JP2002025030A - 垂直磁気記録媒体とその製法および磁気記録装置 - Google Patents

垂直磁気記録媒体とその製法および磁気記録装置

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JP2002025030A
JP2002025030A JP2000210701A JP2000210701A JP2002025030A JP 2002025030 A JP2002025030 A JP 2002025030A JP 2000210701 A JP2000210701 A JP 2000210701A JP 2000210701 A JP2000210701 A JP 2000210701A JP 2002025030 A JP2002025030 A JP 2002025030A
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oxide
magnetic
magnetic recording
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English (en)
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Tetsuo Nakazawa
哲夫 中澤
Takashi Naito
内藤  孝
Hirotaka Yamamoto
浩貴 山本
Mitsutoshi Honda
光利 本田
Tatsumi Hirano
辰己 平野
Ken Takahashi
高橋  研
Yuzo Kozono
裕三 小園
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Hitachi Ltd
Maxell Holdings Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基板上に軟磁性膜と磁性膜を形成した垂直磁気
記録媒体の配向,粒子径の制御により、ノイズの発生が
小さく高性能な垂直磁気記録媒体の提供。 【解決手段】基板1上に直接あるいは他の層を介して形
成される軟磁性膜2と、該軟磁性膜上に粒径・配向制御
膜3を介して形成される磁性膜4を有する垂直磁気記録
媒体であって、前記軟磁性膜上に形成した粒径・配向制
御膜3と磁性層4は、基板1の表面に対して柱状に成長
した結晶と、その結晶の側面を取り囲む粒界層で構成さ
れ、該粒径・配向制御膜3および磁性層4の少なくとも
粒径・配向制御膜の結晶粒子径,粒子径の分散,粒界層
の幅を、周期律表第I〜V族の酸化物,窒化物,硼化物
の1種以上を含み、その膜中における含有割合の調節に
よって制御した垂直磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高性能、かつ、高
信頼性を有する磁気記録装置およびこれを実現する垂直
磁気記録媒体とその製法並びにそのターゲット材料に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年の高度情報化社会の進展はめざまし
く、各種形態の情報を統合したマルチメディアが急速に
普及してきている。これを支える情報記録装置の1つに
磁気ディスク装置などの磁気記録装置がある。現在、磁
気記録装置は、記録密度の向上と小型化が図られてお
り、さらに、その磁気記録装置の低価格化も急速に進め
られている。
【0003】ところで、磁気記録装置の高密度化を実現
するためには、1)磁気ディスク媒体と磁気ヘッドとの
間の距離を小さくすること、2)磁気ディスク媒体の保
磁力を増大させること、3)信号処理方法を工夫するこ
と、4)面内磁気記録方式に代わって垂直磁気記録方式
を採用すること、などが必須の技術となっている。
【0004】この内、磁気ディスク媒体については、4
0Gb/in2を超える記録密度を実現するために、面
内磁気記録方式に代わる垂直磁気記録方式の採用、保磁
力の増大、あるいは磁性膜の磁化反転が生じる単位をよ
り小さくするなどの技術的改良が望まれている。
【0005】垂直磁気記録方式は、垂直磁気記録媒体の
磁性層中に媒体面に対して磁化容易軸が垂直方向に配向
するように形成したものであり、記録密度を上げて行っ
てもビット内の反磁界が小さく、記録再生特性の低下が
ない高密度記録に適した方法である。
【0006】しかし、垂直磁気記録方式の媒体において
は、面内磁気記録方式では形成する必要が無かった比較
的膜厚が厚い軟磁性膜が必要になる等、新たな技術課題
がある。さらに、磁性粒子サイズの微細化と同時に、そ
の粒子サイズの分布を均一にすることが、熱揺らぎの観
点から重要となってきている。
【0007】垂直磁気記録媒体については、特開平7−
44852号、特開平5−258272号公報等が開示
されている。磁性層の配向,保持力を改善するために磁
性層組成の適正範囲が示され、また、軟磁性層の粒径を
制御するために負のDCバイアスを印加した状態でDC
マグネトロン法で軟磁性膜を形成することの有効性が示
されている。
【0008】さらに軟磁性膜の形成方法について、特開
平7−3489号、特開昭64−8605号、特開平2
−138716号公報等が開示されている。磁性膜中の
磁性粒子サイズおよびそのサイズの分布を制御するため
の方法として、USP4,652,499号公報に記載さ
れるように、磁性膜の下にシード層を設けることが提案
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の特開平
5−258272号公報では、軟磁性膜、磁性膜の形成
において、その粒径を制御するのに負のDCバイアスを
印加して成膜する特殊な技術を適用している。
【0010】また、特開平7−3489号、特開昭64
−8605号、特開平2−138716号公報等は磁気
ヘッドを対象としたものである。
【0011】また、磁性膜中の磁性粒子サイズおよびそ
