JPH07311929A - 磁気記録媒体とその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体とその製造方法

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JPH07311929A
JPH07311929A JP5141095A JP5141095A JPH07311929A JP H07311929 A JPH07311929 A JP H07311929A JP 5141095 A JP5141095 A JP 5141095A JP 5141095 A JP5141095 A JP 5141095A JP H07311929 A JPH07311929 A JP H07311929A
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magnetic
film
magnetic recording
crystal grains
recording medium
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JP5141095A
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English (en)
Inventor
Akihiro Murayama
明宏 村山
Kenro Miyamura
賢郎 宮村
Shinji Kondo
新二 近藤
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Asahi Komag Co Ltd
Original Assignee
Asahi Komag Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】磁性薄膜を構成する結晶粒子が、非強磁性非金
属相を含む結晶粒界部により分離されていることを特徴
とする磁気記録媒体。 【効果】高保磁力と著しく低い媒体ノイズ特性。量産に
あたっての高い生産性。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータなどの高容量の記録媒体と
して用いられているハード磁気ディスクの記録密度に対
する要求は、年々増加の一途をたどっている。このよう
なハード磁気ディスクの高記録密度化への厳しい要求を
達成するためには、その記録媒体である面内磁化磁性薄
膜の高保磁力化と媒体ノイズの低減がきわめて重要とな
る。
【0003】現在、一般的に使用されている磁性膜の保
磁力は1200〜1600 Oe 程度である。ここで保磁力に上限
があるのは、使用する書き込み用ヘッドの発生する磁場
に限界があるためである。しかし最近、より低い高さで
ヘッドを飛ばすことが可能になり、同じ磁場強度のヘッ
ドを用いても、磁性薄膜に及ぼす磁界の強さとしては大
きな磁界が印加できるようになった。さらに将来的には
ヘッド自体に用いられる磁性膜材料や微細加工の進歩に
よるコイル部の精密加工により、ますますヘッドの発生
磁場の増加が期待されるようになった。
【0004】したがってこれらのヘッド技術やヘッドの
低フライングハイト化との組み合せにより、磁性薄膜の
保磁力角型比を少なくとも0.7 以上に保ちながら保磁力
を1800 Oe 以上とより大きくすることで、より高密度な
磁気記録媒体が作成可能になる。このような高保磁力化
の要求に応えるような磁性薄膜材料としては、CoNiPt、
CoNiCrPt、CoCrPtなどのCoPt系と、Cr下地との組み合わ
せでその特性を発揮するCoNiCr、CoCrTaなどのCoCr系が
ある。
【0005】しかしその保磁力としては、例えば通常の
磁気記録媒体に要求される残留磁化膜厚積 3.5×10-3em
u/cm2 では1800 Oe 程度が上限である。このうちCoPt系
磁性薄膜では、IEEE Trans.Magn.,MAG-19(1983)1514 や
J.Appl.Phys.,54(1983)7089、IEEE Trans.Magn.,MAG-19
