JP2009126978A - ゴムウェットマスターバッチ及びその製造方法、並びにゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

ゴムウェットマスターバッチ及びその製造方法、並びにゴム組成物及びタイヤ Download PDF

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Atsushi Nakayama
敦 中山
Takeshi Kasai
豪 笠井
Masaaki Izumiike
正明 泉池
Fumiaki Nishiura
史晃 西浦
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Abstract

【課題】ゴム成分に対する充填材の分散性が高く、該充填材の含有量が安定し、ゴム組成物の低発熱性、補強性及び耐摩耗性を向上させることが可能なゴムウェットマスターバッチの製造方法を提供する。
【解決手段】ゴム成分が分散又は溶解したゴム液(A)と、充填材を溶媒に分散させてなるスラリー(B)とを混合攪拌容器に添加し混合させる工程を含むゴムウェットマスターバッチの製造方法において、前記混合攪拌容器への前記ゴム液(A)と前記スラリー(B)の添加速度が各々一定であって、かつ、その添加操作が同時に開始され、該添加操作を同時に終了する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴムウェットマスターバッチ及びその製造方法、並びに該ゴムウェットマスターバッチを配合したゴム組成物、該ゴム組成物を用いたタイヤに関し、特に低発熱性、補強性及び耐摩耗性に優れたゴム組成物の製造に有用なゴムウェットマスターバッチの製造方法に関するものである。
一般に、ゴムウェットマスターバッチは、該ゴムウェットマスターバッチ中のゴム成分に対するカーボンブラックやシリカ等の充填材の分散性に優れ、該ゴムウェットマスターバッチを配合してなるゴム組成物は、充填材の補強効果が十分に発揮されて、耐摩耗性及び耐亀裂成長性に優れていることが知られている。
例えば、特表2000−507892号公報(特許文献1)には、エラストマーラテックスを含む第一流体に高圧下で微粒子充填材を含む第二流体を供給し、エラストマー複合体を連続的に製造する方法が開示されている。ここで、特表2000−507892号公報に開示の製造方法は、エラストマー中に微粒子充填材が取り込まれることにより、迅速に凝固物が発生する作用を利用するため、凝固操作がないことを特徴とするが、これによって、エラストマー中に取り込まれなかった微粒子充填材が装置内に残留する問題があった。特に微粒子無機充填材の使用量が少な過ぎたり、多過ぎたりすると、この問題が顕著に現れることになる。このため、得られるエラストマー複合体は、各ロット内に含まれる微粒子無機充填材の分散性は優れるものの、ロット間では、微粒子無機充填材の含有量にばらつきが見られる場合がある。
また、特開2004−99625号公報(特許文献2)には、天然ゴムラテックス中のアミド結合を分解するアミド結合分解工程と、該アミド結合分解工程後のラテックスと特定無機充填材を水中に分散させたスラリー溶液とを混合する工程とを含む天然ゴムマスターバッチの製造方法が開示されている。しかしながら、特開2004−99625号公報に開示の製造方法は、天然ゴムと無機充填材との間で相互作用を受けない未反応基質が生成する場合があり、特に無機充填材の使用量が少な過ぎたり、多過ぎたりするときに未反応気質の生成が顕著となる。このため、得られる天然ゴムマスターバッチは、ロット間では無機充填材の含有量にばらつきは見られないものの、各ロット内に含まれるカーボンブラックの分散性が低下する場合がある。
一方、ゴムマスターバッチを連続押出機で混練する技術が知られている(特許文献3参照)。該技術は、ゴムマスターバッチに加硫剤、加硫促進剤を定量性高く供給して架橋反応性を有する未加硫ゴム組成物を連続的に生産可能とするが、これは通常のゴムドライマスターバッチが念頭に置かれたもので、ゴムウェットマスターバッチに関する記述は無い。
特表2000−507892号公報 特開2004−99625号公報 特開2003−181828号公報
