JPWO2008123326A1 - 熱硬化性樹脂複合組成物、樹脂成形体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
電子機器用の多層プリント基板は、複数層の絶縁基板により構成されているが、従来から層間絶縁基板として、例えば熱硬化性樹脂をガラスクロスに含浸させた熱硬化性樹脂プリプレグや、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂からなるフィルムが用いられてきた。上記多層プリント基板においても高密度化、薄型化のために層間を極薄化することが望まれ、薄型ガラスクロスを用いた層間絶縁基板やガラスクロスを用いない層間絶縁基板が必要とされている。
この層間絶縁基板として、例えばゴム(エラストマー)、アクリル変性熱硬化性樹脂、無機充填剤を多量配合した熱可塑性樹脂材料等からなるものがある。特開2000−183539号公報には、高分子量エポキシ重合体及び多官能エポキシ樹脂等を主成分とするワニスに所定の粒子径の無機充填剤を配合し、支持体に塗布し絶縁層とする多層絶縁基板の製造方法が開示されている。
しかしながら、上記方法により作製された多層絶縁基板では無機充填剤と樹脂の界面面積を確保して機械的強度等の力学的物性を充分に向上させるために多量の無機充填材を配合する必要があり、層間の薄化が困難であった。更に多量の無機充填材が配合されているため、基板が失透する傾向にあり、レーザー位置を基板裏側に合わせ難い問題もあった。また、層間絶縁基板の耐熱性や寸法安定性の改善のために薄型ガラスクロスを用いるが、厚み不足により効果が不充分であり、また脆く割れ易く製造工程で不具合が生じる恐れがある。
上記多層プリント基板の製造方法には、回路形成と積層によるビルドアップ法や、回路形成層を一括して積層する一括積層法等があるが、何れにおいても工程数が多く、材料の品質が歩留りに大きく影響する。従って材料には、耐溶剤性、耐水性、耐熱性及び高温での寸法安定性等が要求される。更に製造工程のみならず、ICパッケージに用いられるビルドアップ基板やプリント多層基板においては発熱による高温での使用環境下でも高い信頼性を維持できることが求められるが、高温時の樹脂寸法変化が大きいと回路を形成する銅等の金属配線と剥離が発生し、ショートや断線を起こすという問題もある。
また薄厚基板として注目されているフレキシブル多層基板でも、単層基板同士を接着する接着層と基板を形成するポリイミドフィルム及び回路を形成する銅等の金属配線との熱寸法変化の差が大きいと、同様な問題が発生する。
一方、ガラス転移温度以下の温度での線膨張率を低下させる方法としては、無機充填材を用いる方法が知られていた。特開2000−183539号公報には、優れた耐熱性を有するエポキシ樹脂と、無機化合物とを併用することで高温物性を改善する技術が開示されているが、ガラス転移温度以上の温度では、物性の改善効果はほとんど見られず、ガラス転移温度以下の温度でも改善効果は小さい。また、吸湿性や耐溶剤性の改善効果についても期待できない。
特開2007−51267号公報には無機充填材として所定の粒径の水酸化アルミニウムを用いることによる耐熱性の改善が開示されているが、該無機粒子は高温下で水を形成するため高温下の使用には素材特性上好ましくない。また材料中に無機充填材が大量に用いられる場合、レーザー穿孔加工時に位置合わせが困難となるということ以外に、穿孔に大きなエネルギーを必要とすることもある。更にハンダリフロー等の高温処理や環境に配慮した鉛フリーハンダ使用時の高温環境に対応するためには単に樹脂の耐熱性に頼るのみでは処理時に不具合が生じる恐れがある。レーザー加工を容易に行うべく、必要な透明性を維持しながら樹脂基板に求められる諸物性も両立できる基板用材料が求められている。
通常の無機化合物は数ミクロン以上のサイズであり、所望の効果を発現するには多量に添加する必要があるが、その場合、先述のレーザー加工上の難点は避けられない。またミクロンオーダーのサイズの粒子は異物として欠陥点を形成し、製品の外観および機械物性を低減する。この解決にはナノサイズの無機粒子やカーボンナノチューブのようなナノフィラーを使用することが考えられるが、カーボンナノチューブは絶縁上の問題から使用に制限があり、また無機粒子は凝集し易く、通常ナノレベルでの分散を実現するのが困難である。
カーボンナノチューブは、従来にない機械的物性、電気的特性、熱的特性等を有するためナノテクノロジーの有力な素材として注目を浴び、広範な分野で応用の可能性が検討され、一部実用化が開始されている。
ポリマーコンポジットとしては、フィラーにカーボンナノチューブを用いてポリマーに添加することで、ポリマーの機械的物性、導電性、耐熱性等を改質する試みも行われている。
特開2003−12939号公報には、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂またはシアネートエステル樹脂と多層カーボンナノチューブとからなるポリマーコンポジットによる導電性や機械特性の改良が開示されている。また、特開2004−2621号公報には、カーボンナノチューブを共役系高分子で被覆することで、カーボンナノチューブの分散性を極めて高め、少ないカーボンナノチューブの量でマトリクス樹脂に高い導電性を付与することが開示されている。
また、特開2004−244490号公報には、ポリメチルメタクリレートやポリスチレンのような側鎖構造を有するポリマーと、共役系高分子で被覆した単層カーボンナノチューブからなるポリマーコンポジットにより、単層カーボンナノチューブの添加量が僅かであっても弾性率が飛躍的に向上することが開示されている。
一方、特開2000−109306号公報には、カーボンナノチューブと構造的な類似性を有する窒化ホウ素ナノチューブが、従来にない特性を有する材料として開示されている。
特開2004−244490号公報にはカーボンナノチューブの代わりに窒化ホウ素ナノチューブを使用してもよいことが記載されているが、飛躍的な効果を得るためには使用されるポリマーが側鎖構造を有するポリマーに限定されておりそれ以外の主鎖型芳香族ポリマーまたは熱硬化性樹脂での具体的な報告はされていない。
通常の無機粒子に変えて、特開2004−269853号公報、特開2004−176031号公報ではモンモリロナイトの如き層状珪酸塩を熱硬化性樹脂中に分散させた複合材料に関する開示がある。しかしながら層状珪酸塩自体の機械的強度がカーボンナノチューブのような高強度素材に比べ遥かに小さいため、特に高温強度がなお不十分であるほか、線状構造のチューブとは異なり、二次元的な広がりを有する層状ナノフィラーは複合樹脂の表面形状への影響が大きく、分散が十分でないと表面平滑性を損なう要因となり素材の使用が制限される一因となる。
