JP4977558B2 - イオン源 - Google Patents

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Description

本発明は、高輝度のイオンビームを利用した、表面物理分析装置や半導体製造の検査装置、欠陥リペア装置用イオンプローブ、イオン注入、イオンビーム露光、イオンビーム堆積、イオンビームエッチング、イオンビーム描画、走査イオン顕微鏡等に用いられる微小径イオンビーム発生用のイオン源に関する。
従来、半導体工業等の分野では、サブミクロン以下に集束したイオンビームのイオン源としては、一般に、液体金属イオン源が用いられていた。しかし、液体金属イオン源では得られるイオン種に制限がある。特にアルゴンなどの不活性ガスや酸素等の集束イオンビームを得る場合には、液体金属イオン源よりガス相の電界電離型イオン源が適している。
この電界電離型イオン源は、ガス(原料ガス)中で、その先端部半径が5nm〜100nm程度に尖らされた金属の針状電極(電解電離電極)先端部近傍に5〜60V/nm程度の強電界が形成されるように構成されている。このような電界電離型イオン源では、針状電極の先端部近傍のガス分子が電界電離現象によりイオンと電子とに分離され、分離したイオンがイオンビームとして取り出される。
このような電界電離型イオン源において発生するイオンビーム電流Iは、ガス圧P及び温度Tと下記の(1)式に示すような関係を有する。
I∝P/T・・・・・・(1)
従って、電界電離型イオン源においてイオンビーム電流Iを大きくして放出イオンの輝度を高める、即ち、高輝度なイオンビームを得るためには、針状電極先端近傍の温度を下げる構成、又は針状電極先端近傍のガス圧を高くする構成、の少なくとも一方が必要となる。
前記針状電極先端近傍の温度を下げる電界電離型イオン源としては、冷媒や冷凍機を用いてガス(原料ガス)を冷却する電界電離型イオン源が知られている。このような電界電離型イオン源においては、ガスが数十K程度のガス温度にまで低くなるように冷却され、この冷却されたガスが針状電極先端近傍に供給されることで針状電極先端近傍の温度を下げることができる。
一方、前記針状電極先端近傍のガス圧を高くする電界電離型イオン源としては、図8に示されるような開孔122を有する容器120内に針状電極123を配置した電界電離型イオン源110が知られている(特許文献1参照)。このような電界電離型イオン源110においては、容器120内にガスが供給されることで当該容器120内が高圧となる。この時、容器120は、開孔122を有し、当該開孔122から供給されたガスを噴出する。しかし、開孔122の径が小さいことから、当該開孔122から外部に噴出するガスの流量が小さいため容器120内の高圧が保たれる。このように供給されたガスによって高圧となった容器120内に針状電極123が配置されることで、針状電極123先端近傍もガス圧が高くなる。
特開昭63-43249号公報
前記針状電極先端近傍の温度を下げる電界電離型イオン源においては、ガスの温度を下げるために、通常、液体ヘリウムや液体窒素などの冷媒、又は圧縮機などを有する冷凍機が用いられる。いずれを用いる場合でも、前記電界電離型イオン源は、装置の大型化、複雑化が避けられないだけでなく、冷媒を用いる場合は、冷媒補充の煩雑さがある。また、冷凍機を用いる場合には、装置の大型化に加えて圧縮機の振動がイオンビームの集束において問題となる場合がある。
一方、前記針状電極先端近傍のガス圧を高くする電界電離型イオン源110においては、針状電極123先端で発生したイオンが開孔122を通じて容器120外に引き出される際に、高圧のガス中、即ち、ガス分子の多い雰囲気中を前記発生したイオンが移動する。その際、前記発生したイオンが前記ガス分子と衝突してその一部が消滅し、イオンビーム電流Iが小さくなるといった問題が生じていた。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、簡単な構成で高輝度なイオンビームが得られるイオン源を提供することを課題とする。
