JP3446996B2 - 総合防災救難システム - Google Patents

総合防災救難システム

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JP3446996B2
JP3446996B2 JP27915398A JP27915398A JP3446996B2 JP 3446996 B2 JP3446996 B2 JP 3446996B2 JP 27915398 A JP27915398 A JP 27915398A JP 27915398 A JP27915398 A JP 27915398A JP 3446996 B2 JP3446996 B2 JP 3446996B2
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evacuation
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A10/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE at coastal zones; at river basins
    • Y02A10/40Controlling or monitoring, e.g. of flood or hurricane; Forecasting, e.g. risk assessment or mapping

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物等の建造物内
に存在する人を危険区域を回避して安全区域または建造
物外部に避難させる総合防災救難システムに関し、都市
部等の地域防災システムと連動して運用して好適な総合
防災救難システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】災害時の避難誘導に関する従来技術とし
て、各種の検知機により災害の発生箇所を特定し、そこ
から遠ざかる方向の避難経路を自動作成し表示する特開
平1−297083号に記載された技術がある。
【0003】また、避難経路の決定に際し、避難経路の
距離と容量に誘導係員の得た人員配置情報を加味した特
開平5−269216号と、この人員配置情報をセンサ
等で把握する特開平6−4786号がある。さらに、時
々刻々変わる人員配置情報や火災状況をもとに所定時間
経過毎に避難経路を更新する特開平8−297794号
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来技術は、下記のような問題点を有している。
【0005】(1)消火や救助に駆けつけた対策専門要
員に最適な経路情報を提供しない。
【0006】(2)避難情報をもとに対策専門要員が逆
の経路を辿って侵入すると、避難者と衝突を起こすこと
があり、それぞれが互いの進路を妨害をする結果になる
場合がある。
【0007】(3)時々刻々変わる現在の最新の災害情
報をもとに避難経路を決定しても、避難時の災害の拡が
りを予測しないと、避難の途中でその経路が危険になる
場合がある。
【0008】(4)風向きや風速や気温等の気象条件を
加味して災害の拡がりを予測して、避難経路を決定しな
いと危険な経路を指示することがある。
【0009】(5)災害の拡大防止のための防火シャッ
タや防水扉等の作動情報を加味しないと、指示した避難
経路が使えなくなることがある。また、避難を優先させ
ると災害の拡大を防止できない場合がある。
【0010】(6)避難経路を示すだけでは、自力で動
けない負傷者等を救助することができない。
【0011】(7)避難経路の探索に対し、建物や通路
の形状が複雑だったり規模が大きいと、全ての避難可能
経路を探索できない、または、探索できても時間がかか
りすぎる。また、建物毎に経路探索アルゴリズムを変え
ると汎用性に欠け、複数のシステム間で情報の共有と連
動ができない。
【0012】(8)避難先の選択が、予め設定した候補
の中からしか選べず、消防隊の梯子車が梯子を延ばした
先等のその場その場で変わりうる臨時の避難先に避難者
を誘導することができない。
【0013】(9)予め通路に設置した指示装置による
避難者の誘導のみでは、各人ごとに異なった経路を指示
することができないため、通路の容量オーバを防ぐため
に複数の等価な避難経路に避難者を分散させて誘導した
り、また、車椅子を使用している人に避難可能な経路を
示す等のきめ細かな誘導ができない。
【0014】(10)地域防災を担当する消防機関、警
察機関や地方自治体等の公共防災システムと連動しない
ため、ひとつの建物を超える広範囲にわたる災害の場
合、効果的な地域防災ができない。
【0015】本発明は、上記のような問題点を解決する
ことを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、建造物内を所定サイズの3次元ブロック
に分割し、各3次元ブロックまたは複数の3次元ブロッ
クからなる3次元ブロックグループ毎に、当該3次元ブ
ロックまたは3次元ブロックグループ毎に設置した防災
検知設備により災害の発生の有無を監視する災害発生監
視手段と、いずれかの3次元ブロックまたは3次元ブロ
ックグループにおける災害の発生を契機に、全ての3次
元ブロックまたは3次元ブロックグループにおける防災
用検知設備の出力に基づき災害の現状を判定し、さらに
災害の拡大または縮小状況を予測する予測手段と、予測
結果に基づき、危険区域を回避して安全区域または建造
物外部に避難させる避難経路を所定の経路探索アルゴリ
ズムに従って探索し、探索した経路に導く経路指示を行
う経路探索手段とを備えることを特徴とする。
【0017】また、前記防災用検知設備は、火災検知
機、有毒ガス検知機、浸水検知機、歪検知機、温度検知
機の少なくとも1つを備えることを特徴とする。
【0018】また、前記予測手段の予測結果に基づき防
災設備、空調設備、昇降設備を稼動または非稼動状態の
安全側に制御する付帯設備制御手段をさらに備えること
を特徴とする。
【0019】また、前記予測手段は、3次元ブロックま
たは3次元ブロックグループ毎の建造物構造、空調設備
の稼動状況、防災設備の稼動状況を加味して災害の拡大
または縮小状況を予測することを特徴とする。
【0020】また、前記経路探索手段は、安全区域また
は建造物外部に避難するに必要な所要時間を加味して避
難経路を探索することを特徴とする。
【0021】また、前記経路探索手段は、3次元ブロッ
クまたは3次元ブロックグループに存在する人数を加味
して複数の避難経路を探索することを特徴とする。
【0022】また、前記経路探索手段は、3次元ブロッ
クまたは3次元ブロックグループ毎の建造物構造、空調
設備の稼動状況、防災設備の稼動状況を加味して避難経
路を探索することを特徴とする。
【0023】前記経路探索手段は、災害発生区域に至る
侵入経路を探索し、防災対策要員に通知することを特徴
とする。
【0024】また、前記経路探索手段は、防災対策要員
と避難者の進路が干渉しない経路を探索することを特徴
とする。
【0025】また、前記経路探索手段は、避難経路とし
て梯子車等による臨時避難口に至る経路を探索すること
を特徴とする。
【0026】また、避難者が携帯する通信端末からの個
人情報を受信する送受信装置を備え、前記経路探索手段
は避難者が携帯する通信端末からの個人情報により、そ
の経路踏破能力に応じた個別の避難経路を探索し、通知
することを特徴とする。
【0027】また、前記経路探索手段は、避難者が携帯
する通信端末から受信した個人情報に基づき、自力によ
る避難が困難な者に対する救助経路を探索し、防災対策
要員に通知することを特徴とする。
【0028】また、消防機関等の公共防災システムとの
情報送受信装置を備え、前記予測手段が予測した災害の
拡大または縮小状況、誘導中の避難経路、防災対策要員
の侵入経路の情報を前記公共防災システムに通知するこ
とを特徴とする。
