JP2013166660A - オゾン発生素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】保護層の劣化によるオゾンの発生量の低下を抑制できるオゾン発生素子及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】積層体12は、誘電体層18a〜18eが積層されて構成されている。放電電極14は、誘電体層18a上に設けられている。誘導電極16は、誘電体層18b上に設けられることにより誘電体層18aを介して放電電極14に対向している。保護層20は、放電電極14を覆うように誘電体層18a上に設けられ、かつ、ガラスセラミックからなる。
【選択図】図1

Description

本発明はオゾン発生素子及びその製造方法に関し、より特定的には、放電により酸素からオゾンを生成するオゾン発生素子及びその製造方法に関する。
従来のオゾン発生素子としては、例えば、特許文献1に記載のオゾン発生素子が知られている。該オゾン発生素子は、誘電体基板を挟んで放電電極と誘導電極とが対向している。放電電極及び誘導電極はそれぞれ、ガラスからなる保護膜により覆われている。以上のように構成されたオゾン発生素子では、放電電極と誘導電極との間に交流高電圧が印加されることによって、放電電極の周囲に放電が発生する。これにより、放電電極の周囲の酸素によりオゾンが生成される。
ところで、特許文献1に記載のオゾン発生素子では、放電時に放電電極の温度が上昇する。ガラスは比較的に低い耐熱性しか有していないので、ガラスからなる保護膜は放電電極の温度の上昇によって劣化する。その結果、特許文献1に記載のオゾン発生素子では、放電電極が炭化し、オゾンの発生量が低下してしまう。
特開2009−29647号公報
そこで、本発明の目的は、保護層の劣化によるオゾンの発生量の低下を抑制できるオゾン発生素子及びその製造方法を提供することである。
本発明の一形態に係るオゾン発生素子は、誘電体層と、前記誘電体層上に設けられている放電電極と、前記誘電体層を介して前記放電電極に対向している誘導電極と、前記放電電極を覆うように前記誘電体層上に設けられ、かつ、ガラスセラミックからなる保護層と、を備えていること、を特徴とする。
前記オゾン発生素子の製造方法であって、前記誘電体層と前記保護層とを同時に焼成すること、を特徴とする。
本発明によれば、保護層の劣化によるオゾンの発生量の低下を抑制できる。
オゾン発生素子の分解斜視図である。 比較例に係るオゾン発生素子の分解斜視図である。 第1の実験の結果を示すグラフである。 第3の実験の結果を示すグラフである。
以下に本発明の実施形態に係るオゾン発生素子及びその製造方法について説明する。
(オゾン発生素子の構成)
以下に、一実施形態に係るオゾン発生素子の構成について図面を参照しながら説明する。図1は、オゾン発生素子10の分解斜視図である。図1において、積層方向をz軸方向と定義し、z軸方向から平面視したときに、オゾン発生素子10の長辺が延在している方向をx軸方向と定義し、オゾン発生素子10の短辺が延在している方向をy軸方向と定義する。
オゾン発生素子10は、消臭機能や殺菌機能を有するエアコンディショナーや空気清浄機等に用いられる。図1に示すように、オゾン発生素子10は、積層体12、放電電極14、誘導電極16、保護層20、外部電極24a,24b及びビアホール導体v1〜v7を備えている。
積層体12は、ガラスセラミックからなる長方形状の基板であり、具体的にはLTCC基板である。LTCC基板の材料の一例は、CaO−Al23−SiO2−B23ガラスとAl23フィラーとの混合物からなるガラスセラミックである。積層体12は、長方形状をなす誘電体層18(18a〜18e)がz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に並ぶように積層されることにより構成されている。誘電体層18の厚みは、例えば、50μm以上250μm以下である。本実施形態では、誘電体層18の厚みは、130μmである。