(1983)1638 などに示されているように、そのPt組成を2
0〜25原子%程度まで高めることでより高保磁力が達成
されることが知られているが、著しいコストの増大を招
き適当ではない。またこのような多量のPt元素の添加は
残留磁化の大幅な低下を招き記録再生上好ましくない。
したがって現在コスト的に引き合う10%前後の低Pt組成
でより高保磁力が達成できれば工業的に大きな意味を持
つことになる。
【0006】Cr下地膜上にB を添加したCoCrPtB 膜を形
成することにより2000 Oe 以上の高保磁力を達成したと
の報告があるが(第14回日本応用磁気学会8p B-18(199
0) )、その作成プロセスは基板温度として 280℃、か
つ-300V の基板バイアスを必要としており、量産性には
なはだ問題がある。
【0007】さらに磁気記録媒体にとっては、記録再生
時にその媒体に起因するノイズが低いことも、高密度磁
気記録を達成する上で非常に重要である。一般に薄膜メ
ディアの媒体ノイズは、磁区遷移境界領域の磁区構造の
乱れ、いわゆる“Zig-zag Domain”の形成に起因するも
のが支配的であり、これは磁性薄膜の結晶粒構造に大き
く左右される。
【0008】特に磁性膜を構成する数百Å程度以下の微
細な結晶粒子構造において、その結晶粒子間に働く、数
原子程度の近距離かつきわめて強い磁気的相互作用であ
る交換相互作用を何らかの方法により遮断する、すなわ
ち強磁性結晶粒子間の磁気的分離をはかることが媒体ノ
イズの抑制に非常に効果的であるという理論的提案がな
されている(J.Appl.Phys.,63,3248(1988))。
【0009】したがって媒体ノイズ改善のためには磁性
薄膜の結晶粒構造を改質、制御するために磁性膜合金成
分の検討やスパッタプロセス制御が必要である。一般に
CoPt系磁性膜に対してNiP スパッタ下地膜を用いること
で媒体ノイズの低減が図れることが見いだされている
(U.S.P.4786564 )。これはNiP 下地膜の結晶粒構造が
磁性膜の結晶粒構造を制御する効果を利用したものであ
る。
【0010】さらにCoNiPt磁性膜にCrを添加したCoNiCr
Pt磁性膜を用いることにより、孤立再生波半値幅などの
高周波特性やオーバーライト特性の劣化なしに、より一
層の低媒体ノイズ特性が得られることも提案されている
(U.S.P.5180640 )。
【0011】しかし今後の高密度磁気記録においては、
現在用いられている薄膜ヘッドやMIG ヘッドなどの誘導
起電圧タイプのヘッドに代わって、磁気抵抗効果を利用
したいわゆるMRヘッドがきわめて効果的でありその実用
は必至のものであると考えられている。このMRヘッドの
特性上重要なこととして、ヘッド自体に起因するノイズ
が通常の誘導起電圧タイプのヘッドに比べ著しく低いこ
とがあげられる。そのため磁性膜に起因するいわゆる媒
体ノイズを従来のものに比べ一段と低減させなければ、
MRヘッドの持つ優れた高密度記録特性を発揮させること
ができない。
【0012】したがってこれからの磁性膜に必要なノイ
ズ特性としては、上述したような方法では不十分であ
り、したがってNiP スパッタ膜を下地としたCoNiCrPt系
磁性膜でさらにその磁性膜材料や作成プロセスを改良す
るという相乗効果により、より一層の媒体ノイズ低減を
実現する必要がある。
【0013】以上によりNiP スパッタ膜を下地としたCo
NiPtやCoNiCrPt系磁性膜において、上述した高保磁力化
と媒体ノイズ改善が達成されれば、MRヘッドを用いた次
世代磁気記録を含めより高密度での磁気記録が達成され
ることが期待される。
【0014】このような高保磁力化と媒体ノイズ低減に
対する理論的指針としては、前述したように磁性膜を構
成する結晶粒子を各々磁気的に分離させ、かつその結晶
粒子径を小さくすることが望ましい。このような結晶粒
子の磁気的分離を促進する方法としてはまず、下地膜を
用いて結晶粒子の成長を制御しその粒子間を空間的に分
離する方法が考えられる。しかし例えば現在知られてい
る有効な下地膜であるNiP 下地膜やCr下地膜ではまだそ