そこで、上記課題を解消すべく、本発明に係るイオン源は、イオンビームを照射するためのイオン源であって、微小開孔を有し、内部に原料ガスが供給される容器と、前記イオンビームのビーム軸方向に沿って延びると共に先端が尖り、この先端を前記微小開孔に向けて前記容器内に配置される電界電離電極と、前記微小開孔を介して前記電界電離電極と対向するように前記容器の外部に配置される引出電極と、前記引出電極と電界電離電極との間に電界電離電圧を印加する印加用電源と、を備え、前記ビーム軸方向と直交する共通の平面上での前記微小開孔の開孔面積と前記電界電離電極の断面積との差であるガス噴出面積が前記電界電離電極の先端又は前記先端よりも僅かに基部側で最小になると共に他の位置では前記最小の面積よりも大きくなるように、前記容器の微小開孔を規定する内周面が形成され、前記内周面は、前記ガス噴出面積が前記電界電離電極の基部側端部で最小となり又は前記ビーム軸方向における中間部で最小となり、この最小となった位置から前記イオンビームの照射方向に向かって前記ガス噴出面積が大きくなるように形成されることを特徴とする。
かかる構成では、容器内にガスが供給されることで容器内のガス圧が高くなる。この状態で、印加用電源によって電界電離電圧が印加されると電界電離電極先端近傍に強電界が形成され、この強電界によって前記微小開孔から噴出する原料ガスが電界電離してイオン化する。このイオン化された原料ガスが引出電極によって引き出されることでイオンビームが形成される。
また、上記構成によれば、微小開孔を規定する内周面は、前記ガス噴出面積が電界電離電極の先端又は前記先端よりも僅かに基部側で最小になるように形成されているため、絞り効果によって電界電離電極先端で高いガス圧を維持することができる、若しくは前記高いガス圧から僅かに低くなったガス圧を維持することができる。そのため、電界電離電極先端近傍では、原料ガスが電界電離してイオン化し易くなる。
しかも、前記ガス噴出面積が最小となる位置からイオンビームの照射方向側では、ガス噴出面積が大きくなっているため、前記高圧になった原料ガスが拡散して低圧、即ち、ガス分子の密度が小さい状態となり、イオンビームが他の分子等と衝突し難くなる。そのため、イオン消滅確率が低くなり、イオンビーム電流の低下が抑制されると共に集束イオンビームを得るために必要な低エネルギー分散も維持されるため、高輝度なイオンビームが得られる。
本発明に係るイオン源においては、前記容器のうち少なくとも前記微小開孔の周辺部が絶縁物である構成であってもよい。
かかる構成によれば、周方向を絶縁物で囲まれることで、電界電離電極先端近傍の電界強度が微小開孔の周辺部が絶縁物でない場合に比べてより高くなるため、原料ガスがよりイオン化し易くなる。
また、前記容器は、真空チャンバー内に設置される構成であってもよい。
かかる構成によれば、真空チャンバーによって容器外を真空領域とすることで、容器から噴出する原料ガスの微小開孔のイオンビーム照射方向側端部と当該微小開孔の外側とではより急激な圧力勾配が発生する。そのため、電界電離電極先端近傍でイオン化された原料ガスが引き出される際に、他のガス分子等との衝突がより減少するためイオン消滅確率がより低くなる。
以上より、本発明によれば、簡単な構成で高輝度なイオンビームが得られるイオン源を提供することができるようになる。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係る電解電離型イオン源(以下、単に「イオン源」と称する。)は、ヘリウムやアルゴン等の不活性ガスや酸素からなるイオン原料ガス(原料ガス)を電界電離し、高輝度のイオンビームを得るためのイオン源である。図1に示されるように、イオン源10は、微小開孔22を有し、内部にイオン原料ガスが充填(供給)される容器20と、先端を微小開孔22に向けて容器20内に配置される針状の電界電離電極(以下、単に「ニードル電極」と称する。)23と、この容器20の前方に配置される引出電極30と、を備える。これら、容器20、ニードル電極23及び引出電極30は、真空容器11内に配設されている。また、ニードル電極23と引出電極30との間には、印加用電源40が接続されている。尚、本実施形態において、照射されるイオンビームの照射方向を前方とする(図1においては下方向)。
