JP5728356B2 - 気流発生ユニット、気流発生ユニットの設置方法および風力発電装置 - Google Patents

気流発生ユニット、気流発生ユニットの設置方法および風力発電装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、気流発生ユニット、気流発生ユニットの設置方法、および気流発生ユニットを備えた風力発電装置に関する。
流体機器などにおいて、流体機器の表面を流れる流体の流れを制御して、流体機器の効率向上や、振動および騒音の低減を図ることは重要である。
流体の流れを制御する手段として、放電プラズマを生成して気流を発生させ、流体機器における空気力学的特性を制御する気流発生装置が提案されている。この気流発生装置は、一対の電極が誘電体を介して配置されて構成されている。そして、これらの電極間に電圧を印加することで、一方の電極近傍の気体がイオン化されて気流が発生する。
この気流発生装置によれば、物体の表面に薄い層状の気流を適宜発生させることが可能である。この発生した気流により、流れの境界層の速度分布を変化させたり、層流から乱流への遷移を強制的に引き起こしたり、渦を発生または消滅させたりすることができる。このように流れを制御することで、流体機器の空力特性などを改善することができる。
この気流発生装置は、電気的に制御され、流体機器の流れの変動に応じた制御を容易に行うことができるため、流体機器などに気流発生装置を備えることで、動作の安定性を向上させることが期待されている。例えば、航空機に気流発生装置を備えることで、安定性や操縦性の改善の向上などを図ることが、自動車に気流発生装置を備えることで、走行安定性の向上などを図ることが検討されている。また、例えば、風力発電装置に気流発生装置を備えることで、効率の向上などを図ることが検討されている。
これらの中でも、風力発電は、エネルギ効率が高く、賦存量が多く、装置の設置コストが安価なため、再生可能エネルギの柱として普及が進んでいる。風力発電における主要な技術課題として、風速風向変動による効率低下の防止、騒音の低減、疲労荷重の低減が挙げられる。そこで、風力発電装置に気流発生装置を備えることで、これらの課題を解決する検討が進められている。
特開2007−317656号公報 特開2010−179829号公報 特開2008−25434号公報
従来、上記した気流発生装置を流体機器などに適用するための検討がなされているが、気流発生装置を具体的に流体機器の表面に設置する方法についての検討は、ほとんどなされていなかった。
気流発生装置を、例えば、風力発電装置の風車翼に備える場合、風車翼の製造工程において、風車翼とともに気流発生装置を一体形成などにより構成すると、従来の風車翼の製造工程から大規模な工程変更が必要であり、製造コストが増加する。また、この場合、気流発生装置の品質管理のための試験、検査、調整などの工程が風車翼に設置された状態で実施されるため、不良が発生したときには、風車翼の一部を解体するなど、損失が大きくなる。
また、上記したような製造方法は、新規製品の製造工程に対応するものであり、このような製造方法では、例えば、既存の流体機器などに気流発生装置を備えることはできない。
このようなことから、流体機器の製造工程と、気流発生装置の製造、試験、検査、調整などの工程とを分離し、流体機器が製造された後に、取り付けることができる気流発生装置を確立することが要求されている。
また、例えば、風車翼、航空機の翼、自動車のウィングなどは、運用中に空気力を受けて変形する。そのため、これらの翼などの変形能と、その表面に設置された気流発生装置の変形能との間に差があると、接着面が剥がれたり、気流発生装置が損傷したりする。しかしながら、気流発生装置を構成する誘電体などの材質は、放電耐久性の面からその種類が制限されるため、気流発生装置の変形能を任意に変えることは難しい。また、気流発生装置は、細長い帯状の形状のため、翼などの表面との接着面積が小さい。そのため、この接着層だけで、変形能の差を吸収させることは困難である。
本発明が解決しようとする課題は、流体機器などとは別体として構成され、流体機器などに容易に設置可能であり、流体機器などが変形したときにおいても、剥離や損傷を生じることなく、流体機器などに接着された状態を維持することができる気流発生ユニット、気流発生ユニットの設置方法、および気流発生ユニットを備えた風力発電装置を提供することである。