の粒子サイズの分布を制御するための方法としてUSP
4,652,499号公報に記載の方法では、磁気ディス
ク媒体を構成する磁性膜の結晶粒子サイズおよび結晶粒
子サイズ分布の制御に限度があり、磁性膜中に微細粒子
と粗大粒子が共存する。このような状態の磁性膜では、
情報を記録する場合(磁化を反転させる場合)に、周囲
の磁性粒子からの漏洩磁界の影響を受けたり、逆に、大
きな磁性粒子が相互作用を与えることにより、40Gb
/in2を超える超高密度記録には、安定した記録が行
えない場合があった。
【0012】本発明の第1の目的は、基板上に軟磁性膜
と磁性膜を形成して成る垂直磁気記録媒体の配向・粒子
径制御を確実にすることにより、ノイズの発生が小さい
高性能な垂直磁気記録媒体を提供することにある。
【0013】本発明の第2の目的は、上記の垂直磁気記
録媒体の製法を提供することにある。
【0014】本発明の第3の目的は、上記の垂直磁気記
録媒体の製造に用いるターゲット部材を提供することに
ある。
【0015】さらに、本発明の第4の目的は、40Gb
/in2を超える超高密度記録の可能な垂直磁気記録装
置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の要旨は次のとおりである。
【0017】基板上に直接あるいは他の層を介して形成
される軟磁性膜と、該軟磁性膜上に粒径・配向制御膜を
介して形成される磁性膜を有する垂直磁気記録媒体であ
って、前記軟磁性膜上に形成した粒径・配向制御膜と磁
性層は、基板表面に対して柱状に成長した結晶とその結
晶の側面を取り囲む粒界層で構成され、該粒径・配向制
御膜および磁性層の内、少なくとも粒径・配向制御膜の
結晶粒子径,粒子径の分散,粒界層の幅を、周期律表第
I〜V族の酸化物,窒化物,硼化物の少なくとも1種を
含み、かつ、その膜中における含有割合を調節すること
によって制御した垂直磁気記録媒体にある。
【0018】軟磁性層を、予め形成した基板上に直接あ
るいは他の層を介して粒径・配向制御膜および磁性膜を
形成した垂直磁気記録媒体は、軟磁性膜が粒径・配向制
御膜および磁性膜、さらには、磁性膜上に形成する保護
膜等に比べて比較的膜厚が厚くなるため、上記目的を達
成するのに好都合である。
【0019】この時、前記粒径・配向制御膜は、酸化
物、あるいは、金属またはそれらの合金の少なくとも1
種からなる第1の構成成分、および、周期律表第I〜V
族の酸化物,窒化物,硼化物の少なくとも1種である第
2の構成成分からなる粒子と、該粒子の粒界で構成され
る。
【0020】該粒子は酸化物,金属またはそれらの合金
である第1の構成成分が65〜98重量%と、周期律表
第I〜V族の酸化物,窒化物,硼化物の少なくとも1種
からなる第2の構成成分が35〜2重量%であり、該粒
子の粒界層は酸化物あるいは金属またはそれらの合金で
ある第1の構成成分が30〜85重量%で、周期律表第
I〜V族の酸化物,窒化物,硼化物の少なくとも1種で
ある第2の構成成分が70〜15重量%であることが望
ましい。
【0021】なお、粒子およびその粒界を構成する物
質,濃度(組成)は、材料の選定または成膜条件の選択
により調節できる。また、同時に材料の選定または成膜
条件の選択により、その膜の配向性、結晶粒子サイズ、
結晶粒子サイズの分布も制御することができる。
【0022】また、本発明の垂直磁気記録媒体におい
て、軟磁性膜は膜厚が10〜400nmで、材料として
鉄系合金、パーマロイ系合金、CoNbZr,CoFe
B等の非晶質材料、フェライト化合物が用いられる。こ
うした材料としては、例えば、Fe,Fe−Ni,Fe
−Ta−C,Co−Nb−Zr,Fe−Al,Fe−S
i,Fe−Co−Ni,Mo−Ni−Mn−Fe,Cu
−Cr−Ni−Fe,Fe−Co,Mg−Zn−Fe,
Mn−Zn,Co−Nb−Zr、または、Co−Fe−
B等が挙げられる。これらは気相メッキ、スパッタリン
グ、蒸着、湿式メッキ等で形成することができる。
【0023】さらに基板材料としてはガラス,金属,プ
ラスチック,および、それらの複合材を使用することが
可能で、その片面あるいは両面に膜厚が10〜400n
mの軟磁性膜を予め気相メッキ、スパッタリング、蒸
着、湿式メッキ等で形成した基板が有効である。
【0024】また、軟磁性膜は、例えば、基板側に非晶
質材料から成る軟磁性膜を形成し、さらに結晶質の軟磁
性膜を積層して形成することで、軟磁性膜の機能と粒径
・配向制御膜の機能とを兼ねた構成とすることができ
る。
【0025】この時、結晶質材料から成る軟磁性膜の粒
子部分の組成は、前記軟磁性膜材料が65〜98重量%
と、周期律表第I〜V族の酸化物,窒化物,硼化物の少
なくとも1種の成分が35〜2重量%である。
【0026】また、該粒子の粒界層は前記軟磁性材料が
30〜85重量%で、周期律表第I〜V族の酸化物,窒
化物,硼化物の少なくとも1種が70〜15重量%とす
るのが効果的である。
【0027】粒径・配向制御膜は膜厚が2〜50nm、
平均粒径(d)が4〜18nmであり、粒径の標準偏差
(σ)/dは25%以下、粒界層の幅が0.1〜2nm
であることが望ましい。
【0028】磁性膜はCoを主体とし、PtおよびC
r,Ta,Nbの少なくとも1種の元素を含む合金から
なる強磁性薄膜を用いることができる。
【0029】この強磁性薄膜の構造は、Coの結晶粒子
の粒界にCr,Ta,Nbの少なくとも1種の元素が偏
析して存在する。また、強磁性薄膜に周期律表第I〜V
族の酸化物,窒化物,硼化物の少なくとも1種を添加す
ると、より効果的である。
【0030】周期律表第I〜V族の酸化物,窒化物,硼
化物の少なくとも1種からの成分を添加した軟磁性膜,
粒径・配向制御膜、および、磁性膜の粒子は結晶質(X
線回析により測定)であり、それが規則的に配列してお
り、この粒子の結晶粒界には非晶質(X線回析により測
定)の粒界が存在している構造が好ましい。
