JP2002201415A - シリカ系被膜形成用塗布液、シリカ系被膜の製造方法及び半導体装置 - Google Patents

シリカ系被膜形成用塗布液、シリカ系被膜の製造方法及び半導体装置

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JP2002201415A
JP2002201415A JP2000399807A JP2000399807A JP2002201415A JP 2002201415 A JP2002201415 A JP 2002201415A JP 2000399807 A JP2000399807 A JP 2000399807A JP 2000399807 A JP2000399807 A JP 2000399807A JP 2002201415 A JP2002201415 A JP 2002201415A
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silica
based coating
coating
coating film
forming
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Kazuhiro Enomoto
和宏 榎本
Koichi Abe
浩一 阿部
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械特性、接着性、低比誘電率性に優れた絶
縁膜を提供するためシリカ系被膜形成用塗布液、機械特
性、接着性及び低比誘電率性に優れたを容易に歩留まり
よく製造可能なシリカ系被膜の製造方法並びに低比誘電
率性に優れた高信頼性の半導体装置を提供する。 【解決手段】 (A)有機置換基を含有するシロキサン
加水分解重合物(シロキサン加水分解重合物に存在する
全有機置換基のうち1〜30%の有機置換基がシリカ系
被膜を製造する際に熱分解すること必須とする)、
(B)ポーラス形成用熱分解揮発有機ポリマー重合物及
び(C)(A)、(B)を共に溶解する有機溶媒を含ん
でなる、臨界表面張力が29×10-3N/m以上で、10K
Hzで測定した比誘電率が2.6以下であるシリカ系被膜
形成用塗布液、このシリカ系被膜形成用塗布液を基板上
に塗布し、50〜450℃で乾燥した後、200〜60
0℃で加熱硬化させることを特徴とするシリカ系被膜の
製造方法並びにこのシリカ系被膜の製造方法により得ら
れたシリカ系被膜を有する半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリカ系被膜形成用
塗布液、シリカ系被膜の製造方法及び半導体装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】LSIの高集積化による配線の微細化に
ともない、配線間容量の増大による信号遅延時間の増大
が問題となっており、電子部品の絶縁材料は、耐熱性、
機械特性等の他、低比誘電率と接着性が求められてい
る。
【0003】一般に配線の信号の伝搬速度(v)と、配
線材料が接する絶縁材料の比誘電率(ε)とは、v=k
/√ε(kは定数)で示される関係があり、信号の伝搬
速度を高速化するためには使用する周波数領域を高く
し、また、そのときの絶縁材料の比誘電率を低くする必
要があるからである。
【0004】従来から、比誘電率4.2程度のCVD法
によるSiO2膜が層間絶縁材料として用いられてきた
が、デバイスの配線間容量を低減し、LSIの動作速度
を向上するため、より低誘電率な材料が求められてい
る。現在実用化されている低誘電率材料としては、比誘
電率3.5程度のSiOF膜(CVD法)があげられ
る。比誘電率2.5〜3.0の絶縁材料としては、有機
SOG(Spin On Glass)、有機ポリマー等が、さらに
比誘電率2.5以下の絶縁材料としては膜中に空隙を有
するポーラス材が有力と考えられており、LSIの層間
絶縁被膜に適用するための検討が盛んに行われている。
【0005】また、LSIの層間絶縁被膜に適用する低
誘電率材料の要求される特性としては、耐熱性、高接着
性の特性があげられる。微細化したLSIの多層配線工
程においては、グローバル平坦化のため、CMP(Chem
ical Mechanical Polishing)が必須であり、接着性は
特に重要な特性となる。比誘電率3.0以下の低誘電率
材料として有力と考えられている有機SOG、有機ポリ
マー及びポーラス材等は、従来のCVDで形成したSi