実施形態の気流発生ユニットは、流体に曝される流体機器に設置可能な気流発生ユニットであって、固体からなる誘電体、前記誘電体の表面に設置された第1の電極、および前記第1の電極と離間して前記誘電体を介して設置された第2の電極を備え、前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧を印加して気流を発生させる気流発生部を具備する。さらに、気流発生ユニットは、前記気流発生部の前記第2の電極側に積層して設置され、前記気流発生部の設置面積よりも表面の面積が大きく、かつ前記流体機器の表面の形状に対応して形状が形成された、または変形可能な基板を具備する。
第1の実施の形態の気流発生ユニットを模式的に示した斜視図である。 第1の実施の形態の気流発生ユニットが示された図1のA−A断面を模式的に示す図である。 第1の実施の形態の気流発生ユニットを模式的に示した斜視図である。 第1の実施の形態の気流発生ユニットを風車翼に設置する工程を説明するための気流発生ユニットおよび風車翼の斜視図である。 第2の実施の形態の風力発電装置を模式的に示した斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の気流発生ユニット10を模式的に示した斜視図である。図2は、第1の実施の形態の気流発生ユニット10が示された図1のA−A断面を模式的に示す図である。
気流発生ユニット10は、流体に曝される流体機器の表面に設置可能に構成されている。気流発生ユニット10は、図1および図2に示すように、気流発生部20と、基板40とを備えている。
気流発生部20は、第1の電極21と、第2の電極22と、これらの電極間に介在する誘電体30とを備えている。
第1の電極21は、例えば、薄板や箔などの導電部材で構成される。また、第1の電極21は、例えば、銅、金、ニッケル、タングステン、白金などの導電部材を誘電体30の一方の表面33aにコーティングすることで形成されてもよい。
第2の電極22は、第1の電極21と同様に、例えば、薄板や箔などの導電部材で構成される。第2の電極22を構成する材料も、第1の電極21と同様である。また、第2の電極22は、例えば、銅、金、ニッケル、タングステン、白金などの導電部材を誘電体30の他方の表面31aにコーティングすることで形成されてもよい。
なお、第2の電極22は、第1の電極21と同じ形状であってもよい。また、第2の電極22は、図2に示すように、誘電体30の他方の表面31aに設置され、かつ第1の電極21よりも気流の流れる方向にずらした位置に、第1の電極21と離間して配置されている。
なお、ここでは、誘電体30の他方の表面31aに第2の電極22を備えた一例を示したが、誘電体30内に第2の電極22を埋設するように備えてもよい。すなわち、第2の電極22が基板40と直接接しないように、誘電体30内に第2の電極22を埋設させてもよい。
このように第1の電極21と第2の電極22とを配置することで、例えば、図2に矢印で示すように、第1の電極21の第2の電極22側の端部近傍から、誘電体30の表面33aに沿って下流側(図2では右側)に流れる気流が発生する。
誘電体30は、例えば、図2に示すように、気流の流れに沿う方向(図2では左右方向)の幅の異なる誘電体31、32、33を積層して構成される。また、誘電体30は、第2の電極22側から第1の電極21側に向かって、気流の流れに沿う方向の幅が狭くなるように構成されている。そのため、各誘電体31、32、33は、気流の流れに沿う方向の幅がそれぞれの異なるように構成されている。なお、誘電体30の厚さ(第2の電極22側から第1の電極21側への厚さ)は、例えば、0.1〜3mm程度とすることが好ましい。
このように誘電体30を構成することで、気流発生部20を構成することで形成される段差による流れへの影響を抑え、気流発生部20に沿って流れる流れの乱れを抑制している。
なお、各誘電体31、32、33との間は、例えば、接着剤または粘着材により接合されている。また、ここでは、誘電体31、32、33を3層積層して誘電体30を構成した一例を示したが、2層で構成されも、4層以上で構成されてもよい。さらに、積層構造とはせずに、誘電体30を一体構造で構成してもよい。この場合、例えば、誘電材料からなる基材を切削などにより加工することで、図2に示すような、第2の電極22側から第1の電極21側に向かって、気流の流れに沿う方向の幅が狭くなる誘電体30を形成してもよい。
