JP2011086471A - クラスターイオンビーム装置及びクラスターイオンビーム装置の調整方法 - Google Patents

クラスターイオンビーム装置及びクラスターイオンビーム装置の調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】クラスターイオンの発散を抑制し、クラスターの輸送効率を向上させるクラスターイオンビーム装置及びクラスターイオンビーム装置の調整方法を提供する。
【解決手段】クラスターイオンビーム装置100は、イオン化室16の開口部16aの開口径を調整可能な開口径調整機構30及びクラスターイオン電流を測定する測定装置40を備えている。測定装置40により測定されるクラスターイオン電流の電流値が最大となるように、開口径調整機構30により開口部16aの開口径を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、気体を断熱膨張させてクラスターを生成し、イオン化して加速したクラスターイオンビームにより被加工物に表面形成等の加工を行うクラスターイオンビーム装置及びクラスターイオンビーム装置の調整方法に関するものである。
従来、イオン源としてプラズマなどから荷電粒子を引き出して電界により加減速し、レンズ作用による集束を行ない、所望のイオンビームを被加工物に照射するイオンビーム装置が知られている。このイオンビーム装置により、被加工物に対してエッチング、成膜、ドーピングなど様々な加工が可能である。
ところで近年、イオンビームでは達成できない1原子当たり100eV以下のレベルの照射エネルギーを実現させるクラスターイオンビームによる加工が注目されている。例えば、極浅ドーピング作用やアシスト成膜作用、クラスターが基板に衝突する際、クラスターが崩壊し基板に沿って飛んでいくクラスターイオンビーム特有の現象のいわゆるラテラルスパッタによる超平滑化作用、高エッチングレート作用等がある。クラスターイオンビームは、高圧の気体をノズルから噴出して真空下で断熱膨張させてクラスターを形成し、イオン化部でクラスターに電子を照射してイオン化させ、引き出し電極により引き出したイオンを、電界により加速を行うことにより得られる。
上記のようなクラスターイオンビーム装置において、イオン化部の開口部から引き出されたイオンにより、電極部材を発生源とする金属コンタミネーションが被加工物上に生じるという問題があった。その対策として、ビームライン周辺の部材をステンレスからコンタミネーションになりにくい材料であるカーボンに変更してコンタミネーションを低減する技術が提案されている。(非特許文献1参照)
平成15年度〜平成16年度成果報告書 ナノテクノロジープログラム(ナノ加工・計測技術)「次世代量子ビーム利用ナノ加工プロセス技術」 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
しかし、上述した従来の方法では、ビームライン周辺の部材をステンレスからカーボンに変えて被加工物のコンタミネーションを抑制しようとしても、クラスターイオンビームが発散してビームライン周辺の部材に衝突することに変わりはない。このようにクラスターイオンビームが発散してしまうと、被加工物に照射されるクラスターの輸送効率が低下してしまう。
そこで、本発明の目的は、イオン化部の開口部から引き出されたクラスターイオンの発散を抑制し、効率よくクラスターを被加工物に照射できるクラスターイオンビーム装置及びクラスターイオンビーム装置の調整方法を提供することにある。
本発明は、ノズルからガスを噴出して形成されたクラスターをイオン化部によりイオン化し、前記イオン化部と前記イオン化部の開口部に相対して設置された引き出し電極との電位差により、前記開口部からイオンを引き出して被加工物に照射するクラスターイオンビーム装置において、前記開口部から引き出されたイオンのうち、前記被加工物が配置される位置に向かって進行するクラスターイオン電流を測定する測定手段と、前記測定手段により測定された前記クラスターイオン電流の電流値が最大となるように前記開口部の開口径を調整可能な開口径調整手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明は、ノズルからガスを噴出して形成されたクラスターをイオン化部によりイオン化し、前記イオン化部と前記イオン化部の開口部に相対して設置された引き出し電極との電位差により、前記開口部からイオンを引き出して被加工物に照射するクラスターイオンビーム装置の調整方法において、前記開口部から引き出されたイオンのうち、前記被加工物が配置される位置に向かって進行するクラスターイオン電流を測定する測定過程と、前記測定過程で測定された前記クラスターイオン電流の電流値が最大となるように前記開口部の開口径を調整する開口径調整過程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、クラスターイオン電流の測定し、クラスターイオン電流の電流値が最大となるようにイオン化部の開口部の開口径を調整することで、イオン化部の開口部から引き出されるクラスターイオンの発散を抑制することができる。