JPWO2010007789A1 - 気流発生装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

不測の放電を低減できる気流発生装置およびその製造方法を提供する。気流発生装置が、気体に接する誘電体基板と、前記誘電体基板の内部に配置される第1の電極と、前記誘電体基板の表面近傍に、前記第1の電極と対応して配置され、かつ鋭利な形状を有する第2の電極と、前記第1、第2の電極間に電圧を印加し、前記気体の一部をプラズマ化することで気流を発生させる電源と、を具備する。

Description

本発明は、気流発生装置およびその製造方法に関する。
省エネルギーの観点から、流体機器や流体機器システムにおける動力低減の重要性が高まっている。また、プラントの安全性確保、作業環境向上の観点から流体機器や流体機器システムに起因する振動や騒音の抑制は、非常に重要である。
本発明の発明者らは、流体の一部をプラズマ化することにより、流れの制御が可能となる現象について、研究した。その結果、プラズマの作用により気流を発生させる気流発生装置を発明し、その効果を確認した(特許文献1、特許文献2参照)。
この気流発生装置では、平板上に非常に薄い層状の流れを、適宜制御しながら発生させることが可能となる。その結果、流れの境界層の速度分布を変化させたり、層流から乱流への遷移を強制的に引き起こしたり、渦を発生消滅させたりする、などの気流の制御を実現できる。この気流発生装置は、種々の産業機器の革新的要素技術として利用できる。
特開2007−317656公報 特開2008−001354公報
従来の気流発生装置は、通常、次のような構造を有する。即ち、第1の誘電体(絶縁板)上に接着剤を介して短冊状の第1の電極(対向電極)が配置される。この第1の電極上に、接着剤を介して第2の誘電体(絶縁板)が配置される。この第2の誘電体上に、第1の電極(対向電極)の長辺と平行な長辺を有する同形の第2の電極(放電電極)が接着剤を介して配置される。
この気流発生装置の放電電極−対向電極間に、たとえば1〜10kV程度の電圧を印加する。すると、これらの電極間の第2の誘電体近くの空気がイオン化され、第2の絶縁板の表面に沿って、放電電極から対向電極に向かう気流が発生する。
しかし、このような従来の気流発生装置には、以下に述べるような課題があった。
第1に、従来の気流発生装置では、放電電極を厚さの薄い板状電極で構成した場合に、時間の経過に伴って、放電電極と誘電体の接合面がはがれるおそれがある。
放電電極がはがれると、はがれた部分の隙間に放電が点弧して電力損失が生じたり、意図せぬ誘起気流が発生して誘起気流の一様性が失われて気流制御効率が低下したりする可能性がある。
さらに、対向電極についても、時間の経過に伴って、対向電極と誘電体の接合面がはがれるおそれがある。その結果、はがれた部分の隙間に放電が点弧して電力損失が生じたり、発熱により誘電体の絶縁耐力が低下して絶縁破壊したりする可能性がある。
第2に、気流発生装置では、対向電極と対向する側の、放電電極の縁部に所望の高い空間電界強度を形成させるために、放電電極の厚さの均一性と形状精度が要求され、さらに気流の流れる誘電体表面にも高い平坦性が要求される。しかし、従来の気流発生装置は、接着剤を用いた積層方法により製造されている。このため、電極の厚さや形状の精度、および誘電体表面の平坦性を確保することが困難であった。
第3に、従来の気流発生装置では、対向電極から遠い側の、放電電極の縁部に、意図せぬ逆向きの放電が点弧するおそれがある。この場合、この縁部から逆向きの気流が発生したり、誘起気流の一様性が失われたりして、気流制御効率が低下する可能性がある。
第4に、従来の気流発生装置では、誘電体表面に沿った方向への所定の流速での誘起気流が得られる。しかし、従来の気流発生装置では、放電電極の長手方向に沿って誘起気流の流速に分布を持たせたり、誘電体表面に垂直な方向への誘起気流を生じさせたりすることが困難である。
第5に、従来の気流発生装置では、放電電極や対向電極と高電圧ケーブルとの接続部近傍に凹凸が生じたり電界に乱れが生じたりする。このため、誘起気流が乱され、気流制御効率が低下するおそれがある。
第6に、従来の気流発生装置により物体表面の気流を複雑に制御するためには、複数個の気流発生装置を物体表面に並べてこれらを同時に制御する必要がある。このためには、複雑で大規模な電源、切替回路および制御装置が必要となる。また、複数の電極のつくる電界の干渉により気流制御効率が低下するおそれがある。
第7に、従来の気流発生装置では、電極の製造費用がかさみ、耐久性に乏しい、電気的ノイズが発生し易いという実用化上の観点もある。
以上から、本発明の目的は、不測の放電を低減できる気流発生装置およびその製造方法を提供することである。
本発明の一形態に係る気流発生装置は、気体に接する誘電体基板と、前記誘電体基板の内部に配置される第1の電極と、前記誘電体基板の表面近傍に、前記第1の電極と対応して配置され、かつ鋭利な形状を有する第2の電極と、前記第1、第2の電極間に電圧を印加し、前記気体の一部をプラズマ化することで気流を発生させる電源と、を具備する。この先鋭な形状の部分は、誘電体基板の表面から露出されていてもよいし、薄い誘電体等によって被覆されていてもよい。
このような先鋭な電極形状としては、たとえば、のこぎり刃型、台形状のような先端に凹凸を有する形状やナイフエッジのような薄刃型の形状がある。
また、第1の電極(対向電極)を、例えば、互いの間隔が徐々に変化する複数の短冊状の電極から構成しても良い。電界強度、ひいては気流の流速を電極の長さ方向に変化させることができる。
また、前記第2の電極が、電圧印加時に、所定の方向に全体として高い電界強度の領域が形成されるように配列されている複数の電極を有してもよい。広い領域での気流の定常流を形成することができる。この場合、複数の電極を並行に配置することができる。
また、前記第2の電極が複数の電極を有し、電圧印加時に、前記複数の電極間に対向する気流が発生し、これらが合流して前記誘電体基板の表面から鉛直成分をもつ気流となるように、前記複数の電極が配列されても良い。なお、各電極に高電圧を印加するタイミングを制御して気流の方向や流速を制御することが可能である。
誘電体基板を圧電材料から構成することで、電極間に圧電素子を配設し、気流に振動を付与することができる。各電極上および電極間を導電体メッシュで覆ってノイズ障害を予防することもできる。
本発明の第1の形態に係る気流発生装置の製造方法は、気体に接する誘電体基板と、前記誘電体基板の内部に配置される第1の電極と、前記誘電体基板の表面近傍に、前記第1の電極と対応して配置される第2の電極と、を具備し、前記第1、第2の電極間に電圧を印加し、前記気体の一部をプラズマ化することにより気流を発生させる気流発生装置の製造方法であって、第1、第2の主面を有する誘電体板と、前記第1の主面上に配置される導電体層と、を備える導電体張り誘電体板を用意するステップと、前記導電体層をエッチングして、前記第1または第2の電極を形成するステップと、を具備する。
本発明の第2の形態に係る気流発生装置の製造方法は、気体に接する誘電体基板と、前記誘電体基板の内部に配置される第1の電極と、前記誘電体基板の表面近傍に、前記第1の電極と対応して配置される第2の電極と、を具備し、前記第1、第2の電極間に電圧を印加し、前記気体の一部をプラズマ化することにより気流を発生させる気流発生装置の製造方法であって、未焼成セラミックス板の主面に、導電ペーストにより前記第1または第2の電極のパターンを形成するステップと、前記未焼成セラミックス板を焼成して、前記第1または第2の電極を有するセラミックス板を形成するステップと、を具備する。
本発明の第3の形態に係る気流発生装置の製造方法は、基体と、前記基体上に配置される第1の電極と、前記第1の電極を被覆し、かつ気体と接する誘電体層と、前記誘電体層上またはその表面近傍に前記第1の電極と対応して配置される第2の電極と、を具備し、前記第1、第2の電極間に電圧を印加し、前記気体の一部をプラズマ化することにより気流を発生させる気流発生装置の製造方法であって、コーティングプロセスを用いて、前記第1、第2の電極、前記誘電体層の少なくとも何れかを前記基体上に形成するステップ、を具備する。
第1の形態の製造方法では、例えば、次のようにして気流発生装置が製造される。即ち、表面を平滑にした有機又は無機の誘電体板の表面を、スパッタリング、蒸着或いは無電解めっきと電解めっきの組み合わせ等による導電体層で被覆して導電体張り誘電体板を形成する。この導電体層をエッチングして所定の電極を形成すことで、気流発生装置が製造される。
上記誘電体板には、シート状の有機誘電体、無機誘電体を利用できる。有機誘電体として、熱可塑性のポリイミド系樹脂フィルム、ガラスクロスやマイカにエポキシ系樹脂やフェノール樹脂を含浸させたプリプレグ、カーボンFRP(繊維強化プラスチック)、ガラスFRPが挙げられる。無機誘電体として窒化アルミやアルミナが挙げられる。
ここで、第1または第2の電極が形成された導電体張り誘電体板に補強板を積層し一体化することができる。たとえば、銅箔のような導電体板と誘電体シート材料(例えば、ポリイミド系樹脂フィルム又はプリプレグ)を積層し、加熱加圧により一体化する。このとき導電体板は、シート材料の片面のみ、両面のいずれに配置してもよい。次に、導電体板をエッチングして所定の電極パターンを形成する。
なお、導電体板と誘電体シート材料の一体化方法は、加熱加圧以外に、蒸着、スパッタリング、めっき、ろうづけ等、接合面の強度が確保できる方法が選択可能である。
第1、第2の電極を有する誘電体基板は例えば次のようにして形成できる。すなわち、第1、第2の電極パターンをそれぞれ有する第1、第2の導電体張り誘電体板を形成する。第1、第2の電極パターンが所定の位置関係になるよう第1、第2の導電体張り誘電体板を重ねて加熱加圧により一体化する。
