JPWO2007040258A1 - 有機無機複合膜形成物品 - Google Patents

有機無機複合膜形成物品

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Abstract

本発明は、機械的強度に優れ、有機物を含有するシリカ系膜が形成された物品を提供する。この物品は、基材とその表面に形成された有機無機複合膜とを含み、この複合膜が、シリカを主成分とし、膜面に対するX線入射角度を1°に固定したX線回折において回折角3°〜10°のピークの強度値を回折角20°〜30°のハローパターンピークの強度値で規格化した値が(0.19A+0.03)(Aは膜厚[μm])以下であり、フーリエ変換赤外分光分析において、Si−OH基帰属の950cm-1付近のピークの強度値をSi−O−Si結合帰属の1100cm-1付近のピークの強度値で規格化した値が0.25以下である。

Description

本発明は、有機無機複合膜が形成された物品に関する。
ガラス材料は一般に硬質であり、基材を被覆する膜の形態でも利用される。しかし、ガラス質の膜を得ようとすると、熔融法では高温処理が必要になるため、基材および被覆する膜に含ませる材料が制限される。
ゾルゲル法は、金属の有機または無機化合物の溶液を出発原料とし、溶液中の化合物の加水分解反応および縮重合反応によって、溶液を金属の酸化物あるいは水酸化物の微粒子が溶解したゾルとし、さらにゲル化させて固化し、このゲルを加熱して酸化物固体を得る方法である。
ゾルゲル法は、低温でのガラス質の膜の製造を可能とする。ゾルゲル法によりシリカ系膜を形成する方法は、例えば、特開平11−269657号公報に開示されている。
一般に、ゾルゲル法により形成したシリカ系膜は、熔融法により得たガラス質の膜と比較すると、機械的強度に劣る。
特開平11−269657号公報には、シリコンアルコキシドおよびその加水分解物(部分加水分解物を含む)の少なくとも1つがシリカ換算で0.010〜3重量%、酸0.0010〜1.0規定、および水0〜10重量%を含有するアルコール溶液をコーティング液として基材に塗布してシリカ系膜を形成する方法、が開示されている。
この方法により得られたシリカ系膜は、乾布磨耗試験に耐える程度の強度を有し、十分であるとは言えないまでも、ゾルゲル法により得られた膜としては、良好な機械的強度を有する。しかし、特開平11−269657号公報が開示する方法により成膜できるシリカ系膜は、実用に耐える外観を確保しようとすると、その膜厚が最大でも250nmに制限される。ゾルゲル法により形成されるシリカ系膜の厚みは、通常、100〜200nm程度である。
コーティング液を複数回に渡って塗布して多層膜を形成することで、シリカ系膜を厚膜化することができる。しかし、各層の界面の密着性が低くなり、シリカ系膜の耐摩耗性が低下する場合がある。また、シリカ系膜の製造プロセスが複雑化するという問題もある。
以上のような事情から、ゾルゲル法により、膜厚が250nmを超える程度に厚く、かつ機械的強度に優れたシリカ系膜を得ることは困難であった。
ゾルゲル法により、無機物と有機物とを複合させた有機無機複合膜を形成する技術が提案されている。ゾルゲル法は、低温での成膜を特徴とするため、有機物を含むシリカ系膜の成膜を可能とする。ゾルゲル法による有機無機複合膜は、例えば、特開平3−212451号公報、特開平3−56535号公報、特開2002−338304号公報に開示されている。
ゾルゲル法によるシリカ系膜の機械的強度を向上させるには、シリカ系膜を450℃以上で熱処理することが望ましい。しかし、有機無機複合膜をこの程度の高温で熱処理すると、膜中の有機物が分解してしまう。有機物が分解しない範囲で熱処理しなければならないという制約は、ゾルゲル法以外の液相成膜法においても、形成する膜の機械的強度の向上を制限している。このため、有機物を含む場合には、機械的強度に優れたシリカ系膜を形成することが困難であると考えられてきた。
本発明は、有機物を含みながらも、機械的強度に優れたシリカ系膜を提供することを目的とする。
本発明は、基材と、前記基材の表面に形成された有機物および無機酸化物を含む有機無機複合膜とを含む有機無機複合膜形成物品であって、前記有機無機複合膜が前記無機酸化物としてシリカを含み、前記有機無機複合膜が前記シリカを主成分とし、前記有機無機複合膜の膜面に対するX線入射角度を1°に固定した、前記有機無機複合膜についてのX線回折において、前記有機無機複合膜の膜厚をAμmとしたときに、回折角が3°以上10°以下の範囲におけるピークの強度値を、回折角が20°〜30°のハローパターンピークの強度値で規格化した値が(0.19A+0.03)以下であり、前記有機無機複合膜についてのフーリエ変換赤外分光分析において、Si−OH基に帰属する950cm-1付近のピークの強度値をSi−O−Si結合に帰属する1100cm-1付近のピークの強度値で規格化した値が0.25以下である、有機無機複合膜形成物品を提供する。
本明細書において、主成分とは、含有率が最も高い成分をいう。含有率は質量%基準で評価する。