容器20は、ヘリウムやアルゴン等の不活性ガスや酸素などの常温で気体状態のイオン原料ガスが充填される容器であり、前記イオン原料ガスを当該容器20に供給するための原料ガス供給管50が接続されている。この容器20は、アルミナセラミクスで構成されているが、このアルミナセラミクス以外に、ジルコニウム系セラミクスやガラス等の絶縁物(絶縁体)で構成されていればよい。尚、容器20は、本実施形態のように全体が絶縁物で形成される必要はなく、少なくとも微小開孔22の周辺部が絶縁物で形成されていればよい。
この容器20の内部には、照射されるイオンビームのビーム軸K方向に沿って延びると共に先端が尖った細長い針状のニードル電極23が配置されている。このニードル電極23は、イオン原料ガスを電界電離してイオン化するために、その先端部に強電界を発生させるための電極である。また、ニードル電極23の先端部は、略円錐状をなす。具体的には、イオンビームの照射方向に沿って、当該照射方向(ビーム軸K)と直交する断面積23s(図2(a)及び図2(b)参照)が略一定の割合で減少するように尖っている。詳細には、ニードル電極23の先端部は、ビーム軸Kと直交する方向から見て、外周面23aが外側に向かって僅かに膨出した円弧状とるように尖っている(図2(a)参照)。このようなニードル電極23の先端は、先端半径が100nm以下となるように形成されている。具体的には、ニードル電極23は、タングステン製で、長さが20mmであり、また、先端半径が50nmとなるように電解研磨により形成されている。尚、ニードル電極23の先端部の形状は、本実施形態のように前記外側に向かって僅かに膨出した円弧状に限定される必要はなく、前記膨出方向と反対側に膨出した円弧状であってもよい。また、直線状、即ち、前記断面積23sが一定の割合で減少するような形状であってもよい(例えば、図4(a)及び図4(b))。
このように形成されたニードル電極23は、中心軸が照射されるイオンビームのビーム軸Kと一致し、先端部が微小開孔22に挿入されて微小開孔22から容器20外へ僅かに突出するように支持体60によって支持されている。この支持体60は、絶縁物で形成され、容器20内部の後方側に設けられている。尚、ニードル電極23は、タングステンに限定される必要はなく、イリジウム等の金属やシリコン、又はそれらを含む合金、若しくはそれらに貴金属、高融点金属、高融点金属の炭化物若しくは窒化物等でコーティング処理を施したものであってもよい。また、ニードル電極23は、絶縁物で形成された支持体60を介して間接的に容器20に設けられる必要はなく、直接容器20に固着され(設けられ)てもよい。この場合、ニードル電極23は、容器20の後方側を構成する壁を貫通するように配置され、この壁に接着やろう付け等によって固着される(図7参照)。
また、容器20の前方側は平板状の板体21で構成され、この板体21には、容器20内にイオン原料ガスが充填されることによってこのイオン原料ガスを噴出する微小開孔22が穿設されている。
微小開孔22は、最小開孔径、即ち、当該微小開孔22の中心軸方向(イオンビームのビーム軸K)における最も開孔径の小さい位置での径(横断長さ)が5μm〜100μmの開孔である。この微小開孔22は、容器20の内部に配設されたニードル電極23の中心軸にその中心を一致させ、容器20の内部と外部とを連通するように板体21の中央部に穿設されている。換言すると、微小開孔22は、板体21中央部に形成された内周面22aによって規定された貫通孔である。
