JPWO2008038664A1 - 磁気記録媒体 - Google Patents

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貴弘 尾上
島田 明
明 島田
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    • G11B5/66Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers
    • G11B5/674Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers having differing macroscopic or microscopic structures, e.g. differing crystalline lattices, varying atomic structures or differing roughnesses

Abstract

【課題】電磁変換特性に優れる磁気記録媒体を提供する。【解決手段】基板12と、基板12上に形成された磁気記録層20とを備える磁気記録媒体10であって、磁気記録層20は、磁性粒子と、基板の主表面と平行な断面において磁性粒子を囲む非磁性物質とを含む磁性層であるグラニュラ層32を有し、当該断面において、グラニュラ層32に含まれるそれぞれの磁性粒子の長径と短径との比を算出し、当該比のヒストグラムを求めた場合に、当該ヒストグラムの半値半幅が0.6以下であり、かつ、当該断面における磁性粒子の粒径の分散が、磁性粒子の平均粒径の20%以下である。【選択図】図1

Description

本発明は、磁気記録媒体に関する。
近年の情報化社会は急激な高度化を続けており、HDD(ハードディスクドライブ)に代表される磁気記録装置では、2.5インチ径磁気ディスクにして、1枚辺り100Gバイトを超える情報記録容量が求められるようになってきた。磁気ディスクにおいて、これらの所要に応えるためには1平方インチ辺り200Gビット(200Gbit/inch)を越える情報記録密度を実現することが求められる。このような高記録密度で安定した記録再生を行うには、磁気記録再生方式として垂直磁気記録方式を採用することが好ましいとされる。
垂直磁気記録方式で用いられる磁気記録媒体としては、例えば、磁性粒子が非磁性物質によって取り囲まれた構造のグラニュラ層(Granular層)を設けたグラニュラ媒体が良好な記録特性を示すことが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。グラニュラ媒体としては、例えば、SiO等の酸化物をCoCrPtに添加した構成が提案されている(例えば、非特許文献2参照。)。
また、従来、様々な観点から、グラニュラ層の磁気特性を向上させる試みがなされている(例えば、特許文献1〜4参照)。例えば、特許文献1には、磁性材料と非磁性化合物の全体積に占める非磁性化合物の割合が約2%以上かつ約30%以下である構成が開示されている。特許文献2には、多数の磁性粒子が粒界層によって隔てられた構造を有し、互いに隣接する磁性粒子の重心を結ぶ直線上において、磁性粒子間の平均離間距離が1nm以上である構成が開示されている。
特許文献3には、磁性結晶粒子を取り囲む母材が所定の組み合わせの元素を含む構成が開示されている。特許文献4には、磁性結晶粒子の粒界領域がTiの酸化物を含み、磁気記録層中におけるTiの酸化物の物質量の割合が5モル%以上15モル%以下であり、かつTiの酸化物としてTiO及び/又はTiが少なくとも含有されている構成が開示されている。
また、従来、グラニュラ層上に連続膜層(Continuous層)を更に設けたCGC(Coupled Granular and Continuous)媒体が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。連続膜層を設けることにより、例えば、記録された信号の熱安定性を向上させることができる。
Appl.Phys.Lett.52(6).8Feb.1988 pp512−514 T.Oikawa et.a1.,IEEE Trans.Magn,vol.38,1976−1978(2002). 特公平8−7859号公報 特開2002−358615号公報 特許3725132号公報 特開2005−196813号公報 米国特許第6468670B1号明細書
近年、要求される記録密度の高まりに伴い、より高い性能の磁気記録層が必要になっている。また、そのために、より高い性能を実現可能な磁気記録層の構造を見いだすことが求められている。そこで、本発明は、より高い性能を実現可能な磁気記録層を有する磁気記録媒体を提供することを目的とする。
記録密度を向上させるためには、磁気異方性の高い磁性粒子を微細化し、粒径の均一化を図り、かつ個々の磁性粒子を磁気的及び物理的に孤立させることが重要である。また、磁性粒子の結晶の磁化容易軸が低配向分散で垂直方向に配向していることが重要である。
そして、このような微細組織を達成するには、例えばSiO等の酸化物をCoCrPtに添加したグラニュラ媒体等が有効であると考えられている。この場合、磁化容易軸は、Co結晶のc軸である。
しかし、実際に磁気記録層を形成する場合に、すべての磁性粒子を理想的な状態に形成することが困難である。そこで、本願発明者は、鋭意研究により、磁性粒子の形状を統計的な手法で管理することを考え、磁気記録層の断面における磁性粒子の形状のばらつき方に着目した。そして、磁性粒子の長径と短径との比のばらつき、及び粒径のばらつきを所定の範囲内の値とすることにより、特に良好な磁気特性が得られることを見いだした。本発明は、以下の構成を有する。