また、被加工物に対するクラスターの輸送効率を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るクラスターイオンビーム装置の概略構成を示す説明図である。 イオン化室の開口部に形成されるプラズマ境界面を説明するための図である。 イオン化室を開口部側から見た図であり、(a)は、開口部の開口径が最小となった状態を示す図、(b)は、開口部の開口径が最大となった状態を示す図である。 開口部の開口径を調整する際に、開口径及び電位差の各条件で測定されるクラスターイオン電流を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るクラスターイオンビーム装置の開口径調整機構を示す説明図である。 本発明の第3実施形態に係るクラスターイオンビーム装置の位置調整機構を示す説明図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るクラスターイオンビーム装置の概略構成を示す説明図である。クラスターイオンビーム装置100は、真空チャンバー10を備えている。真空チャンバー10は、3つの連通チャンバーであるクラスター生成室1、ビーム制御室2及び照射室3に分割して形成されている。各部屋1,2,3には、真空ポンプ4,5,6が接続され、適切な真空度に減圧される。
クラスター生成室1内には、コニカル型、ラヴァル型などの適切な形状のノズル14が固設されている。不図示の供給源から供給されるガス(例えば6気圧のArガス)は、不図示のレギュレータで圧力が制御され、ガス供給管12を介してよどみ室13へ供給され、ノズル14から真空チャンバー内であるクラスター生成室1内に噴出される。噴出したガスは、断熱膨張により同一方向に超音速で移動するガス原子又は分子からなる噴流となる。このガスの噴流からファンデルワールス力により数個〜数万個の原子又は分子からなるクラスターが生成される。原料ガスとしては、Ar以外にも、CO,O,N,NO,NO,NH,SF,CF等のガス、又はそれらのクラスター生成を容易にするためにHeを混合したガスが利用できる。
この噴流の三次元の速度分布は、ノズル14の噴出口14aから噴出されたガス流の中心部分が最も小さく、中心から径方向に離れるほど大きくなる。ガスの速度分布が低いほどガスの温度は低くなるので、中心に向かうほどクラスターの量(つまり、単位面積を単位時間当たりに通過するクラスターの数、換言すると密度)及びクラスターサイズ(個々のクラスターを構成する原子数又は分子数)が大きくなる。
また、クラスター生成室1内には、衝撃波を防止するために小径のアパーチャーが形成されたスキマー15がノズル14に対向して配置され、クラスタービームの一部をビーム制御室2にあるイオン化部としてのイオン化室16に通過させる。イオン化室16はビーム制御室2の壁面に絶縁固定されている。イオン化室16には電圧Vaccが印加されており、また、熱電子を発生するフィラメントなどの電子源17及び電子を引きつけるアノード電極18が配置されている。そして、電子源17で発生した電子がクラスターを含むガスに効率よく衝突し、クラスターを構成する一部の原子又は分子を電子衝撃により正イオン化し、モノマーイオンとクラスターイオンの混在するイオンビームを生成させる。
引き出し電極19は、イオン化室16の出口側の開口部16aに相対して配置され、イオン化室16の電位よりも低いアース電位に印加され、電位差Vaccで生じた電界によりモノマーイオンとクラスターイオンの混在するイオンビームを引き出す。引き出し電極19で引き出されたイオンビームは、電圧の異なる複数の環状の電極からなる環状電極群20を通過するが、この環状電極群20によりビームの加速やビームの収束又は発散の制御が行われる。
環状電極群20のイオンビーム進行方向下流には、質量分離器21及びアパーチャー22が配設されている。引き出されたイオンビームには、モノマーイオンや質量の小さいイオンも含んでいる。それらのものは1原子当たりのエネルギーが大きいために、基板に照射するとダメージを与えることがある。質量分離器21では、モノマーイオン及びサイズの小さいクラスターイオン等の質量の小さいモノマー及びクラスターの除去を行うために、磁界の発生により、これら質量の小さいモノマー及びクラスターのイオンの軌道が大きく曲げられる。アパーチャー22は、開口の大きさが調整されており、アパーチャー22で適切なサイズのクラスターが選別される。これら質量分離器21及びアパーチャー22により、適切なサイズ分布を持つクラスターイオンビームが照射室3に導かれる。
