JPWO2010007955A1 - Euvリソグラフィ用反射型マスクブランク、および、euvリソグラフィ用反射型マスク - Google Patents

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Abstract

マスクパターン領域よりも外側の領域からの反射光による影響が抑制されたEUVマスク、および、該EUVマスクの製造に用いるEUVマスクブランクの提供。基板上に、マスクパターン領域と、該マスクパターン領域の外側に位置するEUV光吸収領域と、を有し、前記マスクパターン領域において、前記基板上にEUV光を反射する反射層を有し、該反射層上にEUV光を吸収する吸収体層を有する部位と、前記吸収体層を有さない部位と、が存在し、前記吸収体層を有する部位と、前記吸収体層を有さない部位と、の配置がマスクパターンをなすEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクであって、前記吸収体層表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率であり、前記EUV光吸収領域表面からのEUV反射光が1%以下の反射率であることを特徴とするEUVL用反射型マスク。

Description

本発明は、半導体製造等に使用されるEUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外)リソグラフィ用反射型マスクブランク(以下、本明細書において、「EUVマスクブランク」という。)、および、該EUVマスクブランクの吸収体層にマスクパターンを形成してなるEUVリソグラフィ用反射型マスク(以下、本明細書において、「EUVマスク」という。)に関する。
従来、半導体産業において、Si基板等に微細なパターンからなる集積回路を形成する上で必要な微細パターンの転写技術として、可視光や紫外光を用いたフォトリソグラフィ法が用いられてきた。しかし、半導体デバイスの微細化が加速している一方で、従来のフォトリソグラフィ法の限界に近づいてきた。フォトリソグラフィ法の場合、パターンの解像限界は露光波長の1/2程度であり、液浸法を用いても露光波長の1/4程度と言われており、ArFレーザ(193nm)の液浸法を用いても45nm程度が限界と予想される。そこで45nm以降の露光技術として、ArFレーザよりさらに短波長のEUV光を用いた露光技術であるEUVリソグラフィが有望視されている。本明細書において、EUV光とは、軟X線領域または真空紫外線領域の波長の光線をさし、具体的には波長10〜20nm程度、特に13.5nm±0.3nm程度の光線を指す。
EUV光は、あらゆる物質に対して吸収されやすく、かつこの波長で物質の屈折率が1に近いため、従来の可視光または紫外光を用いたフォトリソグラフィのような屈折光学系を使用することができない。このため、EUV光リソグラフィでは、反射光学系、すなわち反射型フォトマスク(EUVマスク)とミラーとが用いられる。
マスクブランクは、フォトマスクにマスクパターンを形成する前の積層体である。EUVマスクブランクの場合、ガラス等の基板上にEUV光を反射する反射層と、EUV光を吸収する吸収体層とがこの順で形成された構造を有している(特許文献1参照)。この他、EUVマスクブランクには、反射層と吸収体層との間には、吸収体層にマスクパターンを形成する際に反射層を保護するための保護層が通常形成されている。また、吸収体層上にはマスクパターンの検査時におけるコントラストを良好とするための低反射層が通常形成されている。
EUVマスクブランクでは、吸収体層の膜厚を薄くすることが好ましい。EUVリソグラフィでは、露光光はEUVマスクに対して垂直方向から照射されるのではなく、垂直方向より数度、通常は6度傾斜した方向から照射される。吸収体層の膜厚が厚いと、EUVリソグラフィの際に、該吸収体層の一部をエッチングにより除去して形成したマスクパターンに露光光による影が生じ、該EUVマスクを用いてSiウェハなどの基板上レジストに転写されるマスクパターン(以下、「転写パターン」という。)の形状精度や寸法精度が悪化しやすくなる。この問題は、EUVマスク上に形成されるマスクパターンの線幅が小さくなるほど顕著となるため、EUVマスクブランクの吸収体層の膜厚をより薄くすることが求められる。
EUVマスクブランクの吸収体層には、EUV光に対する吸収係数の高い材料が用いられ、その膜厚も該吸収体層表面にEUV光を照射した際に、照射したEUV光が吸収体層で全て吸収されるような膜厚とすることが理想である。しかし、上記したように、吸収体層の膜厚を薄くすることが求められているため、照射されたEUV光を吸収体層ですべて吸収することはできず、その一部は反射光となる。
EUVリソグラフィにより、基板上レジスト上に転写パターンを形成する際に要求されるのは、EUVマスクでの反射光のコントラスト、すなわち、マスクパターン形成時に吸収体層が除去され、反射層が露出した部位からの反射光と、マスクパターン形成時に吸収体が除去されなかった部位からの反射光と、のコントラストである。よって、反射光のコントラストが十分確保できる限り、照射されたEUV光が吸収体層で全て吸収されなくても全く問題ないと考えられていた。
上記の考えに基づき、吸収体層の膜厚をより薄くするために、位相シフトの原理を利用したEUVマスクが提案されている(特許文献2参照)。これは、マスクパターン形成時に吸収体層が除去されなかった部位からの反射光が、5〜15%の反射率を有し、かつ、マスクパターン形成時に吸収体層が除去され反射層が露出した部位からの反射光に対して175〜185度の位相差を有すること、を特徴としている。このEUVマスクは、吸収体層からの反射光に対して、位相シフトの原理を利用することによって、反射層とのコントラストを十分維持することが可能であるため、吸収体層の膜厚を薄くすることが可能である、と記載されている。
特開2004−6798号公報(米国登録第7390596号公報) 特開2006−228766号公報
しかしながら、上記の原理および膜構成は、実際のマスクパターン領域(マスクパターンが形成され、EUVLの際にパターンの転写に用いられる領域)に関しては問題無いが、パターンエリアの外周部に関しては、上記構造に課題があることを本発明者らは見出した。この点について、以下、図9を用いて説明する。図9は、パターン形成後のEUVマスクの一例を示した概略断面図であり、基板120上に反射層130および吸収体層140がこの順に形成されており、マスクパターン領域210には、吸収体層140を一部除去することで形成されたマスクパターンが存在している。図9に示すEUVマスク100のマスクパターン領域210に関しては、上記の位相シフトの原理により、反射層130の表面と吸収体層140の表面との反射コントラストが十分維持できる。しかしながら、実際にEUV光が照射される領域は、実際の露光領域200である。よって、マスクパターン領域210の外側の領域220にもEUV光が照射される。このとき反射層130からの反射光との位相シフトによる効果が十分得られず、吸収体層140の表面から5〜15%程度の反射が生じる。結果として、この5〜15%程度のEUV光がSi基板上のレジストに照射され、不必要なレジストが感光してしまうという問題が生じる恐れがある。特に重ね合わせ露光を行う時にはこの問題が顕著である。
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するため、マスクパターン領域よりも外側の領域からの反射光による影響が抑制されたEUVマスク、および、該EUVマスクの製造に用いるEUVマスクブランクを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下の要旨を有する。
(1)基板上に、マスクパターン領域と、該マスクパターン領域の外側に位置するEUV光吸収領域と、を有し、前記マスクパターン領域において、前記基板上にEUV光を反射する反射層を有し、該反射層上にEUV光を吸収する吸収体層を有する部位と、前記吸収体層を有さない部位と、を有し、前記吸収体層を有する部位と、前記吸収体層を有さない部位と、の配置がマスクパターンをなすEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクであって、
前記吸収体層表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率であり、前記EUV光吸収領域表面からのEUV反射光が1%以下の反射率であることを特徴とするEUVL用反射型マスク。(以下、(1)のマスクを「本発明のEUVマスク(A−1)」という。)
(2)前記EUV光吸収領域において、前記基板上にEUV光を反射する反射層、EUV光を吸収する第1の吸収体層、およびEUV光を吸収する第2の吸収体層をこの順に有し、前記マスクパターン領域に存在する前記吸収体層の膜厚が10〜60nmであり、前記EUV光吸収領域に存在する前記第1および第2の吸収体層の膜厚の合計が70〜120nmであることを特徴とする上記(1)に記載のEUVL用反射型マスク。(以下、(2)のマスクを「本発明のEUVマスク(A−2)」という。)
(3)前記EUV光吸収領域において、前記基板上にEUV光を反射する反射層およびEUV光を吸収する吸収体層をこの順に有し、前記マスクパターン領域に存在する前記吸収体層の膜厚が10〜60nmであり、前記EUV光吸収領域に存在する前記吸収体層の膜厚が70〜120nmであることを特徴とする上記(1)に記載のEUVL用反射型マスク。(以下、(3)のマスクを「本発明のEUVマスク(A−3)」という。)
(4)前記吸収体層および前記第1の吸収体層が、タンタル(Ta)を主成分として、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)のうち少なくとも1成分を含み、
前記第2の吸収体層が、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)のうち少なくとも1成分を含むことを特徴とする上記(2)に記載のEUVL用反射型マスク。
(5)前記吸収体層が、タンタル(Ta)を主成分として、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)のうち少なくとも1成分を含むことを特徴とする上記(3)に記載のEUVL用反射型マスク。
(6)前記吸収体層は、該吸収体層表面からのEUV反射光の位相が、前記反射層からのEUV反射光の位相とは175〜185度異なる層であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のEUVL用反射型マスク。
(7)基板上に、マスクパターン領域と、該マスクパターン領域の外側に位置するEUV光吸収領域と、を有し、前記マスクパターン領域において、前記基板上にEUV光を反射する反射層を有し、該反射層上にEUV光を吸収する吸収体層およびマスクパターンの検査時におけるコントラストを良好とするための低反射層をこの順に有する部位と、前記吸収体層および前記低反射層を有さない部位と、を有し、前記吸収体層および前記低反射層を有する部位と、前記吸収体層および前記低反射層を有さない部位と、の配置がマスクパターンをなすEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクであって、前記低反射層表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率であり、前記EUV光吸収領域表面からのEUV反射光が1%以下の反射率であることを特徴とするEUVL用反射型マスク。(以下、(7)のマスクを「本発明のEUVマスク(B−1)」という。)
(8)前記EUV光吸収領域において、前記基板上にEUV光を反射する反射層、EUV光を吸収する第1の吸収体層、マスクパターンの検査時におけるコントラストを良好とするための低反射層およびEUV光を吸収する第2の吸収体層をこの順に有し、前記マスクパターン領域に存在する前記吸収体層および前記低反射層の膜厚の合計が10〜65nmであり、前記EUV光吸収領域に存在する前記第1および第2の吸収体層、ならびに前記低反射層の膜厚の合計が12〜100nmであることを特徴とする上記(7)に記載のEUVL用反射型マスク。
(9)前記第1の吸収体層、前記低反射層および前記第2の吸収体層が、タンタル(Ta)を主成分として、窒素(N)を含む上記(8)に記載のEUVL用反射型マスク。
(10)前記第1の吸収体層および前記第2の吸収体層が、酸素の含有率が15at%以下である上記(9)に記載のEUVL用反射型マスク。
(11)前記低反射層は、該低反射層表面からのEUV反射光の位相が、前記反射層からのEUV反射光の位相とは175〜185度異なる層であることを特徴とする上記(7)〜(10)のいずれかに記載のEUVL用反射型マスク。