(構成1)基板と、基板上に形成された垂直磁気記録層とを備える磁気記録媒体であって、垂直磁気記録層は、磁性粒子と、基板の主表面と平行な断面において磁性粒子を囲む非磁性物質とを含む磁性層を有し、当該断面において、磁性層に含まれるそれぞれの磁性粒子の長径と短径との比を算出し、当該比のヒストグラムを求めた場合に、当該ヒストグラムの半値半幅が0.6以下であり、かつ、当該断面における磁性粒子の粒径の分散が、磁性粒子の平均粒径の20%以下である。ヒストグラムの半値半幅は、望ましくは0.5以下、更に好ましくは0.4以下である。また、磁性粒子の粒径の分散は、望ましくは磁性粒子の平均粒径の15%以下、更に好ましくは12%以下である
磁気記録層の記録密度を向上させるためには、磁性粒子の大きさを縮小し、かつ単位体積あたりの磁性粒子の数(粒子密度)を増加させる必要がある。しかし、この場合、例えば成膜の条件によって、粒子密度の増加に伴い、隣接する磁性粒子同士が結合しやすくなる場合がある。そして、その結果、大きな磁性粒子が形成されることとなる。
大きな磁性粒子は、磁気記録層中において、磁気信号が記録される書き込みビットの境界をはみ出して形成されるおそれが大きい。そのため、この場合、書き込みビットの境界が理想的な直線から遠ざかり、隣のビットとの境界が不鮮明になってしまうこととなる。
その結果として、大きな磁性粒子が形成されると、不規則な磁化転移に起因するノイズが増加して、電磁変換特性パラメータの一つであるシグナルノイズ比(S/N比)が低下することとなる。
これに対し、本願発明者は、複数の磁性粒子が結合してできる大きな磁性粒子は、例えばひょうたん型等のいびつな形になり、長径(L)と短径(S)との差が大きくなることを見いだした。そして、磁気記録層に含まれる磁性層について、基板の主表面と平行な断面における磁性粒子の長径と短径との比(L/S)のばらつきを上記の範囲内とすることにより、S/N比を向上させ得ることを見いだした。これは、比(L/S)のばらつきが小さい場合、複数の磁性粒子が結合してできた大きな磁性粒子が少なく、書き込みビットの境界が理想的な直線に近くなり、不規則な磁化転移に起因するノイズが少なくなるためであると考えられる。
また、本願発明者は、更に、比(L/S)のばらつきとS/N比との関連は、粒径自体のばらつきが所定の範囲内の場合に特に大きくなることを見いだした。例えば、粒径自体のばらつきが大きい場合、比(L/S)のばらつきが小さく、ヒストグラムの半値半幅が上記範囲内の値であったとしても、S/N比を十分に向上できない場合があることを見いだした。これは、粒径自体のばらつきが大きい場合、比(L/S)が小さくても、書き込みビットの境界をはみ出すような大きな磁性粒子の割合が増えてしまうためであると考えられる。
これに対し、磁性粒子の粒径の分散を上記の範囲内とすれば、粒径自体のばらつきを適切に抑えることができる。そのため、このように構成すれば、S/N比を適切に向上させることができる。また、これにより、電磁変換特性に優れる磁気記録媒体を提供できる。
上記のヒストグラムの半値半幅や、磁性粒子の粒径の分散が上記の範囲を外れた場合、書き込みビットの境界が理想的な直線から外れ、不規則な磁化転移に起因するノイズが生じるおそれがある。また、これにより、磁気記録媒体のS/N比が低下するおそれがある。
尚、磁性粒子の平均半径とは、例えば、断面に含まれる各磁性粒子について円形近似を行い、それらの半径を平均したものである。磁性粒子の長径(L)とは、例えば、磁性粒子の断面形状に沿った閉曲線の外接円の直径である。また、磁性粒子の短径(S)とは、例えば、磁性粒子の断面形状に沿った閉曲線の内接円の直径である。
上記の外接円として、直径の異なる複数の外接円が描ける場合、磁性粒子の長径は、例えば、これらのうちの最小の外接円の直径である。また、上記の内接円として、直径の異なる複数の内接円が描ける場合、磁性粒子の短径は、例えば、これらのうちの最大の内接円の直径である。
ここで、長径(L)は、必ず短径(S)以上になる。そのため、比(L/S)は、必ず1以上になる。また、複数の磁性粒子の結合が生じない場合、比(L/S)は、1に近い値となる。そのため、比(L/S)のヒストグラムは、例えば、比(L/S)が1になる位置付近にピークを有し、それよりも比(L/S)が大きくなるに従って度数が徐々に小さくなる形となる。そのため、このヒストグラムの半値半幅としては、例えば、度数がピークの半分になる比(L/S)の値からピークに対応する比(L/S)の値である1を減じた値を用いることができる。
磁性粒子について、円形近似した場合の半径、長径、及び短径等のパラメータは、例えば、磁性粒子の断面像を観察することで取得できる。断面像の観察には、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)を用いることができる。透過型電子顕微鏡によれば、ナノメートル大の磁性粒子の観察が可能であり、磁性粒子の基板方向の断面像(基板の主表面と平行な断面による断面像)の形状から、これらのパラメータを算出することが可能である。
磁気記録層における磁性層は、例えば、磁性粒子が非磁性物質によって取り囲まれ、磁性粒子間が隔離された構造のグラニュラ層である。この磁性層は、例えば、合金ターゲットにArイオンを衝突させるスパッタリング法によって成膜される。この合金ターゲットとしては、例えば、Co系の強磁性材料の合金に上記の非磁性物質となる非磁性酸化物が混入された構成のターゲットが用いられる。
(構成2)ヒストグラムの半値半幅は0.1〜0.6であり、磁性粒子の粒径の分散は、平均粒径の5〜20%である。ヒストグラムの半値半幅は、望ましくは0.2〜0.5、更に望ましくは0.3〜0.4である。また、磁性粒子の粒径の分散は、望ましくは磁性粒子の平均粒径の7〜15%、更に好ましくは9〜12%以下である
このように構成すれば、磁気記録媒体のS/N比を適切に向上させることができる。また、例えば、ヒストグラムの半値幅及び粒径の分散がともに0であるような理想の状態に必要以上に近づけようとする場合と比べ、製造コストを低減できる。そのため、このように構成すれば、電磁変換特性に優れる磁気記録媒体を適切に提供できる。
