JP2016075231A - 風力発電システム - Google Patents

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竜朗 内田
寿 松田
Hisashi Matsuda
寿 松田
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Motofumi Tanaka
元史 田中
祐太 大西
Yuta Onishi
祐太 大西
俊樹 大迫
Toshiki Osako
俊樹 大迫
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Abstract

【課題】複数の気流発生装置の間に隙間を設けてブレードのスパン方向に配置した場合において、剥離流れの発生を十分に抑制することが可能な、風力発電システムを提供する。
【解決手段】実施形態は、ブレードがロータに取付けられている風力発電システムであって、複数の気流発生装置を有する。複数の気流発生装置は、第1電極と第2電極とが誘電体膜を介して離間しており、第1電極と第2電極との間に電圧が印加されることによって気流を発生する。その複数の気流発生装置は、ブレードのスパン方向において隙間を隔てて並ぶようにブレードに配置されている。そして、隙間の幅Mと、ブレードにおいて隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1と、隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2とが、下記の数式(A)に示す関係を満たす。
M/[(C1+C2)/2]≦0.7 ・・・(A)
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、風力発電システムに関する。
風力発電システムは、再生可能エネルギーである風力エネルギーを利用して発電を行う発電システムである。風力発電システムは、定格風速(一般に12〜13m/s)よりも風速が低い風が、年間において最も多く吹く場所に設置されることが多い。このため、風速が低速域および中速域であるときに、発電出力を増加することが求められている。
風力発電システムにおいては、ブレードの表面に剥離流れが発生し、発電量が変動する場合がある。たとえば、風速や風向きが急に変動したときには、ブレードの周りにおいて速度三角形が定格点から大きくずれて、剥離流れが広い範囲で発生する場合がある。風速や風向きが急に変動したときには、ヨー角やピッチ角の調整では十分に対応することが容易でない。その結果、ブレードにおいて揚力の低下などが生ずるために、発電量が変動する場合がある。特に、日本等のように山岳性気象の地域では、風速および風向の変化が大きいため、発電出力を安定に維持できずに、効率を高めることが容易でない。
上記の対策として、気流発生装置をブレードの表面に設置し、気流発生装置を用いて気流を発生させることによって、剥離流れの発生を抑制することが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。気流発生装置は、一対の電極が誘電体を介して離間しており、その一対の電極の間に電圧が印加され、バリア放電によるプラズマを生成することによって、気流が発生する。気流発生装置は、たとえば、ブレードのスパン方向において複数が間を隔てて配置される。また、気流発生装置は、たとえば、風速および風向の変化に応じて、低周波のパルス変調波でパルス変調された高周波の電圧を一対の電極間に印加することによって、気流を間歇的に発生させる。
図12,図13は、気流発生装置を用いて気流を発生させた場合の効果を説明するための図である。ここでは、小型の風車においてブレードの前縁付近に気流発生装置を設置し、そのブレードの周りにおいて速度三角形が定格点からずれる条件で風洞実験を行った結果を示している。
図12では、気流発生装置を駆動させた時間tと、風車の回転数N(rpm)との関係を示しており、横軸が時間tであって、縦軸が風車の回転数N(rpm)である。
図13では、ブレードに流入する風の風速と、風力発電システムの発電出力との関係を示しており、横軸が風速vであり、縦軸が発電出力Eである。図13において、実線は、気流発生装置を駆動させて気流を発生させた場合(On)を示し、破線は、気流発生装置を駆動させずに気流を発生させない場合(Off)を示している。
図12に示すように、気流発生装置を駆動させて気流を発生させた場合(Onのとき(t0以降))には、発生させない場合(Offのとき(t0よりも前))と比べて、ブレードが設置されたロータの回転数Nが増加する。これは気流発生装置によって発生した気流により、ブレードの周囲において剥離流れの発生が抑制され、ブレードの揚力が増加したからであると考えられる。図13に示すように、気流発生装置を駆動させることによって、特に、風速が低速域および中速域において発電出力Eを増加することができる。
上記の気流発生装置においては、屋外で長期に使用可能であって信頼性等の向上を実現させるために、耐候性に優れると共に変形能が高い材料(樹脂など)を用いてユニット成型を行うこと等が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
また、複数の気流発生装置をブレードの表面に配置する場合に、短絡などの故障が多数の気流発生装置に及ぶことを防止するために、複数の気流発生装置を複数の系統に分け、その複数の系統のそれぞれに独立して電圧を供給すること等が提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
この他に、複数の気流発生装置をブレードのスパン方向に複数設置し、ブレードのスパン方向において異なる周期で発生する剥離渦に同調させて気流を発生することが提案されている。これにより、特に、大型な風車において、剥離流れの発生を効果的に抑制することができる(たとえば、非特許文献1)。
特開2008−25434号公報 特開2012−193678号公報 特開2012−225296号公報
「日本機械学会論文集(B編),74巻744号,(2008−8),論文 NO.08−7006」
図14は、関連技術に係る風力発電システム1において、全体構成を模式的に示す図である。図14では、斜視図を示している。
図14に示すように、風力発電システム1は、たとえば、アップウィンド形のプロペラ風車であって、タワー2、ナセル3、ロータ4、および、風向風速計5を有する。この他に、風力発電システム1は、気流発生装置10を有する。
風力発電システム1のうち、タワー2は、垂直方向に沿って延在しており、地中に埋め込まれた基台(図示省略)に下端部が固定されている。
風力発電システム1のうち、ナセル3は、タワー2の上端部に設置されている。ナセル3は、ヨー角の調整のために、タワー2の上端部において垂直方向を軸にして回転可能に支持されている。図示を省略しているが、ナセル3の内部には、発電機(図示省略)が収容されている。
風力発電システム1のうち、ロータ4は、ナセル3の一方の側端部において、回転可能に支持されており、たとえば、水平方向を回転軸として回転方向Rに回転する。また、ロータ4は、ナセル3の内部に収容された発電機(図示省略)の回転軸に連結されている。ロータ4は、ハブ41と複数のブレード42とを備えている。
ロータ4において、ハブ41は、外形が半楕円体状の先端カバーを含み、風上から風下へ向かうに伴って外周面の外径が大きくなるように形成されている。ロータ4において、複数のブレード42のそれぞれは、たとえば、テーパー翼であって、ハブ41を中心にして回転方向Rに間を隔てて設けられている。たとえば、3枚のブレード42がハブ41に設けられており、それぞれは、ピッチ角の調整のために、翼根側の端部がハブ41に回転可能に支持されている。
風力発電システム1のうち、風向風速計5は、ブレード42の風下において、ナセル3の上面に取付けられている。風向風速計5は、風速および風向きについて計測し、その計測データを制御部(図示省略)に出力する。そして、その計測データに応じて、制御部がヨー角やピッチ角の調整を行う。
風力発電システム1のうち、気流発生装置10は、ブレード42に設置されている。ここでは、複数のブレード42のそれぞれに、複数の気流発生装置10が設置されている。複数の気流発生装置10は、ロータ4の径方向に沿った翼スパン方向において互いが間を隔てて並ぶように、ブレード42の表面に設置されている。たとえば、接着によって、気流発生装置10がブレード42に設置されている。また、ネジなどの締結部材を用いて、気流発生装置10をブレード42に設置してもよい。その他、ブレード42に気流発生装置10を埋め込むように設置してもよい。
複数の気流発生装置10は、たとえば、ブレード42の翼背側の面(上面)のうち、前縁側の部分に設置されている。
図15(a),図15(b)は、関連技術に係る風力発電システム1において、気流発生装置10を模式的に示す図である。図15(a),図15(b)は、気流発生装置10がブレード42に設置される前の状態を示している。図15(a)は、斜視図である。図15(b)は、図15(a)においてA−A部分の断面を示している。図15(b)では、他の構成部材との電気的な接続関係に関して併せて示している。
