JPWO2010107032A1 - ゴムウェットマスターバッチの製造方法、ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

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Abstract

通常の湿式法によるカーボンブラックの造粒・乾燥品や、未造粒カーボンブラックを用いたものに比べて、ゴム中のカーボンブラックの分散性が改良され、高い表面活性をもつカーボンブラックを用いることによりゴムの補強性や耐摩耗性などの向上を図ることができ、かつ得られたウェットマスターバッチ中のカーボンブラックの収率が落ちることがなく、その上、カーボンブラックのハンドリング性がよいゴムウェットマスターバッチを効率よく製造する方法、その方法で得られたカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチ、並びに前記マスターバッチを用いてなるゴム組成物及びタイヤを提供する。カーボンブラックを含む充填材を分散させてなるスラリー(A)と、ゴム成分を分散又は溶解させてなるゴム液(B)とを混合する工程、を有するカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチの製造方法であって、前記スラリー(A)の調製を、湿式法により造粒された未乾燥状態のカーボンブラック造粒物を含む充填材を用いて行うゴムウェットマスターバッチの製造方法である。

Description

本発明は、ゴムウェットマスターバッチの製造方法、その方法で得られたカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチ、並びに該マスターバッチを用いてなるゴム組成物及びタイヤに関する。さらに詳しくは、本発明は、カーボンブラックを含む充填材分散スラリーの調製に、湿式法により造粒された未乾燥状態のカーボンブラック造粒物を用いることで、一般に市販される乾燥したカーボンブラック造粒物や、造粒操作を施さないカーボンブラック(いわゆるフラッフィカーボン、以下未造粒カーボンということがある)を用いた場合よりも、ゴム中のカーボンブラックの分散性が改良され、しかもその含有量を容易に制御出来、かつゴムの補強性や耐摩耗性、低発熱性や耐亀裂成長性などの向上を図ることのできるゴムウェットマスターバッチを効率よく製造する方法、その方法で得られたカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチ、並びに前記マスターバッチを用いてなるゴム組成物及びタイヤに関するものである。
従来、カーボンブラックは、ゴムの補強用充填材などとして広く用いられている。このカーボンブラック自体は、ナノメートルレベルの微細な粒子であるため、そのままの状態では、飛散などにより、ハンドリング性が悪く、したがって、通常造粒乾燥したものが用いられている。
カーボンブラックの造粒プロセスは、大別すると、乾式法と湿式法とに分類される。湿式法は、粉末カーボンブラックと水または造粒助剤を添加した水溶液とを、一定の割合でかつ連続的に造粒機に供給してカーボンブラックを造粒する方法であり、現状における造粒プロセスの主要な工業的手段とされている。
前記造粒助剤としては、例えば糖蜜、リグニンスルホン酸マグネシウム、リグニンスルホン酸カリウムなどが用いられる。
このようなカーボンブラックの造粒乾燥品を用いることでハンドリング性は改良されるものの、カーボンブラック自体の表面活性が低下するためゴムの補強用充填材として用いる場合、ゴムの補強性や耐摩耗性の低下を免れないという問題があった。
ところで、低発熱性や耐摩耗性、耐亀裂性成長性、に優れたゴムの製造方法としてウェットマスターバッチ法が一般に知られている。これは、カーボンブラック、シリカ等の充填材と水とをあらかじめ一定の割合で混合し機械的な力で充填材を水中に微分散させたスラリーとゴムラテックスを混合し、その後、酸・無機塩・アミン等の凝固剤を加えて凝固させたものを、回収、乾燥するものである(例えば、特許文献1、2及び3参照)。
しかしながら、このウェットマスターバッチの製造に用いられるカーボンブラックは、市販の造粒乾燥品であって、前述した問題を有しており、ゴムの補強性や耐摩耗性は、必ずしも充分に満足し得るとはいえなかった。
そこで、未造粒のカーボンブラックをウェットマスターバッチに適用する技術が特許文献4に開示されている。この技術においては、未造粒のカーボンブラックがカーボンブラックの製造ラインから直接マスターバッチ製造工程へ導入される。この場合、カーボンブラックまわりの雰囲気には酸素が存在しないためカーボンブラックの表面は酸化を受けず、その表面活性は高く維持されるというメリットがある。しかしながら、カーボンブラックは未造粒であるためハンドリング性が悪く、飛散などによりマスターバッチ製造工程におけるカーボンブラック収率が低下しやすいという問題があり、また、マスターバッチの製造においては、未造粒のカーボンブラックを単にアジテーターを用いてゴムラテックス中に分散させるため、カーボンブラックの分散性が必ずしも充分ではないという問題もあった。
特公昭51−43851号公報 特公昭54−10576号公報 特開2004−99625号公報 ヨーロッパ公開特許第1362880A号
本発明は、このような状況下になされたもので、通常の湿式法によるカーボンブラックの造粒・乾燥品や、未造粒カーボンブラックを用いたものに比べて、カーボンブラックの分散性が改良され、高い表面活性を維持することでゴムの補強性や耐摩耗性などの向上を図ることができ、かつ得られたウェットマスターバッチ中のカーボンブラックの収率が落ちることがなく、その上、カーボンブラックのハンドリング性がよいゴムウェットマスターバッチを効率よく製造する方法、その方法で得られたカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチ、並びに前記マスターバッチを用いてなるゴム組成物及びタイヤを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、カーボンブラックを含む無機充填材を分散させたスラリーとゴム液とを混合する工程を有する、カーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチの製造方法において、湿式法により造粒された未乾燥状態のカーボンブラック造粒物を含む充填材を用いて前記スラリーの調製を行うことにより上記課題を解決し、その目的を達成し得ることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
