JP6227257B2 - 自動化されたイオン・ビームのアイドリング - Google Patents

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Description

本発明は集束イオン・ビーム源に関し、より具体的には、集束イオン・ビーム源に供給する電力を制御する手段に関する。
集束イオン・ビーム(FIB)システムは、集積回路製造分野およびナノテクノロジ分野のさまざまな用途において、マイクロスコピック構造およびナノスコピック構造を形成し、改変するために使用されている。FIBシステムは、プラズマ源、液体金属イオン源(LMIS)などのさまざまな源を使用してイオンを生み出すことができる。LMISは、高分解能処理、すなわち小さなスポット・サイズを提供することができるが、一般に小さなビーム電流を生み出す。プラズマ・システムが、より高いビーム電流を使用し、したがってより高速な材料処理を可能にすることは知られていたが、ナノスケールの構造体を処理するのに十分な小さなスポット・サイズに集束させることは最近までできなかった。しかしながら、最近になって、小さなスポットに粒子を集束させることを可能にする狭いエネルギー範囲内のエネルギーを有する荷電粒子を供給することができる誘導結合プラズマ(ICP)源が開発された。このようなICP源は、本発明の譲受人に譲渡された、参照によって本明細書に組み込まれるKeller他の「Magnetically Enhanced,Inductively Coupled Plasma Source for a Focused Ion Beam System」という名称の米国特許第7,241,361号明細書に記載されている。
集束イオン・ビーム(FIB)に基づく従来のシステムを使用するときには、システムを使用した後に、イオン・ビームが再び必要になるまでの間、システムをアイドル状態に維持しておく必要があることがしばしばある。この状況では、ビームを完全に止めるのではなくビームを「遮断(blank)する」のが通常の方法である。このようにするのは主に、ビームを再びオンにするときには整定時間(settling time)が必要となり、この整定時間が場合によっては1時間にもなるからである。ビームの遮断は一般に、静電「ビーム・ブランカ(beam blanker)」によって実施される。この静電ビーム・ブランカは、ビームが通る小さな隙間(約0.25mmから約2mm)を有する顕微鏡カラム内の複数の金属プレート(長さ約5mmから10cm)からなることができ、一方の金属プレートに電圧(約5Vから約400V)が印加されたときにビームを偏向させる。もう一方の金属プレートはグランド電位に維持される。ビーム・ブランカは、ビームを通す小さな開口を有する絞りプレートのすぐ上流に置かれる。ビーム・ブランカに電圧を印加するとビームが遮断される(試料に到達することが妨げられる)のは、ビームが偏向することによって、ビームが、後続の絞りプレートの開口に入射しないためである。その結果、ビームは絞りプレートに衝突するか、またはビーム・ブランカのプレートに衝突する。
したがって、イオン・ビームを遮断すると、イオン・ビームが試料に衝突すること(および試料に意図しない損傷を与えること)は防げるが、ビームは依然として生成されており、カラム内で摩耗を引き起こしている。遮断されている間ビームが衝突するビーム・ブランカのプレートおよび絞りプレートは、イオン・ビームによってゆっくりと破壊される。多くのFIBシステムはさらに、カラム内のブランキング平面よりも上方に(ビーム取込み絞り(beam acceptance aperture)など)別の絞りを含み、ビームが作動中の間はそれらの絞りにもビームは衝突し、それらの絞りもゆっくりと破壊される。
たとえビーム・ブランキングによってこれらの絞りの破壊およびカラム自体の摩耗がある程度生じるにしても、一般的には、イオン源を完全にオフにするよりは望ましいと判断されている。LMISでは、イオン源を完全にオフにすると、イオンが完全に冷えしまう傾向がある。プラズマ源では、源は通常、プラズマを消火することによってオフにされる。いずれの場合も、ビームを再びオンにするときには、器具が確実に動作するまでにある整定時間がかかる。場合によってはこの整定時間が1時間にもなる。このように、システムをオフにし、再びオンにし、次いで作動可能な定常状態に戻すのには長時間を要するため、先行技術のFIBシステムのオペレータには、使用していないときでもFIBシステムをオンのままにしておく傾向がある。
したがって、LMISシステム内またはICPシステム内においてイオン・ビームを止める改良された方法および装置であって、ブランキング平面よりも上方の絞りの損傷を引き起こさず、イオン・ビームを復旧させた後にシステムが安定するまでに受け入れがたいほど長い時間がかからない方法および装置が求められている。
米国特許第7,241,361号明細書
本発明の目的は、イオン・ビーム・システム内においてイオン・ビームを止め、次いで復旧させる改良された方法および装置を提供することにある。
好ましい実施形態は、集束イオン・ビーム源の改良された電力制御システムであって、荷電粒子ビーム・システムがアイドル状態(ビームが使用されていない状態)にあることを自動的に検出する自動検出を利用し、次いで、イオン・カラム内のどの絞り平面においてもイオン・ミリングがほとんどまたは全く起こらない程度までビーム電流を自動的に低減させるシステムを提供する。
以上では、以下の本発明の詳細な説明をより十分に理解できるように、本発明の特徴および技術上の利点をかなり広く概説した。以下では、本発明の追加の特徴および利点を説明する。開示される着想および特定の実施形態を、本発明の同じ目的を達成するために他の構造を変更しまたは設計するベースとして容易に利用することができることを当業者は理解すべきである。さらに、このような等価の構造は、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨および範囲を逸脱しないことを当業者は理解すべきである。
次に、本発明および本発明の利点のより完全な理解のため、添付図面に関して書かれた以下の説明を参照する。
結合を低減させるためのファラデー・シールドと高電圧分離および冷却用の絶縁流体とを使用したプラズマ源の略縦断面図である。 誘導結合プラズマ源を使用した荷電粒子集束イオン・ビーム・システムを示す図である。 先行技術の集束イオン・ビーム・システム内で使用されている従来のビーム・ブランキング装置を示す略図である。 液体金属イオン源(LMIS)を使用した荷電粒子集束イオン・ビーム・システムを示す図である。 荷電粒子ビーム・システムに供給する電力を管理する本発明に基づく好ましい1つの方法を示す図である。
添付図面は、本発明の理解を助けることが意図されており、特に明示しない限り、一律の尺度では描かれていない。これらの図面では、さまざまな図に示されている同一の構成要素またはほぼ同一の構成要素が、同様の符号によって示されている。見やすくするため、全ての図面の全ての構成要素に符号が付けられているわけではない。