(構成3)当該断面における磁性粒子の平均粒径は、3〜8nmである。磁性粒子の平均粒径は、望ましくは、4〜6nmである。
磁性粒子の平均粒径がこの範囲にある場合、上記のヒストグラムの半値半幅、及び磁性粒子の粒径の分散を指標として用いることにより、磁気記録媒体のS/N比を特に適切に向上させることができる。そのため、このように構成すれば、電磁変換特性に優れる磁気記録媒体を適切に提供できる。
(構成4)磁気記録層は、当該断面において、磁性粒子を、100nm×100nmの領域あたり100〜150個の割合で含む。100nm×100nmの領域あたりの磁性粒子の個数は、望ましくは100〜120個である。
磁性粒子の粒子密度がこの範囲よりも大きい場合、磁性粒子間の分離が不十分になり、複数の磁性粒子の結合が生じやすくなるおそれがある。この場合、比(L/S)の大きな磁性粒子の割合が増え、上記のヒストグラムの半値半幅が大きくなってしまうおそれがある。また、これにより、磁気記録媒体のS/N比が低下してしまうおそれがある。一方、磁性粒子の粒子密度がこの範囲よりも少ない場合、磁性粒子が少なくなり過ぎて、磁気記録の1ビットあたりの磁化が不足するおそれがある。
これに対し、構成4のようにした場合、磁性粒子の粒子密度が適切な範囲内にあるため、上記のヒストグラムの半値半幅、及び磁性粒子の粒径の分散を実現しやすくなる。そのため、このように構成すれば、磁気記録媒体のS/N比を適切に向上させることができる。また、これにより、電磁変換特性に優れる磁気記録媒体を適切に提供できる。
(構成5)磁性粒子の間において非磁性物質が占める領域の幅は、0.8〜1.3nmである。この非磁性物質が占める領域の幅とは、例えば、磁性層における磁性粒子の粒界の幅である。非磁性物質が占める領域の幅は、望ましくは0.9〜1.1nmである。
非磁性物質が占める領域の幅が小さい場合、磁性粒子間の分離が不十分になり、複数の磁性粒子の結合が生じやすくなるおそれがある。この場合、比(L/S)の大きな磁性粒子の割合が増え、上記のヒストグラムの半値半幅が大きくなってしまうおそれがある。また、これにより、磁気記録媒体のS/N比が低下してしまうおそれがある。一方、非磁性物質が占める領域の幅が大きい場合、磁性粒子の粒子密度が低下することとなり、磁気記録の1ビットあたりの磁化が不足するおそれがある。
これに対し、構成5のようにした場合、非磁性物質が占める領域の幅が適切な範囲内にあるため、上記のヒストグラムの半値半幅、及び磁性粒子の粒径の分散を実現しやすくなる。そのため、このように構成すれば、磁気記録媒体のS/N比を適切に向上させることができる。また、これにより、電磁変換特性に優れる磁気記録媒体を適切に提供できる。
(構成6)非磁性物質の密度は、2.4g/cm以上である。非磁性物質の密度は、望ましくは3.0g/cm以上、更に望ましくは4.0g/cm以上(例えば4.0〜4.5g/cm)である。
磁気記録層の磁性層を成膜する場合、例えば、磁性粒子として用いられるCoと格子整合の高いRuの下地層や、Ruの配向を促進させるためのシード層を用いることにより、高い結晶配向と,互いに分離した粒子の形成との両立が図られる。
しかし、多数の結晶粒子を含む膜を成膜しようとする場合、同方向に結晶配向した粒子同士が互いに近接すると、粒子同士が合体する傾向がある。そのため、配向が揃った粒子を形成しようとすると、粗大な粒子が形成されやすくなる。従って、一般論として、高い結晶配向と,互いに分離(孤立)した粒子の形成と両立は難しいと言える。そのため、磁性粒子を囲む非磁性物質としてどのような物質を用いるかは、重要な問題である。
この非磁性物質に関して、本願発明者は、鋭意研究により、磁気記録層の電磁変換特性を更に高めるためには、従来と異なる新たなアプローチが必要であると考え、非磁性物質の密度に着目した。
そして、密度の低い非磁性物質を用いた場合、磁性粒子についての上記の比(L/S)が大きな磁性粒子が形成されやすいことを見いだした。また、基板の主表面と平行な横方向における磁性粒子間の結合を抑制するためには、一定以上の密度の非磁性物質を用いることが有効であることを見いだした。
このような非磁性物質を用いれば、磁性層の膜成長時に磁性粒子同士が接近した場合でも、例えばCo等の磁性材料が磁性粒子間で拡散することを効果的に抑制できる。そのため、このように構成すれば、互いに分離した磁性結晶粒子の形成を促すことができる。また、これにより、磁性層の保磁力を適切に高めることができる。
また、この場合、磁性粒子間の結合が生じにくくなるため、比(L/S)の大きな磁性粒子は形成されにくい。そのため、上記のヒストグラムの半値半幅は小さくなる。従って、このように構成すれば、磁気記録媒体のS/N比を適切に向上させることができる。また、これにより、電磁変換特性に優れる磁気記録媒体を適切に提供できる。
このような非磁性物質としては、例えばSiO又はTiO等を用いることができる。 磁性粒子間の分離を促進させる観点からは、例えばTiO等の、SiOよりも密度の高い酸化物を用いることがより好ましい。このように構成した場合、例えば、磁性粒子間に形成される酸化物被膜が緻密なものとなり、磁性層を緻密な膜にできる。そのため、例えばCo等の磁性材料が磁性粒子間で拡散することをより適切に抑制できる。また、これにより、磁性粒子の分離及び孤立化が促進できる。そのため、このように構成すれば、磁気記録媒体のS/N比を更に適切に向上させることができる。
尚、従来、例えばグラニュラ媒体に用いる非磁性物質を選択する場合、例えば、ギプスの自由エネルギーから類推される酸化物の形成のしやすさを観点に、材料の選択が行われていた。これに対し、本願発明者は、従来とは異なり、磁性層の成膜時における磁性材料(Co等)の拡散のしやすさに着目し、その拡散を阻害することにより、磁性粒子の粗大化を抑制できるという点を観点としている。構成6のようにすれば、磁性粒子の形状を適切に制御しつつ、磁性層を成膜できる。
