JPH06172709A - 酸化物被膜形成用塗布液および酸化物被膜の製造法 - Google Patents

酸化物被膜形成用塗布液および酸化物被膜の製造法

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JPH06172709A
JPH06172709A JP33045992A JP33045992A JPH06172709A JP H06172709 A JPH06172709 A JP H06172709A JP 33045992 A JP33045992 A JP 33045992A JP 33045992 A JP33045992 A JP 33045992A JP H06172709 A JPH06172709 A JP H06172709A
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JP
Japan
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formula
compd
carbon atoms
film
general formula
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JP33045992A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Morishima
浩之 森嶋
Yasuo Shimamura
泰夫 島村
Yasuhiro Yamamoto
靖浩 山本
Shunichiro Uchimura
俊一郎 内村
Nintei Sato
任廷 佐藤
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱的に安定で成膜性に優れ、得られる酸化物
被膜にクラックの発生のない酸化物被膜形成用塗布液を
提供する。 【構成】 (A)アルコキシシラン化合物またはアセト
キシシラン化合物、(B)金属アルコキシド化合物また
は金属キレート化合物および(C)Liアルコキシド化
合物またはLiキレート化合物を加水分解、重縮合させ
て得られる反応物を含む酸化物被膜形成用塗布液および
これを用いた酸化物被膜の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物被膜形成用塗布
液及び酸化物被膜の製造法に関し、更に詳しくは熱的に
安定でかつ成膜性の良好な酸化物被膜の製造法及びこの
酸化物被膜形成用塗布液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、IC、LSI等の半導体素子の層
間絶縁の方法として、シラノール化合物の加水分解縮合
物を焼成し、酸化物被膜を形成する方法がよく用いられ
ている。テトラエトキシシラン等の4官能シランを用い
る方法が最も多く知られているが、4官能シランのみを
用いる方法では焼成してシリカ系被膜を形成する際に三
次元架橋構造が非常に密になり剛直になるため、膜厚が
厚くなるとクラックが発生するという問題がある。この
問題を解決するために2官能、3官能シランを共加水分
解する方法が特開昭57−191219号公報等に示さ
れているが、これらの方法では、縮合物または膜の中に
多量の炭素が含まれ、焼成によって膜の中に炭素が残存
する場合は、その後の半導体製造工程でクラックが発生
するという欠点がある。また膜の中に含まれる炭素を脱
離するためには500℃以上の高温が必要であり、炭素
の脱離による膜の収縮または、脱離後の膜とシリコン、
アルミ等の基体との熱膨張係数の差が大きいため、膜に
クラックが発生する欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の従来
技術の欠点を除去し、熱的に安定でかつ成膜性の良好な
酸化物被膜の製造法および経時的に安定なこの酸化物被
膜形成用の塗布液を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の目
的を達成するため種々研究した結果、シリコン、アルミ
等の基体上でクラックが発生せず、更にその後の酸素プ
ラズマ処理によってもクラックの発生しない酸化物被膜
を形成するためには、(1)焼成時の硬化収縮を小さく
する、(2)膜の中の炭素含有量を極めて少なくするか
または無くするという条件を満たす塗布液を用いること