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、ゴム成分に対する充填材の分散性が高く、該充填材の含有量のばらつきを抑制し、ゴム組成物の低発熱性、補強性及び耐摩耗性を向上させることが可能なゴムウェットマスターバッチの製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる製造方法で得られるゴムウェットマスターバッチを提供することにある。更に、本発明の他の目的は、該ゴムウェットマスターバッチを配合してなるゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、ゴム成分が分散又は溶解したゴム液と、充填材を溶媒に分散させてなるスラリーとを混合する際に、該ゴム液と該スラリーとを各々一定の速度で混合攪拌容器に同時に添加し、該添加を同時に終了することで、ゴム組成物の低発熱性、補強性及び耐摩耗性を向上させることが可能なゴムウェットマスターバッチが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法は、ゴム成分が分散又は溶解したゴム液(A)と、充填材を溶媒に分散させてなるスラリー(B)とを混合攪拌容器に添加し混合する工程を含み、
前記混合攪拌容器への前記ゴム液(A)と前記スラリー(B)の添加速度が各々一定であって、かつ、その添加操作が同時に開始され、該添加操作を同時に終了することを特徴とする。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法の好適例においては、前記ゴム液(A)及び前記スラリー(B)の添加操作が、連続的又は間欠的である。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法においては、前記ゴム液(A)と前記スラリー(B)の添加操作を終了した後の混合物の体積が、混合攪拌容器の容積を超えないことが好ましい。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法の他の好適例においては、前記充填材が、カーボンブラック、シリカ及び下記一般式(I):
nM・xSiOy・zH2O ・・・ (I)
[式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、又はこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり;n、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である]で表される無機充填材からなる群から選択される少なくとも一種を含む。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法の他の好適例においては、前記ゴム液(A)のゴム成分が、天然ゴム及び/又は合成ジエン系ゴムを含む。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法の他の好適例においては、前記ゴム液(A)が、天然ゴムラテックス及び/又は合成ジエン系ゴムラテックスである。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法の他の好適例においては、前記ゴム液(A)と前記スラリー(B)の添加操作を終了した後、得られた混合物を凝固させる。ここで、凝固工程においては、化学的処理及び/又は物理的処理を行うことにより凝固を完結させることが好ましい。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法の他の好適例においては、前記凝固工程により得られる凝固物を脱水及び乾燥する。ここで、脱水及び乾燥工程には、熱風乾燥機、減圧乾燥機又は凍結乾燥機を用いたり、連続混練装置を用いることが好ましい。該連続混練装置としては、多軸押出機が好ましい。
また、本発明のゴムウェットマスターバッチは、上記の方法により製造されたことを特徴とする。ここで、前記充填材の含有量は、ゴム成分100質量部に対し、20〜500質量部であることが好ましい。
更に、本発明のゴム組成物は、上記ゴムウェットマスターバッチを配合してなり、本発明のタイヤは、該ゴム組成物を用いたことを特徴とする。
本発明によれば、ゴム成分が分散又は溶解したゴム液と、充填材を溶媒に分散させてなるスラリーとを混合する際に、該ゴム液と該スラリーとを各々一定の速度で混合攪拌容器に同時に添加し、該添加を同時に終了することで、ゴム成分に対して充填材の分散性が高く、該充填材の含有量が安定したゴムウェットマスターバッチを製造することができる。また、該製造方法により得られるゴムウェットマスターバッチを配合した、低発熱性、補強性及び耐摩耗性に優れたゴム組成物、並びにタイヤを提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法は、ゴム成分が分散又は溶解したゴム液(A)と、充填材を溶媒に分散させてなるスラリー(B)とを混合攪拌容器に添加し混合させる工程を含み、前記混合攪拌容器への前記ゴム液(A)と前記スラリー(B)の添加速度が各々一定であって、かつ、その添加操作が同時に開始され、該添加操作を同時に終了することを特徴とする。