気流発生装置10は、図15(a),図15(b)に示すように、基体100と第1電極101と誘電体膜102と第2電極103とを含む。気流発生装置10は、たとえば、プレス加工、押出成形加工などの種々の加工によって形成される。
気流発生装置10において、基体100は、板状体である。基体100は、耐候性および変形に対する耐性が高い材料を用いて形成されている。たとえば、基体100は、樹脂(ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂(シリコンゴム)、エポキシ樹脂、フッ素樹脂など)を用いて形成されており、フレキシブルである。
気流発生装置10において、第1電極101(内挿電極)は、板状体であって直線状に延在しており、基体100の上面に設けられている。第1電極101は、金属材料などの導電材料で形成されている。
気流発生装置10において、誘電体膜102は、第1電極101を介して、基体100の上面を被覆するように設けられている。誘電体膜102は、たとえば、樹脂などの誘電材料を用いて形成されている。
気流発生装置10において、第2電極103(表面電極)は、板状体であって、第1電極101が延在する延在方向(長手方向)と同じ方向に、直線状に延在している。第2電極103は、誘電体膜102を介して第1電極101に対面するように、基体100の上面に設けられている。つまり、第2電極103(表面電極)は、誘電体膜102を介して第1電極101に積層するように配置されている。第2電極103は、第1電極101と同様に、金属材料などの導電材料で形成されている。
図示を省略しているが、気流発生装置10は、第1電極101および第2電極103の延在方向が翼スパン方向に沿うように、ブレード42に設置されている。ここでは、気流発生装置10の基体100のうち、第1電極101と、誘電体膜102と第2電極103とが第1電極101が設けられた表面(上面)とは反対の面(下面)がブレード42の面に密着するように、気流発生装置10がブレード42に設置されている(図14参照)。たとえば、気流発生装置10は、ブレード42に接着されている。
また、図15(b)に示すように、気流発生装置10は、接続部9を介して、プラズマ電源装置62に電気的に接続されており、プラズマ電源装置62によって第1電極101と第2電極103との間に電圧が印加される。
プラズマ電源装置62は、電源回路を含み、たとえば、風向風速計5(図14参照)で計測された計測データに応じて制御装置(図示省略)が出力した制御信号に基づいて、気流発生装置10に電圧を印加する。この電圧の印加により、気流発生装置10の表面(上面)においては、バリア放電によるプラズマが発生し、気流(プラズマ誘起流)が誘起される。たとえば、低周波のパルス変調波でパルス変調された高周波の電圧が、第1電極101と第2電極103との間に印加されて、気流が間歇的に発生する。気流は、第1電極101側から第2電極103側へ向かって流れるように誘起され、剥離流れの発生が抑制される。
接続部9は、図15(b)に示すように、一対の接続配線91,93を含み、第1電極101および第2電極103のそれぞれと、プラズマ電源装置62との間を電気的に接続している。具体的には、接続部9のうち、一方の接続配線91は、一端が第1電極101に電気的に接続されており、他端がプラズマ電源装置62に電気的に接続されている。また、接続部9のうち、他方の接続配線93は、一端が第2電極103に電気的に接続されており、他端がプラズマ電源装置62に電気的に接続されている。
図16(a)は、関連技術に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がブレードに設置された様子を示す図である。図16(b)は、関連技術に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。なお、図16(a)では、ブレード42の形状が図14の場合と異なっているが、図14の場合と同様な形状であってもよい。
図16(a)に示すように、第1から第6の気流発生装置10a〜10fが、気流発生装置10として、ブレード42のスパン方向において互いが間を隔てて並ぶように、ブレード42の表面に設置されている。ここでは、第1から第6の気流発生装置10a〜10fのそれぞれは、ブレード42の前縁部分に設置されている。
図16(b)に示すように、第1から第6の気流発生装置10a〜10fのそれぞれは、直列接続によって、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。具体的には、第1の気流発生装置10aを構成する第1電極101と第2電極103とのそれぞれが、接続部9を介して、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。そして、第2の気流発生装置10bを構成する第1電極101と第2電極103とのそれぞれが、接続部9を介して、第1の気流発生装置10aを構成する第1電極101と第2電極103とのそれぞれに電気的に接続されている。同様に、第2の気流発生装置10bと第3の気流発生装置10cとの間、第3の気流発生装置10cと第4の気流発生装置10dとの間、第4の気流発生装置10dと第5の気流発生装置10eとの間、および、第5の気流発生装置10eと第6の気流発生装置10fとの間のそれぞれが、接続部9を介して電気的に接続されている。
図16(b)に示すように、プラズマ電源装置62は、電源61(低圧側電源)に電気的に接続されている。電源61とプラズマ電源装置62との両者は、たとえば、ブレード42の翼根部またはナセル3の内部に設置されており、電源61がプラズマ電源装置62に電力を供給する。電源61は、たとえば、電圧が100Vである交流電流(AC100V)をプラズマ電源装置62へ供給する。
プラズマ電源装置62は、その電源61から供給された電力を用いて、第1から第6の気流発生装置10a〜10fのそれぞれにおいて、第1電極101と第2電極103との間に電圧の印加を行う。プラズマ電源装置62は、たとえば、制御装置(図示省略)が出力する制御信号に基づいて、電圧値、周波数などの特性を調整して、電圧の印加を行う。制御装置(図示省略)は、メモリ装置(図示省略)が記憶しているプログラムを用いて演算器が演算処理を行うように構成されており、演算器が入力信号に基づいて演算処理を実行することによって出力信号として制御信号を出力する。上述したように、第1から第6の気流発生装置10a〜10fのそれぞれは、直列接続によって、プラズマ電源装置62に電気的に接続されているので、プラズマ電源装置62は、第1から第6の気流発生装置10a〜10fのそれぞれに同時に電圧の供給を行い、同時に気流を発生させる。
上記の風力発電システムにおいて、複数の気流発生装置10と複数の接続部9とのうちの一部に、断線等の故障が起こったときには、その故障の影響が多数の気流発生装置10に及んで、多数の気流発生装置10が駆動しなくなる場合がある。この対策として、複数の気流発生装置10を複数の系統に分け、その複数の系統のそれぞれに独立して電圧を供給すること等が提案されている。
図17(a)は、関連技術に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置10がブレード42に設置された様子を示す図である。図17(b)は、関連技術に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置10がプラズマ電源装置62に電気的に接続された様子を示す図である。なお、図17(a)では、図16(a)の場合と同様に、ブレード42の形状が図14の場合と異なっているが、図14の場合と同様な形状であってもよい。
図17(a)と図17(b)とに示すように、風力発電システムは、第1から第6の気流発生装置10a〜10fのそれぞれを第1の系統K1と第2の系統K2とに分け、第1の系統K1と第2の系統K2とのそれぞれへ独立して電圧を供給するように構成されている。ここでは、風力発電システムは、接続部9として、第1の接続部9Aと第2の接続部9Bとを有する。そして、第1の系統K1が第1の接続部9Aを介してプラズマ電源装置62に電気的に接続され、第2の系統K2が第2の接続部9Bを介してプラズマ電源装置62に電気的に接続されている。
具体的には、第1の系統K1は、第1の気流発生装置10aと第3の気流発生装置10cと第5の気流発生装置10eとを含む。第1の系統K1において、第1の気流発生装置10aと第3の気流発生装置10cと第5の気流発生装置10eとのそれぞれは、第1の接続部9Aを介して、並列接続によって、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。
第2の系統K2は、第2の気流発生装置10bと第4の気流発生装置10dと第6の気流発生装置10fとを含む。第2の系統K2において、第2の気流発生装置10bと第4の気流発生装置10dと第6の気流発生装置10fとのそれぞれは、第2の接続部9Bを介して、並列接続によって、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。