放電電極14は、誘電体層18aの表面上に設けられており、銀や銅、パラジウム、酸化ルテニウム等の導体材料を含む線状の導体層である。放電電極14は、図1に示すように、対向部14a及び接続部14bを含んでいる。対向部14aは、x軸方向の負方向側に向かって突出した半周分の長さを有する円弧をなしている。接続部14bは、対向部14aのy軸方向の正方向側の端部に接続されており、L字型をなしている。すなわち、接続部14bは、対向部14aのy軸方向の正方向側の端部からx軸方向の正方向側に向かって延在し、更に、y軸方向の負方向側に向かって折れ曲がっている。接続部14bにおいて対向部14aと接続されている端部と反対側の端部taは、誘電体層18aの対角線の交点近傍に位置している。また、放電電極14の厚みは、例えば、5μm以上20μm以下である。本実施形態では、放電電極14の厚みは、10μmである。
誘導電極16は、誘電体層18bの表面上に設けられており、銀や銅、パラジウム、酸化ルテニウム等の導体材料を含む線状の導体層である。誘導電極16は、図1に示すように、対向部16a及び接続部16bを含んでいる。対向部16aは、x軸方向の負方向側に向かって突出した半周分の長さを有する円弧をなしている。誘導電極16の対向部16aは、誘電体層18aを介して放電電極14の対向部14aに対向している。また、対向部16aの線幅は、対向部14aの線幅よりも太い。これにより、対向部16aは、z軸方向から平面視したときに、対向部14aを包含している。接続部16bは、対向部16aのy軸方向の負方向側の端部に接続されており、該端部からx軸方向の正方向側に向かって延在している。接続部16bにおいて対向部16aと接続されている端部と反対側の端部tbは、誘電体層18bのx軸方向の正方向側であってy軸方向の負方向側の角近傍に位置している。また、誘導電極16の厚みは、例えば、5μm以上20μm以下である。本実施形態では、誘導電極16の厚みは、10μmである。
外部電極24aは、誘電体層18dの裏面上に設けられており、楕円形状をなしている。外部電極24aは、誘電体層18dの対角線の交点近傍に位置している。これにより、外部電極24aは、z軸方向から平面視したときに、接続部14bの端部taと重なっている。外部電極24aは、銀や銅、パラジウム、酸化ルテニウム等の導体材料を含む導体層である。また、外部電極24aの表面には、防錆のために酸化ルテニウムからなる高抵抗ペーストが施されている。なお、防錆のためにはニッケルめっき及びすずめっき等のめっきを用いてもよいが、めっきの場合はオゾンの発生量が低下するおそれがあるため、抵抗ペーストが好ましい。
外部電極24bは、誘電体層18dの裏面上に設けられており、楕円形状をなしている。外部電極24bは、誘電体層18dのx軸方向の正方向側であってy軸方向の負方向側の角近傍に位置している。これにより、外部電極24bは、z軸方向から平面視したときに、接続部16bの端部tbと重なっている。外部電極24bは、銀や銅、パラジウム、酸化ルテニウム等の導体材料を含む導体層である。また、外部電極24bの表面には、防錆のためにニッケルめっき及びすずめっきが施されている。
誘電体層18eには、開口O1,O2が設けられている。開口O1,O2はそれぞれ、z軸方向から平面視したときに、外部電極24a,24bと重なっている。これにより、外部電極24a,24bは、積層体12のz軸方向の負方向側の主面から外部に露出している。
ビアホール導体v1〜v4はそれぞれ、誘電体層18a〜18dをz軸方向に貫通しており、互いに接続されることによって1本のビアホール導体を構成している。ビアホール導体v1〜v4は、接続部14bの端部taと外部電極24aとを接続している。これにより、放電電極14は、外部電極24aに接続されている。ビアホール導体v1〜v4は、誘電体層18a〜18dに設けられたビアホールに銀や銅、パラジウム、酸化ルテニウム等の導体材料が充填されることにより作製される。