また、第1、第2の電極を有する誘電体基板は例えば次のようにしても形成できる。すなわち、両面それぞれに第1、第2の電極パターンを有する両面導電体貼り誘電体板を形成する。この両面導電体貼り誘電体板と補強板を積層して、一体化させる。
第2の形態の製造方法では、例えば、次のようにして気流発生装置が製造される。即ち、未焼成セラミックス材料からなるシート上に、無機導電ペースト等により所定の電極パターンをスクリーン印刷やめっき等により形成する。これらの未焼成セラミックス材料を積層、焼成する。
本発明によれば、不測の放電を低減できる気流発生装置およびその製造方法を提供できる。
本発明の第1の実施の形態の第1実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第1実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第1実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第1実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第2実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第2実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第2実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第2実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第3実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第3実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第3実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第3実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第3実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第3実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第4実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第4実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第4実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第5実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第6実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第7実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第7実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第7実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第7実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例における気流発生装置を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例における気流発生装置を示す図である。 気流発生装置の絶縁耐力を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第8実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第8実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第8実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第8実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第9実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第9実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第10実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第10実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第10実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第11実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態の第11実施例における気流発生装置の放電電極の形成方法を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における気流発生装置の対向電極の形成方法を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における気流発生装置の対向電極の形成方法を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における気流発生装置の対向電極の形成方法を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における気流発生装置の放電電極の形状を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態における気流発生装置の放電電極の形状を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態における気流発生装置の放電電極の形状を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態における気流発生装置の放電電極の形状を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態における気流発生装置の放電電極の形状を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態における気流発生装置の放電電極の形状を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態における気流発生装置の放電電極の形状を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態における気流発生装置の対向電極の形状を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態における気流発生装置の対向電極の形状を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態における気流発生装置の対向電極の形状を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態における気流発生装置の放電電極の形状を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態における気流発生装置の対向電極の形状を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態における気流発生装置の対向電極の形状を示す断面図である。 本発明の第5の実施の形態における気流発生装置の導電柱を用いた気流発生装置の一例を示す図である。 本発明の第5の実施の形態における気流発生装置の導電柱を用いた気流発生装置の一例を示す図である。 本発明の第5の実施の形態における気流発生装置の導電柱を用いた気流発生装置の一例を示す図である。 本発明の第5の実施の形態における気流発生装置の導電柱を用いた気流発生装置の一例を示す図である。 本発明の第6の実施の形態における気流発生装置の放電電極の一例を示す図である。 本発明の第6の実施の形態における気流発生装置の放電電極の一例を示す図である。 本発明の第6の実施の形態における気流発生装置の放電電極の一例を示す図である。 本発明の第7の実施の形態における気流発生装置の被覆した対向電極の形状の一例を示す図である。 本発明の第7の実施の形態における気流発生装置の電圧と誘起気流の速度の関係を示す図である。 本発明の第7の実施の形態における気流発生装置の被覆した対向電極の形状の別の一例を示す図である。 本発明の第7の実施の形態における気流発生装置の電圧と誘起気流の速度の別の関係を示す図である。 本発明の第7の実施の形態における気流発生装置の被覆した対向電極の形状の別の一例を示す図である。 本発明の第7の実施の形態における気流発生装置の被覆した対向電極の形状の別の一例を示す図である。 本発明の第7の実施の形態における気流発生装置の放電電極の形状の別の一例を示す図である。 本発明の第8の実施の形態における気流発生装置の放電電極の形状の別の一例を示す図である。 本発明の第8の実施の形態における気流発生装置の放電電極の形状の別の一例を示す図である。 