のような磁性膜結晶粒子間分離効果は小さく不十分であ
ることは既に述べたとおりである。
【0015】次にCoCr系磁性膜において、十分な基板温
度や基板バイアス印加などを行うことにより、結晶粒子
内にCoとCrの組成比の違う領域を生じさせる、いわゆる
相分離構造の形成が知られている(Jpn.J.Appl.Phys.,2
5,L668(1986)、IEEE Trans.Magn.,MAG-24,3012(1988)、
Jpn.J.Appl.Phys.,29,1705(1990))。
【0016】しかしそのデータを見ると、形成された相
分離構造は大きな結晶粒子内にきわめて不規則な形で形
成されており、かつ部分的には1000Å程度にも及ぶ大き
な未分離領域が見られ、将来的な高密度記録においては
問題を生じることが考えられる。またこのようなCoとCr
の有効な相分離構造を形成させるには、300 ℃近い高基
板加熱や基板バイアス印加など生産上問題を生じさせる
スパッタ条件の設定が不可欠でありその量産性には大き
な問題がある。
【0017】また本発明者らの検討によれば、このよう
なCrを20原子%程度も含有するCoCr系合金膜ではその飽
和磁化は著しく低下し、そのために十分な磁気記録再生
出力を得るために必要な磁性膜厚は増加してしまう。か
かる磁性膜膜厚の増加は記録再生時の孤立再生波時間半
値幅や高周波特性の劣化をひき起こし高密度記録には不
適となる。
【0018】したがって飽和磁化の低下の少ない合金組
成を持つ磁性膜でかつ十分な生産性を持つ作成プロセス
で、磁性膜を構成する結晶粒子が十分微細でありかつそ
の結晶粒子間に有効な磁気的分離構造を何らかの方法で
持たせることができれば、将来の高密度磁気記録におい
て必要となる高保磁力と十分低い媒体ノイズ特性を得ら
れることになる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の問題
点を解決しようとするものであり、将来の高密度磁気記
録において必要になる高保磁力と、特に磁気抵抗効果を
用いたいわゆるMRヘッドに対応できる十分低い媒体ノイ
ズ特性を得るための、飽和磁化の低下の少ない合金成分
でかつその作成プロセスが高い生産性を持つ磁性膜と、
その磁性膜を用いた磁気記録媒体を新規に提供すること
を目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するためになされたものであり、磁性薄膜を構成する
結晶粒子が、非強磁性非金属相を含む結晶粒界部により
実質的に分離されていることを特徴とする磁気記録媒体
を提供するものである。
【0021】特に前記結晶粒子の直径が10Å以上 500Å
以下、かつそれらの結晶粒子間の分離幅が実質的に2Å
以上50Å以下であることが好ましく、またさらに該分離
幅が実質的に10Å以上50Å以下であることが好ましい。
【0022】ここで、本発明で用いられる磁性膜はCo
系合金膜であり、微視的には結晶粒子の集合体であるい
わゆる多結晶膜となっている。磁性膜の結晶粒子構造
は、その膜面に対して垂直に透過する電子線を用いた透
過型電子顕微鏡により求められる。そして結晶粒子径と
は、膜面内方向の各結晶粒子の最大直径として定義さ
れ、粒子間分離幅は各結晶粒子間の最も狭い分離の0で
ない距離を意味する。
【0023】磁性薄膜を製造するうえで不可避的なバラ
ツキにより結晶粒子がきわめて局所的に接触することが
避けられないが、本発明の目的を妨げない範囲であれば
差し支えない。本発明においては、かかるきわめて局所
的な接触を除いて、結晶粒子が互いに実質的に分離して
いるものである。
【0024】また本発明は、上記磁性薄膜の巨視的な組
成がCo100-a-b-c-dNiaCrbPtcMdと表され、その磁性薄膜
を構成する結晶粒子が直径が10Å以上 500Å以下であ
り、かつそれらの結晶粒子間が2Å以上50Å以下の範囲
で非強磁性非金属相により分離されていることを特徴と
する磁気記録媒体を提供するものである。ただしここで
M は非強磁性非金属元素または化合物であり、a 、b 、
