JPH06293879A - 酸化物被膜形成用塗布液および酸化物被膜の製造法 - Google Patents
酸化物被膜形成用塗布液および酸化物被膜の製造法Info
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- JPH06293879A JPH06293879A JP8315093A JP8315093A JPH06293879A JP H06293879 A JPH06293879 A JP H06293879A JP 8315093 A JP8315093 A JP 8315093A JP 8315093 A JP8315093 A JP 8315093A JP H06293879 A JPH06293879 A JP H06293879A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 経時的に安定で、成膜性に優れ、得られる酸
化物被膜にクラックの発生のない酸化物被膜形成用塗布
液を提供する。 【構成】 (A)トリアルコキシシラン化合物、(B)
2価の金属アルコキシド化合物および(C)3価の金属
アルコキシド化合物を加水分解、重縮合させて得られる
反応物を含む酸化物被膜形成用塗布液およびこれを用い
た酸化物被膜の製造法。
化物被膜にクラックの発生のない酸化物被膜形成用塗布
液を提供する。 【構成】 (A)トリアルコキシシラン化合物、(B)
2価の金属アルコキシド化合物および(C)3価の金属
アルコキシド化合物を加水分解、重縮合させて得られる
反応物を含む酸化物被膜形成用塗布液およびこれを用い
た酸化物被膜の製造法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物被膜形成用塗布
液及び酸化物被膜の製造法に関し、更に詳しくは熱的に
安定でかつ成膜性の良好な酸化物被膜の製造法及びこの
酸化物被膜形成用塗布液に関する。
液及び酸化物被膜の製造法に関し、更に詳しくは熱的に
安定でかつ成膜性の良好な酸化物被膜の製造法及びこの
酸化物被膜形成用塗布液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、IC、LSI等の半導体素子の層
間絶縁の方法として、シラノール化合物の加水分解、縮
合物を焼成し、酸化物被膜を形成する方法がよく用いら
れている。テトラエトキシシラン等の4官能シランを用
いる方法が最も多く知られているが、4官能シランのみ
を用いる方法では、焼成してシリカ系被膜を形成する際
に発生する収縮応力が大きいために、膜厚が厚くなると
クラックが発生するという問題がある。更に、シリカ系
被膜の密度が低いためドライエッチングでシリカ系被膜
を加工する際に、シリカ系被膜のエッチング速度がCV
D等で形成される酸化膜と比較して著しく速く、その後
の半導体製造工程で配線の断線が生じるといった問題が
ある。
間絶縁の方法として、シラノール化合物の加水分解、縮
合物を焼成し、酸化物被膜を形成する方法がよく用いら
れている。テトラエトキシシラン等の4官能シランを用
いる方法が最も多く知られているが、4官能シランのみ
を用いる方法では、焼成してシリカ系被膜を形成する際
に発生する収縮応力が大きいために、膜厚が厚くなると
クラックが発生するという問題がある。更に、シリカ系
被膜の密度が低いためドライエッチングでシリカ系被膜
を加工する際に、シリカ系被膜のエッチング速度がCV
D等で形成される酸化膜と比較して著しく速く、その後
の半導体製造工程で配線の断線が生じるといった問題が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の欠点を除去した成膜性の良好な酸化物被膜の製造法
およびこの酸化物被膜形成用塗布液を提供するものであ
る。
術の欠点を除去した成膜性の良好な酸化物被膜の製造法
およびこの酸化物被膜形成用塗布液を提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の目
的を達成するため種々研究した結果、シリコン、アルミ
等の基体上でクラックが発生せず、更にドライエッチン
グ速度をCVD酸化膜等と同等になるような酸化物被膜
を成形するためには、(1)焼成時の硬化収縮歪を小さ
くする、(2)膜の熱膨張係数を基体の値に近づける、
(3)膜の密度を高くするという条件を満たす塗布液を
用いることが必要であることを見出し、本発明に到達し
た。
的を達成するため種々研究した結果、シリコン、アルミ
等の基体上でクラックが発生せず、更にドライエッチン
グ速度をCVD酸化膜等と同等になるような酸化物被膜
