JPWO2012173229A1 - プラズマ発生体及びプラズマ発生装置 - Google Patents

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Abstract

プラズマ発生体1は、内周面3dを有する誘電体3と、内周面3dに沿う方向において互いに離間して配置されるとともに誘電体3によって互いに隔てられ、電圧が印加されることにより内周面3d上にプラズマを発生させることが可能な一対の電極9と、を有する。そして、内周面3dには、その平面視において一対の電極9間となる位置に、電界集中を生じさせる凹部3eが形成されている。

Description

本発明は、プラズマ発生体及びプラズマ発生装置に関する。
プラズマ発生体は、気体の改質装置、光源、イオン風発生装置等の種々の用途に利用されている。特許文献1では、プラズマ発生体(より具体的にはイオン風発生体)として、誘電体と、当該誘電体の所定面に沿う方向において互いに離間して誘電体に埋設された一対の電極とを有するものが開示されている。このプラズマ発生体では、一対の電極に電圧が印加されることにより、誘電体の前記所定面においてプラズマが発生する。
特開2008−293925号公報
プラズマ発生体においては、消費電力の低減等の観点から、一対の電極に印加される電圧が低くされることが望まれる。このような要望に応える方法としては、電極を覆う誘電体の厚みを薄くする、若しくは、一対の電極間の距離を短くする方法が挙げられる。しかし、このような方法では、絶縁破壊が生じる可能性が高くなる等の種々の不都合がある。従って、他の方法により印加電圧を低くすることが可能なプラズマ発生体及びプラズマ発生装置が提供されることが望まれる。
本発明の一態様に係るプラズマ発生体は、所定面を有する誘電体と、前記所定面に沿う方向において互いに離間して配置されるとともに前記誘電体によって互いに隔てられ、電圧が印加されることにより前記所定面上にプラズマを発生させることが可能な一対の電極と、を有し、前記所定面には、その平面視において前記一対の電極間となる位置に凹部が設けられている。
本発明の一態様に係るプラズマ発生装置は、所定面を有する誘電体と、前記所定面に沿う方向において互いに離間して配置されるとともに前記誘電体によって互いに隔てられた一対の電極と、前記一対の電極に電圧を印加することにより前記所定面上にプラズマを発生させることが可能な電源装置と、を有し、前記所定面には、その平面視において前記一対の電極間となる位置に凹部が設けられている。
上記の構成によれば、印加電圧を低くすることができる。
図1(a)は本発明の第1の実施形態に係るプラズマ発生体の外観を示す斜視概略図、図1(b)は図1(a)のIb−Ib線における断面概略図。 図1のプラズマ発生体の分解斜視図。 図1の領域IIIの拡大図 図4(a)及び図4(b)は比較例及び第1の実施形態に係る実施例の電界強度の分布を示す断面図。 図5(a)〜図5(c)は第1の実施形態に係る実施例の電界強度の分布を示す断面図。 図6(a)〜図6(c)は第1の実施形態に係る他の実施例の電界強度の分布を示す断面図。 図7(a)は第2の実施形態のプラズマ発生体を示す平面図、図7(b)は図7(a)のVIIb−VIIb線における断面図、図7(c)は図7(a)のVIIc−VIIc線における断面図。 図7(c)の領域VIIIの拡大図。 第2の実施形態に係る実施例の計算値を示す図。 図10(a)〜図10(e)は図2の実施形態の実施例の電界強度の分布を示す断面図。 第2の実施形態に係る他の実施例の計算値を示す図。 図12(a)〜図12(h)は第2の実施形態に係る他の実施例の電界強度の分布を示す断面図。 第3の実施形態に係るプラズマ発生体の要部を示す断面図。 第4の実施形態に係るプラズマ発生装置を示す斜視図。
以下、本発明の複数の実施形態に係るプラズマ発生体及びプラズマ発生装置について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。
互いに同一又は類似する構成については、例えば、「第1絶縁層7A」、「第2絶縁層7B」のように、名称に数字を付すとともに、符号に大文字のアルファベットを付加して表わすことがあり、また、数字や大文字のアルファベットを省略して、単に「絶縁層7」といい、これらを区別しないことがある。
第2の実施形態以降において、既に説明された実施形態と共通又は類似する構成について、既に説明された実施形態と共通の符号を用い、また、図示や説明を省略することがある。
<第1の実施形態>
図1(a)は本発明の第1の実施形態に係るプラズマ発生体1の外観を示す斜視概略図であり、図1(b)は図1(a)のIb−Ib線における断面概略図である。