【0031】また、この結晶粒子は、磁性膜粒子の格子
定数との整合がとり易いように結晶配向していることが
最も好ましい。また、粒径・配向制御膜の結晶の格子定
数と、磁性膜の結晶の格子定数との差は20%以下であ
ることが望ましい。
【0032】なお、本発明では、磁性膜の磁性粒子成分
としてCoを主体とするPt、および、Cr,Ta,N
bの少なくとも1種の元素を含むものが利用できるとし
たが、これらの元素の他に、例えば、B,W,その他の
元素を添加、あるいは、不純物として含まれていてもか
まわない。
【0033】また、軟磁性膜、粒径・配向制御膜、磁性
膜の粒径を制御するために、それぞれの膜を複数層積層
して形成することも有効である。
【0034】磁性膜は膜厚10〜70nm、平均粒径
(d)4〜14nm、粒径の標準偏差(σ)/dが25
%以下、配向性は磁化容易軸が基板面に垂直であり、粒
界層の幅が0.1〜2nmであることが望ましい。
【0035】また、粒径・配向制御膜の粒子径と、その
上に形成された磁性膜の粒子径との比が0.7〜1.4で
あることが本発明の目的を満足するために重要である。
【0036】さらに、磁性膜の膜厚(t),平均粒径
(d)の比(t/d)が2〜7で、かつ、磁化容易軸が
基板表面と垂直であることが、記録媒体の安定した高特
性を維持するために重要である。
【0037】このように形成した本発明の垂直磁気記録
媒体は、磁化反転が生じる単位が100nm以下であ
り、保磁力が2kOe以上である。
【0038】なお、本発明の垂直磁気記録媒体は、基板
に軟磁性層、粒径・配向制御膜、磁性膜を一つの工程で
形成することができる。また、軟磁性層は他の層に比べ
て厚い場合が多いため、予め、基板に軟磁性層を形成し
ておき、それを基板として粒径・配向制御膜、磁性膜を
形成し、工程の流れを改善することができる。
【0039】以上により、垂直磁気記録媒体における磁
化反転単位およびそのサイズを小さくできる。ここで云
う磁化反転単位とは、反転の最小単位を磁性膜の結晶粒
子1つと仮定し、記録や消去を行った場合に何個分の磁
性膜の結晶粒子に相当するかを磁気力顕微鏡(MFM)
などにより観察して決めるものである。
【0040】こうした本発明の垂直磁気記録媒体を搭載
し、回転駆動する駆動機構、前記磁気記録媒体に対し記
録再生を行う磁気ヘッドを備え、高密度の情報を伝達す
ることができる磁気記録装置を得ることができる。
【0041】本発明の磁気記録媒体を搭載した磁気記録
装置は、磁性膜の磁性粒子が粒径・配向制御膜中の結晶
質粒子の粒径および粒径分布を反映して制御できている
ことと、粒径・配向制御膜の結晶質粒子上と非晶質であ
る粒界上に成長する磁性膜は、異磁性膜を構成する結晶
粒子間の磁気的相互作用が低減されているために、磁化
遷移領域に存在するジグザグパターンを小さくすること
ができる。
【0042】具体的には、磁気記録媒体のトラックの磁
化遷移領域に存在するジグザグパターンの幅を、記録ヘ
ッドのギャップ長以下とすることができる。なお、ジグ
ザグパターンの幅は、必ずしもトラック全周にわたって
ギャップ長以下である必要はないが、全周にわたってギ
ャップ長以下が理想的である。
【0043】これにより、磁気記録媒体のノイズを低減
することができる。また、トラック幅を小さくしてもノ
イズの影響を小さく抑えられるため、トラック密度を低
減することができる。
【0044】上記の垂直磁気記録媒体と、該記録媒体を
回転駆動する駆動部と、記録部と再生部とを有する磁気
ヘッドと、該磁気ヘッドを磁気記録媒体に対し相対的に
移動させる移動手段を備えた磁気記録装置は、40Gb
/in2を超える高密度記録が可能な磁気記録装置が実
現でき、該記録装置に画像やコードデータ、オーディオ
等の各種情報を記録,再生、あるいは、消去を行なうこ
とができる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づき説
明する。
【0046】〔実施例 1〕図1は、本実施例の垂直磁
気記録媒体(以下、単に磁気記録媒体と云う)の模式断
面図である。まず、基板1として直径2.5インチのガ
ラス基板を用いた。その上に、軟磁性膜2としてFe−
78Niパーマロイを用い、アルゴンガス圧2mTor
r,スパッタ電力1.5kWでDCマグネトロンスパッタ
法により成膜した。なお、膜厚は300nmとした。
【0047】その後、基板を250℃に加熱し、粒径・
配向制御膜3として、酸化コバルト(Co34)あるい
は酸化コバルト(CoO)が50〜100重量%、酸化
シリコン(SiO2)と酸化チタン(TiO2)のモル比
1:1の混合物0〜50重量%からなる焼結ターゲッ
ト、および、Cr−20at%Tiが100〜50重量
%になるようCr−20at%Tiのターゲット上に、
酸化シリコン(SiO2)と酸化チタン(TiO2)のモ
ル比1:1の焼結ペレット置き、10nm膜厚の配向・
粒径制御膜を形成した。
【0048】スパッタ時の放電ガスとしては純Arを使
用し、放電ガス圧力は5mTorr、投入高周波電力は1.
5kWとした。その後、Co−19at%Cr−8at
%Ptの磁性膜4をアルゴンガス圧2mTorr,スパッ
タ電力1.5kWでDCマグネトロンスパッタ法により
成膜した。なお、温度は250℃に維持した。この磁気
記録媒体の特性を表1〜3に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】Co34を粒径・配向制御膜として使用し
た実施例(表1)では、粒径・配向制御膜3および磁性
膜4の粒径の分布を示す指標であるσ1/d1×100の
値は、Co34が100%の場合(比較例)を除いて2
5%以下である。
【0053】また、試料No.6,7はX線回折でCo3
4に起因するピークが認められず、結晶性が悪かっ
た。
【0054】さらにまた、No.1〜7の試料に相当す
る磁性膜形成前の粒径・配向制御膜の平面を、透過型電
子顕微鏡(TEM)で観察した結果、比較例(No.