(構成7)垂直磁気記録層は、磁性粒子と、磁性粒子を囲む非磁性物質とを含む磁性層である第1磁性層の他に、粒界の幅が0.8nm未満の磁性粒子を含む第2磁性層を更に有する。
磁性粒子を囲む非磁性物質を含む磁性層(第1磁性層)のみを磁気記録層として用いる場合、例えば非磁性物質が占める領域の幅が大きいと、磁気記録層の逆磁区核形成磁界Hnが小さくなり、磁気記録の熱安定性が低下してしまう場合がある。これに対し、このように構成すれば、粒界の幅が小さな第2磁性層を形成することにより、磁気記録層の逆磁区核形成磁界Hnを適切に高めることができる。また、これにより、磁気記録の熱安定性を適切に高めることができる。
また、この場合、第1磁性層において、非磁性物質が占める領域の幅を十分に確保して、磁性粒子間を十分に分離できる。そのため、上記のヒストグラムの半値半幅、及び磁性粒子の粒径の分散を実現しやすくなる。従って、このように構成すれば、磁気記録媒体のS/N比を更に適切に向上させることができる。また、これにより、電磁変換特性に優れる磁気記録媒体を適切に提供できる。
本発明によれば、例えば、電磁変換特性に優れる磁気記録媒体を提供できる。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体10の構成の一例を示す。図1(a)は、磁気記録媒体10の構成を示す断面図である。図1(b)は、磁気記録媒体10における連続膜層36の詳細な構成を示す断面図である。磁気記録媒体10は、垂直磁気記録方式用の垂直磁気記録媒体であり、基板12、付着層14、軟磁性層16、下地層18、磁気記録層20、保護層22、及び潤滑層24を備える。また、本例において、磁気記録媒体10の情報記録密度は、1平方インチ辺り200Gビット(200Gbit/inch)以上、例えば200〜500Gbit/inchである。
基板12は、アルミノシリケートガラス、アルミノボロシリケートガラス、ソーダタイムガラス等のガラス基板(ディスク基体)である。基板12としては、アルミノシリケートガラスの基板を用いることが特に好適である。また、例えば軟磁性層16の磁区制御のために、磁場中アニールが必要な場合、ガラスの基板12を用いることが特に好ましい。ガラスの基板12は、耐熱性に優れるので、基板12の加熱温度を高くすることができる。
基板12用のガラスとしては、アモルファスガラス、又は結晶化ガラスを用いることができる。例えば、軟磁性層16をアモルファス構造にする場合、基板12としてアモルファスガラスの基板を用いることが好ましい。また、化学強化したガラスを用いると、剛性が高く好ましい。
基板12の主表面の表面粗さは、Rmaxで4nm以下、Raで0.6nm以下とすることが好ましい。このような平滑表面とすることにより、磁気記録層20と軟磁性層16との間隙を一定にすることができるので、ヘッド(磁気ヘッド)−磁気記録層20−軟磁性層16間に好適な磁気回路を形成できる。
付着層14は、基板12と軟磁性層16との間に形成されることにより、基板12に対する軟磁性層16の付着性を向上させる層である。付着層14を用いることにより、軟磁性層16の剥離を防止できる。付着層14の材料としては、例えばTi含有材料を用いることができる。実用上の観点からは付着層14の膜厚は、1〜50nmとすることが好ましい。
軟磁性層16は、磁気記録層20を介してヘッドとの間に磁気回路を形成する層である。軟磁性層16は、軟磁気特性を示す磁性体で形成されていれば特に制限はないが、例えば、保磁力(Hc)で0.01〜80エルステッド、好ましくは0.01〜50エルステッドの磁気特性であることが好ましい。また、飽和磁束密度(Bs)は、500〜1920emu/ccの磁気特性であることが好ましい。
軟磁性層16の材料としては、例えばFe系、Co系の材料等が挙げられる。例えば、FeTaC系合金、FeTaN系合金、FeNi系合金、FeCoB系合金、FeCo系合金等のFe系軟磁性材料、CoTaZr系合金、CoNbZr系合金等のCo系軟磁性材料、或いはFeCo系合金軟磁性材料等を用いることができる。
軟磁性層16の膜厚は、例えば5〜1000nm、望ましくは20〜150nmである。5nm未満では、ヘッド−磁気記録層20−軟磁性層16間に好適な磁気回路を形成することが困難になる場合がある。また、1000nmを超えると、表面粗さが増加する場合がある。また、1000nmを超えるとスパッタリング成膜が困難となる場合がある。
下地層18は、磁気記録層20の結晶構造を制御するための層であり、例えばRuで形成される。下地層18は、複数種類の膜の積層膜であってよい。
磁気記録層20は、垂直磁気記録層であり、グラニュラ層32、カップリング制御層34、及び連続膜層36を有する。尚、グラニュラ層32及びカップリング制御層34は、グラニュラ層32のみでは磁気記録層20の逆磁区核形成磁界Hnが不十分な場合に必要となる層である。グラニュラ層32のみでも逆磁区核形成磁界Hnが十分になる場合には、カップリング制御層34及び連続膜層36を省略してもよい。
グラニュラ層32は、第1磁性層の一例であり、微細化された磁性粒子(磁性結晶粒子)の粒界に非磁性物質の金属酸化物が偏析したグラニュラ構造の層である。この構造により、グラニュラ層32において、それぞれの磁性粒子は、非磁性物質により互いに磁気的及び空間的に分離される。
グラニュラ層32としては、例えば、磁性粒子であるCoCrPtの結晶の粒界に、非磁性物質であるTiOが析出した層(CoCrPt−TiO層)を用いることができる。また、非磁性物質として、TiOに代えて、SiO等の酸化シリコンを用いることもできる。また、その他の金属酸化物等を用いてもよい。
