JP2007314263A - 避難状況シミュレーション装置 - Google Patents

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Masafumi Iwata
雅史 岩田
Seiji Kawai
清司 河合
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Abstract

【課題】演算時間や計算リソースの増大を招くことなく、避難時の混雑状況を把握することができる避難状況シミュレーション装置を得ることを目的とする。
【解決手段】ボトルネックになる歩行移動区間の単位時間当りの通過可能人数lq(gc(f))を演算する歩行移動シミュレーション部3と、エレベーター移動区間におけるエレベーターの単位時間当りの輸送人数cap(bc(f))を演算するエレベーター移動シミュレーション部4とを設け、その通過可能人数lq(gc(f))と輸送人数cap(bc(f))からエレベーターの乗場における滞留人数の増加率Sr(gc(f))を演算する。
【選択図】図1

Description

この発明は、エレベーターを利用して避難する際の避難状況をシミュレーションする避難状況シミュレーション装置に関するものである。
従来の避難状況シミュレーション装置では、個別の通行者毎に、通行者の歩行速度に基づいて歩行による移動時間をシミュレーションし、また、エレベーターの運行計画に基づいてエレベーターによる移動時間をシミュレーションする(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−44134号公報(段落番号[0012]から[0017]、図1)
従来の避難状況シミュレーション装置は以上のように構成されているので、歩行による移動時間とエレベーターによる移動時間がシミュレーションされる。しかし、歩行による移動時間は、通行者の歩行速度のみを基準にして演算しているため、避難時の混雑状況を把握することができない課題があった。
また、個別の通行者毎に、歩行による移動時間をシミュレーションする必要があるため、演算時間や計算リソースが大きくなる課題もあった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、演算時間や計算リソースの増大を招くことなく、避難時の混雑状況を把握することができる避難状況シミュレーション装置を得ることを目的とする。
この発明に係る避難状況シミュレーション装置は、避難経路設定手段により設定された避難経路の中で滞留が起こる歩行移動区間の単位時間当りの通過可能人数を演算する歩行移動シミュレーション手段と、避難経路設定手段により設定された避難経路のうち、エレベーター移動区間におけるエレベーターの単位時間当りの輸送人数を演算するエレベーター移動シミュレーション手段とを設け、歩行移動シミュレーション手段により演算された通過可能人数とエレベーター移動シミュレーション手段により演算された輸送人数からエレベーターの乗場における滞留人数の増加率を演算するようにしたものである。
この発明によれば、避難経路設定手段により設定された避難経路の中で滞留が起こる歩行移動区間の単位時間当りの通過可能人数を演算する歩行移動シミュレーション手段と、避難経路設定手段により設定された避難経路のうち、エレベーター移動区間におけるエレベーターの単位時間当りの輸送人数を演算するエレベーター移動シミュレーション手段とを設け、歩行移動シミュレーション手段により演算された通過可能人数とエレベーター移動シミュレーション手段により演算された輸送人数からエレベーターの乗場における滞留人数の増加率を演算するように構成したので、演算時間や計算リソースの増大を招くことなく、避難時の混雑状況を把握することができる効果がある。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による避難状況シミュレーション装置を示す構成図であり、図において、演算条件入力部1は演算条件を示す演算条件データCを入力する処理を実施する。
例えば、演算条件としては、ビルから避難する居住者の種別、ビルの階床、階高、各階の居住人口、居室の寸法、居室の配置、廊下の寸法、廊下の配置、階段の寸法、階段の配置、出入り口の幅、エレベーターの台数、定員、速度、加速度、戸開閉時間、戸幅などがある。
なお、演算条件入力部1は、ユーザが演算条件データCを手入力する場合にはキーボードやマウスなどのマンマシンインタフェースから構成され、CD−ROMやDVD−ROMなどの記憶媒体に記録されている演算条件データCを入力する場合にはディスクドライブから構成される。
また、インターネットなどのネットワークから演算条件データCを入力する場合にはネットワークインタフェースから構成される。
また、演算条件入力部1は、マンマシンインタフェース、ディスクドライブ及びネットワークインタフェースが組み合わされたものでもよい。
避難経路設定部2は演算条件入力部1により入力された演算条件データCに基づいて居室から避難先までの避難経路を設定する処理を実施する。居室から避難先までの避難経路のうち、エレベーターの利用階とエレベーターの利用バンクについては、避難経路設定部2がオペレーターの設定を受け付けるようにしてもよい。