内周面22aは、図2(a)及び図2(b)にも示されるように、ガス噴出面積Gsが前方側端部において最小となるような形状を有する。詳細には、内周面22aは、イオンビームの照射方向に沿って、当該照射方向と直交する方向の開孔面積22sが一定の割合で減少する形状、即ち、微小開孔22が前方に向かって縮径するテーパー状になるように形成されている。このように一定の傾斜を有する内周面22aとすることで、当該内周面22aの形成が容易になる。尚、本実施形態においては、微小開孔22が前記テーパー状に形成されているが、これに限定される必要はない。即ち、ビーム軸Kと直交する方向から見て、内周面22aが微小開孔22の中心側へ円弧状に膨出した形状であってもよく、反対側へ円弧状に膨出した形状(ニードル電極23先端の外周面23aに沿うような形状)であってもよい。また、内周面22aは、微小開孔22が段階的に縮径するような形状等であってもよい。
この開孔面積22sの減少する割合は、上記の円錐状をなすニードル電極23先端部における断面積23sの減少する割合よりも大きくなるように形成されている。換言すると、ビーム軸Kに対して微小開孔22を規定するテーパー面(内周面)22aがなす角αとビーム軸Kに対してニードル電極23の外周面23aのなす角βとでは、α>βの関係が成り立つように形成されている。このようにα>βの関係が成り立つことで、容器20内にニードル電極23を配置する際、容器20内側からニードル電極23先端を微小開孔22に挿入し易くなる。尚、本実施形態において、ニードル電極23の先端は、図2(a)に示されるように円弧状に僅かに湾曲しているが、曲率が小さいため外周面23aを直線と擬制する。そして、この擬制した直線とビーム軸Kとのなす角をβとする。
また、微小開孔22とニードル電極23とは、ニードル電極23の先端が僅かに微小開孔22の前方側端部から突出するように相対位置が決められている。換言すると、微小開孔22とニードル電極23とは、ニードル電極23の先端が当該微小開孔22の容器20外側面(板体21の前方側面)に沿った位置よりも僅かに突出するように相対位置が決められている。このニードル電極23先端の突出量は、微小開孔22から噴出されるイオン原料ガスのガス圧が当該微小開孔22近傍において最も高い位置(ガス噴出面積Gsが最小となる位置)から僅かに前記ガス圧が低くなった位置(僅かに前方側)に前記先端が位置するような量である。
このようにニードル電極23の外周面23a及び微小開孔22を規定する内周面22aの形状並びにこれらニードル電極23の外周面23aと微小開孔22を規定する内周面22aとの相対位置が決められることで、微小開孔22を規定する内周面22aとニードル電極23の外周面23aとの間に原料ガス流路が形成される。
この原料ガス流路は、その流路断面積に相当するガス噴出面積Gsがビーム軸K方向においてニードル電極23の先端よりも僅かに基部側(図1では上側)で最小になると共に他の位置では前記最小の面積よりも大きくなる。詳細には、微小開孔22の前方側端部でのガス噴出面積Gsが最小面積となる。尚、ガス噴出面積Gsは、ビーム軸Kと直交する共通の平面V上での微小開孔22の開孔面積22sからニードル電極23の断面積23sを除いたものであり、図2(a)及び図2(b)における微小開孔22の内周面22aとニードル電極23の外周面23aとの間隙部分の面積である。
具体的には、微小開孔22の小径側(容器20の外面側)の開孔径d1が20μm、大径側(容器20の内面側)の開孔径d2が720μm、深さ(板体21の厚み)d3が500μm、ビーム軸Kに対する内周面22aのなす角αが35°である。また、ビーム軸Kに対するニードル電極23の外周面23aのなす角βが17.5°、板体21の外側面からニードル電極23の先端までの突出量(突出距離)lが5μmである。