好ましい実施形態は、イオン・ビームがアイドル状態にあるときにイオン・ビーム・システム内のイオン・カラムをイオンが通過することを防ぎ、再び必要になったときに、イオン・ビーム・システムを確実に動作させることができるようになるまでに長い整定時間を要することなく、イオン・ビームを復旧させるシステムを提供する。好ましい実施形態によれば、自動電力制御システムを使用して、荷電粒子ビームがアイドル状態にあることを自動的に検出し、次いで、イオン・カラム内のどの絞り平面においてもイオン・ミリングがほとんどまたは全く起こらない程度までビーム電流を低減させることができる。荷電粒子ビーム・システムが荷電粒子ビームをさらに操作する準備が整ったときには、後により詳細に説明するように、整定時間をほとんどまたは全く必要とせずにビーム電流を増大させることができる。
本発明の実施形態によれば、ビームがアイドル状態にあることを検出するさまざまな方法を使用することができる。本明細書で使用されるとき、用語「アイドル状態にある」は、ミリング、画像化などの試料処理にビームが使用されていない状態を指すために使用される。ビームが間違いなくアイドル状態にあると判定するこれらのさまざまな方法は、別々にまたは同じシステム内で一緒に使用することができる。例えば、予め選択しておいた時間よりも長い時間にわたってビームが遮断され続けている場合、または予め選択しておいた時間の間、オペレータによるシステムへの入力がない場合(キーボードによるものなのかまたはポインティング・デバイスによるものなのかは問わない)、そのシステムはアイドル状態にあるとみなすことができる。オペレータ入力がないことを使用して、システムがアイドル状態にあるかどうかを判定する場合には、そのシステムが、オペレータの介入を必要としない自動化された手順を実行していないことも確認しなければならない。さらに、たとえビームが遮断され続けている場合であっても、さまざまなタイプの活動(ステージの移動、任意のタイプの自動試料装填装置の操作など)を検出し、それらを使用して、ビームが近いうちに操作されるかどうかを判定し、ビームが近いうちに操作される場合には、そのシステムはアイドル状態にはないとみなすことができる。
システムがアイドル状態にあると判定された場合には、そのシステムを「アイドル・ステート」に入れることができることが好ましい。アイドル・ステートでは、少なくとも1つのパラメータを調整して、ビーム電流を、どの絞り平面でも荷電粒子ビーム・ミリングがほとんどまたは全く起こらない程度まで低減させる。このビーム電流の低減は例えば、ICPシステムではプラズマを消火することによって、またはLMISシステムでは源をオフにすることによって達成することができるが、そのいずれの場合にも、ビームの再開には、源を確実に動作させることができるようにするために、ある長さの整定時間が必要になる。プラズマを再点火するための整定時間は1時間にもなることがあり、一方、LMISを最初に再開するためには、5〜10分かかることがある始動ルーチン、およびそれに続く5〜10分の追加の整定時間が必要である。たとえ整定時間が10〜20分でしかない場合でも、スループットが高いことが非常に重要な多くのタイプの材料処理においては、この無駄になる時間は決して短いものではない。その結果、FIBシステムの操作において長い間の最良なことは、システムが動いている限り、あらゆるものをオンにし、安定した状態に保つことであった。数時間の遮断時間は珍しくなく、この時間の間に、ビーム・ブランカよりも上方にあり、絶えず衝撃にさらされるカラム内の電極および絞りが大きく損傷することがある。
しかしながら、イオン源をオフにすることで得られる利益の全てではないにしても大部分は、全てではないにしても大部分のイオンがカラムに沿って下方へ加速されることを単純に防ぐことによって達成することができることを本出願の出願人は見出した。例えばプラズマ・システムでは、プラズマを消火する代わりに、引出し電極上の電圧を(プラズマに対して)ゼロまで徐々に引き下げることによって、本発明の好ましい一実施形態に基づくアイドル・ステートを開始することができる。その結果、イオンはもはやプラズマから引き出されず、カラムに沿って下方へ加速されることもない。後により詳細に説明するが、これは、必要な整定時間をなくしまたは大幅に短縮し、また、カラム内のビーム・ブランカよりも上方の絞りが、遮断されているイオン・ビームによって損傷することを防ぐ。これについても後述するが、好ましい実施形態では、ビームが間違いなくアイドル状態にあるとの判定に基づいて、このアイドル・ステートを自動的に開始することができる。
図1は、プラズマ源100の定型化された縦断面図を示す。プラズマ源100は、内壁104および外壁106を有する誘電性のプラズマ室102を含む。プラズマ室102は、導電性のベース・プレート110の上に載っている。プラズマ室102内にはプラズマ112が保持されている。後により詳細に説明するが、引出し光学部品114が、プラズマ112から荷電粒子を引き出し、プラズマ室102の開口116およびベース・プレート110の開口118を通過させる。それらの荷電粒子は用途によってイオンまたは電子である。誘電性の外殻120、好ましくは高周波エネルギーを最小限の損失で伝達するセラミック材料またはプラスチック材料でできた誘電性の外殻120は、プラズマ室102と同心であり、外殻120とプラズマ室の外壁106との間に空間122を画定する。空間122には、分割されたファラデー・シールド134が配置されており、このシールドは一般にプラズマ室102と同心である。ポンプ124が、リザーバ/冷却器127から冷却流体入口128を通して空間122に冷却流体126を送り込み、冷却流体126は出口132から流出し、外壁106からの熱伝達によってプラズマ室102を冷却する。
分割ファラデー・シールド134は一般にグランド電位に固定され、したがってプラズマ領域と分割ファラデー・シールドの間で電位は急速に降下する。したがって、プラズマ領域と分割ファラデー・シールドの間にある物質は、アークの発生を阻止するのに十分な大きさの絶縁耐力を有していなければならない。冷却流体にわたる電圧降下が、動作電圧で絶縁破壊が起こるのを防ぐ十分に低いものになるように、セラミック・ハウジング102の材料に比べて十分に高い誘電率を有する冷却流体を選択することができる。液体冷却材は、電場増強(field enhancement)および気中放電の機会を提供しうる気泡または他の不純物を含まないものを選択する。わずかに導電性の冷却流体を選択することもでき、その場合には、流体がその体積内に電場を実質的に含まず、実質的に全ての電圧降下がプラズマ室102内で起こる。冷却流体はさらに、過大な量の電力を消費することになる大型のポンプを必要とする大きな流体流を必要とせずにプラズマ室102が過熱するのを防ぐことができる十分な熱容量を有しているべきである。プラズマ室の外壁106の温度は一般に約50°C以下に維持される。
ファラデー・シールド134は、RFコイル136からの高周波エネルギーを通過させてプラズマに電力を供給し、同時に、高周波コイル136とプラズマ112の間の容量結合を低減させる。いくつかの実施形態では、セラミック、ガラス、樹脂、ポリマーなどの誘電性の固体媒質中にファラデー・シールド134を実質的に封入して、流体とファラデー・シールドとの間の不必要な接触および高電圧放電を排除することにより、ファラデー・シールド134を腐食および物理的な損傷から保護する。RFコイル136は中空とすることができ、コイルの内部通路137に流体冷却材を流すことによってRFコイル136を冷却することができる。プラズマ室冷却系がコイルの内部にも流体冷却材を送り込んでもよく、または独立した冷却系をコイルが有することもできる。