本発明によれば、ゾルゲル法により、膜厚が0.25μmを超える程度に厚くても、膜の機械的強度に優れた、有機無機複合膜を形成できる。有機物を含むにもかかわらず、本発明による有機無機複合膜は、熔融法により得たガラス板に匹敵する程度に優れた耐摩耗性を有しうる。
図1は、本発明の有機無機複合膜形成物品のX線回折チャートの一例である。 図2は、ガラス基板のX線回折チャートの一例である。
本発明では、有機無機複合膜の膜面に対するX線入射角度(固定角)を1°に固定した、有機無機複合膜についてのX線回折において、膜厚をAμm(A>0)としたときに、回折角が3°〜10°付近にあるピークの強度値を、回折角が20°〜30°付近にあるハローパターンピークの強度値で規格化した値を(0.19A+0.03)以下とした。この値が小さい膜ほど、細孔が少なく緻密な構造を有する。
本発明による有機無機複合膜形成物品についてのX線回折により得られるチャートを図1に例示する。図2は、膜を形成しないガラス板についてのX線回折により得られるチャートである。これら2つのチャートでは、回折角20°〜30°において強いハローパターンピークが表れている。これは、ガラス骨格を形成するSi−O−Si結合に由来するピークである。一方、図1には、回折角3°〜10°において、小さなピークが表れている。
本発明者による種々の分析の結果、この小さなピークは、膜におけるアモルファス部分の細孔の体積を反映すると考えられる。従って、回折角3°〜10°におけるピークの強度値(P1)を回折角20°近傍におけるピークの強度値(P2)により規格化すれば、当該膜における細孔の比率を示す指標(P1/P2)が得られる。図1に示したチャートでは、この指標(P1/P2)は約0.52となる。
良好な構造中に許容される細孔の体積は、膜厚によって相違する。種々の実験結果を参照した結果、良好な機械的特性を得るためには、膜厚をAμmとして、上述のように規格化した値(P1/P2)が(0.19A+0.03)以下であればよい。
しかし、細孔が少ないだけでは、その膜の機械的特性が良好であるとは言えない。膜の骨格を形成するSi−O−Si結合が十分に発達していなければ、細孔が少なくても、膜の機械的強度は高くならない。そこで、本発明では、有機無機複合膜についてのフーリエ変換赤外分光分析において、Si−OH基に帰属する950cm-1付近のピークの強度値(P3)をSi−O−Si結合に帰属する1100cm-1付近のピークの強度値(P4)で規格化した指標(P3/P4)が0.25以下である程度に、Si−O−Si結合が発達していることをもう一つの条件とした。
こうして、本発明によれば、有機無機複合膜の膜厚が、膜厚が0.25μmを超え5μm以下である程度、さらには0.3μmを超え5μm以下、例えば1μmを超え5μm以下である程度に厚膜であっても、優れた機械的強度を達成することが可能となる。
本発明によれば、有機無機複合膜の表面に対して実施するJIS R 3212に規定されたテーバー摩耗試験の後に、有機無機複合膜が基材から剥離しない程度に有機無機複合膜の機械的強度を改善することができる。JIS R 3212によるテーバー磨耗試験は、市販のテーバー磨耗試験機を用いて実施できる。この試験は、上記JISに規定されているとおり、500g重の荷重を印加しながら行う、回転数1000回の磨耗試験である。本発明によれば、テーバー磨耗試験の後に測定した、当該テーバー磨耗試験を適用した部分のヘイズ率を4%以下に維持することも可能である。
有機無機複合膜の膜厚Aは、膜が結晶物(例えば、インジウムスズ酸化物)を含まない場合は実測膜厚(Am)とし、膜が結晶物を含む場合は、結晶物以外の成分の膜中の体積比率を有機無機複合膜の実測膜厚に乗算することにより得られる値(換算膜厚:Ac)とする。
以下、上記のように、膜の機械的強度を改善する具体的な手法について説明する。
シリコンアルコキシドを出発原料とするゾルゲル法の場合、膜の形成溶液(コーティング液)に含まれるシリコンアルコキシドは、コーティング液中において、水と触媒(酸またはアルカリ)との存在の下、加水分解反応および縮重合反応を経てシロキサン結合を介したオリゴマーとなり、これに伴ってコーティング液はゾル状態となる。
本発明者の検討によると、コーティング液におけるシリコンアルコキシド由来のオリゴマーの平均分子量が過大とならないようにコーティング液を調製することは、膜の機械的強度を改善するために非常に重要である。コーティング液におけるシリコンアルコキシド由来のオリゴマー(シリコンアルコキシド加水分解物の縮合物)の平均分子量は、液におけるシリコンアルコキシドの濃度、液のpH、液を攪拌する時間などに影響を受ける。これら因子を制御することにより、基材に塗布するときのコーティング液におけるシリコンアルコキシド加水分解物の縮合物の質量平均分子量を20000以下、さらに15000以下、特に10000以下、好ましくは5000以下、さらに好ましくは3000以下、より好ましくは2000以下、特に好ましくは1800以下、最も好ましくは1500以下、に制御すると、機械的強度が良好な膜が得られやすい。