本発明は、カーボンブラックを含む充填材を分散させてなるスラリー(A)と、ゴム成分を分散又は溶解させてなるゴム液(B)とを混合する工程を有するカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチの製造方法であって、湿式法により造粒された未乾燥状態のカーボンブラック造粒物を含む充填材を用いて前記スラリー(A)の調製を行うことを特徴とするゴムウェットマスターバッチの製造方法、その製造方法で得られたカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチ、そのカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチを用いてなるゴム組成物、及びそのゴム組成物を用いてなるタイヤを提供するものである。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法は、カーボンブラックとして、湿式法により造粒された未乾燥状態のカーボンブラック造粒物を用いて充填材スラリーを調製し、これとゴム液とを混合してカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチを製造するので、以下に示す効果を奏する。
(1)カーボンブラックのハンドリング性がよく、飛散などを抑制することができ、またカーボンブラック含有充填材スラリーの調製が容易である。
(2)未乾燥状態のカーボンブラック造粒物は、通常乾燥工程で与えられるような酸化的高温条件で処理されていないため表面活性が高く、当該マスターバッチを用いたゴム組成物はゴムの補強性や耐摩耗性などを向上することができる。
(3)通常の湿式法によるカーボンブラック造粒乾燥物や未造粒カーボンブラックを用いたものよりも、マスターバッチにおけるカーボンブラックの収率が落ちることがない。
(4)カーボンブラック含有充填材スラリーとゴム液とを混合してマスターバッチを製造するので、マスターバッチ中のカーボンブラックの分散性が良好である。
(5)当該マスターバッチの製造における全所要エネルギーが少ない。
(6)未乾燥状態のカーボンブラック造粒物の含水率が30〜70質量%程度である場合や、直径が0.1〜10mm程度である場合、あるいは硬さが1.0〜100cNである場合、上記(1)〜(5)の効果が良好に発揮される。
(7)充填材分散スラリー中の充填材が特定の粒度分布を有し、かつスラリーから回収した乾燥充填材の24M4DBP吸油量が特定の値を有する場合、上記(1)〜(5)の効果が、より良好に発揮される。
(8)カーボンブラック含有充填材スラリーとして、未乾燥カーボンブラック造粒物と、シリカや他の無機充填材とからなる充填材を分散させたスラリー、好ましくはこれらの水分散スラリーを用いることができ、この場合も、上記(1)〜(5)の効果を発揮することができる。
(9)ゴム成分を含むゴム液が、天然ゴムラテックス及び/又は合成ジエン系ゴムラテックスの場合、上記(2)の効果がより良好に発揮される。
(10)充填材分散スラリーとゴム液との混合物を、化学的や物理的に凝固処理して凝固物を取り出し、乾燥処理することにより、目的とするカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチを効率よく製造することができる。
(11)乾燥処理に、特定の乾燥機や混練装置を用いることにより、カーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチを生産性よく製造することができる。
本発明によれば、このような効果を奏するゴムウェットマスターバッチの製造方法を提供することができ、またこの方法で得られたカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチ、該マスターバッチを用いてなるゴム組成物及び該ゴム組成物を用いてなるタイヤを提供することができる。
まず、本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法について説明する。
[ゴムウェットマスターバッチの製造方法]
本発明のゴムウェットマスターバッチ(以下、単にウェットマスターバッチと称することがある。)の製造方法は、カーボンブラックを含む充填材を分散させてなるスラリー(A)と、ゴム成分を分散又は溶解させてなるゴム液(B)とを混合する工程、を有するカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチの製造方法であって、前記スラリー(A)の調製を、湿式法により造粒された未乾燥状態のカーボンブラック造粒物を含む充填材を用いて行うことを特徴とする。
(スラリー(A))
スラリー(A)は、カーボンブラックを含む充填材を分散媒に分散させてなるスラリーである。
<カーボンブラック>
本発明においては、スラリー(A)の調製に用いるカーボンブラックとして、湿式法により造粒された未乾燥状態のカーボンブラック造粒物を使用する。
湿式法によるカーボンブラックの造粒方法については特に制限はなく、従来公知の方法、例えばカーボンブラックの塑性限界より若干低い含水率に相当する造粒水を加え撹拌転動する方法などを採用することができる。なお、前記造粒水には、所望により、造粒助剤、例えば糖蜜、リグニンスルホン酸マグネシウム、リグニンスルホン酸カリウムなどを含有させることができる。
未乾燥状態のカーボンブラック造粒物の製造に用いるカーボンブラックのグレードとしては、通常ゴム工業に用いられるもの、例えばSAF、HAF、ISAF、FEF、GPF、及びこれらのグレードの混合物などを挙げることができる。
本発明においては、未乾燥状態のカーボンブラック造粒物として、含水率が30〜70質量%の範囲にあるものが、ビード状になり、分散の観点から好ましい。より好ましい含水率は、55〜65質量%である。
また、当該カーボンブラック造粒物の熱重量分析(TGA)法による150℃から900℃までのカーボンブラックの加熱減量が0.87〜1.5質量%であることが好ましい。加熱減量を0.87質量%以上にすると、タイヤの転がり抵抗がさらに良好となる。一方、加熱減量を1.5質量%以下にすると、カーボンブラック製造条件の制御がし易くなる。
この観点から、加熱減量が0.88〜1.4質量%であることがより好ましく、0.89〜1.2質量%であることが更に好ましい。
さらに、当該カーボンブラック造粒物の直径は、取扱い性やスラリー中の分散性などの観点から、0.1〜10mm程度が好ましく、0.5〜5mmがより好ましい。