1,6,7)を除いて粒界幅は0.1〜2.0nmであっ
た。
【0055】ここで粒子部分と粒界部分の組成をFE−
TEM(フイールドエミッション型TEM)のEDX
(エネルギー分散型特性X線分析装置)で測定した。粒
子部分はビーム径を約5nmに、また、粒界部分はビー
ム径を約0.5nmに絞って測定した。
【0056】粒子は酸化コバルトが65〜98重量%で
あり、他に、SiO2およびTiO2が含まれていた。ま
た、粒界は酸化コバルトが30〜85重量%であり、他
にSiO2とTiO2が含まれていた。さらに、電子線回
析法により粒径・配向制御膜の構造を観察すると、粒子
部分は結晶質であり、粒界部分は非晶質であった。
【0057】なお、粒径・配向制御膜3、磁性膜4を構
成する粒子の粒子径(d1,d2)を表1に示したが、こ
れは、それぞれの上記膜表面のTEM観察写真の粒子約
300個の面積を実測し、粒子個々の面積を円近似する
ことによる方法で、その直径を粒子径とした。
【0058】粒径・配向制御膜3、磁性膜4の結晶は、
前者がCo34であり、後者は主要成分であるCoに起
因するX線回折ピークからCo(00.2)に配向して
おり、磁化容易軸が基板面に垂直に成長していることが
認められた。
【0059】粒径・配向制御膜3として、CoOおよび
Cr−20at%Tiを使用した場合についての実施例
を表2,3に示した。
【0060】粒径・配向制御膜3および磁性膜4の粒径
の分布を示す指標であるσ1/d1×100の値は、Co
OあるいはCr−20at%Tiが100重量%の場合
(比較例:試料No.1)を除いて25%以下であっ
た。
【0061】しかし、表2の試料No.6,7、表3の
試料No.6はX線回折でCoOあるいはCr−20a
t%Tiに起因するピークが認められず、結晶性が悪か
った。
【0062】また、この場合もCo34と同様、粒子は
酸化コバルトあるいはCr−20at%Tiが65〜9
8重量%であり、他にSiO2およびTiO2が含まれて
いた。また、粒界はSiO2+TiO2が2〜35重量
%、残部がCoOあるいはCr−20at%Tiであ
り、この場合も磁性膜はCo(00.2)に配向してお
り、磁化容易軸が基板面に垂直に成長していることが認
められた。
【0063】なお、本実施例の媒体の断面をTEMによ
り観察したところ、比較例以外は粒径・配向制御膜3の
形態をよく反映した形で磁性粒子が成長しており、粒径
・配向制御膜粒子の粒子径(d1)と磁性膜の粒子径
(d2)との比(d1/d2)は比較例を除いて0.7〜
1.4の範囲に、また、磁性膜の膜厚(t)とd2との比
(t/d2)は2〜7の範囲であった。
【0064】次に、磁性膜4上に保護膜5として膜厚5
nmのカーボン(C)膜を形成し、磁気記録媒体7とし
た。スパッタ時の条件は、放電ガスがAr、放電ガス圧
力が5mTorr、投入DC電力は1.5kWである。
【0065】なお、本実施例では放電ガスにArを使用
したが、他に窒素を含むガスを用いてもよい。これによ
って、膜が緻密化し、性能を向上させることもできる。
【0066】また、磁性膜の磁気特性を測定した結果、
比較例以外は保磁力が2kOe以上であり、M−Hルー
プにおけるヒステリシスの角型性の指標である保磁力角
型比S*が0.7〜0.88であり、良好な磁気特性を有
していた。この結果、磁性膜の結晶粒子サイズが小さ
く、そのサイズの分布が均一であることが分かった。
【0067】さらに、この磁気記録媒体7の表面に潤滑
膜6を塗布,形成した後、磁気記録再生装置へ組み込
み、記録再生特性を評価した。
【0068】図2は、本実施例における磁気記録装置の
概略構造を示す斜視図である。磁気記録媒体7と、これ
を回転駆動させる駆動部8と、磁気記録媒体7に記録さ
せる駆動部9と、磁気ヘッド10への信号入力と、磁気
ヘッドからの出力信号の再生を行うための記録再生信号
処理手段とを備えた磁気記憶装置である。
【0069】磁気ヘッド10は、再生ヘッドと記録ヘッ
ドで構成され、再生ヘッドには単磁極型磁気ヘッドを用
いた。磁気記録媒体に40Gb/in2に相当する信号
を記録してS/Nを評価したところ、表1〜3の比較例
を除く実施例の媒体は、20〜36dBの再生出力が得
られた。一方、比較例として示した磁性膜では17〜1
9dBの再生出力であった。
【0070】ここで、磁気力顕微鏡(MFM)により磁
性膜の磁化反転単位を測定したところ、本実施例の試料
は粒子2〜3個分程度であり、十分に小さいことが分か
った。また、MFMにより測定した磁化遷移領域のジグ
ザグパターンが存在する領域も0.1μmと記録ヘッド
のギャップ長以下であり、著しく小さかった。さらにま
た、熱揺らぎや熱による減磁も発生しなかった。これ
は、磁性膜の結晶粒子サイズの分布が小さいことに起因
している。
【0071】なお、Co34,CoO,Cr−20at
%TiとSiO2,TiO2の混合比は適宜選択できる
が、実施例に示したように粒径・配向制御膜3の粒子部
分の組成がCo34,CoO,Cr−20at%Ti成
分:65〜98重量%と、SiO2+TiO2成分が35
〜2重量%の範囲を外れると、粒子部分の結晶性が低下
し、その粒径・配向制御膜3上に形成した磁性膜4の粒
径の標準偏差が大きくなり、記録媒体用の粒径・配向制
御膜3として適正な機能が確保できなくなる。
【0072】なお、本実施例では基板としてガラスを使
用したが、AlやAl合金基板,プラスチックあるいは
これらの複合材を用いることも可能であり、基板サイズ
も変えることができる。
【0073】また、基板にNiP,CoCrZr,その
他の基板表面を改質するための層を形成しても良い。さ
らに軟磁性膜2としてFe−78Niパーマロイを用い
たが、軟磁性を示す材料であればこれに限定されるもの
ではない。また、軟磁性膜、配向制御膜、磁性膜等の作
用をする膜を複数層形成して、効果を高めることもでき
る。
【0074】なお、本実施例においては、粒径・配向制
御膜3の結晶粒子がCo34,CoO,Cr−20at
%Tiを用いた例で説明したが、酸化クロム、酸化鉄、
酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化チタンあるいは
酸化ニッケル、さらにCr,Ti,あるいは、これらの
金属を主体とする結晶粒子とすることでも磁性膜の粒子
を微細化し、その粒子サイズの分布を均一にすることが
できることを確認した。
【0075】また、添加材として酸化シリコン(SiO
2)と酸化チタン(TiO2)のモル比が1:1の混合物
を使用した場合について示したが、周期律表第I〜V族