従来のフィラーの効果不足や不均一分散による樹脂の物性低減などの課題を解決し、高い機械的強度、耐熱性を有し、かつ樹脂の寸法安定性,均質性に優れた熱硬化性樹脂複合材料を得るべく、大きな比表面積により少量でも効果の高く、真にナノレベルで分散可能なナノフィラーの探索が望まれている。
本発明の他の目的は、少量乃至多量の添加で上記の如き優れた諸特性を発揮し得る無機ナノチューブをフィラーとする熱硬化性樹脂組成物およびその成形物を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明らかとなろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、熱硬化性樹脂100重量部と窒化ホウ素ナノチューブ0.01〜100重量部とを含有することを特徴とする樹脂組成物によって達成される。
上記窒化ホウ素ナノチューブは平均直径が0.4nm〜1μm、平均アスペクト比が5以上であることが好ましく、また共役系高分子で被覆されていることも好ましい。
上記熱硬化性樹脂は、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、尿素樹脂およびメラミン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種であることができる。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第2に、本発明の上記樹脂組成物からなることを特徴とする樹脂成形体例えばシートによって達成される。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第3に、本発明の上記樹脂組成物の硬化物からなることを特徴とする基板用材料により達成される。
本発明のさらに他の目的および利点は、第4に、共役系高分子で被覆した窒化ホウ素ナノチューブを熱硬化性樹脂に混合分散させることを特徴とする、本発明の上記樹脂組成物の製造方法により達成される。
(窒化ホウ素ナノチューブ)
本発明において、窒化ホウ素ナノチューブとは、窒化ホウ素からなるチューブ状材料である。理想的な構造は6角網目の面がチューブ軸に平行に管を形成し、一重管もしくは多重管になっている。窒化ホウ素ナノチューブの平均直径は、好ましくは0.4nm〜1μm、より好ましくは0.6〜500nm、さらにより好ましくは0.8〜200nmである。ここでいう平均直径とは、一重管の場合、その平均外径を、多重管の場合はその最外側の管の平均外径を意味する。
平均長さは、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。平均長さ対平均直径の比である平均アスペクト比は、好ましくは5以上、さらに好ましくは10以上である。平均アスペクト比の上限は、平均長さが10μm以下であれば限定されるものではなく、上限は実質25000であることができる。窒化ホウ素ナノチューブは、平均直径が0.4nm〜1μmそして平均アスペクト比が5以上であるものが好ましい。
窒化ホウ素ナノチューブの平均直径および平均アスペクト比は、電子顕微鏡による観察から求めることができる。例えばTEM(透過型電子顕微鏡)測定を行い、その画像から直接窒化ホウ素ナノチューブの直径および長手方向の長さを測定することが可能である。また組成物またはその硬化体中の窒化ホウ素ナノチューブの形態は例えば繊維軸と平行に切断した繊維断面のTEM(透過型電子顕微鏡)測定により把握することができる。
窒化ホウ素ナノチューブは、例えばアーク放電法、レーザー加熱法、化学的気相成長法を用いて合成できる。合成法としては、ホウ化ニッケルを触媒として使用し、ボラジンを原料として合成する方法も知られている。また、カーボンナノチューブを鋳型として利用して、酸化ホウ素と窒素を反応させて合成する方法も提案されている。本発明に用いられる窒化ホウ素ナノチューブは、これらの方法により製造されるが、その製造方法に限定されない。窒化ホウ素ナノチューブとしては、得られた窒化ホウ素ナノチューブを強酸処理や化学修飾した窒化ホウ素ナノチューブも使用することができる。
また、窒化ホウ素ナノチューブとしては共役系高分子で被覆されているものが好ましい。窒化ホウ素ナノチューブを被覆する共役系高分子としては、窒化ホウ素ナノチューブおよびマトリクス樹脂である熱硬化性樹脂との相互作用が強いものが好ましい。これらの共役系高分子としては、例えば、ポリフェニレンビニレン系高分子、ポリチオフェン系高分子、ポリフェニレン系高分子、ポリピロール系高分子、ポリアニリン系高分子、ポリアセチレン系高分子等が挙げられる。中でも、ポリフェニレンビニレン系高分子、ポリチオフェン系高分子が好ましい。
本発明で使用される窒化ホウ素ナノチューブは、共役系高分子以外にも、必要に応じてマトリックス樹脂との接着性、反応性等を改良するためにマトリックス樹脂と相溶性または反応性を有する他の樹脂でコーティングされていてもよい。例えば、窒化ホウ素ナノチューブを熱硬化性樹脂を強化する目的で使用する場合、繊維状物質を付着させた窒化ホウ素ナノチューブに対し更にノボラック型フェノール樹脂やレゾール型フェノール樹脂を付着処理するとさらなる強度向上が期待できる。
更に、本発明で使用される窒化ホウ素ナノチューブはカップリング剤で表面被覆処理されていてもよい。ここで使用されるカップリング剤としては、例えばシランカップリング剤、チタネートカップリング剤及びアルミネートカップリング剤等が挙げられる。具体的にはシランカップリング剤の例としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。チタネートカップリング剤の例としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルオリス(ジオクチルバイロフォスフェート)、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルバイロフォスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルバイロフォスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルフォスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート等が挙げられる。また、アルミネートカップリング剤の例としては、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。これらの化合物は、アルコール、ケトン、グリコールあるいは炭化水素などの有機溶媒の溶液として、あるいは水とこれら有機溶媒との混合溶媒の溶液として使用される。必要に応じて上記溶液に、酢酸、塩酸等の酸、またはアルカリを添加することによりpH調整を行ってもよい。