さらにまた、当該カーボンブラック造粒物の硬さは、取扱い性及びスラリー中の分散性などの観点から、1.0〜100cNが好ましく、10〜50cNがより好ましい。
また、当該カーボンブラック造粒物のトルエン着色透過度が90%以上であることが好ましい。トルエン着色透過度が90%以上であれば、補強性の阻害となるタール分が少なくなるため望ましい。
このような未乾燥状態のカーボンブラック造粒物を用いることにより、ハンドリング性がよく、飛散などを抑制することができ、かつスラリー中の分散性が良好となり、しかもカーボンブラックの表面活性が高いので、ゴムの補強性や耐摩耗性などの向上を図ることができる。
<無機充填材>
本発明においては、スラリー(A)は、前記未乾燥状態のカーボンブラック造粒物と、シリカ及び一般式(1)
nM・xSiOy・zH2O ・・・(1)
[式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、それらの水和物、及び前記金属の炭酸塩の中から選ばれる少なくとも一種であり、n、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。]
で表される無機充填材の中から選ばれる少なくとも一種と、からなる充填材を含むことができる。
前記シリカは特に限定されないが、湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカが好ましい。これらは単独に又は混合して使用することができる。
前記一般式(1)で表わされる無機充填材は、具体的には、γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al23)、ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al23・H2O)、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、炭酸アルミニウム[Al2(CO32]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23)、クレー(Al23・2SiO2)、カオリン(Al23・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5 、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO32]、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩などが使用できる。
また、一般式(1)で表される無機充填材としては、Mがアルミニウム金属、アルミニウムの酸化物又は水酸化物、それらの水和物、及びアルミニウムの炭酸塩から選ばれる少なくとも一種のものが好ましい。
<スラリー(A)の調製>
本発明においては、当該スラリー(A)は、未乾燥状態のカーボンブラック造粒物と、必要に応じて用いられるシリカ及び前記一般式(1)で表される無機充填材の中から選ばれる少なくとも一種とからなる充填材を、高速せん断ミキサーを用いて分散媒中に分散させてなるものが好ましい。
本発明において、スラリー(A)の調製に用いられる高速せん断ミキサーとは、ローターとステーター部からなる高速せん断ミキサーであって、高速で回転するローターと、固定されたステーターが狭いクリアランスで設置され、ローターの回転によって高いせん断速度を生み出す。
高速せん断とは、せん断速度が、通常2000/s以上、好ましくは4000/s以上であることを意味する。
高速せん断ミキサーは、市販品としては、例えば特殊機化工業社製ホモミキサー、独PUC社製コロイドミル、独キャビトロン社製キャビトロン、英シルバーソン社製ハイシアミキサーなどが挙げられる。
本発明におけるスラリー(A)の特性としては、(i)スラリー液中の充填材の粒度分布は、体積平均粒子径(mv)が25μm以下で、90体積%粒径(D90)が30μm以下であり、かつ(ii)スラリー(A)から回収した乾燥充填材の24M4DBP吸油量は、分散媒に分散させる前の24M4DBP吸油量の93%以上保持することが好ましい。ここで、24M4DBP吸油量は、ISO 6894に準拠して測定される値である。
さらに好ましくは、体積平均粒子径(mv)が20μm以下、かつ90体積%粒径(D90)が25μm以下である。体積平均粒子径(mv)を20μm以下及び90体積%粒径を25μm以下にすることにより、ゴム中の充填材分散がさらに良好となり、ゴム組成物の補強性、耐摩耗性がさらに向上することとなる。
他方、体積平均粒子径(mv)及び90体積%粒径を小さくするためにスラリーに過度のせん断力をかけると、充填材のストラクチャーが破壊され、スラリー(A)から回収乾燥した充填材の24M4DBP吸油量が低下することがある。スラリー(A)から回収乾燥した充填材の24M4DBP吸油量が分散媒に分散させる前の充填材の24M4DBP吸油量の93%以上であることが、ゴム組成物の補強性を良好にする観点から望ましい。さらに好ましくは96%以上である。
スラリー(A)において、前記充填材の濃度は1〜15質量%とするのが好ましく、特に2〜10質量%の範囲であることが好ましい。充填材の濃度が1質量%以上であれば、必要とするスラリー容量を少なくできるので好ましい。また、15質量%以下であれば、スラリー(A)の粘度を低くすることができるので、作業性が向上し好ましい。
本発明においては、このスラリー(A)としては、分散媒として水を用いる水分散スラリーであることが、特に後述のゴム液(B)として天然ゴムラテックス及び/又は合成ゴムラテックスを用いる場合に、混合性の観点から好ましい。
(ゴム液(B))
本発明におけるゴム液(B)は、ゴム成分を溶解又は分散させてなるものであって、ゴム成分として、天然ゴム及び/又は合成ジエン系ゴムを用いることができる。当該ゴム液(B)としては、天然ゴムラテックス及び/又は合成ジエン系ゴムラテックス、あるいは溶液重合による合成ジエン系ゴムの有機溶媒溶液などを挙げることができるが、これらの中で、得られるウェットマスターバッチの性能や製造しやすさなどの観点から、天然ゴムラテックス及び/又は合成ジエン系ゴムラテックスが好適である。
天然ゴムラテックスとしては、フィールドラテックス、アンモニア処理ラテックス、遠心分離濃縮ラテックス、酵素処理やケン化処理などによって得られる脱蛋白ラテックス、化学変性ラテックス前記のものを組み合わせたものなど、いずれも使用することができる。
合成ジエン系ゴムラテックスとしては、例えばスチレン−ブタジエン重合体ゴム、ニトリルゴム、ポリクロロプレンゴムなどのラテックスを使用することができる。