プラズマ発生体1は、概ね平板状に形成された誘電体3を有している。誘電体3には、その厚み方向に貫通する複数の貫通孔3hが形成されている。誘電体3及び貫通孔3hの平面形状は適宜に設定されてよいが、図1では、円形の場合を例示している。複数の貫通孔3hは、例えば、互いに同一の形状及び大きさに形成され、概ね均等に誘電体3に分布している。
図2は、プラズマ発生体1の分解斜視図である。
プラズマ発生体1は、誘電体3を構成する複数の絶縁層7と、絶縁層7間に配置される一対の電極9とを有している。なお、プラズマ発生体1は、この他、電極9と誘電体3外部とを接続する配線等を有しているが、図示は省略する。
また、プラズマ発生体1と、一対の電極9に電圧を印加する電源装置53とを含んでプラズマ発生装置51が構成されている。なお、プラズマ発生装置51は、この他、電源装置53から電極9に印加される電圧等を制御する制御装置、プラズマ発生体1に気体を導入するための若しくはプラズマ発生体1のプラズマを排出するための部材・装置等を有していてもよい。
各絶縁層7は、例えば、厚さが一定の平板状(基板状)に形成されている。その外形(外縁)は、例えば、絶縁層7間で互いに概ね同一の形状及び大きさである。そして、複数の絶縁層7が積層されることにより誘電体3が構成されている。複数の絶縁層7の数及び各絶縁層7の厚みは、電極9の配置位置等に応じて適宜に設定されてよい。
各絶縁層7には、複数の貫通孔7hが形成されている。複数の絶縁層7が積層され、複数の貫通孔7hが重なることにより、誘電体3の貫通孔3hが構成される。
絶縁層7は、無機絶縁物により形成されてもいし、有機絶縁物により形成されてもよい。無機絶縁物としては、例えば、セラミック、ガラスが挙げられる。セラミックとしては、例えば、酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス)、ガラスセラミック焼結体(ガラスセラミックス)、ムライト質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体、コーディライト焼結体、炭化珪素質焼結体が挙げられる。有機絶縁物としては、例えば、ポリイミド、エポキシ、ゴムが挙げられる。複数の絶縁層7は、基本的には互いに同一の材料により形成されるが、互いに異なる材料により形成されてもよい。
各電極9は、例えば、厚さが一定の平板状(層状)に形成されている。、その外形(外縁)は、例えば、絶縁層7の外形と概ね相似形とされ、また、絶縁層7の外形よりも若干小さく形成されている。そして、一対の電極9は、複数の絶縁層7間に配置されることにより、誘電体3に埋設されるとともに誘電体3により互いに隔てられている。図2の例では、一対の電極9は、第2絶縁層7B〜第4絶縁層7Dによって隔てられるとともに、第1絶縁層7A及び第5絶縁層7Eにより外側が覆われている。
各電極9には、複数の貫通孔3hに対応する位置に複数の開口9hが形成されている。これにより、貫通孔3hは、電極9に妨げられることなく誘電体3を貫通している。各電極9において、複数の開口9hは、例えば、互いに同一の形状及び大きさに形成されている。
電極9は、金属等の導電性材料により形成されている。金属としては、例えば、タングステン、モリブデン、マンガン、銅、銀、金、パラジウム、白金、ニッケル、コバルトまたはこれらを主成分とする合金が挙げられる。
電源装置53は、交流電圧を一対の電極9に印加する。電源装置53により電極9に印加される交流電圧は、正弦波等により表わされる、電位が連続的に変化するものであってもよいし、パルス状の、電位の変化が不連続なものであってもよい。また、交流電圧は、一対の電極9の双方において基準電位に対して電位が変動するものであってもよいし、一対の電極9の一方が基準電位に接続され、他方においてのみ電位が基準電位に対して変動するものであってもよい。電位の変動は、基準電位に対して正及び負の双方に変動するものであってもよいし、基準電位に対して正及び負の一方のみに変動するものであってもよい。
なお、誘電体3及び電極9の寸法、並びに、交流電圧の大きさ及び周波数は、プラズマ発生装置51(プラズマ発生体1)が適用される技術分野、要求されるプラズマ量等の種々の事情に応じて適宜に設定されてよい。
図3は、図1の領域IIIの拡大図である。
第1絶縁層7A、第2絶縁層7B、第4絶縁層7D及び第5絶縁層7Eの貫通孔7hは、互いに同一の形状及び大きさに形成されている。一方、第3絶縁層7Cの貫通孔7hは、他の絶縁層7の貫通孔7hよりも径が大きく形成されている。従って、これら複数の貫通孔7hからなる貫通孔3hの内周面3dには、凹部3eが形成されている。
また、電極9の開口9hは、第1絶縁層7A、第2絶縁層7B、第4絶縁層7D及び第5絶縁層7Eの貫通孔7hよりも径が大きく形成されている。従って、電極9は貫通孔7h内に露出していない。なお、第1電極9Aの開口9hと第2電極9Bの開口9hとは、例えば、互いに同一の形状及び大きさに形成されている。