本発明の第8の実施の形態における気流発生装置のd/tと放電入力電力の関係を示す図である。 本発明の第8の実施の形態における気流発生装置のd/tと放電入力電力の関係を示す図である。 本発明の第8の実施の形態における気流発生装置のd/tと放電入力電力の関係を示す図である。 本発明の第9の実施の形態における気流発生装置の誘電体として圧電材料を用いた一例を示す図である。 本発明の第9の実施の形態における気流発生装置の誘電体として圧電材料を用いた一例を示す図である。 本発明の第9の実施の形態における気流発生装置の誘電体として圧電材料を用いた別の一例を示す図である。 本発明の第9の実施の形態における気流発生装置の誘電体として圧電材料を用いた別の一例を示す図である。 本発明の第9の実施の形態における気流発生装置の誘電体として圧電材料を用いた別の一例を示す図である。 本発明の第10の実施の形態における気流発生装置の気流発生装置の構成を示す断面図である。 本発明の第10の実施の形態における気流発生装置の気流発生装置の構成を示す断面図である。 本発明の第11の実施の形態における気流発生装置の気流発生装置の構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る気流発生装置およびその製造方法について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態として、以下、気流発生装置の放電電極を形成する方法について説明する。図1A〜図1Dは、本実施の形態に係る放電電極4aの形成方法の第1実施例を示す。
まず、片面導電体張り絶縁体板3aを用意する(図1A)。例えば、シート状の誘電体(例えば、ポリイミド系樹脂)1aの片面に導電体(例えば、銅)箔2aを重ねて加熱加圧して一体化処理することで、片面導電体張り絶縁体板3aが形成される。次に、導電体箔2aのエッチング加工により、放電電極4aを形成する(図1B)。
次に、片面導電体張り絶縁体板3bを用意する。誘電体1aと同種のシート状の誘電体1bの片面に導電体箔を重ねて加熱加圧により一体化処理することで、片面導電体張り絶縁体板3bが形成される。誘電体1a、1bの全体が誘電体1であり、誘電体基板として機能する。この導電体箔のエッチング加工により、対向電極4bが形成される(図1C)。以下、絶縁体で被覆された対向電極4bを示すときは、「被覆電極4b」と表記する。
次に片面導電体張り絶縁体板3a、3bを、加熱加圧により一体化する(図1D)。このとき、片面導電体張り絶縁体板3aの放電電極4aの形成されていない面と、片面導電体張り絶縁体板3bの対向電極4bの形成された面とが接合される。これにより、誘電体1表面に一体化した放電電極4aが形成されるとともに、被覆電極4bの誘電体からのはがれが防止される。
この実施例の気流発生装置は、図示を省略した高圧ケーブルにより放電電極4a、被覆電極4bとの間に1〜10kVの電圧を印加できる。その結果、誘電体1aの表面に放電電極4aから被覆電極4bに向かう誘起気流を生じさせることができる。
この実施例では、非常に薄く、微細な放電電極でも容易に形成することができ、高効率で高い制御性をもつ気流発生装置5を製造できる。加熱加圧により、シート状の誘電体1a、1bと導電体箔2a、2bとが強固に接着され、一体化される。また、気流発生装置全体が等厚に平滑化されているので安定な気流を誘起させることができる。また、大量生産した導電体張り絶縁体板3a、3bから多種類の気流発生装置5を形成できるため、製造コストを低く抑えることが可能となる。
なお、片面導電体張り絶縁体板3a、3bの一体化処理前に、誘電体1a、1bの下地に接着性を向上させるための前処理を施しても良い。たとえば、下地にスパッタリング処理やピーニング処理、酸処理等を行うことができる。このようにして、下地に付着している不純物を取り除いたり、表面を凹凸にしたり、表面の材質を一部変化させたりすることができる。この結果、より強固な一体化が可能となる。
シート状の誘電体1a、1bと導電体箔2a、2bは、それらのみで一体化処理されてもよいし、それらの間に樹脂等の接着剤が挟まれた後に一体化処理されてもよい。接着剤中に、難燃性接着剤を配合すれば、電圧印加時に万一絶縁破壊が生じても焼損を避けることができる。なお、超高温のため、難燃性接着剤が溶損する可能性が考えられる場合がある。この場合は、環境負荷を低減させるため、ハロゲンフリーの難燃性接着剤の使用が望ましい。
ここで、シート状の誘電体1a、1bと導電体箔2a、2bは、加熱加圧による一体化以外の手法を利用できる。絶縁体板への導電体蒸着やスパッタリングによる一体化など、加熱加圧と同等の密着性を得られる方法で一体化してもよい。例えば、次のようにして気流発生装置を製造できる。即ち、表面を平滑にした有機又は無機の誘電体板の表面を導電体層で被覆して、導電体張り誘電体板とする。スパッタリング、蒸着或いは無電解めっきと、電解めっきとの組み合わせ等により、導電体層を形成できる。その後、導電体層をエッチングして所定の電極を形成することにより、気流発生装置が形成される。
なお、本実施例における誘電体1aとして、熱可塑性のポリイミド系樹脂フィルムを用いることが考えられる。誘電体1aとして、それ以外にも、シート状の有機誘電体(例えば、ガラスクロスやマイカにエポキシ系樹脂やフェノール樹脂を含浸させたプリプレグ又はカーボンFRP(繊維強化プラスチック)やガラスFRP)や、窒化アルミやアルミナなどの無機誘電体などを適用してもよい。
特に、誘電体にプリプレグやFRPを用いた場合には、電極自体に構造的強度を付与し、翼や壁等構造的強度が必要な流体機器の構造体の一部として、電極を設置することが可能となる。このため、よりはば広い用途に使用可能な気流発生装置が実現される。
また、特に高熱伝達率のセラミックスである窒化アルミを誘電体として用いた場合には、電極を熱交換器等の熱交換部材の一部として設置することができる。この結果、プラズマの作用により熱伝達率を向上させた熱交換器が実現できる。
さらに、本実施例における気流発生装置の導電体層形成に用いられる導電体2aとしては、銅箔を用いることが考えられる。導電体2aとして、それ以外にも好適な材料が挙げられる。例えば、無機良導電体(ステンレス、インコネル(商品名)、ハステロイ(商品名)、チタン、白金、イリジウム、等の金属やカーボンナノチューブ、導電性セラミックス等)や、有機良導電体(導電性プラスチック等)である。
特に、インコネル、ハステロイ、チタン等の耐熱または耐腐食性金属を導電体に用いると、高温多湿、酸化性等の高腐食雰囲気においても長期間使用することができる電極を実現できる。また、金属でなく導電性プラスチックを導電体に用いた場合、製造コストを大幅に削減できるだけでなく、加工性がよくなり、複雑曲面等の複雑形状の気流発生装置を実現できる。
図2A〜図2Dは、放電電極4a、対向電極4bの形成方法に関する本実施の形態の第2実施例を示している。
この実施例では、次のようにして気流発生装置5を製造できる。即ち、シート状の誘電体(ポリイミド系樹脂)1aの両面に導電体(銅)箔2a、2bを重ねて一体化処理した両面導電体張り絶縁体板6を用意する(図2A)。次に導電体箔2a、2bの一部を残してエッチング処理し、放電電極4a、対向電極4bを形成する(図2B)。さらに、対向電極4b側に誘電体のベース板(例えば、ポリイミド系樹脂)1bを積層して(図2C)、加熱圧着等の方法で一体化させることで気流発生装置5を構成する(図2D)。誘電体1a、1bの全体が誘電体1であり、誘電体基板として機能する。
すなわち、本実施例では、例えば銅箔のような導電体板と、ポリイミド系樹脂フィルムまたはプリプレグのような誘電体シート材料と、を積層し、加熱加圧により一体化する。このとき、導電体板は、シート材料の片面、両面のいずれに配置してもよい。
この方法でも、図1A〜図1Dで示した第1の実施例の形成方法と同様の利点がある。その上、ベース板1bとして特に厚い板を用いれば、構造的強度の高い気流発生装置を容易に製造することができる。
このように構造的強度を高くした気流発生装置5は、特定の曲率をもって形成すれば、翼等曲率をもった表面に設置する場合に交換が容易となる。その結果、保守作業の効率化を図ることができる。
ここで、導電体板と誘電体シート材料の一体化方法は、加熱加圧によらずとも、蒸着、スパッタリング、めっき、ろうづけ等、接合面の強度が確保できる方法が選択可能である。
なお、次の方法により、対向電極を形成することができる。すなわち、放電電極と同じ方法により、対向電極パターンの形成された導電体張り誘電体板を形成する。そして、対向電極パターン側を放電電極パターンの形成された誘電体シート材料の裏面側に所定の位置関係になるよう重ねて、加熱加圧により一体化させる。
また、次の方法により、対向電極を形成することができる。両面に導電体が配置され一体化された両面導電体貼り誘電体板から対向電極、放電電極それぞれのパターンをエッチングにより形成する。さらに、これと補強板を積層して一体化させる。
図3A〜図3Fは、放電電極、被覆電極の形成方法に関する本実施の形態の第3実施例を示している。
この実施例では、モールド用金型7の側板又は底板に、電気絶縁性の支持部材(図示せず)を介して放電電極4a、対向電極4bが、所定の空間的配置で固定される(図3A)。その後、モールド用金型7に蓋7aを気密に被せてモールド用金型7内を脱気する(図3B)。なお、この脱気工程は後述する粉末状樹脂を使用する場合は不要である。
次に、金型7内に粉末状の樹脂(例えばアクリル系の粉末樹脂)又は液状の硬化性樹脂(例えばエポキシ系樹脂)1cを注入する(図3C)。