照射室3には、照射径を縮小するビームプロファイル形成用レンズ23、XYZステージ24及びXYZステージ24に搭載された被加工物である基板Wが配置され、基板Wにアパーチャー22を通過したクラスターイオンビームが照射される。
基板Wが絶縁物であって電荷が溜まる場合は、適宜ニュートラライザー25を動作させることにより、クラスターを中性化し、反発力によるビーム軌道や照射エネルギーの変化を防ぐことができ、ビームを安定して基板Wに照射することができる。なお、排気開始時、ベント時(大気開放時)等に生じる両室の圧力差によるスキマー破壊防止のため、両室の間には不図示のバイパス用の配管とバルブが設置されている。
ところで、従来はイオン化室16のガス出口側の開口部16aから引き出されたクラスターイオンの発散動作について詳細には分かっていなかったため、引き出し電極19の下流でのビーム形状の測定、及びビーム軌道のシミュレーションにより検討した。以下、イオン化室16の開口部16aから、イオンが引き出し電極19により引き出されるメカニズムについて図2を参照しながら説明する。
イオン化室16内には、クラスターイオン、モノマーイオンと電子からなるプラズマ状態(電子とイオンの数が平衡している状態)が発生する。そのプラズマに、イオン化室16と引き出し電極19の電位差Vaccによる電界で、電子とイオンの数の平衡が崩れ、イオンが電子より多くなる臨界面(プラズマ境界面)Pが形成され、プラズマ境界面Pから、電界に沿ってイオンが引き出されるものである。シミュレーションと測定により、イオン化室16内において、モノマーイオンはほぼ均等に存在し、クラスターイオンはノズル14により形成されたビームの中心に集中する径方向分布(径が数mm程度)があることが判明した。この径を以降、中性クラスタービーム径と称する。
更に、イオン化室16の開口部16aの径が中性クラスタービーム径よりも明らかに大きい(およそ2倍以上)場合について検討を行った。その結果、イオン化室16の開口部16aに形成されるプラズマ境界面Pは、中性クラスタービーム径の部分(以下、内周部という)がクラスターイオンで形成されることが判明した。また、プラズマ境界面Pにおける内周部よりも外側の部分(以下、外周部という)がモノマーイオンで形成されることが判明した。そして、クラスターイオンで形成される内周部は、モノマーイオンで形成される外周部を基準として突出する凸状部Paとなる、つまり、プラズマ境界面Pの一部が凸状部Paとなることが判明した。その凸状部Paには、クラスターイオンが多く存在することも判明した。
ところで、一般に、クラスターを含まないプラズマにおいて、プラズマ境界面から法線方向にイオンを出射する際に、プラズマ境界面が凸面になると、ビームが発散することが知られている。そして、プラズマ境界面が凸面の場合、均一なプラズマからの引き出しでは、イオン化室と引き出し電極との電位差を大きくすることで、平面又は凹面にすることができ、ビームの発散を抑制できることが知られている。(ナノ電子光学 裏 克己著 共立出版 p197)
したがって、イオン化室16の開口部16aの開口径を中性クラスタービーム径の2倍以上とした場合において、イオン化室16と引き出し電極19との電位差Vaccを徐々に大きくしながら検討を行った。その結果、電位差Vaccが大きくなるに連れ、主にクラスターイオンで形成されるプラズマ境界面Pの凸状部Paは、凸形状を保ったまま、開口部16aからイオン化室16の内側に引っ込む方向に移動するだけであった。そして、クラスターイオンは、引き出し電極19に発散しながら引き出される結果となった。つまり、イオン化室16のプラズマにはクラスターイオンとモノマーイオンとが混在しており、単に電位差Vaccを大きくしても、クラスターイオンの発散を抑制できないことが検証により判明した。
以上の検討結果を踏まえ、ビームの発散を抑制するためには、イオン化室16のガス出口となる開口部16aの開口径を調整する必要があることを見出したものである。したがって、本第1実施形態では、クラスターイオンビーム装置100は、イオン化室16のガス出口となる開口部16aの開口径を調整可能な開口径調整手段として開口径調整機構30を備えている。また、クラスターイオンビーム装置100は、開口部16aから引き出されたイオンのうち、基板Wが配置される位置に向かって進行するクラスターイオン電流を測定する測定手段として測定装置40を備えている。この測定装置40は、引き出し電極19のビーム進行方向下流に配置されている。