ただし、避難経路はビル全体で1つでもよいが、階床毎や、部屋毎に異なる避難経路を設定するようにしてもよい。この実施の形態1では、階床毎に異なる避難経路を設定するものとして説明する。
なお、演算条件入力部1及び避難経路設定部2から避難経路設定手段が構成されている。
歩行移動シミュレーション部3は避難経路設定部2により設定された避難経路のうち、歩行移動区間の移動時間を演算するほか、ボトルネックになる歩行移動区間(滞留が起こる歩行移動区間)の単位時間当りの通過可能人数や、ボトルネックになる歩行移動区間を全ての避難者が通過するのに要する滞留箇所通過時間などを演算する処理を実施する。なお、歩行移動シミュレーション部3は歩行移動シミュレーション手段を構成している。
歩行移動シミュレーション部3の水平移動時間演算部3aは階避難開始時間や水平部分の最長距離の移動時間を演算する処理を実施する。
歩行移動シミュレーション部3の垂直移動時間演算部3bは階段部分の移動時間を演算する処理を実施する。
歩行移動シミュレーション部3の滞留時間演算部3cはエレベーター利用階において、ボトルネックになる出口を通過して避難する居住者の全員が出口を通過するのに必要な滞留箇所通過時間を演算する処理を実施する。
エレベーター移動シミュレーション部4は避難経路設定部2により設定された避難経路のうち、エレベーター移動区間の移動時間を演算するほか、エレベーター移動区間におけるエレベーターの単位時間当りの輸送人数などを演算する処理を実施する。なお、エレベーター移動シミュレーション部4はエレベーター移動シミュレーション手段を構成している。
乗場状態シミュレーション部5は歩行移動シミュレーション部3により演算された通過可能人数とエレベーター移動シミュレーション部4により演算された輸送人数からエレベーターの乗場における滞留人数の増加率を演算するとともに、その滞留人数の増加率と歩行移動シミュレーション部3により演算された滞留箇所通過時間からエレベーターの乗場における滞留人数の最大数を演算するなどの処理を実施する。なお、乗場状態シミュレーション部5は乗場状態シミュレーション手段を構成している。
乗場状態シミュレーション部5の滞留人数増加率演算部5aはエレベーターの乗場における滞留人数の増加率を演算する処理を実施する。
乗場状態シミュレーション部5の最大滞留人数演算部5bはエレベーターの乗場における滞留人数の最大数を演算する処理を実施する。
総移動時間演算部6は歩行移動シミュレーション部3により演算された歩行移動区間の移動時間及び滞留箇所通過時間と、エレベーター移動シミュレーション部4により演算されたエレベーター移動区間の移動時間とからビル全体の避難完了時間を演算する処理を実施する。なお、総移動時間演算部6は避難完了時間演算手段を構成している。
演算結果出力部7は乗場状態シミュレーション部5により演算されたエレベーターの乗場における滞留人数の増加率及び滞留人数の最大数、歩行移動シミュレーション部3により演算されたエレベーターのk番目の停止階における平均待ち時間、総移動時間演算部6により演算された避難完了時間をディスプレイに表示するなどの処理を実施する。
図1の例では、避難状況シミュレーション装置の各構成要素(避難経路設定部2、歩行移動シミュレーション部3、エレベーター移動シミュレーション部4、乗場状態シミュレーション部5、総移動時間演算部6、演算結果出力部7)が専用のハードウェア(例えば、MPUなどを実装している半導体回路基板)で構成されているものを想定しているが、避難状況シミュレーション装置がコンピュータで構成されている場合、避難状況シミュレーション装置の各構成要素の処理内容が記述されているプログラムをコンピュータのメモリに記録し、コンピュータのCPUが当該メモリに記録されているプログラムを実行するようにしてもよい。
図2はこの発明の実施の形態1による避難状況シミュレーション装置の水平移動時間演算部3aの処理内容を示すフローチャートであり、図3はこの発明の実施の形態1による避難状況シミュレーション装置の垂直移動時間演算部3bの処理内容を示すフローチャートである。
また、図4はこの発明の実施の形態1による避難状況シミュレーション装置のエレベーター移動シミュレーション部4の処理内容を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
演算条件入力部1は、演算条件を示す演算条件データCを入力する。
例えば、演算条件としては、ビルから避難する居住者の種別、ビルの階床、階高、各階の居住人口、居室の寸法、居室の配置、廊下の寸法、廊下の配置、階段の寸法、階段の配置、出入り口の幅、エレベーターの台数、定員、速度、加速度、戸開閉時間、戸幅などがある。
避難経路設定部2は、演算条件入力部1が演算条件データCを入力すると、その演算条件データCに基づいて居室から避難先までの避難経路を設定する。
避難経路はビル全体で1つでもよいが、この実施の形態1では、階床毎に異なる避難経路を設定するものとして説明する。
以下、f階の避難経路をer(f)と記述する。ただし、f=1,2,・・・,Fである。
避難経路設定部2によって設定された避難経路ERは、以下の式(1)のように表される。
ER={er(1),・・・,er(F)} (1)
er(f)
={エレベーター利用階=gc(f),エレベーター利用バンク=bc(f),
