JP2005350284A - 組成物及びシリカ含有ガラス - Google Patents
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Abstract
【課題】 低温の熱処理によっても十分に緻密化されたシリカ含有ガラスを得ることができる組成物、及び、かかる組成物を用いて形成されるシリカ含有ガラスを提供する。
【解決手段】 かかる課題を解決するための本発明の組成物は、Si−O結合を有する化合物と、金属水酸化物とを含有するものである。また、本発明のシリカ含有ガラスは、この組成物を硬化することにより得られるものである。
【選択図】 なし
【解決手段】 かかる課題を解決するための本発明の組成物は、Si−O結合を有する化合物と、金属水酸化物とを含有するものである。また、本発明のシリカ含有ガラスは、この組成物を硬化することにより得られるものである。
【選択図】 なし
Description
本発明は、組成物及びシリカ含有ガラスに関するものである。
シリカ含有ガラス(以下、場合により単に「ガラス」という。)は、化学的耐久性や耐食性に優れている面、熱膨張係数が比較的小さく耐熱性に優れている面等から、電子デバイス部品での層間絶縁被膜や、表面平坦化用の被膜等に用いられている。
かかるガラスの製造方法としては、四塩化ケイ素を酸水素炎やプラズマ炎中で高温酸化し溶融する方法等が挙げられるが、製造に際し、2000℃あるいはそれ以上の高温を必要とする。そこで、近年、より低温の熱処理によりガラスを合成する方法として、適当なアルキルシリケート(例えば、Si(OR)4;Rは有機基を示す。)を水中、あるいは含水アルコール中で加水分解してゾルを作製し、得られたゾルを乾燥して乾燥ゲルとしてから更に乾燥、焼結させてガラス化させるゾルゲル法が知られている。そして、このゾルゲル法を用いてガラスの緻密化や高純度化を図る方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
昭59−116134号公報
昭59−213638号公報
しかしながら、特許文献1、2で提案されているようなゾルゲル法では、アルキルシリケート等の加水分解反応や脱水縮合反応を十分に進行させ、緻密なガラスを得るために、1000℃前後の熱処理が必要となる。そのため、製造時のエネルギーコストにおいて、決して廉価なものであるとは言い難く、更に低温の熱処理によりガラスを製造する方法が望まれている。
また、樹脂シートの透湿性の抑制を目的としてガラスを薄膜コーティングする場合などでは、一般に樹脂がそのような高温に耐えられないため、高温熱処理を施すことができず、結果として十分に緻密な薄膜を形成することが難しくなる。具体的には、例えば主原料にアルコキシシランを用いたとすると、加水分解反応や脱水縮合反応が十分に進行せず、Si−O−Si結合(シロキサン結合)の形成にいたらなかった部分では、アルコキシ基や水酸基が残存することになる。このような部分が多数存在すると、得られるガラスは緻密化が不十分であるために、樹脂シートの透湿性を十分に抑制することができない。なお、かかる問題は、樹脂に薄膜コーティングする場合に限らず、樹脂とガラスとを混合し、これらを複合化する場合についても同様のことがいえる。
そこで本発明は上記事情にかんがみてなされたものであり、低温の熱処理によっても十分に緻密化されたシリカ含有ガラスを得ることができる組成物、及び、かかる組成物を用いて形成されるシリカ含有ガラスを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の組成物は、Si−O結合を有する化合物と、金属水酸化物と、を備えることを特徴とする。
本発明の組成物は、かかる構成を有するため、低温の熱処理によっても十分に緻密化されたシリカ含有ガラスを得ることができる。なお、上記組成物は、Si−O結合を有する化合物が溶媒中に分散しているものであっても、溶解しているものであってもよく、それらが混在している状態であってもよい。
本発明の組成物において、本発明の効果をより確実に得る観点から、金属水酸化物の少なくとも一部が粒子であると好ましい。同様の観点から、この粒子は、より粒径の小さな微粒子であるほど、より好ましく、固体粒子であるとより好ましいが、コロイド粒子、特に固体状のコロイド粒子であると、更に好ましい。