また、第1の系統K1と第2の系統K2とのそれぞれは、並列接続によって、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。第1の系統K1とプラズマ電源装置62との間には第1の遮断装置63Aが介在しており、第2の系統K2とプラズマ電源装置62との間には第2の遮断装置63Bが介在している。
第1の遮断装置63Aと第2の遮断装置63Bとのそれぞれは、スイッチを有し、制御装置(図示省略)が出力する制御信号に基づいて、第1の接続部9Aと第2の接続部9Bとのそれぞれについて、導通状態と非導通状態との一方に切り替える。ここでは、第1の遮断装置63Aは、制御信号に基づいて、第1の系統K1とプラズマ電源装置62との間の電路を遮断するように構成されている。同様に、第2の遮断装置63Bは、制御信号に基づいて、第2の系統K2とプラズマ電源装置62との間の電路を遮断するように構成されている。制御装置は、たとえば、第1の系統K1と第2の系統K2とのそれぞれにおいて断線検知センサ(図示省略)が断線を検知した検知信号に応じて、第1の遮断装置63Aおよび第2の遮断装置63Bの遮断動作を制御する。
たとえば、第1の系統K1において断線が生じたときには、第1の遮断装置63Aが遮断動作を行うことによって、第1の系統K1への電力の供給が遮断される。この一方で、第2の系統K2において断線が生じていないときには、第2の遮断装置63Bが遮断動作を行わないので、第2の系統K2への電力の供給が維持される。このため、一方の系統において断線などの故障が生じた場合であっても、他方の系統を用いて気流の発生が可能であるので、ブレード42の周囲において剥離流れが発生することを抑制することができる。
また、第1の系統K1と第2の系統K2との両者は、ブレード42のスパン方向において交互に並ぶように、第1から第6の気流発生装置10a〜10fのそれぞれがブレード42に設置されている。このため、一方の系統において断線などの故障が生じた場合であっても、他方の系統を用いて気流の発生が可能であるので、ブレード42のスパン方向において広い範囲で剥離流れが発生することを抑制することができる。
ところで、風力発電システムにおいては、発電出力を増大させるために、ブレードが大型化されている。たとえば、出力が2.4MWである場合には、回転直径が92mになる。このため、複数の気流発生装置の間に隙間を設けずにブレードのスパン方向に配置する場合には、多数の気流発生装置が必要になる。また、この場合には、多数の気流発生装置を電気的に接続する接続配線が数多く必要になるので、断線などの故障が生ずる可能性が高くなる。この一方で、複数の気流発生装置10の間に隙間を設けてブレードのスパン方向に配置した場合には、気流の作用が十分でなく、剥離流れの発生を効果的に抑制することが困難な場合がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、複数の気流発生装置の間に隙間を設けてブレードのスパン方向に配置した場合において、剥離流れの発生を十分に抑制することが可能な、風力発電システムを提供することである。
実施形態は、ブレードがロータに取付けられている風力発電システムであって、複数の気流発生装置を有する。複数の気流発生装置は、第1電極と第2電極とが誘電体膜を介して離間しており、第1電極と第2電極との間に電圧が印加されることによって気流を発生する。その複数の気流発生装置は、ブレードのスパン方向において隙間を隔てて並ぶようにブレードに配置されている。そして、隙間の幅Mと、ブレードにおいて隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1と、隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2とが、下記の数式(A)に示す関係を満たす。
M/[(C1+C2)/2]≦0.7 ・・・(A)
図1(a)は、第1実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がブレードに設置された様子を示す図である。図1(b)は、第1実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。 図2(a),図2(b)は、第1の風洞実験で用いたブレードを示す図である。 図3は、第1の風洞実験で用いたブレードを示す図である。 図4は、第1の風洞実験で求めた揚力係数の結果を示す図である。 図5は、第2の風洞実験で用いたブレードを示す図である。 図6は、第2の風洞実験で求めた揚力係数の結果を示す図である。 図7(a)は、第2実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がブレードに設置された様子を示す図である。図7(b)は、第2実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。 図8は、第3実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。 図9は、第4実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。 図10(a)は、第5実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がブレードに設置された様子を示す図である。図10(b)は、第5実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。 図11は、第6実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。 図12は、気流発生装置を用いて気流を発生させた場合の効果を説明するための図である。 図13は、気流発生装置を用いて気流を発生させた場合の効果を説明するための図である。 図14は、関連技術に係る風力発電システムにおいて、全体構成を模式的に示す図である。 図15(a),図15(b)は、関連技術に係る風力発電システム1において、気流発生装置10を模式的に示す図である。 図16(a)は、関連技術に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がブレードに設置された様子を示す図である。図16(b)は、関連技術に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。 図17(a)は、関連技術に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がブレードに設置された様子を示す図である。図17(b)は、関連技術に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。
実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
[A]構成
図1(a)は、第1実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がブレードに設置された様子を示す図である。図1(b)は、第1実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。
本実施形態の風力発電システムは、スパン方向に配置された複数の気流発生装置10の間に位置する隙間の幅が、特定の関係を満たすように、複数の気流発生装置10がブレードに設置されている。この点を除き、本実施形態は、上述した関連技術(図16(a),図16(b)などを参照)の場合と同様である。このため、本実施形態において、上記の記載と重複する個所については、適宜、説明を省略する。
本実施形態では、図1(a)に示すように、第1から第4の気流発生装置10a〜10dが、気流発生装置10として、ブレード42のスパン方向において互いが間を隔てて並ぶように、ブレード42の表面に設置されている。
具体的には、第1の気流発生装置10aは、ブレード42のスパン方向において翼根側に位置する第1の位置に設置されている。第2の気流発生装置10bは、ブレード42のスパン方向において第1の位置よりも、翼端側に位置する第2の位置に設置されている。第3の気流発生装置10cは、ブレード42のスパン方向において第2の位置よりも、翼端側に位置する第3の位置に設置されている。第4の気流発生装置10dは、ブレード42のスパン方向において第3の位置よりも、翼端側に位置する第4の位置に設置されている。
図1(b)に示すように、第1から第4の気流発生装置10a〜10dのそれぞれは、上述した関連技術(図16(a),図16(b)などを参照)の場合と同様に、直列接続によって、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。プラズマ電源装置62は、電源61に電気的に接続されている。プラズマ電源装置62は、電源61から供給された電力を用いて、第1から第4の気流発生装置10a〜10dのそれぞれにおいて、第1電極101と第2電極103との間に電圧の印加を行う。