(12)基板上に、EUV光を反射する反射層、EUV光を吸収する第1の吸収体層、およびEUV光を吸収する第2の吸収体層を、この順に有するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクであって、
前記第1の吸収体層表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率であり、前記第2の吸収体層表面からのEUV反射光が1%以下の反射率であることを特徴とするEUVL用反射型マスクブランク。(以下、(12)のマスクブランクを「本発明のEUVマスクブランク(A)」という。)
(13)前記第2の吸収体層のエッチングレートに対する前記第1の吸収体層のエッチングレートの比(エッチング選択比)が0.1未満であることを特徴とする上記(12)に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(14)前記第1の吸収体層は、該第1の吸収体層表面からのEUV反射光の位相が、前記反射層からのEUV反射光の位相とは175〜185度異なる層であることを特徴とする上記(12)または(13)に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(15)基板上に、EUV光を反射する反射層、EUV光を吸収する第1の吸収体層、マスクパターンの検査時におけるコントラストを良好とするための低反射層、およびEUV光を吸収する第2の吸収体層を、この順に有するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクであって、
前記低反射層表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率であり、前記第2の吸収体層表面からのEUV反射光が1%以下の反射率であることを特徴とするEUVL用反射型マスクブランク。(以下、(15)のマスクブランクを「本発明のEUVマスクブランク(B)」という。)
(16)前記第2の吸収体層のエッチングレートに対する前記低反射層のエッチングレートの比(エッチング選択比)が0.1未満であることを特徴とする上記(15)に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(17)前記低反射層は、該低反射層表面からのEUV反射光の位相が、前記反射層からのEUV反射光の位相とは175〜185度異なる層であることを特徴とする上記(15)または(16)に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(18)前記第1の吸収体層、前記低反射層および前記第2の吸収体層が、タンタル(Ta)を主成分として、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)のうち少なくとも1成分を含むことを特徴とする上記(15)〜(17)のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(19)前記低反射層が、タンタル(Ta)を主成分として、ハフニウム(Hf)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)、酸素(O)のうち少なくとも1成分を含むことを特徴とする上記(15)〜(18)のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(20)前記低反射層の膜厚が1〜20nmであることを特徴とする上記(15)〜(19)のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(21)基板上に、EUV光を反射する反射層およびEUV光を吸収する第1の吸収体層を、この順に有するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクであって、
該EUVL用反射型マスクブランクを用いて製造されるEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクにおいてマスクパターン領域となる部位よりも外側に存在する前記第1の吸収体層上にEUV光を吸収する第2の吸収体層を有し、前記第1の吸収体層表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率であり、前記第2の吸収体層表面からのEUV反射光が1%以下の反射率であることを特徴とするEUVL用反射型マスクブランク。(以下、(21)のマスクブランクを「本発明のEUVマスクブランク(C)」という。)
(22)前記第1の吸収体層は、該第1の吸収体層表面からのEUV反射光の位相が、前記反射層からのEUV反射光の位相とは175〜185度異なる層であることを特徴とする上記(21)に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(23)前記第1の吸収体層上に、マスクパターンの検査時におけるコントラストを良好とするための低反射層をさらに有することを特徴とする上記(21)に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(24)前記低反射層は、該低反射層表面からのEUV反射光の位相が、前記反射層からのEUV反射光の位相とは175〜185度異なる層であることを特徴とする上記(23)に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(25)前記前記第1の吸収体層が、タンタル(Ta)を主成分として、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)のうち少なくとも1成分を含み、
前記第2の吸収体層が、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)のうち少なくとも1成分を含むことを特徴とする上記(21)〜(24)のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(26)前記低反射層が、タンタル(Ta)を主成分として、ハフニウム(Hf)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)、酸素(O)のうち少なくとも1成分を含むことを特徴とする上記(23)〜(25)のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(27)前記低反射層の膜厚が1〜20nmであることを特徴とする上記(23)〜(26)のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(28)前記第1の吸収体層の膜厚が10〜60nmであることを特徴とする上記(12)〜(27)のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(29)前記第2の吸収体層の膜厚が10〜60nmであることを特徴とする請求項12〜28のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(30)前記反射層と前記第1の吸収体層との間に、マスクパターンを形成する際に前記反射層を保護するための保護層を有することを特徴とする上記(12)〜(29)請求項12〜29のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
(31)上記(12)〜(14)のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランクを用いてEUVL用反射型マスクを製造する方法であって、製造されるEUVL用反射型マスクにおいてマスクパターン領域となる部位に存在する前記第2の吸収体層を除去して前記第1の吸収体層を露出させる工程、および、前記工程で露出した前記第1の吸収体層にマスクパターンを形成する工程を有するEUVL用反射型マスクの製造方法。(以下、(31)の製造方法を「本発明のEUVマスクの製造方法(1)」という。)
(32)上記(15)〜(20)のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランクを用いてEUVL用反射型マスクを製造する方法であって、製造されるEUVL用反射型マスクにおいてマスクパターン領域となる部位に存在する第2の吸収体層を除去して前記低反射層を露出させる工程、および、前記工程で露出した前記低反射層および該低反射層の下に位置する前記第1の吸収体層にマスクパターンを形成する工程を有するEUVL用反射型マスクの製造方法。(以下、(32)の製造方法を「本発明のEUVマスクの製造方法(2)」という。)
(33)上記(1)〜(11)のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクを用いて被露光体に露光を行うことにより半導体集積回路を製造する半導体集積回路の製造方法。
(34)上記(31)または(32)に記載の方法により製造されたEUVL用反射型マスクを用いて被露光体に露光を行うことにより半導体集積回路を製造する半導体集積回路の製造方法。
本発明のEUVマスクでは、マスクパターン領域の外側にEUV光吸収領域を設けることにより、マスクパターン領域よりも外側の領域からの反射光を低減することができる。これにより、マスクパターン領域よりも外側の領域からの反射光による基板上レジストの不必要な感光を防ぐことができる。
マスクパターン領域内では、位相シフトの原理を利用することにより、吸収体層の膜厚を薄くすることができる。よって、パターンの微細化が可能であり、該EUVマスクを用いて基板上レジストに形成される転写パターンが形状精度や寸法精度に優れている。
本発明のEUVマスクは、本発明のEUVマスクブランク、および、本発明のEUVマスクの製造方法により得ることができる。
図1は、本発明のEUVマスク(A−2)の1実施形態を示す概略断面図である。 図2は、本発明のEUVマスク(A−3)の1実施形態を示す概略断面図である。 図3は、本発明のEUVマスク(B−1)の1実施形態を示す概略断面図である。 図4は、本発明のEUVマスクブランク(A)の1実施形態を示す概略断面図である。 図5は、本発明のEUVマスクブランク(B)の1実施形態を示す概略断面図である。 図6は、本発明のEUVマスクブランク(C)の1実施形態を示す概略断面図である。 図7は、本発明のEUVマスクの製造方法(1)を説明するための図である。 図8は、本発明のEUVマスクの製造方法を説明するための図である。 図9は、従来のEUVマスクの1構成例を示した概略断面図である。
以下、図面を参照して本発明のEUVマスクブランクおよびEUVマスクについて説明する。
図1は、本発明のEUVマスク(A−1)の一態様である、EUVマスク(A−2)の1実施形態を示す概略断面図である。図1に示すEUVマスク10は、基板2上に、マスクパターン領域21と、該マスクパターン領域21の外側に位置するEUV光吸収領域22と、を有している。
マスクパターン領域21は、マスクパターンを有し、EUVLの際にパターンの転写に用いられる領域である。EUVマスク(A−2)は、マスクパターン領域21において、基板2上にEUV光を反射する反射層3を有し、該反射層3上にはEUV光を吸収する吸収体層4を有する部位と、吸収体層4を有しない部位と、が存在する。吸収体層4を有する部位と、吸収体層4を有さない部位と、が所望のマスクパターンをなすように配置されている。
一方、EUVマスク(A−2)は、EUV光吸収領域22において、基板2上にEUV光を反射する反射層3、EUV光を吸収する第1の吸収体層4a、およびEUV光を吸収する第2の吸収体層6をこの順に有している。ここで、第2の吸収体層と区別する都合上、第1の吸収体層としているが、EUV光吸収領域22の第1の吸収体層4aは、マスクパターンを形成する前のEUVマスクブランクの段階において、マスクパターン領域21の吸収体層4と同一の層をなしている。要するに、本発明のEUVマスク(A−2)は、EUV光吸収領域22において、マスクパターン領域21での吸収体層4までの構成(基板2、反射層3、吸収体層4)に加えて第2の吸収体層6をさらに有しているものである。
このような構成にすることにより、本発明のEUVマスク(A−2)では、マスクパターン領域21に存在する吸収体層4表面からのEUV反射光の反射率に比べて、EUV光吸収領域22の第2の吸収体層6からのEUV反射光の反射率がきわめて低くなる。具体的には、マスクパターン領域21に存在する吸収体層4表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率であるのに対して、EUV光吸収領域22表面、より具体的には、第2の吸収体層6表面からのEUV反射光が1%以下の反射率となる。ここで、「EUV反射光」とは、EUV光の波長域の光線を入射角6度で照射した際に生じる反射光を言い、「EUV反射光の反射率」とは、EUV反射光のうち波長13.5nm付近の光線の反射率を意図している。
