JP4311632B2 - エレベータの制御装置 - Google Patents
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図1はこの発明の実施の形態1によるエレベータの制御装置を示すブロック図である。図において、エレベータが設置された建物内には、複数の火災検知器1、複数の煙検知器2、及び複数の火災報知器3が設置されている。全ての火災検知器1、煙検知器2及び火災報知器3からの信号は、火災・煙発生場所情報統合部4に出力される。火災・煙発生場所情報統合部4は、火災検知器1、煙検知器2及び火災報知器3からの信号を統合して出力する。災害発生場所検知部としての火災・煙発生場所検知部5は、火災検知器1、煙検知器2、火災報知器3及び火災・煙発生場所情報統合部4の全てもしくは一部を有している。
かご内に設けられたかご内表示器17の表示を制御する。乗場表示制御部13は、乗場に設けられた乗場表示器18の表示を制御する。かご内音声制御部14は、かご内に設けられたかご音声出力器(スピーカ等)19による音声出力を制御する。乗場音声制御部15は、乗場に設けられた乗場音声出力器(スピーカ等)20による音声出力を制御する。管理室表示制御部16は、管理室に設けられた管理室ディスプレイ21の表示を制御する。
ルール1.
if(火災の発生場所の情報が得られた)Then
if(火災発生場所がx階)Then
SMD=(x+2)階と1階との間の往復運転
End if
Else
SMD=(最上階×3/4)階と1階との間の往復運転
End if
また、火災以外の災害発生時には、火災の発生とは関係なく、避難を行う必要がある。従って、その場合には、火災・煙発生場所設定部6では火災・煙発生階の設定は行わない。但し、火災以外の災害時でも、例えばガスの発生、水の浸水、地震による壁の崩壊などが発生し、特定のエリアが危険な場合には、その場所を災害発生場所として、火災・煙発生場所と同様に、火災発生場所操作入力部7等から設定してもよい。このような場合、災害発生場所は、火災・煙発生場所と等価であるとみなすことができる。
また、1つの昇降路に複数台のかごが設置されているワンシャフトマルチカータイプのエレベータ、ダブルデッキタイプのエレベータ、及び循環路内をかごが循環される循環式のエレベータにも、この発明は適用できる。
次に、図3はこの発明の実施の形態2によるエレベータの制御装置を示すブロック図である。図において、避難方法出力部11には、個人端末向け出力制御部22及び個人端末向け通信送受信部23が設けられている。避難方法設定部10により設定された避難方法は、個人端末向け出力制御部22から個人端末向け通信送受信部23を介して個人端末装置24に出力される。個人端末装置24は、個人端末側送受信部25及び個人端末出力部26を有している。
次に、図4はこの発明の実施の形態3によるエレベータの制御装置を示すブロック図である。図において、避難方法作成部8には、避難場所設定部27が接続されている。避難方法作成部8は、火災・煙発生場所設定部6からの情報と避難場所設定部27からの情報とに基づいて避難運転方法を作成する。他の構成は、実施の形態1と同様である。
ここで、実施の形態2のSMDは、例えば次のようなルールによって決定することができる。
ルール2.
if(火災の発生場所の情報が得られた)Then
if(火災発生場所がx階)Then
SMD=(x+2)階と設定された避難場所の属する階との間の往復運転
End if
Else
SMD=(最上階×3/4)階と1階との間の往復運転
End if
次に、図5はこの発明の実施の形態4によるエレベータの制御装置を示すブロック図である。図において、火災・煙発生場所設定部6、避難方法作成部8、運行制御部9、避難方法設定部10及び避難方法出力部11には、避難動作開始決定部28が接続されている。即ち、火災・煙発生場所設定部6、避難方法作成部8、運行制御部9、避難方法設定部10及び避難方法出力部11は、避難動作開始決定部28からの指令信号により避難運転モードの動作を開始する。
次に、この発明の実施の形態5について説明する。実施の形態5では、避難運転方法を作成する際、エレベータで避難させる人の属性を限定する。例えば、建物内の人の属性を車椅子利用者とそれ以外の人とに分け、エレベータで避難させる人を車椅子利用者のみに限定する。
ルール3.