通常、上記ゴム液(A)と上記スラリー(B)との混合方法としては、ホモミキサー中に該スラリー(B)を入れ、撹拌しながら、ゴム液(A)を滴下する方法等が挙げられる。しかしながら、かかる混合方法を用いた場合、充填されたスラリー(B)の界面でのみゴム液(A)と混合されるため、得られるゴムウェットマスターバッチは不均一となり、ゴム成分に対する充填材の分散性を十分に確保することができず、その結果、ゴムウェットマスターバッチに含まれる充填材の量及び分散性にばらつきがあった。ここで、本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法は、混合攪拌容器へのゴム液(A)とスラリー(B)の添加速度が各々一定で、かつ、その添加操作を同時に開始し、該添加操作を同時に終了させるため、ゴム液(A)とスラリー(B)が均一に接触しながら混合され、ゴム成分に対する充填材の含有量がより均一になり、かつ、該充填材の分散性を向上させることができる。また、得られるゴムウェットマスターバッチをゴム組成物に適用することで、低発熱性、補強性及び耐摩耗性を向上させることができる。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法に用いるゴム液(A)としては、ゴム成分の微粒子を水に分散させたゴムラテックス、ゴム成分を有機溶媒に溶解させた液が挙げられる。上記ゴム成分を溶解させる有機溶媒としては、芳香族、脂肪族、脂環式、ハロゲン化炭化水素溶媒が挙げられ、これらの中でも、トルエン、シクロヘキサンが特に好ましい。ここで、上記ゴムウェットマスターバッチのゴム成分としては、天然ゴム(NR)及び合成ジエン系ゴムの少なくとも一種からなる。ここで、合成ジエン系ゴムとしては、乳化重合又は溶液重合で合成されたものが好ましい。また、上記合成ジエン系ゴムとして、具体的には、ポリイソプレンゴム(IR)、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニリトル−ブタジエンゴム(NBR)等が挙げられる。上記ゴム成分としては、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴムが好ましく、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムが更に好ましい。なお、上記ゴム成分は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせてもよい。
以上のことから、本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法に用いるゴム液(A)としては、天然ゴムラテックス及び/又は合成ジエン系ゴムラテックスが特に好ましい。
上記ゴム液(A)中のゴム成分の濃度は、3〜80質量%が好ましい。ゴム成分の濃度が3質量%未満では、巨大な混合攪拌容器が必要となり現実的ではなく、80質量%を超えると、ゴム液(A)の粘度が非常に高まり、製造工程内の搬送や混合時の添加の際に支障をきたすおそれがある。また、上記ゴム液(A)には、上記ゴム成分、水、有機溶媒の他に、品質の向上や安定化の観点から、例えば、界面活性剤、乳化剤、pH調整剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法に用いるスラリー(B)は、溶媒中に充填材を分散させてなる。該溶媒としては、水の他、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、芳香族、脂肪族、脂環式、ハロゲン化炭化水素溶媒等の有機溶媒が挙げられ、これらの溶媒は、単一で用いてもよいし、複数種の混合物として用いてもよい。ここで、該溶媒としては、水が好ましい。
上記スラリー(B)において、(i)スラリー中の充填材は、体積平均粒子径(mv)が25μm以下で且つ90体積%粒径(D90)が30μm以下であるのが好ましく、体積平均粒子径(mv)が20μm以下で且つ90体積%粒径(D90)が25μm以下であるのが更に好ましく、(ii)スラリーから乾燥回収した充填材の24M4DBP吸油量は、水中に分散させる前の24M4DBP吸油量の93%以上を保持しているのが好ましく、96%以上保持しているのが更に好ましい。ここで、24M4DBP吸油量は、ISO 6894に準拠して測定される値であり、体積平均粒子径及び90体積%粒径は、レーザー回折型粒度分布計を用い、水の屈折率1.33、充填材の屈折率1.57として測定した値である。スラリー中の充填材の粒径(体積平均粒子径及び90体積%粒径)が大きすぎると、ゴムラテックス中の充填材の分散性が悪化し、補強性及び耐摩耗性が悪化することがある。また、粒径を小さくするためにスラリーに過度のせん断力をかけると、充填材のストラクチャーが破壊され、補強性の低下を引き起こすため、スラリーから乾燥回収した充填材の24M4DBP吸油量が、水中に分散させる前の24M4DBP吸油量の93%以上を保持しているのが好ましい。