【0029】また、前記経路探索手段は、所定の経路探
索アルゴリズムとしてLeeのアルゴリズムを用いるこ
とを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明による防災救難シス
テムの実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0031】図1は、本発明による防災救難システムの
実施形態を示すシステム構成図であり、大別すると、建
物内に設置された各種の防災用検知設備からの検知出力
信号に基づき災害の発生の有無、拡大または縮小状況の
予測、避難経路の探索等を行う防災救難コンピュータ1
0と、探索した避難経路を建物内に存在する人に通知す
る経路報知器群20、消防機関等の防災対策要員や建物
内に存在する人と侵入経路や避難経路の情報等を送受す
る送受信機群30と、防災救難コンピュータ10と同等
機能を有するバックアップシステム40とから構成され
ている。
【0032】この実施形態では、ビルなどの比較的大規
模の建物を想定し、その建物内の各種設備を集中管理す
る建物内集中制御コンピュータ50と連動して、災害発
生時の防災救援を支援する例を示している。
【0033】通常、大規模ビルの建物内集中制御コンピ
ュータ50は、所定範囲毎に設置された火災検知機等の
センサ群60の出力信号を常時監視し、火災等の発生の
有無を検出するように構成され、また、所定範囲毎に設
置されたスプリンクラ群701、防火シャッタ群70
2、エレベータ/エスカレータ群703、空調機器群7
04を駆動制御部705〜708を介して制御するよう
に構成されている。
【0034】また、これらの各種の防災設備や付帯設備
の稼動状態あるいは制御状態は外部記憶装置709に逐
次更新されて記憶されるようになっている。さらに、停
電時には無停電電源装置710から電源が供給されるよ
うになっている。そして、操作盤711から管理者によ
る制御指示が行われ、現在の制御状態等が表示されるよ
うになっている。
【0035】本実施形態では、建物内集中制御コンピュ
ータ50が使用するセンサ群60の出力信号をデータ入
出力部80を介して防災救難コンピュータ10に取りこ
み、火災等の災害の発生を検出すると共に、災害の発生
時には、スプリンクラ群701や防火シャッタ群702
等の防災設備あるいはエレベータ/エスカレータ群70
3や空調機器群704等の付帯設備を建物内集中制御コ
ンピュータ50を介して安全側に制御するように構成し
ている。
【0036】この場合、建物内集中制御コンピュータ5
0を備えていない建物では、防災救難コンピュータ10
が直接にスプリンクラ群701や防火シャッタ群702
等の防災設備あるいはエレベータ/エスカレータ群70
3や空調機器群704等の付帯設備を安全側に制御する
ことは言うまでもない。
【0037】本実施形態の防災救難コンピュータ10お
よびバックアップシステム40は、無停電電源装置71
0によって停電時にも動作用の電源が供給される。
【0038】図1に示す防災救難コンピュータ10は、
災害、気象、人員等データ管理部101、災害の拡大/
縮小予測部102、避難/侵入/救助経路探索部10
3、消防/救助隊等機材設置制御部104、交通規制/
緊急車両経路指示部105、システム間連動制御部10
6を備えている。これらは、演算部112が実行可能な
コンピュータプログラムによって構成されるものであ
る。
【0039】また、各種の指示操作や現在状況等を表示
する操作盤107、経路表示制御部108、送受信制御
部109、システム間送受信部110、他のシステムや
建物内の携帯情報端末からの受信データ、当該建物の構
造データ等を記憶する外部記憶装置111、全体を制御
する演算部112とを備えている。
【0040】センサ群60は、図2に示すように、煙感
知機601、火災感知機602、ガス感知機603、赤
外線感知機604、気象観測計605、出入り口通過セ
ンサ606、浸水検知機607、歪(倒壊)検知機60
8等から構成されている。ガス感知機603は、人間に
とって有害なガスを感知するものであり、赤外線感知機
604は人間が存在することを検知し、歪(倒壊)検知
機608は柱等の機械的歪の異常を検知して倒壊の危険
性を予知するためのものである。
【0041】経路報知器群20は、従来から使用されて
いる矢印付の避難案内板201や、天井に設置した投光
機202から床面203に矢印などの避難方向を表示す
る機器で構成され、既存の放送設備と併用される。
【0042】送受信機群30は、建物内に存在する人が
携帯している携帯電話機やPHS電話機等の携帯通信端
末302との間で信号を送受信する携帯情報機器間送受
信部301、消防隊員等が携帯する携帯通信端末あるい
は消防車305に設置された無線端末との間で信号を送
受する消防用携帯情報機器間送受信部303、建物内に
居る人が携帯しているICカード307(あるいは同等
機能の機器)から送信される個人情報を受信するICカ
ード間受信部306等から構成されている。
【0043】この場合、ICカード307(あるいは同
等機能の機器)は、それを携帯している人の固有情報、
すなわち氏名、年齢、連絡先の情報の他に、災害時に自
力避難が可能か否か、階段等の障害物に対する踏破能力
などの情報が予め登録されており、その情報が無線信号
によって常時発信されている。
【0044】各人がICカード307(あるいは同等機
能の機器)や携帯電話機等の携帯通信端末302を持っ
ている場合は、その発する電波を捉えて人員分布情報を
得ることができる。そして、個人毎にコードを割り当て
て管理できるので、誰がどこにいるかも識別可能であ
り、個人毎に例えば車椅子を使用している等の避難経路
を決定する際に影響を与える特徴を考慮したきめ細かい
避難経路の設定が可能になる。
【0045】ホテルや各企業のビルでは、全員に携帯通
信機器を持たせることは、比較的容易であるが、不特定
多数の人の出入りするデパートや駅では、必ずしも全員
に携帯通信機器を持たせることができるとは限らない。
その場合は、建物の各階の出入り口ならびに3次元ブロ
ックまたは3次元グループ境界毎にゲートを設け、光線
を遮った数でゲートを通過する人数をカウントする出入
り口通過センサ606で人員分布情報を得る。この場合
は、各人毎にきめ細かな避難経路の設定ができないのは
もちろんであるが、さらに数えた人数に誤差が生じうる
という問題が生じる。この時は、人員分布情報を避難経
路決定時の混雑度評価に使用するに止める。
【0046】こうして得られた火災等の情報や人員情報
は、各種検知機の設置場所割り出しに使用する検知機毎
に固有の識別番号と併せて、無線信号によって送受信制
御部109に送られる。その受信情報は、時々刻々と防
災救難コンピュータ10の演算部112に送られ、そこ
で避難経路や救助要員の侵入経路を算出するのに用いら
れる。電波の伝わりにくい場所では、検知機や携帯通信
端末からの電波を一旦受けて中継する中継機が必要にな
る。設置された検知機からの情報が受信できない場合、
それが単なる故障によるものか、それとも火災等の影響
によるものかは、周辺の検知機からの情報に基づいて判
断される。
【0047】図3は、本発明における災害の発生の有
無、拡大/縮小状況の予測、避難経路の探索を行う場合
の処理単位を示す説明図であり、本発明では、建物11
の1フロアを図3(a)に示すように、所定サイズの3
次元ブロック12に分割し、図3(b)に示すように各
3次元ブロック12または図3(c),(d)に示すよ
うに複数の3次元ブロックからなる3次元ブロックグル
ープ13、14毎に、当該3次元ブロック12または3
次元ブロックグループ13、14毎に設置した防災検知
設備により災害の発生の有無を監視する。そして、いず
れかの3次元ブロック12または3次元ブロックグルー
プ13、14における災害の発生を契機に、全ての3次
元ブロック12または3次元ブロックグループ13、1
4における防災用検知設備の出力に基づき災害の現状を