タンク150などのガス源からプラズマ室102にガスが供給される。タンク150は一般にグランド電位に維持され、高圧のガスを含む。調整器152が、タンクを出て導管154に入るガスの圧力を低下させる。任意選択の調整可能弁156がガス管路内の圧力をさらに低下させ、または源が使用されないときには導管を完全に閉じる。ガスがプラズマ室106に到達する前に、毛管158などの流れ絞りが、ガス圧をさらに低下させる。絞り158は、ガス管路とプラズマ室102の内部との間の所望のガス・コンダクタンス(gas conductance)を提供する。絞り158は、プラズマ112と電気的に接触していることが好ましく、そのためプラズマと同じ電位を有することが好ましい。他の実施形態では、この流れ絞りが、プラズマ以外の電圧源から印加された電気バイアスを有することができる。絶縁シールド160が毛管158を取り囲み、絶縁シールド160の端の接地された金属製のカラー(collar)162が、その位置におけるガスの電位がゼロであることを保証する。したがって、グランド電位からプラズマ電圧への電位の変化はその全体が、ガスの圧力が比較的に高くしたがってガスがアークの発生を妨げる絶縁シールド160内で起こる。
弁156を持たない典型的な1つの実施形態では、調整器152が、供給タンクを出たガスの圧力を150psigから5psigへ低下させる。毛管158に到達するまでガス圧は5psigのままであり、毛管158で、ガス圧は、例えば0.1トルであるプラズマ室の圧力まで低下する。電場を十分に低く保って有害な放電を防ぐため、絶縁シールド160は十分な長さを有することが好ましい。絶縁シールド160の長さは一般に少なくとも5mmであり、より一般的には約30mmから60mmの間である。例えば、プラズマを30kVに維持する場合、長さ10mmのシールド内の電場は約3kV/mmであり、これは、大部分の用途において持続的な放電を防ぐのに十分な低い値である。局所的な電場は幾何形状に依存すること、および絶縁シールド160内において静電荷平衡に達するため最初に低電流の放電が起こることがあることを当業者は理解するであろう。いくつかの実施形態では、プラズマの前の最後の絞りにガスが到達する前に弁156がガス圧をさらに低下させる。この流れ絞りを、毛管ではなく、リーク弁などの弁とすることもできる。任意のタイプのガス源を使用することができる。例えば、ガス源は、加熱されたときに、プラズマを供給するのに十分な速度でガスを発生させる液体または固体材料を含むことができる。異なるガス源の異なる出力圧力をプラズマ室内で必要な圧力まで低下させるためには、異なる構成要素が必要となることがある。
図2は、本発明の好ましい実施形態に基づく自動電力制御システムを備える誘導結合プラズマ(ICP)イオン源を含む粒子光学装置200の略図である。ガス・マニホルド202は、流量および/または圧力調整器206をそれぞれが有する1つまたは複数のガス供給源204を備えることができる。ガス供給源204は異なるさまざまなガスを含むことができ、または、それらのガス供給源204を、同じガスの複数の供給源とすることもできる。ガス供給源204は、対応するそれぞれのフロー弁208を自動で開くことによって、それぞれ独立に選択することができる。単一のフロー弁の作動は、単一のガス種を供給したい場合に対応し、2つ以上のフロー弁の同時作動は、ガス混合物を供給したい場合に対応する。この単一のガスまたはガス混合物は次いで、プラズマが生み出されるプラズマ源管220に通じるガス供給管212につながる最終フロー弁210によって調整される。プラズマ源管と呼ぶ代わりにプラズマ室と呼ぶこともできる。圧力計214が、ガス供給管212内のガス圧を監視する。源ターボポンプ266により、ベント弁268を通してガス供給管212を排気することができる。源ターボポンプ266はさらに、不要な汚染物質、例えば形成されたコーティングに由来する粒子を源管220から排出することができる。
RF電源223によってRF電力が供給され、このRF電力は、源管220を取り囲むRFアンテナ224に接続されたマッチ・ボックス(match box)222を通してプラズマ源管220に供給される。容量結合を低減させ、それによって引き出される荷電粒子のエネルギー幅を低減させ、粒子をより小さなスポットに集束させることを可能にするため、アンテナ224とプラズマ管220の間に、分割ファラデー・シールド(図示せず)を配置することが好ましい。RF電源223はさらに、米国特許第7,241,361号明細書に記載されているような「平衡した(balanced)」形でアンテナに電力を供給して、引き出されるビーム中の粒子のエネルギー幅をさらに低減させることができる。プラズマからのイオンに高電圧を印加するため、プラズマ管220の下端近くの源電極226は高電圧にバイアスされる。源バイアス電極226には源バイアス電源264が接続され、点火装置258によってプラズマが開始される。電子ビームもしくは陰イオンのビームを生成させるときには源バイアス電極を負の高電圧にバイアスすることができ、または陽イオンのビームを生成させるときには源バイアス電極を正の高電圧にバイアスすることができる。例えば、イオン・ビーム・ミリング用のイオンを引き出すときには一般にプラズマを約+30kVにバイアスし、EDS分析用の電子を引き出すときまたは2次イオン質量分析用の陰イオンを引き出すときには一般にプラズマを約−20kVから−30kVの間にバイアスし、走査電子ビーム画像を形成するための電子を引き出すときには一般にプラズマを約−1kVから−10kVの間にバイアスする。分割ファラデー・シールドおよび平衡アンテナを備えるICPを使用してビームのエネルギー幅を狭くすることで、大きなスポット・サイズが適切ではない一部の用途に適したより高分解能のビームの生成が容易になる。
集束カラム250内の引出し電極228は、源バイアス電源264の出力電圧を基準電圧とする電源260によってバイアスされる。引出し電極電源260はバイポーラ電源とすることができる。カラム内のコンデンサ電極230は、やはりバイアス電源264の出力電圧を基準電圧とする電源262によってバイアスされる。電源262もバイポーラ電源とすることができる。イオンは、源バイアス電極226上の電圧に対する引出し電極228上のバイアス電圧によって源管220の下端に誘起される高い電場によって、源管220の内部に含まれるプラズマから引き出される。源管220から引き出されたイオンは、源バイアス電極226の開口すなわち絞りを通って源バイアス電極226の下に現れ、光学カラム250に入る荷電粒子ビーム(図示せず)を形成する。
試料室284の下部にあるステージ制御器288によって制御されるステージ282上に取り付けられた試料280上にイオン・ビームを集束させる2つの静電アインツェル・レンズ(einzel lens)232および234がカラム内に示されている。しかしながら、レンズの正確な数およびタイプは本発明の部分を構成しない。試料室ターボポンプ286は、余分なガス粒子を除去することによって、室284およびカラム250内の真空が維持されることを保証する。ターボポンプ286を使用して、カラム250および/または試料室284から汚染物質を除去することもできる。静電レンズ232および234はそれぞれ高圧電源233および235によって制御される。レンズ232および234もバイポーラ・レンズとすることができる。