2膜や、SiOF膜よりも誘電率は低いが、上層膜に
対する接着性が低いために、CMP工程においてシリカ
系被膜と上層膜の間で剥離することが問題となってきて
おり、低誘電率材料の接着性改善が強く望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】請求項1〜3記載の発
明は、機械特性、接着性、低比誘電率性に優れた絶縁膜
を提供するためシリカ系被膜形成用塗布液の組成を提供
するものである。請求項4記載の発明は、機械特性、接
着性及び低比誘電率性に優れたを容易に歩留まりよく製
造可能なシリカ系被膜の製造方法を提供するものであ
る。請求項5記載の発明は、低比誘電率性に優れた高信
頼性の半導体装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)有機置
換基を含有するシロキサン加水分解重合物(シロキサン
加水分解重合物に存在する全有機置換基のうち1〜30
%の有機置換基がシリカ系被膜を製造する際に熱分解す
ること必須とする)、(B)ポーラス形成用熱分解揮発
有機ポリマー重合物及び(C)(A)、(B)を共に溶
解する有機溶媒を含んでなる、臨界表面張力が29×1
-3N/m以上で、10KHzで測定した比誘電率が2.6以
下であるシリカ系被膜形成用塗布液に関する。
【0008】また、本発明は、(A)シロキサン加水分
解物が、(A−1)一般式(I)
【化3】 (式中、R1は、各々独立に炭素数2〜6のアルキル基
又は炭素数6〜10のアリール基を示し、R2は、各々
独立に炭素数1〜4のアルキル基を示し、nは0〜2の
整数である)で表せられるアルコキシシラン化合物 1
〜40モル%と(A−2)一般式(II)
【化4】 (式中、R3は、各々独立にメチル基を示し、R4は、各
々独立に炭素数1〜4のアルキル基を示し、nは0〜2
の整数である)で表せられるアルコキシシラン化合物
60〜99モル%とを反応させて得られた化合物である
前記のシリカ系被膜形成用塗布液に関する。
【0009】また、本発明は、(B)ポーラス形成用熱
分解揮発有機ポリマー重合物の熱分解温度が250〜5
00℃の範囲である前記のシリカ系被膜形成用塗布液に
関する。
【0010】また、本発明は、前記のシリカ系被膜形成
用塗布液を基板上に塗布し、50〜450℃で乾燥した
後、200〜600℃で加熱硬化させることを特徴とす
るシリカ系被膜の製造方法に関する。
【0011】また、本発明は、前記のシリカ系被膜の製
造方法により得られたシリカ系被膜を有する半導体装置
に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明における(A)有機置換基を含有するシロキサン
加水分解重合物は、シロキサン加水分解重合物に存在す
る全有機置換基のうち1〜30%の有機置換基がシリカ
系被膜を製造する際に熱分解されるものであれば、特に
制限はない。ここで、1〜30%の範囲外では低比誘電
率性、残膜率が劣り、場合により形成されるシリカ系被
膜の表面の臨界表面張力が29×10-3N/m未満とな
る。
【0013】また、(A)有機置換基を含有するシロキ
サン加水分解重合物は、(B)成分との相溶性、(C)
成分への溶解性、機械特性、成形性等の点から、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測
定し、標準ポリスチレンの検量線を使用して換算した値
の重量平均分子量が、500〜20,000であること
が好ましく、1,000〜10,000であることがよ
り好ましい。
【0014】(A)有機置換基を含有するシロキサン加
水分解重合物としては、例えば、(A−1)一般式
(I)
【化5】 (式中、R1は、各々独立に炭素数2〜6のアルキル基
又は炭素数6〜10のアリール基を示し、R2は、各々
独立に炭素数1〜4のアルキル基を示し、nは0〜2の
整数である)で表せられるアルコキシシラン化合物 1
〜40モル%と(A−2)一般式(II)
【化6】 (式中、R3は、各々独立にメチル基を示し、R4は、各
々独立に炭素数1〜4のアルキル基を示し、nは0〜2
の整数である)で表せられるアルコキシシラン化合物
60〜99モル%とを反応させて得られた化合物が挙げ
られる。
【0015】前記一般式(I)で表せられるアルコキシ
シランは、具体的には
【化7】 等のテトラアルコキシシラン、
【化8】
【化9】 等のモノオルガノトリアルコキシシラン、
【化10】
【化11】 等のジオルガノジアルコキシシランが挙げられ、これら