まず、開口径調整機構30の構成について詳細に説明する。図3は、イオン化室16を開口部16a側から見た図である。図3(a)は、ピンを最も右に動かし開口部16aが最小になる状態、図3(b)は、ピンを最も左に動かし開口部16aが最大になる状態である。開口径調整機構30は、カメラの絞り機構と類似する機構に形成されている。具体的に説明すると、開口径調整機構30は、開口部を絞る複数枚(図3では、6枚)の金属製の羽部材31を備えている。イオン化室16には、円形の開口が形成されており、この開口を囲むように、各羽部材31が等間隔で配置されている。各羽部材31は、基端部がイオン化室16に固定ピン32で揺動可能に取り付けられている。各羽部材31は、開口部16aが最大の開口径のときに円形となるように、湾曲して形成されている。そして、各羽部材31の先端部が隣接する他の羽部材31に重なり合うように配置されている。各羽部材31には、基端部から先端部に向かって延びる長孔33が形成されており、イオン化室16に形成した開口の中心を中心とする不図示のリング状の部材に、各長孔33に嵌るピン34が固定されている。そして、リング状の部材を移動させることで、6枚の羽部材31がピン34に操作されて固定ピン32を支点に揺動する。このように、6枚の羽部材31が連動することで、開口部16aの開口径が調整される。リング状の部材は、装置外側から操作できる碍子で絶縁した操作ロッド35の先端部と結合している。この操作ロッド35は、作業者が操作できるように、基端部が真空チャンバー10のビーム制御室2の外部に露出している。これにより、作業者は、操作ロッド35を動かして、開口部16aを所望の開口径に調整することができる。以上の構成により、開口部16aの開口径を連続的に調整することができる。そして、開口部16aの開口径は、操作ロッド35の操作量に対応しており、真空チャンバー10を開放しなくても、開口部16aの開口径を判別することができる。ここで、図3(b)に示すように、開口部16aが最大の開口径のときは円形であるが、開口部16aの開口径を絞る方向に6枚の羽部材を移動させると、図3(a)に示すように、開口部16aの形状は、真円からずれてくる。開口部16aの形状は、真円が最適であるが、真円である必要はなく、開口部16aの中心を中心とする正多角形(正六角形)に近い対称形状であるので、この開口部16aの形状が通過するイオンビームに及ぼす影響はほとんどない。
次に、図1に示す測定装置40について説明すると、測定装置40は、引き出し電極19のイオンビーム進行方向下流に配置された電磁石41と、電磁石41のイオンビーム進行方向下流に配置されたファラデーカップ42と、を有する。電磁石41は、質量の大きいクラスターイオンは直進させ、質量の小さいモノマーイオン及びクラスターイオンは偏向するよう、磁力を設定することができる。この電磁石41を動作させることにより、開口部16aから引き出されたイオンのうち、少なくともモノマーイオンを偏向可能である。ファラデーカップ42は、打ち込まれたイオンを電流として検出する検出器である。
電磁石41及びファラデーカップ42は、イオンビームの電流を測定する測定位置と、イオンビームが通過する領域から退避する退避位置とに移動可能に設けられている。したがって、測定装置40は、測定位置に移動している場合には、イオンビームの電流を測定することができ、退避位置に退避している場合には、イオンビームの進行に影響を及ぼすのを回避することができる。
イオンビームの電流測定は、電磁石41及びファラデーカップ42を測定位置に配置した状態で行われる。まず、電磁石41が作動停止状態でイオンの全電流が測定される。詳述すると、電磁石41が磁界OFFの状態(作動停止状態)では、イオンは直進するため、クラスターイオンとモノマーイオンの両方がファラデーカップ42に入射し、イオンビームの合計した全電流がファラデーカップ42で検出される。これにより、イオンビームの全電流が測定される。なお、この測定された全電流には、発散したイオンの電流は含まれない。
次に、クラスターイオン電流を測定について説明する。クラスターイオン電流は、電磁石15を作動させ、モノマーイオンがファラデーカップ42に入らないようにモノマーイオンを偏向した状態で、ファラデーカップ42に検出されたイオンの電流値である。詳述すると、電磁石41が磁界ONの状態(作動状態)では、イオンの偏向量は質量に反比例するため、モノマーイオンは、軌道が大きく偏向し、ファラデーカップ42から外れる。そして、クラスターイオンは直進するため、クラスターイオンがファラデーカップ42に入射し、クラスターイオン電流がファラデーカップ42で検出される。ここで、イオン化室16の開口部16aから引き出されたイオンのうち、開口部16aから発散したクラスターイオンは、ファラデーカップ42には到達しない。つまり、基板Wが配置される位置に向かって進行するクラスターイオンが、ファラデーカップ42に到達する。したがって、主に基板Wに照射されるクラスターイオンがファラデーカップ42により検出されることとなる。これにより、基板Wが配置される位置に向かって進行するクラスターイオン電流が測定される。
この2つのデータから、クラスターイオン電流と、モノマーイオン電流が分別可能である。なお、イオンビーム測定の際は、ファラデーカップ42からの二次電子放出防止用のサプレッサー(不図示)を適宜作動させると電流値の誤差が抑制できる。以上の構成により、測定装置40によってクラスターイオン電流が測定され、開口径調整機構30によって、イオン化室16の開口部16aの開口径が調整可能である。