本実施形態においては、第1から第4の気流発生装置10a〜10dのそれぞれの間に位置する隙間の幅Mと、ブレード42において、その隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1と、その隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2とが、下記の数式(A)に示す関係を満たす。
M/[(C1+C2)/2]≦0.7 ・・・(A)
具体的には、第1の気流発生装置10aと第2の気流発生装置10bとの間に位置する隙間の幅Mabは、ブレード42において、その隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1aと、その隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2bとに対して、下記の数式(A1)に示す関係を満たす。たとえば、下記の数式(A1)において右辺の値が上限値(0.7)になるように、第1の気流発生装置10aと第2の気流発生装置10bとが隙間を隔てて配置されている。
Mab/[(C1a+C2b)/2]≦0.7 ・・・(A1)
第2の気流発生装置10bと第3の気流発生装置10cとの間に位置する隙間の幅Mbcは、ブレード42において、その隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1cと、その隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2dとに対して、下記の数式(A2)に示す関係を満たす。たとえば、下記の数式(A2)において右辺の値が上限値(0.7)になるように、第2の気流発生装置10bと第3の気流発生装置10cとが隙間を隔てて配置されている。
Mbc/[(C1c+C2d)/2]≦0.7 ・・・(A2)
第3の気流発生装置10cと第4の気流発生装置10dとの間に位置する隙間の幅Mcdは、ブレード42において、その隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1eと、その隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2fとに対して、下記の数式(A3)に示す関係を満たす。たとえば、下記の数式(A3)において右辺の値が上限値(0.7)になるように、第3の気流発生装置10cと第4の気流発生装置10dとが隙間を隔てて配置されている。
Mcd/[(C1e+C2f)/2]≦0.7 ・・・(A3)
[B]作用および効果
以下より、本実施形態の風力発電システムに関する作用および効果について、風洞実験の結果を参照して説明する。
[B−1]第1の風洞実験
図2(a),図2(b),図3は、第1の風洞実験で用いたブレードを示す図である。図2(a)は、ブレードの側面および上面の様子を示す斜視図である。図2(b)は、ブレードの前縁部分の様子を示す斜視図である。図3は、ブレードの側面図であり、迎角α(風の流れFに対してコードラインが傾斜した角度)を示している。
第1の風洞実験においては、図2(a)に示すように、所定のスパン長Lであって所定のコード長cであるブレード420を用いた。ここでは、ブレード420は、スパン方向においてコード長cが一定である。また、ブレード420は、静圧孔H420がコード方向に複数並んでおり、その複数の静圧孔H420がスパン方向の中心部分に位置している。そして、図2(b)に示すように、ブレード420の前縁を覆うように、気流発生装置10を設置した。図示を省略しているが、気流発生装置10については、第1電極および第2電極が延在する方向がブレード420のスパン方向に沿うように設置した。
そして、図3に示すように、第1の風洞実験では、一定の流速で空気を流動させたときの圧力を、複数の静圧孔H420を介して計測した。ここでは、気流発生装置10を駆動して気流を発生させた場合(onのとき)と、気流を発生させない場合(offのとき)とのそれぞれにおいて、迎角αを変化させて圧力の計測を行った。そして、その圧力の計測結果から揚力係数を求めた。
図4は、第1の風洞実験で求めた揚力係数の結果を示す図である。図4においては、横軸が迎角αを示し、縦軸が揚力係数CLを示している。また、図4では、気流発生装置10を駆動して気流を発生させた場合(onのとき)と、気流を発生させない場合(offのとき)とのそれぞれの結果について示している。
図4に示すように、気流発生装置10を駆動して気流を発生させた場合(onのとき)は、気流を発生させない場合(offのとき)よりも揚力係数CLが大きい。この結果から判るように、気流発生装置10が発生した気流によって、ブレードの周囲において剥離流れが発生することを抑制可能である。
[B−2]第2の風洞実験
図5は、第2の風洞実験で用いたブレードを示す図である。図5では、図2(b)と同様に、ブレードの前縁部分の様子を示す斜視図を示している。
図5に示すように、第2の風洞実験では、第1の風洞実験で用いたブレード420の前縁に設置された気流発生装置10の一部を、絶縁体のマスク420Mで覆った。そして、その状態で、第1の風洞実験と同様に、圧力の計測を行うことによって揚力係数を求めた。ここでは、マスク420Mの幅Mmを変えた複数の条件で試験を行った。
図6は、第2の風洞実験で求めた揚力係数の結果を示す図である。図6において、横軸は、マスク420Mの幅Mmをコード長cで割ったマスク割合Rmを示している(つまり、Rm=M/c)。そして、縦軸は、気流発生装置10を駆動して気流を発生させた場合(onのとき)の揚力係数CL_onを、気流を発生させない場合(offのとき)の揚力係数CL_offで割った揚力係数比CL_ratioを示している(つまり、CL_ratio=CL_on/CL_off)。
図6に示すように、マスク割合Rmが0以上であって1.0以下であると共に(0≦Rm≦1.0)、迎角αが26°以上であって34°以下であるとき(26°≦α≦34°)には、揚力係数比CL_ratioが1以上であった(CL_ratio≧1.0)。このため、この場合には、気流発生装置10の駆動によって、揚力係数が大きくなり、発電出力を増加することができる。
特に、マスク割合Rmが0.7以下である場合(Rm≦0.7)には、マスク割合Rmが0.8以上である場合(Rm≧0.8)である場合と比較して、揚力係数比CL_ratioが1よりも十分に大きい(CL_ratio>>1.0)。このため、この場合には、気流発生装置10が発生した気流によって、ブレード420の周囲において剥離流れが発生することを、更に効果的に抑制可能である。
上記の風洞実験でブレード420に設置したマスク420Mの幅Mmは、数式(A)において、複数の気流発生装置10の間に位置する隙間の幅Mに相当する(つまり。Mm=M)。そして、上記の風洞実験で用いたブレード420の翼コード長cは、数式(A)において、ブレード42において隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1と、その隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2とのそれぞれに相当する(つまり、c=C1=C2)(図1(a)参照)。
したがって、本実施形態の風力発電システムにおいては、複数の気流発生装置10のそれぞれの間に位置する隙間の幅Mと、ブレード42において、その隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1と、その隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2とが、数式(A)に示した関係を満たすことによって、図6に示した結果と同様に、剥離流れの発生が十分に抑制され、揚力の低下を防止可能である。
その結果、本実施形態の風力発電システムでは、複数の気流発生装置10の間に隙間を設けることによって、気流発生装置10の設置数を低減させた場合であっても、高い発電効率を実現可能であると共に、発電出力の安定化を実現可能である。
なお、図6から判るように、マスク割合Rmが0.2以上である場合(Rm≧0.2)には、隙間がない場合(つまり、Rm=0)よりも、揚力係数比CL_ratioが大きい。この場合には、気流発生装置10から発生した気流の作用によって揚力が更に大きくなる。この結果から判るように、複数の気流発生装置10のそれぞれの間に位置する隙間の幅Mと、ブレード42において、その隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1と、その隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2とは、上記の数式(A)と共に、下記の数式(B)に示す関係を更に満たすことが好ましい。
M/[(C1+C2)/2]≧0.2 ・・・(B)
[C]変形例