が必要であり、更に経時的に安定な該塗布液は、特定の
化合物を溶媒の存在下に触媒を用いて重縮合させて得ら
れることを見出し、本発明に到達した。
【0005】本発明は(A)一般式(I)
【化9】 (式中Rは、炭素数1〜4のアルキル基、mは0〜2の
整数を意味する)で表されるアルコキシシラン化合物ま
たは一般式(II)
【化10】 (式中Rは、炭素数1〜4のアルキル基、mは0〜2の
整数を意味する)で表されるアセトキシシラン化合物
と、(B)一般式(III)
【化11】 (式中Mは原子価2の金属原子、R′は炭素数1〜4の
アルキル基を意味する)で表される金属アルコキシド化
合物、一般式(IV)
【化12】 (式中Mは原子価2の金属原子、R′は炭素数1〜4の
アルキル基、R′′′は炭素数1〜4のアルキレン基を
意味する)で表される金属アルコキシド化合物または一
般式(V)
【化13】 (式中Mは原子価2の金属原子、R′′は、炭素数5〜
10のキレートを意味する)で表される金属キレート化
合物および(C)一般式(VI)
【化14】 (式中R′は、炭素数1〜4のアルキル基を意味する)
で表されるLiアルコキシド化合物、一般式(VII)
【化15】 (式中R′は、炭素数1〜4のアルキル基、R′′′は
炭素数1〜4のアルキレン基を意味する)で表されるL
iアルコキシド化合物または一般式(VIII)
【化16】 (式中R′′は、炭素数5〜10のキレートを意味す
る)で表されるLiキレート化合物とを触媒および有機
溶媒の存在下で加水分解、重縮合させて得られる反応物
を含んでなる酸化物被膜形成用塗布液およびこれを用い
た酸化物被膜の製造法に関する。
【0006】本発明に用いられるアルコキシシラン化合
物は、前記一般式(I)で表され、具体的には
【化17】 等のテトラアルコキシシラン、
【化18】 等のモノアルキルトリアルコキシシラン、
【化19】 等のジアルキルジアルコキシシランがあげられ、これら
は1種または2種以上が用いられる。
【0007】本発明に用いられるアセトキシシラン化合
物は、前記の一般式(II)で表され、具体的には
【化20】 等のテトラアセトキシシラン、
【化21】 等のモノアルキルトリアセトキシシラン、
【化22】 等のジアルキルジアセトキシシランが挙げられ、これら
は1種または2種以上が用いられる。
【0008】本発明に用いられる原子価2の金属アルコ
キシド化合物または金属キレート化合物は、一般式(II
I)、一般式(IV)または一般式(V)で表され、具体
的には、
【化23】
【0009】
【化24】 等が挙げられ、Ba、Ca、Srの同様なアルコキシド
およびキレート化合物が用いられる。これらは1種また
は2種以上が用いられる。
【0010】本発明に用いられるLiアルコキシドおよ
びLiキレート化合物は、一般式(VI)、一般式(VI
I)および一般式(VIII)で表され、具体的には、
【化25】
【0011】
【化26】 等が用いられる。これらは1種または2種以上が用いら
れる。
【0012】本発明に用いられる前記のアルコキシシラ
ン化合物は、アセトキシシラン化合物、金属アルコキシ
ド化合物、金属キレート化合物、Liアルコキシド化合
物およびLiキレート化合物の割合に特に制限は無い
が、得られる酸化物被膜の耐クラック性を改善するため
には、
【表1】 の範囲が好ましい。
【0013】本発明に用いられる有機溶媒としては、メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の
アルコール系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系、エチレングリコー
ルモノメチルアセテート、エチレングリコールジアセテ
ート等のグリコールアセテート系溶媒、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−
メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、グリコール
エーテル系溶媒など種々の溶媒が挙げられ、これらは1
種または2種以上が用いられる。
【0014】本発明に用いられる触媒としては、塩酸、
硫酸、燐酸、硼酸、フッ酸、硝酸等の無機酸、シュウ
酸、マレイン酸、スルホン酸、ギ酸等の有機酸が挙げら
れる。
【0015】本発明の酸化物被膜形成用塗布液は、前記