判定し、さらに災害の拡大または縮小状況を予測し、そ
の予測結果に基づき、危険区域を回避して安全区域また
は建造物外部に至る出入り口15、16、17に避難さ
せる避難経路を所定の経路探索アルゴリズムに従って探
索し、探索した経路に導く経路指示を行う。
【0048】なお、図3(a)の出入り口15、16、
17に至る網掛け表示部分の3次元ブロックは、通常の
通路を示すものである。1つの3次元ブロック12は、
横幅が通常の通路幅と同等程度に設定される。なお、1
つの3次元ブロック12は、その最小サイズが人間1人
が通り抜け可能な大きさである。例えば、1つの3次元
ブロック12を「1m×1m×1m」のサイズに設定し
た場合、100m四方のフロアでは、10000個の3
次元ブロックに分割される。1ブロック当たりの処理時
間が100μSであったとしても、1フロア分の処理時
間は1秒であり、最近のパーソナルコンピュータの能力
で充分に対応可能である。
【0049】1つの3次元ブロック12または3次元ブ
ロックグループ13、14では、図3(b)に示すよう
に、火災検知情報121、有毒ガス検知情報122、浸
水検知情報123、歪(倒壊)検知情報124、通過人
数情報125、防災設備稼働状況情報126、建造物構
造情報127、気象情報128等によって災害の発生の
有無、災害の波及拡大または縮小の状況が1つの3次元
ブロック12単位または3次元ブロックグループ13、
14単位で監視される。また、そこに存在する人の数等
が管理される。
【0050】図4に、本システムの全体処理フローを示
している。
【0051】通常時においても、図1の防災救難コンピ
ュータ10は、送受信部制御部109を通して、検知機
/携帯通信機器/制御端末等からの情報受信を行う(ス
テップ401)。火災情報以外にも、ステップ404に
示す人員分布情報、気象情報、温度や酸素/各種ガス濃
度情報、ビル内各種設備の稼働状況情報、消防隊人員/
機材情報、自システムへの人手による個別情報追加指
示、他システム連動時の自システムへの動作制御指示、
同種システムから受信した連動用情報等の各種情報を受
信した場合は、災害、気象、人員等データ管理部101
を通して、該当情報を外部記憶装置111に受信データ
として格納する。
【0052】いずれかの3次元ブロックまたは3次元グ
ループで火災を検知した場合(ステップ402)、防災
救難コンピュータ10は、受信データを解析して、火元
の特定を行う。また、災害や人員分布情報の把握もあわ
せて行う(ステップ403)。さらに、防災救難コンピ
ュータ10は、建物内の各種設備の稼働状況を把握し
(ステップ405)、建物内集中制御コンピュータ50
を通じて、火災検知箇所のスプリンクラ群701を作動
させて消火活動制御を始める。また同時に、通信回線ま
たは送受信制御部109を用いた無線信号あるいは有線
専用回線信号により、所轄の消防署や警察等に火災発生
の連絡と必要なデータの提供を行う。
【0053】次に、火災の拡がり予測を行う(ステップ
406)。図5に、その詳細フローを示す。
【0054】ステップ501とステップ502で、火災
隣接箇所それぞれについて、前回の測定情報の有無を判
定する。最初は、測定情報がまだ得られていないので、
この段階で最初に行う火災の拡がり予測は、ステップ5
04に示すように、予め建物の構造から予測した値を使
って拡がりを計算する。予測値として、事前に床/壁/
天井の材質や置いてあるものの材質や窓/扉の存在や開
口部の広さや配管などを考慮して、無風状態での火災の
拡がる速度の手がかりとなる値を設定しておく。この値
は、建物のそれぞれの場所ごとに(3次元ブロックまた
は3次元ブロックグループ毎に)、温度の上昇率や、酸
素濃度の減少率、一酸化炭素/二酸化炭素濃度の上昇率
として記録しておく。これに、建物固有の事情で、その
他の各種有害ガスの濃度の増加率を加えることもでき
る。これらの値に、スプリンクラ群701の作動状態や
風向き、防火シャッタ群702の作動状態を考慮して、
補正を加える(ステップ508、ステップ509)。例
えば、防火シャッタが作動中であれば、各種増加率を
「0」に補正する。また、空調機器が動作していたり、
窓が開いていて風速があれば、火災が風下方向に拡大す
る方向に値を補正する。
【0055】一定時間経過後には、また最新の火災状況
が得られるので、前回との差分を計算し(ステップ50
3)、火災が拡がる(または縮小する)スピードを推測
する手がかりとなる前記各種の値の増加率を求める(
テップ505、506、507)。その際に、風向きや
風の強さ等の気象条件を記録しておいて、これが変化す
れば、推測値に反映させる。また、火災時に多くみられ
るフラッシュオーバーと呼ばれる急激な火災の拡がり現
象も、壁や天井の材質や、温度の時間経過のパターンを
過去の実例と比較することで、ある程度予測できるの
で、推測値に反映させて経路探索メッシュテーブルへ格
納する(ステップ510)。壁や天井の材質等の建物固
有の属性データは、建物構造データの中に含ませて予め
登録される。
【0056】火災の隣接箇所全てで、上記手順を繰り返
す(ステップ511)。経路探索メッシュテーブルと
は、3次元ブロックまたは3次元ブロックグループ毎の
各種情報を記憶するテーブルのことであり、図12で後
述する。
【0057】このような火災の拡がり予測と、人員の配
置状態または分布状態、そして後述する計算方法により
求まった避難経路の有る無しを考慮して、図1の防火シ
ャッタ群702の中でどれを作動させるかを決定し、そ
の決定した防火シャッタを建物内集中制御コンピュータ
50を通じて作動させる。エスカレータは、避難時の人
員集中による危険を回避するため、全面的にストップさ
せる。またエレベータは、途中の階が延焼危険区域に入
るもの全てを、最寄りの階で停止させ、乗客を降ろした
あとは、扉を閉めてストップさせる。空調機器群704
も、その配管が火災の拡がりを助長する危険性があるの
で、火災発生時の排煙設備を除いて、その動作をストッ
プさせ、可能ならば吸排気口も塞ぐように制御する。
【0058】次に、避難/侵入経路を算出するための前
処理として、図4のステップ407で、全対象者のグル
ープ分けを行う。全対象者(避難者および救助要員)
は、個人ごとに図6で示す個人情報格納マスタテーブル
610に登録しておく。
【0059】この個人情報格納マスタテーブル610
は、名前611、経路踏破能力クラステーブルアドレス
612、所在地テーブルアドレス613、避難者グルー
プテーブルアドレス614、同一避難者グループポイン
タ615、携帯端末情報テーブルアドレス616から成
り、携帯通信端末またはICカードによって把握し得た
個人毎に、経路踏破能力のクラステーブルアドレス、所
在地テーブルアドレス、避難者グループテーブルアドレ
ス、同一避難者グループテーブルアドレス、携帯端末情
報テーブルアドレスが登録される。
【0060】経路踏破能力クラステーブルアドレス61
2とは、携帯通信端末またはICカードによって把握し
得た各人を、その経路踏破能力に応じて区分けした場合
に、どのクラスに属するかを示すものである。経路踏破
能力クラステーブル720は、図7に示すように、避難
対象者を、一般健常人、老人及び幼児、車椅子使用者、
目が不自由な人、その他と、5つの区分に分け、また、
救助対象者として、怪我人と一般入院患者の2つの区
分、消防隊員/救助隊員として、それぞれ一般装備と特
殊装備の2つの区分、さらにその他として、各種隊員の
区分に分けて管理するためのものである。
【0061】この経路踏破能力クラステーブル720で
は、それぞれの区分ごとに、平坦地を歩く際の速度や、
傾斜地、階段を昇り降りするときの補正比率、窓や壁の
通過可能性や、温度や各種ガス(O2,CO,CO2,他
のガス)に対する耐久力を設定している。経路探索時に
は、これらの能力を考慮して避難経路あるいは救助経路
を探索するためである。図6の踏破能力クラステーブル
アドレス612が「1」の人は、図7の項目「No.