を成形するためには、(1)焼成時の硬化収縮歪を小さ
くする、(2)膜の熱膨張係数を基体の値に近づける、
(3)膜の密度を高くするという条件を満たす塗布液を
用いることが必要であることを見出し、本発明に到達し
た。
【0005】本発明は、(A)一般式(I)
【化5】 (式中Rは炭素数1〜4のアルキル基、Xは水素または
フッ素を意味する)で表されるトリアルコキシシラン化
合物、(B)一般式(II)
フッ素を意味する)で表されるトリアルコキシシラン化
合物、(B)一般式(II)
【化6】 (式中Mは原子価2の金属原子、R′は炭素数1〜4の
アルキル基を意味する)で表される金属アルコキシド化
合物または一般式(III)
アルキル基を意味する)で表される金属アルコキシド化
合物または一般式(III)
【化7】 (式中Mは原子価2の金属原子、R″は炭素数1〜4の
アルキレン基、R′は炭素数1〜4のアルキル基を意味
する)で表される金属アルコキシド化合物ならびに
(C)一般式(IV)
アルキレン基、R′は炭素数1〜4のアルキル基を意味
する)で表される金属アルコキシド化合物ならびに
(C)一般式(IV)
【化8】 (式中M′は原子価3の金属原子、Rは炭素数1〜4の
アルキル基を意味する)で表される金属アルコキシド化
合物を、触媒および有機溶媒の存在下で加水分解、縮重
合させて得られる反応物を含んでなる酸化物被膜形成用
塗布液およびこの酸化物被膜形成用塗布液を用いた酸化
物被膜の製造法に関する。
アルキル基を意味する)で表される金属アルコキシド化
合物を、触媒および有機溶媒の存在下で加水分解、縮重
合させて得られる反応物を含んでなる酸化物被膜形成用
塗布液およびこの酸化物被膜形成用塗布液を用いた酸化
物被膜の製造法に関する。
【0006】一般式(I)で表されるアルコキシシラン
化合物としては、
化合物としては、
【化9】 等があげられる。
【0007】一般式(II)または(III)で表される金
属アルコキシド化合物としては、
属アルコキシド化合物としては、
【化10】
【化11】 等があげられる。
【0008】一般式(IV)で表される金属アルコキシド
化合物としては、
化合物としては、
【化12】 等があげられる。
【0009】上記のトリアルコキシシラン化合物、金属
アルコキシド化合物は二種以上を組み合わせて用いても
よい。
アルコキシド化合物は二種以上を組み合わせて用いても
よい。
【0010】本発明に用いられるトリアルコキシシラン
化合物および金属アルコキシド化合物の割合は、得られ
る酸化物被膜の耐クラック性及びドライエッチング速度
の点から一般式(I)で表されるトリアルコキシシラン
化合物1モルに対して一般式(II)または一般式(II
I)で表される金属アルコキシド化合物を0.05〜
0.20モル、一般式(IV)で表される金属アルコキシ
ド化合物を0.05〜0.40モルの範囲とすることが
好ましい。
化合物および金属アルコキシド化合物の割合は、得られ
る酸化物被膜の耐クラック性及びドライエッチング速度
の点から一般式(I)で表されるトリアルコキシシラン
化合物1モルに対して一般式(II)または一般式(II
I)で表される金属アルコキシド化合物を0.05〜
0.20モル、一般式(IV)で表される金属アルコキシ
ド化合物を0.05〜0.40モルの範囲とすることが
好ましい。
【0011】本発明に用いられる有機溶媒としては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の
アルコール系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系、エチレングリコー
ルモノメチルアセテート、エチレングリコールジアセテ
ート等のグリコールアセテート系溶媒、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−
メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、グリコール
エーテル系溶媒など種々の溶媒が挙げられ、これらは一
種または二種以上が用いられる。
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の
アルコール系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系、エチレングリコー
ルモノメチルアセテート、エチレングリコールジアセテ
ート等のグリコールアセテート系溶媒、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−
メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、グリコール
エーテル系溶媒など種々の溶媒が挙げられ、これらは一
種または二種以上が用いられる。
【0012】本発明に用いられる触媒としては、塩酸、
硫酸、燐酸、硼酸、フッ酸、硝酸等の無機酸、シュウ
酸、マレイン酸、スルホン酸、ギ酸等の有機酸があげら
れる。
硫酸、燐酸、硼酸、フッ酸、硝酸等の無機酸、シュウ
酸、マレイン酸、スルホン酸、ギ酸等の有機酸があげら
れる。
【0013】本発明の酸化物被膜形成用塗布液は、前記
の溶媒の存在下で、トリアルコキシシラン化合物と前記
の金属アルコキシド化合物を混合し、つぎに触媒と水を
添加した後、必要に応じて加熱し、縮重合させて得られ
る。反応物の重量平均分子量は、通常500〜10,0
00の範囲である。
の溶媒の存在下で、トリアルコキシシラン化合物と前記
の金属アルコキシド化合物を混合し、つぎに触媒と水を
添加した後、必要に応じて加熱し、縮重合させて得られ
る。反応物の重量平均分子量は、通常500〜10,0
00の範囲である。
【0014】このようにして得られた塗布液を用いて酸
化物被膜を形成するには、塗布液をガラス、セラミック
ス、シリコンウエハー、回路の形成されたシリコンウエ
ハー等の基体表面上に、浸積法、回転塗布法等の方法で
塗布した後、通常50〜200℃、好ましくは100〜
150℃で乾燥し、ついで通常300〜1,000℃、
好ましくは400〜450℃で焼成される。
化物被膜を形成するには、塗布液をガラス、セラミック
ス、シリコンウエハー、回路の形成されたシリコンウエ
ハー等の基体表面上に、浸積法、回転塗布法等の方法で
塗布した後、通常50〜200℃、好ましくは100〜
150℃で乾燥し、ついで通常300〜1,000℃、
好ましくは400〜450℃で焼成される。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例1 水素トリエトキシシラン:HSi(OC2H5)3 164
g、ボロントリイソプロポキシド,B(OiC3H7)3
40g及びマグネシュウムジエトキシド15gをジメチ
ルホルムアミド300gに溶解し撹拌した。この溶液に
マレイン酸4.0gを溶解した、イオン交換水90gを
滴下終了後、50℃に加熱して3時間反応を行い酸化物
被膜形成用塗布液を得た。この反応物重量平均分子量を
高速液体クロマトグラフ(日立263−50型)で測定
したところ、3,000であった。更に、この塗布液を
スピナーを用いて2,000rpmでシリコンウエハー上
に塗布した後、150℃に制御されたホットプレート上
で1分間乾燥し、ついで電気炉中400℃で1時間焼成
したところ、無色透明でクラックのない酸化物被膜が得
られた。膜厚を測定したところ0.3μmであった。さ
らに、酸化物被膜をバレル型酸素プラズマ灰化装置(ヤ
マト科学製PR−501A型)を用いて200Wで30
秒間CF4/O2の混合ガスでエッチングしたところエッ
チング速度は1,000Å/minであり同時にエッチン
グしたCVD酸化膜と同等であった。また前記塗布液
を、厚さ1.0μm、ライン&スペース幅0.5〜5.
0μmのアルミ配線が形成されたシリコンウエハー上に
前記と同様な条件で成膜したところ、無色透明でクラッ
クのない酸化物被膜が得られた。また前記塗布液を40
℃の恒温槽内で30日保管後、粘度を測定したが合成直
後の粘度と変化は無かった。
る。 実施例1 水素トリエトキシシラン:HSi(OC2H5)3 164
g、ボロントリイソプロポキシド,B(OiC3H7)3
40g及びマグネシュウムジエトキシド15gをジメチ
ルホルムアミド300gに溶解し撹拌した。この溶液に
マレイン酸4.0gを溶解した、イオン交換水90gを
滴下終了後、50℃に加熱して3時間反応を行い酸化物
被膜形成用塗布液を得た。この反応物重量平均分子量を
高速液体クロマトグラフ(日立263−50型)で測定
したところ、3,000であった。更に、この塗布液を
スピナーを用いて2,000rpmでシリコンウエハー上
に塗布した後、150℃に制御されたホットプレート上
で1分間乾燥し、ついで電気炉中400℃で1時間焼成
したところ、無色透明でクラックのない酸化物被膜が得
られた。膜厚を測定したところ0.3μmであった。さ
らに、酸化物被膜をバレル型酸素プラズマ灰化装置(ヤ
マト科学製PR−501A型)を用いて200Wで30
秒間CF4/O2の混合ガスでエッチングしたところエッ
チング速度は1,000Å/minであり同時にエッチン
グしたCVD酸化膜と同等であった。また前記塗布液
を、厚さ1.0μm、ライン&スペース幅0.5〜5.