次いで、樹脂1cを加熱溶融させる。樹脂1cに粉末状樹脂を用いる場合には、脱気後に加熱、加圧して粉末間にあった空隙を押し潰すようにする(図3D)。樹脂1cに硬化性樹脂を用いる場合、この加熱工程で硬化性樹脂が硬化させる。硬化した樹脂1cは、誘電体基板として機能する。
その後、硬化したユニットとしてブロック8が離型される。このユニットブロック8を機械加工等により所望の形状に成形する(図3E)。なお、段部8aはボルト10を固定するためのものである。最後に目的とする物体9にボルト10等で固定する(図3F)。
なお、この実施例では、モールド用金型7をエンジニアリングプラスチック等で製作し、離型することなく、型をそのままユニットのパッケージとして用いることもできる。
この実施例では、気流発生装置を機械加工が可能なユニットブロック8に形成できるので、各種物体9に外付けで取り付けることが容易となる。
図4A〜図4Cは、放電電極、対向電極の形成方法に関する本実施の形態の第4実施例を示している。
この実施例では、最終的に断面楕円形とされる物体9の左上部が切り欠かれる。この切り欠き部9aに断面矩形の放電電極4aと対向電極4bが、固定される(図4A)。最終的に放電電極4aが露出するように、電気絶縁性の支持部材(図示せず)等によって、放電電極4aと対向電極4bが固定される。
この上から物体9と同じ樹脂材料がモールドされる(図4B)。このモールドは、ポッティングや注型のような公知の方法により行われる。
その後、物体9から突出した部分(放電電極4aの角部)を機械加工により切削・研磨して所定の楕円形の断面形状とする(図4C)。
この実施形態によれば、物体9の本来の形態を変えたり、強度等を低下させたりすることなく、気流発生装置を形成することができる。
図5は、放電電極4a、対向電極4bの形成方法に関する本実施の形態の第5実施例を示している。この実施例では、図3A〜図3Fに示した本実施の形態の第3実施例において、樹脂中にアルミナ、シリカ、窒化アルミ等の絶縁性セラミック粒子や粉末を添加混合した充填剤入り樹脂1aを用いている。
この実施例における具体的な製作工程は、基本的には、図3A〜図3Fに示し上述した工程と同様である。
この実施例では、充填剤入り樹脂の使用により、ユニットの機械的特性(強度、硬さ等)や熱伝導率が向上し、また、充填剤の選択や配合量の調整より誘電体の誘電率を制御することができる。
図6は、グリーンシートを用いて、誘電体を形成する本実施の形態に関する第6実施例を示している。この実施例では、次のように気流発生装置が製造される。未焼成セラミックス材料からなるシート状の誘電体1a、1b上に、無機導電ペースト等により所定の電極パターン(放電電極4a、対向電極4b)がスクリーン印刷やめっき等により形成される。その後、これらの未焼成セラミックス材料を積層、焼成する。
未焼成セラミックス材料としては、窒化アルミニウムやアルミナのようなセラミックス誘電体粉末が用いられる。シートとして、セラミックス誘電体粉末からなるグリーンシートや、セラミックス誘電体粉末のスラリーをスリップ成型したものなどが用いられる。
成型体を焼成後、必要に応じて、電極パターンとともにセラミックス誘電体表面を研磨しても良い。表面平滑で耐腐食性に優れた気流発生装置が得られる。
上記方式を気流発生装置の製造に適用することにより、翼型や流線型など、3次元の複雑形状をもつ電極を容易に、低コストで生産することができる。また、シート厚管理により電極の静電容量を精密に管理することができる。このため、場所による誘起流速のばらつきが非常に少なく、均一性の高い電極を実現することが可能となる。
セラミックスの線膨張係数と、パターンに用いる導電体の線膨張係数のうちどちらか小さい方をA、他方をBとする。このとき、これら線膨張係数の比B/Aが10より小さいものを用いることができる(B/A<10)。このようにすると、焼成時の導電体−セラミックスの接触部分の微細構造の微細な割れを回避し、長手方向の構造の均一性を保持できる。この結果、場所による誘起気流の一様性を確保でき、非常に高効率の気流発生装置が実現できる。
この結果、導電体−セラミックスの接触部分の微細構造の微細な割れや突起によって、電圧印加時に局所的に電界強度が高い部分ができることに起因して、放電がスポット的になり、一様性が損なわれることを防ぐことができる。また、使用時に温度が変化する環境で使用する場合にも、導電体−セラミックスの接触部分の熱変形を一様に保つことができ、場所による誘起気流の一様性を確保できる。
特に誘電体としてアルミナを用いた場合にはタングステンを、誘電体としてガラスを用いた場合には42アロイやコバールを用いることが有効である。また、腐食環境で使用する場合や、電極の強度を高めたい場合には、上記導電体に同種あるいは別種の導電体をめっき等により付着させることが有効である。
図7A〜図7Dは、誘電体を溶射やEB−PVD(電子ビーム物理蒸着法)等のコーティングプロセスを用いて形成する本実施の形態の第7実施例を示している。
この実施例では、外付けの対象となる電気絶縁性の物体9の表面に対向電極4bが密着して固定される(図7A)。次いで、この対向電極4b上に溶射やEB−PVDによりセラミック層(誘電体1a)が形成される(図7B)。
ここで、EB−PVD等の上記コーティングプロセスは、大気中での施工では空気を巻き込み多孔質になるので、真空中もしくは減圧雰囲気で行うことが好ましい。また、使用する溶射粉末に粒径の小さいセラミックス粉末を用いることにより、緻密で耐圧性に優れたセラミック層(誘電体1a)を得ることができる。また、溶射の場合は、電気絶縁性の物体9の表面をブラスト処理等によりコーティング前に粗面化しておくことで、セラミック層(誘電体1a)の密着強度を向上できる。
溶射の場合、一層約10μmの厚さで300μm程度の成膜が皮膜の耐圧性の観点で限界となる。しかし、EB−PVDでは100nmの精度で膜厚制御可能であり1mm程度の厚さの膜を形成することができる。このため、EB−PVDでは皮膜表面も溶射に比べて平滑化できる。
なお、前記対向電極4bも溶射やEB−PVD等のコーティングプロセスを用いて形成させることも有効で、複雑な形状にも対応することができる。
次に、放電電極4aを誘電体1a上に固定し、さらに、その上にセラミック層(誘電体1a’)を形成する(図7C)。このとき、放電電極4a上をマスキング10してセラミック層を形成することが望ましい。また、前記対向電極4bの場合と同様に、放電電極4aも溶射やEB−PVD等のコーティングプロセスを用いて形成させることで、複雑な形状にも対応することができる。
最後に、必要に応じて機械加工により表面を平滑に仕上げるとともに、放電電極4aを露出させる(図7D)。このとき、放電電極4a上にマスキング(テープ等)があると、放電電極4が傷つけられるようなことがない。物体9、誘電体1a、1a’が誘電体基板として機能する。
この実施形態は、大面積への施工が容易であり、複雑形状物の表面にも形成することができる。さらに、グリーンシートによる方法と比べて施工後の焼成が不要であってプロセスの低温化を測れるという利点がある。たとえば、グリーンシートによる方法では、形状ごとに焼成の温度や時間等の条件が異なる。このため、異なる曲率などを持つ複数の形状の気流発生装置を、単独の製造ラインで同時に製造することは困難である。また、グリーンシートによる方法では、量産化のためには同時に複数の炉を並列で設置する必要があり、設備コストの増大をまねく。本実施形態のコーティングプロセスによれば、コーティング装置の動作をプログラムするだけで、異なる曲率などを持つ複数の形状の気流発生装置を、単独の製造ラインで同時に製造することが可能となる。その結果、大幅なコスト削減が可能となる。
図8Aはコーティングプロセスを用いて製作した気流発生装置の一例を示す。任意の曲率rを持つ物体9(基材、基体)上に、コーティングにより、対向電極4b、誘電体1a(誘電体層)、放電電極4aが順に形成される。
ここでは、放電電極4aの一方の表面と誘電体1aの表面とが略同一平面である。しかし、放電電極4aは、誘電体1aの表面から突出して設けられても、誘電体1aに埋設されてもよい。また、対向電極4bの一方の表面が誘電体1aの表面と略同一平面である。しかし、対向電極4bは、誘電体1aの表面から突出して設けられても、誘電体1aに埋設されてもよい。
放電電極4aおよび対向電極4bは、公知な固体の導電材料で構成される。放電電極4aおよび対向電極4bは、例えば、銅箔などを用いることができるが、これに限られるものではない。放電電極4aおよび対向電極4bとして、無機良導電体(ステンレス、インコネル(商品名)、ハステロイ(商品名)、チタン、白金、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、金、銀、すず、クロム等の金属や、これらの金属元素を主成分とする合金、カーボンナノチューブ、導電性セラミックス等)や、有機良導電体(導電性プラスチック等)を使用する環境に応じて選択できる。
特に、インコネル、ハステロイ、チタン等の耐熱または耐腐食性金属を導電体に用いた場合には、高温多湿、酸化性等の高腐食雰囲気においても長期間使用することができる電極を実現することができる。また、金属でなく導電性プラスチックを導電体に用いた場合には、製造コストを大幅に削減できるだけでなく、加工性がよくなり、複雑曲面等の複雑形状の気流発生装置が実現できる。
物体9は、誘電体1aを構成する材料と同様のセラミックス材料で構成される。物体9を、放電電極4aと同様に導電材料で構成することもできる。この場合、図8Bに示すように物体9が放電電極4bの役割を兼ねるように構成することができる。このようにすることで、製造工程を単純化することができる。さらに、気流発生装置の構成が単純になることで、高強度で耐久性の高い気流発生装置が実現できる。