第1実施形態では、上記したように、4つの気流発生装置10をブレード42に設置する場合について説明したが、これに限らない。当然ながら、2つ以上の気流発生装置10をブレード42に設置する場合において、数式(A)を満たすように、気流発生装置10の設置を行うことが好ましい。
<第2実施形態>
[A]構成等
図7(a)は、第2実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がブレードに設置された様子を示す図である。図7(b)は、第2実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。
図7(a),図7(b)に示すように、本実施形態の風力発電システムにおいては、複数の気流発生装置10がプラズマ電源装置62に電気的に接続された状態等が、上述した第1実施形態の場合(図1(a),図1(b)参照)と異なる。
本実施形態は、上記の点、及び、関連する点を除き、上記の第1実施形態の場合(図1(a),図1(b)参照)と同様である。このため、本実施形態において上記実施形態の場合と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
本実施形態では、図7(a)に示すように、第1実施形態の場合(図1(a)参照)と同様に、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dが、気流発生装置10として、ブレード42のスパン方向において互いが間を隔てて並ぶように、ブレード42の表面に設置されている。
図7(b)に示すように、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれは、第1実施形態の場合(図1(b)参照)と異なり、第1から第4の接続部9A〜9Dのそれぞれを介して、並列接続によって、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。具体的には、第1の気流発生装置10Aは、第1の接続部9Aを介して、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。第2の気流発生装置10Bは、第2の接続部9Bを介して、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。第3の気流発生装置10Cは、第3の接続部9Cを介して、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。そして、第4の気流発生装置10Dは、第4の接続部9Dを介して、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。
また、プラズマ電源装置62は、電源61に電気的に接続されており、電源61から供給された電力を用いて、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれにおいて、第1電極101と第2電極103との間に電圧の印加を行う。
ここでは、第1の気流発生装置10Aとプラズマ電源装置62との間には、第1の遮断装置63Aが介在している。第2の気流発生装置10Bとプラズマ電源装置62との間には第2の遮断装置63Bが介在している。第3の気流発生装置10Cとプラズマ電源装置62との間には第3の遮断装置63Cが介在している。そして、第4の気流発生装置10Dとプラズマ電源装置62との間には第4の遮断装置63Dが介在している。
第1の遮断装置63Aは、制御装置(図示省略)が出力する制御信号に基づいて、第1の気流発生装置10Aとプラズマ電源装置62との間の電路を遮断するように構成されている。第2の遮断装置63Bは、制御装置(図示省略)が出力する制御信号に基づいて、第2の気流発生装置10Bとプラズマ電源装置62との間の電路を遮断するように構成されている。第3の遮断装置63Cは、制御装置(図示省略)が出力する制御信号に基づいて、第3の気流発生装置10Cとプラズマ電源装置62との間の電路を遮断するように構成されている。そして、第4の遮断装置63Dは、制御装置(図示省略)が出力する制御信号に基づいて、第4の気流発生装置10Dとプラズマ電源装置62との間の電路を遮断するように構成されている。
たとえば、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれにおいて断線検知センサ(図示省略)が断線を検知した検知信号に応じて、制御装置(図示省略)が、第1から第4の遮断装置63A〜63Dのそれぞれについて遮断動作を制御する。たとえば、第1の気流発生装置10Aにおいて断線が生じたときには、第1の遮断装置63Aが遮断動作を行うことによって、第1の気流発生装置10Aへの電力の供給が遮断される。この一方で、第1の気流発生装置10A以外の第2から第4の気流発生装置10B〜10Dにおいて断線が生じていないときには、第2から第4の遮断装置63B〜63Dが遮断動作を行わないので、第2から第4の気流発生装置10B〜10Dのそれぞれへの電力の供給が維持される。このため、一の気流発生装置10において断線などの故障が生じた場合であっても、他の気流発生装置10を用いて気流の発生が可能であるので、ブレード42の周囲において剥離流れが発生することを抑制することができる。
本実施形態では、第1実施形態の場合(図1(a)参照)と同様に、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれの間に位置する隙間の幅Mと、ブレード42において、その隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1と、その隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2とが、上述した数式(A)に示す関係を満たす。つまり、数式(A1),数式(A2),数式(A3)に示す関係を満たしている。
[B]作用および効果
以上のように、本実施形態の風力発電システムは、上述した数式(A)に示す関係を満たすように構成されているので、上記の実施形態の場合と同様な作用により、剥離流れの発生が十分に抑制され、揚力の低下を防止可能である。
その結果、本実施形態の風力発電システムでは、複数の気流発生装置10の間に隙間を設けることによって、気流発生装置10の設置数を低減させた場合であっても、高い発電効率を実現可能であると共に、発電出力の安定化を実現可能である。
<第3実施形態>
[A]構成
図8は、第3実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。
図8に示すように、本実施形態の風力発電システムにおいては、複数のプラズマ電源装置62を有すること、および、各部の電気的な接続関係等が、上述した第2実施形態の場合(図7(a)などを参照)と異なる。
本実施形態は、上記の点、及び、関連する点を除き、上記の第2実施形態の場合(図7(a),図7(b)などを参照)と同様である。このため、本実施形態において上記実施形態の場合と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
本実施形態では、図8に示すように、第2実施形態の場合と異なり、プラズマ電源装置62が複数であって、プラズマ電源装置62として、第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dが設けられている。
そして、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれは、第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dのそれぞれに電気的に接続されている。具体的には、第1の気流発生装置10Aは、第1の接続部9Aを介して、第1のプラズマ電源装置62Aに電気的に接続されている。第2の気流発生装置10Bは、第2の接続部9Bを介して、第2のプラズマ電源装置62Bに電気的に接続されている。第3の気流発生装置10Cは、第3の接続部9Cを介して、第3のプラズマ電源装置62Cに電気的に接続されている。そして、第4の気流発生装置10Dは、第4の接続部9Dを介して、第4のプラズマ電源装置62Dに電気的に接続されている。
第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dのそれぞれは、並列接続によって、電源61に電気的に接続されている。第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dのそれぞれは、電源61から供給された電力を用いて、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれにおいて、第1電極101と第2電極103との間に電圧の印加を行う。
