JPWO2010137625A1 - ターゲット出力装置及び極端紫外光源装置 - Google Patents

ターゲット出力装置及び極端紫外光源装置 Download PDF

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Abstract

小径のドロップレットを高速に射出させるターゲット出力装置及び極端紫外光源装置を提供する。ターゲット材料を収容する本体部と、ターゲット材料を出力するノズル部と、ノズル部に対向した電極部と、電極部とターゲット材料との間に所定の電圧を印加してターゲット材料をノズル部から引き出す静電気力を発生させる電圧制御部と、ターゲット材料に圧力を加える圧力制御部と、電圧制御部により電圧を印加させる第1タイミング信号と、圧力制御部により圧力を加えさせる第2タイミング信号との、信号出力タイミングを制御する出力制御部を具備する。

Description

本発明は、ターゲット出力装置及び極端紫外光源装置に関する。
例えば、レジストを塗布したウェハ上に、特定波長の光で回路パターンの描かれたマスクを縮小投影し、エッチングや薄膜形成等の処理を繰り返すことにより、半導体チップが生成される。半導体プロセスの微細化に伴い、より短い波長の光が求められている。
そこで、13.5nmという極端に波長の短い光(極端紫外光)と縮小光学系とを使用する、半導体露光技術が研究されている。この技術は、EUVL(Extreme Ultra Violet Lithography:極端紫外線露光)と呼ばれ、半導体の露光に極端紫外光を用いる。以下、極端紫外光をEUV光と呼ぶ。
EUV光を発生する光源をEUV光源と呼ぶ。 EUV光源としては、例えば、LPP(Laser
Produced Plasma:レーザ生成プラズマ)式の光源と、DPP(Discharge Produced Plasma)式の光源と、SR(Synchrotron Radiation)式の光源との三種類が知られている。
LPP式光源とは、ターゲット物質にレーザ光を照射してプラズマを生成し、このプラズマから放射されるEUV光を利用する光源である。DPP式光源とは、放電によって生成されるプラズマを利用する光源である。SR式光源とは、軌道放射光を使用する光源である。
以上三種類の光源のうち、LPP式光源は、他の方式に比べてプラズマ密度を高くすることができ、かつ、EUV光の捕集立体角を大きくできるため、高出力のEUV光を得られる可能性が高い。
LPP式光源では、ターゲット物質として例えば錫(Sn)が用いられる。LPP式光源のEUV発生チャンバは、ターゲット供給装置を備える。ターゲット供給装置は、錫を加熱して溶融させ、細いノズルから噴出させる。噴出される液状の錫に規則的な振動を加えることにより、錫のドロップレットを生成できる(特許文献1)。このような方法をコンティニュアスジェット法と呼ぶ。
コンティニュアスジェット法を用いる場合、安定にドロップレットを生成させるために、以下の条件を満たす必要がある。ノズルの穴径をd、ドロップレットの速度をV、ドロップレットの生成周波数をfとする。
V
/ d / f = 3〜8
LPP式EUV光源における一般的な条件(穴径d:数十μm、速度V:数十m/S)では生成周波数fは数100kHzとなる。対してレーザ光の繰返し周波数は数十〜100kHzである。つまり、コンティニュアスジェット法では、ドロップレットの生成周波数の方が、レーザ光の周波数よりも高くなる場合が多い。条件によるが、周波数の違いは数倍から数十倍のオーダーであるので、コンティニュアスジェット法では、多くのドロップレットが無駄に捨てられるという問題がある。つまり、ドロップレットのうち、レーザ光が照射されてEUV光発生に寄与するのは数分の一〜数十分の一であり、錫の利用効率が低い場合がある。
そこで、磁歪材料を用いて、ノズル近傍の壁を所定タイミングで変形させることにより、必要に応じてターゲットを噴出させる技術が提案されている(特許文献2)。さらに、平行な導体に電流を流したときに生じる斥力を利用して毛細管を変形させることにより、ドロップレットを射出させるようにした技術も知られている(特許文献3)。これらの技術をオンデマンド法と呼ぶことにする。
特開2006−216801号公報 米国特許第7,405,416号明細書 米国特許第5,560,543号明細書
概要
オンデマンド法では、ノズル近傍の壁を機械的に変形させてドロップレットを生成する構成であるため、小径のドロップレットを生成する場合には、ノズル近傍の壁の変形量を小さくすることがある。しかし、ノズル近傍の壁の変形量を小さくすると、ドロップレットの速度は低下する。ドロップレットの速度が低下すると、ドロップレット同士の間隔が狭まる。
これをLPP式EUV光源に適用すると、先行するドロップレットにレーザが照射されることにより生成される、プラズマからのデブリが、後続するドロップレットに悪影響を与える。つまり、先行ドロップレットから発生したデブリが後続ドロップレットに衝突等して、後続ドロップレットの軌道が乱れる可能性が高まる。ドロップレットがドライバレーザ光が照射される所望位置に正確に到達できない場合、EUV光の発生効率が一定せず、EUV光の安定発生が困難になる可能性がある。
オンデマンド法において、ドロップレットの速度を速くするには、ノズル近傍の壁の機械的変形量を大きくする場合がある。しかし、速度が速くなる反面、ドロップレットサイズも大きくなる。
これをLPP式EUV光源に適用する場合、ドロップレットサイズが大きいので、プラズマ化せずに飛散してデブリとなるドロップレットの体積が増加することが予想できる。つまりデブリの発生量が増加して、EUV発生チャンバ内が早期に汚染される可能性が高い。
そこで、本発明の実施形態では、比較的小さなサイズのドロップレット状ターゲットを比較的高速に射出させることができるようにしたターゲット出力装置及び極端紫外光源装置を提供する。
本発明における、一つの実施形態では、ターゲット材料を収容する本体部と、本体部に接続され、ターゲット材料をターゲットとして出力するためのノズル部と、ノズル部に対向して設けられる電極部と、電極部とターゲット材料との間に所定の電圧を印加して、ターゲット材料をノズル部から引き出させるための静電気力を発生させる電圧制御部と、ターゲット材料に所定の圧力を加える圧力制御部と、電圧制御部によりターゲット材料と電極部との間に所定の電圧を印加させる第1タイミングと、圧力制御部によりターゲット材料に所定の圧力を加える第2タイミングとを制御することにより、ノズル部からターゲットを出力させる出力制御部と、を備えるターゲット出力装置を開示する。
出力制御部は、電圧制御部に所定の電圧の値と所定の電圧を印加させる第1時間とを指示することができ、かつ、圧力制御部に所定の圧力の値と所定の圧力を加える第2時間とを指示することができる。
出力制御部は、ターゲットの直径寸法とターゲットの生成周波数とに基づいて、所定の電圧の値及び第1時間と、所定の圧力の値及び第2時間とを決定することができる。
第1実施例に係るEUV光源装置の構成図。 ターゲット射出部を拡大して示す図。 ノズル部を拡大して示す図。 ガス圧と電極間ギャップとの関係による絶縁破壊電圧の変化を示す図。 パルス電圧と圧力との関係、及び、メニスカスの変化を示す説明図。 第2実施例に係るターゲット射出部を示す図。 パルス電圧と圧力との関係を示す説明図。 第3実施例に係り、パルス電圧と圧力との関係を示す説明図。 第4実施例に係り、ターゲット射出部を示す図。 第5実施例に係るEUV光源装置の構成図。 ターゲット射出部を示す図。 電極部に印加されるパルス電圧を示す図。 第6実施例に係るターゲット射出部を示す図。 パルス電圧と圧力との関係を示す説明図。 第7実施例に係り、ターゲット射出部を示す図。 第8実施例に係り、ノズル部を示す図。 第9実施例に係るEUV光源装置の構成図。 第10実施例に係るEUV光源装置の構成図。 位置補正装置の電極構成を示す図。 電極の円孔付近の等電位面の分布を示す図。 第11実施例に係り、位置補正装置の電極構成を示す図。 第12実施例に係り、位置補正装置の電極構成を示す図。 ブロック電極の電位及び電位分布を示す図。 第13実施例に係り、位置補正装置の電極構成を示す斜視図。 ダブレット構成のブロック電極の断面図。 ドロップレットの軌跡を示す図。 ダブレット構成のブロック電極が結像条件を満たす場合のドロップレットの軌跡のシミュレーション結果を示す図。 図27と同様のシミュレーション結果を示す図。 第14実施例に係り、位置補正装置の電極構成及びドロップレット軌跡を示す図。 トリプレット構成のブロック電極が結像条件を満たす場合のドロップレットの軌跡のシミュレーション結果を示す図。 第15実施例に係り、位置補正装置の磁石ブロックの構成を示す図。 第16実施例に係るEUV光源装置の構成図。 変形例を示すEUV光源装置の構成図。 第17実施例に係るEUV光源装置の構成図。 ターゲット射出部と引き出し用電極及び加速用電極の関係を模式的に示す説明図。 各電極の電位分布を示す図。 第18実施例に係るEUV光源装置の構成図。 第19実施例に係るEUV光源装置の構成図。 第19実施例に係り、ターゲット射出部を示す図。 第20実施例に係り、ターゲット射出部を示す図。 第21実施例に係り、ターゲット射出部を示す図。 第22実施例に係り、ターゲット射出部を示す図。 第23実施例に係り、ターゲット射出部を示す図。 第24実施例に係るEUV光源装置の構成図。 ノズルから加速用電極に至る電圧変化を示した図。 第25実施例に係るEUV光源装置の構成図。 電圧と圧力の関係を示す図。 第26実施例に係るEUV光源装置の構成図。 第27実施例に係るEUV光源装置の構成図。 制御構造を模式的に示す図。 ノズル部と電極との間に電圧を印加する様子を示す図。 電圧及び圧力をターゲット物質に加えることにより、ドロップレット状ターゲットを離散的に出力させる様子を示す図。 第28実施例に係る、電圧と圧力とターゲットの関係を示す図。 電圧と圧力とターゲットの関係を示す他の図。 電圧と圧力とターゲットの関係を示すさらに他の図。 第29実施例に係るEUV光源装置の電圧印加方法を示す図。 電圧と圧力とターゲットの関係を示す図。 電圧と圧力とターゲットの他の関係を示す図。 第30実施例に係るEUV光源装置のタイムチャート。 第31実施例に係るEUV光源装置のタイムチャート。
以下、図を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、以下に述べるように、静電気力と圧力とを利用してドロップレット状のターゲット(以下、ドロップレット)を生成する。本実施形態では、「ターゲット材料」としてのターゲット物質に加える圧力と静電気力に基づく吸引力(以下、静電吸引)との相乗効果により、より高速でより小さいサイズのドロップレットを生成することができよう。
図1〜図5に基づいて第1実施例を説明する。図1は、EUV光源装置1の全体構成を示す説明図である。EUV光源装置1は、例えば、チャンバ100と、ドライバレーザ光源110とを備える。また、チャンバ100は、ターゲット供給装置1000と、EUV集光ミラー130と、排気ポンプ140と、隔壁用アパーチャ150,151と、ゲートバルブ160と、EUV光源コントローラ300とを、備える。「ターゲット出力装置」としてのターゲット供給装置1000は、ターゲット射出部120と、ドロップレットコントローラ310と、パルス制御部320及び圧力制御部330とを含んで構成される。上記の各構成1,100,110,120,130,140,150,151,160,300,310,320,330,1000は、それぞれ一つずつ設けられており、単数形で記述される。以下の説明では、基本的に単数形で記述する。ドロップレット201は、複数形で記述される場合もある。従って、本実施例では、Droplet(s)と表示する場合がある。
チャンバ100は、容積の大きい第1チャンバ101と、容積の小さい第2チャンバ102とを接続することにより構成される。第1チャンバ101は、プラズマの生成等を行うメインチャンバである。第2チャンバ102は、プラズマから放射されるEUV光を図外の露光装置に供給するための接続用チャンバである。
第1チャンバ101には排気ポンプ140が接続されている。これにより、チャンバ100内は低圧状態に保持される。なお、第2チャンバ102に、別の排気ポンプを設ける構成としてもよい。その場合には、第1チャンバ101内の圧力を第2チャンバ102内の圧力よりも低くすることにより、デブリが露光装置に流出するのを抑制するようにするとよい。
ターゲット射出部120は、例えば、錫(Sn)等のターゲット物質200から形成されるドロップレット201をチャンバ100内に射出させる装置である。ターゲット射出部120の本体部121は、溶融状態のターゲット物質200を収容しており、本体部121内には所定の圧力が加えられている。なお、本体部121は、チャンバ100等を介して接地されている。さらに、ターゲット射出部120のノズル先端側には、電極部123が設けられている。電極部123に所定のパルス電圧が印加されると、ターゲット物質200に電界が加えられる。これにより、ターゲット射出部120からドロップレット201が、チャンバ100内に向かって射出される。ターゲット射出部120の詳細構成は、図2で後述する。
ドライバレーザ光源110は、ドロップレット201をプラズマ化させるためのパルスレーザL1を出力する。ドライバレーザ光源110は、例えば、CO2(炭酸ガス)パルスレーザ光源として構成される。ドライバレーザ光源110は、例えば、波長10.6μm、出力20kW、パルス繰り返し周波数30〜100kHz、パルス幅20nsecの仕様を有するレーザ光L1を出射する。なお、ドライバレーザ光源110の仕様は、上記の例に限定されない。さらに、CO2パルスレーザ以外の他の光源を用いる構成でもよい。