の酸化物,窒化物,硼化物の少なくとも1種の物質が、
本実施例で示した酸化シリコン(SiO2)と酸化チタ
ン(TiO2)の混合物と同様、有効に作用することを
確認した。
【0076】さらに、Co34,CoO等にイオン半径
の異なる金属(例えば、クロム、鉄あるいはニッケルの
酸化物)を添加してもよいことも確認した。また、Cr
−20at%Ti以外の金属、あるいは、それらの合金
も粒径・配向制御膜3の結晶粒子とすることで磁性膜4
の粒子を微細化し、その粒子サイズの分布を均一、か
つ、磁性膜の配向性を確実にすることができることを確
認した。
【0077】〔実施例 2〕本実施例における磁気記録
媒体の模式断面図を図3〜図7に示す。本実施例では、
Co系非晶質軟磁性膜2"であるCo−5at%Fe−
20at%Bの膜を50nm形成後、Ni,Feを主成
分とする軟磁性材料95重量%、酸化シリコン(SiO
2)と酸化チタン(TiO2)のモル比1:1の混合物5
重量%からなるものをターゲットに用い、10nm膜厚
の軟磁性膜2'を形成した。スパッタ時の放電ガスには
純Arを使用し、放電ガス圧力は5mTorr、投入電力
は1.5kWとした。
【0078】その後、 (1) 実施例1に相当する条件で磁性膜4を形成(図
3) (2) 実施例1、表1のNo.3に相当する条件で粒
径・配向制御膜、磁性膜を形成(図4) (3) 比較例としてCo系非晶質軟磁性膜の上にN
i,Feを主成分とする軟磁性材料のみの軟磁性膜を積
層した後、実施例1に相当する条件で磁性膜4を形成
(図5) (4) 比較例として、Co系非晶質軟磁性膜であるC
o−5at%Fe−20at%B膜を60nm形成後、
実施例1に相当する条件で磁性膜4を形成(図6) (5) 比較例として、Ni,Feを主要成分とする軟
磁性材料95重量%,酸化シリコン(SiO2)と酸化
チタン(TiO2)のモル比1:1の混合物5重量%か
らなるものを焼結ターゲットに用い、60nm膜厚の軟
磁性膜を形成後、実施例1に相当する条件で磁性膜を形
成(図7)した媒体を作成した。
【0079】これらの媒体を電子顕微鏡により観察した
ところ、1)は、Ni,Feを主成分とする軟磁性膜
2’の平均粒径(ds)が14nm,標準偏差(σs)
/dsが18%であり、軟磁性膜2’上に形成した磁性
膜4の平均粒径(dm)14.8nm,標準偏差(σ
m)/dmが17.5%であった。両者の粒径がほぼ同
等で粒径の分散も小さく、磁性膜の粒径が軟磁性膜に制
御されていた。また、磁性膜の配向性もCo(00.
2)であった。
【0080】2)は、Ni,Feを主成分とする軟磁性
膜2’の平均粒径(ds)が14nm,標準偏差(σ
s)/dsが18%であり、軟磁性膜2’上に形成した
粒径・配向制御膜3の平均粒径(dg)14.4nm,
標準偏差(σg)/dgが15.1%であった。
【0081】さらにその上に形成した磁性膜4の平均粒
径(dm)14.8nm,標準偏差(σm)/dmが1
6.1%であった。
【0082】上記1)と比べると、より磁性膜の粒径お
よびその分散が粒径・配向制御膜の形成により制御され
ていることが認められた。また、磁性膜の配向性もCo
(00.2)であった。
【0083】3)は、Ni,Feを主成分とする軟磁性
膜2の平均粒径(ds)が19nm,標準偏差(σs)
/dsが27%であり、軟磁性膜2上に形成した磁性膜
の平均粒径(dm)が20.4nm,標準偏差(σm)
/dmが32%であった。
【0084】1),2)に比べて粒径が大きいことに加
え、粒径の分散も大きい。軟磁性膜に酸化シリコン(S
iO2)と酸化チタン(TiO2)のモル比1:1の混合
物を添加剤して形成した膜の粒径およびその分散が制御
されており、それが磁性膜の粒径・配向をも良好に制御
するものであることが認められた。
【0085】4)は、非晶質の軟磁性膜2''であり、こ
こで作製した軟磁性膜2''上に磁性膜を形成したが、磁
性膜の粒径・配向は全く制御されていなかった。
【0086】5)は、軟磁性膜2’の平均粒径(ds)
が16nm,標準偏差(σs)/dsが18.6%であ
り、軟磁性膜上に形成した磁性膜の平均粒径(dm)が
15.8nm,標準偏差(σm)/dmが18.2%であ
った。両者の粒径がほぼ同等で粒径の分散も小さく、磁
性膜の粒径が軟磁性膜に制御されていた。また、磁性膜
の配向性もCo(00.2)であった。
【0087】これらの媒体について磁気特性を測定した
結果、1),2)は保磁力がそれぞれ2.9,3.1kO
eであり、M−Hループにおけるヒステリシスの角型性
の指標である保磁力角型比S*がそれぞれ0.84,0.
88であり、良好な磁気特性を有していた。
【0088】一方、3)は保磁力が1.8kOeであ
り、保磁力角型比S*がそれぞれ0.77であった。
【0089】4)は保磁力が1.6kOeであり、保磁
力角型比S*がそれぞれ0.67であり、満足できる磁
気記録媒体としての特性を示すものではなかった。
【0090】5)は保磁力が1.8kOeであり、保磁
力角型比S*がそれぞれ0.68であった。軟磁性層
2’が磁性膜の粒径・配向制御をしていたが、磁気記録
媒体としての特性は満足できるものではなかった。これ
は軟磁性膜全体を酸化シリコン(SiO2)と酸化チタ
ン(TiO2)のモル比1:1の混合物を添加すること
によって、軟磁性結晶を非晶質粒界で区画してしまった
ために、磁区の境界が束縛されてしまい、磁界の移動が
容易にできなくなったためであると考えられる。
【0091】これらの結果から、軟磁性膜を複数層形成
すること、さらに軟磁性膜材に添加材(本実施例の場合
はSiO2とTiO2のモル比1:1の混合物)を使用す
ることにより、媒体特性を向上させることができるこ
と、特に、軟磁性膜材に添加材(本実施例の場合はSi
2とTiO2のモル比1:1の混合物)を使用した膜を
形成する場合は、軟磁性膜が粒径・配向制御膜の機能を
兼ねることができることが分かる。
【0092】しかし、この場合は軟磁性膜を複数層形成
し、さらに磁性膜4側の軟磁性膜は軟磁性膜材に添加材
を添加した膜を、基板1側には軟磁性膜材のみの膜を形
成することが効果的である。
【0093】〔実施例 3〕図8は、本実施例における
磁気記録媒体の模式断面図である。本実施例では実施例
1、表1のNo.3に相当する条件で粒径・配向制御膜
3を形成した後、Ptを12at%含むCoCrPtT
aを成分とする磁性材料95重量%に、SiO2が5重
量%からなるものを焼結ターゲットに用い、15nm膜
厚の磁性膜を形成した。スパッタ時の放電ガスには純A
rを使用し、放電ガス圧力は5mTorr、投入電力は1.
