JPWO2005121004A1 - エレベータの火災管制装置 - Google Patents

エレベータの火災管制装置 Download PDF

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Abstract

火災発生時に、エレベータかごを救出運転させることにより、建物内の残留者を避難階まで救出するエレベータの火災管制装置であって、エレベータを利用する各個人が持ち各個人認証情報が登録された個人認証発信手段と、各エレベータホールに設けられた個人認証受信手段と、個人認証発信手段から個人認証受信手段へ送信された情報に基づき、エレベータかごを呼び寄せ行先階のかご呼び登録を行う制御装置とを備え、制御装置は、行先階のかご呼び登録情報から階床毎の残留者人数を算出する階床毎残留者人数計測手段、算出された階床毎の残留者人数を検出する階床毎残留者人数検出手段、及び検出された階床毎の残留者人数に基づき、火災発生時の避難誘導指示を行う避難誘導指示手段、救出運転を行う救出運転手段を含む。

Description

この発明は、建物で火災が発生した場合、精度の高い階床毎の残留者人数の把握や残留者の特性把握を行い、最適な避難運転を選択したり、残留者に適確な避難誘導を行えるようにしたエレベータの火災管制装置に関するものである。
従来から、火災発生時に建物内の残留者を救出するエレベータの火災管制装置は知られている。例えば、米国特許第6,000,505号には、火災時に階間でビルディング入居者を移動させるために使用できるエレベータ・システムを有する多層階ビルディングが開示されており、このエレベータ・システムは、緊急時避難帯域内の選定した階間でエレベータかごの移動を制御し、ビルディング入居者を指定した避難支援階に避難させる制御ユニットを包含する火災時に緊急脱出退避手段として作動可能なものである。
また、日本国特開平9−48565号公報には、居住空間における監視対象場所に居る者を特定し、避難人数や居場所を算定し、防災・避難誘導管理を行う居住空間監視制御装置が開示されている。
また、国際出願番号PCT/JP03/05977号によれば、火災発生時にエレベータホールまで火災が及ぶ時間を予測して、救出運転順位を決定するエレベータの火災管制システムが提案されている。
しかし、従来のエレベータの火災管制装置では、エレベータ利用者が持つ個人認証情報を活用していないため、精度の高い階床毎の残留者人数の把握が困難であり、正確な残留者人数の把握による適確な避難運転や残留者の特性把握(弱者)による優先避難運転を実行したり、あるいは個々の残留者への避難誘導サインの提供等が行われていないのが実情である。
この発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、火災が発生した場合、階床毎の正確な残留者人数の把握による適確な避難運転や残留者の特性把握(弱者)による優先避難運転を実行したり、あるいは個々の残留者に対し避難誘導サイン等を報知することができるエレベータの火災管制装置を提供することを目的としている。
米国特許第6,000,505号 特開平9−48565号公報 国際出願番号PCT/JP03/05977号
この発明は、建物に設置された火災感知器が作動すると、エレベータかごを救出運転させることにより、建物内の残留者を避難階まで救出するエレベータの火災管制装置において、エレベータを利用する各個人が持ち各個人認証情報が登録された個人認証発信手段と、各エレベータホールに設けられた個人認証受信手段と、前記個人認証発信手段から個人認証受信手段へ送信された情報に基づき、エレベータかごを呼び寄せ行先階のかご呼び登録を行う制御装置とを備え、制御装置は、行先階のかご呼び登録情報から階床毎の残留者人数を算出する階床毎残留者人数計測手段、算出された階床毎の残留者人数を検出する階床毎残留者人数検出手段、及び検出された階床毎の残留者人数に基づき、救出運転を行う救出運転手段を含むことを特徴とする。
また、この発明は、エレベータを利用する各個人が持ち、居住部屋番号、居住階、各個人の特性情報等が登録された個人認証発信手段と、各エレベータホールに設けられた個人認証受信手段と、個人認証発信手段から個人認証受信手段へ送信された情報に基づき、エレベータかごを呼び寄せ行先階のかご呼び登録を行う制御装置とを備え、制御装置は、行先階のかご呼び登録情報から階床毎の残留者人数を算出するとともに残留者の個人特性を把握する階床毎残留者人数計測手段、算出された階床毎の残留者人数と把握された残留者の個人特性とを検出する階床毎残留者人数検出手段、検出された階床毎の残留者人数に基づき、救出運転を行う救出運転手段、及び把握された残留者の個人情報に基づき、火災発生時の避難誘導指示を行う避難誘導指示手段を含むことを特徴とする。
第1図〜第19図は、いずれもこの発明の前提となるエレベータの火災管制システムを示すものである。
[図1]第1図は全体構成を示すブロック図である。
[図2]第2図は建物の縦断面図である。
[図3]第3図は第2図のIII−III線断面を矢視した横断面図である。