ドライバレーザ光源110から出力される励起用のレーザ光L1は、集光レンズ111と入射窓112とを介して、第1チャンバ101内に入射する。第1チャンバ101内に入射したレーザ光L1は、EUV集光ミラー130に設けられた入射穴131を通過して、ドロップレット201を照射する。
ドロップレット201にレーザ光L1が集光照射されると、錫のドロップレット201はプラズマ生成点202においてプラズマを生成する。以下、便宜上、単にプラズマと呼ぶ。プラズマは、中心波長13.5nmのEUV光L2を放射する。
プラズマから放射されたEUV光L2は、EUV集光ミラー130に入射し、EUV集光ミラー130により反射される。このEUV集光ミラー130は、反射表面が回転楕円面で形成されているが、集光できる構成であればこれに限らない。EUV集光ミラー130で反射されたEUV光L2は、第2チャンバ102内の中間集光点(IF:Intermediate Focus)に集光する。IFに集光されたEUV光L2は、開状態のゲートバルブ160を介して、露光装置へ導かれる。
本実施例では、後述のように、ドライバレーザ光源110のレーザ光発生周期に対応させて、EUV光発生に必要な量のドロップレット201を生成させる。従って、デブリの発生量は少ない。しかし、デブリによる悪影響を低減させるべく、例えば、図1において、EUV光L2の光路を紙面に対して上下または垂直な方向から挟むようにして、2つの磁場発生用コイル(不図示)を設けてもよい。各磁場発生コイルにより形成される磁力線で、イオン性のデブリを捕捉できる。
IFの前後には、2つの隔壁用アパーチャ150,151が配置されていてもよい。EUV集光ミラー130で反射されたEUV光L2の進行方向を基準とすると、IFの前側には、第1隔壁用アパーチャ150が設けられていてもよい。IFの後側には、第2隔壁用アパーチャ151が設けられていてもよい。各隔壁用アパーチャ150,151は、例えば、それぞれ数mm〜10mm程度の開口部を有していてもよい。
第1隔壁用アパーチャ150は、第1チャンバ101と第2チャンバ102とを接続する位置近傍に設けられているとよい。第2隔壁用アパーチャ151は、第2チャンバ102と露光装置とを接続する位置近傍に設けられているとよい。
換言すれば、IFは、第1チャンバ101とは別の第2チャンバ102内に位置するように設定されているとよい。IFの前後を仕切るようにして各隔壁用アパーチャ150,151が配置されているとよい。なお、IFの前後いずれか一方または両方に、SPF(Spectal Purity Filter)を設けて、13.5nm以外の波長の光を遮断する構成としてもよい。
EUV光源装置1の制御構成300〜330を説明する。EUV光源コントローラ300は、EUV光源装置1の動作を制御する。EUV光源コントローラ300は、ドロップレットコントローラ310及びドライバレーザ光源110に、指示を与える。その指示により、所定のタイミングでドロップレット201が射出される。射出されたドロップレット201には、パルスレーザ光L1が照射される。さらに、EUV光源コントローラ300は、排気ポンプ140及びゲートバルブ160等の動作も制御する。
ドロップレットコントローラ310は、ターゲット射出部120の動作を制御する。ドロップレットコントローラ310には、パルス制御部320と圧力制御部330とが接続されている。
パルス制御部320は、ターゲット射出部120の先端側に設けられている電極部123に、所定のパルス電圧を印加させるための装置である。パルス制御部320は、例えば、一つの高電圧直流電源装置と、高電圧直流電源装置から入力される直流高電圧をパルスとして出力させる一つのスイッチングドライバと、スイッチングドライバにパルス周期を入力する一つのパルス発生器とを含んで構成されるとよい(いずれも不図示)。
圧力制御部330は、ターゲット射出部120の本体部121に、所定の圧力を加えるための装置である。本体部121の内部は、圧力制御部330から供給される不活性ガス(例えば、アルゴンガス)により、所定の圧力に加圧される。
図2は、ターゲット射出部120及び圧力制御部330の構成を示す図である。先にターゲット射出部120の構成を説明する。ターゲット射出部120は、例えば、一つの本体部121と、一つのノズル部122と、一つの電極部123と、一つの絶縁部124と、一つの加熱部125とを備えて構成される。
本体部121は、ターゲット物質200を収容するものである。本体部121は、その先端部(図2中の下側)121Aが第1チャンバ101内に突出するようにして、チャンバ100に取り付けられている。本体部121内には、ターゲット物質200を収容するための収容部121Bが設けられている。先端部121A内には、射出流路部121Cが設けられている。
収容部121Bは、本体部121の基端側(図2中の上側)に接続される配管126を介して、圧力制御部330に接続されている。射出流路部121Cは、収容部121B内とノズル部122との間を連通している。圧力制御部330からの圧力は、配管126を介して、本体部121の収容部121Bに供給される。
さらに、本体部121の外面側には、加熱部125が設けられている。加熱部125は、例えば、電熱ヒータ等のように構成されるとよい。加熱部125は、本体部121内の錫が300℃程度の温度となるように、加熱する。なお、300℃という値は一例であり、本発明はその値に限定されない。すなわち、ターゲット物質200が液体である温度であればよい。
図3は、ノズル部122の付近を拡大して示す。ノズル部122は、例えば、円盤状に形成されており、その中心部には円形状の射出孔122Aが形成されているとよい。射出孔122Aと本体部121の収容部121Bとは連通している。さらに、射出孔122Aの下端側には、第1チャンバ101に向けて突出するように、下向き円錐形状のノズル122Bが一体的に設けられているとよい。ノズル122Bの開口径によって後に形成されるドロップレット体積の生成範囲を制限することができる可能性が高い。ノズル122Bが、第1チャンバ101内に突出するようにして形成されているのは、ノズル122Bの先端のターゲット物質に電界を集中させるためである。
ノズル部122の材質について説明する。第1に、ノズル部122は、ターゲット物質としての錫に接触するため、錫に浸食されにくい材質であることが望ましい。錫に浸食されにくい性質のことを、本明細書では、錫についての耐浸食性と呼ぶ。錫についての耐浸食性を有する材料としては、例えば、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ステンレス、ダイヤモンド、セラミックス等を挙げることができる。
第2に、ノズル部122内のターゲット物質200に電界を集中させるという観点からは、ノズル部122は、電気的絶縁性を有する方が好ましい。上述の錫についての耐浸食性を有する各材料のうち、絶縁性を有する材料としては、ダイヤモンドまたはセラミックスが知られている。従って、ノズル部122は、ダイヤモンドまたはセラミックスから構成するのが好ましい。しかし、ダイヤモンドまたはセラミックス以外の材料から形成されるノズル部も、本発明の範囲に含まれる。
本体部121は、錫についての耐浸食性を備えていることが望ましい。本体部121の全体のうち、錫に接触する部分は、錫についての耐浸食性を備えたほうがよい。さらに、本体部121を接地するために、本体部121は導電性を有するとよい。従って、本体部121は、モリブデン、タングステン、タンタル、チタン、ステンレス等から構成されるようにするとよい。
円盤状の電極部123は、ノズル部122の吐出側に離間して設けられているとよい。電極部123の射出孔123Aとノズル122Bとは同軸状に位置しているのが望ましい。射出孔123Aとノズル122B先端との間には、所定のギャップdが形成されている。ギャップdがどのようにして設定されるかは、図4で後述する。
電極部123の材質について説明する。第1に、電極部123は錫に接触する可能性があるため、錫についての耐浸食性を備えるのが望ましい。第2に、電極部123は、スパッタに対して強い性質を備えるのが望ましい。プラズマ202からの高速な錫粒子が電極部123の表面に衝突するためである。第3に、電極部123は導電性を備えたほうがよい。以上の3条件を考慮すると、電極部123は、例えば、モリブデン、タングステン、タンタル、チタン、ステンレス等から形成されるのが好ましい。
絶縁部124は、ノズル部122と電極部123との間に設けられているとよい。絶縁部124には、ノズル取付部124Aと、電極取付部124Bとが一体的に設けられるとよい。絶縁部124の内周側には、空間部124Cが形成されるかもしれない。ノズル122Bは、空間部124C内に突出するようにして設けられていてもよい。
ノズル取付部124Aは、例えば、円環状の段部として形成されるとよい。ノズル取付部124Aには、ノズル部122が取り付けられる。電極取付部124Bも、例えば円環状の段部として形成されるとよい。電極取付部124Bには、電極部123が取り付けられる。
ノズル取付部124Aと電極取付部124Bとは、同軸状に位置するように設けられるのが望ましい。ノズル取付部124Aはノズル部122の位置を決定し、電極取付部124Bは電極部123の位置を決定するようにするとよい。これにより、ノズル部122のノズル122Bと電極部123の射出孔123Aとは、それぞれの中心軸を一致させてもよい。
絶縁部124は、上述の位置決め機能の他に、絶縁機能及び伝熱機能を実現してもよい。絶縁機能とは、ノズル部122と電極部123とを電気的に絶縁させる機能である。伝熱機能とは、加熱部125で生じる熱を電極部123に導くための機能である。これにより、ノズル部122及び電極部123の温度を錫の融点よりも高くして、ノズル部122と電極部123とに錫が固着するのを防止できるにちがいない。
絶縁部124の材質を説明する。絶縁部124の有する絶縁機能及び伝熱機能を考慮すると、絶縁部124は、絶縁性及び熱伝導率の高い材料から構成されるのが好ましい。従って、絶縁部124は、例えば、窒化アルミニウム(AlN)またはダイヤモンド等の材料から構成される。
図4は、パッシェン(Paschen)の法則を示す説明図である。図4の横軸は空間部124C内の圧力p(Pa)とギャップd(m)との積pdを示し、図4の縦軸は火花電圧Vs(V)を示す。空間部124C内の気体分子の数が少なくなると、電子と気体分子とが衝突する機会が低下するため、放電が生じにくくなる。逆に、空間部124C内の気体分子の数が増加すると、電子の速度を早めることができないため、放電が生じにくくなる。従って、図4に示すように、圧力とギャップdとの積が所定値になった場合に、最も放電が生じやすくなる。放電が生じるとノズル部122と電極部123の間の電圧が保てなくなる。本実施例のように、10kV/mm以上の絶縁破壊電圧を得られるように、第1チャンバ101内の圧力pとギャップdの寸法とを設定し、電圧を保つようにするとよい。
特に、EUV光源に使用されるチャンバの圧力pは低圧状態(約10−3Pa)なので、pdの値は小さくなり、小さなギャップdでも高電圧を印加できる。また、低圧状態でなくても、pdの値を小さくすることによって、発火電圧を抑制できる領域を選択すればよい。電圧を印加することによって、ノズル部に静電吸引(electrostatic attraction)による力を作用させ、ドロップレットを形成することができる場合がある。
図2に戻って圧力制御部330の構成を説明する。圧力制御部330は、例えば、一つの圧力コントローラ331と、一つの圧力調整弁332と、一つの排気ポンプ333と、一つの供給弁334と、一つの排出弁335とを備えるとよい。圧力制御部330は、一つのガス供給部336からのガスを、圧力調整弁332等を介して、ターゲット射出部120の本体部121内に供給するとよい。なお、ターゲット物質200を加圧するためのガスとして、本実施例ではアルゴンガスを用いている。しかし、アルゴンガス以外の不活性ガスを用いることもできる。
圧力調整弁332は、ガス供給部336から流入するガスの圧力を、圧力コントローラ331により設定される所定値に調整して、配管126内に送り出すとよい。所定値の圧力に調整されたガスは、配管126の途中に設けられる供給弁334を介して、本体部121内に供給されるであろう。
排気ポンプ333は、本体部121内のガスを排出させるためのポンプであってもよい。供給弁334を閉弁し、かつ、排気通路126Aの途中に設けられる排出弁335を開弁させた状態で、排気ポンプ333を作動させるとよい。これにより、本体部121内のガスが排出されるであろう。
図5は、本体部121内のターゲット物質200に加える圧力と、電極部123に印加するパルス電圧との関係を示す。図5(1)に示すように、ターゲット物質200には、一定の圧力P1が加えられる。電極部123には、電圧V1のパルスが所定周期で入力される。その所定周期は、ドライバレーザ光源110から出力されるレーザ光L1の周期に一致するように設定されるとよい。電圧V1のパルスは、必要に応じて矩形波としても、三角波としても、正弦波としても良い。
図5(2)は、ノズル122Bの様子を模式的に示す。図5(1)を参照しながら説明する。初期状態(Sa)において、本体部121内のターゲット物質200がガスで加圧されておらず、かつ、電極部123にパルス電圧が印加されていない。初期状態(Sa)では、ノズル先端の液面200Aは、ほぼ平坦である場合が多い。
ターゲット物質200がガスにより加圧され、かつ、電極部123にパルス電圧が印加されていない状態(Sb)では、ガスの圧力により、液面200A1がノズル先端から外部に若干突出する場合がある。つまり、下向きに突出するメニスカスが形成される。このとき形成されるメニスカスの突出部の体積はノズル122Bの開口径と圧力によって制限できる可能性が高い。つまり、ノズル122Bの開口径を適当に選ぶことによって、後に形成されるドロップレットの体積を変更することが可能であるだろう。