窒化ホウ素ナノチューブは、カーボンナノチューブに匹敵する優れた機械的物性、熱伝導性を有するだけでなく、化学的に安定でカーボンナノチューブよりも優れた耐酸化性を有することが知られている。また、ホウ素原子と窒素原子の間のダイポール相互作用により局所的な極性構造を有しており、極性構造を有する媒体への親和性、分散性がカーボンナノチューブより優れることが期待される。更に電子構造的に広いバンドギャップを有するため絶縁性であり、絶縁放熱材料としても期待できる他、カーボンナノチューブと異なり白色であることから着色を嫌う用途にも応用できるなど、ポリマーの特徴を活かしたコンポジット創製が可能となる。
本発明の樹脂組成物において、熱硬化性樹脂100重量部に対して、窒化ホウ素ナノチューブは、0.01〜100重量部の範囲内で含有される。上記窒化ホウ素ナノチューブの含有量の下限は、0.05重量部が好ましく、より好ましくは0.1重量部である。一方、窒化ホウ素ナノチューブの含有量の上限は、80重量部であることが好ましく、50重量部であることがより好ましい。上記範囲内とすることにより、窒化ホウ素ナノチューブを熱硬化性樹脂に均一に分散させることが可能となる。また、窒化ホウ素ナノチューブが過度に多い場合は、均一な樹脂組成物を得ることが困難となり好ましくない。本発明の樹脂組成物は、窒化ホウ素ナノチューブに由来する窒化ホウ素フレーク、触媒金属等を含む場合がある。
特に本発明において使用される熱硬化性樹脂は、ポリマー分子鎖内に酸素や窒素原子のような極性元素を有しており、その結果ナノレベルで構造の規定された極性窒化ホウ素ナノチューブと分子レベルで静電的に相互作用することが可能である。ポリマーとナノチューブ間の特異的な相互作用の結果として得られた熱硬化性樹脂組成物においては、少量のフィラー添加においても、従来の熱硬化性樹脂及びその組成物に比べて効率の良い耐熱性、機械特性の改良が可能であり、バルクの無機フィラー添加熱硬化性樹脂の範囲を超える高性能を発現することも期待される。
本発明で使用する熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フラン樹脂、アニリン樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化性樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。上記の熱硬化性樹脂のなかでも、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱硬化型ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、尿素樹脂、及び、メラミン樹脂等が好適であり、これらから選ばれる1つ以上のものが、熱硬化性樹脂100重量部のうちの50重量部以上であることが好ましい。
本発明で使用するフェノール樹脂としては、フェノール類と、アルデヒド類とを酸触媒もしくは塩基性触媒存在下で反応させて得られるものである。これにより、酸触媒下であればノボラック型フェノール樹脂、塩基性触媒下であればレゾール型フェノール樹脂を得ることができる。前記フェノール類としては、特に限定されないが、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、ビスフェノールA、p−ターシャリーブチルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノール、その他のアルキルフェノール、カテコール、レゾルシノール、フロログルシノールおよびビスフェノールなどが挙げられる。この中でも高い機械的強度が得られやすいことから、フェノール、クレゾール、レゾルシノール、フロログルシノールおよび/またはビスフェノールAを好ましく用いることができる。
また、アルデヒド類としても特に限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒドなど、又はこれらのアルデヒドの発生源となる物質、あるいはこれらのアルデヒド類の溶液などが挙げられる。また、これらを単独あるいは2種以上を混合して使用してもよい。
本発明のフェノール樹脂の合成には、合成時の反応性が高いことから、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドが好ましく用いることができる。
ここで酸性触媒としては特に限定されないが、例えば、蓚酸、塩酸、硫酸、ジエチル硫酸、パラトルエンスルホン酸等の酸類、酢酸亜鉛等の金属塩類を単独または2種類以上併用することができる。また塩基性触媒としては特に限定されないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、アンモニア水、トリエチルアミンなどの第3級アミン、カルシウム、マグネシウム、バリウムなどアルカリ土類金属の酸化物及び水酸化物、炭酸ナトリウム、ヘキサメチレンテトラミンなどのアルカリ性物質等を単独または2種類以上併用することができる。
フェノール類とアルデヒド類とを反応させて得られるフェノール樹脂は、通常、以下の方法によって得ることができる。フェノール類とアルデヒド類とを前記酸性触媒あるいは塩基性触媒の存在下で加熱し反応させる。酸性触媒下であれば、水分を蒸留除去して固形のノボラック型フェノール樹脂を得ることができる。塩基性触媒下であれば、水あるいは有機溶剤を添加して液状のレゾール型フェノール樹脂を得ることができる。これらの方法により得られるフェノール樹脂は、窒化ホウ素ナノチューブ及び他の添加剤と複合、成型後に更に加熱し硬化反応を進行せしめることにより最終的な成型物を製造することができる。
上記エポキシ樹脂とは、少なくとも1個のエポキシ基を有する有機化合物をいう。上記エポキシ樹脂中のエポキシ基の数は、1分子当たり1個以上であることが好ましく、1分子当たり2個以上であることがより好ましい。
上記エポキシ樹脂としては、従来公知のエポキシ樹脂を用いることができ、例えば、以下に述べるエポキシ樹脂(1)〜エポキシ樹脂(10)等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
エポキシ樹脂(1)としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;トリスフェノールメタントリグリシジルエーテル等の芳香族エポキシ樹脂、及び、これらの水添化物や臭素化物等が挙げられる。
エポキシ樹脂(2)としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサノン−メタ−ジオキサン、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル等の脂環族エポキシ樹脂等が挙げられる。かかるエポキシ樹脂(2)のうち市販されているものとしては、例えば、ダイセル化学工業社製の商品名「EHPE−3150」(軟化温度71℃)等が挙げられる。