上記スラリー(B)の製造には、ローター・ステータータイプのハイシアーミキサー、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー、コロイドミル等が用いられる。例えば、所定量の充填材と水の混合物をローター・ステータータイプのハイシアーミキサーにて高速で一定時間撹拌することにより、上記スラリーを調製することができる。
上記スラリー(B)の充填材としては、カーボンブラック、シリカ及び上記一般式(I)で表される無機充填材が挙げられる。なお、これら充填材は、一種単独で用いてもよいし、二種以上を混合して用いてもよい。
上記カーボンブラックとしては、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAFグレードのものが好ましく、HAF、ISAF、SAFグレードのものが更に好ましい。
上記シリカとしては、湿式シリカ、乾式シリカ及びコロイダルシリカ等が好ましく、湿式シリカが更に好ましい。
上記式(I)で表される無機充填材としては、アルミナ(Al23)、アルミナ一水和物(Al23・H2O)、水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、炭酸アルミニウム[Al2(CO3)3]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23)、クレー(Al23・2SiO2)、カオリン(Al23・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5、Al4・3SiO4・5H2O)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3)、ケイ酸カルシウム(Ca2SiO4)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23・CaO・2SiO2)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO3)2]、結晶性アルミノケイ酸塩等が挙げられる。また、上記式(I)中のMは、アルミニウムであるのが好ましい。
上記スラリー(B)中の充填材の濃度は、2〜25質量%が好ましい。充填材の濃度が2質量%未満では、巨大な混合攪拌容器が必要となり現実的ではなく、25質量%を超えると、スラリー(B)の粘度が非常に高まり、製造工程内の搬送や混合時の添加の際に支障をきたすおそれがある。また、上記スラリー(B)には、上記充填材、水、有機溶媒の他に、品質の向上や安定化の観点から、例えば、界面活性剤、乳化剤、pH調整剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。
上記ゴム液(A)と上記スラリー(B)との混合方法は、混合攪拌容器へのゴム液(A)とスラリー(B)の添加速度が各々一定であって、その添加操作が同時に開始され、該添加操作を同時に終了することを要する。ここで、「同時」とは、完全に同時であることを指すのではなく、実質的に同時、即ち、本発明の目的である充填材の分散性を害しない程度の時間のずれを含む意味である。詳細には、10秒〜1分の時間のずれが許容されるものとする。
上記混合に用いる混合攪拌容器としては、ゴム液(A)及びスラリー(B)をかき混ぜて濃度を均一にするものである限り特に制限されるものではないが、例えば、粉砕機能を有し、攪拌羽根を備えた円筒型攪拌容器等が挙げられる。また、混合攪拌容器は、通常、空の状態のところにゴム液(A)及びスラリー(B)が加えられるが、上記ゴム液(A)及びスラリー(B)を添加する前に予め少量の水等が加えられていてもよい。更に、混合攪拌容器の使用温度は、添加されるゴム液(A)の安定性や、ゴム液(A)とスラリー(B)との混合物の安定性が十分に保持される範囲内であれば、特に制限されない。また更に、上記ゴム液(A)及びスラリー(B)の添加操作を終了した後の混合物の体積は、その後の工程で該混合物を凝固し、凝固物として回収する場合があるので、上記混合攪拌容器の容積を超えないことが好ましい。
