(G点の信号)は、クワドラチャー信号(漏れ信号)の振幅が減衰された波形(実線の波形)となる。
クワドラチャー同期検波回路34において、クワドラチャー参照信号QDET(H点の信号)によって差動増幅器32の出力信号(G点の信号(実線の波形))が全波整流された信号(I点の信号)は、振幅の小さい正極性の波形となる。従って、この全波整流信号(I点の信号)の積分信号(J点の信号)は、レベルが低く、DCに近い正極性の電圧波形となる。そして、振幅調整回路35により、例えば、クワドラチャー同期検波回路34の出力信号(J点の信号)のレベルが最小になるように、加算回路36に入力されるクワドラチャー補正信号(K点の信号)の振幅が調整される。これにより、差動増幅器32の出力信号(G点の信号)の振幅が減衰されるように、フィードバックがかかる。
その結果、コリオリ同期検波回路33において、コリオリ参照信号SDET(L点の信号)によって差動増幅器32の出力信号(G点の信号)が全波整流された信号(M点の信号)は、正極性と負極性を繰り返す振幅の小さい波形(実線の波形)となる。従って、全波整流信号(M点の信号)がローパスフィルター処理された信号である角速度信号SO(N点の信号)は、全波整流信号(M点の信号)における正極性の波形と負極性の波形との対称性が多少ずれても、アナロググラウンド電圧AGNDにほぼ等しい電圧(実線の波形)となる。すなわち、クワドラチャー信号(漏れ信号)によって生じる角速度信号SOの
オフセットは非常に小さい。
オフセットは非常に小さい。
なお、仮に、演算増幅器360の反転入力端子に、抵抗を介してクワドラチャー補正信号(K点の信号)が供給されない場合、F点、G点、M点、N点の各信号は、図8の破線のような波形となり、角速度信号SO(N点の信号)は、全波整流信号(M点の信号)における正極性の波形と負極性の波形との対称性のずれに応じて、アナロググラウンド電圧AGNDからずれた電圧となる。すなわち、クワドラチャー信号(漏れ信号)によって生じる角速度信号SOのオフセットが大きい。
[作用効果]
以上に説明したように、第1実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、振幅調整回路35によって振幅が調整されたクワドラチャー補正信号が、角速度検出素子10の固定検出電極140から差動増幅器32に至る第1の信号経路にある加算回路36に入力されることにより、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)によって生じる角速度信号SOのオフセットを低減させることができる。従って、第1実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、差動増幅器32の出力信号に含まれる角速度成分(コリオリ信号)とノイズ成分との比が大きくなり、その結果、差動増幅器32の出力信号に基づいて生成される角速度信号SOのS/Nを向上させることができる。
以上に説明したように、第1実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、振幅調整回路35によって振幅が調整されたクワドラチャー補正信号が、角速度検出素子10の固定検出電極140から差動増幅器32に至る第1の信号経路にある加算回路36に入力されることにより、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)によって生じる角速度信号SOのオフセットを低減させることができる。従って、第1実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、差動増幅器32の出力信号に含まれる角速度成分(コリオリ信号)とノイズ成分との比が大きくなり、その結果、差動増幅器32の出力信号に基づいて生成される角速度信号SOのS/Nを向上させることができる。
また、第1実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、角速度検出素子10の固定検出電極142から差動増幅器32に至る第2の信号経路において、クワドラチャー補正信号が入力される加算回路を設ける必要がないので、回路面積を削減することができる。
また、第1実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)の振幅が変化しても、これに追従してクワドラチャー補正信号の振幅が調整されるので、環境が変化しても角速度信号SOのS/Nを一定に維持することができる。
また、第1実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、1つのクワドラチャー同期検波回路34により、差動増幅器32の出力信号に基づいて、クワドラチャー信号(漏れ信号)のレベルをまとめて検出するので、回路面積を削減することができる。
さらに、第1実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、その製造工程において、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)の振幅を検査してクワドラチャー補正信号の振幅を調整するための情報を設定する必要がないので、製造コストを削減することも可能である。