凹部3eは、例えば、一定の幅W及び一定の深さDで貫通孔3hの内周面を1周するように延びている。すなわち、凹部3eは、溝状に形成されている。幅Wは、例えば、一対の電極9の電極間距離Sよりも短く、凹部3eは、一対の電極9間に収まっている。また、深さDは、例えば、内周面3dから電極9までの深さTよりも小さい。
なお、幅Wは、第3絶縁層7Cの厚さを調整したり、他の絶縁層(7B、7D等)においても貫通孔7hの径を大きくしたりすること等により、電極間距離S未満の大きさから電極間距離Sを超える大きさまでの範囲で調整可能である。深さDは、貫通孔7hの径の調整により調整可能である。
プラズマ発生体1の製造方法は、誘電体3がセラミック焼結体により構成される場合を例にとると、以下のとおりである。
まず、絶縁層7となるセラミックグリーンシートを用意する。セラミックグリーンシートは、例えば、スラリーをドクターブレード法やカレンダーロール法等によりシート状に成形することによって形成される。スラリーは、原料粉末に適当な有機溶剤及び溶媒を添加混合して作製される。原料粉末は、アルミナセラミックを例にとると、アルミナ(Al)、シリカ(SiO)、カルシア(CaO)及びマグネシア(MgO)等である。
次に、セラミックグリーンシートに電極9となる導電ペーストを設ける。具体的には、第1絶縁層7Aとなるセラミックグリーンシートの第2絶縁層7B側の面若しくは第2絶縁層7Bとなるセラミックグリーンシートの第1絶縁層7A側の面に第1電極9Aとなる導電ペーストを設ける。また、第5絶縁層7Eとなるセラミックグリーンシートの第4絶縁層7D側の面若しくは第4絶縁層7Dとなるセラミックグリーンシートの第5絶縁層7E側の面に第2電極9Bとなる導電ペーストを設ける。
導電ペーストは、例えば、タングステン、モリブデン、銅または銀等の金属粉末に有機溶剤及び有機バインダを添加し混合することによって作製される。導電ペーストは、必要に応じて分散剤や可塑剤などが添加されていてもよい。混合は、例えば、ボールミル、三本ロールミル、またはプラネタリーミキサー等の混練手段により行われる。また、導電ペーストは、例えば、スクリーン印刷法等の印刷手段を用いてセラミックグリーンシートに印刷塗布される。
そして、第1絶縁層7A〜第5絶縁層7Eとなる複数のセラミックグリーンシートを積層し、導電ペースト及びセラミックグリーンシートを同時焼成する。これにより、一対の電極9が埋設された誘電体3、すなわち、プラズマ発生体1が形成される。
以下では、プラズマ発生体1の作用を説明する。
一対の電極9に電圧が印加されると、誘電体3の貫通孔3hには電界が形成される。そして、貫通孔3h内の電界が所定の放電開始電界強度を超えると放電が開始され、プラズマが発生する。発生したプラズマは、例えば、気体の改質、光源若しくはイオン風の発生に利用される。ここで、上記説明から理解されるように、低電圧で強度の高い電界が形成されれば、低電圧でプラズマを発生させることができる。
図4(a)は、比較例の電界強度の分布を示す図であり、図4(b)は、本実施形態の電界強度の分布を示す図である。
これらの図では、図3よりも若干範囲が広い断面において、強度A1〜A3の電界の分布が互いに異なるハッチングによって示されている。なお、強度A1>強度A2>強度A3である。これらの図は、比較例及び実施形態のプラズマ発生体に対して同等の電圧を印加したと仮定したときのシミュレーション結果に基づいて作成されている。
比較例(図4(a))は、貫通孔3hに凹部3eが形成されていないものである。比較例では、強度A1の電界が電極9の互いに対向する面付近に生じ、強度A2の電界が一対の電極9間の中央付近に生じ、強度A3の電界が電極9から内周面3dまでの範囲及び内周面3d付近(貫通孔3h内)において生じている。従って、比較例では、プラズマが発生するためには、換言すれば、誘電体3外(貫通孔3h内)の電界が放電開始強度を超えるためには、強度A3が放電開始強度を超える必要がある。
一方、実施形態(図4(b))では、凹部3e内(誘電体3外)において強度A1の電界が生じている。これは、凹部3eにおいてはその周囲(誘電体3)よりも誘電率が低く、電界集中が生じることからである。その結果、実施形態では、強度A1が放電開始強度を超えればよいことになる。すなわち、比較例に比較して、一対の電極9に印加する電圧を低くすることができる。
以上の実施形態によれば、プラズマ発生体1は、内周面3dを有する誘電体3と、内周面3dに沿う方向において互いに離間して配置されるとともに誘電体3によって互いに隔てられ、電圧が印加されることにより内周面3d上にプラズマを発生させることが可能な一対の電極9と、を有する。そして、内周面3dには、その平面視において一対の電極9間となる位置に、電界集中を生じさせる凹部3eが形成されている。