コーティング液におけるシリコンアルコキシド由来のオリゴマーの平均分子量が大きくなりすぎると、コーティング液に環状構造を有する二次粒子が生成しやすくなる。二次粒子の環状構造は、膜における細孔の原因となりやすい。このため、細孔が少ない機械的強度が良好な膜を得るためには、コーティング液における二次粒子の生成を抑制することが好ましい。環状構造の量はオリゴマーの平均分子量のみに依存するわけではないが、環状構造の発達を抑制するためには、コーティング液におけるオリゴマーの平均分子量を小さく制御すれば足りる。
ゾルゲル法では、通常、膜の形成溶液は、長時間攪拌してから基材に塗布される。しかし、攪拌時間が長すぎると、シリコンアルコキシド由来のオリゴマーの平均分子量が大きくなりすぎることある。コーティング液におけるオリゴマーの平均分子量は、コーティング液の攪拌時間のみにより定まるわけではないが、通常適用される攪拌時間ではオリゴマーの平均分子量が過大となることが多い。
コーティング液のpHは、1〜3程度に制御するとよい。シラノールの等電点は2である。このため、コーティング液のpHが1〜3程度であると、液中においてシラノールが安定して存在することになり、脱水縮合反応の進行による二次粒子の生成を抑制できる。
コーティング液に、強酸のプロトンが完全に解離したとしたときのプロトンの質量モル濃度(以下、単に「プロトン濃度」と称することがある)で、0.001〜0.1mol/kg程度となるように強酸を添加すると、溶液のpHは3〜1程度となる。
コーティング液は、水とアルコールの混合溶媒を含み、必要に応じて他の溶媒を添加することが可能であるが、そのような混合溶媒の場合にも、強酸を用い、かつ強酸からプロトンが完全に解離したと仮定したときのプロトンの質量モル濃度を0.001〜0.2mol/kgとなるようにすることで、pH2前後の液とすることができる。
プロトンの質量モル濃度の計算に当たっては、使用する酸の水中での酸解離指数が、4以上のプロトンを考慮する必要はない。例えば、弱酸である酢酸の水中での酸解離指数は4.8であるから、コーティング液に酢酸を含ませた場合にも、酢酸のプロトンは上記のプロトン濃度には含めない。
また例えば、リン酸の解離段は3段であり、1分子につき3つのプロトンを解離する可能性がある。しかし、1段目の解離指数は2.15と、強酸とみなせるが、2段目の解離指数は7.2であり、3段目の解離指数はさらに大きい値となる。したがって、強酸からの解離を前提とする上記のプロトン濃度は、リン酸1分子からは、1個のプロトンしか解離しないものとして計算すればよい。1個のプロトンが解離した後のリン酸は強酸ではなく、2段目以降のプロトンの解離を考慮する必要はない。本明細書において、強酸とは、具体的には、水中での酸解離指数が4未満のプロトンを有する酸をいう。
なお、プロトン濃度を強酸のプロトンが完全に解離したとしたときの濃度として規定する理由は、アルコールのような有機溶媒と水との混合液中では、強酸の解離度を正確に求めることが困難であるためである。
コーティング液のpHを1〜3程度に保ちつつ、シリコンアルコキシド由来の平均分子量が大きくなりすぎないように制御して、これを基材表面に塗布して乾燥させると、低重合状態にあるオリゴマーが密に充填されるため、細孔が小さく、かなり緻密な膜が得られる。
この膜は緻密ではあるが、シリコンアルコキシドの加水分解および縮重合反応が不十分であることに起因して、200℃程度で加熱しても、ある硬度以上にはならない。このため、シリコンアルコキシドの加水分解および縮重合反応がコーティング液の塗布後において容易に進行するように、水を、シリコンアルコキシドに対して過剰に添加するとよい。加水分解および縮重合反応が進行しやすい状態とすると、高温に加熱しなくても膜が硬くなりやすい。具体的には、シリコンアルコキシドに含まれるシリコン原子の総モル数に対し、加水分解に必要とされる最大のモル数、すなわち4倍以上のモル数の水を添加しておく。
乾燥工程では、溶媒の揮発と並行して水も蒸発する。これを考慮すると、水のモル数は、シリコン原子の総モル数に対し、4倍を超える程度、例えば4倍〜20倍、さらには5倍〜20倍、とすることが好ましい。
なお、シリコンアルコキシドでは、1つのシリコン原子について最大4つのアルコキシル基が結合しうる。アルコキシル基の数が少ないアルコキシドでは、加水分解に必要な水のモル数は少なくなる。また、4つのアルコキシル基がシリコン原子に結合したテトラアルコキシシランであっても、その重合体(例えば、コルコート製「エチルシリケート40」などとして市販されている)では、加水分解に必要な水の総モル数は、シリコン原子の4倍よりも少ない(重合体のSiのモル数をnとすると(n≧2)、化学量論的に加水分解に必要な水のモル数は、(2n+2)モルとなる)。重合度の高いアルコキシシラン原料を使うほど、加水分解に必要な水のモル数は少なくなる。したがって、現実には、シリコンアルコキシドの加水分解に必要な水のモル数は、シリコンアルコキシドに含まれるシリコン原子の総モル数の4倍を下回ることもあるが、過剰な水の添加がむしろ好ましいことを考慮すると、シリコン原子の総モル数の4倍以上、好ましくは4倍を超える、さらに好ましくは5倍以上のモル数の水を添加することが好ましい。