c およびd は原子パーセントであって、0 ≦a ≦15、0
≦b ≦15、0 <c ≦20、0 <d ≦20、かつa とbは同時
には0とならない。M が化合物の場合は、d は上記磁性
薄膜のなかでの化合物分子としてのパーセントを表す。
【0025】本発明において、上記非強磁性非金属相と
して酸化物からなる非金属相を選ぶことができる。ま
た、該酸化物としてSiO2、Al2O3 、TiO2、ZrO2およびY2
O3のうちの少なくとも1種類を選ぶことができる。
【0026】また本発明はスパッタ法による磁性薄膜の
形成において、用いるターゲット中に予め酸化物などの
非強磁性非金属成分を含有させ、さらにそのスパッタ時
にRFプラズマを用いることにより、作成された磁性薄膜
を構成する結晶粒子間に非強磁性非金属相による分離構
造を形成させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方
法を提供するものである。
【0027】この場合、上記磁性薄膜を、0.1 〜10体積
%の窒素ガスを含有させたArガスを用いたスパッタ法に
より形成することができる。
【0028】前述したようにこれからの高密度磁気記録
においては、飽和磁化の低下の少ない合金磁性膜でかつ
その作成プロセスは十分な量産性を持ち、形成された磁
性膜は微細な結晶粒子構造を持ちかつその結晶粒子間に
有効な磁気的分離構造を何らかの方法で持たせ、その結
果として高保磁力と十分低い媒体ノイズ特性を実現する
ことが特に望まれる。
【0029】本発明においては、この目的を達成するた
めの手段として、M を酸化物などの非強磁性非金属成分
とした場合、磁性薄膜の巨視的な組成がCo100-a-b-c-dN
iaCrbPtcMdと表され、その各組成が原子パーセントで、
各々、0 ≦a ≦15、0 ≦b ≦15、0 <c ≦20、0 <d ≦
20、かつa とb は同時には0とならない磁性膜を提案す
る。
【0030】ここでスパッタ法による磁性薄膜の形成に
おいては、用いるターゲット中に予め酸化物などの非強
磁性非金属成分を含有させ、さらにそのスパッタ時にRF
プラズマを用いることにより、その磁性薄膜を構成する
結晶粒子が直径が10Å以上 500Å以下であり、かつそれ
らの結晶粒子間の分離幅が実質的に2Å以上50Å以下の
範囲で非強磁性非金属相により分離されている磁性膜構
造を実現させる。
【0031】前述したようにこれからのMRヘッドを含め
た高密度記録化に対応するためには、現在よりも一段と
高い保磁力と大幅な媒体ノイズ改善が不可欠である。そ
して本発明者らはこのような保磁力と大幅な媒体ノイズ
改善を実現するために、磁性膜の結晶粒子構造を下地膜
やスパッタ条件などで制御するべく検討を行ったが、目
標とするような特性を得ることができなかった。
【0032】そこでCoPt系磁性膜自体に種々の添加物を
加えることを試みた結果、スパッタ法による磁性薄膜の
形成において、用いるターゲット中に予め酸化物などの
非強磁性非金属成分を含有させ、さらにそのスパッタ時
にRFプラズマを用いることにより磁性薄膜中に酸化物な
どの非強磁性非金属成分を添加させることにより、その
磁性膜を構成する結晶粒子が直径が10Å以上 500Å以下
であり、かつそれらの結晶粒子間が2Å以上50Å以下の
範囲で添加した非強磁性非金属相により分離されている
という構造を実現させることに成功した。さらにこのよ
うにして作成された結晶粒子構造を持つ磁性膜は、今目
標とする十分高い保磁力と大幅な媒体ノイズ改善効果を
持つことを明らかにした。
【0033】ここで磁性膜を構成する結晶粒子径が10Å
未満であると強磁性を示さずいわゆる超常磁性になり磁
気記録上必要な保磁力や残留磁化が大幅に減少してしま
うため不適であり、また 500Åを超えると今問題にして
いる記録ビット間の磁化遷移領域と同じ程度の大きさと
なり媒体ノイズが増大してしまうため不適である。
【0034】また結晶粒子間分離幅は2Å未満では媒体
ノイズを引き下げるような交換相互作用の十分な遮断が
なされないため媒体ノイズ改善がなされず、特に10Å以