従って、図4を参照して説明したように、電界集中を利用することにより、プラズマ発生に必要な印加電圧を低くすることができる。その結果、例えば、消費電力を低減することができる。
誘電体3には、所定方向(図1(a)の紙面上下方向)に貫通する複数の貫通孔3hが形成されている。一対の電極9は、前記所定方向において互いに対向するように誘電体3に設けられており、且つ、複数の貫通孔3hに対応する位置に複数の開口9hが形成されており、電圧が印加されることにより貫通孔3h内にプラズマを発生可能である。そして、複数の凹部3eが、複数の貫通孔3hの内周面に形成されている。
従って、プラズマ発生体1は、一対の電極9により、複数個所においてプラズマを発生させることができる構成であり、効率的にプラズマを発生させることができる。そして、このような構成のプラズマ発生体1において凹部3eが形成されて低電圧化が図られることにより、極めて効率的にプラズマを発生させることができる。
一対の電極9は、誘電体3に埋設されており、凹部3eは、その深さDが内周面3dから一対の電極9までの深さT以下である有底凹部である。
従って、電界集中が起きる場所を内周面3d付近とし、内周面3d上(貫通孔3h内)においてプラズマを生じさせやすくすることができる。その結果、例えば、深さDが非常に大きい場合に比較して、貫通孔3hを流れる気体の改質に寄与可能なプラズマの割合を多くすることができる。また、深さDが大きい場合に比較して、消費電力を小さくすることもできる。
(第1の実施形態に係る実施例)
第1の実施形態のプラズマ発生体1において、幅W及び深さDを変化させたときの電界強度を計算した。
幅Wを変化させたときの計算条件は以下のとおりである。なお、各種の寸法を示す符号については、図3に示す。
誘電体3の材料:セラミック
誘電体3(プラズマ発生体1)の厚さH:約1.0mm
内周面3dから電極9までの深さT:0.25mm
凹部3eの深さD:0.15mm
電極間距離S:0.5mm
凹部3eの幅W:0.5mm、0.3mm若しくは0.1mm
幅Wが上記の各値の場合の電界強度Eの最大値(計算値)は、以下のようであった。
W(mm) E(kV/mm)
0.5 1.2
0.3 1.8
0.1 2.6
また、図5(a)〜図5(c)は、上記の計算結果における電界強度の分布を示す図4と同様の断面図である。図5(a)〜図5(c)はそれぞれ、幅Wが0.5mm、0.3mm若しくは0.1mmのときに対応している。
上記の計算値及び図5より、幅Wが小さいほど電界強度が向上することが分かった。また、図4(a)の比較例では誘電体3内にのみ分布している強度A2の電界が、図5(a)では凹部3e内(誘電体3外)にも分布しており、幅Wが電極間距離Sと同等でも、電界集中の効果が得られることが確認された。
従って、幅Wの好ましい範囲の上限値(広い側)としては、電界集中の効果が確認された電極間距離Sと等しい値が挙げられる。なお、電界は基本的には電極9間において強く形成されるものであることからも、この上限値は妥当である。
また、幅Wの好ましい範囲の下限値(狭い側)は、理論的には、狭ければ狭いほどよいということになる。ただし、実際には、加工精度によって幅Wの最小値は規定される。一例として、レーザの加工精度は10μm程度である。
次に、深さDを変化させたときの計算条件は以下のとおりである。
誘電体3の材料:セラミック
誘電体3(プラズマ発生体1)の厚さH:約1.0mm
内周面3dから電極9までの深さT:0.25mm
凹部3eの深さD:0.20mm、0.15mm、0.10mm
電極間距離S:0.3mm
凹部3eの幅W:0.1mm
深さDが上記の各値の場合の電界強度Eの最大値(計算値)は、以下のようであった。
D(mm) E(kV/mm)
0.20 3.1
0.15 3.2
0.10 2.7
また、図6(a)〜図6(c)は、上記の計算結果における電界強度の分布を示す図4と同様の断面図である。図6(a)〜図6(c)はそれぞれ、深さDが0.20mm、0.15mm若しくは0.10mmのときに対応している。
上記の最大値では、深さDが0.15mmのときの値が深さDが0.20mmのときの値よりも若干大きくなっているものの、図6(c)の方が図6(b)よりも強度A1の分布は広くなっている。従って、基本的には、深さDが大きいほど電界強度が向上することが分かった。また、図4(a)の比較例では誘電体3内にのみ分布している強度A2の電界が、図6(a)では凹部3e内(誘電体3外)にも分布しており、僅かの深さでも凹部3eが形成されれば、電界集中の効果が得られることが確認された。