化学量論的に加水分解に必要なモル数を超える水を添加すると、乾燥工程における水の蒸発に伴う毛管収縮が大きく、シリコンアルコキシドの拡散および濃縮が起こりやすくなり、加水分解および縮重合反応が促進される。溶媒の揮発および水の蒸発に伴って、塗布された液のpHが上記の範囲から変動することも、加水分解および縮重合反応が促進される要因の一つとなる。こうして、緻密な膜を形成し、かつ加水分解および縮重合反応を十分に進行させると、硬質の膜が形成される。その結果、従来よりも低温の熱処理により、機械的強度に優れた膜を得ることができる。
この方法を用いると、厚くても機械的強度に優れたシリカ系膜を得ることができる。厚い膜を得るためには、シリコンアルコキシドの濃度が比較的高くなるように、例えばシリコンアルコキシドに含まれるシリコン原子を、SiO2に換算したときのSiO2濃度により表示して3質量%を超えるように、コーティング液を調製するとよい。
上述の方法では、低温で焼成すれば足りるため、有機物をコーティング液に添加しても、有機物は膜中で分解せずに残存する。こうして、機械的強度に優れ、有機物を含有するシリカ系膜を形成することが可能となる。
コーティング液には、さらに、親水性有機ポリマーを添加してもよい。親水性有機ポリマーは、塗布したコーティング液に含まれる液体成分の蒸発に伴って、生じることのあるクラックの発生を抑制する。親水性有機ポリマーは、液中に生成したシリカ粒子の間に介在し、液体成分の蒸発に伴う膜収縮の影響を緩和する。親水性有機ポリマーを添加すると、膜の硬化収縮を低減することができるため、膜中の応力が緩和されると考えられる。本発明では、有機物の添加により、膜の収縮を抑制しつつ、膜の機械的強度を保持する役割を果たすこともある。
上述の方法では、従来よりも低温で膜を加熱すれば足りるため、加熱後も親水性有機ポリマーは膜に残存する。本発明によれば、さらに厚膜化しても、親水性有機ポリマーが膜中に存在した状態で、機械的強度に優れた膜を得ることが可能となる。
親水性有機ポリマーは、予めコーティング液に添加しておくとよい。このコーティング液から形成した有機無機複合膜では、有機物と無機物とが分子レベルで複合化していると考えられる。
種々の実験結果を参照すると、親水性有機ポリマーは、ゾルゲル反応によって形成されるシリカ粒子の成長を抑制し、膜の多孔質化を抑制しているようでもある。
親水性有機ポリマーとしては、ポリオキシアルキレン基(ポリアルキレンオキシド構造)を含むポリマーを例示できる。ポリオキシアルキレン基を含む親水性有機ポリマーとしては、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエーテル型の分散剤、界面活性剤などが挙げられる。親水性有機ポリマーとして、ポリビニルカプロラクタム、PVP(ポリビニルピロリドン)とビニルエーテルの共重合体を用いてもよい。
以上のようなゾルゲル法の改善により、本発明によれば、有機物を含むにもかかわらず、JIS R 3212に規定されたテーバー摩耗試験を適用しても、基材から剥離しない有機無機複合膜が形成された物品、が提供される。このテーバー摩耗試験は、上記JISに規定されているとおり、500g重の荷重を印加しながら行う、回転数1000回の摩耗試験である。
本発明によれば、上記のテーバー摩耗試験の後に測定した、当該テーバー摩耗試験を適用した部分のヘイズ率を4%以下、さらには3%以下、とすることもできる。これは、熔融法により得たガラス質膜に相当する機械的強度である。
本発明による有機無機複合膜では、有機物の質量が、有機無機複合膜の総質量に対して0.1〜40%、特に2〜40%、であることが好ましい。有機物が多すぎると、シリカ系膜の機械的強度が低下することがある。
本発明による有機無機複合膜は、導電性微粒子を含んでいてもよい。導電性微粒子としては、インジウムスズ酸化物(ITO)が例示できる。本発明による有機無機複合膜は、上記の導電性微粒子に限らず、有機色素や紫外線吸収剤などの機能性材料を含んでいてもよい。機能性材料として用いうる有機物は、200〜300℃の温度で分解が始まるものが多い。無機物であっても、ITOに代表される導電性微粒子は、250℃を超えた範囲での加熱で熱遮蔽能が低下する。本発明の方法では、200℃程度の加熱であっても、有機無機複合膜を十分に硬化させることが可能であるため、機能性材料の機能を損なわずに、これらを有機無機複合膜中に導入することができる。また、本発明の方法ではコーティング液中に親水性有機ポリマーを含有するため、機能性材料を膜中に均一に分散させることも容易である。なお、ポリエーテル基を有するリン酸系界面活性剤は、特に分散性に優れている。コーティング液中には、分散剤をさらに添加してもよい。
基材は、ガラス基板または樹脂基板に代表される透明基体を例示できる。厚さが0.1mmを超える、さらには0.3mm以上、特に0.5mm以上の基材を用いると、クラックの発生やテーバー摩耗試験後の膜剥離をより確実に防止できる。厚さの上限は、特に制限されないが、例えば20mm以下、さらには10mm以下であってよい。
上述の方法では、シリコンアルコキシド、強酸、水およびアルコールを含み、さらに有機物を含むコーティング液を用いる。コーティング液は、有機物として、例えば親水性有機ポリマーを含む。親水性有機ポリマーは、通常、強酸とは別の成分として添加されるが、強酸として機能するポリマー、例えばリン酸エステル基を含むポリマー、を強酸の少なくとも一部として添加してもよい。