ビアホール導体v5〜v7はそれぞれ、誘電体層18b〜18dをz軸方向に貫通しており、互いに接続されることによって1本のビアホール導体を構成している。ビアホール導体v5〜v7は、接続部16bの端部tbと外部電極24bとを接続している。これにより、誘導電極16は、外部電極24bに接続されている。ビアホール導体v5〜v7は、誘電体層18b〜18dに設けられたビアホールに銀や銅、パラジウム、酸化ルテニウム等の導体材料が充填されることにより作製される。
保護層20は、放電電極14全体を覆うように誘電体層18a上に設けられているガラスセラミックからなる層であり、放電電極14が炭化したり積層体12から剥離したりすることを防止する役割を果たす。保護層20は、誘電体層18と同じ長方形状をなしており、誘電体層18aのz軸方向の正方向側に積層されている。また、保護層20は、誘電体層18と同じ材料からなり、例えば、CaO−Al23−SiO2−B23ガラスとAl23フィラーとの混合物からなるガラスセラミックからなる。保護層20の厚みは、30μm以上150μm以下であることが好ましい。
以上のように構成されたオゾン発生素子10において、外部電極24a,24b間とには、交流高電圧が印加される。この交流高電圧としては、例えば、周波数が40kHz〜70kHzであって、ピークツーピークが6kV〜7kVの交流電圧が挙げられる。交流高電圧が外部電極24a,24b間に印加されると、放電電極14の外縁近傍に交流高電圧の交流周期に合わせて強い電界が形成される。この際、放電電極14の外縁近傍から電子が放出されて積層体12に付与される現象と、その電子が積層体12から放電電極14に戻る現象とが繰り返し発生する。これにより、放電電極14の周辺には、放電が発生し、放電電極14近傍を通過する酸素から放電により、積層体12の表面近傍でオゾンが生成される。
(オゾン発生素子の製造方法)
次に、オゾン発生素子10の製造方法について図1を参照しながら説明する。なお、以下では、一つのオゾン発生素子10の製造方法について説明を行うが、実際には、大判のマザーセラミックグリーンシートが積層されてマザー積層体が作製され、更に、マザー積層体がカットされることにより、複数の積層体が同時に作製される。
まず、誘電体層18及び保護層20となるべきセラミックグリーンシートを準備する。具体的には、CaO−Al23−SiO2−B23ガラスの粉末とAl23フィラーとの混合物からなるガラスセラミックスラリーを作製する。そして、得られたガラスセラミックスラリーをドクターブレード法により、PETのキャリアフィルム上にシート状に形成して乾燥させ、誘電体層18及び保護層20となるべきセラミックグリーンシートを作製する。
次に、誘電体層18a〜18dとなるべきセラミックグリーンシートのそれぞれに、ビアホール導体v1〜v7を形成する。具体的には、誘電体層18a〜18dとなるべきセラミックグリーンシートにレーザービームを照射してビアホールを形成する。更に、ビアホールに対して、銀や銅、パラジウム、酸化ルテニウム等の導体材料を含むペーストを印刷塗布などの方法により充填して、ビアホール導体v1〜v7を形成する。
次に、誘電体層18eとなるべきセラミックグリーンシートに対してパンチ等によって打ち抜き加工を施して開口O1,O2を形成する。
次に、図1に示すように、誘電体層18a,18bとなるべきセラミックグリーンシートの表面上に、導電性材料からなるペーストをスクリーン印刷法により塗布することにより、放電電極14及び誘導電極16を形成する。導電性材料からなるペーストは、例えば、銀粉末、銅粉末、パラジウム粉末又は酸化ルテニウム等の金属粉末に、ワニス及び溶剤が加えられたものである。
次に、図1に示すように、誘電体層18dとなるべきセラミックグリーンシートの裏面上に、導電性材料からなるペーストをスクリーン印刷法により塗布することにより、外部電極24a,24bとなる銀電極又は銅電極を形成する。導電性材料からなるペーストは、例えば、銀粉末又は銅粉末に、ワニス及び溶剤が加えられたものである。
次に、保護層20及び誘電体層18a〜18eとなるべきセラミックグリーンシートをz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に並ぶように1枚ずつ積層及び仮圧着して、未焼成のマザー積層体を形成する。この後、マザー積層体に対して熱圧着により本圧着を行う。