これによれば、例えばゾルゲル法を用いてシリカ含有ガラスを作製する際、従来よりも格段に低温の熱処理を行っても、従来と同等の緻密性又は従来よりも優れた緻密性を有するシリカ含有ガラスが得られる。このため、例えば、樹脂等の比較的耐熱性の低い基材へのコーティングに好都合である。また、耐熱性の低い基材の特性を損なわずに、これらと複合化することもできる。特に、本発明の組成物においては、Si−O結合を有する化合物があらかじめ溶媒中に含有されてゾルを形成していると、本発明による効果をより確実に発揮することが可能となるため好ましい。
本発明の組成物を用いると、低温熱処理でも緻密化可能なシリカ含有ガラスが得られる要因は明白ではないが、例えば、金属水酸化物をコロイド粒子の状態で含有することにより、金属水酸化物の水酸基がシリカの脱水縮合を促進することに起因すると推測される。ただし、要因はこれに限定されない。
なお、本発明の組成物に含有される金属水酸化物がコロイド粒子であるかどうかを確認する方法としては、例えば、限外顕微鏡による観察、塩析、粒度分布計による測定などが挙げられる。
本発明の組成物においては、金属水酸化物として希土類水酸化物を用いることができる。また、かかる希土類水酸化物としては、水酸化セリウム(Ce(OH)4)が挙げられる。
本発明の組成物において、Si−O結合を有する化合物がシリコンアルコキシド、又は、シリコンアルコキシドの加水分解生成物であることが好ましい。これにより、得られるガラス中の不純物量を一層抑制することができる。特に、有害性を更に抑制する観点から、シリコンアルコキシドがテトラエトキシシラン(TEOS)であることが好ましい。
また、本発明のシリカ含有ガラスは、上述の組成物を硬化してなるものである。かかるシリカ含有ガラスは、本発明の組成物を用いるものであるため、十分に緻密化されている。このため、化学的耐久性(耐薬品性等)や耐食性、耐熱性等のシリカ含有ガラスが本来備える優れた特性を、十分に引き出したガラスを得ることができる。
本発明のシリカ含有ガラスの形状は、例えば、膜状、粒子状、ファイバー状又は塊状の形状である。
シリカ含有ガラスの緻密性の程度を判断する指標としては、例えば、作製したシリカ含有ガラスの屈折率を挙げることができる。すなわち、屈折率が高いほど密な構造を有しており、シリカ含有ガラスが緻密化されているといえる。また、赤外線吸収スペクトル等を用いて、得られたシリカ含有ガラス中に水酸基やアルコキシ基がどの程度残存しているかを確認することによっても緻密性の程度を確認することができる。
本発明によれば、低温の熱処理によっても十分に緻密化されたシリカ含有ガラスを得ることができる組成物、及び、かかる組成物を用いて形成されるシリカ含有ガラスを提供することができる。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の組成物は、Si−O結合を有する化合物、及び、金属水酸化物を含有するものである。
本発明に係るSi−O結合を有する化合物としては、例えば、シリコンアルコキシドの加水分解生成物、ケイ酸塩の脱塩物等が挙げられる。その中でも、シリコンアルコキシドの加水分解生成物が好ましい。これにより、得られるガラス中の不純物量を一層抑制することができる。
かかるシリコンアルコキシドとしては、モノエトキシシラン、ジエトキシシラン、トリエトキシシラン、テトラエトキシシランなどが挙げられる。中でも、四級アルコキシシランが好ましく、かかる四級アルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトキシシラン、ジエトキシジプロポキシシランなどが挙げられる。特に有害性を更に抑制する観点から、テトラエトキシシランがより好ましい。
また、ケイ酸塩としては、アルミニウムを含むアルミノケイ酸塩、ホウ素を含むホウケイ酸塩などが挙げられる。
本発明に係る金属水酸化物は、組成物中に固体粒子として存在していてもよく、あるいは溶媒に溶解して、イオンに解離した状態で存在していてもよい。特に、常温において後述する溶媒中でコロイド粒子として存在することが可能なものであると好ましい。かかる状態では、金属水酸化物の一部がコロイド粒子であってもよく、また、金属水酸化物の全てがコロイド粒子であってもよい。