イオン・カラム内の第1のアインツェル・レンズ232と第2のアインツェル・レンズ234の間に、1つまたは複数のビーム画定絞りを含むビーム画定絞りアセンブリ240が取り付けられている(図1には3つの絞りが示されている)。ビーム画定絞りアセンブリ240は一般に、開口の直径が異なるいくつかの円形の絞りを備える。これらの絞りのうちのいずれかの絞りを光軸上に配置して、基板表面におけるビーム電流および半角を制御することができる。あるいは、ビーム画定絞りアセンブリ240の複数の絞りのうちの2つ以上の絞りを同じものにし、それにより冗長性を提供して、絞りの保守サイクル間の期間を長くすることができる。対応するレンズの調整を実施してビーム半角を制御することにより、基板表面または基板表面付近の集束イオン・ビームのビーム電流および直径を、実行するミリング操作または画像化操作の空間分解能要件に基づいて選択することができる。使用する特定の絞り(したがって基板におけるビーム半角)は、FIBシステム・コントローラ272によって制御されたビーム画定絞り(beam defining aperture)(BDA)アクチュエータ242によって、ビーム画定絞りアセンブリ240内の所望の絞りを、カラムの光軸上に機械的に配置することにより決定される。
図3は、集束イオン・ビーム・システム内で使用されている従来のビーム・ブランキング装置300を示す略図である。前述のとおり、荷電粒子ビーム302を偏向させるビーム・ブランカ偏向プレート244はブランカ制御器246によって制御され、カラム250内に実装される。ビーム・ブランカ偏向プレート244は、ビームを通す小さな開口249を有する絞りプレート245のすぐ上流に置かれる。ビーム・ブランカ244に電圧を印加するとビーム303は遮断される(試料に到達することが妨げられる)。これは、ビーム303が偏向することによって、ビーム303が、後続の絞りプレート245の開口249に入射しないためである。その結果、ビーム303は絞りプレートに衝突するか、またはビーム・ブランカのプレートに衝突する。あるいは、絞りプレート245がファラデー・カップを形成し、これを使用してビーム電流を測定することもできる。
再び図2を参照すると、プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)256が、RF電源223および点火装置258の制御および自動化を提供する。プラズマ源コントローラ270は、ICPイオン源、イオン引出し光学部品および任意選択で分光計290を含むシステム内の他の構成要素のさまざまな電圧、ならびにPLC256を制御する。プラズマ源コントローラ270はさらに、PLC256および分光計290からのフィードバックを集束イオン・ビーム(FIB)システム・コントローラ272に提供することができる。図2に概略的に示されたさまざまな制御リンクによって示されているとおり、FIBシステム・コントローラ272は、荷電粒子装置200を適正に動作させる全責務を担っている。
FIBシステム・コントローラ272は例えば、ビーム取込み絞り(beam acceptance aperture)(BAA)アクチュエータ238、レンズ高圧電源233および235、BDAアクチュエータ242、ブランカ制御器246、電位計248、分光計290、ステージ制御器288およびプラズマ源コントローラ270を制御することができる。前述のとおりプラズマ源コントローラ270は他の構成要素を制御する。ユーザは、事前に定義する強度レベル、事前に定義する最大電力など、ある一組の動作パラメータを、FIBシステム・コントローラ272またはプラズマ・コントローラ270に入力することができ、これらのコントローラは、その所定の一組のパラメータにプラズマの特性が一致するように、RF電力設定、流量設定および圧力設定などのある種のシステム・パラメータを変更することができる。ユーザはさらに、FIBシステム・コントローラ272が、装置のパラメータを監視し、それらの装置パラメータが所望の動作パラメータと一致するように装置パラメータを調整するような態様で、ビーム電流、レンズ電圧、ビーム取込み角、質量フィルタ偏向角、電極電圧、ビーム・ブランカ偏向角などの所望の動作パラメータを入力することができる。この入力は、コンピュータを使用することによって、または他の入力装置を介してシステム・コントローラに直接に容易に実施することができることを当業者は理解するであろう。
図4は、本発明の好ましい実施形態に基づく自動電力制御システムとともに使用するのに適した、荷電粒子集束イオン・ビーム・システム内の液体金属イオン源(LMIS)アセンブリ400を示す。電気フィラメント413によって吊り下げられたLMIS412は、針の形のエミッタ414と、リザーバ416の中に含まれた液体金属の供給源とを含む。リザーバ416の容量および液体金属の量は、これらが源の寿命の制限因子にならないことが保証されるように選択する。液体金属は、薄い膜となって、リザーバ416からエミッタ414に沿って下方へ流れる。この図ではこの膜が多数の液滴418として表されている。液体金属がエミッタ414の先端に到達すると、エミッタから金属イオンが引き出され、引出し電極422によって加工物の方向420へ加速される。イオン電流は、源412に沿って下方へ流れる液体金属原子の流量と、引出し電極ないし引出しカップ422の電位と、電流制御器ないし抑制電極424の電位との間の相互作用によって制御される。LMISから引き出された後、イオンは、試料と源の間の電位によって加速されカラムを通過する。
エミッタ414を出ると、イオンは成形されてビーム426となる。源を出るとビーム426は広がり、エミッタ414の先端を頂点とする放出円錐428を形成する。イオンが加工物420に向かって移動するにつれて、ビーム426は、ビーム限定部材およびビーム引出し部材のいくつかの絞りを通過する。これらの絞りはそれぞれ、一般にビーム直径と呼ばれているアウター・エンベロープ(outer envelope)を限定する。ビーム426は、頂部の絞り430を通って引出しカップ422に入る。シールド432は、引出し電極の頂部絞り430よりも小さな底部絞り434を有し、この絞り434は、ビーム426の中心部分だけを通過させる。ビーム426のうちシールドの底部絞り434を通過した部分は、引出しカップ422のボトム・プレート436に衝突する。
ボトム・プレートは、ビーム画定絞りないしBDA438を含む。用語ビーム画定絞り(BDA)は通常、円板形の要素と、円板形の要素を貫く穴ないし絞り439の両方を記述するために使用される。BDAの絞り439は、装置の他の絞りに比べてかなり小さく、したがって、当初のビームのうちの小さな部分だけが通過して加工物に到達することを許す。ビームの大部分はシールド432およびBDA438に衝突する。BDAを通過すると、イオンは、従来の集束イオン・カラム(図示せず)内で集束し加工物の表面に焦点を結ぶ。図3に示したビーム・ブランキング装置などの従来のビーム・ブランキング装置は一般に、集束イオン・カラムと一緒に実装され、ビームを遮断する目的に使用される。
図5は、荷電粒子ビーム・システムに供給する電力を管理する本発明に基づく好ましい1つの方法を示す。図5のいくつかの実施形態では、集束イオン・ビーム源と、集束イオン・ビーム源からの荷電粒子を集束させる1つまたは複数の集束レンズと、引出し電極と、システム・コントローラとを含む荷電粒子ビーム・システムによって方法500が実施可能である。いくつかの実施形態では、集束イオン・ビーム源を、プラズマ・イオン室と源バイアス電極とを含むICP源とすることができる。他の実施形態では、イオン・ビーム源を、針の形のエミッタ414と、電圧を印加することができる液体金属の供給源とを有するLMISとすることができる。