第2の吸収体層6表面からのEUV反射光は、0.8%以下、特に0.6%以下であることが好ましい。
上述したように、吸収体層の厚さを薄くすることが求められており、EUVマスクにEUV光を照射した際、吸収体層表面からはある程度の反射光が生じる。本発明のEUVマスクの場合、吸収体層表面からのEUV反射光の反射率は5〜15%である。吸収体層表面からのEUV反射光の反射率が5〜15%であっても、EUVマスクのマスクパターン領域においては、位相シフトの原理を利用することにより、反射層表面と吸収体層表面との反射コントラストが十分維持できる。しかしながら、マスクパターン領域よりも外側の部位については、反射層からの反射光との位相シフトによる効果が十分得られず、マスクパターン領域よりも外側の部位の吸収体層表面からのEUV反射光によって、Si基板上のレジストが感光するという問題が生じる可能性がある。
本発明のEUVマスク(A−2)では、マスクパターン領域21の外側にEUV光吸収領域22を設けることにより、マスクパターン領域21の吸収体層4の厚さを薄くしつつ、マスクパターン領域21よりも外側の部位からのEUV反射光を低減し、EUVリソグラフィの際に、マスクパターン領域よりも外側の部位からのEUV反射光による上記の問題を防止する。
なお、本発明のEUVマスク(A−2)の上位概念に当たる本発明のEUVマスク(A−1)は、マスクパターン領域の吸収体層の厚さを薄くしつつ、マスクパターン領域よりも外側の部位からのEUV反射光を低減することができる限り、図1に示すEUVマスク10とは異なる構成であってもよい。
図2は、本発明のEUVマスク(A−1)の一態様である、EUVマスク(A−3)の1実施形態を示す概略断面図である。図2に示すEUVマスク10´は、EUV光吸収領域22の吸収体層が二層構造(第1の吸収体層4a、第2の吸収体層6)となった図1に示すEUVマスク10とは違い、EUV光吸収領域22の吸収体層が単一の吸収体層4bである。但し、マスクパターン領域21と、EUV光吸収領域22では、吸収体層の膜厚が異なっており、EUV光吸収領域22の吸収体層4bのほうがマスクパターン領域21の吸収体層4よりも膜厚が厚くなっている。吸収体層のEUV光の吸収特性は、吸収体層の膜厚に依存するので、マスクパターン領域21に存在する吸収体層4表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率で、EUV光吸収領域22の吸収体層4bの表面からのEUV反射光が1%以下の反射率となる限り、本発明のEUVマスクは図2に示す構成であってもよい。EUV光吸収領域22の吸収体層4bの表面からのEUV反射光は、0.8%以下、特に0.6%以下であることが好ましい。
以下、EUVマスク(A−1)の各構成要素について説明する。なお、説明上、EUVマスクの各構成要素を表わす符号には、図1に示すEUVマスク10で使用しているものを用いる。なお、以下の基板2や反射層3、保護層の記載は、(A−1)のみならず他の実施形態についても同様に適用可能である。
基板2は、EUVマスク用の基板としての特性を満たすことが要求される。
そのため、基板2は、低熱膨張係数(具体的には、20℃における熱膨張係数が0±0.05×10-7/℃であることが好ましく、特に好ましくは0±0.03×10-7/℃)を有し、平滑性、平坦度、および、EUVマスクの洗浄や吸収体層にマスクパターンを形成する前のEUVマスクブランクの洗浄等に用いる洗浄液への耐性に優れたものが好ましい。基板2としては、具体的には低熱膨張係数を有するガラス、例えばSiO2−TiO2系ガラス等を用いるが、これに限定されず、β石英固溶体を析出した結晶化ガラスや石英ガラスやシリコンや金属などの基板を用いることもできる。
基板2は、表面粗さ(rms)が、JIS−B0601で、0.15nm以下で、平坦度が100nm以下の平滑な表面を有していることが、EUVマスクにおいて高反射率および転写精度が得られるために好ましい。
基板2の大きさや厚みなどはEUVマスクの設計値等により適宜決定されるものであるが、一例を挙げると外形約6インチ(152mm)角で、厚さ約0.25インチ(6.3mm)である。
基板2の成膜面(反射層3が形成される側の面)には欠点が存在しないことが好ましい。しかし、存在している場合であっても、凹状欠点および/または凸状欠点によって位相欠点が生じないように、凹状欠点の深さおよび凸状欠点の高さが2nm以下であり、かつこれら凹状欠点および凸状欠点の半値幅が60nm以下であることが好ましい。
反射層3は、EUVマスクの反射層として所望の特性を有するものである限り特に限定されない。ここで、反射層3に特に要求される特性は、高EUV光線反射率であることである。具体的には、反射層3におけるEUV反射光の反射率の最大値が60%以上であることが好ましく、65%以上であることがより好ましい。また、反射層3の上に保護層や低反射層を設けた場合であっても、EUV反射光の反射率の最大値が60%以上であることが好ましく、65%以上であることがより好ましい。
反射層3としては、高EUV光線反射率を達成できることから、通常は高屈折率層と低屈折率層を交互に複数回積層させた多層反射膜が用いられる。反射層3をなす多層反射膜において、高屈折率層には、Moが広く使用され、低屈折率層にはSiが広く使用される。すなわち、Mo/Si多層反射膜が最も一般的である。但し、多層反射膜はこれに限定されず、Ru/Si多層反射膜、Mo/Be多層反射膜、Mo化合物/Si化合物多層反射膜、Si/Mo/Ru多層反射膜、Si/Mo/Ru/Mo多層反射膜、Si/Ru/Mo/Ru多層反射膜も用いることができる。
反射層3をなす多層反射膜を構成する各層の膜厚および層の繰り返し単位の数は、使用する膜材料および反射層に要求されるEUV光線反射率に応じて適宜選択することができる。Mo/Si反射膜を例にとると、EUV光線反射率の最大値が60%以上の反射層とするには、多層反射膜は膜厚2.3±0.1nmのMo層と、膜厚4.5±0.1nmのSi層とを繰り返し単位数が30〜60になるように積層させればよい。
なお、反射層3をなす多層反射膜を構成する各層は、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法など、周知の成膜方法を用いて所望の厚さになるように成膜すればよい。例えば、イオンビームスパッタリング法を用いてSi/Mo多層反射膜を形成する場合、ターゲットとしてSiターゲットを用い、スパッタガスとしてArガス(ガス圧1.3×10-2Pa〜2.7×10-2Pa)を使用して、イオン加速電圧300〜1500V、成膜速度0.03〜0.30nm/secで厚さ4.5nmとなるようにSi膜を成膜し、次に、ターゲットとしてMoターゲットを用い、スパッタガスとしてArガス(ガス圧1.3×10-2Pa〜2.7×10-2Pa)を使用して、イオン加速電圧300〜1500V、成膜速度0.03〜0.30nm/secで厚さ2.3nmとなるようにMo膜を成膜することが好ましい。これを1周期として、Si膜およびMo膜を40〜50周期積層させることによりSi/Mo多層反射膜が成膜される。なお、Siターゲットとしては、BをドープしたSiターゲットであることが導電性の点で好ましい。
反射層3表面が酸化されるのを防止するため、反射層3をなす多層反射膜の最上層は酸化されにくい材料の層とすることが好ましい。酸化されにくい材料の層は反射層3のキャップ層として機能する。キャップ層として機能する酸化されにくい材料の層の具体例としては、Si層を例示することができる。反射層3をなす多層反射膜がSi/Mo膜である場合、最上層をSi層とすることによって、該最上層をキャップ層として機能させることができる。その場合キャップ層の膜厚は、11±2nmであることが好ましい。
反射層3と吸収体層4との間に保護層が形成されてもよい。保護層は、エッチング(通常はドライエッチング)により吸収体層4にマスクパターンを形成する際に、反射層3がエッチングによるダメージを受けないよう、反射層3を保護することを目的として設けられる。したがって保護層の材質としては、吸収体層4のエッチングによる影響を受けにくい、つまりこのエッチング速度が吸収体層4よりも遅く、しかもこのエッチングによるダメージを受けにくい物質が選択される。この条件を満たす物質としては、たとえばCr、Al、Ta及びこれらの窒化物、Ru及びRu化合物(RuB、RuSi等)、ならびにSiO2、Si34、Al23やこれらの混合物が例示される。これらの中でも、Ru及びRu化合物(RuB、RuSi等)、CrNおよびSiO2が好ましく、Ru及びRu化合物(RuB、RuSi等)が特に好ましい。
保護層を設ける場合、その厚さは1〜60nm、特に1〜40nmであることが好ましい。
保護層を設ける場合、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法など周知の成膜方法を用いて成膜する。マグネトロンスパッタリング法によりRu膜を成膜する場合、ターゲットとしてRuターゲットを用い、スパッタガスとしてArガス(ガス圧1.0×10-2Pa〜10×10-1Pa)を使用して投入電力30〜1500V、成膜速度0.02〜1.0nm/secで厚さ2〜5nmとなるように成膜することが好ましい。
吸収体層4に特に要求される特性は、反射層3(該反射層3上に保護層が形成されている場合は該保護層。以下同じ)との関係で、EUV反射光のコントラストが十分高くなることである。上記の特性を達成するには、吸収体層4表面からのEUV反射光の反射率をきわめて低くすることが好ましいが、吸収体層4の膜厚を薄くすることが求められていることから、吸収体層4表面からのEUV反射光の反射率を低くすることのみで、EUV反射光のコントラストを十分高くすることは現実的ではない。そこで、反射層3からの反射光との関係で位相シフトの原理を利用して、EUV反射光のコントラストを十分高くすることが好ましい。
反射層3からの反射光との関係で位相シフトの原理を利用するためには、吸収体層4からのEUV反射光の位相が、反射層3からのEUV反射光の位相と175〜185度異なることが好ましい。
位相シフトの原理を利用する場合、吸収体層4表面からのEUV反射光の反射率が5〜15%であることが好ましい。EUV反射光のコントラストを十分高めるためには、吸収体層4表面からのEUV反射光の反射率の最大値が6〜15%であることが好ましく、7〜15%であることがさらに好ましい。なお、EUV反射光の「反射率の最大値」とは、吸収体層4表面の各測定点における反射率の中の、最も大きい反射率の値をいう。
また、EUV反射光のコントラストを十分高めるためには、吸収体層4からのEUV反射光と反射層3からのEUV反射光との位相差が、175〜185度であることが好ましく、177〜183度であることがさらに好ましい。
なお、位相シフトの原理を利用しなくても、EUV反射光のコントラストを十分高めることができる場合、吸収体層4からのEUV反射光と反射層3からのEUV反射光との間に位相差を設けなくてもよい。但し、この場合であっても、吸収体層4表面からのEUV反射光の反射率は上記範囲を満たすことが好ましい。
上記の特性を達成するため、吸収体層4は、EUV光の吸収係数が高い材料で構成される。EUV光の吸収係数が高い材料としては、タンタル(Ta)を主成分とする材料を用いることが好ましい。本明細書において、タンタル(Ta)を主成分とする材料と言った場合、当該材料中Taを40at%以上含有する材料を意味する。吸収体層4は、好ましくは50at%以上、より好ましくは55at%以上、タンタル(Ta)を含有することが好ましい。
吸収体層4に用いるTaを主成分とする材料は、Ta以外にハフニウム(Hf)、珪素(Si)、ジルコニウム(Zr)、ゲルマニウム(Ge)、硼素(B)、水素(H)および窒素(N)のうち少なくとも1成分を含有することが好ましい。Ta以外の上記の元素を含有する材料の具体例としては、例えば、TaN、TaNH、TaHf、TaHfN、TaBSi、TaBSiN、TaB、TaBN、TaSi、TaSiN、TaGe、TaGeN、TaZr、TaZrNなどが挙げられる。