引出電極30は、ニードル電極23先端近傍に強電界を発生させ、当該強電界によってイオン原料ガスをイオン化すると同時に、このイオン化されたイオン原料ガスをイオンビームとして引き出す役目を担う。この引出電極30は、ステンレス製の板状の電極で、イオンビームの通過するイオンビーム通過孔31が中央に穿設されている。このように構成される引出電極30は、容器20の前方側に微小開孔22を介してニードル電極23先端と対向するように配置されている。即ち、引出電極30は、中央に穿設されたイオンビーム通過孔31の中心が微小開孔22の中心と同一直線上(イオンビームのビーム軸K上)に位置するように配置されている。
印加用電源40は、ニードル電極23と引出電極30との間に電界電離用電圧を印加するための電源である。この印加用電源40は、直流電源であり、引出電極30に対してニードル電極23が最高20kVの正電位となるような電圧を印加する電源である。そして、印加用電源40によって電界電離用電圧が印加されることによって、ニードル電極23先端近傍に強電界が形成されると共に前記強電界によって形成されたイオンがニードル電極23先端近傍から引出電極30側に引き寄せられる(引き出される)。
原料ガス供給管50は、イオン原料ガス(本実施形態においては、ヘリウム(He))を容器20内に供給できるよう、容器20の後方側に接続されている。この原料ガス供給管50の途中には、容器20へ供給するイオン原料ガスの量を制御する原料ガス供給量制御手段51が設けられている。
真空容器11は、いわゆる真空チャンバーであり、真空ポンプ12が設けられた排気管13が接続されている。この真空容器11の内部は、イオン源10の作動時において、接続された真空ポンプ12によって排気され、高真空状態が保たれる。
本実施形態に係るイオン源10は、以上の構成からなり、次に、このイオン源10の作用について説明する。
真空容器11内が真空ポンプ12によって真空引きされ、1×10−6Pa程度の高真空状態となる。その際、イオン原料ガスが原料ガス供給管50を通じて容器20内に供給される。このとき、容器内の圧力が100Paに保たれるよう、原料ガス供給量制御手段51によってイオン原料ガスの供給量が調整される。容器20内に充填されたイオン原料ガスは、容器20の微小開孔22から真空容器11内に噴出するが、微小開孔22の開孔径が小さいために容器20内へのイオン原料ガス供給量に対して前記噴出する流量が十分に小さいため、容器20内の圧力が一定に保たれる。このように微小開孔22からイオン原料ガスが噴出することで、ニードル電極23先端部近傍にイオン原料ガスが供給される。このとき、ニードル電極23と引出電極30との間には、印加用電源40によって電界電離用電圧が印加されているため、ニードル電極23先端近傍には強電界が形成されている。
詳細には、容器20内にイオン原料ガスが導入される際に、ニードル電極23は、引出電極30に対して11kV程度の正電位を有するように電界電離電圧が印加されている。これにより、ニードル電極23先端近傍に強電界が形成される。このとき、ニードル電極23の先端部が周方向に沿って絶縁物(容器20の内周面22a)で囲まれているため、前記先端近傍の電界強度が絶縁物で囲まれていない場合に比べてより高くなっている。
そして、容器20内に充填されたイオン原料ガスが微小開孔22から外部(真空容器11内の真空領域)に噴出される際に、前記ニードル電極23先端近傍を通過する、即ち、強電界中を通過する。その際、電界電離現象によってイオン原料ガスがイオン化される。
詳細には、微小開孔22を規定している内周面22aとニードル電極23の外周面23aとで挟まれた原料ガス流路において、その流路断面積に相当するガス噴出面積Gsは、微小開孔22の前方側に向かって徐々に小さくなり、前方側端部で最も小さくなっている。そのため、イオン原料ガスのガス圧は、微小開孔22の前方側端部で高く(微小開孔22近傍においては最も高く)、10Pa程度に維持される。即ち、微小開孔22の前方側端部で、ガス分子の密度が高く(微小開孔22近傍においては最も高く)維持される。ニードル電極23先端が微小開孔22前方側端部から僅かにしか突出していないため、強電界が形成されたニードル電極23先端の近傍にも、このガス分子の密度の高くなったイオン原料ガスが供給されることになる。そのため、ニードル電極23先端近傍では多くのイオンが形成される。