図5の好ましい方法500によれば、ステップ501で、FIBの操作を開始する。ICP源を使用したプラズマFIBシステムまたは液体金属イオン源(LMIS)を使用したFIBシステムを含む任意のタイプのFIBシステムを、本発明の好ましい実施形態に従って使用することができる。本発明の実施形態は、荷電粒子源の動作中にカラムのビーム・ブランカよりも上方の部分が損傷する任意のタイプの荷電粒子ビーム・システムに対して有利に使用することができる。実際、本発明を利用すると、ビーム・ブランカの主要な用途の1つが不要になるため、ビーム・ブランカを全く使用しないかまたは全く含まないイオン・ビーム・システムで、本発明の好ましい実施形態を使用することができる。
システムが通常動作モードに入ると、ビーム・システムは、システムをアイドル・モードに入れるべきかどうかを自動的に判定する。ステップ504から510は、システムがアイドル状態にあるかどうかを判定する可能な1つの方法を示しているが、他の方法を使用することもできる。ステップ504で、ビームが遮断されているかどうかを判定する。図3に示したビーム・ブランカなどのビーム・ブランカによってイオンが試料に導かれていないとき、イオン・ビームは遮断されている。ビームが遮断されていない場合、システムは通常のFIB操作を続ける。しかしながら、ビームが遮断されると、ビームが遮断されている時間をタイマが測定し始める。ビームの実際の操作中にビームが遮断されることは、(例えば試料表面の別の位置にビームを移動させるときなど)よくあることである。操作中の遮断は一般に非常に短い時間である。機器が、(試料ステージを移動させる、マルチビーム・システムで別のビーム・カラムを操作するなど)別の何らかの操作を続けていることもある。その結果、オペレータは一般に、システムがアイドル・モードに入るまでの時間をいくぶん長く選択することを望む。好ましいいくつかの実施形態では、前述の予め選択しておく時間が数時間程度だが、状況に応じてそれよりも長い時間またはそれよりも短い時間を選択することもできる。
ステップ506で、予め選択しておいた時間(ビームがアイドル状態にあってもシステムをアイドル・モードに入れなくてもよい時間)よりも長くビームが遮断されているかどうかを判定する。タイマが作動している間にビームの遮断が解除された場合には、タイマはリセットされ、ビームが再び遮断されたときに再び作動し始めることが好ましい。予め選択しておいた時間よりも長くビームが遮断されている場合、ステップ512で、FIBはアイドル状態にあると判定される。ビームが遮断されている時間が予め選択しておいた時間よりも短い場合には、任意選択の追加のステップを使用して、ビームが実際にアイドル状態にあるのかどうかを判定することができる。ステップ508で、オペレータの何らかの行為が検出されたかどうかを判定する。オペレータ入力の例は、荷電粒子ビーム・システムのキーボードの操作または荷電粒子ビーム・システムのマウス・ポインティング・デバイスの操作である。オペレータの行為が検出された場合、それは、FIBシステムがアイドル状態にないことを示しており、通常動作が続けられる。オペレータの行為が検出されなかった場合には、ステップ510で、自動化された手順を機器が実行しているかどうかを判定する。自動化された手順はしばしばオペレータの介入を必要としない。このような自動化された手順が実行中の場合も、FIBシステムがアイドル状態にないことを示しており、通常動作が続けられる。いくつかの実施形態では、FIBシステムがアイドル状態にあると判定する前に、予め選択しておいた時間の間にオペレータ入力があったかどうかを判定するのに、やはりタイマを使用することができる。
本発明の好ましいいくつかの実施形態では、ステップ504から506に加えて任意選択のステップ508から510を使用するのではなしに、ステップ504から506の代わりにステップ508から510を使用することができる。本発明の他の好ましい実施形態では、上記の方法の代わりに、または上記の方法に加えて、アイドル状態にあるのかどうかを判定する追加の方法を使用することができる。例えば、自動手順によってアイドル・モードに自動的に入ることができる(アイドル・モードに入ることが適正であるとされるに十分な時間が、自動手順の他のステップでかかるとき)。オペレータの指示(「アイドリング」ボタンなど)によってアイドル・モードに入れることもでき、この指示によって、1つまたは複数のビーム・パラメータの変更が自動的に実行される。
予め選択しておいた時間よりも長くビームが遮断されている場合および任意選択としてオペレータの行為がない場合には、ステップ512で、FIBはアイドル状態にあると判定される。そのときにはステップ514で、あるシステム・パラメータを変更して、ビーム・カラムをアイドル・モードに入れることができる。アイドル・モードは、カラムのビーム・ブランカよりも上方の部分に対する損傷を最小化しまたは排除する。後述するが、変更するシステム・パラメータは、1つには、使用しているFIB源のタイプによって、すなわちICPであるのかまたはLMISであるのかによって違ってくる。好ましいいくつかの実施形態では、システムがアイドル状態にあると判定された後、システムがアイドル・モードに入るのを止める機会をオペレータに与えるため、通知および「打切り」ボタンを、ある時間の間、画面に表示することができる。割り当てられた時間内にユーザが返答しない場合には、システムをアイドル・モードに入れることができ、システムの状態を示す通知を例えばコンピュータの表示画面に表示することができる。
システムがアイドル・モードに入った後、ステップ516で、システムは、ウェイクアップのための信号を受け取るまでその状態を維持する。このウェイクアップ信号(wakeup signal)は、実際のウェイクアップ・ボタンもしくは「ビームをオンせよ」との指示(ハードウェアまたはソフトウェアで実行される)、または事実上任意のタイプのオペレータ入力(マウスを移動させる、キーボード上のキーを押すなど)を含む、適当な任意の信号とすることができる。ステップ518でウェイクアップ信号が検出されたら、ステップ520で、システム・パラメータを変更して通常のビーム操作を再開する(後により詳細に説明する)。パラメータを変更した後、ステップ502で、FIBシステムは通常動作を続けることができる。試料の処理が完了したら、オペレータは、停止コマンドまたは運転停止コマンドを入力することができる。ステップ524で停止コマンドを受け取ると、システムはステップ522で完全に停止される。
方法500は、図2のLMISシステム内のFIBシステム・コントローラ272によって、または図4のLMISシステム内の同様のコントローラ(図示せず)によって実行することができる。