この方法は、以下のように記述できる。すなわち、基材の表面に有機無機複合膜の形成溶液を塗布する工程と、基材に塗布された形成溶液から当該形成溶液に含まれる液体成分の少なくとも一部を除去する工程と、を含み、形成溶液が、シリコンアルコキシド、強酸、水、アルコール、および有機物を含み、シリコンアルコキシドの濃度が、当該シリコンアルコキシドに含まれるシリコン原子をSiO2に換算したときのSiO2濃度により表示して3質量%を超え、強酸の濃度が、強酸からプロトンが完全に解離したと仮定したときのプロトンの質量モル濃度により表示して0.001〜0.2mol/kgの範囲にあり、水のモル数が、シリコンアルコキシドに含まれるシリコン原子の総モル数の4倍以上であり、シリコンアルコキシド加水分解物の縮合物の質量平均分子量が20000以下であり、さらに、基材を400℃以下の温度に保持しながら、基材に塗布された形成溶液に含まれる液体成分の少なくとも一部を除去する、有機無機複合膜形成物品の製造方法、である。
シリコンアルコキシドは、テトラエトキシシランおよびその重合体から選ばれる少なくとも一方が好適であり、加水分解されたアルコキシル基を含んでいてもよい。
シリコンアルコキシドの濃度は、当該シリコンアルコキシドに含まれるシリコン原子をSiO2に換算したときのSiO2濃度により表示して、3質量%以上であればよく、30質量%以下、14質量%以下、さらには14質量%未満であってもよい。コーティング液におけるシリコンアルコキシドの濃度が高すぎると、基材から剥離するようなクラックが発生することがある。
有機物の濃度は、シリコンアルコキシドの濃度をSiO2濃度により表示したときの当該SiO2に対して、上記SiO2濃度が7質量%以下の場合には30質量%以下とするとよく、上記SiO2濃度が7質量%を超える場合にはその濃度をB質量%として(5B−5)とするとよい。有機物の濃度は、上記SiO2に対して0.1質量%以上、特に5質量%以上、とすることが好ましい。
上述の方法における形成溶液の塗布工程では、雰囲気の相対湿度を40%未満に保持しながら、有機無機複合膜の形成溶液を基材上に塗布することが好ましい。相対湿度を40%未満に抑制すると、雰囲気中の水分の過剰な吸い込みをより確実に防止でき、成膜後のシリカ系膜が緻密な構造体となりやすい。なお、シリカ系膜の耐摩耗性を向上させる観点からは、当該相対湿度を30%以下に制御することが好ましい。塗布工程における雰囲気の相対湿度の下限値は特に制限されないが、形成溶液の取り扱い性(塗布性)を高める観点からは、その相対湿度を、例えば15%以上、さらには20%以上に制御することが好ましい。湿度が上記範囲となるように制御された雰囲気下で形成溶液を塗布することは、良好な耐摩耗性を実現する上で重要である。
上述の方法における液体成分の除去工程は、有機物の分解温度などを考慮し、400℃以下、好ましくは300℃以下、より好ましくは250℃以下、の温度で行う。下限温度は、要求される膜の硬度に応じて定めればよいが、例えば100℃以上、さらには150℃以上、場合によっては180℃以上、であってよい。
除去工程は、室温(25℃)下での風乾工程と、風乾工程に続いて行われる、室温よりも高温かつ400℃以下の雰囲気、例えば100℃以上400℃以下の雰囲気下での熱処理工程とにより行うとよい。風乾工程は、相対湿度が40%未満、さらには30%以下に制御された雰囲気下で行うことが好ましい。雰囲気の相対湿度を当該範囲に制御すると、膜のクラックの発生をより確実に防止できる。なお、風乾工程における雰囲気の相対湿度の下限値は、特に限定されないが、例えば15%、さらには20%であってよい。
除去工程では、基材上に塗布された形成溶液の液体成分、例えば水およびアルコール、の少なくとも一部、好ましくは実質的に全部、が除去される。
上述の方法によれば、形成溶液の塗布工程と、当該形成溶液に含まれる液体成分の除去工程と、をそれぞれ1回ずつ実施することにより、膜厚が例えば250nmを超え5μm以下である程度に厚い有機無機複合膜を形成することができる。
強酸としては、塩酸、硝酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、シュウ酸を例示できる。強酸のうち、揮発性の酸は、加熱時に揮発して硬化後の膜中に残存することがないので、好ましく用いることができる。硬化後の膜中に酸が残ると、無機成分の結合が妨げられ、膜硬度が低下してしまうことがある。
本発明による有機無機複合膜は、比較的低温の熱処理で熔融ガラスに匹敵する膜硬度を有している。この有機無機複合膜を、自動車用あるいは建築用の窓ガラスに適用しても、十分実用に耐える。
本発明では、必要に応じ、液体成分の除去に際して基材を加熱するとよい。この場合は、機能性材料の耐熱性に応じ、適宜、基材の加熱温度を調整すべきである。本発明では、100〜300℃、さらには100〜250℃の加熱であっても、有機無機複合膜を十分に硬化させることが可能である。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