誘電体30を構成する誘電材料として、例えば、電気的絶縁材料である、アルミナ、マイカなどの無機絶縁物、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂などの有機絶縁物などが挙げられるが、特に限定されるものではない。誘電体30を構成する誘電材料は、使用される用途や環境に応じて、公知な固体からなる誘電材料から適宜選択することができる。
また、図2に示すように、誘電体30に貫通孔50を形成し、この貫通孔50を銅、ニッケル、タングステンなどの導電性部材で充填して、第1の電極21に電気的に導通する導通パス51を形成してもよい。このように、導通パス51を形成することで、後述する電線として機能するケーブル60を、第2の電極22に接続されるケーブル61と同方向に引き出すことができる。
基板40は、気流発生部20の第2の電極22側に積層して設置され、例えば、図1に示すように、気流発生部20の設置面積よりも表面の面積が大きく構成されている。なお、気流発生部20は、基板40上に複数設置されてもよい。すなわち、複数の気流発生部20を基板40上の所定の方向に並べて設置してもよい。
ここで、基板40の表面の面積は、例えば、気流発生部20の底面積、すなわち気流発生部20の設置面積の5〜10倍程度とすることが好ましい。なお、複数の気流発生部20を備える場合には、気流発生部20の設置面積は、全気流発生部20の設置面積を意味する。基板40の表面の面積をこの範囲とすることで、基板40を流体機器の表面に接着する際に、十分な接着面積を得ることができる。なお、基板40と気流発生部20との間は、例えば、接着剤または粘着材により接合されている。
また、基板40は、気流発生ユニット10を設置する流体機器の表面の形状に対応してその形状が形成されているか、または気流発生ユニット10を設置する流体機器の表面の形状に対応してその形状が変形可能に構成されている。
ここで、気流発生ユニット10を設置する流体機器の表面の形状に対応して基板40の形状が形成される場合、基板40は、予め流体機器の表面の形状に対応させて形成される。すなわち、基板40の、流体機器の表面に接着される側の形状は、流体機器の表面の設置部分の形状と同形状に形成される。この場合、例えば、アルミナやジルコニアなどの無機物、GFRP(Glass Fiber Reinforced Plastics)やCFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)などの繊維強化プラスチックで基板40を構成することができる。
一方、気流発生ユニット10を設置する流体機器の表面の形状に対応して形状を変形可能に基板40が構成される場合、基板40は、例えば、現場などにおいて、流体機器の表面の形状に変形させることで、流体機器の表面の形状に対応させることができる。すなわち、基板40を変形自在な柔軟な材料で構成することで、流体機器の表面の設置部分の形状と同形状に基板40を変形することができる。この場合、例えば、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂などの有機物などの薄膜やシートなどで基板40を構成することができる。
なお、気流発生ユニット10が設置される流体機器としては、例えば、風力発電装置の風車翼、航空機などの翼、自動車のリアウイングスポイラなどのエアロパーツなどが挙げられるが、これらに限られるものではない。
なお、図1および図2では、気流発生ユニット10を設置する流体機器の表面の形状に対応して形状を変形可能な基板40を例示しているため、基板40は、流体機器の表面の形状に対応した形状とはなっていない。
また、気流発生部20の誘電体30と流体機器との間に基板40が構成されることで、流体機器が変形した場合に誘電体30に発生する変位を、基板40自体が変形することで緩和できる。そのため、誘電体30と流体機器の間に発生する剥離応力を緩和することができる。
例えば、FRP(Fiber Reinforced Plastics)で構成される風車翼に、セラミックスを誘電体とする気流発生装置を強固な接着により設けた場合について説明する。風車翼が風を受け、FRPで構成される風車翼が大きく変形して伸びる場合がある。この際、セラミックスは、FRPに追随して伸びようとする。しかしながら、セラミックスのヤング率は小さいため、セラミックスとFRPとの界面に高いせん断応力がかかり、接着面が剥がれたり、損傷したりする。