[図4]第4図は電気回路を示すブロック図である。
[図5]第5図は避難者数テーブル33aの内容を示す図である。
[図6]第6図はエレベータの運転曲線を示す説明図である。
[図7]第7図は救出応答時間テーブル33bの内容を示す図である。
[図8]第8図はエレベータ関連の火災感知器動作テーブル33cの内容を示す図である。
[図9]第9図は居室関連の火災感知器動作テーブル33dの内容を示す図である。
[図10]第10図は火災が発生した場合のエレベータホールEhの温度上昇を示す説明図である。
[図11]第11図は避難時間テーブル33eの内容を示す図である。
[図12]第12図は救出運転順テーブル33fの内容を示す図である。
[図13]第13図は残留者テーブル33gの内容を示す図である。
[図14]第14図は機械室及び昇降路の火災感知器動作検出プログラムの流れ図である。
[図15]第15図はエレベータホールの火災感知器動作検出プログラムの流れ図である。
[図16]第16図は居室の火災感知器動作検出プログラムの流れ図である。
[図17]第17図は避難時間演算プログラム及び救出運転順決定プログラムの流れ図である。
[図18]第18図は救出対象階判定プログラム及び救出運転指令プログラムの流れ図である。
[図19]第19図は残留者数演算プログラムの流れ図である。
[図20]第20図は、第1図〜第19図に示す前提となるエレベータの火災管制システムに更に改良を加えたこの発明の実施例1に係るエレベータの火災管制装置の要部構成を示すブロック図である。
[図21]第21図は、第1図〜第19図に示す前提となるエレベータの火災管制システムに更に改良を加えたこの発明の実施例1に係るエレベータの火災管制装置の要部構成を示すブロック図である。
この発明の理解を容易にするために、まず前提となるエレベータの火災管制システムについて、添付図面の第1図〜第19図に従ってこれを説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化又は省略する。
この前提となるエレベータの火災管制システムは、国際出願番号PCT/JP03/05977号に記載されているもので、残留者数を、各階の在籍者名簿に予め登録された在籍者数から演算するものとし、また、救出運転の順番を、避難時間の短い救出対象階から順に行うようにしたものである。
第1図はシステムの全体構成を示すブロック図で、かご2は巻上機1によって昇降駆動され、かご戸3によって出入口が開閉される。また、火災が発生して救出運転に切り替ったことを乗客8に知らせるかご用救出運転表示手段CAが設けられている。
建物の避難階F1は、火災対策が特別になされた階であって、火災時にかご2が救出対象階との間を往復して建物内の残留者を救出するのに使用される。居室Rm部分には火災感知器Fdが設けられている。エレベータホールEhには、火災感知器Fde、温度検出器TD及び乗場用救出運転表示手段HAが取り付けられている。この乗場用救出運転表示手段HAは、その階が救出対象階として判定されているか否かを表示してエレベータホールEhの残留者Mrsに知らせる。
火災感知器動作検出手段11は、火災感知器Fd、Fdeが動作したことを検出すると有意信号を発生する。避難時間演算手段12は、火災感知器動作検出手段11の有意信号によって作動して、第10図に示したとおり、温度検出器TDによって検出されたエレベータホールEhの現在温度TEpから限界温度TEmxに達するまでの時間、即ち、避難時間Teを演算する。救出応答時間演算手段13は、第6図に示したエレベータの運転曲線に基いて、避難階F1から救出対象階へかご2が昇降して戸開きする迄に要する時間、即ち、救出応答時間Trsを演算する。
救出対象階判定手段14は、避難時間演算手段12による各階の避難時間Teと救出応答時間演算手段13によるその階迄の救出応答時間Trsとを比較し、避難時間Teが救出応答時間Trs以上の場合に救出対象階と判定する。救出運転順決定手段15は、避難時間Teが短い階から順番に救出運転を行う避難時間順方式に従って決定する。救出運転手段16は、救出対象階判定手段14によって判定された救出対象階について救出運転順決定手段15によって判定された順番に救出運転を行う。
第2図は、エレベータの火災管制システムを用いた建物の縦断面図で、避難階を1階F1とし、2階2Fから5階5Fからなる。
ここで、末尾の数字を除く部分の符号が第1図と同一となるものは第1図と同一であって、末尾の数字は異なる場所に取り付けられたことを示すものである。例えば、HA1は避難階F1に取り付けられた乗場用救出運転表示手段を示し、Fd1は2階F2の居室Rm部分に取り付けられた火災感知器を示す。以下、総称する場合は末尾の数字を省略する。
第2図において、かご2は釣合錘7と共に昇降路F6内に収納され、機械室F7に設置された巻上機1によって昇降駆動される。位置スイッチ9(1)〜9(5)は各階F1〜F5に取り付けられており、かご2が到着すると作動する。総称する場合は位置スイッチ9とする。かご2が到着するとかご戸3が開閉し、かご戸3が閉じるとドアスイッチ5が作動する。2階F2〜5階F5の各エレベータホールEh2〜Eh5には防火戸Fp1〜Fp4が取り付けられていて必要時に閉鎖される。各機器は機械室F7に設置されたエレベータ制御装置10に接続されている。