は1種又は2種以上が用いられる。
【0016】前記一般式(II)で表せられるアルコキシ
シランは、具体的には
【化12】 等のテトラアルコキシシラン、
【化13】 等のモノオルガノトリアルコキシシラン、
【化14】 等のジオルガノジアルコキシシランが挙げられ、これら
は単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
【0017】一般式(I)で表せられるアルコキシシラ
ンは1〜40モル%、一般式(II)で表せられるアルコ
キシシランは60〜99モル%の使用割合にする必要が
あるが、好ましくは一般式(I)で表せられるアルコキ
シシランが1〜10モル%、さらに好ましくは3〜7モ
ル%であるのがよい。一般式(I)で表せられるアルコ
キシシランが多すぎると、低誘電率性が劣る。また、少
なすぎると臨界表面張力が29×10-3N/m未満とな
る。
【0018】上記一般式(I)で表せられるアルコキシ
シラン又は一般式(II)で表せられるアルコキシシラン
として、テトラアルコキシシラン、モノオルガノトリア
ルコキシシラン、ジオルガノジアルコキシシランを使用
する場合、その配合比として、低誘電率性の点から、テ
トラアルコキシシランの配合比は50モル%以下にする
ことが好ましく、40モル%以下にすることがより好ま
しい。また、成膜性の点から、ジオルガノジアルコキシ
シランの配合比は、50モル%以下にすることが好まし
く、20モル%以下にすることがより好ましい。
【0019】本発明における(B)ポーラス形成用熱分
解揮発有機ポリマー重合物は、熱分解揮発を有するもの
であれば特に制限はないが、例えば、ポリビニルアルコ
ール、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポ
リアクリル酸等が挙げられる。また、(B)ポーラス形
成用熱分解揮発有機ポリマー重合物の分子量は(A)成
分との相溶性、(C)成分への溶解性、機械特性、成形
性等の点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)により測定し、標準ポリスチレンの検量線
を使用して換算した値の重量平均分子量が、500〜2
00,000であることが好ましく、1,000〜2
0,000であることがより好ましい。
【0020】(B)ポーラス形成用熱分解揮発有機ポリ
マー重合物の熱分解温度は、シリカ系被膜を製造すると
きの加熱工程で完全又はほぼ完全にに揮発することが望
ましいので、250〜450℃であることが好ましく、
300〜400℃であることがより好ましい。
【0021】本発明における(C)(A)、(B)を共
に溶解する有機溶媒としては、例えば、メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール
系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチ
ル等の酢酸エステル系、エチレングリコールモノメチル
アセテート、エチレングリコールジアセテート等のグリ
コールアセテート系溶媒、グリコールエーテル系溶媒等
が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を組み合わせ
て用いられる。
【0022】本発明のシリカ系被膜形成用塗布液におけ
る上記した必須成分(A)、(B)及び(C)の配合割
合は、塗布性、膜厚、安定性等の点、また、得られるシ
リカ系被膜の機械特性、接着性、低比誘電率性等の点か
ら(A)が1〜40重量%、(B)が1〜40重量%及
び(C)が50〜98重量%であることが好ましい。
【0023】本発明のシリカ系被膜形成用塗布液により
得られるシリカ系被膜の臨界表面張力は29×10-3N/
m以上であり、10KHzで測定した比誘電率は2.6以下
である。臨界表面張力とは、数種類の異なった表面張力
を持つ液体を固体表面上に滴下し、液滴の接触角(θ)
を測定し、液体の表面張力(横軸)とcosθ値(縦軸)
をプロットしたのち、表面張力とcosθ値から直線の式
を求め、この直線をcosθ=1(θ=0)へ外挿したと
きの表面張力値を臨界表面張力という。
【0024】臨界表面張力は、固体表面のぬれ特性を示
す尺度であり、固体表面が完全にぬれるときの特性値で
あると定義される。臨界表面張力が大きい固体表面は多
くの液体にぬれやすく、小さい固体表面では多くの液体
にぬれにくいことをあらわすとされている(「接着ハン