階段出口bn(gc(f),1),・・・,bn(gc(f),i),・・・
,bn(gc(f),N)} (2)
ただし、式(1)(2)において、エレベーターを利用しない場合には、gc(f),bc(f)は値を設定しない。
また、階段出口bn(f,i)はf階の居住者がエレベーター利用階まで移動するために利用可能な非常階段の全てのgc(f)階での出口を表している。Nは非常階段の数を表しており、通常のビルではN=2である。
歩行移動シミュレーション部3は、避難経路設定部2が避難経路ERを設定すると、その避難経路ERのうち、歩行移動区間の移動時間Tmh(f)を演算するほか、ボトルネックになる歩行移動区間の単位時間当りの通過可能人数lq(gc(f))や、ボトルネックになる歩行移動区間を全ての避難者が通過するのに要する滞留箇所通過時間Tq(gc(f))などを演算する。
歩行移動区間の移動時間Tmh(f)などの演算方法としては、例えば、建築基準法施行例第百二十九条の二の二に定められている全館避難安全検証法に基づいて計算することが可能である。
全館避難安全検証法については、2001年版避難安全検証法の解説及び計算例とその解説(井上書院)に記載されている。
具体的には、以下に示すような演算を実施する。
歩行移動シミュレーション部3の水平移動時間演算部3aは、階避難開始時間Ts(f,r)や水平部分の最長距離の移動時間Tmh(f)を演算する。
即ち、水平移動時間演算部3aは、階床を表す変数fを避難対象の最下階に初期化する(図2のステップST1)。
また、水平移動時間演算部3aは、f階の部屋番号を表す変数rを“1”に初期化する(ステップST2)。
次に、水平移動時間演算部3aは、上述した全館避難安全検証法に基づいて階避難開始時間Ts(f,r)を演算する(ステップST3)。
全館避難安全検証法によれば、階避難開始時間Ts(f,r)は、以下の式(3)(4)のように表される。
Figure 2007314263
ただし、式(3)(4)において、A(f)はf階の各部屋、または、f階を通らなければ避難することができない建物部分の床面積の合計である。
次に、水平移動時間演算部3aは、演算条件入力部1により入力された演算条件データCに基づいて、f階の部屋rの中の出口より最も遠い位置から、部屋rから最も遠い避難階段までの距離と、避難階段のgc(f)階の出口からエレベーターバンクbc(f)のエレベーターホールまでの距離と、エレベーターバンクbc(f)の避難先階fg(bc(f))のエレベーターホールから建物出口までの距離との和を避難者の歩行距離L(f,r)として演算する(ステップST4)。
ただし、f階のエレベーター利用階gc(f)がf階である場合には、エレベーター利用バンクbc(f)のエレベーターホールまでの距離を演算する。
また、エレベーター利用バンクbc(f)が設定されていない場合には、部屋rから最も遠い避難階段までの距離と、避難先階fg(bc(f))の非常階段出口から建物出口までの距離との和を避難者の歩行距離L(f,r)として演算する。
水平移動時間演算部3aは、避難者の歩行距離L(f,r)を演算すると、その歩行距離L(f,r)と全館避難安全検証法に示されている歩行速度Vwを用いて、避難者の歩行時間Tw(f,r)を演算する(ステップST5)。
Tw(f,r)=L(f,r)/Vw (5)
水平移動時間演算部3aは、避難者の歩行時間Tw(f,r)を演算すると、その歩行時間Tw(f,r)と階避難開始時間Ts(f,r)から水平部分の移動時間Th(f,r)を演算する(ステップST6)。
Th(f,r)=Ts(f,r)+Tw(f,r) (6)
次に、水平移動時間演算部3aは、f階の部屋番号を表す変数rが、f階の部屋番号の最大値R(f)と等しいか否かを判定する(ステップST7)。
水平移動時間演算部3aは、f階の部屋番号を表す変数rが最大値R(f)より小さい場合、変数rに“1”を加算して(ステップST8)、ステップST3の処理に戻る。
一方、f階の部屋番号を表す変数rが最大値R(f)と等しい場合、水平部分の移動時間Th(f,r)の中で、最も大きいTh(f,r)をf階の水平部分の移動時間Tmh(f)に設定する(ステップST10)。
水平移動時間演算部3aは、f階の水平部分の移動時間Tmh(f)を設定すると、階床を示す変数fが、最大階床Fと等しいか否かを判定する(ステップST10)。
水平移動時間演算部3aは、階床を示す変数fが最大階床Fより小さい場合、変数fに“1”を加算して(ステップST11)、ステップST2の処理に戻る。
一方、階床を示す変数fが最大階床Fと等しい場合、処理を終了する。
歩行移動シミュレーション部3の垂直移動時間演算部3bは、垂直部分(階段部分)の移動時間Tv(f)を演算する。
即ち、垂直移動時間演算部3bは、階床を表す変数fを避難対象の最下階に初期化する(図3のステップST21)。
次に、垂直移動時間演算部3bは、f階がエレベーター利用階gc(f)であるか否かを判定する(ステップST22)。
垂直移動時間演算部3bは、f階がエレベーター利用階gc(f)である場合、垂直部分(階段部分)の移動時間Tv(f)を“0”に設定する(ステップST23)。
垂直移動時間演算部3bは、f階がエレベーター利用階gc(f)と異なる場合、f階からエレベーター利用階gc(f)までの移動距離Lv(f)を演算する(ステップST24)。全館避難安全検証法によれば、移動距離Lv(f)は、移動する階段の水平投影距離の総和を求めればよい。