上が好ましい。また結晶粒子間分離幅が50Åを超えると
磁性膜密度がかなり低くなるため前述したように十分な
磁気記録再生出力を得るために必要な磁性膜厚は増加し
てしまい、そのような磁性膜膜厚の増加は記録再生時の
孤立再生波時間半値幅や高周波特性の劣化を引き起こし
高密度記録には不適となる。
【0035】また磁性膜中に含有させる非強磁性非金属
成分の含有量(非強磁性非金属成分が化合物の場合は、
磁性薄膜のなかでの化合物分子としてのパーセント。以
下同じ。)が20原子%を超えるとやはり飽和磁化の著し
い低下を招き不適である。
【0036】本発明者らは実際にこのような方法で作成
した磁性膜の結晶粒子構造を、原子オーダーの分解能を
持つ高分解能透過電子顕微鏡や、高分解能透過電子線を
用いた空間分解能10Åのエネルギー分散型元素分析器に
より実際に分析、上述したような非強磁性非金属成分を
持つ結晶粒子間分離構造を実際に確認している。そして
このような結晶粒子間に強磁性の源である交換相互作用
を遮断する働きを持つ非強磁性非金属成分を実際に確認
したのは本発明が始めてである。
【0037】さらに本発明者らは、磁性膜の磁気特性、
特に磁気記録特性に大きな影響を与える保磁力や媒体ノ
イズと密接な関係のあるこのような結晶粒子間分離の程
度、すなわち分離幅は、予めターゲット中に添加される
酸化物の量により容易に制御されることも見いだした。
すなわち本発明で述べられた結晶粒子構造制御法は高い
生産性を持つものであり、磁性膜の磁気特性や記録密度
特性そのものを改善するほかに、従来、このような磁気
ディスクの量産時において問題となっていた磁気特性の
制御に対してきわめて有用であるといえる。
【0038】上記した方法により、将来の高密度磁気記
録において必要になる高保磁力と、特に磁気抵抗効果を
用いたいわゆるMRヘッドに対応できる十分低い媒体ノイ
ズ特性を得るための、飽和磁化の低下の少ない合金成分
でかつその作成プロセスが高い生産性を持つ磁性膜と及
びその磁性膜を用いた磁気記録媒体を得ることが可能に
なった。
【0039】
【実施例】
[実施例1]表面に膜厚15μmのNiP メッキ膜を施した
後、テクスチャー処理を施したアルミニウムディスク基
板上に、NiP/CoNiPtSiO/カーボン膜を順次積層してなる
磁気記録媒体をスパッタ法により形成した。磁性膜を作
成する際には、Co(81)Ni(7)Pt(12) 合金にSiO2を2およ
び4原子%含有させた焼結ターゲットを使用し、RF放電
を用いた。またNiP 下地膜厚は 420Å、磁性膜厚は残留
磁化膜厚積が一定になるように変えてある。成膜時には
0.1%の窒素ガスを含むArガスを使用し、その圧力を20
mTorr とした。また成膜時には積極的な基板加熱や基板
バイアス印加は行っていない。
【0040】得られた磁気記録媒体の振動試料型磁力計
で測定した磁気特性ならびに磁気記録特性を、SiO2を添
加しない場合のCo(81)Ni(7)Pt(12) 合金ターゲットを用
いた場合との比較で表1に示す。
【0041】また表中には透過型電子顕微鏡により観察
した結晶粒子構造より求められた、各結晶粒子間の分離
幅も示してある。観察に用いたサンプルは、実際にアル
ミニウムディスク上に形成された磁気記録媒体を、機械
的研磨とイオンシニング法により薄片化したものを用い
た。
【0042】磁気記録特性は浮上高さ 0.1μmの薄膜ヘ
ッドにより書き込み、再生を行うことにより測定した。
書き込み電流は27mAであった。また書き込み信号の周波
数は5MHzを用いた。測定したサンプルはその残留磁化膜
厚積がほぼ同じになるように磁性膜の膜厚は調整されて
いる。
【0043】結果を見ると、SiO2を添加しない場合は結
晶粒子は実質的に分離せず(分離幅0)、SiO2添加によ
り結晶粒子間に分離構造が形成され、その分離幅はSiO2
添加量を増やすと増加し、同時に磁性膜の磁気ヒステリ
シス上の保磁力は大幅に増加している。また角型比はや
や減少するがこれは実用上問題にならない程度である。
また磁気記録特性上はSiO2添加により、著しく媒体ノイ
ズが改善されていることがわかる。今SiO2を添加した場