ターゲット物質200をガスで加圧し、かつ、電極部123にパルス電圧を印加する状態(Sc)では、下向きに突出していたメニスカスが、静電吸引によってノズル先端から切り離され、ドロップレット201として射出されるであろう。このとき、パルス電圧値によって静電吸引力が調整できる。つまり、パルス電圧値によって射出されるドロップレットの体積を制御することができる。なお、状態Sbは、射出準備が整った準備完了状態と呼ぶことができる。状態Scは、射出状態と呼ぶことができる。
このように構成される本実施例によれば、本体部121内のターゲット物質200をガスによって加圧した状態で、ノズル122Bに対向して設けられる電極部123にパルス電圧を印加することにより、ノズル122Bからドロップレット201を射出させることができる。従って、本実施例では、必要なタイミングで必要なサイズのドロップレット201を生成することができる。さらに、静電吸引で引き出されたドロップレット201は帯電しているので電界による加速が可能である。
本実施例では、ターゲット物質200を予め加圧した状態で、静電吸引力を発生させる。従って、比較的小さいサイズ(例えば、直径10〜30μm)のドロップレット201を、比較的高速で射出させることができる。従って、ターゲット物質200を効率的に消費することができ、極端紫外光源装置1の運転コストを低減することができる可能性が高い。
本実施例では、ドロップレット201の生成周期を、パルス電圧の周期によって制御することができる。従って、本実施例では、ドロップレット201の発生周期をドライバレーザ光L1の周期に合わせることができる。これにより、無駄なドロップレットが生成されるのを防止できると予想される。これにより、錫の利用効率が高くなる可能性がある。
本実施例では、高速なドロップレット201が得られる。従って、各ドロップレット201間の距離を、先に射出されたドロップレット201にレーザが照射されて生成されるプラズマからのデブリの影響を受けない程度の値にすることができる。
本実施例では、高速なドロップレット201を、レーザ光L1が照射される所望の位置に向けて正確に送り出せる可能性がある。
本実施例では、本体部121を接地させてグランド電圧に設定し、ノズル122Bに対向する電極部123に、正または負のパルス電圧を印加する。つまり、本実施例では、ドロップレット201を吐出する側を接地し、吐出されたドロップレット201の周辺部を、正または負のいずれかに帯電させる。
本実施例では、本体部121をチャンバ100に電気的に接続することにより、本体部121を簡単に接地できる。電気的に絶縁するのは、電極部123のみでよい。従って、EUV光源装置1の構成を簡素化できる。
これとは逆に、本体部121に電極を設けて正または負のいずれかの電圧に設定し、ノズル先端に対向する電極部123を接地する構成の場合は、ターゲット射出部120とチャンバ100との間を絶縁する必要があり、さらに、ターゲット射出部120の外側が人体等に触れないように、絶縁材料で覆う必要がある。このため、構成が複雑化する。しかし、後述の実施例に示すように、本体部121に高電圧パルスを印加し、電極部123を接地する構成は、より高速なドロップレット201を得ることができる。
本実施例のEUV光源装置1は、比較的大型の装置であり、扱われる電圧の値も高いため、上記のように、本体部121側を接地し、電極部123に正または負のいずれかのパルス電圧を印加する構成とする方が感電等に対する安全性を確保しやすい。
以下、図6及び図7に基づいて第2実施例を説明する。以下に述べる各実施例は、第1実施例の変形例に相当する。従って、第1実施例との相違点を中心に説明する。ターゲット物質200に加える圧力をパルス状に変化させてもよい。本実施例では、ターゲット物質200にバイアス圧力P2を加えている状態下で、ターゲット物質200の圧力をパルス状に変化させる。さらに、電極部123にもバイアス電圧を加えながら、パルス電圧を印加する。
図6は、本実施例によるターゲット射出部120Aを示す。本実施例では、入力されるパルス電圧によって機械的に変形するピエゾ素子400を、本体部121の先端部121Aに設けてもよい。
先端部121Aの一部には、取付け用溝121Dが設けられる。取付け用溝121Dに、ピエゾ素子400が取り付けられている。ピエゾ素子400は、第2パルス制御部340から入力されるパルス電圧に従って変形する。第2パルス制御部340は、ピエゾ素子400を制御するための装置であり、ドロップレットコントローラ310からの指示よって動作する。ピエゾ素子400が機械的に変形すると、射出流路部121Cの体積が減少して、先端部121A内部のターゲット物質200の圧力が上昇する。
収容部121Bと射出流路部121Cとの境界には、オリフィス401が設けられてもよい。オリフィス401は、先端部121A内の圧力が収容部121Bに逃げるのを防止するであろう。
図7は、本体部121内のターゲット物質200に加わる圧力と、電極部123に印加される電圧との関係を示す。圧力制御部330から本体部121に供給される圧力の値をP2に設定してもよい。例えば、本実施例では、本体部121に供給する圧力を、第1実施例のP1よりも小さい値P2に設定している(P2<P1)。
本体部121内のターゲット物質200に圧力P2を加える状態下で、ピエゾ素子400を所定周期で変形させると、先端部121A内のターゲット物質200の圧力は、P2とP1との間でパルス状に変化する。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の効果を奏するであろう。さらに、本実施例では、圧力制御部330によって、ターゲット物質200を予めP2まで加圧しておき、ドライバレーザ光L1の周期に応じてピエゾ素子400を作動させる。これにより、本実施例では、ターゲット物質200の圧力をP2からP1まで変化させる。従って、ドロップレット生成時には、P1とP2の差ΔP(=P1−P2)だけ圧力を変化させれば良い。
さらに、本実施例では、電極部123に予めバイアス電圧V2を印加しておき、ドライバレーザ光L1の周期に応じてパルス電圧を印加する。電極部123の電圧をV2からV1に変化させることにより、ノズル122Bからターゲット物質200を引き出すことのできる静電吸引力を発生させる。
ここで、図7に示すように、電圧がV2からV1に変化する場合の立ち上がりは、圧力がP2からP1に上昇する場合の立ち上がりから時間Δt1だけ遅延してもよい。なお、電圧の立ち下がりは、圧力の立ち下がりと同じタイミングに設定されていてもよい。図7中に示す各状態Sa,Sb,Scは、図5(2)のメニスカス変化に対応している。
本実施例では、ドロップレット201が生成されない程度の圧力及び静電吸引力を予め発生させておき、ドライバレーザ光L1の周期に合わせて、ドロップレット201の生成に要する所定の圧力値及び電圧値まで増加させる。従って、ドロップレット201の生成に要する応答時間を第1実施例よりも短くできるであろう。これにより、ドライバレーザ光L1の周期が短くなった場合でも(高繰り返し化した場合でも)、その短い周期(高繰り返し化)に対応することができる。
図8に基づいて第3実施例を説明する。第3実施例では、第2実施例の構成を前提としている。図8は、本体部121内のターゲット物質200に加える圧力と、電極部123に印加される電圧との関係を示す。先に電圧をV2からV1に変化させ、僅かな時間遅れΔt2の後で、圧力をP2からP1に変化させてもよい。
本実施例では、圧力がP2からP1に変化する場合の立ち上がりは、電圧がV2からV1に変化する場合の立ち上がりから、時間Δt2だけ遅延している。このように構成される本実施例も第2実施例と同様の効果を奏するであろう。
図9に基づいて第4実施例を説明する。本実施例は、第2,第3実施例と同様に、本体部121内のターゲット物質200にバイアス圧力を加える状態下で、ピエゾ素子400Aを変形させてパルス状の圧力を生成してもよい。さらに、本実施例では、第2,第3実施例と同様に、電極部123にバイアス電圧を加える状態下で、パルス電圧を印加する。
図9は、本実施例によるターゲット射出部120Bを示す。収容部121Bには、先端部121A寄りに位置して、オリフィスプレート401Aと、ピエゾ素子400Aとが設けられていてもよい。
オリフィスプレート401Aは、第2実施例で述べたオリフィス401と同様に、オリフィスプレート401Aよりも下側の圧力(先端部121A側の圧力)を、伝播を遅らせて保持するであろう。
ピエゾ素子400Aは、第2実施例で述べたピエゾ素子400と同様に、第2パルス制御部340Aから入力されるパルス電圧に従って変形する。ピエゾ素子400Aは、オリフィスプレート401Aの下面側に設けられてもよい。
本実施例では、図7または図8のいずれかに示す方法で、圧力及び電圧が制御されることにより、高速かつ小サイズのドロップレット201がターゲット射出部120Bから射出されるであろう。
図10〜図12に基づいて第5実施例を説明する。本実施例では、静電吸引によってドロップレット201を生成する。即ち、本実施例では、本体部121内のターゲット物質200に付加的に圧力(P1またはP2)を加えなくともよい。
図10は、本実施例によるEUV光源装置1Aの全体図である。図11は、本実施例によるターゲット射出部120Cの拡大図である。本実施例のEUV光源装置1Aは、第1〜第4実施例と異なり、圧力制御部330を備えていない。ターゲット供給装置1000Aは、ターゲット射出部120Cと、ドロップレットコントローラ310及びパルス制御部320を含んで構成される。
図11に示すように、本実施例のターゲット射出部120Cには、電極部123が設けられていてもよい。アルゴンガスを供給するための配管126は、本体部121に接続されていない。
図12は、電極部123に印加されるパルス電圧を示す。本実施例では、ターゲット物質200に圧力を加えないため、パルス電圧の値V3を第1実施例で述べた電圧値V1よりも高く設定している(V3>V1)。静電吸引力(圧力)は、電圧Vの自乗に比例するため、本実施例では、第1〜第4実施例で述べたよりも強い静電吸引力を発生させるであろう。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の効果を奏するであろう。さらに、本実施例では、静電吸引力のみによって、ターゲット物質200をノズル122Bから吐出させて、ドロップレット201を生成できる。
本実施例では、本体部121内のターゲット物質200を加圧するための機構を備える必要がないため、ターゲット供給装置1000Aの構成を簡素化することができる。従って、製造コスト及び運転コストを低減できる。
図13,図14に基づいて第6実施例を説明する。本実施例では、電極部123に印加するパルス電圧と、ターゲット物質200へのパルス状圧力とを同期させてもよい。図13は、本実施例によるターゲット射出部120Dを示す。本実施例のターゲット射出部120Dは、ガスの供給に関する構造を備えていない点を除いて、図6に示すターゲット射出部120Aとほぼ同様に構成されていてもよい。
本実施例では、本体部121内のターゲット物質200に一定圧力を加えるための圧力制御部330を備えなくともよい。本実施例によるターゲット供給装置1000は、ターゲット射出部120Dと、ドロップレットコントローラ310と、パルス制御部320及び第2パルス制御部340を備えているとよい。
図14は、ターゲット物質200の圧力変化と、電極部123に印加されるパルス電圧の変化とを示す。ピエゾ素子400は、第2パルス制御部340から入力されるパルス電圧(第2パルス電圧と呼ぶこともできる)により、機械的に変形する。その変形によって、先端部121A内のターゲット物質200の圧力は、パルス状に変化するであろう。本実施例では、パルス電圧の立ち上がりを、圧力の立ち上がりよりも遅らせてもよい。その逆に、圧力の立ち上がりを、パルス電圧の立ち上がりよりも遅らせる構成でもよい。
本実施例によれば、ドライバレーザ光L1の出力される周期に応じて、圧力及び電圧をパルス状に変化させることにより、ドロップレット201を生成する。このように構成される本実施例は、第1実施例と同様の効果を奏するであろう。さらに、本実施例では、圧力制御部330を備える必要が無いため、第2〜第4実施例よりも製造コスト及び運転コストを低減することができる。
図15に基づいて第7実施例を説明する。本実施例のターゲット射出部120Eは、ガスの供給に関する構造を備えていない点を除いて、図9に示すターゲット射出部120Bとほぼ同様に構成されていてもよい。
本実施例は、第6実施例で述べたと同様に、ドライバレーザ光L1の出力される周期に応じて、圧力及び電圧をパルス状に変化させることにより、ドロップレット201を生成することができる。本実施例のターゲット供給装置1000は、ターゲット射出部120Eと、ドロップレットコントローラ310と、パルス制御部320及び第2パルス制御部340Aを備えており、圧力制御部330を備えなくともよい。
このように構成される本実施例では、図14で述べたように、ドライバレーザ光L1の出力される周期に応じて、先端部121A内のターゲット物質200にパルス状の圧力が加えられ、さらに、電極部123にパルス電圧が印加される。従って、本実施例は、第6実施例と同様の効果を奏するであろう。
図16に基づいて第8実施例を説明する。本実施例では、新たなノズル部500を提案する。図16は、ノズル部500等を示す。図16(1)は、ノズル部500の平面図である。図16(2)は、ノズル部500に絶縁部124及び電極部123を取り付けた状態の断面図である。