第3図は第2図のIII−III線断面であって、4階F4の平面を示す。
同様に、末尾の数字を除く符号が第1図と同一の部分は第1図と同一物であって、末尾の数字は4階F4に取り付けられたことを示すものである。
第3図において、エレベータホールEh4の両側には非常階段STが設けられており、非常階段利用避難者Ms3が避難するようになっている。
第4図は火災管制システムの電気回路を示すブロック図である。
CPU31のバスラインには、ROM32が接続されている。このROM32には機械室F7、昇降路F6及びエレベータホールEhに取り付けられた火災感知器Fde1、Fde2及びFde3〜Fde5(以下、エレベータ関連の火災感知器として総称する場合はFdeとする。)が動作したことを検出するプログラム、居室Rmに取り付けられた火災感知器Fdが動作したことを検出するプログラム、避難時間Teを演算するプログラム、救出運転の順番を決定するプログラム、救出対象階であるか否かを判定するプログラム、救出運転を指令するプログラム、及び残留者Mrsの数を演算するプログラムが、それぞれ記録されている。
RAM33には、各階の避難者数テーブル33a、避難階F1から各階へエレベータで救出に向かう場合の時間が記録された救出応答時間テーブル33b、エレベータ関連の火災感知器Fdeの動作情況が記録される火災感知器動作テーブル33c、居室Rmに取り付けられた火災感知器Fdの動作情況が記録される火災感知器動作テーブル33d、エレベータホールEhに火災が及ぶ迄の時間が記録された避難時間テーブル33e、避難時間の短い順に救出運転の順番が記録される救出運転順テーブル33f、各階で救出を待っている残留者の数が記録される残留者数テーブル33g、及び一時的なデータが記録されるメモリからなる。
入力回路34は、火災感知器Fde、Fd、温度検出器TD、ドアスイッチ5、秤装置6、及びエレベータ制御装置10が接続されている。エレベータ制御装置10からは、かご2の位置及び起動停止の信号が入力される。
出力回路35は、エレベータ制御装置10、かご用救出運転表示手段CA、各階に取り付けられた乗場用救出運転表示手段HA、及びエレベータホールEhを区画する防火戸FPに接続されている。
なお、CPU31、ROM32、RAM33、入力回路34及び出力回路35並びにエレベータ運転回路は、エレベータ制御装置10に組み込まれている。また、RAM33に書き込まれるデータは、各機器からの動作信号の外に、人為操作によっても書き込まれる。
第5図は、避難者数テーブル33aの内容を示す図で、第2図に示した建物について例示したものである。階FL(j)は階名が記録されたメモリ番地である。同様に、在籍者数Mn(j)は、各階の在籍者名簿に予め登録された在籍者の数が記録されたメモリ番地である。非常階段利用避難者数Ms(j)は、在籍者のうち非常階段STを利用して避難すると予測される人数が記録されたメモリ番地である。エレベータ利用避難者数Me(j)は、在籍者のうちエレベータを利用して避難すると予測される人数が記録されたメモリ番地である。
従って、j=1のとき、階FL(j)は階FL1となり、その番地には2階2Fが記録されている。同様に在籍者数Mn1には2階2Fの在籍者数=300人が記録されている。非常階段利用避難者数Ms1には2階2Fの非常階段利用避難者数=290人が記録されている。エレベータ利用避難者数Me1には2階2Fのエレベータ利用避難者数=10人が記録されている。
なお、階FL(j)は階名が記録されたメモリ番地であるが、以下の説明においては、その番地に記録された階名を指すこともある。即ち、j=1のときの階FL1は2階2Fを意味する。在籍者数Mn(j)、非常階段利用避難者数Ms(j)及びエレベータ利用避難者数Me(j)についても同様に、各番地に記録された内容を指すこともある。
第6図は、エレベータの運転曲線を示し、かご2が救出に向かうのに要する救出応答時間Trsは、加速時間Taと、定格速度Tmで昇降する時間Tmと、減速時間Trと、戸開時間Tdoと救出対象階で避難者がかご2に乗り込む乗車時間Tgoと戸閉時間Tdcの合計時間からなる。
戸開閉時間Tocは一定であり、乗込み人数をかご2の定員とすれば乗車時間Tgoも一定となる。従って、救出応答時間Trsは避難階F1からの距離Dsが定まれば演算することができる。
第7図は、救出応答時間テーブル33bの具体例を示し、定格速度90m/min、定員11人のエレベータで、第2図に示した建物の避難階F1から各階へ救出に向かうのに要する救出応答時間Trsを例示したものである。
ここで、k=1の場合、階FL1には2階2Fが記録され、避難階F1からの距離Ds1には3mが記録され、加速時間Taには1.5秒、定格速度時間Tm1には0.5秒、加速時間には1.5秒、戸開閉時間Tocには4秒、乗車時間Tgoには11人が乗車するものとして9秒が記録されている。従って、救出応答時間Trsは各時間を合計して、19.5秒となる。以下、同様である。