1」のクラスに属することを意味する。
【0062】図6の個人情報格納マスタテーブル610
には、このほかに、現在の所在地を示すための所在地テ
ーブル(図8)へのアドレス613や、各人の所有する
携帯通信端末の情報を得るための携帯端末情報テーブル
(図9)へのアドレス616、避難者を踏破能力別にグ
ループ分けした場合の避難者グループを管理する避難者
グループテーブル(図10)へのアドレス614、同一
避難者グループポインタ615が格納される。
【0063】同一避難者グループポインタとは、同一の
避難者グループの属する(すなわち、避難者グループテ
ーブルアドレス614が同じ)人達をポインタのチェー
ンによってつなぎ、個人情報格納マスタテーブル610
を避難者グループ単位に高速に参照するためのものであ
る。
【0064】図8の所在地テーブル800では、建物管
理テーブル(図11)のアドレス801、経路探索メッ
シュテーブル(図12)のアドレス802、避難者グル
ープテーブル(図10)のアドレス803、避難者グル
ープテーブル個数804、火災到達予想時刻805、誘
導順序ポインタ(昇順)806、誘導順序ポインタ(降
順)807、誘導対象識別フラグ808、所在情報更新
状況(時刻)809が格納される。避難者グループテー
ブル個数804とは、同一の所在地に存在する避難者グ
ループの個数のことである。
【0065】誘導順序ポインタ(昇順)806とは、所
在地単位に誘導順序を決める際に用いるもので、誘導順
序の早い順を示し、誘導順序ポインタ(降順)807と
は同じく誘導順序の遅い順を示している。誘導対象識別
フラグ808とは、その所在地に存在する人達が、避難
者であるのか、消防隊員/救急隊員等の防災対策要員な
のかを区別するために用いる。
【0066】図9の携帯端末情報テーブル900は、経
路探索メッシュテーブル(図12)のアドレス901、
建屋管理テーブル(図11)のアドレス902、通信用
アドレス903、個人情報格納マスタテーブル(図6)
のアドレス904、誘導情報更新状況(時刻)905の
情報が格納され、各人の居場所を特定したり、各人の携
帯通信端末に情報を通知(表示)するときに用いられ
る。
【0067】図10の避難者グループテーブル1000
は、個人情報マスタテーブル(図6)のアドレス100
1、個人情報マスタテーブル個数1002、所在地テー
ブル(図8)のアドレス1003、同一所在地グループ
ポインタ1004、経路管理テーブル(図13)のアド
レス及び個数1005、誘導情報更新状況(時刻)10
06の情報が格納される。
【0068】個人情報マスタテーブル個数1002と
は、該当する避難者グループに属する人数を表わすもの
であり、個人情報を個人情報格納マスタテーブル610
から参照するときは、個人情報格納マスタテーブルアド
レス1001に示されたアドレスを使って最初の1人の
個人情報を参照し、次にその個人情報に含まれる同一避
難者グループポインタ615の示すアドレスを使って同
一避難者グループに所属する次の1人の個人情報を参照
し、また、その個人情報に含まれる次の避難者グループ
ポインタ615の示すアドレスを使って次の1人の個人
情報を参照するということを該当する避難者グループに
属する人数(すなわち、個人情報マスタテーブル個数1
002)分繰り返すためのものである。
【0069】図11の建屋管理テーブル1100は、建
屋と経路探索メッシュテーブル1200の関係を示すも
のであり、非常口テーブル(図14)のアドレス110
1、非常口テーブル個数1102、経路探索メッシュテ
ーブル(図12)建屋原点アドレス1103、管轄シス
テム識別子1104の情報が格納される。
【0070】非常口テーブル個数1102とは、非常口
毎に設けたテーブルの個数のことである。経路探索メッ
シュテーブル(図12)建屋原点アドレス1103と
は、該当する建屋の原点が経路探索メッシュテーブル
(図12)上で、どの位置に当たるかをX,Y,Zの3
次元座標で表わしたものである。管轄システム識別子1
104とは、その建屋を管轄する防災救難コンピュータ
を区別するための識別子であり、通常は“1”(自シス
テムを表わす)となっている。複数の同種のシステムを
連動させるときに用いる。
【0071】前述のように、1フロアは、縦/横/高さ
を表すX/Y/Zの3方向に、3次元ブロックと呼ばれ
る単位で区切られる。各3次元ブロックの高さ方向は建
物の各階で区切り、縦横の方向は通路の壁や部屋の仕切
り等の通路の大きさを基準に、表現し易い大きさに区切
られる。この3次元ブロックを管理するテーブルが図1
2の経路探索メッシュテーブル1200であり、経路探
索のもととなるテーブルである。このメッシュテーブル
1200の各メッシュの1つ1つに、火災の拡がり予測
で使った温度や各種ガスの濃度やその増加/減少率の情
報を格納する。
【0072】図12では、Z階目のX,Y位置座標の格
納内容を代表して示している。なお、1つのメッシュと
1つの3次元ブロックとは同じことを意味している。
【0073】経路の探索には、迷路法と呼ばれる自動配
線技術に使用されているアルゴリズムを用いるが、その
探索に使用する経路探索状況/探索来歴/災害状況/通
行状態/通過可否/許容人数/通過人数等の情報や、風
向/風速の値、各種検知機/据え付け型経路表示機/ビ
ル内の各種設備の設置状態等の情報も、このメッシュテ
ーブル1200に格納される。図17に、それらに格納
する値の意味の補足内容を示している。
【0074】図12の経路探索メッシュテーブル120
0を使用して算出した避難/侵入経路を格納しておくの
が、図13の経路管理テーブル1300である。この経
路管理テーブル1300には、進路の方向を示すXY方
向1301、Y(またはX)座標1302,X(または
Y)始点1303、X(またはY)終点1304、Z方
向1305、同一避難者グループポインタ1306の情
報が格納される。
【0075】また、図14(a)に示す非常口テーブル
1400は、経路探索メッシュテーブル1200と各建
屋の非常口との関連を格納しておくものであり、経路探
索メッシュテーブルアドレス1401、同一建屋ポイン
タ1402、利用者制限避難者クラス登録テーブル14
03の情報が格納される。非常口の中には、その形状に
よって全ての避難者が通れないものもあるので、例えば
老人や幼児や車椅子使用者など通過できない避難者を指
定するために,図14(b)に示すように、利用制限避
難者クラス1411を登録する利用制限避難者クラス登
録テーブル1410を併せ持っている。
【0076】図18(a),(b)に、この経路探索メ
ッシュテーブル1200と連動して、据え付け型経路表
示機や各種検知機を管理するテーブル1800、181
0を示し、図19(a),(b)に、気象情報やビル内
設備を管理するテーブル1900、1910を示す。火
災発生場所やその隣接箇所を管理するのが、図20
(a),(b)に示す火災発生/隣接箇所管理テーブル
2000と、火災発生/隣接箇所テーブル2010であ
る。
【0077】図18(a)に示す据え付け型表示機情報
テーブル1800には、経路探索メッシュテーブル12
00のアドレス1801、通信用アドレス1803、誘
導指示表示アドレス1804、誘導情報更新状況180
5の各情報が格納される。誘導指示表示アドレス180
4とは、誘導指示情報の表示状態を示すもので、直進、
右折、左折、等の支持情報の全パターンを予めテーブル
に登録しておき、どのパターンを表わしているかをその
テーブルのアドレスによって区別するものである。
【0078】図18(b)に示す検知機情報テーブル1
810には、経路探索メッシュテーブル1200のアド
レス1811、建屋管理テーブル1100のアドレス1
812、通信用アドレス1813、同一メッシュ内検知
機ポインタ1814、誘導情報更新状況1815の各情
報が格納される。