従って、深さDの好ましい範囲の上限値(深い側)は、電界強度の観点のみで言えば、深ければ深いほどよいということになる。ただし、上述のように、貫通孔3hの内周面3d付近においてプラズマを発生させること等も考慮すると、深さDの好ましい範囲の上限値としては、内周面3dから電極9までの深さTと等しい値が挙げられる。
また、深さDの好ましい範囲の下限値(浅い側)は、理論的には、僅かでもよいということになる。ただし、幅Wと同様に、実際には、加工精度によって幅Wの最小値は規定される(例えば10μm)。
<第2の実施形態>
図7(a)は、第2の実施形態のプラズマ発生体201(プラズマ発生装置251)を示す平面図であり、図7(b)は、図7(a)のVIIb−VIIb線における断面図であり、図7(c)は、図7(a)のVIIc−VIIc線における断面図である。
プラズマ発生体201は、誘電体203と、誘電体203に埋設された第1電極209A及び第2電極209Bとを有している。プラズマ発生体201は、誘電体203の主面203a上にプラズマを生じさせるものとして構成されている。
誘電体203は、例えば、全体として概ね薄型の直方体状に形成されている。なお、誘電体203の平面形状は適宜に設定されてよいが、図7では矩形の場合を例示している。誘電体203は、第1の実施形態の誘電体3と同様に、複数の絶縁層207が積層されることにより構成されている。複数の絶縁層207の数及び各絶縁層207の厚みは、電極209の配置位置等に応じて適宜に設定されてよい。また、各絶縁層207の材料は、第1の実施形態と同様でよい。
一対の電極209は、第1絶縁層207Aと第2絶縁層207Bとの間に配置された、誘電体203の主面203aに平行な層状電極である。各電極209の平面形状は櫛歯状に形成されている。すなわち、各電極209は、長尺状のベース部209aと、ベース部209aからベース部209aに交差(例えば直交)する方向に延びる複数の歯209bとを有している。そして、一対の電極209は、互いに噛み合うように(複数の歯209bが互いに交差するように)配置されている。なお、電極209の材料は、第1の実施形態の電極9と同様でよい。
電極209には端子210が接続されており、第1絶縁層207Aに形成された開口から露出している。そして、一対の端子210には、電源装置53により交流電圧が印加される。
図8は、図7(c)の領域VIIIの拡大図である。
図7(a)及び図8に示すように、誘電体203の主面203aには、その平面視において第1電極209Aと第2電極209Bとの間となる位置に、凹部203eが形成されている。凹部203eは、例えば、図7(a)に示すように、第1電極209Aの歯209aと、第2電極209Bの歯209bとの間において、これらの歯に沿って延びる溝状に形成されている。凹部203eは、例えば、電極209を覆う第1絶縁層207Aに形成された貫通孔により構成されており、その深さDは、誘電体203の主面203aから電極209までの深さTと実質同等である。
なお、深さDは、複数の絶縁層207により電極209を覆い、そのうちの一部の絶縁層207についてのみ貫通孔を形成することにより深さT未満の範囲で調整可能であり、また、電極209よりも主面203aとは反対側の絶縁層207(例えば207B)にも貫通孔を形成することにより深さT超の範囲で調整可能である。レーザ等により適宜な深さまで誘電体203をエッチングすることにより深さDを任意の深さとすることもできる。幅Wについては、言うまでもなく、エッチング等において適宜な大きさに調整可能である。
プラズマ発生体201の形成方法は、第1の実施形態と同様でよい。すなわち、絶縁層207となるセラミックグリーンシートに電極209となる導電ペーストを印刷し、積層されたセラミックグリーンシートを焼成することにより、電極209が埋設された誘電体203が形成されてよい。
以上の第2の実施形態によれば、プラズマ発生体1は、主面203a(所定面)を有する誘電体203と、主面203aに沿う方向において互いに離間して配置されるとともに誘電体3によって互いに隔てられ、電圧が印加されることにより主面203a上にプラズマを発生させることが可能な一対の電極209とを有する。主面203aには、その平面視において一対の電極209間となる位置に、電界集中を生じさせる凹部203eが形成されている。
従って、第1の実施形態と同様に、電界集中を利用することにより、プラズマ発生に必要な印加電圧を低くすることができる。
一対の電極209は、主面203aに平行な層状に形成されている。
従って、プラズマ発生体1は、全体として絶縁層の積層によって形成することが容易な構成となっている。また、後述するイオン風を発生させるプラズマ発生体への応用も容易化される。