ところで、開口部16aの開口径を中性クラスタービーム径よりも大きく設定した場合、モノマーイオンがイオン化室16から引き出されてしまうばかりでなく、上述したように、クラスターイオンが発散してしまう。
逆に、開口部16aの開口径を中性クラスタービーム径よりも小さく設定した場合、イオン化室16の開口部16aでモノマーイオンのみが存在する部分をなくすことができる。この場合、プラズマ境界面は、クラスターイオンにより形成されるため、電位差Vaccを調整することでプラズマ境界面の形状を平面又は凹面にすることができ、クラスターイオンの発散を抑制することが可能である。
しかし、開口部16aの開口径より大きな径の位置にあるクラスターは、イオン化室16の壁面に衝突して崩壊し、モノマーイオン増加の要因となる。モノマーイオンは、高電界の中で放電の原因となったり、電極等に衝突してコンタミネーションの原因となったりするなど、存在が好ましくない。また、プラズマ境界面が崩れ、クラスターイオン電流が稼げない。したがって、生成したクラスターを有効に使うためには、イオン化室16の開口部16aの開口径と中性クラスタービームの径の差を僅少とする必要がある。ここで、中性クラスタービーム径は、ノズル14、スキマー15の形状により変化し、ガス種、ガス圧によっても変化することが判明した。
そこで、本第1実施形態では、ガス種、ガス圧を決め、一定の中性クラスタービームを生成後、イオン化室16でイオン化し、開口部16aから引き出されたイオンに含まれるクラスターイオン電流を測定する(測定過程)。そして、測定されたクラスターイオン電流の電流値が最大となるように開口部16aの開口径を調整する(開口径調整過程)。
つまり、開口部16aの開口径が中性クラスタービーム径よりも小さい場合には、生成されたクラスターの一部がイオン化室16の壁面に衝突してクラスター崩壊するので、クラスターイオン電流の電流値は最大値よりも小さい。逆に、開口部16a開口径が中性クラスタービーム径よりも大きい場合には、クラスターイオンが発散した分、測定装置40のファラデーカップ42に到達するクラスター量が少なくなり、クラスターイオン電流の電流値は最大値よりも小さくなる。すなわち、クラスターイオン電流の電流値が最大となる場合が、開口部16aの開口径が中性クラスタービーム径に近い最適な状態となる。
このように、クラスターイオン電流の電流値が最大となるように、開口径調整機構30によって開口径を調整可能としたので、開口径が中性クラスタービーム径に近い最適な状態とすることができる。したがって、イオン化室16の開口部16aから引き出されるクラスターイオンビームの発散を抑制することができ、基板Wに対するクラスターの輸送効率を向上させることができる。
ここで、開口部16aの開口径を調整する際には、図4を参照して説明すると、開口部16aの開口径をパラメータとし、電位差Vaccを調整して各開口径でクラスターイオン電流の電流値がピークとなるピーク値P1〜P4を求める。次いで、クラスターイオン電流の電流値が各ピーク値P1〜P4の中で最大のものを判別する。図4では、ピーク値P3が最大である。これにより、最大となるピーク値P3に対応する開口径、本第1実施形態では、操作ロッド35の操作量がわかる。また、そのときの電位差Vaccもわかる。この作業により、最大のクラスターイオン電流が得られる開口部16aの開口径が見出される。つまり、クラスターイオン電流の電流値が最大となるピーク値P3となるように、電位差Vaccを調整すると共に操作ロッド35を操作して開口部16aの開口径を調整すればよい。この開口部16の開口径の調整により、プラズマ境界面をクラスターイオンのみとすることができ、更に電位差Vaccの調整により、そのプラズマ境界面を平面又は凹面とすることができる。
したがって、ノズル14、スキマー15などの装置的要件、また、原料ガス種類、圧力などのプロセス的要件により変化する中性クラスタービーム径に対して、イオン化室16の開口部16aの開口径を適切にすることができる。したがって、クラスターイオンの発散を抑制し、得られるクラスターイオンを増大することができる。
[第2実施形態]
次に第2実施形態のガスクラスターイオンビーム装置について説明する。本第2実施形態では、上記第1実施形態と開口径調整機構の構成が異なるものであり、以下、図5を参照しながら開口径調整機構について説明する。なお、本第2実施形態において、上記第1実施形態と同一の構成については、同一符号を付して説明を省略する。上記第1実施形態では、開口径調整機構が開口部の開口径を連続的に調整可能に構成されていたが、これに限定するものではなく、開口径の異なる複数の開口部のうち、1つの開口部を選択的にイオン化室の出口側に配置するようにしてもよい。