1−2.第2実施形態
図9は、第2実施形態の角速度検出装置1の構成を示す図である。図9において、図7と同様の構成要素には同じ符号を付している。以下、第2実施形態の角速度検出装置1について、第1実施形態と重複する説明は省略し、第1実施形態と異なる内容を中心に説明する。
図9は、第2実施形態の角速度検出装置1の構成を示す図である。図9において、図7と同様の構成要素には同じ符号を付している。以下、第2実施形態の角速度検出装置1について、第1実施形態と重複する説明は省略し、第1実施形態と異なる内容を中心に説明する。
第1実施形態において、振幅調整回路35における位相遅れにより、振幅調整回路35から出力される信号と、演算増幅器310Aから出力される信号との位相差は0°からず
れている場合がある。そこで、図9に示されるように、第2実施形態の角速度検出装置1では、第1実施形態(図7)に対して、さらに、位相調整回路38が追加されている。位相調整回路38(位相調整部の一例)は、加算回路36(演算増幅器360の反転入力端子)に入力されるクワドラチャー補正信号(補正信号の一例)の位相を調整する回路である。具体的には、位相調整回路38は、クワドラチャー同期検波回路34が検出した漏れ信号のレベルに基づいて、Q/V変換器31A,31Bに入力されるクワドラチャー信号(漏れ信号)をキャンセルするように、演算増幅器360の反転入力端子に抵抗を介して入力されるクワドラチャー補正信号の位相を調整する。例えば、位相調整回路38が有する可変抵抗の抵抗値及び可変容量の容量値の少なくとも一方を、クワドラチャー同期検波回路34の出力信号のレベルに応じて変化させることにより、Q/V変換器31A,31Bに入力されるクワドラチャー信号(漏れ信号)がキャンセルされるように、位相調整回路38における位相進み量を変化させてもよい。
れている場合がある。そこで、図9に示されるように、第2実施形態の角速度検出装置1では、第1実施形態(図7)に対して、さらに、位相調整回路38が追加されている。位相調整回路38(位相調整部の一例)は、加算回路36(演算増幅器360の反転入力端子)に入力されるクワドラチャー補正信号(補正信号の一例)の位相を調整する回路である。具体的には、位相調整回路38は、クワドラチャー同期検波回路34が検出した漏れ信号のレベルに基づいて、Q/V変換器31A,31Bに入力されるクワドラチャー信号(漏れ信号)をキャンセルするように、演算増幅器360の反転入力端子に抵抗を介して入力されるクワドラチャー補正信号の位相を調整する。例えば、位相調整回路38が有する可変抵抗の抵抗値及び可変容量の容量値の少なくとも一方を、クワドラチャー同期検波回路34の出力信号のレベルに応じて変化させることにより、Q/V変換器31A,31Bに入力されるクワドラチャー信号(漏れ信号)がキャンセルされるように、位相調整回路38における位相進み量を変化させてもよい。
位相調整回路38により、例えば、クワドラチャー同期検波回路34の出力信号のレベルが最小になるように、加算回路36に入力されるクワドラチャー補正信号の位相が調整される。これにより、差動増幅器32の出力信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)の振幅が減衰されるようにフィードバックがかかる。その結果、クワドラチャー信号(漏れ信号)によって生じる角速度信号SOのオフセットを低減させることができる。
このように、クワドラチャー同期検波回路34と振幅調整回路35と位相調整回路38とで構成される回路は、角速度検出素子10の駆動振動に基づく信号である交流電圧信号MNTに基づいて、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される交流電流に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)によって生じる角速度信号SOのオフセットを低減させるためのクワドラチャー補正信号(補正信号の一例)を生成する補正信号生成部として機能する。
第2実施形態の角速度検出装置1におけるその他の構成は第1実施形態(図7)と同様である。
以上に説明した第2実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、第1実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)と同様、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)によって生じる角速度信号SOのオフセットを低減させるとともに、差動増幅器32の出力信号に含まれる角速度成分(コリオリ信号)とノイズ成分との比が大きくなる。その結果、差動増幅器32の出力信号に基づいて生成される角速度信号SOのS/Nを向上させることができる。また、第1実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)と同様、角速度検出素子10の固定検出電極142から差動増幅器32に至る第2の信号経路において、クワドラチャー補正信号が入力される加算回路を設ける必要がなく、かつ、1つのクワドラチャー同期検波回路34により、クワドラチャー信号(漏れ信号)のレベルをまとめて検出するので、回路面積を削減することができる。