ただし、吸収体層4中には、酸素(O)を含まないことが好ましい。具体的には、吸収体層4中のOの含有率が25at%未満であることが好ましい。EUVマスクブランクの吸収体層にマスクパターンを形成してEUVマスクを作成する際には、通常はドライエッチングプロセスが用いられ、エッチングガスとしては、塩素系ガス(あるいは塩素系ガスを含む混合ガス)あるいはフッ素ガス(あるいはフッ素系ガスを含む混合ガス)が通常に用いられる。エッチングプロセスにより反射層がダメージを受けるのを防止する目的で、反射層上に保護層としてRuまたはRu化合物を含む膜が形成されている場合、保護層のダメージが少ないことから、エッチングガスとして主に塩素系ガスが使われる。しかしながら、塩素系ガスを用いてドライエッチングプロセスを実施する場合に、吸収体層4が酸素を含有していると、エッチング速度が低下し、レジストダメージが大きくなり好ましくない。吸収体層4中の酸素の含有率は、15at%以下であることが好ましく、特に10at%以下であることがより好ましく、5at%以下であることがさらに好ましい。
吸収体層4の厚さは、吸収体層4からのEUV反射光と反射層3からのEUV反射光との位相差が175〜185度となるように選択されることが好ましい。また、吸収体層4の厚さは10〜60nm、特に10〜40nm、さらに10〜30nmであることが好ましい。
上記した構成の吸収体層4は、公知の成膜方法、例えば、マグネトロンスパッタリング法またはイオンビームスパッタリング法を実施することにより形成することができる。
例えば、吸収体層4として、マグネトロンスパッタリング法を用いてTaHf膜を形成する場合、以下の条件で実施すればよい。
スパッタリングターゲット:TaHf化合物ターゲット(Ta=30〜70at%、Hf=70〜30at%)
スパッタガス:Arガス等の不活性ガス(ガス圧1.0×10-1Pa〜50×10-1Pa、好ましくは1.0×10-1Pa〜40×10-1Pa、より好ましくは1.0×10-1Pa〜30×10-1Pa)
成膜前真空度:1×10-4Pa以下、好ましくは1×10-5Pa以下、より好ましくは10-6Pa以下
投入電力:30〜1000W、好ましくは50〜750W、より好ましくは80〜500W
成膜速度:2.0〜60nm/min、好ましくは3.5〜45nm/min、より好ましくは5〜30nm/min
上述したように、本発明のEUVマスク(A−2)(図1に示すEUVマスク10)において、EUV光吸収領域22に形成される第1の吸収体層4aは、マスクパターンを形成する前のEUVマスクブランクの段階において、マスクパターン領域21の吸収体層4と同一の層をなしている。したがって、第1の吸収体層4aについては、上記マスクパターン領域21の吸収体層4に関する記載を同様に適用できる。
上述したように、本発明のEUVマスク(A−2)(図1に示すEUVマスク10)では、第2の吸収体層6表面からのEUV反射光の反射率が1%以下である。但し、本発明のEUVマスク(A−2)は、第1の吸収体層4aおよび第2の吸収体層6を合わせた層構造全体で、1%以下のEUV反射光の反射率を達成できればよく、第2の吸収体層6のみで1%以下のEUV反射光の反射率を達成することは要求されない。なお、第1の吸収体層4aおよび第2の吸収体層6は単層であっても複数層であってもよい。
なお、第2の吸収体層6表面からのEUV反射光の反射率0.8%以下がより好ましく、0.5%以下がさらに好ましい。
上述した理由により、第2の吸収体層6は、吸収体層4と同様、EUV光の吸収係数が高い材料で構成される。但し、EUV光吸収領域22に形成される第2の吸収体層6は、マスクパターン領域21の吸収体層4とは違い、マスクパターンの形成しやすさ、マスクパターン検査光に対する低反射化等が要求されないため、マスクパターン領域21の吸収体層4よりも幅広い材料から選択することができる。
上記の特性を満足する第2の吸収体層の材料としては、以下に挙げる元素または化合物のうち、少なくとも1つを主成分として含む材料が挙げられる。
ゲルマニウム(Ge),アルミニウム(Al),チタン(Ti),ニッケル(Ni),窒化タンタル(TaN),亜鉛(Zn),銅(Cu),テルル(Te),タンタル(Ta),ハフニウム(Hf),ガリウム(Ga),スズ(Sn),ビスマス(Bi),アンチモン(Sb),インジウム(In),オスミウム(Os),白金(Pt),ロジウム(Rh),コバルト(Co),マンガン(Mn),パラジウム(Pd),レニウム(Re),ルテニウム(Ru),バナジウム(V),イリジウム(Ir),クロム(Cr),銀(Ag),タリウム(Tl),タングステン(W),鉄(Fe),金(Au),二酸化チタン(TiO2),パラジウム(Pd),テクネチウム(Tc)
なお、第2の吸収体層6は、EUV光の吸収係数が高い材料で構成されることに加えて、EUVマスクの製造方法によっては、第1の吸収体層4aとは異なる特性を有することが好ましい。
後述する本発明のEUVマスクの製造方法(1)のように、第1の吸収体層の表面上全体に第2の吸収体層を有しているEUVマスクブランク(A)から、製造されるEUVマスクにおいてマスクパターン領域となる部位に存在する第2の吸収体層を除去して第1の吸収体層を露出させる場合、第2の吸収体層には、以下の特性が要求される。
・現実的な条件で成膜可能であること(好ましくはスパッタリング法により、第1の吸収体層と同様の手順で成膜可能であること)。
・現実的な条件で除去可能であること(好ましくは第1の吸収体層と同様の手順でエッチング除去可能であること)。
・除去時に第1の吸収体層と区別可能であること(第2の吸収体層を除去して第1の吸収体層を露出させる際に、第2の吸収体層の除去の終点を判定できること)。
前者2つの特性を満たすうえで好適な材料としては、マスクパターン領域21の吸収体層4の構成材料として挙げたタンタル(Ta)を主成分とする材料がある。但し、EUVマスクのマスクパターン領域となる部位において第2の吸収体層を除去して第1の吸収体層を露出させるため、第2の吸収体層は、除去時に第1の吸収体層と区別可能であることが要求される。
第2の吸収体層を除去する際にその終点を判定するための手段の一つとして、第1の吸収体層には含まれない元素を第2の吸収体層に含有させておくこと、あるいは、第2の吸収体層には含まれない元素を第1の吸収体層に含有させておくことが挙げられる。この目的で含有させる元素としては、例えば、プラズマ発光モニターを用いて終点判定をする場合、発光スペクトルの変化の識別がしやすい理由から、クロム(Cr)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ケイ素(Si)、窒素(N)が挙げられる。
また、別の一つの方法としては、第1の吸収体層と、第2の吸収体層と、の間で十分なエッチング選択比が確保できるように両者の材料を選択することが挙げられる。具体的には、第2の吸収体層のエッチングレートに対する第1の吸収体層のエッチングレートの比(エッチング選択比)が0.1未満であることが好ましい。上記エッチング選択比は0.05未満であることがより好ましく、0.02未満であることがさらに好ましい。このようなエッチングレートを満たす第1の吸収体層および第2の吸収体層の組合せは、第1の吸収体層の材料がTaHfで第2の吸収体層の材料がTaNHであるとき、第1の吸収体層の材料がTaNHで第2の吸収体層の材料がCrNであるとき、第1の吸収体層の材料がTaHfで第2の吸収体層の材料がCrNであるとき、などが例示される。
なお、後述するように、第1の吸収体層と第2の吸収体層との間にマスクパターンの検査時におけるコントラストを良好とするための低反射層を有している場合、該低反射層の存在により第2の吸収体層を除去する際の終点を判定できることから、第1の吸収体層と、第2の吸収体層と、が同一の材料で構成されていてもよい。エッチング条件を同じにできる点で、同一材料であることが好ましい。
一方、EUVマスクの製造に本発明のEUVマスクブランク(C)を用いる場合、マスクパターン領域よりも外側に存在する第1の吸収体層上にのみ第2の吸収体層を有しているため、上述した3つの特性のうち、現実的な条件で成膜可能であることのみが要求される。
この特性を満たす第2の吸収体層の材料としては、Ta、TaB、Hf、TaHf、Ti、Cr、Pt、Au、Pd、およびこれらの窒化物または酸化物が挙げられる。
第2の吸収体層6の厚さは、10〜60nmであることが好ましい。第2の吸収体層の厚さが10nm未満だと、第1の吸収体層の厚さにもよるが第2の吸収体層表面からのEUV反射光の反射率が1%以下とならないおそれがある。一方、第2の吸収体層の厚さを50nm超としても、第2の吸収体層表面からのEUV反射光の反射率の低減にはもはや寄与せず、第2の吸収体層の形成に要する時間が長くなること、および、本発明のEUVマスクの製造方法(1)を採用する場合に、第2の吸収体層の除去に要する時間が長くなることから好ましくない。
第2の吸収体層6の膜厚は、10〜50nmであることがより好ましく、10〜30nmであることがさらに好ましい。
第1の吸収体層4aおよび第2の吸収体層6の厚さの合計は、70〜120nmであることが好ましい。第1の吸収体層および第2の吸収体層の厚さの合計は70nm未満だと、第2の吸収体層表面からのEUV反射光の反射率が1%以下とならないおそれがある。一方、第1の吸収体層および第2の吸収体層の厚さの合計を120nm超としても、第2の吸収体層表面からのEUV反射光の反射率の低減にはもはや寄与せず、第1吸収体層および第2の吸収体層の形成に要する時間が長くなること、本発明のEUVマスクの製造方法(1)を採用する場合に第2の吸収体層の除去に要する時間が長くなること、および、マスクパターン領域内の吸収体層にパターン形成するのに要する時間が長くなることから好ましくない。
第1の吸収体層および第2の吸収体層の厚さの合計は、75〜110nmであることがより好ましく、75〜90nmであることがさらに好ましい。ただし、吸収体層の吸収係数を考慮すると、さらに薄い膜となる可能性があり、そうなると第1の吸収体層および第2の吸収体層の厚さの合計は50〜120nmが好ましく、50〜100nmであることが好ましい。
なお、本発明のEUVマスク(A−3)、すなわち、図2に示すEUVマスク10´では、EUV光吸収領域22に存在する吸収体層4bの厚さが、上記第1の吸収体層および第2の吸収体層の厚さの合計と同一の範囲となる。マスクパターン領域21の吸収体層4の厚さの範囲については、本発明のEUVマスク(A−2)と同様である。
本発明のEUVマスク(A−2)において、第2の吸収体層は、公知の成膜方法、例えば、マグネトロンスパッタリング法またはイオンビームスパッタリング法を実施することにより形成することができる。例えば、第2の吸収体層としてTaNH膜を形成する場合、以下の条件でマグネトロンスパッタリング法を実施すればよい。
スパッタリングターゲット:Taターゲット
スパッタガス:ArとN2とH2の混合ガス(H2ガス濃度1〜50vol%、好ましくは1〜30vol%、N2ガス濃度1〜80vol%、好ましくは5〜75vol%、Arガス濃度5〜95vol%、好ましくは10〜94vol%、ガス圧1.0×10-1Pa〜50×10-1Pa、好ましくは1.0×10-1Pa〜40×10-1Pa、より好ましくは1.0×10-1Pa〜30×10-1Pa。)
投入電力:30〜1000W、好ましくは50〜750W、より好ましくは80〜500W
成膜速度:0.5〜60nm/min、好ましくは1.0〜45nm/min、より好ましくは1.5〜30nm/min
本発明のEUVマスクは、基板上に反射層、吸収体層、第1の吸収体層および第2の吸収体層以外の構成を有していてもよい。図3は、本発明のEUVマスク(B−1)の1実施形態を示す概略断面図である。図3に示すEUVマスク10´´は、マスクパターン領域21において、吸収体層4上にマスクパターンの検査時におけるコントラストを良好とするための低反射層(以下、「低反射層」という。)5を有しており、EUV光吸収領域22において、第1の吸収体層4aと第2の吸収体層6との間に低反射層5を有している。要するに、本発明のEUVマスク(B−1)は、本発明のEUVマスク(A−2)の吸収体層上に低反射層を有しているものである。上述したように、EUV光吸収領域22の第1の吸収体層4aは、マスクパターンを形成する前のEUVマスクブランクの段階において、マスクパターン領域21の吸収体層4と同一の層をなすため、吸収体層上に低反射層を有している場合、EUV光吸収領域22では、第1の吸収体層4aと第2の吸収体層6との間に低反射層5を有していることになる。
なお、EUVマスク(B−1)であっても、基板2や反射層3、保護層の記載は上述した記載をそのまま適用できる。
EUVマスクを作製する際、吸収体層にマスクパターンを形成した後、このマスクパターンが設計通りに形成されているかどうか検査する。このマスクパターンの検査では、検査光として通常257nm程度の光を使用した検査機が使用される。つまり、この257nm程度の波長域における反射光のコントラストによって検査される。EUVマスクの吸収体層は、EUV反射光の反射率が極めて低く、EUVマスクの吸収体層として優れた特性を有しているが、検査光の波長域について見た場合、反射光の反射率が必ずしも十分低いとは言えず、マスクパターンの検査時にはコントラストが十分得られない可能性がある。コントラストが十分得られないと、マスクパターンの検査時に欠陥を十分判別できず、正確な欠陥検査を行えないことになる。