ただし、エレベーター利用階gc(f)が設定されていない場合には、エレベーターを利用しない避難経路ERを使用するため、避難先階fg(bc(f))までの移動距離Lv(f)を演算する。
垂直移動時間演算部3bは、移動距離Lv(f)を演算すると、その移動距離Lv(f)と全館避難安全検証法に示されている階段室内の歩行速度Vvwを用いて、垂直部分(階段部分)の移動時間Tv(f)を演算する(ステップST25)。
Tv(f)=Lv(f)/Vvw (7)
垂直移動時間演算部3bは、垂直部分(階段部分)の移動時間Tv(f)を演算すると、階床を示す変数fが、最大階床Fと等しいか否かを判定する(ステップST26)。
垂直移動時間演算部3bは、階床を示す変数fが最大階床Fより小さい場合、変数fに“1”を加算して(ステップST27)、ステップST22の処理に戻る。
一方、階床を示す変数fが最大階床Fと等しい場合、処理を終了する。
歩行移動シミュレーション部3の滞留時間演算部3cは、f階がエレベーター利用階gc(f)である場合において、ボトルネックになるf階の階段出口bn(gc(f),i)を通過して避難する居住者の全員が階段出口bn(gc(f),i)を通過するのに必要な滞留箇所通過時間Tq(gc(f))を演算する。
滞留箇所通過時間Tq(gc(f))は、全館避難検証法によれば、以下の式(8)(9)にしたがって演算する。
Figure 2007314263
pは単位面積当りの居住者の密度
lq(gc(f))はf階の階段出口bn(gc(f),i)の単位時間当りの通過可能人数
Neff(gc(f),i)はf階の階段出口bn(gc(f),i)の有効流動係数であり、全館避難安全検証法に定められた方法により求められる。
Bd(gc(f),i)はf階の階段出口bn(gc(f),i)の幅
F(gc(f))はエレベーター利用階がgc(f)階である階床fの集合
エレベーター移動シミュレーション部4は、避難経路設定部2が避難経路ERを設定すると、その避難経路ERのうち、エレベーター移動区間の移動時間である輸送完了時間Te(j)を演算するほか、エレベーター移動区間におけるエレベーターの単位時間当りの輸送人数cap(bc(f))などを演算する。
具体的には、以下に示すような演算を実施する。
エレベーター移動シミュレーション部4は、シミュレーションを実施するエレベーターバンクを表す変数jを“1”に初期化し(図4のステップST31)、階床を表す変数fを避難対象の最下階に初期化する(ステップST32)。
また、エレベーター移動シミュレーション部4は、エレベーターバンクjの停止階を表す変数kを“0”に初期化する(ステップST33)。
次に、エレベーター移動シミュレーション部4は、f階のエレベーター利用バンクbc(f)がエレベーターバンクjであるか否かを判定する(ステップST34)。
エレベーター移動シミュレーション部4は、f階のエレベーター利用バンクbc(f)がエレベーターバンクjと異なる場合、ステップST38の処理に移行するが、f階のエレベーター利用バンクbc(f)がエレベーターバンクjと等しい場合、変数kに“1”を加算する(ステップST35)。
次に、エレベーター移動シミュレーション部4は、f階のエレベーター利用階gc(f)をエレベーターバンクjの停止階の中のk番目の停止階fs(j,k)に設定する(ステップST36)。
また、エレベーター移動シミュレーション部4は、f階の居住者数pA(f)をエレベーターバンクjのk番目の停止階fs(j,k)の乗車人数pn(j,k)として設定する(ステップST37)。
次に、エレベーター移動シミュレーション部4は、階床を示す変数fが、最大階床Fと等しいか否かを判定する(ステップST38)。
エレベーター移動シミュレーション部4は、階床を示す変数fが最大階床Fより小さい場合、変数fに“1”を加算して(ステップST39)、ステップST34の処理に戻る。
一方、階床を示す変数fが最大階床Fと等しい場合、ステップST40の処理に移行する。またこのとき得られているkの値をkの最大値Kとする。
エレベーター移動シミュレーション部4は、階床を示す変数fが最大階床Fと等しい場合、k番目の停止階fs(j,k)と乗車人数pn(j,k)を用いて、fs(j,k)階からエレベーターに乗車する乗客が避難先階fg(j)に移動するシミュレーションを実施する(ステップST40)。
エレベーター移動シミュレーション部4は、各fs(j,k)階からエレベーターに乗車した乗客が避難先階fg(j)に降車する条件でエレベーターの単位時間当りの輸送人数cap(j)を演算する(ステップST41)。
なお、エレベーターの単位時間当りの輸送人数cap(j)の演算方法は、例えば、以下の非特許文献に開示されている。
1992年版 建築設計・施工のための昇降機計画指針、社団法人日本エレベータ協会、p.31〜p.39 1992 堀、林著、「建築と設備技術者のためのエレベータ・エスカレータ計画」技術書院、p.53〜p.7139 1994
エレベーター移動シミュレーション部4は、各fs(j,k)階からエレベーターに乗車した乗客が避難先階fg(j)に降車する条件で演算されるエレベーター周回時間RTT(j)に基づいてk番目の停止階における平均待ち時間awt(j,k)を演算する(ステップST42)。