さらに、第2実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)の振幅や位相が変化しても、これに追従してクワドラチャー補正信号の振幅や位相が自動的に調整されるので、環境が変化しても角速度信号SOのS/Nを一定に維持することができる。
また、第2実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、その製造工程において、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)の振幅や位相を検査してクワドラチャー補正
信号の振幅や位相を調整するための情報を設定する必要がないので、製造コストを削減することも可能である。
信号の振幅や位相を調整するための情報を設定する必要がないので、製造コストを削減することも可能である。
なお、図9の例では、位相調整回路38は、振幅調整回路35の出力端子と加算回路36の入力端子との間に設けられているが、Q/V変換器21Aの出力端子と振幅調整回路35の入力端子との間に設けられていてもよい。
1−3.第3実施形態
図10は、第3実施形態の角速度検出装置1の構成を示す図である。図10において、図9と同様の構成要素には同じ符号を付している。以下、第3実施形態の角速度検出装置1について、第1実施形態又は第2実施形態と重複する説明は省略し、第1実施形態及び第2実施形態と異なる内容を中心に説明する。
図10は、第3実施形態の角速度検出装置1の構成を示す図である。図10において、図9と同様の構成要素には同じ符号を付している。以下、第3実施形態の角速度検出装置1について、第1実施形態又は第2実施形態と重複する説明は省略し、第1実施形態及び第2実施形態と異なる内容を中心に説明する。
図10に示されるように、第3実施形態の角速度検出装置1では、第2実施形態に対して、クワドラチャー同期検波回路34に代えて、記憶部39が設けられている。そして、振幅調整回路35は、記憶部39に記憶されている情報(振幅調整情報)に基づいて、加算回路36に入力されるクワドラチャー補正信号の振幅を調整する。また、位相調整回路38は、記憶部39に記憶されている情報(位相調整情報)に基づいて、加算回路36に入力されるクワドラチャー補正信号の位相を調整する。
例えば、記憶部39に記憶されている振幅調整情報は定数の値であり、振幅調整回路35は、交流電圧信号MNTの振幅を当該定数倍した信号を出力してもよい。また、記憶部39に記憶されている位相調整情報は定数の値であり、位相調整回路38は、当該定数の値に応じて可変抵抗の抵抗値及び可変容量の容量値の少なくとも一方を変化させることにより、振幅調整回路35の出力信号に対して位相が進んだクワドラチャー補正信号を出力してもよい。
例えば、角速度検出装置1の検査工程において、Q/V変換器31A,31Bからそれぞれ出力されるクワドラチャー信号(漏れ信号)のレベルを測定し、測定値に応じた振幅調整情報を不揮発性の記憶部39に記憶させてもよい。また、角速度検出装置1の検査工程において、Q/V変換器31A,31Bからそれぞれ出力されるクワドラチャー信号(漏れ信号)と交流電圧信号MNTとの位相差を測定し、測定値に応じた位相調整情報を不揮発性の記憶部39に記憶させてもよい。
第3実施形態の角速度検出装置1におけるその他の構成は第2実施形態(図9)と同様である。
以上に説明した第3実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、第1実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)と同様、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)によって生じる角速度信号SOのオフセットを低減させるとともに、差動増幅器32の出力信号に含まれる角速度成分(コリオリ信号)とノイズ成分との比が大きくなる。その結果、差動増幅器32の出力信号に基づいて生成される角速度信号SOのS/Nを向上させることができる。また、第1実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)と同様、角速度検出素子10の固定検出電極142から差動増幅器32に至る第2の信号経路において、クワドラチャー補正信号が入力される加算回路を設ける必要がなく、かつ、1つのクワドラチャー同期検波回路34により、クワドラチャー信号(漏れ信号)のレベルをまとめて検出するので、回路面積を削減することができる。
さらに、第3実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、例えば、