次に、マザー積層体を個別の未焼成の積層体12にカットする。
次に、未焼成の積層体12に、脱バインダー処理及び焼成を施す。これにより、誘電体層18及び保護層20が同時に焼成される。
最後に、外部電極24a,24bとなる銀電極又は銅電極の表面に、酸化ルテニウムからなる高抵抗ペーストを塗布して焼成することにより、外部電極24a,24bを形成する。以上の工程により、オゾン発生素子10が完成する。
(効果)
以上のように構成されたオゾン発生素子10によれば、保護層20の劣化によるオゾンの発生量の低下を抑制できる。より詳細には、特許文献1に記載のオゾン発生素子では、放電時に放電電極の温度が上昇する。ガラスは比較的に低い耐熱性しか有していないので、ガラスからなる保護膜は放電電極の温度の上昇によって劣化する。その結果、特許文献1に記載のオゾン発生素子では、放電電極が十分に保護されずに炭化し、オゾンの発生量が低下してしまう。
一方、オゾン発生素子10では、保護層20はガラスセラミックからなる。ガラスセラミックは、ガラスに比べて耐熱性に優れている。そのため、ガラスセラミックからなる保護層20は、ガラスからなる保護膜に比べて、放電時に劣化しにくい。その結果、オゾン発生素子10では、放電電極14が炭化することが抑制されるようになり、オゾンの発生量の低下が抑制される。
また、オゾン発生素子10では、以下の理由によっても保護層20の劣化によるオゾンの発生量の低下を抑制できる。より詳細には、保護層に含有されているガラスの割合が高くなるにしたがって、放電電極内の導体材料が保護層に拡散しやすくなる。よって、特許文献1に記載のオゾン発生素子では、ガラスからなる保護層に導体材料が拡散しやすい。そのため、特許文献1に記載のオゾン発生素子では、保護層が劣化しやすい。特に、導体材料が銀を含む場合には、導体材料が保護層に拡散しやすくなる。
一方、オゾン発生素子10では、保護層20がガラスセラミックからなる。そのため、保護層20に含有されているガラスの割合は、特許文献1に記載の保護層に含有されているガラスの割合よりも低い。したがって、保護層20内に放電電極14の導体材料が拡散しにくい。よって、オゾン発生素子10では、放電電極14の劣化が発生しにくい。
また、オゾン発生素子10では、製造工程数を減らすことが可能である。より詳細には、特許文献1に記載のオゾン発生素子では、保護膜は、耐熱性に劣るガラスからなる。そのため、保護膜の焼成温度は、放電電極及び誘導電極の焼成温度よりも低い。よって、放電電極及び誘導電極の焼成と保護膜の焼成とは別々の工程により行われなければならなかった。
一方、オゾン発生素子10では、保護層20は、耐熱性に優れたガラスセラミックからなる。そのため、保護層20の焼成温度と放電電極14及び誘導電極16の焼成温度とを近づけることができる。これにより、放電電極14、誘導電極16及び保護層20を同時に焼成することが可能となる。その結果、オゾン発生素子10の製造工程数を減らすことが可能となる。
また、オゾン発生素子10では、誘電体層18としてガラスセラミックを用いているため、放電電極14、誘導電極16、外部電極24a,24b及びビアホール導体v1〜v7にプラチナや金等の高価な材料ではなく、銀や銅等の安価な材料が用いられている。そのため、オゾン発生素子10の製造コストが低減される。
また、オゾン発生素子10では、誘電体層18の厚みが50μm以上250μm以下であるので、比較的に低い印加電圧で駆動させることが可能である。比較的に低い印加電圧とは、例えば、ピークツーピークが8kV以下である印加電圧である。
(実験)
本願発明者は、オゾン発生素子10が奏する効果を明確にするために、以下に説明する第1の実験ないし第3の実験を行った。第1の実験において、オゾン発生素子10の第1のサンプル及び以下に説明する比較例に係るオゾン発生素子の第2のサンプルを5個ずつ作製した。そして、未使用状態の第1のサンプル及び第2のサンプルを駆動させて、時間経過とオゾン濃度との関係を調べた。