ノズル部500の中心に形成された取付穴501には、先端が鋭い円錐状に形成されているワイヤ510が、溶接等の固定手段を用いて固定されていてもよい。取付穴501の外周側には、複数の(例えば3個の)射出孔502が周方向に離間して設けられていてもよい。それら射出孔502は、先端部121A内と連通していてもよい。または、ワイヤ510の外周すべてを射出孔502としても良い。
本実施例では、各射出孔502から、先端が尖ったワイヤ510の表面に沿って、溶融状態のターゲット物質200が滲み出るであろう。滲み出たターゲット物質200は、表面張力により、ワイヤ510の表面に付着したまま留まるであろう。電極部123にパルス電圧が印加されると、各射出孔502から滲み出たターゲット物質200は、ワイヤ510の先端に集まり、ワイヤ510の先端から飛び出してドロップレット201となる可能性が高い。このように構成される本実施例も、第1〜第7実施例と同様の効果を奏するであろう。
図17に基づいて第9実施例を説明する。本実施例では、ドライバレーザ光L1が照射されるよりも前にドロップレット201を膨張させるための、プリパルスレーザ光に関する構成600,610,113を備えてもよい。
図17は、本実施例によるEUV光源装置1Bを示す。小径ドロップレットを膨張させるためのプリパルスレーザ光源600は、パルスレーザ光L3を出力する装置であってよもい。プリパルスレーザ光L3は、例えば、凹面鏡610及びプリパルスレーザ光用の入射窓113を介して、第1チャンバ101内に入射してもよい。
第1チャンバ101内に入射したプリパルスレーザ光L3は、ドライバレーザ光L1が照射される前に、ドロップレット201に照射されるべきである。これにより、ドロップレット201は、拡散・膨張する。拡散・膨張したドロップレット201には、所定の位置で、ドライバレーザ光L1が照射される。これにより、ドロップレット201はプラズマ化する。プラズマからEUV光L2が発生する。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の効果を奏するであろう。さらに、本実施例では、プレパルスレーザ光L3を用いて、ドロップレット201を予め拡散・膨張させてもよい。これにより、ドロップレット201がレーザを吸収できる表面積を大きくし、空間的な密度を低下させることができる。従って、ドライバレーザ光L1を効率的にドロップレット201に吸収させることができ、EUV光の発生効率を高めることができる。
上述のように、本実施例では、静電吸引力(及び圧力変化)によって、小径のドロップレット201を高速に射出させることができる。従って、小径のドロップレット201をプリパルスレーザ光L3により膨張させてから、ドライバレーザ光L1の照射点に導くことにより、ドライバレーザ光L1の当たる面積を増加させることができ、EUV光の発生効率をさらに高めることができる。
図18〜図20を参照して第10実施例を説明する。本実施例を含む以下の幾つかの実施例では、ドロップレット201の軌道を補正するための位置補正装置700を備えてもよい。位置補正装置700は、後述のように、電場または磁場により、ドロップレット201の軌道(位置)を補正してもよい。
図18は、本実施例によるEUV光源装置1Cの全体図である。本実施例のEUV光源装置1Cは、ドロップレット201の軌道を理想軌道R(図19参照)に一致させるための位置補正装置700を一つ備えてもよい。位置補正装置700には、位置補正用コントローラ360により、所定の電圧が印加される。位置補正用コントローラ360は、EUV光源コントローラ300からの指示に応じて動作するようにするとよい。
ここで、ドロップレット201が位置補正装置700内を通過するときの軌道のうち、EUV生成点へ直線的に進む軌道であって、位置補正装置700が補正を行う必要がない軌道を、以下「理想軌道」と呼ぶ。
位置補正装置700が有する電極の構成として、単一の電極のみからなる単一電極構成、または、複数の電極がブロック化したブロック電極構成のいずれかを採用できる。さらに、ブロック電極構成としては、一つの電極ブロックのみを用いる1ブロック構成、または、複数の電極ブロックを用いる複数ブロック構成のいずれかを採用できる。以下、これらの電極の構成について順次説明する。
図19は、位置補正装置700が有する電極の構成例を示す。位置補正装置700は、単一の円孔電極710を有してもよい。図19(1)は、円孔電極710の平面図を示す。図19(2)は、円孔電極710の断面図を示す。
円孔電極710は、中心に円孔711を有する円板状の電極であってもよい。円孔電極710は、理想軌道R
に対して垂直に設けられているとよい。円孔電極710の中心は、ドロップレット201の理想軌道Rと一致するように配置されるとよい。単一電極の例としては、円板状に限らず、円筒形状でもよい。円筒電極の場合も、円筒の中心軸が理想軌道Rと一致するように配置されてもよい。
図20は、円孔電極710の一方の面S1側と他方の面S2側とに、それぞれ異なる強度の電場E1,E2(E1<E2)が形成された場合の、円孔711付近の等電位面の分布を示す。
円孔711部分では、図20に示すように、電界強度が強い面S2側から電界強度の弱い面S1側へ等電位面が張り出すようにして分布する。つまり、円孔711内に張り出した等電位面は、理想軌道R上に頂点が来る曲面を形成するであろう。円孔711へ荷電粒子、つまりドロップレット201が図20中の上側から進入すると、等電位面に対して垂直になるように軌道を変えるであろう。その結果、光学系における凸レンズと同様に、ドロップレット201の軌道は、理想軌道Rへ向かうように修正されるであろう。
このように構成される本実施例も前記第1実施例と同様の効果を奏するであろう。さらに、本実施例では、位置補正装置700を備えるため、ドロップレット201の位置を理想的な軌道Rに修正することができ、より一層正確に、ドロップレット201をレーザ光の照射点に送ることができる。
本実施例では、理想軌道Rからずれて位置補正装置700へ進入するドロップレット201は、位置補正装置700内に形成された電場により、プラズマ生成点(図26中のP202)へ向かうようにその進行方向が修正されるであろう。これにより、仮に、ターゲット射出部120から射出されるドロップレット201の方向が不安定であったとしても、位置補正装置700は、ターゲット物質の軌道がEUV生成点に向かうように補正することができる。
特に、ターゲット射出部120からの射出方向が瞬間的に変化した場合でも、位置補正装置700内に形成された電場によって、ドロップレット201の軌道はEUV生成点へ向かう軌道に自動的に補正されるであろう。ドロップレット201が安定的にEUV生成点へ供給され、本実施例のEUV光源装置1Cは、より一層安定的にEUV光を発生させることができる。
図21を参照して、第11実施例を説明する。図21は、位置補正装置700が有する電極の構成例を示す。図21(1)は、ブロック電極720の斜視図である。ブロック電極720は、3枚の円孔電極721A〜721Cで構成される、1ブロック構成の電極であってもよい。各円孔電極721A〜721Cの中心は同軸上に位置していてもよい。各円孔電極721A〜721Cは、互いに平行で、かつ、等間隔に配置されるとよい。さらに、3枚の円孔電極721A〜721Cの共通の中心軸は、ドロップレット201の理想軌道Rと一致するように設定されるとよい。
図21(2)は、理想軌道Rを通るX−Z平面におけるブロック電極720の断面図である。円孔電極721A(入射側)及び円孔電極721C(出射側)を等電位(例えば接地電位)に保ち、中央の円孔電極721Bに正または負の電位を与えることで、ブロック電極720は、いわゆるアインツェルレンズ(ユニポテンシャルレンズ)を構成する。これにより、ブロック電極720は、帯電したドロップレット201に対して、凸レンズと同等に作用するであろう。
つまり、本実施例では、ブロック電極720は、ドロップレット201をZ方向に加速または減速させることなく、X方向及びY方向の、収束力をドロップレット201に与えることができる。本実施例も第10実施例と同様の効果を奏するであろう。
図22,図23を参照して第12実施例を説明する。本実施例では、位置補正装置700としてブロック電極730を用いいてもよい。ブロック電極730は、4本の円柱電極731A〜731Dを有する四重極電極として構成されるとよい。
図22(1)は、ブロック電極730の平面図、図22(2)はブロック電極730の断面図である。各円柱電極731A〜731Dは、互いに平行であり、所定半径の円C1上に等間隔で配置されていてもよい。円C1の中心は、ドロップレット201の理想軌道Rと一致するように設定されるとよい。なお、ブロック電極730としては、4本の円柱電極を有する四重極電極に限らず、6本以上の、偶数個の円柱電極を有する多重極電極でも良い。
多重極電極構成では、円柱電極のZ軸方向の長さ(円柱の高さ)を調整することで、平板な円孔電極よりも強い力をドロップレット201に与えることができる。従って、多重極電極構成は、ドロップレット201のような溶融金属からなる巨大重量の粒子に対して効果的であるだろう。
図23は、ブロック電極730のあるX−Y平面における各電極731A〜731Dの電位と、各電極731A〜731Dによって生成される電位分布とを示す。図示の例では、軸対称の相対する一対の電極731A,731Cに等電位(V)を与え、他方の対の電極731B,731Dにはその逆極性の等電位(−V)を与えてもよい。
図23における原点O(X,Y)=(0,0)
から各電極731A〜731Dまでの距離をLaとすると、X軸方向の電界Ex及びY軸方向の電界Eyは、以下の式(1),(2)の通りとなる。
Ex=−(2x/La^2)V・・・(1)式
Ey=−(2y/La^2)V・・・(2)式
つまり、4つの電極731A〜731Dで囲まれた空間の電位分布は、原点Oの電位が0となる。Y軸方向の電位は、原点Oから離れるに従って低下する。X軸方向の電位は、原点Oから離れるに従って上昇する。もしもプラスに帯電したドロップレット201がこの電場に入ると、X軸方向については、X=0へ向かう収束力が働き、Y軸方向については、Yの絶対値が大きくなる発散力が働く。このとき、収束力の大きさと発散力の大きさとは等しいであろう。マイナスに帯電したドロップレット201の場合、プラスの場合とは逆に、Y軸方向に収束力が働き、X軸方向に発散力が働くであろう。
このように構成される本実施例も第10実施例と同様の効果を奏するであろう。さらに、本実施例では、4本の円柱電極731A〜731Dを有するブロック電極730を位置補正装置700として用いるため、より強い力をドロップレット201に与えて、ドロップレット201の位置を補正できる。
図24〜図28を参照して第13実施例を説明する。本実施例では、複数のブロック電極741,742を用いいてもよい。上記のように、四重極電極の構成では、X軸及びY軸のいずれか一方向について収束する力が働く一方で、他方向へは発散する力が働くであろう。従って、X軸方向の誤差及びY軸方向の誤差を有するドロップレット201を、EUV生成点に導くためには、Z軸方向へ2個以上のブロック電極を配置してもよい。
多ブロック構成のブロック電極は、その全体として、ドロップレット201(荷電粒子)に対して、ドロップレット201の進行方向を一点に収束させるような力を及ぼすであろう。即ち、多ブロック構成のブロック電極は、光に対するレンズと等価な働きを示すであろう。このため、多ブロック構成の電極は静電レンズと呼ばれる。複数のブロック電極を有する構成では、各ブロック電極が、X軸方向またはY軸方向へ、それぞれレンズとして機能する。従って、多ブロック構成のブロック電極の全体として、光学的な結像光学系と同様の効果を発揮するであろう。
図24は、位置補正装置700としてのダブレット構成のブロック電極740の斜視図である。本実施例では、四重極電極をZ軸方向へ2つ並べたダブレット構成のブロック電極740を用いてもよい。図25は、理想軌道Rを通るX−Z平面における、ブロック電極740の断面図である。
ブロック電極740は、円柱電極743A〜743Dからなる前段の四重極電極741と、円柱電極743E〜743Hからなる後段の四重極電極742とを備えてもよい。図22で述べた1ブロック構成の場合と同様に、前段の四重極電極741では、各円柱電極743A〜743Dが互いに平行であり、所定半径の円C2上に等間隔で配置されていてもよい。
同様に、後段の四重極電極742も、各円柱電極743E〜743Hが互いに平行であって、C2と同一半径の円C3上に等間隔で配置されていてもよい。さらに、四重極電極741及び四重極電極742は、各円C2及びC3の中心が理想軌道Rと一致し、かつ、互いにZ軸方向へ平行移動した位置になるように配置されていてもよい。なお、図24の例では、円柱電極743A,743Cと円柱電極743E,743GがX軸上に配置され、円柱電極743B,743Dと円柱電極743F,743HとがY軸上に配置されていてもよい。
上記のように各円柱電極743A〜743Hが配置されたブロック電極740において、四重極電極741に与えられる電位パターンと四重極電極742に与えられる電位パターンは、互いに90度回転させたようになっているとよい。
つまり、一方の四重極電極741では、X軸上の円柱電極743A,743Cにプラス電位(V11)が付与され、Y軸上の円柱電極743B,743Dにマイナス電位(−
V11)が付与される。これに対し、他方の四重極電極742では、X軸上の円柱電極743E,743Gにマイナス電位(−V12)が付与され、Y軸上の円柱電極743F,743Hにプラス電位(V12)が付与される。なお、四重極電極741及び四重極電極742に付与される電位の絶対値(つまり、V11,V12の値)は、同一値でも良いし、または、異なる値でも良い。