その製造工程において、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)の振幅及び位相を検査し、クワドラチャー信号(漏れ信号)の振幅及び位相に応じた情報を記憶部39に記憶させることにより、角速度信号SOのS/Nを向上させることができる。
その製造工程において、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)の振幅及び位相を検査し、クワドラチャー信号(漏れ信号)の振幅及び位相に応じた情報を記憶部39に記憶させることにより、角速度信号SOのS/Nを向上させることができる。
また、第3実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、環境変化によって角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)の振幅や位相が変化すると、交流電圧信号MNTの振幅や位相も同様に変化するため、クワドラチャー信号(漏れ信号)のレベルを検出しなくても、角速度信号SOのS/Nをある程度一定に維持することができる。従って、第3実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)のレベルを検出するためのクワドラチャー同期検波回路34が不要であるため、回路面積を削減することも可能である。
なお、図10の例では、位相調整回路38は、振幅調整回路35の出力端子と加算回路36の入力端子との間に設けられているが、Q/V変換器21Aの出力端子と振幅調整回路35の入力端子との間に設けられていてもよい。また、第1実施形態の角速度検出装置1(図7)に対して、同様に、クワドラチャー同期検波回路34に代えて、記憶部39を設けてもよい。
1−4.第4実施形態
図11は、第4実施形態の角速度検出装置1の構成を示す図である。図11において、図9と同様の構成要素には同じ符号を付している。以下、第4実施形態の角速度検出装置1について、第1実施形態又は第2実施形態と重複する説明は省略し、第1実施形態及び第2実施形態と異なる内容を中心に説明する。
図11は、第4実施形態の角速度検出装置1の構成を示す図である。図11において、図9と同様の構成要素には同じ符号を付している。以下、第4実施形態の角速度検出装置1について、第1実施形態又は第2実施形態と重複する説明は省略し、第1実施形態及び第2実施形態と異なる内容を中心に説明する。
第2実施形態において、Q/V変換器31A,31Bの出力信号には、コリオリ信号とクワドラチャー信号(漏れ信号)が含まれるため、Q/V変換器31A,31Bのゲインを大きくすると、Q/V変換器31A,31Bの出力信号が飽和するおそれがある。そこで、図11に示されるように、第4実施形態の角速度検出装置1では、第2実施形態(図9)に対して、さらに、Q/V変換器31A,31Bに、差動増幅器32の電源電圧VDD1よりも高い電源電圧VDD2が供給されるように構成される。これにより、Q/V変換器31A,31Bの出力信号の電圧範囲が0V〜VDD2になるため、その後段の加算回路36や反転増幅回路37にも電源電圧VDD2が供給される。定常状態において、差動増幅器32の出力信号ではクワドラチャー信号(漏れ信号)がほぼキャンセルされるため、差動増幅器32及びその後段にあるコリオリ同期検波回路33、クワドラチャー同期検波回路34、振幅調整回路35、位相調整回路38には、第2実施形態と同様の電源電圧VDD1が供給される。さらに、駆動回路20にも、第2実施形態と同様の電源電圧VDD1が供給されてもよい。
図11に示されるように、第4実施形態の角速度検出装置1は、第2実施形態(図9)に対して、さらに、電源電圧生成部40が追加されている。図11では、電源電圧生成部40は、角速度検出回路30に設けられているが、駆動回路20に設けられていてもよいし、駆動回路20や角速度検出回路30の外部に設けられていてもよい。電源電圧生成部40は、角速度検出装置1の外部から供給される電源電圧に基づいて、電源電圧VDD1,VDD2を生成する。例えば、電源電圧生成部40は、角速度検出装置1の外部から供給される電源電圧を電源電圧VDD1として出力するとともに、電源電圧VDD1を昇圧して電源電圧VDD2を生成してもよい。また、例えば、電源電圧生成部40は、角速度検出装置1の外部から供給される電源電圧を電源電圧VDD2として出力するとともに、
電源電圧VDD2を分圧して電源電圧VDD1を生成してもよい。なお、電源電圧VDD1,VDD2は、ともに、角速度検出装置1の外部から供給されてもよく、この場合は、電源電圧生成部40は無くてもよい。
電源電圧VDD2を分圧して電源電圧VDD1を生成してもよい。なお、電源電圧VDD1,VDD2は、ともに、角速度検出装置1の外部から供給されてもよく、この場合は、電源電圧生成部40は無くてもよい。
なお、図11では、VDD2が供給される演算増幅器を太線で表記している。第4実施形態の角速度検出装置1におけるその他の構成は第2実施形態(図9)と同様である。