エポキシ樹脂(3)としては、例えば、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、炭素数が2〜9、好ましくは2〜4のアルキレン基を含むポリオキシアルキレングリコールやポリテトラメチレンエーテルグリコールの如き長鎖ポリオールのポリグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂(4)としては、例えば、フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、サリチル酸のグリシジルエーテル−グリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂及びこれらの水添化物等が挙げられる。
エポキシ樹脂(5)としては、例えば、トリグリシジルイソシアヌレート、環状アルキレン尿素のN,N’−ジグリシジル誘導体、p−アミノフェノールのN,N,O−トリグリシジル誘導体、m−アミノフェノールのN,N,O−トリグリシジル誘導体等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂及びこれらの水添化物等が挙げられる。
エポキシ樹脂(6)としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレートと、エチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル等のラジカル重合性モノマーとの共重合体等が挙げられる。
エポキシ樹脂(7)としては、共役ジエン化合物を主体とする重合体又はその部分水添物の重合体における不飽和炭素の二重結合をエポキシ化したもの例えば、エポキシ化ポリブタジエンが挙げられる。
エポキシ樹脂(8)としては、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック又はその部分水添物の重合体ブロックとを同一分子内にもつブロック共重合体における、共役ジエン化合物の不飽和炭素の二重結合をエポキシ化したもの例えば、エポキシ化SBSが挙げられる。
エポキシ樹脂(9)としては、例えば、1分子当たり1個以上、好ましくは2個以上のエポキシ基を有するポリエステル樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂(10)としては、例えば、上記エポキシ樹脂(1)〜(9)の構造中にウレタン結合やポリカプロラクトン結合を導入した、ウレタン変成エポキシ樹脂やポリカプロラクトン変成エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記エポキシ樹脂の硬化反応に用いる硬化剤としては特に限定されず、従来公知のエポキシ樹脂用の硬化剤を用いることができ、例えば、アミン化合物、アミン化合物から合成される化合物、3級アミン化合物、イミダゾール化合物、ヒドラジド化合物、メラミン化合物、酸無水物、フェノール化合物、熱潜在性カチオン重合触媒、光潜在性カチオン重合開始剤、ジシアンアミド及びその誘導体等が挙げられる。これらの硬化剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記アミン化合物としては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン等の鎖状脂肪族アミン及びその誘導体;メンセンジアミン、イソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ジアミノジシクロヘキシルメタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等の環状脂肪族アミン及びその誘導体;m−キシレンジアミン、α−(m/pアミノフェニル)エチルアミン、m−フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、α,α−ビス(4−アミノフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン等の芳香族アミン及びその誘導体等が挙げられる。
上記アミン化合物から合成される化合物としては、例えば、上記アミン化合物と、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカ二酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジヒドロイソフタル酸、テトラヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等のカルボン酸化合物とから合成されるポリアミノアミド化合物及びその誘導体;上記アミン化合物と、ジアミノジフェニルメタンビスマレイミド等のマレイミド化合物とから合成されるポリアミノイミド化合物及びその誘導体;上記アミン化合物とケトン化合物とから合成されるケチミン化合物及びその誘導体;上記アミン化合物と、エポキシ化合物、尿素、チオ尿素、アルデヒド化合物、フェノール化合物、アクリル化合物等の化合物とから合成されるポリアミノ化合物及びその誘導体等が挙げられる。
上記3級アミン化合物としては、例えば、N,N−ジメチルピペラジシ、ピリジン、ピコリン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビスシクロ[5.4.0]ウンデセン−1及びその誘導体等が挙げられる。
上記イミダゾール化合物としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール及びその誘導体等が挙げられる。
上記ヒドラジド化合物としては、例えば、1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド、エイコサン二酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド及びその誘導体等が挙げられる。
上記メラミン化合物としては、例えば、2,4−ジアミノ−6−ビニル−1,3,5−トリアジン及びその誘導体等が挙げられる。
上記酸無水物としては、例えば、フタル酸無水物、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、ポリアゼライン酸無水物、ポリドデカン二酸無水物、クロレンド酸無水物及びその誘導体等が挙げられる。
上記フェノール化合物としては、例えば、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、t−ブチルフェノールノボラック、ジシクロペンタジエンクレゾール及びその誘導体等が挙げられる。