誘電体1aは、例えば、窒化アルミ、アルミナ、ジルコニア、ハフニア、チタニア、シリカなどを主成分としたセラミックス材料から構成される。特に、気孔率が10%以下、好ましくは5%以下が好ましい。一般に、コーティングプロセスにより誘電体層を形成すると、その層は多孔質となり、耐電圧を確保することが困難である。しかし、上記気孔率を制限することで、誘電体1aの耐電圧を高めることができる。
溶射やEB−PVDによって緻密質層を形成するためには、溶射の場合、溶射粉末として溶融粉砕粉を使用して、溶射粉末の平均粒径が44μm(325メッシュ)以下のものを使用することが好ましい。このように、溶射を用いてセラミックスの緻密質層を形成することができる。なお、溶射粉末の平均粒径を44μm以下とするのは、上記気孔率が10%以下となるような緻密質層を形成するためである。また、この平均粒径とは、積算分布(累積分布)の中位径(累積分布曲線で累積量が50%時の粒子径)である。また、平均粒径は、メッシュ法(ふるい)、比表面積測定法(BET法)、沈降法などによって測定される。
EB−PVDの場合、誘電体1aを形成する面を蒸発源に対向するように、物体9を設置する。この際、物体9は回転等しないように、静止した状態に設置する。そして、電子ビームを照射して蒸発源を溶融し蒸発させ、発生した蒸発源物質の分子またはクラスタを物体9の対向面に蒸着させる。また、イオン銃等によりアルゴン、酸素等のイオン化したガス分子を発生させ、物体9(基材、基体)にプラス電圧をかけることで電場を形成する。この電場でイオン化したガス分子を加速し、上記蒸発分子またはクラスタと一緒に物体9の表面に蒸着させることで、成膜速度を促進させ、皮膜の緻密化や密着性を向上させることができる。
誘電体1aは、次のようにして作製することもできる。例えば、窒化アルミ、アルミナ、ジルコニア、ハフニア、チタニア、シリカなどを主成分としたセラミックス材料からなる多孔質層の気孔に、誘電材料からなる封孔材を充填する。封孔材を多孔質層の気孔に含浸させて、気孔を封孔することで、高い絶縁耐力をもつ誘電体1aを形成できる。
封孔材としては、例えば、エポキシ系樹脂、テフロン(登録商標)系樹脂、スラリー状のアルミナなどのセラミックス系材料、シリカなどを主成分とするガラス系材料、または、これらを混合させた金属とセラミックスの複合材料などを用いることができる。なお、セラミックス材料を用いる場合には、上記多孔質層を構成するセラミックス材料と同じ材料を用いることが好ましい。
封孔材として、例えばエポキシ系樹脂を使用する場合には、液状のエポキシ系樹脂を多孔質層の気孔に含浸させ、樹脂が硬化する温度に加熱して誘電体1aを形成する。
封孔材として、例えば、テフロン(登録商標)系樹脂を使用する場合には、液状のテフロン(登録商標)系樹脂を多孔質層の気孔に含浸させ、焼付処理を行って誘電体1aを形成する。この場合、焼付処理を行うため、強固な誘電体1aを形成することができる。
封孔材として、例えば、セラミックス材料を使用する場合には、微細なセラミックス粒子が溶媒中に懸濁したスラリーを多孔質層の気孔に含浸させ、加熱して焼成することで、溶媒を蒸発させる。セラミックス粒子を多孔質層と一体化させることによって誘電体1aが形成される。
ここで、スラリー中のセラミックス粒子の粒径が小さい方が焼成温度を低温化でき、さらには、多孔質層の気孔に的確にセラミックス粒子を分散させることができる。そのため、セラミックス粒子の平均粒径は、10〜500nm程度であることが好ましい。なお、この平均粒径は積算分布(累積分布)の中位径(累積分布曲線で累積量が50%時の粒子径)である。また、平均粒径は、動的光散乱法、誘電泳動現象と回折光を利用した方法などによって測定される。また、溶媒として、水、アルコール、アセトンなどを使用することができる。
封孔材として、例えば、ガラス材料を使用する場合には、微細なガラス粒子が溶媒中に懸濁したスラリーを多孔質層の気孔に含浸させ、加熱して焼成することで溶媒を蒸発させる。ガラス粒子を多孔質層と一体化させることによって封孔材充填層が形成される。ここで、スラリー中のガラス粒子の粒径が小さい方が焼成温度を低温化でき、さらには、多孔質層の気孔に的確にガラス粒子を分散させることができる。そのため、ガラス粒子の平均粒径は、10〜500nm程度であることが好ましい。なお、この平均粒径は、積算分布(累積分布)の中位径(累積分布曲線で累積量が50%時の粒子径)である。また、平均粒径は、動的光散乱法、誘電泳動現象と回折光を利用した方法などによって測定される。また、溶媒として、水、アルコール、アセトンなどを使用することができる。
(絶縁耐力の評価(封孔処理の影響))
ここでは、誘電体1aの絶縁耐力を絶縁破壊電圧の測定結果に基づいて評価した。ここでは、以下の誘電体1aを用いた。
・通常のコーティングプロセスによる多孔質のセラミックス材料からなる多孔質層で構成された誘電体1a
・上記方法で作製され、気孔率10%以下の緻密質層で構成された誘電体1a
・セラミックス材料からなる多孔質層に封孔処理を施して、気孔に誘電材料からなる封孔材を充填した封孔材充填層で構成された誘電体1a
多孔質層として、アルミナからなる幅が20mm、長さが100mm、厚さが250μmの部材を使用した。また、多孔質層の気孔率は、溶射皮膜の断面組織を画像解析することで測定した結果12%であった。
緻密質層として、アルミナからなる幅が20mm、長さが100mm、厚さが250μmの部材を使用した。また、多孔質層の気孔率は、溶射皮膜の断面組織を画像解析することで測定した結果、6%であった。
封孔材充填層の多孔質層として、上記多孔質層と同様の多孔質を用いた。封孔材として、平均粒径が100nmのアルミナ粒子を主成分とするスラリーを用いた。皮膜表面に、上記スラリーを塗布し減圧することで、スラリーを空孔内に含浸させるとともに、スラリー中の溶媒を蒸発させて除去した。そして、この工程を複数回繰返すことで、表面近傍の空孔内にアルミナ粒子を充填した。その後、アルゴンガス雰囲気中で500℃に加熱して焼成し、封孔材充填層を得た。
部分放電開始電圧を測定した。上記多孔質層、封孔材充填層のそれぞれを、銅からなる幅が10mm、長さが80mm、厚さが2mmの2枚の金属平板で挟んで、両金属平板間に高電圧を印加する。ここで、絶縁破壊電圧とは、両金属平板間に印加する電圧を徐々に増加させ、絶縁破壊が発生したときの電圧である。
図9は、部分放電開始電圧の測定結果を表す。図9に示すように、誘電体1aを緻密質層または封孔材充填層で構成することによって、絶縁破壊電圧が上昇し、絶縁耐力が向上している。
図10A〜図10Dは、電極と誘電体をEB−PVDで対象物体(誘電体)の表面に直接形成する本実施の形態の第8実施例を示している。
この実施例では、外付けの対象となる電気絶縁性の物体9の表面に対向電極4bの形成予定領域を残してマスキング10が形成される。そして、EB−PVDにより物体9の表面に対向電極4bが密着して固定される(図10A)。
次いで、この対向電極4b上にEB−PVDによりセラミック層(誘電体1a)が形成される(図10B)。
次に、セラミック層(誘電体1a)上に、放電電極4aの形成予定領域を残してマスキング10が形成される。そして、EB−PVDにより物体9の表面に対向電極4bが密着して固定される(図10C)。
必要に応じて、再度セラミック層(誘電体1a’)をEB−PVDにより形成する。要すれば、表面を研磨して放電電極4aを露出させる(図10D)。
この実施形態では、電極と誘電体の両方をセラミックスで形成できるので、耐腐食性、耐熱性に優れた気流発生装置を提供することができる。
図11A〜図11Bは、予め所定の形状に形成された表面電極4aを、セラミック層(誘電体1a)の表面に接合させて形成する本実施の形態の第9実施例を示している。
この実施例では、被覆電極4bと誘電体層1aは、例えば図10A〜図10Dで第8実施例として説明した方法により形成する(図11A)。
この上に、予め所定の形状に成形された放電電極4aが、例えば、次の方法(1)、(2)のいずれかにより、直接接合される。
(1)誘電体1a上に活性金属ろうを介して放電電極4aを載せ、高温下で両者を接合させる。
(2)誘電体1a上に銅で形成した放電電極4aを載せ、銅と酸素の共晶温度で加熱して接合させる。
この方法では、銅と酸素の共晶の融点が銅の融点より低いことを利用して接合する。このため、以下の処理等が必要となる。例えば、銅の接合面を酸化させる。セラミックスとして酸化物系セラミックスを使用する。非酸化物系セラミックスの接合表面を酸化させる。又はこれらを組み合わせて、銅とセラミックスの間に酸素を介在させる。これらの方法では、放電電極4aを肉厚に形成することが容易である。
図12A〜図12Cは、放電電極4aをコールドスプレーやショットコーティング等のコーティングにより形成する本実施の形態の第10実施例を示している。
この実施例では、対向電極4bと誘電体層1aは、例えば図10A〜図10Dで第8実施例として説明した方法により形成する(図12A)。
この上に、放電電極4aの形成領域を残してマスキングする。マスキングは、エッチングプレート(活性金属ろう)11を用いることにより複雑な電極パターンも形成可能である。
この上に、コールドスプレーやショットコーティング等のコーティングで軟質金属粉末を高速で吹き付け、その衝突熱で吹きつけられた軟質金属を誘電体層1a表面に付着させて放電電極4aを形成する(図12B)。マスキングをはがし、必要に応じて電極表面を仕上げ加工する(図12C)。
この実施例によれば、常温で加工することができ、装置も簡単であり、マスキングも容易である。
図13A、図13Bは、放電電極の形成方法に関する本実施の形態の第11実施例を示している。