5kWとした。
【0094】磁性膜を形成した媒体の断面を電子顕微鏡
により観察したところ、粒径・配向制御膜の形態をよく
反映した磁性膜が成長しており、粒径・配向制御膜の粒
子と磁性膜の磁性粒子はほぼ同じサイズであった。磁性
粒子の粒子径分布を求めたところ、標準偏差:(σ)/
粒径(d)が15%であった。このように磁性膜の粒子
はそのサイズの分布が均一であることが分かった。
【0095】また、磁性膜の磁気特性を測定した結果、
保磁力が3.4kOeであり、M−Hループにおけるヒ
ステリシスの角型性の指標である保磁力角型比S*が
0.91で、良好な磁気特性を有していた。このことか
ら、磁性膜にも添加材を使用することにより、媒体特性
をより向上させることができることが分かった。
【0096】〔実施例 4〕基板として直径2.5イン
チのガラス基板を用いた。基板上に、Tiターゲットを
用いてスパッタ法によりを5nmの膜を形成した。その
後、硫酸ニッケル、硫酸第一鉄、硫酸コバルトを溶解し
てpH3.0に調製した水溶液に基板を浸漬し、電流密
度2A/cm2で電気メッキして400nmの軟磁性膜
を形成した。この基板を300℃で1時間熱処理し、記
録媒体形成用の基板とした。
【0097】この基板に実施例1、表1のNo.3に相
当する条件で粒径・配向制御膜,磁性膜を形成し、媒体
の断面を電子顕微鏡により観察したところ、軟磁性膜の
粒径は14nmであり、粒径・配向制御膜,磁性膜共に
軟磁性膜の形態をよく反映した形で成長しており、軟磁
性膜,粒径・配向制御膜の粒子と磁性膜の磁性粒子はほ
ぼ同じサイズであった。
【0098】磁性粒子の粒子径分布を求めたところ、標
準偏差(σ)/粒径(d)が17%であった。このよう
に磁性膜の粒子は、その粒子サイズの分布が均一である
ことが分かった。
【0099】〔実施例 5〕図9は、本実施例における
磁気記録媒体の模式断面図である。基板として直径2.
5インチのガラス基板を用いた。基板上に、軟磁性膜2
としてFe−78Niパーマロイを用い、アルゴンガス
圧2mTorr,スパッタ電力1.5kWでDCマグネトロ
ンスパッタ法により成膜し、膜厚20nmとした。その
後基板を250℃に加熱し、CoOが95重量%でSi
2+TiO2が5重量%より成るターゲットを用いて、
第1層目の粒径・配向制御膜を5nm形成後、Co−3
5at%Crが95重量%でSiO2が5重量%より成
るターゲットを用いて、第2層目の粒径・配向制御膜を
5nm積層して粒径・配向制御膜3,3'とした。
【0100】スパッタ時の放電ガスには純Arを使用
し、放電ガス圧力は5mTorr、投入電力は1.5kWと
した。その後、CoCrPtTa系磁性膜をアルゴンガ
ス圧2mTorr,スパッタ電力1.5kWでDCマグネト
ロンスパッタ法により成膜した。温度は250℃に維持
した。
【0101】次いで、実施例1、表1のNo.3に相当
する条件で磁性膜等を形成し、この媒体の特性を評価し
た結果、良好な磁気特性を示し、積層タイプの粒径・配
向制御膜の有効性を確認した。
【0102】〔実施例 6〕基板として直径2.5イン
チのガラス基板を用いた。基板上に、軟磁性膜としてF
e−78Niパーマロイを用い、アルゴンガス圧2mT
orr,スパッタ電力1.5kWでDCマグネトロンスパッ
タ法により成膜し、膜厚を5〜500nmとした。その
後、基板を250℃に加熱し、CoOが95重量%でS
iO2+TiO2が5重量%より成るターゲットを用い
て、第1層目の粒径・配向制御膜を5nm形成後、Co
−35at%Crが95重量%でSiO2が5重量%よ
り成るターゲットを用いて、第2層目の粒径・配向制御
膜を5nm積層して粒径・配向制御膜とした。スパッタ
時の放電ガスには純Arを使用し、放電ガス圧力は5m
Torr、投入高周波電力は1.5kWとした。
【0103】次いで、CoCrPtTa系磁性膜をアル
ゴンガス圧2mTorr,スパッタ電力1.5kWでDCマ
グネトロンスパッタ法により成膜した。温度は250℃
に維持した。その後、実施例1に相当する条件で保護
膜、潤滑膜、磁性膜等を形成してこの媒体の諸特性を評
価した結果を表4に示す。
【0104】
【表4】
【0105】表4には各媒体の保磁力を振動型磁力計
(VSM)で測定した結果と、記録再生特性を記録再生
分離型の磁気ヘッド用いて測定した結果を示した。
【0106】記録特性は、低周波の再生出力の半分にな
る出力半減記録密度(D50)を測定した。表から分かる
ように、軟磁性膜の厚さが10nm以上において保磁力
2kOe以上の値が得られ、かつ、出力半減記録密度
(D50)の値も改善できる結果が得られた。
【0107】本発明で軟磁性膜の厚さを400nm以下
としたのは、媒体特性からの制約ではなく、工業的に4
00nmを超える厚い膜を形成することが得策でないた
めである。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、基板上に軟磁性膜,粒
径・配向制御膜,磁性膜を結晶粒子サイズ、および、そ
の粒子分布を制御し形成することができる。これによ
り、低ノイズで、熱揺らぎや熱減磁が抑制された垂直磁
気記録媒体が実現できる。
【0109】また、磁性膜の結晶配向性の制御が可能で
あるため、高密度記録に適した配向を有する磁性膜とす
ることができる。
【0110】さらに、磁性膜の結晶粒子間の距離を制御
できるので、磁性膜の結晶粒子間の相互作用を低減する
ことができ、これにより、低ノイズで磁区が微細化され
た磁気記録媒体が得られ、高密度記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の垂直磁気記録媒体の模式断
面図である。
【図2】磁気記録装置の概略構造を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施例2の垂直磁気記録媒体の模式断
面図である。
【図4】本発明の実施例2の垂直磁気記録媒体の模式断
面図である。
【図5】本発明の実施例2の垂直磁気記録媒体の模式断
面図である。
【図6】本発明の実施例2の垂直磁気記録媒体の模式断
面図である。
【図7】本発明の実施例2の垂直磁気記録媒体の模式断
面図である。
【図8】本発明の実施例3の垂直磁気記録媒体の模式断
面図である。
【図9】本発明の実施例5の垂直磁気記録媒体の模式断
面図である。
【符号の説明】
1…基板、2…軟磁性膜、2'…軟磁性膜+添加材、
2''…軟磁性膜(非晶質)、3…粒径・配向制御膜、4…
磁性膜、5…保護膜、6…潤滑膜、7…垂直磁気記録媒
体、8…駆動部(回転)、9…駆動部(記録)、10…