四重極電極741の周辺の電位分布は、図23に示したものと同様であるであろう。即ち、プラスに帯電したドロップレット201は、四重極電極741を通過することにより、X軸方向へ収束し、さらに、Y軸方向へ発散するであろう。これに対し、四重極電極742の周辺は、図23に示す電位分布を90度回転させた電位分布となるはずである。従って、プラスに帯電したドロップレット201は、四重極電極742を通過することにより、X軸方向へ発散し、さらに、Y軸方向へ収束することができる。
図26は、位置補正装置700として上記ダブレット構成のブロック電極740を採用した場合を示す。図26には、ドロップレット201が、ドロップレット201の発生点P120から、ブロック電極740の前段の四重極電極741及び後段の四重極電極742を通過して、プラズマ発生点P202に到達するまでの、軌跡が示されている。ドロップレットの発生点P120とは、ターゲット射出部120のノズル位置である。図26を用いて、ドロップレット201がプラズマ生成点P202に収束するための結像条件を求める。なお、図26の上段はX―Z平面における軌跡を示す。図26の下段はY―Z平面における軌跡を示す。
図26に示すように、ターゲット射出部120のドロップレット201の発生点P120から前段の四重極電極741までの距離をLbとする。前段の四重極電極741と後段の四重極電極742との距離をLsとする。後段の四重極電極742からプラズマ生成点P202までの距離をLcとする。四重極電極741,742のZ軸方向の長さ(円柱の高さ)をLとする。
各々の四重極電極741,742が静電レンズとして与える実効的な焦点距離をそれぞれf1,f2とおくと、2つの静電レンズによる合成焦点距離(ブロック電極740の焦点距離)Fは、薄肉レンズの近似を用いて簡単に次式のように表される。
1/F=(1/f1)+(1/f2)−(Ls/f1・f2)・・・(3)式
そこで、上記式(3)で定まる合成焦点距離Fを用いて、ブロック電極740を、ドロップレット201をプラズマ生成点P202に結像させるような光学系に構成するとよい。2つの四重極電極741,742により構成される各静電レンズは、X−Z面(Y=0)及びY−Z面(X=0)のそれぞれにおいて、極性の異なる等しい焦点距離をもつ(f=f1=−f2)とする。
例えば、Z軸方向のドロップレット201の初速を20m/s、ドロップレット201の粒子径を30μm、ドロップレット201の帯電量を2pCとする。式(1)に示す関係で、V=500V,Lb=5mm,L=10mmの場合、各静電レンズ(741,742)の実効焦点距離はf=50mmとなる。従って、Ls=37.5mmのとき、Lb=Lc=150mmの結像条件を満たす。
図27,図28は、上記条件を満たすブロック740を用いた場合における、ドロップレット201の軌道をシミュレーションした結果を示す。ドロップレット201は、Z軸と垂直方向(X−Y平面の方向)へ初速度を有する。
図27は、Z軸と垂直方向に1mm/sの初速を持つ場合のシミュレーション結果を示す。図28はZ軸と垂直方向に10mm/sの初速を持つ場合のシミュレーション結果を示す。図27,図28からわかるように、Z軸と垂直方向の初速度の大きさに関係なく、Lc=150mmの位置に、ドロップレット201の軌道が収束する。
このように構成される本実施例においても、前記第10実施例と同様の効果を奏するであろう。さらに、本実施例では、位置補正装置700として四重極電極のダブレット構成を採用するため、ドロップレット201をプラズマ生成点P202へ正確に導くことができる。
図29,図30を用いて第14実施例を説明する。本実施例では、トリップレット構成のブロック電極750を用いてもよい。
図26〜図28に示したように、ドロップレット生成点P120と四重極電極741との距離Lbと、四重極電極742からプラズマ生成点P202(収束位置)までの距離Lcとは、等しくなる。従って、ダブレット構成の場合、距離Lbを定めることにより距離Lcが一意に決定される。つまり、ダブレット構成のブロック電極では、上記距離Lcを任意の値に設定することが困難である。
それに対し、四重極電極をZ軸方向へ3つ並べたトリプレット構成のブロック電極750の場合、ブロック電極の最後段の四重極電極754からプラズマ生成点P202までの距離Lcを任意の値に設定できる。そこで、図29にトリプレット構成のブロック電極750の構成を示す。図30にトリプレット構成のブロック電極750を用いた場合の軌道計算のシミュレーション結果を示す。
本実施例のブロック電極750は、第1の四重極電極751と、第2の四重極電極752と、第3の四重極電極754とを、Z軸方向に同軸に配置して構成される。各四重極電極751,752,754は、図24に示すように、同一円上を周方向に等間隔で離間する、4個の円柱電極から構成されてもよい。
ここで、四重極電極751と四重極電極752との距離、及び、四重極電極752と四重極電極754との距離をそれぞれ同じ距離Lsとする。ドロップレット生成点P120から四重極電極751までの距離Lbを150mmとする。3つの四重極電極751,752,754の各静電レンズは、X−Z面(Y=0)及びY−Z面(X=0)のそれぞれにおいて、極性の異なる等しい焦点距離を持つ(f=f1=−f2=f3)ものとする。
錫ドロップレットにおいて、Z軸方向のドロップレット201の初速を18m/s、ドロップレット201の粒子径を30μm、ドロップレット201の帯電量を2pCとする場合を説明する。この場合、式(1)に示す関係で、V=330V,Lb=5mm,L=10mmに設定すると、図30に示すように、Z軸と垂直方向の初速度にかかわらず、四重極電極754からの距離Lc=725mmの点に収束することがわかる。
上述の通り、図24で示すダブレット構成では、ドロップレット生成点P120からドロップレット軌道の収束点P202(プラズマ生成点)までの距離Lbを変えることが困難である。しかし、本実施例によるトリプレット構成では、ドロップレット生成点P120からトリプレット電極750までの距離Lbの値に関わらず、トリプレット電極750からドロップレット軌道収束点P202(P202は、EUV生成点またはプラズマ生成点と呼ぶこともできる。)までの距離Lcを、任意の位置に設定できる。距離Lcは、電極電位を最適化することにより、任意の値に設定できる。
このように構成される本実施例も第10実施例と同様の効果を奏するであろう。さらに、本実施例では、トリプレット電極750からプラズマ生成点P202までの距離Lcを、電極電位の調節によって、任意の位置に設定できるため、設計の自由度が向上する可能性が高い。
図31を参照して第15実施例を説明する。第10実施例以降の各実施例では、帯電したドロップレット201の軌道を、電場によって、プラズマ生成点P202に収束させてもよかった。本実施例では、磁場を用いて、帯電したドロップレット201の軌道をプラズマ生成点P202に収束させてもよい。本実施例では、位置補正装置700として、磁石を用いるとよい。
図31は、位置補正装置700に適用可能な磁石ブロック760の例を示す。本実施例の磁石ブロック760は、複数の磁石761A〜761Dから構成されてもよい。図31(1)は磁石ブロック760の斜視図を示す。同一形状の4本の直方体磁石761A〜761Dによって、磁石ブロック760が形成されてもよい。図31(2)は、磁石ブロック760の平面図である。各磁石761A〜761Dは、永久磁石または電磁石である。
各磁石761A〜761Dは、ある半径の円C4の円周上に等間隔で配置されるとよい。さらに、各磁石761A〜761Dは、互いに平行で、一つの側面(内側面)が円C4の中心に対して正対するように配置されているとよい。つまり、対向する一対の磁石761Aと761C,761Bと761Dの内側面同士は、ほぼ平行になっているのがよい。さらに、円C4の中心は、理想軌道Rと一致するように設定されるとよい。
対向する磁石761Aと761C,761Bと761Dの各対向面が同じ極性となるように配置されるべきである。さらに、例えば磁石761Aの内側面の極性に対して、両隣の磁石761B,761Dの内側面が、いずれも逆極性となるようにするとよい。つまり、図31の場合、磁石761A,761Cの対向面がN極となり、磁石761B,761Dの対向面がS極となっているとよい。その結果、磁力線は図31(2)に示すように、磁石761A,761Cから出て磁石761B,761Dへ入るように分布するであろう。
帯電したドロップレット201が、上記磁石ブロック760により形成される磁場に突入すると、そのドロップレット201にローレンツ力が働く。これにより、ドロップレット201の軌道が偏向する。ドロップレット201に加わるローレンツ力の方向は、上述した四重極電極とは異なり、X軸及びY軸に対して45度傾いている。しかし、磁石ブロック760の磁場により、ドロップレット201がプラズマ生成点P202に導かれる点では、電場の場合と同様である。従って、本実施例のように、電極の代わりに磁石ブロック760を用いても、前記第10実施例と同様の効果を奏するだろう。
図32,図33を参照して第16実施例を説明する。本実施例では、位置補正装置700に加えて、さらに加速用装置を有してもよい。加速用装置は、少なくとも1つ以上の加速用電極800と、その加速用電極800に所定電圧を印加させるための一つの加速用コントローラ370とを備えてもよい。加速用コントローラ370は、EUV光源コントローラ300からの指示で動作してもよい。
加速用電極800は、例えば、円孔を有する円板状に形成されるとよい。ドロップレット201は、所定電圧の印加された加速用電極800により、加速される。より高速になったドロップレット201は、位置補正装置700を通過して、プラズマ生成点P202に到達するだろう。
このように構成される本実施例でも、加速用電極800によってドロップレット201の速度を高めるため、各ドロップレット201間の距離を大きくすることができる。従って、プラズマ生成点202による次のドロップレット201への影響を低減できる。
なお、図32では、ターゲット射出部120と位置補正装置700との間に加速用電極800を設ける場合を示したが、これに代えて、図33に示すように、位置補正装置700とプラズマ生成点202との間に加速用電極800を設ける構成でもよい。
図34〜図36を参照して第17実施例を説明する。本実施例のEUV光源装置1Eは、加速及び位置補正を行うための装置900を備えてもよい。図34は、本実施例に係るEUV光源装置1Eの全体構成図を示す。図35は、装置900の断面図を示す。
加速及び位置補正装置900は、ターゲット射出部120の電極部123と共同して、ドロップレット201を加速させ、さらにドロップレット201の位置(軌道)を補正することができる。加速及び位置補正装置900には、加速及び位置補正用コントローラ380によって、所定電圧が印加されるとよい。加速及び位置補正用コントローラ380は、EUV光源コントローラ300からの指示に応じて動作するとよい。
図35の断面図に示すように、加速及び位置補正装置900は、例えば、円孔901を有する円板電極として構成されるとよい。以下、説明の便宜上、加速及び位置補正装置900を加速用電極900と呼ぶ場合がある。
加速用電極900は、その中心が電極部120の中心と一致するようにして、電極部123から所定距離d2だけ離間して設けられるとよい。電極部123及び加速用電極900には、それぞれプラスの所定電圧が印加されるとよい。これにより、ドロップレット引き出し用の電極部123とドロップレット加速用電極900とは、全体として、静電レンズとして機能するであろう。
ここで、静電界中の荷電粒子の軌道は、荷電粒子が運動する領域の電位分布によって決定される。軸対称ビームの場合、ビームの中心軸に近い領域の電位分布は、中心軸上の電位分布で表すことができる。従って、中心軸上の電位の情報(1次元の電位情報)だけでレンズの性質を述べることができる。
その理由は、電位の3次元情報がラプラス方程式で結ばれており、互いに独立ではなく相関があることによる。軸上の電位分布だけで中心軸に近い荷電粒子の軌道を表す式を近軸軌道方程式と呼ぶ。
近軸軌道方程式は、軌道が円筒対称となる円形断面で、進行方向の中心軸をz座標、径方向をr座標とし、θ方向には変化がない円筒座標系を用いると、図35(2)に示す式となる。その式において、V(z,r)は座標(z,r)における電位を示す。
Figure 2010137625
図36は、各電極123,900により形成される電界と、その電界を通過するドロップレット201の軌道の関係を示す。数1に示す近軸軌道方程式から、静電レンズの焦点を求めることができる。
電極がつくる電界の及ぶ範囲をz1からz2の間とする。z1,z2間の距離が短く、z1−z2間で荷電粒子の軌道のr方向の値r0はほとんど変わらず、その傾きだけが変わるものとする。帯電したドロップレット201がターゲット射出部120の電極部123からz軸に平行に入射した場合の焦点距離f2は、次式から求めることができる。
Figure 2010137625
焦点距離が正値の場合は集束性のレンズであることを示す。逆に、焦点距離が負値の場合は、発散性のレンズであることを示す。従って、ドロップレット201をプラズマ生成点P202に集束させるためには、数2に示す焦点距離が正値を持つ様な電位分布にするとよい。
このように構成される本実施例も第10実施例と同様の効果を奏するであろう。さらに、本実施例では、ドロップレット201をノズル部122から引き出すための電極部123と、引き出されたドロップレット201を加速させるための電極900とによって、静電レンズを構成してもよい。従って、本実施例では、図32,図33に示す構成に比べて、より簡素な構成にすることができ、製造コスト等を低減できる。