上記熱潜在性カチオン重合触媒としては、例えば、6フッ化アンチモン、6フッ化リン、4フッ化ホウ素等を対アニオンとした、ベンジルスルホニウム塩、ベンジルアンモニウム塩、ベンジルピリジニウム塩、ベンジルホスホニウム塩等のイオン性熱潜在性カチオン重合触媒;N−ベンジルフタルイミド、芳香族スルホン酸エステル等の非イオン性熱潜在性カチオン重合触媒が挙げられる。
上記熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル樹脂としては、例えば、上記ポリフェニレンエーテル樹脂をグリシジル基、イソシアネート基、アミノ基等の熱硬化性を有する官能基で変性した樹脂等が挙げられる。これらの熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱硬化性ポリイミド樹脂は、分子主鎖中にイミド結合を有する樹脂であり、具体的には、例えば、芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸との縮合重合体、芳香族ジアミンとビスマレイミドとの付加重合体であるビスマレイミド樹脂、アミノ安息香酸ヒドラジドとビスマレイミドとの付加重合体であるポリアミノビスマレイミド樹脂、ジシアネート化合物とビスマレイミド樹脂とからなるビスマレイミドトリアジン樹脂等が挙げられる。なかでもビスマレイミドトリアジン樹脂が好適に用いられる。これらの熱硬化性ポリイミド樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ケイ素樹脂は、分子鎖中にケイ素−ケイ素結合、ケイ素−炭素結合、シロキサン結合又はケイ素−窒素結合を含むものであり、具体的には、例えば、ポリシロキサン、ポリカルボシラン、ポリシラザン等が挙げられる。
上記尿素樹脂は、尿素とホルムアルデヒドとの付加縮合反応で得られる熱硬化性樹脂である。上記尿素樹脂の硬化反応に用いられる硬化剤としては特に限定されず、例えば、無機酸、有機酸、酸性硫酸ナトリウムのような酸性塩からなる顕在性硬化剤;カルボン酸エステル、酸無水物、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム等の塩類のような潜在性硬化剤が挙げられる。なかでも、貯蔵寿命等から潜在性硬化剤が好ましい。
上記メラミン樹脂はメラミンおよびその誘導体とホルムアルデヒドとの付加縮合反応で得られる熱硬化性樹脂である。上記メラミン誘導体としては特に制限はなく、メチル化メラミン、ブチル化メラミン、イソブチル化メラミンなどが挙げられる。中でも水溶性を有するメチル化メラミンが最も好ましい。上記メラミン樹脂の硬化反応に用いられる硬化剤としては特に限定されず、例えば、無機酸、有機酸、酸性硫酸ナトリウムのような酸性塩からなる顕在性硬化剤;カルボン酸エステル、酸無水物、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム等の塩類のような潜在性硬化剤が挙げられる。なかでも、貯蔵寿命等から潜在性硬化剤が好ましい。
本発明の樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要に応じて適宜、熱可塑性樹脂やゴム類の樹脂成分を添加することができる。
熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリスチレン−ブタジエン共重合体等のスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等のニトリル基含有樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族系ポリエステル樹脂、ポリエチレンサクシネート、ポリ乳酸等の脂肪族系ポリエステルなどのエステル基含有樹脂、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド46、ポリアミド6−66、ポリアミド6−610、ポリアミド6−6T(T;テレフタル酸成分)、半芳香族ポリアミド等の酸アミド結合(−CONH−)を繰り返し単位に持つポリアミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、フッ素樹脂、熱可塑性シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げることができる。
ゴム類としては、例えば、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等が挙げられる。樹脂との相容性を高めるために、これらの熱可塑性エラストマーを官能基変性したものであってもよい。これらの熱可塑性エラストマー類は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。上記ゴムとしては特に限定されず、例えば、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1,2−ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。樹脂との相溶性を高めるために、これらのゴムを官能基変性したものであることが好ましい。これらのゴム類は単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。これら熱可塑性樹脂やゴム類のような他の樹脂成分の配合量としては、熱硬化性樹脂の特徴を活かすため、熱硬化性樹脂100重量部に対して0〜100重量部が好ましい。より好ましくは0〜80重量部である。他の樹脂成分の配合量が100重量部を超えると樹脂硬化物の難燃性が損なわれることがある。また熱可塑性樹脂を含む場合には熱硬化性樹脂100重量部に対して0〜40重量部が好ましい。より好ましくは0〜30重量部である。
本発明で用いられる熱硬化性樹脂は、窒化ホウ素系ナノチューブ及び他の添加剤と複合、成形後に更に加熱し硬化反応を進行せしめることにより最終的な成形物を製造することができる。
(樹脂組成物の製造方法について)
本発明の熱硬化性樹脂組成物の製造方法としては、熱硬化性樹脂中に窒化ホウ素ナノチューブを高せん断応力下に混合、分散する方法を好ましく採用することができる。
上記混合方法としては、例えば一軸あるいは二軸押し出し機、ニーダー、ラボプラストミル、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、タンブラー、スーパーミキサー、ローター付きコンティニュアスミキサー、ミキシングロール等のそれ自体公知の溶融混合機に、上記混合成分を供給して混練するプロセスを好ましく実施することができる。