本発明に係る金属水酸化物としては、例えば、希土類水酸化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類水酸化物等が挙げられる。希土類水酸化物としては、水酸化セリウム、水酸化ネオジウム、水酸化サマリウム、水酸化ユーロビウム等が挙げられ、アルカリ金属水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等が挙げられ、また、アルカリ土類水酸化物としては、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム等が挙げられる。その他にも、典型金属の水酸化物として水酸化アルミニウム、水酸化ガリウム等、遷移金属の水酸化物として水酸化ジルコニウム、水酸化チタン等が挙げられる。また、金属水酸化物は1種類に限定されるものではなく、2種類以上配合されていてもよい。
また、この金属水酸化物の配合割合は、本発明の組成物に150〜600℃程度の低温加熱処理を行った後に得られる、シリカ(SiO2)を含有する固体の全質量に対して1〜80質量%とすると好ましく、1.5〜70質量%とするとより好ましく、2〜50質量%とすると特に好ましい。この配合割合が上述の数値範囲内となることにより、得られるシリカ含有ガラスについて、低温加熱処理による緻密化の効果が更に顕著になるとともに、透明性が更に向上する傾向となる。
本発明の組成物は、溶媒を含有してもよい。かかる溶媒としては特に限定されず、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフルフリルアルコールなどの高沸点溶媒の混合溶媒が挙げられる。高沸点溶媒として、その他にもメチルセロソロブ、エチルセロソロブなどのセロソロブ類を用いてもよい。なお、Si−O結合を有する化合物がこのような溶媒中に含有してゾルを形成していると好ましい。
また、加水分解反応や脱水縮合反応を促進させる触媒を添加してもよい。かかる触媒としては公知のものを用いることができ、塩酸、硝酸、硫酸等の酸触媒や、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化トリメチルエチルアンモニウム(コリン)等の塩基触媒が挙げられる。
更に、分散剤を添加してもよい。かかる分散剤としては、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらの溶媒、触媒、分散剤は特に含有量に制限はなく、目的の形状や特性にあわせて、種類、含有量等を調整することができる。
以上、説明した本発明の組成物に100〜800℃程度の低温加熱処理を施すことにより、本発明のシリカ含有ガラスを作製することができる。かかるシリカ含有ガラスの組成物には、シリカ(SiO2)や、上述の金属水酸化物が加熱反応することによって生成される金属酸化物が含まれる。
また、本発明のシリカ含有ガラスの形状としては、例えば、膜、粒子、ファイバー、塊状体等を挙げることができる。かかる形状のシリカ含有ガラスを得る方法には、それぞれ公知の製造方法を適用することができる。
なお、必要に応じて、低温加熱処理を施す前に、本発明の組成物を塩基触媒によって加水分解してゲル化し、その後乾燥して、乾燥ゲルの状態にしておいてもよい。
また、目的に応じて、本発明の組成物と、無機溶液、有機溶液、高分子溶液、コロイド溶液等の他の溶液とを複合化した後、上記加熱処理を行ってシリカ含有ガラスを作製することもできる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
まず、テトラエトキシシラン25gを用意した。これにエチルアルコール37.6gを加えて5分間攪拌し、続いて、純水12.8gを加えて5分間攪拌し、更に続いて、2N塩酸4.115gを加えて10分間攪拌した。そして、1時間放置後、最後に1質量%水酸化セリウム水溶液73.03gを加えて10分間攪拌し、実施例1の組成物を調製した。この際、以下に得られるシリカ含有ガラスの薄膜中のシリカ(SiO2)100質量部に対して、添加した水酸化セリウム(Ce(OH)4)が10質量部となるように調製した(以下、この比率を「Ce(OH)4/SiO2」と表記する。)。
まず、テトラエトキシシラン25gを用意した。これにエチルアルコール37.6gを加えて5分間攪拌し、続いて、純水12.8gを加えて5分間攪拌し、更に続いて、2N塩酸4.115gを加えて10分間攪拌した。そして、1時間放置後、最後に1質量%水酸化セリウム水溶液73.03gを加えて10分間攪拌し、実施例1の組成物を調製した。この際、以下に得られるシリカ含有ガラスの薄膜中のシリカ(SiO2)100質量部に対して、添加した水酸化セリウム(Ce(OH)4)が10質量部となるように調製した(以下、この比率を「Ce(OH)4/SiO2」と表記する。)。