以上に説明した第4実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、第2実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)と同様、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から出力される検出信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)によって生じる角速度信号SOのオフセットを低減させるとともに、差動増幅器32の出力信号に含まれる角速度成分(コリオリ信号)とノイズ成分との比が大きくなる。その結果、差動増幅器32の出力信号に基づいて生成される角速度信号SOのS/Nを向上させることができる。また、第2実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)と同様、角速度検出素子10の固定検出電極142から差動増幅器32に至る第2の信号経路において、クワドラチャー補正信号が入力される加算回路を設ける必要がなく、かつ、1つのクワドラチャー同期検波回路34により、クワドラチャー信号(漏れ信号)のレベルをまとめて検出するので、回路面積を削減することができる。
さらに、第4実施形態の角速度検出装置1(角速度検出回路30)によれば、Q/V変換器31A,31Bの電源電圧VDD2が差動増幅器32の電源電圧VDD1よりも高いため、Q/V変換器31A,31Bのゲインを大きくすることができる。すなわち、Q/V変換器31A,31Bにより、コリオリ信号とクワドラチャー信号(漏れ信号)がより大きく増幅されるが、クワドラチャー補正信号によってクワドラチャー信号(漏れ信号)は大きく減衰するので、角速度信号SOのS/Nをより向上させることができる。
なお、図11の例では、位相調整回路38は、振幅調整回路35の出力端子と加算回路36の入力端子との間に設けられているが、Q/V変換器21Aの出力端子と振幅調整回路35の入力端子との間に設けられていてもよい。また、第1実施形態又は第3実施形態の角速度検出装置1(図7又は図10)に対して、同様に、Q/V変換器31A,31B、加算回路36及び反転増幅回路37に、差動増幅器32の電源電圧VDD1よりも高い電源電圧VDD2が供給されるように構成してもよい。
2.変形例
2−1.変形例1
上記の各実施形態では、クワドラチャー補正信号は、演算増幅器360の反転入力端子に入力されているが、抵抗を介して、演算増幅器310A,310Bの反転入力端子に入力されるように変形してもよい。
2−1.変形例1
上記の各実施形態では、クワドラチャー補正信号は、演算増幅器360の反転入力端子に入力されているが、抵抗を介して、演算増幅器310A,310Bの反転入力端子に入力されるように変形してもよい。
一例として、第2実施形態の角速度検出装置1(図9)に対する変形例1の角速度検出装置1の構成を図12に示す。図12に示される変形例1の角速度検出装置1では、演算増幅器310Aの反転入力端子には、角速度検出素子10の固定検出電極140から出力される検出信号が入力されるとともに、位相調整回路38から出力されるクワドラチャー補正信号が抵抗41を介して入力される。
なお、Q/V変換器31Aの出力信号(演算増幅器310Aの出力信号)は入力信号に対して位相が90°進むため、上記各実施形態に対してクワドラチャー補正信号の位相を90°遅らせる必要がある。そのため、振幅調整回路35には、交流電圧信号MNTに代えて、交流電圧信号MNTの位相を90°遅らせた位相調整部27Aの出力信号(駆動振動に基づく信号の一例)が入力されている。
このような変形例1の角速度検出装置1によれば、上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。
2−2.変形例2
上記の各実施形態では、Q/V変換器31Aの後段に加算回路36が設けられているが、Q/V変換器31Bの後段に加算回路36が設けられていてもよい。例えば、Q/V変換器31Bの後段に加算回路36が設けられ、Q/V変換器31Aの後段に反転増幅回路37が設けられていてもよいし、Q/V変換器31Aの後段とQ/V変換器31Bの後段の両方に加算回路36が設けられていてもよい。
上記の各実施形態では、Q/V変換器31Aの後段に加算回路36が設けられているが、Q/V変換器31Bの後段に加算回路36が設けられていてもよい。例えば、Q/V変換器31Bの後段に加算回路36が設けられ、Q/V変換器31Aの後段に反転増幅回路37が設けられていてもよいし、Q/V変換器31Aの後段とQ/V変換器31Bの後段の両方に加算回路36が設けられていてもよい。
一例として、第2実施形態の角速度検出装置1(図9)に対する変形例2の角速度検出装置1の構成を図13に示す。図13に示される変形例2の角速度検出装置1では、Q/V変換器31Aの後段に加算回路36Aが設けられるとともに、Q/V変換器31Bの後段に加算回路36Bが設けられている。また、角速度検出回路30は、2つの振幅調整回路35A,35Bと、2つの位相調整回路38A,38Bと、を有している。