一対の電極209は、平面形状が櫛歯状に形成され、互いに噛み合うように配置されており、凹部203eは、主面203aの平面視において櫛歯状電極の複数の歯209bの間となる位置に、複数の歯209bに沿って延びるように複数設けられている。
従って、プラズマ発生体201は、一対の電極209により、複数個所においてプラズマを発生させることができる構成であり、効率的にプラズマを発生させることができる。そして、このような構成のプラズマ発生体201において凹部203eが形成されて低電圧化が図られることにより、極めて効率的にプラズマを発生させることができる。
なお、凹部203eは、複数の歯209bの間に、長さ方向の途中に途切れた部分を有して延びるような形態で設けられていてもよい。言い換えれば、凹部203eは、複数の歯209bの一つの間に、例えば平面視で長方形状等のものが、歯209bに沿って並んでいるようなものであってもよい。
(第2の実施形態に係る実施例)
第2の実施形態のプラズマ発生体201において、幅W及び深さDを変化させたときの電界強度を計算した。
幅Wを変化させたときの計算条件は以下のとおりである。なお、各種の寸法を示す符号については、図8に示す。
誘電体203の材料:セラミック
主面203aから電極209までの深さT:0.10mm
凹部203eの深さD:0.1mm
電極間距離S:1.0mm
凹部203eの幅W:0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm若しくは0.5mm
幅Wが上記の各値の場合の電界強度Eの最大値(計算値)は、以下のようであった。
W(mm) E(kV/mm)
0.1 1.2
0.2 1.2
0.3 1.1
0.4 1.0
0.5 0.9
図9は、上記の計算値を示す図であり、横軸は幅W、縦軸は電界強度Eを示している。また、図10(a)〜図10(e)は、上記の計算結果における電界強度の分布を示す図4と同様の断面図である。ただし、各種のハッチングに対応する電界強度の範囲は図4と異なっている。電界強度は、強度B1(図12)>強度B2>強度B3である。図10(a)〜図10(e)はそれぞれ、幅Wが0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm若しくは0.5mmのときに対応している。
上記の計算値及び図9より、第1の実施形態と同様に、幅Wが小さいほど電界強度が向上することが分かった。また、図9から、幅Wが0.2mmよりも大きくなると、幅Wが0.1mm以下のときよりも電界強度の向上の効果が低下することが読み取れる。
この実施例では、電極集中の効果の確認がなされたのは幅Wが電極間距離Sの半分までの範囲であるが、第1の実施形態の実施例に基づく類推から、及び、電界は基本的には電極9間において強く形成されるものであることから、第2の実施形態においても、幅Wの好ましい範囲の上限値(広い側)としては、電極間距離Sと等しい値が挙げられる。
また、更に範囲を狭めた好ましい範囲の上限値としては、上述のように、幅Wが0.2mmのときを境に電界集中の効果の変化に差異が見られるから、電極間距離S(1.0mm)の1/5程度が挙げられる。なお、第1の実施形態の実施例においても、幅Wが電極間距離S(0.5mm)の1/5程度(0.1mm)となるときには、電界集中の効果が顕著となっている。
また、幅Wの好ましい範囲の下限値(狭い側)は、理論的には、狭ければ狭いほどよいということになる。ただし、第1の実施形態と同様に、実際には、加工精度によって幅Wの最小値は規定される(例えば10μm)。
次に、深さDを変化させたときの計算条件は以下のとおりである。
誘電体203の材料:セラミック
主面203aから電極209までの深さT:0.10mm
凹部203eの深さD:0.05mm、0.10mm、0.20mm、0.30mm、0.40mm、0.50mm、0.60mm、貫通
電極間距離S:1.0mm
凹部203eの幅W:0.1mm
深さDが上記の各値の場合の電界強度Eの最大値(計算値)は、以下のようであった。
D(mm) E(kV/mm)
0.05 1.2
0.10 1.6
0.20 2.1
0.30 2.3
0.40 2.5
0.50 2.7
0.60 2.9
貫通 2.9
図11は、上記の計算値を示す図であり、横軸は深さD、縦軸は電界強度Eを示している。また、図12(a)〜図12(h)は、上記の計算結果における電界強度の分布を示す図10と同様の断面図である。図12(a)〜図12(h)はそれぞれ、深さDが0.05mm、0.10mm、0.20mm、0.30mm、0.40mm、0.50mm、0.60mm、貫通のときに対応している。
上記の計算値及び図11より、深さDが深いほど電界強度が向上することが分かった。また、図11から、深さDが0.2mmを超えると、電界強度の向上の効果の増加が緩やかになることが読み取れる。