【0079】図19(a)に示す外部気象管理テーブル
1900には、風向1901、風速1902、経路探索
メッシュテーブル建屋相対アドレス1903、建屋管理
テーブルアドレス1904、天候1905の各情報が格
納される。経路探索メッシュテーブル建屋相対アドレス
1903とは、外部帰巣を測定した機器の設置場所を経
路探索メッシュテーブル(図12)のアドレスによって
示している。
【0080】図19(b)に示すビル内設備情報テーブ
ル1910には、経路探索メッシュテーブル1200の
アドレス1911、建屋管理テーブル1100のアドレ
ス1912、制御用アドレス1913、同一メッシュ内
設備ポインタ1914、設備種別1915、稼動状態1
916、情報更新状況1917の各情報が格納される。
【0081】図20(a)に示す火災発生/隣接箇所管
理テーブル2000には、火災発生個所テーブル先頭ア
ドレス2001、火災発生個所テーブル最終アドレス2
002、火災隣接個所テーブル先頭アドレス2003、
火災隣接個所テーブル最終アドレス2004の各情報が
格納され、また、図20(b)に示す火災発生/隣接箇
所テーブル2010には、経路探索メッシュテーブル1
200のアドレス(建屋内相対アドレス)2011、建
屋管理テーブル1100のアドレス2012、火災発生
個所/隣接個所ポインタ2013の各情報が格納され
る。
【0082】図4のステップ407では、図6の個人情
報格納マスタテーブル610に格納した各人を、同一所
在地かつ経路踏破能力係数クラスの同じ人を1つのグル
ープにまとめて、図10に示す避難者グループテーブル
1000を作成する。そして、このグループ単位に避難
経路を求める。さらに、これらの避難者グループの間の
誘導順序について、図8の所在地テーブル800を用い
て、所在地の火災到達予想時間の早いものから順番に決
めて、図15の誘導順序管理テーブル1500に格納す
る。この場合の火災到達予想時刻は、先の図2のステッ
プ406での火災の拡がり予測の結果より推定する。
【0083】図15の誘導順序管理テーブル1500
は、誘導対象所在地テーブル先頭アドレス1501、誘
導対象所在地テーブル最終アドレス1502を格納す
る。
【0084】図4のステップ408では、上記のテーブ
ルを用いて、全てのグループ毎に避難または侵入経路を
算出する。図16に、その避難/侵入経路探索の詳細処
理フローを示す。図16において、ステップ1601と
1602で、誘導順序に従い同一所在地単位に避難者グ
ループそれぞれについて、避難対象者か消防隊員かを判
定する。
【0085】避難対象者であれば、その所在地と同一建
屋内の非常口全てとの間で避難経路を迷路法アルゴリズ
ムを用いて探索する。また、消防隊員であれば、その所
在地と火災の火元全てとの間で侵入経路を同じ迷路法ア
ルゴリズムを用いて探索する。
【0086】ステップ1603、1604では、避難者
と救助隊員の所在地と同一建屋内の非常口全てとの間で
避難経路の探索を開始する。
【0087】迷路法アルゴリズムを用いてどのようにし
て避難者の避難経路を求めるかを、図21を用いて以下
に説明する。
【0088】図21は、あるフロアの2次元平面におけ
る経路探索を説明した図である。まず、通路の広さをも
とにフロアを6×6個のメッシュ21−1に分割してあ
ったとする。それぞれのメッシュを、X方向とY方向の
左下からの並び順を用いて、メッシュ(X,Y)と呼ぶ
ことにする。メッシュ(4,4)に当たる21−2が火
災発生箇所で、メッシュ(5,2)に当たる21−4に
いる避難者を非常口21−5へ導く経路を探索する。な
お、火災の拡がり予測箇所は、前述の方法により21−
3で示す様に求まったとする。図21の例では説明を分
かり易くするために、省略して特に明記していないが、
建物の壁等の障害物や閉まっている防火シャッタ等は、
該当する辺に通行不可のフラグを設定してある。
【0089】まず、図16のステップ1605より、避
難者の所在地21−4のメッシュ(5,2)と非常口2
1−5のメッシュ(5,7)の両方より、隣接するメッ
シュ1個1個について、順番にメッシュを探索して行
く。斜めには行けないとすると、避難者の所在地のメッ
シュ21−4を「1」として、「2」は左右と上下の4
ヵ所に付けられる。このときメッシュ(5,3)は、火
災の拡がり予測箇所ではあるが、図16のステップ16
06で、避難者の経路踏破能力と経路の状態より速度を
求め、その速度より該当するメッシュの到達時刻を求
め、さらに増加率より到達時刻における火災温度、ガス
濃度値を求めて(ステップ1607)、避難者の経路踏
破能力より通過可否を判定した結果、通行可能と判定さ
れたので、通行可としている(ステップ1609)。そ
して、そのメッシュを途中経路の候補点として開始点と
共に経路探索メッシュテーブル1200に登録する。た
だし、そのとき、すでに同じ開始点の途中経路候補点と
して、そのメッシュが登録済みの時は探索を打ち切る。
このとき、非常口/火元同士は同じ開始点として2重記
録を避ける(ステップ1610)。同様に、各々の探索
順「2」のメッシュのそれぞれから、上下左右に通行可
のメッシュに探索順「3」を付ける。メッシュ(4,
3)やメッシュ(5,4)は、前記と同様の経路踏破能
力の判定を用いて、探索順「3」では通行不可と判定さ
れたので、番号「3」を付けることはできないとした。
このように通行可能なメッシュのみに、探索順に番号を
「1」、「2」、「3」、...と付けていき、非常口
21−5からも同様に、「(1)」、「(2)」、
「(3)」、...と付けて行くと、メッシュ(2,
5)で「7」と「(6)」が出会う(ステップ161
1)。ここからそれぞれ元の場所に1個ずつ戻っていけ
ば、経路が求まるのである(ステップ1612)。この
探索アルゴリズムが、自動配線技術に使用されている
「Leeの迷路法」と呼ばれるものであり、複雑な経路
でも、経路が存在する限り必ず見つかるので、非常に汎
用的なプログラムが実現する。なお、「Leeの迷路
法」と呼ばれる経路探索アルゴリズムについては、文献
「C.Y.Lee,”An Algorithm for Path Connection and It
s Application “IRE Trans.on Electronic Computer
s,Vol.EC-10.No.3(September,1961),pp346-365」に説明
されているので、ここでの説明は省略する。
【0090】ステップ1613では、このようにして求
めた避難経路上のある地点に避難者が一時的に集中して
通行が不可能になることを防ぐための処理で、求めた経
路を経路管理テーブル1300へ格納し、経路上の全メ
ッシュに通過人数を各々加算して、許容人数の2倍を超
えるメッシュの通過を一時的に禁止するという処理を加
えている。避難者グループ全ての経路を求めたら処理を
終了する(ステップ1614)。
【0091】図22は、避難者の経路踏破能力が高く、
図21の避難者に比べて移動速度が2倍になった場合の
例である。メッシュ(4,4)に当たる21−2が火災
発生箇所で、メッシュ(5,2)に当たる214にいる
避難者を非常口21−5へ導く経路を探索する。火災の
拡がり予測が21−3に示すように求まったとすると、
図21の場合と全く同様の状況である。ただし、避難者
の移動速度だけが2倍になっているので、火災の拡がり
予測箇所の通行条件が、2倍に緩和されている。すなわ
ち、図21では、メッシュ(5,3)の通行条件が、探
索順序が3番目より大きいときは通行不可となっている
が、図21では、6番目より大きいときは通行不可とな
っている。このため、図21のケースでは、通行できな
かったメッシュ(6,5)を通過できるため、矢印2〜
7に示すより短い経路が選択される。
【0092】このように、避難者個人個人の条件で経路
を探索するため、よりきめ細かい避難経路の提示が可能