ドブック」日本接着協会編、第2版、P20−P49)。
【0025】ここで、接触角は、市販の接触角測定機と
呼ばれる装置で容易に測定することができる。また、臨
界表面張力は、液体の表面張力とcosθ値をプロット
し、最小二乗法によって直線の傾きと切片を求めたの
ち、cosθ=1となるよう下記の式から算出することが
できる。
【0026】
【数1】 X=(Y−b)/a [dyn/cm=10-3N/m] Y:cosθ=1 X:表面張力値[dyn/cm] a:直線の傾き b:直線の切片
【0027】また、数種類の異なった表面張力を持つ液
体としては、水、グリセリン、ホルムアミド、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、イソプロピルアル
コールなどの水素結合液体、n−へキサン、n−デカン
などの炭化水素液体等を使用することができる。
【0028】本発明におけるシリカ系被膜の臨界表面張
力は、CMP工程においてシリカ系被膜とその上に形成
された膜との良好な接着性を発現するために、29×1
-3N/m以上であることが好ましく、31×10-3N/m以
上60×10-3N/m以下であることがより好ましく、3
3×10-3N/m以上50×10-3N/m以下であることが特
に好ましい。臨界表面張力の値が29×10-3N/m未満
では接着効果が不充分となり、60×10-3N/mを超え
ると誘電率の上昇、脱離ガス成分の増加等、膜物性が低
下する。
【0029】本発明における(A)有機置換基を含有す
るシロキサン加水分解重合物を製造する際、加水分解縮
合反応を促進する触媒として、蟻酸、マレイン酸、フマ
ル酸、酢酸等の有機酸及び塩酸、燐酸、硝酸、ホウ酸、
硫酸等の無機酸を使用できる。この触媒は、原料となる
アルコキシシラン化合物の量に応じて適当量で用いられ
るが、アルコキシシラン化合物1モルに対して0.00
1〜1モルの範囲が好ましい。所定量より多い場合ゲル
化を促進する事となり好ましくなく、また所定量より少
ない場合、重合反応が進行しないため好ましくない。
【0030】また、本発明における(A)有機置換基を
含有するシロキサン加水分解重合物を製造する際、加水
分解縮合反応を促進する水の量も適宜決められる。あま
り少ない場合や多すぎる場合には成膜性が悪くなった
り、保存安定性の低下等の問題があるので、水の量は一
般式(I)で表せられるアルコキシシラン化合物及び
(II)で表せられるアルコキシシラン化合物の総計10
0モル%に対して50〜800モル%の範囲とすること
が好ましい。
【0031】本発明においてシリカ系被膜を形成する場
合、成膜性、膜均一性の点からにスピンコート法が好ま
しい。スピンコート法を用いたシリカ系被膜の形成方法
として、始めにシリカ系被膜形成用塗布液を基板上に5
00〜5000回転/分、好ましくは、1000〜30
00回転/分でスピン塗布する。スピン塗布における回
転数が小さ過ぎる場合、膜均一性が悪化し、大きすぎる
場合μ、成膜性が悪化するため好ましくない。また成膜
される膜厚は、0.2〜2μmになるのが好ましく、所
定の膜厚になるように重ね塗りを行うことは問題ない。
しかしながら膜厚が厚いと塗布被膜のクラックが発生す
るため好ましくなく、膜厚が薄いと誘電率特性を充分に
得られなくなるため好ましくない。
【0032】次いで50〜350℃、好ましくは150
〜250℃でホットプレートにて溶媒乾燥を行う。乾燥
温度が低すぎる場合、溶媒の乾燥が充分に行われないた
め好ましくなく、乾燥温度が高すぎる場合、シロキサン
骨格形成前にポーラス形成用熱分解揮発有機ポリマー重
合物が熱分解揮発してしまうため、誘電率特性が得られ
ず好ましくない。
【0033】さらに200〜600℃で加熱硬化させて
シリカ系被膜を製造する。硬化の際は電気炉や縦形炉な
どのバッチ処理可能な装置が好ましい。また、硬化中の
酸素濃度は特に制限されない。場合によっては有機置換
基の一部を分解させるといったことを達成させるために
酸素を導入することが好ましい。
【0034】このようにして得られたシリカ系塗膜は、
半導体装置、多層配線板等の電子部品における絶縁被膜
として好適であり、半導体装置においては、表面保護
膜、バッファーコート膜、層間絶縁膜等として使用する
ことができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。
【0036】実施例1 メチルトリメトキシシラン 129.3g(0.95モ
ル)とフェニルトリメトキシシラン 9.92g(0.