従って、深さDの好ましい範囲の上限値(深い側)としては、まず、電界集中の効果が確認された凹部203eが貫通する深さが挙げられる。また、電界強度の増加が緩やかになる深さT(0.1mm)の2倍程度(0.2mm)が挙げられる。更に、第1の実施形態と同様に、プラズマの発生割合を主面203a側において多くしたり、消費電力を抑える観点から、深さTと同等の値が挙げられる。
また、深さDの好ましい範囲の下限値(浅い側)は、第1の実施形態と同様に、理論的には、僅かでもよいということになり、実際には、加工精度によって規定される(例えば10μm)。
<第3の実施形態>
図13は、第3の実施形態のプラズマ発生体301の要部を示す断面図である。
プラズマ発生体301は、第1及び第2の実施形態と同様に、所定面303aを有する誘電体303と、所定面303aに沿う方向において互いに離間して配置されるとともに誘電体303によって互いに隔てられ、電圧が印加されることにより所定面303a上にプラズマを発生させることが可能な一対の電極309とを有している。また、所定面303aには、その平面視において一対の電極309間となる位置に、電界集中を生じさせる凹部303eが形成されている。
ただし、凹部303eには、多孔質体304が充填されている。多孔質体304の内部には、複数の空所304aが形成されている。複数の空所304aは、隣接するもの同士が互いに結合して連通されており、また、所定面303a側に位置している空所304aは所定面303aに開口している。なお、複数の空所304aは、所定面303aに形成された凹部と捉えることも可能である。
多孔質体304は、例えば、セラミック等の絶縁物により形成されている。ただし、多孔質体304は、誘電体303よりも誘電率が低い材料により形成されていることが好ましい。
以上の第3の実施形態によれば、多孔質体304の材料の誘電率が誘電体303の誘電率よりも低いことにより、及び/又は、複数の空所304aにて誘電率が低下していることにより、凹部303eにおいて電界集中が生じる。従って、第1及び第2の実施形態と同様に、低電圧でプラズマを発生させることができる。
<第4の実施形態>
図14は、第4の実施形態のプラズマ発生装置451(プラズマ発生体401)を示す斜視図である。
プラズマ発生体401では、平板状の誘電体403の一方の主面403a上に第1電極409Aが重ねられ、他方の主面403b上に第2電極409Bが重ねられている。また、第1電極409A及び第2電極409Bは、主面403aの平面視において互いに離間して配置されている。そして、電源装置53により一対の電極409に電圧が印加されると、主面403a上及び主面403b上において放電が生じ、プラズマが発生する。
従って、プラズマ発生体401は、第1及び第2の実施形態と同様に、主面403a(所定面)を有する誘電体403と、主面403aに沿う方向において互いに離間して配置されるとともに誘電体403によって互いに隔てられ、電圧が印加されることにより主面403a上にプラズマを発生させることが可能な一対の電極409とを有していると言える。
そして、主面403aには、電界集中を生じさせるための複数の凹部403eが形成されている。複数の凹部403eは、一対の電極409の対向方向に交差する方向に配列されている。換言すれば、凹部403eは、当該交差する方向において複数に分割されている。また、各凹部403eは、第1電極409A側及び第2電極409B側が浅く形成されている。
このような凹部403eによれば、電源装置53の適宜な制御により主面403aを第1電極409A側から第2電極409B側へ流れるイオン風を生じさせたり、適宜な送風装置により第1電極409A側から第2電極409B側へプラズマを移動させたりしたときに、凹部403eにおいて流体抵抗が生じることが抑制される。
上述した複数の実施形態は、適宜に組み合わされてよい。
例えば、第1の実施形態の凹部3eは、第2の実施形態の実施例において例示した凹部203eのように、貫通してもよい。すなわち、凹部3eは、貫通孔3h同士を連通するもの(無底凹部、連通孔)であってもよい。
また、例えば、第1の実施形態の凹部3eは、第4の実施形態のように、貫通孔3hにおける貫通方向の流体抵抗を低減するように、貫通孔3hの貫通方向の一方側若しくは双方側において浅く形成されたりしてもよいし、貫通孔3hを囲む点線状に形成(一対の電極の対向方向に交差する方向において分割)されたりしてもよい。なお、このような変形は、例えば、絶縁層7の厚さ・数、及び、貫通孔7hの平面形状を適宜に調整することにより可能である。
また、例えば、第3の実施形態の多孔質体404は、第1、第2及び第4の実施形態の凹部に配置されてもよい。
本発明は、以上の実施形態に限定されず、種々の態様で実施されてよい。