このイオン化されたガスがニードル電極23と引出電極30との間の電位差によって引出電極30側に引き出され、イオンビームが形成される。
このとき、微小開孔22の原料ガス出口(微小開孔22の前方側端部)よりも外側(引出電極30側)では、噴出したイオン原料ガスの拡散を阻害するものが存在しない。しかも、容器20の外部雰囲気は、高真空状態(高真空領域)である。従って、微小開孔22から噴出したイオン原料ガスは、一気に拡散する。即ち、微小開孔22の前記原料ガス出口において高圧になったイオン原料ガスが噴出され、急激に拡散することでガス圧が一気に低下するため、微小開孔22の前記原料ガス出口の前方で急激な圧力勾配が生じる。そのため、微小開孔22の前記出口から僅かに離れた位置においては、十分な高真空状態となっている。
詳細には、微小開孔22の前記出口の前方では、噴出したイオン化されたイオン原料ガス(イオン)以外のイオン原料ガスが一気に拡散される。その結果、ニードル電極23先端近傍においてイオン原料ガスがイオン化され、このイオン化されたイオン原料ガスが容器20から引き出された直後の領域は、前記引き出されたイオンがイオン化されなかったイオン原料ガスのガス分子、即ち、雰囲気ガスと衝突する確率が低い(イオン消滅確率が低い)高真空領域となる。そのため、イオンが引出電極30側に引き出される際、イオンがガス分子に衝突し難くなり、その分形成されたイオンビーム電流の低下が抑制されると共に集束イオンビームを得るために必要な低エネルギー分散も維持される。従って、高輝度なイオンビームを得ることができる。
このようにして得られた高輝度なイオンビームは、引出電極30の中央に穿設されたイオンビーム通過孔31を通過して照射される。
上記実施形態に係るイオン源10を用い、イオンビームを照射する際の微小開孔22から噴出したイオン原料ガスの圧力変化、及びニードル電極23先端近傍で形成されたイオンが真空領域を進む際のガス分子との衝突確率を計算した。
微小開孔22から真空中へ噴出したイオン原料ガスが互いに衝突することなくほぼ等方的に広がるため、前記計算においては、ガス噴出後の任意位置でのガス圧力をp(r,z)として、以下の(2)式を用いて圧力分布の計算を行った。尚、この(2)式は、ガス分子の種類によらず成立する。
Figure 0004977558
・・・・・(2)
ただし、θはK軸に対する観測位置の座標と微小開孔22とを結ぶ線のなす角度、rはビーム軸Kと直交する方向への当該ビーム軸Kからの距離、zはビーム軸K上の微小開孔22出口からの距離、aは係数である。
この(2)式を用いて計算したビーム軸K上の圧力分布は、図3(a)に示すようになった。また、この圧力分布に基づいて計算したイオンと雰囲気ガスとの衝突確率は、図3(b)に示すようになった。
以上の結果より、噴出したイオン原料ガスのガス圧は、微小開孔22の出口から2mmの位置で5桁の圧力変化が生じていることが分かる。また、この場合のイオンと雰囲気ガスとの衝突確率は、1.3%程度であることが分かる。
従って、上記実施形態に係るイオン源10において、ニードル電極23先端近傍でイオン化され引出電極30によって引き出されることで形成されたイオンビームは、雰囲気ガスとの衝突によって弱まることなく、また雰囲気ガスとの衝突による集束性能への悪影響もない、高輝度なイオンビームを得られることが確認できた。
一方、同様の実施形態において、微小開孔22の開孔面積のみをパラーメータとして、前記衝突確率を計算した。その結果、d1を30μm以下とすることで衝突確率が2%以下となることが分かった。従って、本実施形態、即ち、上述したニードル電極23の先端部形状や微小開孔22を規定する内周面22aのビーム軸Kに対する角度α、ニードル電極23先端の微小開孔22からの突出量においては、最小開孔径(微小開孔22の小径側の開孔径)d1は、30μm以下とすることが好ましい。