吸収体層上にマスクパターンの検査時におけるコントラストを良好とするための低反射層を形成すると、マスクパターンの検査光を低反射層表面に照射した際に生じる反射光の反射率が極めて低くなるので、マスクパターンの検査時のコントラストが良好となる。具体的には、マスクパターンの検査光を低反射層5表面に照射した際に生じる反射光の反射率が15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましく、5%以下であることがさらに好ましい。
低反射層5は、上記の特性を達成するため、検査光の波長の屈折率が吸収体層4よりも低い材料で構成されることが好ましい。
低反射層5にはタンタル(Ta)を主成分とする材料を用いることが好ましい。低反射層5に用いるTaを主成分とする材料は、Ta以外にハフニウム(Hf)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)、酸素(O)のうち少なくとも1成分を含有する。
Ta以外の上記の元素を含有する材料の具体例としては、例えば、TaO、TaON、TaONH、TaHfO、TaHfON、TaBNO、TaBSiO、TaBSiON等が挙げられる。
マスクパターン領域21において、吸収体層4および低反射層5の厚さの合計が10〜65nmであることが好ましく、30〜65nmであることがより好ましく、35〜60nmであることがさらに好ましい。また、低反射層5の膜厚が吸収体層4の膜厚よりも厚いと、吸収体層4でのEUV光吸収特性が低下するおそれがあるので、低反射層5の膜厚は吸収体層の膜厚よりも薄いことが好ましい。このため、低反射層5の厚さは1〜20nmであることが好ましく、3〜15nmであることがより好ましく、5〜10nmであることがさらに好ましい。
EUV光吸収領域22において、第1の吸収体層4a、低反射層5および第2の吸収体層6の厚さの合計は、12〜100nmであることが好ましく、15〜100nmであることがより好ましく、15〜90nmであることがさらに好ましい。なお、第1の吸収体層4a、低反射層5および第2の吸収体層6は単層であっても複数層であってもよい。
なお、パターニング性が良好となることから、吸収体層4および第1の吸収体層4aは同じ材質であることが好ましく、さらに同じ膜厚であることが好ましい。
本発明のEUVマスク(B−1)においては、低反射層を有する場合であっても、本発明のEUVマスク(A−1)と同様の特性を有することが好ましい。
例えば、反射層3からの反射光との関係で位相シフトの原理を利用するためには、低反射層5からのEUV反射光の位相が、反射層3からのEUV反射光の位相と175〜185度異なることが好ましい。また、位相シフトの原理を利用する場合、低反射層5表面からのEUV反射光の反射率が5〜15%であることが好ましい。EUV反射光のコントラストを十分高めるためには、低反射層5表面からのEUV反射光の反射率の最大値が6〜15%であることが好ましく、7〜15%であることがさらに好ましい。
また、EUV反射光のコントラストを十分高めるためには、低反射層5からのEUV反射光と反射層3からのEUV反射光との位相差が、176〜184度であることが好ましく、177〜183度であることがさらに好ましい。
低反射層5は、公知の成膜方法、例えば、マグネトロンスパッタリング法またはイオンビームスパッタリング法を実施することにより形成することができる。
例えば、低反射層5として、イオンビームスパッタリング法を用いてTaHfO膜を形成する場合、具体的には以下の成膜条件で実施すればよい。
スパッタリングターゲット:TaHf化合物ターゲット(Ta=30〜70at%、Hf=70〜30at%)
スパッタガス:ArとO2の混合ガス(O2ガス濃度3〜80vol%、好ましくは5〜60vol%、より好ましくは10〜40vol%;ガス圧1.0×10-1Pa〜50×10-1Pa、好ましくは1.0×10-1Pa〜40×10-1Pa、より好ましくは1.0×10-1Pa〜30×10-1Pa)
投入電力:30〜1000W、好ましくは50〜750W、より好ましくは80〜500W
成膜速度:2.0〜60nm/min、好ましくは3.5〜45nm/min、より好ましくは5〜30nm/min
第1の吸収体層4aおよび第2の吸収体層6は、上述したような材質や膜厚を有し、かつ上述したような方法によって形成されることが好ましい。ただし、EUVマスクが第1の吸収体層4a、低反射層5および第2の吸収体層6のような膜構成を有する場合、そのエッチング特性やEUV光における反射率などを考慮すると、第1の吸収体層4a、低反射層5および第2の吸収体層6のすべての層について、Taを主成分とする膜であることが好ましい。また、さらにエッチング特性やEUV光における反射率などを考慮すると、第1の吸収体層4a、低反射層5および第2の吸収体層6のすべての層について、Taを主成分とし、かつ窒素が添加されていることが好ましい。窒素の添加量は、すべての層で2〜45at%、特に3〜40atであることが好ましい。また、エッチングガスの使用選択性を考慮すると、第1の吸収体層4aおよび第2の吸収体層6について、酸素の含有率は、15at%以下であることが好ましく、特に10at%以下であることがより好ましく、5at%以下であることがさらに好ましい。一方、低反射層の酸素の含有率は、30〜70at%であることが好ましい。
第2の吸収体層6についても同様に、低反射層を有する場合であっても、本発明のEUVマスク(A−1)と同様の特性を有することが好ましい。
後述する本発明のEUVマスクの製造方法(2)のように、低反射層の表面上全体に第2の吸収体層を有するEUVマスクブランク(B)から、製造されるEUVマスクにおいてマスクパターン領域となる部位に存在する第2の吸収体層を除去して低反射層を露出させる場合、第2の吸収体層は除去時に低反射層と区別可能であることが要求される。このため、低反射層と、第2の吸収体層と、の間で十分なエッチング選択比が確保できるように両者の材料を選択することが挙げられる。具体的には、第2の吸収体層のエッチングレートに対する低反射層のエッチングレートの比(エッチング選択比)が0.1未満となるように低反射層および第2の吸収体層の材料を選択することが好ましい。具体的には、例えば低反射層としてTaONを選択し、第2の吸収体層としてCrNを採用することにより、硝酸第2セリウムアンモニウム溶液を用いたウエットエッチングによって0.03程度のエッチング選択比をうることができる。
上記のエッチング選択比が0.05未満となることがより好ましく、0.02未満となることがさらに好ましい。
本発明のEUVマスクは、上記した構成、すなわち、反射層、保護層、吸収体層、第1の吸収体層、第2の吸収体層および低反射層以外に、EUVマスクの分野において公知の機能膜を有していてもよい。このような機能膜の具体例としては、例えば、特表2003−501823号公報に記載されているもののように、基板の静電チャッキングを促すために、基板の裏面側に施される高誘電性コーティングが挙げられる。ここで、基板の裏面とは、EUVマスクの基板において、反射層が形成されている側とは反対側の面を指す。このような目的で基板の裏面に施す高誘電性コーティングは、シート抵抗が100Ω/□以下となるように、構成材料の電気伝導率と厚さを選択する。高誘電性コーティングの構成材料としては、公知の文献に記載されているものから広く選択することができる。例えば、特表2003−501823号公報に記載の高誘電率のコーティング、具体的には、シリコン、TiN、モリブデン、クロム、TaSiからなるコーティングを適用することができる。高誘電性コーティングの厚さは、例えば10〜1000nmとすることができる。
高誘電性コーティングは、公知の成膜方法、例えば、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法といったスパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、電解メッキ法を用いて形成することができる。
次に、本発明のEUVマスクブランクについて説明する。図4は、本発明EUVマスクブランク(A)の1実施形態を示す概略断面図である。図4に示すEUVマスクブランク1は、基板2上に、反射層3、第1の吸収体層4aおよび第2の吸収体層6をこの順に有している。第1の吸収体層4aは、該EUVマスクブランク1にパターン形成してEUVマスクを作製した際に、マスクパターン領域においては吸収体層、EUV光吸収領域においては第1の吸収体層となる。
したがって、EUVマスクブランク1の各構成要素の構成材料、厚さ、要求される特性、形成方法等については、EUVマスクにおける該当個所に関する記載を参考にすることができる。
図5は、本発明EUVマスクブランク(B)の1実施形態を示す概略断面図である。図5に示すEUVマスクブランク1´において、第1の吸収体層4aと第2の吸収体層6との間に低反射層5を有している点以外は、図4に示すEUVマスクブランク1と同様である。
EUVマスクブランク1´の各構成要素の構成材料、厚さ、要求される特性、形成方法等については、EUVマスクにおける該当個所に関する記載を参考にすることができる。
図6は、本発明EUVマスクブランク(C)の1実施形態を示す概略断面図である。図6に示すEUVマスクブランク1´´は、基板2上に反射層3および第1の吸収体層4aをこの順に有している点は、図4に示すEUVマスクブランク1と同様である。但し、図6に示すEUVマスクブランク1´´では、EUVLを用いて製造されるEUVマスクにおいてマスクパターン領域21となる部位よりも外側の第1の吸収体層4上にのみ第2の吸収体層6を有している。
EUVマスクにおいてマスクパターン領域21となる部位よりも外側の第1の吸収体層4上にのみ第2の吸収体層6を形成するには、基板2上に反射層3および第1の吸収体層4をこの順に形成した後、第1の吸収体層4のうち、EUVマスクにおいてマスクパターン領域21となる部位をマスクで覆った状態で第2の吸収体層6を形成すればよい。
ここでマスクブランクに異物が付着したり、マスクブランクが損傷したりするのを防止するため、第2の吸収体層の形成時に使用するマスクは、マスクブランクに接触させることなく、0.2〜1.0mm程度の隙間を開けた状態で配置することが好ましい。この場合、マスクを固定するための支持部をマスクブランク上に設ける必要がある。マスクブランクによっては、支持部の跡(すなわち、支持部であったため第2の吸収体層が形成されなかった部分)が生じることが許容できない場合もある。この場合、支持部の位置が異なる2つのマスクを用いて、第2の吸収体層の形成を2回に分けて行うことで、支持部の跡が残らないようにすることができる。
本発明のEUVマスクブランク(C)において、第1の吸収体層上に低反射層を有していてもよい。この場合、EUVLを用いて製造されるEUVマスクにおいてマスクパターン領域21となる部位よりも外側の低反射層上にのみ第2の吸収体層6を有している。この場合、EUVマスクブランクを用いて製造されるEUVマスクにおいてマスクパターン領域21となる部位よりも外側では、第1の吸収体層4aと、第2の吸収体層6と、の間に低反射層が存在することになる。
また、この場合に、EUVマスクにおいてマスクパターン領域となる部位よりも外側にのみ第2の吸収体層を形成するには、基板上に反射層、第1の吸収体層および低反射層をこの順に形成した後、低反射層のうち、EUVマスクにおいてマスクパターン領域となる部位をマスクで覆った状態で第2の吸収体層を形成すればよい。
次に、本発明のEUVマスクの製造方法について説明する。
本発明のEUVマスクの製造方法(1)は、本発明のEUVマスクブランク(A)を用いてEUVマスク(A−1)を製造する方法である。図4に示すEUVマスクブランク1を例に本発明のEUVマスクの製造方法(1)を説明する。
本発明のEUVマスクの製造方法(1)では、まず始めにEUVマスクブランク1の第2の吸収体層6のうち、製造されるEUVLマスクにおいてマスクパターン領域21となる部位に存在する第2の吸収体層6を除去して第1の吸収体層4aを露出させる。図7はこの手順を実施した後のマスクブランク1を示している。第2の吸収体層6の除去は、フォトリソグラフィプロセスによりマスクパターンを形成する際に通常使用される手順で実施することができる。具体的には例えば、以下の手順で実施することができる。
・第2の吸収体層6上にレジスト膜を形成する。
・電子線または紫外線を用いて該レジスト膜をパターン露光する。
・パターン露光後のレジスト膜を現像してレジストパターンを形成する。
・エッチングプロセスを実施して、レジスト膜で覆われていない部分の第2の吸収体層6を除去する。
第2の吸収体層6の除去に用いるエッチングプロセスとしては、ドライエッチングプロセスまたはウエットエッチングプロセスを用いることができる。