なお、k=1の場合の階FL1と第5図のj=1の場合の階FL1とは、それぞれ異なったメモリ番地を指す。詳述するとk=1は(C+1)番地を意味し、j=1は(B+1)番地を意味する。従って、k=1の階FL1とj=1の階FL1とは、それぞれ異なった番地に記録され、同一番地が重複して使用されることはない。以下同様である。
第8図は、エレベータ関連の火災感知器の動作情況が記録された火災感知器動作テーブル33cの内容を示し、第2図に示した建物について例示したものである。
g=1の場合、メモリ番地Fde1には火災感知器Fde1が記録され、メモリ番地FL1には火災感知器Fde1が取り付けられた階である機械室F7が記録され、メモリ番地FNe1には動作情況を示す「OFF」が記録されている。g=2は、昇降路F6の火災感知器Fde2の動作情況が記録されている。g=3〜g=6では、エレベータホールEhの火災感知器Fde3〜Fde6の動作情況が記録されている。以下同様である。
第9図は居室Rm関連の火災感知器動作テーブル33dの内容を示す図で、第2図に示した建物について例示したものである。
m=1の場合、メモリ番地Fd1には火災感知器Fd1が記録され、その火災感知器Fd1が取り付けられた階が記録されたメモリ番地FL1には2階F2が記録され、火災感知器Fd1の動作情況が記録されたメモリ番地FN1には「OFF」が記録されている。
以下同様であって、m=22のメモリ番地Fd22に記録された火災感知器Fd22は、メモリ番地FL22の記載から4階4Fに設置され、その動作状況はメモリ番地FN22に「ON」と記録され、動作したことを示している。m=23の場合も同様であって、火災感知器Fd23は動作したことを示している。
第10図は、火災が発生してからの時間経過によるエレベータホールEhの温度上昇を示す図である。
即ち、エレベータホールEhの室温は温度検出器TDによって検出される。救出運転を行うのに許容される室温の最高温度を限界温度TEmxとすると、その室温が、現在室温TEpから限界温度TEmxに達する迄の時間が避難時間Teとなる。避難時間Teは時間経過と共に減少するとは限らない。現実にはスプリンクラが作動し、消火活動がなされるので、現在室温TEpは低下することも想定される。低下した場合は、避難時間Teは長くなる。このため、避難時間TeはエレベータホールEhの室温を温度検出器TDによって常時検出して演算する必要がある。
第11図は、避難時間テーブル33eの内容を示す図で、第2図に示した建物について例示したものである。
i=1の場合、メモリ番地FL1には2階F2が記録され、メモリ番地TEp1には温度検出器TD1から読み取られたエレベータホールEh1の現在室温TEp=24°Cが記録され、メモリ番地Te1には避難時間Te=90分が記録される。以下、同様である。
第12図は、救出運転順テーブル33fの内容を示す図で、第11図に示した避難時間テーブル33eに記録された避難時間Teが短い階から順番に配列したものである。
p=1の場合は、避難時間テーブル33eのi=4の各値が記録される。即ち、第12図においてメモリ番地FL1には4階F4、メモリ番地Te1には10分が記録される。以下、同様である。
なお、既に述べたとおり、p=1の場合のメモリ番地FL1と第11図のi=1の場合のメモリ番地FL1とは、それぞれ異なったメモリ番地である。詳述するとp=1は(U+1)番地を意味し、i=1は(A+1)番地を意味する。従って、それぞれ異なった番地であり、同一番地が重複して使用されることはない。メモリ番地Te1についても同様である。
第13図は、残留者数テーブル33gの内容を示す図で、第5図の避難者数テーブル33aに記録されたエレベータ利用避難者数Meを初期値とし、それ迄にエレベータの救出運転で救出された避難者数を上記初期値から減じた人数を各階ごとに演算して残留者数Mrsとして記録したものである。従って、救出運転によって救出される迄は、エレベータ利用避難者数Meと残留者数Mrsは同値となる。
即ち、h=1の場合、階を示すメモリ番地FL1には2階F2が記録され、メモリ番地Me1には避難者数テーブル33aから転記されたエレベータ利用避難者数=10人が記録され、メモリ番地Mrs1には残留者数=10人が記録される。以下、同様である。
なお、h=3では、メモリ番地Me3に300人と記録され、メモリ番地Mrs3に260人と記録されている。40人がエレベータによって既に救出されたことを意味する。
次に、第14図から第19図に基いて、エレベータの火災管制システムの動作を説明する。この動作は、所定の時間間隔で繰り返される。
第14図は、機械室F7及び昇降路F6に取り付けられた火災感知器Fde1及びFde2の動作を検出するプログラムである。