グラニュラ層32における金属酸化物に含まれる金属をXとした場合、金属酸化物XOの含有率は、例えば5〜20at%、望ましくは8〜14at%である。また、グラニュラ層32の膜厚は、例えば3〜20nm、望ましくは8〜16nm、更に望ましくは7〜15nmである。グラニュラ層32の形成は、酸素雰囲気中での反応性スパッタリング法により行うことが好ましい。このようにすれば、好ましい形状の磁性粒子を適切に形成できる。
カップリング制御層34は、グラニュラ層32とカップリング制御層34との間の磁気的な結合の強さを制御する層である。本例において、カップリング制御層34は、例えばfcc結晶構造のPd層である。カップリング制御層34の膜厚は、例えば2nm以下であり、例えば0.5〜1.5nm、望ましくは0.7〜1.0nmである。カップリング制御層34は、Pt層であってもよい。
連続膜層36は、基板12の主表面に平行な方向における磁気的な交換結合が連続的に広がっている層である。基板12の主表面と平行な方向において、連続膜層36の磁性粒子は、グラニュラ層32の磁性粒子間の結合力よりも互いに強く交換結合する。また、連続膜層36の磁性粒子は、グラニュラ層32の磁性粒子と磁気的に交換結合する。これにより、連続膜層36は、グラニュラ層32の磁性粒子間の磁気的な交換エネルギーを制御する。また、この構成により、連続膜層36の磁化をグラニュラ層32の磁化によってピン止め(Pinning)して、磁気記録層20の逆磁区核形成磁界Hnを高める。そのため、このように構成すれば、記録された信号の熱安定性を向上させることができる。連続膜層36の膜厚は、例えば1〜5nm、望ましくは3〜5nm、更に望ましくは3〜4nmである。
尚、グラニュラ層32の膜厚Aと、連続膜層36の膜厚Bとの比A/Bは、例えば2〜5、望ましくは3〜4である。このように構成すれば、両層の交換結合により、好適な垂直磁気記録特性を発揮できる。また、連続膜層36の磁気異方性定数(最大異方性エネルギー)Kuは、例えば、軟磁性体より大きいことが好ましい。このように構成すれば、連続膜層36にできる磁壁幅を薄くできる。連続膜層36の磁気異方性定数Kuは、グラニュラ層32よりも小さくてよい。また、連続膜層36を構成する材料の保磁力Hcは、例えば、グラニュラ層32の磁性粒子を構成する材料の保磁力Hcよりも小さくてよい。
また、本例において、連続膜層36は、磁性層106と非磁性層108とが交互に3層程度(例えば2〜3層)ずつ積層された多層膜である。磁性層106は、第2磁性層の一例であり、例えばCoCrの磁性粒子を含むCoCr層である。磁性層106は、例えばhcp結晶構造のCoCrの磁性結晶粒子を含む。また、磁性層106において、磁性粒子の粒界の幅は、0.8nm未満である。磁性層106の膜厚は、例えば0.1〜1nm、望ましくは0.2〜0.5nm、更に望ましくは0.3〜0.4nmである。磁性層106がこのように極めて薄い場合、磁性層106に含まれる磁性粒子は、結晶構造になっていなくてもよい。
非磁性層108は、例えば、fcc結晶構造の非磁性のPdの層である。非磁性層108の膜厚は、例えば0.8nm程度である。このように構成した場合、磁性層106と非磁性層108との界面において界面磁気異方性が生じる。また、例えばこれらを3層ずつ積層することにより、必要な垂直磁気異方性を得ることができる。そのため、本例のように、連続膜層36を多層膜とすることにより、連続膜層36の膜厚を薄くできる。
連続膜層36は、磁性層106として、CoB層を有してもよい。また、連続膜層36は、非磁性層108として、例えばPt層を有してもよい。連続膜層36は、Co化合物の層とPd層又はPt層とを交互にn層ずつ積層した積層膜[CoX/Pd or Pt]nであってもよい。これらの場合、CoB層やCoX層が第2磁性層に相当する層となる。
また、連続膜層36は、例えばPtの含有量の多い単層膜であってもよい。この場合、連続膜層36が第2磁性層に相当する層となる。連続膜層36は、例えばCoCrPtや、CoPt、CoPd、FePt、CoPt、CoPd、アモルファスTbFeCoCr、SmCo、NdFe14B、Co20Pt80等の単層膜であってもよい。
連続膜層36の上には、更に、保護層22及び潤滑層24が形成される。保護層22は、ヘッドの衝撃から磁気記録層20を防護するための層である。保護層22は、例えばダイアモンドライク構造の炭素系の膜である。潤滑層24は、ヘッドと磁気記録媒体10との間の潤滑性を高めるための層である。潤滑層24は、例えばディップコート法で形成されたPFPE(パーフロロポリエーテル)の膜である。
尚、磁気記録媒体10の製造工程において、付着層14〜連続膜層36の各層は、スパッタリング法で成膜することが好ましい。特に、DCマグネトロンスパッタリング法で形成すると、均一な成膜が可能となるので好ましい。また、保護層22は、CVD法で成膜することが好ましい。CVD法により成膜された炭素系の膜は、スパッタリング法により成膜した場合と比べて膜硬度が向上する。そのため、CVD法により保護層22を形成することにより、ヘッドからの衝撃に対して磁気記録層20を適切に防護できる。
図2は、基板12の主表面と平行な面によるグラニュラ層32の断面の例を示す。尚、以下の断面写真(平面断面TEM写真)は、透過型電子顕微鏡(TEM)により撮影された写真(TEM写真)である。
図2(a)は、グラニュラ層32の断面写真の第1の例である。この断面写真は、後述する実施例1に係る磁気記録媒体10におけるグラニュラ層32の断面写真である。実施例1において、グラニュラ層32の非磁性物質は、TiOである。この場合、非磁性物質の密度は、4.2g/cm3、である。
図2(b)は、グラニュラ層32の断面写真の第2の例である。この断面写真は、後述する実施例4に係る磁気記録媒体10におけるグラニュラ層32の断面写真である。実施例4において、グラニュラ層32の非磁性物質は、SiOである。この場合、非磁性物質の密度は、2.45g/cm3、である。