if(火災の発生場所の情報が得られた)Then
if(火災発生場所がx階)Then
SMD=x階から最上階までの階と1階との間の往復運転であり、かつx階以上の車椅子利用者のみ乗車可
End if
Else
SMD=(最上階×3/4)階と1階との間の往復運転
End if
次に、図6はこの発明の実施の形態6によるエレベータの制御装置を示すブロック図である。図において、避難方法作成部8は、避難方法候補作成部31、在館者情報入力部32、シミュレーション部33、避難方法評価部34及び避難方法選択決定部35を有している。即ち、避難方法作成部8は、火災・煙発生場所情報に基づいて複数の避難方法候補を作成し、シミュレーションによって各避難方法候補の評価を行い、評価の最も高い避難方法候補を選択して適切な避難方法として決定する。
PA={P(地下階在館者数)、P(1階在館者数)、・・・、P(最上階在館者数)}
上式において、P(x階在館者数)とは、x階の在館者人数を表す。
例えば、図7で示した避難方法候補であれば、9階から1階へのエレベータ利用者数は次式で表される。
PE9,1=P(7階在館者数)+P(8階在館者数)+P(9階在館者数)+P(10階在館者数)
そして、PE9,1以外の場合は、PEx,y=0となる。
例えば、図7で示した避難方法候補であれば、6階から2階の在館者が階段で1階へ移動し、10階、8階、7階の在館者が階段で9階へ移動するため、階段利用者数は以下の式で表される。
PS6,1=P(6階在館者数)
PS5,1=P(5階在館者数)
PS4,1=P(4階在館者数)
PS3,1=P(3階在館者数)
PS2,1=P2階在館者数)
PS10,9=P(10階在館者数)
PS8,9=P(8階在館者数)
PS7,9=P(7階在館者数)
PEx,y=0(x=6,5,4,3,2かつy=1の場合以外)
次に、図12はこの発明の実施の形態7によるエレベータの制御装置のシミュレーション部を示すブロック図である。実施の形態6では、エレベータ利用シミュレーション部37と階段利用シミュレーション部39とを別々に設けたが、エレベータ移動及び階段移動のシミュレーションを統合して行うエレベータ・階段統合シミュレーション部41が用いられている。他の構成は、実施の形態6と同様である。
次に、この発明の実施の形態8について説明する。実施の形態8では、火災・煙発生場所情報に基づいて、在館者の属性毎に複数の避難方法候補が作成される。また、避難方法候補は、シミュレーションにより評価され、評価の最も高い避難方法候補が適切な避難方法として選択決定される。そして、決定された避難方法に基づいて、エレベータの運行制御が行われるとともに、在館者の属性に応じた避難誘導が行われる。
PESk={P(地下階在館者数,k)、P(1階在館者数,k)、・・・、P(最上階在館者数,k)}
次に、図14はこの発明の実施の形態9によるエレベータの制御装置を示すブロック図である。この例では、在館者情報入力部32と個人端末装置24との間で通信が行われる。また、建物内の任意の場所に設置された個人属性認識センサ42が在館者情報入力部32に接続されている。在館者情報入力部32では、個人端末装置24との間で通信を行うこと、及び個人属性認識センサ42からの情報を入力することにより、個人属性毎の在館者情報を収集する。
なお、図14では個人端末装置24及び個人属性認識センサ42の両方を示したが、いずれか一方のみを利用してもよい。
次に、図15はこの発明の実施の形態10によるエレベータの制御装置を示すブロック図である。図において、在館者情報入力部32には、在館者人数検出・積算部43が接続されている。在館者人数検出・積算部43は、エレベータの乗降車人数の計測結果などの実測データに基づいて、建物内のエリア毎の在館者人数を検出し、それを積算することによって、各エリアに在館している人数を推定するものである。他の構成は、実施の形態5と同様である。
また、在館者人数推定補正部49及び在館者人数実測データベース50は省略してもよい。
さらに、図17に示すように、在館者人数検出・積算部43が個人端末装置24や個人属性認識センサ42からの出力を得るようにしてもよく、この場合、属性k毎にPIz(T)、PIzc(T)の演算が可能となる。そして、その演算結果を用いることにより、実施の形態9(図13)に示したように、属性毎に分けた避難方法を決定することが可能となる。