図5に示すように、本第2実施形態の開口径調整機構130は、開口径の異なる複数(3つ)の円形状の開口部131a,131b,131cが形成されたイオン化室出口部材131を有している。このイオン化室出口部材131は、イオン化室16の出口側に設けられ、スライド可能に一対の直動ガイド32に支持されている。つまり、開口部の開口径は、段階的に調整可能である。イオン化室出口部材131は、金属板であり、一側面に雌ネジ部131dが形成されている。また、イオン化室出口部材131とイオン化室16とは、導線133により配線することで電気的に導通されている。
開口径調整機構130は、ビーム制御室2に固定され、イオン化室出口部材131を移動させる直線導入機構135を有している。直線導入機構135は、基端部がビーム制御室2の外部に露出し、直動および回動の操作可能で、先端部に雌ネジ部131dに螺合する雄ネジ部136aが形成されている操作ロッド136を有している。この操作ロッド136は、イオン化室出口部材131の一側面の法線方向に延びるように設置されている。また、直線導入機構135は、Oリング137及びベアリング138を有し、ビーム制御室2の真空度を保ちながら操作ロッド136を操作可能に構成されている。
直動ガイド32には、内側に不図示のリニアベアリングとクリックストップが装着されている。本第2実施形態では、イオン化室出口部材131に3つの開口部131a,131b,131cが形成されているので、ビームの位置と3つの開口部131a,131b,131cの中心が合うようにクリックストップが3箇所に装着されている。直動ガイド32に沿ってイオン化室出口部材131をスライドさせると、3箇所のクリックストップの位置でクリックが発生し、他の場所では滑らかに動作する。そのため、外側から作業者が操作しても、クリック感で容易にビームの位置とイオン化室出口部材131の開口部の中心位置とを合わせることができる。
イオン化室出口部材131の位置を決めた後は、操作ロッド136を回動し、操作ロッド136の雄ネジ部136aとイオン化室出口部材131の雌ネジ部131dを分離する。そして、操作ロッド136をビーム制御室2の外側方向に引き出した際に、大気圧とビーム制御室2内の気圧との差により操作ロッド136がビーム制御室2内に動作するのを防止するため、操作ロッド136を引き出し位置で固定する。この固定方法は、操作ロッド136の外周に設けた雄ネジ部139と、直線導入機構135に設けられた雌ネジ部140とにより行う。操作ロッド136が碍子等で絶縁されている場合は、操作ロッド136とイオン化室出口部材131との結合及び分離作業は省略できる。
開口部の開口径を決める手法は、上記第1実施形態と同様である。すなわち、測定されるクラスターイオン電流の電流値が最大となる開口径の開口部の中心が、中性クラスターイオンビームの中心に位置するように、イオン化室出口部材131をスライドさせる。具体的には、開口径をパラメータとし、電位差Vaccを調整して各開口径でクラスターイオン電流の電流値がピークとなるピーク値を求める。次いで、クラスターイオン電流の電流値が各ピーク値の中で最大のものを判別する。これにより、最大となるピーク値に対応する開口径の開口部がわかる。したがって、この開口部の中心が中性クラスターイオンビームの中心に位置するように、イオン化室出口部材131をスライドさせればよい。これにより、イオン化室16の開口部の開口径が調整されたこととなる。
したがって、ノズル14、スキマー15などの装置的要件、また、原料ガス種類、圧力などのプロセス的要件により変化する中性クラスタービーム径に対して、イオン化室16の開口部の開口径を適切にすることができる。したがって、クラスターイオンの発散を抑制し、得られるクラスターイオンを増大することができる。
[第3実施形態]
次に第3実施形態のガスクラスターイオンビーム装置について説明する。本第3実施形態では、さらにノズルと開口部との相対的な位置を調整可能な位置調整手段としての位置調整機構を備えたものであり、以下、図6を参照しながら位置調整機構について説明する。なお、本第3実施形態において、上記第1実施形態と同一の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
ノズル14(図1)の内側の加工精度などに起因して、ビーム軸に傾きが発生することがある。このような場合、メカ的にノズル14(及びスキマー15)と、イオン化室16の開口部16aとを同軸に合わせても、中性クラスタービームとイオン化室16の開口部16aとが同軸とならないことがある。