0μmのアルミ配線が形成されたシリコンウエハー上に
前記と同様な条件で成膜したところ、無色透明でクラッ
クのない酸化物被膜が得られた。また前記塗布液を40
℃の恒温槽内で30日保管後、粘度を測定したが合成直
後の粘度と変化は無かった。
【0016】実施例2 フッ素トリエトキシシラン:FSi(OC2H5)3 17
2g、リントリプロポキシド,P(OC3H7)3 21g
及びマグネシウムジエトキシド15gをジメチルホルム
アミド300gに溶解し撹拌した。この溶液にマレイン
酸4.0gを溶解した、イオン交換水90gを滴下終了
後、50℃に加熱して3時間反応を行い酸化物被膜形成
用塗布液を作成した。この反応物の重量平均分子量を高
速液体クロマトグラフ(日立263−50型)で測定し
たところ2,000であった。更に、この塗布液をスピ
ナーを用いて2,000rpmでシリコンウエハー上に塗
布した後、150℃に制御されたホットプレート上で1
分間乾燥し、ついで電気炉中400℃で1時間焼成した
ところ、無色透明でクラックのない酸化物被膜が得られ
た。膜厚を測定したところ0.25μmであった。さら
に、酸化物被膜をバレル型酸素プラズマ灰化装置(ヤマ
ト科学製PR−501A型)を用いて200Wで30秒
間CF4/O2の混合ガスでエッチングしたところエッチ
ング速度は1,000Å/minであり同時にエッチング
したCVD酸化膜と同等であった。また前記塗布液を厚
さ1.0μm、ライン&スペース幅0.5〜5.0μm
のアルミ配線が形成されたシリコンウエハー上に前記と
同様な条件で成膜したところ、無色透明でクラックのな
い酸化物被膜が得られた。また前記塗布液を40℃の恒
温槽内で30日保管後、粘度を測定したが合成直後の粘
度と変化は無かった。
2g、リントリプロポキシド,P(OC3H7)3 21g
及びマグネシウムジエトキシド15gをジメチルホルム
アミド300gに溶解し撹拌した。この溶液にマレイン
酸4.0gを溶解した、イオン交換水90gを滴下終了
後、50℃に加熱して3時間反応を行い酸化物被膜形成
用塗布液を作成した。この反応物の重量平均分子量を高
速液体クロマトグラフ(日立263−50型)で測定し
たところ2,000であった。更に、この塗布液をスピ
ナーを用いて2,000rpmでシリコンウエハー上に塗
布した後、150℃に制御されたホットプレート上で1
分間乾燥し、ついで電気炉中400℃で1時間焼成した
ところ、無色透明でクラックのない酸化物被膜が得られ
た。膜厚を測定したところ0.25μmであった。さら
に、酸化物被膜をバレル型酸素プラズマ灰化装置(ヤマ
ト科学製PR−501A型)を用いて200Wで30秒
間CF4/O2の混合ガスでエッチングしたところエッチ
ング速度は1,000Å/minであり同時にエッチング
したCVD酸化膜と同等であった。また前記塗布液を厚
さ1.0μm、ライン&スペース幅0.5〜5.0μm
のアルミ配線が形成されたシリコンウエハー上に前記と
同様な条件で成膜したところ、無色透明でクラックのな
い酸化物被膜が得られた。また前記塗布液を40℃の恒
温槽内で30日保管後、粘度を測定したが合成直後の粘
度と変化は無かった。
【0017】比較例1
【表1】 表1をエチルアルコール1,000gに溶解し、この溶
液にマレイン酸4.0gを溶解させた水70gを添加
し、加水分解、縮合を行い塗布液を作成した。この塗布
液をスピナーを用いて2,000rpmでシリコンウエハ
ー上に塗布した後、150℃に制御されたホットプレー
ト上で1分間乾燥し、ついで電気炉400℃で1時間焼
成したところ、0.3μmでクラックのない酸化物被膜
が得られた。さらに、酸化物被膜をバレル型酸素プラズ
マ灰化装置(ヤマト科学製PR−501A型)を用いて
200Wで30秒間CF4/O2の混合ガスでエッチング
したところエッチング速度は3,000Å/minであり
同時にエッチングしたCVD酸化膜の3倍であった。ま
た前記塗布液を40℃の恒温槽内で保管したところ3日
でゲル化した。
液にマレイン酸4.0gを溶解させた水70gを添加
し、加水分解、縮合を行い塗布液を作成した。この塗布
液をスピナーを用いて2,000rpmでシリコンウエハ
ー上に塗布した後、150℃に制御されたホットプレー
ト上で1分間乾燥し、ついで電気炉400℃で1時間焼
成したところ、0.3μmでクラックのない酸化物被膜
が得られた。さらに、酸化物被膜をバレル型酸素プラズ
マ灰化装置(ヤマト科学製PR−501A型)を用いて
200Wで30秒間CF4/O2の混合ガスでエッチング
したところエッチング速度は3,000Å/minであり
同時にエッチングしたCVD酸化膜の3倍であった。ま
た前記塗布液を40℃の恒温槽内で保管したところ3日
でゲル化した。