これらのラテックスは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法は、(a)スラリー(A)とゴム液(B)を混合する工程、(b)この混合液を化学的及び/又は物理的に凝固処理し、生成した凝固物を取り出す工程、及びさらに必要に応じ(c)取り出された凝固物を乾燥処理する工程を含む方法であることが好ましい。
((a)工程)
本発明における(a)工程は、前記のスラリー(A)とゴム液(B)とを混合する工程である。
カーボンブラック含有充填材スラリー(A)とゴム液(B)との混合は、例えばホモミキサー中に該スラリー(A)を入れ、撹拌しながら、ゴム液(B)を滴下する方法や、逆にゴム液(B)を撹拌しながら、これに該スラリー(A)を滴下する方法がある。また、一定の流量割合をもったスラリー(A)流とゴム液(B)流とを激しい水力撹拌の条件下で混合する方法などを用いることもできる。
このようにして、カーボンブラック含有充填材スラリー(A)とゴム成分を含むゴム液(B)との混合液が調製される。
((b)工程)
本発明における(b)工程は、前記(a)工程で得られた混合液を、化学的及び/又は物理的に凝固処理し、生成した凝固物を取り出す工程である。
化学的凝固処理方法は、従来公知の方法、例えば蟻酸、硫酸などの酸や、塩化ナトリウムなどの塩を加えることによって行われる。
一方、物理的凝固処理方法としては、スチーム加熱や凍結など温度を変化させることによって凝固を促進させる方法や、強いせん断力を加えて凝固する方法が挙げられる。
これら化学的、物理的凝固法は、単独でも複数の方法を組み合わせて用いてもよい。
この凝固処理により生成した凝固物は、従来公知の固液分離手段を用いて、取り出され、好ましくは充分に洗浄される。洗浄は、通常水洗法が採用される。
((c)工程)
本発明における(c)工程は、前記(b)工程で取り出され、好ましくは洗浄された凝固物を、好ましくは脱水した後、乾燥処理する工程である。
脱水の手段としては、遠心脱水、圧搾脱水、単軸又は複軸スクリューを用いたスクイザなど、また乾燥の手段としては熱風乾燥機、減圧乾燥機、凍結乾燥機など公知の手段を用いることができる。
また、機械的なせん断力をかけながら、脱水乾燥処理する方法も好ましい方法である。この場合、工業的生産性の観点から、連続混練機又は連続多軸混練押出機を用いることが好ましい。さらには、同方向回転、あるいは異方向回転の連続多軸混練押出機を用いることが好ましく、特に連続二軸混練押出機を用いることが好ましい。
このようにして、本発明のゴムウェットマスターバッチを効率よく製造することができる。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法によれば、前述のように、湿式法により造粒された未乾燥状態のカーボンブラック造粒物を用いてカーボンブラック含有充填材分散スラリーの調製をすることにより、通常のカーボンブラック造粒乾燥物や、未造粒カーボンブラックを用いたものに比べてゴム中のカーボンブラックの分散性が改良され、しかも表面活性が高いカーボンを用いることができるため、ゴムの補強性や耐摩耗性などの向上を図ることのでき、かつ得られたウェットマスターバッチ中のカーボンブラックの収率が落ちることがなく、その上、カーボンブラックのハンドリング性がよいゴムウェットマスターバッチを効率よく提供することができる。
本発明はまた、前記本発明の方法で得られたカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチをも提供する。
[カーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチ]
本発明のカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチは、前述した本発明の製造方法で得られたマスターバッチであって、後述するゴム組成物の調製に用いられるが、当該ウェットマスターバッチの保管中の劣化などを防止するために、各種ゴム添加剤を含むものが好ましく、老化防止、可塑化、しゃっ解、加工性改良、分散改良、カップリング、架橋速度調整、又は架橋密度調整のうち、少なくとも一種の効果を有するゴム用添加剤を含むものが特に好ましい。
(老化防止剤)
本発明で使用される老化防止剤としては、アミン系、キノリン系、フェノール系、有機ホスファイト系あるいはチオエーテル系などが挙げられるが、これらの中でアミン系及びキノリン系老化防止剤が好ましい。
アミン系老化防止剤としては、例えばN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、アルキル化ジフェニルアミン、4,4’−(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、N−フェニル−N’−(3−メタクリロイロキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミンとその誘導体、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられ、キノリン系老化防止剤としては、例えば2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンなどが挙げられる。
これらの老化防止剤は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの老化防止助剤は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチに、前記の老化防止剤、又は老化防止剤と老化防止助剤とを含有させる方法としては、前述した本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法において説明したスラリー(A)の調製時、ゴム液(B)の調製時、スラリー(A)及びゴム液(B)の混合生成物であるウェットマスターバッチ調整時、脱水乾燥時のいずれであってもよく、また、乾燥後のマスターバッチと添加剤とを、撹拌機等を用いて混合する方法が好適である。上述の可塑化、しゃっ解、加工性改良、分散改良、カップリング、架橋速度調整、又は架橋密度調整のうち、少なくとも一種の効果を有するゴム用添加剤を含有させる方法も上記の老化防止剤及び/又は老化防止助剤を含有させる方法のいずれかを用いることが好ましい。
また、加硫ゴムとして好ましい性能を発揮することを目的として、各種ゴム薬品を含むことができる。その成分としては、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、プロセス油、亜鉛華、スコーチ防止剤、分散助剤、ステアリン酸等の通常ゴム業界で用いられる各種薬品等を挙げることができる。