まず、比較例に係るオゾン発生素子について図面を参照しながら説明する。図2は、比較例に係るオゾン発生素子110の分解斜視図である。図2において、オゾン発生素子110の法線方向をz軸方向と定義し、z軸方向から平面視したときに、オゾン発生素子110の長辺が延在している方向をx軸方向と定義し、オゾン発生素子110の短辺が延在している方向をy軸方向と定義する。
オゾン発生素子110は、誘電体基板112、放電電極114、誘導電極116、保護層120,122、外部電極124a,124b及びビアホール導体v10を備えている。誘電体基板112は、長方形状のアルミナ基板である。放電電極114は、放電電極14と同じ形状を有しており、誘電体基板112のz軸方向の正方向側の主面に設けられている。誘導電極116は、誘導電極16と同じ形状を有しており、誘電体基板112のz軸方向の負方向側の主面に設けられている。
外部電極124aは、誘電体基板112のz軸方向の負方向側の主面の対角線の交点近傍に設けられている。ビアホール導体v10は、誘電体基板112をz軸方向に貫通しており、放電電極114と外部電極124aとを接続している。
外部電極124bは、誘電体基板112のz軸方向の負方向側の主面に設けられており、誘導電極116と接続されている。
保護層120は、放電電極114の全面を覆う長方形状のガラスからなる誘電体層である。保護層120は、誘電体基板112のz軸方向の正方向側の主面上に積層される。
保護層122は、誘導電極116の全面を覆う長方形状のガラスからなる誘電体層である。保護層122は、誘電体基板112のz軸方向の負方向側の主面上に積層される。また、保護層122には、開口O11,O12が設けられている。外部電極124a,124bはそれぞれ、開口O11,O12を介して外部に露出している。
実験条件は、以下の通りである。
印加電圧のピークツーピーク:6.5kV
印加電圧の周波数:60Hz
オゾン濃度の測定:サンプルをシリンジに入れ、オゾンを1.5L/分の速度で吸引して、オゾン濃度計(荏原実業社製EG−3000)にて測定した。
図3は、第1の実験の結果を示すグラフである。縦軸はオゾン濃度を示し、横軸は時間を示している。図3のグラフでは、5個の第1のサンプルのオゾン濃度の平均及び5個の第2のサンプルのオゾン濃度の平均を示した。
図3によれば、第2のサンプルでは、時間経過に伴ってオゾン濃度が低下している。これは、保護層120が劣化することにより、放電電極114が炭化しているためであると考えられる。
一方、第1のサンプルでは、時間が経過してもオゾン量が大きく変化していない。これは、保護層20の劣化が抑制されることによって、放電電極14が炭化することが抑制されているためであると考えられる。以上より、オゾン発生素子10では、保護層20の材料にガラスセラミックが用いられることにより、オゾンの発生量の低下が抑制されることが分かる。
次に、本願発明者は、第2の実験として、第1のサンプル及び第2のサンプルを常温下で駆動させて、耐久試験を行った。耐久試験の実験条件は以下の通りである。
気温:20℃〜30℃
湿度:20%RH〜70%RH
印加電圧のピークツーピーク:6.5kV
印加電圧の周波数:60Hz
本願発明者は、第1のサンプル及び第2のサンプルに対して、50秒間にわたって印加電圧を印加した後に10秒間にわたって印加電圧の印加を停止するサイクルを繰り返した。その結果、第2のサンプルは、1000時間の耐久試験によって、放電電極114が炭化して焦げ付いて、オゾンを発生しなくなった。一方、第1のサンプルは、2000時間の耐久試験によっても、放電電極14が炭化せずに、オゾンを発生し続けた。以上より、オゾン発生素子10は、保護層20がガラスセラミックからなることにより、高い耐久性を有していることが分かる。
次に、本願発明者は、保護層20の厚みの適切な範囲を調べるために、以下に説明する第3の実験を行った。具体的には、本願発明者は、保護層20の厚みが30μmである第3のサンプル、保護層20の厚みが100μmである第4のサンプル、保護層20の厚みが150μmである第5のサンプル及び保護層20の厚みが200μmである第6のサンプルを作製した。保護層20の厚みは、基板をダイサーカットした後、樹脂固めを行ってから研磨し、断面を出した後、光学顕微鏡で測定した。そして、第3のサンプルないし第6のサンプルにおいて、オゾンが発生する印加電圧のピークツーピークを調べた。以下に実験結果を示す。