尚、透過型電子顕微鏡による磁性粒子の観察を行うためには、試料を、例えば10ナノメートル程度の厚さまで薄くする必要がある。この試料の作成は、例えば、イオンミリングと呼ばれる研削加工によって行うことができる。より具体的には、例えば、イオンミリングにより、磁気記録媒体10における観察対象の磁性層(グラニュラ層32)の上下からすり鉢上にイオン研削し、十分な薄さになった部分を用いて観察を行うことができる。透過型電子顕微鏡の分解能は、電磁レンズの焦点合わせと電子の波長とによって決まるが、磁性粒子の粒径は数ナノメートルあるため、観察に十分耐えうる。
また、透過型電子顕微鏡で観察される像(イメージ)には、暗視野観察の像と明視野観察の像とがある。顕微鏡内の対物絞りを移動することによって、試料を透過した電子の干渉波のみを用いるのが暗視野観察である。この観察方法では試料が存在する部分で明るくなり、存在しない部分では暗くなる。一方、試料を透過した電子のうち、対物絞りを透過した電子のみを用いるのが明視野観察である。この観察方法では暗視野観察とは逆に、試料が存在する部分で暗くなる。
プローブ電子は原子中の電子によって回折を受けるため、原子の中の電子密度が大きいほど、つまり、重原子ほどプローブ電子は回折する。そのため、明視野観察では、重原子が多く存在する部分で暗くなり、軽元素が多く存在する部分で明るく観察される。また、観察される像において、磁性粒子が占める部分は、試料に対してX線による解析を行い、その結果と合わせることにより確認できる。
図2に示した像は、明視野観察により磁性粒子を観察した像である。磁性粒子に比べ、非磁性の部分は軽元素の割合が大きいため、磁性粒子は濃いコントラスト、非磁性部分は薄いコントラストとして観察されている。
図3は、図2に示した断面写真のトレース図である。図3(a)は、図2(a)に示した断面写真の一部について、磁性粒子の輪郭をトレースした図である。図3(b)は、図2(b)に示した断面写真の一部について、磁性粒子の輪郭をトレースした図である。また、図3(c)は、断面における磁性粒子の長径(L)及び短径(S)について説明する図であり、図3(b)に示したトレース図の一部を拡大したものである。磁性粒子の形状を規定するため、断面中の各磁性粒子について、最も長い対角線を長径(L)、最も短い対角線を短径(S)とする。この場合、磁性粒子の長径(L)は、磁性粒子の断面形状に沿った閉曲線の外接円の直径となる。また、磁性粒子の短径(S)は、磁性粒子の断面形状に沿った閉曲線の内接円の直径となる。
この長径(L)と短径(S)との比(L/S)は、その値が1に近いほど断面中の磁性粒子が真円に近いことを表す。以下、この比(L/S)を磁性粒子の形状を規定する数値として用い、磁気記録媒体10の磁気特性を評価する。
図4は、比(L/S)の分布のヒストグラムである。図4(a)は、図2(a)に示したグラニュラ層32の断面についてのヒストグラムである。このヒストグラムの半値半幅は、0.21である。図4(b)は、図2(b)に示したグラニュラ層32の断面についてのヒストグラムである。このヒストグラムの半値半幅は、0.52である。
比(L/S)のヒストグラムの半値半幅がこのような値の場合、グラニュラ層32の断面において、複数の磁性粒子が結合してできた大きな磁性粒子が少なく、書き込みビットの境界が理想的な直線に近くなる。そのため、これらのように構成すれば、例えば、不規則な磁化転移に起因するノイズを低減して、磁気記録媒体10のS/N比を向上させることができる。
特に、図2(a)に示した構成のように、非磁性物質としてTiOを用いた場合、円形に近い磁性粒子をより多く含むグラニュラ層32を形成できる。また、磁性粒子間の距離が近づいた場合も、磁性粒子同士の結合は生じにくく、適切に磁性粒子間を物理的に分離できる。そのため、この場合、ヒストグラムの半値半幅はより小さくなる。また、これにより、書き込みビットの境界が理想的な直線により近くなり、磁気記録媒体10のS/N比を更に向上させることができる。また、磁気記録層の逆磁区核形成磁界Hnもより高くなる。
ここで、基板12の主表面と平行な面によるグラニュラ層32の断面において、ヒストグラムの半値半幅は、例えば0.1〜0.6、望ましくは0.2〜0.5、更に望ましくは0.3〜0.4である。このように構成すれば、磁気記録媒体10のS/N比を適切に向上させることができる。
また、磁性粒子の粒径の分散は、例えば平均粒径の5〜20%、望ましくは磁性粒子の平均粒径の7〜15%、更に好ましくは9〜12%以下である。磁性粒子の平均粒径は、3〜8nm、望ましくは、4〜6nmである。磁性粒子の粒子密度は、100nm×100nmの領域あたり、例えば100〜150個、望ましくは100〜120個である。
また、磁性粒子の間において非磁性物質が占める領域の幅は、0.8〜1.3nm、望ましくは0.9〜1.1nmである。非磁性物質の密度は、2.4g/cm以上、望ましくは3.0g/cm以上、更に望ましくは4.0g/cm以上(例えば4.0〜4.5g/cm)である。これらのように構成すれば、例えば、書き込みビットの境界を、理想的な直線により近くできる。また、これにより、磁気記録媒体10のS/N比を更に向上させることができる。
尚、非磁性物質としては、より密度が高い物質を用いることも考えられる。このような物質としては、例えば、ZnO(密度5.68g/cm)、BaO(密度5.72g/cm)、Bi(密度8.9g/cm)、Cr(密度6.1g/cm)、CuO(密度6.31g/cm)、HfO(密度9.68g/cm)、MoO(密度6.47g/cm)、NbO(密度5.9g/cm)、ReO(密度11.4g/cm)、RuO(密度7.05g/cm)、Ta(密度8.2g/cm)、WO(密度10.8g/cm)等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳しく説明する。
(実施例1)