【0018】比較例2
【表2】 表2をプロピレングリコールモノプロピルエーテル60
0gに溶解し、この溶液にマレイン酸2.0gを溶解さ
せた水30.0gを添加し、室温で加水分解、縮合を行
い塗布液を作成した。また、この反応物の重量平均分子
量を高速液体クロマトグラフ(日立263−50型)で
測定したところ、3,000であった。更に、この塗布
液をスピナーを用いて2,000rpmでシリコンウエハ
ー上に塗布した後、150℃に制御されたホットプレー
ト上で1分間乾燥し、ついで電気炉中400℃で1時間
焼成したところ、無色透明でクラックのない被膜が得ら
れた。膜厚を測定したところ0.25μmであった。ま
た前記塗布液を、厚さ1.0μm、ライン&スペース幅
0.5〜5.0μmのアルミ配線を形成後更にCVD法
で酸化ケイ素被膜を0.5μm形成したシリコンウエハ
ー上に前記と同様な条件で成膜したところ、無色透明で
クラックのない酸化物被膜が得られた。さらに、酸化物
被膜をバレル型酸素プラズマ灰化装置(ヤマト科学製P
R−501A型)を用いて400Wで20分間処理した
が、膜には多数クラックが存在していた。また前記の塗
布液を40℃の恒温槽内で30日保管後、粘度を測定し
たが合成直後の粘度の3倍になっていた。
0gに溶解し、この溶液にマレイン酸2.0gを溶解さ
せた水30.0gを添加し、室温で加水分解、縮合を行
い塗布液を作成した。また、この反応物の重量平均分子
量を高速液体クロマトグラフ(日立263−50型)で
測定したところ、3,000であった。更に、この塗布
液をスピナーを用いて2,000rpmでシリコンウエハ
ー上に塗布した後、150℃に制御されたホットプレー
ト上で1分間乾燥し、ついで電気炉中400℃で1時間
焼成したところ、無色透明でクラックのない被膜が得ら
れた。膜厚を測定したところ0.25μmであった。ま
た前記塗布液を、厚さ1.0μm、ライン&スペース幅
0.5〜5.0μmのアルミ配線を形成後更にCVD法
で酸化ケイ素被膜を0.5μm形成したシリコンウエハ
ー上に前記と同様な条件で成膜したところ、無色透明で
クラックのない酸化物被膜が得られた。さらに、酸化物
被膜をバレル型酸素プラズマ灰化装置(ヤマト科学製P
R−501A型)を用いて400Wで20分間処理した
が、膜には多数クラックが存在していた。また前記の塗
布液を40℃の恒温槽内で30日保管後、粘度を測定し
たが合成直後の粘度の3倍になっていた。
【0019】比較例3
【表3】 表3をプロピレングリコールモノプロピルエーテル60
0gに溶解し、この溶液にマレイン酸2.0gを溶解さ
せた水100.0gを添加し、室温で加水分解、縮合を
行い塗布液を作成した。また、この反応物の重量平均分
子量を高速液体クロマトグラフ(日立263−50型)
で測定したところ、500であった。更に、この塗布液
をスピナーを用いて2,000rpmでシリコンウエハー
上に塗布した後、150℃に制御されたホットプレート
上で1分間乾燥し、ついで電気炉中400℃で1時間焼
成したところ、無色透明でクラックのない被膜が得られ
た。膜厚を測定したところ0.25μmであった。さら
に、酸化物被膜をバレル型酸素プラズマ灰化装置(ヤマ
ト科学製PR−501A型)を用いて200Wで30秒
間CF4/O2の混合ガスでエッチングしたところエッチ
ング速度は2,000Å/minであり同時にエッチング
したCVD酸化膜の2倍であった。また前記溶液を、厚
さ1.0μm、ライン&スペース幅0.5〜5.0μm
のアルミ配線が形成されたシリコンウエハー上に前記と
同様な条件で成膜したところ、膜には多数クラックが存
在していた。また、塗布液を40℃の恒温槽内で30日
保管後、粘度を測定したが、合成直後の粘度の3倍にな
っていた。
0gに溶解し、この溶液にマレイン酸2.0gを溶解さ
せた水100.0gを添加し、室温で加水分解、縮合を
行い塗布液を作成した。また、この反応物の重量平均分
子量を高速液体クロマトグラフ(日立263−50型)
で測定したところ、500であった。更に、この塗布液
をスピナーを用いて2,000rpmでシリコンウエハー
上に塗布した後、150℃に制御されたホットプレート
上で1分間乾燥し、ついで電気炉中400℃で1時間焼
成したところ、無色透明でクラックのない被膜が得られ
た。膜厚を測定したところ0.25μmであった。さら
に、酸化物被膜をバレル型酸素プラズマ灰化装置(ヤマ
ト科学製PR−501A型)を用いて200Wで30秒
間CF4/O2の混合ガスでエッチングしたところエッチ
ング速度は2,000Å/minであり同時にエッチング
したCVD酸化膜の2倍であった。また前記溶液を、厚
さ1.0μm、ライン&スペース幅0.5〜5.0μm