の溶媒の存在下で、アルコキシシラン化合物またはアセ
トキシシラン化合物、金属アルコキシド化合物または金
属キレート化合物およびLiアルコキシド化合物または
Liキレート化合物を混合し、つぎに前記の触媒と水を
用い必要に応じて加熱し、重縮合させて得られる。
【0016】このようにして得られた塗布液を用いて酸
化物被膜を形成するには、該塗布液をガラス、セラミッ
クス、シリコンウエハー、回路の形成されたシリコンウ
エハー等の基体上に、浸漬法、回転塗布法等の方法で塗
布した後、通常50〜200℃、好ましくは100〜1
50℃で乾燥し、ついで通常300〜1000℃、好ま
しくは300〜450℃で焼成する。
【0017】本発明の塗布液を用いて得られる酸化物被
膜は、従来のアルコキシシランの加水分解縮合物を用い
て得られる酸化物被膜と比較して、炭素含有量が少な
く、またバリウム、ストロンチウム、カルシウム、リチ
ウムの酸化物が含まれ、これらが、SiO2と共重合体
を形成するために熱的に安定であり、成膜性も良好とな
る。
【0018】実施例 以下、本発明を実施例により詳しく説明する。 実施例1
【表2】 をエタノール500g、ジメチルホルムアミド100g
の混合溶媒に溶解し、この溶液にマレイン酸4.0gを
添加し、50℃で3時間加熱を行った。25℃に冷却し
て50gの水を3時間かけて滴下した。滴下終了後、2
5℃で3時間撹拌を行い反応物溶液を作成した。また、
この反応物溶液の分子量を高速液体クロマトグラフ(日
立263−50型)で測定した結果、重量平均分子量は
3000であった。更に、この反応物溶液をスピナーを
用いて2000rpmでシリコンウエハー上に塗布した
後、150℃に制御されたホットプレート上で1分間乾
燥し、ついで電気炉中400℃で1時間焼成したとこ
ろ、無色透明でクラックのない被膜が得られた。該被膜
の膜厚を測定したところ0.2μmであった。また前記
溶液を、厚さ1.0μm、ライン&スペース幅0.5〜
5.0μmのアルミ配線が形成されたシリコンウエハー
上に前記と同様な条件で成膜したところ、無色透明でク
ラックのない酸化物被膜が得られた。さらに、この酸化
物被膜をバレル型酸素プラズマ灰化装置(ヤマト科学製
PR−501A型)を用いて400Wで20分間処理し
たが、膜中にクラックは認められなかった。
【0019】実施例2
【表3】 をエタノール500g、ジメチルホルムアミド100g
の混合溶媒に溶解し、この溶液にマレイン酸4.0gを
添加し、50℃で3時間加熱を行った後、25℃に冷却
して50gの水を3時間かけて滴下した。滴下終了後、
25℃で3時間撹拌を行い反応物溶液を作成した。ま
た、この反応物溶液の分子量を高速液体クロマトグラフ
(日立263−50型)で測定した結果、重量平均分子
量は3000であった。更に、この反応物溶液をスピナ
ーを用いて2000rpmでシリコンウエハー上に塗布
した後、150℃に制御されたホットプレート上で1分
間乾燥し、ついで電気炉中400℃で1時間焼成したと
ころ、無色透明でクラックのない被膜が得られた。該被
膜の膜厚を測定したところ0.2μmであった。さら
に、この酸化物被膜をバレル型酸素プラズマ灰化装置
(ヤマト科学製PR−501A型)を用いて400Wで
20分間処理したが、膜中にクラックは認められなかっ
た。また前記溶液を、厚さ1.0μm、ライン&スペー
ス幅0.5〜5.0μmのアルミ配線が形成されたシリ
コンウエハー上に前記と同様な条件で成膜したところ、
無色透明でクラックのない酸化物被膜が得られた。さら
に、本酸化物被膜をバレル型酸素プラズマ灰化装置(ヤ
マト科学製PR−501A型)を用いて400Wで20
分間処理したが、膜中にクラックは認められなかった。
【0020】比較例1
【表4】 をエチルアルコール600gに溶解し、この溶液にマレ
イン酸4.0gを溶解させた水80gを添加し、加水分
解、重縮合を行い反応物溶液を作成した。更に、この反
応物溶液をスピナーを用いて2000rpmでシリコン
ウエハー上に塗布した後、150℃に制御されたホット
プレート上で1分間乾燥し、ついで電気炉中400℃で
1時間焼成したところ、無色透明でクラックのない被膜
が得られた。また前記溶液を、厚さ1.0μm、ライン
&スペース幅0.5〜5.0μmのアルミ配線が形成さ
れたシリコンウエハー上に前記と同様な条件で成膜した
ところ、膜全面にクラックが発生した。
【0021】比較例2