である。このため、時々刻々と変化する火災の状況に対
応して、避難経路が探索できる。もちろん実際の避難経
路探索では、同様な方法で階段の位置を考慮した3次元
の探索が行われる。このとき、メッシュの各辺を通過で
きる人数を経路探索メッシュテーブル1200の「通行
可否」のデータの一部に予め設定している(図17の補
足図*5参照)ので、通過人数を考慮した経路の探索が
可能である。
【0093】また、アルゴリズムが汎用的であるので、
避難口や侵入口は、建物の出入り口や屋上のヘリポート
や予め設定された任意の避難および侵入する場所だけで
なく、消防隊の梯子車が梯子を延ばした先等のその場そ
の場で変わる場所も、その箇所を避難口として登録する
だけで対応可能である。
【0094】図23は、予め設けられた非常口23−5
だけでなく、消防隊の梯子車が梯子を伸ばした先の侵入
用窓23−6も、臨時の非常口に追加できるので、この
場合、図20と同条件でありながら、より短い避難経路
を見つけることが可能になる。
【0095】図24は、消防隊の侵入経路の探索例を示
す図である。図16の詳細処理フローのステップ160
4の適用により、避難経路探索と同様に侵入経路を求め
ることができる。
【0096】避難者と消防隊等の危険対策要員とは装備
に差があるので、避難者にとっては通行不可の場所も消
防隊は通過できる場合があり、避難経路と侵入経路は一
般には異なったものになる可能性が高い。万一、同じに
なった場合は、通過可能容量を考慮して不可の場合の
み、迷路法によって見つかった第2、第3の経路に消防
隊員の進路を振り分ける。
【0097】全体処理フローの図4に戻ると、ステップ
408で避難/侵入経路が見つかったあとは、ステップ
409で、その経路を避難者や消防隊に対して表示して
通知する。
【0098】算出した避難および侵入経路を通知する方
法として、図2の避難案内板(表示器)201等を用い
る。各表示器の位置は、予めその識別番号とともに、防
災救難コンピュータ10の外部記憶装置111に記憶さ
れているので、避難経路に基づく表示情報は、表示装置
毎にその識別情報とともに、経路表示制御部108から
送信される。表示器側は、受信した表示情報のなかか
ら、自分の識別情報に付随した表示情報だけを取り出
し、それに従って表示を行う。なお、矢印等の表示情報
の投影先は、通路や壁に限らず、煙が充満しているとこ
ろでは、煙そのものに投影することも可能である。
【0099】この場合、同じ部屋にいた人達を混雑緩和
のために2つの経路に振り分けるといったきめ細かな制
御ができないことが考えられる。
【0100】そこで、各人の持つICカード307や携
帯電話機等の携帯通信端末302に指示を出す方法が必
要になる。その一例として、携帯電話機を使った例を図
25で説明する。
【0101】携帯電話機本体25−1には、アンテナ2
5−2とスピーカ25−3とマイク25−4、ダイヤル
ボタン25−5、液晶ディスプレイ25−6が設けられ
ている。ここで、液晶ディスプレイ25−6に経路表示
を出力する場合を考えると、拡大画面25−6aに示す
ように、進行方向を示す矢印と進む距離とを示す方法
と、拡大画面25−6bに示すように、指示を文字で表
わす方法が考えられる。また、目や耳の不自由な人が使
用する場合を考慮すると、これらに加え、25−6cで
示すように、スピーカ25−3から音声の指示を出す方
法を組み合わせるのが最適である。
【0102】一方,消防/救急隊員等が持つ携帯情報機
器は、図25に示したような携帯電話機でもよいが、現
場で見た火災等のより正確な状況を、防災救難コンピュ
ータ10に入力することを考えると、キーボードやタッ
チパネルを持った携帯情報端末が望ましい。
【0103】図26は、その一例を示す図であり、図示
する携帯情報端末26−1は、液晶ディスプレイ26−
2と、キーボード26−3、ポインティングデバイスと
して用いるタッチパネル26−4とを操作面に備えてい
る。液晶ディスプレイ26−2には、火災が発生したフ
ロアのレイアウト図が表示され、そのレイアウト上に
は、当該携帯情報端末を携帯している消防隊員の現在位
置、火災場所、延焼予想場所とその予想時刻、侵入経
路、非常口が表示され、さらに、風向/風速等の情報も
表示されている。この場合でも、もちろん消防隊員自身
の現在位置を常に発信している必要がある。消防隊の梯
子車が梯子を延ばした先等のその場その場で変わる場所
の避難口登録を行う場合、防災救難コンピュータ10の
操作盤107から登録する場合と、消防/救急隊員等が
携帯している携帯情報端末26−1からの登録の両方が
可能である。後者の場合、登録したい場所にいて、携帯
情報端末において登録操作を行うだけで、位置の情報は
自動的に送信される。
【0104】ところで、消防隊員は火災発生箇所を目標
に侵入し、救急隊員は動けない負傷者を目標に侵入する
訳であるが、前記の人員センサにより、時間が立っても
動かない避難者を負傷者とみなせば、救急隊員の侵入経
路も同様に求めることができる。
【0105】図4のステップ410とステップ411
が、その処理に該当する。この救助経路探索処理の詳細
フローを図27に示す。
【0106】まず、ステップ2711で、救急または消
防隊員がいる場合のみ、本処理を実行する。ステップ2
712で、救助対象者を同一所在地単位に避難者グルー
プに追加登録し、ステップ2713で、誘導順序に従い
追加した避難者グループそれぞれについてのみ、処理を
繰り返す。ステップ2714で、救急隊員が避難者の所
に到達する前は、救助対象者と救急隊員の所在地から迷
路法アルゴリズムに従い救助経路を探索し(ステップ2
715)、到達した後は、「救助対象者+救急隊員の所
在地」と非常口から迷路法アルゴリズムに従い避難経路
を探索する(ステップ2716)。次にステップ271
7で、求めた経路を経路管理テーブル1300(図1
3)へ格納し、ステップ2718で、求めた経路を救急
隊員の携帯情報端末26−1に送信して表示し、経路を
指示する。
【0107】図28は、その表示例を示す図である。こ
こでは、救助のための侵入経路と救助後の避難経路に加
え、現在位置と、救助対象者の所在地が携帯情報端末2
6−1の液晶ディスプレイ26−2に表示されている。
【0108】対象グループ全てに指示が一旦完了すると
(ステップ2719)、救急隊員が救助対象者の所在地
に到着したり、あるいは、避難が完了したりするごと
に、状況をチェックし(ステップ2720、ステップ2
721)、必要に応じて避難経路の表示を最新の状態に
切り替えて、全員の避難完了を待つ(ステップ272
2)。
【0109】最後に、必要に応じ、消防機材配置、交通規
制、システム連動情報等を作成し、機材配置指示、連動情
報等を発信する処理(図4のステップ412)の詳細に
ついて、図29の詳細処理フローを参照して説明する。
【0110】防災救難コンピュータ10と連動する同一
システムがあれば(ステップ2901)、建物内部のレ
イアウト情報、外部との連絡部分(出入口/非常口/通
路)の情報、火災の火元/規模情報、延焼予測情報、気
象情報、消防隊人員/機材配置情報、避難誘導結果情報
(どの通路から何人避難してくるか)等の情報を他のシ
ステムに向けて発信する(ステップ2902)。すなわ
ち、図1に示すシステムが隣接する建物にも設置されて
いる場合には、避難経路算出のアルゴリズムが同じであ
るので、互いに情報を共有し合いながら効果的な避難が
実現する。建物間の連絡通路をどちらがどのように使う
かといった問題も解決できる。
【0111】図30に、その一例を示す。図30におい
て,30−1はシステムAの管理する建物、30−2は
システムBの管理する建物、30−3は両方の建物A,
Bの共用通路であるとする。いま、システムAの管理す
る建物30−1内で、30−8に示す位置で火災が発生
し、その建物30−1の中の人たちは、その所在地によ
ってシステムAによって振り分けられ、2つの出口30