手順S11で、機械室F7の火災感知器Fde1が動作したか調べる。動作した場合は手順S12で火災感知器動作テーブル33cの動作情況を示すメモリ番地FNe1(以下、動作情況FNe1という。)を「ON」に設定する。手順S13で、かご2を避難階F1へ帰着させるようにエレベータ制御装置10に指令する。手順S14で、かご2が避難階F1へ帰着し、戸開きした後戸閉して待機状態になるのを待って、手順S15で運転モードDMを運転休止に設定する。手順S16で、かご用及び乗場用救出運転表示手段CA及びHAに、「運転休止」の案内表示をして処理を終了する。従って、この場合は救出運転は行われない。
手順S11で、機械室F7の火災感知器Fde1が動作していなかった場合は、手順S17へ移り、昇降路F6の火災感知器Fde2が動作したか調べる。動作した場合は、動作情況FNe2を「ON」に設定して順S13へ移り、以下上記のとおり処理される。
手順S17で、昇降路F6の火災感知器Fde2が動作していなかった場合は第15図に示す処理に移る。
第15図は、エレベータホールEhに取り付けられた火災感知器Fde3〜Fde6の動作を検出するプログラムである。
手順S21でg=3に設定し、手順S22で2階F2の火災感知器Fde3が動作したか調べる。動作した場合は、手順S23で火災感知器動作テーブル33cの動作情況FNe3を「ON」に設定する。手順S24で、階FL3=2階F2のエレベータホールEh2の防火戸FP1に対し閉鎖指令を出す。手順S25で、運転モードDMが未だ救出運転指令になっていない場合は、手順S26で救出運転指令に設定して手順S27で避難階F1へかご2を帰着させるようにエレベータ制御装置10に指令する。手順S28で救出運転表示手段CA及びHAに、「救出運転」の案内表示をする。手順S25で、既に救出運転指令になっている場合は、手順S28へ移って上記表示をして手順S30へ移る。
手順S22で火災感知器Fde3が動作していない場合は手順S29へ移り、火災感知器動作テーブル33cの動作情況Ne3を「OFF」に設定して手順S30へ移る。
手順S30及び手順S31を介してエレベータホールEhに取り付けられた最後の火災感知器Fde(g)まで処理をして第16図に示す処理に移る。
第16図は、居室Rmに取り付けられた火災感知器Fd(m)の動作を検出するプログラムである。
手順S41で、m=1に設定する。ここで、変数mは、第9図に示す火災感知器動作テーブル33dに係るものであることを示す。手順S42及び手順S43で火災感知器Fd1が動作したか調べる。動作した場合は、手順S44で火災感知器動作テーブル33dの動作情況FN1を「ON」に設定する。手順S45で、運転モードDMが未だ救出運転指令になっていない場合は、手順S46で救出運転指令に設定して手順S47で避難階F1へかご2を帰着させるようにエレベータ制御装置10に指令する。手順S48で救出運転表示手段CA及びHAに、「救出運転」の案内表示をする。手順S45で、既に救出運転指令になっている場合は、手順S48へ移って上記表示をして手順S30へ移る。
手順S43で火災感知器Fd1が動作していない場合は手順S49へ移り、火災感知器動作テーブル33dの動作情況FN3を「OFF」に設定して手順S50へ移る。
手順S50及び手順S51を介してエレベータホールEhに取り付けられた最後の火災感知器Fd(m)まで処理をして第17図に示す処理に移る。
第17図は、避難時間Teを演算して救出運転順を決定するプログラムである。
手順S61で、運転モードDMは救出運転指令になっているか調べる。
救出運転指令になっていない場合は手順S72へ移り、運転モードDMを平常運転指令に設定して処理を終了する。
救出運転指令になっている場合は、手順S62でi=1に設定する。ここで、変数iは、第11図に示す避難時間テーブル33eに係るものであるから、階FL1=2階2Fとなる。手順S63で、階FL1=2階2FのエレベータホールEh2の現在室温TEpを温度検出器TD1から読み取り、避難時間テーブル33eの現在室温TEp1へ記録する。手順S64で、室温TEpに対する避難時間Teを第10図に基いて演算して避難時間テーブル33eの避難時間Te1へ記録する。手順S65及び手順S66を介して変数iが最後になるまで上記処理を繰り返して避難時間テーブル33eを完成させた後手順S67へ移る。
手順S67から手順S71は、避難時間テーブル33eに基いて救出運転の順番を決定する処理である。
救出運転は高階を優先するものとする。そこで、手順S67から手順S70の処理によって、低階から高階の順番に配列された避難時間テーブル33eから、高階から低階の順番に配列を替えて救出運転順テーブル33fを作成する。更に、手順S71で、救出運転順テーブル33fについて避難時間Te(p)が最短の階FL(p)を最先、即ちp=1のメモリ番地に記録し、以下増大する順に階FL(p)を配列替えをして救出運転順テーブル33fを完成させた後、第18図に示す処理に移る。ここで、手順S71の配置替えの処理は周知されているので詳細は省く。
第18図は、救出対象階の判定と、所定の順番に救出運転を指令するプログラムである。