第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dのそれぞれは、たとえば、制御装置(図示省略)が出力する制御信号に基づいて、電圧値、周波数などの特性を調整して、電圧の印加を行う。ここでは、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれが予め定めた周期で気流を発生するように、第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dのそれぞれが第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれに電圧を印加する。たとえば、第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dのそれぞれは、ブレード42のスパン方向において異なる周期で発生する剥離渦に同調させて、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれが気流を発生するように、電圧の印加を行うことができる。このため、本実施形態では、特に、回転直径(たとえば、90m)が長い風力発電システムのように、翼端から翼根の間で周速が大きく異なる場合において、剥離渦の発生を効果的に調整することができる。
図示を省略しているが、本実施形態では、第2実施形態の場合(図7(a)参照)と同様に、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれの間に位置する隙間の幅Mと、ブレード42において、その隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1と、その隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2とが、上述した数式(A)に示す関係を満たす。つまり、第1実施形態および第2実施形態の場合と同様に、数式(A1),数式(A2),数式(A3)に示す関係を満たしている。
[B]作用および効果
以上のように、本実施形態の風力発電システムは、上述した数式(A)に示す関係を満たすように構成されているので、上記の実施形態の場合と同様な作用により、剥離流れの発生が十分に抑制され、揚力の低下を防止可能である。
その結果、本実施形態の風力発電システムでは、複数の気流発生装置10の間に隙間を設けることによって、気流発生装置10の設置数を低減させた場合であっても、高い発電効率を実現可能であると共に、発電出力の安定化を実現可能である。
<第4実施形態>
[A]構成等
図9は、第4実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。
図9に示すように、本実施形態の風力発電システムにおいては、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された状態等が、上述した第2実施形態の場合(図7(b)参照)と異なる。
本実施形態は、上記の点、及び、関連する点を除き、上記の第2実施形態の場合(図7(a),図7(b)参照)と同様である。このため、本実施形態において上記実施形態の場合と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
本実施形態では、図9に示すように、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれは、第2実施形態の場合(図7(b)参照)と同様に、第1から第4の接続部9A〜9Dのそれぞれを介して、並列接続によって、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。
しかしながら、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれと、プラズマ電源装置62との間においては、第1から第4の接続部9A〜9Dのそれぞれが、複数設けられている。つまり、第1から第4の接続部9A〜9Dのそれぞれが冗長に設けられている。
具体的には、第1の気流発生装置10Aとプラズマ電源装置62との間においては、第1の接続部9Aが2つ介在しており、2つの第1の接続部9Aのそれぞれが、第1の気流発生装置10Aとプラズマ電源装置62との間を電気的に接続している。図示を省略しているが、第1の接続部9Aは、一対の接続配線91,93を含む(図15(b)参照)。2つの第1の接続部9Aのうち、一の接続部9Aは、一対の接続配線91,93のそれぞれが、第1電極101および第2電極103のそれぞれと、プラズマ電源装置62との間を電気的に接続している。これと同様に、他の接続部9Aは、一対の接続配線91,93のそれぞれが、第1電極101および第2電極103のそれぞれと、プラズマ電源装置62との間を電気的に接続している。
第1の接続部9Aのそれぞれは、第1の遮断装置63Aが介在している。第1の遮断装置63Aは、制御装置(図示省略)が出力する制御信号に基づいて、第1の気流発生装置10Aとプラズマ電源装置62との間の電路を遮断するように構成されている。制御装置は、第1の接続部9Aにおいて断線検知センサ(図示省略)が断線を検知した検知信号に応じて、第1の遮断装置63Aの遮断動作を制御する。
たとえば、制御装置は、一方の第1の接続部9Aが導通状態になるように一方の第1の遮断装置63Aの動作を制御すると共に、他方の第1の接続部9Aが非導通状態になるように他方の第1の遮断装置63Aの動作を制御する。その状態で、一方の第1の接続部9Aにおいて断線が生じたことを検知したときには、制御装置は、一方の第1の接続部9Aが非導通状態になるように一方の第1の遮断装置63Aの動作を制御すると共に、他方の第1の接続部9Aが導通状態になるように他方の第1の遮断装置63Aの動作を制御する。このため、2つの第1の接続部9Aのうち一方に断線などの故障が生じた場合であっても、第1の気流発生装置10Aを用いて気流の発生が可能であるので、ブレード42の周囲において剥離流れが発生することを抑制することができる。
上記と同様に、第2の気流発生装置10Bとプラズマ電源装置62との間を2つの第2の接続部9Bのそれぞれが電気的に接続していると共に、第2の接続部9Bのそれぞれは、第2の遮断装置63Bが介在している。また、第3の気流発生装置10Cとプラズマ電源装置62との間を2つの第3の接続部9Cのそれぞれが電気的に接続していると共に、第3の接続部9Cのそれぞれは、第3の遮断装置63Cが介在している。さらに、第4の気流発生装置10Dとプラズマ電源装置62との間を2つの第4の接続部9Dのそれぞれが電気的に接続していると共に、第4の接続部9Dのそれぞれは、第4の遮断装置63Dが介在している。
この他に、本実施形態では、図示を省略しているが、第2実施形態の場合(図7(a)参照)と同様に、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれの間に位置する隙間の幅Mと、ブレード42において、その隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1と、その隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2とが、上述した数式(A)に示す関係を満たす。つまり、数式(A1),数式(A2),数式(A3)に示す関係を満たしている。
[B]作用および効果
以上のように、本実施形態の風力発電システムは、上述した数式(A)に示す関係を満たすように構成されているので、上記の実施形態の場合と同様な作用により、剥離流れの発生が十分に抑制され、揚力の低下を防止可能である。
その結果、本実施形態の風力発電システムでは、複数の気流発生装置10の間に隙間を設けることによって、気流発生装置10の設置数を低減させた場合であっても、高い発電効率を実現可能であると共に、発電出力の安定化を実現可能である。
[C]変形例
本実施形態では、上記したように、一の気流発生装置10とプラズマ電源装置62との間を2つの接続部9のそれぞれが電気的に接続している場合について説明したが、これに限らない。当然ながら、3つ以上の接続部9のそれぞれが、一の気流発生装置10とプラズマ電源装置62との間を電気的に接続するように構成してもよい。
また、本実施形態では、上記したように、複数の気流発生装置10の全部とプラズマ電源装置62との間を複数の接続部9のそれぞれが電気的に接続している場合について説明したが、これに限らない。当然ながら、気流発生装置10とプラズマ電源装置62との間を単数の接続部9が電気的に接続する部分を含んでいてもよい。たとえば、強度が十分である部分については、気流発生装置10とプラズマ電源装置62との間を単数の接続部9で電気的に接続してもよい。
<第5実施形態>
[A]構成等
図10(a)は、第5実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がブレードに設置された様子を示す図である。図10(b)は、第5実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。
図10(a),図10(b)に示すように、本実施形態の風力発電システムにおいては、複数の気流発生装置10がプラズマ電源装置62に電気的に接続された状態等が、上述した第2実施形態の場合(図7(a),図7(b)参照)と異なる。