次に、φ150mmのシリコンウェハを4枚用意し、実施例1の組成物を、スピンコーティングによって4枚のシリコンウェハ上にそれぞれ塗布した。このとき、スピンコーティングの回転速度に関しては、最初の10秒間を500rpmで行い、続く40秒間を3000rpmで行った。スピンコーティング後、これらを大気中で、150℃で10分間加熱処理し、シリコンウェハ上に実施例1のシリカ含有ガラスの薄膜を形成し、積層体を得た。得られた薄膜において、シリカ(SiO2)100質量部に対する酸化セリウム(CeO2)の含有率(CeO2/SiO2)は8.2質量部であった。
その後、4つの積層体のうち3つに対して、大気中で、それぞれ400℃、600℃、800℃で10分間、最終の加熱処理を施した。なお、昇温速度は全て400℃/時間とした。このようにして、実施例1について、最終の加熱処理温度の異なる4種類のシリカ含有ガラス薄膜を含む積層体を得た。
[実施例2]
1質量%水酸化セリウム水溶液の添加量を実施例1の1/2(すなわち、36.515g)とした以外は実施例1と同様にして、実施例2の組成物を調製した。この際、Ce(OH)4/SiO2が5質量部となるように調製した。そして、φ150mmのシリコンウェハを5枚用意し、これらの表面に実施例1と同様にして、実施例2のシリカ含有ガラスの薄膜を形成した。得られた薄膜において、シリカに対する酸化セリウムの含有率は4.1質量部であった。
1質量%水酸化セリウム水溶液の添加量を実施例1の1/2(すなわち、36.515g)とした以外は実施例1と同様にして、実施例2の組成物を調製した。この際、Ce(OH)4/SiO2が5質量部となるように調製した。そして、φ150mmのシリコンウェハを5枚用意し、これらの表面に実施例1と同様にして、実施例2のシリカ含有ガラスの薄膜を形成した。得られた薄膜において、シリカに対する酸化セリウムの含有率は4.1質量部であった。
その後、10分間の最終の加熱処理として1000℃で行うものを追加した以外は実施例1と同様にして、実施例2について、最終の加熱処理温度の異なる5種類のシリカ含有ガラス薄膜を含む積層体を得た。
[実施例3]
1質量%水酸化セリウム水溶液の添加量を実施例1の1/10(すなわち、7.303g)とした以外は実施例1と同様にして、実施例3の組成物を調製した。この際、Ce(OH)4/SiO2が1質量%となるように調製した。そして、φ150mmのシリコンウェハを5枚用意し、これらの表面に実施例1と同様にして、実施例3のシリカ含有ガラスの薄膜を形成した。得られた薄膜において、シリカに対する酸化セリウムの含有率は0.82質量部であった。
1質量%水酸化セリウム水溶液の添加量を実施例1の1/10(すなわち、7.303g)とした以外は実施例1と同様にして、実施例3の組成物を調製した。この際、Ce(OH)4/SiO2が1質量%となるように調製した。そして、φ150mmのシリコンウェハを5枚用意し、これらの表面に実施例1と同様にして、実施例3のシリカ含有ガラスの薄膜を形成した。得られた薄膜において、シリカに対する酸化セリウムの含有率は0.82質量部であった。
その後、10分間の最終の加熱処理として1000℃で行うものを追加した以外は実施例1と同様にして、実施例3について、最終の加熱処理温度の異なる5種類のシリカ含有ガラス薄膜を含む積層体を得た。
<屈折率試験>
実施例1〜3で得た最終の加熱処理温度の異なるシリカ含有ガラス薄膜を備えた積層体について、薄膜のみの屈折率を、エリプソメータ(ミワオプト(株)製;回転検光子法)により測定した。また、薄膜の膜厚測定には、干渉膜厚計(ナノメトリクス・ジャパン(株)製、NanoSpec/AFT5100)を用いた。その結果を表1及び図1に示す。図1中、三角印10は実施例1の屈折率、四角印20は実施例2の屈折率、菱形印30は実施例3の屈折率を示す。
実施例1〜3で得た最終の加熱処理温度の異なるシリカ含有ガラス薄膜を備えた積層体について、薄膜のみの屈折率を、エリプソメータ(ミワオプト(株)製;回転検光子法)により測定した。また、薄膜の膜厚測定には、干渉膜厚計(ナノメトリクス・ジャパン(株)製、NanoSpec/AFT5100)を用いた。その結果を表1及び図1に示す。図1中、三角印10は実施例1の屈折率、四角印20は実施例2の屈折率、菱形印30は実施例3の屈折率を示す。