そこで、本第3実施形態では、クラスターイオンビーム装置は、ノズル14と開口部16aとの相対的な位置として、図6(a)に示すように、開口部16aのイオンビーム進行方向と直交する方向の位置を調整する位置調整機構150を備えている。ここで、イオン化室16(図1)の出口側には、イオン化室出口部材131が設けられており、上記第1実施形態と同じ開口径調整機構30がイオン化室出口部材131に設けられている。このイオン化室出口部材131は、一対のX軸ガイド151と一対のY軸ガイド152に支持されている。位置調整機構150は、イオン化室出口部材131をX軸方向へ移動させる直動型マイクロメータ153aと、イオン化室出口部材131をX軸方向と直交するY軸方向へ移動させる直動型マイクロメータ153bとを有している。各直動型マイクロメータ153a,153bは、操作ヘッド154a,154b及びロッド156a,156bを有している。ロッド156aは、イオン化室出口部材131に不図示の碍子などで電気的に絶縁した状態で固着されている。また、ロッド156bは、X軸ガイド151に不図示の碍子などで電気的に絶縁した状態で固着されている。そして、イオン化室出口部材131がX軸方向に移動する際には、イオン化室出口部材131がX軸ガイド151に案内される。イオン化室出口部材131がY軸方向に移動する際には、イオン化室出口部材131がX軸ガイド151と共にY軸ガイド152に案内される。各操作ヘッド154a,154bは、真空チャンバー10のビーム制御室2の外部に露出して配置されており、作業者が各操作ヘッド154a,154bを操作して各ロッド156a,156bをX軸方向,Y軸方向に移動させることができる。ここで、一方のY軸ガイド152には、ロッド156aが貫通する孔152aが形成されている。この孔152aは、イオン化室出口部材131がY軸方向に移動する際に、ロッド156aがイオン化室出口部材131の移動を妨げない形状(図6(a)ではY軸方向に延びる長孔)に形成されている。以上の構成により、開口部16aのX軸方向及びY軸方向(イオンビーム進行方向と直交する方向)の位置決めを行うことができる。
次に、各機構による調整動作について説明する。本第3実施形態では、ガス種、ガス圧を決め、一定の中性クラスタービームを生成後、イオン化室16でイオン化し、開口部16aから引き出されたイオンに含まれるクラスターイオン電流を測定する(測定過程)。そして、測定されたクラスターイオン電流の電流値が最大となるように開口部16aの開口径を調整する(開口径調整過程)。ここで、開口部16aの開口径を調整する際には、開口部16aの開口径をパラメータとし、電位差Vaccを調整して各開口径でクラスターイオン電流の電流値がピークとなるピーク値を求める。次いで、クラスターイオン電流の電流値が各ピーク値の中で最大のものを判別する。これにより、最大となるピーク値に対応する開口径がわかる。
最大のクラスターイオン電流が得られる開口径に開口部16aを調整した後、中性クラスタービームの中心と開口部16aの中心とが同軸上となるように、ノズル14と開口部16aとの相対的な位置、つまり開口部16aの位置を調整する(位置調整過程)。ここでは、ノズル14と上述した開口径調整過程で開口径が調整された開口部16aとの相対的な位置を、クラスターイオン電流の電流値が最大となるように調整する。つまり、測定されるクラスターイオン電流の電流値は、開口部16aの位置が中性クラスタービームに対してずれていると、そのずれに応じて低下し、ずれが生じていない状態が最大値である。したがって、開口部16aの開口径の調整でクラスターイオン電流の電流値を最大としても、開口部16aが位置ずれしている可能性があるので、本第3実施形態では、更に開口部16aの位置を調整するものである。
本第3実施形態では、直動型マイクロメータ153a,153bを動かて開口部16aをビーム進行方向と直交する方向に移動させ、その移動の中で最大のクラスターイオン電流が得られるよう開口部16aの位置を決める。これにより、イオン化室16の開口部16aの開口径と位置を適正化することができるので、ビームの発散の少ないクラスターイオン電流を得ることができる。また、開口部16aの位置を調整する位置調整機構159により、メカ的中心からずれた中性クラスタービームの位置に、開口部16aを精緻に配置することができ、これにより、ビームの発散を抑制でき、得られるクラスターイオンを増大させることができる。
なお、中性クラスタービームの中心とイオン化室16の開口部16aの中心とが同軸であるので、再度、開口部16aの開口径を調整し、最大のクラスターイオン電流が得られる状態にすることも、クラスターイオン電流を多く得るために有効である。
以上で本発明を適用できる好ましい実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲で様々な変形や変更が可能である。上記第3実施形態では、開口部16aを移動させて中性クラスタービームの中心と開口部の中心とを同軸上に合わせる場合について説明したが、ノズルの位置調整機構を備え、クラスターイオン電流を測定しながら、ノズルの位置調整をすることも有効である。つまり、ノズルと開口部との位置関係は相対的なものであり、少なくとも一方を移動させることができれば、中性クラスタービームの中心と開口部の中心とを同軸上に合わせることが可能である。