−4と30−5に別れて避難している場合を考える。シ
ステムBの管理する建物でも、建物内の人を2つの出口
30−6と30−7に分けて避難させたいが、このと
き、システムAから、出口30−4に向かった人数30
−9と、出口30−5に向かった人数30−10の情報
を、システムBに渡せば、システムBでは、共用通路3
0−3の通過可能人数を考慮して、出口30−6に向か
わせる人数30−11と、出口30−7に向かわせる人
数30−12を決めることができ、共用通路30−3が
避難者で溢れるのを防ぐことができる。
【0112】次に、図29のステップ2903で、連動
する消防や地方行政機関等の公共防災システムがあれ
ば、ステップ2904で、火災の火元/規模情報、火災
の建物外部への影響情報、建物周辺の気象情報、消防隊
人員/梯子車/消防車/救急車等配置結果情報、避難誘
導人数/救助対象者人数情報等の情報を公共防災システ
ムに発信する。
【0113】また、消防隊の機材配置を指示する機能の
実行を指令すると(ステップ2905)、ステップ29
06で、火元と消防隊侵入可能口全てから迷路法アルゴ
リズムに従い、風向きも考慮して侵入経路を算出し、ス
テップ2907で、救助対象者の誘導先出口に最も近い
救急車の配車位置を同様の手法で算出する。そして、梯
子車侵入口と火元への経路、放水ポイントと消防車位
置、救助対象者の誘導先出口、救急車の配車位置の情報
を消防隊携帯情報機器又は直接消防隊の機材配置指示シ
ステムに発信し、表示させる(ステップ2908)。
【0114】図31に、その表示例を示す。図31で
は、機材配置指示システムの携帯情報端末31−1の液
晶ディスプレイ31−2に梯子車、消防車、救急車とい
った機材配置指示が表示されている。なお、図31の3
1−3はキーボード、31−4はポインティングデバイ
スとして用いるタッチパネルである。
【0115】このように、現場での機材配置を指示する
ことで、地域防災や救難を支援することが可能となる。
例えば、外部からでは分かりにくい火災の発生箇所や避
難者のいる場所の情報をもとに、消防車や梯子車の配置
や消火にあたるポイントを指示できるので、効果的な消
火/救出活動ができる。
【0116】火災が複数の建物や、ある地域全体に拡が
るような大規模なものの場合は、限られた救援用資源を
有効に使うためにも、図29のステップ2904で発信
した情報が各建物から集まれば、有効な対策が講じられ
る。また、各種検知機からの直接情報およびそこから算
出された避難経路および侵入経路の情報を、複数の同種
のシステムと地域防災を担当する消防や警察や地方自治
体等の公共防災システムと共有して連動し、管轄する特
定地域内における災害発生時の交通規制を指示したり、
また、それを考慮して消防車や救急車等の緊急車両の派
遣先や到着までのルートを指示したりといったことも経
路探索アルゴリズムの汎用性を利用して容易に実現でき
る。
【0117】以上のように、本実施形態によれば、ビル
等の建造物に設置された複数の各種検知機からの情報を
もとに、火災、有毒ガス、酸素不足、浸水や倒壊等の危
険を検知し、安全区域または出入り口への避難経路を探
索し、内部に存在する人を安全に避難させることができ
ると共に、消防隊や救助隊等の専門の危険対策要員の侵
入経路を示し、災害の拡大を効果的に防止することを支
援することができる。
【0118】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、防災設備機器や建造物の付帯設備の機
能に合わせて各種の必要なテーブルの構成やデータ構造
を適宜に変更して実施することができる。
【0119】また、消防隊員に代えて、自走式の消火ロ
ボットに指示を送信し、救助または消火活動を行うよう
にすることも可能である。
【0120】また、防災対策として、火災の場合を代表
して説明したが、浸水、有毒ガス、倒壊等の危険状態が
発生した場合でも同様のアルゴリズムで避難経路や救助
経路を探索して指示することができる。
【0121】また、災害の拡大または縮小の状態を外部
記憶装置に逐次記憶しておくことにより、発生源(火
元)の特定、拡大状況等を現場検証する際に有効に役立
てることができる。
【0122】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、次のような効果が得られる。
【0123】(1)消火や救助に駆けつけた防災対策専
門要員に最適な経路情報を提供し、効果的な防災活動を
支援することができる。
【0124】(2)防災対策専門要員が辿る侵入経路
は、避難経路を考慮して決定されるため、避難者の進路
と干渉することが少なく、避難と救助・防災活動を効果
的に実現することができる。
【0125】(3)時々刻々変わる現在の最新の災害情
報をもとに、避難時の災害の拡がりを予測して避難経路
を決定するため、避難の途中でその経路が危険になる可
能性が低く、安全に避難させることができる。
【0126】(4)風向きや風速や気温等の気象条件を
加味して災害の拡がりを予測するため、危険な避難経路
を指示する可能性が低い。
【0127】(5)災害の拡大防止のための防火シャッ
タや防水扉等の作動情報を加味しているため、指示した
避難経路が使えなくなる可能性が低い。
【0128】(6)自力で動けない負傷者等を救助する
ために、救助隊員の侵入経路を示す事ができる。
【0129】(7)避難経路の探索に対し、建物や通路
の形状が複雑であったり、規模が大きい場合でも、全て
の避難可能経路を短時間で探索できる。また、建物毎に
経路探索アルゴリズムを変える必要がなく汎用的である
ため、複数のシステム間で情報の共有と連動ができる。
【0130】(8)避難先の選択において、予め設定し
た候補以外にも、消防隊の梯子車が梯子を延ばした先等
のその場その場で変わりうる避難先に即座に避難者を誘
導できる。
【0131】(9)各人ごとに異なった避難経路を指示
することができるため、通路の容量オーバを防ぐために
複数の等価な避難経路に避難者を分散させて誘導した
り、また、車椅子を使用している人に避難可能な経路を
示す等のきめ細かな誘導ができる。
【0132】(10)地域防災を担当する消防や警察や
地方自治体等の公共防災システムと連動し、1つの建物
を超える広範囲にわたる災害の場合にも、効果的な地域
防災ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による総合防災救難システムの一実施の
形態を示すシステム構成図である。
【図2】図1におけるセンサ群および経路報知器群、送
受信機群の詳細を示す図である。
【図3】本発明における災害の発生の有無、拡大/縮小
状況の予測、避難経路の探索を行う場合の処理単位を示
す説明図である。
【図4】図1の実施形態における全体の概略処理を示す
フローチャートである。
【図5】図4における火災の拡がり予測処理の詳細を示
すフローチャートである。
【図6】個人情報格納マスタテーブルの例を示す図であ
る。
【図7】経路踏破能力係数クラステーブルの例を示す図
である。
【図8】所在地テーブルの例を示す図である。
【図9】携帯端末情報テーブルの例を示す図である。
【図10】避難者グループテーブルの例を示す図であ
る。
【図11】建屋管理テーブルの例を示す図である。
【図12】経路探索メッシュテーブルの例を示す図であ
る。
【図13】経路管理テーブルの例を示す図である。
【図14】非常口テーブルと利用制限避難者クラス登録
テーブルの例を示す図である。
【図15】誘導順序管理テーブルの例を示す図である。
【図16】避難/侵入経路探索処理の詳細を示すフロー
チャートである。
【図17】経路探索メッシュテーブル格納内容の補足図
である。
【図18】据え付け型表示機情報テーブルと検知機情報
テーブルの例を示す図である。
【図19】外部気象管理テーブルとビル内設備情報テー