awt(j,k)=RTT(j)/(2×J) (10)
なお、エレベーター周回時間RTT(j)の演算方法は、上記の非特許文献(1)(2)に開示されている。
また、エレベーター移動シミュレーション部4は、乗車人数pn(j,k)とエレベーターの単位時間当りの輸送人数cap(j)から居住者の全員が避難先階fg(j)に移動するのに必要な輸送完了時間Te(j)を演算する(ステップST43)。
Figure 2007314263
エレベーター移動シミュレーション部4は、エレベーターバンクjがバンク番号の最大値Jと等しいか否かを判定する(ステップST44)。
エレベーター移動シミュレーション部4は、エレベーターバンクjがバンク番号の最大値Jより小さい場合、変数jに“1”を加算して(ステップST45)、ステップST32の処理に戻る。
一方、エレベーターバンクjがバンク番号の最大値Jと等しい場合、処理を終了する。
乗場状態シミュレーション部5の滞留人数増加率演算部5aは、上記のようにして、歩行移動シミュレーション部3がf階の階段出口bn(gc(f),i)の単位時間当りの通過可能人数lq(gc(f))を演算し、エレベーター移動シミュレーション部4がエレベーターの単位時間当りの輸送人数cap(bc(f))を演算すると、その通過可能人数lq(gc(f))と輸送人数cap(bc(f))からエレベーターの乗場における滞留人数の増加率Sr(gc(f))を演算する。
Sr(gc(f))
=lq(gc(f))−cap(bc(f))/St(bc(f)) (12)
ただし、St(bc(f))はエレベーター利用バンクbc(f)の停止数である。
最大滞留人数演算部5bは、滞留人数増加率演算部5aがエレベーターの乗場における滞留人数の増加率Sr(gc(f))を演算すると、その滞留人数の増加率Sr(gc(f))と歩行移動シミュレーション部3により演算された滞留箇所通過時間Tq(gc(f))からエレベーターの乗場における滞留人数の最大数Smax(gc(f))を演算する。
Smax(gc(f))=max(Tq(gc(f))・Sr(gc(f)),0) (13)
ここで、max()は引数のうち最も大きい値を得る関数である。
総移動時間演算部6は、歩行移動シミュレーション部3と、エレベーター移動シミュレーション部4と乗場状態シミュレーション部5の演算結果から、ビル全体の避難完了時間Tallを演算する。避難完了時間Tallの演算の方法としては、たとえば、数4のように演算できる。
Figure 2007314263
数4は階段避難とエレベーター避難がスムーズに行なわれず、2つの避難が同時並行で行なわれなかったという最悪のケースの避難完了時間を演算している。
また、階段避難とエレベーター避難のが完全に同時並行的に行なわれた最良のケースの避難完了時間Tallを求めて用いる場合には、数4−bから避難完了時間を演算する。
Figure 2007314263
演算結果出力部7は、乗場状態シミュレーション部5により演算されたエレベーターの乗場における滞留人数の増加率Sr(gc(f))及び滞留人数の最大数Smax(gc(f))、歩行移動シミュレーション部3により演算されたエレベーターのk番目の停止階における平均待ち時間awt(j,k)、総移動時間演算部6により演算された避難完了時間Tallをディスプレイに表示する。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、避難経路設定部2により設定された避難経路ERの中でボトルネックになる歩行移動区間の単位時間当りの通過可能人数lq(gc(f))を演算する歩行移動シミュレーション部3と、避難経路設定部2により設定された避難経路ERのうち、エレベーター移動区間におけるエレベーターの単位時間当りの輸送人数cap(bc(f))を演算するエレベーター移動シミュレーション部4とを設け、歩行移動シミュレーション部3により演算された通過可能人数lq(gc(f))とエレベーター移動シミュレーション部4により演算された輸送人数cap(bc(f))からエレベーターの乗場における滞留人数の増加率Sr(gc(f))を演算するように構成したので、演算時間や計算リソースの増大を招くことなく、避難時の混雑状況を把握することができる効果を奏する。
また、この実施の形態1によれば、乗場状態シミュレーション部5が滞留人数の増加率Sr(gc(f))と歩行移動シミュレーション部3により演算された滞留箇所通過時間Tq(gc(f))からエレベーターの乗場における滞留人数の最大数Smax(gc(f))を演算するように構成したので、最大混雑時の状況を把握することができる効果を奏する。
また、この実施の形態1によれば、歩行移動シミュレーション部3により演算されたf階の水平部分の移動時間Tmh(f)、垂直部分(階段部分)の移動時間Tv(f)及び滞留箇所通過時間Tq(gc(f))と、エレベーター移動シミュレーション部4により演算された居住者の全員がエレベーターを利用して避難先階fg(j)に移動するのに必要な輸送完了時間Te(gc(f))から、ビル全体の避難完了時間Tallを演算するように構成したので、災害発生時にエレベーターと階段を併用して避難する際の正確な避難時間を把握することができる効果を奏する。
実施の形態2.