また、共役系高分子やカップリング剤で表面を被覆処理された窒化ホウ素ナノチューブを使用する場合は、被覆された窒化ホウ素ナノチューブを上記のように熱硬化性樹脂に混合分散させることにより本発明の樹脂組成物を製造することができる。
窒化ホウ素ナノチューブを共役系高分子やカップリング剤で被覆する方法としては、例えば窒化ホウ素ナノチューブを超音波撹拌装置やヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の混合機、ホモジナイザーのような高速攪拌またはアトライター、ボールミル等を用いて攪拌しつつ、これに共役高分子やカップリング剤を無溶媒下、あるいはトルエン、キシレン、各種アルコール等の溶媒に溶解させた溶液を滴下又は噴霧添加することにより行うことができる。
ここで無溶媒下にて被覆処理を行う場合、加熱溶融している共役系高分子や液状カップリング試剤に対して窒化ホウ素ナノチューブを添加して混合する方法が好ましく、また溶媒を使用する場合は共役系高分子またはカップリング剤が溶解する溶媒中でこれらを窒化ホウ素ナノチューブと混合し分散する方法等が挙げられる。特にこの場合は超音波攪拌混合による被覆処理を好ましく実施することができる。
更に、本発明の熱硬化性樹脂組成物には、種々の目的に応じてカーボンナノチューブ、カーボンブラック、炭素繊維等の任意の炭素系フィラーを併用して混合してもよい。更には本発明の効果を損なわない範囲において、ポリオレフィン系化合物、シリコーン系化合物、長鎖脂肪族エステル系化合物、長鎖脂肪族アミド系化合物などの離型剤、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物などの酸化防止剤、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、パラフィン、高級脂肪酸アミド、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸リチウムなどの滑剤、ベンガラ、顔料などの着色剤、顔料および染料を併用できる他、充填剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、蛍光剤、界面活性剤、防黴剤、殺菌剤、金属不活性化剤、光安定剤、表面処理剤、難燃剤、造核剤、抗酸化剤、発泡剤、可塑剤、加工助剤、分散剤、銅害防止剤、中和剤、気泡防止剤、防曇剤、抗菌剤、ホウ酸及び帯電防止剤等の添加剤を添加しても差し支えない。これらはそれぞれ単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(樹脂組成物成形体)
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と窒化ホウ素ナノチューブとを複合した、任意の成形を行う前の液状、塊状やペレット状などのいわゆる賦形前ポリマー組成物を意味する。このような樹脂組成物は、更に加熱混練・成形等を経てフィルム、シート状、チューブ状、カップ、ボトルといった任意の構造の成形体に加工することができる。混練方法としては、ロール、ニーダー、2軸押出し機等の混練機を用いて単独又は併用して混練することができる。成形方法としては、Tダイやサーキュラーダイ等を用いてフィルム状に成形する押出成形法や、有機溶剤等の溶媒に溶解又は分散させた後、キャスティングしてフィルム状に成形するキャスティング成形法などが挙げられる。なかでも、多層基板の薄型化を図るためには、押出成形法やキャスティング成形法が好適である。
なお、これらの成形工程において、流動配向、せん断配向、又は延伸配向させることにより熱硬化性樹脂および窒化ホウ素ナノチューブの配向を高め機械特性を向上させることができる。更にフィルムまたはシートの場合は、一般的に行われる延伸加工、例えば、一軸延伸、ゾーン延伸、フラット逐次延伸、フラット同時二軸延伸、チューブラー同時延伸を施すことで更に樹脂および窒化ホウ素ナノチューブの配向を高め機械特性を改良することも好ましく実施できる。
(1)引張強度測定および弾性率
引張強度および弾性率は、50mm×10mmのサンプルを用い、引張り速度5mm/分で行いオリエンテックUCT−1Tによって測定した。
(2)熱膨張係数
熱膨張係数は、TAインストルメント社製TA2940を用いて空気中、30〜80℃の範囲で昇温速度10℃/分にて測定し、セカンドスキャンの値より求めた。
(3)ポリマー重量減少温度
ポリマー重量減少温度は、Rigaku製TG 8120を用いて空気中、30〜800℃の範囲で昇温速度10℃/分にて測定し、5%重量減少時のピーク値より求めた。
(4)熱伝導度
熱伝導度は、50mm×80mmのサンプルを用い、プローブ法(非定常熱線法)により、迅速熱伝導率測定計(KEMTHERM QTM−D3型、京都電子工業(株)製)を用いて測定した。具体的には熱伝導率既知の基準試料の上に試料を乗せて、みかけの熱伝導率を次式により基準試料の熱伝導率(対数)に対してプロットし、偏差が0となるときの熱伝導率を内挿により求めて、試料の熱伝導率を導出した。
偏差={(未知試料込のみかけの熱伝導率)−(基準試料の熱伝導率)}/(基準試料の熱伝導率)
参考例1 窒化ホウ素ナノチューブの製造
窒化ホウ素製のるつぼに、1:1のモル比でホウ素と酸化マグネシウムを入れ、るつぼを高周波誘導加熱炉で1,300℃に加熱した。ホウ素と酸化マグネシウムは反応し、気体状の酸化ホウ素(B2O2)とマグネシウムの蒸気が生成した。この生成物をアルゴンガスにより反応室へ移送し、温度を1,100℃に維持してアンモニアガスを導入した。酸化ホウ素とアンモニアが反応し、窒化ホウ素が生成した。1.55gの混合物を十分に加熱し、副生成物を蒸発させると、反応室の壁から310mgの白色の固体が得られた。続いて得られた白色固体を濃塩酸で洗浄、イオン交換水で中性になるまで洗浄後、60℃で減圧乾燥を行い窒化ホウ素ナノチューブ(以下、BNNTと略すことがある)を得た。得られたBNNTは、平均直径が27.6nm、平均長さが2,460nmのチューブ状であった。
参考例2 レゾール型フェノール樹脂の製造
攪拌装置、窒素導入・排出菅及び還流冷却菅を備えた500ml三口フラスコに、フェノール100g、37%ホルムアルデヒド水溶液157g、触媒として10%水酸化ナトリウム水溶液5.0gを加えた。混合物を攪拌しながら、70−80℃の油浴中で2時間加熱した後、冷却することなくエバポレーターにて60−70℃で減圧蒸留することで水分を留去した。約100mlの水分が蒸留されたところで85%乳酸5.5g、グリセリン15gを加え、pHを5〜6に調整した。その後更にエバポレーターにて減圧濃縮し、フラスコ内温度が30−50mmHgで80℃になった時点で濃縮を止め、脱水を終了した。得られたレゾール樹脂溶液をそのまま以降の検討に用いた。
実施例1