なお、1つの加速用電極を用いる場合を示したが、これに限らず、2個以上の加速用電極を設ける構成としてもよい。2個以上の加速用電極を用いる場合も、上記焦点距離が正値を持つ様な電位分布にするとよい。さらに、本実施例では、各電極123,900にそれぞれ正電圧を印加する場合を述べたが、負電圧を印加する構成でもよい。
次に、図37を参照して第18実施例を説明する。図37は、EUV光源装置1D2の全体構成を示す説明図である。本実施例では、図32または図33に示す構成から位置補正装置700を取り除いていてもよい。本実施例では、ターゲット射出部120より射出したドロップレット201をプラズマ生成点202に向けて加速する加速用装置のみを有してもよい。
加速用装置は、第16実施例と同様に、少なくとも1つ以上の加速用電極800と、その加速用電極800に所定電圧を印加させるための加速用コントローラ370とを備えてもよい。加速用コントローラ370は、EUV光源コントローラ300からの指示により動作するとよい。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の効果を奏するだろう。本実施例でも、加速用電極800によってドロップレット201の速度を高めることができる。このため、各ドロップレット201間の距離を大きくすることができる。従って、先に射出されたドロップレット201から発生したプラズマが、次のドロップレット201に影響を及ぼす可能性を低減できる。
次に、図38及び図39に基づいて第19実施例について説明する。本実施例を含む以下の幾つかの実施例では、ターゲット射出部120内のターゲット物質200に高電圧を印加し、電極部123及びチャンバ100を接地してもよい。図38は、EUV光源装置1Fの全体構成を示す説明図である。図39は、ターゲット射出部120及び圧力制御部330の構成を示す図である。
本実施例の構成は、第1実施例と異なり、パルス制御部320からの高電圧パルスがターゲット射出部120に供給される。従って、本実施例では、チャンバ100とターゲット射出部120との間に、電気的な絶縁部1100が配置されるとよい。パルス電圧は、正または負の高電圧パルス信号であってもよい。
絶縁部1100は、ターゲット射出部120とチャンバ100とを電気絶縁し、かつ、チャンバ100内の気密性を維持するべきであろう。さらに、絶縁部1100は、ターゲット物質200に対する熱絶縁性及び耐熱性を兼ね備えている材料から形成されることが好ましい。以上のことから、絶縁部1100は、例えば、アルミナ(AI2O3)、シリカまたは合成石英(SiO2)から形成されるとよい。
本実施例では、チャンバ100及び電極部123は接地されていてもよい。なお、接地するとは、必ずしもグランド電位にすることを意味するものではない。
パルス制御部320がパルス電圧を本体部121に供給すると、ノズル122Bの先端部分のターゲット物質200は、本体部121を介して帯電するだろう。高電界に晒されたターゲット物質200は、電極部123との間に働く静電吸引力により、ノズル122Bの先端部分から引っ張りだされてドロップレット201となるだろう。ドロップレット201は、ノズル部122Bから電極部123に至る経路上(電場上)で、一方向に加速されるであろう。
加速されることによりドロップレット201は高速となり、各ドロップレット201間の距離が広がるであろう。本実施例では、上述の通り、本体部121内のターゲット物質200に高電圧パルスを印加し、電極部123を接地してもよい。チャンバ100及びチャンバ100内の各構造物も接地されていてもよい。従って、電極部123の電位と、チャンバ100の電位及びチャンバ100内の各構造物の電位とはほぼ同一であり、電位差はほとんどない。従って、電極部123を通過した後のドロップレット201は、加減速することなく、プラズマ発光点202に向かうであろう。これに対し、第1実施例では、ターゲット物質200及びチャンバ100が接地され、電極部123には高電圧パルスが印加される。従って、ノズル部121からプラズマ生成点202に至るまでの経路上に電位差が発生する場合がある。このため、第1実施例の構成では、第19実施例の構成に比べてドロップレット201の速度が低下する可能性がある。
なお、図38、39に示す例では、圧力制御部330によって本体部121内のターゲット物質200を一定の圧力とする構成が示されている。本実施例は、ターゲット物質200に圧力を加えない構成にも適用できる。
次に、図40を参照して第20実施例を説明する。本実施例では、ターゲット射出部120Fの本体部121(F)を、電気絶縁材料(AI2O3、AIN等)によって形成するとよい。従って、本実施例では、第19実施例にて必要だった絶縁部1100が不要となる可能性が高い。
本実施例では、一つまたは複数のフィードスルー321を、ターゲット射出部120Fの径方向から、加熱部125と本体部121(F)とを貫通するように設けるとよい。フィードスルー321とは、電流を導入させるための端子である。フィードスルー321は、例えば、セラミックス等の絶縁性材料から筒状に形成される。
導線322の基端側はパルス制御部320に接続されるてもよい。導線322の先端側は、フィードスルー321を介して本体部121(F)の内部に挿入されているとよい。導線322の先端側は、本体部121(F)の先端側に向けて延びていてもよい。パルス制御部320は、導線322を介して、ターゲット物質200に高電圧のパルス電圧を供給する。
このように構成される本実施例も、第19実施例とほぼ同様の効果を奏するであろう。さらに、本実施例によれば、本体部121(F)を介さずに、パルス電圧をターゲット物質200に直接的に供給できる。絶縁部1100が不要となるため、構成を簡単にできる。
なお、図40では、フィードスルー321は一つしか図示されていないが、複数配置させてもよい。
次に、図41に基づいて第21実施例について説明する。本実施例は第20実施例と共通の構成を多く備える。本体部121(G)は、第20実施例と同様に、電気的絶縁材料から形成されてもよい。しかし、本実施例のフィードスルー321は、本体部121(G)のみを貫通して設けられていてもよい。フィードスルー321は、例えば、本体部121(G)の天井部分を貫通し、ノズル部に向けて挿通されているとよい。本実施例のフィードスルー321は、加熱部125を貫通しなくともよい。
このように構成される本実施例も、第20実施例と同様の効果を奏するであろう。さらに、本実施例では、フィードスルー321を本体部121(G)のみ貫通させて設けるため、第20実施例よりも構成を簡単にできる。
次に、図42を参照して第22実施例を説明する。本実施例は第20実施例と共通の構成を多く備える。しかし、本実施例では、本体部121(H)の収容部121Bの内面及び射出通路121Cの内面に絶縁材料をコーティングすることにより、絶縁部1200が形成されていてもよい。
このように構成される本実施例も、第19実施例とほぼ同様の効果を奏するであろう。なお、本実施例では、収容部121Bの内面等を絶縁部1200で覆うため、本体部121(H)は電気的絶縁材料から形成しなくともよい。このため本体部121(H)を金属等の導電性材料で形成することができるため、構成を簡単にできる。
なお、ターゲット物質200に電界を集中させるために、ノズル部122は電気絶縁性を有することが望ましい。たとえば、電気絶縁性を有するノズル材料としては、ダイヤモンド、結晶性アルミナ等がある。
次に、図43を参照して第23実施例を説明する。本実施例では、本体部121(I)の収容部121Bの内面及び射出通路121Cの内面に、絶縁部1200Aを設けてもよい。さらに、本実施例では、本体部121(I)とノズル部122との接触面に、他の絶縁部1200Bを設けてもよい。絶縁部1200Bは、本体部121(I)とノズル部122との接触面で沿面放電が発生するのを防止するために、設けられているとよい。このように構成される本実施例も第19実施例と同様の効果を奏するであろう。
次に、図44及び図45を参照して第24実施例を説明する。図44は、EUV光源装置1Gの全体構成を示す説明図である。図45は、ノズル部122から加速用電極800に至る経路での電圧変化を示した図である。
本実施例のEUV光源装置1Gでは、本体部121(J)及び電極部123に高電圧が印加されてもよい。加速用電極800は接地されていてもよい。図45に示すように、高電圧を供給するための高電圧供給装置390は、本体部121(J)に高電圧Vhを印加する。ターゲット物質200をノズルから引き出すための電極部123には、パルス制御部320から引き出し用のパルス電圧Vmが印加される。パルス電圧Vmは、本体部121(J)に印加される電圧Vhをベース電圧として、電圧Vhより小さい電圧に設定されてもよい。
電極部123によってノズル部122から引っ張り出されたターゲット物質200は、ドロップレット201となって、プラズマ発光点202に向かうであろう。加速用電極800及びチャンバ100は接地されているため、加速用電極800からプラズマ生成点202までの経路に電位差はほとんど生じない。従って、加速用電極800を通過したドロップレット201は、加減速せずに一直線にプラズマ発光点202に向かうであろう。
なお、本実施形態は、以下のように表現できる。「前記ターゲット射出部は、高電圧が印加されるターゲット物質を収容する本体部と、前記チャンバ内に臨むようにして前記本体部に設けられ、前記ドロップ状ターゲット物質を射出させるノズル部と、前記ノズル部から前記ドロップ状ターゲット物質の射出方向に隔離して設けられ、前記ドロップ状ターゲット物質が通過するための開口部を有する電極部と、前記電極部より下流側に設けられ、前記開口部を通過したドロップレット状ターゲット物質を加速するための加速用電極と、を備え、前記電極部には、ターゲット物質に印加される電圧よりも低い電圧となるパルス信号が印加され、前記加速用電極は、接地されている」
このように構成される本実施例も第19実施例と同様の効果を奏するであろう。
なお、第20実施例〜第24実施例(図40〜図43参照)において、導線322は、本体部(121(F)〜121(I))の先端側まで延びているが、導線322を短く設定することもできる。導線322は、ターゲット物質200の液面を通過するようにするのが理想的であろう。従って、導線322の先端がターゲット物質200に接触し続けるような追従機構を設けてもよい。
図46,図47を参照して第25実施例を説明する。上述の各実施例では、電極部123とターゲット物質200との間に印加する電圧をパルス状に変化させたのに対し、本実施例では、電圧を一定値に保ちながら、ターゲット物質200に加える圧力をパルス状に変化させてもよい。なお、本明細書において、ターゲット物質200に圧力を加えるとは、ターゲット物質200に直接的にまたは間接的に圧力を加えることを意味する。
図46は、本実施例によるEUV光源装置1H及び「ターゲット出力装置」としてのターゲット供給装置1000Hを示す構成図である。
本実施形態では、パルス電圧を発生させるパルス電圧制御部320に代えて、DC電圧を発生させるDC電圧制御部320Aを使用する。さらに、本実施形態では、一定圧力をターゲット物質200に加える圧力制御部330に代えて、パルス状の圧力変化をターゲット物質200に加える圧力制御部330Aを使用する。
図47は、電圧と圧力の関係を示す。図47(a)に示すように、圧力制御部330Aは、例えば、不活性ガスを本体部121内に送り込むことにより、本体部121内のターゲット物質200に加える圧力をパルス状に変化させる。その最大値をP1とする。DC電圧制御部320Aは、所定電圧V1を一定出力する。つまり、DC電圧制御部320Aは、直流の電圧V1を、電極部123に印加する。
図47(a)の場合、電極部123とターゲット物質200との間に働く静電吸引力により、ノズル122B内のターゲット物質200は、吐出されない程度に電極部123側に若干突出してもよい。その状態で、ターゲット物質200に圧力P1が加えられると、ノズル122Bの先端側のターゲット物質200は、電極部123に向けて吐出されてドロップレット201となる。ノズル122Bからは、パルス状の圧力変化に同期して、ドロップレット201が射出させることができる。
図47(b)に示すように、ターゲット物質200に予め圧力P2を加えておき、ドロップレット射出時には、圧力をP2からP1に増大させる構成としてもよい。図47(b)に示す例でも、ターゲット物質200には、直流電圧V1による一定の静電吸引力が作用している。静電吸引力が作用している状態下で、ターゲット物質200に加わる圧力がP2からP1に変化すると、ノズル122Bからドロップレット201が射出させることができる。
このように、電極部123と本体部121内のターゲット物質200との間に一定電圧V1を印加した状態で、ターゲット物質200に圧力変化を与えることにより、ノズル部122Bからドロップレット201を射出させることができる。
図48を参照して第26実施例に係るEUV光源装置1Jを説明する。本実施例のターゲット供給装置1000Jでは、ターゲット射出部120とチャンバ100との間に絶縁部127を設け、本体部121内のターゲット物質200に直流電圧を印加する。本実施例の電極部123は、接地されていてもよい。
本実施例でも、図47(a),(b)に示すような電圧及び圧力がターゲット物質200に加えられる。パルス状に変化する圧力に同期して、ノズル部122Bからドロップレット201がチャンバ100内に射出させることができる。
図49−図52を参照して第27実施例を説明する。本実施例を含む以下の各実施例では、一定電圧と一定圧力の両方をターゲット物質200に同時に作用させることにより、ノズル部122からドロップレット201を射出させることができる。
図49は、本実施例によるEUV光源装置1K及びターゲット供給装置1000Kを示す構成図である。