クワドラチャー同期検波回路34から出力される信号は、振幅調整回路35A,35Bにそれぞれ入力される。振幅調整回路35Aは、クワドラチャー同期検波回路34の出力信号に応じて、Q/V変換器31A,31Bに入力されるクワドラチャー信号(漏れ信号)の一部をキャンセルするように、交流電圧信号MNTの振幅を調整した信号を出力する。同様に、振幅調整回路35Bは、クワドラチャー同期検波回路34の出力信号に応じて、Q/V変換器31A,31Bに入力されるクワドラチャー信号(漏れ信号)の一部をキャンセルするように、交流電圧信号MNTBの振幅を調整した信号を出力する。振幅調整回路35A,35Bからそれぞれ出力される信号は、振動周波数(クワドラチャー信号(漏れ信号)の周波数)と同一の周波数を有し、かつ、クワドラチャー信号(漏れ信号)の大きさによって決まる振幅を有する交流電圧信号である。そして、振幅調整回路35A,35Bからそれぞれ出力される交流電圧信号は、位相調整回路38A,38Bをそれぞれ経由し、クワドラチャー補正信号として、加算回路36A,36Bがそれぞれ有する演算増幅器360A,360Bの反転入力端子に抵抗を介して入力される。
振幅調整回路35A,35B及び位相調整回路38A,38Bにより、例えば、クワドラチャー同期検波回路34の出力信号のレベルが最小になるように、加算回路36A,36Bに入力されるクワドラチャー補正信号の振幅及び位相が調整される。これにより、差動増幅器32の出力信号に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)が減衰されるように、フィードバックがかかる。
すなわち、演算増幅器360A,360Bの反転入力端子に入力されるクワドラチャー補正信号は、角速度検出素子10の固定検出電極140,142から演算増幅器310A,310Bの反転入力端子にそれぞれ入力される電流に含まれるクワドラチャー信号(漏れ信号)を打ち消すように作用するため、差動増幅器32の出力信号ではクワドラチャー信号(漏れ信号)が大きく減衰されることになる。その結果、クワドラチャー信号(漏れ信号)によって生じる角速度信号SOのオフセットを低減させることができる。
このような変形例2の角速度検出装置1によれば、上記各実施形態と同様の効果を奏することができる。
2−3.その他の変形例
上記の各実施形態において、クワドラチャー補正信号の位相を90°遅らせ、かつ、Q/V変換器31A,31BをI/V変換器に置き換えてもよい。また、上記の各実施形態
において、振幅調整回路35は無くてもよい。また、上記の各実施形態において、反転増幅回路37は無くてもよい。また、上記の各実施形態において、演算増幅器310Aの反転入力端子及び演算増幅器310Bの反転入力端子の少なくとも一方に、クワドラチャー補正信号の一部が、容量を介して入力されるようにしてもよい。
上記の各実施形態において、クワドラチャー補正信号の位相を90°遅らせ、かつ、Q/V変換器31A,31BをI/V変換器に置き換えてもよい。また、上記の各実施形態
において、振幅調整回路35は無くてもよい。また、上記の各実施形態において、反転増幅回路37は無くてもよい。また、上記の各実施形態において、演算増幅器310Aの反転入力端子及び演算増幅器310Bの反転入力端子の少なくとも一方に、クワドラチャー補正信号の一部が、容量を介して入力されるようにしてもよい。
3.電子機器
図14は、本実施形態に係る電子機器500の機能ブロック図である。なお、上述された各実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図14は、本実施形態に係る電子機器500の機能ブロック図である。なお、上述された各実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る電子機器500は、角速度検出装置1を含む電子機器500である。図14に示される例では、電子機器500は、角速度検出装置1、演算処理装置510、操作部530、ROM(Read Only Memory)540、RAM(Random Access Memory)550、通信部560、表示部570、音出力部580を含んで構成されている。なお、本実施形態に係る電子機器500は、図14に示される構成要素(各部)の一部を省略または変更してもよいし、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
演算処理装置510は、ROM540等に記憶されているプログラムに従い、各種の計算処理や制御処理を行う。具体的には、演算処理装置510は、角速度検出装置1の出力信号や、操作部530からの操作信号に応じた各種の処理、外部とデータ通信を行うために通信部560を制御する処理、表示部570に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理、音出力部580に各種の音を出力させる処理等を行う。
操作部530は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユーザーによる操作に応じた操作信号を演算処理装置510に出力する。
ROM540は、演算処理装置510が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。