本実施例では、まず、対向電極4bを予め形成した誘電体1の表面近傍(反対側の面)に、放電電極4をセットするための孔12を面方向に開けておく(図13A)。ここに、この孔12と同形の放電電極4aを圧入することで、放電電極4aを絶縁体表面に強固に一体化させる(図13B)。この放電電極4aは、気流発生装置5の使用環境より低い温度に冷却して圧入作業を行うことが有効である(冷やし嵌め)。低温にして圧入された導電体の放電電極4aは、使用環境温度に移すと膨張することで、より強固に一体化される。
これにより、放電電極4aと誘電体1の間に隙間が形成されるのを防ぎ、隙間での意図しない放電による電力損失を防ぐことができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態として、以下では、気流発生装置において誘電体1内に放電電極4aに対向して設置される対向電極4bを形成する方法について説明する。
図14は、絶縁被覆された対向電極(被覆電極)4bの形成方法に関する本実施の形態の一実施例を示している。
まず、誘電体1aの両面に、例えば、上述した第1の実施の形態で述べたような方法で放電電極4a、対向電極4bを形成したものを用意する。次に、図14に示すような型13に放電電極4a側を上にしてセットし、対向電極4bのレベル以上まで硬化性液状樹脂やセラミックスのスラリー1dを流し込む(図4A)。次に加熱処理等により硬化させ、対向電極4bの周囲を固体誘電体(硬化物)1dで一体化する。
これにより、被覆電極4bと誘電体1の間に隙間が形成されることが防止される。この結果、被覆電極4b周辺に意図せぬ放電が発生して電力を損失することを防ぐことができる。
図15は、本実施の形態の別の実施例に係る気流発生装置を表す。気密容器14中に、第1の実施の形態で述べたような方法で放電電極4a、対向電極4bを形成したものを配設して、SFガス15を充填している。
図16は、本実施の形態のさらに別の実施例に係る気流発生装置を表す。容器16に対向電極4b側を下にして実施例1で述べた方法で放電電極4a、対向電極4bを形成したものが配設される。この容器16の中に、対向電極4bが浸る程度に、絶縁油17が充填している。
図15、14に示した実施例では、絶縁流体で被覆した対向電極4bと誘電体1aの間に隙間が形成されることが防止される。その結果、対向電極4b周辺に意図せぬ放電が発生して電力を損失することを防ぐことができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態として、以下、放電電極の形状について説明する。なお、図17〜図23に示す誘電体1及び放電電極4a、被覆電極4bは、いずれも図示された誘電体1の幅よりもやや長い長さをもつ矩形の形状(短冊状)である。
図17〜図23は、それぞれ、本実施の形態における放電電極4aの形状の一例を示している。なお、図17〜図23に示す誘電体1及び放電電極4a、被覆電極4bは、いずれも図示された誘電体1の幅よりもやや長い長さをもつ矩形の形状(短冊状)である。
図17に示した実施例では、放電電極4aの端部のうち、対向電極4bから遠い方の端部が絶縁シート18で覆われている。
この絶縁シート18により、対向電極4bから遠い方の、放電電極4aの端部から背面側への放電を防止することができる。
図18は、放電電極4aの形状の別の一例を示している。放電電極4aは、くさび型の形状をしており、対向電極4bから近いほうの端部は薄く、対向電極4bから遠い方の端部は厚い。
図19の放電電極4aでは、丸棒41aとくさび41bが接合されている。くさび41bが対向電極側に配置される。
図20の放電電極4aでは、丸棒41aと平板42aの縁部が接合されている。丸棒41aおよび平板42aは対向電極4b側に配置され、丸棒41aは誘電体1から露出されている。
図21の放電電極4aは、幅広の平板状である。
図22の放電電極4aでは、丸棒41aと平板42aの縁部が接合されている。平板42aは対向電極4b側に配置され、丸棒41aは誘電体1に埋め込まれている。
図23の放電電極4aでは、角棒43aの上縁部と平板42aの縁部が接合されている。平板42aは対向電極4b側に配置され、角棒43aは上縁部を除き誘電体1に埋め込まれている。
図17〜図23では、放電電極4aの対向電極4b側の端部を先鋭な形状として、電圧印加時に高い電界強度が形成されるようにしている。この結果、不整放電(例えば、対向電極4bから遠い側の、放電電極4aの端部からの放電)を抑制して、安定した気流を形成することが可能となる。
このように、電圧印加時に高い電界強度が形成されるように、放電電極4aの対向電極4b側の端部を先鋭な形状としている。この先鋭な形状の部分は、誘電体表面から露出されていてもよいし、薄い誘電体等によって被覆されていてもよい。また、先鋭な電極形状としては、例えば、のこぎり刃型、台形状のような先端に凹凸を有する形状や、ナイフエッジのような薄刃型の形状等が挙げられる。
(第4の実施の形態)
図24〜図29は、それぞれ、気流発生装置の対向電極の形状を目的に応じて変えた本発明の第4の実施の形態の一例を示している。
図24は、本実施の形態において、被覆電極4bを断面楕円形の棒状とした実施例である。
ここでは、対向電極4bとして角部のない形状のものを使用することで、完全に被覆されない場合の角部からの放電を防止している。この結果、電力損失や、該部での発熱や活性種の生成により誘電体内部が損傷することによる、誘電体の絶縁耐力の低下を防止できる。
図25は、本実施の形態の別の実施例を示す。放電電極4aを断面涙滴型にして先端を対向電極4b側に向けて誘電体1に埋設している。対向電極4bは誘電体1の下面のほぼ全体を覆うように固着される。また、対向電極4bの縁部を電界緩和用の丸縁44aとしている。
この例では、対向電極4bを被覆しなくても、丸縁44aにより対向電極4bの縁部での電界集中が緩和される。その結果、該部での意図せぬ放電を避けることができる。
図26は、図25での対向電極4bを導電性物体(対向電極4b)で置き換え、誘電体1の下面全体に対向電極4bを配置している。この例では、下部の導電性物体(対向電極4b)が大きいため、電界は放電電極4aの涙滴形状の先端に集中する。その結果、導電性物体(対向電極4b)側で放電が生じることはない。
なお、図25、図26に示した実施例では、誘電体1とその下面の対向電極4b間を十分に密着させて気体が入り込まないよう留意が必要である。
図27、図28は、本実施の形態の別の実施例を示す。図27では、対向電極4bを誘電体1内に埋設し、埋設電極としている。対向電極4bの形状を断面くさび型とし、対向電極4bの先端部を放電電極4a側に向けている。図28では、複数の対向電極4bを誘電体1に略平行に埋設している。図28での対向電極4bの形状は、図27と同様のくさび型である。
これらの実施例では、被覆電極4bを鋭利なくさび型としたので、その先端部に電界を集中させ、放電を局在させることができる。図28のように複数の被覆電極4bを離間して設置すると、放電電極4aの端部から進展する放電の伸び長を離散化することができる。その結果、気流発生装置を離散的に制御することが可能となる。
図29は、本実施の形態における被覆電極4bの形状の異なる実施例を示す。この例では、被覆しない対向電極4bに、誘電体コーティング1bが施されている。誘電体コーティング1bの誘電率を大きくしておくことで、誘電体1の分担する電圧を大きくし、仮に被覆しない対向電極4aの近傍に気体が存在しても気体の分担する電圧が小さくなる。このため、気体の絶縁破壊が生じることがなく、その近傍で放電が生成することがない。
(第5の実施の形態)
以下、本発明の第5の実施の形態として、気流発生装置における電圧導入方法について説明する。
図30A〜図30Dは、電圧導入方法として導電柱19a、19bを用いた気流発生装置の一例を示している。誘電体1a、1bが一体に構成されている。誘電体1aを挟んで、表面に放電電極4a、裏面に対向電極4bが配置される。対向電極4bを覆って誘電体1bが設置されている。
図30Cに示すように、放電電極4aから電極裏面の接点20まで誘電体1a、1bを貫通して導電柱19aが形成されている。このため、放電電極4aに電圧を導入する高電圧ケーブル(図示せず)は放電電極4aの裏面の接点20に接続すればよく、物体表面の気流を乱すことはない。
同様に、図30Dに示すように、被覆した対向電極4bからその裏面にある接点20まで誘電体1bを貫通して導電柱19bが形成されている。このため、被覆した対向電極4bに接続するケーブル(図示せず)は電極裏面の接点20に接続すればよく、物体表面の気流を乱すことはない。
導電柱19a、19bを形成する方法としては、たとえば導電体棒やねじを貫通させる方法でもよいが、導電性ペーストを使う方法がより有効である。誘電体1に、直径数μm〜数100μm程度の貫通穴をあけ、そこに導電性ペーストを充填して形成する。放電電極4aや被覆した対向電極4bを加熱圧着等の方法で一体形成する場合は、加熱前にペーストを充填して、上述の電極と一体形成する方法が望ましい。導電ペースト充填にスクリーン印刷を用いることが、製作コストを下げる観点から望ましい。
導電柱19a、19bの直径が小さいため、誘電体1と異なる熱膨張率を持つ導電ペーストであっても、形成時に導電柱19a、19bと誘電体1の間にすき間ができにくく、隙間における意図せぬ放電や、絶縁性能の低下を避けることができる。また、放電電流を大きくとりたい場合は、導電柱19a、19bの本数を増やすだけで対処することができ、製作コストを下げることができる。
(第6の実施の形態)
以下、本発明の第6の実施の形態として、気流発生装置の電極の長手方向の誘起気流の速度分布を一様にしたり、逆に分布をもたせたりするための、放電電極の形状について説明する。
図31は、放電電極4aの形状を変えた本実施の形態の一実施例を示している。放電電極4aの端部のうち、対向電極4bから近くの端部に、放電が生成される、端部に櫛形の導電体部材45aが設置してある。