本実施例のEUV光源装置1Kは、排気ポンプ140に代えて、換気装置140Aを有してもよい。換気装置140Aは、例えば、排気ポンプ等を含んで構成される。換気装置140Aは、チャンバ100内を例えば0.1〜数十Pa程度の低圧状態に保持することもできるし、チャンバ100内を数百〜数万Pa程度の圧力に保持することもできる。
さらに、本実施例のEUV光源装置1Kは、第9実施例と同様に、プレパルスレーザ光源600を備えてもよい。プレパルスレーザ光源600から出力されるプレパルスレーザ光L3は、プレパルスレーザ光導入ミラー611と放物面鏡610と入射窓112等を介して、チャンバ100内のプラズマ生成点付近に導かれるようにするとよい。
図50は、制御構成を模式的に示す。露光装置2は、EUV光源コントローラ300に、EUV光の発光を要求するためのEUV発光要求信号を送信する。
EUV光源コントローラ300は、EUV発光要求信号に基づいて、少なくとも、ドロップレット径と、ドロップレット生成周波数及びドロップレット生成開始タイミングを決定し、それらの値を、ドロップレットコントローラ310に送信する。
ドロップレットコントローラ310は、EUV光源コントローラ300から受信したドロップレット径とドロップレット生成周波数及びドロップレット生成開始タイミングに基づいて、電圧を制御するための複数のパラメータと、圧力を制御するための他の複数のパラメータとをそれぞれ決定してもよい。
電圧を制御するための複数のパラメータとしては、例えば、電極部123とターゲット物質200の間に印加する電圧(バイアス電圧とも呼ぶ)の値、バイアス電圧を印加する時間(第1時間)、バイアス電圧を印加するタイミング(第1タイミング)を挙げることができる。これら電圧を制御するための複数パラメータを、複数の電圧制御用パラメータと呼ぶ。
圧力を制御するための他の複数のパラメータとしては、例えば、ターゲット物質200に加圧する圧力、加圧する時間(第2時間)、加圧タイミング(第2タイミング)が挙げられる。これら圧力を制御するための他の複数パラメータを、複数の圧力制御用パラメータと呼ぶ。
ドロップレットコントローラ310は、例えば、EUV光源コントローラ300から入力される値(ドロップレット径、ドロップレット生成周波数、ドロップレット生成タイミング)を所定の演算式に代入することにより、複数の電圧制御用パラメータ及び複数の圧力制御用パラメータを算出することができる。
他の方法として、ドロップレット310は、実験結果またはシミュレーション結果に基づいて生成される複数の所定のテーブルを用いて、複数の電圧制御用パラメータ及び複数の圧力制御用パラメータをそれぞれ選択することもできる。
本実施例では、所定の演算式を用いる方法、または、所定のテーブルを用いる方法のいずれか一方または両方を採用してもよい。例えば、各電圧制御用パラメータまたは各圧力制御用パラメータのいずれか一方を所定の演算式から算出し、いずれか他方の各パラメータを所定のテーブルから選択するという構成も考えられる。
DC電圧制御部320Aは、DC電圧値を制御するためのコントローラ321と、電圧発生装置322とを備える。DC電圧制御部320Aは、ドロップレットコントローラ310から入力される各電圧制御用パラメータに基づいて電圧発生装置322の作動を制御し、所定の電圧を発生させる。
圧力制御部330Aは、圧力コントローラ331と、加圧装置350とを備える。加圧装置350は、図2に示すような不活性ガスを本体部121内に注入する構成でもよいし、または、図6,図9,図13,図15に示すようなピエゾ素子の機械的変形を利用する構成でもよい。さらには、スピーカーのような音波発生装置を用い、音圧によりターゲット物質200を加圧する構成としてもよい。
圧力制御部330Aは、ドロップレットコントローラ310から入力される各圧力制御用パラメータに基づいて加圧装置350の作動を制御し、所定の圧力を発生させる。
なお、図2に示すように本体部121内に不活性ガスを注入する構成では、圧力を調整可能な範囲を比較的大きくすることができる。しかし、圧力変化の応答時間が比較的遅いという特徴もある。
これに対し、図6,図13に示すように、「通路部」としての射出通路部121Cの途中に位置して、射出通路部121Cの壁部の外側にピエゾ素子400を設ける構成の場合は、圧力変化の応答時間を短くできるであろう。従って、ターゲット物質200の圧力を短時間で加圧または減圧させることができるであろう。しかし、圧力を調整可能な範囲が比較的小さいという特徴も備える。
さて、ターゲット物質200に所定の圧力が加わり、かつ、ターゲット物質200と電極部123との間に所定の電圧が印加されると、ノズル部122からドロップレット201が所定周期で射出される。
EUV光源コントローラ300は、露光装置2からEUV発光要求信号を受信すると、プレパルスレーザ光源600及びドライバパルスレーザ光源110に制御信号をそれぞれ与える。これにより、ドロップレット201にプレパルスレーザ光L3が最初に照射され、続いて、ドライバパルスレーザ光L1がそのドロップレット201に照射されてプラズマ202が発生する。そのプラズマ202から放出されるEUV光L2は、露光装置2に供給される。
図51は、ノズル部122と電極部123に電圧を印加する様子を模式的に示す。正確には、ノズル部122内のターゲット物質200と電極部123との間に電圧が印加されるのであるが、便宜上、ノズル部122と電極部123との間に電圧を印加するものとして説明する。
本実施例では、ノズル部122側の電位が電極部123側の電位よりも相対的に高くなるように、所定の電圧を供給する。逆に言えば、電極部123側の電位がノズル部122側の電位(ターゲット物質200側の電位)よりも相対的に低くなるように、電極部123とノズル部122との間に所定の電圧が印加される。
電子の質量は極めて軽いため、負極からは電界放出による放電を生じ易い。また、電界放出による放電は、電界集中部から発生しやすい。つまり、負極に電界集中部がある場合、陽極に電界集中部がある場合に比べて絶縁破壊電圧は低くなる。
本実施例では、ノズル122Bの先端付近のターゲット物質200に静電吸引力を効果的に働かせるために、ノズル122Bを電極部123側に突出するようにして設けている。これによりノズル122Bの突出部には電界が集中する。このとき、ノズル122B部の電位を電極部123の電位より低く設定し、ノズル122部を負極としてしまうと、絶縁破壊電圧は低くなってしまう。
これに対し、本実施例では図51に示すように、ノズル部122側の電位を電極部123側の電位よりも高く設定することにより、ノズル部122を陽極として絶縁破壊電圧を高くしている。これにより、ノズル部122と電極部123との間にはノズル部122を負極とした場合より高い電圧が供給できる。より高い電圧が供給できれば、より高い静電吸引力が得られる。なお、ターゲット物質の性状等により静電吸引力が小さくてもよい場合がある。この場合、電位差を小さくできるので、後述のように、ノズル部122側の電位を電極部123側の電位よりも低下させる構成も可能であろう。
図52は、電圧値と圧力値を変化させた場合のドロップレット201の射出状態の変化を示す。図52の左側には、上から順番に、電圧、圧力、ドロップレットの状態がそれぞれ表示されている。図52の右側には、ドロップレットの射出状態(a),(b),(c)が示されている。
ターゲット物質200と電極部123との間に所定電圧V11を印加している状態で、ターゲット物質200に所定圧力P11を加えると、図52の下側に示すように、ドロップレット201がノズル部122から一定周期で射出される。図52の下側に示す1本の線は、一つのドロップレット201の射出タイミングを意味している。
所定電圧及び所定圧力が同時に作用している期間において、ノズル部122からドロップレット201が一定周期で射出される状態を基準状態(c)と呼ぶことにする。基準状態(c)におけるドロップレット径をD1、ドロップレット生成周期をf1とする。一定周期f1を、プレパルスレーザ光及びドライバパルスレーザ光の出力周期に一致させれば、ターゲット物質200を無駄なく消費して、効率的にEUV光を得ることができるであろう。
なお、図52では、圧力の立ち上がり時間(時間遅れ)を考慮して、電圧を印加するタイミング(バイアスタイミング)よりも、圧力をターゲット物質200に加えるタイミング(加圧タイミング)の方が早くなるように設定するとよい。
図52の上側及び図52(a)に示すように、ターゲット物質200と電極部123との間に印加する電圧をV11からV12(V12<V11)に低下させた場合、ドロップレット径は、基準値D1より小さなD2となるであろう(D2<D1)。
電圧値を低下させると、その分だけターゲット物質200に作用する静電吸引力が弱まり、その結果、基準値よりも少量のターゲット物質200がドロップレット201Aとして射出されると考えられる。従って、電圧値を変化させることにより、ドロップレット径を制御することができるであろう。
図52の中央及び図52(b)に示すように、ターゲット物質200に加える圧力を基準圧P11からP12(P12<P11)まで低下させた場合、ドロップレット生成周期は基準周期f1より大きなf12となるであろう(f12>f1)。
圧力値を低下させると、ノズル部122から一定時間内に吐出されるターゲット物質の総量(流量)が低下するため、ドロップレット生成周期f12が基準周期f1よりも長くなると考えられる。従って、圧力値を変化させることにより、ドロップレットの生成周期を制御できるであろう。
このように構成される本実施例では、ターゲット物質200と電極部123との間に一定電圧を印加し、かつ、ターゲット物質200に所定圧力を加えることで、ノズル部122から一定周期でドロップレット201を射出させることができるであろう。
さらに、本実施例では、電圧値の制御によりドロップレット径を調節することができ、圧力値の制御によりドロップレット生成周期を調節することができる。従って、露光装置2からの要求に応じて、適切なドロップレット径のドロップレット201を、適切な周期でチャンバ100内に射出させることができるであろう。この結果、本実施例は、より簡易な構成でありながら、デブリの発生を抑制して、より効率的にEUV光を得ることができるであろう。
図53−図55を参照して第28実施例を説明する。本実施例では、第27実施例にも適用可能な、電圧制御と圧力制御の変形例を幾つか開示する。
図53(a)に示すように、ターゲット物質200と電極部123との間に所定電圧を印加するタイミング及び期間と、ターゲット物質200に所定圧力を加えるタイミング及び期間とを、ほぼ一致させる構成としてもよい。
図53(b)に示すように、例えば、ターゲット物質200と電極部123との間に所定電圧を印加し続けている状態で、ターゲット物質200に所定圧力を印加する構成としてもよい。
図54(c)に示すように、ターゲット物質200と電極部123との間に低電圧値V14を予め印加しておき、所定のタイミングで、V14から所定電圧V13まで昇圧させる構成でもよい。この場合、電圧値をV13に上げると同時に、ターゲット物質200に所定圧力P11を加える構成としてもよいし、または、電圧V14を印加している期間のうちから所定圧力P11をターゲット物質200に加える構成でもよい。
図54(d)に示すように、グランド電位(0v)より下の電位−V16とグランド電位より上の電位V15とにより、所定電圧としての所定の電位差を得ることもできる。つまり、電極部123側の電位を−V16に設定し、ノズル部122側の電位をV15に設定することができる。
図55(e)に示すように、グランド電位とグランド電位より下の電位−V17とにより、所定の電位差を得ることもできる。
図55(f)に示すように、グランド電位より下の電位−V18と、−V18よりも下の電位−V19とによって、所定の電位差を得る構成でもよい。
図54,図55に示すように、ノズル部122内のターゲット物質と電極部123との間に印加する電位差は、グランド電位より上側で生成されてもよいし、グランド電圧を跨るようにして生成されてもよいし、グランド電位よりも下側で生成されてもよい。
図56−図58を参照して第29実施例を説明する。本実施例では、電圧制御と圧力制御の他の変形例を幾つか開示する。図56は、本実施例による電圧印加方法を示す。
上述の各実施例では、図51で述べたように、ノズル部122側(ターゲット物質200側)の電位を電極部123側の電位よりも高くなるように、所定電圧を印加する。これとは逆に、本実施例では、ノズル部122側の電位を電極部123側の電位よりも低くなるように設定する。
図56に示す構成には、それぞれ後述する図57(b)及び図58に示す電圧印加パターンのいずれかを適用することができるであろう。
図57(a)は、ノズル部122側の電位を電極部123側の電位よりも高く設定する場合において、ターゲット物質200を、若干の負圧値−P14から正の圧力値P13まで加圧する構成を示す。
通常の場合、チャンバ100内の圧力は、数Pa程度の比較的低い圧力状態に保持される。しかし、例えば、イオン制御またはデブリ防御、チャンバ内部品のクリーニング、メンテナンス作業等のために、チャンバ100内にハロゲンガスやアルゴンガス等が供給される場合がある。その場合、チャンバ100内の圧力が高くなるため、ターゲット物質200への加圧を、チャンバ100内の圧力よりもわずかに低い値−P14から開始させる構成としてもよい。
なお、本発明は、チャンバ100内のガス状態に制限されない。チャンバ100内に、水素ガスまたはハロゲンガス等の反応性ガス、または、アルゴンガス等の不活性ガスが、比較的頻繁および/または常時供給される構成にも適用することができるであろう。
図57(b)を参照する。図57(b)に示す構成は、図56に示す構成に適用することができる。所定の電圧としての所定の電位差の値を比較的小さく設定できる場合、意図せぬ放電現象(不正な放電)が生じにくい。このように比較的小さな電圧を印加する場合には、図56で述べたように、ノズル部122側の電位を電極部123側の電位よりも低く設定することができる。