上で論じたとおり、FIBシステムをアイドル・モードに入れるために変更するシステム・パラメータは、使用しているFIBシステムのタイプによって異なる。ICPシステムでは、伝統的に、プラズマを消火することにより、カラムを下方へ通過するイオンの流れを止めてきた。これは確かにカラムの絞りの摩耗を防ぐのには有効だが、代償も大きい。プラズマに再点火した後に必要な整定時間は1時間にもなることがある。しかしながら、プラズマを点火したままにし、引出し電極の電圧を引き下げると、カラムに沿って下方へ流れるイオンの流れがなくなり、または少なくとも大幅に低減するが、引出し電極の電圧を復旧させたときの整定時間はほとんど不要であることを本出願の出願人は見出した。したがって、本発明の好ましい実施形態では、引出し電極の電圧を引き下げることによってICP FIBシステムをアイドル・モードに入れることができる。一般に、最新のFIBシステムでは、引出し電極に印加される電圧が加速電圧に対して「浮動」する。これは、引出し電極の電圧が加速電圧に対して設定されることを意味する。このようなシステムでは、引出し電極の電圧を、引出し電圧(例えば18kV)から加速電圧(例えば30kV)へ変化させることになる。そうすると引出し電極上の電圧がプラズマ源の電圧に一致することになるため、引出し電極とプラズマ源の間に、引出し電極に向かってイオンを引っ張る電位が存在しないことになる。
好ましいいくつかの実施形態では、加速電圧を引き下げて、試料と源の間に電位が存在しないようにすることもできる。引出し電圧が加速電圧に対して浮動するシステムでは、引出し電極の電圧の引下げに加えて、または引出し電極の電圧の引下げの代わりに加速電圧を変化させることができる。しかしながら、これらの2つの電圧が完全に独立している場合には、加速電圧をオフにしまたは大幅に引き下げる場合に、電気アークの発生を防ぐために、引出し電極の電圧に何らかの調整を実施することが必要となる可能性がある。これらの2つの電圧の低減は、これらの2つの間の相対電圧が所定の差を超えないように調整されることが好ましい。
LMISを使用したFIBシステムに関して、この状況はいくぶん異なる。LMISでは、円錐からのイオンの引出しをオフにし、次いで放出を再びオンにすることに関連したかなりの長さの整定時間が必要になる。この整定時間は一般に5〜10分程度だが、高いスループットを望んでいる場合、この時間は決して短いものではない。さらに、LMISをオフにした場合にはLMISの温度が低下し、源を使用することができるようにするために始動ルーチンを完了させることが必要になる。この始動ルーチンの完了にも約5〜10分を要する。しかしながら、加速電圧の変更に関連した整定時間はほとんどまたは全く必要ないことを本出願の出願人は見出した。引出し電圧を(加速電圧に対して)一定に維持したまま、LMISの先端の電圧を低下させまたはゼロにしても、依然としてイオンは源から引出し平面まで引き出される。イオンを下方へ引っ張ってカラムの残りの部分を通過させる電位が存在しないため、イオンは、引出し平面から先には全く進まないか、または、引出し平面から先に進んだ場合でも、カラム内の他の電極または絞りにあまり強い力では衝突しない。LMISシステムとともに使用される本発明の好ましい一実施形態では、システムをアイドル・モードに入れるために加速電圧を低下させまたはゼロにし、その一方で、LMIS円錐からイオンを放出させるために引出し電圧は維持する。
本発明のいくつかの実施形態によれば、荷電粒子ビーム・システムは、イオン源、イオン源を高電圧に電気的にバイアスする源電極、およびイオン源からイオンを引き出す引出し電極を有する集束イオン・ビーム源と、集束イオン・ビーム源からの荷電粒子を試料上に集束させる1つまたは複数の集束レンズを含むイオン・カラムと、荷電粒子ビーム・システムのアイドル状態を検出し、アイドル状態が検出されたときに、源電極および/または引出し電極に印加する電圧を変更して、イオンがイオン・カラムを下方へ通過することを防ぐシステム・コントローラとを備える。
本発明のいくつかの実施形態では、集束イオン・ビーム源が誘導結合プラズマ源を含む。いくつかの実施形態では、集束イオン・ビーム源が集束イオン・ビーム液体金属イオン源をさらに含む。いくつかの実施形態では、電圧を変更することが、アイドル状態が検出されたときに、引出し電極上の電圧を、イオン源からイオンを引き出すのに十分な電圧に維持し、源電極に印加する電圧を低下させて、イオンがイオン・カラムを下方へ通過することを防ぐことを含む。
本発明のいくつかの実施形態では、引出し電極上の電圧を維持することが、源電極に印加する電圧を低下させて、イオンが加速されてイオン・カラムを通過しないようにしている間、引出し電極と源電極の間の相対電位を維持することを含む。
いくつかの実施形態では、荷電粒子ビーム・システムが、荷電粒子ビームが操作されている間にイオン・ビームを遮断して、イオンが試料に到達しないようにするビーム・ブランカをさらに備える。いくつかの実施形態では、荷電粒子ビーム・システムのアイドル状態を検出することが、ビームが遮断されているかどうかを判定し、ビームが遮断されている場合に、予め選択しておいた時間よりも長い時間にわたってビームが遮断されているかどうかを判定し、予め選択しておいた時間よりも長い時間にわたってビームが遮断されている場合に、荷電粒子ビーム・システムがアイドル状態にあると判定することを含む。
いくつかの実施形態では、荷電粒子ビーム・システムが、1つまたは複数のオペレータ入力装置をさらに備え、荷電粒子ビーム・システムのアイドル状態を検出することが、予め選択しておいた時間の間にオペレータ入力が検出されたかどうかを判定し、予め選択しておいた時間の間、オペレータ入力が検出されていない場合に、荷電粒子ビーム・システムが自動化された手順を実行しているかどうかを判定し、予め選択しておいた時間の間、オペレータ入力が検出されておらず、かつ自動化された手順が実行されていない場合に、荷電粒子ビーム・システムがアイドル状態にあると判定することを含む。いくつかの実施形態では、集束イオン・ビーム源が誘導結合プラズマ源を含む。いくつかの実施形態では、集束イオン・ビーム源が集束イオン・ビーム液体金属イオン源をさらに含む。
本発明のいくつかの実施形態によれば、集束イオン・ビーム源、源電極、引出し電極およびイオン集束カラムを有する荷電粒子ビーム・システムを制御する方法は、集束イオン・ビーム源のアイドル状態を自動的に検出するステップと、アイドル状態が検出されたときに、源電極に供給する電圧および/または引出し電極に供給する電圧を自動的に変更して、イオンがイオン集束カラムを通過することを防ぐステップとを含む。
いくつかの実施形態では、荷電粒子ビーム・システムがビーム・ブランカを備え、集束イオン・ビーム源のアイドル状態を自動的に検出するステップが、ビームが遮断されているかどうかを自動的に判定するステップと、ビームが遮断されている場合に、予め選択しておいた時間よりも長い時間にわたってビームが遮断されているかどうかを判定するステップと、予め選択しておいた時間よりも長い時間にわたってビームが遮断されている場合に、荷電粒子ビーム・システムがアイドル状態にあると判定するステップとを含む。
いくつかの実施形態では、荷電粒子ビーム・システムが1つまたは複数のオペレータ入力装置を備え、集束イオン・ビーム源のアイドル状態を自動的に検出するステップが、予め選択しておいた時間の間にオペレータ入力が検出されたかどうかを自動的に判定するステップと、予め選択しておいた時間の間、オペレータ入力が検出されていない場合に、荷電粒子ビーム・システムが自動化された手順を実行しているかどうかを判定するステップと、予め選択しておいた時間の間、オペレータ入力が検出されておらず、かつ自動化された手順が実行されていない場合に、荷電粒子ビーム・システムがアイドル状態にあると判定するステップとを含む。
いくつかの実施形態では、荷電粒子ビーム・システムが、誘導結合プラズマ源を備える集束イオン・ビーム・システムを含む。いくつかの実施形態では、荷電粒子ビーム・システムが、液体金属イオン源を備える集束イオン・ビーム・システムを含む。いくつかの実施形態では、電圧を変更するステップが、アイドル状態が検出されたときに、引出し電極上の電圧を、前記源からイオンを引き出すのに十分な電圧に維持し、源電極に印加する電圧を低下させて、イオンが前記カラムを下方へ通過することを防ぐステップを含む。