次に、フォトリソグラフィプロセスを実施して、上記手順で露出させた第1の吸収体層4にマスクパターンを形成する。これにより図1に示すEUVマスク10が製造される。なお、フォトリソグラフィプロセスを実施して、吸収体層4にマスクパターンを形成する手順は、EUVマスクまたは屈折光学系のフォトマスクにおいて、マスクパターンを形成する際に用いられる通常の手順であってよい。
本発明のEUVマスクの製造方法(2)は、本発明のEUVマスク(B)を用いてEUVマスク(B−1)を製造する方法である。
本発明のEUVマスクの製造方法(2)は、製造されるEUVマスクにおいてマスクパターン領域21となる部位に存在する第2の吸収体層6を除去して露出させるのが低反射層5であること、および、フォトリソグラフィプロセスにより低反射層5と該低反射層5の下に位置する第1の吸収体層4にマスクパターンを形成すること以外は、本発明のEUVマスクの製造方法(1)と同様である。
本発明のEUVマスク(A−3)も上記と類似した手順で製造することができる。
本発明のEUVマスク(A−3)の製造に用いるEUVマスクブランクは、基板上に反射層および吸収体層がこの順に有する構造であり、吸収体層が図2に示すEUVマスク10´のEUV光吸収領域22の吸収体層4bに相当する厚さを有する。このようなEUVマスクブランクを用いて、EUVマスク(A−3)を製造するには、製造されるEUVマスクにおいてマスクパターン領域21となる部位に存在する吸収体層4bを所定の厚さになるまで除去した後、具体的には、残存する吸収体層4bの厚さがEUVマスク10´におけるパターン領域21の吸収体層4の厚さになるまで吸収体層4bを除去した後、フォトリソグラフィプロセスにより、マスクパターン領域21となる部位に存在する吸収体層4bにマスクパターンを形成すればよい。
本発明のEUVマスクブランク(C)を用いてEUVマスク(A−2)を製造する場合、製造されるEUVマスクにおいてマスクパターン領域21となる部位で第1の吸収体層4aが露出しているので、フォトリソグラフィプロセスにより、マスクパターン領域21となる部位に存在する吸収体層4aにマスクパターンを形成すればよい。
本発明のEUVマスクブランク(C)において、第1の吸収体層上に低反射層を有する場合、フォトリソグラフィプロセスにより、EUVマスクにおいてマスクパターン領域となる部位に存在する低反射層にマスクパターンを形成すればよい。
本発明のEUVマスクブランク(A)を用いてEUVマスク(A−2)を製造する場合、以下の手順を実施してもよい。
図4に示すEUVマスクブランク1を例にとると、該EUVマスクブランクを用いて製造されるEUVマスクにおいてマスクパターン領域となる部位に存在する第2の吸収体層6およびその下にある第1の吸収体層4にフォトリソグラフィプロセスによりマスクパターンを形成する。図8は、この手順を実施した後のEUVマスクブランク1を示している。
次に、フォトリソグラフィプロセスにより、EUVマスクにおいてマスクパターン領域となる部位に存在する第2の吸収体層6を除去して、第1の吸収体層4を露出させる。これにより図1に示すEUVマスク10が製造される。
本発明のEUVマスクブランク(B)を用いてEUVマスク(B−1)を製造する場合も同様の手順を実施することができる。図5に示すEUVマスクブランク1´を例にとると、該EUVマスクブランクを用いて製造されるEUVマスクにおいてマスクパターン領域となる部位に存在する第2の吸収体層6ならびにその下にある低反射層5および第1の吸収体層4aにフォトリソグラフィプロセスによりマスクパターンを形成する。次に、フォトリソグラフィプロセスにより、EUVマスクにおいてマスクパターン領域となる部位に存在する第2の吸収体層6を除去して、低反射層5を露出させる。これにより図3に示すEUVマスク10´´が製造される。
次に、本発明のEUVマスクを用いた半導体集積回路の製造方法について説明する。本発明のEUVマスクは、EUV光を露光用光源として用いるフォトリソグラフィ法による半導体集積回路の製造方法に適用できる。具体的には、レジストを塗布したシリコンウェハ等の基板をステージ上に配置し、反射鏡を組み合わせて構成した反射型の露光装置に本発明のEUVマスクを設置する。そして、EUV光を光源から反射鏡を介してEUVマスクに照射し、EUV光をEUVマスクによって反射させてレジストが塗布された基板に照射する。このパターン転写工程により、回路パターンが基板上に転写される。回路パターンが転写された基板は、現像によって感光部分または非感光部分をエッチングした後、レジストを剥離する。半導体集積回路は、このような工程を繰り返すことで製造される。
以下、実施例を用いて本発明をさらに説明する。
実施例1
本実施例では、図4に示すEUVマスクブランク1を作製する。
成膜用の基板2として、SiO2−TiO2系のガラス基板(外形約6インチ(約152mm)角、厚さが約6.3mm)を使用する。このガラス基板の熱膨張係数は0.02×10-7/℃、ヤング率は67GPa、ポアソン比は0.17、比剛性は3.07×1072/s2である。このガラス基板を研磨により、表面粗さ(rms)が0.15nm以下で平坦度が100nm以下の平滑な表面にする。
基板2の裏面側には、マグネトロンスパッタリング法を用いて厚さ100nmのCr膜を成膜することによって、シート抵抗100Ω/□の高誘電性コーティングを施す。
平板形状をした通常の静電チャックに、形成したCr膜を用いて基板2(外形6インチ(152mm)角、厚さ6.3mm)を固定して、該基板2の表面上にイオンビームスパッタリング法を用いてSi膜およびMo膜を交互に成膜することを40周期繰り返すことにより、合計膜厚272nm((4.5nm+2.3nm)×40)のSi/Mo多層反射膜(反射層3)を形成する。
さらに、Si/Mo多層反射膜(反射層3)上に、イオンビームスパッタリング法を用いてRu膜(膜厚2.5nm)と成膜することにより、保護層(図示しない)を形成する。
Si膜、Mo膜およびRu膜の成膜条件は以下の通りである。
Si膜の成膜条件
ターゲット:Siターゲット(ホウ素ドープ)
スパッタガス:Arガス(ガス圧0.02Pa)
電圧:700V
成膜速度:0.077nm/sec
膜厚:4.5nm
Mo膜の成膜条件
ターゲット:Moターゲット
スパッタガス:Arガス(ガス圧0.02Pa)
電圧:700V
成膜速度:0.064nm/sec
膜厚:2.3nm
Ru膜の成膜条件
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:Arガス(ガス圧0.02Pa)
電圧:500V
成膜速度:0.023nm/sec
膜厚:2.5nm
次に、保護層上に、TaおよびHfを含有する第1の吸収体層4a(TaHf膜)を、マグネトロンスパッタリング法を用いて形成することにより、基板2上に反射層3、保護層および第1の吸収体層4aをこの順を有しているマスクブランクを得る。なお、このマスクブランクは第1の吸収体層4a表面からのEUV反射光の反射率を測定するためのマスクブランク(第1の吸収体層の評価用のマスクブランク)である。
第1の吸収体層4aの成膜条件は以下の通りである。第1の吸収体層aは、反射層3からの反射光との関係で位相シフトの原理を利用するために必要と想定される厚さとする。
具体的には、44nmの厚さとする。
第1の吸収体層4a(TaHf膜)の成膜条件
ターゲット:TaHfターゲット
スパッタガス:Ar(ガス圧:0.46Pa)
投入電力:700W
成膜速度:6.2nm/min
膜組成:Taの含有率が55at%、Hfの含有率が45at%
次に、上記の手順で得られる第1の吸収体層の評価用のマスクブランクの第1の吸収体層4aの上に、Ta、NおよびHを含有する第2の吸収体層6(TaNH膜)を、マグネトロンスパッタリング法を用いて形成することにより、基板2上に反射層3、保護層、第1の吸収体層4aおよび第2の吸収体層6をこの順に有しているEUVマスクブランク1を得る。
第2の吸収体層の成膜条件は以下の通りである。なお、第2の吸収体層6は、EUV光(13.5nm)の反射率が1%以下となるように、第1の吸収体層4aとの合計膜厚を78nmとする。
第2の吸収体層6(TaNH膜)の成膜条件
ターゲット:Taターゲット
スパッタガス:ArとN2とH2の混合ガス(Ar:89vol%、N2:8.3vol%、H2:2.7vol%、ガス圧:0.46Pa)
投入電力:300W
成膜速度:1.5nm/min
膜組成:Taの含有率が58.1at%、Nの含有率が38.5at%、Hの含有率3.4at%
EUV反射光の反射率評価
上記の手順で得られる第1の吸収体層評価用のマスクブランクの第1の吸収体層4aの表面にEUV光(波長13.5nm)を照射して、第1の吸収体層4aの表面からのEUV反射光の反射率を測定する。同様に、上記手順で得られるEUVマスクブランク1の第2の吸収体層6の表面にEUV光(波長13.5nm)を照射して、第2の吸収体層6の表面からのEUV反射光の反射率を測定する。
なお、EUV反射光の反射率の測定方法は、以下のとおりである。
シンクロトロン放射光を用いて、まず所望の波長に分光されたEUV光をフォトダイオードに直接入射した時のEUV光強度を計測し、引き続いてマスクブランク表面に対して法線から6度方向からEUV光を入射し、その反射光強度を計測する。このようにして計測された直接光強度に対する反射光強度比を計算することで所望の波長における反射率を求めることができる。
結果は以下の通り。
(第1の吸収体層4aの表面からのEUV反射光の反射率)
膜厚44nmにおいて5.2%
(第2の吸収体層6の表面からのEUV反射光の反射率)
第1の吸収体層4aとの合計膜厚78nmにおいて0.4%
第2の吸収体層6の表面からのEUV反射光の反射率が1%以下であり、マスクパターン領域の外側に設けるEUV光吸収領域として機能するのに十分な低反射率である。
また、実施例1における、吸収体層4からのEUV反射光と反射層3からのEUV反射光との位相差は177〜183度程度である。
このような第1の吸収体層4aと第2の吸収体層6とを組み合わせた、図1に例示されたようなEUVマスクとすることにより、マスクパターン領域では反射層からの反射光との関係で位相シフトの原理を利用することができ、マスクパターン領域の外側からのEUV反射光の反射率が低減されることにより、マスクパターン領域の外側からの反射光による基板上レジストの不要な感光を抑制できることが期待される。
<実施例2>
本実施例では、図5に示すEUVマスクブランク1´を作製する。
基板2上に反射層3、保護層(図示しない)、第1の吸収体層4a、低反射層5および第2の吸収体層6をこの順に形成して、EUVマスクブランクを得る。EUVマスクブランクの各構成は以下の通り。
基板2:SiO2−TiO2系のガラス基板(外形約6インチ(約152mm)角、厚さが約6.3mm)
反射層3:Si/Mo多層反射膜、Si/Mo繰り返し単位におけるSi膜の膜厚2.5nm、Mo膜の膜厚2.3nm、合計膜厚272nm((4.5nm+2.3nm)×40)
保護層:Ru膜、膜厚2.5nm
第1の吸収体層4a:TaNH膜、膜厚40nm、
低反射層:TaON膜、膜厚7nm
第2の吸収体層6:CrN膜、膜厚35nm
第1の吸収体層4a(TaNH膜)の成膜条件(マグネトロンスパッタリング法)
ターゲット:Taターゲット
スパッタガス:ArとN2とH2の混合ガス(Ar:89vol%、N2:8.3vol%、H2:2.7vol%、ガス圧:0.46Pa)
投入電力:300W
成膜速度:1.5nm/min
膜組成:Taの含有率が58.1at%、Nの含有率が38.5at%、Hの含有率3.4at%
低反射層5(TaON膜)の成膜条件(マグネトロンスパッタリング法)
ターゲット:Taターゲット
スパッタガス:ArとN2とO2(Ar:50vol%、N2:13vol%、O2:37vol%、ガス圧:0.3Pa)
投入電力:150W
成膜速度:5.1nm/min
膜厚:7nm
膜組成:Taの含有率が22at%、Oの含有率が65at%、Nの含有率が13at%
第2の吸収体層6(CrN膜)の成膜条件(マグネトロンスパッタリング法)
ターゲット:Crターゲット
スパッタガス:ArとN2混合ガス(Ar:80vol%、N2:20vol%、ガス圧:0.2Pa)
投入電力:500W
成膜速度:5.2nm/min
膜組成:Crの含有率が64.5at%、Nの含有率が35.5at%
なお、Si膜、Mo膜、Ru膜の成膜条件は実施例1と同様である。
このEUVマスクブランクに対して、フォトリソグラフィプロセスにより模擬的なマスクパターンの形成を実施する。具体的には、紫外線ポジ型レジスト膜をEUVマスクブランクの第2の吸収体層の全面に形成した後に、マスクパターン領域を紫外線露光し、現像してレジストパターンを形成したのち、硝酸第二セリウムアンモニウム(Crエッチング溶液)を用いたウェットエッチングプロセスにより、マスクパターン領域全面のCrN膜(第2の吸収体層)を除去する。その後、マスクパターン領域の外側に設けられたEUV光吸収領域に残留する紫外線ポジ型レジスト膜を5%KOHを用いて剥離する。