【表5】 をプロピレングリコールモノプロピルエーテル600g
に溶解し、この溶液にマレイン酸2.0gを溶解させた
水63.0gを添加し、加水分解、重縮合を行い反応物
溶液を作成した。また、この反応物溶液の分子量を高速
液体クロマトグラフ(日立263−50型)で測定した
結果、重量平均分子量は3000であった。更に、この
反応物溶液をスピナーを用いて2000rpmでシリコ
ンウエハー上に塗布した後、150℃に制御されたホッ
トプレート上で1分間乾燥し、ついで電気炉中400℃
で1時間焼成したところ、無色透明でクラックのない被
膜が得られた。被膜の膜厚を測定したところ0.25μ
mであった。さらに、この被膜をバレル型酸素プラズマ
灰化装置(ヤマト科学製PR−501A型)を用いて4
00Wで20分間処理したが、膜中にクラックは認めら
れなかった。また前記溶液を、厚さ1.0μm、ライン
&スペース幅0.5〜5.0μmのアルミ配線が形成さ
れたシリコンウエハー上に前記と同様な条件で成膜し、
さらにバレル型酸素プラズマ灰化装置(ヤマト科学製P
R−501A型)を用いて400Wで20分間処理した
ところ、膜には多数クラックが発生した。
【0022】
【発明の効果】本発明の酸化物被膜形成用塗布液は、熱
的に安定で、成膜性に優れるため、該塗布液を用いて基
体表面上に形成した酸化物被膜には、1.5μm程度の
厚さにしてもクラックの発生が無い。本発明の酸化物被
膜形成用塗布液は、電子部品、特に半導体の多層配線に
おける層間段差の被膜、磁気バブルメモリー等の素子表
面平坦化等に有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内村 俊一郎 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 佐藤 任廷 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一般式(I) 【化1】 (式中Rは、炭素数1〜4のアルキル基、mは0〜2の
    整数を意味する)で表されるアルコキシシラン化合物ま
    たは一般式(II) 【化2】 (式中Rは、炭素数1〜4のアルキル基、mは0〜2の
    整数を意味する)で表されるアセトキシシラン化合物
    と、(B)一般式(III) 【化3】 (式中Mは原子価2の金属原子、R′は炭素数1〜4の
    アルキル基を意味する)で表される金属アルコキシド化
    合物、一般式(IV) 【化4】 (式中Mは原子価2の金属原子、R′は炭素数1〜4の
    アルキル基、R′′′は炭素数1〜4のアルキレン基を
    意味する)で表される金属アルコキシド化合物または一
    般式(V) 【化5】 (式中Mは原子価2の金属原子、R′′は炭素数5〜1
    0のキレートを意味する)で表される金属キレート化合
    物および(C)一般式(VI) 【化6】 (式中R′は、炭素数1〜4のアルキル基を意味する)
    で表されるLiアルコキシド化合物、一般式(VII) 【化7】 (式中R′は、炭素数1〜4のアルキル基、R′′′は
    炭素数1〜4のアルキレン基を意味する)で表されるL
    iアルコキシド化合物または一般式(VIII) 【化8】 (式中R′′は炭素数5〜10のキレートを意味する)
    で表されるLiキレート化合物とを触媒および有機溶媒
    の存在下で加水分解、重縮合させて得られる反応物を含
    んでなる酸化物被膜形成用塗布液。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の塗布液を、基体表面上に
    塗布後、50〜200℃で乾燥し、ついで300〜10
    00℃で焼成する酸化物被膜の製造法。
JP33045992A 1992-12-10 1992-12-10 酸化物被膜形成用塗布液および酸化物被膜の製造法 Pending JPH06172709A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006112230A1 (ja) * 2005-04-13 2006-10-26 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. シリカ系被膜形成用組成物
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