エチルアルコール(片山化学製)72.20gに、テトラエトキシシラン(信越化学製)17.36g、純水10.19g、濃塩酸(35質量%、関東化学製)0.10g、ポリエーテルリン酸エステル系ポリマー(日本ルーブリゾール製ソルスパース41000)0.15gを添加、20℃で4時間攪拌し、形成溶液を得た。
この溶液中のシリコンアルコキシド(テトラエトキシシラン)の含有量(シリカ換算)、プロトン濃度および有機ポリマー濃度は、表1に示す通りである。なお、有機ポリマー濃度は、シリコンアルコキシドの濃度をSiO2濃度により表示したときの当該SiO2に対する値として表示した。
次いで、洗浄したソーダ石灰珪酸塩ガラス基板(100×100mm;厚み3.1mm;以下の実施例および比較例においても、ガラス基板の大きさおよび厚みは同じ))上に、相対湿度(以下、単に「湿度」という)30%、室温下でこの形成溶液をフローコート法にて塗布した。そのまま、室温で約30分程度乾燥した後、予め200℃に昇温したオーブンに投入し15分加熱し、その後冷却した。得られた膜は、実測膜厚(Am)460nmのクラックのない透明度の高い膜であった。
膜の硬さの評価は、JIS R 3212に準拠した摩耗試験によって行った。すなわち、市販のテーバー摩耗試験機(TABER INDUSTRIES社製5150 ABRASER)を用い、500gの荷重で1000回摩耗を行い、摩耗試験前後のヘイズ率の測定を行った。膜厚、テーバー試験後の膜剥離の有無、およびテーバー試験前後のヘイズ率を表2に示す。ブランクとして、熔融ガラス板におけるテーバー試験前後のヘイズ率も表2に示す。なお、ヘイズ率は、スガ試験機社製HGM−2DPを用いて測定した。
膜のX線回折測定は、X線回折装置(RIGAKU社製RAD−RC)を用い、2.1mm厚のガラス基板上に成膜したサンプルを用いて、以下のシステムおよび条件により測定した。
(システム)
・ゴニオメータ:広角ゴニオメータ
・アタッチメント:標準資料ホルダー
・スリット:薄膜アタッチメントスリット
・モノクロメータ:カウンタ湾曲モノクロメータ
・カウンタ:シンチレーションカウンター
(条件)
・管電圧:40kV、管電流:150mA
・オフセット角度(X線入射角度、2θ/θ+α)1°
・発散スリット:0.4mm
・受光スリット:8.0mm
・測定角度範囲:3〜60°
・スキャン速度:3°/min
・サンプリング角度:0.02°
得られたスペクトルにおける3〜10°のピークトップの強度を20°〜30°付近のアモルファスハローピークトップの強度により規格化した。こうして得た値を、以降、「XRD低角/高角比」と記載する。
なお、バックグランド除去(ベースライン補正)は、上述のX線回折装置に付属する解析ソフトを用いて行った。
膜の赤外吸収スペクトル測定は、上記と同様の条件でSiウェハ上に形成した膜に対して行った。Siウェハに形成した膜とガラス基板上に形成した膜から、下記のように規格化した値に関する限り、同じ測定値が得られる。
赤外吸収スペクトルは、フーリエ変換赤外分光光度計(日本電子株式会社製JIS−5500)を用い、リファレンスをSiとし、Siウェハ上の膜にて、以下の条件で測定を行った。
・測定方法:透過法
・検出器:TGS(測定範囲:4000〜400cm-1
・分解能:4cm-1
・積算回数:100回
得られたスペクトルにおけるSi−OH基に帰属する950cm-1付近のピークトップの強度を1100cm-1付近のSi−O−Si結合に帰属するピークトップの強度にて規格化した。こうして得た値を、以降、「IRピーク強度比」と記載する。
(実施例2)
エチルアルコール(片山化学製)51.52gに、テトラエトキシシラン(信越化学製)25.00g、エチルシリケート40(コルコート製)4.50g、純水17.62g、濃塩酸(35質量%、関東化学製)0.10g、ポリエーテルリン酸エステル系ポリマー(日本ルーブリゾール製ソルスパース41000)1.26gを添加、20℃で4時間攪拌し、形成溶液を得た。
なお、ここで用いたエチルシリケート40は、平均してn=5の下記分子式で代表され、シリカ分(SiO2)として40質量%相当分を含有する無色透明の液体である。さらには、鎖状構造の縮合体の他に、分岐状または環状構造の縮合体も含んでいる。このエチルシリケート40は、シリカの供給効率、粘度、比重、保存安定性および製品コストに優れており、使用時の取り扱いが容易などの特徴を有する。
(化1)
CH3CH2O(Si(OCH2CH3)2)nOCH2CH3
以降、実施例1と同様にして、ガラス基板上に膜を形成した。得られた膜は、実測膜厚(Am)1240nmのクラックのない透明度の高い膜であった。得られた膜について、実施例1と同様にして特性を測定した。形成溶液の組成を表1に、得られた測定値を表2に示す。
(実施例3)
エチルアルコール(片山化学製)26.43gに、テトラエトキシシラン(信越化学製)36.11g、エチルシリケート40(コルコート製)6.50g、純水25.66g、濃塩酸(35質量%、関東化学製)0.10g、ポリエーテルリン酸エステル系ポリマー(日本ルーブリゾール製ソルスパース41000)5.20gを添加、20℃で4時間攪拌し、形成溶液を得た。