磁気ヘッド、11…磁気ヘッドアーム、12…ボイスコ
イルモータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内藤 孝 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 山本 浩貴 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 本田 光利 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 平野 辰己 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 高橋 研 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 小園 裕三 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 5D006 BB02 BB06 BB07 CA01 CA03 CA05 CA06 DA03 DA08 FA09 5D112 AA03 AA04 AA05 AA24 BB05 BB06 BB07 BD02 BD03 BD04 BD05 FA04 FB04

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に直接あるいは他の層を介して形
    成される軟磁性膜と、該軟磁性膜上に粒径・配向制御膜
    を介して形成される磁性膜を有する垂直磁気記録媒体で
    あって、 前記軟磁性膜上に形成した粒径・配向制御膜と磁性層
    は、基板表面に対して柱状に成長した結晶とその結晶の
    側面を取り囲む粒界層で構成され、該粒径・配向制御膜
    および磁性層の内、少なくとも粒径・配向制御膜の結晶
    粒子径,粒子径の分散,粒界層の幅を、周期律表第I〜
    V族の酸化物,窒化物,硼化物の少なくとも1種を含
    み、かつ、その膜中における含有割合の調節によって制
    御したことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記粒径・配向制御膜は、酸化物、ある
    いは、金属またはそれらの合金の少なくとも1種からな
    る第1の構成成分、および、周期律表第I〜V族の酸化
    物,窒化物,硼化物の少なくとも1種である第2の構成
    成分からなる粒子と該粒子の粒界で構成され、 該粒子は、酸化物、あるいは、金属またはそれらの合金
    である第1の構成成分が65〜98重量%と、周期律表
    第I〜V族の酸化物,窒化物,硼化物の少なくとも1種
    から成る第2の構成成分が35〜2重量%であり、 該粒子の粒界相は、酸化物、あるいは、金属またはそれ
    らの合金である第1の構成成分が30〜85重量%であ
    り、周期律表第I〜V族の酸化物,窒化物,硼化物の少
    なくとも1種から成る第2の構成成分が70〜15重量
    %である請求項1に記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記粒径・配向制御膜における酸化物
    が、スピネル構造を有する化合物の少なくとも1種であ
    る請求項1または2に記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記粒径・配向制御膜におけるスピネル
    構造を有する酸化物が、酸化コバルト(Co34)であ
    る請求項1,2または3に記載の垂直磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記粒径・配向制御膜における第1の構
    成成分である酸化物が、酸化コバルト(CoO),酸化
    クロム,酸化鉄,酸化マグネシウム,酸化マンガン,酸
    化チタン,酸化銅または酸化ニッケルの少なくとも1種
    である請求項1または2に記載の垂直磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 前記粒径・配向制御膜における金属また
    はそれらの合金が、Cr,Tiまたはこれらの金属を主
    体とする合金である請求項1または2に記載の垂直磁気
    記録媒体。
  7. 【請求項7】 前記粒径・配向制御膜は、膜厚が2〜5
    0nm、平均粒径(d)が4〜18nm、粒径の標準偏
    差(σ)/dが25%以下、かつ、粒界層の幅が0.1
    〜2nmである請求項1〜6のいずれかに記載の垂直磁
    気記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記磁性膜はCoを主体とし、Pt、お
    よび、Cr,Ta,Nbの少なくとも1種の元素を含む
    合金からなる強磁性薄膜である請求項1〜7のいずれか
    に記載の垂直磁気記録媒体。
  9. 【請求項9】 基板上に直接あるいは他の層を介して形
    成される軟磁性膜と、該軟磁性膜上に粒径・配向制御膜
    を介して形成する磁性膜を有する垂直磁気記録媒体であ
    って、 前記磁性膜の結晶粒子径,粒子径の分散,粒界層の幅
    を、周期律表第I〜V族の酸化物,窒化物,硼化物の少
    なくとも1種を含み、かつ、膜中における含有割合の調
    節により制御したことを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  10. 【請求項10】 前記磁性膜はCoを主体とし、Pt、
    および、Cr,Ta,Nbの少なくとも1種の元素を含
    む合金および周期律表第I〜V族の酸化物,窒化物,硼
    化物の少なくとも1種の成分からなり、 Coを主体とし、Pt、および、Cr,Ta,Nbの少
    なくとも1種の元素を含む合金80〜98重量%と、周
    期律表第I〜V族の酸化物,窒化物,硼化物の内の少な
    くとも1種が20〜2重量%の結晶部分と、 該結晶部分の粒界相はCoを主体とし、Pt、および、
    Cr,Ta,Nbの少なくとも1種の元素を含む合金が
    2〜20重量%であり、周期律表第I〜V族の酸化物,
    窒化物,硼化物の少なくとも1種が98〜80重量%で
    ある強磁性薄膜を用いた請求項1〜9のいずれかに記載
    の垂直磁気記録媒体。
  11. 【請求項11】 前記垂直磁気記録媒体における磁性膜
    は、膜厚が10〜70nm、平均粒径(d)が4〜14