[ゴム組成物]
本発明のゴム組成物は、前述した本発明のカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチを用いて得られたものである。
(他のゴム成分)
本発明のゴム組成物においては、ゴム成分の全体に対してカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチにおけるゴム成分を30質量%以上含むことが好ましい。上記ウェットマスターバッチに追加して用いられる他のゴム成分としては、通常の天然ゴム及びジエン系合成ゴムが挙げられ、ジエン系合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソプレン(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン共重合体(EPDM)及びこれらの混合物などが挙げられる。
(配合成分)
本発明のゴム組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、プロセス油、亜鉛華、スコーチ防止剤、分散助剤、ステアリン酸等の通常ゴム業界で用いられる各種薬品を添加することができる。
上記加硫剤としては、硫黄等が挙げられ、その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、硫黄分として0.1〜10.0質量部が好ましく、0.5〜5.0質量部がより好ましい。
本発明のゴム組成物で使用できる加硫促進剤は、特に限定されるものではないが、例えば、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)、NS(N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)等のチアゾール系、あるいはDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等を挙げることができ、その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜5.0質量部が好ましく、更に好ましくは0.2〜3.0質量部である。
また、本発明のゴム組成物で使用できる軟化剤として用いるプロセス油としては、例えば、パラフィン系、ナフテン系、アロマチック系等を挙げることができる。引張強度、耐摩耗性を重視する用途にはアロマチック系が、ヒステリシスロス、低温特性を重視する用途にはナフテン系又はパラフィン系が用いられる。その使用量は、ゴム成分100質量部に対して、0〜100質量部が好ましく、100質量部以下であれば加硫ゴムの引張強度、低発熱性(低燃費性)を良好にすることができる。
更に、本発明のゴム組成物で使用できる老化防止剤としては、例えば3C(N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、6C[N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン]、AW(6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン)、ジフェニルアミンとアセトンの高温縮合物等を挙げることができる。その使用量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜6.0質量部が好ましく、更に好ましくは0.3〜5.0質量部である。
(ゴム組成物の調製、用途)
本発明のゴム組成物は、前述したカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチ、及び所望により用いられる他のゴム成分や各種配合成分を、バンバリーミキサー、ロール、インターナルミキサーなどの混練り機を用いて混練りすることによって調製することができる。
本発明のゴム組成物は、タイヤ用途を始め、防振ゴム、ベルト、ホースその他の工業用品等の用途にも用いることができる。特にタイヤ用ゴムとして好適に使用され、例えばトレッドゴム、サイドゴム、プライコーティングゴム、ビードフイラーゴム、ベルトコーティングゴムなどあらゆるタイヤ部材に適用することができる。
本発明はまた、前記本発明のゴム組成物を用いてなるタイヤをも提供する。
[タイヤ]
本発明のタイヤは、前記本発明のゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、ウェットマスターバッチと共に必要に応じて、上記のように、他のゴム成分や各種薬品を含有させたゴム組成物が未加硫の段階で、例えばタイヤトレッドに加工され、タイヤ成型機上で通常の方法により貼り付け成型され、生タイヤが成型される。この生タイヤを加硫機中で加熱、加圧してタイヤが得られる。
このようにして得られた本発明のタイヤは、補強性、耐摩耗性などに優れている。
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
各実施例、比較例における各種測定は下記の方法により行なった。
<未乾燥カーボンブラック造粒物>
(1)平均含水率
るつぼ中約1gサンプルについて、乾燥前及び105℃5時間乾燥後の重量を測定し、以下の計算式に従って算出した。これを5回繰り返しその平均値を平均含水率とした。
含水率(%)=(乾燥前重量(g)−乾燥後重量(g))/乾燥前重量(g)×100
(2)加熱減量
通常の熱重量測定装置(TGA)を用い、窒素雰囲気下で昇温速度15℃/minにて150℃から900℃まで昇温したときの供試カーボンブラック質量の減少分を質量%で表わした。
(3)トルエン着色透過度
トルエン着色透過度(%)は、JIS K6218:1997の第8項B法に記載の方法により測定され、純粋なトルエンとの百分率で表示される。
(4)平均直径
光学顕微鏡を用い倍率30倍にて1000個の粒子直径を測定し、その平均値を平均直径とした。
(5)平均硬さ
JIS K 6219−3に準拠して測定した。
<充填材分散スラリー>
(4)スラリー液中の充填材の粒度分布測定(体積平均粒径(mv)、90体積%累積粒径(D90))
レーザー回折型粒度分布計(MICROTRAC FRA型)を使用し、水溶媒(屈折率1.33)を用いて測定した。粒子屈折率(Particle refractive index)は全ての測定において1.57を用いた。また、充填材の再凝集を防ぐため、分散後直ちに測定を行った。
(5)充填材の24M4DBP吸油量
ISO 6894に準拠して測定した。