次に、風車翼とセラミックスの間に、FRPやゴムで構成される基板40を設けた場合を考える。風車翼が風を受け、FRPで構成される風車翼が大きく変形して伸びる場合がある。この際、基板40のFRPに接着された面はFRPに追随して伸びるが、基板40自体が変形するため、基板40のセラミックスに接着された面の伸びは少なくなる。これによって、セラミックスと基板40との界面におけるせん断応力は緩和され、接着面が剥がれたり、損傷したりすることを防ぐことが可能になる。
また、基板40には、導通パス51(第1の電極21)および第2の電極22に電気的に接続された、電線として機能するケーブル60、61を引き出すための貫通孔41、42が形成されている。ケーブル60、61と貫通孔41、42との隙間には、例えば、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂などの絶縁材料43が充填されている。
ケーブル60、61は、第1の電極21と第2の電極22との間に電圧を印加する放電用電源(図示しない)に接続される。放電用電源は、例えば、パルス状(正極性、負極性、正負の両極性(交番電圧))や交流状(正弦波、断続正弦波)の波形を有する電圧を出力する。放電用電源は、電圧値、基本周波数、電流波形、変調周波数、デューティ比などの電流電圧特性などを変化させて、第1の電極21と第2の電極22との間に電圧を印加することができる。なお、屋外で使用される流体機器に気流発生ユニット10を設置する場合には、雨滴などで濡れた際の漏電を防ぐため、第1の電極21を接地電位とすることが好ましい。
次に、気流発生ユニット10の作用について説明する。
図示しない放電用電源から第1の電極21と第2の電極22との間に電圧が印加され、一定の閾値以上の電位差となると、第1の電極21と第2の電極22との間に放電が誘起される。この放電は、バリア放電とよばれ、低温プラズマが生成される。
この放電においては、気体中の電子のみにエネルギを与えることができるため、気体をほとんど加熱せずに気体を電離して電子およびイオンを生成することができる。生成された電子やイオンは、電界によって駆動され、それらが気体分子と衝突することで運動量が気体分子に移行する。すなわち、放電を印加することで、例えば、第1の電極21の第2の電極22側の端部近傍から、誘電体30の表面33aに沿って下流側(図2では右側)に流れる気流を発生させることができる。
この気流の大きさや向きは、電極に印加する電圧、基本周波数、電流波形、変調周波数、デューティ比などの電流電圧特性を変化させることで制御可能である。
次に、気流発生ユニット10の設置方法について説明する。
図3は、第1の実施の形態の気流発生ユニット10を模式的に示した斜視図である。図4は、第1の実施の形態の気流発生ユニット10を風車翼70に設置する工程を説明するための気流発生ユニット10および風車翼70の斜視図である。
ここでは、翼長が40mの風車翼70の前縁に、長手方向の長さが10mの気流発生ユニット10を複数設置する場合を例示して説明する。また、ここでは、流体機器の表面の形状に対応させて予め基板40が形成された場合を例示して説明する。なお、1つの気流発生ユニット10においては、図3に示すように、気流発生部20が複数設置された一例を示している。
風車翼70の前縁の長手方向に複数の気流発生ユニット10を設置することで、1つの気流発生ユニット10を短く構成することができるため、製造工程でのハンドリングに優れる。また、気流発生部20の基板40への取り付けは、流体機器が設置されている現場で行わずに、予め製造工場などの作業性の良好な場所で行われるため、製品の品質を高めることができる。そのため、例えば、気流発生部20と基板40の接着工程において、温湿度管理が容易であるとともに、加熱やプレスなどの作業が容易となり、気流発生部20と基板40との接着を確実に行うことができる。
このような基板40に気流発生部20を設置して構成された気流発生ユニット10に対して、気流発生部20の動作確認が行われる。気流発生部20の動作確認では、例えば、基板40上に設置された気流発生部20の絶縁性の確認、静電容量の計測、放電特性の確認などが行われる。このような動作確認は、例えば、長手方向の長さが10mの気流発生ユニット10全体に対して一度に行うことができるため、作業効率が向上し、不良品発生時の交換作業も容易となる。