    nm、粒径の標準偏差(σ)/dが25%以下で、配向
    性は磁化容易軸が基板面に垂直であり、かつ、粒界層の
    幅が0.1〜2nmである請求項1〜10のいずれかに
    記載の垂直磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】 基板上に直接あるいは他の層を介して
    形成された粒子と、該粒子の側面を囲む粒界層で構成さ
    れる粒径・配向制御膜の粒子の粒径(d1)と、その上
    に形成された磁性膜の粒子の粒径(d2)との比(d1/
    d2)が0.7〜1.4であることを特徴とする垂直磁気
    記録媒体。
  13. 【請求項13】 基板上に直接あるいは他の層を介して
    形成された粒子と、該粒子の側面を囲む粒界層で構成さ
    れる粒径・配向制御膜と、その上に形成された磁性膜の
    膜厚(t),平均粒径(d2)の比(t/d2)が2〜7
    で、かつ、磁化容易軸が基板表面と垂直であることを特
    徴とする垂直磁気記録媒体。
  14. 【請求項14】 前記軟磁性膜の膜厚が10〜400n
    mであることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに
    記載の垂直磁気記録媒体。
  15. 【請求項15】 前記軟磁性膜が、Fe,Fe−Ni,
    Fe−Ta−C,Co−Nb−Zr,Fe−Al,Fe
    −Si,Fe−Co−Ni,Mo−Ni−Mn−Fe,
    Cu−Cr−Ni−Fe,Fe−Co,Mg−Zn−F
    e,Mn−Zn,Co−Nb−Zr、または、Co−F
    e−Bで形成され、その膜厚が10〜400nmである
    請求項14に記載の垂直磁気記録媒体。
  16. 【請求項16】 前記軟磁性膜は積層構造を有し、基板
    側軟磁性膜は軟磁性材料単独、磁性膜側軟磁性膜は軟磁
    性材料と軟磁性粒子の粒子径、粒子径の分散、粒界層の
    幅を、周期律表第I〜V族の酸化物,窒化物,硼化物の
    少なくとも1種を含み、かつ、その膜中における含有割
    合の調節により制御した請求項15に記載の垂直磁気記
    録媒体。
  17. 【請求項17】 基板上に直接あるいは他の層を介して
    形成される軟磁性膜と、該軟磁性膜上に粒径・配向制御
    膜を介して形成される磁性膜を有する垂直磁気記録媒体
    であって、 前記軟磁性膜上に形成した粒径・配向制御膜と磁性層
    は、基板表面に対して柱状に成長した結晶とその結晶の
    側面を取り囲む粒界層で構成され、該粒径・配向制御膜
    および磁性層の内、少なくとも粒径・配向制御膜の結晶
    粒子径,粒子径の分散,粒界層の幅を、周期律表第I〜
    V族の酸化物,窒化物,硼化物の少なくとも1種を含
    み、かつ、その膜中における含有割合の調節により制御
    し、 保磁力が2kOe以上、面記録密度が40Gb/in2
    以上であることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  18. 【請求項18】 基板上に直接あるいは他の層を介して
    形成される軟磁性膜と、該軟磁性膜上に粒径・配向制御
    膜を介して形成される磁性膜を有する垂直磁気記録媒体
    の製法であって、 前記軟磁性膜上に形成した粒径・配向制御膜と磁性層
    は、基板表面に対して柱状に成長した結晶とその結晶の
    側面を取り囲む粒界層で構成され、該粒径・配向制御膜
    および磁性層の内、少なくとも粒径・配向制御膜の結晶
    粒子径,粒子径の分散,粒界層の幅を、周期律表第I〜
    V族の酸化物,窒化物,硼化物の少なくとも1種を含
    み、かつ、その膜中における含有割合の調節により制御
    し、スパッタ法により膜を形成することを特徴とする垂
    直磁気記録媒体の製法。
  19. 【請求項19】 酸化コバルト(Co34),酸化コバ
    ルト(CoO),酸化鉄,酸化マグネシウム,酸化マン
    ガン,酸化チタン,酸化銅または酸化ニッケルの少なく
    とも1種を65〜98重量%、周期律表第I〜V族の酸
    化物,窒化物,硼化物の少なくとも1種を35〜2重量
    %混合して焼結したことを特徴とする垂直磁気記録媒体
    の粒径・配向制御膜形成用ターゲット。
  20. 【請求項20】 酸化コバルト(Co34),酸化コバ
    ルト(CoO),酸化鉄,酸化マグネシウム,酸化マン
    ガン,酸化チタン,酸化銅あるいは酸化ニッケルの少な
    くとも1種の酸化物が、粒径・配向制御膜の結晶粒部分
    において65〜98重量%となるように前記酸化物の焼
    結体に、周期律表第I〜V族の酸化物,窒化物,硼化物
    の少なくとも1種の溶融物あるいは焼結体を前記酸化物
    焼結体表面に配置したことを特徴とする垂直磁気記録媒
    体の粒径・配向制御膜形成用ターゲット。
  21. 【請求項21】 Ti,Cr、または、これらの金属を
    主体とする合金の溶融物または焼結体が65〜98重量
    %、周期律表第I〜V族の酸化物,窒化物,硼化物の少
    なくとも1種を35〜2重量%となるよう混合し焼結し
    たことを特徴とする垂直磁気記録媒体の粒径・配向制御
    膜形成用ターゲット。
  22. 【請求項22】 磁気記録媒体を回転駆動する駆動機
    構、前記磁気記録媒体に対し記録,再生を行う磁気ヘッ
    ドを具備する磁気記録装置において、 前記磁気記録媒体は、基板上に直接あるいは他の層を介
    して形成される軟磁性膜と、該軟磁性膜上に粒径・配向
    制御膜を介して形成される磁性膜を有する垂直磁気記録
    媒体であり、 前記軟磁性膜上に形成した粒径・配向制御膜と磁性層
    は、基板表面に対して柱状に成長した結晶とその結晶の
    側面を取り囲む粒界層からなり、該粒径・配向制御膜お
    よび磁性層の内、少なくとも粒径・配向制御膜の結晶粒
    子径,粒子径の分散,粒界層の幅を、周期律表第I〜V
    族の酸化物,窒化物,硼化物の少なくとも1種を含み、
    かつ、その膜中における含有割合の調節によって制御し
    たことを特徴とする磁気記録装置。
  23. 【請求項23】 前記垂直磁気記録媒体の面記録密度が
    40Gb/in2以上である請求項22に記載の磁気記
    録装置。
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