上記によりマスクパターン領域の第2の吸収体層が除去されたマスクブランクを洗浄した後、ポジレジストFEP171(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を用いてマスクブランク上にレジスト膜を形成した後、マスクパターン領域のレジスト膜に所望のパターンを電子線描画装置を用いて描画し、現像する。引き続いて、ICP(反応性イオン)エッチング装置を用いて、エッチングガスとしてCF4ガスを使用してマスクパターン領域のTaON膜をドライエッチングプロセスにより除去し、ついでエッチングガスとしてHeで希釈したCl2を使用してTaNH膜をドライエッチングプロセスにより除去する。この結果、マスクパターン領域はRu膜が露出した状態となる。
TaON膜およびTaNH膜の除去後、マスクブランク上に存在するレジスト膜を洗浄除去し、図3に例示するようなEUVマスクを形成する。形成されたEUVマスクのRu膜表面およびCrN膜表面にEUV光(波長13.5nm)を照射して、Ru膜表面およびCrN膜表面からのEUV反射光の反射率を測定する。
EUVマスクのマスクパターン領域のうち、保護層が露出した部分に相当するRu膜表面からのEUV反射光の反射率は63%である。低反射層5の表面からのEUV反射光の反射率は5.3%である。マスクパターン領域の外側に設けられたEUV光吸収領域に相当するCrN膜表面からのEUV反射光の反射率は0.5%未満である。
実施例3〜5
本実施例では、本発明のEUVマスクブランク(C)を作製する。作製するマスクブランクは、図6に示すEUVマスクブランク1´´の第1の吸収体層4a上に低反射層を設けた構成(第1の吸収体層4aと第2の吸収体層6との間に低反射層を設けた構成)である。
<実施例3>
基板2上に反射層3、保護層(図示しない)、第1の吸収体層4aおよび低反射層(図示しない)がこの順に形成されたマスクブランクを準備し、該マスクブランクのマスクパターン領域をマスクで覆った状態で第2の吸収体層6を形成してEUVマスクブランクを得る。各層の成膜条件は実施例2と同様である。
EUVマスクブランクの各構成は以下の通り。
基板2:SiO2−TiO2系のガラス基板(外形約6インチ(約152mm)角、厚さが約6.3mm
反射層3:Si/Mo多層反射膜、Si/Mo繰り返し単位におけるSi膜の膜厚2.5nm、Mo膜の膜厚2.3nm、合計膜厚272nm((4.5nm+2.3nm)×40)
保護層:Ru膜、膜厚2.5nm
第1の吸収体層4a:TaNH膜、膜厚40nm、
低反射層:TaON膜、膜厚7nm
第2の吸収体層6:CrN膜、膜厚35nm
このEUVマスクブランクに対して、フォトリソグラフィプロセスにより模擬的なマスクパターンの形成を実施する。ポジレジストFEP171(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を用いてレジスト膜を形成した後、マスクパターン領域のレジスト膜に所望のパターンを電子線描画装置を用いて描画、現像する。引き続いて、ICP(反応性イオン)エッチング装置を用いて、エッチングガスとしてCF4ガスを使用してTaON膜をドライエッチングプロセスにより除去し、ついでエッチングガスとしてHeで希釈したCl2を使用してTaNH膜をドライエッチングプロセスにより除去する。この結果、マスクパターン領域はRu膜が露出した状態となる。
TaON膜およびTaNH膜の除去後、マスクブランク上に存在するレジスト膜を洗浄除去し、図3に例示するようなEUVマスクを形成する。形成されたEUVマスクのRu膜表面およびCrN膜表面にEUV光(波長13.5nm)を照射して、Ru膜表面およびCrN膜表面からのEUV反射光の反射率を測定する。
EUVマスクのマスクパターン領域のうち、保護層が露出した部分に相当するRu膜表面からのEUV反射光の反射率は63%である。低反射層5の表面からのEUV反射光の反射率は5.3%である。マスクパターン領域の外側に設けられたEUV光吸収領域に相当するCrN膜表面からのEUV反射光の反射率は0.5%未満である。
<実施例4>
第2の吸収体層6として、CrN膜の代わりに、TaNH(50nm)、Ti膜(50nm)、TaHf膜(35nm)またはTaHfON膜(35nm)を形成すること以外は、実施例3と同様に実施する。
各膜の成膜条件は以下の通り。
TaNH膜の成膜条件:実施例1と同様
Ti膜の成膜条件(マグネトロンスパッタリング法)
ターゲット:Tiターゲット
スパッタガス:Ar(Ar:100vol%、ガス圧:0.25Pa)
投入電力:350W
成膜速度:8.9nm/min
膜組成:Tiの含有率が100at%
TaHf膜の成膜条件:実施例1と同様
TaHfON膜の成膜条件(マグネトロンスパッタリング法)
ターゲット:TaHf化合物ターゲット(組成比:Ta55at%、Hf45at%)
スパッタガス:ArとN2とO2の混合ガス(Ar:45vol%、N2:23vol%、O2:32vol%、ガス圧:0.3Pa)
投入電力:150W
成膜速度:6.8nm/min
膜組成:Taの含有率が35at%、Hfの含有率が15at%、Oの含有率が35at%、Nの含有率が15at%
実施例3と同様の手順でTaON膜およびTaNH膜を除去した後、Ru膜表面および第2の吸収体層(TaNH膜、Ti膜、TaHf膜またはTaHfON膜)表面からのEUV反射光の反射率を測定すると、各吸収体層の反射率が実施例3と同等であることが確認される。
<実施例5>
第1の吸収体層4aがTaHf膜(膜厚40nm)、低反射層がTaHfON(膜厚70nm)である点が実施例3とは異なるマスクブランクを準備し、第2の吸収体層6として、Pt膜(膜厚40nm)、CrN膜(50nm)、TaHf膜(35nm)またはTiN膜(60nm)を形成すること以外は、実施例3と同様に実施する。TaHf膜の成膜条件は実施例1と同様であり、TaHfON膜の成膜条件は実施例4と同様である。第2の吸収体層としての各膜の成膜条件は以下の通りである。
Pt膜の成膜条件(マグネトロンスパッタリング法)
ターゲット:Ptターゲット
スパッタガス:Ar(Ar:100vol%、ガス圧:0.3Pa)
投入電力:400W
成膜速度:4.2nm/min
CrN膜の成膜条件:実施例2と同様
TaHf膜の成膜条件:実施例1と同様
TiN膜の成膜条件(マグネトロンスパッタリング法)
ターゲット:Tiターゲット
スパッタガス:ArとN2(Ar:75vol%、N2:25vol%、ガス圧:0.4Pa)
投入電力:550W
成膜速度:3.9nm/min
膜組成:Tiの含有率が62at%、Nの含有率が38at%
エッチングガスとしてHeで希釈したCl2を使用して、マスクパターン領域の低反射層および第1の吸収体層をドライエッチングプロセスにより除去した後、Ru膜表面および第2の吸収体層表面からのEUV反射光の反射率を測定すると、各吸収体層の反射率が実施例3と同等であることが確認される。
<実施例6>
実施例1と同様の方法で、Si/Mo多層反射膜およびRu膜(保護層)を形成する。次に、保護層上に、第1の吸収体層4a(TaNH膜)を、マグネトロンスパッタリング法を用いて形成することにより、基板2上に反射層3、保護層および第1の吸収体層4aをこの順に有しているマスクブランクを得る。
第1の吸収体層4aの成膜条件は以下の通りである。第1の吸収体層4aは、反射層3からの反射光との関係で位相シフトの原理を利用するために必要と想定される厚さとする。具体的には、44nmの厚さとする。
第1の吸収体層4a(TaNH膜)の成膜条件:実施例2と同様
次に、上記の手順で得られる第1の吸収体層の評価用のマスクブランクの第1の吸収体層4aの上に、第2の吸収体層6(TaHf膜)を、マグネトロンスパッタリング法を用いて形成することにより、基板2上に反射層3、保護層、第1の吸収体層4aおよび第2の吸収体層6をこの順に有しているEUVマスクブランク1を得る。
第2の吸収体層の成膜条件は以下の通りである。なお、第2の吸収体層6は、EUV光(13.5nm)の反射率が1%以下となるように、第1の吸収体層4aとの合計膜厚を78nmとする。
第2の吸収体層6(TaHf膜)の成膜条件:実施例1と同様
EUV反射光の反射率評価
実施例1と同様の方法により反射率を測定した。結果は以下の通り。
(第1の吸収体層4aの表面からのEUV反射光の反射率)
膜厚44nmにおいて5.2%
(第2の吸収体層6の表面からのEUV反射光の反射率)
第1の吸収体層4aとの合計膜厚78nmにおいて0.4%
上記反射率が1%以下であり、マスクパターン領域の外側に設けるEUV光吸収領域として機能するのに十分な低反射率である。
また、実施例6における、吸収体層4からのEUV反射光と反射層3からのEUV反射光との位相差は177〜183度程度である。
このような第1の吸収体層4aと第2の吸収体層6とを組み合わせた、図1に例示されたようなEUVマスクとすることにより、マスクパターン領域では反射層からの反射光との関係で位相シフトの原理を利用することができ、マスクパターン領域の外側からのEUV反射光の反射率が低減されることにより、マスクパターン領域の外側からの反射光による基板上レジストの不要な感光を抑制できることが期待される。
<実施例7>
実施例1と同様の方法で、Si/Mo多層反射膜およびRu膜(保護層)を形成する。次に、保護層上に、第1の吸収体層4a(TaBN膜)を、マグネトロンスパッタリング法を用いて形成することにより、基板2上に反射層3、保護層および第1の吸収体層4aをこの順に有しているマスクブランクを得る。TaBN膜の厚さは45nmであり、TaBN膜は、Ta及びBを含むターゲットを用いて、Arに窒素を10%添加して、DCマグネトロンスパッタ法によって形成する。このTaBN膜の組成比は、Taは60at%、Bは10at%、Nは30at%とする。TaBN膜の結晶状態はアモルファスである。
次に第1の吸収体層の上に低反射層として、タンタルホウ素合金の酸窒化物(TaBNO)膜を15nmの厚さに形成する。このTaBNO膜は、DCマグネトロンスパッタ法によって、Ta及びBを含むターゲットを用いて、Arに窒素を10%と酸素を20%添加して成膜する。ここで成膜された低反射層のTaBNO膜の組成比は、Taは40at%、Bは10at%、Nは10at%、Oは40at%である。
次に低反射層上に第2の吸収体層6として、TaBN膜を30nmの厚さで形成する。形成方法は、第1の吸収体層4aを形成する場合と同様である。
得られるマスクブランクについて、第1の吸収体層4aの表面からのEUV反射光の反射率および第2の吸収体層6の表面からのEUV反射光の反射率について測定を行うと、それぞれ5.3%および0.3%であり、十分な低反射率を有していることが分かる。
本発明のEUVマスクおよびEUVマスクブランクは、マスクパターン領域よりも外側の領域からの反射光による影響が抑制され、形状精度や寸法精度に優れる転写パターンを実現できるため、半導体産業において広く利用できる。
なお、2008年7月14日に出願された日本特許出願2008−182439号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として取り入れるものである。
1,1´,1´´:EUVマスクブランク
2:基板
3:反射層
4,4a,4b:吸収体層(第1の吸収体層)
5:低反射層
6:第2の吸収体層
10,10´,10´´:EUVマスク
21:マスクパターン領域
22:EUV光吸収領域
100:EUVマスク
120:基板
130:反射層
140:吸収体層
200:実際の露光領域
210:マスクパターン領域
220:マスクパターン領域の外側の領域

Claims (34)

  1. 基板上に、マスクパターン領域と、該マスクパターン領域の外側に位置するEUV光吸収領域と、を有し、前記マスクパターン領域において、前記基板上にEUV光を反射する反射層を有し、該反射層上にEUV光を吸収する吸収体層を有する部位と、前記吸収体層を有さない部位と、を有し、前記吸収体層を有する部位と、前記吸収体層を有さない部位と、の配置がマスクパターンをなすEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクであって、
    前記吸収体層表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率であり、前記EUV光吸収領域表面からのEUV反射光が1%以下の反射率であることを特徴とするEUVL用反射型マスク。