(6)スラリー化エネルギー指数
スラリー化に要した電力量を測定し、比較例2を基準として指数化した。数値が小さいほどエネルギー消費量が小さく、好ましい。
<配合ゴム>
(7)カーボンブラックゲル量
第2表に示す各組成を有する配合ゴムを細断し、その質量を測定後、風袋質量既知の金網(150メッシュ)製の試料カゴに入れ、カゴごとトルエン中に24時間浸漬する。その後カゴを取り出し、トルエン不溶分(カーボンゲル)を充分乾燥し、その質量を測定した。配合ゴム中の天然ゴムの質量に対する不溶分中の天然ゴム質量(不溶分からカーボンブラックなどのトルエン不溶分を除いた質量)の割合(質量%)を求めた。比較例5のゴム組成物を100とする指数で表示した。値が大きいほどカーボンブラックゲル量が多いことを示す。
(8)カーボンブラック分散性
ISO 11345:2006 C法に準拠して測定した。
(9)カーボンブラック含有量
JIS K 6227/ISO 1408:1995に準拠して測定した。
<ゴム組成物の加硫物性>
(10)破壊強力
JIS K6251−1993に準拠し、23℃で測定した時の引張強さを求めた。値が大きいほど補強性が高い。
(11)耐摩耗性
ランボーン型摩耗試験機を用い、室温におけるスリップ率40%で摩耗量を測定し、その逆数を、比較例5のゴム組成物を100とする指数で表示した。値が大きいほど質量減少が少なく耐摩耗性は良好である。
(12)反発弾性
JIS K 6255:1996トリプソ式反発弾性試験法に準拠し、室温(25℃)にて測定し、比較例5の値を100として指数で表した。値が大きいほど反発弾性が大きく、良好である。
実施例1
(1)カーボンブラックスラリーの調製
水中に、平均含水率52質量%の湿式造粒後未乾燥状態のカーボンブラック(N220:平均直径1.7mm、平均硬さ21.5cN、カーボンブラックの製造時に湿式造粒機の出口より取り出したもの)を、ドライ換算で45質量部投入し、シルバーソン社製ハイシアミキサーにて、4800rpmの回転速度で30分間スラリー化処理を行い、スラリー濃度約5質量%のカーボンブラック含有スラリーを作製した。なお、カーボンブラックスラリーの調製は、スラリー20kgスケールで実施した。ここで得られたスラリーのカーボンブラックの粒度分布は体積平均粒径mv=4.9μm、D90(90体積%粒径)=8.3μmであった。
また、分散前のカーボンブラック(CB)の24M4DBP吸油量は99mL/100g、スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量は96mL/100gであり、DBP吸油量の保持率([スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量/分散前CBの24M4DBP吸油量]×100)は97%であった。
さらに、スラリー化エネルギー指数は60であった。
(2)ウェットマスターバッチの製造
上記(1)で得られたカーボンブラック含有スラリー全量と、10質量%に希釈したアンモニアを含む天然ゴム濃縮ラテックス1000質量部とを撹拌しながら混合したのち、これに蟻酸を添加してpH4.7に調製して凝固させた。次いで、この凝固物を不織布でろ過し、脱水したのち、二軸押出機で吐出温度150℃となるよう連続的に処理することで、ウェットマスターバッチを製造した。
このウェットマスターバッチ中のカーボンブラックの含有量(質量%)を求めた。測定結果を第1表に示す。
実施例2
(1)カーボンブラックスラリーの調製
実施例1(1)において、スラリー化処理時間を20分間に変更した以外は、実施例1(1)と同様にして、スラリー濃度約5質量%のカーボンブラック含有スラリーを作製した。ここで得られたスラリーのカーボンブラックの粒度分布は体積平均粒径mv=5.1μm、D90(90体積%粒径)=8.4μmであった。
また、分散前のカーボンブラック(CB)の24M4DBP吸油量は99mL/100g、スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量は97mL/100gであり、DBP吸油量の保持率([スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量/分散前CBの24M4DBP吸油量]×100)は98%であった。
さらに、スラリー化エネルギー指数は53であった。
(2)ウェットマスターバッチの製造
上記(1)で得られたカーボンブラック含有スラリー全量を用い、実施例1(2)と同様にしてウェットマスターバッチを製造し、評価を行った。その結果を第1表に示す。
実施例3
(1)カーボンブラックスラリーの調製
実施例1(1)において、スラリー化処理時間を15分間に変更した以外は、実施例1(1)と同様にして、スラリー濃度約5質量%のカーボンブラック含有スラリーを作製した。ここで得られたスラリーのカーボンブラックの粒度分布は体積平均粒径mv=5.3 μm、D90(90体積%粒径)=8.5μmであった。
また、分散前のカーボンブラック(CB)の24M4DBP吸油量は99mL/100g、スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量は98mL/100gであり、DBP吸油量の保持率([スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量/分散前CBの24M4DBP吸油量]×100)は99%であった。
さらに、スラリー化エネルギー指数は43であった。
(2)ウェットマスターバッチの製造
上記(1)で得られたカーボンブラック含有スラリー全量を用い、実施例1(2)と同様にしてウェットマスターバッチを製造し、評価を行った。その結果を第1表に示す。
実施例4
実施例1(1)において、未乾燥状態の熱重量分析(TGA)による150℃〜900℃までのカーボンブラックの加熱減量を1.1質量%に変更した以外は、実施例1(1)と同様にして、スラリー濃度約5質量%のカーボンブラック含有スラリーを作製した。ここで得られたスラリーのカーボンブラックの粒度分布は体積平均粒径mv=4.8μm、D90(90体積%粒径)=8.2μmであった。
また、分散前のカーボンブラック(CB)の24M4DBP吸油量は98mL/100g、スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量は98mL/100gであり、DBP吸油量の保持率([スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量/分散前CBの24M4DBP吸油量]×100)は97%であった。