手順S81で、かご2が全台避難階F1へ帰着して戸閉待機の状態にあるか調べる。戸閉待機の状態の状態にない場合は、第19図に示す処理へ移る。戸閉待機の状態になっている場合は、手順S82で救出運転可能なかごの台数をエレベータ制御装置10から検出してかご台数Navに書き込む。手順S83で、変数p=1に設定する。手順S84で、救出運転順テーブル33fから避難時間Te1=10分を読み取る。手順S85で、階FL1の救出応答時間Trs(k)を読み取る。即ち、変数pは、第12図に示す救出運転順テーブル33fに係るものであるから、階FL1=4階4Fとなる。従って、救出応答時間Trs(k)は第7図において、4階4Fの救出応答時間Trs(4)=29.5秒となる。手順S86で、避難時間Te1=10分と救出応答時間Trs(4)=29.5秒が比較される。避難時間Te1=10分の方が長いので手順S89へ移り、階FL1の残留者数Mrs(h)を読み取る。ここでも同様に、階FL1=4階4Fであるから、第13図において、残留者数Mrs4=260人となる。従って、手順S90から手順S91へ移り、残留者数Mrs4=260人を救出するために必要なかご台数Ncarを算出する。即ち、かご2の定員をCap=11人とすると、必要かご台数Ncar=(残留者数Mrs4=260人)/(かご定員Cap=11人)=23.6台となる。小数点以下を切り上げて必要かご台数Ncar=24台となる。必要かご台数Ncarは運転可能かご台数Nav=4台以上であるから、手順S93へ移り、運転可能な全台数Navのかご2に対して階FL1=4階4Fへ救出運転指令を出して第19図のプログラムへ移る。上記救出運転指令に基いてエレベータ制御装置10はかご2を4階4Fまで運転する。
手順S92で、残留者数Mrs(h)が減少して運転可能な全台数Navのかご2を必要としない場合は、手順S94へ移り、必要かご台数Ncarを階FL(p)へ向けて救出指令を出す。手順S95で、残台数(Nav−Ncar)を新たに運転可能かご台数Navとして設定する。手順S96で、最後の順番の階FL(p)まで救出運転がなされた場合は第19図に示すプログラムへ移る。最後の順番ではない場合は、手順S97を介して手順S84へ移り、次の順番の階階FL(p)の避難時間Te(p)を読み取り、以下、上記処理を繰り返す。
手順S86で、現在室温TEpが上昇して避難時間Te(p)が短くなり、救出応答時間Trs(k)を下回った場合は、手順S87へ移り、その階FL(p)の防火戸FPの閉鎖を指令する。手順S88で、階FL(p)の乗場用救出運転表示手段HAに「救出運転不能」を表示して手順S96へ移る。最後の順番の階FL(p)まで救出運転がなされた場合は第19図に示すプログラムへ移る。
第19図は、各階の残留者数を演算するプログラムである。救出運転によって残留者数が変動するので、その変動に対応して残留者数を修正するものである。
手順S101で変数h=1に設定する。手順S102で、かご2の号機番号を示す変数nc=1に設定する。手順S103で、1号機のかご2が階FL(h)、即ち、階FL1に停止しているか調べる。変数hは、第13図に示す残留者数テーブル33gに係るものであるから、階FL1=2階2Fとなる。
手順S103と手順S104は、かご2の積載荷重Wcを秤装置6で量るタイミングを検出する処理である。即ち、手順S103でかご2が2階2Fに停止しているかチェックし、手順S104で戸3が閉じて避難階F1へ向けて起動する直前であるかチェックする。上記両条件が成立しない場合は手順S107へ移る。上記両条件が成立する場合は、手順S105で、秤装置6の出力を読み取って積載荷重Wcを算出する。この積載荷重Wcを乗客8の1人当りの体重=65kgで割って乗車人数Menを算出する。手順S106で、(残留者数Mrs1−乗車人数Men)を演算し、その結果を新たな残留者数として残留者数Mrs1に書き込む。この書込みによって残留者数Mrs1は修正されたことになる。手順S107及び手順S108で、次の号機について同様の処理を行う。最後の号機まで処理したならば、手順S109と手順S110で、h=2、即ち、階FL2=3階F3について同様の処理を行う。手順S109で、最後の階まで処理したならば終了する。
以上で、救出運転の一巡の処理を終了する。所定の時間間隔を置いて、第14図の手順S11から処理が再開され、火災状況の変化に対応した救出運転が行われる。
上述のように、前提となるエレベータの火災管制システムによれば、エレベータホールEhへ火煙が及ぶまでの避難時間Teを各階毎に予測演算し、この避難時間Teが避難階F1からかご2を新たに救出応答させるのに要する救出応答時間Trsよりも長い階は救出対象階と判定し、短い階は非救出対象階と判定し、救出対象階について残留者を救出するようにしたので、火災がエレベータに及ぶ迄の間に救出運転を行うことができる。
また、救出運転の順番を、避難時間Teが短い救出対象階から順に救出運転を行うようにしたので、緊急を要する階から優先して残留者を救出することができ、火災の実状に合った救出運転が可能となる。
更に、各階の在籍者名簿に予め登録された在籍者数から非常階段利用の避難者数を予測して減じた人数をエレベータ利用の避難者数Meとし、それ迄にエレベータの救出運転で救出された人数を上記避難者数Meから減じた人数を残留者数Mrsとしたので、外来者が少ない事務所ビルの場合は、残留者数Mrsを正確に把握することができると共に、残留者Mrsの居なくなった階へは、かご2は運転されないので、効率的な救出運転が可能となる。