アモルファスのアルミノシリケートガラスをダイレクトプレスで円盤状に成型し、ガラスディスクを作成する。このガラスディスクに研削、研磨、化学強化を順次施し、化学強化ガラスディスクからなる平滑な非磁性のディスク基体である基板12を得る。基板12の主表面の表面粗さは、AFM(原子間力顕微鏡)で測定した場合に、Rmaxで3nm程度、Raで0.25nm程度となる平滑な表面形状にする。Rmax及びRaは、日本工業規格(JIS)に従う。
続いて、基板12上に、真空引きを行った成膜装置を用いて、DCマグネトロンスパッタリング法にて、Ar雰囲気中で、付着層14から連続膜層36まで、順次成膜を行う。
このとき、付着層14は、10nmのTi合金層となるように、Ti合金ターゲットを用いて成膜する。軟磁性層16は、50nmのアモルファスCoTaZr層となるように、CoTaZrターゲットを用いて成膜する。また、下地層18として、最初にPt層を3nm成膜し、その上に、10〜20nm厚のRu層を成膜する。
次に、CoCrPt−TiOからなる硬磁性体のターゲットを用いて、hcp結晶構造からなるCoCrPt−TiO層のグラニュラ層32を成膜する。更に、Pd層のカップリング制御層34と、[CoB/Pd]層の連続膜層36とを低Arガス圧雰囲気中で成膜する。連続膜層36において、磁性層106である各CoB層の膜厚は0.35nm、非磁性層108である各Pd層の膜厚は0.8nmとする。
また、保護層22として、ダイアモンドライク構造の炭素系の膜を、成膜装置の真空を保ったまま、CVD法により成膜する。この後、PFPE(パーフロロポリエーテル)からなる潤滑層24をディップコート法により成膜する。潤滑層24の膜厚は約1nm程度とする。
以上の製造工程により、実施例1に係る磁気記録媒体10を作成する。また、グラニュラ層32に対する透過型電子顕微鏡(TEM)観察のために、カップリング制御層34及び連続膜層36を成膜しない磁気記録媒体もあわせて作製する。
尚、グラニュラ層32の成膜条件は、基板12の主表面と平行な断面における磁性粒子の形状の各種パラメータを指標として、当該各種パラメータが所望の範囲内の値となるように適宜調節する。この調節は、例えば、試作した磁気記録媒体10のグラニュラ層32の断面を透過型電子顕微鏡で観察して、観察結果のフィードバックにより成膜条件を適宜変更することで行う。磁性粒子の形状の各種パラメータとしては、例えば、磁性粒子の長径(L)と短径(S)との比(L/S)のヒストグラムの半値半幅、磁性粒子の粒径の分散、磁性粒子の平均粒径、磁性粒子の粒子密度、磁性粒子の間において非磁性物質が占める領域の幅等の数値を用いる。
(実施例2)
実施例1と同様にして、実施例2に係る磁気記録媒体10を作製する。
(実施例3)
グラニュラ層32の非磁性物質としてSiOを用いる以外は実施例1と同様にして、実施例3に係る磁気記録媒体10を作製する。
(実施例4)
実施例3と同様にして、実施例4に係る磁気記録媒体10を作製する。
(評価)
実施例1〜4について、比(L/S)のヒストグラムを作成して、その半値半幅を算出する。また、磁気記録媒体10の電磁変換特性として、S/N比を評価する。S/N比は、所定のパターンの信号の記録及び読み出しを実際に行い、ノイズを測定することで評価する。
図5は、各実施例における比(L/S)のヒストグラムを示す。また、表1は、各実施例のヒストグラムから算出される半値半幅と、S/N比の評価結果であるノイズの値とを示す。ノイズの値は、小さいほどS/N比が高く良好であることを示す。ノイズの値が350μV以下であれば、S/N比が良好であり、200μV以下であれば、特に良好であると言える。
表1からわかるように、すべての実施例において、半値半幅が0.6以下になり、良好なS/N比が実現できている。また、非磁性物質としてTiOを用いた実施例1、2では、半値半幅が0.3以下になり、特に良好なS/N比が実現できている。これは、SiOと比べて密度が倍程度のTiOを用いた場合、グラニュラ層32が緻密な膜になる、つまり磁性粒子間に形成される酸化物被膜が緻密なものとなり、磁性粒子間のCoの拡散が抑制されることで、磁性粒子の分離及び孤立化が促進されているためであると考えられる。
(実施例5)
アモルファスのアルミノシリケートガラスをダイレクトプレスで円盤状に成型し、ガラスディスクを作成する。このガラスディスクに研削、研磨、化学強化を順次施し、化学強化ガラスディスクからなる平滑な非磁性ディスク基板を得る。ガラス基板の直径は、65mm、内径は20mm、ディスク厚は0.635mmの2.5インチ型磁気ディスク用基板にする。得られたガラス基板の表面粗さは、AFM(原子間力顕微鏡)で観察した場合に、Rmaxが2.18nm、Raが0.18nmの平滑な表面形状にする。なお、Rmax及びRaは、日本工業規格(JIS)に従う。
次に、ディスク基板110上に、DCマグネトロンスパッタリングで順次、付着層112、軟磁性層114、配向制御層116、下地層118、主記録層124の成膜を行う(図6参照)。
まず、付着層112が10nmのCrTi層となるように、CrTiターゲットを用いて成膜する。
次に、軟磁性層114a,cが、それぞれ30nmのアモルファスFeCoTaZr層となるように成膜する。非磁性スペーサ層114bは1nmのRu層を成膜する。
そして、軟磁性層114の上に10nmのNiWからなる配向制御層116、膜厚20nmのRuからなる下地層118、CoCrPt−TiO2の主記録層124,連続層126、媒体保護層128を順次成膜する。
主記録層(グラニュラ層)124は、12nmのhcp結晶構造のCoCrPt−TiO2からなる硬磁性体のターゲットを用いて成膜する。さらに、連続層126は7.5nmのCoCrPtBのターゲットを用いて成膜する(図6参照)。
連続層128の次に、CVD法で水素化カーボンからなる媒体保護層128を形成する(図6参照)。水素化炭素とすることで、膜硬度が向上するので、磁気ヘッドからの衝撃に対して垂直主記録層を防護することができる。