参考例1で得られた10重量部の窒化ホウ素ナノチューブをジメチルホルムアミド(和光純薬(株)製、特級)432重量部に懸濁した。これに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、エビクロン850、エポキシ当量:190)57.96重量部、フェノール化合物(大日本インキ化学工業(株)製、フェノライトTD−2090、水酸基当量:105)32.04重量部からなるエポキシ樹脂組成物90重量部および硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業(株)製)を1重量部添加した。
得られた混合物を撹拌機にて1時間撹拌した後、脱泡し、樹脂組成物溶液を得た。次いで、得られた樹脂組成物溶液をポリエチレンテレフタレートのシート上に塗布した状態で溶媒を除去した後、110℃で3時間加熱し、樹脂組成物からなる厚さ1mm及び100μmの板状成形体を作製した。PETフィルムより剥離後、更に170℃で30分間加熱して硬化させ、これを50×10mmおよび50mm×80mmに切り出すことにより試験用成形体を作成した。成形体の引っ張り強度は97.6MPa、熱膨張係数は33.1ppm/℃であった。また、熱伝導率は2.9W/mKであった。
実施例2
(1)共役系高分子で被覆した窒化ホウ素ナノチューブの作製:
参考例1で得られた10重量部の窒化ホウ素ナノチューブを1,000重量部のジクロロメタンに添加して超音波バスにて2時間処理を行い、窒化ホウ素ナノチューブ分散液を調製した。続いて10重量部のアルドリッチ社製ポリ(m−フェニレンビニレン−co−2,5−ジオクトキシ−p−フェニレンビニレン)を添加して超音波処理を1時間実施した。得られた分散液をミリポア製オムニポアメンブレンフィルター0.1μmでろ過し、大量のジクロロメタンで洗浄後、60℃減圧乾燥を2時間行うことで黄色の共役系高分子で被覆された窒化ホウ素ナノチューブを得た。窒化ホウ素ナノチューブ上に被覆された共役系高分子の量は窒化ホウ素ナノチューブに対して4.1重量%であった。
(2)窒化ホウ素ナノチューブ含有エポキシ樹脂の作製:
上記で作製した共役系高分子で被覆された窒化ホウ素ナノチューブ10重量部をジメチルホルムアミド(和光純薬(株)製、特級)432重量部に懸濁した。これに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、エビクロン850、エポキシ当量:190)57.96重量部、フェノール化合物(大日本インキ化学工業(株)製、フェノライトTD−2090、水酸基当量:105)32.04重量部からなるエポキシ樹脂組成物90重量部および硬化促進剤として、2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業(株)製)を1重量部添加した。得られた混合物を撹拌機にて1時間撹拌した後、脱泡して樹脂組成物溶液を得た。次いで、得られた樹脂組成物溶液をポリエチレンテレフタレートのシート上に塗布した状態で溶媒を除去した後、110℃で3時間加熱し、樹脂組成物からなる厚さ1mm及び100μmの板状成形体を作製した。PETフィルムより剥離後、更に170℃で30分間加熱して硬化させこれを50×10mmおよび50mm×80mmに切り出すことにより試験用成形体を作成した。成形体の引っ張り強度は101.7MPa、熱膨張係数は32.0ppm/℃であった。また、熱伝導率は2.95W/mKであった。
実施例3
参考例1で得られた10重量部の窒化ホウ素ナノチューブをジメチルホルムアミド(和光純薬(株)製、特級)432重量部に懸濁した。これに、メラミン樹脂として日産化学工業(株)製、サントップ・M700(樹脂固形分55重量%)105.38重量部、パラトルエンスルホン酸30%水溶液を、樹脂液に対し3.2重量部添加した。得られた混合物を撹拌機にて1時間撹拌した後、脱泡し、樹脂組成物溶液を得た。次いで、得られた樹脂組成物溶液をポリエチレンテレフタレートのシート上に塗布した状態で溶媒を除去した後、105℃で3時間加熱し、樹脂組成物からなる厚さ1mm及び100μmの板状成形体を作製した。
PETフィルムより剥離後、更に160℃で30分間加熱して硬化させ、これを50×10mmおよび50mm×80mmに切り出すことにより試験用成形体を作成した。成形体の引っ張り強度は95.3MPa、熱膨張係数は28.1ppm/℃であった。また、熱伝導率は2.8W/mKであった。
比較例1
窒化ホウ素ナノチューブを含有しないこと以外は、実施例1と同様にエポキシ樹脂の成形体を作製した。成形体の引っ張り強度は55.8MPa、熱膨張係数は45.5ppm/℃であった。また、熱伝導率は0.18W/mKであった。
比較例2
窒化ホウ素ナノチューブを含有しないこと以外は、実施例3と同様にメラミン樹脂の成形体を作製した。成形体の引っ張り強度は57.3MPa、熱膨張係数は39.2ppm/℃であった。また、熱伝導率は0.17W/mKであった。
実施例4
参考例1で得られた10重量部の窒化ホウ素ナノチューブをエタノール10重量部に懸濁し、これを参考例2で調製したレゾール樹脂溶液990重量部と共に熱ロールにより混練することにより2mm厚の成型材料を作成した。これを型締め力80トンの圧縮成型機により、金型温度175℃下、硬化時間3分、成型圧力20MPaの条件下で成型後、切り出すことにより4×10×80mmの試験用成型体を作成した。成型体の引っ張り強度は56.7MPa、ヤング率は3.22GPaおよび熱膨張係数は39.5ppm/℃であった。また、5%ポリマー重量減少温度は266.4℃であった。
実施例5
(窒化ホウ素ナノチューブ含有フェノール樹脂の作製)
実施例2の(1)で作製した共役系高分子で被覆された窒化ホウ素ナノチューブ10重量部を、エタノール10重量部に懸濁し、これを参考例2で調製したレゾール樹脂990重量部と共に熱ロールにより混練することにより2mm厚の成型材料を作成した。これを型締め力80トンの圧縮成型機により、金型温度175℃下、硬化時間3分、成型圧力20MPaの条件下で成型後、切り出すことにより4×10×80mmの試験用成型体を作成した。成型体の引っ張り強度は57.1MPa、ヤング率は3.30GPaおよび熱膨張係数は39.0ppm/℃であった。また、5%ポリマー重量減少温度は270.3℃であった。
比較例3
窒化ホウ素ナノチューブを含有しないこと以外は、実施例4と同様にフェノール樹脂の成型体を作製した。成型体の引っ張り強度は53.5MPa、ヤング率は2.71GPaおよび熱膨張係数は44.0ppm/℃であった。また、5%ポリマー重量減少温度は238.8℃であった。
以上の結果より本発明の窒化ホウ素ナノチューブを含有する熱硬化性樹脂組成物は、窒化ホウ素ナノチューブを含有しない熱硬化性樹脂に比べて優れた機械特性、熱寸法安定性および熱伝導率を有することがわかる。