この櫛形の導電体部材45aの先端部は電界強度が高くなるため、意図的に放電を発生させることができる。櫛形の導電体45aを、放電電極4aの端部にその長手方向に設置することにより、放電電極4aの端部にその長手方向の放電の一様性が確保できる。その結果、放電電極4aの端部において、その長手方向に一様な誘起気流を得ることができる。
また、櫛形の導電体45aの櫛歯の間隔に粗密を設けることができる。この場合、放電電極4aの端部において、櫛歯の間隔の粗密に応じた分布を、その長手方向に持つ誘起流速を得ることができる。
たとえば、航空機等の翼の場合、翼端と翼根では、気流の剥離現象が異なる。そのため、それぞれの翼の長手方向に最適な分布を持った誘起流速を生じさせることで、効果的な気流制御が可能になる。
図32は、放電電極4aの形状を変えた別の実施例を示している。この例では、上記櫛形の導電体45aのかわりに、のこぎり刃状の導電体46aを用いている。のこぎり刃状の導電体の凸部は電界強度が高く、凹部は電界強度が低くなる。このため、上記櫛形の導電体45aを設置した場合と同様に、放電電極4aの端部において、のこぎり刃の凹凸の間隔の粗密に応じた分布を、その長手方向に持つ誘起流速を得ることができる。
図33は、放電電極4aの形状を変えた別の実施例を示している。この例では、放電電極4aを、電極の長手方向に複数に分割している。複数ある放電電極4a側に、それぞれ独立に高電圧を印加することで、放電電極4aの長手方向に分布をもった誘起気流を得ることができる。
この電極構成の場合、それぞれの放電電極4aにつながる高電圧スイッチをON/OFF制御したり、電圧や周波数や変調周波数を独立に制御したりすることで、放電電極4aの長手方向での分布を位置的だけでなく、時間的にも変化させることができる。その結果、制御機能が広がり、流れの微細構造の非定常性に応じた能動気流制御が可能となる。
(第7の実施の形態)
以下、本発明の第7の実施の形態として、気流発生装置の放電電極4aの長手方向の誘起気流の速度分布を一様にしたり、逆に分布をもたせたりするための、対向電極4bの形状について説明する。
図34は、対向電極4bの形状を変えた本実施の形態の一実施例を示している。放電電極4aの端部からストリーマ(微少放電)が発生し、誘電体表面上を通過する。ストリーマは、自己の作る空間電荷電界がその強度を保っている間、対向電極4bの上を伸長するが、対向電極20の端部以上には伸長しない。そのため、対向電極4bの幅が狭い場合には、放電の伸長距離が制限され、その部分で発生する誘起流速も低下する。逆に、対向電極4bの幅が広い場合には、放電の伸長距離が拡大され、その部分で発生する誘起流速も増加する。
この性質を利用し、放電電極4aの長手方向に対向電極4bの幅を変えることで、放電電極4aの長手方向に分布を持った誘起気流を得ることができる。たとえば、対向電極を図34のような台形に形成する。この場合、A部分での誘起流速とB部分での誘起流速を図35のように表される。
また、図36のように対向電極4bを菱形に形成する。この場合、A部分では電圧が低いと放電を起こさないが、絶縁破壊電圧を超えると、伸長距離の長い放電が点弧する。このため、誘起気流の流速は図37のように表される。
図38は、対向電極4bの形状を変えた別の実施例を示している。この場合、対向電極4bは電極の長手方向に複数に分割されている。各対向電極4bは、スイッチを介して高電圧電源出力の一端に接続されている。スイッチがOFFの場合、対向電極4bはフローティング電位となり、安定な放電は形成されない。一方、スイッチをONにすると、放電電極4との間に高電圧が印加され、放電が点弧する。
この電極構成の場合、それぞれの対向電極4bにつながるスイッチをON/OFF制御したり、電圧や周波数や変調周波数を独立に制御したりすることにより、放電電極4の長手方向の分布を時間的に変化させることができる。この結果、流れの微細構造の非定常性に応じた能動気流制御が可能となる。
図39、図40は、対向電極4bの形状を変えた別の実施例を示している。対向電極4bはマトリックス状に分割して設置される。各対向電極4bは、スイッチを介して高電圧電源出力の一端に接続されている。
スイッチがOFFの場合、対向電極4bはフローティング電位となり、安定な放電は形成されない。一方、スイッチをONにすると、放電電極との間に高電圧が印加され、放電が点弧する。
この電極構成の場合、それぞれの電極につながるスイッチをON/OFF制御したり、電圧や周波数や変調周波数を独立に制御したりすることにより、放電電極4bの長手方向の分布を位置的だけでなく、時間的にも変化させることができる。
図38での方法でスイッチのON/OFF制御をした場合は、長手方向に、誘起気流の強弱を、1段階だけつくる。これに対し、図39の方法では、スイッチのON/OFF制御だけで、放電電極4aの長手方向に、誘起気流の強弱を多段階に変化させた分布をつくることができる。この結果、より繊細な能動制御が可能となる。
図38、図39、図40に示した被覆電極4bの構造では、次のようなメリットがある。即ち、放電電極に高電圧を印加し、対向電極を接地することにより、高電圧のスイッチング素子が不要となり、装置構成を大幅に簡略化できる。
(第8の実施の形態)
以下、本発明の第8の実施の形態として、複数の気流発生装置を面上に配列する方法について説明する。
図41は、本実施の形態の一実施例を示している。放電電極4aの形状がこれまで説明したものから変更されている。この例では、短冊状の放電電極4aと対向電極4bとの組みを、複数組誘電体1に配列している。
この電極構成の場合、それぞれの電極の対につながるスイッチをON/OFFすることにより、電極の長手方向の分布を位置的にも時間的にも変化させることができ、流れの微細構造の非定常性に応じた能動気流制御が可能となる。たとえば、N×M個の電極を並べればN×M個のスイッチで制御することができる。
図42は、放電電極の形状を変えた別の実施例を示している。この例では、放電電極4aと対向電極4bを幅の狭い線状の導電体箔を平行に、かつ放電電極4aと対向電極4bを直交させている。
このような電極構成において、個別電極への電圧印加を制御することにより、マトリックスで形成される領域ごとに制御することが可能となる。たとえば、N×MマトリックスであればN個のスイッチで行を、M個のスイッチで列を指定してN行M列目の電極のみを放電させるアドレス法を用いる。このようにすると、スイッチの数はN+M個ですみ、低コスト化が図れ、より簡単に制御が可能となる。
図43A、図43Bは、放電電極の形状を変えた別の実施例を示している。この例は、複数の断面涙滴型の電極を、先鋭縁側を一方向に向けて、平行に配設し、対向電極4bは誘電体1の全面を覆う導電体板で構成している。
この電極構成の場合、それぞれの放電電極4aにつながるスイッチをON/OFFすることにより、電極の長手方向の分布を時間的に変化させることができ、流れの微細構造の非定常性に応じた能動気流制御が可能となる。
たとえば図43A、図43Bのように複数の放電電極を並べた構成において、放電電極の間隔dを必要以上に接近させると、お互いの干渉により電界が弱まるため、放電電極への放電入力電力が低下する。例えば、放電電極4a間の間隙dと誘電体1の厚さtの比d/tをあるしきい値以下にする。このようにすると、電界の干渉が強まり、図44に示すように放電入力が低下する。このような場合、同じ放電入力を得るために必要以上に高い電圧が必要となり、絶縁設計の面で不利となる。例えば、図41のように短冊状電極を平行に並べた場合、比d/tのしきい値は1〜10程度にある。このため、比d/t>0.1で使用すれば、必要以上に高い電圧を印加する必要がなくなり望ましい。
たとえば図41、図42、図43A、図43Bのように、同一表面内に複数の放電電極を設置する場合、表面における剥離などの流体現象は場所によって異なる。このため、流体現象を制御するための最適な放電状態も場所によって異なる。特に放電の電圧、周波数、変調周波数は制御のための重要な因子である。これらを場所によって異なる値に最適化することが、機器全体の流体制御効率を最適化する上で望ましい。
こうして、複数対の電極対を、電圧印加時に、所定の方向に全体として高い電界強度の領域が形成されるように並行に配列することができる。この場合、広い領域で気流の定常流を形成できる。また、複数の電極間に対向する気流を発生し、これらが合流して誘電体表面から鉛直成分をもつ気流とすることができる。ここで、各電極に高電圧を印加するタイミングを制御して気流の方向や流速を制御することが可能である。
(第9の実施の形態)
以下、本発明の第9の実施の形態として、誘電体として圧電材料を用いる気流発生装置について説明する。
図45A、図45B、図46A、図46B、図47は、通常の気流発生装置において誘電体1として圧電材料を用いた例である。すなわち、電極4a、4b間に圧電素子を配設して気流に振動を付与する。誘電体1(圧電材料)の面に設置されている放電電極4aと対向電極4bに放電用高電圧を印加すると、電圧の効果で圧電材料の厚みが変化する。誘電体の厚みが変化すると誘電体の静電容量が変化する。
本発明者らが特許文献1で示しているように、誘電体の静電容量によって、気流の誘起効率は変化する。よって、高い電圧、低い周波数で放電用電圧を印加する場合と、同じ放電入力において、低い電圧、高い周波数で、放電用電圧を印加する場合とでは、誘電体の静電容量が異なる。この結果、気流の誘起効率が変化する。
次に、図46A、図46Bに示すように、放電用高電圧を印加する電極とは別に、圧電素子駆動用A電極4eおよびB電極4dからなる圧電素子駆動電極対を設ける。これら圧電素子駆動電極対は、誘電体1である圧電素子を駆動するためのものであり、電極の長手方向に分割した形で複数、放電部の近傍に配置される。