図5はこの発明の実施の形態2による避難状況シミュレーション装置を示す構成図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
避難経路候補作成部8は演算条件入力部1により入力された演算条件データCに基づいて居室から避難先までの避難経路ERの候補経路ERc(m)を少なくとも1以上作成し(例えば、ビル内で設定可能な全ての避難経路を作成する)、その候補経路ERc(m)を順番に避難経路設定部2に出力する。この場合、避難経路設定部2は避難経路候補作成部8から出力された候補経路ERc(m)を避難経路ERとして設定する。
全ての取り得る避難経路の集合をGERとすると、候補経路ERc(m)はm番目のGERに含まれる避難経路候補である。
ERc(m)∋GER
なお、演算条件入力部1、避難経路設定部2及び避難経路候補作成部8から避難経路設定手段が構成されている。
避難経路評価部9は乗場状態シミュレーション部5又は総移動時間演算部6の演算結果から避難経路候補作成部8により作成された候補経路ERc(m)を評価する処理を実施する。なお、避難経路評価部9は避難経路評価手段を構成している。
最適避難経路選択部10は避難経路候補作成部8により作成された候補経路ERc(m)の中で、避難経路評価部9の評価結果が最も高い候補経路ERc(m)を最適な避難経路ERoptとして選択する処理を実施する。なお、最適避難経路選択部10は避難経路選択手段を構成している。
次に動作について説明する。
避難経路候補作成部8は、演算条件入力部1により入力された演算条件データCに基づいて居室から避難先までの避難経路ERの候補経路ERc(m)を少なくとも1以上作成する。
避難経路候補作成部8は、例えば、ビル内で設定可能な全ての避難経路を作成し、仮にM個の候補経路ERc(m)を作成したとすると、1番目の候補経路ERc(1)からM番目の候補経路ERc(M)まで順番に避難経路設定部2に出力する。
また、次のように作成を行なってもよい。1番目の候補経路ERc(1)は各バンクの最上階をエレベーター利用階とし、2番目以降は避難経路評価部9から得られる避難完了時間の値と、各階の避難時間が等しい階が利用するエレベーターバンクに乗車する階を1減じ、他のいずれかのバンクから乗車する階fを1増加させるように候補経路ERc(m)を作成してもよい。
避難経路設定部2は、避難経路候補作成部8からm番目の候補経路ERc(m)を受けると、m番目の候補経路ERc(m)を避難経路ERとして設定する。
歩行移動シミュレーション部3、エレベーター移動シミュレーション部4、乗場状態シミュレーション部5又は総移動時間演算部6及び演算結果出力部7の処理内容は、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
避難経路評価部9は、乗場状態シミュレーション部5又は総移動時間演算部6の演算結果から避難経路候補作成部8により作成された候補経路ERc(m)を評価する。
即ち、避難経路評価部9は、演算結果出力部7から乗場状態シミュレーション部5又は総移動時間演算部6の演算結果Vを受けると、その演算結果VをV(m)として保存し、予め与えられた評価式を用いて評価値EV(m)を演算する。
例えば、総移動時間演算部6の演算結果である避難完了時間Tallを評価対象とする場合、その避難完了時間Tallが短時間である程、評価値EV(m)が高くなる評価式を用いて、評価値EV(m)を演算する。
避難経路評価部9は、候補経路ERc(m)に対する評価値EV(m)を演算すると、その評価値EV(m)を最適避難経路選択部10に出力するとともに、m+1番目の避難経路ERc(m+1)の出力を避難経路候補作成部8に指示する。
避難経路評価部9は、候補経路ERc(m+1)に対する評価値EV(m+1)を演算すると、その評価値EV(m+1)を最適避難経路選択部10に出力する。
最適避難経路選択部10は、避難経路評価部9から候補経路ERc(1)〜ERc(M)に対する評価値EV(1)〜EV(M)を受けると、評価結果が最も高い候補経路ERc(m)を最適な避難経路ERoptとして選択する。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、避難経路評価部9が乗場状態シミュレーション部5又は総移動時間演算部6の演算結果V(m)から避難経路候補作成部8により作成された候補経路ERc(m)を評価し、最適避難経路選択部10が避難経路候補作成部8により作成された候補経路ERc(m)の中で、避難経路評価部9の評価結果が最も高い候補経路ERc(m)を最適な避難経路ERoptとして選択するように構成したので、複数の避難経路を設定することが可能な場合でも、災害発生時に最適な避難経路ERoptを採用することができる効果を奏する。