ノズル部122と電極部123との間に印加する電圧を比較的小さくできる場合、図57(b)に示すように、比較的小さい正の電圧値V20を電極部123側に発生させ、かつ、比較的小さい負の電圧値―V21をノズル部122側に発生させてもよい。
このように比較的小さな電位差(=|V20−V21|)をターゲット物質200に印加している状態で、ターゲット物質200に圧力P11を加えると、ノズル部122からドロップレット201が射出させることができる。
図58を参照する。図58に示すように、比較的小さい負の一定電圧値−V22をノズル部122と電極部123との間に印加する構成としてもよい。この場合も、ターゲット物質200に圧力P11が加わった期間内に、ノズル部122からドロップレット201が射出させることができる。
図59を参照して第30実施例を説明する。本実施例では、EUV光源装置の動作タイムチャートの一例を説明する。図59において、(1)は、露光装置2からのEUV発光要求信号を示し、(2)は、EUV光源コントローラ300からドロップレットコントローラ310に出力されるドロップレット発生信号を示す。
(3)は、EUV光源コントローラ300からプレパルスレーザ光源600に出力されるプレパルスレーザ発生信号を示し、(4)は、EUV光源コントローラ300からドライバパルスレーザ光源110に出力されるドライバパルスレーザ光発生信号を示す。
(5)は、プレパルスレーザ光源600から出力されるプレパルスレーザ光を示し、(6)は、ドライバパルスレーザ光源110から出力されるドライバパルスレーザ光を示す。
(7)は、ドロップレットコントローラ310からDC電圧コントローラ321に出力される、バイアス印加信号を示す。バイアス印加信号とは、ターゲット物質200と電極部123との間にバイアス電圧(所定電圧)を印加させるための信号であってもよい。(8)は、ドロップレットコントローラ310から圧力コントローラ331に出力される、加圧信号を示す。
(9)は、加圧装置350の作動によるターゲット物質200の圧力変化を示す。(10)は、ドロップレットの生成を示す。(11)は、EUVの発光を示す。
EUV発光要求信号(1)が出力されたと同時に、ドロップレット発生信号(2)が出力され、ドロップレット発生信号(2)と同時に加圧信号(8)が出力される。その加圧信号により、加圧装置350が作動してターゲット物質200の圧力が上昇する。ターゲット物質200の圧力上昇に一定の時間がかかることを考慮して、バイアス印加信号(7)よりも加圧信号(8)の方を早めに出力させてもよい。
ターゲット物質200の圧力が所定圧力に到達するタイミングを見計らって、バイアス印加信号(7)が出力され、ターゲット物質200と電極部123との間に所定電圧が印加される。
これにより、ターゲット物質200に所定電圧に基づく静電吸引力と所定圧力との両方の力が同時に作用する。従って、ノズル部122からターゲット物質200が少量引き出され、ドロップレット201としてチャンバ100内に射出させるようにできる。ドロップレット201の生成とほぼ同時に、プレパルスレーザ光及びドライバレーザ光が出力されて、それら各レーザ光がドロップレット201を照射する。これにより、ドロップレット201はプラズマ202となり、EUV光を発生させる。
図60を参照して第31実施例を説明する。本実施例では、EUV光源装置の他の動作タイムチャートを説明する。図60の(2)−(11)は、図59で述べた(2)−(11)と同様である。
図60のタイムチャートと図59のタイムチャートとの相違は、EUV発光要求信号(1)にある。図59の例では、EUV発光要求信号(1)は、パルス列として構成されている。これに対し、本実施例では、EUV発光要求信号(1)を、ゲート信号として構成している。
このとき、ゲート信号には、EUV光の発光強度と、発光周波数等、ドロップレット径と、ドロップレット生成周波数を生成するための情報とが含まれないかもしれない。このような場合、EUV光の発光強度と発光周波数とは、別の信号としてEUV光源コントローラ300に入力されてもよいし、予めEUV光源コントローラ300に設定されている構成でもよい。EUV光源コントローラ300は、ドロップレット径とドロップレット生成周波数及びドロップレット生成開始タイミングの、各値を、ドロップレットコントローラ310に送信する。
なお、本発明は、上述した各実施例に限定されない。各実施例で説明されている特徴の組合せの全てが本発明に必須の構成であるとは限らない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。例えば、上記各実施例を適宜組み合わせることができる。
本実施例では、溶融状態のターゲット物質をノズルから若干突き出させるために、本体部に不活性ガスを注入する構成とした。これに代えて、ターゲット物質の有する重量を利用して、ノズル先端から若干突き出させる構成としてもよい。または、磁力等の他の手段を用いてターゲット物質をノズル先端から若干突き出させる構成としてもよい。
ターゲット物質をノズル先端から自然落下しない程度に若干突き出させるという点に着目すると、実施例で述べた圧力制御部、ターゲット物質の自重を利用する構成、または、磁力等の他の手段を使用する構成は、例えば、「突き出し手段」、「押し出し手段」等と呼ぶことができる。
ノズル先端のターゲット物質の液面形状に着目するならば、前記各構成(圧力制御部、ターゲット物質の自重を利用する構成、または、磁力等の他の手段を使用する構成)は、例えば、「メニスカス形成手段」、「凸形状メニスカス生成手段」のように呼ぶこともできる。
ターゲット射出部内に注入するガスの圧力に着目するならば、圧力制御部は、例えば、「加圧手段」と呼ぶこともできる。
入力信号に応じて機械的に変形する素子としてピエゾ素子を例に挙げたが、これに限らず、例えば、磁界変化によって変形する磁歪素子等を用いることもできる。
1,1A−1K:EUV光源装置、100:チャンバ、110:ドライバレーザ光源、120,120A〜120E:ターゲット射出部、121:本体部、121A:先端部、121B:収容部、121C:射出通路部、122:ノズル部、122B:ノズル、123:電極部、125:加熱部、130:EUV集光ミラー、200:ターゲット物質、201:ドロップレット、202:プラズマ、300:EUV光源コントローラ、310:ドロップレットコントローラ、320:パルス制御部、320A:DC電圧制御部、330,330A:圧力制御部、331:圧力コントローラ、350:加圧装置、400,400A:ピエゾ素子、600:プレパルスレーザ、1000,1000H−1000K:ターゲット供給装置。

Claims (20)

  1. ターゲット材料を収容する本体部と、
    前記本体部に接続され、前記ターゲット材料をターゲットとして出力するためのノズル部と、
    前記ノズル部に対向して設けられる電極部と、
    前記電極部と前記ターゲット材料との間に所定の電圧を印加して、前記ターゲット材料を前記ノズル部から引き出させるための静電気力を発生させる電圧制御部と、
    前記ターゲット材料に所定の圧力を加えさせる圧力制御部と、
    前記電圧制御部により前記ターゲット材料と前記電極部との間に前記所定の電圧を第1タイミングで印加させるための第1タイミング信号と、前記圧力制御部により前記ターゲット材料に前記所定の圧力を第2タイミングで加えさせるための第2タイミング信号との、信号出力タイミングをそれぞれ制御することにより、前記ノズル部から前記ターゲットを出力させる出力制御部と、
    を備えるターゲット出力装置。
  2. 前記出力制御部は、前記電圧制御部に前記所定の電圧の値と前記所定の電圧を印加させる第1時間とを指示し、かつ、前記圧力制御部に前記所定の圧力の値と前記所定の圧力を加える第2時間とを指示する、
    請求項1に記載のターゲット出力装置。
  3. 前記出力制御部は、前記ターゲットの単位時間当たりの出力体積と前記ターゲットの生成周波数とに基づいて、前記所定の電圧の値及び前記第1時間と、前記所定の圧力の値及び前記第2時間とを決定する、請求項2に記載のターゲット出力装置。
  4. 前記ノズル部は、前記ノズル部の出力口近傍に位置するターゲット材料に加わる電界強度を高めるために、前記ターゲットを出力する方向に突出して設けられており、
    前記電圧制御部は、前記電極部に印加する電圧が前記ターゲット材料に印加する電圧よりも相対的に低くなるように、前記所定の電圧を印加させる、
    請求項1に記載のターゲット出力装置。
  5. 前記圧力制御部は、前記本体部内に不活性ガスを供給することにより、前記ターゲット材料に前記所定の圧力を加える、請求項1に記載のターゲット出力装置。
  6. 前記圧力制御部は、前記ターゲット材料の流れる通路部の途中に設けられるピエゾ素子を機械的に変形させることにより、前記ターゲット材料に前記所定の圧力を加える、請求項1に記載のターゲット出力装置。
  7. 前記ピエゾ素子は、前記通路部の途中に位置して、前記通路部の壁部の外側に設けられる、請求項6に記載のターゲット出力装置。
  8. 前記ターゲット材料は錫または錫を含有する金属物質であり、
    前記本体部には、前記ターゲット材料をその融点以上に加熱するための加熱部が設けられており、
    前記ノズル部は、前記加熱部からの熱が前記本体部を介して伝導されることにより、前記ノズル部内の前記ターゲット材料が溶融状態を保持する、請求項1に記載のターゲット出力装置。
  9. 前記出力制御部は、前記所定の電圧を前記第1時間だけ保持し、かつ、前記所定の圧力を前記第2時間だけ保持することにより、前記ノズル部から前記ターゲットを離散的に出力させる、請求項2に記載のターゲット出力装置。
  10. 前記出力制御部は、前記所定の電圧または前記所定の圧力の少なくともいずれか一方をパルス状に変化させることにより、前記ノズル部から前記ターゲットを離散的に出力させる、請求項2に記載のターゲット出力装置。
  11. ターゲットにレーザ光を照射して極端紫外光を発生させるための極端紫外光源装置であって、
    チャンバと、
    前記チャンバ内の所定点に向けて前記ターゲットを出力するターゲット出力装置と、
    前記ターゲットにレーザ光を照射して、極端紫外光を発生させるレーザ光源と、
    を備え、
    前記ターゲット出力装置は、
    ターゲット材料を収容する本体部と、
    前記本体部に接続され、前記ターゲット材料を前記ターゲットとして出力するためのノズル部と、
    前記ノズル部に対向して設けられる電極部と、
    前記電極部と前記ターゲット材料との間に所定の電圧を印加して、前記ターゲット材料を前記ノズル部から引き出させるための静電気力を発生させる電圧制御部と、
    前記ターゲット材料に所定の圧力を加える圧力制御部と、
    前記電圧制御部により前記ターゲット材料と前記電極部との間に前記所定の電圧を印加させる第1タイミングと、前記圧力制御部により前記ターゲット材料に前記所定の圧力を加える第2タイミングとを制御することにより、前記ノズル部から前記ターゲットを出力させる出力制御部と、
    を備える極端紫外光源装置。
  12. 前記出力制御部は、前記電圧制御部に前記所定の電圧の値と前記所定の電圧を印加させる第1時間とを指示し、かつ、前記圧力制御部に前記所定の圧力の値と前記所定の圧力を加える第2時間とを指示する、
    請求項11に記載の極端紫外光源装置。
  13. 前記出力制御部は、前記ターゲットの単位時間当たりの出力体積と前記ターゲットの生成周波数とに基づいて、前記所定の電圧の値及び前記第1時間と、前記所定の圧力の値及び前記第2時間とを決定する、請求項12に記載の極端紫外光源装置。
  14. 前記ノズル部は、前記ノズル部の出力口近傍に位置するターゲット材料に加わる電界強度を高めるために、前記ターゲットを出力する方向に突出して設けられており、
    前記電圧制御部は、前記電極部に印加する電圧が前記ターゲット材料に印加する電圧よりも相対的に低くなるように、前記所定の電圧を印加させる、
    請求項11に記載の極端紫外光源装置。
  15. 前記圧力制御部は、前記本体部内に不活性ガスを供給することにより、前記ターゲット材料に前記所定の圧力を加える、請求項11に記載の極端紫外光源装置。
  16. 前記圧力制御部は、前記ターゲット材料の流れる通路部の途中に設けられるピエゾ素子を機械的に変形させることにより、前記ターゲット材料に前記所定の圧力を加える、請求項11に記載の極端紫外光源装置。
  17. 前記ピエゾ素子は、前記通路部の途中に位置して、前記通路部の壁部を外側から取り囲むようにして設けられる、請求項16に記載の極端紫外光源装置。
  18. 前記ターゲット材料は錫または錫を含有する金属物質であり、
    前記本体部には、前記ターゲット材料をその融点以上に加熱するための加熱部が設けられており、
    前記ノズル部には、前記加熱部からの熱が前記本体部を介して伝導されることにより、前記ノズル部内の前記ターゲット材料が溶融状態を保持する、請求項11に記載の極端紫外光源装置。
  19. 前記出力制御部は、前記所定の電圧を前記第1時間だけ保持し、かつ、前記所定の圧力を前記第2時間だけ保持することにより、前記ノズル部から前記ターゲットを離散的に出力させる、請求項12に記載の極端紫外光源装置。
  20. 前記出力制御部は、前記所定の電圧または前記所定の圧力の少なくともいずれか一方をパルス状に変化させることにより、前記ノズル部から前記ターゲットを離散的に出力させる、請求項2に記載の極端紫外光源装置。
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