放電用高電圧を印加した状態で、圧電素子駆動用電極対をON/OFFさせることで、電極の長手方向に誘電体1の静電容量を大小させることができる。これにより放電電極4aの長手方向の気流の速度分布を位置的にも時間的にも変化させることが可能となる。
図47は、誘電体1を圧電基板として、圧電基板を駆動する別の電極を設けない例である。この例では、放電電極4aと対向電極4b間にかかる電圧を場所ごとに制御する。この電圧が放電開始電圧以下の場合、放電電極4aは圧電基板駆動電極として作用する。即ち、その放電電極4aと近接する圧電基板のひずみが制御され、その付近の放電素子として機能している放電電極4aの静電容量に影響を与える。この電圧が放電開始電圧以上の場合、放電電極4a自身が放電素子として機能する。
(第10の実施の形態)
以下、本発明の第10の実施の形態として、物体表面に垂直な方向の誘起気流を得ることができる気流発生装置の電極構成について説明する。
図48では、ここまでに述べてきた放電電極4aを2つ対向させて並べている。それぞれの放電電極4aの端部から発生した誘起気流は、それらの向きが対向しているので、2本の放電電極4a間で衝突した後、上向きに方向を変える。この結果、物体表面に垂直な方向の誘起気流を得ることができ、剥離や混合の制御に対して有効な縦渦を発生させることができる。
放電電極をドーナツ状、対向電極をドーナツ状や円形で構成しても図48と類似の断面構造となり、同様の効果が期待できる。
このとき、対向させた2つの放電電極4aでの電圧、周波数、変調周波数によって、上向きの流れの方向、強さ、渦の放出周波数を制御することができる。
図49は、図48で説明した2本の放電電極4aの形状を先鋭化したものである。これにより、より安定で耐久性の高い縦渦発生装置を提供できる。
(第11の実施の形態)
図50は、本発明の第11の実施の形態として、上述した気流発生装置において、噴出し口の上方を覆うような形で導電体製のメッシュ27をかぶせたものである。この構成によれば、導電体製のメッシュ27は、放電電極4の近傍へのごみの付着を防止できるだけでなく、電磁遮蔽効果により、放電電極4の近傍から発生する電気的ノイズを除去することが可能となる。
(他の実施の形態)
以上、本発明の実施の形態を、複数の実施例を伴って説明してきた。各実施の形態、実施例の構成を適宜組み合わせて実施することにより、それに付随する作用効果を相乗して有する気流発生装置を実現することが可能である。
加えて、上述した各実施の形態、実施例において、例えば、以下のような変形例を考慮することもできる。
上述した電極の近傍は通常強い腐食雰囲気となることが想定されるため、次のような処置を採ることが考えられる。例えば、有機誘電体に酸化防止剤や水酸化アルミのような耐トラッキング剤を配合する。電極を耐腐食性金属材料や酸化ルテニウム等の酸化物導電体や導電性SiC等の導電性セラミックスあるいは導電性プラスチックで形成する。耐腐食性のコーティング材料で緻密質または多孔質で被覆する。また、強度補償のためのBNなどの添加剤を配合してもよい。
また、特に屋外で使用する場合は放電電極表面への水滴付着による放電異常を防ぐために撥水処理コーティングを施すことが望ましい。放電電極表面が導電率の高い水分で被覆されると、放電電極がひろがった場合と同様な電界分布となり、意図せぬ方向に誘起流が発生したり、電力損失が増加したりしてしまう。そこで、放電電極表面に撥水コーティングを施し、表面の付着水が容易に移動できるようにする。このようにすると、表面に接して流れる流体からうける力により水滴が電極表面から吹き飛ばされ、正常な電界分布が実現できる。特に、電極近傍は強い酸化性雰囲気となるので、耐酸化性の撥水処理コーティングを使用することが望ましい。
さらに、電極と高電圧ケーブルとの接続部は電界が乱れて気流の制御が難しくなる。このため、誘電体を貫通して電極の裏面に接続される導電柱を介して、電極に電圧を供給することが望ましい。
1、1a、1b…誘電体、1c…樹脂、1d…スラリー(固体誘電体)、2a、2b…導電体箔、3a、3b…片面導電体張り絶縁体板、4a…放電電極、4b…対向電極(被覆電極)、4d、4e…圧電素子駆動用電極、5…気流発生装置、6…両面導電体張り絶縁体板、7…モールド用金型、8…ユニットブロック、10…マスキング、11…エッチングプレート(活性金属ろう)、12…孔、13…型、14…気密容器、15…SF6ガス、16…容器、17…絶縁油、18…絶縁シート、19a、19b…導電柱、20…接点、27…導電体製メッシュ、41a…丸棒、41b…くさび、42a…平板、43a…角棒、44a…丸縁、45a…櫛形導電体、46a…のこぎり刃状導電体。

Claims (17)

  1. 気体に接する誘電体基板と、
    前記誘電体基板の内部に配置される第1の電極と、
    前記誘電体基板の表面近傍に、前記第1の電極と対応して配置され、かつ鋭利な形状を有する第2の電極と、
    前記第1、第2の電極間に電圧を印加し、前記気体の一部をプラズマ化することで気流を発生させる電源と、
    を具備する気流発生装置。
  2. 前記第1、第2の電極間での電界強度が、前記第1、第2の電極の長さ方向で異なる
    請求項1記載の気流発生装置。
  3. 前記第2の電極が、複数の電極を有し、
    前記複数の電極が、電圧印加時に、所定の方向に全体として高い電界強度の領域が形成されるように配列されている、
    請求項1記載の気流発生装置。
  4. 前記第2の電極が、複数の電極を有し、
    前記複数の電極が、電圧印加時に、複数の異なる方向に高い電界強度の領域が形成されるように配列されている、
    請求項1記載の気流発生装置。
  5. 前記第2の電極が、複数の電極を有し、
    電圧印加時に、前記複数の電極間に対向する気流が発生し、これらが合流して前記誘電体基板の表面から鉛直成分をもつ気流となるように、前記複数の電極が配列されている、
    請求項1記載の気流発生装置。
  6. 前記第2の電極が、複数の電極を有し、
    前記電源が、前記複数の電極それぞれに異なるタイミングで電圧を印加する
    請求項1記載の気流発生装置。
  7. 前記第2の電極が、複数の電極を有し、
    前記電源が、前記複数の電極それぞれに異なる周波数の電圧を印加する
    請求項1記載の気流発生装置。
  8. 前記第2の電極が、複数の電極を有し、
    前記電源が、前記複数の電極それぞれに異なる周波数変調された電圧を印加する
    請求項1記載の気流発生装置。
  9. 前記誘電体基板または前記第2の電極の表面が、耐食性材料および撥水性材料の少なくともいずれかで被覆されている
    請求項1記載の気流発生装置。
  10. 前記第1、第2の電極のいずれかと前記電源とを電気的に接続し、前記誘電体基板を貫通して前記第1、第2の電極のいずれかに接続される導電柱
    をさらに具備する請求項1記載の気流発生装置。
  11. 気体に接する誘電体基板と、前記誘電体基板の内部に配置される第1の電極と、前記誘電体基板の表面近傍に、前記第1の電極と対応して配置される第2の電極と、を具備し、前記第1、第2の電極間に電圧を印加し、前記気体の一部をプラズマ化することにより気流を発生させる気流発生装置の製造方法であって、
    第1、第2の主面を有する誘電体板と、前記第1の主面上に配置される導電体層と、を備える導電体張り誘電体板を用意するステップと、
    前記導電体層をエッチングして、前記第1または第2の電極を形成するステップと、
    を具備する気流発生装置の製造方法。
  12. 前記第1または第2の電極が形成された導電体張り誘電体板に補強板を積層し一体化することで、前記誘電体基板を形成するステップ、
    をさらに具備する請求項11記載の気流発生装置の製造方法。
  13. 前記導電体張り誘電体基板が、前記第2の主面に配置される第2の導電体層を備え、
    前記第2の導電体層をエッチングして、前記第2または第1の電極を形成するステップ、をさらに具備する、
    請求項11記載の気流発生装置の製造方法。
  14. 気体に接する誘電体基板と、前記誘電体基板の内部に配置される第1の電極と、前記誘電体基板の表面近傍に、前記第1の電極と対応して配置される第2の電極と、を具備し、前記第1、第2の電極間に電圧を印加し、前記気体の一部をプラズマ化することにより気流を発生させる気流発生装置の製造方法であって、
    未焼成セラミックス板の主面に、導電ペーストにより前記第1または第2の電極のパターンを形成するステップと、
    前記未焼成セラミックス板を焼成して、前記第1または第2の電極を有するセラミックス板を形成するステップと、
    を具備する気流発生装置の製造方法。
  15. 前記セラミックス板の主面を研磨するステップ
    をさらに具備する請求項14記載の気流発生装置の製造方法。
  16. 基体と、前記基体上に配置される第1の電極と、前記第1の電極を被覆し、かつ気体と接する誘電体層と、前記誘電体層上またはその表面近傍に前記第1の電極と対応して配置される第2の電極と、を具備し、前記第1、第2の電極間に電圧を印加し、前記気体の一部をプラズマ化することにより気流を発生させる気流発生装置の製造方法であって、
    コーティングプロセスを用いて、前記第1、第2の電極、前記誘電体層の少なくとも何れかを前記基体上に形成するステップ、
    を具備する気流発生装置の製造方法。
  17. 前記コーティングプロセスが、溶射または物理蒸着法である
    請求項16記載の気流発生装置の製造方法。
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