この後、PFPE(パーフロロポリエーテル)からなる潤滑層130をディップコート法により形成する(図6参照)。潤滑層130の膜厚は1nmである。
以上の製造工程により、実施例5に係る垂直磁気記録媒体を作成する。また、主記録層(グラニュラ層)124に対する透過型電子顕微鏡(TEM)観察のために、連続膜層128を成膜しない磁気記録媒体もあわせて作製する。
尚、主記録層(グラニュラ層)124の成膜条件は、ディスク基板110の主表面と平行な断面における磁性粒子の形状の各種パラメータを指標として、当該各種パラメータが所望の範囲内の値となるように適宜調節する。この調節は、例えば、試作した磁気記録媒体の主記録層(グラニュラ層)124の断面を透過型電子顕微鏡で観察して、観察結果のフィードバックにより成膜条件を適宜変更することで行う。磁性粒子の形状の各種パラメータとしては、例えば、磁性粒子の長径(L)と短径(S)との比(L/S)のヒストグラムの半値半幅、磁性粒子の粒径の分散、磁性粒子の平均粒径、磁性粒子の粒子密度、磁性粒子の間において非磁性物質が占める領域の幅等の数値を用いる。
(評価)
実施例5について、比(L/S)のヒストグラムを作成して、その半値半幅を算出する。また、磁気記録媒体の電磁変換特性として、S/N比を評価する。S/N比は、所定のパターンの信号の記録及び読み出しを実際に行い、ノイズを測定することで評価する。
実施例5で得られた媒体の評価の結果、実施例1と同様に、半値半幅が0.3以下になることがわかった(図7)。また、ノイズの値も200μV以下であり、特に良好なS/N比が実現できている。
また、ディスク基板110の主表面と平行な面による主記録層(グラニュラ層)124の断面において、磁性粒子の粒径の分散が、磁性粒子の平均粒径の20%以下になっていることを確認した(図8)。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
本発明は、例えば磁気記録媒体用基板に好適に用いることができる。
本発明の一実施形態に係る磁気記録媒体10の構成の一例を示す図である。 図1(a)は、磁気記録媒体10の構成を示す断面図である。 図1(b)は、磁気記録媒体10における連続膜層36の詳細な構成を示す断面図である。 基板12の主表面と平行な面によるグラニュラ層32の断面の例を示す図である。 図2(a)は、グラニュラ層32の断面写真の第1の例である。 図2(b)は、グラニュラ層32の断面写真の第2の例である。 図2に示した断面写真のトレース図である。 図3(a)は、図2(a)に示した断面写真の一部について、磁性粒子の輪郭をトレースした図である。 図3(b)は、図2(b)に示した断面写真の一部について、磁性粒子の輪郭をトレースした図である。 図3(c)は、断面における磁性粒子の長径(L)及び短径(S)について説明する図である。 比(L/S)の分布のヒストグラムである。 図4(a)は、図2(a)に示したグラニュラ層32の断面についてのヒストグラムである。 図4(b)は、図2(b)に示したグラニュラ層32の断面についてのヒストグラムである。 各実施例について作成したヒストグラムを示す図である。 本発明の他の実施形態に係る磁気記録媒体の構成の一例を示す図である。 実施例5について作成したヒストグラムを示す図である。 磁性粒子の粒径の分散を示す図である。
符号の説明
10・・・磁気記録媒体、12・・・基板、14・・・付着層、16・・・軟磁性層、18・・・下地層、20・・・磁気記録層、22・・・保護層、24・・・潤滑層、32・・・グラニュラ層(第1磁性層)、34・・・カップリング制御層、36・・・連続膜層、106・・・磁性層(第2磁性層)、108・・・非磁性層

Claims (7)

  1. 基板と、前記基板上に形成された垂直磁気記録層とを備える磁気記録媒体であって、
    前記垂直磁気記録層は、磁性粒子と、前記基板の主表面と平行な断面において前記磁性粒子を囲む非磁性物質とを含む磁性層を有し、
    前記断面において、前記磁性層に含まれるそれぞれの前記磁性粒子の長径と短径との比を算出し、当該比のヒストグラムを求めた場合に、当該ヒストグラムの半値半幅が0.6以下であり、かつ、
    前記断面における前記磁性粒子の粒径の分散が、前記磁性粒子の平均粒径の20%以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記ヒストグラムの半値半幅は0.1〜0.6であり、
    前記磁性粒子の粒径の分散は、前記平均粒径の5〜20%であることである請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記断面における前記磁性粒子の平均粒径は、3〜8nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気記録媒体。
  4. 前記磁気記録層は、前記断面において、前記磁性粒子を、100nm×100nmの領域あたり100〜150個の割合で含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  5. 前記磁性粒子の間において前記非磁性物質が占める領域の幅は、0.8〜1.3nmであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  6. 前記非磁性物質の密度は、2.4g/cm以上であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  7. 前記垂直磁気記録層は、前記磁性粒子と、前記磁性粒子を囲む非磁性物質とを含む前記磁性層である第1磁性層の他に、粒界の幅が0.8nm未満の磁性粒子を含む第2磁性層を更に有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の磁気記録媒体。
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