次に、図18はこの発明の実施の形態11によるエレベータの制御装置の要部を示すブロック図である。この例では、データセンタ51内に在館者人数実測データベース50が設けられている。そして、在館者人数実測データベース50には、様々な建物(ここではビルA〜D)からのデータが収集され蓄積されている。データセンタ51は、ビルA〜Dとは別に独立して設けることも、ビルA〜Dのいずれかに設けることもできる。なお、図18において、ビルB〜Dにも、ビルAと同様のシステムが備えられているものとする。
次に、図19はこの発明の実施の形態12によるエレベータの制御装置を示すブロック図である。図において、シミュレーション部33には、歩行速度検出蓄積部52からの情報が入力される。歩行速度検出蓄積部52では、建物内の階段や通路などを移動する歩行者の歩行速度が検出され、データとして蓄積される。シミュレーション部33では、歩行速度検出蓄積部52からの情報を考慮して避難方法候補のシミュレーションを行う。
次に、図21はこの発明の実施の形態13によるエレベータの制御装置を示すブロック図である。図において、避難方法作成部8は、在館者情報入力部32及び避難方法作成決定部55を有している。他の構成は、実施の形態1と同様である。
ルール4.
if(火災の発生場所の情報が得られた)Then
if(火災発生場所がx階)Then
z=(x+2)階以上の階のうち、在館者数が最大の階
SMD=z階と1階との間の往復運転
End if
Else
SMD=(最上階×3/4)階と1階との間の往復運転
End if
Claims (6)
- 災害発生場所検知部からの情報により、建物内における災害発生場所を設定する災害発生場所設定部と、
上記災害発生場所設定部からの情報に基づいて、エレベータの乗車階を設定し、階段のみで避難先階まで移動する避難方法と、階段で上記乗車階まで移動した後エレベータで上記避難先階まで移動する避難方法と、エレベータのみで上記避難先階まで移動する避難方法との中から各階の避難方法の組み合わせを複数作成し複数の避難方法候補とする避難方法候補作成部と、
建物内の在館者情報を入力する在館者情報入力部と、
上記在館者情報入力部からの情報と上記避難方法候補作成部で作成された避難方法候補とから、避難時間のシミュレーションを行うシミュレーション部と、
上記シミュレーション部でのシミュレーションから、避難時間を評価値とし、評価値が最良となる避難方法候補を選択して避難方法を決定する避難方法選択決定部と
を備え、上記避難方法選択決定部で決定された避難方法に基づいて、災害時のエレベータの制御を行うことを特徴とするエレベータの制御装置。 - 上記避難方法選択決定部は、火災発生階以上の階の避難時間を評価値とすることを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
- 上記避難方法選択決定部は、火災発生階以上の階の避難時間の重みを大きくした各階の避難時間の和を評価値とすることを特徴とする請求項1記載のエレベータの制御装置。
- 上記在館者情報入力部に接続され、エレベータ、エスカレータ及びセキュリティゲートの少なくとも1つの利用者人数を検出し、在館者人数を積算する在館者人数検出・積算部をさらに備えていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のエレベータの制御装置。
- 上記避難方法選択決定部からの情報に基づいて、災害時にエレベータの情報告知手段により避難方法に応じた避難誘導のための案内情報を出力させる避難方法出力部をさらに備えていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のエレベータの制御装置。
- 上記在館者情報入力部には各階毎の在館者の属性が入力され、
上記避難方法候補作成部は、在館者の属性毎に避難方法候補を作成し、
上記シミュレーション部は、在館者の属性毎にシミュレーションを行い、
上記避難方法選択決定部は、在館者の属性毎の避難方法を選択決定し、
属性毎の避難方法に従ってエレベータの運行制御を行うことを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のエレベータの制御装置。
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