また、図2(a)に、実施例2における最終加熱処理温度とシリカ含有ガラス薄膜の屈折率との関係を示し、図2(b)に、最終加熱処理温度が800℃のときの、シリカ含有ガラス中の酸化セリウムの含有率(CeO2/SiO2)とシリカ含有ガラス薄膜の屈折率との関係を示す。
また、図3にシリカ含有ガラス薄膜断面のTEM写真を示す。図3(a)は、実施例3における最終加熱処理温度150℃のときのシリカ含有ガラス薄膜断面図、図3(b)は、実施例2における最終加熱処理温度150℃のときのシリカ含有ガラス薄膜断面図である。いずれも写真左側がシリコンウェハであり、写真右側にシリカ含有ガラス薄膜(CeO2/SiO2表示部分)が形成されていることが確認された。
更に、図4にシリカ含有ガラス薄膜の赤外線吸収スペクトル(装置:FTIR−8300型、(株)島津製作所製)を示す。図4〜6は、最終加熱処理温度が150℃のときの赤外線吸収スペクトルであり、図4は実施例1の場合、図5は実施例2の場合、図6は実施例3の場合を示す。また、図7〜9は、最終加熱処理温度が600℃のときの赤外線吸収スペクトルであり、図7は実施例1の場合、図8は実施例2の場合、図9は実施例3の場合を示す。3500cm−1付近にH−OH結合に基づく赤外吸収のピーク、750cm−1及び1000cm−1付近にSi−O−Si結合に基づく赤外吸収のピークが確認された。これらのスペクトルより、シリカ含有ガラス中の酸化セリウムの含有率(CeO2/SiO2)が多いものほど、H−OH結合に基づく赤外吸収が減少していることが確認された。このことは、水酸化セリウムを多く含有するものほど、脱水縮合反応が進行し、得られるシリカ含有ガラスがより緻密化されていることを示唆するものと推測される。
Claims (8)
- Si−O結合を有する化合物と、金属水酸化物と、を含有する組成物。
- 前記金属水酸化物の少なくとも一部がコロイド粒子である、請求項1記載の組成物。
- 前記金属水酸化物が希土類水酸化物である、請求項1又は2に記載の組成物。
- 前記希土類水酸化物が水酸化セリウムである、請求項3記載の組成物。
- 前記Si−O結合を有する化合物がシリコンアルコキシド、又は、シリコンアルコキシドの加水分解生成物である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記シリコンアルコキシドがテトラエトキシシランである、請求項5記載の組成物。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物を硬化してなる、シリカ含有ガラス。
- 膜状、粒子状、ファイバー状又は塊状である、請求項7記載のシリカ含有ガラス。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004170378A JP2005350284A (ja) | 2004-06-08 | 2004-06-08 | 組成物及びシリカ含有ガラス |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2013101839A (ja) * | 2011-11-09 | 2013-05-23 | Mitsubishi Materials Corp | サージアブソーバおよびその製造方法 |
US8659114B2 (en) | 2011-05-09 | 2014-02-25 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Semiconductor device |
-
2004
- 2004-06-08 JP JP2004170378A patent/JP2005350284A/ja active Pending
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JP2013101839A (ja) * | 2011-11-09 | 2013-05-23 | Mitsubishi Materials Corp | サージアブソーバおよびその製造方法 |
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