上記混合方法において、混合攪拌容器へのゴム液(A)及びスラリー(B)の添加速度は各々一定の速度である限り特に制限されるものではなく、混合攪拌容器の攪拌速度についても、特に制限されるものではないが、ゴム液(A)とスラリー(B)の添加操作が終了した後、およそ1分以内に、該ゴム液(A)とスラリー(B)が十分に混合され均一になる速度で、添加・攪拌することが好ましい。ここで、ゴム液(A)とスラリー(B)との混合効率が悪く、これらを十分に混合し均一にするまでの時間が1分を超えてしまうと、得られるゴムウェットマスターバッチ(特に、凝固物としてのゴムウェットマスターバッチ)中の充填材の分散性が十分に確保されないおそれがある。また、上記ゴム液(A)及び上記スラリー(B)の添加は、連続的であってもよいし、間欠的であってもよい。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法は、投入したゴム成分や充填材成分を回収するため、上記ゴム液(A)とスラリー(B)の添加操作を終了した後、得られた混合物を凝固させることが好ましい。ここで、該混合物の凝固方法としては、凝固剤を加えて固形物を得る方法が挙げられるが、かかる凝固方法においては、混合物の凝固を完結させるため、更に化学的処理及び/又は物理的処理を行うことが好ましい。但し、ゴム液(A)とスラリー(B)との混合により完全に凝固する場合もあり、この場合には凝固剤の添加は必ずしも必要でない。ここで、凝固剤としては、特に限定されるものではないが、ギ酸、硫酸等の酸や、塩化ナトリウム等の塩が挙げられる。ゴム液の溶媒が水である場合には、アルコール類等の有機溶媒等、ゴム液を不安定化させる成分を添加してもよい。一方、上記ゴム液がゴム成分を有機溶媒に溶解させた液の場合は、スラリーとの混合時、又は混合後に、スチームストリッピングを行う方法が挙げられる。
上記化学的処理としては、凝固の促進や固形物の回収効率の観点から、酸性成分の添加による混合物の酸性度の調整や、凝固促進剤の添加等が好ましく、一方、上記物理的処理としては、同様の観点から、加熱によって不安定化させたり、攪拌による機械的シェアをかけることが好ましい。
本発明のゴムウェットマスターバッチの製造方法は、ゴム液(A)とスラリー(B)との混合物を凝固させた後、更に、脱水及び乾燥することが好ましい。これにより、ゴム組成物に優れた低発熱性、補強性及び耐摩耗性を容易に付与することが可能なゴムウェットマスターバッチを得ることができる。また、脱水及び乾燥工程においては、いかなる手段を用いてもよいが、例えば、金属製メッシュ、遠心脱水装置、真空脱水装置、フィルタープレス等の圧搾型脱水機、金属ロール、ゴム混練機、スクリュー型押出機、熱風乾燥機、減圧乾燥機、凍結乾燥機等を用いることができ、これらの中でも、ゴム混練機、熱風乾燥機、減圧乾燥機及び凍結乾燥機が好適である。更に、ゴム混練機としては、一般的な混練機を用いることができるが、工業的生産性の観点から、連続混練装置を用いることが好ましい。ここで、連続混練装置としては、同方向回転、或いは異方向回転の二軸混練押出機等の多軸押出機が好ましい。
本発明のゴムウェットマスターバッチは、上記の方法により製造されることを特徴とする。また、本発明のゴムウェットマスターバッチは、上記ゴム成分100質量部に対し、上記充填材を20〜500質量部含有することが好ましい。該充填材の含有量が20質量部未満では、得られたゴムウェットマスターバッチが十分に補強されないため、目的とするゴム性能が得られないおそれがあり、一方、500質量部を超えると、得られたゴムウェットマスターバッチが極めて硬くなり、ゴム材料として利用することが困難になるおそれがある。
本発明のゴムウェットマスターバッチには、上記ゴム成分、充填材、水、有機溶媒の他に、ゴムウェットマスターバッチやこれを用いたゴム組成物の性能を改良する観点から、必要に応じて界面活性剤、加硫剤、老化防止剤、着色剤、分散剤等を、適宜選択して添加することができる。
本発明のゴム組成物は、上記の方法により製造されたゴムウェットマスターバッチを含む。また、該ゴム組成物には、上記ゴムウェットマスターバッチの他、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、老化防止剤、軟化剤、シランカップリング剤、ステアリン酸、亜鉛華、加硫促進剤、加硫剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。本発明のゴム組成物は、ゴムウェットマスターバッチに、必要に応じて適宜選択した各種配合剤を配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
本発明のタイヤは、上記ゴム組成物を用いたことを特徴とする。上記ゴム組成物は、トレッド、ベース、サイド、プライ、ベルト等に好適に用いられる。上記ゴム組成物を用いたタイヤは、低燃費性、破壊特性及び耐摩耗性に優れる。なお、本発明のタイヤは、上述のゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いる以外特に制限は無く、常法に従って製造することができる。また、該タイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素等の不活性ガスを用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