以降、実施例1と同様にして、ガラス基板上に膜を形成した。得られた膜は、実測膜厚(Am)2880nmのクラックのない透明度の高い膜であった。得られた膜について、実施例1と同様にして特性を測定した。形成溶液の組成を表1に、得られた測定値を表2に示す。
(比較例1)
比較例1は、有機ポリマーを添加しない例である。
エチルアルコール(片山化学製)51.03gに、テトラエトキシシラン(信越化学製)31.25g、純水17.62g、濃塩酸(35質量%、関東化学製)0.10gを添加、20℃で4時間攪拌し、形成溶液を得た。
以降、実施例1と同様にして、ガラス基板上に膜を形成した。しかし、得られた膜には、剥離を伴うクラックが発生していた。
(比較例2)
比較例2は、シリコンアルコキシドに含まれるSiO2量に対し、有機ポリマーを過剰に添加した例である。
エチルアルコール(片山化学製)70.34gに、テトラエトキシシラン(信越化学製)17.36g、純水10.20g、濃塩酸(35質量%、関東化学製)0.10g、ポリエーテルリン酸エステル系ポリマー(日本ルーブリゾール製ソルスパース41000)2.00gを添加、20℃で4時間攪拌し、形成溶液を得た。
以降、実施例1と同様にして、ガラス基板上に膜を形成した。得られた膜は、実測膜厚(Am)830nmのクラックのない透明度の高い膜であった。得られた膜について、実施例1と同様にして特性を測定した。形成溶液の組成を表1に、得られた測定値を表2に示す。
(比較例3)
比較例3は、熱処理を行わない例である。
室温で乾燥した後のオーブンを用いた加熱(熱処理)を行わなかったことを除いては、実施例1と同様にしてガラス基板上に膜を形成した。
得られた膜は、実測膜厚(Am)770nmのクラックのない透明度の高い膜であった。得られた膜について、実施例1と同様にして特性を測定した。形成溶液の組成を表1に、得られた測定値を表2に示す。
比較例1、2において、XRD低角/高角比が(0.19Am+0.03)を上回ったのは膜における細孔の比率が高すぎたことを反映している。比較例1では、有機物が膜中に存在しないために膜の収縮率が高くなってクラックが発生した。厚膜化を図りつつ機械的強度が優れた膜を形成するためには、有機ポリマーが重要な役割を果たしうることがわかる。しかし、有機ポリマーの濃度が高すぎると、膜中の細孔の比率は却って高くなる。比較例2のように有機ポリマーの値が許容値を上回ると、膜の機械的強度が低下することには留意する必要がある。
比較例3では、細孔は少ないが、膜中のSi−O−Si結合が十分に形成されておらず、十分に高い機械的強度が得られなかった。Si−OH基からSi−O−Si結合を形成するためには熱処理を行えばよい。しかし、熱処理を行うと膜が収縮する。特に厚膜の場合には、熱処理に伴う膜の収縮が大きくなって膜にクラックが発生しやすくなる。実施例1〜3では、膜の収縮を抑制しつつSi−OH基をSi−O−Si結合に転換することに成功しており、これにより高い機械的強度が達成された。
Figure 2007040258
Figure 2007040258
なお、実施例1〜3において、攪拌後であって塗布前における形成溶液中のシリコンアルコキシドの質量平均分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。結果を表1に併せて示す。
(比較例4)
比較例4は、SiO2原料として、市販のゾルゲル材料であるHAS−10(コルコート製、SiO2換算濃度:10%、プロトン濃度:20〜30ppm、溶媒:イソプロピルアルコール/エタノール/メタノール:71/16.5/2.5)を用いた例である。
エチルアルコール(片山化学製)49.85gに、HAS−10(コルコート製)50.00g、ポリエーテルリン酸エステル系ポリマー(日本ルーブリゾール製ソルスパース41000)0.15gを添加、20℃で4時間攪拌し、形成溶液を得た。GPCを用いて測定したところ、攪拌後であって塗布前における形成溶液中のシリコンアルコキシドの質量平均分子量は21700であり、20000を上回っていた。この溶液中のシリコンアルコキシド(テトラエトキシシラン)の含有量(シリカ換算)、プロトン濃度および有機ポリマー濃度は、表3に示す通りである。なお、HAS−10におけるプロトン濃度は、25ppmとして計算した。
以降、実施例1と同様にして、ガラス基板上に膜を形成した。得られた膜は、実測膜厚(Am)770nmのクラックのない透明度の高い膜であった。得られた膜について、実施例1と同様にして特性を測定した。得られた測定値を表4に示す。
Figure 2007040258
Figure 2007040258
比較例4では、形成溶液におけるシリコンアルコキシドの平均分子量が高いため、膜における細孔の比率が高くなり、これを反映してXRD測定による低角/高角比の値が高くなって、0.19Am+0.03を上回った。その結果、膜の機械的強度が高くならなかった。
HAS−10ではなくシリコンアルコキシドをシリコン原料とする場合においても、形成溶液の攪拌時間を短く制御しないと、シリコンアルコキシド由来のオリゴマーの平均分子量が大きくなる。このため、比較例4と同様、高い機械的強度が得られない。
(実施例4)