合、XPS 分析により磁性膜に含まれているSiはSiO2の形
で含まれていることが明らかになった。すなわち添加さ
れたSiO2はそのままの形で磁性膜中に存在していること
になる。
【0044】また実際にこのような方法で作成した磁性
膜の結晶粒子構造を、高分解能透過電子線を用いた空間
分解能10Åのエネルギー分散型元素分析器により実際に
分析した。まず透過電子顕微鏡により観察したCo79Ni6P
t11(SiO2)4(以下、CoNiPt(SiO2)4 と書く)磁性膜の結
晶粒子構造を模式的に図1に示す。
【0045】ここで図中に示すように、作成されたCoNi
Pt(SiO2)4 磁性膜はその粒子径が50Åから 250Å程度の
非常に微細な結晶粒子より構成され、それぞれの粒子は
10Åから30Å程度の幅を持つ粒界構造により分離されて
いることがわかる。このような結晶粒子分離構造の幅は
表1に記載してあるように、SiO2の添加量により制御で
きる。次にこの粒界構造の成分について明らかにするた
めに、図中に番号で示した場所に対して透過電子線を用
いた空間分解能10Åのエネルギー分散型元素分析器によ
り実際に元素分析を行った。測定結果の一部を図2に示
す。
【0046】これより粒界部にはSiとO が含まれ、前述
のXPS の結果に基づいて考えるとSiO2が含まれているこ
とは明らかである。これに対して結晶粒子内部にはSiは
検出されずまたO も少ない。ここで結晶粒子内部に検出
されるO の量は電子顕微鏡サンプル作成時に磁性膜が一
部酸化したとすることで十分説明される微量なものであ
る。
【0047】次に各分析点の元素分析結果を元に、検出
されたSi、O 、Coの各検出信号強度を分析点1を基準に
してプロットした結果を図3に示す。また図中には実際
の粒界部分も示してある。この結果より明らかに添加さ
れたSiO2は粒界部分に相分離して存在していることがわ
かる。したがってこのように非強磁性非金属成分により
各々の十分粒径の小さなCo合金結晶粒子が分離され、そ
の結果として結晶粒子間の強い磁気的交換相互作用が弱
められていることが、このSiO2添加CoNiPt磁性膜の著し
い高保磁力と十分低い媒体ノイズの起因となっているこ
とが確かめられた。
【0048】[実施例2]実施例1と同様に、表面に膜
厚15μmのNiP メッキ膜とテクスチャー処理を施したア
ルミニウムディスク基板上に、NiP/CoNiCrPtSiO/カーボ
ン膜を順次積層してなる磁気記録媒体をスパッタ法によ
り形成した。磁性膜を作成する際には、Co(77)Ni(7)Cr
(4)Pt(12)合金焼結ターゲット上に 5mm× 5mm× 1mm厚
のSiO2チップを面積比で19%になるように均一に配置し
た複合ターゲットを使用し、RF放電を用いた。また実際
に形成された磁性膜の組成は、オージェ電子分光によ
り、Co71Ni6Cr4Pt11(SiO2)8 と求められた。ただし上記
組成においては、不可避的に含まれる残留酸素の含有量
は除いてある。またNiP 下地膜厚は 210Å、磁性膜厚は
500Åとした。成膜時には 0.1%の窒素ガスを含むArガ
スを使用し、その圧力を20mTorr とした。また成膜時に
は積極的な基板加熱や基板バイアス印加は行っていな
い。
【0049】得られた磁気記録媒体の振動試料型磁力計
で測定した磁気特性を、SiO2を添加しない場合のCo(77)
Ni(7)Cr(4)Pt(12)合金ターゲットを用いた場合との比較
で表2に示す。また表中には透過型電子顕微鏡により観
察した結晶粒子構造より求められた、各結晶粒子間の分
離幅も示してある。観察に用いたサンプルは、実施例1
と全く同様に、実際にアルミニウムディスク上に形成さ
れた磁気記録媒体を、機械的研磨とイオンシニング法に
より薄片化したものを用いた。
【0050】SiO2を添加しない場合は結晶粒子は実質的
に分離せず(分離幅0)、SiO2添加により結晶粒子間に
分離構造が形成され、同時に磁性膜の保磁力は大幅に増
加していることがわかる。また角型比はやや減少するが
これは実用上問題にならない程度である。また、高密度