第3のサンプル:4kV
第4のサンプル:6kV
第5のサンプル:8kV
第6のサンプル:11.5kV
以上のように、第3のサンプルないし第6のサンプルにおいて、4kV〜11.5kVの印加電圧が印加されることによって、オゾンが発生することが確認された。ただし、オゾン発生素子10の駆動回路の設計の観点からは、オゾン発生素子10が10kV以下のピークツーピークを有する印加電圧で駆動することが好ましい。よって、保護層20の厚みは、150μm以下であることが好ましい。
図4は、第3の実験の結果を示すグラフである。縦軸はオゾン濃度を示し、横軸は時間を示している。図4によれば、保護層20の厚みが薄くなるにしたがってオゾン濃度が高くなっていることが分かる。よって、保護層20は、薄い方が好ましい。第3の実験では、保護層20の厚みが30μm以上であれば問題なくオゾン発生素子10が動作することが確認できた。よって、保護層20の厚みは、30μm以上であることが好ましい。なお、第6のサンプルについては初期印加電圧が高かったため、今回のサンプルの回路設計では継続測定が困難と判断し、測定を中断した。そのため、図4には第6のサンプルのグラフは示していない。
(その他の実施形態)
本発明に係るオゾン発生素子及びその製造方法は、前記実施形態に係るオゾン発生素子10及びその製造方法に限らずその要旨の範囲内において変更可能である。
なお、オゾン発生素子10において、誘電体層18が積層された積層体12が用いられる代わりに、誘電体基板が用いられてもよい。
また、オゾン発生素子10において、誘電体層18と保護層20とが異なる材料からなっていてもよい。例えば、誘電体層18と保護層20とが異なるガラスセラミック材料からなっていてもよい。あるいは、誘電体層18がアルミナ基板からなり、保護層20がガラスセラミックからなっていてもよい。ただし、誘電体層18と保護層20とが同じ材料からなっている場合には、誘電体層18と保護層20との密着性が高くなり、界面に剥離やクラック等が生じるのを抑制することができる。
以上のように、本発明は、オゾン発生素子及びその製造方法に有用であり、特に、保護層の劣化によるオゾンの発生量の低下を抑制できる点において優れている。
10 オゾン発生素子
12 積層体
14 放電電極
14a,16a 対向部
14b,16b 接続部
16 誘導電極
18a〜18e 誘電体層
20 保護層
24a,24b 外部電極

Claims (6)

  1. 誘電体層と、
    前記誘電体層上に設けられている放電電極と、
    前記誘電体層を介して前記放電電極に対向している誘導電極と、
    前記放電電極を覆うように前記誘電体層上に設けられ、かつ、ガラスセラミックからなる保護層と、
    を備えていること、
    を特徴とするオゾン発生素子。
  2. 前記誘電体層は、ガラスセラミックからなること、
    を特徴とする請求項1に記載のオゾン発生素子。
  3. 前記保護層と前記誘電体層とは同じ材料からなること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のオゾン発生素子。
  4. 前記保護層の厚みは、30μm以上150μm以下であること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のオゾン発生素子。
  5. 前記放電電極及び前記誘導電極は、銀を含むこと、
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のオゾン発生素子。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のオゾン発生素子の製造方法であって、
    前記誘電体層と前記保護層とを同時に焼成すること、
    を特徴とするオゾン発生素子の製造方法。
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