また、本第3実施形態では、開口径調整機構を上記第1実施形態と同様の構成にしたが、開口径調整機構を上記第2実施形態と同様の構成にしてもよい。この場合、予め複数の円形の開口部を設けた部材をイオン化室の出口側に取り付け、開口部を変更することで可能である。
また、上記第1〜第3実施形態では、開口径調整機構、位置調整機構を作業者が操作して調整する場合について説明したが、制御装置が行うようにしてもよい。すなわち、制御装置は、測定装置により測定された電流値を取り込んで、ステッピングモータ等の駆動装置を制御し、駆動装置の駆動により、開口径、位置を調整するようにしてもよい。この場合の調整動作は、上記第1〜第3実施形態で説明した作業者が行う手順と同様である。
また、上記第1〜第3実施形態では、電位差Vaccを調整して各開口径でクラスターイオン電流の電流値がピークとなるピーク値を求め、クラスターイオン電流の電流値が各ピーク値の中で最大のものを判別するようにした。そして、最大のピーク値となる開口径に開口部を調整すると共に電位差Vaccを調整するようにした。しかし、調整方法はこれに限定するものではなく、測定装置で測定されるクラスターイオン電流の電流値が最大となるように開口部の開口径を調整し、次いで、プラズマ境界面が平面又は凹面となるように電位差を調整するようにしてもよい。
また、開口部は、真円形状、多角形形状、多角形の辺が湾曲した形状、その他クラスターイオンの引き出しに支障のない形状に形成することが可能である。
14 ノズル
16 イオン化室(イオン化部)
16a 開口部
30 開口径調整機構(開口径調整手段)
40 測定装置(測定手段)

Claims (7)

  1. ノズルからガスを噴出して形成されたクラスターをイオン化部によりイオン化し、前記イオン化部と前記イオン化部の開口部に相対して設置された引き出し電極との電位差により、前記開口部からイオンを引き出して被加工物に照射するクラスターイオンビーム装置において、
    前記開口部から引き出されたイオンのうち、前記被加工物が配置される位置に向かって進行するクラスターイオン電流を測定する測定手段と、
    前記測定手段により測定された前記クラスターイオン電流の電流値が最大となるように前記開口部の開口径を調整可能な開口径調整手段と、を備えたことを特徴とするクラスターイオンビーム装置。
  2. 前記ノズルよりガスを噴出して形成されたクラスターのビームの中心と前記開口部の中心とが同軸上となるように、前記ノズルと前記開口部との相対的な位置を調整可能な位置調整手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のクラスターイオンビーム装置。
  3. 前記測定手段は、前記引き出し電極のイオンビーム進行方向下流に配置され、前記開口部から引き出されたイオンのうち、モノマーイオンを偏向可能な電磁石と、前記電磁石のイオンビーム進行方向下流に配置されるファラデーカップと、を有し、前記クラスターイオン電流は、前記電磁石の動作によりモノマーイオンを偏向した状態で前記ファラデーカップにより検出された電流値であることを特徴とする請求項1又は2に記載のクラスターイオンビーム装置。
  4. ノズルからガスを噴出して形成されたクラスターをイオン化部によりイオン化し、前記イオン化部と前記イオン化部の開口部に相対して設置された引き出し電極との電位差により、前記開口部からイオンを引き出して被加工物に照射するクラスターイオンビーム装置の調整方法において、
    前記開口部から引き出されたイオンのうち、前記被加工物が配置される位置に向かって進行するクラスターイオン電流を測定する測定過程と、
    前記測定過程で測定された前記クラスターイオン電流の電流値が最大となるように前記開口部の開口径を調整する開口径調整過程と、を備えたことを特徴とするクラスターイオンビーム装置の調整方法。
  5. 前記開口径調整過程では、
    前記開口部の開口径をパラメータとし、前記電位差を調整して前記各開口径で前記クラスターイオン電流の電流値がピークとなるピーク値を求め、
    前記クラスターイオン電流の電流値が前記各ピーク値の中で最大のピーク値となるように前記開口部の開口径を調整することを特徴とする請求項4に記載のクラスターイオンビーム装置の調整方法。
  6. 前記ノズルよりガスを噴出して形成されたクラスターのビームの中心と前記開口部の中心とが同軸上となるように、前記ノズルと前記開口部との相対的な位置を調整する位置調整過程を備えたことを特徴とする請求項4又は5に記載のクラスターイオンビーム装置の調整方法。
  7. 前記位置調整過程では、
    前記ノズルと前記開口径調整過程で開口径が調整された前記開口部との相対的な位置を、前記クラスターイオン電流の電流値が最大となるように調整することを特徴とする請求項6に記載のクラスターイオンビーム装置の調整方法。
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