更にまた、選択された救出対象階へ向けて全号機のかご2を避難階F1から一斉に起動させて全号機のかご2が略同時に救出対象階へ到着するようにしたので、避難行動がパニック状態になるのを抑止することができる。
更にまた、救出対象階の残留者Mrsを避難階F1まで輸送するのに必要な台数のかご2を割り当てて避難階F1から一斉に起動させて救出運転させ、残余のかご2は次の順番以降の救出対象階の残留者Mrsを避難階F1まで輸送するのに必要な台数のかご2を順次割り当ててそれぞれ避難階F1から一斉に起動させて救出運転させるようにしたので、一の救出対象階に対して余剰のかご2が割り当てられることがないので、救出運転における輸送力を向上させることができ、残留者数を短時間で救出することができる。
更にまた、エレベータホールに、乗場用救出運転表示手段HAを設けて救出運転の情況を表示するようにしたので、エレベータホールEhの残留者Mrsはエレベータが救出応答するか否か容易に判断することができる。
更にまた、かご2内にも救出運転を示すかご用救出運転表示手段CAを設けたので、かご2内の乗客8に緊急事態の発生を容易に知得させることができる。
更にまた、各階のエレベータホールEhに防火戸FPを設け、非救出対象階と判定された階のエレベータホールEhを防火戸FPで区画するようにしたので、エレベータホールEhと居室Rmとを遮断して火災の拡大を阻止することができと共に、残留者MrsがエレベータホールEhに集中するのを阻止することができる。
なお、上記の前提例では建物を5階としたが、これに限られるものではない。建物に合わせて各データテーブル33a〜33gに相当するデータテーブルを作成することにより各種の建物に適用することができる。このことは上記記載から容易に類推できる。
第20図及び第21図は、第1図〜第19図に示す前提となるエレベータの火災管制システムに更に改良を加えたこの発明の実施例1に係るエレベータの火災管制装置の要部構成を示すもので、第20図はエレベータ利用時に個人が携帯する端末から発信される個人認証情報を受信し活用する状態を示すブロック図、第21図は火災発生時における救出運転あるいは個々の残留者に対する避難誘導サイン等を報知する状態を示すブロック図である。この発明の実施例1では4階建ての集合住宅に適用した場合を一例として説明するが、これに限定されるものではなくオフィスビルや雑居ビルに適用することも可能である。
この集合住宅は1階(1F)〜4階(4F)の4階建てマンションで、各階には複数の居住部屋(101〜103、201〜203、301〜303、401〜403)がある。この集合住宅に居住する各住人は、例えば居住部屋番号、居住階、所有者個人の特性情報(健常者又は身障者)等の個人認証情報を登録した携帯可能な個人認証発信手段17を持って、エレベータのかご2を利用して集合住宅内を上下に移動する。この個人認証発信手段17は、エレベータ乗場呼び登録及びエレベータ到着後は居住階のかご呼び登録を行う。また、外部からの訪問者(来客)に対しては、個人認証情報が未登録であるため、例えば玄関入口の管理人室で所定の受付手続きを完了した後、未登録者個人認証登録手段18にて一回限り有効の個人認証情報を登録した携帯可能な個人認証発信手段17が渡される。個人認証情報を登録した携帯可能な個人認証発信手段17の具体例としては、例えば、非接触タグ付きキー、非接触タグ付きカード、非接触タグ付き携帯電話等が考えられる。また、各エレベータホールEh又は昇降路には、個人認証発信手段17からの個人認証情報信号を受信する個人認証受信手段19が設置されている。個人認証受信手段19が受信した信号は、エレベータ制御装置10に設けられた個人認証乗場呼び登録及び個人認証かご呼び登録要求手段20に送られ、個人認証情報から行先階を自動登録する。この一連の個人認証情報と各個人の行先階自動登録により、エレベータ利用時の各個人の行先階情報と、各個人の特性情報(健常者又は身障者)とを関連付けて認識することができる。そして、行先階情報から階床毎の残留者人数を計測することができる。各居住部屋にはそれぞれインターホンと連携したモニター等から成る住戸内表示器21が設置されている。また、第21図において、Fdは火災感知器、11は火災感知器動作検出手段、12は避難時間演算手段、13は救出応答時間演算手段、14は救出対象階判定手段、15は救出運転順位決定手段、16は救出運転手段であり、第1図〜第19図に示す前提となるエレベータの火災管制システムにおいて説明したものと同一のものが用いられる。22は行先階情報から階床毎の残留者人数を計測する階床毎残留者人数計測手段、23は個人認証残留者人数検出手段であり、個人認証発信手段17及び個人認証受信手段18による個人認証情報と各個人の行先階自動登録により、エレベータ利用時の各個人の行先階情報と、各個人の特性情報(健常者又は身障者)とを関連付けて認識することができるので、高精度な階床毎の残留者人数の把握と残留者の特性情報(健常者/身障者)の把握を実現することができる。24は住戸内表示器・携帯電話表示指令手段であり、例えば、身障者の居住部屋(401号室)或いは身障者の持つ携帯電話には、「火災発生、エレベータを使用して避難してください。」等のメッセージを表示し、健常者の居住部屋(402号室)或いは健常者の持つ携帯電話には、「火災発生、非常階段を使用して避難してください。」等のメッセージを表示する。これにより、救出すべき人の特性を考慮した弱者優先のエレベータ避難運転を行うことができるとともに、健常者にとっても有効な避難誘導サインシステムを提供することができる。