05モル)をイソプロパノール 263gに溶解し、こ
の溶液に燐酸 2.02gを水 51.5g(2.86
モル)に溶解した溶液を、撹はん下で30分かけて滴下
した。滴下終了後5時間撹はんした後、ポリシロキサン
溶液を得た。この溶液中にポリメチルメタクリレートを
20重量%溶解したγ−ブチロラクトン溶液を200g
溶解させシリカ系塗布液を作製した。
【0037】このようにして得られたシリカ系被膜形成
用塗布液をスピナーを用いて2000回転/分でシリコ
ンウエハー上に回転塗布し、次に石英炉の中に入れ、大
気中30℃/分の昇温温度で室温から450℃まで昇温
し、昇温後同温度で30分焼成したところ無色透明でク
ラックのないシリカ系被膜が得られた。この被膜の膜厚
を測定したところ0.5μmであった。
【0038】この被膜上にアルミニウム被膜を1μmの
厚さにスパッタ法で形成し、この試料の誘電率をLFイ
ンピーダンスメータにて周波数1kHz〜100kHzで測定
したところ、2.3であった。また、シリカ系被膜の臨
界表面張力を測定したところ31×10-3N/mが得られ
た。
【0039】この被膜上にP−TEOS膜を0.1μm
積層し、1mm角の碁盤目上にキズを100個つけて、セ
ロハンテープによる碁盤目テストを行ったところ剥がれ
は見られなかった。この被膜のCMP工程における接着
性は良好であった。
【0040】実施例2 メチルトリメトキシシラン 129.3g(0.95モ
ル)とエチルトリメトキシシラン 7.51g(0.0
5モル)を酢酸エチル 263gに溶解し、この溶液に
燐酸 2.02gを水 51.5g(2.86モル)に
溶解した溶液を、撹はん下で30分かけて滴下した。滴
下終了後5時間撹はんした後、ポリシロキサン溶液を得
た。この溶液中にポリメチルメタクリレートを20重量
%溶解したγ−ブチロラクトン溶液を150g溶解させ
シリカ系塗布液を作製した。
【0041】このようにして得られたシリカ系被膜形成
用塗布液をスピナーを用いて2000回転/分でシリコ
ンウエハー上に回転塗布し、次に石英炉の中に入れ、窒
素中30℃/分の昇温温度で室温から400℃まで昇温
し、昇温後同温度で30分焼成したところ無色透明でク
ラックのないシリカ系被膜が得られた。この被膜の膜厚
を測定したところ0.5μmであった。
【0042】この被膜上にアルミニウム被膜を1μmの
厚さにスパッタ法で形成し、この試料の誘電率をLFイ
ンピーダンスメータにて周波数1kHz〜100kHzで測定
したところ、2.5であった。また、シリカ系被膜の臨
界表面張力を測定したところ30×10-3N/mが得られ
た。
【0043】この被膜上にP−TEOS膜を0.1μm
積層し、1mm角の碁盤目上にキズを100個つけて、セ
ロハンテープによる碁盤目テストを行ったところ剥がれ
は見られなかった。この被膜のCMP工程における接着
性は良好であった。
【0044】実施例3 テトラメトキシシラン 45.7g(0.30モル)、
メチルトリメトキシシラン 81.7g(0.60モ
ル)とエチルトリメトキシシラン 15.02g(0.
10モル)をプロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル 263gに溶解し、この溶液に酢酸 2.02gを
水 51.5g(2.86モル)に溶解した溶液を、撹
はん下で30分かけて滴下した。滴下終了後5時間撹は
んした後、ポリシロキサン溶液を得た。この溶液中にポ
リメチルメタクリレートを20重量%溶解したγ−ブチ
ロラクトン溶液を200g溶解させシリカ系塗布液を作
製した。
【0045】このようにして得られたシリカ系被膜形成
用塗布液をスピナーを用いて2000回転/分でシリコ
ンウエハー上に回転塗布し、次に石英炉の中に入れ、窒
素中30℃/分の昇温温度で室温から400℃まで昇温
し、昇温後同温度で30分焼成したところ無色透明でク
ラックのないシリカ系被膜が得られた。この被膜の膜厚
を測定したところ0.5μmであった。
【0046】この被膜上にアルミニウム被膜を1μmの
厚さにスパッタ法で形成し、この試料の誘電率をLFイ
ンピーダンスメータにて周波数1kHz〜100kHzで測定
したところ、2.4であった。また、シリカ系被膜の臨
界表面張力を測定したところ31×10-3N/mが得られ
た。
【0047】この被膜上にP−TEOS膜を0.1μm
積層し、1mm角の碁盤目上にキズを100個つけて、セ
ロハンテープによる碁盤目テストを行ったところ剥がれ
は見られなかった。この被膜のCMP工程における接着
性は良好であった。