さらに、スラリー化エネルギー指数は60であった。
(2)ウェットマスターバッチの製造
上記(1)で得られたカーボンブラック含有スラリー全量を用い、実施例1(2)と同様にしてウェットマスターバッチを製造し、評価を行った。その結果を第1表に示す。
実施例5
実施例1(1)において、未乾燥状態の熱重量分析(TGA)による150℃〜900℃までのカーボンブラックの加熱減量を1.4質量%に変更した以外は、実施例1(1)と同様にして、スラリー濃度約5質量%のカーボンブラック含有スラリーを作製した。ここで得られたスラリーのカーボンブラックの粒度分布は体積平均粒径mv=5.0μm、D90(90体積%粒径)=84μmであった。
また、分散前のカーボンブラック(CB)の24M4DBP吸油量は99mL/100g、スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量は97mL/100gであり、DBP吸油量の保持率([スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量/分散前CBの24M4DBP吸油量]×100)は98%であった。
さらに、スラリー化エネルギー指数は60であった。
(2)ウェットマスターバッチの製造
上記(1)で得られたカーボンブラック含有スラリー全量を用い、実施例1(2)と同様にしてウェットマスターバッチを製造し、評価を行った。その結果を第1表に示す。
実施例6
実施例1(1)において、未乾燥状態の熱重量分析(TGA)による150℃〜900℃までのカーボンブラックの加熱減量を1.3質量%に変更した以外は、実施例1(1)と同様にして、スラリー濃度約5質量%のカーボンブラック含有スラリーを作製した。ここで得られたスラリーのカーボンブラックの粒度分布は体積平均粒径mv=4.9μm、D90(90体積%粒径)=8.4μmであった。
また、分散前のカーボンブラック(CB)の24M4DBP吸油量は98mL/100g、スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量は96mL/100gであり、DBP吸油量の保持率([スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量/分散前CBの24M4DBP吸油量]×100)は98%であった。
さらに、スラリー化エネルギー指数は60であった。
(2)ウェットマスターバッチの製造
上記(1)で得られたカーボンブラック含有スラリー全量を用い、実施例1(2)と同様にしてウェットマスターバッチを製造し、評価を行った。その結果を第1表に示す。
比較例1
(1)カーボンブラックスラリーの調製
実施例1(1)において、未乾燥カーボンブラック造粒物の代わりに、フラッフィ状の未造粒カーボンブラック(N220、カーボンブラックの製造時、バグフィルタ後の粉砕機出口より取り出したもの)を用いた以外は、実施例1(1)と同様にして、スラリー濃度約5質量%のカーボンブラック含有スラリーを調製した。ここで得られたスラリーのカーボンブラックの粒度分布は体積平均粒径mv=5.6μm、D90(90体積%粒径)=8.7μmであった。
また、分散前のカーボンブラック(CB)の24M4DBP吸油量は99mL/100g、スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量は98mL/100gであり、DBP吸油量の保持率([スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量/分散前CBの24M4DBP吸油量]×100)は99%であった。
さらに、スラリー化エネルギー指数は56であった。
(2)ウェットマスターバッチの製造
上記(1)で得られたカーボンブラック含有スラリー全量を用い、実施例1(2)と同様にしてウェットマスターバッチを製造し、評価を行った。その結果を第1表に示す。
比較例2
(1)カーボンブラックスラリーの調製
実施例1(1)において、未乾燥カーボンブラック造粒物の代わりに、湿式造粒後乾燥したカーボンブラック(N220:平均直径1.0mm、平均硬さ7.7cN)を用いた以外は、実施例1と同様にして、スラリー濃度約5質量%のカーボンブラック含有スラリーを調製した。ここで得られたスラリーのカーボンブラックの粒度分布は体積平均粒径mv=5.4μm、D90(90体積%粒径)=8.9μmであった。
また、分散前のカーボンブラック(CB)の24M4DBP吸油量は99mL/100g、スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量は97mL/100gであり、DBP吸油量の保持率([スラリー回収乾燥CBの24M4DBP吸油量/分散前CBの24M4DBP吸油量]×100)は98%であった。
さらに、スラリー化エネルギー指数は100であった。
(2)ウェットマスターバッチの製造
上記(1)で得られたカーボンブラック含有スラリー全量を用い、実施例1(2)と同様にしてウェットマスターバッチを製造し、評価を行った。その結果を第1表に示す。
Figure 2010107032
第1表から分かるように、実施例のスラリー調製においては、カーボンブラックの飛散が無いなど、ハンドリング性がよく、マスターバッチにおけるカーボンブラックの収率が高い。これに対し、比較例1は、カーボンブラックの飛散が顕著であって、マスターバッチにおけるカーボンブラックの収率が低い。また、比較例2においても、カーボンブラックの若干の飛散が認められた。
実施例7〜12及び比較例3〜5
実施例7〜12及び比較例3、4は、それぞれ実施例1〜6及び比較例1、2で得られたウェットマスターバッチを用い、バンバリーミキサーを使用し、第2表に示す配合組成の各ゴム組成物を調製した。
比較例5は、マスターバッチを用いず、第2表に示す配合組成の各成分をバンバリーミキサーで混練して、ゴム組成物を調製した。
各ゴム組成物を150℃で30分間加硫処理して、試験用サンプルを作製し、加硫ゴム物性を評価した。その結果を第2表に示す。
なお、比較例5におけるゴム組成物においては、カーボンブラックゲル量の指数は100、カーボンブラック分散性は5.1であった。
Figure 2010107032
[注]
1)老化防止剤6C:N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
2)加硫促進剤NS:N−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド
第2表から分かるように、実施例のゴム組成物は、比較例のゴム組成物に比べて、破壊強力、反発弾性及び耐摩耗性に優れていると共にカーボンブラックゲル量が多い。これはウェットマスターバッチによりカーボンブラック分散性が高いことに加え、表面活性の高いカーボンブラックを用いたことによる優れた補強効果が反映された結果である。一方、比較例3はゴム物性には同様の効果が期待されるものの、ゴム中のカーボンブラックの量をコントロールすることが難しいため安定した性能を得ることが難しい。また、比較例4はウェットマスターバッチの効果によるメリットを享受できたに止まり、ゴム性能は実施例には及ばない。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法によれば、湿式法により造粒された未乾燥状態のカーボンブラック造粒物を用いてカーボンブラック含有充填材分散スラリーの調製をすることにより、通常のカーボンブラック造粒乾燥物や、未造粒カーボンブラックを用いたものに比べてゴム中のカーボンブラックの分散性が改良され、しかも表面活性が高いカーボンを用いることができるため、ゴムの補強性や耐摩耗性などの向上を図ることのでき、かつ得られたウェットマスターバッチ中のカーボンブラックの収率が落ちることがなく、その上、カーボンブラックのハンドリング性がよいゴムウェットマスターバッチを効率よく提供することができる。

Claims (18)

  1. カーボンブラックを含む充填材を分散させてなるスラリー(A)と、ゴム成分を分散又は溶解させてなるゴム液(B)とを混合する工程を有するカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチの製造方法であって、湿式法により造粒された未乾燥状態のカーボンブラック造粒物を含む充填材を用いて、前記スラリー(A)の調製を行うことを特徴とするゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  2. 未乾燥状態のカーボンブラック造粒物の含水率が、30〜70質量%である、請求項1に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  3. 未乾燥状態のカーボンブラック造粒物の直径が0.1〜10mmである、請求項1又は2に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  4. 未乾燥状態のカーボンブラック造粒物の硬さが、1.0〜100cNである、請求項1〜3のいずれかに記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  5. 未乾燥状態のカーボンブラック造粒物の熱重量分析(TGA)による150℃〜900℃までのカーボンブラックの加熱減量が0.87〜1.5質量%であり、かつトルエン着色透過度が90%以上である請求項1〜4のいずれかに記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  6. スラリー(A)中の充填材の粒度分布が、体積平均粒径(mv)25μm以下で、90体積%粒径(D90)30μm以下であり、かつ当該スラリー(A)から回収した乾燥充填材の24M4DBP吸油量が、分散媒に分散させる前の乾燥状態の充填材の24M4DBP吸油量の93%以上を保持する、請求項1〜5のいずれかに記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  7. スラリー(A)の分散媒が水である、請求項1〜6のいずれかに記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  8. スラリー(A)が、未乾燥状態のカーボンブラック造粒物と、シリカ及び一般式(1)
    nM・xSiOy・zH2O ・・・(1)
    [式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物,それらの水和物、及び前記金属の炭酸塩の中から選ばれる少なくとも一種であり、n、x、y、及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。]
    で表される無機充填材の中から選ばれる少なくとも一種とからなる充填材を含む、請求項1〜7のいずれかに記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  9. ゴム液(B)におけるゴム成分が、天然ゴム及び/又は合成ジエン系ゴムである、請求項1〜8のいずれかに記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  10. ゴム液(B)が、天然ゴムラテックス及び/又は合成ジエン系ゴムラテックスである、請求項9に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  11. (a)スラリー(A)とゴム液(B)を混合し、(b)この混合液を化学的及び/又は物理的に凝固処理し、生成した凝固物を取り出す請求項1〜10のいずれかに記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  12. さらに、(c)取り出された凝固物を乾燥処理する請求項11に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  13. 乾燥処理を、熱風乾燥機、減圧乾燥機又は凍結乾燥機を用いて行う、請求項12に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  14. 乾燥処理を、連続混練機又は連続多軸混練押出機を用いて行う、請求項12に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の製造方法で得られたことを特徴とするカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチ。
  16. 老化防止、可塑化、しゃっ解、加工性改良、分散改良、カップリング、架橋速度調整、又は架橋密度調整のうち、少なくとも一種の効果を有するゴム用添加剤を含む請求項15に記載のカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチ。
  17. 請求項15又は16に記載のカーボンブラック含有ゴムウェットマスターバッチを用いてなるゴム組成物。
  18. 請求項17に記載のゴム組成物を用いてなるタイヤ。
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