実施例1では、個人認証発信手段17として、非接触タグ付きキー、非接触タグ付きカード、非接触タグ付き携帯電話等を用いたもので説明したが、これ以外に、個人認証手段として、指紋照合装置、カードリーダーを用いたものでも容易に実施することができる。
実施例1では、各居住部屋に住戸内表示器21を設置した例を示したが、例えば、専用サーバーを電話会社に設置し、エレベータシステムと連携をとって、各個人の携帯電話に通話発報することも容易に実施することができる。
実施例1では、個人認証装置による残留者人数、個人特性を検出する例について説明したが、例えば、GPS(Global Positioning System)携帯端末を用いて、残留者人数、個人特性を検出することも容易に実施することができる。また、各個人への避難誘導指示も、GPS携帯端末を用いて、建物(ビル)内在住者の移動を的確に検出し、残留者に位置を考慮した避難誘導指示を出力することも容易に実施することができる。
以上のように、この発明にかかるエレベータの火災管制装置は、エレベータの設置された建物において、集合住宅などに設けられた住宅用エレベータに適用して、火災発生時の避難手段及び避難誘導手段として広く利用することができる。例えば、オフィスビルに適用する場合は、オフィスビル内に勤務する従業員には予め個人認証発信手段を交付し常に携帯させておく。また、外部からの出張者又は来客には未登録者個人認証登録手段にて一回限り有効の個人認証情報を登録した個人認証発信手段を来訪の都度発行して携帯させることにより容易に対応することができる。

Claims (5)

  1. 建物に設置された火災感知器が作動すると、エレベータかごを救出運転させることにより、建物内の残留者を避難階まで救出するエレベータの火災管制装置において、
    エレベータを利用する各個人が持ち各個人認証情報が登録された個人認証発信手段と、
    各エレベータホールに設けられた個人認証受信手段と、
    前記個人認証発信手段から個人認証受信手段へ送信された情報に基づき、エレベータかごを呼び寄せ行先階のかご呼び登録を行う制御装置とを備え、
    前記制御装置は、行先階のかご呼び登録情報から階床毎の残留者人数を算出する階床毎残留者人数計測手段、算出された階床毎の残留者人数を検出する階床毎残留者人数検出手段、及び検出された階床毎の残留者人数に基づき、救出運転を行う救出運転手段を含むことを特徴とするエレベータの火災管制装置。
  2. 建物に設置された火災感知器が作動すると、エレベータかごを救出運転させることにより、建物内の残留者を避難階まで救出するエレベータの火災管制装置において、
    エレベータを利用する各個人が持ち、居住部屋番号、居住階、各個人の特性情報等が登録された個人認証発信手段と、
    各エレベータホールに設けられた個人認証受信手段と、
    前記個人認証発信手段から個人認証受信手段へ送信された情報に基づき、エレベータかごを呼び寄せ行先階のかご呼び登録を行う制御装置とを備え、
    前記制御装置は、行先階のかご呼び登録情報から階床毎の残留者人数を算出するとともに残留者の個人特性を把握する階床毎残留者人数計測手段、算出された階床毎の残留者人数と把握された残留者の個人特性とを検出する階床毎残留者人数検出手段、検出された階床毎の残留者人数に基づき、救出運転を行う救出運転手段、及び把握された残留者の個人情報に基づき、火災発生時の避難誘導指示を行う避難誘導指示手段を含むことを特徴とするエレベータの火災管制装置。
  3. 個人認証発信手段に、避難誘導指示手段からの火災発生時の避難誘導指示サインを表示するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のエレベータの火災管制装置。
  4. 居住部屋に設けられた住戸内表示器に、避難誘導指示手段からの火災発生時の避難誘導指示サインを表示するようにしたことを特徴とする請求項2に記載のエレベータの火災管制装置。
  5. 火災発生時の避難誘導指示を行う避難誘導指示手段は、エレベータ利用者が持つ個人認証発信器から入手した個人特性情報を判断し、最適な避難誘導指示を居住部屋毎、階床毎、個人認証発信手段毎に出力することを特徴とする請求項2に記載のエレベータの火災管制装置。
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