ブルの例を示す図である。
【図20】火災発生/隣接箇所管理テーブルと火災発生
/隣接箇所テーブルの例を示す図である。
【図21】Leeのアルゴリズムを用いた経路探索機能
の一例を示す説明図である。
【図22】経路探索機能において避難者の経路踏破能力
を変えた例を示す説明図である。
【図23】経路探索機能において非常口の追加を行った
例を示す説明図である。
【図24】経路探索機能において消防隊の侵入経路探索
の例を示す説明図である。
【図25】個人用避難経路指示具として携帯電話機を用
いたときの表示の一例を示す図である。
【図26】消防隊用侵入経路指示具として携帯情報機器
を用いたときの表示の一例を示す図である。
【図27】救助経路探索処理の詳細を示すフローチャー
トである。
【図28】救助隊用救助経路指示具として携帯情報機器
を用いたときの表示の一例を示す図である。
【図29】他システムとの連動処理の詳細を示すフロー
チャートである。
【図30】同一システムとの連動処理時の避難誘導の例
を示す説明図である。
【図31】消防/救助隊機材配置指示情報を作成したと
きの表示の一例を示す図である。
【符号の説明】
10…防災救難コンピュータ、12…3次元ブロック、
20…経路報知器群、30…送受信機群、40…バック
アップシステム、50…建物内集中制御コンピュータ、
60…センサ群、102…災害の拡大/縮小予測部、1
03…避難/侵入/救助経路探索部、108…経路表示
制御部、109…送受信制御部、610…個人情報格納
マスタテーブル、720…経路踏破能力クラステーブ
ル、800…所在地テーブル、1000…避難者グルー
プテーブル、1200…経路探索メッシュテーブル、1
300…経路管理テーブル、1400…非常口テーブ
ル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 礼吉 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウェアエンジニアリング株 式会社内 (72)発明者 小澤 誠志 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウェアエンジニアリング株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−20797(JP,A) 特開 昭52−119894(JP,A) 特開 平8−44967(JP,A) 実開 昭55−146585(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 17/00 G08B 23/00 - 31/00

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物等の建造物内に存在する人を危険区
    域を回避して安全区域または建造物外部に避難させる総
    合防災救難システムであって、 建造物内を所定サイズの3次元ブロックに分割し、各3
    次元ブロックまたは複数の3次元ブロックからなる3次
    元ブロックグループ毎に、当該3次元ブロックまたは3
    次元ブロックグループ毎に設置した防災検知設備により
    災害の発生の有無を監視する災害発生監視手段と、 いずれかの3次元ブロックまたは3次元ブロックグルー
    プにおける災害の発生を契機に、全ての3次元ブロック
    または3次元ブロックグループにおける防災用検知設備
    の出力に基づき災害の現状を判定し、さらに災害の拡大
    または縮小状況を予測する予測手段と、 予測結果に基づき、危険区域を回避して安全区域または
    建造物外部に避難させる避難経路を所定の経路探索アル
    ゴリズムに従って探索し、探索した経路に導く経路指示
    を行う経路探索手段と、を備えることを特徴とする総合
    防災救難システム。
  2. 【請求項2】 前記防災用検知設備は、火災検知機、有
    毒ガス検知機、浸水検知機、歪検知機、温度検知機の少
    なくとも1つを備えるものである請求項1記載の総合防
    災救難システム。
  3. 【請求項3】 前記予測手段の予測結果に基づき防災設
    備、空調設備、昇降設備を稼動または非稼動状態の安全
    側に制御する付帯設備制御手段をさらに備えることを特
    徴とする請求項1または2記載の総合防災救難システ
    ム。
  4. 【請求項4】 前記予測手段は、3次元ブロックまたは
    3次元ブロックグループ毎の建造物構造、空調設備の稼
    動状況、防災設備の稼動状況を加味して災害の拡大また
    は縮小状況を予測することを特徴とする請求項2または
    3記載の総合防災救難システム。
  5. 【請求項5】 前記経路探索手段は、安全区域または建
    造物外部に避難するのに必要な所要時間を加味して避難
    経路を探索することを特徴とする請求項1〜4記載の総
    合防災救難システム。
  6. 【請求項6】 前記経路探索手段は、3次元ブロックま
    たは3次元ブロックグループに存在する人数を加味して
    複数の避難経路を探索することを特徴とする請求項1〜
    5記載のいずれかの総合防災救難システム。
  7. 【請求項7】 前記経路探索手段は、3次元ブロックま
    たは3次元ブロックグループ毎の建造物構造、空調設備
    の稼動状況、防災設備の稼動状況を加味して避難経路を
    探索することを特徴とする請求項2〜6記載のいずれか
    の総合防災救難システム。
  8. 【請求項8】 前記経路探索手段は、災害発生区域に至
    る侵入経路を探索し、防災対策要員に通知することを特
    徴とする請求項1〜7記載のいずれかの総合防災救難シ
    ステム。
  9. 【請求項9】 前記経路探索手段は、防災対策要員と避
    難者の進路が干渉しない経路を探索することを特徴とす
    る請求項8記載の総合防災救難システム。
  10. 【請求項10】 前記経路探索手段は、避難経路として
    梯子車等による臨時避難口に至る経路を探索することを
    特徴とする請求項1〜9記載のいずれかの総合防災救難
    システム。
  11. 【請求項11】 避難者が携帯する通信端末からの個人
    情報を受信する送受信装置を備え、前記経路探索手段は
    避難者が携帯する通信端末からの個人情報により、その
    経路踏破能力に応じた個別の避難経路を探索し、通知す
    ることを特徴とする請求項1〜10記載のいずれかの総
    合防災救難システム。
  12. 【請求項12】 前記経路探索手段は、避難者が携帯す
    る通信端末から受信した個人情報に基づき、自力による
    避難が困難な者に対する救助経路を探索し、防災対策要
    員に通知することを特徴とする請求項11記載の総合防
    災救難システム。
  13. 【請求項13】 消防機関等の公共防災システムとの情
    報送受信装置を備え、前記予測手段が予測した災害の拡
    大または縮小状況、誘導中の避難経路、防災対策要員の
    侵入経路の情報を前記公共防災システムに通知すること
    を特徴とする請求項1〜12記載のいずれかの総合防災
    救難システム。
  14. 【請求項14】 侵入経路の情報の他に、防災用車両等
    の必要機材の配置を指示する情報を防災機関に送信する
    ことを特徴とする請求項1〜13記載のいずれかの総合
    防災救難システム。
  15. 【請求項15】 前記経路探索手段は、所定の経路探索
    アルゴリズムとしてLeeのアルゴリズムを用いること
    を特徴とする請求項1〜14記載のいずれかの総合防災
    救難システム。
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