ゴム液として、天然ゴムラテックス(ゴム成分20質量%)を調製した。また、工業用水中に充填材としてカーボンブラック(N220)を投入し、シルバーソン社製ローター・ステータ型ミキサーBX型を用いて3000回転/分で30分間攪拌し、充填材濃度5質量%のスラリーを調製した。なお、ゴム液とスラリーの混合物中のカーボンブラックの含有量が、天然ゴム100質量部に対し、45質量部になるように調製した。また、スラリーの粘度は、Brookfield社製デジタル回転粘度計(型式LVDV−II+)を用い、スピンドルLV3、回転数100回転/分、室温の条件下、測定開始から5分後の測定値であり、150mPaであった。次に、5000回転/分で攪拌している容量100Lの混合攪拌容器中に、上記ゴム液とスラリーを同時に添加し始め、各々3.56L/min、6.42L/minの添加速度で5分間かけてそれぞれの全量を投入した後、さらに15分間連続で攪拌した。次いで、攪拌しながら、9%に希釈した蟻酸をpH=4.7になるまで加え、凝固させた。凝固物を不織布フィルタ上に回収し、110℃の熱風オーブン中で2時間乾燥させ、ゴムウェットマスターバッチAを得た。
(実施例2)
ゴム液とスラリーの添加速度を各々5.93L/min、10.70L/minとし、その添加時間を3分間に変えた以外は、実施例1と同様にして、ゴムウェットマスターバッチBを得た。
(実施例3)
ゴム液とスラリーの添加速度を各々1.19L/min、2.14L/minとし、その添加時間を15分間に変えた以外は、実施例1と同様にして、ゴムウェットマスターバッチCを得た。
(実施例4)
実施例1と同様にして、ゴム液とスラリーを調製した。次に、ゴム液とスラリーとをそれぞれ3等分にしたフラクションを用意した。容量100Lの混合攪拌容器中に、5000回転/分で攪拌しながら、各溶液のそれぞれのフラクションを同時に添加し始め、ゴム液の添加速度2.97L/min、スラリーの添加速度5.35L/minの条件で2分間かけて投入した。投入完了後、2分間攪拌を続けた後、次のフラクションを同時に投入した。この操作を全てのフラクションの投入が完了するまで続けた。ゴム液及びスラリーの全フラクションを投入した後、さらに15分間連続で攪拌した。次いで、攪拌しながら、9%に希釈した蟻酸をpH=4.7になるまで加え、凝固させた。凝固物を不織布フィルタ上に回収し、110℃の熱風オーブン中で2時間乾燥させ、ゴムウェットマスターバッチDを得た。
(比較例1)
実施例1と同様にして、ゴム液とスラリーを調製した。次に、混合攪拌容器中にスラリー32.1Lを加えた後、5000回転/分で攪拌を開始し、ゴム液を3.56L/minの速度で5分間かけて投入し、さらに15分間連続で攪拌した。その後、攪拌しながら、9%に希釈した蟻酸をpH=4.7になるまで加え、凝固させた。凝固物を不織布フィルタ上に回収し、110℃の熱風オーブン中で2時間乾燥させ、ゴムウェットマスターバッチEを得た。
(比較例2)
実施例1と同様にして、ゴム液とスラリーを調製した。次に、混合攪拌容器中にゴム液17.8Lを加えた後、5000回転/分で攪拌を開始し、スラリーを6.42L/minの速度で5分間かけて投入し、さらに15分間連続で攪拌した。その後、攪拌しながら、9%に希釈した蟻酸をpH=4.7になるまで加え、凝固させた。凝固物を不織布フィルタ上に回収し、110℃の熱風オーブン中で2時間乾燥させ、ゴムウェットマスターバッチFを得た。
(比較例3)
バンバリミキサー中に、天然ゴム(RSS#3)100質量部及びカーボンブラック(N220)45質量部を加えて、80℃、回転数70rpmで混練してゴムドライマスターバッチGを得た。詳細には、バンバリミキサー中に天然ゴムを投入して30秒間素練りし、次いでカーボンブラックを投入し、混練りした。混練りを開始してから2分30秒後に一旦ラムを上げてクリーニングを行い、3分30秒後にゴムドライマスターバッチGを排出した。排出時のマスターバッチの温度は、148℃であった。
(実施例5)
ゴム液として、天然ゴムラテックス(ゴム成分20質量%)を調製した。また、工業用水中に、充填材としてSB720カーボン(旭カーボン(株)製)を投入し、充填材濃度5質量%のスラリーを調製した。なお、ゴム液とスラリーの混合物中のカーボンブラックの含有量が、天然ゴム100質量部に対し、45質量部になるように調製した。また、スラリー中の粘度は、実施例1に示した方法で測定したところ、143mPaであった。次に、5000回転/分で攪拌している容量100Lの混合攪拌容器中に、上記ゴム液とスラリーを同時に添加し始め、各々3.56L/min、6.42L/minの添加速度で5分間かけてそれぞれの全量を投入した後、さらに15分間連続で攪拌した。次いで、攪拌しながら、9%に希釈した蟻酸をpH=4.7になるまで加え、凝固させた。凝固物を不織布フィルタ上に回収し、110℃の熱風オーブン中で2時間乾燥させ、ゴムウェットマスターバッチHを得た。
(実施例6)