誘電体の形状及び電極の形状は実施形態に例示したものに限定されない。例えば、誘電体は筒状のものであってもよいし、電極はその筒の内周面若しくは外周面にプラズマを発生させるものであってもよい。また、例えば、電極は、平板状のものに限定されず、軸状のものであってもよい。
電極は、3つ以上設けられていてもよい。例えば、一の電極の両側に当該一の電極とは異なる電位が付与される電極が設けられてもよい。例えば、第1の実施形態において、第2電極9Bの第1電極9Aとは逆側に第1電極9Aと同一の電位が付与される第3電極が設けられてもよい。なお、第2の実施形態においては、ベース部209aを除いた歯209bのみを3つ以上の電極と捉えることもできる。
電極は、必ずしも誘電体に設けられる必要はない。一対の電極は、誘電体の所定面の平面視において互いに離間して配置されるとともに互いに誘電体により隔てられ、所定面上にプラズマを発生可能であればよい。例えば、第4の実施形態の誘電体403の両縁部に、他の部材により保持された電極が位置してもよい。ただし、電極が誘電体に設けられれば、プラズマ発生体は簡素となるし、また、電極が誘電体に埋設されるプラズマ発生体では、凹部による電界集中の効果は顕著となる。なお、誘電体の表面に配置された電極が誘電材料によりコーティングされている態様は、電極が(コーティングの誘電材料を含む)誘電体に埋設されていると捉えられてもよい。
凹部は、1対の電極間に複数設けられてもよい。この場合において、複数の凹部は、第4の実施形態のように1対の電極の対向方向に対して交差する方向に分布していてもよいし、及び/又は、1対の電極の対向方向において分布していてもよい。複数の凹部が設けられることにより、例えば、広い範囲においてプラズマが発生しやすくなることが期待される。
また、凹部は、上端の角部(凹部の内側面と誘電体の所定面との角部)が、断面視において円弧状に形成されていてもよい(面取りされていてもよい。)。この場合、角部における、欠け等の機械的な破壊が抑制される。
1…プラズマ発生体、3…誘電体、3d…内周面、3e…凹部、9…電極。

Claims (9)

  1. 所定面を有する誘電体と、
    前記所定面に沿う方向において互いに離間して配置されるとともに前記誘電体によって互いに隔てられ、電圧が印加されることにより前記所定面上にプラズマを発生させることが可能な一対の電極と、
    を有し、
    前記所定面には、その平面視において前記一対の電極間となる位置に凹部が設けられている
    プラズマ発生体。
  2. 前記誘電体は、所定方向に貫通する複数の貫通孔を備え、
    前記一対の電極は、前記所定方向において互いに対向するように前記誘電体に設けられており、且つ、前記複数の貫通孔に対応する位置に複数の開口が形成されており、電圧が印加されることにより前記複数の貫通孔内にプラズマを発生可能であり、
    複数の前記凹部が、前記所定面としての前記複数の貫通孔の内周面に設けられている
    請求項1に記載のプラズマ発生体。
  3. 前記一対の電極は、前記所定面に平行な層状である
    請求項1に記載のプラズマ発生体。
  4. 前記一対の電極は、平面形状が櫛歯状であり、互いに噛み合うように配置されており、
    前記凹部は、前記所定面の平面視において前記櫛歯状電極の複数の歯の間となる位置に設けられている
    請求項3に記載のプラズマ発生体。
  5. 前記櫛歯状電極の間に設けられた前記凹部は、前記歯に沿って延びるように設けられている
    請求項4に記載のプラズマ発生体。
  6. 前記櫛歯状電極の間に設けられた前記凹部は、前記歯に沿って複数設けられている請求項4に記載のプラズマ発生体。
  7. 前記一対の電極は、前記誘電体に埋設されており、
    前記凹部は、有底であり、その深さが前記所定面から前記一対の電極までの深さ以下である
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のプラズマ発生体。
  8. 前記凹部に多孔質体を更に有する
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のプラズマ発生体。
  9. 所定面を有する誘電体と、
    前記所定面に沿う方向において互いに離間して配置されるとともに前記誘電体によって互いに隔てられた一対の電極と、
    前記一対の電極に電圧を印加することにより前記所定面上にプラズマを発生させることが可能な電源装置と、
    を有し、
    前記所定面には、その平面視において前記一対の電極間となる位置に凹部が設けられている
    プラズマ発生装置。
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