RAM550は、演算処理装置510の作業領域として用いられ、ROM540から読み出されたプログラムやデータ、操作部530から入力されたデータ、演算処理装置510が各種プログラムにしたがって実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部560は、演算処理装置510と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種制御を行う。
表示部570は、LCD(Liquid Crystal Display)や電気泳動ディスプレイ等により構成される表示装置であり、演算処理装置510から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。
そして、音出力部580は、スピーカー等の音を出力する装置である。
本実施形態に係る電子機器500によれば、角速度信号のS/Nを向上させることが可能な角速度検出装置1を含んで構成されているので、角速度の変化に基づく処理(例えば、姿勢に応じた制御など)をより高精度に行うことが可能な電子機器500を実現できる。
電子機器500としては種々の電子機器が考えられる。例えば、パーソナルコンピューター(例えば、モバイル型パーソナルコンピューター、ラップトップ型パーソナルコンピューター、タブレット型パーソナルコンピューター)、携帯電話機などの移動体端末、ディジタルカメラ、インクジェット式吐出装置(例えば、インクジェットプリンター)、ル
ーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器、ローカルエリアネットワーク機器、移動体端末基地局用機器、テレビ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲーム用コントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS(point of sale)端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等が挙げられる。
ーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器、ローカルエリアネットワーク機器、移動体端末基地局用機器、テレビ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ゲーム用コントローラー、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS(point of sale)端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等が挙げられる。
図15Aは、電子機器500の一例であるスマートフォンの外観の一例を示す図であり、図15Bは、電子機器500の一例としての腕装着型の携帯機器の外観の一例を示す図である。図15Aに示される電子機器500であるスマートフォンは、操作部530としてボタンを、表示部570としてLCDを備えている。図15Bに示される電子機器500である腕装着型の携帯機器は、操作部530としてボタンおよび竜頭を、表示部570としてLCDを備えている。これらの電子機器500は、角速度信号のS/Nを向上させることが可能な角速度検出装置1を含んで構成されているので、角速度の変化に基づく処理(例えば、姿勢に応じた表示制御など)をより高精度に行うことが可能な電子機器500を実現できる。
4.移動体
図16は、本実施形態に係る移動体400の一例を示す図(上面図)である。なお、上述された各実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
図16は、本実施形態に係る移動体400の一例を示す図(上面図)である。なお、上述された各実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施形態に係る移動体400は、角速度検出装置1を含む移動体400である。図16に示される例では、移動体400は、エンジンシステム、ブレーキシステム、キーレスエントリーシステム等の各種の制御を行うコントローラー420、コントローラー430、コントローラー440、バッテリー450およびバックアップ用バッテリー460を含んで構成されている。なお、本実施形態に係る移動体400は、図16に示される構成要素(各部)の一部を省略または変更してもよいし、他の構成要素を付加した構成としてもよい。
本実施形態に係る移動体400によれば、角速度信号のS/Nを向上させることが可能な角速度検出装置1を含んでいるので、角速度の変化に基づく処理(例えば、横滑りや横転の抑止制御など)をより高精度に行うことが可能な移動体400を実現できる。
このような移動体400としては種々の移動体が考えられ、例えば、自動車(電気自動車も含む)、ジェット機やヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット、人工衛星等が挙げられる。