いくつかの実施形態では、集束イオン・ビーム源、源電極、引出し電極およびイオン集束カラムを有する荷電粒子ビーム・システムを制御する方法が、ウェイクアップ信号を受け取ったかどうかを判定するステップと、ウェイクアップ信号を受け取った場合に、源電極に供給する電圧および/または引出し電極に供給する電圧を自動的に変更して、イオン源からイオンが引き出され、加速されて、イオン集束カラムを通過するようにするステップとをさらに含む。いくつかの実施形態では、荷電粒子ビーム・システムが誘導結合プラズマ源を備える。
本発明は幅広い適用可能性を有し、上記の例において説明し、示した多くの利点を提供することができる。本発明の実施形態は、具体的な用途によって大きく異なる。全ての実施形態が、これらの全ての利点を提供するわけではなく、全ての実施形態が、本発明によって達成可能な全ての目的を達成するわけでもない。本明細書で特に定義されていない場合、その用語は、その通常の一般的な意味で使用されることが意図されている。添付図面は、本発明の理解を助けることが意図されており、特に明記しない限り、一律の尺度では描かれていない。
以上の議論および特許請求の範囲では、用語「含む(including)」および「備える(comprising)」が、オープン・エンド(open−ended)型の用語として使用されており、したがって、これらの用語は、「...を含むが、それらだけに限定はされない(including,but not limited to)」ことを意味すると解釈すべきである。また、本明細書において、用語「自動」、「自動化された」または類似の用語が使用されるとき、これらの用語は、自動プロセスもしくは自動ステップまたは自動化されたプロセスもしくは自動化されたステップの手動による開始を含むものと理解される。本明細書では用語「FIB」または「集束イオン・ビーム」が、イオン光学部品によって集束させたビームおよび整形されたイオン・ビームを含む、平行イオン・ビームを指すために使用される。
さらに、本発明の実施形態は、コンピュータ・ハードウェアもしくはコンピュータ・ソフトウェア、またはコンピュータ・ハードウェアとコンピュータ・ソフトウェアの組合せによって実現することができることも認識すべきである。本発明の方法は、標準プログラミング技法を使用した、本明細書に記載された方法および図に基づくコンピュータ・プログラムとして実現することができ、このコンピュータ・プログラムには、コンピュータ・プログラムを含むように構成されたコンピュータ可読の記憶媒体が含まれ、そのように構成された記憶媒体は、コンピュータを、予め定義された特定の方式で動作させる。コンピュータ・システムと通信するため、それぞれのプログラムは、高水準手続き型プログラミング言語またはオブジェクト指向プログラミング言語で実現することができる。しかしながら、所望ならば、それらのプログラムを、アセンブラ言語または機械語で実現することもできる。いずれにせよ、その言語は、コンパイルまたは解釈される言語とすることができる。さらに、そのプログラムは、そのプログラムを実行するようにプログラムされた専用集積回路上で実行することができる。
さらに、方法論は、限定はされないが、荷電粒子ツールもしくは他の画像化装置とは別個の、荷電粒子ツールもしくは他の画像化装置と一体の、または荷電粒子ツールもしくは他の画像化装置と通信するパーソナル・コンピュータ、ミニコンピュータ、メインフレーム、ワークステーション、ネットワーク化されたコンピューティング環境または分散コンピューティング環境、コンピュータ・プラットホームなどを含む、任意のタイプのコンピューティング・プラットホームで実現することができる。本発明の諸態様は、取外し可能であるか、またはコンピューティング・プラットホームと一体であるかを問わない、ハードディスク、光学式読取りおよび/もしくは書込み記憶媒体、RAM、ROMなどの記憶媒体上または記憶装置上に記憶された機械可読コードであって、プログラム可能なコンピュータが、本明細書に記載された手順を実行するために、その記憶媒体または記憶装置を読んだときにそのコンピュータを構成し、動作させるために、そのコンピュータが読むことができるように記憶された機械可読コードとして実現することができる。さらに、機械可読コードまたは機械可読コードの一部を、有線または無線ネットワークを介して伝送することができる。本明細書に記載された発明は、マイクロプロセッサまたは他のデータ処理装置と連携して上述の諸ステップを実現する命令またはプログラムを含む、これらのさまざまなタイプのコンピュータ可読記憶媒体、およびその他のさまざまなタイプのコンピュータ可読記憶媒体を含む。本発明はさらに、本明細書に記載された方法および技法に従ってプログラムされたコンピュータを含む。
入力データに対してコンピュータ・プログラムを使用して、本明細書に記載された機能を実行し、それによって入力データを変換して出力データを生成させることができる。この出力情報は、表示モニタなどの1つまたは複数の出力装置に出力される。本発明の好ましい実施形態では、変換されたデータが物理的な実在する物体を表し、これには、その物理的な実在する物体の特定の視覚的描写を表示画面上に生成することが含まれる。1つの実施形態において説明した材料および構造または先行技術の部分として説明した材料および構造を、他の実施形態で使用することができる。本発明および本発明の利点を詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲によって定義された本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態に、さまざまな変更、置換および改変を加えることができることを理解すべきである。さらに、本出願の範囲が、本明細書に記載されたプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法およびステップの特定の実施形態に限定されることは意図されていない。当業者なら本発明の開示から容易に理解するように、本明細書に記載された対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行し、または実質的に同じ結果を達成する既存のまたは今後開発されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを、本発明に従って利用することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、このようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを含むことが意図されている。
100 プラズマ源
102 プラズマ室
124 ポンプ
127 リザーバ/冷却器
136 高周波(RF)コイル
156 調整可能弁
158 流れ絞り

Claims (15)

  1. 荷電粒子ビーム・システムであり、
    プラズマ室を含むプラズマ・イオン源、
    前記プラズマ室内のガスにエネルギーを与えることにより高周波エネルギーを前記プラズマ室に伝達してプラズマを生成するために前記プラズマ室の外部に配置されたRFアンテナに接続された高周波(RF)電源、