実施例5と同様にして、ゴム液とスラリーを調製した。次に、ゴム液とスラリーとをそれぞれ3等分にしたフラクションを用意した。容量100Lの混合攪拌容器中に、5000回転/分で攪拌しながら、各溶液のそれぞれのフラクションを同時に添加し始め、ゴム液の添加速度2.97L/min、スラリーの添加速度5.35L/minの条件で2分間かけて投入した。投入完了後、2分間攪拌を続けた後、次のフラクションを同時に投入した。この操作を全てのフラクションの投入が完了するまで続けた。ゴム液及びスラリーの全フラクションを投入した後、さらに15分間連続で攪拌した。次いで、攪拌しながら、9%に希釈した蟻酸をpH=4.7になるまで加え、凝固させた。凝固物を不織布フィルタ上に回収し、110℃の熱風オーブン中で2時間乾燥させ、ゴムウェットマスターバッチIを得た。
(比較例4)
実施例5と同様にして、ゴム液とスラリーを調製した。次に、混合攪拌容器中にスラリー32.1Lを加えた後、5000回転/分で攪拌を開始し、ゴム液を3.56L/minの速度で5分間かけて投入し、さらに15分間連続で攪拌した。その後、攪拌しながら、9%に希釈した蟻酸をpH=4.7になるまで加え、凝固させた。凝固物を不織布フィルタ上に回収し、110℃の熱風オーブン中で2時間乾燥させ、ゴムウェットマスターバッチJを得た。
(比較例5)
実施例5と同様にして、ゴム液とスラリーを調製した。次に、混合攪拌容器中にゴム液17.8Lを加えた後、5000回転/分で攪拌を開始し、スラリーを6.42L/minの速度で5分間かけて投入し、さらに15分間連続で攪拌した。その後、攪拌しながら、9%に希釈した蟻酸をpH=4.7になるまで加え、凝固させた。凝固物を不織布フィルタ上に回収し、110℃の熱風オーブン中で2時間乾燥させ、ゴムウェットマスターバッチKを得た。
(比較例6)
比較例3と同様にして、バンバリミキサー中に、天然ゴム(RSS#3)100質量部及びSB720カーボン(旭カーボン(株)製)45質量部を加えて、80℃、回転数70rpmで混練して、粉状のゴムドライマスターバッチLを得た。
次に、得られたマスターバッチA〜Lについて、充填材の含量及び分散性を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
(1)充填材の含量
各マスターバッチを5回作製し、得られたマスターバッチから各5箇所、試験片を切り出した。JIS K 6227−1996に準拠して、ゴム成分100質量部に対する充填材の含量を測定し、その平均質量部数と標準偏差を求めた。
(2)充填材の分散性
ISO 11345:2006に準拠して評価し、“マクロ分散”として示した。該マクロ分散は1〜10の値をとり、この値が大きい程、分散性が高い。また、電気抵抗値は、Cembrolaらの手法に準じ、印加電圧1V、100℃で測定した(Rubber Chemistry and Technology, Vol.56, p233 (1983)参照)。
Figure 2009126978
表1から、実施例1〜6のゴムウェットマスターバッチは、比較例1〜2及び4〜5のゴムウェットマスターバッチに比較して、ゴム成分に対する充填材の含有量が高度に制御され、充填材の分散性も高いことが分かる。また、実施例1〜6のゴムウェットマスターバッチは、比較例3及び6のゴムドライマスターバッチに比較して、充填材の分散性が大幅に改善されていることが分かる。
次に、東洋精機社製50MRで混練し、二段階法を用いて表2に示す配合処方のゴム組成物を調製し、更に、該ゴム組成物を145℃で30分間加硫して得た加硫ゴムに対し、充填材の分散性、反発弾性(レジリエンス)、耐摩耗性及び破壊強力(引張強さ)を下記の方法により測定した。結果を表3に示す。
(3)充填材の分散性
ISO 11345:2006に準拠して評価し、“マクロ分散”として示した。該マクロ分散は1〜10の値をとり、この値が大きい程、分散性が高い。また、“ミクロ分散”は粘弾性測定により得られるペイン効果の大きさを指数化したものであり、比較例9のペイン効果の大きさを100として指数表示した。指数値が大きい程、分散性が高いことを示す。
(4)反発弾性(レジリエンス)
JIS K 6255−1996に準拠し、トリプソ式反発弾性試験装置を用いて測定し、比較例9の反発弾性を100として指数表示した。
(5)耐摩耗性
ランボーン型摩耗試験機を用い、室温におけるスリップ率40%での摩耗量を測定し、比較例9の摩耗量の逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、摩耗量が少なく、耐摩耗性に優れることを示す。
(6)破壊強力(引張強さ)
ダンベル状3号形試験片を作製し、JIS K 6251−1993に準拠して、引張試験を行い、ゴム組成物の引張強さTB(MPa)を測定した。
Figure 2009126978
*1 使用したマスターバッチA〜Gの種類を表3中に示す.