尚、本発明のイオン源は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態においては、微小開孔22の開孔中心とニードル電極23の中心軸とが一致する(ビーム軸K上に位置する)ように相対配置されている(図2(b)参照)が、これに限定される必要はなく、微小開孔22の開孔中心とニードル電極23の中心軸とが一致していなくてもよい。この場合、板対21における微小開孔22を規定する内周面22aとニードル電極23の外周面23aとが接触していなければよい。このように、相対配置されることで、ニードル電極23先端部において、当該先端部の周方向全体を囲むようにイオン原料ガスが流れる原料ガス流路が形成される。
また、図2(b)に示されるように、微小開孔22は、横断面形状(ビーム軸Kと直交する方向の断面形状)が円形となるように形成されているが、これに限定される必要もなく、四角形等の多角形であってもよい。即ち、上記のように、ビーム軸K方向において、ニードル電極23の周方向全体を囲むように原料ガス流路が形成されていればよい。
また、上記実施形態においては、ビーム軸K方向において、ガス噴出面積Gsが微小開孔22出口位置で最も小さくなるように当該微小開孔22を規定する内周面22aが形成されているが、これに限定される必要はない。即ち、図4(a)及び図4(b)に示されるように、ガス噴出面積Gsがビーム軸K方向中間位置で最小となるように微小開孔22を規定する内周面22A及び内周面22Bが形成されてもよい。また、図5に示されるように、最小のガス噴出面積Gsがビーム軸K方向における後方側(ニードル電極23の基部側)に位置するように微小開孔22を規定する内周面22Cが形成されてもよい。尚、内周面22A〜22Cは、ガス噴出面積Gsがニードル電極23先端より僅かに基部側で最小になる形状に限定される必要もなく、ニードル電極23先端で最小になるような形状であってもよい。上記実施形態における微小開孔22を規定する内周面22aも同様である。
このように内周面22A〜22Cが形成されても、微小開孔22におけるガス噴出面積Gsが最小となる部位でのガス圧が高く(微小開孔22近傍においては最も高く)維持される。そして、前記部位よりも前方側ではガス噴出面積Gsが大きくなるため、イオン原料ガスは拡散してガス圧が低下する。そのため、ガス圧が高い若しくは僅かに前記ガス圧が下がった位置でイオン化されたイオン原料ガスは、引出電極によって微小開孔からイオンビームとして引き出される際に、他のガス分子等と衝突し難くなる。その結果、イオン消滅確率が低くなり、イオンビーム電流の低下が抑制されると共に集束イオンビームを得るために必要な低エネルギー分散も維持されることで高輝度なイオンビームが得られる。
また、上記実施形態においては、微小開孔22は、板厚が一定の平坦な板体21に穿設された貫通孔であるが、図6(a)及び図6(b)に示されるように、板体210の微小開孔220周辺部を前方側又は後方側に屈曲させて形成した内周面22D及び内周面22Eによって規定されてもよい。このような形状の内周面22D,22Eであっても、ガス噴出面積Gsが最も小さくなる位置で絞り効果によりガス圧が最も高くなる。そして、イオン原料ガスがこの位置を通過するとガス噴出面積Gsが大きくなり、それに伴ってガス圧が低下する。そのため、ガス圧の最も高い位置若しくは僅かに下がった位置で形成されたイオンが引出電極に引き出される際に、雰囲気ガスに衝突する確率が低くなり、即ち、イオン消滅確率が低くなり、高輝度なイオンビームが得られる。
また、上記実施形態においては、容器20の前方側が平板状の板体21で構成され、この板体21の中央部に微小開孔22が穿設されているが、これに限定される必要もない。即ち、図7に示されるイオン源100ように、容器200の前方側がイオンビームの照射方向に沿って一定の割合で縮径するテーパー状のノズル部211で構成され、当該ノズル部211の一部、詳細には、ノズル部211の先端側部位が微小開孔221を形成するような構成であってもよい。この場合、ノズル部内周面211aの一部、詳細には、ノズル部内周面211aにおける先端側部位が微小開孔221を規定する内周面221aを構成する。