本実施形態は、上記の点、及び、関連する点を除き、上記の第2実施形態の場合(図7(a),図7(b)参照)と同様である。このため、本実施形態において上記実施形態の場合と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
本実施形態では、図10(a)に示すように、第2実施形態の場合(図7(a)参照)と同様に、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dが、気流発生装置10として、ブレード42のスパン方向において互いが間を隔てて並ぶように、ブレード42の表面に設置されている。
しかし、本実施形態では、図10(a),図10(b)に示すように、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれは、複数であって、その複数がブレード42のコード方向に並ぶように配置されている。また、第1から第4の接続部9A〜9Dのそれぞれが、コード方向において冗長性を有するように、複数設けられている。
具体的には、第1の気流発生装置10Aは、たとえば、4つであって、ブレード42のスパン方向のうち翼根側に位置する第1の位置において、その4つがコード方向に並んでいる。第2の気流発生装置10Bは、第1の気流発生装置10Aと同様に、4つであって、ブレード42のスパン方向のうち上記の第1の位置よりも翼端側に位置する第2の位置において、4つがコード方向に並んでいる。第3の気流発生装置10Cは、第1および第2の気流発生装置10A,10Bと同様に、4つであって、ブレード42のスパン方向のうち上記の第2の位置よりも翼端側に位置する第3の位置において、4つがコード方向に並んでいる。第4の気流発生装置10Dは、第1から第3の気流発生装置10A〜10Cと同様に、4つであって、ブレード42のスパン方向のうち上記の第3の位置よりも翼端側に位置する第4の位置において、4つがコード方向に並んでいる。
また、本実施形態では、複数の第1の気流発生装置10Aは、複数の系統に分けられ、その複数の系統のそれぞれに独立して電圧が供給されるように構成されている。ここでは、4つの第1の気流発生装置10Aが第1の系統K1Aと第2の系統K2Aとに分けられている。そして、第1の系統K1Aが、2つの第1の接続部9Aのうち一方の第1の接続部9Aを介して、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。そして、第2の系統K2Aが他方の第1の接続部9Bを介してプラズマ電源装置62に電気的に接続されている。
具体的には、第1の系統K1Aは、2つの第1の気流発生装置10Aを含み、その2つの第1の気流発生装置10Aが、一方の第1の接続部9Aを介して、直列接続によって、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。第2の系統K2Aは、第1の系統K1Aと同様に、2つの第1の気流発生装置10Aを含み、その2つの第1の気流発生装置10Aが、他方の第1の接続部9Aを介して、直列接続によって、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。第1の系統K1Aと第2の系統K2Aとのそれぞれは、並列接続によって、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。
そして、第1の系統K1Aと第2の系統K2Aとがブレード42のコード方向において交互になるように、4つの第1の気流発生装置10Aがブレード42に設置されている。このため、一方の系統において断線などの故障が生じた場合であっても、他方の系統を用いて気流の発生が可能であるので、コード方向において広い範囲で剥離流れが発生することを抑制することができる。
第2から第4の気流発生装置10B〜10Dは、第1の気流発生装置10Aと同様に、第1の系統K1B〜K1Dと第2の系統K2B〜K2Dとに分けられ、第1の系統K1B〜K1Dと第2の系統K2B〜K2Dとのそれぞれに独立して電圧が供給されるように構成されている。つまり、第2の気流発生装置10Bは、第1の系統K1Bと第2の系統K2Bとに分けられ、その第1の系統K1Bと第2の系統K2Aとのそれぞれが、第2の接続部9Bを介して、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。第3の気流発生装置10Cは、第1の系統K1Cと第2の系統K2Cとに分けられ、その第1の系統K1Cと第2の系統K2Cとのそれぞれが、第3の接続部9Cを介して、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。第4の気流発生装置10Dは、第1の系統K1Dと第2の系統K2Dとに分けられ、その第1の系統K1Dと第2の系統K2Dとのそれぞれが、第4の接続部9Dを介して、プラズマ電源装置62に電気的に接続されている。
本実施形態では、上記のように、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dがコード方向においてタンデム状に複数配置されているため、強度が大きい気流を誘起することができる。
本実施形態では、第1の接続部9Aのそれぞれは、第1の遮断装置63Aが介在している。第1の遮断装置63Aは、制御装置(図示省略)が出力する制御信号に基づいて、第1の気流発生装置10Aとプラズマ電源装置62との間の電路を遮断するように構成されている。制御装置は、第1の接続部9Aにおいて断線検知センサ(図示省略)が断線を検知した検知信号に応じて、第1の遮断装置63Aの遮断動作を制御する。
たとえば、制御装置は、一方の第1の接続部9Aが導通状態になるように一方の第1の遮断装置63Aの動作を制御すると共に、他方の第1の接続部9Aが非導通状態になるように他方の第1の遮断装置63Aの動作を制御する。その状態で、一方の第1の接続部9Aにおいて断線が生じたことを検知したときには、制御装置は、一方の第1の接続部9Aが非導通状態になるように一方の第1の遮断装置63Aの動作を制御すると共に、他方の第1の接続部9Aが導通状態になるように他方の第1の遮断装置63Aの動作を制御する。このため、2つの第1の接続部9Aのうち一方に断線などの故障が生じた場合であっても、第1の気流発生装置10Aを用いて気流の発生が可能であるので、ブレード42の周囲において剥離流れが発生することを抑制することができる。
上記と同様に、第2の気流発生装置10Bとプラズマ電源装置62との間を2つの第2の接続部9Bのそれぞれが電気的に接続していると共に、第2の接続部9Bのそれぞれは、第2の遮断装置63Bが介在している。また、第3の気流発生装置10Cとプラズマ電源装置62との間を2つの第3の接続部9Cのそれぞれが電気的に接続していると共に、第3の接続部9Cのそれぞれは、第3の遮断装置63Cが介在している。さらに、第4の気流発生装置10Dとプラズマ電源装置62との間を2つの第4の接続部9Dのそれぞれが電気的に接続していると共に、第4の接続部9Dのそれぞれは、第4の遮断装置63Dが介在している。
この他に、本実施形態では、図示を省略しているが、第2実施形態の場合(図7(a)参照)と同様に、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれの間に位置する隙間の幅Mと、ブレード42において、その隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1と、その隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2とが、上述した数式(A)に示す関係を満たす。つまり、数式(A1),数式(A2),数式(A3)に示す関係を満たしている。
[B]作用および効果
以上のように、本実施形態の風力発電システムは、上述した数式(A)に示す関係を満たすように構成されているので、上記の実施形態の場合と同様な作用により、剥離流れの発生が十分に抑制され、揚力の低下を防止可能である。
その結果、本実施形態の風力発電システムでは、複数の気流発生装置10の間に隙間を設けることによって、気流発生装置10の設置数を低減させた場合であっても、高い発電効率を実現可能であると共に、発電出力の安定化を実現可能である。
<第6実施形態>
[A]構成等
図11は、第6実施形態に係る風力発電システムにおいて、気流発生装置がプラズマ電源装置に電気的に接続された様子を示す図である。
図11に示すように、本実施形態の風力発電システムにおいては、複数のプラズマ電源装置62を有すること、および、各部の電気的な接続関係等が、上述した第5実施形態の場合(図10(a)などを参照)と異なる。
本実施形態は、上記の点、及び、関連する点を除き、上記の第5実施形態の場合(図10(a),図10(b)などを参照)と同様である。このため、本実施形態において上記実施形態の場合と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