*2 精工化学(株)製,サンタイトA.
*3 N-(1,3-ジメチルブチル)-N-フェニル-p-フェニレンジアミン.
*4 精工化学(株)製,ノンフレックスRD.
*5 N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド.
Figure 2009126978
表3から、実施例7〜10のゴム組成物は、マスターバッチにおいて改善された充填材の分散性が維持されているため、比較例7〜8のゴム組成物に比較して、低発熱性、補強性及び耐摩耗性に優れることが分かる。

Claims (16)

  1. ゴム成分が分散又は溶解したゴム液(A)と、充填材を溶媒に分散させてなるスラリー(B)とを混合攪拌容器に添加し混合する工程を含むゴムウェットマスターバッチの製造方法において、
    前記混合攪拌容器への前記ゴム液(A)と前記スラリー(B)の添加速度が各々一定であって、かつ、その添加操作が同時に開始され、該添加操作を同時に終了することを特徴とするゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  2. 前記ゴム液(A)及び前記スラリー(B)の添加操作が、連続的又は間欠的であることを特徴とする請求項1に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  3. 前記ゴム液(A)と前記スラリー(B)の添加操作を終了した後の混合物の体積が、混合攪拌容器の容積を超えないことを特徴とする請求項1に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  4. 前記充填材が、カーボンブラック、シリカ及び下記一般式(I):
    nM・xSiOy・zH2O ・・・ (I)
    [式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、又はこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり;n、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である]で表される無機充填材からなる群から選択される少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  5. 前記ゴム液(A)のゴム成分が、天然ゴム及び/又は合成ジエン系ゴムを含むことを特徴とする請求項1に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  6. 前記ゴム液(A)が、天然ゴムラテックス及び/又は合成ジエン系ゴムラテックスであることを特徴とする請求項1に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  7. 前記ゴム液(A)と前記スラリー(B)の添加操作を終了した後、得られた混合物を凝固させることを特徴とする請求項1に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  8. 凝固工程において、化学的処理及び/又は物理的処理を行うことにより凝固を完結させることを特徴とする請求項7に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  9. 前記凝固工程により得られる凝固物を脱水及び乾燥することを特徴とする請求項7又は8に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  10. 脱水及び乾燥工程に熱風乾燥機、減圧乾燥機又は凍結乾燥機を用いることを特徴とする請求項9に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  11. 脱水及び乾燥工程に連続混練装置を用いることを特徴とする請求項9に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  12. 連続混練装置が多軸押出機であることを特徴とする請求項11に記載のゴムウェットマスターバッチの製造方法。
  13. 請求項7〜12のいずれかに記載の方法により製造されたゴムウェットマスターバッチ。
  14. 前記充填材の含有量が、ゴム成分100質量部に対し、20〜500質量部であることを特徴とする請求項13に記載のゴムウェットマスターバッチ。
  15. 請求項13又は14に記載のゴムウェットマスターバッチを配合してなるゴム組成物。
  16. 請求項15に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
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