磁気記録を実現するために非常に重要である媒体ノイズ
もSiO2添加により著しく低減し、結果として再生信号と
ノイズの強度比であるS/N値が改善されていることが
わかる。
【0051】次に、結晶粒子構造を高分解能透過電子線
を用いた空間分解能10Åのエネルギー分散型元素分析器
により実際に分析した。まず透過電子顕微鏡により観察
したSiO2添加CoNiCrPt磁性膜の結晶粒子構造を模式的に
図4に示す。磁性膜はその粒子径が50Åから 200Å程度
の非常に微細な結晶粒子より構成され、それぞれの粒子
は10Åから40Å程度の幅をもつ粒界構造により明瞭に分
離されていることがわかる。
【0052】次にこの粒界構造の成分について明らかに
するために、図中に番号で示した場所に対して、透過電
子線を用いた空間分解能10Åのエネルギー分散型元素分
析器により実際に元素分析を行った。測定結果の一部を
図5に示す。
【0053】これより粒界部3にはSiと多量のO が含ま
れ、一方結晶粒子内部4にはSiやOはほとんど観測され
なかった。そして、他の結晶粒子内部の観測点でも同様
にSiやO はほとんど観測されなかった。各分析点の元素
分析結果をもとに、検出されたSi、O 、Coの各検出信号
強度を分析点1を基準にしてプロットした結果を図6に
示す。また、図中には実際の粒界部分も示してある。
【0054】この結果より添加されたSiO2は明らかに磁
性薄膜を構成する結晶粒子と相分離して粒界部分に存在
していることがわかる。すなわち、CoNiCrPtSiO 磁性膜
においても、実施例1のCoNiPtSiO 磁性膜と全く同様
に、非強磁性非金属成分であるSiO2が結晶粒子の粒界部
に偏析しており、その粒界構造により各々の粒径の小さ
なCo合金結晶粒子が分離されていることが確かめられ
た。そしてその結果として、著しい高保持力特性と低媒
体ノイズ特性が発現していることが確かめられた。
【0055】上記実施例において示されたように、添加
される酸化物としてSiO2を選んだ場合、添加されるSiO2
の組成が、2原子%未満では、今後の高密度磁気記録の
実現のために重要となる保磁力が1600〜1800 Oe または
それ以上の水準に達せず、かつ再生出力に対する媒体ノ
イズの強度比であるS/Nが2原子%以上を含む場合の
S/Nの値に比べて有意に低いため、本発明の効果を得
るためには不十分である。また、その添加量が20原子%
より多いと、残留磁化膜厚積が無添加の場合のおおよそ
50%程度にまで減少し、これは著しい再生出力の低下に
つながり好ましくない。また、同時に角型比も 0.7より
小さくなり、このことも再生出力や高周波特性の大幅な
低下につながるため好ましくない。
【0056】勿論このような有用な磁気特性および磁気
記録特性をもたらす、磁性膜中の本発明で規定されたよ
うな結晶粒子構造およびその作成手段はNiP 下地膜を用
いた他の組成のCoPt系磁性膜においても確認された。ま
た本発明はNiP 下地膜を用いたCoPt系磁性膜にのみ限定
されるものでなく、他の高密度磁気記録媒体用磁性合金
膜や他の下地膜を用いた場合にも、その作成プロセスを
最適化することにより適用可能であることも明らかであ
る。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】本発明により、将来の高密度磁気記録に
おいて必要になる2000 Oe 以上の高保磁力と、特に磁気
抵抗効果を用いたいわゆるMRヘッドに対応できる十分低
い媒体ノイズ特性を得ることができた。
【0060】さらに本発明によれば磁気記録特性の高周
波数特性に悪い影響を与える飽和磁化や角形比の低下の
少ない合金成分で、かつその作成プロセスが高い生産性
を持つ磁性膜とその磁性膜を用いた磁気記録媒体におい
て、前述したような高保磁力と著しく低い媒体ノイズ特
性を得ることが可能となった。
【0061】さらに本発明においては、このような優れ
た磁気特性をもたらす結晶粒子間分離構造を、用いるタ
ーゲット中に添加する酸化物の量により容易に制御する
ことができ、このため量産にあたって高い生産性を有す
るものである。