本実施形態では、図11に示すように、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれは、第5実施形態の場合(図10(b)などを参照)と同様に、複数であって、その複数がブレード42のコード方向に並ぶように配置されている。また、第1から第4の接続部9A〜9Dのそれぞれが、コード方向において冗長性を有するように、複数設けられている。さらに、本実施形態では、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれは、第1の系統K1A〜K1Dと第2の系統K2A〜K2Dとに分けられており、第1の系統K1A〜K1Dと第2の系統K2A〜K2Dとのそれぞれに独立して電圧が供給されるように構成されている。
しかしながら、本実施形態では、第5実施形態(図10(b)などを参照)の場合と異なり、プラズマ電源装置62が複数であって、プラズマ電源装置62として、第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dが設けられている。
そして、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれは、第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dのそれぞれに電気的に接続されている。
具体的には、第1の気流発生装置10Aは、第1の系統K1Aと第2の系統K2Aとのそれぞれが、第1の接続部9Aを介して、第1のプラズマ電源装置62Aに電気的に接続されている。第2の気流発生装置10Bは、第1の系統K1Bと第2の系統K2Bとのそれぞれが、第2の接続部9Bを介して、第2のプラズマ電源装置62Bに電気的に接続されている。第3の気流発生装置10Cは、第1の系統K1Cと第2の系統K2Cとのそれぞれが、第3の接続部9Cを介して、第3のプラズマ電源装置62Cに電気的に接続されている。第4の気流発生装置10Dは、第1の系統K1Dと第2の系統K2Dとのそれぞれが、第4の接続部9Dを介して、第4のプラズマ電源装置62Dに電気的に接続されている。
第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dのそれぞれは、並列接続によって、電源61に電気的に接続されている。第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dのそれぞれは、電源61から供給された電力を用いて、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれにおいて、第1電極101と第2電極103との間に電圧の印加を行う。
第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dのそれぞれは、たとえば、制御装置(図示省略)が出力する制御信号に基づいて、電圧値、周波数などの特性を調整して、電圧の印加を行う。ここでは、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれが予め定めた周期で気流を発生するように、第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dのそれぞれが第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれに電圧を印加する。たとえば、第1から第4のプラズマ電源装置62A〜63Dのそれぞれは、ブレード42のスパン方向において異なる周期で発生する剥離渦に同調させて、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれが気流を発生するように、電圧の印加を行うことができる。このため、本実施形態では、特に、回転直径(たとえば、90m)が長い風力発電システムのように、翼端から翼根の間で周速が大きく異なる場合において、剥離渦の発生を効果的に調整することができる。
本実施形態では、図示を省略しているが、第2実施形態の場合(図7(a)参照)と同様に、第1から第4の気流発生装置10A〜10Dのそれぞれの間に位置する隙間の幅Mと、ブレード42において、その隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1と、その隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2とが、上述した数式(A)に示す関係を満たす。つまり、数式(A1),数式(A2),数式(A3)に示す関係を満たしている。
[B]作用および効果
以上のように、本実施形態の風力発電システムは、上述した数式(A)に示す関係を満たすように構成されているので、上記の実施形態の場合と同様な作用により、剥離流れの発生が十分に抑制され、揚力の低下を防止可能である。
その結果、本実施形態の風力発電システムでは、複数の気流発生装置10の間に隙間を設けることによって、気流発生装置10の設置数を低減させた場合であっても、高い発電効率を実現可能であると共に、発電出力の安定化を実現可能である。
<その他>
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…風力発電システム、2…タワー、3…ナセル、4…ロータ、5…風向風速計、9(9A〜9D)…接続部、10(10a〜10f,10A〜10D)…気流発生装置、41…ハブ、42…ブレード、61…電源、62(62A〜62D)…プラズマ電源装置、63(63A〜63B)…遮断装置、91,93…接続配線、100…基体、101…第1電極、102…誘電体膜、103…第2電極、420…ブレード、420M…マスク、H420…静圧孔

Claims (9)

  1. ブレードがロータに取付けられている風力発電システムであって、
    第1電極と第2電極とが誘電体膜を介して離間しており、前記第1電極と前記第2電極との間に電圧が印加されることによって気流を発生する複数の気流発生装置
    を有し、
    前記複数の気流発生装置は、前記ブレードのスパン方向において隙間を隔てて並ぶように前記ブレードに配置されており、
    前記隙間の幅Mと、前記ブレードにおいて前記隙間の一端が位置する部分の翼コード長C1と、前記隙間の他端が位置する部分の翼コード長C2とが、下記の数式(A)に示す関係を満たすことを特徴とする、
    風力発電システム。
    M/[(C1+C2)/2]≦0.7 ・・・(A)
  2. 前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加するプラズマ電源装置
    を有し、
    前記複数の気流発生装置は、直列接続によって、前記プラズマ電源装置に電気的に接続されている、
    請求項1に記載の風力発電システム。
  3. 前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加するプラズマ電源装置
    を有し、
    前記複数の気流発生装置は、並列接続によって、前記プラズマ電源装置に電気的に接続されている、
    請求項1に記載の風力発電システム。
  4. 前記複数の気流発生装置のそれぞれと、前記プラズマ電源装置との間には、遮断装置が介在している、
    請求項3に記載の風力発電システム。
  5. 前記第1電極と前記第2電極との間に電圧を印加するプラズマ電源装置
    を有し、
    前記プラズマ電源装置は、前記スパン方向に並ぶ前記複数の気流発生装置に対応して、複数が設けられており、
    前記スパン方向に並ぶ前記複数の気流発生装置のそれぞれは、前記複数のプラズマ電源装置のそれぞれに電気的に接続されている、
    請求項1に記載の風力発電システム。
  6. 前記第1電極と前記プラズマ電源装置との間を電気的に接続する第1接続配線、および、前記第2電極と前記プラズマ電源装置との間を電気的に接続する第2接続配線を含む接続部
    を有し、
    前記気流発生装置と前記プラズマ電源装置との間は、前記接続部が複数設けられている、
    請求項3または4に記載の風力発電システム。
  7. 前記複数の気流発生装置は、さらに、前記ブレードのコード方向において並ぶように前記ブレードに配置されたものを含む、
    請求項3から6のいずれかに記載の風力発電システム。
  8. 前記コード方向に並んだ複数の気流発生装置は、直列接続によって、前記プラズマ電源装置に電気的に接続されているものを含む、
    請求項7に記載の風力発電システム。
  9. 前記コード方向に並んだ複数の気流発生装置は、並列接続によって、前記プラズマ電源装置に電気的に接続されているものを含む、
    請求項8に記載の風力発電システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113482855A (zh) * 2021-01-21 2021-10-08 新疆大学 一种基于介电弹性体薄膜的风力发电装置

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