本発明は本実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することが
できる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
できる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…角速度検出装置、10…角速度検出素子、11…基板、13…キャビティー、14…凹部、20…駆動回路、21A,21B…Q/V変換器(チャージアンプ)、22…コンパレーター、23A,23B…位相シフト回路、24A,24B…帯域制限フィルター、25…コンパレーター、26…レベル変換回路、27A,27B…位相調整部、30…角速度検出回路、31A,31B…Q/V変換器(チャージアンプ)、32…差動増幅器、33…コリオリ同期検波回路、34,34A,34B…クワドラチャー同期検波回路、35,35A,35B…振幅調整回路、36,36A,36B…加算回路、37…反転増幅回路、38,38A,38B…位相調整回路、39…記憶部、40…電源電圧生成部、41…抵抗、106…第1構造体、108…第2構造体、112…振動体、112a…振動体、112b…振動体、114…第1バネ部、116…可動駆動電極、118…可動モニター電極、122…変位部、122a…変位部、122b…変位部、124…第2バネ部、126…可動検出電極、130,132…固定駆動電極、140,142…固定検出電極、150…固定部、160,162…固定モニター電極、210A,210B…演算増幅器、211A,211B…コンデンサー、310A,310B…演算増幅器、360,360A,360B…演算増幅器、400…移動体、420…コントローラー、430…コントローラー、440…コントローラー、450…バッテリー、460…バックアップ用バッテリー、500…電子機器、510…演算処理装置、530…操作部、540…ROM、550…RAM、560…通信部、570…表示部、580…音出力部
Claims (12)
- 角速度検出素子の第1の検出電極から出力される第1の検出信号を電圧に変換する第1の変換部と、
前記角速度検出素子の第2の検出電極から出力される第2の検出信号を電圧に変換する第2の変換部と、
前記第1の変換部の出力信号に基づく信号と前記第2の変換部の出力信号に基づく信号とを差動増幅する差動増幅部を有し、前記差動増幅部の出力信号に基づいて角速度信号を生成する角速度信号生成部と、
前記角速度検出素子の駆動振動に基づく信号に基づいて、前記第1の検出信号及び前記第2の検出信号に含まれる漏れ信号によって生じる前記角速度信号のオフセットを低減させるための補正信号を生成する補正信号生成部と、を含み、
前記補正信号は、前記第1の検出電極から前記差動増幅部に至る第1の信号経路にある回路に入力される、角速度検出回路。 - 前記補正信号は、前記第1の変換部よりも後段の回路に入力される、請求項1に記載の角速度検出回路。
- 前記第1の信号経路に設けられ、前記第1の変換部の出力信号と前記補正信号とを加算する加算回路を含む、請求項1又は2に記載の角速度検出回路。
- 前記補正信号は、前記第2の検出電極から前記差動増幅部に至る第2の信号経路にある回路には入力されない、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の角速度検出回路。
- 前記補正信号生成部は、
前記補正信号の振幅を調整する振幅調整部を含む、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の角速度検出回路。 - 前記補正信号生成部は、
前記差動増幅部の出力信号に基づいて、前記第1の検出信号及び前記第2の検出信号に含まれる前記漏れ信号のレベルを検出する同期検波回路を含み、
前記振幅調整部は、
前記同期検波回路が検出した前記漏れ信号のレベルに基づいて、前記補正信号の振幅を調整する、請求項5に記載の角速度検出回路。 - 前記振幅調整部は、
記憶部に記憶されている情報に基づいて、前記補正信号の振幅を調整する、請求項5に記載の角速度検出回路。 - 前記補正信号生成部は、
前記補正信号の位相を調整する位相調整部を含む、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の角速度検出回路。 - 前記第1の変換部及び前記第2の変換部の電源電圧は、前記差動増幅部の電源電圧よりも高い、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の角速度検出回路。
- 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の角速度検出回路と、
前記角速度検出素子を駆動する駆動回路と、
前記角速度検出素子と、備えている、角速度検出装置。 - 請求項10に記載の角速度検出装置を備えている、電子機器。
- 請求項10に記載の角速度検出装置を備えている、移動体。
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