  2. 前記EUV光吸収領域において、前記基板上にEUV光を反射する反射層、EUV光を吸収する第1の吸収体層、およびEUV光を吸収する第2の吸収体層をこの順に有し、前記マスクパターン領域に存在する前記吸収体層の膜厚が10〜60nmであり、前記EUV光吸収領域に存在する前記第1および第2の吸収体層の膜厚の合計が70〜120nmであることを特徴とする請求項1に記載のEUVL用反射型マスク。
  3. 前記EUV光吸収領域において、前記基板上にEUV光を反射する反射層およびEUV光を吸収する吸収体層をこの順に有し、前記マスクパターン領域に存在する前記吸収体層の膜厚が10〜60nmであり、前記EUV光吸収領域に存在する前記吸収体層の膜厚が70〜120nmであることを特徴とする請求項1に記載のEUVL用反射型マスク。
  4. 前記吸収体層および前記第1の吸収体層が、タンタル(Ta)を主成分として、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)のうち少なくとも1成分を含み、
    前記第2の吸収体層が、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)のうち少なくとも1成分を含むことを特徴とする請求項2に記載のEUVL用反射型マスク。
  5. 前記吸収体層が、タンタル(Ta)を主成分として、ハフニウム(Hf)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)のうち少なくとも1成分を含むことを特徴とする請求項3に記載のEUVL用反射型マスク。
  6. 前記吸収体層は、該吸収体層表面からのEUV反射光の位相が、前記反射層からのEUV反射光の位相とは175〜185度異なる層であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のEUVL用反射型マスク。
  7. 基板上に、マスクパターン領域と、該マスクパターン領域の外側に位置するEUV光吸収領域と、を有し、前記マスクパターン領域において、前記基板上にEUV光を反射する反射層を有し、該反射層上にEUV光を吸収する吸収体層およびマスクパターンの検査時におけるコントラストを良好とするための低反射層をこの順に有する部位と、前記吸収体層および前記低反射層を有さない部位と、を有し、前記吸収体層および前記低反射層を有する部位と、前記吸収体層および前記低反射層を有さない部位と、の配置がマスクパターンをなすEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクであって、前記低反射層表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率であり、前記EUV光吸収領域表面からのEUV反射光が1%以下の反射率であることを特徴とするEUVL用反射型マスク。
  8. 前記EUV光吸収領域において、前記基板上にEUV光を反射する反射層、EUV光を吸収する第1の吸収体層、マスクパターンの検査時におけるコントラストを良好とするための低反射層およびEUV光を吸収する第2の吸収体層をこの順に有し、前記マスクパターン領域に存在する前記吸収体層および前記低反射層の膜厚の合計が10〜65nmであり、前記EUV光吸収領域に存在する前記第1および第2の吸収体層、ならびに前記低反射層の膜厚の合計が12〜100nmであることを特徴とする請求項7に記載のEUVL用反射型マスク。
  9. 前記第1の吸収体層、前記低反射層および前記第2の吸収体層が、タンタル(Ta)を主成分として、窒素(N)を含む請求項8に記載のEUVL用反射型マスク。
  10. 前記第1の吸収体層および前記第2の吸収体層が、酸素の含有率が15at%以下である請求項9に記載のEUVL用反射型マスク。
  11. 前記低反射層は、該低反射層表面からのEUV反射光の位相が、前記反射層からのEUV反射光の位相とは175〜185度異なる層であることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載のEUVL用反射型マスク。
  12. 基板上に、EUV光を反射する反射層、EUV光を吸収する第1の吸収体層、およびEUV光を吸収する第2の吸収体層を、この順に有するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクであって、
    前記第1の吸収体層表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率であり、前記第2の吸収体層表面からのEUV反射光が1%以下の反射率であることを特徴とするEUVL用反射型マスクブランク。
  13. 前記第2の吸収体層のエッチングレートに対する前記第1の吸収体層のエッチングレートの比(エッチング選択比)が0.1未満であることを特徴とする請求項12に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  14. 前記第1の吸収体層は、該第1の吸収体層表面からのEUV反射光の位相が、前記反射層からのEUV反射光の位相とは175〜185度異なる層であることを特徴とする請求項12または13に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  15. 基板上に、EUV光を反射する反射層、EUV光を吸収する第1の吸収体層、マスクパターンの検査時におけるコントラストを良好とするための低反射層、およびEUV光を吸収する第2の吸収体層を、この順に有するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクであって、
    前記低反射層表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率であり、前記第2の吸収体層表面からのEUV反射光が1%以下の反射率であることを特徴とするEUVL用反射型マスクブランク。
  16. 前記第2の吸収体層のエッチングレートに対する前記低反射層のエッチングレートの比(エッチング選択比)が0.1未満であることを特徴とする請求項15に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  17. 前記低反射層は、該低反射層表面からのEUV反射光の位相が、前記反射層からのEUV反射光の位相とは175〜185度異なる層であることを特徴とする請求項15または16に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  18. 前記第1の吸収体層、前記低反射層および前記第2の吸収体層が、タンタル(Ta)を主成分として、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)のうち少なくとも1成分を含むことを特徴とする請求項15〜17のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  19. 前記低反射層が、タンタル(Ta)を主成分として、ハフニウム(Hf)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)、酸素(O)のうち少なくとも1成分を含むことを特徴とする請求項15〜18のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  20. 前記低反射層の膜厚が1〜20nmであることを特徴とする請求項15〜19のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  21. 基板上に、EUV光を反射する反射層およびEUV光を吸収する第1の吸収体層を、この順に有するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクであって、
    該EUVL用反射型マスクブランクを用いて製造されるEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクにおいてマスクパターン領域となる部位よりも外側に存在する前記第1の吸収体層上にEUV光を吸収する第2の吸収体層を有し、前記第1の吸収体層表面からのEUV反射光が5〜15%の反射率であり、前記第2の吸収体層表面からのEUV反射光が1%以下の反射率であることを特徴とするEUVL用反射型マスクブランク。
  22. 前記第1の吸収体層は、該第1の吸収体層表面からのEUV反射光の位相が、前記反射層からのEUV反射光の位相とは175〜185度異なる層であることを特徴とする請求項21に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  23. 前記第1の吸収体層上に、マスクパターンの検査時におけるコントラストを良好とするための低反射層をさらに有することを特徴とする請求項21に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  24. 前記低反射層は、該低反射層表面からのEUV反射光の位相が、前記反射層からのEUV反射光の位相とは175〜185度異なる層であることを特徴とする請求項23に記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  25. 前記前記第1の吸収体層が、タンタル(Ta)を主成分として、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)のうち少なくとも1成分を含み、
    前記第2の吸収体層が、タンタル(Ta)、ハフニウム(Hf)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)のうち少なくとも1成分を含むことを特徴とする請求項21〜24のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  26. 前記低反射層が、タンタル(Ta)を主成分として、ハフニウム(Hf)、ゲルマニウム(Ge)、珪素(Si)、硼素(B)、窒素(N)、水素(H)、酸素(O)のうち少なくとも1成分を含むことを特徴とする請求項23〜25のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  27. 前記低反射層の膜厚が1〜20nmであることを特徴とする請求項23〜26のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  28. 前記第1の吸収体層の膜厚が10〜60nmであることを特徴とする請求項12〜27のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  29. 前記第2の吸収体層の膜厚が10〜60nmであることを特徴とする請求項12〜28のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  30. 前記反射層と前記第1の吸収体層との間に、マスクパターンを形成する際に前記反射層を保護するための保護層を有することを特徴とする請求項12〜29のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランク。
  31. 請求項12〜14のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランクを用いてEUVL用反射型マスクを製造する方法であって、製造されるEUVL用反射型マスクにおいてマスクパターン領域となる部位に存在する前記第2の吸収体層を除去して前記第1の吸収体層を露出させる工程、および、前記工程で露出した前記第1の吸収体層にマスクパターンを形成する工程を有するEUVL用反射型マスクの製造方法。
  32. 請求項15〜20のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランクを用いてEUVL用反射型マスクを製造する方法であって、製造されるEUVL用反射型マスクにおいてマスクパターン領域となる部位に存在する第2の吸収体層を除去して前記低反射層を露出させる工程、および、前記工程で露出した前記低反射層および該低反射層の下に位置する前記第1の吸収体層にマスクパターンを形成する工程を有するEUVL用反射型マスクの製造方法。
  33. 請求項1〜11のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクを用いて被露光体に露光を行うことにより半導体集積回路を製造する半導体集積回路の製造方法。
  34. 請求項31または32に記載の方法により製造されたEUVL用反射型マスクを用いて被露光体に露光を行うことにより半導体集積回路を製造する半導体集積回路の製造方法。
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