【0062】また本発明においては磁性膜結晶粒子間の
磁気的分離は空隙を利用したものではなく組成の違いを
利用しているため、磁性膜の機械的強度は低下しない。
すなわちハード磁気ディスクなどで問題となるヘッドと
ディスクの摩擦や磨耗、あるいはヘッド起動終了時にお
けるいわゆるCSS と呼ばれる動作に対する機械的強度の
低下が見られないという効果を有する。またこのような
場合、耐湿度や耐薬品性も損なうことがなく総合的な磁
気記録媒体としての信頼性も優れた媒体を作成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】透過電子顕微鏡により観察した、CoNiPt(SiO2)
4 磁性膜の結晶粒子構造の模式図。図中の1〜7は元素
分析点を示す。
【図2】(a)図1中の4の点における透過電子線エネ
ルギー分散型元素分析器の分析スペクトル、(b)図1
中の5の点における透過電子線エネルギー分散型元素分
析器の分析スペクトル。
【図3】図1中の各分析点におけるCo、Si、O 各元素検
出信号強度を分析点1からの距離で表したグラフ。図中
の横線は結晶粒界領域を示す。
【図4】透過電子顕微鏡により観察した、SiO2添加CoNi
CrPt磁性膜の結晶粒子構造の模式図。図中の1〜5は分
析点を示す。
【図5】(a)図4中の3の点における透過電子線エネ
ルギー分散型元素分析器の分析スペクトル、(b)図4
中の4の点における透過電子線エネルギー分散型元素分
析器の分析スペクトル。
【図6】図4中の各分析点におけるCo、Si、O 各元素検
出信号強度を分析点1からの距離で表したグラフ。図中
の横線は結晶粒界領域を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 41/18

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性薄膜を構成する結晶粒子が、非強磁性
    非金属相を含む結晶粒界部により実質的に分離されてい
    ることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】前記結晶粒子の直径が10Å以上 500Å以
    下、かつそれらの結晶粒子間の分離幅が実質的に2Å以
    上50Å以下であることを特徴とする請求項1記載の磁気
    記録媒体。
  3. 【請求項3】前記結晶粒子間の分離幅が実質的に10Å以
    上50Å以下であることを特徴とする請求項2記載の磁気
    記録媒体。
  4. 【請求項4】前記磁性薄膜の巨視的な組成が Co
    100-a-b-c-dNiaCrbPtcMd と表されることを特徴とする
    請求項1記載の磁気記録媒体。ただしここでM は非強磁
    性非金属元素または化合物であり、a 、b 、c およびd
    は原子パーセントであって、0 ≦a ≦15、0 ≦b ≦15、
    0 <c ≦20、0 <d ≦20、かつa とb は同時には0とな
    らない。
  5. 【請求項5】前記非強磁性非金属相が酸化物からなるこ
    とを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】前記酸化物がSiO2、Al2O3 、TiO2、ZrO2
    よびY2O3から選ばれた少なくとも1種類の酸化物である
    ことを特徴とする請求項5記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】スパッタ法による磁性薄膜の形成におい
    て、用いるターゲット中に予め酸化物からなる非強磁性
    非金属成分を含有させ、さらにそのスパッタ時にRFプラ
    ズマを用いることにより、作成された磁性薄膜を構成す
    る結晶粒子間に非強磁性非金属相による分離構造を形成
    させることを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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