    前記プラズマ・イオン源を高電圧に電気的にバイアスする源電極、および
    前記プラズマ・イオン源からイオンを引き出す引出し電極
    を有する集束イオン・ビーム源と、
    前記集束イオン・ビーム源からの荷電粒子を試料上に集束させる1つまたは複数の集束レンズを含むイオン・カラムと、
    前記荷電粒子ビーム・システムのアイドル状態を検出し、
    前記アイドル状態の検出に応じて、高周波エネルギーを前記プラズマ室に伝達し続けることにより前記プラズマ室内のプラズマを維持し、前記引き出し電極と前記源電極の間の電位を制御するために前記源電極および/または前記引出し電極に印加する電圧を自動的に変更して、イオンが前記イオン・カラムを下方へ通過することを防ぐシステム・コントローラと
    を備える荷電粒子ビーム・システム。
  2. 前記集束イオン・ビーム源が誘導結合プラズマ源を含む、請求項1に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  3. 電圧を変更することが、アイドル状態が検出されたときに、前記引出し電極上の電圧を、前記プラズマ・イオン源からイオンを引き出すのに十分な電圧に維持し、前記源電極に印加する前記電圧を低下させて、イオンが前記イオン・カラムを下方へ通過することを防ぐことを含む、請求項1または2に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  4. 前記引出し電極上の電圧を維持することが、前記源電極に印加する前記電圧を低下させて、イオンが加速されて前記イオン・カラムを通過しないようにしている間、アイドル状態が検出される前後において、前記引出し電極と前記源電極の間の相対電位を維持することを含む、請求項3に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  5. 荷電粒子ビームが操作されている間にイオン・ビームを遮断して、イオンが前記試料に到達しないようにするビーム・ブランカをさらに備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  6. 前記荷電粒子ビーム・システムのアイドル状態を検出することが、
    前記ビームが遮断されているかどうかを判定し、
    前記ビームが遮断されている場合に、予め選択しておいた時間よりも長い時間にわたって前記ビームが遮断されているかどうかを判定し、
    予め選択しておいた前記時間よりも長い時間にわたって前記ビームが遮断されている場合に、前記荷電粒子ビーム・システムがアイドル状態にあると判定する
    ことを含む、請求項5に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  7. 1つまたは複数のオペレータ入力装置をさらに備え、前記荷電粒子ビーム・システムのアイドル状態を検出することが、
    予め選択しておいた時間の間にオペレータ入力が検出されたかどうかを判定し、
    予め選択しておいた前記時間の間、オペレータ入力が検出されていない場合に、前記荷電粒子ビーム・システムが自動化された手順を実行しているかどうかを判定し、
    予め選択しておいた前記時間の間、オペレータ入力が検出されておらず、かつ自動化された手順が実行されていない場合に、前記荷電粒子ビーム・システムがアイドル状態にあると判定する
    ことを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  8. 前記集束イオン・ビーム源が誘導結合プラズマ源を含む、請求項3から7のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  9. プラズマ室を含む集束イオン・ビーム源、前記プラズマ室の外部に配置されたRFアンテナに接続された高周波(RF)電源、源電極、引出し電極およびイオン集束カラムを有する荷電粒子ビーム・システムを制御する方法であって、
    前記室内のガスにエネルギーを与えるために前記RFアンテナからの高周波エネルギーを前記プラズマ室に伝達し、集束イオン・ビーム用のプラズマを生成するステップと、
    前記集束イオン・ビーム源のアイドル状態を自動的に検出するステップと、
    アイドル状態が検出されたときに、前記プラズマ室内のプラズマを維持し、前記源と前記引き出し電極の間の電位を制御するために前記源電極に供給する電圧および/または前記引出し電極に供給する電圧を自動的に変更して、イオンが前記イオン集束カラムを通過することを防ぐステップと
    を含む方法。
  10. 前記荷電粒子ビーム・システムがビーム・ブランカを備え、前記集束イオン・ビーム源のアイドル状態を自動的に検出するステップが、
    ビームが遮断されているかどうかを自動的に判定するステップと、
    前記ビームが遮断されている場合に、予め選択しておいた時間よりも長い時間にわたって前記ビームが遮断されているかどうかを判定するステップと、
    予め選択しておいた前記時間よりも長い時間にわたって前記ビームが遮断されている場合に、前記荷電粒子ビーム・システムがアイドル状態にあると判定するステップと
    を含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記荷電粒子ビーム・システムが1つまたは複数のオペレータ入力装置を備え、前記集束イオン・ビーム源のアイドル状態を自動的に検出するステップが、
    予め選択しておいた時間の間にオペレータ入力が検出されたかどうかを自動的に判定するステップと、
    予め選択しておいた前記時間の間、オペレータ入力が検出されていない場合に、前記荷電粒子ビーム・システムが自動化された手順を実行しているかどうかを判定するステップと、
    予め選択しておいた前記時間の間、オペレータ入力が検出されておらず、かつ自動化された手順が実行されていない場合に、前記荷電粒子ビーム・システムがアイドル状態にあると判定するステップと
    を含む、請求項9または10に記載の方法。
  12. 前記荷電粒子ビーム・システムが、誘導結合プラズマ源を備える集束イオン・ビーム・システムを含む、請求項9から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 電圧を変更するステップが、アイドル状態が検出されたときに、前記引出し電極上の電圧を、前記源からイオンを引き出すのに十分な電圧に維持し、前記源電極に印加する前記電圧を低下させて、イオンが前記カラムを下方へ通過することを防ぐステップを含む、請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ウェイクアップ信号を受け取ったかどうかを判定するステップと、ウェイクアップ信号を受け取った場合に、前記源電極に供給する電圧および/または前記引出し電極に供給する電圧を自動的に変更して、前記集束イオン・ビーム源からイオンが引き出され、加速されて、前記イオン集束カラムを通過するようにするステップとをさらに含む、請求項9から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記荷電粒子ビーム・システムが誘導結合プラズマ源を備える、請求項9、10、11、1314のいずれか一項に記載の方法。
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