また、風車翼70は、例えば、GFRPやCFRPなどで構成されるため、ここでは、基板40の材料として、これらの風車翼70を構成する材料と同じ材料を使用することが好ましい。このように、基板40の材料として、気流発生ユニット10が設置される流体機器の表面の材料と同じ材料を使用することで、熱や応力による、風車翼70と基板40との変形量の差が小さくなり、接着部の信頼性を高めることができる。
ここでは、1つの気流発生ユニット10に、複数の気流発生部20が設置されているため、図4に示すように、各気流発生部20におけるケーブル60どうしを接続線80で電気的に並列に接続し、ケーブル61どうしを接続線81で電気的に並列に接続する。そして、端部に位置する気流発生部20におけるケーブル60と接続線80の端部を電気的に接続し、端部に位置する気流発生部20におけるケーブル61と接続線81の端部を電気的に接続する。
端部に位置する気流発生部20におけるケーブル60、61を、風車翼70の前縁近傍に形成された引込孔90を介して、それぞれ風車翼70の内部に引き込む。ケーブル60、61を風車翼70の内部に引き込む際、基板40を風車翼70の前縁に、接着部材によって接着する。接着部材として、例えば、アクリル変成シリコーン樹脂などの接着剤や粘着剤を使用することができる。
ここで、気流発生ユニット10を設置する風車翼70の前縁に、塗装などがなされている場合には、気流発生ユニット10を設置する前に、その塗装を剥離する。また、背側と腹側とに2分割された部材をそれぞれ接合して風車翼70が構成されている場合には、前縁は接合部となるため、接合強度を維持する観点から、その接合部からずらして引込孔90を形成することが好ましい。
基板40は、前述したように、基板40の、風車翼70の前縁に接着される側の形状は、風車翼70の前縁の設置部分の形状と同形状に形成されている。そのため、3次元的な曲面で構成される、風車翼70の前縁においても、気流発生ユニット10を接合する際、位置決めを容易に行うことができる。
そのため、例えば、運用中の大型の風力発電装置のタワーから懸垂した作業台からでも、気流発生ユニット10を風車翼70の前縁に容易に設置することができる。これによって、風力発電装置のロータを地上に降ろして作業する必要がなくなり、作業効率が向上する。
続いて、風車翼70の内部に引き込んだ、各気流発生ユニット10のケーブル60どうしを電気的に接続し、その端部を放電用電源に接続する。また、風車翼70の内部に引き込んだ、各気流発生ユニット10のケーブル61どうしを電気的に接続し、その端部を放電用電源に接続する。なお、風車翼70の内部に引き込まれたケーブル60、61は、風車翼70の内壁に固定される。
上記したように、第1の実施の形態の気流発生ユニット10によれば、気流発生ユニット10を設置する流体機器の表面の形状に対応して基板40の形状を形成することができる。また、気流発生ユニット10を設置する流体機器の表面の形状に対応して基板40の形状を変形させることができる。そのため、予め流体機器の形状などに対応するように作製された基板40を備える気流発生ユニット10を流体機器に設置したり、既存の流体機器が設置された現場において、流体機器の形状などに対応するように基板40の形状を変形させて気流発生ユニット10を設置することもできる。
また、基板40の表面の面積が気流発生部20の設置面積よりも大きく設定されているため、基板40を流体機器の表面に接着する際に、十分な接着面積を得ることができる。そのため、例えば、流体機器に曲げ応力などがかかり変形した場合でも、気流発生ユニット10の剥離などを防止することができる。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態の風力発電装置100を模式的に示した斜視図である。この風力発電装置100の風車翼142には、前述した第1の実施の形態の気流発生ユニット10が設置されている。
図5に示すように、地面110に設置されたタワー120の頂部に発電機(図示しない)などを収容したナセル121が取付けられている。ナセル121の上面には、風の風向や速度を計測する風向風速計130が設けられている。また、ナセル121から突出した発電機の回転軸にロータ140が取り付けられている。
ロータ140は、ハブ141、およびこのハブ141に取り付けられた風車翼142を備えている。風車翼142は、例えば、ピッチ角が変更可能に備えられている。なお、ここでは、3枚の風車翼142を備える一例を示しているが、風車翼142の数は、これに限定されるものではない。