【0048】比較例1 メチルトリメトキシシラン 136.2g(1.0モ
ル)をプロピレングリコールモノプロピルエーテル 2
63gに溶解し、この溶液に燐酸 2.02gを水 5
1.5g(2.86モル)に溶解した溶液を、撹はん下
で30分かけて滴下した。滴下終了後5時間撹はんした
後、ポリシロキサン溶液を得た。この溶液中にポリメチ
ルメタクリレートを20重量%溶解したγ−ブチロラク
トン溶液を200g溶解させシリカ系塗布液を作製し
た。
【0049】このようにして得られたシリカ系被膜形成
用塗布液をスピナーを用いて2000回転/分でシリコ
ンウエハー上に回転塗布し、次に石英炉の中に入れ、窒
素中30℃/分の昇温温度で室温から400℃まで昇温
し、昇温後同温度で30分焼成したところ無色透明でク
ラックのないシリカ系被膜が得られた。この被膜の膜厚
を測定したところ0.5μmであった。
【0050】この被膜上にアルミニウム被膜を1μmの
厚さにスパッタ法で形成し、この試料の誘電率をLFイ
ンピーダンスメータにて周波数1kHz〜100kHzで測定
したところ、23であった。また、シリカ系被膜の臨界
表面張力を測定したところ23×10-3N/mとなり、臨
界表面張力値を達成することが出来なかった。
【0051】この被膜上にP−TEOS膜を0.1μm
積層し、1mm角の碁盤目上にキズを100個つけて、セ
ロハンテープによる碁盤目テストを行ったところ半分以
上の碁盤目で剥がれが確認された。この被膜のCMP工
程における接着性は不良であった。
【0052】
【発明の効果】請求項1〜3記載のシリカ系被膜形成用
塗布液は、機械特性、接着性、低比誘電率性に優れた絶
縁膜を提供するものである。請求項4記載のシリカ系被
膜の製造方法は、機械特性、接着性及び低比誘電率性に
優れたを容易に歩留まりよく製造可能なものである。請
求項5記載の半導体装置は、低比誘電率性に優れた高信
頼性のものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D075 BB24Z BB26Z BB93Z CA23 DC22 EB42 4J038 CE022 CF022 CG062 CG142 DL021 DL031 KA21 MA14 NA10 NA11 NA21 PA19 PB09 PC02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)有機置換基を含有するシロキサン
    加水分解重合物(シロキサン加水分解重合物に存在する
    全有機置換基のうち1〜30%の有機置換基がシリカ系
    被膜を製造する際に熱分解すること必須とする)、
    (B)ポーラス形成用熱分解揮発有機ポリマー重合物及
    び(C)(A)、(B)を共に溶解する有機溶媒を含ん
    でなる、臨界表面張力が29×10-3N/m以上で、10K
    Hzで測定した比誘電率が2.6以下であるシリカ系被膜
    形成用塗布液。
  2. 【請求項2】 (A)シロキサン加水分解物が、(A−
    1)一般式(I) 【化1】 (式中、R1は、各々独立に炭素数2〜6のアルキル基
    又は炭素数6〜10のアリール基を示し、R2は、各々
    独立に炭素数1〜4のアルキル基を示し、nは0〜2の
    整数である)で表せられるアルコキシシラン化合物 1
    〜40モル%と(A−2)一般式(II) 【化2】 (式中、R3は、各々独立にメチル基を示し、R4は、各
    々独立に炭素数1〜4のアルキル基を示し、nは0〜2
    の整数である)で表せられるアルコキシシラン化合物
    60〜99モル%とを反応させて得られた化合物である
    請求項1記載のシリカ系被膜形成用塗布液。
  3. 【請求項3】 (B)ポーラス形成用熱分解揮発有機ポ
    リマー重合物の熱分解温度が250〜500℃の範囲で
    ある請求項1又は2記載のシリカ系被膜形成用塗布液。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載のシリカ系被膜形成用
    塗布液を基板上に塗布し、50〜450℃で乾燥した
    後、200〜600℃で加熱硬化させることを特徴とす
    るシリカ系被膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のシリカ系被膜の製造方法
    により得られたシリカ系被膜を有する半導体装置。
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