のアルミ配線が形成されたシリコンウエハー上に前記と
同様な条件で成膜したところ、膜には多数クラックが存
在していた。また、塗布液を40℃の恒温槽内で30日
保管後、粘度を測定したが、合成直後の粘度の3倍にな
っていた。
【0020】
【発明の効果】本発明の酸化物被膜形成用塗布液は、経
時的に安定で、成膜性に優れ、この塗布液を用いて基体
表面上に形成した酸化物被膜は、エッチング性が良好で
あり、2.0μm程度の厚さにしてもクラックの発生が
無く、電子部品、特に半導体の多層配線における層間断
差の平坦化に有効である。
時的に安定で、成膜性に優れ、この塗布液を用いて基体
表面上に形成した酸化物被膜は、エッチング性が良好で
あり、2.0μm程度の厚さにしてもクラックの発生が
無く、電子部品、特に半導体の多層配線における層間断
差の平坦化に有効である。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 任廷 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内
Claims (4)
- 【請求項1】 (A)一般式(I) 【化1】 (式中Rは炭素数1〜4のアルキル基、Xは水素または
フッ素を意味する)で表されるトリアルコキシシラン化
合物、(B)一般式(II) 【化2】 (式中Mは原子価2の金属原子、R′は炭素数1〜4の
アルキル基を意味する)で表される金属アルコキシド化
合物または一般式(III) 【化3】 (式中Mは原子価2の金属原子、R″は炭素数1〜4の
アルキレン基、R′は炭素数1〜4のアルキル基を意味
する)で表される金属アルコキシド化合物ならびに
(C)一般式(IV) 【化4】 (式中M′は原子価3の金属原子、Rは炭素数1〜4の
アルキル基を意味する)で表される金属アルコキシド化
合物を触媒および有機溶媒の存在下で加水分解、縮重合
させて得られる反応物を含んでなる酸化物被膜形成用塗
布液。 - 【請求項2】 (A)一般式(I)で表されるトリアル
コキシシラン化合物1モルに対し(B)一般式(II)ま
たは一般式(III)で表される金属アルコキシド化合物
を0.05〜0.20モル、(C)一般式(IV)で表さ
れる金属アルコキシド化合物を0.05〜0.40モル
の範囲とした請求項1記載の酸化物被膜形成用塗布液。 - 【請求項3】 反応物の重量平均分子量を500〜1
0,000の範囲とした酸化物被膜形成用塗布液。 - 【請求項4】 請求項1記載の塗布液を基体表面上に塗
布後、50〜200℃で乾燥し、ついで300〜1,0
00℃で焼成する酸化物被膜の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8315093A JPH06293879A (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 酸化物被膜形成用塗布液および酸化物被膜の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP8315093A JPH06293879A (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 酸化物被膜形成用塗布液および酸化物被膜の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06293879A true JPH06293879A (ja) | 1994-10-21 |
Family
ID=13794206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP8315093A Pending JPH06293879A (ja) | 1993-04-09 | 1993-04-09 | 酸化物被膜形成用塗布液および酸化物被膜の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH06293879A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08264523A (ja) * | 1995-03-22 | 1996-10-11 | Nec Corp | Sog材料およびこれを用いた半導体装置の製造方法 |
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-
1993
- 1993-04-09 JP JP8315093A patent/JPH06293879A/ja active Pending
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