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3による避難状況シミュレーション装置を示す構成図であり、図において、図5と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
防災設備制御装置21はビル内に設置されている火災報知器や煙感知器などの防災機器と接続されており、その防災機器から情報を収集して、避難に利用可能なエレベーターや避難経路の情報(例えば、避難階段や通路の情報)を避難状況シミュレーション装置に出力する装置である。
在管者人数検出装置22はビル内の各フロアや各部屋に存在する避難者の人数を測定する装置であり、例えば、入退出管理システムや、カメラによる人数検知システムなどのエリア毎の人数をカウント可能な機器と接続されている。在管者人数検出装置22は階床毎又は部屋毎の人数を避難状況シミュレーション装置に出力する。なお、在管者人数検出装置22は自動的に人数をカウントする以外に、人手によって人数を入力する入力装置であってもよい。
避難状況シミュレーション装置の演算条件入力部1は演算条件を示す演算条件データC(例えば、ビルから避難する居住者の種別、ビルの階床、階高、各階の居住人口、居室の寸法、居室の配置、廊下の寸法、廊下の配置、階段の寸法、階段の配置、出入り口の幅、エレベーターの台数、定員、速度、加速度、戸開閉時間、戸幅)を入力するほかに、防災設備制御装置21から出力される避難に利用可能なエレベーター等の情報や、在管者人数検出装置22から出力される避難者の人数を演算条件データCとして入力する。
この場合、避難経路候補作成部8は、防災設備制御装置21から出力される避難に利用可能なエレベーター等の情報や、在管者人数検出装置22から出力される避難者の人数を条件にして、避難経路ERの候補経路ERc(m)を作成することになる。
避難状況シミュレーション装置の最適避難経路選択部10は、避難経路評価部9の評価結果が最も高い候補経路ERc(m)を最適な避難経路ERoptとして選択すると、最適な避難経路ERoptを監視装置23、避難経路案内表示制御装置24、非常放送制御装置25及びエレベーター制御装置26に出力する。
監視装置23は例えばビルの防災管理者が監視する防災機器等の監視盤であり、最適避難経路選択部10から出力された最適な避難経路ERoptを画面上に表示する。
避難経路案内表示制御装置24は避難階段や廊下あるいはエレベーターホールに設置され、最適避難経路選択部10から出力された最適な避難経路ERoptを表示する表示ディスプレイや表示灯を制御する装置である。
なお、監視装置23及び避難経路案内表示制御装置24から避難経路提示手段が構成されている。
非常放送制御装置25はビル内の非常放送設備を制御する装置であり、最適避難経路選択部10から出力された最適な避難経路ERoptにしたがって非常放送設備から放送される内容を制御する。
エレベーター制御装置26は最適避難経路選択部10から出力された最適な避難経路ERoptにしたがってエレベーター利用バンクbc(f)のエレベーターがgc(f)階で停止しながら、避難先階に移動するように制御する装置である。
なお、非常放送制御装置25及びエレベーター制御装置26から制御手段が構成されている。
次に動作について説明する。
この実施の形態3では、避難経路候補作成部8は、上記実施の形態1,2と異なり、固定的な演算条件のほかに、災害発生時の変動的な演算条件、即ち、防災設備制御装置21から出力される避難に利用可能なエレベーターの情報、避難経路の情報や、在管者人数検出装置22から出力される避難者の人数を条件に加えて、避難経路ERの候補経路ERc(m)を作成する。
したがって、上記実施の形態1,2よりも更に適正な候補経路ERc(m)が作成されることになる。
最適避難経路選択部10は、上記実施の形態2と同様にして、最適な避難経路ERoptを選択すると、最適な避難経路ERoptを監視装置23、避難経路案内表示制御装置24、非常放送制御装置25及びエレベーター制御装置26に出力する。
これにより、監視装置23が画面上に最適な避難経路ERoptを表示するので、例えば、ビルの防災管理者が避難経路ERoptを確認することができるようになる。
また、避難経路案内表示制御装置24が避難階段や廊下やエレベーターホールに設置されている表示ディスプレイ等に最適な避難経路ERoptを表示するので、例えば、避難者が避難経路ERoptを確認することができるようになる。
また、非常放送制御装置25が最適避難経路選択部10から出力された最適な避難経路ERoptにしたがって非常放送設備から放送される内容を制御するので、例えば、避難者が避難する際に有効な放送を聞くことができるようになる。
さらに、エレベーター制御装置26が最適避難経路選択部10から出力された最適な避難経路ERoptにしたがってエレベーター利用バンクbc(f)のエレベーターがgc(f)階で停止しながら、避難先階に移動するように制御するので、避難者がエレベーターを利用して速やかに避難することができるようになる。