テトラエトキシシラン(信越化学製)3.472g、エチルシリケート40(コルコート製)10.00g、ポリエーテルリン酸エステル系ポリマー(日本ルーブリゾール製ソルスパース41000)0.550g、ポリエチレングリコール200(片山化学製)0.075g、濃塩酸(35質量%、関東化学製)0.10g、純水15.980g、エチルアルコール(片山化学製)63.573g、ITO微粒子分散液(ITOを40質量%含むエチルアルコール溶液、三菱マテリアル製)6.250gを混合し、20℃で4時間攪拌し、形成溶液を得た。
以降、実施例1と同様にして、ガラス基板上に膜を形成した。得られた膜は、実測膜厚(Am)670nmのクラックのない透明度の高い膜であった。得られた膜について、実施例1と同様にして特性を測定した。形成溶液の組成を表5に、得られた測定値を表6に示す。
本例および比較例5では、膜におけるITO以外の成分、より具体的には有機ポリマー(ソルスパース4100、ポリエチレングリコール200)およびSiO2、の体積比率を算出し、当該体積比率を実測膜厚(Am)に乗算することにより、換算膜厚(Ac)を求めた。当該体積比率は、ITO、SiO2および有機ポリマーの密度比および膜における質量比に基づいて算出した。なお、当該密度比としては、ITO結晶、SiO2ガラス、ソルスパース4100およびポリエチレングリコール200の密度がそれぞれ7.1g・cm-3、2.2g・cm-3、1.079g・cm-3および1.13g・cm-3であることに基づき、7:2:1と近似した値を使用した。
(比較例5)
比較例5は、ITOを添加するとともに、シリコンアルコキシドに含まれるSiO2量に対し、有機ポリマーを過剰に添加した例である。
テトラエトキシシラン(信越化学製)3.472g、エチルシリケート40(コルコート製)10.00g、ポリエーテルリン酸エステル系ポリマー(日本ルーブリゾール製ソルスパース41000)1.50g、ポリエチレングリコール200(片山化学製)0.075g、濃塩酸(35質量%、関東化学製)0.10g、純水15.980g、エチルアルコール(片山化学製)62.623g、ITO微粒子分散液(ITOを40質量%含むエチルアルコール溶液、三菱マテリアル製)6.250gを混合し、20℃で4時間攪拌し、形成溶液を得た。
以降、実施例1と同様にして、ガラス基板上に膜を形成した。得られた膜は、実測膜厚(Am)880nmのクラックのない透明度の高い膜であった。得られた膜について、実施例1と同様にして特性を測定した。形成溶液の組成を表5に、得られた測定値を表6に示す。
Figure 2007040258
Figure 2007040258
比較例5において、XRD低角/高角比が(0.19Ac+0.03)を上回ったのは膜における細孔の比率が高すぎたことを反映している。比較例5では、膜中の有機ポリマーの濃度が高すぎることにより、膜中の細孔の比率が高くなったものと考えられる。
本発明は、有機物を含みながらも、機械的強度に優れたシリカ系膜を有する物品を提供するものとして、有機物による各種機能を利用する各分野において多大な利用価値を有する。

Claims (9)

  1. 基材と、前記基材の表面に形成された有機物および無機酸化物を含む有機無機複合膜とを含む有機無機複合膜形成物品であって、
    前記有機無機複合膜が前記無機酸化物としてシリカを含み、
    前記有機無機複合膜が前記シリカを主成分とし、
    前記有機無機複合膜の膜面に対するX線入射角度を1°に固定した、前記有機無機複合膜についてのX線回折において、前記有機無機複合膜の膜厚をAμmとしたときに、回折角が3°〜10°の範囲におけるピークの強度値を、回折角が20°〜30°のハローパターンピークの強度値で規格化した値が(0.19A+0.03)以下であり、
    前記有機無機複合膜についてのフーリエ変換赤外分光分析において、Si−OH基に帰属する950cm-1付近のピークの強度値をSi−O−Si結合に帰属する1100cm-1付近のピークの強度値で規格化した値が0.25以下である、
    有機無機複合膜形成物品。
  2. 前記有機無機複合膜の膜厚が、0.25μmを超え5μm以下である請求項1に記載の有機無機複合膜形成物品。
  3. 前記有機無機複合膜の膜厚が、1μmを超え5μm以下である請求項2に記載の有機無機複合膜形成物品。
  4. 前記有機無機複合膜における前記有機物の含有量が、前記有機無機複合膜の総質量に対して0.1〜40%である請求項1に記載の有機無機複合膜形成物品。
  5. 前記有機無機複合膜における前記有機物の一部が、親水性有機ポリマーである請求項1に記載の有機無機複合膜形成物品。
  6. 前記基材が、ガラス基板または樹脂基板である請求項1に記載の有機無機複合膜形成物品。
  7. 前記基材の厚さが0.1mmを超える請求項6に記載の有機無機複合膜形成物品。
  8. 前記有機無機複合膜が、導電性微粒子を含む請求項1に記載の有機無機複合膜形成物品。
  9. 前記導電性微粒子が、インジウムスズ酸化物を含む請求項8に記載の有機無機複合膜形成物品。
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