以上のとおり、本発明により熱硬化性樹脂中に窒化ホウ素ナノチューブが均一にナノ分散している樹脂組成物が得られる。本発明の熱硬化性樹脂組成物では、従来の熱硬化性樹脂に対して優れた機械特性、耐熱性、低吸水性、成形性および/または寸法安定性を付与することができる。また本発明の熱硬化性樹脂組成物では、熱伝導性を付与することが期待される。
本発明の熱硬化性樹脂組成物の用途としては、とりわけ熱伝導性と絶縁性が必要な電子機器に用いられる電子部品の素材、例えば多層基板のコア層やビルドアップ層等を形成するための基板用材料、シート、積層板、樹脂付き銅箔、銅張積層板、TAB用フィルム、プリント基板、ワニス、光導波路材料等に好適に用いられる。更には他用途として、耐候性、耐燃性および高度の機械強度が要求される自動車、航空機及び鉄道用構造部材や建築用の樹脂シート材料など幅広い分野に有用な複合材料として好適に利用することができる。また土木・建築、電気・電子、自動車、鉄道、船舶、航空機、スポーツ用品、美術・工芸などの産業用、民生用にわたる各種分野における固定材、構造部材、補強剤、型どり材、絶縁材などの用途においても好ましく使用することができる。
ある。
本発明の他の目的は、少量乃至多量の添加で上記の如き優れた諸特性を発揮し得る無機ナノチューブをフィラーとする熱硬化性樹脂組成物およびその成形物を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は以下の説明から明らかとなろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、熱硬化性樹脂100重量部と窒化ホウ素ナノチューブ0.01〜100重量部とを含有することを特徴とする樹脂組成物によって達成される。
上記窒化ホウ素ナノチューブは白色であり、平均直径が0.4nm〜1μm、平均アスペクト比が5以上である。また共役系高分子で被覆されていることが好ましい。
上記熱硬化性樹脂は、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、尿素樹脂およびメラミン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種であることができる。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第2に、本発明の上記樹脂組成物からなることを特徴とする樹脂成形体例えばシートによって達成される。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第3に、本発明の上記樹脂組成物の硬化物からなることを特徴とする基板用材料により達成される。
本発明のさらに他の目的および利点は、第4に、共役系高分子で被覆した窒化ホウ素ナノチューブを熱硬化性樹脂に混合分散させることを特徴とする、本発明の上記樹脂組成物の製造方法により達成される。
発明を実施するための最良の形態
以下本発明を詳細に説明する。
(窒化ホウ素ナノチューブ)
本発明において、窒化ホウ素ナノチューブとは、窒化ホウ素からなるチューブ状材料である。理想的な構造は6角網目の面がチューブ軸に平行に管を形成し、一重管もしくは多重管になっている。窒化ホウ素ナノチューブの平均直径は、
0.4nm〜1μm、好ましくは0.6〜500nm、さらにより好ましくは0.8〜200nmである。ここでいう平均直径とは、一重管の場合、その平均外径を、多重管の場合はその最外側の管の平均外径を意味する。
平均長さは、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。平均長さ対平均直径の比である平均アスペクト比は、5以上、好ましくは10以上である。平均アスペクト比の上限は、平均長さが10μm以下であれば限定されるものではなく、上限は実質25,000であることができる。窒化ホウ素ナノチューブは、平均直径が0.4nm〜1μmそして平均アスペクト比が5以上である。
窒化ホウ素ナノチューブの平均直径および平均アスペクト比は、電子顕微鏡による観察から求めることができる。例えばTEM(透過型電子顕微鏡)測定を行い、その画像から直接窒化ホウ素ナノチューブの直径および長手方向の長さを測定することが可能である。また組成物またはその硬化体中の窒化ホウ素ナノチューブの形態は例えば繊維軸と平行に切断した繊維断面のTEM(透過型電子顕微鏡)測定により把握することができる。
窒化ホウ素ナノチューブは、例えばアーク放電法、レーザー加熱法、化学的気相成長法を用いて合成できる。合成法としては、ホウ化ニッケルを触媒として使用し、ボラジンを原料として合成する方法も知られている。また、カーボンナノチューブを鋳型として利用して、酸化ホウ素と窒素を反応させて合成する方法も提案されている。本発明に用いられる窒化ホウ素ナノチューブは、これらの方法により製造されるが、その製造方法に限定されない。窒化ホウ素ナノチューブとしては、得られた窒化ホウ素ナノチューブを強酸処理や化学修飾した窒化ホウ素ナノチューブも使用することができる。
また、窒化ホウ素ナノチューブとしては共役系高分子で被覆されているものが好ましい。窒化ホウ素ナノチューブを被覆する共役系高分子としては、窒化ホウ素ナノチューブおよびマトリクス樹脂である熱硬化性樹脂との相互作用が強いものが好ましい。これらの共役系高分子としては、例えば、ポリフェニレンビニレン系高分子、ポリチオフェン系高分子、ポリフェニレン系高分子、ポリピロール
Claims (8)
- 熱硬化性樹脂100重量部と窒化ホウ素ナノチューブ0.01〜100重量部とを含有することを特徴とする樹脂組成物。
- 窒化ホウ素ナノチューブの平均直径が0.4nm〜1μmそして平均アスペクト比が5以上である請求項1に記載の樹脂組成物。
- 窒化ホウ素ナノチューブが共役系高分子で被覆されている請求項1または2に記載の樹脂組成物。
- 熱硬化性樹脂が、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型変性ポリフェニレンエーテル樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、尿素樹脂およびメラミン樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化体からなることを特徴とする樹脂成形体。
- シートである請求項5に記載の樹脂成形体。
- 請求項5または6に記載の樹脂成形体からなる基板用材料。
- 共役系高分子で被覆した窒化ホウ素ナノチューブを、熱硬化性樹脂に混合分散させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物の製造方法。
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