この発明の実施の形態1による避難状況シミュレーション装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による避難状況シミュレーション装置の水平移動時間演算部3aの処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による避難状況シミュレーション装置の垂直移動時間演算部3bの処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による避難状況シミュレーション装置のエレベーター移動シミュレーション部4の処理内容を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2による避難状況シミュレーション装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態3による避難状況シミュレーション装置を示す構成図である。
符号の説明
1 演算条件入力部(避難経路設定手段)、2 避難経路設定部(避難経路設定手段)、3 歩行移動シミュレーション部(歩行移動シミュレーション手段)、3a 水平移動時間演算部、3b 垂直移動時間演算部、4 エレベーター移動シミュレーション部(エレベーター移動シミュレーション手段)、5 乗場状態シミュレーション部(乗場状態シミュレーション手段)、5a 滞留人数増加率演算部、5b 最大滞留人数演算部、6 総移動時間演算部(避難完了時間演算手段)、7 演算結果出力部、8 避難経路候補作成部(避難経路設定手段)、9 避難経路評価部(避難経路評価手段)、10 最適避難経路選択部(避難経路選択手段)、21 防災設備制御装置、22 在管者人数検出装置、23 監視装置(避難経路提示手段)、24 避難経路案内表示制御装置(避難経路提示手段)、25 非常放送制御装置(制御手段)、26 エレベーター制御装置(制御手段)。

Claims (6)

  1. 避難経路を設定する避難経路設定手段と、上記避難経路設定手段により設定された避難経路の中で滞留が起こる歩行移動区間の単位時間当りの通過可能人数を演算する歩行移動シミュレーション手段と、上記避難経路設定手段により設定された避難経路のうち、エレベーター移動区間におけるエレベーターの単位時間当りの輸送人数を演算するエレベーター移動シミュレーション手段と、上記歩行移動シミュレーション手段により演算された通過可能人数と上記エレベーター移動シミュレーション手段により演算された輸送人数からエレベーターの乗場における滞留人数の増加率を演算する乗場状態シミュレーション手段とを備えた避難状況シミュレーション装置。
  2. 歩行移動シミュレーション手段が滞留が起こる歩行移動区間を全ての避難者が通過するのに要する滞留箇所通過時間を演算し、乗場状態シミュレーション手段が上記歩行移動シミュレーション手段により演算された滞留箇所通過時間と滞留人数の増加率からエレベーターの乗場における滞留人数の最大数を演算することを特徴とする請求項1記載の避難状況シミュレーション装置。
  3. 歩行移動シミュレーション手段が歩行移動区間の移動時間を演算し、エレベーター移動シミュレーション手段がエレベーター移動区間の移動時間を演算し、上記歩行移動区間の移動時間、上記エレベーター移動区間の移動時間及び滞留箇所通過時間から避難完了時間を演算する避難完了時間演算手段を設けたことを特徴とする請求項2記載の避難状況シミュレーション装置。
  4. 乗場状態シミュレーション手段又は避難完了時間演算手段の演算結果から避難経路設定手段により設定された避難経路を評価する避難経路評価手段と、上記避難経路設定手段により複数の避難経路が設定された場合、複数の避難経路の中から上記避難経路評価手段の評価結果が最も高い避難経路を選択する避難経路選択手段とを設けたことを特徴とする請求項3記載の避難状況シミュレーション装置。
  5. 避難経路選択手段は、避難経路を提示する避難経路提示手段、または、避難経路にしたがって非常放送設備又はエレベーターを制御する制御手段に対して、避難経路評価手段の評価結果が最も高い避難経路を出力することを特徴とする請求項4記載の避難状況シミュレーション装置。
  6. 避難経路設定手段は、防災設備制御装置から出力される避難に利用可能なエレベーターの情報、避難経路の情報又は在管者人数検出装置により検出されるビル内に存在する避難者の人数を条件にして、避難経路を設定することを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の避難状況シミュレーション装置。
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