風車翼142の前縁部には、図5に示すように、風車翼142の翼根から翼端に亘って、複数の気流発生ユニット10が設けられている。なお、ここでは、風車翼142の翼根から翼端に亘って、複数の気流発生ユニット10を設けた一例を示しているが、風車翼142の翼根から翼端に亘って、1つの気流発生ユニット10で構成されてもよい。
なお、風車翼142の内部、ハブ141を介して配線されたケーブル60、61を介して、気流発生部20への電圧の印加を行う。なお、回転部と静止部は、例えば、ブラシや放電ギャップによって電気的に接続される。
このように気流発生ユニット10を備えた風車翼142において、翼上面の流速と翼下面の流速の差から風車翼142には揚力が発生する。風車翼142の迎角を大きくすると揚力は増大するが、ある迎角以上では、翼上面から流れが剥離して揚力が低下する。このような流れの剥離を生じる部分の翼面上に気流発生ユニット10を備えて、気流を発生させることで、翼境界層における流速分布が変化し、流れの剥離の発生を抑えることができる。
上記したように、風車翼142に気流発生ユニット10を備えることで、流れの剥離の発生を抑えて高効率化を図るとともに、風車翼142の振動や騒音の抑制することができる。
また、前述したように、基板40と風車翼142の表面とは十分な接着面積が得られているため、例えば、風車翼142に曲げ応力などがかかった場合でも、気流発生ユニット10が剥離して落下することはない。
以上説明した実施形態によれば、流体機器などに容易に設置可能であり、流体機器などが変形したときにおいても、剥離や損傷を生じることなく、流体機器などに接着された状態を維持することが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…気流発生ユニット、20…気流発生部、21…第1の電極、22…第2の電極、30,31,32,33…誘電体、31a,33a…表面、40…基板、41,42,50…貫通孔、43…絶縁材料、51…導通パス、60,61…ケーブル、70,142…風車翼、80,81…接続線、90…引込孔、100…風力発電装置、110…地面、120…タワー、121…ナセル、130…風向風速計、140…ロータ、141…ハブ。

Claims (6)

  1. 流体に曝される流体機器に設置可能な気流発生ユニットであって、
    固体からなる誘電体、前記誘電体の表面に設置された第1の電極、および前記第1の電極と離間して前記誘電体を介して設置された第2の電極を備え、前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧を印加して気流を発生させる気流発生部と、
    前記気流発生部の前記第2の電極側に積層して設置され、前記気流発生部の設置面積よりも表面の面積が大きく、かつ前記流体機器の表面の形状に対応して形状が形成された、または変形可能な基板と
    を具備することを特徴とする気流発生ユニット。
  2. 前記第2の電極側から前記第1の電極側に向かって、気流の流れに沿う方向の前記誘電体の幅が狭くなることを特徴とする請求項1記載の気流発生ユニット。
  3. 前記誘電体に形成された貫通孔を介して、前記第1の電極に電気的に導通する通電パスが形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の気流発生ユニット。
  4. 前記第1の電極と前記第2の電極との間に電圧を印加する電線が、前記基板を介して、前記基板の、前記流体機器に接着される側に引き出されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の気流発生ユニット。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の気流発生ユニットを流体機器に設置する気流発生ユニットの設置方法であって、
    前記流体機器の表面の形状に対応して形状が形成された基板と、前記流体機器とを接着部材によって接着することを特徴とする気流発生ユニットの設置方法。
  6. 風車翼の翼面に、請求項1乃至4のいずれか1項記載の気流発生ユニットを備えたことを特徴とする風力発電装置。
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