このような構成であっても、微小開孔221を規定する内周面221aは、上記実施形態同様、前記ガス噴出面積が電界電離電極23の先端よりも僅かに基部側で最小になる。そのため、絞り効果によって微小開孔221出口で高いガス圧が維持され、この微小開孔221出口から僅かに突出した電界電離電極23先端近傍では、高いガス圧から僅かに低くなったガス圧が維持される。このように高いガス圧(前記出口より僅かに低いガス圧)が維持されることで、電界電離電極23先端近傍ではイオン原料ガスが電界電離してイオン化し易い。しかも、前記ガス噴出面積が最小となる位置からイオンビームの照射方向側では、ガス噴出面積が大きくなっているため、前記高圧になったイオン原料ガスが拡散して低圧となり、イオンビームが他の分子等と衝突し難くなる。その結果、イオン消滅確率が低くなり、イオンビーム電流の低下が抑制されると共に集束イオンビームを得るために必要な低エネルギー分散も維持されるため、高輝度なイオンビームが得られる。
本実施形態に係るイオン源の概略構成図を示す。 同実施形態に係るイオン源において、(a)は微小開孔近傍の部分拡大図を示し、(b)は図(a)の平面Vにおける断面図を示す。 同実施形態に係るイオン源において、(a)はイオンビームのビーム軸上の圧力分布を示す図であり、(b)はイオンビームのビーム軸上におけるイオンと雰囲気ガスとの衝突確率を示す図である。 他実施形態に係るイオン源において、(a)及び(b)は最小のガス噴出面積がビーム軸方向における微小開孔の中間位置となる微小開孔近傍の部分拡大図を示す。 他実施形態に係るイオン源において、最小のガス噴出面積がビーム軸方向における後端位置となる微小開孔近傍の部分拡大図を示す。 他実施形態に係るイオン源において、(a)及び(b)は微小開孔周辺の板体を屈曲させた微小開孔近傍の部分拡大図を示す。 他実施形態に係るイオン源の概略構成図を示す。 従来の電界電離型イオン源の概略構成図を示す。
符号の説明
10 イオン源
20 容器
22 微小開孔
22a 内周面
22s 開孔面積
23 ニードル電極(電界電離電極)
23s ニードル電極の断面積
30 引出電極
40 印加用電源
Gs ガス噴出面積
K ビーム軸

Claims (3)

  1. イオンビームを照射するためのイオン源であって、
    微小開孔を有し、内部に原料ガスが供給される容器と、
    前記イオンビームのビーム軸方向に沿って延びると共に先端が尖り、この先端を前記微小開孔に向けて前記容器内に配置される電界電離電極と、
    前記微小開孔を介して前記電界電離電極と対向するように前記容器の外部に配置される引出電極と、
    前記引出電極と電界電離電極との間に電界電離電圧を印加する印加用電源と、を備え、
    前記ビーム軸方向と直交する共通の平面上での前記微小開孔の開孔面積と前記電界電離電極の断面積との差であるガス噴出面積が前記電界電離電極の先端又は前記先端よりも僅かに基部側で最小になると共に他の位置では前記最小の面積よりも大きくなるように、前記容器の微小開孔を規定する内周面が形成され
    前記内周面は、前記ガス噴出面積が前記電界電離電極の基部側端部で最小となり又は前記ビーム軸方向における中間部で最小となり、この最小となった位置から前記イオンビームの照射方向に向かって前記ガス噴出面積が大きくなるように形成されることを特徴とするイオン源。
  2. 請求項1に記載のイオン源において、
    前記容器のうち少なくとも前記微小開孔の周辺部が絶縁物であることを特徴とするイオン源。
  3. 請求項1又は2に記載のイオン源において、
    前記容器は、真空チャンバー内に設置されることを特徴とするイオン源。
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